バット基材の製造方法及び打球用バット |
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申请号 | JP2013087791 | 申请日 | 2013-04-18 | 公开(公告)号 | JP2014210050A | 公开(公告)日 | 2014-11-13 |
申请人 | 日本発條株式会社; Nhk Spring Co Ltd; | 发明人 | SHIMODAIRA KATSUMI; | ||||
摘要 | 【課題】弾性体の端部の剥がれ抑制の向上を可能にする打球用バットを提供する。【解決手段】中空状金属製の素管を用いて先端部、打球部、テーパ部、グリップ部を形成し、打球部は、長手方向中間が両側よりも縮径した凹形状部を備え、凹形状部を埋める弾性体を一体的に設けた打球用バットのバット基材の製造方法であって、素管を用い打球部として成形する部分をテーパ部及びグリップ部として成形する部分よりも厚肉に形成する第1工程S1と、厚肉に形成した打球部として成形する部分を前記先端部として成形する部分側から長手方向へ漸次縮径させるスエージング加工を行う第2工程S2と、漸次縮径させた打球部として成形する部分の外周面を切削加工して凹形状部を形成する第3工程S3とを備えたことを特徴とする。【選択図】図5 | ||||||
权利要求 | 中空状金属製の素管を用いて先端部、打球部、テーパ部、グリップ部を形成し、前記打球部は、長手方向中間が両側よりも縮径した凹形状部を備え、前記凹形状部を埋める弾性体を一体的に設けた打球用バットのバット基材の製造方法であって、 前記素管を用い前記打球部として成形する部分を前記テーパ部及びグリップ部として成形する部分よりも厚肉に形成する第1工程と、 前記厚肉に形成した打球部として成形する部分を前記先端部として成形する部分側から長手方向へ漸次縮径させるスエージング加工を行う第2工程と、 前記漸次縮径させた打球部として成形する部分の外周面を切削加工して前記凹形状部を形成する第3工程と、 を備えたことを特徴とするバット基材の製造方法。 請求項1記載のバット基材の製造方法であって、 前記第3工程では、前記凹形状部に対し長手方向に隣接して前記弾性体の端部を固定するための固定面部を共に切削加工する、 ことを特徴とするバット基材の製造方法。 請求項1又は2記載のバット基材の製造方法を用いて製造した打球用バットであって、 前記凹形状部の端部に設けられた相対的な厚肉部と、 この厚肉部の外周面に段付き状に周回形成された前記固定面部とを備え、 前記弾性体の端部を前記固定面部に固定した、 ことを特徴とする打球用バット。 請求項3記載の打球用バットであって、 前記固定面部及び前記凹形状部の各外周面間と前記厚肉部及び前記テーパ部の各内周面間とに、テーパ状の遷移面をそれぞれ備えた、 ことを特徴とする打球用バット。 請求項1又は2記載のバット基材の製造方法を用いて製造した打球用バットであって、 前記凹形状部の端部に設けられた相対的な厚肉部と、 この厚肉部の外周面にアール形状に周回形成された前記固定面部とを備え、 前記弾性体の端部を前記固定面部に固定した、 ことを特徴とする打球用バット。 請求項1〜5の何れか1項記載の打球用バットであって、 前記凹形状部の肉厚をt1とし、前記テーパ部の肉厚をt6としたとき、 t1<t6である、 ことを特徴とする打球用バット。 |
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说明书全文 | 本発明は、軟式野球、ソフトボールなどの軟質ボールに使用する打球用バットに用いるバット基材の製造方法及び打球用バットに関する。 従来、打球の飛距離を伸ばすことが可能なバットの構成について様々な検討が行われ、打球時のボールの変形を小さくして反発特性値を大きくすることが有効であるという知見が得られた。 かかる知見の下に、特許文献1に記載の野球用又はソフトボール用バットが提案されている。 このバットは、先端部、打球部、テーパ部、グリップ部からなり、打球部の凹部に反発特性値が大きくなる物性の弾性体を被覆一体化したものである。 このような構造にすれば、打球時に弾性体が圧縮変形するので、ボールの変形による損失エネルギを抑えることができる。 さらに、該弾性体の復元力が付加されてボールが打ち出されることとなるので、従来のバットよりも反発特性に優れたよく飛ぶバットとすることができる。 つまり、打球時のボールの変形を弾性体の存在により小さくできるとともに、弾性体の復元力を利用できるので、打球の飛距離を伸ばすことができる。 ことに、軟式野球ボールやゴムソフトボールのような柔らかいボールを打球する場合でも、バットの反発特性を増大することができる。 かかるバットでは、打球部の長手方向の中間部で径が細くなる凹部をフォージング加工やスエージング加工により形成することができる。 しかし、フォージング加工は、凹部の形成を比較的容易に行うことができる反面、凹部の長手方向を3分割して行うため、3分割の境目では内側にスジが出易く、スジを起因として壊れ易くなるという問題があった。 また、3分割で加工を行うことで、場所により硬さにばらつきが生じ易く、機械的な品質が安定しないという問題があった。 さらに、フォージング加工は、使用する加工機が特殊であり、スエージング加工よりも加工費が高価になるという問題もあった。 解決しようとする問題点は、フォージング加工は、凹部の内側にスジが出易く、スジを起因として壊れ易く、3分割で加工を行うことで、場所により硬さにばらつきが生じ易く、使用する加工機が特殊であり、スエージング加工よりも加工費が高価になるという問題があった点である。 本発明は、加工費が安価で、硬さにばらつきが出難くすることを可能とするために、中空状金属製の素管を用いて先端部、打球部、テーパ部、グリップ部を形成し、前記打球部は、長手方向中間が両側よりも縮径した凹形状部を備え、前記凹形状部を埋める弾性体を一体的に設けた打球用バットのバット基材の製造方法であって、前記素管を用い前記打球部として成形する部分を前記テーパ部として成形する部分よりも厚肉に形成する第1工程と、前記厚肉に形成した打球部として成形する部分を前記先端部として成形する部分側から長手方向へ漸次縮径させるスエージング加工を行う第2工程と、前記漸次縮径させた打球部として成形する部分の外周面を切削加工して前記凹形状部を形成する第3工程とを備えたことをバット基材の製造方法の特徴とする。 また、前記バット基材の製造方法を用いて製造した打球用バットであって、前記凹形状部の端部に設けられた相対的な厚肉部と、この厚肉部の外周面に段付き状に周回形成された前記固定面部とを備え、前記弾性体の端部を前記固定面部に固定したことを打球用バットの特徴とする。 本発明のバット基材の製造方法は、上記構成であるから、凹形状部を安価な加工方法であるスエージング加工及び切削加工により加工し、且つ分割せずに一つの型で連続的にスエージング加工を行うため、凹形状部の硬さが場所に係わらず均一になり品質向上を図ることができる。 本発明の打球用バットは、上記構成であるから、弾性体の端部を段付き状の固定面部に固定することができ、弾性体の端部の肉厚保持と段付き状の固定面部への嵌合とにより、弾性体の端部の剥がれを抑制し、耐久性を向上させることができる。 また、固定面部は、厚肉部を適度に削るように形成することもできるため、軽量化が可能であると共に、削る量を調整することでこの部分の剛性も維持させることができ、固定面部の繰り返しの曲げによる弾性体の端部の剥がれを抑制し、耐久性を向上させることができる。 加工費が安価で、硬さにばらつきが出難くすることを可能にするという目的を、中空状金属製の素管を用いて先端部、打球部、テーパ部、グリップ部を形成し、前記打球部は、長手方向中間が両側よりも縮径した凹形状部を備え、前記凹形状部を埋める弾性体を一体的に設けた打球用バットのバット基材の製造方法であって、前記素管を用い前記打球部として成形する部分を前記テーパ部として成形する部分よりも厚肉に形成する第1工程と、前記厚肉に形成した打球部として成形する部分を前記先端部として成形する部分側から長手方向へ漸次縮径させるスエージング加工を行う第2工程と、前記漸次縮径させた打球部として成形する部分の外周面を切削加工して前記凹形状部を形成する第3工程とを備えることにより実現した。 第3工程後は、第4工程によりテーパ部及びグリップ部として成形する部分にスエージング加工を行い、テーパ部、グリップ部を形成する。 [打球用バット] 図1のように、全長L1の打球用バット1は、例えば材質としてアルミ合金製、チタン合金製等の中空状金属製の素管から形成したバット基材1Aを用いている。 バット基材1Aは、長さL2の先端部3、長さL3の打球部5、長さL4のテーパ部7、長さL5のグリップ部9を形成したものである。 先端部3には、キャップ11が取り付けられ、グリップ部9には、グリップ・エンド13が取り付けられている。 打球部5は、長手方向中間が両側よりも縮径した凹形状部15を備えている。 凹形状部15は、先端部3の端面からL6の長さまでテーパ状部分15aに形成され、このテーパ状部分15aから長さL7の範囲で直管状部分15bに形成され、直管状部分15bから長さL8の個所が凹形状部15のテーパ部7側の端部となっている。 凹形状部15の長手方向に沿った断面形状は、扁平なV形状であるが、長手方向中間が両側よりも縮径しているものであればよく、扁平なU形状等、その形状は種々選択することができる。 凹形状部15には、これを埋める弾性体17が一体的に設けられている。 弾性体17は、硬度、比重、伸び時での引張応力が設定された、例えば合成樹脂発泡体である。 図1、図2、図3のように、凹形状部15の両端部である凹形状部15とテーパ部7との間、凹形状部15と先端部3との間には、相対的な厚肉部19、21が設けられている。 この厚肉部19、21に段付き状に周回形成され弾性体17の端部を固定するための固定面部23、25を備えている。 固定面部23、25は、等しい幅Wで均一な肉厚で形成されている。 固定面部23、25の幅Wは、何れか一方を他方に対して長く設定することもできる。 この場合、凹形状部15の底部肉厚t1に対し厚肉部19、21の肉厚t2、t3がt1<(t2、t3)の関係にある。 固定面部23、25の均一な肉厚t4、t5は、凹形状部15の底部肉厚t1よりも厚く形成されている。 なお、先端部3側は、曲げ力が小さいとしてt1=t5の設定にすることもできる。 テーパ部での肉厚t6は、凹形状部15の底部肉厚t1及び固定面部23の均一な肉厚t4に対し、t1<t6<t4に設定されている。 但し、t1<t6=t4、或いはt1<t4<t6に設定することもできる。 このように、肉厚の設定がt1<(t4、t5)に設定されていることで、この部分の剛性を高めて固定面部23、25の繰り返しの曲げによる弾性体17の端部の固定面部23、25に対する剥がれを抑制し、耐久性を向上させることができる。 また、肉厚t1<t6の設定により凹形状部15の底部剛性を低下させ、弾性体17に加えた凹形状部15の底部の弾性変形により、さらに反発特性に優れたよく飛ぶバットとすることができる。 しかも、凹形状部15の底部肉厚t1を後述する切削加工により適宜設定調整することで、反発特性の調整を行うこともできる。 固定面部23及び凹形状部15内の各外周面間と厚肉部19及びテーパ部7の各内周面間とに、テーパ状の遷移面27、29をそれぞれ備えている。 この遷移面27.29により厚肉部19の固定面部23での剛性をより向上させることができる。 弾性体17の端部17a、17bは、固定面部23、25に固定されている。 これら端部17a、17bは、固定面部23、25の断面形状に応じてほぼ均一な肉厚の円筒形状に形成されている。 端部17aは、固定面部23の遷移面27に応じてテーパ状の内面を備えている。 したがって、弾性体17の両端部17a、17bは、固定面部23、25へ嵌合し、両端部17a、17bに厚みを備えながら、先端部3及びテーパ部7の各表面に対し段差が無いようにすることができる。 図4は、凹形状部の一方の端部側の変形例に係る要部拡大断面図である。 図4のように、前記弾性体17の端部を固定するアール形状の固定面部23Aを前記固定面部23に代えて厚肉部19Aに形成することもできる。 弾性体17の端部は、アール形状の固定面部23Aに倣った形状となる。 なお、図示はしていないが、厚肉部19Aに肉厚t6の前記テーパ部7が同様に連続している。 [バット基材の製造方法] 図5のように、本発明実施例のバット基材の製造方法は、第1工程S1、第2工程S2、第3工程S3、第4工程S4を備えている。 第1工程S1では、肉厚調整加工によりバット基材を成形するための金属製中空管を用い、前記打球部5として成形する部分を前記テーパ部7として成形する部分よりも厚肉に形成する。 肉厚調整加工には、引き抜き加工等が利用される。 第2工程S2では、厚肉に形成した打球部5として成形する部分を前記先端部3として成形する部分側から長手方向へ漸次縮径させる第1段階のスエージング加工を行う。 このスエージング加工において、テーパ部7として成形する部分及びグリップ部9として成形する部分は、打球部5として成形する部分の最も細い端部分から連続して同径の管形状となる。 第3工程S3では、厚肉に形成され漸次縮径させた打球部5として成形する部分の外周面を切削加工して前記凹形状部15を形成する。 この第3工程S3では、凹形状部15の長手方向両端に弾性体17の端部17a、17bを固定するための固定面部23、25を共に切削加工する。 この切削加工により、凹形状部15は、長手方向中間が両側よりも縮径した形状となる。 凹形状部15の長手方向中間の両側は、先端部3及びテーパ部7に連続し、凹形状部15の長手方向中間が先端部3及びテーパ部7の端部側の厚肉部19、21の径よりも縮径した形状となっている。 なお、この第3工程S3では、固定面部23、25を共に切削加工しているが、固定面部23、25の切削を別に行うことも可能である。 第4工程S4では、テーパ部7及びグリップ部9として成形する部分にスエージング加工を行い、テーパ部7、グリップ部9を形成する。 その後、バット基材に対して先端部3側又はグリップ部9側から未発泡の弾性体を凹形状部15に挿入させ、バット基材を型に入れ込んで弾性体の発泡を行い、一体の弾性体17を形成する。 弾性体17としては、ウレタン発砲体がある。 なお、予め発泡形成した弾性体を後組付けしてもよい。 キャップ部11、グリップ部13を取り付けるなどして打球用バット1を完成させる。 図6は、バット基材の製造方法の各工程での半製品を示し、(A)は、肉厚調整加工完了後の断面図、(B)は、両端部を切断が完了した断面図、(C)は、第1段階のスエージング加工が完了した断面図、(D)は、切削が完了した側面図、(E)は、テーパ部及びグリップ部となる部分を加工した半断面図である。 図5の第1工程S1で行う肉厚調整加工では、図6(A)のように、打球部5として成形する部分5Aをテーパ部7として成形する部分7Aよりも厚肉に形成する。 その後、図6(B)のように、両端部をカットする。 図5の第2工程S2で行うスエージング加工では、図6(C)のように、厚肉に形成した打球部として成形する部分5Aを先端部として成形する部分3A側から長さ方向へ漸次縮径させる。 テーパ部7及びグリップ部9となる部分7A、9Aは、対応して縮径形成される。 図5の第3工程S3では、前記の打球部5として成形する部分5Aの切削加工が行われ、図6(D)のように、外周面を切削加工して凹形状部15が形成される。 なお、図5の第4工程S4における形状は、図6において図示しないが、再度のスエージング加工により、図1のバット基材1Aとしてテーパ部7、グリップ部9が形成される。 このように、凹形状部15を図6(C)のスエージング加工後に切削で形成するため、長手方向の中間が両側よりも縮径する凹形状部15の形成において、スエージング加工は、一種類の型で完了させることができる。 このため、分割しないで連続的に成型できて硬さが均一となり、打球部として成形する部分5Aの硬さを均一に形成することができる。 [へん平試験] 図7のへん平試験は、バットの品質についての製品安全協会によるものであり、打球部から採取した長さ50mmの試験片について、円周方向に対するへん平試験を行ったとき、バットの材質が金属製のものにあっては、規定の力を加えたときの残留変形量が規定に適合し、かつ規定の力を加えたとき破壊しないことにより品質を確認する。 このへん平試験に倣って、本願発明者らは、上記のように形成したバット基材1Aの先端から50mm間隔で4分割し、先端から50mmの端部分は使用せず、残りの3個を試験片とした。 この試験片により、へん平試験と同様に力を加えて破壊を見た。 3個の試験片の外径は、図9(A)のように、フォージング加工+切削加工品の場合は37.7mm、図9(B)のように、スエージング+切削加工品の場合は44.5mmとした。 3個の試験片の肉厚は、図9(A)のように、フォージング加工+切削加工品の場合は1.10mm、1.15mm、1.16mm、図9(B)のように、スエージング+切削加工品の場合は1.14mm、1.10mm、1.10mmとした。 フォージング加工品+切削加工では、図8(A)のように、力が働く上部で起こる縦割れも見られ、3個の試験片で割れの発生箇所にばらつきがあった。 これに対し、スエージング+切削加工品では、3個の試験片の何れも力が働く両側部で起こる横割れであり、3個の試験片で割れの発生箇所が一定していた。 へん平強度は、図9(A)のように、フォージング加工+切削加工品の場合は、1217N、1489N、1528Nとばらつき、図9(B)のように、スエージング+切削加工品の場合は、1178N、1152N、1170Nとばらつきが極めて少なかった。 このように、フォージング加工+切削加工品は、荷重と変形具合、割れの発生にばらつきがあるのに対し、本願発明実施例のスエージング+切削加工品は、荷重と変形具合、割れの発生にばらつきが少なかった。 したがって、本願発明実施例のスエージング+切削加工品は、打撃の際のボールに加わる変形、反発力に、バット毎のばらつきが少なく、安定した性能が得られる。 [弾性体深さ] 図10は、素管に対してフォージング加工+切削加工とスエージング+切削加工とにより打球部に上記凹形状部15を形成したときの弾性体17の弾性体深さを比較した。 図10のように、素管の外径は、双方とも69.0mmとした。 素管の肉厚は、フォージング加工+切削加工の場合に2.00mm、スエージング+切削加工の場合に2.40mmとした。 フォージング加工のみの段階では、外径41.8mm、肉厚3.05mmとし、さらに切削加工により凹形状部での外径38.0mm、肉厚1.15mmとした。 切削量は1.9mmである。 スエージング加工のみの段階では、外径49.0mm、肉厚3.35mmとし、さらに切削加工により凹形状部15での外径44.7mm、肉厚1.20mmとした。 切削量は2.15mmである。 この場合、打球部での弾性体深さは、フォージング加工の場合15.5mmであり、本実施例のスエージング加工の場合12.15mmとなった。 スエージング加工の場合12.15mmは、図2においてt2−t1であり、素管の肉厚を確保することでt2の厚みを適正化し、安価なスエージング加工でも、切削量の適正化により、弾性体深さ(弾性体17の厚み)を確保することができた。 フォージング加工でも弾性体深さは確保できているが、フォージング加工の加工費が高くなる。 [加工率] 図11において、フォージング加工、スエージング加工共に、素管の外径、肉厚、フォージング加工、スエージング加工後の外径、肉厚は、図10で示したのと同一としてある。 一方、フォージング加工+切削加工に用いる素管の外径69.00mm、内径65.000mm、断面積420.97mm 2とし、フォージング加工により外径41.80mm、内径35.700mm、断面積371.30mm 2とした。 加工率は11.80%となる。 スエージング+切削加工に用いる素管の外径69.00mm、内径64.200mm、断面積502.15mm 2とし、スエージング加工により外径49.00mm、内径42.300mm、断面積480.44mm 2とした。 加工率は4.32%となる。 なお、加工率は、次式で求めている。 加工率=(素管断面積-加工後断面積)/素管断面積×100 [実施例の作用効果] このため、凹形状部15を安価な加工方法であるスエージング加工及び切削加工により加工し、且つスエージング加工の型を少なくして凹形状部15の場所による硬さの均一性により品質向上を図ることができる。 凹形状部15の底部肉厚t1を適正に薄くすることができ、この部分の変形と弾性体17の変形とが相俟って、打球時にボールの変形による損失エネルギをより確実に抑えることができる。 厚肉部19を適正に設定して凹形状部15を深く設定し、弾性体深さ(弾性体17の厚み)を確保することができる。 第3工程S3では、凹形状部15に対し長手方向に隣接して弾性体17の端部17a、17bを固定するための固定面部23、25を共に切削加工する。 このため、厚肉部19の厚みを適正とし、厚肉部19、21が存在しながら軽量化を図ることができる。 固定面部23、25を段付き状に切削加工することで、固定面部23、25に固定される弾性体17の端部17a、17bの厚みも確保することができ、端部17a、17bの剥がれも抑制することができる。 バット基材1Aの製造方法を用いて製造した打球用バット1であって、凹形状部15の端部に設けられた相対的な厚肉部19、21と、この厚肉部19、21の外周面に段付き状に周回形成された固定面部23、25とを備え、弾性体17の端部17a、17bを固定面部23、25に固定した。 このため、凹形状部15の場所による硬さの均一性により品質向上を図ることができ、打球時にボールの変形による損失エネルギをより確実に抑えることができ、厚肉部19を適正に設定して弾性体深さ(弾性体17の厚み)を確保することができ、厚肉部19の厚みを適正とし、厚肉部19が存在しながら軽量化を図ることができ、固定面部23、25に固定される弾性体17の端部17a、17bの厚みも確保することができ、端部17a、17bの剥がれも抑制することができる打球用バット1となる。 固定面部23及び凹形状部15の各外周面間と厚肉部19及びテーパ部7の各内周面間とに、テーパ状の遷移面27、29をそれぞれ備えた。 このため、厚肉部19と凹形状部15の底部側との間、厚肉部19とテーパ部7との間の曲げによる応力集中を緩和し、この部分での曲げ変形を少なくして端部17aの剥がれも抑制することができる。 凹形状部15の肉厚をt1とし、テーパ部7の肉厚をt6としたとき、t1<t6である。 このため、凹形状部15の変形を促進し、弾性体17の撓みと相俟って、打球時にボールの変形による損失エネルギをより確実に抑えることができる。 1 打球用バット 1A バット基材 3 先端部 5 打球部 7 テーパ部 9 グリップ部 15 凹形状部 17 弾性体 17a、17b 端部 19、19A、21 厚肉部 23、23A、25 固定面部 27、29 遷移面 t1 底部肉厚 t2、t3 相対的な厚肉部の肉厚 t4、t5 固定面部での肉厚 t6 テーパ部の肉厚 S1 第1工程 S2 第2工程 S3 第3工程 |