同時粉砕および泡沫浮選のための装置

申请号 JP2017528509 申请日 2015-11-24 公开(公告)号 JP2018504260A 公开(公告)日 2018-02-15
申请人 オムヤ インターナショナル アーゲー; 发明人 シュタインベンダー,ミヒャエル; セテマン,イェルク;
摘要 本発明は、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および 泡沫 浮選のための装置、少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料を製造するために本装置内で実施される方法、紙用途における本方法によって得ることができる粉砕鉱物および/および顔料担持相の使用、ならびに紙、プラスチック、塗料、コーティング、接着剤、シーラント、食品、飼料、製薬、コンクリート、セメント、化粧品、 水 処理、および/または農業の用途、好ましくはたばこ巻紙、複合材板、および/またはコーティング用途における抄紙機のウエットエンドプロセスにおける使用、または輪転グラビア印刷および/またはオフセット印刷および/またはインクジェット印刷および/または連続インクジェット印刷および/またはフレキソ印刷および/または電子写真および/または装飾表面のための支持体としての使用、ならびに本方法によって得ることができる粉砕鉱物および/または顔料担持相または粉砕鉱物および/または顔料に関する。
权利要求

少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置であって、 a)粉砕媒体(2)、浮選ガス、捕集剤および少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を含むのに適した容器(1)と、 b)容器(1)内に回転可能に取り付けられた攪拌ユニット(3)と、 c)粉砕媒体(2)および少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を攪拌して、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料に粉砕するための、攪拌ユニット(3)に連結された駆動手段(4)と、 d)容器(1)に連結された充填システム(5)であって、 i.粗鉱物および/または顔料供給部(5a)と、 ii.捕集剤供給部(5b)と、および iii.浮選ガス入口(5c)と、 を備える、充填システムと、 e)容器(1)に連結された排出システム(6)であって、 i.粉砕鉱物および/または顔料から泡沫を分離するのに適したふるい(6a)と、 ii.粉砕鉱物および/または顔料を収集するのに適した生成物収集ゾーン(6b)と、 iii.泡沫収集ゾーン(6c)と、および iv.泡沫方向転換ゾーン(6d)と、 を備える、排出システムと、 を備える、装置。泡沫収集ゾーン(6c)が噴霧ノズル(6c1)を備え、および/または排出システム(6)が排出制御弁(6e)またはオーバーフロー管を有するバイパス(6f)を備え、および/または生成物収集ゾーン(6b)がリング形状であり、および/または泡沫収集ゾーン(6c)がリング形状であり、および/または泡沫方向転換ゾーン(6d)がリング形状であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。鉱物および/または顔料供給部(5a)が、容器(1)の底部(7)、好ましくは底部(7)の中心(7a)または底部(7)の側部(7b)に、より好ましくは接線方向に連結され、最も好ましくは、充填システム(5)が、容器(1)の底部(7)に連結され、および/または充填システム(5)の粗鉱物および/または顔料供給部(5a)、捕集剤供給部(5b)および浮選ガス入口(5c)は、互いに連結され、それにより、浮選ガス、好ましくは空気および捕集剤は、容器(1)内に少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料と共に供給されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料が、20〜500μmの範囲内の重量中央粒径d50を有し、粉砕媒体(2)が、1.5〜6.0kg/dm3の範囲内、好ましくは2.0〜5.0kg/dm3の範囲内、より好ましくは2.2〜4.0kg/dm3の範囲内のかさ密度を有し、および/または粉砕媒体(2)は、0.2〜5.0mmの範囲内、好ましくは1.0〜4.5mmの範囲内、より好ましくは2.4〜4.0mmの範囲内の重量中央粒径d50を有し、または装置は、0.5〜20μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の粉砕および泡沫浮選のためのものであり、粉砕媒体(2)は、1.5〜6.0kg/dm3の範囲内、好ましくは2.0〜4.5kg/dm3の範囲内、より好ましくは2.5〜3kg/dm3の範囲内のかさ密度を有し、および/または粉砕媒体(2)は、0.2〜5mmの範囲内、好ましくは0.3〜4.0mmの範囲内、より好ましくは0.4〜3.0mmの範囲内の重量中央粒径d50を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料を製造するための請求項1から4のいずれか一項に記載の装置において実施される方法であって、 I.少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料、粉砕媒体(2)および少なくとも1つの捕集剤を容器(1)内に提供するステップと、 II.ステップIで提供された少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料、粉砕媒体(2)および少なくとも1つの捕集剤をと混合して水性懸濁液を形成するステップと、 III.浮選ガスを、浮選ガス入口(5c)を介してステップIIで形成された水性懸濁液に通し、得られた水性懸濁液を、攪拌ユニット(3)を用いて攪拌して少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料に変換し、それによって粉砕鉱物および/または顔料担持相および泡沫を得るステップと、 IV.IIIで得られた泡沫から粉砕鉱物および/または顔料担持相を除去することによって、少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料を回収するステップと、 を含む、方法。方法が、浮選相、および残りの粉砕鉱物および/または顔料を有するスラリー担持相を含む泡沫の形成につながる直接または間接浮選ステップを伴うことを特徴とする、請求項5に記載の方法。少なくとも1つの分散剤が、ステップIIIの前または最中に添加され、および/または少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料が、少なくとも1つの分散剤を含むことを特徴とする、請求項5または6に記載の方法。少なくとも1つの分散剤が、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リチウム、ストロンチウム、アミン塩が直線状または環状である第一級アミン、第二級アミン、第三級アミンおよび/またはアンモニウム塩、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびこれらの酸の誘導体、好ましくはエステル、またはメチルメタクリレート、メチルアクリレート、アクリルアミドなどのアミドの少なくとも部分的に中和されたホモポリマーまたはコポリマー、リン酸水素ナトリウムまたはアルカリポリリン酸塩などのポリリン酸塩、カルボキシメチルセルロース、立体的分散剤、櫛形ポリマー、および/またはその混合物、好ましくは4000〜10000g/mol、好ましくは4000〜8000g/mol、最も好ましくは約6000g/molの分子量Mwを有するポリアクリル酸ナトリウムからなる群から選択され、 少なくとも1つの捕集剤は、表面活性剤および疎水性界面活性剤、好ましくはキサンテートまたはチオリン酸塩、オレイン酸、アルキルサルフェート、ポリアルキレンイミン、第一級アミン、第三級アミン、第四級アミン、脂肪族アミン、エステルクォート、ポリエステルクォート、イミダゾリンまたは第四級イミダゾリウム化合物、好ましくは第四級イミダゾリウムメトサルフェートおよび/またはその混合物からなる群から選択され、および/または 少なくとも1つの分散剤の含有量は、水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.1〜1.0重量%の範囲内、好ましくは水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.2〜0.6重量%の範囲内、より好ましくは水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.3〜0.5重量%の範囲内であり、および/または 少なくとも1つの捕集剤の含有量は、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.001〜5.0重量%の範囲内、好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.05〜0.8重量%、最も好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.02〜0.1重量%の範囲内であり、 好ましくは、少なくとも1つの分散剤は、負に荷電しており、および/または少なくとも1つの捕集剤は非イオン性であることを特徴とする、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。ミル直径が200〜750mmの範囲内にあり、攪拌ユニットが150〜400rpmの軸速度に調整され、またはミルの直径が751〜1250mmの範囲内にあり、攪拌ユニットが125〜350rpmの軸速度に調整され、またはミル直径が1251〜1750mmの範囲内にあり、攪拌ユニットが100〜300rpmの軸速度に調整されることを特徴とする、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。水性懸濁液の固形分含有量が、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて5.0から80.0重量%の間、好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて10.0から75.0重量%の間、より好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて20.0から70.0重量%の間、最も好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて30.0から55.0重量%の間であることを特徴とする、請求項5から9のいずれか一項に記載の方法。ステップIで提供される少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料が、粗製白色顔料含有材料であり、白色顔料は、好ましくは、炭酸カルシウム含有材料、重晶石、酸化アルミニウム、酸化チタンおよびそれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは天然炭酸カルシウムであり、好ましくは粗製白色顔料含有材料中の白色顔料の含有量は、乾燥重量に基づいて0.1〜99.9重量%、好ましくは乾燥重量に基づいて30.0〜99.7重量%、より好ましくは乾燥重量に基づいて60.0〜99.3重量%、最も好ましくは乾燥重量に基づいて80.0〜99.0重量%であることを特徴とする、請求項5から10のいずれか一項に記載の方法。粗製白色顔料含有材料が、硫化鉄、酸化鉄;ケイ酸塩、好ましくは石英、雲母、閃岩、長石、粘土鉱物および/またはそれらの混合物;グラファイトおよびそれらの混合物からなる群から選択された不純物を含み、 および/または粗製白色顔料含有材料(白色顔料:不純物)中の白色顔料対不純物の重量比が、乾燥重量に基づいて0.1:99.9〜99.9:0.1、好ましくは乾燥重量に基づいて30:70〜99.7:0.3、より好ましくは乾燥重量に基づいて60:40〜99.3:0.7、最も好ましくは乾燥重量に基づいて80:20〜99:1であることを特徴とする、請求項11に記載の方法。pH調整剤、起泡剤、抑制剤、溶媒および/または高分子電解質からなる群から選択される1つまたは複数の添加剤が、ステップIVの前に添加され、好ましくはこれらの添加剤の含有量は、水性懸濁液中の少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.0005〜1.0重量%の範囲内、より好ましくは水性懸濁液中の少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.001〜0.5重量%、最も好ましくは水性懸濁液中の少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.001〜0.1重量%の範囲内であることを特徴とする、請求項5から12のいずれか一項に記載の方法。方法が、さらに、 V.ステップIVで得られた粉砕鉱物および/または顔料担持相を脱水し、随意選択で乾燥させて、水の少なくとも一部を除去して部分的に脱水した粉砕鉱物および/または顔料を得る、または乾燥した粉砕鉱物および/または顔料を得るステップと、 VI.脱水ステップV後に得られた部分的に脱水したおよび/または乾燥した粉砕鉱物および/または顔料を少なくとも1つの分散剤で処理し、それを再希釈して分散した粉砕鉱物および/または顔料を含む水性懸濁液を得るステップと、および/または VII.部分的に脱水したおよび/または乾燥した粉砕鉱物および/または顔料を、脱水または乾燥ステップVの前後に、少なくとも1つの飽和脂肪族直線状または分枝状カルボン酸でおよび/または少なくとも1つの一置換無水コハク酸および/または少なくとも1つの一置換コハク酸、および/または塩分を含んだ反応生成物で、および/または1つまたは複数のリン酸モノエステルおよび/またはその反応生成物、および1つまたは複数のリン酸ジエステルおよび/またはその反応生成物の少なくとも1つのリン酸エステルブレンドで処理して疎水化粉砕鉱物および/または顔料を得るステップと、 を含むことを特徴とする、請求項5から13のいずれか一項に記載の方法。請求項5から13のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる粉砕鉱物および/または顔料担持相の紙用途における使用。請求項5から14のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる粉砕鉱物および/および顔料担持相の、紙、プラスチック、塗料、コーティング、接着剤、シーラント、食品、飼料、製薬、コンクリート、セメント、化粧品、水処理、および/または農業の用途、好ましくはたばこ巻紙、複合材板、および/またはコーティング用途における抄紙機のウエットエンドプロセスにおける使用、または輪転グラビア印刷および/またはオフセット印刷および/またはインクジェット印刷および/または連続インクジェット印刷および/またはフレキソ印刷および/または電子写真および/または装飾表面のための支持体としての使用。請求項5から14のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる粉砕鉱物および/または顔料担持相、および/または粉砕鉱物および/または顔料。

说明书全文

本発明は、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置、少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料を製造するために本装置において実施される方法、紙用途における本方法によって得ることができる粉砕鉱物および/および顔料担持相の使用、ならびに紙、プラスチック、塗料、コーティング、コンクリート、接着剤、シーラント、食品、飼料、製薬、セメント、化粧品、処理、および/または農業の用途、好ましくはたばこ巻紙、複合材板、における抄紙機のウエットエンドプロセスおよび/またはコーティング用途における使用、または輪転グラビア印刷および/またはオフセット印刷および/またはインクジェット印刷および/または連続インクジェット印刷および/またはフレキソ印刷および/または電子写真および/または装飾表面のための支持体としての使用、ならびに本方法によって得ることができる粉砕鉱物および/または顔料担持相または粉砕鉱物および/または顔料に関する。

炭酸カルシウム含有材料、重晶石、酸化アルミニウムまたは酸化チタンを含む粗鉱物および/または顔料は、しばしば、硫化鉄、酸化鉄、ケイ酸塩、たとえば石英、雲母、閃岩、長石、粘土鉱物および/またはグラファイトを比較的多量にさらに含む。これらの材料の所望の鉱物および/または顔料画分、たとえば炭酸カルシウム含有画分および拒絶不純物画分、たとえばケイ酸塩画分の両方への分離は、両方の画分が広範囲の同様であるが異なることもある分野において用途を見出すため、業界において高い関心をもたれている。本発明による装置は、あらゆる種類の鉱石の直接的(すなわ泡沫中の鉱物または顔料)および間接的(すなわち泡中の不純物)浮選に適している。

たとえば、炭酸カルシウム含有材料は、紙用途において、原紙シートおよび/または紙コーティング配合物中の充填剤または顔料として広く使用されている。これは、プラスチック、塗料コーティング、コンクリート、セメント、化粧品、水処理および/または農業用途にも同様に実施される。

炭酸カルシウム含有材料などの鉱物および/または顔料と、ケイ酸塩などの不純物を互いに分離するための最も一般的な方法は、物理化学的分離を伴い、それによって粗鉱物および/または顔料は、最初に粉砕され、次いで、粉砕材料のケイ酸塩含有画分に疎水性を選択的に付与する手段を使用することによって水性環境中で泡沫浮選にかけられて、そのような成分をガスとの会合により浮選することができる。別の方法は、粉砕材料の鉱物および/または顔料含有画分に疎水性を選択的に付与して、そのような成分を浮選し、および/またはガスによって収集することができる。

炭酸カルシウム含有材料などの鉱物および/または顔料から不純物を分離する手段は、数多くあり、米国特許第4,109,874号明細書を含んで当技術分野でよく知られており、これは、組み合わせたミル粉砕、泡沫浮選およびサイズ分類工程によって鉱石を処理するための装置に関するものであり、ミル粉砕チャンバは、第1のスクリーンと第2のスクリーンとの間に位置するエラストマーミル粉砕本体を含む。ミル粉砕チャンバには、ミル粉砕本体の垂直振動のための攪拌手段が設けられている。ミル粉砕チャンバの第1の出口は、泡沫を除去する。第1および最下部のスクリーンの下にある第2の出口は、より粗い成分を除去する。

中国実用新案第201423313号明細書は、垂直粉砕浮選機に関する。垂直粉砕浮選機は、縦型粉砕浮選機のシリンダ本体と、シリンダ本体の上蓋と、シリンダ本体の上部に配置された噴霧板と、コッファダム型構造を採用し、シリンダ本体の上部の外壁に配置された泡収集タンクと、回転装置と、下半部に攪拌螺旋を有する攪拌軸と、選鉱試薬管と、入口管と、排出開口と、テーリング排出管と、ラビリンス水封デバイスのラビリンス本体と、垂直粉砕浮選機のシリンダ本体の底部に配置され、中央に置かれた水入口管と、パドル型掻き取り板を採用し、攪拌軸上に固定された泡抜き板と、垂直粉砕浮選機のシリンダ本体の底部に配置された空気入口管と、を含むことを特徴とする。

中国実用新案第2497869号明細書は、タワーミル浮選機であって、タワー機本体と、混合スクリュー本体と、駆動機構とを備え、駆動機構が混合スクリュー軸を介して混合スクリュー本体を駆動する、タワーミル浮選機に関する。タワーミル浮選機は、タワー機本体を、浮選領域およびミル粉砕時浮選領域である上の部分と下の部分とに分割し、この場合、混合スクリュー本体は、ミル粉砕媒体が充填されるミル粉砕時浮選領域に配置され、浮選領域の上部にはオーバーフロー管トラフが設けられ、中間部には補助浮選混合インペラが設けられ、下部には集合タフおよびテーリング鉱石除去開口部が設けられている。

中国特許出願公開第101757981号明細書は、超微粒子に対して粉砕および浮選プロセスを同時に実施するための方法および装置に関する。超音波発生装置が、粉砕および浮選プロセス中、内蔵浮選セル内に配置されるので、超音波発生装置によって超音波を発生させて、現在粉砕されているパルプの浮選を促進することができる。

中国特許出願公開第1401434号明細書は、鉱石を粉砕し、それと同時にハイドロサイズするためのタワー型の粉砕浮選機は、タワー型本体を上部浮選領域と下部粉砕ハイドロサイズ領域に分割したものと、スクリュー攪拌機と、駆動機構とで構成されている。前記下部粉砕浴ハイドロサイズ領域は、スクリュー攪拌機および粉砕媒体を含む。

カナダ国特許出願公開第2,059,713号明細書は、連続またはバッチモードでの粗材料の同時泡沫浮選および粉砕のための装置であって、粉砕媒体、粉砕すべき粗供給材料および浮選ガスを含む容器と、この容器内に回転可能に取り付けられた攪拌ユニットと、攪拌ユニットに連結された、粉砕媒体および供給材料を攪拌し、供給材料を粉砕して微粒子状にするためにユニットを回転させるための駆動手段と、容器上部に泡沫を集めて微粒子を泡沫と共に回収するための排出桶とを備える、装置に関する。

しかし、専門家は、高鉱物および/または顔料の回収を可能にする、鉱物および/または顔料および不純物を選択的に効率的に分離するという問題に依然として直面している。

したがって、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置、および既存の装置および方法よりも優れた性能を可能にする方法、特に鉱物および/または顔料および不純物の効率的な分離を可能にする装置および方法を提供する必要が依然として存在する。したがって、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置、および高鉱物および/または顔料回収を可能にする方法を提供することも望まれる。さらに、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置、および最小限の廃棄物、特に化学廃棄物での高鉱物および/または顔料回収を可能にする方法を提供することが望まれる。また、高固形分含有懸濁液の効率的な処理を可能にする少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置を提供することも望まれる。さらに、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置、および時間効率がよく、したがってエネルギー効率も高い方法を提供することが望まれる。

米国特許第4,109,874号明細書

中国実用新案第201423313号明細書

中国実用新案第2497869号明細書

中国特許出願公開第101757981号明細書

中国特許出願公開第1401434号明細書

したがって、本発明の目的は、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置を提供することである。本発明のさらなる目的は、装置内で実施される、少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料の製造方法を提供することである。別の目的は、鉱物および/または顔料および不純物の効率的な分離を提供する、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置を提供することにも見られ得る。本発明のさらなる目的は、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置、および高鉱物および/または顔料回収を提供する方法を提供することである。さらに別の目的は、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置、および最小限の廃棄物、特に化学廃棄物での高鉱物および/または顔料回収を提供する方法を提供することに見られ得る。別の目的は、高固形分含有懸濁液の効率的な処理を可能にする、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置を提供することにも見られ得る。さらに別の目的は、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置、および鉱物および/または顔料および不純物の時間効率の良い、したがってエネルギー効率も良い分離を可能にする方法を提供することに見られ得る。

上記の目的および他の目的は、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置であって、 a)粉砕媒体(2)、浮選ガス、捕集剤および少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を含むのに適した容器(1)と、 b)容器(1)内に回転可能に取り付けられた攪拌ユニット(3)と、 c)粉砕媒体(2)および少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を攪拌して、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料に粉砕するための、攪拌ユニット(3)に連結された駆動手段(4)と、 d)容器(1)に連結された充填システム(5)であって、 i.粗鉱物および/または顔料供給部(5a)と、 ii.捕集剤供給部(5b)と、および iii.浮選ガス入口(5c)と、 を備える、充填システムと、 e)容器(1)に連結された排出システム(6)であって、 i.粉砕鉱物および/または顔料から泡沫を分離するのに適したふるい(6a)と、 ii.粉砕鉱物および/または顔料を収集するのに適した生成物収集ゾーン(6b)と、 iii.泡沫収集ゾーン(6c)と、および iv.泡沫方向転換ゾーン(6d)と、 を備える、排出システムと、 を備える、装置によって解決される。

本発明の目的のために、以下の用語は以下の意味を有することが理解されるべきである: 単数名詞、たとえば「1つ(a)」、「1つ(an)」または「その(the)」を参照するときに不定冠詞または定冠詞が使用される場合、特に明記されていない限り、その名詞の複数形も含まれる。

「含む」という用語が本明細書および特許請求の範囲で使用される場合、他の要素を排除するものではない。本発明の目的のために、用語「からなる」は、用語「含む」の好ましい実施形態であると考えられる。以下、ある群が少なくとも特定の数の実施形態を含むと定義される場合、これはまた、好ましくはこれらの実施形態のみからなる群を開示すると理解されるものである。

「得ることができる」または「定義することができる」および「得られた」または「定義された」のような用語は、互換的に使用される。これは、たとえば、文脈が他に明確に指示しない限り、「得られた」という用語は、たとえば、実施形態が、たとえば、用語「得られた」に続くステップのシーケンスによって得られなければならないことを示すように意味するのではなく、そのような限定された理解は、好ましい実施形態として「得られた」または「定義された」という用語に常に含まれる。

本発明の有利な実施形態は、対応する従属請求項に定義されている。

本装置の一実施形態によれば、泡沫収集ゾーン(6c)は噴霧ノズル(6c1)を備え、および/または排出システム(6)は排出制御弁(6e)またはオーバーフロー管を有するバイパス(6f)を備え、および/または生成物収集ゾーン(6b)はリング形状であり、および/または泡沫収集ゾーン(6c)はリング形状であり、および/または泡沫方向転換ゾーン(6d)はリング形状である。

装置の別の実施形態によれば、鉱物および/または顔料供給部(5a)は、容器(1)の底部(7)、好ましくは底部(7)の中心(7a)または底部(7)の側部(7b)に、より好ましくは接線方向に連結され、最も好ましくは、充填システム(5)は、容器(1)の底部(7)に連結され、および/または充填システム(5)の粗鉱物および/または顔料供給部(5a)、捕集剤供給部(5b)および浮選ガス入口(5c)は、互いに連結され、それにより、浮選ガス、好ましくは空気および捕集剤は、容器(1)内に少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料と共に供給される。

装置のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、20.0〜500.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有し、粉砕媒体(2)は、1.5〜6.0kg/dm3の範囲内、好ましくは2.0〜5.0kg/dm3の範囲内、より好ましくは2.2〜4.0kg/dm3の範囲内のかさ密度を有し、および/または粉砕媒体(2)は、0.2〜5.0mmの範囲内、好ましくは1.0〜4.5mmの範囲内、より好ましくは2.4〜4.0mmの範囲内の重量中央粒径d50を有し、または装置は、0.5〜20.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の粉砕および泡沫浮選のためのものであり、粉砕媒体(2)は、1.5〜6.0kg/dm3の範囲内、好ましくは2.0〜4.5kg/dm3の範囲内、より好ましくは2.5〜3.0kg/dm3の範囲内のかさ密度を有し、および/または粉砕媒体(2)は、0.2〜5.0mmの範囲内、好ましくは0.3〜4.0mmの範囲内、より好ましくは0.4〜3.0mmの範囲内の重量中央粒径d50を有する。

本発明の別の態様によれば、少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料を製造するための、前記装置において実施される方法が、提供される。方法は、 I.少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料、粉砕媒体(2)および少なくとも1つの捕集剤を容器(1)内に提供するステップと、 II.ステップIで提供された少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料、粉砕媒体(2)および少なくとも1つの捕集剤を水と混合して水性懸濁液を形成するステップと、 III.浮選ガスを、浮選ガス入口(5c)を介して、ステップIIで形成された水性懸濁液に通し、得られた水性懸濁液を、攪拌ユニット(3)を用いて攪拌して少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料に変換し、それによって粉砕鉱物および/または顔料担持相および泡沫を得るステップと、 IV.ステップIIIで得られた泡沫から粉砕鉱物および/または顔料担持相を除去することによって、少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料を回収するステップと、 を含む。

本方法の一実施形態によれば、方法は、浮選相および残りの粉砕鉱物および/または顔料を有するスラリー担持相を含む泡沫の形成につながる直接または間接浮選ステップを伴う。

本方法の別の実施形態によれば、少なくとも1つの分散剤が、ステップIIIの前または最中に添加され、および/または少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、少なくとも1つの分散剤を含む。

本方法のさらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの分散剤は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リチウム、ストロンチウム、アミン塩が直線状または環状である第一級アミン、第二級アミン、第三級アミンおよび/またはアンモニウム塩、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびエステルのようなこれらの酸の誘導体、またはメチルメタクリレート、メチルアクリレート、アクリルアミドなどのアミドの少なくとも部分的に中和されたホモポリマーまたはコポリマー、リン酸水素ナトリウムまたはアルカリポリリン酸塩などのポリリン酸塩、カルボキシメチルセルロース、立体的分散剤、櫛形ポリマー、および/またはその混合物、好ましくは4000〜10000g/mol、好ましくは4000〜8000g/mol、最も好ましくは約6000g/molの分子量Mwを有するポリアクリル酸ナトリウムからなる群から選択され、少なくとも1つの捕集剤は、表面活性剤および疎水性界面活性剤、好ましくはキサンテートまたはチオリン酸塩、オレイン酸、アルキルサルフェート、ポリアルキレンイミン、第一級アミン、第三級アミン、第四級アミン、脂肪族アミン、エステルクォート、ポリエステルクォート、イミダゾリンまたは第4イミダゾリウム化合物、好ましくは国際公開第2008/084391A1号パンフレットに説明されるような第四級イミダゾリウムメトサルフェート、または以下で定義する式(1)および(2)の化合物、およびこれらの化合物の混合物および国際公開第2014/029634A1号パンフレットに説明された化合物および/またはその混合物からなる群から選択され、および/または少なくとも1つの分散剤の含有量は、水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.1〜1.0重量%の範囲内、好ましくは水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.2〜0.6重量%、より好ましくは水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.3〜0.5重量%の範囲内であり、および/または少なくとも1つの捕集剤の含有量は、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.001〜5.0重量%の範囲内、好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.05〜0.8重量%、最も好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.02〜0.1重量%の範囲内であり、好ましくは、少なくとも1つの分散剤は、負に荷電しており、および/または少なくとも1つの捕集剤は、非イオン性である。

式(1)の化合物

式中、 R1は、炭素原子数6〜30を含む炭化水素基を表し、 A1は、炭素原子数1〜6を有するアルキレン基を表し、 E1、E2およびE3が同一であり、または互いに異なり、各々は、1〜6個の炭素原子を含むアルキレンオキシド基の中から独立して選択され、 n1、n2およびn3は、同一または互いに異なり、各々は、1〜20である値の整数から独立的に選択され、 pは、1、2、3または4である。

式(2)の化合物

式中、 R21は、炭素原子数6〜30を含む炭化水素基を表し、 R22およびR23は、互いに同一であり、または互いに異なっており、各々は、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基の中から独立的して選択され、 R24は、水素または炭素数1〜6を含む炭化水素基を表し、 A2は、炭素数1〜6を有するアルキレン基を表し、 qは、1、2、3または4である。

本方法の一実施形態によれば、ミル直径は200〜750mmの範囲内にあり、攪拌ユニットは150〜400rpmの軸速度に調整され、またはミル直径は751〜1250mmの範囲内にあり、攪拌ユニットは125〜350rpmの軸速度に調整され、またはミル直径は1251〜1750mmの範囲内にあり、攪拌ユニットは100〜300rpmの軸速度に調整される。

本方法の別の実施形態によれば、ステップIIで提供される水性懸濁液の固形分含有量、すなわち少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の含有量は、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて、5.0から80.0重量%の間、好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて10.0から75.0重量%の間、より好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて20.0から70.0重量%の間、最も好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて30.0から55.0重量の間である。20.0〜500.0μmの範囲内の重量平均粒子径サイズを有する粗鉱物および/または顔料の場合、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量は、好ましくは25.0から65.0重量%の間である。0.5〜20.0μmの範囲内の重量中央粒径を有する粗鉱物および/または顔料の場合、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量は、好ましくは40.0から80.0重量%の間である。

本方法のさらに別の実施形態によれば、ステップIで提供される少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、粗製白色顔料含有材料であり、白色顔料は、好ましくは、炭酸カルシウム含有材料、重晶石、酸化アルミニウム、酸化チタンおよびそれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは天然炭酸カルシウムであり、好ましくは粗製白色顔料含有材料中の白色顔料の含有量は、乾燥重量に基づいて0.1〜99.9重量%、好ましくは乾燥重量に基づいて30.0〜99.7重量%、より好ましくは乾燥重量に基づいて60.0〜99.3重量%、最も好ましくは乾燥重量に基づいて80.0〜99.0重量%である。

本方法の一実施形態によれば、粗製白色顔料含有材料は、硫化鉄、酸化鉄;ケイ酸塩、好ましくは石英、雲母、角閃岩、長石、粘土鉱物および/またはそれらの混合物;グラファイトおよびそれらの混合物からなる群から選択される不純物を含み、および/または粗製白色顔料含有材料(白色顔料:不純物)中の白色顔料対不純物の重量比は、乾燥重量に基づいて0.1:99.9〜99.9:0.1、好ましくは乾燥重量に基づいて30:70〜99.7:0.3、より好ましくは乾燥重量に基づいて60:40〜99.3:0.7、最も好ましくは乾燥重量に基づいて80:20〜99:1である。

本方法の別の実施形態によれば、pH調整剤、溶媒および/または高分子電解質からなる群から選択される1つまたは複数の添加剤が、ステップIVの前に添加され、好ましくはこれらの添加剤の含有量は、水性懸濁液中の少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.0005〜1.0重量%の範囲内、より好ましくは水性懸濁液中の少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.001〜0.5重量%、最も好ましくは水性懸濁液中の少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.001〜0.1重量%の範囲内である。

本方法のさらに別の実施形態によれば、方法は、さらに、 V.ステップIVで得られた粉砕鉱物および/または顔料担持相を脱水し、随意選択で乾燥させて、水の少なくとも一部を除去して部分的に脱水した粉砕鉱物および/または顔料を得る、または乾燥した粉砕鉱物および/または顔料を得るステップと、 VI.脱水ステップV後に得られた部分的に脱水したおよび/または乾燥した粉砕鉱物および/または顔料を少なくとも1つの分散剤で処理し、それを再希釈して分散した粉砕鉱物および/または顔料を含む水性懸濁液を得るステップと、および/または VII.部分的に脱水したおよび/または乾燥した粉砕鉱物および/または顔料を、脱水または乾燥ステップVの前後に、少なくとも1つの飽和脂肪族直線状または分枝状カルボン酸でおよび/または少なくとも1つの一置換無水コハク酸および/または少なくとも1つの一置換コハク酸および/または塩分を含んだ反応生成物で、および/または1つまたは複数のリン酸モノエステルおよび/またはその反応生成物、および1つまたは複数のリン酸ジエステルおよび/またはその反応生成物の少なくとも1つのリン酸エステルブレンドで処理して疎水化粉砕鉱物および/または顔料を得るステップと、 を含む。

さらなる態様によれば、前記方法によって得ることができる粉砕鉱物および/または顔料担持相の紙用途における使用が、提供される。さらに別の態様によれば、前記方法によって得ることができる粉砕鉱物および/または顔料担持相の、紙、プラスチック、塗料、コーティング、コンクリート、接着剤、シーラント、食品、飼料、製薬、セメント、化粧品、水処理および/または農業の用途における使用が、好ましくはたばこ巻紙、複合材板および/またはコーティング用途における抄紙機のウエットエンドプロセスにおいて、または輪転グラビア印刷および/またはオフセット印刷および/またはインクジェット印刷および/または連続インクジェット印刷および/またはフレキソ印刷および/または電子写真および/装飾表面のための支持体として提供される。別の態様によれば、前記方法によって得ることができる粉砕鉱物および/または顔料担持相または粉砕鉱物および/または顔料が、提供される。

本発明は、特定の実施形態に関して、および特定の図面を参照して以下に説明されるが、本発明はそれに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。以下に記載する用語は、他に示されない限り、一般的に、それらの常識で理解されるものである。

添付図面は、本発明の装置の3つの例示的な好ましい実施形態を示す。

少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置の本発明による装置の一実施形態を示す長手方向断面図である。装置は、水性懸濁ボルテックス(8)ならびに泡沫ボルテックス(9)をさらに含む。

少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置の本発明による装置の一実施形態を示す長手方向断面図である。

少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置の容器(1)に連結された排出システム(6)一実施形態を示す長手方向断面図である。

符合のリスト (1) 容器 (2) 粉砕媒体 (3) 攪拌ユニット (4) 駆動装置 (5) 充填システム (5a) 粗鉱物および/または顔料供給部 (5b) 捕集剤供給部 (5c) 浮選ガス入口 (6) 排出システム (6a) ふるい (6b) 生成物収集ゾーン (6c) 泡沫収集ゾーン (6d) 泡沫方向転換ゾーン (6c1) 噴霧ノズル (6e) 排出制御弁 (6f) オーバーフロー管を有するバイパス (7) 底部 (7a) 底部の中心 (7b) 底部の側部 (8) 水性懸濁ボルテックス (9) 泡沫ボルテックス

以下、本発明をより詳細に説明する。

装置 図1および図2による少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選のための装置は、 a)粉砕媒体(2)、浮選ガス、捕集剤および少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を含むのに適した容器(1)と、 b)容器(1)内に回転可能に取り付けられた攪拌ユニット(3)と、 c)粉砕媒体(2)および少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を攪拌して、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料に粉砕するために攪拌ユニット(3)に連結された駆動手段(4)と、 d)容器(1)に連結された充填システム(5)であって、 i.粗鉱物および/または顔料供給部(5a)と、 ii.捕集剤供給部(5b)と、および iii.浮選ガス入口(5c)と、 を備える、充填システムと、 e)容器(1)に連結された排出システム(6)であって、 i.粉砕鉱物および/または顔料から泡沫を分離するのに適したふるい(6a)と、 ii.粉砕鉱物および/または顔料を収集するのに適した生成物収集ゾーン(6b)と、 iii.泡沫収集ゾーン(6c)と、および iv.泡沫方向転換ゾーン(6d)と、 を備える、排出システムと、 を備える。

本発明の装置は、任意の粗鉱物および/または顔料の同時粉砕および泡沫浮選に適用可能である。

本発明の意味における「粗」という用語は、鉱物および/または顔料および不純物を含む材料を指す。

容器(1)は、当業者によく知られている任意の種類の装置でよく、通常、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料に変換し、それによって粉砕鉱物および/または顔料担持相および泡沫を得るために攪拌手段を攪拌するために使用され得る。

したがって、粉砕媒体(2)、浮選ガス、捕集剤および少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を含むのに適した容器(1)は、好ましくは粉砕容器(1)である。

本発明の一実施形態では、容器(1)は、任意の種類の粉砕容器(1)である。たとえば、容器(1)は、精練が、主として、攪拌ボールミル、遠心衝撃ミル、アトリションミル、または当業者に知られている他のそのような装置などの二次本体との衝突から生じる任意の従来の粉砕容器でよい。

容器(1)は、好ましくは垂直である。しかし、水平容器も可能である。

一実施形態では、容器(1)は、攪拌ボールミルである。追加的または代替的に、容器(1)は、1l〜1000klの範囲の粉砕体積を有し、直径:高さ比は、1〜100、好ましくは2〜20、より好ましくは3〜10の範囲である。

容器(1)の内部は好ましくは円筒状であることに留意されたい。しかし、容器(1)の周囲は円筒状以外であってもよく、特に円錐形状または二重円錐形状のものでもよいことに留意されたい。

一実施形態では、容器(1)内の温度は、5〜130℃である。温度の選択は、少なくとも1つの捕集剤の選択に大きく依存する。たとえば、第三級アミンが少なくとも1つの捕集剤として使用される場合、温度は好ましくは80から100℃の間、より好ましくは85から95℃の間である。エステルクォートが少なくとも1つの捕集剤として使用される場合、温度は、好ましくは20から50℃の間、より好ましくは30から40℃の間である。

この装置は、容器(1)内に回転可能に取り付けられた攪拌ユニット(3)をさらに備える。好ましくは、攪拌ユニット(3)は、適切なベアリングによって容器(1)の中心に回転可能に取り付けられる。一実施形態では、攪拌ユニット(3)は、本質的に、好ましくは環状ディスクが均一な距離を離して取り付けられる攪拌軸からなる。環状ディスクは、好ましくは、形成され得る水蒸気の漏出のための開口部を半径方向内部領域内に有する。

攪拌軸上の環状ディスクは、容器(1)をいくつかのセクションまたはチャンバに分割するが、これらは、その半径方向外側の領域において互いに連結されている。したがって、粉砕すべき鉱物および/または顔料の懸濁液は、これらの環状ディスク周りを、いくらか蛇行する経路で入口側から出口側に流れなければならず、それにより、粉砕作用の強度は、事実上、全ての粒子に対して同じレベルである。このようにして、より高い生成物品質が達成される。

さらに、駆動手段(4)が設けられる。駆動手段(4)は、粉砕媒体(2)および少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を攪拌して、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料に粉砕するために攪拌ユニット(3)に連結される。好ましくは、駆動手段(4)は、攪拌軸を回転または駆動するために、攪拌ユニット(3)の攪拌軸に直接的に、または好ましくはギアボックスを介して連結される。

粉砕すべき鉱物および/または顔料は、静置された充填システム(5)を介して装置に圧送され、途中のボアを通って容器(1)の領域内に到達する。一実施形態では、粉砕すべき鉱物および/または顔料は、適切なポンプを介して充填システム(5)を通って装置内に圧送される。好ましくは、必要な量の粉砕媒体(2)が予め容器(1)に入れられている。

したがって、装置は、容器(1)に連結された充填システム(5)をさらに備える。充填システム(5)は、i.粗鉱物および/または顔料供給部(5a)と、ii.捕集剤供給部(5b)と、iii.浮選ガス入口(5c)と、を備える。

好ましくは、鉱物および/または顔料供給部(5a)は、容器(1)の下半分、より好ましくは下三分の一、最も好ましくは下四分の一に連結される。本発明の一実施形態では、鉱物および/または顔料供給部(5a)は、容器(1)の底部(7)に連結される。

一実施形態では、鉱物および/または顔料供給部(5a)は、底部(7)の中心(7a)に連結される。代替の実施形態では、鉱物および/または顔料供給部(5a)は、底部(7)の側部(7b)、すなわち下半分、より好ましくは下三分の一、最も好ましくは下四分の一に連結される。たとえば、鉱物および/または顔料供給部(5a)は、容器(1)に接線方向に連結される。

好ましくは、充填システム(5)の粗鉱物および/または顔料供給部(5a)、捕集剤供給部(5b)および浮選ガス入口(5c)は、互いに連結され、それにより、浮選ガス、好ましくは空気、および捕集剤は、容器(1)内に少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料と共に供給される。この場合、充填システム(5)は、容器(1)の底部(7)、好ましくは容器(1)の下半分、より好ましくは下三分の一、最も好ましくは下四分の一に連結されることが好ましい。好ましくは、充填システム(5)は、底部(7)の中心(7a)に連結される。代替の実施形態では、充填システム(5)は、底部(7)の側部(7b)、すなわち下半分、より好ましくは下三分の一、最も好ましくは下四分の一に連結される。たとえば、充填システム(5)は、容器(1)に接線方向に連結されている。

装置の反対側の端部には、容器(1)に連結された排出システム(6)が存在する(図3も参照)。排出システム(6)は、i.ふるい(6a)と、ii.粉砕鉱物および/または顔料を収集するのに適した生成物収集ゾーン(6b)と、iii.泡沫収集ゾーン(6c)と、iv.泡沫方向転換ゾーン(6d)と、を備える。

本発明の1つの要件は、ふるい(6a)が粉砕鉱物および/または顔料から泡沫を分離するのに適していることである。

したがって、ふるい(6a)は、当業者によく知られている任意の種類の装置でよく、本発明により、粉砕鉱物および/または顔料から泡沫を分離するために使用される。

ふるい(6a)は、好ましくは、0.1mm〜5.0mmの範囲、より好ましくは0.5mm〜3.0mmの範囲の開口部サイズを有する。

本発明の一実施形態では、ふるい(6a)は、任意の種類のふるい(6a)である。たとえば、ふるい(6a)は、任意の従来のふるい(6a)、たとえばスクリーン、メッシュふるい、砂金シート、または当業者に知られている他のそのような装置でよい。

一実施形態では、ふるい(6a)は、好ましくは容器(1)の中心に位置する、容器(1)の上部に取り付けられた垂直円周方向排出スクリーンである。

既に述べたように、ふるい(6a)は、粉砕鉱物および/または顔料から泡沫を分離する。さらに、ふるい(6a)は、粉砕媒体が粉砕鉱物および/または顔料に排出されることを防止する。粉砕鉱物および/または顔料が生成物収集ゾーン(6b)に向けられ、泡沫が泡沫収集ゾーン(6c)に向けられるようにふるい(6a)が調整されることが理解される。

したがって、排出システム(6)は、粉砕鉱物および/または顔料を収集するのに適した生成物収集ゾーン(6b)をさらに含む。

生成物収集ゾーン(6b)は、ふるい(6a)に連結されていることが理解される。

好ましくは、生成物収集ゾーン(6b)は、リング形状である。

本発明の一実施形態では、生成物収集ゾーン(6b)、好ましくはリング形状の生成物収集ゾーン(6b)は、ふるい(6a)の円周周りに配置される。

したがって、生成物収集ゾーン(6b)、好ましくはリング形状の生成物収集ゾーン(6b)の直径は、生成物収集ゾーン(6b)の各地点においてふるい(6a)の直径よりも大きい。

さらに、排出システム(6)は、泡沫を収集するのに適した泡沫収集ゾーン(6c)を含む。

泡沫収集ゾーン(6c)は、ふるい(6a)および/または生成物収集ゾーン(6b)に連結されていることが理解される。一実施形態では、泡沫収集ゾーン(6c)は、ふるい(6a)および生成物収集ゾーン(6b)に連結される。

好ましくは、泡沫収集ゾーン(6c)は、リング形状である。

本発明の一実施形態では、泡沫収集ゾーン(6c)、好ましくはリング形状の泡沫収集ゾーン(6c)は、ふるい(6a)および生成物収集ゾーン(6b)の上部に配置される。

生成物収集ゾーン(6b)および泡沫収集ゾーン(6c)がリング形状である場合、リング形状の生成物収集ゾーン(6b)およびリング形状の泡沫収集ゾーン(6c)は、好ましくは、同じ円周のものである。

本発明の一実施形態では、泡沫収集ゾーン(6c)は、噴霧ノズル(6c1)を備える。好ましくは、泡沫収集ゾーン(6c)は、少なくとも2つの噴霧ノズル(6c1)、より好ましくは少なくとも3つの噴霧ノズル(6c1)を備える。一実施形態では、泡沫収集ゾーン(6c)は、2つまたは3つの噴霧ノズル(6c1)を備える。噴霧ノズル(6c1)は、収集された泡沫を水で濡らしてその体積を減少させ、泡沫を泡沫収集ゾーン(6c)から輸送するのに特に適している。

排出システム(6)は、泡沫方向転換ゾーン(6d)をさらに備える。泡沫収集ゾーン(6c)内に収集された泡沫は、攪拌ユニット(3)を介して方向転換され得ることが理解される。

したがって、泡沫方向転換ゾーン(6d)は、好ましくは、ふるい(6a)および生成物収集ゾーン(6b)の上部に配置される。追加的にまたは代替的に、泡沫方向転換ゾーン(6d)は、攪拌ユニット(3)の攪拌軸の円周周りに配置される。

好ましくは、泡沫方向転換ゾーン(6d)は、リング形状である。

生成物収集ゾーン(6b)内に収集された粉砕鉱物および/または顔料担持相を排出するために、排出システム(6)は、排出制御弁(6e)またはオーバーフロー管を有するバイパス(6f)をさらに備えることができる。好ましくは、排出システム(6)は、オーバーフロー管を有するバイパス(6f)を備える。

攪拌ユニット(3)に加えて、容器(1)は、粉砕媒体(2)をさらに含む。粉砕媒体(2)として、容器(1)は、当業者に知られており、典型的には、鉱物および/または顔料を粉砕するために、たとえば湿式粉砕するために使用される任意の種類の粉砕手段を備えることができる。

特に、中性〜アルカリ条件下(より正確にはpH6以上、好ましくはpH6から13の間、より好ましくはpH6から11の間)で、および/または5℃を上回る温度(より正確には、5から130℃の間の温度)において湿式粉砕に使用される典型的な条件下で耐摩耗性である任意の種類の粉砕媒体が、適している。温度の選択は、少なくとも1つの捕集剤の選択に大きく依存する。たとえば、第三級アミンが少なくとも1つの捕集剤として使用される場合、温度は好ましくは80から100℃の間、より好ましくは85から95℃の間である。エステルクォートが少なくとも1つの捕集剤として使用される場合、温度は、好ましくは20から50℃の間、より好ましくは30から40℃の間である。

本発明の一実施形態では、粉砕媒体(2)は、移動ビーズ、好ましくは規則的な形状の移動ビーズである。これに関して、容器(1)内に存在する粉砕媒体は、0.2μm〜5.0μmの重量中央粒径d50および/または1.5〜6.0kg/dm3の範囲内のかさ密度を有することが理解される。たとえば、容器(1)内に存在する粉砕媒体(2)は、1.0〜4.5mmの重量中央粒径d50と、20.0〜500.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する粗鉱物および/または顔料に対して2.0〜5.0kg/dm3の範囲内のかさ密度とを有し、または容器(1)内に存在する粉砕媒体(2)は、2.4〜4.0mmの重量中央粒径d50と、20.0〜500.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する粗鉱物および/または顔料に対して2.2〜4.0kg/dm3の範囲内のかさ密度とを有する。代替的には、容器(1)中に存在する粉砕媒体(2)は、0.3mm〜4.0mmの重量中央粒径d50と、0.5〜20.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する粗鉱物および/または顔料に対して2.0〜4.5kg/dm3の範囲内のかさ密度とを有し、または容器(1)中に存在する粉砕媒体(2)は、0.4〜3.0mmの重量中央粒径d50と、0.5〜20.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する粗鉱物および/または鉱物に対して2.5〜3.0kg/dm3の範囲内のかさ密度とを有する。

一実施形態では、本発明の装置は、広い粒度分布、たとえば20.0〜500.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の粉砕および泡沫浮選に使用することができる。この場合、20.0〜500.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する本発明の装置で粉砕すべき少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、好ましくは、1.5〜6.0kg/dm3の範囲内、好ましくは2.0〜5.0kg/dm3の範囲内、より好ましくは2.2〜4.0kg/dm3の範囲内のかさ密度を有する粉砕媒体(2)と組み合わせて使用される。追加的または代替的に、粉砕媒体(2)は、0.2〜5.0mmの範囲内、好ましくは1.0〜4.5mmの範囲内、より好ましくは2.4〜4.0mmの範囲内の重量中央粒径d50を有する。

代替の実施形態では、本発明の装置は、小さい粒度分布、たとえば0.5〜20.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の粉砕および泡沫浮選に使用することができる。この場合、0.5〜20.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する本装置において粉砕すべき少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、好ましくは、1.5〜6.0kg/dm3の範囲内、好ましくは2.0〜4.5kg/dm3の範囲内、より好ましくは2.5〜3.0kg/dm3の範囲内のかさ密度を有する粉砕媒体(2)と組み合わせて使用される。追加的または代替的に、粉砕媒体(2)は、0.2〜5.0mmの範囲内、好ましくは0.3〜4.0mmの範囲内、より好ましくは0.4〜3.0mmの範囲内の重量中央粒径d50を有する。

本出願を通して、材料の粒径は、その粒度の分布によって説明される。値dxは、粒子のx重量%がdx未満の直径を有するものに対する直径を表す。これは、d20値が全粒子の20重量%がより小さい粒度であり、d75値は、全粒子の75重量%がより小さい粒度であることを意味する。したがって、d50値は、全粒子の50重量%がより大きい一方、残りの50重量%がこの粒径よりも小さい重量中央粒径である。d98値(「トップカット」とも呼ばれる)は、全粒子の98重量%が指示値より小さい粒径である。本発明の目的のために、粒度は、他に示されない限り、重量中央粒径d50として指定される。他に示されていない限り、材料の粒径は、CILAS、Orleans、FranceのCILAS 920粒度分析器を用いて測定される。粒度分布は、体積%(体積%)で決定されるが、粒度範囲全体にわたって一定の密度を有する材料については、重量%および体積%は同等である。

粉砕媒体(2)は、好ましくは、粉砕鉱物および/または顔料とは異なる材料で作られる。この場合、粉砕媒体(2)の材料は、粉砕鉱物および/または顔料の材料とは独立して選択されてよい。

したがって、粉砕媒体(2)は、随意選択で少量のさらなる鉱物を含む、石英砂、ガラス、磁器、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム、鉄、ステンレス鋼およびこれらの混合物を含む群から選択される材料で作られる。

装置において実施される方法 本発明者らは、驚くべきことに、本発明による装置において実施される本発明の方法は、鉱物および/または顔料および不純物の効率的な分離、したがって高鉱物および/または顔料回収を提供することを見出した。

したがって、少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料を製造するための本発明の装置において実施される方法が、提供される。方法は、 I.少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料、粉砕媒体(2)および捕集剤を容器(1)内に提供するステップと、 II.ステップIで提供された少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料、粉砕媒体(2)および捕集剤を水と混合して水性懸濁液を形成するステップと、 III.浮選ガスを、浮選ガス入口(5c)を介して、ステップIIで形成された水性懸濁液内に通し、得られた水性懸濁液を、攪拌ユニット(3)を用いて攪拌して少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料に変換し、それによって粉砕鉱物および/または顔料担持相および泡沫を得るステップと、 IV.ステップIIIで得られた泡沫から粉砕鉱物および/または顔料担持相を除去することによって、少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料を回収するステップと、 を含む。

装置の定義およびその好ましい実施形態に関して、本発明の装置の技術的詳細を考察するとき、上記で述べた説明を参照する。

本方法のステップIは、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料、粉砕媒体(2)および捕集剤を容器(1)内に提供することを必要とする。

本発明の意味における「少なくとも1つの」粗鉱物および/または顔料という用語は、粗鉱物および/または顔料が、1つまたは複数の粗鉱物および/または顔料を含む、好ましくはそれらからなることを意味する。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、1つの粗鉱物または顔料を含み、好ましくはそれからなる。代替的に、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、2つ以上の粗鉱物および/または顔料を含み、好ましくはそれらからなる。たとえば、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、2つまたは3つの粗鉱物および/または顔料を含み、好ましくはそれらからなる。

好ましくは、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、1つの粗鉱物または顔料を含み、より好ましくはそれからなる。

一実施形態では、ステップIで提供される少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、粗製白色顔料含有材料である。好ましくは、白色顔料は、炭酸カルシウム含有材料、重晶石、酸化アルミニウム、酸化チタンおよびこれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは天然炭酸カルシウムである。

「炭酸カルシウム含有材料」という用語は、炭酸カルシウム含有材料の全乾燥重量に基づいて少なくとも50.0重量%の炭酸カルシウムを含む材料を指す。

炭酸カルシウム含有材料は、天然炭酸カルシウムまたは炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムとの混合物であってもよい。

炭酸カルシウムは、たとえば、ドロマイトである。

天然炭酸カルシウムは、たとえば、大理石、石灰石および/またはチョークの1つまたは複数、より好ましくは大理石を特徴として有することができる。

一実施形態では、粗製白色顔料含有材料は、炭酸カルシウムとドロマイトとの混合物を含む。

一実施形態では、粗製白色顔料含有材料中の白色顔料の含有量は、乾燥重量に基づいて、好ましくは粗製白色顔料含有材料の全乾燥重量に基づいて、0.1〜99.9重量%、好ましくは30.0〜99.7重量%、より好ましくは60.0〜99.3重量%であり、最も好ましくは80.0〜99.0重量%である。

白色顔料に加えて、粗製白色顔料含有材料は、硫化鉄、酸化鉄;ケイ酸塩、好ましくは石英、雲母、角閃岩、長石、粘土鉱物および/またはそれらの混合物;グラファイトおよびそれらの混合物からなる群から選択される不純物を含む。

追加的または代替的に、粗製白色顔料含有材料は、白色顔料対不純物の特定の重量比を含む。

たとえば、粗製白色顔料含有材料(白色顔料:不純物)中の白色顔料対不純物の重量比は、乾燥重量に基づいて、0.1:99.9〜99.9:0.1、好ましくは30:70〜99.7:0.3、より好ましくは60:40〜99.3:0.7、最も好ましくは80:20〜99:1である。

少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、大きな粒度分布、たとえば20.0〜500.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有することができる。一実施形態では、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、小さい粒度分布、たとえば0.5〜20.0μmの範囲内の重量中央粒径d50を有する。

炭酸カルシウムなどの鉱物および/または顔料および不純物を互いに分離するための最も一般的な方法は、物理的分離を伴い、それによって、粗鉱物および/または顔料は、最初に粉砕され、次いで、粉砕材料の不純物部分に疎水性を選択的に付与する手段を採用することによって水性環境内で泡沫浮選にかけられて、ガスとの会合によってそのような成分を浮選することができる。別の方法は、粉砕材料の鉱物および/または顔料画分に疎水性を選択的に付与して、そのような成分を浮選し、および/またはガスによって収集することができる。本発明では、鉱物および/または顔料および不純物画分は、後で収集される不純物画分を浮選し、鉱石および/または顔料材料の非浮選粉砕鉱物および/または顔料画分を回収することによって分離される。

本発明の方法は、新たに形成された表面の浮選を可能にし、これは、不純物の浮選が、それらの暴露の直後に起こることを意味する。不純物は、粉砕ゾーンから直ちに輸送され、泡沫ボルテックスに進む。より大きな表面を考慮してより多くの量の捕集剤を消費する結果となる不純物の望ましくない粉体化は、回避される。当然ながら、本発明による装置は、連続して粉砕および浮選を実施するのに、またはこれらのステップの1つのみを実施するのにも適している。これらの代替プロセスは、上述の利点を達成しない。

不純物画分に疎水性を付与するために使用される少なくとも1つの捕集剤は、当業者に知られている任意の手段でよい。

本発明の意味における「少なくとも1つの」捕集剤という用語は、捕集剤が1つまたは複数の捕集剤を含み、好ましくはそれらからなることを意味する。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの捕集剤は、1つの捕集剤を含み、好ましくはそれからなる。代替的には、少なくとも1つの捕集剤は、2つまたはそれ以上の捕集剤を含み、好ましくはそれらからなる。たとえば、少なくとも1つの捕集剤は、2つまたは3つの捕集剤を含み、好ましくはそれらからなる。

好ましくは、少なくとも1つの捕集剤は、1つの捕集剤を含み、より好ましくは、1つの捕集剤からなる。

たとえば、少なくとも1つの捕集剤は、界面活性剤および疎水性界面活性剤、好ましくはキサンテートまたはチオリン酸塩;オレイン酸、アルキルサルフェート、ポリアルキレンイミン、第一級アミン、第三級アミン、第四級アミン、脂肪族アミン、エステルクォート、ポリエステルクォート、イミダゾリンまたは第四級イミダゾリン化合物、好ましくは第四級イミダゾリウムメトサルフェート、または上記で定義した式(1)および(2)の化合物、および/またはその混合物からなる群から選択される。好ましくは、少なくとも1つの捕集剤は、エステルクォートおよび第3級アミンから選択される。一実施形態では、少なくとも1つの捕集剤は、非イオン性である。

本方法のステップIIによれば、ステップIで提供されるような少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料、粉砕媒体(2)および少なくとも1つの捕集剤が、水と混合されて水性懸濁液を形成する。

ステップIIで形成される水性懸濁液は、好ましくは、7から10の間のpHを有する。

好ましくは、粉砕媒体(2)は、予め容器(1)に入れられている。

一実施形態では、前記少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、乾燥状態にあり、水性懸濁液を形成する前に前記少なくとも1つの捕集剤と接触される(顔料スラリーの最初の形成および捕集剤のその後の添加が無いことが好ましい)。したがって、前記少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料および前記少なくとも1つの捕集剤の水性懸濁液は、容器(1)内に粉砕媒体(2)に対して充填される。

代替の実施形態では、前記少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、最初に水性環境内に導入され、その後前記少なくとも1つの捕集剤が、この水性環境に添加されて前記水性懸濁液を形成する。したがって、前記少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の水性懸濁液は、最初に、容器(1)内に粉砕媒体(2)に対して充填され、続いて前記少なくとも1つの捕集剤に充填される。

別の代替の実施形態では、前記少なくとも1つの捕集剤は、最初に、水性環境内に導入され、その後前記少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料が、この水性環境に添加されて前記水性懸濁液を形成する。したがって、前記少なくとも1つの捕集剤の水性懸濁液は、最初に、容器(1)内に粉砕媒体(2)に対して充填され、続いて前記少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料に充填される。

ステップIIで提供される水性懸濁液の固形分含有量、すなわち少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の含有量は、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて、好ましくは5.0から80.0重量%の間、好ましくは10.0から75.0重量%の間、より好ましくは20.0から70.0重量%の間、最も好ましくは25.0から45.0重量%の間である。20.0〜500.0μmの範囲内の重量中央粒径を有する粗鉱物および/または顔料の場合、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量は、好ましくは25.0から65.0重量%の間である。0.5〜20.0μmの範囲内の重量中央粒径を有する粗鉱物および/または顔料の場合、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量は、好ましくは40.0から80.0重量%の間である。

追加的または代替的に、少なくとも1つの捕集剤の含有量は、ステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて0.001〜5.0重量%の範囲、好ましくは0.05〜0.8重量%の範囲、最も好ましくは0.02〜0.1重量%の範囲である。

好ましくは、ステップIIで形成される水性懸濁液は、攪拌下で形成される。

本発明の方法のステップIIIによれば、浮選ガスが、浮選ガス入口(5c)を介して、ステップIIで形成された水性懸濁液に通される。さらに、得られた水性懸濁液は、攪拌ユニット(3)を用いて攪拌されて、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料を少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料に変換し、それによって粉砕鉱物および/または顔料担持相および泡沫を得る。

前記浮選ガスは、通常、容器(1)に連結された充填システム(5)の浮選ガス入口(5c)を介して、ステップIIIの容器内に導入される。好ましくは、充填システム(5)、すなわち浮選ガス入口(5c)もまた、前記浮選ガスが自然に水性懸濁液を通って上方に上昇するように、容器(1)の底部(7)に連結される。

前記浮選ガスは、好ましくは空気である。

浮選ガスは、0.01から10.0mmの間の懸濁液中の気泡サイズを特徴として有することが好ましい。

ガスホールドアップは、好ましくは5から35%の間である。

ステップIII中、水性懸濁液は、好ましくは、5から130℃の間、より好ましくは10から100℃の間、さらにより好ましくは15から95℃の間、最も好ましくは20から95℃の間の温度を有する。温度の選択は、少なくとも1つの捕集剤の選択に大きく依存する。たとえば、第3級アミンが少なくとも1つの捕集剤として使用される場合、温度は、好ましくは80から100℃の間、より好ましくは85から95℃の間である。エステルクワットが少なくとも1つの捕集剤として使用される場合、温度は、好ましくは20から50℃の間、より好ましくは30から40℃の間である。

ステップIIIは、好ましくは攪拌下で実行される。

ステップIIIは、連続的または不連続的であってよい。

一実施形態では、少なくとも1つの分散剤が、ステップIIIの前またはその最中に添加される。追加的または代替的に、少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料は、少なくとも1つの分散剤を含み、すなわち少なくとも1つの分散剤が、方法ステップIにおいて少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料と共に提供される。好ましくは、少なくとも1つの分散剤は、ステップIIIの前または最中に、より好ましくはステップIII中に添加される。

少なくとも1つの分散剤は、当業者に知られている任意の分散剤でよい。

本発明の意味における「少なくとも1つの」分散剤という用語は、分散剤が、1つまたは複数の分散剤を含む、好ましくはそれらからなることを意味する。

本発明の一実施形態では、少なくとも1つの分散剤は、1つの分散剤を含み、好ましくはそれからなる。代替的に、少なくとも1つの分散剤は、2つ以上の分散剤を含み、好ましくはそれらからなる。たとえば、少なくとも1つの分散剤は、2つまたは3つの分散剤を含み、好ましくはそれらからなる。

好ましくは、少なくとも1つの分散剤は、1つの分散剤を含み、より好ましくはそれからなる。

たとえば、少なくとも1つの分散剤は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リチウム、ストロンチウム、アミン塩が直線状または環状である第一級アミン、第二級アミン、第三級アミンおよび/またはアンモニウム塩、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸およびこれらの酸の誘導体、好ましくはエステル、またはメチルメタクリレート、メチルアクリレート、アクリルアミドなどのアミドの少なくとも部分的に中和されたホモポリマーまたはコポリマー、リン酸水素ナトリウムまたはアルカリポリリン酸塩などのポリリン酸塩、カルボキシメチルセルロース、立体的分散剤、櫛形ポリマーおよび/またはそれらの混合物、好ましくは4000〜10000g/mol、好ましくは4000〜8000g/mol、最も好ましくは約6000g/molの分子量Mwを有するポリアクリル酸ナトリウム、および/またはその混合物からなる群から選択される。

好ましくは、少なくとも1つの分散剤は、4000〜10000g/mol、好ましくは4000〜8000g/mol、最も好ましくは約6000g/molの分子量Mwを有するポリアクリル酸ナトリウムである。

本発明による方法において分散剤が使用される場合、捕集剤との凝集が起こらないことが好ましい。

一実施形態では、ステップIIで提供される水性懸濁液中の固形分含有量、すなわち少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の含有量は、60.0から80.0重量%の間であり、少なくとも1つの分散剤は、負に耐電しており、少なくとも1つの捕集剤は、非イオン性である。代替的には、少なくとも1つの分散剤は正に帯電しており、少なくとも1つの捕集剤は非イオン性であり、または少なくとも1つの分散剤は非イオン性であり、少なくとも1つの捕集剤は負または正に帯電しており、または捕集剤および分散剤は非イオン性である。

捕集剤および分散剤の好ましい組み合わせは、第3級アミンおよびポリアクリル酸である。

少なくとも1つの分散剤の含有量は、水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の全重量に基づいて、好ましくはステップIIで提供される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の総質量に基づいて、好ましくは0.1〜1.0重量%の範囲内、より好ましくは0.2〜0.6重量%、最も好ましくは0.3〜0.5重量%の範囲内である。

分散剤が添加される場合、少なくとも1つの捕集剤の含有量は、ステップIIで形成される水性懸濁液中の少なくとも1つの粗鉱物および/または顔料の総質量に基づいて、好ましくは0.001〜5.0重量%の範囲内、好ましくは0.05〜0.8重量%、最も好ましくは0.02〜0.1重量%の範囲内である。

方法は、浮選相、および残りの粉砕鉱物および/または顔料を有するスラリー担持相を含む泡沫の形成につながる直接的または間接的浮選ステップを伴うことが理解される。好ましくは、方法は、浮選相および残りの粉砕鉱物および/または顔料を有するスラリー担持相を含む泡沫の形成につながる間接的浮選ステップを伴う。

ミル直径、すなわち容器(1)の内径が200〜750mmの範囲内にあり、攪拌ユニットが150〜400rpmの軸速度に調整され、またはミルの直径、すなわち容器(1)の内径が751〜1250mmの範囲内にあり、攪拌ユニット(3)が125〜350rpmの軸速度に調整され、またはミル直径が1251〜1750mmの範囲内にあり、攪拌ユニットが100〜300rpmの軸速度に調整されることが好ましい。

一実施形態では、ステップIVの前に、pH調整剤、溶媒および/または高分子電解質からなる群から選択される1つまたは複数の添加剤が添加される。好ましくは、これらの添加剤の含有量は、水性懸濁液中の少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料の全重量に基づいて、好ましくはステップIIIの粉砕鉱物および/または顔料担持相内の少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料の全重量に基づいて、0.0005〜1.0重量%の範囲内、より好ましくは0.001〜0.5重量%、最も好ましくは0.001〜0.1重量%の範囲内である。

ステップIVによれば、ステップIIIで得られた泡沫から粉砕鉱物および/または顔料担持相を除去することにより、少なくとも1つの粉砕鉱物および/または顔料が、回収される。

不純物を含む泡沫は、水性懸濁液中に持ち上げられ、上澄み泡に濃縮される。この泡は、容器(1)に連結された排出システム(6)によって、少なくとも1つの鉱物および/または顔料から収集され、分離され得る。

不純物を含む収集された泡沫は、泡沫浮選の1つまたは複数のさらなるステップにかけられてよい。

同様に、ステップIVで得られた、収集された粉砕鉱物および/または顔料担持相は、本発明による、または従来利術の泡沫浮選法による泡沫浮選の1つまたは複数のさらなるステップにかけられてよい。

こうして、粉砕鉱物および/または顔料担持相は、本方法によって得ることができることが理解される。

本発明の方法により得られた、得られた粉砕鉱物および/または顔料担持相は、水の少なくとも一部分を除去することによって脱水されて、部分的に脱水した粉砕鉱物および/または顔料を得ることができる。したがって、本発明の方法は、ステップIVで得られた粉砕鉱物および/または顔料担持相を脱水し、随意選択により乾燥するステップVをさらに含むことができる。

部分的に脱水した粉砕鉱物および/または顔料の固形分含有量は、対応する粉砕鉱物および/または顔料担持相の全重量に基づいて、好ましくは20.0〜80.0重量%、より好ましくは30.0〜70.0重量%、最も好ましくは40〜65.0重量%である。一実施形態によれば、対応する粉砕鉱物および/または顔料担持相の固形分含有量は、対応する粉砕鉱物および/または顔料担持相の全重量に基づいて、50.0〜62.0重量%となるように中程度の固形分含有量まで脱水される。部分的に脱水した粉砕鉱物および/または顔料の固形分含有量は、脱水前の対応する粉砕鉱物および/または顔料担持相の固形分含有量を超えることが理解される。したがって、部分的に脱水した粉砕鉱物および/または顔料の固形分含有量は、脱水前の対応する粉砕鉱物および/または顔料担持相の固形分含有量に依存する。

本発明の1つの随意選択の実施形態によれば、本発明の方法によって得られる対応する粉砕鉱物および/または顔料担持相を脱水するステップは、乾燥生成物が得られるように、すなわち、対応する粉砕鉱物および/または顔料担持相を乾燥させて、乾燥粉砕鉱物および/または顔料を得るように実施される。

本方法の別の実施形態では、方法は、さらに、脱水ステップVの後で得られた部分的に脱水したおよび/または乾燥した粉砕鉱物および/または顔料を、少なくとも1つの分散剤で処理し、これを再希釈して分散した粉砕鉱物および/または顔料を含む水性懸濁液を得るステップVIを含む。

追加的または代替的に、方法は、さらに、部分的に脱水したおよび/または乾燥した粉砕鉱物および/または顔料を、脱水または乾燥ステップVの前後に、少なくとも1つの飽和脂肪族直線状または分枝状カルボン酸で、および/または少なくとも1つの一置換無水こはく酸および/または少なくとも1つの一置換コハク酸および/または塩分を含んだ反応生成物で、および/または1つまたは複数のリン酸モノエステルおよび/またはその反応生成物および1つまたは複数のリン酸ジエステルおよび/またはそれらの反応生成物の少なくとも1つのリン酸エステルブレンドで処理して疎水化粉砕鉱物および/または顔料を得るステップVIIを含む。

部分的に脱水したおよび/または乾燥した粉砕鉱物および/または顔料を少なくとも1つの一置換無水コハク酸および/または少なくとも1つの一置換コハク酸および/または塩分を含んだ反応生成物で、および/または1つまたは複数のリン酸モノエステルおよび/またはその反応生成物および1つまたは複数のリン酸ジエステルおよび/またはそれらの反応生成物の少なくとも1つのリン酸エステルブレンドで処理するための方法、およびコーティングに適した化合物は、欧州特許出願公開第2722368号明細書および欧州特許出願公開第2770017号明細書に説明され、これら文献は、したがって参照によって本明細書に組み込まれる。

乾燥した粉砕鉱物および/または顔料および/または部分的に脱水した粉砕鉱物および/または顔料を処理するのに適した飽和脂肪族直線状または分枝状カルボン酸は、たとえば、乾燥中、および/または乾燥前および/または乾燥後に5から24個の間の炭素原子を有する脂肪族直線状または分岐状カルボン酸である。好ましくは、乾燥した粉砕鉱物および/または顔料および/または部分的に脱水した粉砕鉱物および/または顔料は、乾燥の前後に5から24個の間の炭素原子を有する脂肪族直線状または分岐状カルボン酸で処理される。より好ましくは、乾燥した粉砕鉱物および/または顔料および/または部分的に脱水した粉砕鉱物および/または顔料は、乾燥前に5から24個の間の炭素原子を有する脂肪族直線状または分枝状カルボン酸で処理される。

本発明の意味における脂肪族直線状または分枝状カルボン酸は、1つまたは複数の直鎖、分枝鎖、飽和、不飽和および/または脂環式カルボン酸から選択され得る。好ましくは、脂肪族直線状または分枝状カルボン酸は、モノカルボン酸であり、すなわち脂肪族直線状または分枝状カルボン酸は、単一のカルボキシル基が存在することを特徴とする。前記カルボキシル基は、炭素骨格の末端に配置される。

本発明の一実施形態では、脂肪族直線状または分枝状カルボン酸は、飽和非分枝状カルボン酸から選択され、すなわち、脂肪族直線状または分枝状カルボン酸は、好ましくは、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ヘンエイコシル酸、ベヘン酸、トリコシル酸、リグノセリン酸およびこれらの混合物からなる群から選択される。

本発明の別の実施形態では、脂肪族直線状または分枝状カルボン酸は、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸およびこれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、脂肪族直線状または分枝状カルボン酸は、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびこれらの混合物からなる群から選択される。

たとえば、脂肪族直線状または分枝状カルボン酸は、ステアリン酸である。

本発明の装置および方法の有利な特性、特に鉱物および/または顔料および不純物の効率的な分離、およびそれにより得られる高鉱物および/または顔料回収を考慮して、本発明は、さらに、本発明によって得ることができる粉砕鉱物および/または顔料および/または粉砕鉱物および/または顔料担持相に向けられる。

好ましい実施形態では、本発明による方法に従って得られた鉱物および/または顔料は、実験セクションに記載されるように決定された<2重量%、好ましくは<0.5重量%、より好ましくは<0.05重量%の不純物を含む。

さらなる実施形態では、本発明による方法によって製造された白色顔料の実験セクションに記載されるように決定されたTappi白色度は、細かい粉砕材料に対し、>85、好ましくは>87、より好ましくは>94であり、これは、0.5〜20.0μmのd50を有する粒子を意味する。

この方法によって得ることができる本発明の粉砕鉱物および/または顔料担持相は、紙用途に使用することができる。この方法によって得ることができる本発明の粉砕鉱物および/または顔料担持相は、紙、プラスチック、塗料、コーティング、接着剤、シーラント、食品、飼料、製薬、コンクリート、セメント、化粧品、水処理および/または農業用途に使用されてもよい。

この方法によって得ることができる本発明の粉砕鉱物および/または顔料担持相は、たばこ巻紙、複合材板および/またはコーティング用途における抄紙機のウエットエンドプロセスにおいて有利に使用することができる。代替的に、この方法によって得ることができる本発明の粉砕鉱物および/または顔料担持相は、有利には、グラビアおよび/またはオフセット印刷および/またはインクジェット印刷および/または連続インクジェット印刷および/またはフレキソ印刷および/または電子写真および/または装飾表面のための支持体として使用されてよい。

以下の図、実施例および試験は本発明を例示するものであるが、決して本発明を限定するものではない。

実施例セクション 1.測定方法 粒度分布 粒状材料の平均粒度および平均粒度質量分布は、レーザー回折によって決定され、すなわち、レーザーからの光が懸濁液を通過し、得られた回折パターンから粒度分布が計算される。測定は、CILAS、Orleans、FranceのCILAS 920粒度分析器を用いて行う。この方法は、当業者によく知られており、粒状材料の粒度分布を決定するために一般的に使用される。測定は、対応する懸濁液(脱イオン水;ピロリン酸ナトリウム0.1重量%の溶液)を希釈することによって実施する。サンプルを高速攪拌機および超音波を用いて分散させた。

懸濁液中の材料の重量固形分(重量%) 重量固形分を固形材料の重量を水性懸濁液の全重量で割ることによって決定した。固形材料の重量は、懸濁液の水相を蒸発させ、得られた材料を乾燥して一定重量にすることによって得られた固形材料を秤量することによって決定する。

HCl不溶分含有量の決定 10gの粗材料(固形分含有量を考慮した乾燥生成物またはスラリー)を400mlのビーカーに秤量し、50mlの脱塩水中に懸濁し(脱塩)、40mlのHCl(8N=25%)と混合した。二酸化炭素の形成が完了した後、混合物を5分間沸騰させ、室温まで冷却し、続いて予め秤量した膜フィルター上で漉した。ビーカーの壁を20mlの脱塩水で3回すすぎ、その後フィルターを105℃で重量安定度に達するまでマイクロ波で乾燥させた。フィルターをデシケーター内で冷却した後、それを秤量し、HCl不溶分(不溶分)含有量を以下の式に従って計算した:

生成物残留物(ふるい分け分析) ふるい分け分析をISO 3310に従って実施した。

白色度測定および黄色度指数(=YI) 浮選プロセスからのサンプルを、マイクロ波を用いて乾燥させた。得られた乾燥粉末を粉末プレスで調製して平坦な表面を得、Tappi白色度(R457 ISO白色度)を、Datacolor社のELREPHO 3000を用いてISO 2469に従って測定する。Tappi白色度の結果は、較正標準と比較してパーセンテージとして示されている。

黄色度指数は、次の式で計算されている。 YI=100*(Rx−Rz)/Ry)

2.捕集剤および分散剤、不純物および粗材料

2.1捕集剤 A:Lupromin(R)FP 18 AS BASF SE(ドイツ)から市販されている、脂肪酸、アジピン酸およびトリエタノールアミンとのC14−C20およびC16−C18不飽和生成物、硫酸ジメチル−四級化および2−プロパノールの混合物。

B:Lilaflot(リラフロット)1590 Akzo Nobel Surface Chemistry AB(スウェーデン)から市販されている、第四級アンモニウム化合物およびアルキルアミンエトキシレートの混合物

C:Lilaflot(リラフロット)GS13 Akzo Nobel Surface Chemistry AB(スウェーデン)から市販されている、2−エチルヘキサノールおよび水和石油の混合物

2.2不純物 以下の実施例では、HCl不溶分含有量として不純物を決定した(上記の方法を参照)。

2.3粗材料 最大5重量%までの不純物を含む、オーストリアのWest−Styria地域からの明るい大理石。d50=49〜52μm。

3.例 3.1粉砕−浮選後の粗い生成物 3.1.1本発明 粉砕−浮選試験を30±5℃の範囲内の懸濁液供給温度で粉砕体積50l(実験室スケール)を用いて垂直攪拌ボールミルにおいて実行した。

全ての試験において、2.5kg/dm3のかさ密度で2.5から4mmの間の直径を有する粉砕媒体を使用した。スラリー供給は、ミルの底部に導入された遠心ポンプによって連続的に実現した。捕集剤の添加は、攪拌機を備えた供給容器内で行った。攪拌ボールミルに入る直前に加圧空気を供給管に加えた。

処理後、生成物は、捕集剤リングと組み合わせた垂直円周排出スクリーンを使用してミルの上部に出た。泡を上方の第2の捕集剤リングに集めた。粉砕−浮選ミルに添加した水性粗材料懸濁液の固形分含有量は、乾燥重量で49〜52%の範囲内であり、使用した水は内部プラントプロセス水ループから得た。捕集剤の投与量は、410から820ppmの間で変動した(表2を参照)。加圧空気からなる浮選ガスを0.5から5m3/hの間の投与量でスラリー供給管に導入した(表1を参照)。最良の結果は、1m3/hおよび2m3/hで達成することができた(表1を参照)。同時に、攪拌機の軸速度を下記の表1に示す値に調整した。ミル内で生成された泡を、ミルの上部の円周方スクリーンによって懸濁液から分離することができた。残りの懸濁液を回収し、上記の方法に従って分析した。

3.1.2比較 この参照試験のために、バッチ運転モードで稼動する60lのOutotecタンクセルを使用した。結果および浮選条件を表2に示す。

3.1.4結果の考察 表1および2の結果の比較は、本発明の方法が、通常の浮選プロセスよりもはるかに高い含有量の不純物を除去することを可能にすることを明確に実証している。

3.1.3結果

3.2粉砕−浮選後の細かい生成物 3.2.1本発明 粉砕−浮選試験は、22±5℃の範囲内の懸濁液供給温度で20l(実験室スケール)の粉砕体積を用いて垂直攪拌ボールミルにおいて実行した。

全ての試験において、2.5kg/dm3のかさ密度で2.5から4mmの間の直径を有する粉砕媒体を使用した。スラリー供給は、ミルの底部に導入された遠心ポンプによって連続的に実現した。捕集剤の添加は、攪拌機を備えた供給容器内で行った。攪拌ボールミルに入る直前に加圧空気を供給管に加えた。

処理後、生成物は、捕集剤リングと組み合わせた垂直円周排出スクリーンを使用してミルの上部に出た。泡を上方の第2の捕集剤リングに集めた。粉砕−浮選ミルに添加した水性粗材料懸濁液の固形分含有量は、乾燥重量で30〜31.5%の範囲内であり、使用した水は内部プラントプロセス水ループから得た。加圧空気からなる浮選ガスをスラリー供給管に0.3から0.55m3/hの間の投与量で導入した(表3を参照)。同時に、以下の表3に示すように、攪拌機の軸速度を620rpmに調整した。ミル内で生成された泡を、ミルの上部の円周スクリーンによって懸濁液から分離することができた。残りの懸濁液を回収し、上記の方法に従って分析した。

3.2.3結果の考察 表3の供給および製品データの比較は、本発明の方法が、低品質の供給品を仕様範囲に戻すために必要とされ得る数ポイント分、HCl不溶性成分を低減し、Tappi白色度を増加させることを可能することを明らかに実証している。

3.2.2結果

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