Dual frequency electrostatic coalescence

申请号 JP2004527779 申请日 2003-08-06 公开(公告)号 JP2005534494A 公开(公告)日 2005-11-17
申请人 ナショナル・タンク・カンパニー; 发明人 サムズ,ガリー・ダブリュー;
摘要 A method of augmenting the separation of immiscible heavier and lighter components of an emulsion including the steps of passing the emulsion into a treatment vessel, establishing at least one dual frequency electric field within the vessel and selectably varying the electric field at a frequency F1 modulated in intensity at a frequency F2 where F1 is greater than F2.
权利要求
  • 混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法であって、
    前記乳濁液を処理容器内に導入し、
    前記乳濁液が通過するところの前記容器内部に少なくとも1種類の電場を形成するため選択された周波数F のAC電圧を用い、
    前記AC電圧の強度を、選択された周波数F で変調し、F はF よりも大きい、各工程を備える方法。
  • 前記AC電圧の前記強度は、正弦波、方形波、三角形波、台形波、指数関数形状波、対数関数形状波、半円波、逆半円波、対称形状波、非対称形状波及びこれらの形状の組み合わせからなるグループから選択されたフォーマットで変調される、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法
  • 前記AC電圧は、実質的に周波数F の正弦波である、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法
  • 前記電場は、前記容器内の互いに間隔を隔てた電極の間で形成される、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記電極のうち1つは、グラウンド電位である、請求項4に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記電圧電位の変調は、選択された閾値電圧から変動する、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記周波数F 及びF は、前記乳濁液の別個の特性に従って別々に選択される、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記周波数F は、本質的に前記乳濁液の伝導度により決定される、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記周波数F は、本質的に前記乳濁液の液滴質量及び/又は界面張力により決定される、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記周波数F は、約60乃至約2500Hzの範囲内にある、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記周波数F は、約3乃至約100Hzの範囲内にある、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記AC電圧電位は、周波数F で非対称に強度変調される、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記周波数F は、pS/m単位で表された前記乳濁液の伝導度の約0.01倍乃至約0.04倍の範囲内にある、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記周波数F は、約10乃至約60の範囲内の値をダイン/cm単位で表された前記乳濁液の界面張力により割ったときの値を有する、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記周波数F の最小電圧は、前記乳濁液の測定された閾値電圧の約0.8乃至約1.2の範囲内にある、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記周波数F の最大電圧は、前記乳濁液の臨界電圧の約0.8乃至約1.2であり、該臨界電圧は、ミクロン単位の水滴直径により割られた、ダイン/cm単位の前記乳濁液の界面張力の平方根の約255,000倍である、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記乳濁液が前記電場を通過した後、該乳濁液は、該乳濁液の流れに略平行に配置された複数の間隔を隔てた波形プレートを通過する工程を更に備える、請求項1に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記電極は、本質的に非導電材料から形成されている、請求項4に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 前記電極は、本質的にガラス繊維補強プラスチックから形成されている、請求項18に記載の混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法。
  • 液体炭化水素を脱塩する方法であって、
    含塩炭化水素を容器の一部分へと流し込み、
    複数の略平行に間隔を隔てて配置された分割プレートを前記容器内に設け、
    前記プレートに二重周波数の電位を印加し、これにより隣接するプレートの間に二重周波数の電場を形成し、該電位は周波数F で変動すると共に周波数F で振幅変調され、F はF よりも大きく、
    隣接する前記プレートの間に前記含塩炭化水素を通過させ、
    前記炭化水素の流れと逆の流れで、隣接する前記プレートの間に前記容器内に真水を流し、
    前記容器の一部分から水を引き出し、
    前記容器の一部分から減少した含塩炭化水素を引き出す、各工程を備える方法。
  • 混合されない乳濁液中のより重い成分とより軽い成分との分離を促進する方法であって、
    前記乳濁液を、容器内部の液体に浸漬された少なくとも1つの分布導管に導入し、
    複数の小さな流れを提供するため前記分布導管内の各々の乳濁液を複数の小径開口部を介して前記容器内へと流入させ、
    前記小径開口部から前記容器内に流入した前記小さな流れの運動量を急激に減衰させ、その運動エネルギーを実質的に散逸させ、これにより前記容器内で実質的に乱流の存在しない乳濁液の運動を提供し、
    前記乳濁液が受けるところの電位を有する前記容器内で少なくとも1種類の二重周波数電場を形成し、
    前記二重周波数電場の電位を周波数F で変動させると共に周波数F で振幅変調し、F はF よりも大きい、各工程を備える、方法。
  • 相対的に導電性を有する水成分と、相対的に非導電性であるオイル成分と、を有する乳濁液において水のコアレッセンスを促進する方法であって、
    前記乳濁液を導電性円柱容器の内部へと接線方向に注入し、該容器は、円柱側壁、対向する第1及び第2の端部及び容器円柱軸を有し、該乳濁液を前記容器円柱軸の周りに該容器内部で円周方向に沿って流れさせるように前記容器内部から前記乳濁液を引き出し、これによって流体の流れの力のみによって前記乳濁液に遠心力を与え、前記容器側壁に隣接した該容器内部の第1の領域と前記容器円柱軸に隣接した該容器内部の第2の領域とを形成し、該第1の領域へと前記乳濁液のより重い成分が移動し、該第2の領域に向かって該乳濁液のより軽い成分が移動し、
    前記容器の内径より小さい外径を有し且つ記容器円柱軸に沿って同心に延在する細長い導電中央電極の間に二重周波数電位を印加し、該電位は周波数F で変動されると共に周波数F で振幅変調され、F はF よりも大きく、前記乳濁液の水成分の少なくとも一部分を合体させる、各工程を備える、方法。
  • 水/オイル乳濁液において水を合体させる方法であって、
    前記乳濁液を容器内に流入させ、該容器内ではその下側部分で水が予め選択された水位で維持されており、該水はグラウンド電位として機能し、
    前記水位よりも上方に前記容器内で間隔を隔てた電極を設け、
    前記乳濁液を、前記電極の間に上方に流入させ、
    第1の極性を持つ半波整流電位を前記電極のうち一方に印加し、
    反対の極性を持つ半波整流電位を前記電極のうち他方に印加し、前記電位は、前記電極と前記グラウンド電位の水との間に印加され、該電位は周波数F で変動されると共に周波数F で振幅変調され、F はF よりも大きく、
    前記水位を維持する要求に応じて前記容器の下側部から水を引き出し、
    水含有量が減少した乳濁液を前記容器の上側部分から引き出す、各工程を備える、方法。
  • オイル中に水を含む乳濁液において水のコアレッセンスを促進する方法であって、
    前記乳濁液を円柱壁導電容器内に接線方向に注入し、該容器は、円柱内部表面及び対向する端部を有して、該容器内の中央に延在する略円柱管状電極の外側の周りに該容器内で前記乳濁液を円周方向に流れさせ、これにより、該乳濁液のより重い成分を該容器の円柱外側表面に向かって移動させ、より軽い成分を前記容器内部でより高いパーセンテージに維持し、
    次に、前記乳濁液を、前記管状電極の内側と該管状電極内の中央に延在する細長い中央電極の外側との間の環状領域を通して軸方向に通過させ、前記容器、前記管状電極及び前記中央電極は、互いから電気的に絶縁されており、前記乳濁液は、前記管状電極の出口に向かって流れ、
    前記容器及び前記管状電極の間で第1の極性を持つ半波整流電位を印加し、
    前記管状電極及び前記中央電極の間で反対の極性を持つ半波整流電位を印加し、これらの電位は周波数F で変動されると共に周波数F で振幅変調され、F はF よりも大きい、各工程を備える、方法。
  • 说明书全文

    本出願は、2002年8月7日に出願された、米国特許シリアル番号10/214,295号に基づいている。
    本出願は、マイクロフィッシュ付録では参照されていない。

    本発明は、乳濁液の非混合成分の静電融合の分野に関し、特に、天然オイルで一般に遭遇されるようなオイル乳濁液中の滴のコアレッセンスに関する。

    石油産業が始まって以来、延々と続いてきた問題は、オイルと水との分離であった。 世界で生成されるほとんど全ての天然オイルは、オイルと水との組み合わせとして地球表面に到達する。 天然オイルの中には、水が少ない方の成分であるものもあるが、たいていは、オイルはかなり多い方の成分である。 更には、オイルと水との分離は、ベースとなる流体が乳濁液であって、水がオイルベースに懸濁された小液滴中にあるときに、より困難となる。

    水がオイルから分離される基本的な機構は、重の使用によるものである。 地球表面に到達した後のほとんどのオイル生成物は、分離器、即ち、天然オイルが導入されるところの容器を通過される。 この容器は、水が底へと沈み、オイルが、クリームがミルク中に上昇するのと同じ仕方で頂上へと上昇することを可能にする相対的に静止した領域を形成する。 水は、底部から吸引され、オイルは分離器の頂上部から吸引される。 何種類かの天然オイルに関して、重力分離は、効率的に作動するが、他の天然オイルに関しては、それはより困難である。 水及びオイルがあまり乳濁化されていない場合、即ち、水が非常に小さい顕微鏡レベルの液滴の形態ではない場合には、重力分離が効果的である。 しかし、多くの用途では、水は、オイルベース中に非常に細かく分散され、重力分離は完全には効果的ではない。 この場合には、追加の処理技術が必要とされる。

    オイル/水の分離の有効性を改善するための一つの標準的な技術は、コアレッセンスを使用することによるものである。 様々な技術によって、オイル中に懸濁された小さな水滴は、合体させられる。 即ち、より大きな水滴を形成するように一緒に結合させられる。 水滴のサイズが増加するとき、重力の分離のダイナミックスは、改善される。 即ち、大きい水滴は、小さい水滴に比べて、乳濁液からより自在に落下する。 オイル及び水の乳濁液をコアレッセンスにより処理することは、石油産業で長い間用いられてきた技術である。

    基本的なコアレッセンスのコンセプトは、乳濁液を形成された電場に通過させるということである。 電場を形成する典型的な方法は、間隔を隔てた電極、即ち、通常の金属プレートを容器の内部に配置することであり、該容器は、乳濁液が容器を通って移動するとき、乳濁液の少なくとも一部分がそれらの電極間を通過するように配置される。 静電コアレッセンスによる分離を向上させるように構成された容器の中には、実際の分離が容器で発生しないように、単一の入力経路及び単一の出力経路を持つものがある。 コアレッセンスのためのそのような設備は、水とオイルとの実際の分離が生じる設備の別の部品の前段で使用することができる。 例えば、分離が発生しないところの静電式コアレッサは、ハイドロサイクロンより前段で使用することができ、しばしば渦管と称される。 乳濁液は、増加したサイズの液滴がサイクロン作用によって、より効率的に分離されるように、ハイドロサイクロン内への乳濁液の通過前に水滴のサイズを増加させるため電場を受けることにより処理される。 当該設備の同じ部品は、分離が重力により生じるとき分離容器内に乳濁液を搬送する前に乳濁液が電場内を通過するように使用することができる。 しかし、電場で乳濁液を処理するため最も頻繁に用いられる設備は、容器内に、互いに間隔を隔てたプレートを提供し、当該容器は、乳濁液入口と、上側のより軽量な成分(オイル)の出口と、下側のより重い成分(水)の出口とを有することである。 このようにして、コアレッセンス及び分離は、同じ容器内で達成される。

    乳濁液のより重い成分とより軽い成分とを合体させるための典型的なシステムは、1983年8月23日に発行された、「静電オイル処理装置のための電圧制御システム」と題された、米国特許番号4,400,253号に示されている。 この開示において、電場強度は、コアレッセンスを向上させるため周期的に増減される。 1983年11月29日に発行された、「変動する誘電率の流体混合物内で発生する静電場の強度を維持するための回路」と題された米国特許番号4,417,971号は、電場を使用してコアレッセンスを向上させるシステムであって、該電場内に、液体混合物の誘電率が変化するとき静電場の強度を維持するため整流器が配列されている、システムを教えている。

    本発明は、混合していない乳濁液のより重い成分とより軽い成分との分離を増大させる方法及びシステムに関し、該方法は、電場を内部に発生させた容器内に乳濁液を導入し、該電場を周波数で変動させつつ周波数F で振幅変調する間に、乳濁液が該電場を受けるようにする、工程を備えている。

    乳濁液のより重い成分とより軽い成分との分離に関する追加の背景情報は、次の米国特許から得ることができる。

    本発明は、乳濁液の分離、即ち、混合されていない乳濁液のより重い成分とより軽い成分との分離を増大させるための方法及び装置を提供する。 本方法は、乳濁液を処理容器内に通過させる本質的な工程を備えている。 電場は、容器内部に形成される。 当該電場は、予め選択された周波数F で変化される。 電場の強度は、第2の周波数F で変調される。 かくして、電場は、二重周波数を持ち、よって、本方法を二重周波数のコアレッセンスとみなすことができる。 本システムは、乳濁液入口と、少なくとも1つの流体出口と、を有する容器を備えている。 容器内部に形成された電極は、それらの間で処理領域を形成し、乳濁液が乳濁液入口と流体出口との間を流れるとき、該領域を通って該乳濁液の少なくとも一部分が通過する。 当該電極に接続された回路は、処理領域内で電場を提供し、当該回路は、該電場を周波数F で変動させ、これと同時に、該電場の強度が周波数F で変調されるように作動する。 F はF よりも大きい。

    本発明の更なる目的及び特徴は、添付図面を参照し、好ましい実施例の次の説明を読むとき当業者には明らかとなろう。

    電場は、長年に亘って乳濁液のコアレッセンスを促進させるため使用されてきた。 電場は、定常状態DC電圧電位、交流電位、整流交流電位、パルスDC電圧電位及びこれらの組み合わせによって形成されるものとして使用されてきた。 コアレッセンスを促進させるための電場の使用は、水とオイルとの分離を援助するため特に石油産業において用いられてきた。 コアレッセンスとは、より大きな液滴を形成するため、小さい液滴を合体させることを意味している。

    近年では、改善されたコアレッセンスの結果は、パルス化されたDC電圧場を使用することによって得られてきた。 この技術は、高い水含有量の用途、即ち、典型的には、水が乳濁液の30%を超えるような用途及び従来からの静電プロセスが理論通りに効率的には機能しない用途において意義が深い。 高い水含有量を有する乳濁液中でパルス化されたDC電場を形成するためには、通常では絶縁電極を利用することが有用となる。

    図1を参照すると、本発明の典型的な用途が線図で示されている。 容器は、参照番号10によって指し示されており、乳濁液入口12と、重い成分(水)の出口14と、より軽い成分(オイル)の出口16と、を有している。 コアレッセンスは、様々な乳濁液のより重い成分とより軽い成分とを分離するため用いることができるが、当該技術の最も幅広い応用は、コアレッセンスが、天然オイルからオイル及び水の分離を増大させるため使用されるところのオイル産業における応用にある。 地下形成物内で見出される最も天然のオイルは、オイル及び水の両方を含む乳濁液として地球の表面に到達する。 当該表面及び天然オイルの輸送及び精製の様々な段階では、含有水を抽出することができることが重要となる。 かくして、重い成分の出口14は、典型的には、水成分出口とみなすことができ、その一方で、より軽い成分の出口16は、典型的には、オイル出口としてみなすことができる。 以下、本発明を、例えば天然オイル等の乳濁液に特に応用可能であるものとして説明する。 ここで、水は、通常のように、より重い成分である。 重いオイル、即ち、天然オイル乳濁液を生成する地球上の領域が存在する。 この天然オイル乳濁液では、乳化された水成分は、炭化水素成分よりも軽い。 本明細書で説明される方法及びシステムは、そのような思いオイルの用途において水滴のコアレッセンスを促進するため適用することができる。 主要な相違点は、分離された水が容器の上側部から引き出され、重いオイルは、下側部から採取されるという点であるが、コアレッセンスを促進するため二重周波数の静電場を形成、使用する方法は同じままである。

    容器10内部では、水は、重力により入口乳濁液から分離され、オイル/水インターフェース18を形成する。 インターフェース18上方の分離オイルは、レベル20にまで上昇し、該レベルの上方にはガスが積層し、該ガスは、ガス出口22を通して引き出される。

    乳濁液の入口12は、小径出口開口部26を有する1つ以上の分配パイプ24に接続されており、該小径出口開口部26を通って、乳濁液が容器10内に入る。 分配パイプ24は、乱流を最小に生成しつつ容器10内に乳濁液を入れることを可能にするように設計された、様々な流体入口システムを代表するものである。

    容器10内部に配置されているものは、第1の電極28であり、該電極から間隔を隔てて第2の、グラウンド電極30が配置されている。
    電極28及び30は、穿孔され、乳濁液が入口12から出口14及び16へと進行するとき、乳濁液が該孔を通って、それら電極の間を通過するように、容器10内部に配置されている。 電極28及び30は、オイル/水のインターフェース18の上方に電場を形成する。 水滴の形成を促進するため、電気的エネルギーが、電極28及び30の間に印加される。 この目的のため、第1のコンダクター32は、電極28にまで延在し、第2のコンダクター34は、第2の電極30をグラウンドへと接続する。 容器10が、グラウンド電位にある場合には、第2の電極30を、容器の内部へと直接接続してもよく、第2のコンダクター34のための必要性を無くすことができる。

    1次巻き線38と2次巻き線40とを有する変圧器36を用いて、電極29及び30の間に電位が印加される。 2次巻き線40に亘る電圧は、グラウンド電位とコンダクター32との間に供給される。 定常状態AC電圧が変圧器36の1次巻き線38に印加された場合、ここまで説明された電場を利用して乳濁液のより重い成分とより軽い成分との分離を促進するためのシステムは、標準的な処理を実行する。 しかし、本発明のシステムは、電気的エネルギーが変圧器の1次側巻き線38に印加される仕方において本質的に異なっている。

    変圧器36の1次側に印加される電気的エネルギーの波形を制御する図1の要素を説明する前に、図2を参照する必要があろう。 この図は、電圧が縦軸で時間が横軸である波形を示し、即ち、基本周波数の振幅即ち強度が時間に関して如何に変化するかを示している。 この電圧波形は、波形42により示される基本周波数(波形42の周波数は以下ではF と称する)からなり、該基本周波数波形の強度即ち振幅は、周波数F で変調される。 F の場合の変調振幅は、波形44となり、即ち、波形44の周波数はF となる。

    図2は、変調振幅44(F )の振幅が正弦波の形態にあるとき、図1のシステムの変圧器36の1次側に印加された基本信号42(F )を示している。 周波数F は周波数F よりも実質的に大きい。 F は、図2に示されるように正弦波の形態であってもよく、或いは、図2Cに示されるように方形波の形態であってもよい。 更に、変調信号44(F )は、台形波、三形波、指数関数形状波、対数関数形状波、半円波、逆半円波、又は、他の対称若しくは非対称形状の波のいずれであってもよい。 また、信号の形状に関して、F の形状のみが変化するばかりではなく、波の傾斜が変動してもよい。 一例として、三角形波形は、同じ率で上昇、下降する対称性を持っていてもよく、或いは、例えば急激に上昇し、緩やかに下降する等、若しくはその逆のように非対称的であってもよい。 用途によっては、非対称的波形F の使用が顕著な利点をもたらす場合もある。

    基本信号42(F )は、正弦波の形状で図2、2A及び2Cに示されている。 これは、ほんの一例にしか過ぎない。 多くの用途では、F は本質的に方形波である。
    容器10の電極28及び30に供給される電気的エネルギーは、周波数F で変動すると同時に、周波数F で強度変調される電場からなる。 図1の構成は、乳濁液のコアレッセンスを促進するため二重周波数法を使用した二重周波数静電コアレッセンスシステムとして作動する。

    図1を参照すると、図2に示された種類の信号は、電圧バス50にDC電圧を生成するため整流器48に電圧供給する3相電圧入力46を利用することによって形成することができる。 変調器52は、DC電圧を図2に示されるような変調信号44(F )に変換し、該変調信号はコンダクター54に供給される。 チョッパー回路56は、電圧信号F を、図2に示されるようなより高い周波数ベースの電圧信号F へとチョッピングを実行する。 信号F により強度変調された基本電圧信号F は、変圧器36の1次側38に電圧供給するコンダクター58に現れる。

    高電圧変圧器36の2次側巻き線40に現れる二重周波数波形は、多数の仕方で形成することができる。 上述されたような図1の回路部は、変調波形F が最初に形成され、次に、より高い周波数ベースの波形F を生成するためチョッピングされる。 代替例として、AMラジオ送信器に類似した回路システムを用いることができる。 該回路システムでは、基本周波数F が形成され、次に、信号F により強度変調される。 図2、2A、2B及び2Cにより例示されている、高電圧の二重周波数信号を提供するため利用される特別の電気回路システムは、本開示の主題ではない。 その代わりに、本開示は、コアレッセンスを促進するため乳濁液に二重周波数の静電電圧チャージを印加するというコンセプトに関しており、そのような二重周波数電圧信号が得られるところの特定の回路は、本発明の本質ではない。 二重周波数波形を達成するための回路は、電気技術の当業者の設計事項の範囲内にあるからである。

    回路構成要素48,52及び56は、単なる例にしか過ぎず、図2で表された信号を提供するため使用することができる回路を、一例として、初等的に示したものである。
    本発明を実施する際には、処理容器内部で電極に印加された電気的エネルギー信号は、処理される乳濁液の特徴に応じて選択される。 オイル内に水が存在する乳濁液の改善されたコアレッセンスは、基本周波数F が、乳濁液のオイル成分の、単位がpS/mとして表される電気的伝導度に比例する場合に得られる。 一例として、オイル成分の伝導度が75,000pS/mである乳濁液では、好ましい基本周波数は、約1450Hzである。

    また、乳濁液中の水滴サイズが減少するとき変調周波数F が増大する場合にコアレッセンスが改善されるということが判定された。 即ち、乳濁液中の小さな水滴は、乳濁液中の液滴がより大きい場合よりも、より高い変調信号の使用を必要としている。 一例として、乳濁液中の水滴が平均500ミクロンである場合には、本システムは、変調周波数F が約6.4Hzであるときコアレッセンスをより効果的に促進する。

    図1のコアレッセンス容器10の入口12へと入る乳濁液が、オイル成分の伝導度が75,000pS/mであり、水滴の平均直径が約500ミクロンである特性を持っていると仮定した場合、変圧器の1次側38に現れる信号、又は、これに応じて変圧器の2次側40の出力に現れる信号は、約1450Hzの基本周波数を持ち、変調周波数F は約6.4Hzであるべきである。

    コアレッセンスを促進するため、電場は、閾値電圧であることを必要としている。 この閾値電圧は、コアレッセンスを開始するための最小電圧である。 「閾値電圧」という用語は、本明細書で使用されるとき、オイル及び水の乳濁液から、分散された水のコアレッセンスを開始するため十分なエネルギーの最低電圧レベルを意味している。 この電圧は、界面張力及び伝導度を始めとした幾つかのオイル特性に依存している。 理論的な閾値電圧は、電極及び容器の形状へのその依存性に起因して、計算することができず、一般的には、実験的に決定されるのがベストである。

    閾値電圧と対照をなすものが、「臨界電圧」である。 即ち、これは、合体された水滴を分離することが可能となる、最高電圧である。 臨界電圧を超えると、水滴の直径が減少する結果となり、オイルからの水の分離が停止する。 臨界電圧は、水滴のストークスの直径から推定することができる。

    「最小電圧」は、閾値電圧に関連しており、変調周波数F で電極に印加されるときの最低電圧60である。 実際、最小電圧が閾値電圧付近にあるとき、最大の液滴直径を達成することができ、その結果、最大の分離率を達成し、乳濁液中の残留水を最低にすることができる。 「最大電圧」は臨界電圧に関連しており、変調周波数F で電極に印加されるときの最高電圧62である。 実際、最大電圧は臨界電圧を超えることができるが、それは、ほんの短期間の間だけである。 臨界電圧を短期間に超えることは、最小の分散水滴を付勢し、コアレッセンス及び分離プロセスに参加するように導くことを可能にする。

    本発明を実施する際には、最小電圧60は、閾値電圧であるか又は該閾値電圧よりも僅かに低くあるべきであり、最大電圧62は、臨界電圧であるか又は該臨界電圧よりも僅かに高くあるべきである。

    更には、「基本周波数」F という用語は、分散された水滴の完全な吐出を防止するため必要となる最小の周波数を意味している。 この周波数は、主要にはオイルの伝導度により影響を及ぼされている。 基本周波数F を増加(60Hz超)させる能力は、静電コアレッセンスプロセスを、幅広い範囲の天然オイルに亘って最適化することを可能にする。 「変調周波数」F は、最小電圧で形成する最大水滴の固有周波数である。 この周波数は、任意の液滴直径、界面張力および液滴質量に関して計算することができるが、実際には、様々に異なるプロセス容器の変動する液圧効率に起因して、実験的に決定されるのがベストである。

    本発明の方法を実施する際には、F は、約60から約2500Hzの範囲の周波数とすることができ、F は、約3から約100Hzの範囲にあるのが好ましい。 一般には、本発明のシステムは、過去の静電コアレッセンスで使用された交流電流場よりも高い基本周波数F を使用する。

    一般には、天然オイルの生成で発生する種類の水及びオイルからなる、与えられた乳濁液に関しては、基本周波数F は、該乳濁液中のオイルの伝導度を参照することにより選択され、変調周波数F は、乳濁液の水滴質量及び/又は界面張力を参照することにより選択され、最小電圧60は、乳濁液のオイル成分の界面張力及び伝導度に関連した閾値電圧付近であるか又は僅かに低いものとして選択されることが決定された。 最小電圧60も、容器の形状に応じて幾分変化し得る。

    分離作用が停止するところの臨界電圧は、上昇するオイル流れ中に懸濁された水滴のストークスの直径を参照することにより決定される。 最大電圧62は、前述したように、該臨界電圧の付近にあるべきである。

    本明細書で使用されるような「閾値電圧」及び「臨界電圧」は、物理法則により決定される電圧であり、処理される乳濁液の特性、処理容器の形状及び乳濁液の流量により制御される。 「最小電圧」及び「最大電圧」は、F の振幅を画定する電圧を意味し、本願で開示された二重周波数プロセスを実行するようにシステムを設計する技術者により選択された電圧である。 前述されたように、F を画定する最小電圧は、閾値電圧付近であるべきであるが、必ずしも閾値電圧に一致する必要はない。 また、F を画定する最大電圧は、乳濁液の臨界電圧付近であるべきであるが、必ずしも臨界電圧に一致する必要はない。 前述されたように、用途によっては、最小電圧は、閾値電圧より僅かに低いのが有利となり得、最大電圧は臨界電圧よりも僅かに高いのが有利となり得る。

    図3は、本発明の方法及びシステムの代替実施例を示す。 地下形成物から地球表面にまでもたらされた天然オイルは、時折、同伴された塩水の形態で過剰の塩を一緒に運んでくる。 輸送及び精製の効率のために、塩の含有量を減少させることが有利となる。 図3のシステムの流れ構成は、例えば天然オイル等、オイル中に水が含まれる乳濁液のコアレッセンス及び分離のために特に適用可能であり、天然オイルを脱塩することにも適用可能である。 図3のシステムでは、真水が天然オイルと混合される。 真水は、乳濁液(天然オイル)から塩を吸収する。 真水は、乳濁液入口パイプ70と併合される真水入口68を通って乳濁液に追加され、容器の乳濁液入口12へと供給される。 真水入口68に設けられた水制御バルブ72が、入口70を通過する乳濁液に追加される真水の量を制御するため使用される。 乳濁液入口12を介した容器10内への総体積流れは、乳濁液入口バルブ74によって制御される。

    容器10内部では、コアレッセンスは静電場により促進され、乳濁液が該静電場を受けて、水滴を大きくさせ、該水滴を乳濁液からオイル/水のインターフェース18を形成する領域へと落下させる。 水は、パイプ14を通って引き出される。 真水の入口68から追加されて塩を分解させる真水を含む同伴水のかなりの部分を有するオイルは、これによって、乳濁液のオイル含有成分がオイル出口16を通って吐出される前に取り出される。

    かくして、図3の構成は、二重周波数静電コアレッセンス及び/又は二重周波数コアレッセンスにより促進された脱塩器のいずれとしても機能する。
    図1と比較したときの図3の構成では、第1及び第2の電極76及び78が、それらの間に空間を形成した状態で垂直に配置されて示されている。 乳濁液が容器の内部の下側部分から上側オイル出口16に向かって移動するとき、該乳濁液は該空間を通って流れる。 二重周波数静電場は、電極76及び78の間に形成されている。 電極76及び78の実際の物理的構成は、乳濁液の実質的に全てが、該電極の間を通過し、又は、少なくとも電極に印加された電気信号により形成された静電場を受けるように、構成されている。 なお、図3の電極は線図的に示されている。

    変圧器の2次側40の出力は、コンダクター80により第1の整流器82へと供給され、これと並列に第2の整流器84へと供給される。 コンダクター86は、整流器82を電極78に直列接続し、コンダクター88は、整流器84を電極76に接続している。 従って、電極76及び78の各々に印加された電圧信号は、半波整流信号である。 図2Aは、電極76上に現れた電圧の波形を示しており、図2Bは、電極78上に現れた電圧の波形を示している。 更には、変圧器の2次側40の一つの脚部がグラウンド電位にあり、容器10は、典型的に、表示されているようにグラウンド電位であり、容器10内に形成された静電場が、対面する電極の間だけではなく、該電極と容器10の壁との間に存在するようにしている。

    真水が前述されたように導入される図3の分離器システムが脱塩のため利用されるとき、希釈された乳濁液が容器10内に入る前に該乳濁液が真水と完全に混合されることが重要である。 乳濁液の入口バルブ74は、容器10内に入力される流量を調整するため使用され、希釈された乳濁液が容器10に入る前に真水と該乳濁液を混合する機能を更に奏する。 従って、バルブ74は、その混合機能を達成するため34.5〜103kPa(5〜15psi)の圧力低下を形成するのが好ましい。

    図4は、重要な改善がなされた、図3のシステムに基本的に類似した分離システムを示している。 図4では、容器10Aは、分離容器10A内に流れ込む乳濁液の改善された分配を提供するため入口システムが備え付けられている。 特に、図4の構成は、寄生的な流れの形成を実質的に減少させ、これによって乳濁液中の乱流を実質的に減少させるエネルギー減衰システムを含むことにより容器内への入力流れの運動エネルギーが減少されるシステムを提供する。 合体した水滴のオイル乳濁液からの分離は、究極的には重力の作用に依存している。 乱流は、重力のオイル/水分離をもたらすため望ましくない。 既に説明されたような二重周波数静電システムの利点は、乳濁液の乱流が減少されるとき増大する。

    図4のシステムでは、容器10Aは、互いに並列に配置された、第1の分配導管92と第2の分配導管94とを有する。 分配導管92、94は、乳濁液入口パイプ(図示せず)に接続されている。 該乳濁液入口パイプによって、乳濁液は容器10Aの内部へと導入される。 容器の上側部分には、図3のオイル出口16と等価であるオイル出口96が設けられ、容器の下側部分には、図3のオイル出口14と等価であるオイル出口98が設けられている。 容器内部には、オイル/水のインターフェース18が維持されている。 該容器は、図3を参照して説明されたように、第1の電極76及び第2の電極78と、整流器48、変調器52及びチョッパー56の基本的構成要素を備える回路と、を有する。 これらの基本的構成要素は、変調された基本周波数の信号を提供する構成部品を代表するものであり、該信号は、乳濁液が受けるところの容器内の二重周波数の静電場を生成するため電極76及び78に印加される。

    分配導管92及び94は、内部に小径の互いに間隔を隔てた開口部100を有する。 容器10Aの内部に流れ込む乳濁液は、これらの小径の開口部を通過する。 小径開口部を通って流れる液体の流れは、通常、ジェット効果を発生し、これによって乱流を形成するが、分配パイプの各々に隣接して運動量減衰器102及び104が設けられている。 図示の構成では、運動量減衰器は、半円であり、分配導管92及び94の外側表面から間隔が隔てられ、半環状領域106及び108を提供する。 図示の構成では、運動量減衰器は分配導管92及び94の外側表面と同心に示されているが、このことは、重要ではなく、構成によっては、運動量減衰器と分配導管との間の非対称的な関係が有利となる。

    運動量減衰器102及び104の機能は、小径開口部を通って流れる乳濁液により形成された小ジェット流を妨げ、分散させ、これにより乳濁液内の寄生的なジェット流を減衰させることである。 総合した結果は、乳濁液が、流体流れの乱流を可能な限り減少させた態様で容器10の内部に入るということである。 流体の統合は、乳濁液がオイル成分がオイル出口96から流れ出て水成分が出口98から流れ出て行くが、図4に示された入口システムが実質的に乱流が存在しない環境を形成するように乳濁液を分離するように生じるものでなければならない。 この環境では、容器内に形成された二重周波数静電場の作用が、水滴のコアレッセンスを促進するように最も効果的に機能することができ、これによって、そのより軽い成分とより重い成分とに乳濁液を分離する効果を改善することができる。

    乳濁液の成分を分離するため容器内で使用される入口システムのより詳細な情報のために、グレイ W・サムらに付与された、「混合された液体流れのより重い成分とより軽い成分とを分離するためのシステム及び方法」という標題の米国特許番号6,010,634号を参照することができる。

    図5を参照すると、本発明の実施例が示されている。 該実施例は、特に、コアレッセンス及び分離と結合した天然オイルの脱塩用途に応用可能である。 図5の実施例では、複数対の電極プレート76A及び76Bが示されている。 これらのプレートは、該プレートの間に垂直通路を可能にするように垂直に配置されている。 該通路では、該通路を通過する乳濁液が静電場を受ける。 参照番号76Aにより同定されるプレートは、コンダクター88から電圧供給される電極を構成し、プレート76Aが負にチャージされるように該コンダクターは、これと直列接続された整流器84を有している。 即ち、プレート76Aに印加された信号は、図2に示された電圧波形の下側半分により表される。 プレート76Bは、整流器82と直列接続されたコンダクター86により電圧供給され、正にチャージされる。 即ち、これらのプレートに印加された電圧波形は、図2の線図の上側半分の波形により表される。

    乳濁液入口パイプ12は、散布器110と接続され、それにより、乳濁液がオイル/水インターフェース19の上方に分配され、該乳濁液がプレート76A及び76Bの対の間の上方へと移動する。 真水は、真水供給パイプ68を介して導入される。 パイプ68は、パイプ68A及び68Bへと分岐する。 分岐パイプ68A及び68Bは、真水がプレート76A及び76Bの上方に導入されるように、小径開口部(図示せず)を内部に持っている。 真水が乳濁液を通って下方へと移動すると共に乳濁液それ自身が上方に移動し、これによって、該乳濁液及び該真水はプレートの間の領域で共に混じり合う。

    整流器48、変調器52、チョッパー56及び高電圧変圧器36により例示された本願発明の回路は、変調器52により振幅制御される基本信号周波数F を提供する。 それにより、プレート76A及び76Bの対の間の電圧は、所定の率で電圧を増加させるように変調周波数F で変動し、その結果、乳濁液中の水滴をせん断させ、真水とせん断された水滴とが最初に混合し、これにより乳濁液中の過剰塩が真水により吸収されるようにしている。 その強度は連続的に変化し、乳濁液中の水滴を合体させて乳濁液から落下させ、オイル/水インターフェース18の下方の容器の下側部分に収集させ、最終的には、乳濁液のオイル成分がオイル出口16を通過している間に水出口14を介して容器から排出させる。 分離器の通常の作動では、オイル成分は、分離容器10Bの頂上部付近の収集システムにより取り出される。 かくして、コンダクター86及び88に供給された独自の二重周波数電気信号を用いる図5のシステムは、ミキサー、コアレッサ及び分離器として同時に機能し、これにより、乳濁液をオイル及び水のそのより軽い成分及び重い成分とに分離する間に乳濁液をより効果的に脱塩する。

    フロイト・プレストリッジらによる「静電ミキサー/分離器」と題された米国特許番号4,606,801号は、図5のシステムに類似した分離器システムを示し、説明している。 しかし、この特許は、二重周波数電圧の使用の独自の利点を示唆していない。 米国特許番号4,606,801号は、本発明の原理を適用することができるところの多重プレートミキサー/分離器に関連する良好な背景情報を提供する。

    図6及び図7は、特別に構成された、チャージ分布構成電極を利用する、本願発明を実施する手段を線図的に示している。 図6及び図7に示された方法は、図1、3、4、5及び8に示されるように容器内で実行することができる。 複数の平行プレートは、オイル/水インターフェース18内に配置され、乳濁液中の水滴が合体されるところの環境を提供する。 インターフェース18の下方の水は、実質的に一貫したインターフェースレベルを維持する率で除去される。 オイル/水インターフェース18の上方に配置されているものは、複数の互いに間隔を隔てたプレート112である。 図6では、4つのプレートが一例として示されており、これらのプレートは、特別に構成されている。 各プレートは、略平坦な非導電性の第1の部材112と、略平坦な導電性の第2の部材114と、を備える層状構成である。 第2の導電性部材114の平面寸法は、第1の導電性部材112の平面寸法よりも小さく、その結果、第2の部材が第1の部材の側に中央に配置され、非導電性領域により取り囲まれた導電性領域を提供する。

    本発明を実行する上で、乳濁液は、図7に示されるように、分配器110を介して容器内に導入されるのが好ましい。 分配器110は、図5に示された分配器に類似のように構成されており、本質的に同じ目的で作動する。 図6及び図7の分離器は、脱塩器として機能するように適合可能であり、この場合には、真水が図5に示されるような態様でプレート112の上方に導入される。 即ち、図6及び図7のシステムが脱塩するため、並びに、コアレッセンスのために使用される場合には、真水を導入するシステムが用いられる。 真水の分配器が用いられるとき、導入された水は、プレートの下方に導入された乳濁液と向流れに比較的大きな液滴でプレート112の間を下方に通過する。 これによって、乳濁液が隣接するプレートの間に形成された電場内に入るとき、乳濁液は、各プレートの第1の非導電部112を通過する際に増大する電場勾配を受け、よって、各プレートの導電中央部114を通過する際に高い電場勾配を受け、次に、各プレートの第2の非導電部を通過する際には減少する電場を受ける。 同様に、真水が隣接するプレートの間の電場を通って乳濁液へと向流で通過するとき、水は、プレートの非導電部を通過する際に増大する電場勾配を受けて大きな液滴がせん断され、よって、該水は、プレートの導電部114を通過するときには均一な高い電場を受けて、より小さな水滴が合体されると共に、より大きな水滴がせん断され、そして、該水は乳濁液と混合され、これにより、乳濁液中の塩と水との接触を増大させる。 塩水を内部に吸収させるより大きな水滴は、水がインターフェース18に向かって下方に移動するときプレートの非導電部を通過する際に減少する電場勾配を受ける。

    図7は、各プレートの非導電部112が、中央に位置する導電部114の一方の側に固着された構成を示している。 更には、各プレートの導電部114が、容器を通って流れる流体と電気的に直接連続した状態にはないように、非導電絶縁層116がプレートの後表面を覆っており、これにより、液体が受ける電場が実質的に静電場にのみに限定されることを確実にする。 絶縁層116の使用は、プレートの導電部114の間のアーク放電の可能性を減少させる。

    図6及び図7は、二重周波数コアレッセンスシステムと連携してチャージ分布構成電極を利用する技術を示しており、二重周波数システムの利点を増大させることを可能にしている。 図6及び7では、電極は、非導電部112と、導電部114とを備えて示されている。 幾つかの用途では、電極は、非導電材料だけから形成されるのが好ましく、即ち、導電金属部114が用いられないのが好ましい。 非導電電極は、しばしば、ガラス繊維で補強したプラスチックから形成されている。 このプラスチックは、電荷を運ぶのに適し、更に、乳濁液が受けるところの静電場を形成するのに適している。

    分離器、及び/又は、チャージ分布電極を使用する脱塩システムの作動のより詳細な説明に関しては、プレストリッジらに付与された「チャージ分布構成電極及び脱塩システム」という標題の米国特許番号4,702,815号、並びに、本願で引用された文献を参照してください。

    図8、9及び10は、二重周波数コアレッセンスが、他のコアレッセンスシステム、特に、コアレッセンスを向上するため静電場以外のものを使用するシステムと連係して用いられている、本発明の実施例を示している。 図8では、細長いコアレッセンス/分離容器が参照番号10Cにより指し示され、乳濁液入口12、水出口14、オイル出口16及びガス出口22を有する。 更には、本願の図1との共通点は、容器10C内に、オイル/水のインターフェース18と、オイルレベル20と、が存在していることである。

    水平容器10Cの両端部の間の中央に位置しているものは、図3を参照して説明された態様で機能する交流電極76及び78である。 即ち、平行プレート76及び78は、それらの間に空間を有して対向する対を形成し、該空間を通って乳濁液が移動していく。 二重周波数の静電場は、全て前述した整流器48、変調器52及びチョッパー56の基本部品により形成される回路によって電圧供給される高電圧変圧器36により供給される電圧によって提供される。 コンダクター86及び88と直列接続されたダイオード82及び84は、隣接する電極76、78の間に印加され、周波数F で強度変調される選択基本周波数F を有する二重周波数整流電圧を形成する。 ここで、F はF よりも大きい。

    本願で説明された二重周波数電圧を利用する静電コアレッセンスシステムに加えて、図8の分離システムは、分離を向上させるための他のシステムを有する。 垂直壁118は、該垂直壁と容器10Cの第1の端部120との間に入口チャンバー122を提供する。 入口チャンバー122に配置されているものはヒーター124である。 ヒーターは、オイル/水分離器でしばしば用いられる。 オイル/水の乳濁液から同伴水を分離することは、乳濁液の温度を上げることにより強化されるからである。 熱は、様々な仕方でヒーター124から得ることができる。 分離容器が比較的小さく、電力が利便的に利用可能で安価である場合、ヒーター124を電気的エネルギーによりパワー供給してもよい。 石油産業でより一般的には、ヒーター124はガス点火式である。 この場合、乳濁液の温度を上げるための熱を提供するため、石油生成物からの市販の天然ガスが空気を用いて燃料される。 ヒーター124は、図8で線図として示されている。 前述したように、そのようなヒーターは一般に用いられており、石油設備の製造業者及び石油技術者には周知されているからである。 図8のシステムの本質は、容器の区分122が、分離を促進するため温度が上昇される入口区分として提供されるということである。 これは、本発明の二重周波数コアレッセンス分離システムが、他の標準的なコアレッセンス分離システム及び技術と相乗的に用いることができるという事実を示している。

    入口チャンバー122から入ってきた乳濁液は、頂上エッジ126の上方又は底エッジ128の下方を通過する。 底エッジ128がオイル/水乳濁液レベル18の下方にあるので、入口チャンバー122からの本質的な運動は、底エッジ128の下方を流れる水と、頂上エッジ126を超えて第2の即ち静電チャンバー130へと流れるオイル若しくはオイルリッチの乳濁液である。 静電チャンバー130は、内部にプレート76及び78を有し、図3、4、5及び6の実施例を特に参照して前述されたように機能する。 静電チャンバー130は、第1の垂直壁118と、容器内部の頂上部から下方に延在する第2の垂直壁132と、の間に形成される。 壁118の頂上エッジ126を超えて流れる乳濁液は、プレート76及び78により形成された静電場を通って下方に移動し、下側エッジ134の下方を通過して容器内部の第3のチャンバー136に至る。 電極76及び78により形成された静電場により形成された合体水滴は、オイル/水インターフェース18の下方に収集された容器底部内の水へと下方に移動する。 第3のチャンバー136内部では、比較的静かな領域が形成されており、該領域を通って、既に分離された水のほとんどを有する乳濁液が、容器10Cの右側端部138に向かって移動する。 第3のチャンバー136から移動した後、乳濁液は、波形シート領域138を通って移動する。 領域138は、プラスチック、ガラス繊維、金属又は炭化水素流体中で化学的にも機械的にも安定した他の適切な材料でできた平行に間隔を隔てた波形シートから構成されている。 区分138を構成する各シートは、波形部が水平に関して30度から60度の角度をなすように取り付けられている。 該シートは、図9及び図10に示されている。 図10は、如何にそれらのシートが互いに対して間隔を隔てられているかを示す、波形シートの垂直断面図の部分図である。 シートは、個々に参照番号140が与えられている。 好ましい構成では、シートは全て同一であり、それらが互いに対して配列されるときの波形部の角度関係においてのみ異なっている。 図9の部分等角図に示されるように、シートは、谷部142と隆起部144とが交互に並んだものから構成されている。 各シートの谷部及び隆起部は、互いに平行であるが、一つのシートの波形部が流体流れの略方向に上がる一方で、隣接するシートの波形部は流体流れの略方向に下がっていくように、隣接し合うシートの波形部は交差される。

    接近して配置された波形シート140は、大きな表面積を提供し、該表面積上に、合体した水滴が接着することができ、液滴が大きくなるとき、それらは、波形部により提供された傾斜経路上を下方に流れ落ちてインターフェース18の下方の水に至る傾向がある。

    波形シート区分138を通過した後、乳濁液は容器中の最終的な領域即ちチャンバー146内へと流れ込む。 該チャンバー146は、乱流が最小となる静かなチャンバーであり、これにより、下方へのオイル液滴の分離と、結果として生じたオイルの乳濁液からの上昇とを更に促進する。

    上側エッジ150を有するダム部148は、オイル出口16の前部に配置されている。 表面へと上昇したオイルは、上側エッジ150を超えて流れ、オイル出口16を通って出て行く。

    図8、9及び10に示された本発明の実施例は、本発明の二重周波数コアレッセンスシステムが、オイル乳濁液中に同伴した水の非常に効率的な分離を相乗的に提供するため如何に他の非静電コアレッセンス技術と連係して用いることができるかを示している。

    他の分離技術と連係して静電分離を使用する良い例が、ケリー・L・サレッテに付与された「油田乳濁液を分離するための方法及び装置」という標題の米国特許番号4,581,120号に記載されている。

    本発明は、主要には乳濁液が1種類以上の電場を通って事実上垂直に流れる容器に関連するように示され、説明されてきた。 しかし、この明細書で論じられるような二重周波数の静電コアレッセンスを用いるシステム及び方法は、乳濁液が水平に流れる容器においても同様に等しく使用することができる。 電極は、乳濁液が水平に通過するところの電場を形成するため互いに平行に配置されてもよく、又は、小孔垂直電極を用いることができる。 「エネルギー節約式の重天然オイル乳濁液処理装置」と題された米国特許番号6,391,268号は、本発明の原理を適用することができる、一種の水平容器及び処理システムを開示している。

    前述したように、同伴された水がオイル及び水の乳濁液から分離される基本的な機構は、重力によるものである。 コアレッセンスは、水滴を合体させること、即ち、周囲のオイルの表面張力に打ち勝ち、これによって重力が水滴を乳濁液から沈殿させることを可能にするより大きな水滴を形成するように互いに付着させることによって重力分離を促進する。 重力は、地球の重力場の結果として自然に発生するが、重力は、周囲の流れによっても誘起することができる。 即ち、乳濁液を円形経路又はより詳しくは螺旋経路で流すことによって重力を誘導することができる。 この技術は、遠心分離器で用いられている。 本発明の二重周波数コアレッセンスシステムは、図11に示されるように遠心分離と連係させて効果的に用いることができる。 細長い円柱容器152は、上側端部に隣接した乳濁液入口154と、下側端部に隣接した乳濁液出口156と、を有する。 図11のシステムは、純粋にコアレッサとして示され、分離器としては示されていない。 コアレッサは、分離システムの前段でしばしば使用される。 即ち、コアレッセンスが別個の容器で終了するときでさえコアレッセンスにより分離を促進することができる。

    円柱容器152内で中央に配置されているものは、参照番号158により略示された電極であり、該電極は、本質的に2つの基本部品、即ち、絶縁スリーブ162により取り囲まれた中央導電ロッド160から構成されている。 前述したような二重周波数回路を用いるとき、高電圧変圧器の2次側40からコンダクター32を介した出力は、高周波数電圧F を供給し、該電圧の強度は周波数F で変調される。 変圧器の2次側40の他方の端部は、コンダクター164によって円柱容器152に接続される。 これによって、容器152内には、図2に示された態様で変動する電場、即ち、周波数F により強度変調された基本周波数F の電場が形成される。 乳濁液が容器152内部で遠心力を発生しながら渦巻くとき、該乳濁液は、これと同時に、振幅変調された基本周波数F の電場を受け、オイル/水乳濁液からの水の分離が促進される。 より重い成分である水は、オイルが内部へと移動する間に、遠心力によって容器の外部へと押しやられる。 オイル及び水が出口156を通って出る間に、これらの成分は事実上分離される。 即ち、水成分は、比較的大きい液滴となり、これは、分離容器内でオイル成分からより容易に分離することができる。 従って、図11は、本発明の二重周波数静電コアレッセンスシステムを遠心分離器と連係して如何に用いることができるかを示している。

    ゲリー・W・サムらに付与された「オイル内に水を含む乳濁液中で水のコアレッセンスを促進するための方法」という標題の米国特許番号5,643,431号は、図11に示されたシステムに類似した、乳濁液の分離を促進するための遠心システムを詳細に記載している。

    図12は、図11を参照して論じられたような遠心分離原理の応用の図示である。 しかし、図12は、二重電極遠心コアレッサ及び分離器のものである。 乳濁液は、入口168を通って容器166に入る。 容器内部では、水は、静電強化コアレッセンス及び遠心力の作用によって分離されて、出口170を介して容器外部へと出て行き、その一方で、実質的に水が存在しないオイルが容器の上側端部のオイル出口172を通って流出する。

    容器166は、円柱状であり、図11に関して説明されたような軸上電極160と、絶縁スリーブ176によりその外側円柱表面で取り囲まれた管状伝導電極174と、を有する。

    乳濁液は、接線乳濁液入口168を介して容器166内に至り、管状電極174の外側の周りにある遠回りの螺旋状経路に従って流れる。 遠心作用は、乳濁液内に同伴した水滴を容器の外側に向かって押しやる。 管状電極174の下側端部178では、乳濁液は、その方向を逆転する。 同伴した水は、容器の下側部へと下方に流れる傾向を有し、オイル/乳濁液インターフェース180に至る。 最終的には、水は、水出口170を通って排出される。 乳濁液は、管状電極174の内部を上方向に回動し、軸上電極158の外部と、円柱電極174の内部との間の環状領域内を移動し、かくして、二重周波数の静電場を受ける。 水滴は、二重周波数静電場内で合体し、該水滴は円柱電極174の下側端部178から下方へと落下し、容器の底部に至り、その一方で、乳濁液のオイル又はより軽い重量の含有物が上方向に移動し、頂上プレート184の開口部182を通過する。 開口部182は、オイル出口172と連通している。

    図3、4、5、6及び8を参照して記載されたような電子回路を使用することによって、コンダクター86は、伝導ロッド160に接続され、コンダクター88は管状電極174に接続される。 更には、変圧器の2次側40の一方の側はコンダクター186を用いて容器166の壁に接地されている。 これによって、軸上電極160と管状電極174との間のみならず、管状電極174と円柱容器166の壁との間にも電場が形成されることになる。 これらの二重周波数の電場は、オイル/水の乳濁液中のオイルのコアレッセンスを促進する。

    ゲリー・W・サムらに付与された、「二重電極遠心コアレッサを使用したオイル/水分離のための方法及び装置」という標題の米国特許番号5,575,896号は、図12に示された形式のコアレッサ/分離容器の使用の詳細な説明を提供している。

    本願で開示された二重周波数静電コアレッセンスプロセスと、単一周波数の静電場を利用する従来の静電コアレッセンスプロセスとの比較は、次の結果を示している。

    最終的な結果、即ち、流出物中で0.2%対0.5%の水という結果は、劇的なものでは無かったが、この相違は、石油生成及び精製プロセスの作用において非常に意義のあるものである。

    前述したように、本発明の原理に係るコアレッセンスを向上させるため処理容器の電極に印加される基本周波数F は、pS/m単位で表される乳濁液の伝導度に関連している。 F は、pS/m単位の乳濁液の伝導度の0.01倍から0.04倍の範囲にあるのが好ましい。 天然オイルが、pS/m単位で75,000の伝導度レベルを有する図示の例では、F は1450Hzとなるように選択され、かくして、当該比率は、0.0193である。 即ち、この値は、好ましい範囲のおおよそ中間付近である。 変調周波数F は、乳濁液の界面張力に関連しており、約10乃至60の範囲の値をダイン/cm単位で表される界面張力により割った値となるのが好ましい。 天然オイルの界面張力が15ダイン/cmで測定された図示の例では、選択された変調周波数F は2.7Hzであり、40の定数を与える。 この値は、再び好ましい範囲のおおよそ中間付近である。

    二重周波数システムの選択変数F 及びF に加えて、乳濁液のコアレッセンスを促進するため処理容器の設計者は、最小及び最大の変調電圧も決定しなければならない。 前述されたように、最大電圧は、乳濁液の臨界電圧付近であるのが好ましく、かくして、計算された臨界電圧の約0.8から1.2倍の範囲にあるべきである。 計算された臨界電圧は、乳濁液が天然オイルであるときは、ミクロン単位の水滴直径により割られたダイン/cm単位で表される乳濁液界面張力の平方根の255,000倍であるのが好ましい。 表により与えられた例で使用される天然オイルのためのこの関係を使用すると、臨界電圧は、38,400VRMSであると計算され、これは、F に対して最大電圧であるように選択された。

    乳濁液の閾値電圧を計算することは理論的には可能であるが、実際には、乳濁液のサンプルから直接測定するのがべストである。 この理由のため、天然オイルのコアレッセンスを促進するため処理容器を得ることを望むユーザーは、通常、設計者に、乳濁液の閾値電圧を提供するか、又は、サンプルを供給して設計者が実験室内で閾値電圧を決定する。 閾値電圧は、乳濁液中の水滴をより大きなサイズへと合体させ、乳濁液から排出するのに十分なエネルギーを有するときの最小電圧である。 本願で教えられた二重周波数コアレッセンス法では、変調信号F の最小電圧は、測定された閾値電圧の約0.8乃至1.2倍の範囲にあるべきである。 本願で教えられた二重周波数コアレッセンス法では、最小電圧は、サイクル中の大部分に対して、閾値電圧より低くなるべきではない。 コアレッセンスは、そのような時間の間に本質的に停止されるが、例によっては、F の最小値を閾値電圧より僅かに低く設定するのが望ましい。 図示の構成では、処理される天然オイルは、17,000VRMSの閾値電圧を持っており、これは、F の最小電圧として選択されたものである。

    オイル/水の乳濁液中で水のコアレッセンスを促進するためのAC静電場の使用に関する基本的なコンセプトは、プレストリッジに付与された米国特許番号3,772,180号及び4,400,253号と、フェリンらに付与された米国4,417,971号とに記載されている。

    次の米国特許番号は、ここで参照したことにより本願に組み込まれる。 即ち、6,010,634号、4,606,801号、4,702,815号、4,581,120号、5,643,431号、5,575,896号、3,771,180号、4,400,253号及び4,417,971号である。

    他の分離技術と組み合わされて図示され説明されたものを含む本発明の二重周波数静電コアレッセンスの方法及び装置の応用の開示は、あくまでも例示により与えられており、これらの例に限定しようとするものではない。 本発明のシステム及び方法を含む二重周波数静電コアレッセンスの概念を、乳濁液のより重い成分とより軽い成分の改善された効率及び効果を達成するため、他の独自の有用な組み合わせで用いることができるからである。

    請求の範囲及び明細書は、本発明を記載しており、請求の範囲で与えられた用語は、明細書のそのような用語の使用からそれらの意味を解釈されるべきである。 従来技術で用いられたものと同じ用語は、本願で特に用いられたものよりも意味が広くなり得る。 従来技術で使用されたそのような用語のより広い定義と、本願の用語のより特定された使用法との間に疑義が生じるときはいつでも、そのより特定された意味を意図するものとする。

    図1は、処理容器内に配置された、互いに間隔を隔てた電極に電気的エネルギーを供給するための回路を示す概略図である。 乳濁液は、該処理容器内を流れる。 乳濁液の少なくとも一部分は、これらの電極の間に形成された電場内を通過する。 本容器は、容器の下側部分内により重い成分(水)出口と、容器の上側部分により軽い成分(オイル)と、を備えている。 図1の回路は、これらの電極の間に容器内部に形成された電場を第1の周波数F

    で変動させ、変動する電場の強度を周波数F

    で変調させる。 F

    はF

    よりも大きい。

    図2は、混合されない乳濁液のより重い成分とより軽い成分との分離を増大させるように本発明の方法を実行するため使用されるときの処理容器内の電極に印加される電位の代表的な波形パターンである。 図2のグラフは、周波数F

    を備えた基本波形を周波数F

    で強度変調させた電場を形成するため変圧器の一次側に印加された電圧のパターンを示している。

    図2Aは、本発明を実行するとき使用するための高電圧変圧器の2次側に提供される正電圧の波形を示す。

    図2Bは、本発明を実行するとき使用するための高電圧変圧器の2次側に提供される負電圧の波形を示す。 図2A及び図2Bは、整流器が電極と直列に使用されるとき得られる波形パターンを示している。

    図2Cは、変調周波数F

    が方形波であるとき変圧器の1次側に印加された電圧パターンを示すことを除いて、図2に類似した図である。

    図3は、グラウンドに対する電圧波形が一方の電極が正の半波周期であり、他方の電極が負の半波周期を有する半波周期であるようにダイオードが処理容器内で各電極と直列に接続される本発明に基本的な概念を持つ代替実施例である。 更に、図3は、乳濁液を脱塩するため使用するように構成可能な本発明を示している。 該発明では、真水が、乳濁液から過剰の塩を運び出すときに使用するためシステム内に注入され、これと同時に、本システムの静電コアレッシングの特徴が、システムから出るオイルに含まれる水の量を減少させる。

    図4は、図3と同じ回路を用いる構成を示しているが、本容器は、液体入口システムを有しており、該システムによって乳濁液が容器に入る構成を示している。 容器内部の分配導管は、複数の互いに間隔を隔てた小径開口部を各々有しており、該開口部を通って、乳濁液が小さい流れとして吐出される。 運動量減衰器は、分配導管の各々に隣接して支持されており、その運動エネルギーを散逸させるため小さい流れを妨げるように構成されている。 この乱流減少入口流体流れは、それが容器内に形成された電場を受けるとき乳濁液のより効果的なコアレッセンスを生じさせる。

    図5は、特に図3に関して参照されたような脱塩用途に適用されたような本発明の方法を開示しており、該方法では、真水がオイル出口の塩含有量を減少させるため、コアレッシング環境で使用される。 垂直に位置決めされ、互いに間隔を隔てた複数のプレートは、基本周波数F

    の波形を周波数F

    で強度変調させる電圧の印加により静電場が形成された領域を提供する。

    図6は、互いに間隔を隔てた2対の複合電極の斜視図であり、該電極は、それらの電極の間を乳濁液が流れるための垂直通路を形成している。 容器それ自体は、図示されていないが、電極と、例えば図3乃至4に示されるような容器の底部に位置する水の層との間の関係は伝導グラウンドを形成している。 電極は、略平坦な非導電部材と、該非導電部材に積層され、寸法が減少された略平坦な導電性第2の部材と、を有する複合電極として各々形成されている。

    図7は、図6の電極構造の拡大部分断面線図であり、2つの隣接した複合電極を示し、各々は、導電部及び非導電部から形成され、該電極は、乳濁液の流れのためそれら電極の間に通路を形成する。

    図8は、断面で示された細長い水平処理容器を示し、一つの区分でヒーターを用い、本開示で示唆されるように二重周波数電圧が印加されるところの分離区分と、該静電分離区分から下流に配置された材料から形成される傾斜波状プレートを利用する機械的分離区分と、分離されたオイルがワイヤに亘って流れ、オイル出口へと流れるため提供された静的区分とにおいて静電場を用いる、多段分離器を示している。 図8は、本発明に係る静電コアレッセンスシステムがオイル及び水の成分の分離の向上を達成するため、如何に他の分離技術と組み合わされて用いることができるかを示している。

    図9は、図8に示された分離容器の第3の区分で用いられる機械式分離システムの詳細な等角図であり、互いに隣接して配列された波形状材料の隣接シートの部分を示しており、該波形部は互いに対して所定の角度に配置されている。

    図10は、図9に示された波形状の非導電材料の隣接シートを示す、縮尺寸法の部分断面図である。

    図11は、オイル内に水がある乳濁液中で水分離を向上させるための二重周波数の静電コアレッセンスを用いる渦システムの断面図を示している。 本システム内の電極要素は、部分的に断面で示されている。 本システムは、この開示内容の二重周波数の概念を用いている。 図11は、様々な分離容器と様々な分離システムに関する二重周波数コアレッセンスの応用可能性を示すため本発明の更なる実施例を示している。 この図面は、改善されたコアレッセンスを達成するため、静電場、特に二重周波数静電場と関連付けられた遠心力流れの応用を示している。

    図12は、静電場のコアレッセンスを使用し、特に、本発明に係る二重周波数の静電場コアレッセンスシステムを使用して、オイル内に水が存在する乳濁液を分離するための装置の正面図である。 図12の実施例では、コアレッセンスは、同心電極の使用により更に増大される。 周囲の流体流れ経路は、オイル/水の分離を増大させ、強化するため遠心力が適用されるように形成される。

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