Electric scissors

申请号 JP2009020890 申请日 2009-01-30 公开(公告)号 JP2010172622A 公开(公告)日 2010-08-12
申请人 Max Co Ltd; マックス株式会社; 发明人 ISHIGURO HIROKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide electric scissors obtaining a torque required for cutting an object to be cut without increasing a weight thereof. SOLUTION: Electric scissors 1A includes: a first movable blade 2A rotatably supported by a shaft 4A serving as a fulcrum; and a second movable blade 3A; and a toggle link mechanism 7A wherein one end of the a first link 71A is rotatably connected to a blade arm 21A of the first movable blade 2A, one end of a second link 72A is rotatably connected to a blade arm 31A of the second movable blade 3A, and the other end of the first link 71A is rotatably connected to the other end of the second link 72B through a drive shaft 70A. The toggle link mechanism 7A is configured to close the first movable blade 2A and the second movable blade 3A by displacing the drive shaft 70A in a direction of opening an angle between the first link 71A and the second link 72A which are bent via the drive shaft 70A serving as a fulcrum. COPYRIGHT: (C)2010,JPO&INPIT
权利要求
  • 刃形成部と伝達部を有し、軸を支点に回転可能に支持される第1の刃部と、
    刃形成部と伝達部を有し、前記軸を支点とした前記第1の刃部の回転動作で切断対象物をはさむ第2の刃部と、
    第1のリンクの一端が前記第1の刃部の前記伝達部と回転可能に連結され、第2のリンクの一端が前記第2の刃部の前記伝達部と回転可能に連結され、前記第1のリンクの他端と前記第2のリンクの他端が駆動軸により回転可能に連結されるトグルリンク機構と、
    前記駆動軸を支点に屈曲した前記第1のリンクと前記第2のリンクのなす角が開く方向に前記駆動軸を変位させ、前記第1の刃部と前記第2の刃部を閉じると共に、前記第1のリンクと前記第2のリンクのなす角が閉じる方向に前記駆動軸を変位させ、前記第1の刃部と前記第2の刃部を開く駆動部と を備えたことを特徴とする電動はさみ。
  • 前記第2の刃部は、前記軸を支点に回転可能に支持され、
    前記トグルリンク機構は、前記第1のリンクと前記第2のリンクのなす角が開く方向への前記駆動軸の変位で、前記軸を支点として前記第1の刃部と前記第2の刃部を閉じる方向へ回転動作させて切断対象物を挟み、前記第1のリンクと前記第2のリンクのなす角が閉じる方向への前記駆動軸の変位で、前記第1の刃部と前記第2の刃部を開く方向へ回転動作させる ことを特徴とする請求項1記載の電動はさみ。
  • 前記トグルリンク機構は、前記第1の刃部と前記第2の刃部を閉じると、前記第1のリンクと前記第2のリンクとのなす角が180°に近づけられる ことを特徴とする請求項1または2記載の電動はさみ。
  • 前記駆動部は、回転駆動されるモータと、前記モータの回転動作を直線動作に変換して、前記トグルリンク機構の前記駆動軸に伝達するボールネジ機構を備えた ことを特徴とする請求項1、2または3記載の電動はさみ。
  • 说明书全文

    本発明は、樹木等の剪定に用いられ、モータの駆動で刃部を開閉して、枝木等の切断対象物を切断する電動はさみに関する。

    従来、人がはさみを手で開閉して枝木の剪定等を行ってきたが、作業の省力化を図るため、モータの駆動力で刃部を開閉して、枝木等の切断対象物を切断できるようにした電動はさみが提案されている。

    電動はさみは、固定刃と、軸を支点に回転可能な可動刃を有し、可動刃の駆動方式として、リンク式と称される構成とギア式と称される構成が知られている。

    リンク式の電動はさみでは、可動刃は、軸の一方の側に刃部を有し、他方の側にアーム部を有する形状で、例えばL型に構成される。 また、モータの回転動作をナット部の直線動作に変換するボールネジと、ナット部と可動刃のアーム部を連結するリンクを備える。 このような構成では、ナット部の直線移動がリンクを介して可動刃のアーム部に伝達され、可動刃が軸を支点に回転する(例えば、特許文献1参照)。

    ギア式の電動はさみでは、可動刃は、軸と同軸上に円弧状のギアを有し、モータの回転動作が、ベベルギアと平ギア等を組み合わせた機構で可動刃に伝達される構成である(例えば、特許文献2参照)。

    特許第2735218号公報

    特許第3537649号公報

    リンク式の電動はさみでは、刃を閉じるに従って切断トルクが低くなるという特性がある。 一般に、はさみで切断対象物を切断する場合には、刃の閉じ始めでは大きなトルクを必要としないが、刃が閉じていくと大きなトルクを必要とする。

    このため、リンク式の電動はさみでは、刃が閉じるときに所望のトルクが得られるようにするため、モータの大出力化等によって大きなトルクを発生できるように構成されており、刃の閉じ始めに大きなトルクが掛かる。

    これにより、ボールネジ機構等の駆動系に掛かる荷重が大きくなり、耐久性が低下する。 一方、耐久性を向上させるためには、大きな荷重に対応するために駆動系を頑丈な構成としなければならず、手で持って使う道具であっても軽量化が困難で、装置も大型化してしまい、操作性が悪くなる。

    ギア式の電動はさみでは、刃の開度によらず一定のトルクは得られるが、大きな荷重に耐えるためにはギアの歯厚を増やさなければならず、軽量化が困難で、装置が大型化する。 一方、装置の小型軽量化のためギアの歯厚を薄くすると、耐久性が低下する。

    本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、切断対象物の切断に要するトルクを、荷重を増加させずに得られるようにした電動はさみを提供することを目的とする。

    上述した課題を解決するため、本発明は、刃形成部と伝達部を有し、軸を支点に回転可能に支持される第1の刃部と、刃形成部と伝達部を有し、軸を支点とした第1の刃部の回転動作で切断対象物をはさむ第2の刃部と、第1のリンクの一端が第1の刃部の伝達部と回転可能に連結され、第2のリンクの一端が第2の刃部の伝達部と回転可能に連結され、第1のリンクの他端と第2のリンクの他端が駆動軸により回転可能に連結されるトグルリンク機構と、駆動軸を支点に屈曲した第1のリンクと第2のリンクのなすが開く方向に駆動軸を変位させ、第1の刃部と第2の刃部を閉じると共に、第1のリンクと第2のリンクのなす角が閉じる方向に駆動軸を変位させ、第1の刃部と第2の刃部を開く駆動部とを備えた電動はさみである。

    本発明では、トグルリンク機構で駆動軸を支点に屈曲した第1のリンクと第2のリンクとのなす角が開く方向に駆動軸を変位させると、軸を支点とした回転動作で第1の刃部と第2の刃部が閉じる。 トグルリンク機構では、第1のリンクと第2のリンクとのなす角が開いて、第1の刃部と第2の刃部が閉じて行くと、発生する切断力が増加する。 これにより、第1の刃部と第2の刃部が閉じる動作の後半で、大きな切断トルクを発生させることができる。

    本発明によれば、枝木等の切断対象物を切断するときに大きなトルクを必要とする刃部が閉じる動作の後半で、大きな切断トルクを発生させることができるので、切断対象物の切断に要するトルクを、荷重を増加させずに得ることができる。

    従って、駆動系に掛かる荷重を低減することができ、耐久性を低下させることなく、駆動系の小型軽量化が可能となる。 駆動系を小型軽量化することで、装置全体の小型軽量化も可能で、手で持って使用する道具の操作性が向上する。

    第1の実施の形態の電動はさみの構成の一例を示す側断面図である。

    第1の実施の形態の電動はさみの構成の一例を示す側断面図である。

    発生トルクと切断に要するトルクの関係を示すグラフである。

    第2の実施の形態の電動はさみの構成の一例を示す側断面図である。

    第2の実施の形態の電動はさみの構成の一例を示す側断面図である。

    以下、図面を参照して、本発明の電動はさみの実施の形態について説明する。

    <第1の実施の形態の電動はさみの構成例>
    図1及び図2は、第1の実施の形態の電動はさみの構成の一例を示す側断面図で、図1は、刃が開いた状態を示し、図2は、刃が閉じた状態を示す。

    第1の実施の形態の電動はさみ1Aは、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが、それぞれ軸4Aを支点に回転可能に支持される。

    電動はさみ1Aは、モータ5の回転動作が、ボールネジ機構6により直線動作に変換され、直線動作に変換されたモータ5の駆動力が、トグルリンク機構7Aにより第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aに伝達されて、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが、軸4Aを支点とした回転動作で開閉される。

    電動はさみ1Aは、軸4Aがフレーム8Aに支持されると共に、ボールネジ機構6とトグルリンク機構7Aの移動がフレーム8Aによってガイドされる。 また、電動はさみ1Aは、上述した各部品が筐体9に取り付けられ、ユーザが筐体9を持って作業を行える形態である。

    以下に、各部品の詳細について説明する。 第1の可動刃2Aは第1の刃部の一例で、軸4Aによる支持位置を挟んで一方の側に刃形成部20Aを備え、他方の側に、刃形成部20Aとのなす角が所定の鈍角に形成される伝達部としてのブレードアーム21Aを備える。 第1の可動刃2Aは、刃形成部20Aとブレードアーム21Aを一体の構成としても良いが、刃形成部20Aの交換を容易にするため、刃形成部20Aとブレードアーム21Aを独立した部品で構成すると良い。

    第2の可動刃3Aは第2の刃部の一例で、軸4Aによる支持位置を挟んで一方の側に刃形成部30Aを備え、他方の側に、刃形成部30Aとのなす角が所定の鈍角に形成される伝達部としてのブレードアーム31Aを備える。 第1の可動刃2Aと同様に、第2の可動刃3Aは、刃形成部30Aとブレードアーム31Aを一体の構成としても良いが、刃形成部30Aの交換を容易にするため、刃形成部30Aとブレードアーム31Aを独立した部品で構成すると良い。

    第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aは、刃形成部20Aと刃形成部30Aを筐体9から露出させた形態で、軸4Aが取り付け金具40Aによりフレーム8Aに取り付けられる。 第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aは、取り付け金具40Aと軸4Aの着脱で、刃形成部20A,30Aの交換が可能な構成となっている。

    モータ5とボールネジ機構6は駆動部の一例で、モータ5は、駆動軸が例えば遊星ギアを用いた減速機50に連結される。 ボールネジ機構6は、減速機50の出力軸に連結されるネジ軸60と、ネジ軸60のネジ溝に入れられる図示しないボールが組み込まれたナット部61を備える。

    ボールネジ機構6は、ナット部61に設けられたガイド軸62が、ネジ軸60と平行な向きでフレーム8Aに設けられたガイド溝80に挿入される。 ボールネジ機構6は、ネジ軸60が回転駆動されると、ネジ軸60を支点としたナット部61の回転が、ガイド溝80にガイド軸62がガイドされることで規制され、ナット部61がネジ軸60に沿って直線移動する。

    これにより、ボールネジ機構6は、モータ5の回転動作がナット部61の直線動作に変換され、モータ5の回転方向に応じてナット部61の移動方向が切り替えられる。

    トグルリンク機構7Aは、駆動軸70Aにより回転可能に連結された第1のリンク71Aと第2のリンク72Aを備える。 トグルリンク機構7Aは、第1のリンク71Aの一方の端部と第1の可動刃2Aのブレードアーム21Aが、軸73Aを支点に回転可能に連結される。 また、第2のリンク72Aの一方の端部と第2の可動刃3Aのブレードアーム31Aが、軸74Aを支点に回転可能に連結される。 更に、第1のリンク71Aの他方の端部と第2のリンク72Aの他方の端部が、駆動軸70Aを支点に回転可能に連結される。

    トグルリンク機構7Aは、第1の可動刃2Aのブレードアーム21Aと第1のリンク71Aが、軸73Aによる連結部分で屈曲した形態となり、第2の可動刃3Aのブレードアーム31Aと第2のリンク72Aが、軸74Aによる連結部分で屈曲した形態となる。 また、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aが、駆動軸70Aによる連結部分で屈曲した形態となる。

    トグルリンク機構7Aは、駆動軸70Aがフレーム8Aのガイド溝80にガイドされ、ネジ軸60と平行な方向に移動可能に支持される。 トグルリンク機構7Aは、駆動軸70Aが伝達部材75によりナット部61に連結され、ボールネジ機構6によりモータ5の回転動作が直線動作に変換されるナット部61に連動して直線移動する。

    第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aは、軸4Aを支点とした回転動作で開閉し、第1の可動刃2Aのブレードアーム21Aと第2の可動刃3Aのブレードアーム31Aとのなす角が開く方向に回転することで閉じる。

    トグルリンク機構7Aは、駆動軸70Aによる連結部分で屈曲した形態となっている第1のリンク71Aと第2のリンク72Aが、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが閉じる動作に連動して、直線移動する駆動軸70Aを支点に、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aとのなす角が開く方向に回転する。 そして、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aを閉じると、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aとのなす角が180°に近づくように、各部の寸法や角度が決められる。 なお、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aとのなす角が180°を超えると、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが開く方向に回転するので、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aとのなす角が180°を超えないように構成する。

    電動はさみ1Aは、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aの開閉動作を行う操作部10を備える。 操作部10は、モータ5へ供給される電源のオンとオフを切り替える第1のスイッチ11と連動する副トリガ12と、モータ5の回転方向、回転量及び回転速度を制御する第2のスイッチ13と連動する主トリガ14を備える。

    副トリガ12は、軸12aを支点に回転可能に筐体9に取り付けられ、主トリガ14の操作を規制する規制突起12bを備える。 主トリガ14は、第2のスイッチ13の軸13aに取り付けられる。 第2のスイッチ13は、主トリガ14が操作されることで軸13aが回転すると、回転方向、回転量及び回転速度に応じた制御信号を出力し、主トリガ14の動きに合わせてモータ5が制御される。

    電動はさみ1Aでは、副トリガ12が操作されておらず、第1のスイッチ11がオフの状態では、規制突起12bが主トリガ14に係止され、主トリガ14の操作が規制される。

    副トリガ12を操作して、第1のスイッチ11がオンとなる位置に副トリガ12を変位させると、電源が入ると共に、規制突起12bが主トリガ14から外れる。 これにより、主トリガ14の操作が可能となる。 そして、副トリガ12を操作した状態で、主トリガ14を操作すると、主トリガ14の回転方向、回転量及び回転速度に応じた制御信号が第2のスイッチ13で出力され、主トリガ14の動きに合わせてモータ5が制御される。

    <第1の実施の形態の電動はさみの動作例>
    次に、各図を参照して第1の実施の形態の電動はさみ1Aの動作について説明する。 ユーザは、筐体9を持ち、副トリガ12を操作して、第1のスイッチ11がオンとなる位置に副トリガ12を変位させる。 これにより、電動はさみ1Aでは、電源が入ると共に、規制突起12bが主トリガ14から外れ、主トリガ14の操作が可能となる。

    ユーザは、副トリガ12を操作した状態で、主トリガ14を操作する。 電動はさみ1Aでは、主トリガ14の回転方向、回転量及び回転速度に応じた制御信号が第2のスイッチ13で出力され、主トリガ14の動きに合わせてモータ5が制御される。

    電動はさみ1Aは、主トリガ14を握る方向に変位させると、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが閉じ、主トリガ14を離す方向に変位させると、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが開く方向に、モータ5が制御される。

    第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが閉じる方向にモータ5が回転駆動されると、ネジ軸60の回転方向に従って、ナット部61は矢印F1方向に直線移動する。

    モータ5が所定の方向に回転駆動されてナット部61が矢印F1方向に直線移動すると、ナット部61と伝達部材75で連結されたトグルリンク機構7Aの駆動軸70Aが、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aの軸4Aに近づく方向である矢印F1方向に直線移動する。

    トグルリンク機構7Aは、駆動軸70Aの直線移動による変位が、第1のリンク71Aによって第1の可動刃2Aに伝達されると共に、第2のリンク72Aによって第2の可動刃3Aに伝達される。

    図1に示すように、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが開いた状態から、トグルリンク機構7Aの駆動軸70Aが矢印F1方向に直線移動すると、駆動軸70Aによる連結部分で屈曲した形態となっている第1のリンク71Aと第2のリンク72Aが、直線移動する駆動軸70Aを支点に、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aとのなす角が開く方向に回転する。

    第1のリンク71Aがブレードアーム21Aに連結された第1の可動刃2Aと、第2のリンク72Aがブレードアーム31Aに連結された第2の可動刃3Aは、軸4Aを支点にして、ブレードアーム21Aとブレードアーム31Aとのなす角が開く方向に回転する。 ブレードアーム21Aとブレードアーム31Aとのなす角が開く方向に回転すると、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが閉じる。

    そして、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが閉じると、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aとのなす角が180°に近づいた状態となる。 トグルリンク機構7Aでは、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aを閉じて行くと、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aとのなす角が180°に近づくことで、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aが一直線上に並ぶ形態に近づく。

    これにより、図1に示すような第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aの閉じ始めの状態に比較して、図2に示すような第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが閉じた状態の方が、第1の可動刃2Aの刃形成部20Aと第2の可動刃3Aの刃形成部30Aにより発生する切断力が増大する。

    第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが開く方向にモータ5が回転駆動されると、ネジ軸60の回転方向に従って、ナット部61は矢印F2方向に直線移動する。

    モータ5が所定の逆方向に回転駆動されてナット部61が矢印F2方向に直線移動すると、トグルリンク機構7Aの駆動軸70Aが、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aの軸4Aから離れる方向である矢印F2方向に直線移動する。

    図2に示すように、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが閉じた状態から、トグルリンク機構7Aの駆動軸70Aが矢印F2方向に直線移動すると、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aが、直線移動する駆動軸70Aを支点に、第1のリンク71Aと第2のリンク72Aとのなす角が閉じる方向に回転する。

    第1のリンク71Aがブレードアーム21Aに連結された第1の可動刃2Aと、第2のリンク72Aがブレードアーム31Aに連結された第2の可動刃3Aは、軸4Aを支点にして、ブレードアーム21Aとブレードアーム31Aとのなす角が閉じる方向に回転する。 ブレードアーム21Aとブレードアーム31Aとのなす角が閉じる方向に回転すると、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが開く。

    図3は、発生トルクと切断に要するトルクの関係を示すグラフである。 図1等に示す電動はさみ1Aにおいて、電動はさみ1Aの使用が想定されるある直径の枝木を切断するために要するトルクと、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aの角度の関係を実線で示す。 また、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aの角度と発生トルクの関係を破線で示す。

    図3において、縦軸はトルク、横軸は刃角度を示す。 刃角度=0(°)は、図1に示すように、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが開いた状態を示し、刃角度A(°)は、図2に示すように、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが閉じた状態を示す。 また、角度1/2A(°)は、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが半分程度閉じた状態を示す。

    ある直径の枝木を切断する場合、刃の閉じ始めでは大きなトルクを必要とせず、刃が3/4程度閉じた状態で大きなトルクを必要とする。 電動はさみの使用が想定される枝木の直径を、φ20(mm)前後までとすると、直径によらず、同じような傾向がある。

    一方、トグルリンク機構7Aを用いた第1の実施の形態の電動はさみ1Aでは、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aの閉じ始めに比較して、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aを閉じて行くと、発生トルクが増加することが判る。

    従って、トグルリンク機構7Aを用いた第1の実施の形態の電動はさみ1Aでは、枝木を切断する場合に大きなトルクを必要とする第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aが閉じる動作の後半で、必要十分なトルクを発生させることができる。

    さて、トグルリンク機構7Aを用いることで、枝木を切断するために必要十分なトルクを発生させることができることから、枝木の切断に実際に必要なトルクに合わせて、モータ5の出力やボールネジ機構6の出力を抑えることができる。

    具体的には、駆動部の出力を従来と同じにすると、トグルリンク機構7Aを用いることで、枝木の最大切断荷重の2倍程度の切断力を達成することができることから、モータ5またはボールネジ機構6の出力を1/2程度としても、枝木を切断できる切断力が得られることになる。

    従って、モータ5やボールネジ機構6の出力を抑えることができ、ボールネジ機構6等の耐久性向上を図ることができる。 また、モータ5やボールネジ機構6の出力を抑えることで、ボールネジ機構6等の小型化が可能である。 ボールネジ機構6等を小型にできれば、ユーザが手に持つ筐体9を細くデザインすることも可能となり、操作性を向上させることができる。 更に、モータ5やボールネジ機構6の出力が抑えられることから、モータ5を駆動するバッテリの電圧を下げることが可能で、バッテリの本数削減等によりバッテリの小型化軽量化も可能となる。

    第1の実施の形態の電動はさみ1Aでは、第1の可動刃2Aと第2の可動刃3Aの両方が可動する。 一方を可動刃、他方を固定刃とした構成と比較すると、刃の開き角度が同じであれば、刃を閉じる回転角度は半分で良い。 従って、ネジ軸1回転当たりのナット部の移動量を同じとして、ボールネジ機構の出力を同じにした場合、片刃駆動の場合と比較して、ボールネジ機構6のストロークを半分程度にでき、長さ方向の小型化が可能である。

    <第2の実施の形態の電動はさみの構成例>
    図4及び図5は、第2の実施の形態の電動はさみの構成の一例を示す側断面図で、図4は、刃が開いた状態を示し、図5は、刃が閉じた状態を示す。 なお、図4及び図5では、電動はさみにおいて刃を駆動する機構を図示し、筐体及び操作部等は図示を省略している。

    第2の実施の形態の電動はさみ1Bは、可動刃2Bと固定刃3Bを有し、可動刃2Bが、軸4Bを支点に回転可能に支持される。

    電動はさみ1Bは、モータ5の回転動作が、ボールネジ機構6により直線動作に変換され、直線動作に変換されたモータ5の駆動力が、トグルリンク機構7Bにより可動刃2Bに伝達されて、可動刃2Bが、軸4Bを支点とした回転動作で開閉される。

    以下に、各部品の詳細について説明する。 可動刃2Bは第1の刃部の一例で、軸4Bによる支持位置を挟んで一方の側に刃形成部20Bを備え、他方の側に、刃形成部20Bとのなす角が所定の鈍角に形成される伝達部としてのブレードアーム21Bを備える。 可動刃2Bは、刃形成部20Bとブレードアーム21Bを一体の構成としても良いし、独立した部品で構成しても良い。

    固定刃3Bは第2の刃部の一例で、刃形成部30Bと伝達部としてのブレードアーム31Bを備える。 固定刃3Bは、刃形成部30Bとブレードアーム31Bを一体の構成としても良いし、独立した部品で構成しても良い。

    モータ5は、駆動軸が例えば遊星ギアを用いた減速機50に連結される。 ボールネジ機構6は、減速機50の出力軸に連結されるネジ軸60と、ネジ軸60のネジ溝に入れられる図示しないボールが組み込まれ、ネジ軸60が回転駆動されると、ネジ軸60に沿って直線移動するナット部61を備える。

    ボールネジ機構6は、モータ5の回転動作がナット部61の直線動作に変換され、モータ5の回転方向に応じてナット部61の移動方向が切り替えられる。

    トグルリンク機構7Bは、駆動軸70Bにより回転可能に連結された第1のリンク71Bと第2のリンク72Bを備える。 トグルリンク機構7Bは、第1のリンク71Bの一方の端部と可動刃2Bのブレードアーム21Bが、軸73Bを支点に回転可能に連結される。 また、第2のリンク72Bの一方の端部と固定刃3Bのブレードアーム31Bが、軸74Bを支点に回転可能に連結される。 更に、第1のリンク71Bの他方の端部と第2のリンク72Bの他方の端部が、駆動軸70Bを支点に回転可能に連結される。

    トグルリンク機構7Bは、駆動軸70Bが伝達部材75によりナット部61に連結され、ボールネジ機構6によりモータ5の回転動作が直線動作に変換されるナット部61に連動して直線移動する。

    可動刃2Bは、軸4Bを支点とした回転動作で固定刃3Bに対して開閉し、可動刃2Bのブレードアーム21Bと固定刃3Bのブレードアーム31Bとのなす角が開く方向に回転することで閉じる。

    トグルリンク機構7Bは、駆動軸70Bによる連結部分で屈曲した形態となっている第1のリンク71Bと第2のリンク72Bが、可動刃2Bが閉じる動作に連動して、直線移動する駆動軸70Bを支点に、第1のリンク71Bと第2のリンク72Bとのなす角が開く方向に回転する。 そして、可動刃2Bを閉じると、第1のリンク71Bと第2のリンク72Bとのなす角が180°に近づくように、各部の寸法や角度が決められる。

    <第2の実施の形態の電動はさみの動作例>
    次に、各図を参照して第2の実施の形態の電動はさみ1Bの動作について説明する。 可動刃2Bが閉じる方向にモータ5が回転駆動されると、ネジ軸60の回転方向に従って、ナット部61は矢印F1方向に直線移動する。

    モータ5が所定の方向に回転駆動されてナット部61が矢印F1方向に直線移動すると、ナット部61と伝達部材75で連結されたトグルリンク機構7Bの駆動軸70Bが、可動刃2Bの軸4Bに近づく方向に直線移動する。 トグルリンク機構7Bは、駆動軸70Bの直線移動による変位が、第1のリンク71Bによって可動刃2Bに伝達される。

    図4に示すように、可動刃2Bが開いた状態から、トグルリンク機構7Bの駆動軸70Bが直線移動すると、駆動軸70Bによる連結部分で屈曲した形態となっている第1のリンク71Bと第2のリンク72Bが、直線移動する駆動軸70Bを支点に、第1のリンク71Bと第2のリンク72Bとのなす角が開く方向に回転する。

    第1のリンク71Bがブレードアーム21Bに連結された可動刃2Bは、軸4Bを支点にして、ブレードアーム21Bとブレードアーム31Bとのなす角が開く方向に回転する。 ブレードアーム21Bとブレードアーム31Bとのなす角が開く方向に回転すると、可動刃2Bが固定刃3Bに対して閉じる。

    そして、可動刃2Bが閉じると、第1のリンク71Bと第2のリンク72Bとのなす角が180°に近づいた状態となる。 トグルリンク機構7Bでは、可動刃2Bを閉じて行くと、第1のリンク71Bと第2のリンク72Bとのなす角が180°に近づくことで、第1のリンク71Bと第2のリンク72Bが一直線上に並ぶ形態に近づく。

    これにより、図4に示すような可動刃2Bの閉じ始めの状態に比較して、図5に示すような可動刃2Bが閉じた状態の方が、可動刃2Bの刃形成部20Bと固定刃3Bの刃形成部30Bにより発生する切断力が増大する。

    可動刃2Bが開く方向にモータ5が回転駆動されると、ネジ軸60の回転方向に従って、ナット部61は矢印F2方向に直線移動する。

    モータ5が所定の逆方向に回転駆動されてナット部61が矢印F2方向に直線移動すると、ナット部61と伝達部材75で連結されたトグルリンク機構7Bの駆動軸70Bが、可動刃2Bの軸4Bから離れる方向に直線移動する。

    図5に示すように、可動刃2Bが閉じた状態から、トグルリンク機構7Bの駆動軸70Bが直線移動すると、駆動軸70Bによる連結部分で屈曲した形態となっている第1のリンク71Bと第2のリンク72Bが、直線移動する駆動軸70Bを支点に、第1のリンク71Bと第2のリンク72Bとのなす角が閉じる方向に回転する。

    第1のリンク71Bがブレードアーム21Bに連結された可動刃2Bは、軸4Bを支点にして、ブレードアーム21Bとブレードアーム31Bとのなす角が閉じる方向に回転する。 ブレードアーム21Bとブレードアーム31Bとのなす角が閉じる方向に回転すると、可動刃2Bが固定刃3Bに対して開く。

    本発明は、モータにより刃部が駆動される電動はさみに適用される。

    1A,1B・・・電動はさみ、2A・・・第1の可動刃、2B・・・可動刃、3A・・・第2の可動刃、3B・・・固定刃、4A,4B・・・軸、5・・・モータ、6・・・ボールネジ機構、7A,7B・・・トグルリンク機構、70A,70B・・・駆動軸、71A,71B・・・第1のリンク、72A,72B・・・第2のリンク

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