Electrostatic processing apparatus and wastewater treatment method using the same

申请号 JP19641398 申请日 1998-07-13 公开(公告)号 JP2967350B1 公开(公告)日 1999-10-25
申请人 敏行 ▲とく▼本; ▲とく▼本 郁子; 发明人 TOKUMOTO TOSHUKI;
摘要 【要約】 【目的】 廃液等を高電圧を使用して油 水 分離をする静電式処理装置を、容易に組み立て可能とし、しかも、水に含まれる数ppm単位の有機物質や極く微量の微粒子浮遊物質をも、効率よく除去可能なものとする。 【構成】 電気絶縁性溶剤Aを収容したタンク1の内部に一対の電極4を設け、導入口3から導入された被処理液2を静電処理するものにおいて、ポケット7の内側壁5の上縁より上方に形成される水層Bの下部に処理済水をポケット7の上方に誘導する誘導板8が設け、誘導板8とタンク1の蓋の間には、互い違いに上下に開口部を有する複数の邪魔板18を垂直に設置し、この邪魔板1
8の間に、吸着剤槽19を設置可能とし、誘導板8とポケット7上方の外側壁6の間の開口部9から上昇する処理水が、吸着剤槽19を通って、ポケット7と相対する側壁13に 位置 する排水口12に導かれるようにし、また、電極4と誘導板8の主要部をタンク1の蓋Dに吊り下げ固定し、タンク1に取り付け可能とする。
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 底面に被処理液2の導入口3を設け、内部に電気絶縁性溶剤Aを収容したタンク1の、溶剤A中に、一対の電極4を配置し、この電極4間に高圧直流電圧を印加するようにした静電式処理装置で、タンク1の一側壁を二重壁にして、その内側壁5と外側壁6との間にポケット7を形成し、内側壁5の上縁が前記溶剤Aの液面よりも上方に位置し、溶剤Aの上面に形成されるスラッジ層の浮遊不純物が前記内側壁5の上縁からポケット7の方に溢出するようにし、上記一対の電極4を 、そ
    れぞれ 、タンク1内部の片側に偏って、水平面に対して25〜40゜の角度で上方に傾斜して存在させ、上記ポケット7を、上記電極4の上端縁が存在する側に位置するようにしたもので、 上記ポケット7の内側壁5の上縁より上方に形成される水層Bの下部に処理済水をポケット7の上方に誘導する誘導板8が設けられており、上記誘導板8の上端より上方で、上記誘導板8と上記外側壁6の間の開口部9を覆うように、多孔性整流板10が実質的に水平に設けられ、かつ上記多孔性整流板10の上方に、下方が開口した浮上スラッジ分離室11が設けられ 、上方に浮上した
    スラッジが、上記誘導板8の先端から上記浮上スラッジ
    分離室11に導かれるようになっており、処理水の排水口12が、タンク1の上記ポケット7と対向する壁面13に、上記浮上スラッジ分離室11の内壁下端14より上方に位置するように、設けられており、 上記被処理液導入口3には整水器15が設けられ、 溶剤排出口16が、タンク1の上記ポケット7と対向する壁面13で、上記電極4の上端より上方で、上記誘導板8の下端より下方に位置するように、設けられており、溶剤導入口17が、タンク1の上記ポケット7と対向する壁面13の、底面近くに設けられ、上記ポケット7の底面に沈殿スラッジ取出口20が設けられている装置において、 上記誘導板8を、上記ポケット7に相対する側壁側を下端とし、上記ポケット7側を上端とするように傾斜し、
    ポケット7の外側壁6と誘導板8の上端の間に開口部9
    を形成するが、他の部分は、タンク1内の水層Bを上下に二分するように形成されていること、 上記誘導板8とタンク1の蓋の間には、互い違いに上下に開口部を有する複数の邪魔板18が一定間隔を開けて垂直に設置されていること、 上記邪魔板18の間には、上下に水の通過が可能は吸着剤槽19が設置可能となっていること、および上記電極4及び上記誘導板8の主要部が、タンク1の蓋Dに吊り下げ固定されており、これらを蓋Dと共にタンク1に設置できるようになっていることを特徴とする静電式処理装置。
  • 【請求項2】 上記タンク1の外部に溶剤浄化槽Cを設置し、静電処理後、上記溶剤排出口16から排出される汚染された溶剤を、溶剤浄化槽Cを通して浄化し、浄化した溶剤を溶剤導入口17から再びタンク1に導入するように配管しており、上記溶剤排出口16から溶剤浄化槽Cに汚染された溶剤を導く配管が実質的に逆U字型をなすものであり、その上端のタンク底からの高さhを〔(タンク内の水層Bの高さ×水層の比重)+(タンク内の溶剤Aの高さ×溶剤Aの比重)〕÷2とし、かつ、
    その上端に脱気弁21を設けたことを特徴とする請求項1の装置。
  • 【請求項3】 請求項1又は2の装置を用いて廃液を処理するものであって、廃液に予め上記タンク1内の溶剤Aと同様の溶剤を添加混合し、これを被処理液2として、上記タンク1の導入口3に導き、上記タンク1内で静電処理することを特徴とする廃液処理方法。
  • 【請求項4】 上記廃液が油水混合物であることを特徴とする請求項3の方法。
  • 【請求項5】 上記廃液が水溶性溶剤を含有するものであることを特徴とする請求項3の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ系洗浄液等をも効率よく処理できる静電処理装置の改良に関する。

    【0002】

    【従来の技術】本発明者は、溶剤による汚染等の処理に有効な装置として、電気絶縁性溶剤中に静電場を利用した一連の静電式濾過装置を開発し(特公昭40-15549号公報、特公昭51- 3941号公報、特公昭51- 3942号公報、
    特公昭51-23742号公報、特公平1-22821号公報及び特公
    平5- 83306号公報参照) 、これらの装置で、処理水に含まれる少量の油分をも効率よく分離除去可能とした。 しかし、研削、切削、プレスなどの加工品(ワーク)に付着する油分や金属粉等を洗浄除去するために使用されるアルカリ系洗浄液は、界面活性剤による油分との乳化性を洗浄効果の一面とするため、加工品から洗い落とされた油分、スラッジ分等の汚染物は、洗浄液中に乳化されて存在することとなり、汚染された洗浄液の再生は非常に困難なものであった。 そこで、本発明者は、上記静電式濾過装置の原理を利用して、前述の如き、アルカリ系洗浄液をも、使用途中で界面活性剤を無駄に消費することなく、効率よく、油水分離し、再使用可能とする処理装置として、新たに特許第2631082号の装置を開発した。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】このような静電式濾過装置すなわち静電式処理装置により、非常に広範な汚水又は廃液処理がいずれも可能となったが、高電圧を使用し、しかも溶剤層中で、油水分離等を完全に実施するためには、処理装置の形状等に制限があり、その組み立てには、熟練と手間を要するものであった。 本発明は、このような静電式処理装置を、容易に組み立て可能とし、
    しかも、従来の装置内では、完全に除去することが困難であった数ppm単位の有機物質や極く微量の微粒子浮遊物質をも、効率よく除去可能なものとすることを課題とする。

    【0004】

    【課題を解決するための手段】本発明では、底面に被処理液の導入口を設け、内部に電気絶縁性溶剤Aを収容したタンクの、溶剤A中に、一対の電極を配置し、この電極間に高圧直流電圧を印加するようにした静電式処理装置で、タンクの一側壁を二重壁にして、その内側壁と外側壁との間にポケットを形成し、内側壁の上縁が前記溶剤Aの液面よりも上方に位置し、溶剤Aの上面に形成されるスラッジ層の浮遊不純物が前記内側壁の上縁からポケットの方に溢出するようにし、上記一対の電極を、そ
    れぞれ 、タンク内部の片側に偏って、水平面に対して2
    5〜40゜の度で上方に傾斜して存在させ、上記ポケットを、上記電極の上端縁が存在する側に位置するようにしたもので、上記ポケットの内側壁の上縁より上方に形成される水層Bの下部に処理済水をポケットの上方に誘導する誘導板を設け、上記誘導板の上端より上方で、
    上記誘導板と上記外側壁の間の開口部を覆うように、多孔性整流板を実質的に水平に設け、かつ上記多孔性整流板の上方に、下方が開口した浮上スラッジ分離室を設け、上方に浮上したスラッジが、上記誘導板の先端から
    浮上スラッジ分離室に導かれるようにし、処理水の排水口は、タンクのポケットと対向する壁面に、上記浮上スラッジ分離室の内壁下端より上方に位置するように設け、上記被処理液導入口には整水器が設け、溶剤排出口は、タンクの上記ポケットと対向する壁面で、上記電極の上端より上方で、上記誘導板の下端より下方に位置するように設け、溶剤導入口は、タンクの上記ポケットと対向する壁面の、底面近くに設け、上記ポケットの底面に沈殿スラッジ取出口を設けた装置において、上記誘導板を、上記ポケットに相対する側壁側を下端とし、上記ポケット側を上端とするように傾斜し、ポケットの外側壁と誘導板の上端の間に開口部を形成するが、他の部分は、タンク内の水層Bを上下に二分するように形成し、
    上記誘導板とタンクの蓋の間には、互い違いに上下に開口部を有する複数の邪魔板を一定間隔を開けて垂直に設置し、上記邪魔板の間には、上下に水の通過が可能は吸着剤槽を設置可能とし、上記電極及び上記誘導板の主要部を、タンクの蓋Dに吊り下げ固定し、これらを蓋Dと共にタンクに設置可能とすることによって、上記課題を解決した。

    【0005】即ち、本発明では、処理済水の誘導板を、
    ポケット側を上端とするように傾斜させ、しかも、ポケットの外側壁と誘導板の上端の間に開口部を形成するが、他の部分は、タンク内の水層Bを上下に二分するように形成することにより、タンク内部を上昇してきた処理済水を全て、効率よく、ポケットの上方に誘導することができるものであり、更に、誘導板とタンクの蓋の間には、互い違いに上下に開口部を有する複数の邪魔板を一定間隔を開けて垂直に設置し、該邪魔板の間に水が通過可能な状態で吸着剤槽を設置することにより、ポケットの上方に導かれた処理済水が、邪魔板の上下を蛇腹状に通り排水口に至る間に、吸着剤槽で、処理済水に含まれる、数ppm単位の有機物質や極く微量の微粒子浮遊物質が効率よく除去されることとなる。

    【0006】なお、静電式処理装置では、タンク内で大きな電極を組み立てることは困難であり、手間のかかることであるが、本発明では、かかる電極の上方に、大きな誘導板を設け、該誘導板の上に邪魔板を設置し、しかも邪魔板の間には吸着剤槽の設置をし、その後にタンクに蓋を設ける必要があるため、従来法により装置を組み立てたのでは、装置の完成に非常に時間を要し、また、
    装置を完成し、一定期間使用した後、吸着剤を交換する必要があるが、吸着剤槽の着脱は、困難である。 しかし、本発明では、タンクの蓋Dに、電極及び誘導板の主要部(邪魔板や吸着剤槽をも含む)を、吊り下げ固定し、これらを蓋Dと共にタンクに設置可能としているため、タンクの外部で、電極や誘導板を組み立て、蓋Dと共にタンクに装着できるので、非常に効率よく、装置の組み立てが可能となる。 吸着剤槽も、蓋Dを持ち上げることにより、容易に交換可能となる。

    【0007】次に、本発明では、溶剤の再生を連続して実施できるように、タンクの外部に溶剤浄化槽Cを設置し、静電処理後、上記溶剤排出口から排出される汚染された溶剤が、溶剤浄化槽Cを通して浄化され、浄化された溶剤が溶剤導入口から再びタンクに導入されるように配管するのが好ましいが、この溶剤排出口から溶剤浄化槽Cに汚染された溶剤を導く配管は実質的に逆U字型をなすものとし、その上端の高さ─タンク底からの高さ─
    を、〔(タンク内の水層Bの高さ×水層の比重)+(タンク内の溶剤Bの高さ×溶剤の比重)〕÷2とし、かつ、その上端に脱気弁を設けることにより、自動的に、
    連続して、溶剤の再生が可能となる。

    【0008】溶剤浄化槽Cは、タンクの溶剤層には、高電圧による静電式処理方法で抽出され、溶解された有機物質中の脂肪酸や硫黄化合物等が含まれるため、この汚染溶剤の汚染分を除去するために設けられるものであり、溶剤浄化槽Cには、活性白土や粒状活性炭等の吸着剤が充填され、タンクの溶剤排出口から溢出する汚染溶剤が常時還流方式で溶剤浄化槽Cを通り、浄化されて、
    再び溶剤層に連続的に戻されるこことなる。 この際、前述の如く、溶剤排出口から溶剤浄化槽Cに溶剤を導く配管の高さを特定することによって、浮上中の水分等と溶剤が混合流出するのを避けることができ、また、タンク内の溶剤Aの層と水層Bの境界線に変動を与えることなく、常時安定して溶剤の浄化し、タンクの下方壁面に設けられた溶剤導入口から再びタンク内部に導入して使用できる。

    【0009】なお、かかる本発明の装置において、溶剤層に用いられる溶剤としては、下記の条件を具備するものを使用し、 a. 引火性、爆発性がない b. 誘電率が2.0〜7.0(20℃)である c. 比重が1.30(20℃)以上である d. KB値(カウリ樹脂の溶解性を示す尺度)は90以上の物性を持つ e. 融点が0℃以下である 電極間には、負の直流高電圧で、60KV前後、印加するのが好ましい。

    【0010】本発明の装置では、タンクの底面から導入された被処理液が、静電場の作用で、電極の間を往復飛走し、その間に被処理液に含まれていた油分は溶剤に溶解し、固形物その他の不純物は水分から分離され、水分と共に、電極の間から直線状に上昇するが、その上方には、斜めの誘導板が存在するため、分離された不純物すなわちスラッジと水分は、誘導板に沿って、ポケット上方に導かれ、内側壁からポケットにオーバーフローして流下したスラッジは、ポケットの底に設けた沈殿スラッジ取出口から除去され、上方に浮上したスラッジは、誘導板の先端から上昇し、その上に位置する浮上スラッジ分離室に導入される。

    【0011】従って、ポケットと対向する壁面の上端部に存在する、処理水の排水口からは、油分やスラッジ分が実質的に除去された水分(即ち再生洗浄液)が、効率よく取り出されることとなる。 この際、前述した如く、
    本発明の装置では、再生洗浄液は、水層Bを上下に二分する誘導板上に設置された複数の邪魔板を蛇腹状に上下に通り、その間に設けられた吸着剤槽で、極く微量の有機物質や微粒子浮遊物質等を吸着除去して、排水口に導かれるため、従来になく、純粋な状態で排水口から流出するものとなる。 なお、上記吸着剤槽には、粒状活性炭やガラスウール、ファインセラミックス等の多孔性吸着剤を充填使用するのが好ましい。

    【0012】かかる本発明の装置は、種々の汚染液を、
    被処理液導入口からタンクに導入し、静電処理後、溶剤及び洗浄液を完全にクローズドシステムで循環使用できるため、テトラクロルエチレン等の溶剤であっても、安心して使用できる。 また、被処理液からの油分が分離再生可能であるだけでなく、界面活性剤等の水溶性成分も、純粋な状態で処理水に保持した状態で分離できるため、非常に効率よく、再生使用が可能となる。

    【0013】なお、本発明の装置は、従来、水を完全に分離し難いとされていた特殊な廃液に対しても、該廃液に予めタンク内の電気絶縁性溶剤Aと同様の溶剤を添加混合しておき、これを被処理液として、タンク内に導入することにより、該廃液から水をほぼ完全に分離可能とすることも可能である。

    【0014】例えば、海上流出油等の油水混合物─水分を抱き込んだボール状の油分や流動性を持たない油分等が混在するため、油水を完全に分離処理することは不可能とされていた廃液─は、予め電気絶縁性溶剤Aを混合し、流動性ある溶液(被処理液)として、タンク内に導入することにより、効率のよい連続静電処理が可能となる。 なお、溶剤Aは油分と共に回収されるので、その添加混合量は特に限定されないが、通常、油水混合物に対して1〜5%程度で充分である。

    【0015】また、アルコール等の水溶性溶剤により汚染された廃液も、そのままタンク内に導入したのでは、
    アルコール等の親水性の強いため、タンク内でアルコール等と水の完全な分離は困難であるが、予め該廃液に電気絶縁性溶剤Aを混合し、アルコール等と溶剤Aの結合体を形成し、該混合液を被処理液としてタンク内に導入することにより、アルコール等の水の完全分離をも可能とする。 なお、この場合、廃液への溶剤Aの添加量は、
    廃液の含有するアルコール等の水溶性溶剤量と同等以上、多い程、好ましい。 廃液に混合された溶剤Aは、完全に回収でき、再利用されることは前述した通りである。

    【0016】

    【発明の実施の形態】次に、本発明の装置の一例を図1
    に示す。 図1の(I)は装置の完成図、(II) は蓋Dを取った状態のタンクを示す図面、(III) は蓋Dの部分を示す図面である。

    【0017】この装置では、被処理液2が、タンク1底面の導入口3に導かれて、タンク1内で静電式処理されるものであるが、タンク1の内部には、電気絶縁性溶剤Aが収納されており、該溶剤A中に、一対の電極4が配置され、この電極4間に高圧直流電圧を印加するようになっている。

    【0018】電極4は、タンク1の片側に偏って、水平面に対して約30゜の角度で上方に傾斜して存在し、該電極4の上端縁が存在する側のタンク側壁が二重壁となり、その内側壁5と外側壁6との間にポケット7が形成されている。

    【0019】また、ポケット7の内側壁5の上縁より上方に形成される水層Bの下部に処理済水をポケット7の上方に誘導する誘導板8が設けられているが、この誘導板8の上端より上方で、上記誘導板8と上記外側壁6の間の開口部9を覆うように、多孔性整流板10が実質的に水平に設けられ、かつ上記多孔性整流板10の上方に、下方が開口した浮上スラッジ分離室11が設けられている。

    【0020】更に、処理水の排水口12は、タンク1のポケット7と対向する壁面13に、浮上スラッジ分離室11の内壁下端14より上方に位置するように、設けられており、タンク1の底面に設けられた被処理液導入口3には整水器15が取り付けられている。 なお、溶剤排出口16は、タンク1のポケット7と対向する壁面13
    で、電極4の上端より上方で、誘導板8の下端より下方に位置するように、設けられており、溶剤導入口17
    は、タンク1のポケット7と対向する壁面13の、底面近くに設けられ、ポケット7の底面に沈殿スラッジ取出口20が設けられている。

    【0021】この装置は、図1の(II)及び(III) に示されるように、外部で蓋Dに電極4及び処理済水の誘導板8の主要部を取り付け、その後に、タンク1に装着できるようにしたことに特徴を有するものであるが、誘導板8は、タンク1内部で、ポケット7に相対する側壁側を下端とし、上記ポケット7側を上端とするように傾斜し、ポケット7の外側壁6と誘導板8の上端の間に開口部9を形成するが、他の部分は、タンク1内の水層Bを上下に二分するように形成されており、タンク1内で、
    ポケット7の上方に位置するように取り付けられた誘導板8の先端部8'に、蓋Dに吊り下げられた誘導板8の主要部の先端が載置固定されるようになっている。

    【0022】更に、誘導板8とタンク1の蓋の間には、
    互い違いに上下に開口部を有する複数の邪魔板18が一定間隔を開けて垂直に設置されており、これら邪魔板1
    8の間には、上下に水の通過が可能は吸着剤槽19が設置可能となっているが、この例では、排水口12側に位置する最後の邪魔板18はタンク1に固定されており、
    この邪魔板18と壁面13の間に3番目の吸着剤槽19
    が設置可能となっている。

    【0023】なお、5枚の邪魔板18は、蓋D及び蓋D
    に固定された誘導板8の主要部に取り付けられており、
    これらの邪魔板18の間に2個の吸着剤槽19が設置可能となっている。

    【0024】図1の(III) の如く、電極4及び誘導板8
    の主要部と邪魔板18の一部等は、外部で、蓋Dに取り付けて組み立て、その後、図1の(II)のタンク1に固定されればよいため、かかる装置は、非常に効率よく、組み立て可能である。 なお、肝心な箇所は、溶接等で固定せず、ユニット的な構成としているため、必要に応じて解体再組立が容易である。

    【0025】なお、図1の装置には、溶剤Aの層の上方にも多孔性整流板24が設けられているが、この整流板24は誘導板8に吊り下げられ、蓋Dと共に、タンク1
    内に設置されるようになっている。

    【0026】次に、本発明の装置では、溶剤Aを浄化し、連続して循環使用するために、図2の如く、タンク1の外部に溶剤浄化槽Cを設置し、静電処理後、上記溶剤排出口16から排出される汚染された溶剤を、溶剤再生槽Cを通して浄化し、浄化した溶剤を溶剤導入口17
    から再びタンク1に導入されるように配管するのがよいが、この際、溶剤排出口16から溶剤浄化槽Cに汚染された溶剤を導く配管が実質的に逆U字型をなすものとし、その上端のタンク底からの高さhを〔(タンク内の水層Bの高さ×水層の比重)+(タンク内の溶剤Aの高さ×溶剤Aの比重)〕÷2とし、かつ、その上端に脱気弁21を設けるのがよい。

    【0027】このような配管では、浮上中の水分等が溶剤が混合流出することなく、タンク内の溶剤Aの層と水層Bの境界線が一定に保たれ、常時安定して溶剤を連続浄化し、溶剤導入口から再びタンク内部に導入して使用できる。

    【0028】なお、図2の例では、溶剤浄化槽Cは2個の吸着フィルター22、23を備えており、溶剤は該フィルター22、23を順次通って、浄化されるようになっている。 フィルター22には、活性白土が充填されており、フィルター23には、粒状活性炭が充填されている。 この例では、前述の如く、溶剤を水分を含まない状態で溶剤浄化槽Cに導入できるため、活性白土の使用が可能であり、これにより溶剤中の脂肪酸が効率よく除去できる。 また、活性炭では、硫黄化合物の除去が可能となる。

    【0029】図1又は2に示す如き本発明の装置は、前述の如く、油水混合物からなる廃液や水溶性溶剤を含む廃液の処理にも非常に有効に使用されるものであり、これらの処理においては、廃液にタンク内の溶剤Aと同様の溶剤を添加混合したものを被処理液2として、導入口3からタンク1内に導入して、連続的に静電処理するのがよい。

    【0030】更に、かかる本発明の装置は、処理済水の誘導板8を装着しているため、塩素系ガスを含む地下水等、ガスを溶解含有する廃液の処理にあっても、該ガスの存在によって、処理済水が汚染されることなく、非常に有効に使用できる。 例えば、この種の廃液処理では、
    静電場で分離脱泡されたガス状物質が比重差で水層部液面まで浮上する過程で、溶剤Aの一部が気泡に付着し、
    上昇して処理済の水層部が汚染する危険性があるが、浮上する気泡は、全て、浮上スラッジ分離室11内部に導かれ、静電処理済水の精製処理工程に流入することがないのである。

    【0031】

    【発明の効果】本発明の装置は、複雑な構成からなる電極4等を蓋Dに取り付けて外部で組み立てて使用するため、装置の製造が非常に効率よく実施できる。 また、肝心な箇所は、溶接等で固定せず、ユニット的な構成とし、ボルトナットでの固定又は組み立て固定するため、
    必要に応じて解体再組立が容易であり、水層B中の吸着剤槽の取り替えなども頻繁に実施できる。 また、溶剤の浄化を、溶剤排出口から溶剤浄化槽Cへの配管を、特定の方式で実施することにより、溶剤を常に安定して浄化し、循環使用可能とする。 なお、本発明の装置は、廃液に予めタンク1内の溶剤Aと同様の溶剤を添加混合したものを被処理液とすることによって、油水混合物からなる廃液やアルコール等の水溶性溶剤を含む廃液の処理をも可能とする。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の装置の一例を示す断面図であり、
    (I)は装置の全体図、(II) は装置の蓋Dを取った状態を示す図、(III) は装置の蓋Dの部分を示す図である。

    【図2】本発明の装置の一例における溶剤浄化槽を含む説明図である。

    【符号の説明】

    1 タンク 2 被処理液 3 導入口 4 電極 5 内側壁 6 外側壁 7 ポケット 8 誘導板 9 開口部 10 多孔性整流板 11 浮上スラッジ分離室 12 排水口 13 壁面 14 内壁下端 15 整水器 16 溶剤排出口 17 溶剤導入口 18 邪魔板 19 吸着剤槽 20 沈殿スラッジ取出口 21 脱気弁 22 フィルター 23 フィルター 24 多孔性整流板

    フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl. 6 ,DB名) B03C 5/00 B01D 35/06 C02F 1/24 C02F 1/28

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