光をベースにした毛髪検出器を備える毛髪処理装置

申请号 JP2015507627 申请日 2013-04-12 公开(公告)号 JP2015515007A 公开(公告)日 2015-05-21
申请人 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ; コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ; 发明人 バブ ヴァルゲーゼ; バブ ヴァルゲーゼ; リエコ フェルハーヘン; リエコ フェルハーヘン;
摘要 本発明は、皮膚表面21の近くの毛髪22を検出するための検出器10を有する毛髪処理装置40を提供する。前記検出器10は、初期偏光方向を持つ光ビーム31を生成するための 光源 11と、前記光ビーム31の偏光方向の、少なくとも第1偏光方向と第2偏光方向との間での時間依存性変調のための偏光変調器32と、前記光ビーム31の焦点を前記皮膚表面21の近くの前記毛髪22に合わせるための光学素子14、16、17、18と、前記毛髪22又は前記皮膚表面21と相互に作用した光を検出し、前記相互に作用した光が前記初期偏光方向と異なる偏光方向成分を持つときを識別するための偏光 感知 型の光をベースにした検出ユニット14とを有する。
权利要求

皮膚表面の近くの毛髪を検出するための検出器を有する毛髪処理装置であって、前記検出器が、 初期偏光方向を持つ偏光ビームを生成するための光源と、 前記光ビームの偏光方向の、少なくとも第1偏光方向と第2偏光方向との間での時間依存性変調のための偏光変調器と、 前記光ビームの焦点を前記皮膚表面の近くの前記毛髪に合わせるための光学素子と、 前記毛髪又は前記皮膚表面と相互に作用した光を検出し、前記相互に作用した光が前記初期偏光方向と異なる偏光方向成分を持つときを識別するための偏光感知型の光をベースにした検出ユニットとを有する毛髪処理装置。前記初期偏光方向と異なる前記偏光方向成分が、前記初期偏光方向と直交する請求項1に記載の毛髪処理装置。前記時間依存性変調が、或る変調周波数を持つ周期的な変調である請求項1に記載の毛髪処理装置。前記偏光感知型の光をベースにした検出ユニットが、 前記毛髪又は前記皮膚表面と相互に作用した前記光の、前記初期偏光方向と異なる前記偏光方向成分を選択的に検出するための偏光感知型光センサと、 前記偏光感知型光センサからのセンサ信号と、前記偏光変調器からの基準信号であって、前記変調周波数を持つ基準信号との間の位相差を検出するための、前記偏光変調器及び前記偏光感知型光センサに結合される位相感知型検出ユニットとを有する請求項3に記載の毛髪処理装置。前記光源が、レーザダイオードを有し、前記光学素子が、前記毛髪又は前記皮膚表面と相互に作用した前記光を、前記レーザダイオードに光学的にフィードバックするよう構成され、 前記偏光感知型の光をベースにした検出ユニットが、前記相互に作用した光が前記初期偏光方向と異なる前記偏光方向成分を持つときを識別するために、前記レーザダイオードの振動パラメータを監視し、前記振動パラメータを分析するための振動パラメータ監視ユニットを有する請求項1に記載の毛髪処理装置。前記レーザダイオードの駆動電流が、前記振動パラメータであり、前記振動パラメータ監視ユニットが、前記駆動電流を監視するよう構成される請求項5に記載の毛髪処理装置。前記レーザダイオードの発光スペクトルが、前記振動パラメータであり、前記振動パラメータ監視ユニットが、前記発光スペクトルを監視するよう構成される請求項5に記載の毛髪処理装置。前記レーザダイオードのしきい値電圧が、前記振動パラメータであり、前記振動パラメータ監視ユニットが、前記しきい値電圧を監視するよう構成される請求項5に記載の毛髪処理装置。前記光ビームの偏光方向が、前記振動パラメータであり、前記振動パラメータ監視ユニットが、前記レーザダイオードによって発される光の、前記初期偏光方向と異なる前記偏光方向成分を選択的に検出するための偏光感知型光センサを有する請求項5に記載の毛髪処理装置。前記時間依存性変調が、或る変調周波数を持つ周期的な変調であり、前記振動パラメータ監視ユニットが、前記偏光変調器に結合され、前記振動パラメータと、前記偏光変調器からの基準信号であって、前記変調周波数を持つ基準信号との間の位相差を検出するよう構成されている位相感知型検出ユニットを有する請求項7に記載の毛髪処理装置。前記第2偏光方向が、前記第1偏光方向に対して少なくとも45度の度にわたって回転される請求項1に記載の毛髪処理装置。前記偏光変調器が、圧電弾性又は電気光学的変調器である請求項1に記載の毛髪処理装置。毛髪切断レーザビームを生成するための毛髪切断レーザ源と、前記光をベースにした検出ユニットに結合されるプロセッサとを更に有し、前記プロセッサが、前記光をベースにした検出ユニットが毛髪の存在を検出した前記皮膚表面の近くの前記毛髪切断レーザビームの焦点位置において前記毛髪切断レーザ源を起動させるよう構成される請求項1乃至12のいずれか一項に記載の毛髪処理装置。

说明书全文

本発明は、皮膚表面の近くの毛髪を検出するための検出器を有する毛髪処理装置であって、前記検出器が、初期偏光方向を持つ偏光ビームを生成するための光源と、前記光ビームの焦点を前記皮膚表面の近くの前記毛髪に合わせるための光学素子と、前記毛髪又は前記皮膚表面と相互に作用され、前記初期偏光方向と異なる偏光方向成分を持つ光を検出するための偏光感知型の光をベースにした検出ユニットとを有する毛髪処理装置に関する。

このような毛髪処理装置は、例えば、WO 2010/106480 A1として公開されている国際特許出願から知られている。この特許出願は、ボディ部分の皮膚表面の近くの毛髪を撮像するための装置について記載している。装置は、入射偏光方向を持つ光ビームを生成するための光源と、前記毛髪から戻る光を検出するためのセンサとを有する。センサは、入射偏光を持つ(平行偏光された)光と、入射偏光と直交する偏光方向を持つ(交差偏光された)光とを検出するための別々のフォトダイオードを持つ。別々のフォトダイオードによって検出される光強度の割合が、調べられている皮膚の位置における毛髪の存在の確率測度である。

この既知の検出器の感度及び特性は、入射光の偏光方向と、検出されるべき毛髪の向きとの間の度、及び毛髪内の焦点深度に大きく依存することが分かった。毛髪の向き及び毛髪内の焦点深度は、毛髪ごとに異なり、且つ時間とともに異なることから、既知の検出器によって得られる毛髪と皮膚とのコントラストは、完全に満足いくようなものではない。更に、入射光の偏光方向に垂直な面における毛髪の向きは、毛髪検出の感度及び特性を決定する決定的なパラメータとなる。

例えば、楕円偏光又は円偏光された入射光を用いることによって(WO 2008/072151 A2)、又はラジアル偏光、若しくは他のタイプの時間的に不変であり、且つ空間的に異なる偏光を用いることによって(まだ公開されていない、本願出願人の代理人整理番号2011PF00990の特許出願)、毛髪検出システムの向き依存性を減らす試みがなされている。これらの解決策は、明らかに改善された結果を供給するが、幾らかの向き依存性は、依然として存在する。例えば、ラジアル偏光の使用は、システムを完全に向きに影響されなくするのではなく、毛髪と皮膚とのコントラストにおける向きに依存する変動を平均する。

本発明の目的は、様々な向きの毛髪の毛髪と皮膚とのコントラストをさらに改善することである。

本発明の第1の態様によれば、この目的は、皮膚表面の近くの毛髪を検出するための検出器を有する毛髪処理装置であって、前記検出器が、初期偏光方向を持つ偏光ビームを生成するための光源と、前記光ビームの偏光方向の、少なくとも第1偏光方向と第2偏光方向との間での時間依存性変調のための偏光変調器と、前記光ビームの焦点を前記皮膚表面の近くの前記毛髪に合わせるための光学素子と、前記毛髪又は前記皮膚表面と相互に作用した光を検出し、前記相互に作用した光が前記初期偏光方向と異なる偏光方向成分を持つときを識別するための偏光感知型の光をベースにした検出ユニットとを有する毛髪処理装置を提供することによって、達成される。

前記毛髪の複屈折作用は、前記入射偏光の方向に依存する。前記入射光ビームが、毛髪に対して適切な角度で前記毛髪に当たる場合、前記毛髪の複屈折特性が、前記毛髪を通って横切る前記光の偏光を変化させる。偏光のこの変化は、前記光ビームの偏光方向が、前記毛髪の光軸と45°の角度にある場合に最大になり、前記光ビームの偏光方向が、前記毛髪の光軸と0°又は90°の角度にある場合に最小になる。前記複屈折作用が最小である場合、前記偏光依存性の光をベースにした検出ユニットは、前記初期偏光方向と異なる偏光方向成分を持つ光をあまり識別しないだろう。前記複屈折作用が最大である場合、前記毛髪から戻る、前記初期偏光と異なる偏光方向成分を持つ光も、最大になるだろう。前記光の偏光方向を変調することによって、前記戻る光の前記異なる偏光方向成分は、それに応じて変化し、例えば交差偏光チャネルにおいて、時間依存性成分を持つ検出信号を供給するだろう。

前記戻る光におけるこの時間依存性成分を検出することによって、毛髪の存在が検出されることができる。下で説明するように、例えば、直接、前記相互に作用した光の交差偏光成分を検出する代わりに、他の方法で、交差偏光成分の存在も、識別されることができる。本願発明は、毛髪の存在を検出するために前記戻る光の前記異なる偏光方向成分の変化を確実に検出する多くの方法を示す。

以下において、ほとんどの実施例は、前記入射偏光の、或る特定の変調周波数を持つ周期的な変調を用い、考慮に入れられる前記異なる偏光方向成分は、前記初期偏光方向と直交するものである。しかしながら、前記変調は、周期的である必要はなく、前記相互に作用した光の他の偏光方向成分を観察することによっても、同様の結果が得られ得ることに注意されたい。ほとんどの感知型の正確な検出のためには、周期的な変調及び直交する偏光方向成分の検出が、好ましい。

本発明による装置の第1実施例においては、前記偏光感知型の光をベースにした検出ユニットは、前記毛髪又は前記皮膚表面と相互に作用した前記光の、前記初期偏光方向と異なる前記偏光方向成分を選択的に検出するための偏光感知型光センサを有する。前記偏光方向が、周期的に変調される場合には、前記偏光感知型光センサからのセンサ信号と、前記偏光変調器からの基準信号であって、前記変調周波数を持つ基準信号との間の位相差を検出するために、前記偏光変調器及び前記偏光感知型光センサに、位相感知型検出ユニットが結合される。

前記偏光感知型光センサは、例えば、前記皮膚又は毛髪から戻る光の交差偏光成分を検出する。光が毛髪から戻る場合は、検出される信号は、前記入射偏光方向及び前記毛髪が45°の角度を囲む各時点に、最大を示す。前記戻る光のこのAC成分を検出することによって、毛髪の存在が、検出されることができる。前記入射偏光の方向が、周波数fで変調される場合、前記偏光感知型光センサは、同じ周波数の周期的な検出信号を生成するだろう。前記検出信号は、更に、2fの成分及びより高い高調波を含み得る。

前記検出信号の前記AC成分の振幅は、前記入射偏光の方向が、毛髪の光軸と45°の角度にあるときに、最大になる。前記検出信号の位相感知型検出は、前記検出信号に非常にノイズが多く、前記AC成分が相対的に小さい場合であっても、前記AC成分を正確に検出することを可能にする。前記偏光変調器からの前記基準信号は、前記位相感知型検出ユニットによって、前記検出信号の、前記基準信号と同じ周波数を持つ成分を選び出すために用いられる。前記基準信号の周波数は、2fの成分及びより高い高調波の検出を可能にするために、2倍(又は3倍、…)にされてもよい。

別の実施例においては、前記光源は、レーザダイオードを有し、前記光学素子は、前記毛髪又は前記皮膚表面と相互に作用した前記光を、前記レーザダイオードに光学的にフィードバックするよう構成される。前記偏光感知型の光をベースにした検出ユニットは、前記相互に作用した光が前記初期偏光方向と直交する又はさもなければ異なる前記偏光方向成分を持つときを識別するために、前記レーザダイオードの振動パラメータを監視し、前記振動パラメータを分析するための振動パラメータ監視ユニットを有する。

光ビームの、前記レーザダイオードへの光学的フィードバックは、前記レーザダイオードの振動挙動を変化させる。前記振動挙動の多くのパラメータは、フィードバック光の偏光方向に依存する。光の、前記レーザダイオードへの正の光学的フィードバック、及び結果として生じる振動特性の変化は、前記レーザダイオードの、例えば、駆動電流、発光スペクトル、しきい値電圧、線幅、振幅又は不安定性の出現などの、振動パラメータに影響を及ぼす。前記戻る光が、適切な角度(毛髪の光軸と、前記入射ビームの偏光方向との間の45°の角度)で当てられた毛髪から戻る場合、発される及び戻る光は、前記毛髪の複屈折により、異なる偏光方向を持ち、これは、異なる振動特性をもたらす。前記光ビームが、「不適切な」角度(45°ではなく、0°又は90°により近い角度)で毛髪に当たる場合、前記戻るビームの偏光は、発されるビームの偏光により近いだろう。関連する振動パラメータのうちの少なくとも1つを分析することによって、毛髪が検出されるときが、観察されることができる。前記入射光の偏光方向と、前記毛髪の光軸との間の角度が、或る変調周波数で変調される場合、前記レーザダイオードの前記振動パラメータは、それに応じて変化する。これらのパラメータにおける変化は、多様な方法で検出されることができる。

実施例においては、前記光ビームの偏光方向が、前記振動パラメータであり、前記振動パラメータ監視ユニットは、前記レーザダイオードによって発される光の、前記初期偏光方向と異なる前記偏光方向成分を選択的に検出するための偏光感知型光センサを有する。

前記フィードバック光の偏光方向によって影響を及ぼされる前記振動パラメータのうちの1つは、前記発される光の偏光方向である。前記戻る光が、前記皮膚表面から戻る場合、前記レーザダイオードによって発される及び前記レーザダイオードに戻る光は、同じ偏光方向を持つ。前記戻る光が、適切な角度(毛髪の光軸と、前記入射ビームの偏光方向との間の45°の角度)で当てられた毛髪から戻る場合、前記発される及び戻る光は、前記毛髪の複屈折により、異なる偏光方向を持つ。前記光学的フィードバックが、変化した偏光方向を持つ光を前記レーザダイオードに戻す場合、前記ダイオードの振動挙動が変化し、例えば、前記発される光の偏光方向の直交成分が増加するだろう。この作用は、前記偏光感知型光センサによって検出され、これは、前記入射偏光が変調される場合に、AC成分を供給するだろう。前記光ビームが、「不適切な」角度(45°ではなく、0°又は90°により近い角度)で毛髪に当たる場合、前記戻るビームの偏光方向は、前記発されるビームの偏光方向により近く、前記偏光感知型光センサからの信号は、減少する又は小さくなる。前記入射偏光方向の周期的な変調を用いる場合、前記光センサ信号における変化が、基準としての前記偏光変調器からの前記基準信号と共に位相感知型検出を用いて検出されるAC成分をもたらすだろう。

前記振動パラメータ監視ユニットは、前記偏光変調器に結合され、前記振動パラメータと、前記偏光変調器からの基準信号であって、前記変調周波数を持つ基準信号との間の位相差を検出するよう構成されている位相感知型検出ユニットを含み得る。このような位相感知型検出器では、前記振動パラメータの小さな変化が、確実に検出されることができる。

下記の実施例に関して、本発明のこれら及び他の態様を説明し、明らかにする。

例示的な、本発明による毛髪検出器を概略的に示す。

光フィードバックループを備える毛髪検出器を概略的に示す。

光フィードバックループを備える別の毛髪検出器を概略的に示す。

毛髪検出器を備える毛髪処理装置を概略的に示す。

図1は、例示的な、本発明による毛髪検出器10を概略的に示している。原則的に、検出器10は、あらゆる表面におけるあらゆる種類の複屈折物質を検出するのに適している。例えば、検出器10は、皮膚の弾性を検出するために人間又は動物の皮膚21のコラーゲンを検出するよう適応され得る。しかしながら、以下においては、検出器10は、人間又は動物の皮膚表面21における毛髪を検出するために用いられるだろう。毛髪検出は、IPL(超短パルス光)をベースにした又はレーザをベースにしたシェービング装置において有用であり得る。図1の毛髪検出器10は、好ましくは、スペクトルの近赤外線又は赤外線部分においてレーザビーム31を発するためのレーザ源11を有する。一般に、400nmと2000nmとの間の波長を持つ光が用いられる。600乃至1064nmの範囲内の波長が好ましい。例えば、 Nd:YAGレーザダイオードが用いられ得る。レンズ14、ピンホール16及び/又は鏡17のような光学素子が、光ビーム31の焦点を皮膚21に又は皮膚21の近くに合わせるための対物レンズにビーム31を導く。レーザ源11及び/又は光学素子14、17(の一部)に結合される制御ユニット(図示せず)は、毛髪22の存在について調べられる皮膚21の正確なエリアを制御し、皮膚21のライン又は2Dエリアを走査することを可能にするために、レーザビーム31の正確な光路を制御する。

皮膚21に到達する光ビーム31は、散乱、反射及び他の相互作用によって、部分的に戻されるだろう。戻る光は、同じ対物レンズ18を通って検出器10に入り、焦点に毛髪が存在するか否かを調べるために分析される。この分析のために、毛髪の複屈折作用が用いられる。入射光ビーム31が毛髪に対して適切な角度で毛髪に当たる場合、毛髪の複屈折特性が、毛髪を通って横切る光の偏光を変化させる。本発明による毛髪検出器10の光源11は、偏光のこの変化を検出することを可能にするために、或る特定の初期偏光方向を持つ光31を供給する。偏光のこの変化を検出し、毛髪が焦点位置に存在しているときを検出するために、偏光感知型の光をベースにした検出ユニット13が用いられ得る。

偏光の変化は、光ビーム31の偏光が、毛髪に対して45°の角度にある場合に最大になり、光ビーム31の偏光が、毛髪に対して0°又は90°の角度にある場合に最小になる。しかしながら、皮膚21及び検出器10に対する毛髪の向きは、異なる毛髪では異なり、毛髪処理装置が皮膚表面21に沿って動かされる間に変化し得る。それ故、図1の毛髪検出器10は、光ビームの偏光を、第1及び第2偏光方向の間で変調するための偏光変調器32を有する。変調は、好ましくは、固定された変調周波数を持つ、周期的な性質のものである。しかしながら、入射偏光の他の変形例も用いられ得る。例えば、偏光変調器32は、光ビームの偏光を高速で変調することが可能な圧電弾性又は電気光学的変調器であってもよい。圧電弾性変調器においては、圧電弾性材料のようにわずかに異なる速度で進む変調器軸に平行又は垂直な偏光成分が変調される。従って、2つの成分の間にもたらされる位相差は、時間の関数として、例えば正弦的に、振動する。第1及び第2偏光方向の間の角度は、好ましくは、大部分の毛髪に対して、偏光方向と毛髪の光軸との間の角度が45°である少なくとも1つの配置があるだろうように、少なくとも45°である。約90°の変調範囲では、全てのあり得る向きにおいて、全ての毛髪に、このような配置が供給される。

図1の検出器10は、戻る光の、異なる、好ましくは直角に、偏光された成分を選択的に検出するための、偏光感知型の光をベースにした検出ユニット13を有する。そこで、直角に偏光されることは、光源11によって供給される光の初期偏光方向と直交する偏光を持つことを意味する。この実施例においては、検出ユニット13は、変更ビームスプリッタ15と、光センサ12と、位相感知型検出器19とを有する。皮膚21又は毛髪から戻る光は、鏡17、レンズ14及び変更ビームスプリッタ15などの光学素子によって、光センサ12に向けられる。偏光ビームスプリッタ15及び/又は偏光フィルタ(図示せず)により、光感知型センサ12は、初期偏光とは異なる選択された偏光成分を持つ光しか検出しない。複屈折作用が、最小である(偏光方向と毛髪の光軸との間の角度が、0°又は90°である)場合、又は光が、毛髪からではなく、皮膚表面から戻る場合、戻る光における異なるように偏光された成分は、小さい、又はそれどころか存在しない。複屈折作用が、最大である(偏光方向と毛髪の光軸との間の角度が、45°である)場合、戻る光における異なるように偏光された成分もまた、最大である。入射光ビーム31の偏光が変調周波数fで変調される場合、光センサ12は、同じ周波数fで周期的にこの最大信号を測定するだろう。従って、光の偏光方向を変調する場合、戻る光の直交成分は、それに応じて変化し、検出信号は、交差偏光チャネルにおいてAC成分を有するだろう。戻る光におけるこのAC成分を検出することによって、毛髪の存在が検出されることができる。

原則的に、センサ信号が、毛髪が見つけられていることを示しているときを決定するためには、多くの異なる信号分析方法が用いられ得る。例えば、直交成分が或る特定のしきい値に到達するか否かをチェックするための単純な回路でも、十分であり得る。この実施例においては、位相感知型検出器19が用いられる。位相感知型検出器19は、偏光変調器32からの基準信号を用いる。基準信号は、偏光変調の周波数と同じ周波数を持つ。位相感知型検出器19は、基準信号とセンサ信号との間の位相差を決定する。入射偏光に従って最大になると見出される位相差が一時的に変更される場所に、毛髪は存在する。位相感知型検出のために、ロックイン増幅器が用いられてもよい。

図2は、光フィードバックループを備える毛髪検出器10を概略的に示している。この実施例においては、毛髪の存在によって引き起こされる偏光における変化が、レーザ11に光学的にフィードバックされ、これは、レーザ11の振動挙動及び発光スペクトルにおける変化をもたらすだろう。出力偏光、しきい値電流、発光スペクトル及び端子電圧などのレーザ源の振動特性の多くは、光学的フィードバックに依存するだろう。これらの出力変動が、毛髪の存在によって引き起こされる複屈折作用に基づいて毛髪の存在を検出するために、監視され得る。この実施例においては、駆動電流及び/又は他の動作パラメータが、レーザドライバ監視手段29によって監視される。図1のように、偏光変調器32からの基準信号を用いる位相感知型検出器19が、毛髪が検出されているときを決定するために、変動する駆動電流信号と、基準信号との間の位相差を検出するために、用いられ得る。

図3の実施例も、交差偏光チャネルにおけるAC成分を検出するために光学的フィードバックを用いる。この実施例においては、毛髪の存在によって引き起こされる偏光における変化が、レーザ11に光学的にフィードバックされ、これは、レーザ11の発光スペクトルにおける偏光の変化をもたらすだろう。この例示的な実施例においては、レーザダイオードの後面が、反射防止コーティングされる。検出される毛髪からの反射/散乱光は、レーザダイオードに光学的に結合される。コーティングされていない前面からのレーザ出力が、例えば偏光分析器及びフォトダイオードを有する偏光感知型光検出器12を用いて振動挙動を記録するために用いられる。戻る光が、皮膚で反射/散乱されている場合、光学的フィードバックは、入射偏光を持つ光を供給し、偏光感知型光検出器13は、ほぼ安定しているDC信号を検出する。レーザビーム31の焦点が毛髪に合わせられる場合、偏光変調器は、毛髪の複屈折作用を、入射ビームの偏光によって変化させるだろう。入射ビーム31の偏光が、毛髪の光軸と適切な角度(45°)にある場合、戻る光ビームは、増加した直交成分と、減少した平行成分とを持つだろう。結果として、レーザダイオードの振動特性は変化する。レーザダイオードは、直交偏光を持つ光をより多く発し、光検出器12からの信号が、増加する。検出器12の信号における周期的な変化は、毛髪の存在を示す。先の図のように、偏光変調器32に結合される位相感知型検出器19が、偏光変調器32の変調周波数と同じ周波数、又は偏光変調器32の変調周波数の整数倍での周期的な変化を確実に検出するために用いられ得る。

図4は、毛髪検出器10を備えるシェービング装置40を概略的に示している。シェービング装置40は、図1を参照して上で記載したものと同様の毛髪検出器10を有する。同じ参照番号は、同様の特徴に対応する。上で既に述べた特徴に加えて、シェービング装置40は、光学的な窓又はコンタクト窓43、及び放射線の皮膚21への浸透特性を改善するための浸漬液44も含み得る。例えば、液体84は、光学的な窓の屈折率と、皮膚21の屈折率との間の中間である屈折率を持つ屈折率整合流体であり得る。好ましくは、全ての屈折率が、実質的に等しい。液体44はまた、皮膚21を冷却する、又はさもなければ皮膚21を治療する目的のために選択されてもよい。更に、コンタクト窓43は、オプションであるが、それは、毛髪22などの皮膚の目標の位置を決定するための基準としての役割を果たすのに役立つ。

シェービング装置40は、レーザ源11を、毛髪22を検出するためだけでなく、毛髪22を切断するためにも、用い得る。レーザ源11が、切断するために用いられるときには、レーザ源11は、毛髪22を検出するときと比べて異なる出力レベルで動作し得る。他の例においては、別のレーザ源(図示せず)が、毛髪22を切断するために用いられる。切断プロセスの制御は、制御ユニット、又は付加的な切断プロセッサ(図示せず)によって実施され得る。切断プロセッサは、光をベースにした検出器が毛髪22の存在を検出した皮膚表面21の近くの毛髪切断レーザビームの焦点位置において毛髪切断レーザ源を起動させるために、光をベースにした検出器10に結合される。

上記の実施例は、本発明を限定するものではなく、説明するものであって、当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱せずに多くの別の実施例を設計することができるであろうことに注意されたい。請求項において、括弧内に配置されるいかなる参照符号も、請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。「有する」という動詞及びその語形変化の使用は、請求項において明記されている要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素の単数形表記は、このような要素の複数の存在を除外しない。本発明は、幾つかの別個の素子を有するハードウェアによって実施されてもよく、適切にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。幾つかの手段を挙げている装置の請求項においては、これらの手段の幾つかは、ハードウェアの同一のアイテムによって実施されてもよい。単に、特定の手段が、相互に異なる従属請求項において引用されているという事実は、これらの手段の組み合わせが有利になるように用いられることができないことを示すものではない。

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