電動はさみ

申请号 JP2015115991 申请日 2015-06-08 公开(公告)号 JP6419653B2 公开(公告)日 2018-11-07
申请人 株式会社マキタ; 发明人 加藤 和也; 羽根田 孝二; 近藤 雅樹;
摘要
权利要求

ケーシング内に設けた電動モータと、 前記ケーシング内にて前記電動モータの回転運動を被動部材の第1位置と第2位置との間の往復直線運動に変換する動伝達機構と、 前記ケーシングの前部にて、前記被動部材の前記第1位置と前記第2位置との間の往復動に応じて開閉するように設けられ、前記被動部材が前記第1位置にあるときに開放状態となり、前記被動部材が第2位置にあるときに閉止状態となるように少なくとも一方が回動可能に支持された1対の刃部と、 前記ケーシングに開放位置と閉止位置との間で移動可能に設けられ、前記開放位置から前記閉止位置に移動させることで、前記被動部材を前記1位置から前記第2位置に移動させ、前記1対の刃部が開放状態から閉止状態となるように操作する操作レバーと、 前記操作レバーを前記閉止位置側に移動させていることを検知する検知器とを備え、 前記操作レバーに前記閉止位置に移動させる操作力を付与していないときには前記被動部材を前記第1位置側となるように前記電動モータを駆動させて前記1対の刃部を開放状態とし、前記操作レバーを前記閉止位置側に移動させる操作力を付与したときには、前記検知器による検知に基づいて前記被動部材を第2位置となるように前記電動モータを駆動させて前記1対の刃部を閉止状態とするように制御した電動はさみであり、 前記操作レバーと前記ケーシングとの一方にはこれらの他方に対して進退可能に支持したストッパを設けるとともに、前記操作レバーと前記ケーシングとの前記他方には前記操作レバーが前記開放位置と前記閉止位置との間の中間開放位置にあるときに前記他方に進出させた前記ストッパに係止して前記操作レバーが前記開放位置側に移動するのを規制する係止部を設け、 前記ストッパを前記他方から退避させて前記係止部に係止しない退避位置にしたときには、前記操作レバーを前記開放位置と前記閉止位置との間で移動可能とし、 前記ストッパを前記他方に進出させて前記係止部に係止可能な係止位置にしたときには、前記操作レバーを前記中間開放位置と前記閉止位置との間でしか移動できないように規制したことを特徴とする電動はさみ。請求項1に記載の電動はさみにおいて、 前記ストッパは前記ケーシングに対して進退可能となるように前記操作レバーに回動可能に軸支されたことを特徴とする電動はさみ。請求項2に記載の電動はさみにおいて、 前記ケーシングには前記操作レバーの前記中間開放位置が複数となるように複数の前記係止部を備えるようにし、 前記ストッパは回動度を変えることで前記複数の係止部に選択的に係止可能として、前記操作レバーの前記中間開放位置を複数から選択可能としたことを特徴とする電動はさみ。

说明书全文

本発明は、農業、園芸等で草花、樹木等の植物の茎、枝を切断する電動はさみに関する。

特許文献1には農業、園芸等で草花、樹木等の植物の茎、枝を切断する電動はさみが開示されている。電動はさみは、筒形状のケーシング内に電動モータと、ケーシング内にて電動モータの駆動により回転する雄ねじと、ケーシング内にて雄ねじに螺進退可能に螺合するナットと、ケーシングの前部に固定した固定刃と、ナットの螺進退によって回動する可動刃とを備えている。この電動はさみにおいては、ナットは電動モータの駆動によって第1位置と第2位置との間で雄ねじに螺進退可能となっている。ナットが第1位置にあるときには、可動刃は固定刃と離間するように開いた開放状態となっており、ナットが第2位置にあるときには、可動刃は固定刃と重なり合うように閉じた閉止状態となる。

この電動はさみは、可動刃を開放状態から閉止状態に回動させる操作レバーを備えており、操作レバーはナットを第1位置にして可動刃を開放状態とする開放位置と、ナットを第2位置にして可動刃を閉止状態とする閉止位置との間で移動可能に設けられている。また、電動はさみは、操作レバーが開放位置から閉止位置に操作されていることを検知する磁気センサと、磁気センサに操作レバーを開放位置から閉止位置に操作していることを検知させる磁石よりなる被検知体を備えている。操作レバーに閉止位置側に移動させる操作を付与しない状態では、被検知体は付勢部材によって操作レバー側に付勢されている。操作レバーを開放位置から閉止位置側に移動させると、被検知体が付勢部材の付勢力に抗して操作レバーによって閉止位置側に押される。検知器によって被検知体の閉止位置側への移動が検知されると、電動モータを駆動させてナットを第1位置から第2位置に移動させて可動刃を閉止させるように制御している。

この電動はさみを用いて植物の茎や枝を切断するときには、固定刃と可動刃との間に茎や枝を挟み、操作レバーを手指により開放位置から閉止位置に移動させると、電動モータは検知器による操作レバーを閉止位置側に移動させていることの検知に基づいて雄ねじを正回転で回転させてナットを第1位置から第2位置に移動させる。可動刃はナットの第1位置から第2位置への移動によって開放状態から閉止状態に回動し、固定刃と可動刃との間の茎や枝が切断される。閉止位置とした操作レバーから操作力を除くようにすると、操作レバーの被検知体が付勢部材によって開放位置側に付勢され、電動モータは検知器による操作レバーを閉止位置側に移動させていないことの検知に基づいて雄ねじを逆回転で回転させてナットを第2位置から第1位置に移動させる。可動刃はナットの第2位置から第1位置への移動によって閉止状態から再び開放状態に回動する。

特許第2735218号公報

特許文献1の電動はさみにおいては、可動刃は開放状態と閉止状態となるようにケーシングの前部に回動可能に支持されており、操作レバーを開放位置から閉止位置に移動させることで、可動刃を開放状態から閉止状態に回動させて、固定刃と可動刃との間に挟んだ植物の茎や枝を切断することができる。このような電動はさみは、ある程度太い茎や枝を切断可能とするために、可動刃の回動できる度を大きくしていた。しかし、この電動はさみを用いて、細い茎や枝を切断する作業をするときには、可動刃が細い茎や枝に対して不必要に広く開放されることになっていた。このため、可動刃が閉止状態から不必要に広い開放状態に戻るために、電動モータが無駄なエネルギーを消費することになるとともに、可動刃を広い開放状態に回動させるまでの時間が長くなっている問題があった。また、操作レバーを開放位置から閉止位置に移動させるストロークも可動刃の回動角度に応じて長いため、細い茎や枝を連続して多く切断する作業をすると疲れやすい問題があった。本発明は、電動はさみにおいて、細い茎や枝を連続して多く切断するのに対応させて、1対の刃部を不必要に広く開放しないようにする。

上記課題を解決するために、本発明は、ケーシング内に設けた電動モータと、ケーシング内にて電動モータの回転運動を被動部材の第1位置と第2位置との間の往復直線運動に変換する動力伝達機構と、ケーシングの前部にて、被動部材の第1位置と第2位置との間の往復動に応じて開閉するように設けられ、被動部材が第1位置にあるときに開放状態となり、被動部材が第2位置にあるときに閉止状態となるように少なくとも一方が回動可能に支持された1対の刃部と、ケーシングに開放位置と閉止位置との間で移動可能に設けられ、開放位置から閉止位置に移動させることで、被動部材を1位置から第2位置に移動させ、1対の刃部が開放状態から閉止状態となるように操作する操作レバーと、操作レバーを閉止位置側に移動させていることを検知する検知器とを備え、操作レバーに閉止位置に移動させる操作力を付与していないときには被動部材を第1位置側となるように電動モータを駆動させて1対の刃部を開放状態とし、操作レバーを閉止位置側に移動させる操作力を付与したときには、検知器による検知に基づいて被動部材を第2位置となるように電動モータを駆動させて1対の刃部を閉止状態とするように制御した電動はさみであり、操作レバーとケーシングとの一方にはこれらの他方に対して進退可能に支持したストッパを設けるとともに、操作レバーとケーシングとの他方には操作レバーが開放位置と閉止位置との間の中間開放位置にあるときに他方に進出させたストッパに係止して操作レバーが開放位置側に移動するのを規制する係止部を設け、ストッパを他方から退避させて係止部に係止しない退避位置にしたときには、操作レバーを開放位置と閉止位置との間で移動可能とし、ストッパを他方に進出させて係止部に係止可能な係止位置にしたときには、操作レバーを中間開放位置と閉止位置との間でしか移動できないように規制したことを特徴とする電動はさみを提供するものである。

上記のように構成した電動はさみにおいては、操作レバーとケーシングとの一方に設けたストッパを退避位置として操作レバーとケーシングとの他方に設けた係止部と係止しないように退避させたときには、操作レバーは開放位置と閉止位置との間で移動可能となり、操作レバーを開放位置から閉止位置に移動させることで、1対の刃部を開放状態としたときに挟むことができる範囲で太い茎や枝を切断することができる。これに対し、操作レバーとケーシングとの一方に設けたストッパを係止位置としてこれらの他方に設けた係止部に係止可能としたときには、操作レバーは中間開放位置から開放位置まで移動せずに、中間開放位置と閉止位置との間でのみ移動可能となり、操作レバーを開放位置から閉止位置までのストロークよりも短い中間開放位置から閉止位置に移動させることで、1対の刃部を開放状態よりも狭い中間開放状態としたときに挟むことができる範囲で細い茎や枝を切断することができる。このように、細い茎や枝を切断するときには、操作レバーが閉止位置から中間開放位置で止まって開放位置に戻らないので、1対の刃部の中間の開放状態から開放状態に回動させるのに要する電動モータのエネルギーの無駄な消費をなくすことができ、また、1対の刃部の中間の開放状態から開放状態まで戻る時間をなくすことができるようになった。また、操作レバーを開放位置から閉止位置までのストロークよりも短い中間開放位置から閉止位置に移動させるだけで細い茎や枝を切断することができるので、細い茎や枝の切断作業の作業効率を高くすることができた。

上記のように構成した電動はさみにおいては、ストッパはケーシングに対して進退可能となるように操作レバーに回動可能に軸支されるのが好ましく、このようにしたときには、ストッパは操作レバーの近くに配置されるために、操作レバーを操作する手指を伸ばしてストッパを回動操作することができ、ストッパの操作性を良好とすることができた。

上記のように構成した電動はさみにおいては、ケーシングには操作レバーの中間開放位置が複数となるように複数の係止部を備えるようにし、ストッパは回動角度を変えることで複数の係止部に選択的に係止可能として、操作レバーの中間開放位置を複数から選択可能とするのが好ましい。このようにしたときには、ストッパの回動角度を変えて複数の係止部の1つに選択的に係止させることで、操作レバーの中間開放位置を複数から選択できるため、1対の刃部の中間の開放状態を切断対象となる茎や枝の太さに応じて複数の中間の開放状態から選択できるようになり、1対の刃部を切断対象の茎や枝の太さに応じた最適な開き幅で開放させることができるようになった。

本発明の電動はさみの斜視図である。

図1の前後方向に沿った縦方向断面図であり、1対の刃部を開放状態としたとき(a)、1対の刃部を閉止状態としたとき(b)、1対の刃部を中間開放状態としたとき(c)の縦方向断面図である。

図1のケーシングの右半部を取り外した分解斜視図であり、ストッパが退避位置にあるとき(a)、ストッパが係止位置あるとき(b)の分解斜視図である。

図2の操作レバー及び操作の検知機構を示す一部拡大断面図であり、操作レバーが開放位置にあるとき(a)、操作レバーに操作力を付与して閉止位置側に引いたとき(b)、閉止位置側に引いた操作レバーに操作力を付与していないとき(c)の一部拡大断面図である。

ケーシングに操作レバーを閉止状態に維持するロックを設けた前後方向に沿った縦方向断面図である。

以下に、本発明の電動はさみの一実施形態を添付図面を参照して説明する。電動はさみ10は、主として、農業、園芸等で草花、樹木等の植物の茎、枝を切断する剪定作業等に用いられるものである。図1及び図2に示したように、電動はさみ10は、前後方向に延びる筒形のケーシング11を備え、ケーシング11の後半部を作業者が把持するグリップ12としている。ケーシング11内には後部に電動モータ20と、前部に電動モータ20の回転運動をナットケーシング(被動部材)33の第1位置と第2位置との間の往復直線運動に変換する動力伝達機構30とが設けられている。ケーシング11の前部には1対の刃部40が設けられ、ケーシング11の前側下部には1対の刃部40を開閉操作する操作レバー50が設けられている。ケーシング11の前側下部には操作レバー50の下側を囲むように環状のガード13が設けられている。

図2に示したように、動力伝達機構30はこの実施形態ではボールねじ機構を採用し、電動モータ20の出力軸(回転軸)21に軸継手によって固定した雄ねじ31と、雄ねじ31に複数のボールを介して螺合させたナット32と、ナット32を収容したナットケーシング(被動部材)33とを備えている。雄ねじ31はケーシング11内にて前後方向に延び、電動モータ20の駆動によって正回転または逆回転で回転する。ナット32は雄ねじ31の回転によって第1位置(前進位置)と第2位置(後退位置)との間で前後に螺進退する。ナット32の外側にはナットケーシング33が設けられており、ナットケーシング33は雄ねじ31の回転によってナット32とともに第1位置と第2位置との間で往復動する。ナットケーシング33をナット32と一体的に設けるようにして、ナット32を被動部材としてもよい。なお、この実施形態では動力伝達機構30にボールねじ機構を採用したが、これに限られるものでなく、送りねじ機構、ラックピニオン機構等を採用したものであってもよい。

図1及び図2に示したように、ケーシング11の前部には1対の刃部40が設けられている。1対の刃部40はケーシング11の前部から前方に突出するように固定した固定刃41と、ケーシング11の前部にて支点42aを中心に固定刃41の上側で回動可能に支持された可動刃42とを備えている。可動刃42は、固定刃41の上側で斜め前方に突出して固定刃41から離間するように略V字形に開いた開放状態(全開放状態)(図2(a)に示した)と、支点42aを中心に前側を下側に回動させることで下部を固定刃41の上部と重なり合うように閉じた閉止位置(図2(b)に示した)との間で回動可能に支持されている。

図3に示したように、可動刃42はナットケーシング33にリンク機構43により接続されており、リンク機構43はナットケーシング33の前後方向の往復動を可動刃42の回動に変換する。リンク機構43は可動刃42の後部に一体的に形成したレバー部43aと、レバー部43aの先端部とナットケーシング33とを連結する前後に延びるリンク43bとを備えている。図2(a)及び図3(a)に示したように、ナットケーシング33が第1位置にあるときには、レバー部43aの下部がリンク43bにより前側に押し出され、可動刃42はレバー部43aの下部が前側に押し出されたことで上述した開放状態となる。これに対し、図2(b)に示したように、ナットケーシング33が第2位置にあるときには、レバー部43aの下部がリンク43bにより後側に引かれ、可動刃42はレバー部43aの下部が後側に引かれたことで上述した閉止状態となる。

図2に示したように、ケーシング11の前側下部には操作レバー50が設けられており、操作レバー50は前側の開放位置(図2(a)に示した)と後側の閉止位置(図2(b)に示した)との間で前後に移動可能となっている。図3に示したように、操作レバー50は、左右1対のアーム51がナットケーシング33の左右両側部に左右方向の平軸線回りに揺動自在に支持されており、作業者の手指により引かれる操作部52がケーシング11の前側下面に形成した前後方向に延びるスリット11aから下側に突出して設けられている。作業者の手指により操作レバー50の操作部52を前側の開放位置から後側の閉止位置まで引くと、電動モータ20の駆動によって雄ねじが31が正回転で回転し、ナット32及びナットケーシング33が第1位置から第2位置に移動し、リンク機構43はナットケーシング33の第1位置から第2位置への移動を可動刃42の回動に変換し、可動刃42は開放状態から閉止状態に回動する。

図4に示したように、ケーシング11の前側下部には操作レバー50による操作を検知する検知機構60が設けられている。検知機構60は、操作レバー50を閉止位置側に移動させていることを検知する検知器61と、操作レバー50を閉止位置側に移動させていることを検知させる被検知体62とを備えている。検知器61は磁気センサを用いたものであり、被検知体62に用いた磁石の磁界によって生じるホール効果を利用して、操作レバー50が閉止位置側に移動させていることを検知するものである。

ナットケーシング33の下部には操作レバー50の直ぐ後側に前後方向に延びる細長い円柱形の検知用穴33aが形成されている。ナットケーシング33の下面には検知用穴33aの下側に検知器61が取り付けられている。検知用穴33aには被検知体62が軸線方向に移動可能に収容されており、被検知体62はコイルスプリング(付勢部材)63によって操作レバー50に付勢されている。被検知体62は前後方向の中心Cより前側が磁石のN極で後側が磁石のS極となっている。

図4(a)に示したように、操作レバー50が開放位置にあるときには、操作レバー50は後述するストッパ70を介してケーシング11の前後方向に延びるスリット11aの前部に当たって前側への移動が規制されている。この状態では、被検知体62はコイルスプリング63によって操作レバー50に付勢されているが、操作レバー50が前側に移動しないために、被検知体62はコイルスプリング63の付勢力によって操作レバー50側に少し移動して、前後の中心Cが検知器61と対向した位置となっている。検知器61は被検知体62の中心Cと対向していることを検知し、制御装置(図示しない、以下省略)は検知器61が被検知体62の中心Cを検知したことによって電動モータ20を駆動させないに制御している。

図4(b)に示したように、開放地位にある操作レバー50に操作力を付与して閉止位置側となる後側に引くと、操作レバー50はコイルスプリング63の付勢力に抗して被検知体62を後側に押し、被検知体62は前側のN極が検知器61と対向した位置となる。検知器61が被検知体62の前側のN極と対向していることの検知をしているときには、制御装置は電動モータ20を正回転で駆動させる。雄ねじ31が正回転で回転すると、ナット32及びナットケーシング33が第1位置から第2位置側に移動し、リンク機構43はナットケーシング33の第1位置から第2位置への移動を可動刃42の回動に変換し、可動刃42は開放状態から閉止状態に回動する。また、ナットケーシング33が第2位置まで移動したときには、操作レバー50はナットケーシング33とともに移動して閉止位置になる。

図4(c)に示したように、閉止位置にある(閉止位置側に引いた)操作レバー50から作業者の手指による操作力を除くと、被検知体62はコイルスプリング63の付勢力によって操作レバー50側となる前側に押され、被検知体62は後側のS極が検知器61と対向した位置となる。検知器61が被検知体62の後側のS極と対向していることの検知をしているときには、制御装置は電動モータ20を逆回転で駆動させる。雄ねじ31が逆回転で回転すると、ナット32及びナットケーシング33が第2位置(第2位置側)から第1位置(第1位置側)に移動し、リンク機構43はナットケーシング33の第2位置(第2位置側)から第1位置(第1位置側)への移動を可動刃42の回動に変換し、可動刃42は閉止状態から開放状態に回動する。また、ナットケーシング33が第1位置まで移動したときには、操作レバー50はナットケーシング33とともに移動して開放位置になる。操作レバー50が開放位置に戻ると、操作レバー50はストッパ70を介してケーシング11のスリット11aの前部に当たって前側への移動が規制される。この状態となると、図4(a)に示したように、操作レバー50が前側に移動しないために、被検知体62はコイルスプリング63の付勢力によって操作レバー50側に少し移動し、被検知体62は前後の中心Cが検知器61と対向した位置となる。検知器61は被検知体62の中心Cと対向したことを検知し、制御装置は検知器61が被検知体62の中心Cを検知したことによって電動モータ20を停止させるように制御する。

図2及び図3に示したように、操作レバー50の前側にはストッパ70が設けられている。ストッパ70は操作レバー50が開放位置と閉止位置との間の中間開放位置よりも開放位置側に移動するのを規制するものであり、1対の刃部40の可動刃42の回動角度を制限して、1対の刃部40の開き幅を制限するものである。図3に示したように、ストッパ70は操作レバー50の前部にて前後方向の軸線回りに回動可能に支持されている。ケーシング11の前部には操作レバー50が中間開放位置にあるときにストッパ70の上部に係止可能な係止部11bが設けられている(図3ではケーシング11の左半部に設けた係止部11bだけを図示しているが、ケーシング11の右半部にも同様に係止部11bが設けられている。)。ストッパ70は係止部11bに係止しない退避位置(図3(a)に示した)と、係止部11bに係止可能な係止位置(図3(b)に示した)との間で回動可能となっている。操作レバー50が中間開放位置または中間開放位置より閉止位置側にあるときに、ストッパ70を退避位置から左側または右側にて進出位置に回動させると、ストッパ70の上部がケーシング11の係止部11bに係止または係止可能となって、操作レバー50が中間開放位置から開放位置側に移動するのが規制される。なお、ストッパ70を操作レバー50に進退可能とした一実施形態として操作レバー50に回動可能に設けるようにしたが、本発明はこれに限られるものでなく、ストッパ70を操作レバー50に上下または左右に移動可能に設け、ストッパ70を上側または左右に移動させることによって係止部11bに係止または係止可能としたものであってもよい。

上記のように構成した電動はさみ10の作動について説明する。上述したように、操作レバー50を引かずに操作力を付与していないときには、図2(a)に示したように、可動刃42は開放状態となっている。また、細い茎や枝を切断するときでないときには、図3(a)に示したように、ストッパ70を退避位置に位置させておく。作業者はケーシング11のグリップ12を把持し、固定刃41と可動刃42との間に植物の茎や枝を挟むようにし、グリップ12を把持した手の人差し指で操作レバー50に操作力を付与して後側に引く。図2(a)に示した操作レバー50を開放位置から閉止位置側となる後側に引くと、図4(b)に示したように、検知機構60の被検知体62がコイルスプリング63の付勢力に抗して操作レバー50によって後側に押され、被検知体62は前側のN極が検知器61と対向する位置に移動する。制御装置は検知器61の検知に基づいて電動モータ20を正回転で駆動させると、図2(b)に示したように、雄ねじ31が正回転で回転して、ナット32及びナットケーシング33を第1位置から第2位置側に移動させる。リンク機構43はナットケーシング33の第1位置から第2位置への移動を可動刃42の回動に変換し、可動刃42は開放状態から閉止状態に回動し、固定刃41と可動刃42の間に挟まれていた植物の茎や枝が切断される。

図2(b)に示した閉止位置に引いた操作レバー50から操作力を除くと、図4(c)に示したように、検知機構60の被検知体62がコイルスプリング63の付勢力によって操作レバー50側となる前側に押され、被検知体62は後側のS極が検知器61と対向する位置に移動する。制御装置は検知器61の検知に基づいて電動モータ20を逆回転で駆動させると、雄ねじ31が逆回転で回転して、ナット32及びナットケーシング33を第2位置から第1位置側に移動させる。リンク機構43はナットケーシング33の第2位置から第1位置への移動を可動刃42の回動に変換し、可動刃42は閉止状態から開放状態側に回動する。

図2(a)に示したように、ナット32及びナットケーシング33が第1位置に移動したときには、操作レバー50は開放位置にあってストッパ70を介してケーシング11のスリット11aの前部に当たって前側への移動が規制され、図4(a)に示したように、被検知体62はコイルスプリング63によって移動が規制された操作レバー50に当たって操作レバー50側に少し移動し、被検知体62は前後の中心Cが検知器61と対向した位置となる。検知器61は被検知体62の中心Cと対向していることを検知し、制御装置は検知器61が被検知体62の中心Cを検知したことによって電動モータ20を停止させて、可動刃42は開放状態で停止する。

細い茎や枝を切断するときには、操作レバー50を中間開放位置よりも閉止位置側に引いた状態で、図3(b)に示したように、ストッパ70を退避位置から係止位置に回動させると、図2(c)に示したように、操作レバー50は中間開放位置から開放位置への移動が規制される。作業者はケーシング11のグリップ12を把持し、固定刃41と中間の開放状態の可動刃42との間に植物の細い茎や枝を挟むようにし、グリップ12を把持した手の人差し指で操作レバー50を引く。図2(c)に示した操作レバー50を中間開放位置から閉止位置側となる後側に引くと、図4(b)に示したように、検知機構60の被検知体62がコイルスプリング63の付勢力に抗して操作レバー50によって後側に押され、被検知体62は前側のN極が検知器61と対向する位置に移動する。制御装置は検知器61の検知に基づいて電動モータ20を正回転で駆動させると、図2(b)に示したように、雄ねじ31が正回転で回転して、ナット32及びナットケーシング33を第1位置よりも第2位置側の中間位置から第2位置側に移動させる。リンク機構43はナットケーシング33の中間位置から第2位置への移動を可動刃42の回動に変換し、可動刃42は中間開放状態から閉止状態に回動し、固定刃41と可動刃42の間に挟まれていた植物の細い茎や枝が切断される。

図2(b)に示した閉止位置に引いた操作レバー50から操作力を除くと、図4(c)に示したように、検知機構60の被検知体62がコイルスプリング63の付勢力によって操作レバー50側となる前側に押され、被検知体62は後側のS極が検知器61と対向する位置に移動する。制御装置は検知器61の検知に基づいて電動モータ20を逆回転で駆動させると、雄ねじ31が逆回転で回転して、ナット32及びナットケーシング33を第2位置から中間位置側に移動させる。リンク機構43はナットケーシング33の第2位置から中間位置への移動を可動刃42の回動に変換し、可動刃42は閉止状態から中間開放状態側に回動する。

図2(c)に示したように、ナット32及びナットケーシング33が中間位置に移動したときには、操作レバー50は中間開放位置にあってストッパ70の上部がケーシング11内の係止部11bに当たることで前側の移動が規制され、被検知体62はコイルスプリング63によって移動が規制された操作レバー50に当たって操作レバー50側に少し移動し、被検知体62は前後の中心Cが検知器61と対向した位置となる。検知器61は被検知体62の中心Cと対向していることの検知し、制御装置は検知器61が被検知体62の中心Cを検知したことによって電動モータ20を停止させて、可動刃42は中間開放状態で停止する。

上記の実施形態の電動はさみ10は、操作レバー50にはケーシング11に対して進退可能に支持したストッパ70を設けるとともに、ケーシング11には操作レバー50が開放位置と閉止位置との間の中間開放位置にあるときにケーシング11に進出させたストッパ70に係止して操作レバー50が開放位置側に移動するのを規制する係止部11bを設けた。ストッパ70をケーシング11から退避させて係止部11bに係止しない退避位置にしたときには、操作レバー50を開放位置と閉止位置との間で移動可能とし、ストッパ70をケーシング11に進出させて係止部11bに係止可能な係止位置にしたときには、操作レバー50を中間開放位置と閉止位置との間でしか移動できないように規制した。

操作レバー50に設けたストッパ70を退避位置として、ストッパ70をケーシング11に設けた係止部11bと係止しないように退避させたときには、操作レバー50は開放位置と閉止位置との間で移動可能となり、操作レバー50を開放位置から閉止位置に移動させることで、1対の刃部40を開放状態としたときに挟むことができる範囲で太い茎や枝を切断することができる。

これに対し、操作レバー50に設けたストッパ70を係止位置に回動させて、ストッパ70をケーシング11の係止部11bに係止可能としたときには、操作レバー50は中間開放位置から開放位置までの移動が規制されて、中間開放位置と閉止位置との間でだけ移動可能となった。これにより、操作レバー50を開放位置から閉止位置までのストロークよりも短い中間開放位置から閉止位置に移動させることで、1対の刃部40を開放状態よりも狭い中間開放状態としたときに挟むことができる範囲の細い茎や枝を切断することができるようになった。このように、細い茎や枝を切断するときには、操作レバー50が閉止位置から中間開放位置で止まって開放位置に戻らないので、1対の刃部40の中間の開放状態から開放状態とするのに要する電動モータ20のエネルギーの無駄な消費をなくすことができ、また、1対の刃部40の中間の開放状態から開放状態まで戻る時間をなくすことができるようになった。また、操作レバー50を開放位置から閉止位置までのストロークよりも短い中間開放位置から閉止位置に移動させるだけで細い茎や枝を切断することができるので、細い茎や枝の切断作業の作業効率を高くすることができた。

また、ストッパ70はケーシング11に対して進退可能となるように操作レバー50の前部に回動可能に軸支されている。このようにストッパ70は操作レバー50の近くに配置されたために、ケーシング11のグリップ12を握ったままで、操作レバー50を操作する手指を伸ばしてストッパ70を回動操作することができ、ストッパ70の操作性を良好とすることができた。

また、ケーシング11には操作レバー50の中間開放位置が複数となるように複数の係止部11bを備えるようにしてもよい。具体的には、ケーシング11の右半部に設けた係止部11bを左半部に設けた係止部11bよりも閉止位置側(開放位置側)に設け、ストッパ70を右側に回動させたときの中間開放位置を、左側に回動させたときの中間開放位置より閉止位置側(開放位置側)に位置するようにしてもよい。このようにしたときには、ストッパ70の回動角度を変えて左側または右側の係止部に選択的に係止させることで、操作レバー50の中間開放位置を2つ(複数)から選択できるようになった。これにより、1対の刃部40の中間の開放状態を切断対象となる茎や枝の太さに応じて複数の中間の開放状態から選択できるようになり、1対の刃部40を切断対象の茎や枝の太さに応じた最適な開き幅で開放させることができるようになった。なお、係止部11bの位置をケーシング11に前後方向に位置調整可能に取り付けることで、操作レバー50の中間開放位置を複数とすることも可能である。この場合には、ケーシング11に前後方向に延びるスリットを形成し、ケーシング11の外側から挿通したねじによって係止部11bを前後方向に段階的または無段階で調整可能としてもよい。なお、中間開放位置を複数の位置とする一例として、中間開放位置を2つとしたが、これに限られるものでなく、ストッパの回動角度を変えることで、操作レバー50の中間開放位置を第1、第2・・・第n中間開放位置として、1対の刃部40の中間の開放状態を段階的に調整可能としたものであってもよい。

上記の実施形態においては、ストッパ70を操作レバー50に進退可能(回動可能)に設け、係止部11bをケーシング11に設けたが、本発明はこれに限られるものでなく、ストッパ70をケーシング11に進退可能(回動または移動可能)に設け、ストッパ70に係止部を設けたものであってもよく、このようにしたときにも、上述したのと同様の作用効果を得ることができる。

上記の実施形態においては、1対の刃部40は、固定刃41と、固定刃41の上側に回動可能に設けた可動刃42よりなるが、本発明はこれに限られるものでなく、固定刃41を上下に回動する可動刃に代え、1対の刃部40を1対の可動刃としたものであってもよく、このようにしたときにも、上述したのと同様の作用効果を得ることができる。

上記の実施形態においては、操作レバー50はナットケーシング33に支持されて、ナットケーシング33とともに開放位置と閉止位置との間で前後方向にスライド移動するように設けられているが、これに限られるものでなく、操作レバー50をケーシング11にて左右方向の水平軸線回りに回動可能に支持し、回動によって開放位置と閉止位置との間で移動するように設けたものであってもよい。

上記の実施形態においては、図5に示したように、ケーシング11の後部の下面には操作レバー50を閉止位置に固定するロックするロック部材14を回動可能に設けてもよい。操作レバー50からロック部材14を解除するときには、グリップ12を把持する手でロック部材14の後部を握り込むと、図5の2点鎖線に示したように、前端の係合部14aが操作レバー50の下端部から外れる。このように、ロック部材14を設けたことで、電動はさみ10を保管するときに、1対の刃部40を閉止状態で維持することができた。

10…電動はさみ、11…ケーシング、11b…係止部、20…電動モータ、30…動力伝達機構、33…被動部材(ナットケーシング)、40…1対の刃部、50…操作レバー、61…検知器、70…ストッパ。

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