Cleaning method of resin pellet |
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申请号 | JP2010230023 | 申请日 | 2010-10-12 | 公开(公告)号 | JP2011051346A | 公开(公告)日 | 2011-03-17 |
申请人 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd; 三井・デュポンポリケミカル株式会社; | 发明人 | SASAI IZUMI; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a cleaning method of resin pellet capable of reducing the generation of defects such as fish eyes. SOLUTION: A method for manufacturing the resin film or the resin sheet includes the step for cleaning the resin pellet and the step for shaping the resin film or the resin sheet using the cleaned resin pellet. The step for cleaning the resin pellet includes the step for introducing the resin pellet and water into the first cylinder body, and the step for cleaning the resin pellet by removing foreign matters from the surface of the resin pellet by water flow while conveying the resin pellet and the water toward the discharge port of the first cylinder body. COPYRIGHT: (C)2011,JPO&INPIT |
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权利要求 | 樹脂ペレットの洗浄方法であって、 前記樹脂ペレットと、水とを第一の筒体内に導入する工程と、 前記第一の筒体の排出口に向けて前記樹脂ペレットと前記水とを搬送しながら、水流で前記樹脂ペレット表面から異物を除去して前記樹脂ペレットを洗浄する工程とを含む樹脂ペレットの洗浄方法。 請求項1に記載の樹脂ペレットの洗浄方法において、 樹脂ペレットを洗浄する前記工程では、 前記第一の筒体内に、前記樹脂ペレットの重量に対し、80wt%以下の前記水が供給される樹脂ペレットの洗浄方法。 請求項2に記載の樹脂ペレットの洗浄方法において、 樹脂ペレットを洗浄する前記工程では、 前記第一の筒体内において、前記水流と、前記樹脂ペレット同士の衝突とにより、前記樹脂ペレット表面から異物を除去する洗浄方法。 請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂ペレットの洗浄方法において、 前記第一の筒体から排出される前記樹脂ペレットおよび前記水を、スクリューが設置された第二の筒体内に供給し、 前記第二の筒体内において、前記スクリューにて前記樹脂ペレットおよび前記水を搬送するとともに、この第二の筒体を回転させて発生する遠心力により、前記樹脂ペレットと前記水とを分離する工程を含む樹脂ペレットの洗浄方法。 請求項4に記載の樹脂ペレットの洗浄方法において、 水と分離された前記樹脂ペレットを更に乾燥処理する工程を含む樹脂ペレットの洗浄方法。 請求項1乃至5のいずれかに記載の樹脂ペレットの洗浄方法において、前記樹脂ペレットは粘着性を有する樹脂ペレットである樹脂ペレットの洗浄方法。 請求項1乃至6のいずれかに記載の洗浄方法で樹脂ペレットを洗浄し、 その後、前記樹脂ペレットを溶融成形加工装置に供給して、樹脂ペレットを成形する樹脂成形方法。 請求項7に記載の樹脂成形方法において、 前記溶融成形加工装置により、光学用フィルムまたはシートを成形する樹脂成形方法。 前記溶融成形加工装置が押出成形加工装置または射出成形加工装置である請求項7に記載の樹脂成形方法。 前記溶融成形加工装置が電線被覆材成形用であり、前記溶融成形加工装置により、電線被覆材を成形する請求項7に記載の樹脂成形方法。 重合プロセスで製造した(共)重合体の樹脂ペレットを、運搬用コンテナに充填する前に請求項1乃至6のいずれかに記載の洗浄方法で洗浄する工程と、 洗浄した樹脂ペレットを前記運搬用コンテナに充填する工程とを含む樹脂ペレットの充填方法。 前記(共)重合体の樹脂ペレットが高圧法重合プロセスで製造したエチレン系共重合体の樹脂ペレットである請求項11記載の樹脂ペレットの充填方法。 樹脂ペレットの製造装置に接続され、この製造装置で製造された樹脂ペレットの少なくとも一部を、洗浄装置に供給し、請求項1乃至6のいずれかに記載の洗浄方法で洗浄する工程と、 前記洗浄装置に接続された分析装置に供給して、前記分析装置にて前記樹脂ペレットを分析する工程とを含む樹脂ペレットの分析方法。 請求項1乃至6のいずれかに記載の樹脂ペレットの洗浄方法において、 当該洗浄方法は、洗浄後の樹脂ペレットを使用して成形されるシートまたはフィルムに生じるフィッシュアイを低減させるためのものである樹脂ペレットの洗浄方法。 請求項1乃至6のいずれかに記載の洗浄方法で洗浄した前記樹脂ペレットを使用してシートまたはフィルムを成形することで、前記シートまたはフィルムに生じるフィッシュアイの個数を60個/m 2以下とするフィッシュアイの低減方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、樹脂ペレットの洗浄方法に関する。 従来、樹脂成形体において、異物の混入が問題となっている。 異物は樹脂成形体の中に特異な形態となって発生し、たとえばフィルムやシートではフィッシュアイとなり、射出成形体や押出被覆成形体ではブツとなって現れる。 なお、フィッシュアイとは、フィルム中の異物を核として凝集した粗大粒子である。 たとえば、フィルム(シート)を光学用に使用する場合には、フィッシュアイが光学特性に影響を及ぼしてしまうことがある。 また、フィルム(シート)を電子機器等に搭載して、使用する場合には、フィッシュアイが原因となり絶縁破壊が発生し易くなったりして電気特性に影響を及ぼすことも考えられる。 そこで、たとえば、特許文献1には、樹脂の組成を工夫して、フィッシュアイを低減させる方法が開示されている。 しかしながら、特許文献1に記載された方法では、樹脂の組成を変更しなければならないので、既存の樹脂ペレットを使用したフィルム加工時にフィッシュアイを低減させることは難しい。 本発明によれば、樹脂ペレットの洗浄方法であって、前記樹脂ペレットと、水とを第一の筒体内に導入する工程と、前記第一の筒体の排出口に向けて前記樹脂ペレットと前記水とを搬送しながら、水流で前記樹脂ペレット表面から異物を除去して樹脂ペレットを洗浄する工程とを含む樹脂ペレットの洗浄方法が提供される。 本発明によれば、樹脂ペレットを水とともに第一の筒体内に供給し、第一の筒体内で排出口に向けて搬送しながら、水流で樹脂ペレット表面に付着した異物が除去される。 さらに、本発明は、樹脂ペレットを洗浄することで、フィッシュアイ等の発生を抑制することができるので、既存の樹脂ペレットを使用したフィルム(シート)や他の成形体加工時にフィッシュアイ等を低減させることもできる。 また、本発明では、洗浄工程において、第一の筒体の排出口に向けて樹脂ペレットと水とを搬送しているので、第一の筒体内に長時間、樹脂ペレットが存在してしまうことを抑制できる。 換言すると、樹脂ペレットが水に長時間浸漬し、樹脂ペレット中の水分量が増加し、膨潤してしまうことを防止できる。 さらに、本発明では、樹脂ペレットを洗浄する洗浄液として、水を使用しているため、安全性が高い。 ここで、前記樹脂ペレットを洗浄する前記工程では、前記第一の筒体内に、前記樹脂ペレットの重量に対し、80wt%以下の水が供給されることが好ましい。 樹脂ペレットの重量に対し、水の重量を80wt%以下とすることで、樹脂ペレット同士が衝突しやすくなる。 これにより、樹脂ペレット表面に強固に固着していた異物が樹脂ペレット表面から除去されやすくなる。 以上より、樹脂ペレットを洗浄する前記工程では、第一の筒体内において、前記水流と、前記樹脂ペレット同士の衝突とにより、前記樹脂ペレット表面に付着した異物を除去することが好ましい。 また、前記第一の筒体内には、前記水および前記樹脂ペレットを搬送しながら撹拌するための第一のスクリューと、この第一のスクリューに接続された撹拌羽根とが設置されており、前記第一の筒体内の第一のスクリューおよび前記撹拌羽根が回転することによって樹脂ペレットと水を攪拌する方法を取ってもよい。 一方、前記第一の筒体を対向する一対の円形面が開口し、大開口部(広口部)と、小開口部(狭口部)とが形成された円錐台形状とし、前記大開口部を上側、前記小開口部を下側となるように、前記第一の筒体を配置し、前記洗浄工程では、前記第一の筐体の内壁に沿って螺旋状に水を供給して、渦流を発生させるとともに、前記第一の筒体内に樹脂ペレットを供給してもよい。 さらに、前記第一の筒体から排出される樹脂ペレットおよび水を、スクリューが設置された第二の筒体内に供給し、前記第二の筒体内において、前記スクリューにて樹脂ペレットおよび水を搬送するとともに、この第二の筒体を回転させて発生する遠心力により、前記樹脂ペレットと前記水とを分離する工程を含むことが好ましい。 第二の筒体は分離された水が筒内内部から逃げることができるように樹脂ペレットの大きさより小さい多数の穴が設けられた多孔質材料で出来ているのが好ましい。 第二の筒体内で、第二の筒体の遠心力により、樹脂ペレットと水とを分離することで、樹脂ペレットと、異物を含んだ水とが分離されることとなる。 さらに、水と分離された前記樹脂ペレットを更に乾燥処理して樹脂ペレットに残存した水分を除去するのが好ましい。 ここで、前記樹脂ペレットとしては、すべての樹脂ペレットに適用できるが、特に粘着性を有する樹脂のペレットが好ましい。 粘着性の樹脂ペレットは、異物が付着しやすいため、本発明の効果が明確に現れる。 さらに、本発明によれば、重合プロセスで製造した(共)重合体の樹脂ペレットを、運搬用コンテナに充填する前に上述したいずれかに記載の樹脂ペレットの洗浄方法で洗浄する工程と、洗浄した樹脂ペレットを前記運搬用コンテナに充填する工程とを含む樹脂ペレットの充填方法も提供できる。 さらに、本発明によれば、樹脂ペレットの製造装置に接続され、この製造装置で製造された樹脂ペレットの少なくとも一部を、洗浄装置に供給して、上述したいずれかの洗浄方法で洗浄する工程と、前記洗浄装置に接続された分析装置に供給して、前記分析装置にて前記樹脂ペレットを分析する工程とを含む樹脂ペレットの分析方法も提供できる。 さらに、本発明によれば、上述したいずれかの洗浄方法で樹脂ペレットを洗浄し、その後、前記樹脂ペレットを溶融成形加工装置に供給して、樹脂ペレットを成形する樹脂成形方法も提供できる。 本発明によれば、フィッシュアイに代表される欠陥の発生を低減させることができる樹脂ペレットの洗浄方法等が提供される。 上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。 (第一実施形態) ここで、洗浄対象となる樹脂ペレットは、フィルム(シート)成形用のペレットである。 次に、図1を参照して、本実施形態の樹脂ペレットの洗浄方法について詳細に説明する。 洗浄装置1は、下機枠12と、この下機枠12上に設置された上機枠13とを備える。 水供給部15は、後述する洗浄部14の第一の筒体141内に水を供給するためのものである。 水供給部15は、第一の筒体141の円錐面(側壁)上部に接続されている。 ここで供給される水は純水であることが好ましい。 また、本実施形態では、樹脂ペレットの洗浄液として水を使用しており、水以外の液体は使用していない。 すなわち、洗浄液は水からなるものである。 樹脂ペレット供給部16は、第一の筒体141内に樹脂ペレットを供給するものであり、第一の筒体141の上部に接続されたホッパ163を有する。 図示しないがホッパ163には、ホッパ163内に樹脂ペレットを供給するための配管が接続されている。 この配管の先端には、洗浄装置1に樹脂ペレットを供給するための樹脂ペレットの供給装置が接続される。 洗浄部14は、円錐台形状の第一の筒体141を備える。 遠心脱水部17は、回転可能に設けられた第二の筒体171と、第二の筒体171内に配置されたスクリュー172とを備える。 第二の筒体171は、一部が多孔質部材で構成されており、水が多孔質部材の孔から排出される。 なお、多孔質部材の孔は、樹脂ペレットの粒径よりは小さく、樹脂ペレットに付着した異物の径よりも大きい。 次に、下機枠12内部の構成について説明する。 載置部182には、樹脂ペレットよりも径の小さい複数の孔が形成されている。 乾燥機181から載置部182に向かって供給された空気は、樹脂ペレットを乾燥し、吸気ファン183によって吸引される。 載置部182としては、たとえばネットを使用することができる。 なお、載置部182には、遠心脱水部17の筒体171に接続された搬送筒Aが接続され、筒体171から搬送筒Aを介して樹脂ペレットが供給される。 乾燥部18にて乾燥処理が終了した樹脂ペレットは、排出部19を介して洗浄装置1の外部に排出されることとなる。 次に、以上のような洗浄装置1を使用した樹脂ペレットの洗浄方法について説明する。 一方で、水供給部15から第一の筒体141内に水を供給する。 水の供給量の下限値は、樹脂ペレットの重量に対し、10wt%以上であることが好ましく、30wt%以上であることがより好ましく、40wt%以上であることが特に好ましい。 図2の矢印に示すように、水は、第一の筒体141内壁に沿ってらせん状に下方向に流れる。 水は高速で供給されるため、渦流が発生する。 そして、渦流に、樹脂ペレットが巻き込まれ、樹脂ペレットおよび水が撹拌された状態となりながら、第一の筒体141の排出口へ樹脂ペレットと水とが搬送される。 すなわち、第一の筒体141の排出口に向けて樹脂ペレットと水とが撹拌されながら搬送される。 なお、図2において、Pは樹脂ペレットを示す。 この洗浄工程において、第一の筒体141内に樹脂ペレットが滞在する時間は、たとえば、1分以内、好ましくは30秒以内、更には15秒以内であり、生産性を向上したければ数秒以内でも可能である。 この洗浄工程では、樹脂ペレットは膨潤しない。 次に、第一の筒体141の排出口から排出された水および樹脂ペレットは、遠心脱水部17の第二の筒体171内に供給される。 第二の筒体171内では、樹脂ペレットおよび水がスクリュー172の回転により、水平方向に移動される。 このとき、樹脂ペレットおよび水は、第二の筒体171の回転による遠心力の作用をうける。 樹脂ペレットおよび水は、第二の筒体171の回転による遠心力の作用をうけ、水および樹脂ペレットが第二の筒体171の多孔質部材の部分側に移動する。 水は、多孔質部材の孔から外部に排出される。 なお、異物は、水とともに多孔質部材の孔から排出されることとなる。 次に、樹脂ペレットは、スクリュー172の回転により第二の筒体171内を移動して、第二の筒体171から排出される。 第二の筒体171から排出された樹脂ペレットは、搬送筒Aを介して、乾燥部18の載置部182上に供給される。 乾燥部18では、乾燥機181から温風が供給され、樹脂ペレットの乾燥が行われる。 なお、洗浄装置1にて、洗浄させる樹脂ペレットの原料は特に限定されるものではないが、たとえば、粘着性を有する樹脂が好ましい。 たとえば、αオレフィン含有量を5モル%以上特に10モル%以上含有する、エチレンとエチレン以外のαオレフィンとの共重合体や、プロピレンとプロピレン以外のαオレフィンとの共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、酢酸ビニル含有量が20質量%以上、とくに25質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体から選ばれるいずれかの樹脂が好ましい。 このほかの好ましい樹脂ペレット原料としては、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体、或いはこれら共重合体の金属塩、(メタ)アクリル樹脂、カーボネート樹脂なども、粘着性を有するか、若しくは光学特性を有した用途に使用されるため、本発明の洗浄方法で洗浄することが特に好ましい。 また、洗浄対象となる樹脂ペレットを、高圧法プロセスで製造されるエチレン系共重合体のペレットとしてもよい。 高圧法重合プロセスで製造されるエチレン系共重合体は、中低圧法プロセスに比べて結晶性が低く、そのため透明性や電気特性に優れたものを製造でき光学用途や電気絶縁材に適する樹脂を提供できる。 しかしながら、比較的粘着性が高いため、系内及び系外の異物(配管の錆び、空気中に浮遊する塵芥や繊維くずなど)の付着を防止するための対策が必要である。 そのため、本実施形態の洗浄方法を利用することで比較的安価に効果のある対策を取ることが可能である。 さらに、樹脂ペレットは光学フィルム用、光学シート用または電線用絶縁材などの電気(半導体)材料用のものであることが好ましい。 光学フィルム(シート)用途に使われる場合には、透明性などの光学特性を損なう要因となるフィッシュアイが低減され、光学特性の良好なフィルムを製造することができる。 電気(半導体)材料用途に使われる場合には、絶縁破壊の要因となるフィッシュアイが低減し、耐絶縁性能の高い製品を製造できる。 ここで、図3に示すように、洗浄装置1と溶融成形加工装置(ここでは、フィルム成形機(押し出し成形機2))とを配管3にて接続しておけば、洗浄装置1で洗浄した樹脂ペレットを押し出し成形機2に供給し、フィルム(シート)を製造することができる。 さらに、洗浄装置1と、押し出し成形機2とを配管3により、常に接続しておいてもよいが、たとえば、押し出し成形機2にて成形する樹脂ペレットの種類を変えた場合に、洗浄装置1と押し出し機2とを配管3にて接続し、本実施形態の樹脂ペレットの洗浄を行ってもよい。 次に、本実施形態の作用効果について説明する。 さらに、樹脂ペレットを洗浄することで、フィッシュアイやブツの発生を抑制することができるので、既存の樹脂ペレットを使用したフィルム(シート)加工時にフィッシュアイやブツを低減させることもできる。 また、本実施形態では、洗浄工程において、第一の筒体141の排出口に向けて樹脂ペレットと水とを搬送しているので、第一の筒体141内に長時間、樹脂ペレットが存在してしまうことを抑制できる。 換言すると、樹脂ペレットが水に長時間浸漬し、樹脂ペレット中の水分量が増加し、膨潤してしまうことを防止できる。 また、樹脂ペレットを洗浄する洗浄液としては水を使用しているため、安全性が高い。 樹脂ペレットの重量に対し、水の重量を80wt%以下とすることで、樹脂ペレット同士が接触することとなる。 これにより、樹脂ペレットに強固に固着していた異物が樹脂ペレットから除去されやすくなる。 また、本実施形態では、第一の筒体141内壁に沿って高速で水を供給することで、渦流を発生させ、この渦流に樹脂ペレットを巻き込むことで、水および樹脂ペレットが撹拌された状態となる。 本実施形態では、渦流を発生させるための、撹拌羽根等が不要となるので、洗浄装置1の部材点数を削減することが可能となる。 また、本実施形態では、第二の筒体171を回転させ、遠心力を生じさせるとともに、第二の筒体171の一部を多孔質材で構成することで、多孔質材の孔から水を排出して、樹脂ペレットと水とを分離している。 これにより、樹脂ペレットと、異物を含んだ水とが分離され、異物が樹脂ペレットに再付着してしまうことを防止できる。 なお、特許文献2には、樹脂ペレットの洗浄方法が開示されているが、これは、樹脂ペレットを膨潤剤で膨潤させて樹脂ペレット中に含まれるオリゴマー、重合触媒等を除去するものである。 (第二実施形態) 樹脂ペレット供給部46は、第一の筒体441内に樹脂ペレットを供給するものであり、第一の筒体441に接続され、第一の筒体441から水平方向に延びる筒体461と、この筒体461内に設置されたスクリュー462と、筒体461に接続されたホッパ463とを備える。 ホッパ463を介して、樹脂ペレットが筒体461内に投入され、筒体461内のスクリュー462により、第一の筒体441内に樹脂ペレットが供給されることとなる。 洗浄部44は、鉛直方向に延びるように配置された第一の筒体441と、この筒体441内に配置された第一のスクリュー442とを有する。 第一のスクリュー442は、その軸442Aが、鉛直方向に延びるように配置され、第一の筒体441の中心軸と平行となるように配置されている。 第一のスクリュー442の軸442Aには、螺旋状に羽根が形成されるとともに、軸442Aの先端には、撹拌羽根443が接続されている。 この第一のスクリュー442および撹拌羽根443は、第一の筒体441内において樹脂ペレットおよび水を撹拌しつつ、第一の筒体441の排出口へ搬送するものである。 ここで、洗浄部44内の樹脂ペレットが接触する各部材の表面、具体的には、第一の筒体441の内面、第一のスクリュー442の軸442A表面、第一のスクリュー442の羽根表面、撹拌羽根443表面はいずれも表面粗さが非常に小さい平滑面で構成されており、洗浄部44を構成するこれらの部材により樹脂ペレットが研磨されてしまうことはない。 次に、以上のような洗浄装置4を使用した樹脂ペレットの洗浄方法について説明する。 一方で、水供給部45から第一の筒体441内に水を供給する。 次に、第一の筒体441内で第一のスクリュー442および撹拌羽根443を回転駆動し、水および樹脂ペレットを撹拌して樹脂ペレットを洗浄する。 また、第一のスクリュー442を回転駆動させることで、水および樹脂ペレットは撹拌されながら、第一の筒体441内を上方から下方に移動することとなる。 そして、第一のスクリュー442先端に設けられた撹拌羽根443により水および樹脂ペレットが撹拌されながら、水および樹脂ペレットは第一の筒体441の排出口から排出されることとなる。 次に、第一の筒体441の排出口から排出された水および樹脂ペレットは、遠心脱水部17の第二の筒体171内に供給され、前記実施形態と同様の工程を経て、洗浄装置4から排出されることとなる。 以上のような第二実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果を奏することができるうえ、以下の効果を奏することができる。 なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。 また、樹脂ペレットを製造した後、洗浄装置1にて洗浄し、樹脂ペレットを樹脂ペレットの製造プラント等から出荷してもよい。 樹脂製造プロセスで製造した樹脂ペレットを製造プラントから外部に運搬するため運搬用コンテナに充填する前(より詳細には、コンテナバッグに充填する前)に本発明の洗浄方法で洗浄してから充填する。 この充填方法により、製造プロセス系内に起因する異物は取り除かれ、運搬先の樹脂成形加工プロセスでフィッシュアイのないフィルム(シート)や表面にブツのない成形体を製造することができる。 このとき、樹脂ペレットは、重合プロセスで製造した(共)重合体(たとえば、高圧法重合プロセスで重合したエチレン系共重合体)であることが好ましい。 また、前記実施形態では、押し出し成形機2にてフィルム(シート)を成形したが、これに限らず、溶融成形加工装置としての射出成形加工装置により成形体を成形してもよい。 さらに、溶融成形加工装置が、光学用フィルム(シート)用あるいは電線被覆材成形用のいずれかであってもよい。 次に、本発明の実施例について説明する。 図3に示す装置を使用して、フィルムの成形を行った。 樹脂ペレットを樹脂ペレットの供給装置(図示略)から洗浄装置1を介して押し出し成形機2に供給し、押し出し成形機2によって、フィルムを成形した(工程1)。 ここでは、樹脂ペレットとして、エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物(190℃、2160g荷重で測定したMFRが3g/10分)の粒径3mmを使用した。 その後、樹脂ペレットの種類を変更し、図3に示す装置を使用し、押し出し成形機2によって、フィルムを成形した(工程2)。 樹脂ペレットとして、エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物(190℃、2160g荷重で測定したMFRが10g/10分)の粒径3mmを使用した。 ここで、工程2では、第一実施形態と同様の方法で、樹脂ペレットの洗浄を行った。 より詳細な条件は以下のようである。 はじめに、樹脂ペレットを前述した樹脂ペレットの供給装置から洗浄装置1に供給した。 第一の筒体141内には、樹脂ペレットと、水とが供給された。 以上の工程1と、工程2とを繰りかえし、各工程にて複数枚のフィルムを得た。 ここでは、洗浄装置1を使用せずに、フィルムの成形を行った。 次に、樹脂ペレットの種類を変更し、押し出し成形機2でフィルムを成形した。 樹脂ペレットとして、エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物(190℃、2160g荷重で測定したMFRが10g/10分)の粒径3mmを使用した(工程4)。 以上の工程3と、工程4とを繰りかえし、各工程にて複数枚のフィルムを得た。 実施例1の工程2で得られた複数枚(58枚)のフィルムおよび比較例1の工程4で得られた複数枚(11枚)のフィルムのフィッシュアイの個数を測定した。 フィッシュアイの測定には、以下のフィッシュアイカウンターを使用した。 表1のフィッシュアイの個数は、実施例1の複数枚のフィルム、比較例1の複数枚のフィルムそれぞれのフィッシュアイの個数をカウントし、実施例1におけるフィッシュアイの個数の最大値と、最小値、平均値、比較例1におけるフィッシュアイの個数の最大値と最小値及び平均値とを示したものである。 また図6に実施例1のフィルム毎のフィッシュアイ個数、図7に比較例1のフィルム毎のフィッシュアイ個数を示した。 さらに、実施例1の工程2において、洗浄装置から排出された直後の樹脂ペレット中の水分量を計測した。 水分量は80ppm程度であり、洗浄前の樹脂ペレットの水分量と同程度であった。 さらに、工程2の洗浄前の樹脂ペレットと、洗浄後の樹脂ペレットの大きさ形状を目視及び顕微鏡で観察したところ、同じ大きさ形状であり、洗浄装置1による洗浄では、研磨されていないことがわかった。 (実施例2) (実施例3) (比較例2) (結果) これにより、実施例2、3では、比較例2に比べて、フィッシュアイの発生が大幅に低減できていることがわかった。 また、実施例2と実施例3とを比較すると、実施例2の方がフィッシュアイの発生数が少ないことがわかる。 また、本発明者が検討した結果、樹脂ペレットの重量に対し、水の量を80wt%以下とすることで、フィッシュアイの発生数を確実に低減でき、なかでも、70wt%以下とすることがより好ましいことがわかった。 |