フィットネス機器およびフィットネスシステム

申请号 JP2016076689 申请日 2016-09-09 公开(公告)号 JPWO2017047527A1 公开(公告)日 2018-07-19
申请人 コニカミノルタ株式会社; 发明人 藤代 一朗;
摘要 フィットネス機器(1)は、可動部材(2)と、空中映像表示デバイス(4)と、非 接触 入 力 デバイス(5)とを備えている。利用者の運動に伴って可動部材(2)が変位する。空中映像表示デバイス(4)は、フィットネス機器(1)の設定を入力するための入力画面(M)を映像として空中に表示する。非接触入力デバイス(5)は、空中に表示された入力画面(M)の所定 位置 における指示物を非接触で検知して、設定の入力を受け付ける。
权利要求

可動部材を有し、利用者の運動に伴って前記可動部材が変位するフィットネス機器であって、 該フィットネス機器の設定を入するための入力画面を映像として空中に表示する空中映像表示デバイスと、 空中に表示された前記入力画面の所定位置における指示物を非接触で検知して、前記設定の入力を受け付ける非接触入力デバイスとを備えている、フィットネス機器。前記空中映像表示デバイスは、前記入力画面を、該空中映像表示デバイスと利用者との間の空中に表示する、請求項1に記載のフィットネス機器。映像光を出射する表示素子をさらに備え、 前記空中映像表示デバイスは、前記表示素子からの前記映像光を、平面視で直交する複数の反射面を介して空中に導くことにより、前記入力画面を空中に表示する、コーナーミラー方式の表示デバイスである、請求項1または2に記載のフィットネス機器。映像光を出射する表示素子をさらに備え、 前記空中映像表示デバイスは、前記表示素子からの前記映像光を、凹面ミラーを介して空中に導くことにより、前記入力画面を空中に表示する、凹面ミラー方式の表示デバイスである、請求項1または2に記載のフィットネス機器。前記空中映像表示デバイスは、前記入力画面のホログラム映像を生成するホログラム生成ユニットを含み、前記ホログラム映像を空中に表示する、ホログラム方式の表示デバイスである、請求項1または2に記載のフィットネス機器。前記非接触入力デバイスは、赤外線を用いた動体検知によって、前記指示物を非接触で検知する、請求項1から5のいずれかに記載のフィットネス機器。該フィットネス機器を使用している利用者にのみ音声情報を提供する指向性音響システムをさらに備えている、請求項1から6のいずれかに記載のフィットネス機器。利用者の生体情報を非接触で検知する生体情報検知部をさらに備えている、請求項1から7のいずれかに記載のフィットネス機器。前記生体情報は、利用者の心拍数、血圧、血流の少なくともいずれかの情報を含む、請求項8に記載のフィットネス機器。前記空中映像表示デバイスは、広告情報を空中に表示する、請求項1から9のいずれかに記載のフィットネス機器。前記指示物の断面形状は、楕円形状である、請求項1から10のいずれかに記載のフィットネス機器。前記指示物は、利用者の指である、請求項1から11のいずれかに記載のフィットネス機器。請求項1から12のいずれかに記載のフィットネス機器と、 前記フィットネス機器から通信回線を介して送信される、前記可動部材の変位に基づいて得られる利用者の運動情報を蓄積し、管理する管理サーバーとを備えている、フィットネスシステム。前記管理サーバーは、 前記運動情報を蓄積するサーバー側記憶部と、 前記サーバー側記憶部に蓄積された前記運動情報をもとに、利用者の一定期間の運動の統計を作成する情報処理部とを備えている、請求項13に記載のフィットネスシステム。前記管理サーバーは、 前記統計を含む利用者固有情報の、前記フィットネス機器への送信を制御するサーバー側制御部をさらに備え、 前記フィットネス機器は、前記サーバー側制御部の制御によって、前記利用者固有情報が該フィットネス機器に送信されたときに、前記空中映像表示デバイスによって前記利用者固有情報を空中に表示させる、請求項14に記載のフィットネスシステム。前記フィットネス機器の前記空中映像表示デバイスは、前記管理サーバーに対して、前記フィットネス機器への前記利用者固有情報の送信を指示するための指示画面を空中に表示し、 前記フィットネス機器は、 前記非接触入力デバイスが前記指示画面における指示入力を非接触で検知した場合に、前記管理サーバーに対して、前記利用者固有情報の前記フィットネス機器への送信を指示する機器側制御部を備え、 前記サーバー側制御部は、前記機器側制御部から前記利用者固有情報の送信指示があったときに、前記利用者固有情報を前記フィットネス機器に送信する、請求項15に記載のフィットネスシステム。前記統計を含む利用者固有情報を印刷するプリンタをさらに備えている、請求項14から16のいずれかに記載のフィットネスシステム。前記統計を含む利用者固有情報は、前記管理サーバーと通信可能に接続される外部端末機器からの指示に基づいて、前記管理サーバーから前記外部端末機器に送信され、前記外部端末機器の表示部に表示される、請求項14から17のいずれかに記載のフィットネスシステム。

说明书全文

本発明は、利用者の運動を促進するフィットネス機器と、そのフィットネス機器を含むフィットネスシステムとに関するものである。

従来から、フィットネス機器として、トレッドミルやフィットネスバイク(自転車型フィットネス機器)などの機器が知られている。フィットネス機器には、通常、利用者が機器の設定を入するための入力部(操作部)や、利用者の運動の状況を表示する表示部が設けられている。例えばトレッドミルでは、入力部での入力により、可動部材(ベルト)の移動速度や傾斜度などが設定され、表示部には、利用者がランニングしているときの走行距離や走行時間などが表示される。入力部と表示部とは、タッチパネル表示装置(以下、タッチパネルと略称することもある)によって一体的に構成することも可能である。

このようなフィットネス機器の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1では、フィットネス機器を利用する利用者の運動中において、可動部材の傾斜度が大きくなったり、移動速度が増加したときに、表示部に表示されるグラフィカルな情報(例えば可動部材の傾斜の変化を示すLEDバー)の表示位置を画面上部に変更し、かつ、そのサイズを拡大することで、表示情報の視認性を向上させるようにしている。それに加えて、タッチパネルの表示アイコンを拡大表示することにより、激しい運動中でもタッチパネルに対して入力がしやすくなるものと思われる。

特開2013−211004号公報(請求項1、段落〔0055〕〜〔0057〕、図1、図8〜図11等参照)

従来のフィットネス機器において、入力部、表示部、タッチパネルなどは、利用者の運動の妨げにならない位置、つまり、運動中の利用者と接触しないように、利用者から離れた位置に設けられる。このため、例えば利用者が運動中に機器の設定を変えようとした場合、利用者が体勢を崩しながら入力部やタッチパネルを操作する必要があり、機器の利便性が低下していた。また、入力部やタッチパネルには、該フィットネス機器を利用する全ての利用者が触れるため、直前の利用者の汗が入力部等に付着していることもあり、不衛生であるのみならず、心理面で不快感が生ずることもあった。

本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、機器を構成するデバイスが利用者の運動を妨げるのを回避しながら、利用者の運動中の入力を容易にして機器の利便性を向上させることができ、また、衛生面にも優れたフィットネス機器と、そのフィットネス機器を備えたフィットネスシステムとを提供することにある。

本発明の一側面に係るフィットネス機器は、可動部材を有し、利用者の運動に伴って前記可動部材が変位するフィットネス機器であって、該フィットネス機器の設定を入力するための入力画面を映像として空中に表示する空中映像表示デバイスと、空中に表示された前記入力画面の所定位置における指示物を非接触で検知して、前記設定の入力を受け付ける非接触入力デバイスとを備えている。

本発明の他の側面に係るフィットネスシステムは、上述したフィットネス機器と、前記フィットネス機器から通信回線を介して送信される、前記可動部材の変位に基づいて得られる利用者の運動情報を蓄積し、管理する管理サーバーとを備えている。

上記の構成によれば、空中映像表示デバイスおよび非接触入力デバイスを、運動中の利用者と接触しない位置に配置しつつ、入力画面だけを利用者の前方の空中に映像として表示させて、入力位置の検知、すなわち、入力画面の所定位置における指示物の検知に基づく設定入力が可能となる。これにより、機器を構成するデバイスが利用者の運動を妨げるのを回避しながら、入力画面に対する利用者の運動中の入力を容易にして、機器の利便性を向上させることができる。また、空中に表示される入力画面は映像であるため、入力画面に対する入力時に、利用者の汗が入力画面に付着するといったこともなく、衛生面に優れた機器を実現することができる。

本発明の実施の一形態に係るフィットネス機器を斜め後方から見た斜視図である。

上記フィットネス機器の構成を簡略化して示す説明図である。

上記フィットネス機器によって空中に表示される入力画面の一例を示す斜視図である。

上記フィットネス機器の制御系の構成を示すブロック図である。

上記フィットネス機器が備える空中映像表示デバイスの一例である、コーナーミラー方式の空中映像表示デバイスの概略の構成を模式的に示す斜視図である。

上記空中映像表示デバイスを、2枚の光学パネルを貼り合わせて構成したときの、一方の光学パネルに含まれるミラー素子の斜視図である。

他方の光学パネルに含まれるミラー素子の斜視図である。

2次元での実像の結像原理を示す説明図である。

3次元空間での光線の反射を模式的に示す説明図である。

3次元空間において、点光源から発せられた複数の光線が、別々の反射面を介して1点に集光する様子を模式的に示す説明図である。

上記空中映像表示デバイスの他の例である、凹面ミラー方式の空中映像表示デバイスの概略の構成を模式的に示す説明図である。

上記空中映像表示デバイスのさらに他の例である、ホログラム方式の空中映像表示デバイスの概略の構成を模式的に示す説明図である。

上記フィットネス機器が備える非接触入力デバイスの一構成例を示す説明図である。

3次元空間内にフィットする楕円パターンの一例を示す説明図である。

上記楕円パターンの他の例を示す説明図である。

上記フィットネス機器の他の構成を示すブロック図である。

利用者の顔表面の輝度変化と、緑色成分の輝度波形とを模式的に示す説明図である。

上記入力画面の他の例を示す斜視図である。

上記フィットネス機器を含むフィットネスシステムの概略の構成を示す説明図である。

上記フィットネスシステムが有する管理サーバーの概略の構成を示すブロック図である。

上記管理サーバーにて作成された統計の一例を示す説明図である。

本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本明細書において、数値範囲をa〜bと表記した場合、その数値範囲に下限aおよび上限bの値は含まれるものとする。また、本発明は、以下の内容に限定されるものではない。

〔フィットネス機器の構成について〕 図1は、本実施形態のフィットネス機器1を斜め後方から見た斜視図であり、図2は、フィットネス機器1の構成を簡略化して示す説明図である。なお、以下で示す前後、左右、上下の各方向は、フィットネス機器1を利用している利用者から見て、前後、左右、上下の各方向を指すものとする。

フィットネス機器1は、例えばトレッドミル(ランニングマシン、ウェーキングマシン)であり、可動部材2と、表示素子3と、空中映像表示デバイス4と、非接触入力デバイス5とを備えており、利用者の運動に伴う可動部材2の変位により、利用者の運動を促進、支援する。可動部材2、表示素子3、空中映像表示デバイス4および非接触入力デバイス5は、側方から見て略L字型の機器本体1aに収容または支持されている。

可動部材2は、例えば無端状のベルトであり、機器本体1aの底部1a1に支持されている。利用者が可動部材2上を走ったり、歩いたりすることで、可動部材2が変位(移動、周回)し、利用者の運動が促進される。可動部材2の負荷は、後述する入力画面Mでの設定入力に基づき、駆動機構2a(図4参照)によって調整される。

表示素子3は、空中映像表示デバイス4によって空中に表示される映像の元となる物体像(後述する入力画面Mと同じ映像)を表示するとともに、表示映像に対応する光(映像光)を出射する素子であり、例えば液晶パネル(LCD)や有機EL(Electro-Luminescence)表示装置などで構成されている。表示素子3は、機器本体1aの筐体1a2の内部に配置されている。筐体1a2は、底部1a1の前方の左右位置から上方に立ち上がった2本の脚部1a3・1a3で支持されている。

空中映像表示デバイス4は、フィットネス機器1の設定を入力するための入力画面Mを空中に映像として表示するデバイスである。空中映像表示デバイス4の詳細については後述するが、空中映像表示デバイス4が例えばコーナーミラー方式の表示デバイスで構成される場合、表示素子3の表示面に垂直な方向に対して、空中映像表示デバイス4の光入射面が45°の度で傾くように、空中映像表示デバイス4を配置することにより、空中映像表示デバイス4に対して表示素子3と面対称となる位置で、かつ、空中映像表示デバイス4と利用者との間の空中に、入力画面Mを表示させることができる。したがって、筐体1a2内での表示素子3および空中映像表示デバイス4の配置位置(互いの離間距離や底部1a1に対する角度)を適切に設定することにより、利用者が前方に視認しやすく、かつ、入力しやすい位置に、入力画面Mを表示させることができる。

図3は、上記した入力画面Mの一例を示している。フィットネス機器1の設定としては、可動部材2の移動速度、負荷、傾斜度のほか、テレビ画面や広告の表示の有無、音声情報の出力の有無、などがある。入力画面Mには、上記設定を入力するための入力ボタン6が含まれる。入力ボタン6は、テンキー(数値入力キー)、UP/DOWNキー、選択キー、スタートキー、ストップキーなどの各種動作キーで構成される。この他、利用者の体重や年齢など、消費カロリーの計算に必要な情報を、入力ボタン6を介して入力することもできる。なお、入力画面Mは映像であるため、入力画面Mに含まれる入力ボタン6も映像である。

また、入力画面Mには、入力されたフィットネス機器1の設定や、利用者の現在の運動の状況を表示させることもできる。運動の状況としては、例えば、走行距離、平均速度、走行時間、消費カロリー(体重と走行距離とから概算)などがある。また、可動部材2に着地センサを内蔵しておければ、着地センサからの情報に基づいて、歩数、歩幅、ピッチなどを表示させることもできる。

非接触入力デバイス5は、空中映像表示デバイス4によって空中に表示された入力画面Mの所定位置における指示物Vを非接触で検知して、設定の入力を受け付けるデバイスである。非接触入力デバイス5としては、赤外線を用いた動体検知によって、上記指示物Vを非接触で検知するデバイスを用いることができる。利用者は赤外線を視認できないため、位置検知(所定位置における指示物Vの検知)に赤外線を用いることで、利用者に気付かれることなく位置検知を行うことができる。なお、非接触入力デバイス5の詳細については後述する。なお、入力位置を指定するための指示物Vは、利用者の指であってもよいし、ペンであってもよい。

図4は、フィットネス機器1の制御系の構成を示すブロック図である。フィットネス機器1は、上記した可動部材2、表示素子3、空中映像表示デバイス4、非接触入力デバイス5のほかに、駆動機構2a、記憶部7、計時部8、通信部9および制御部10(機器側制御部)を備えている。制御部10は、フィットネス機器1の各部の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)で構成されており、記憶部7に記憶されている動作プログラムを実行し、各部を動作させる。

駆動機構2aは、モータやローラを含んで構成され、可動部材2を駆動する。また、駆動機構2aは、可動部材2の傾斜度を調整する機械的な調整機構を含む。制御部10は、非接触入力デバイス5にて検知された情報に基づいて駆動機構2aを駆動することにより、可動部材2の移動速度、負荷、傾斜度を所定の値に設定することができる。

記憶部7は、フィットネス機器1で取得される情報や、制御部10を動作させるためのプログラムを記憶するメモリであり、RAM、ROM、不揮発性メモリなどを含んで構成されている。フィットネス機器1で取得される情報には、可動部材2の変位に基づいて得られる利用者の運動情報(例えば走行距離)、入力画面Mにて入力され、非接触入力デバイス5にて検知されたフィットネス機器1の各種設定、計時部8にて取得された情報(例えば日時や走行時間)などが含まれる。

なお、駆動機構2aのローラの1回転あたりの可動部材2の移動量を予め求めておけば、ローラの回転数に基づいて可動部材2の移動量、すなわち、利用者の運動時の走行距離を求めることができる。上述した制御部10は、上記ローラの回転数に基づいて走行距離を求める演算回路を含んでいる。

計時部8は、時間を計時するタイマーであり、例えば利用者の運動の日時や、利用者の運動時間(例えば走行時間)を計時する。通信部9は、フィットネス機器1と外部機器(例えば図18で示す管理サーバー120や外部端末機器130)との間で情報を送受信するためのインターフェースである。

上記の構成によれば、表示素子3の表示面に、入力画面Mの元となる映像が表示されると、表示素子3からの映像光が空中映像表示デバイス4を介して空中に導かれる。これにより、フィットネス機器1の設定を入力するための入力画面Mが、映像として空中に表示される。入力画面Mにおける入力位置(所定位置における指示物V)は、非接触入力デバイス5によって検知されるため、利用者が、表示された入力画面Mの所定位置に指を置くなどして入力位置を指定することにより、フィットネス機器1の設定入力が受け付けられる。制御部10は、非接触入力デバイス5で受け付けた入力に基づいて、駆動機構2aを駆動させるなど、フィットネス機器1の各部を動作させる。

このように、空中映像表示デバイス4によって入力画面Mを空中に表示し、非接触入力デバイス5にて入力画面の所定位置における指示物Vを非接触で検知する構成とすることにより、空中映像表示デバイス4および非接触入力デバイス5(以下、これらをまとめてデバイスとも称する)を、運動中の利用者と接触しない位置に配置しつつ、入力画面Mだけを、空中で、運動中の利用者が入力しやすい位置(例えば運動中の利用者の前方で、利用者に近い位置)に配置(表示)することができる。これにより、デバイスによって利用者の運動を妨げることなく、入力画面Mに対する利用者の運動中の入力を容易にすることができ(利用者が運動中でも体勢を大きく崩すことなく入力を行うことができ)、フィットネス機器1の利便性を向上させることができる。なお、入力画面Mは映像であるため、入力画面Mが運動中の利用者と重なっても、利用者の運動を妨げることはない。また、入力画面Mは映像(実像)として空中に表示されるため、利用者は特殊な眼鏡をかけなくても、空中に表示された入力画面Mを容易に視認することができる。

特に、入力画面Mは、空中映像表示デバイス4と利用者との間の空中に表示されるため、利用者が空中映像表示デバイス4の方向を見ることで、空中に表示された入力画面Mを確実に視認することができる。また、入力画面Mが利用者と重ならないため、利用者は運動中でも常に入力画面Mを視認することができる。

また、空中に表示された入力画面Mに対して入力を行うことで、利用者は物理的に存在するデバイスに一切触れずに入力を行うことができる。しかも、入力画面Mは映像であるため、入力画面Mに対する入力時に、利用者の汗が入力画面Mに付着するといったこともない。これにより、衛生的に優れたフィットネス機器1を実現することができ、心理面での不快感(心理的な抵抗)を低減することもできる。

〔空中映像表示デバイスの詳細について〕 (コーナーミラー方式) 上述した空中映像表示デバイス4は、コーナーミラー方式の表示デバイスで構成することができる。コーナーミラー方式とは、表示素子3からの映像光を、平面視で直交する複数の反射面を介して空中に導くことにより、空中に映像(入力画面M)を表示する方式である。コーナーミラー方式では、後述する凹面ミラー方式やホログラム方式に比べて、空中に表示する映像の解像度が高く、歪みも少ないため、高品位な映像を利用者に視認させることができる。コーナーミラー方式の表示デバイスには、上記複数の反射面が別々の層に形成された2層タイプと、同じ層に形成された1層タイプとがあるが、表示原理はどちらも同じであり、どちらを採用してもよい。以下、例として、2層タイプの表示デバイスについて説明する。

図5は、空中映像表示デバイス4の概略の構成を模式的に示す斜視図である。空中映像表示デバイス4は、2枚の光学パネル20・30を貼り合わせて構成されている。一方の光学パネル20は、光学パネル20・30の積層方向(例えばZ方向)に垂直な面内で互いに垂直な2方向のうちの一方向(例えばX方向)に、複数のミラー素子21を並べて接着剤で接着することによって形成されている。他方の光学パネル30は、上記2方向のうちの他の方向(例えばY方向)に、複数のミラー素子31を並べて接着剤で接着することによって形成されている。

図6は、1つのミラー素子21の斜視図である。ミラー素子21は、直方体状の透明基板21aを有している。透明基板21aは、Y方向に延びており、対向する2面(例えばYZ面に沿った2面)のうちの一方の面に、反射膜21bが蒸着によって形成されている。なお、反射膜21bは、透明基板21aの対向する2面の両面に形成されていてもよい。

図7は、1つのミラー素子31の斜視図である。ミラー素子31は、直方体状の透明基板31aを有している。透明基板31aは、X方向に延びており、対向する2面(例えばZX面に沿った2面)のうちの一方の面に、反射膜31bが蒸着によって形成されている。なお、反射膜31bは、透明基板31aの対向する2面の両面に形成されていてもよい。

Y方向に延びる複数のミラー素子21をX方向に隣接して並べることにより、複数の反射膜21bが、ミラー素子21のX方向の幅に応じた間隔でX方向に並んで位置する。同様に、X方向に延びる複数のミラー素子31をY方向に隣接して並べることにより、複数の反射膜31bが、ミラー素子31のY方向の幅に応じた間隔でY方向に並んで位置する。このような複数のミラー素子21・31の配置により、各ミラー素子21の反射膜21b(反射面)と各ミラー素子31の反射膜31b(反射面)とは、平面視で(Z軸方向から見て)互いに直交する位置関係となる。

なお、各ミラー素子21には、互いの接着厚みを均一にするためのスペーサが一体的に形成されていてもよい。同様に、各ミラー素子31には、互いの接着厚みを均一にするためのスペーサが一体的に形成されていてもよい。

上記構成の空中映像表示デバイス4を用いることにより、空中に映像を結像させることができる。以下、その結像原理について説明する。

図8は、2次元(ZX平面内)での実像の結像原理を示している。点光源Pから発せられた複数の光線は、Z軸に平行な反射面(反射膜21b)でそれぞれ反射され、X軸に対して点光源Pとは反対側の位置P’(点光源PとX軸に対して対称な位置)に集光する。これにより、位置P’にて、点光源Pの実像が結像される。

図9は、3次元空間(XYZ座標系)での光線の反射を模式的に示している。3次元空間では、点光源Oから発せられた光線Aを、ZX平面内の光線a1と、YZ平面内の光線a2とに分解し、図8に倣って、それぞれの光線a1・a2のZX平面内またはYZ平面内での反射を考えることで、光線AのZ軸との交点を求めることができる。つまり、ZX平面内の光線a1は、YZ面に平行な反射面(反射膜21b)で反射された後、Z軸に向かい、YZ平面内の光線a2は、ZX面に平行な反射面(反射膜31b)で反射された後、Z軸に向かう。これらの光線a1・a2は、Z軸上の1点、つまり、点O’で交わる。したがって、光線Aは、反射膜21bおよび反射膜31bにて計2回反射した後、Z軸上の点O’に向かうことになる。

図10は、3次元空間において、点光源Oから発せられた複数の光線が、別々の反射面を介して1点に集光する様子を模式的に示している。点光源Oから発せられた複数の光線は、図9と同様にして、YZ面に平行な反射面(反射膜21b)およびZX面に平行な反射面(反射膜31b)で反射され、Z軸上の同じ点O’に集光する。これにより、点O’にて、点光源Oの実像が結像される。

つまり、点光源Oの位置に表示素子3を配置すると、表示素子3からの映像光は、平面視で直交する複数の反射面21b・31bで順に反射されて空中に導かれ、点光源O’の位置に集光する。これにより、点光源O’の位置にて、表示素子3の表示映像の実像(入力画面M)が表示される。

なお、実際には、各反射面の高さ方向(Z軸方向)における光線の入射位置のずれや、各反射面の配置精度などにより、集光状態にずれが生じるが、このずれは実像の観察において無視できるほど小さいものとする。また、光線の中には、各反射面で3回以上反射するような複雑な経路を辿る光線も存在するが、そのような光線も無視できるものとする。

(凹面ミラー方式) 空中映像表示デバイス4は、凹面ミラー方式の表示デバイスであってもよい。凹面ミラー方式とは、表示素子3からの映像光を、凹面ミラーを介して空中に導くことにより、映像(入力画面M)を空中に表示する方式である。凹面ミラーは低コストで入手可能なため、コーナーミラー方式やホログラム方式に比べて、空中映像表示デバイス4を安価に実現することができる。このような凹面ミラー方式の空中映像表示デバイス4としては、例えば米国特許公報第6817716号明細書に開示の表示デバイスを用いることができる。

図11は、上記公報に開示の、凹面ミラー方式の空中映像表示デバイス4の概略の構成を示す説明図である。表示素子3からの映像光は、ハーフミラー41に入射し、一部の映像光はハーフミラー41を透過し、残りの映像光はハーフミラー41で反射される。ハーフミラー41で反射された映像光は、凹面ミラー42で反射されて再度ハーフミラー41に入射する。そして、ハーフミラー41を透過した映像光が空中に導かれる。これにより、表示素子3にて表示された映像の実像(入力画面M)が空中に表示される。

(ホログラム方式) 空中映像表示デバイス4は、ホログラム方式の表示デバイスであってもよい。すなわち、空中映像表示デバイス4は、入力画面Mのホログラム映像を生成するホログラム生成ユニットを含み、上記ホログラム映像を空中に表示するデバイスであってもよい。ホログラム映像を用いることにより、奥行き(立体感)のある映像を表示することができる。したがって、例えば入力画面Mの各入力ボタン6に凹凸をつけて立体感を出すなど、3次元的な映像表示が容易となる。このようなホログラム方式の空中映像表示デバイス4としては、例えば米国特許公開公報第2014/0033052号明細書に開示の表示デバイスを用いることができる。なお、空中映像表示デバイス4がホログラム方式の場合、表示素子3は不要である(空中映像表示デバイス4が空間光変調器を有するため)。

図12は、上記公報に開示の、ホログラム方式の空中映像表示デバイス4の概略の構成を示す説明図である。ホログラム生成ユニット51は、光源および空間光変調器(SLM;Spacial Light Modulator)を含んでいる。ホログラム生成ユニット51にて生成されたホログラム映像を表す光は、凹面鏡52で反射された後、V字型プリズム53を介して平面鏡54に入射し、そこで反射された後、凹面鏡55を介して空中に導かれる。これにより、ホログラム映像(入力画面M)が空中に表示される。なお、V字型プリズム53を移動させることにより、ホログラム映像のフォーカス調整を行うことが可能である。また、ホログラム生成ユニット51にて、利用者の左右の眼に対応して異なるホログラム映像を生成し、軸54aを中心として平面鏡54を微小角度(例えば3°)回転させることにより、利用者は、左右の眼で異なるホログラム映像を視認することができる。

〔非接触入力デバイスの詳細について〕 次に、上述した非接触入力デバイス5の詳細について説明する。赤外線を用いて動体検知を行う非接触入力デバイス5としては、例えば、マイクロソフト社のKinect(登録商標)や、リープモーション社のLEAP MOTION(登録商標)コントローラなど、公知のデバイスを用いることができる。これらのデバイスは小型であるが、高精度な位置検知が可能である。

Kinect(登録商標)には、Light Coding方式が採用されたセンサと、TOF(Time of Flight)方式が採用されたセンサとの2種類がある。前者のセンサは、赤外線パターンを投光するIRプロジェクタと、投光された赤外線パターンを読み取るIRカメラとを備えており、動体に投光した赤外線パターンをIRカメラで撮影し、(工場出荷時にキャリブレーションしておいた)パラメータを用いて、三角測量により画像上の各点のデプス(位置)を算出する。

すなわち、Light Coding方式では、「キャリブレーション(準備)」と「テスト(実際の撮影)」との2段階で位置検知が行われる。「キャリブレーション」では、既知のパターンについて「パターン中の各点がどれだけ移動(シフト)すると、デプスがどれだけ変化するか」というパラメータを、単純で正確な物体(平面や立方体など)を撮影することによって予め求めておく。そして、「テスト」では、撮影した画像の各点が既知パターンのどの位置に相当するかを画像処理(テンプレートマッチングなど)によって求め、あとは「キャリブレーション」で求めておいたパラメータから、その画素のデプスを計算する。

一方、後者のセンサ(TOF方式のセンサ)は、パルス変調された赤外線を投光するプロジェクタと、赤外線カメラとを備えており、動体に投光した赤外線が反射して戻ってくる時間を計測し、上記時間と赤外線の移動速度とから、動体の各点までの距離(位置情報)を得る。

LEAP MOTION(登録商標)コントローラは、図13に示すように、本体60に、赤外線を出射する3つの光源61a・61b・61cと、光源61a・61bの間に配置される左カメラ62Lと、光源61b・61cの間に配置される右カメラ62Rとを備えている。左カメラ62Lおよび右カメラ62Rで撮影された画像から、指の外形によって遮蔽された3次元空間63(Visual Hull)が算出される。指先やペン先の断面64を楕円形状と考えた場合、上記楕円形状が3次元空間63内でフィットした場合には、その楕円の位置を、指先やペン先の位置として検知することができる。

ここで、3次元空間63内にフィットする楕円のパターンとしては、図14Aおよび図14Bの2通りのパターンが考えられる。しかし、指やペン等の形状および構造(断面楕円の長軸と短軸との長さの比)を考えると、楕円は一義的に図14Aのパターンに決まり、図14Bのパターンは排除される。したがって、3次元空間63を算出し、その3次元空間63内にフィットする楕円の位置を把握することにより、指先やペン先による入力位置を高速、高精度で検知することが可能となる。

〔フィットネス機器の他の構成について〕 図15は、フィットネス機器1の他の構成を示すブロック図である。フィットネス機器1は、図2および図4等で示した構成に加えて、指向性音響システム11および生体情報検知部12の少なくとも一方をさらに備えた構成であってもよい。

指向性音響システム11は、フィットネス機器1を使用している利用者にのみ音声情報を提供するシステムであり、音声情報を提供する範囲が上記利用者に限られている(指向性が非常に狭い)。このような指向性音響システム11としては、例えばヤマハ社のTLFスピーカー(TLF−SP1−B2X1など)、三菱電機エンジニアリング社の指向性音響システム(MSP−50E−1など)を用いることができる。上記音声情報には、音楽、テレビの音声、ラジオの音声のみならず、現在運動中の利用者の運動情報(走行速度、走行距離)の音声、広告(宣伝)の音声などが含まれる。音声情報の提供の有無の設定、および提供する音声情報の選択は、利用者が入力画面Mでの入力によって行うことができる。

指向性音響システム11により、フィットネス機器1を使用している利用者にのみ音声情報が提供され、例えば隣りの機器を利用している利用者には上記音声情報が提供されない。このため、利用者は周囲に気を遣うことなく、気軽にかつ自由に音声情報を聞き、楽しむことができる。

生体情報検知部12は、利用者の生体情報を非接触で検知する機構である。上記生体情報は、利用者の心拍数(脈拍数)、血圧、血流の少なくともいずれかの情報を含んでいる。検知された生体情報は、空中映像表示装置4により、入力画面M内または入力画面Mと並べて空中に表示されてもよいし、記憶部7に記憶されてもよいし、通信部9を介して外部のサーバーに送信されてもよい。

ここで、脈拍の検知においては、例えば、株式会社富士通研究所が開発した「顔の画像からリアルタイムに脈拍を計測する技術」を生体情報検知部12に適用してもよい。この場合、生体情報検知部12は、利用者の顔画像を撮影する撮像部(カメラ)と、撮影画像のデータを用いた演算処理によって生体情報(脈拍数)を求める演算部と含んで構成される。

図16は、利用者の顔表面の輝度変化と、緑色成分の輝度波形とを模式的に示している。株式会社富士通研究所が開発した上記技術では、血液中に含まれるヘモグロビンが緑色の光を吸収する特性に着目し、血流から生じると考えられる顔表面の輝度変化を捉えるため、カメラで撮影した利用者の顔の動画像から、取得フレームごとに顔領域の色成分(赤色成分・緑色成分・青色成分)のそれぞれの平均値を求め、3つの色成分に共通するノイズを除去し、緑色成分について輝度波形を抽出する。そして、緑色成分の輝度波形のピーク数から脈拍数を計算する。これにより、短時間での脈拍測定が可能となる。なお、上記の他に、旭化成株式会社の融合ソリューション研究所が開発した非接触脈波検出技術を生体情報検知部12に適用して、脈拍数を非接触で検知してもよい。

血流については、例えば株式会社ニューロサイエンスの非接触型のレーザー血流計(例えばFLO−N1)、株式会社インテグラルのレーザースペックル血流画像化装置(例えばPeriCam PSI)を生体情報検知部12として用いることにより、利用者の血流を非接触で検知することができる。

血圧については、例えば特開2015−054223号公報や特開2014−230671号公報に記載の装置を生体情報検知部12として用いることにより、利用者の血圧を非接触で検知することができる。

以上のように、生体情報検知部12が利用者の生体情報を非接触で検知することにより、生体情報の測定のために、利用者に運動を中止させる必要がない。つまり、利用者に運動を継続させたまま、生体情報を測定できる。また、例えばカフを腕に巻き付けて血圧を測定する接触式の測定では、カフによる圧迫感が生じることもあるが、上記のように非接触で生体情報を検知する場合、利用者は圧迫感や違和感を抱くこともない。また、生体情報は、利用者の心拍数、血圧、血流の少なくともいずれかの情報を含んでいるので、心拍数等に基づいて利用者の体調を適切に管理することができる。

〔広告表示について〕 上述した空中映像表示デバイス4は、広告情報を空中に表示してもよい。つまり、表示素子3に上記広告情報を表示し、空中映像表示デバイス4によって上記広告情報の実像を空中に表示するようにしてもよい。このとき、広告情報は、入力画面M内に表示されてもよいし、入力画面Mの外部に(例えば入力画面Mと並べて)表示されてもよい。

図17は、空中映像表示デバイス4によって空中に表示される入力画面Mの他の例を示している。入力画面M内には、広告情報Sが表示されている。広告情報Sとしては、例えば、フィットネス機器1が設置されているスポーツクラブ内で販売されているスポーツ用品、スポーツウェア、サプリメントなどの商品情報、各種イベントや大会の告知の情報、スポーツ関連メーカーが販売する新製品の情報、などがある。なお、広告主は、必要に応じて、フィットネス機器1を管理している会社に対して広告宣伝費を支払うことになる。利用者が興味のある商品については、表示された商品に指を当て、非接触入力デバイス5によって入力位置(所定位置における利用者の指)を検知することにより、上記商品の詳細を表示することもできるし、上記商品を販売する会社のホームページを表示することもできる。

このように、空中映像表示デバイス4が広告情報Sを空中に表示することにより、利用者に対して広告宣伝活動を行うことができる。また、上述のように、利用者は、表示された広告情報Sからホームページ等にアクセスして追加情報を取得することもできる。

〔フィットネスシステムについて〕 図18は、フィットネス機器1を含むフィットネスシステム100の概略の構成を示す説明図である。上述したフィットネス機器1を、通信回線110を介して管理サーバー120と接続することにより、フィットネスシステム100を構築することができる。管理サーバー120は、フィットネス機器1の可動部材2の変位に基づいて得られる利用者の運動情報(例えば走行距離、走行速度)、および生体情報検知部12(図15参照)にて検知された生体情報(例えば心拍数、血圧、血流の情報)を蓄積し、管理する。つまり、フィットネス機器1で取得された情報(運動情報、生体情報)は、通信回線110を介して管理サーバー120に送信され、管理サーバー120にて利用者ごとに管理される。

図19は、管理サーバー120の概略の構成を示すブロック図である。管理サーバー120は、記憶部121(サーバー側記憶部)と、情報処理部122と、通信部123と、制御部124(サーバー側制御部)とを備えている。記憶部121は、上記した運動情報、生体情報および後述する統計を蓄積するとともに、制御部124の動作プログラムを記憶する。この記憶部121は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、ハードディスクなどを含んで構成されている。

情報処理部122は、記憶部121に蓄積された運動情報をもとに、利用者の一定期間の運動の統計を作成するブロックであり、例えば情報処理や演算処理を行う回路や専用基板を含んで構成される。上記の統計としては、例えば、利用者の積算走行距離や平均速度の推移などがある。通信部123は、外部との間で情報を送受信するためのインターフェースである。

制御部124は、管理サーバー120の各部の動作を制御するCPUで構成されており、記憶部121に記憶されている動作プログラムを実行し、各部を動作させる。この制御部124は、利用者固有情報のフィットネス機器1への送信も制御している。なお、上記の利用者固有情報とは、上記統計をはじめ、記憶部121に蓄積された利用者の過去の運動情報や生体情報など、利用者に固有の情報を指す。

上記の構成において、フィットネス機器1で取得された運動情報や生体情報は、通信回線110を介して管理サーバー120に送信され、記憶部121に蓄積される。そして、情報処理部122により、上記運動情報をもとに、利用者ごとに一定期間の運動の統計が作成される。図20は、上記統計の一例として、利用者の過去3週間の走行距離の統計(積算走行距離)を示している。

上記統計を含む利用者固有情報は、フィットネス機器1からの送信指示を受けて、制御部124の制御により、管理サーバー120からフィットネス機器1に送信される。

ここで、利用者固有情報のフィットネス機器1への送信手順は、以下の通りである。まず、フィットネス機器1の空中映像表示デバイス4は、管理サーバー120に対して、フィットネス機器1への利用者固有情報の送信を指示するための指示画面を空中に表示する。この指示画面は、空中に表示された入力画面M内にあってもよいし、入力画面Mの外側にあってもよい。そして、非接触入力デバイス5が上記指示画面における指示入力を非接触で検知すると、制御部10は、管理サーバー120に対して、利用者固有情報のフィットネス機器1への送信を指示する。管理サーバー120の制御部124は、フィットネス機器1からの上記送信指示を受けて、利用者固有情報をフィットネス機器1に送信する。

利用者固有情報がフィットネス機器1に送信されると、その利用者固有情報は、空中映像表示デバイス4によって空中に表示される。つまり、表示素子3に利用者固有情報が表示され、その表示映像の実像が空中映像表示デバイス4によって空中に表示される。なお、空中映像の表示(表示素子3での映像の表示)は、制御部10によって制御される。

以上のように、フィットネスシステム1においては、フィットネス機器1で取得された情報(運動情報、非接触検知による生体情報)が、管理サーバー120に送信されてそこで一括管理されるため、これらの情報を統合して、健康面でのトータルケアに利用することができる。

また、管理サーバー120にて、情報処理部122が、利用者の一定期間の運動の統計を作成することにより、その統計を出力して(上記の例では空中映像として表示して)、利用者に提示することができる。これにより、利用者はその統計を参考にして、今後の運動の予定(プログラム)を立てることができる。例えば、積算走行距離の伸び方を見て、今後の走行距離を増やす(運動が足りていない場合)/減らす(疲労回復に努める場合)などの判断が可能となる。

また、上記統計を含む利用者固有情報は、フィットネス機器1に送信され、そこで空中映像として表示されるため、利用者は、フィットネス機器1を利用して運動している最中に、空中に表示された利用者固有情報を見て、現在の運動量(例えば走行距離)を増やすべきか否かなど、運動の程度をその場で考えることができる。

また、上記の利用者固有情報は、フィットネス機器1からの送信指示に基づいて、管理サーバー120からフィットネス機器1に送信されるため、利用者が必要な場合のみ、利用者固有情報を利用者にフィードバックして健康管理に役立てることができる。また、上記送信指示は、空中に表示された指示画面(空中映像)での指示入力に基づいて行われるため、利用者は運動中でも簡単に送信指示ができ、便利である。

ところで、フィットネスシステム100は、図18に示すように、プリンタ130を有していてもよい。そして、上記した利用者固有情報は、プリンタ130にて印刷されてもよい。なお、図18では、プリンタ130は、管理サーバー120と接続されている例を示しているが、フィットネス機器1と接続されていてもよい。

プリンタ130によって利用者固有情報が印刷されることにより、利用者は印刷された利用者固有情報を見て、運動の状況を確実に把握することができる。また、印刷物を保存して、必要なときに利用者固有情報を確認することもできる。

また、上記の利用者固有情報は、管理サーバー120と通信可能に接続される外部端末機器140からの送信指示に基づいて、管理サーバー120から外部端末機器140に送信され、外部端末機器140の表示部140aに表示されてもよい。なお、外部端末機器140としては、例えば利用者個人が所有しているパーソナルコンピュータや、スマートフォンなどの携帯情報端末を考えることができる。

外部端末機器140からの管理サーバー120へのアクセスにより、利用者固有情報が外部端末機器140に送信され、表示部140aに表示されるため、例えば利用者の自宅や外出先で、利用者固有情報を確認して、今後の健康管理に役立てることが可能となる。

なお、フィットネスシステム100は、さらに、通信機能を備えた計測機器(例えば体重計や体脂肪計)を含み、管理サーバー120と通信可能に接続されていてもよい。この場合、管理サーバー120の記憶部121には、フィットネス機器1から送信される情報に加えて、上記計測機器から送信されるデータ(例えば体重や体脂肪率に関するデータ)が記憶されてもよい。また、スマートフォンなどの外部端末機器140で手入力されたデータ(例えば身長や年齢に関するデータ)が、記憶部121に記憶されてもよい。

〔その他〕 本実施形態では、フィットネス機器1としてトレッドミルを想定したが、その他、フィットネスバイク(自転車型フィットネス機器)、楕円運動マシン、ステッパマシン、ローイングマシン、スキー・シミュレーションマシン、脚プレスマシン、クライミングマシン、振子運動マシン、重量プルダウンマシン、ベンチプレスマシン、スクワットマシン、腹筋運動マシン、などの機器についても、本実施形態の構成を適用することができる。例えば、運動時の負荷、往復運動の回数、運動時間、プログラムなどの何らかの設定を入力画面にて入力する必要のある機器については、入力画面を空中に表示させてその入力画面の所定位置における指示物を非接触で検知する本実施形態の構成を適用することができる。このとき、利用者の運動に伴って変位する可動部材2としては、利用者の足が接触するベルトやペダル、利用者の手で把持されるハンドグリップ、利用者の身体の他の部位(脛、肩、大腿部など)が接触するパッド部などを想定することができる。

以上で説明した本実施形態のフィットネス機器およびフィットネスシステムは、以下のように表現されてもよい。

本実施形態のフィットネス機器は、可動部材を有し、利用者の運動に伴って前記可動部材が変位するフィットネス機器であって、該フィットネス機器の設定を入力するための入力画面を映像として空中に表示する空中映像表示デバイスと、空中に表示された前記入力画面の所定位置における指示物を非接触で検知して、前記設定の入力を受け付ける非接触入力デバイスとを備えている。

前記空中映像表示デバイスは、前記入力画面を、該空中映像表示デバイスと利用者との間の空中に表示することが望ましい。

前記フィットネス機器は、映像光を出射する表示素子をさらに備え、前記空中映像表示デバイスは、前記表示素子からの前記映像光を、平面視で直交する複数の反射面を介して空中に導くことにより、前記入力画面を空中に表示する、コーナーミラー方式の表示デバイスであってもよい。

前記フィットネス機器は、映像光を出射する表示素子をさらに備え、前記空中映像表示デバイスは、前記表示素子からの前記映像光を、凹面ミラーを介して空中に導くことにより、前記入力画面を空中に表示する、凹面ミラー方式の表示デバイスであってもよい。

前記空中映像表示デバイスは、前記入力画面のホログラム映像を生成するホログラム生成ユニットを含み、前記ホログラム映像を空中に表示する、ホログラム方式の表示デバイスであってもよい。

前記非接触入力デバイスは、赤外線を用いた動体検知によって、前記指示物を非接触で検知してもよい。

前記フィットネス機器は、該フィットネス機器を使用している利用者にのみ音声情報を提供する指向性音響システムをさらに備えていてもよい。

前記フィットネス機器は、利用者の生体情報を非接触で検知する生体情報検知部をさらに備えていてもよい。

前記生体情報は、利用者の心拍数、血圧、血流の少なくともいずれかの情報を含んでいてもよい。

前記空中映像表示デバイスは、広告情報を空中に表示してもよい。

前記指示物の断面形状は、楕円形状であってもよい。

前記指示物は、利用者の指であってもよい。

本発明の他の側面に係るフィットネスシステムは、上述したフィットネス機器と、前記フィットネス機器から通信回線を介して送信される、前記可動部材の変位に基づいて得られる利用者の運動情報を蓄積し、管理する管理サーバーとを備えている。

前記管理サーバーは、前記運動情報を蓄積するサーバー側記憶部と、前記サーバー側記憶部に蓄積された前記運動情報をもとに、利用者の一定期間の運動の統計を作成する情報処理部とを備えていてもよい。

前記管理サーバーは、前記統計を含む利用者固有情報の、前記フィットネス機器への送信を制御するサーバー側制御部をさらに備え、前記フィットネス機器は、前記サーバー側制御部の制御によって、前記利用者固有情報が該フィットネス機器に送信されたときに、前記空中映像表示デバイスによって前記利用者固有情報を空中に表示させてもよい。

前記フィットネス機器の前記空中映像表示デバイスは、前記管理サーバーに対して、前記フィットネス機器への前記利用者固有情報の送信を指示するための指示画面を空中に表示し、前記フィットネス機器は、前記非接触入力デバイスが前記指示画面における指示入力を非接触で検知した場合に、前記管理サーバーに対して、前記利用者固有情報の前記フィットネス機器への送信を指示する機器側制御部を備え、前記サーバー側制御部は、前記機器側制御部から前記利用者固有情報の送信指示があったときに、前記利用者固有情報を前記フィットネス機器に送信してもよい。

前記フィットネスシステムは、前記統計を含む利用者固有情報を印刷するプリンタをさらに備えていてもよい。

前記統計を含む利用者固有情報は、前記管理サーバーと通信可能に接続される外部端末機器からの指示に基づいて、前記管理サーバーから前記外部端末機器に送信され、前記外部端末機器の表示部に表示されてもよい。

本発明は、フィットネス機器およびフィットネスシステムに利用可能である。

1 フィットネス機器 2 可動部材 3 表示素子 4 空中映像表示デバイス 5 非接触入力デバイス 10 制御部(機器側制御部) 11 指向性音響システム 12 生体情報検知部 100 フィットネスシステム 110 通信回線 120 管理サーバー 121 記憶部(サーバー側記憶部) 122 情報処理部 124 制御部(サーバー側制御部) 130 プリンタ 140 外部端末機器 140a 表示部 M 入力画面 S 広告情報 V 指示物

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