Method for manufacturing key top for push-button switch

申请号 JP2006122603 申请日 2006-04-26 公开(公告)号 JP2007294320A 公开(公告)日 2007-11-08
申请人 Sunarrow Ltd; サンアロー株式会社; 发明人 YASUHARA TAKASHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a manufacturing method of a thin key top for a push-button switch capable of stably, simply and continuously manufacturing the thin key tops at a low cost by improving a yield without needing fine adjustment in a molding process.
SOLUTION: This manufacturing method of a key top for a push-button switch includes at least processes of: heating a resin member to a predetermined temperature; integrally molding the heated resin member into a sheet-like resin member 102 including three-dimensional key tops 120 by using a first molding die 130 and a second molding die 140 to emboss three-dimensional shapes formed on both the molding dies; forming slits around the three-dimensional key tops; and cutting off the key tops according to the slits.
COPYRIGHT: (C)2008,JPO&INPIT
权利要求
  • 押釦スイッチ用キートップを製造する方法であって、
    加熱体により、樹脂部材を第1温度に加熱する工程と、
    前記第1温度に加熱された前記樹脂部材を、第1成形型及び第2成形型を用いて、前記第1成形型及び/又は前記第2成形型に形成されている立体形状を前記樹脂部材に型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形する工程と、
    一体成形された前記キートップを含むシート状の樹脂部材を所定の第2温度に冷却する工程と、
    前記第2温度に冷却された前記キートップを含むシート状の樹脂部材において、前記立体形状のキートップの周囲に沿って少なくとも一部にスリットを形成する工程と、
    形成されたスリットを有する一体成形された前記キートップを含むシート状の樹脂部材を加飾する工程と、
    を含み、
    前記立体形状のキートップは前記第1成形型に対向する第1面と前記第2成形型に対向する第2面とを有し、
    前記キートップの前記第1面と前記第2面との間は所定の間隔である、
    ことを特徴とする方法。
  • 加飾された前記シート状の樹脂部材から、前記立体形状のキートップを切り離す工程を更に含む、
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 押釦スイッチ用キートップを製造する方法であって、
    加熱体により、樹脂部材を第1温度に加熱する工程と、
    前記第1温度に加熱された前記樹脂部材を、第1成形型及び第2成形型を用いて、前記第1成形型及び/又は前記第2成形型に形成されている立体形状を前記樹脂部材に型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形する工程と、
    一体成形された前記キートップを含むシート状の樹脂部材を加飾する工程と、
    を含み、
    前記立体形状のキートップは前記第1成形型に対向する第1面と前記第2成形型に対向する第2面とを有し、
    前記キートップの前記第1面と前記第2面との間は所定の間隔である、
    ことを特徴とする方法。
  • 前記第1成形型と前記第2成形型とは、前記加熱体である、
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、リモコン等の押釦スイッチ用のキートップの製造方法に関する。 特に、連続的に、合成樹脂からなる押釦スイッチ用の薄型キートップを製造することができる製造方法に関する。

    従来、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、リモコン等の押釦スイッチにおいては、押圧部となるキートップと、シリコーンゴム等の弾性体により形成されるキーベースとからなるキーシートが携帯電話等の内部の回路基板に組み付けられ、キートップを押圧することにより回路が開閉され、スイッチ機能を果たすように構成されている。 そして、近年、携帯電話等の小型化及び携帯化に伴い、押釦スイッチ、特に、押釦スイッチ用キーシートのキートップの小型化、薄型化及び軽量化の要望が強まっている。

    ここで、押釦スイッチ用のキートップを含むキーシートを製造するためには、形状精度、寸法精度、型表面の転写精度が高い射出成形により一体成形するのが一般的である。 例えば、射出成形により製造される押釦スイッチ用の薄型キートップを含むキーシートの製造方法として、所定のデザインが印刷された樹脂フィルムと溶融した合成樹脂を射出成形により一体成形して、押釦スイッチ用の薄型キートップを含むキーシートを製造する方法が提案されている(特許文献1参照。)

    特開2002−197932号公報

    しかし、近年、携帯電話等の小型化及び携帯化に伴うキーシート、特に、キートップの薄型化に対しては、射出成形時における溶融樹脂の流動性の悪化による充てん不良、ウェルドの発生による割れ及び外観不良等により、所望の薄型化を図ることが困難であるという問題があった。 また、特許文献1の押釦スイッチ用キートップにおいては、薄型化を図るものであるが射出成形を行うことから、上述の射出成形特有の成形不良を製造技術者の経験や勘により解決しなければならず、簡易な押釦スイッチ用薄型キートップの製造方法が求められている。 さらに、携帯電話等のライフサイクルの短縮化、デザインの多様化等から、頻繁に設計変更が行われるため、簡易に、かつ、低コストに設計変更を行うことが可能な押釦スイッチ用薄型キートップの製造方法が求められている。

    本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、安定して低コストで、かつ、歩留まりを向上させる押釦スイッチ用薄型キートップの製造方法を提供することにある。 また、本発明の目的は、成形過程における微調整を要せず、簡易で、かつ、連続的に製造可能である押釦スイッチ用薄型キートップの製造方法を提供することにある。 さらに、本発明の目的は、設計変更に伴うコストを最小限に抑えた設計変更を行うことができる押釦スイッチ用薄型キートップの製造方法を提供することにある。

    以上のような目的を達成するため、本発明に係る押釦スイッチ用キートップを製造する方法においては、所定の温度に加熱された樹脂部材を、第1成形型及び第2成形型を用いて、第1成形型及び/又は第2成形型に形成されている立体形状を樹脂部材に型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形する工程を含み、立体形状のキートップが有する第1成形型に対向する第1面と第2成形型に対向する第2面と間を所定の間隔とする。

    具体的には、本発明に係る押釦スイッチ用キートップを製造する方法は、
    加熱体により、樹脂部材を第1温度に加熱する工程と、
    前記第1温度に加熱された前記樹脂部材を、第1成形型及び第2成形型を用いて、前記第1成形型及び/又は前記第2成形型に形成されている立体形状を前記樹脂部材に型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形する工程と、
    一体成形された前記キートップを含むシート状の樹脂部材を所定の第2温度に冷却する工程と、
    前記第2温度に冷却された前記キートップを含むシート状の樹脂部材において、前記立体形状のキートップの周囲に沿って少なくとも一部にスリットを形成する工程と、
    形成されたスリットを有する一体成形された前記キートップを含むシート状の樹脂部材を加飾する工程と、
    を含み、
    前記立体形状のキートップは前記第1成形型に対向する第1面と前記第2成形型に対向する第2面とを有し、
    前記キートップの前記第1面と前記第2面との間は所定の間隔である、
    ことを特徴とする。

    上述した発明によれば、第1温度に加熱された樹脂部材を、第1成形型及び第2成形型を用いて、第1成形型及び/又は第2成形型に形成されている立体形状を樹脂部材に型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形する工程を含むことから、射出成形特有の成形不良を解消するための成形過程における微調整を行うことを要することなく、所望の形状精度及び寸法精度を有する押釦スイッチ用薄型キートップを含むシート状の樹脂部材に、簡易に、かつ安定して一体成形することができる。

    また、一体成形されたキートップを含むシート状の樹脂部材を所定の第2温度に冷却する工程と、第2温度に冷却されたキートップを含むシート状の樹脂部材において、立体形状のキートップの周囲に沿って少なくとも一部にスリットを形成する工程と、形成されたスリットを有する一体成形されたキートップを含むシート状の樹脂部材を加飾する工程と、を含むことから、冷却されたキートップを含むシート状の樹脂部材を精度良く、キートップの周囲に沿ってスリットを形成することができる。 従って、キートップがシート状の樹脂部材から外れることを防止しつつ、立体形状のキートップの周囲に沿ってスリットを形成することができる。 この結果、キートップを含むシート状の樹脂部材を一体的に加飾でき、かつ、加飾後においてキートップをシート状の樹脂部材から容易に切り離すことができる。

    ここで、キートップがシート状の樹脂部材から外れることを防止することを目的として、最大限にスリットをキートップの周囲に沿って形成した場合、加飾されたキートップを含むシート状の樹脂部材は、キートップをシート状の樹脂部材から容易に切り離すことができるだけでなく、キートップの側面まで効率良く加飾することができる。 また、最大限にスリットをキートップの周囲に沿って形成しない場合においても、例えば、キートップの周囲に沿って、四方のうち一方にキートップと樹脂部材との間を連結させる連結部を設け、連結部以外のキートップの周囲三方に沿ってスリットを形成したときは、キートップを含む樹脂部材を加飾した後、キートップとシート状の樹脂部材を切り離さないでキートップを含む樹脂部材とすることができる。 この結果、キートップを含む樹脂部材を、連結部がヒンジ機構の役割を果たし、キートップがシート状の樹脂部材に対して揺動可能なキートップを含むキーシートとして、簡易に、かつ、一連の工程を連続的に、安定して製造することができる。

    さらに、樹脂部材を加熱し、第1成形型及び第2成形型を用いて型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形し、冷却し、キートップの周囲に沿って少なくとも一部にスリットを形成し、加飾することにより、所望の形状精度及び寸法精度を有する押釦スイッチ用薄型キートップを含むシート状の樹脂部材を、微調整を要することなく、簡易に、かつ、一連の工程を連続的に行うことができる。 この結果、押釦スイッチ用薄型キートップを含むシート状の樹脂部材を、安定して製造することが可能となり、歩留まりも向上し、量産化も可能となり、低コストで製造することができる。

    さらに、射出成形と異なり、押釦スイッチ用薄型キートップの設計変更に際しても、型押しに用いる第1成形型と第2成形型に形成されているキートップの立体形状を変更することにより対応でき、射出成形型の2面を合わせるような面精度を要求しないことから、射出成形型と比較して成形型の費用も安価となるため、設計変更に伴うコストを最小限に抑えつつ設計変更を行うことができる。

    ここで、「樹脂部材の樹脂」としては、特に限定されるものではなく、公知の合成樹脂が好適に用いられる。 より具体的には、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂及びその変性樹脂等の公知の合成樹脂が挙げられる。 また、キートップとして透光性を有する樹脂が好ましく、具体的には、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂などが挙げられ、特に、ポリカーボネート樹脂が好適に用いられる。

    本発明に係る押釦スイッチ用キートップを製造する方法として、加飾されたシート状の樹脂部材から、立体形状のキートップを切り離す工程を更に含む、ことが好ましい。

    上述した発明によれば、最大限にスリットをキートップの周囲に沿って形成されることにより、加飾されたキートップをシート状の樹脂部材から容易に切り離すことができる。

    また、本発明に係る押釦スイッチ用キートップを製造する方法として、加熱体により樹脂部材を第1温度に加熱する工程と、第1温度に加熱された樹脂部材を、第1成形型及び第2成形型を用いて、第1成形型及び/又は第2成形型に形成されている立体形状を樹脂部材に型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形する工程と、一体成形されたキートップを含むシート状の樹脂部材を加飾する工程と、を含み、立体形状のキートップは第1成形型に対向する第1面と第2成形型に対向する第2面とを有し、キートップの第1面と第2面との間を所定の間隔とすることも可能である。

    上述した発明によれば、射出成形特有のウェルド等を生じることなく成形された押釦スイッチ用薄型キートップを含むシート状の樹脂部材を、キートップを含むキーシートとして、簡易に、かつ、一連の工程を連続的に、安定して製造することができる。

    また、本発明に係る押釦スイッチ用キートップを製造する方法として、第1成形型と第2成形型とは、加熱体である、ことが好ましい。

    上述した発明によれば、第1成形型と第2成形型とは加熱体であることから、樹脂部材を加熱するとともに、型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形し、その後、加飾することが可能となるため、加熱から加飾までの一連の工程を連続的に行うことができる。 この結果、各工程間における作業が簡素化され、装置の小型化、さらには、薄型化された押釦スイッチ用キートップを含むシート状の樹脂部材を、安定して製造することが可能となり、歩留まりも向上し、量産化も可能となり、低コストで製造することができる。

    上述した発明によれば、樹脂部材を加熱し、第1成形型及び第2成形型を用いて型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形し、加飾することにより、所望の形状精度及び寸法精度を有する押釦スイッチ用薄型キートップを含むシート状の樹脂部材を、微調整を要することなく、簡易に、かつ、一連の工程を連続的に行うことができる。 この結果、薄型化された押釦スイッチ用キートップを含むシート状の樹脂部材を、安定して製造することが可能となり、歩留まりも向上し、量産化も可能となり、低コストで製造することができる。

    さらに、射出成形と異なり、押釦スイッチ用薄型キートップの設計変更に際しても、型押しに用いる第1成形型と第2成形型に形成されているキートップの立体形状を変更することにより対応でき、射出成形型の2面を合わせるような面精度を要求しないことから、射出成形型と比較して成形型の費用も安価となるため、設計変更に伴うコストを最小限に抑えつつ設計変更を行うことができる。

    <<第1実施形態>>
    図1〜図4を用いて、本発明の第1実施形態による押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法を説明する。 本発明の第1実施形態による押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法は、射出成形法を用いることなく、シート状の樹脂部材100を加熱した後、型押しを行い、立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102に一体成形することにより、押釦スイッチ用薄型キートップを製造するものである。

    図1は樹脂部材100を加熱する工程を説明するための概念図であり、図1(a)は樹脂部材100を加熱体110、112により加熱する工程の概念図であり、図1(b)は本工程において加熱される樹脂部材100の平面図である。 図2は樹脂部材を型押しする工程を説明するための概念図であり、図2(a)は成形型130、140を用いて立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102に型押しする工程の概念図であり、図2(b)は本工程において型押しされた立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102の平面図である。 図3は型押しされた立体形状のキートップ120の周囲に沿ってスリット150を形成する工程を説明するための概念図であり、図3(a)は図示しないスリット形成手段により立体形状のキートップ120の周囲に沿ってスリット150が形成されたキートップ120を含むシート状の樹脂部材102を示す図であり、図3(b)は本工程においてスリット150が形成された立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102の平面図である。 図4はキートップ120を含むシート状の樹脂部材102からキートップ120を切り離す工程を説明するための概念図であり、図4(a)は本工程においてキートップ120を含むシート状の樹脂部材102から切り離されたキートップ120を示す図であり、図4(b)は本工程において切り離されたキートップ120の平面図である。

    <加熱工程>
    図1(a)及び(b)に示すように、樹脂部材100を準備し、加熱体110と112との間に挟み、樹脂部材100が軟化状態になるまで加熱する。 例えば、携帯電話の押釦スイッチ用キートップを製造する場合、樹脂部材100としては幅100mm〜150mm、厚さ1mmの矩形部材を、材料としては衝撃強度が非常に大きく、耐熱性、耐寒性、寸法安定性に優れ、透明なポリカーボネート樹脂を用いることが好適である。 なお、本実施形態においては、樹脂部材100を軟化させるために、加熱体110と112との間に樹脂部材100を挟み加熱したが、樹脂部材100を加熱体に接触させないで加熱する方法、例えば、遠赤外線波長のハロゲンランプにより加熱する方法や、加圧せず加熱体に載置することにより加熱する方法等を用いることも可能である。

    加熱体110、112の加熱温度は、樹脂部材100の厚み等により異なるが、例えば、厚さ1mmのポリカーボネート樹脂の部材である場合、熱変形温度(加重たわみ温度)が132℃(1.81MPa)であり、加熱体110、112を用いて、樹脂部材100を軟化状態にすることができる温度に加熱する。 従って、樹脂部材100を軟化状態にするため、加熱体110、112の加熱温度並びに圧、樹脂部材100の厚さ、樹脂部材の材料、加熱時間等により、樹脂部材100の温度を制御することができるため、後述する成形工程と連続した押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法が可能となる。

    なお、後述する成形工程において用いられる成形型130、140を、加熱体110、112とすることにより、加熱工程と成形工程とを単一工程とすることが可能となり、加熱工程と成形工程との間における作業が簡素化され、装置の小型化、さらには、押釦スイッチ用薄型キートップを含むシート状の樹脂部材を、安定して製造することが可能となり、歩留まりも向上し、量産化も可能となり、低コストで製造することができる。 特に、樹脂部材の厚さは非常に薄いため、加熱体への貼り付き、取り外しの際、反りや延びが生じるが、加熱工程と成形工程とを単一工程とすることにより、押釦スイッチ用薄型キートップの製造に対する影響を最小限に抑えることができる。

    <成形工程>
    加熱工程にひき続き、成形工程が行われる。 具体的には、軟化状態の樹脂部材100を、成形型により成形品を打ち抜くのではなく、成形型130、140を用いて型押して、立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102に一体成形する。 図2(a)に示す通り、成形型130には立体形状のキートップ120を成形するため、立体形状の凹部132が設けられている。 また、もう一方の成形型140は立体形状を有さず平坦な成形型である。 従って、成形工程により、軟化状態の樹脂部材は、型押しされ、図2(b)に示すとおり、立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102に一体成形される。

    ここで、軟化状態の樹脂部材を、成形型130、140を用いて、成形型130に形成されている凹部132を樹脂部材に型押して、立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102に一体成形することから、射出成形時における軟化樹脂の流動性の悪化による充てん不良、ウェルド等の射出成形特有の成形不良を解消するための成形過程における微調整を行うことを必要としない。 従って、所望の形状精度及び寸法精度を有する押釦スイッチ用薄型キートップ120を含むシート状の樹脂部材102に、簡易に、かつ安定して一体成形することができる。

    成形工程では、軟化状態の樹脂部材を成形型により型押しするだけなので、成形品を可能な限り薄型化できる。 従って、成形品である押釦スイッチ用キートップに要求される性能、例えば強度を確保するための管理限界値まで薄型化できる。 例えば、軟化状態のポリカーボネート樹脂部材の場合、冷却後、厚さ0.6mm未満では強度不足により割れを生じるため、管理値である0.6mmの薄型押釦スイッチ用キートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形することが可能となる。

    <冷却工程>
    成形工程に引き続き、一体成形された押釦スイッチ用キートップ120を含むシート状の樹脂部材102にスリット150を形成するため、樹脂部材102が固化するまで冷却する。

    <スリット形成工程>
    冷却工程に引き続き、押釦スイッチ用キートップ120を含むシート状の樹脂部材102に対して、立体形状のキートップ120の周囲に沿って少なくとも一部にスリット150を形成するスリット形成工程が行われる。 樹脂部材102にスリット150を形成できるまで冷却されているため、精度良く、キートップ120の周囲に沿ってスリット150を形成することができる。 スリット150は、例えば、打ち抜き型を用いた打ち抜き成型法によって形成される。

    図3(b)は、押釦スイッチ用キートップ120の周囲に沿ってスリット150を形成した一例を示した図である。 図3(b)が示すとおり、キートップ120同士間及びキートップ120と樹脂部材102との間を連結させる連結部160が設けられ、連結部160以外のキートップ120の周囲に沿って、スリット150が形成されている。 従って、形成される連結部160を最小限にとどめ、多くのスリット150を形成することにより、キートップ120が樹脂部材102から外れることを防止しつつ、キートップ120を含む樹脂部材102を後述する加飾工程により一体的に加飾でき、かつ、加飾後においてキートップ120を樹脂部材102から容易に切り離すことができる。

    <加飾工程>
    スリット150が形成された後、公知のスクリーン印刷やスプレー塗装等により、スリット150が形成された押釦スイッチ用キートップ120を含む樹脂部材102を加飾する。 従って、スリット形成工程において、キートップ120が樹脂部材102から外れることを防止することを目的として、最大限にスリットをキートップ120の周囲に沿って形成した場合、キートップ120を樹脂部材102から容易に切り離すことができるだけでなく、キートップ120の側面まで効率良く加飾することができる。

    以上の通り、加熱工程、成形工程及び冷却工程と、加飾工程とを行うことにより、所望の形状精度及び寸法精度を有する押釦スイッチ用薄型キートップ120を含む樹脂部材102を、微調整を要することなく、簡易に、かつ、一連の工程を連続的に行うことができる。 この結果、押釦スイッチ用薄型キートップ120を含む樹脂部材102を、安定して製造することが可能となり、歩留まりも向上し、量産化も可能となり、低コストで製造することができる。

    さらに、射出成形と異なり、薄型化された押釦スイッチ用キートップ120の設計変更に際しても、型押しに用いる成形型130、140に形成されている凹部132を変更することのみにより対応でき、射出成形型の2面を合わせるような面精度を要求しないことから、射出成形型と比較して成形型の費用も安価となるため、設計変更に伴うコストを最小限に抑えつつ設計変更を行うことができる。

    <切離工程>
    そして、図4(a)及び(b)に示す通り、加飾された押釦スイッチ用キートップ120を樹脂部材102から切り離す。 スリット形成工程において、最大限にスリット150をキートップ120の周囲に沿って形成することにより、加飾されたキートップを樹脂部材から容易に切り離すことができる。 スリット150は、例えば、打ち抜き型を用いた打ち抜き成型法によって形成される。

    <押釦スイッチ用キートップ>
    図5に、本発明の第1実施形態による押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法により製造された押釦スイッチ用薄型キートップ120を示す。 なお、図5において、破線で示された部分は、上述の切離工程により切り離された樹脂部材102を示したものである。 製造後の押釦スイッチ用薄型キートップ120を、キーベースとなるシリコーンラバー等の弾性体に貼り付けることにより押釦スイッチ用のキーシートを作製することができる。

    このように、樹脂部材102から切り離されるキートップ120を製造するためには、キートップ120を樹脂部材102から容易に切り離すことができ、かつ、キートップ120の側面まで効率良く加飾できるように、本発明の第1実施形態のスリット形成工程において、最大限にスリット150をキートップ120の周囲に沿って形成することが好ましい。

    また、本発明の第1実施形態による押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法において、切離工程を行わないことも可能である。 図6は、切離工程を行わない場合の成形品である押釦スイッチ用キートップ220を含む樹脂部材202の一例である。 図6(a)が示すとおり、スリット形成工程により、キートップ220の周囲に沿って、四方のうち一方にキートップ220と樹脂部材202との間を連結させる連結部260を設け、連結部260以外のキートップ220の周囲三方に沿ってスリット250を形成した後、キートップ220を含む樹脂部材を加飾工程により一体的に加飾する。 そして、キートップ220とシート状の樹脂部材202を切り離さないで、キートップ220を含む樹脂部材とする。 この結果、連結部260がヒンジ機構の役割を果たし、キートップ220がシート状の樹脂部材202に対して揺動可能となり、キートップ220を含む樹脂部材202をキートップ220を含むキーシートとして、簡易に、かつ、一連の工程を連続的に、安定して製造することができる。

    <<第2実施形態>>
    本発明の第2実施形態による押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法は、上述した本発明の第2実施形態による製造方法と、スリット形成工程及び切離工程を含まない以外は同じ工程を含む押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法である。 従って、射出成形特有のウェルド等を生じることなく成形された押釦スイッチ用薄型キートップ320を含む樹脂部材302を、キートップ320を含むキーシートとして、簡易に、かつ、一連の工程を連続的に、安定して製造することができる。

    <押釦スイッチ用キートップ>
    図7に、本発明の第2実施形態による押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法により製造された押釦スイッチ用薄型キートップ320を含む樹脂部材302を示す。 なお、本発明の第2実施形態による押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法では、スリット形成工程及び切離工程を含まないことから、シート状の樹脂部材302上にキートップ320が成形される。 従って、キートップ320と、キーベースの役割を果たす樹脂部材302とからなるキーシートを、簡易に、かつ、一連の工程を連続的に、安定して製造することができる。

    以上の実施形態によれば、シート状の樹脂部材を加熱し、成形型を用いて型押して、立体形状のキートップを含むシート状の樹脂部材に一体成形し、加飾することにより、所望の形状精度及び寸法精度を有する押釦スイッチ用薄型キートップを含むシート状の樹脂部材を、微調整を要することなく、簡易に、かつ、一連の工程を連続的に行うことができる。 この結果、薄型化された押釦スイッチ用キートップを含むシート状の樹脂部材を、安定して製造することが可能となり、歩留まりも向上し、量産化も可能となり、低コストで製造することができる。

    さらに、射出成形と異なり、押釦スイッチ用薄型キートップの設計変更に際しても、型押しに用いる成形型に形成されているキートップの立体形状を変更することにより対応でき、射出成形型の2面を合わせるような面精度を要求しないことから、射出成形型と比較して成形型の費用も安価となるため、設計変更に伴うコストを最小限に抑えつつ設計変更を行うことができる。

    更に、本発明に係る押釦スイッチ用キートップを製造する製造方法は、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。

    樹脂部材100を加熱体110、112により加熱する工程の概念図である。

    加熱工程において加熱される樹脂部材100の平面図である。

    成形型130、140を用いて立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102に型押しする工程の概念図である。

    成形工程において型押しされた立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102の平面図である。

    スリット形成工程においてキートップ120の周囲に沿ってスリット150が形成されたキートップ120を含むシート状の樹脂部材102を示す図である。

    スリット形成工程においてスリット150が形成された立体形状のキートップ120を含むシート状の樹脂部材102の平面図である。

    切離工程においてキートップ120を含むシート状の樹脂部材102から切り離されたキートップ120を示す図である。

    切離工程において切り離されたキートップ120の平面図である。

    本発明の第1実施態様による製造方法により製造された押釦スイッチ用キートップ120の平面図である。

    本発明の第1実施態様による製造方法により製造された押釦スイッチ用キートップ120の正面図である。

    本発明の第1実施態様による製造方法により製造された他の押釦スイッチ用キートップ220を含む樹脂部材202の平面図である。

    本発明の第1実施態様による製造方法により製造された他の押釦スイッチ用キートップ220を含む樹脂部材202の正面図である。

    本発明の第2実施態様による製造方法により製造された押釦スイッチ用キートップ320を含む樹脂部材302の平面図である。

    本発明の第2実施態様による製造方法により製造された押釦スイッチ用キートップ320を含む樹脂部材302の正面図である。

    符号の説明

    100,200,300 樹脂部材 120,220,320 キートップ 110,112 加熱体 130,140 成形型 150,250 スリット 160,260 連結部

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