マスクカバーのクリーニング方法及びクリーニング基板

申请号 JP2015047230 申请日 2015-03-10 公开(公告)号 JP2016165687A 公开(公告)日 2016-09-15
申请人 株式会社ニューフレアテクノロジー; 发明人 金澤 駿;
摘要 【課題】マスクカバーのアースピンのクリーニングに伴う描画装置のダウンタイムを短縮する。 【解決手段】マスクカバーのクリーニング方法は、中央部に開口が形成された枠体31、端部が枠体31の開口内側に突出するように枠体31に設けられたアースプレート33、及びアースプレート33の端部から下方に突出するアースピン35を有するマスクカバーHを収容する荷電粒子ビーム描画装置内のマスクカバー収容室に、表面に異物除去部が形成されたクリーニング 基板 10を搬入し、クリーニング基板10をマスクカバーHの下方に配置する工程と、マスクカバーHとクリーニング基板10とを近付けて、異物除去部によりアースピン35に付着した異物を除去する工程と、を備える。 【選択図】図6
权利要求

中央部に開口が形成された枠体、端部が該枠体の開口内側に突出するように該枠体に設けられたアースプレート、及び該アースプレートの端部から下方に突出するアースピンを有するマスクカバーを収容する荷電粒子ビーム描画装置内のマスクカバー収容室に、表面に異物除去部が形成されたクリーニング基板を搬入し、該クリーニング基板を該マスクカバーの下方に配置する工程と、 前記マスクカバーと前記クリーニング基板とを近付けて、前記異物除去部により前記アースピンに付着した異物を除去する工程と、 を備えるマスクカバーのクリーニング方法。前記異物除去部は粘着樹脂層であり、該粘着樹脂層と前記アースピンの先端部とを接触させて、該アースピンに付着した異物を除去することを特徴とする請求項1に記載のマスクカバーのクリーニング方法。前記異物除去部は、前記アースピンに対応する箇所に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマスクカバーのクリーニング方法。前記粘着樹脂層と前記アースピンの先端部とを接触させた状態で、前記マスクカバーを下方へ押し付けることを特徴とする請求項2に記載のマスクカバーのクリーニング方法。中央部に開口が形成された枠体、端部が該枠体の開口内側に突出するように該枠体に設けられたアースプレート、及び該アースプレートの端部から下方に突出するアースピンを有するマスクカバーを収容する荷電粒子ビーム描画装置内のマスクカバー収容室において、該アースピンに付着した異物を除去するクリーニング基板であって、 前記アースピンに対応する箇所に異物除去部が設けられていることを特徴とするクリーニング基板。

说明书全文

本発明は、マスクカバーのクリーニング方法及びクリーニング基板に関する。

荷電粒子ビーム描画装置の一例である電子ビーム描画装置は、例えばガラス基板、クロム膜、及びレジスト膜が積層されたマスク基板に電子ビームを照射して、所望のパターンを描画する。電子ビームによる描画は、マスク基板を接地した状態で行われる。これは、マスク基板を接地していないと、電子ビームの照射によりマスク基板に電荷が蓄積して電界が形成され、電子ビームの軌道が曲がり、描画精度が劣化するためである。

そのため、アースピンを有するマスクカバーを、アースピンがレジスト膜を突き破ってクロム膜に接するようにしてマスク基板に載置し、クロム膜が接地された状態で電子ビームによる描画を行っている。

アースピンがレジスト膜を突き破る際に、アースピンの先端部にレジスト等の異物が付着し、この異物がマスク基板の表面に落下するという問題があった。マスク基板に異物が付着すると、電子ビームのドリフト、パターンエラーの原因となり、描画精度が劣化する。

従来、アースピンに付着した異物を除去するため、描画装置からマスクカバーを取り出し、装置外部でマスクカバーを洗浄していた。しかし、この方法は描画装置のダウンタイムが長く、生産性に影響を与えるという問題があった。

特開2013−197337号公報

本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、マスクカバーのアースピンのクリーニングに伴う描画装置のダウンタイムを短縮できるクリーニング方法及びクリーニング基板を提供することを課題とする。

本発明の一態様によるマスクカバーのクリーニング方法は、中央部に開口が形成された枠体、端部が該枠体の開口内側に突出するように該枠体に設けられたアースプレート、及び該アースプレートの端部から下方に突出するアースピンを有するマスクカバーを収容する荷電粒子ビーム描画装置内のマスクカバー収容室に、表面に異物除去部が形成されたクリーニング基板を搬入し、該クリーニング基板を該マスクカバーの下方に配置する工程と、前記マスクカバーと前記クリーニング基板とを近付けて、前記異物除去部により前記アースピンに付着した異物を除去する工程と、を備えるものである。

本発明の一態様によるクリーニング方法において、前記異物除去部は粘着樹脂層であり、該粘着樹脂層と前記アースピンの先端部とを接触させて、該アースピンに付着した異物を除去することを特徴とする。

本発明の一態様によるクリーニング方法において、前記異物除去部は、前記アースピンに対応する箇所に設けられていることを特徴とする。

本発明の一態様によるクリーニング方法において、前記粘着樹脂層と前記アースピンの先端部とを接触させた状態で、前記マスクカバーを下方へ押し付けることを特徴とする。

本発明の一態様によるクリーニング基板は、中央部に開口が形成された枠体、端部が該枠体の開口内側に突出するように該枠体に設けられたアースプレート、及び該アースプレートの端部から下方に突出するアースピンを有するマスクカバーを収容する荷電粒子ビーム描画装置内のマスクカバー収容室において、該アースピンに付着した異物を除去するクリーニング基板であって、前記アースピンに対応する箇所に異物除去部が設けられていることを特徴とする。

本発明によれば、マスクカバーのアースピンのクリーニングに伴う描画装置のダウンタイムを短縮できる。

本発明の実施形態に係る電子ビーム描画装置の平面図である。

同実施形態による電子ビーム描画装置の一部断面図である。

同実施形態によるマスクカバーの概略図である。

同実施形態によるマスクカバーをマスク基板にセットする方法を説明する図である。

同実施形態によるクリーニング基板の概略図である。

同実施形態によるアースピンのクリーニング方法を説明する図である。

変形例によるクリーニング基板の上面図である。

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。

図1は本発明の実施形態に係る電子ビーム描画装置の平面図であり、図2は電子ビーム描画装置の一部であるライティングチャンバ(Wチャンバ)400及び電子ビーム鏡筒500の断面図である。図1、図2に示すように、電子ビーム描画装置は、インタフェース(I/F)部100と、搬入出(I/O)チャンバ200と、ロボットチャンバ(Rチャンバ)300と、Wチャンバ400、電子ビーム鏡筒500、制御装置600、及びゲートバルブG1〜G3を備える。図1では、電子ビーム鏡筒500の図示を省略している。Rチャンバ300は、搬送チャンバを構成する。

I/F部100は、マスク基板Wが収容された容器Cを載置する載置台110と、マスク基板Wを搬送する搬送ロボット120とを備える。また、搬送ロボット120は、後述するクリーニング基板10の搬送を行う。

I/Oチャンバ200は、Rチャンバ300内を真空(低気圧)に保ったままマスク基板Wを搬入出するためのいわゆるロードロックチャンバである。I/Oチャンバ200には、I/F部100との間にゲートバルブG1が設けられており、真空ポンプ210と、ガス供給系220とを備える。真空ポンプ210は、例えば、ドライポンプやターボ分子ポンプ等であり、I/Oチャンバ200内を真空引きする。ガス供給系220は、I/Oチャンバ200を大気圧とする際にI/Oチャンバ200内へベント用ガス(例えば、窒素ガスやCDA)を供給する。

I/Oチャンバ200内を真空引きする際は、I/Oチャンバ200に接続された真空ポンプ210を用いて真空引きする。また、I/Oチャンバ200内を大気圧に戻す際には、ガス供給系220からベント用ガスが供給され、I/Oチャンバ200内が大気圧となる。なお、I/Oチャンバ200内を真空引きする際及び大気圧とする際には、ゲートバルブG1,G2はClose(閉)される。

Rチャンバ300は、真空ポンプ310と、アライメント室320と、マスクカバー収容室330と、搬送ロボット340とを備える。Rチャンバ300は、ゲートバルブG2を介してI/Oチャンバ200と接続されている。

真空ポンプ310は、例えば、クライオポンプやターボ分子ポンプ等である。真空ポンプ310は、Rチャンバ300に接続されており、Rチャンバ300内を真空引きして高真空を保つ。アライメント室320は、マスク基板Wを位置決め(アライメント)するためのチャンバである。マスクカバー収容室330は、マスクカバーHを収容するチャンバである。マスクカバーHについては後述する。搬送ロボット340は、I/Oチャンバ200、アライメント室320、マスクカバー収容室330及びWチャンバ400間で、マスク基板Wを搬送する。

Wチャンバ400は、真空ポンプ410と、X−Yステージ420と、駆動機構430A,430Bと、を備え、ゲートバルブG3を介してRチャンバ300と接続されている。

真空ポンプ410は、例えば、クライオポンプやターボ分子ポンプ等である。真空ポンプ410は、Wチャンバ400に接続されており、Wチャンバ400内を真空引きして高真空を保つ。X−Yステージ420は、マスク基板Wを載置するための台である。駆動機構430Aは、X−Yステージ420をX方向に駆動する。駆動機構430Bは、X−Yステージ420をY方向に駆動する。

図2に示すように、電子ビーム鏡筒500は、電子銃510、ブランキングアパーチャ520、第1アパーチャ522、第2アパーチャ524、ブランキング偏向器530、成形偏向器532、対物偏向器534、レンズ540(照明レンズ(CL)、投影レンズ(PL)、対物レンズ(OL))等から構成される電子ビーム照射手段を備え、X−Yステージ420上に載置されたマスク基板Wに電子ビームを照射する。電子ビームが照射されるマスク基板Wには後述するマスクカバーHがセットされるが、図2ではマスクカバーHの図示を省略する。

電子銃510から放出された荷電粒子ビームの一例となる電子ビーム502は、照明レンズCLにより矩形、例えば正方形の穴を持つ第1アパーチャ522全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形、例えば正方形に成形する。そして、第1アパーチャ522を通過した第1アパーチャ像の電子ビームは、投影レンズPLにより第2アパーチャ524上に投影される。第2アパーチャ524上での第1アパーチャ像の位置は、成形偏向器532によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2アパーチャ524を通過した第2アパーチャ像の電子ビームは、対物レンズOLにより焦点を合わせ、対物偏向器534により偏向されて、移動可能に配置されたX−Yステージ420上のマスク基板Wの所望する位置に照射される。成形偏向器532や対物偏向器534への偏向電圧の印加や、X−Yステージ420の移動等は、制御装置600により制御される。かかる構成にすることにより電子ビーム描画装置を可変成形型の描画装置とすることができる。

電子銃510から放出された電子ビーム502は、ブランキング偏向器530によって、ビームオンの状態では、ブランキングアパーチャ520を通過するように制御され、ビームオフの状態では、ビーム全体がブランキングアパーチャ520で遮蔽されるように偏向される。ビームオフの状態からビームオンとなり、その後ビームオフになるまでにブランキングアパーチャ520を通過した電子ビームが1回の電子ビームのショットとなる。各ショットの照射時間により、マスク基板Wに照射される電子ビームのショットあたりの照射量が調整されることになる。

制御装置600は、例えば、コンピュータ等であり、各チャンバやゲートバルブ等を制御する機能を有している。

図3(a)はマスクカバーHの上面図であり、図3(b)は図3(a)のIII−III線でのマスクカバーHの断面図である。図3(c)はマスクカバーHをマスク基板W上に載置した状態の断面図である。

マスクカバーHは導電性を有し、中央部に開口部を有する額縁形状の枠体31に、複数のアース機構32が設けられたものである。枠体31のサイズはマスク基板Wよりやや大きくなっている。

各アース機構32は、枠体31に接続された板状の導電体であるアースプレート33を有する。アースプレート33は、一端が枠体31の外側に突出し、他端が枠体31の開口内側に突出するように設けられる。アースプレート33の一端には、アースプレート33を支持して描画中にアースを取る支持ピン34が設けられる。アースプレート33の他端には、下方に突出するようにアースピン35が設けられる。図3(a)はアース機構32が3つ設けられる例を示している。複数のアース機構32は、枠体31に等間隔に配置されている。

アースピン35は、円錐形状をなし、底面の直径(アースプレート33との接続部の太さ)は1mm程度である。

図3(c)に示すように、ガラス基板W1上に遮光膜(例えばクロム膜)W2及びレジスト膜W3が積層されたマスク基板WにマスクカバーHをセットすると、マスクカバーHの自重によりアースピン35がレジスト膜W3を突き破って導電体である遮光膜W2に接触する。

このようにマスクカバーHがマスク基板W上に載置された状態で、マスク基板W上に電子ビームによる描画が行われる。この際、マスクカバーHは、図示しないアースと接続されている。電子ビームの照射によりマスク基板Wに蓄積する電荷は、マスクカバーHを介して排出される。

マスクカバー収容室330において、図示しない上下動可能な支持機構により支持ピン34が支持される。これにより、マスクカバーHは上下動可能に支持される。搬送ロボット340は、マスク基板Wをマスクカバー収容室330へ搬入し、マスクカバーHの下方に配置する。図4(a)に示すように、支持機構がマスクカバーHを降下させることで、マスク基板W上にマスクカバーHをセットする。図4(a)(b)では支持ピン34の図示を省略している。

マスクカバー収容室330には、マスクカバーHがマスク基板Wにセットされた状態で、マスクカバーHとマスク基板Wとの接触抵抗値を測定する測定機構(図示せず)が設けられている。測定機構は、アースピン35と接続される端子と、端子間の電流や電圧を測定する測定回路等を有する。2つのアースピン35に端子を接続し、端子間の電流値や電圧値を測定することで、アースピン35と遮光膜W2とが接続し、アースがとれているかを確認する。

図4(b)に示すように、マスクカバー収容室330には、マスク基板Wに対しマスクカバーHを上から押し付ける押し付け機構332が設けられている。押し付け機構332は、バネ等の弾性部材を有し、マスクカバーHを上から軽く押し付けることができる。押し付け機構332によるマスクカバーHの押し付けは調整可能となっている。上述した測定機構による接触抵抗値の測定時に、押し付け機構332がマスク基板Wを押し付ける。

マスク基板W上にマスクカバーHをセットし、アースピン35がレジスト膜W3を突き破る際に異物(パーティクル)が発生し、アースピン35の先端部に付着する。この異物がマスク基板W上に落下すると、電子ビームのドリフト、パターンエラーの原因となり、描画精度が劣化する。そのため、アースピン35をクリーニングして、先端部に付着した異物を除去する必要がある。

本実施形態では、アースピン35のクリーニングに、図5に示すようなクリーニング基板10を使用する。図5(a)はクリーニング基板10の上面図であり、図5(b)は図5(a)のV−V線での断面図である。

クリーニング基板10は、マスク基板Wとほぼ同じ形状・サイズ・厚みとなっており、マスク基板Wと同様に搬送ロボット120、340で搬送することができる。

クリーニング基板10の表面には、マスクカバーHのアースピン35に対応する位置に異物除去部である粘着樹脂層12が設けられている。例えば、図3(a)に示す3つのアースピン35に対応するように、粘着樹脂層12が3ヶ所に設けられる。

クリーニング基板10は、例えばガラス基板や、アルミニウム等の金属基板から構成される。粘着樹脂層12は、例えばブチルゴムやウレタンゴムを用いることができる。

粘着樹脂層12の厚みは、アースピン35の長さ(高さ)方向における異物付着範囲以上であればよい。図5(a)では、粘着樹脂層12の平面視形状が円形となっているが、楕円形でもよいし矩形でもよい。粘着樹脂層12のサイズは、アースピン35の太さより大きければよい。

このクリーニング基板10をI/F部100及びI/Oチャンバ200を介してマスクカバー収容室330に搬入し、粘着樹脂層12がアースピン35の下方に位置するように配置する。そして、図6(a)に示すように、支持機構を稼働し、マスクカバーHを下降させる。図6(b)に示すように、粘着樹脂層12とアースピン35の先端部とが接触すし、アースピン35の先端部に付着していた異物が粘着樹脂層12により除去される。これにより、アースピン35のクリーニングが行われる。

その後、マスクカバーHを上昇させて、マスクカバーHとクリーニング基板10とを引き離す。異物は粘着樹脂層12に付着したままである。そして、クリーニング基板10をマスクカバー収容室330から搬出し、I/Oチャンバ200及びI/F部100を介して描画装置から取り出す。

取り出されたクリーニング基板10は、粘着樹脂層12に付着している異物を取り除いたり、粘着樹脂層12を新品のものに交換したりして、再使用される。例えば、粘着樹脂層12と同じ材料の粘着樹脂を異物が付着している粘着樹脂層12に接触させて、粘着樹脂層12から異物を取り除くことができる。

粘着樹脂層12とアースピン35とを接触させた後、押し付け機構332を用いてマスクカバーHを上から軽く押し付けてもよい。押し付ける回数は1回でもよく、複数回でもよい。これにより、アースピン35から異物を除去し易くなる。

また、マスクカバーHの上昇・下降を繰り返して、粘着樹脂層12とアースピン35との接触を繰り返し行ってもよい。これにより、アースピン35から異物を除去し易くなる。

アースピン35から異物を除去することで、異物がマスク基板Wの表面に落下して描画精度が劣化することを防止できる。また、アースピン35から除去した異物は粘着樹脂層12に付着するため、クリーニング基板10の搬送中に落下せず、描画装置のチャンバ内が汚染されることを防止できる。

このように、クリーニング基板10のマスクカバー収容室330への搬入、粘着樹脂層12とアースピン35との接触、及びクリーニング基板10の搬出により、アースピン35のクリーニングを短時間で行うことができる。マスクカバーHを取り出して装置外部で洗浄する方法と比較して、描画装置のダウンタイムを短縮し、生産性の低下を抑制することができる。

クリーニング基板10の表面に形成される粘着樹脂層12の数は、アースピン35の数より多くてもよい。例えば、図7に示すように、6つの粘着樹脂層(3つの粘着樹脂層12Aと3つの粘着樹脂層12B)を設けてもよい。粘着樹脂層12Aと粘着樹脂層12Bとは対称に配置される。

例えば、粘着樹脂層12Aを用いてアースピン35をクリーニングし、クリーニング基板10を描画装置から取り出す。次回のアースピン35のクリーニングでは、クリーニング基板10を180度回転させて描画装置に搬入し、粘着樹脂層12Bを用いてアースピン35をクリーニングする。また、例えば、粘着樹脂層を、略正方形状のクリーニング基板10の4つの辺に沿って3ヶ所ずつ、計12ヶ所に設けてもよい。この場合、クリーニング基板10を描画装置から取り出し、90度又は270度回転させて描画装置に搬入する。

これにより、1枚のクリーニング基板10を、粘着樹脂層12の交換等を行わずに、複数回のアースピン35のクリーニングに使用することができる。

なお、アースピン35のクリーニングを行う際のRチャンバ300内は真空(低気圧)状態であるため、粘着樹脂層12からガスが発生し得る。発ガス量を抑えるため、粘着樹脂層12のサイズは小さい方が好ましく、粘着樹脂層12の数は少ない方が好ましい。

I/Oチャンバ200の上方にカメラを設けてアースピン35をクリーニングした後の粘着樹脂層12の表面を観察できるようにしてもよい。観察の結果、粘着樹脂層12に異物があまり付着していない場合に、マスクカバーHの上下動の回数や、押し付け機構332によるマスクカバーHの押し付け力、押し付け回数を調整するようにしてもよい。これにより、アースピン35のクリーニングを効果的に行うことができる。

上記実施形態では、クリーニング基板10に設けた粘着樹脂層12でアースピン35から異物を除去する例について説明したが、異物除去部には粘着樹脂以外の材料を用いてもよい。例えば、粘着樹脂層12をワイピングクロスに置き換えてもよい。ワイピングクロスには、ナイロン繊維やポリエステル繊維からなる不織布を用いることができる。ワイピングクロスを設けたクリーニング基板10を使用する場合は、マスクカバーHの上昇・下降を繰り返したり、押し付け機構332によりマスクカバーHを複数回押し付けたりして、アースピン35から異物を拭き取るようにすることが好ましい。

クリーニング基板10の粘着樹脂層12を、静電気を発生可能な電極に置き換え、アースピン35から静電気により異物を吸着する構成としてもよい。この場合、クリーニング基板10には、電源(電池)及び静電気発生回路が設けられる。アースピン35のクリーニングの際は、クリーニング基板10の電極に接触しないように、アースピン35を電極に近付ける。

上記実施形態では電子ビームを用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、イオンビーム等の他の荷電粒子ビームを用いた場合にも適用可能である。

なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

10 クリーニング基板 12 粘着樹脂層 31 枠体 32 アース機構 33 アースプレート 34 支持ピン 35 アースピン 100 インタフェース部 200 搬入出チャンバ 300 ロボットチャンバ 330 マスクカバー収容室 400 ライティングチャンバ 500 電子ビーム鏡筒 600 制御装置

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