スポーツ用練習具

申请号 JP2014119153 申请日 2014-06-10 公开(公告)号 JP2015231447A 公开(公告)日 2015-12-24
申请人 鈴木 崇仁; 发明人 鈴木 崇仁;
摘要 【課題】 スポーツに用いる棒状体の効率的な使い方を使用者が容易に習得することができるスポーツ用練習具を提供する。 【解決手段】 練習具本体10の基端側に把持部20を備えるスポーツ用練習具1であって、練習具本体10は、第1の仮想平面P1に沿ってそれぞれ異なる方向に延びる第1の可撓部12および第2の可撓部14を備え、第1の可撓部12および第2の可撓部14は、屈曲するように連結されており、第1の可撓部12は、第1の仮想平面P1に沿って主たる撓み変形が生じるように形成され、第2の可撓部14は、第1の仮想平面P1と交差する第2の仮想平面P2に沿って主たる撓み変形が生じるように形成されている。 【選択図】 図1
权利要求

練習具本体の基端側に把持部を備えるスポーツ用練習具であって、 前記練習具本体は、第1の仮想平面に沿ってそれぞれ異なる方向に延びる第1の可撓部および第2の可撓部を備え、 前記第1の可撓部および第2の可撓部は、屈曲するように連結されており、 前記第1の可撓部は、前記第1の仮想平面に沿って主たる撓み変形が生じるように形成され、 前記第2の可撓部は、前記第1の仮想平面と交差する第2の仮想平面に沿って主たる撓み変形が生じるように形成されているスポーツ用練習具。前記第1の仮想平面および前記第2の仮想平面は、互いに直交する請求項1に記載のスポーツ用練習具。前記第1の可撓部および第2の可撓部は、鈍に屈曲するように連結された請求項1または2に記載のスポーツ用練習具。前記把持部は、前記第1の可撓部に連結されている請求項1から3のいずれかに記載のスポーツ用練習具。前記第1の可撓部および第2の可撓部は、いずれも偏平な板状体からなり、厚み方向に可撓性を有する請求項1から4のいずれかに記載のスポーツ用練習具。長尺状の弾性体からなる伸縮体を更に備え、 前記伸縮体は、一端側が、前記第1の可撓部または第2の可撓部の少なくともいずれかに固定され、他端側が、前記第1の可撓部または第2の可撓部から離隔する方向に湾曲して復元により渦巻状に収縮する請求項1から5のいずれかに記載のスポーツ用練習具。

说明书全文

本発明は、スポーツ用練習具に関し、より詳しくは、ゴルフ、野球、剣道等の棒状体を扱うスポーツの練習用として好適に用いることができるスポーツ用練習具に関する。

ゴルフや野球等のスポーツで使用する棒状体によりボール等の被打撃物を効率良く打撃するためには、棒状体のしなりを有効に利用することが必要とされる。例えば、ゴルフ等のスイングにおいては、インパクト時の逆しなりを発生するための左右方向のしなりの管理や、その前段階の上下方向のしなりの管理、更には、ワッグル、フォワードプレス、バックスイング等の局面ごとのしなりの管理が必要となる。

ところが、スポーツで使用する棒状体は、一般に剛性が高いためしなりを体感し難く、しなりが生じるとしても任意の方向に生じ得るため、使用者が効率良く打撃するために棒状体をどのようにしならせればよいかを習得することは困難であった。

従来の練習具としては、例えば、特許文献1に開示されたゴルフスイング練習具が知られている。このゴルフスイング練習具は、ゴルフクラブのシャフトに対応する棒状のシャフト部と、前記シャフト部に接続された疑似クラブヘッド部とを備えており、前記シャフト部と前記疑似クラブヘッド部とは、前記ゴルフクラブのライに対応した角度で屈曲していることを特徴とするものである。

登録実用新案第3188636号公報

上記従来のゴルフスイング練習具は、正しいスイングフォームを身に付けることができるとされているものの、シャフトに作用するしなりを体感させる機能は備えていないことから、シャフトをスイング中にどのようにしならせればよいかを使用者が認識できないという問題があった。したがって、シャフトの有効なしなりやしなり戻りを実現するためのコッキング、ヒンジング、リリース等のタイミングや、グリップ内のてこを利用したカウンター動作等を使用者が習得することが困難であった。

そこで、本発明は、スポーツに用いる棒状体の効率的な使い方を使用者が容易に習得することができるスポーツ用練習具の提供を目的とする。

本発明の前記目的は、練習具本体の基端側に把持部を備えるスポーツ用練習具であって、前記練習具本体は、第1の仮想平面に沿ってそれぞれ異なる方向に延びる第1の可撓部および第2の可撓部を備え、前記第1の可撓部および第2の可撓部は、屈曲するように連結されており、前記第1の可撓部は、前記第1の仮想平面に沿って主たる撓み変形が生じるように形成され、前記第2の可撓部は、前記第1の仮想平面と交差する第2の仮想平面に沿って主たる撓み変形が生じるように形成されているスポーツ用練習具により達成される。

このスポーツ用練習具において、前記第1の仮想平面および前記第2の仮想平面は、互いに直交することが好ましい。

前記第1の可撓部および第2の可撓部は、鈍角に屈曲するように連結されていることが好ましい。

前記把持部は、前記第1の可撓部に連結されていることが好ましい。

前記第1の可撓部および第2の可撓部は、いずれも偏平な板状体からなり、厚み方向に可撓性を有することが好ましい。

また、長尺状の弾性体からなる伸縮体を更に備えることも可能である。前記伸縮体は、一端側が、前記第1の可撓部または第2の可撓部の少なくともいずれかに固定され、他端側が、前記第1の可撓部または第2の可撓部から離隔する方向に湾曲して復元により渦巻状に収縮するように構成することができる。

本発明によれば、スポーツに用いる棒状体の効率的な使い方を使用者が容易に習得することができるスポーツ用練習具を提供することができる。

本発明の一実施形態に係るスポーツ用練習具の正面図である。

図1に示すスポーツ用練習具の側面図である。

図1に示すスポーツ用練習具の使用方法を説明するための図であり、(a)はアドレスの状態、(b)はダウンスイングの途中の状態、(c)はインパクトの状態を示している。

図1に示すスポーツ用練習具の使用状態の一例を示す平面図である。

本発明の他の実施形態に係るスポーツ用練習具の要部断面図であり、(a)は第1の可撓部の断面図、(b)は第2の可撓部の断面図である。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の要部断面図であり、(a)は第1の可撓部の断面図、(b)は第2の可撓部の断面図である。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の要部断面図であり、(a)は第1の可撓部の断面図、(b)は第2の可撓部の断面図である。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の要部断面図であり、(a)は第1の可撓部の断面図、(b)は第2の可撓部の断面図である。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の要部を示す図であり、(a)は要部展開図、(b)は要部斜視図である。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の要部側面図である。

(a)〜(c)は、本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の要部側面図である。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の要部正面図であり、(a)および(b)はそれぞれ使用状態の一例を示している。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の使用状態における平面図である。

図13に示すスポーツ用練習具の使用状態における平面図であり、(a)および(b)はそれぞれ使用状態の一例を示している。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の正面図である。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の側面図である。

本発明の更に他の実施形態に係るスポーツ用練習具の側面図である。

以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るスポーツ用練習具の正面図であり、図2は、図1に示すスポーツ用練習具の側面図である。図1および図2に示すスポーツ用練習具1は、ゴルフクラブのスイング練習用に使用されるものであり、練習具本体10と、練習具本体10の基端側に設けられた把持部20とを備えている。

練習具本体10は、帯状に形成された偏平な板状体からなる第1の可撓部12および第2の可撓部14を備えている。第1の可撓部12および第2の可撓部14は、図1に示す第1の仮想平面P1に沿ってそれぞれ異なる方向に延びるように配置されており、連結部16において屈曲するように互いに連結されている。

第1の可撓部12および第2の可撓部14は、例えば、チタン、アルミニウム、マグネシウムあるいはこれらの合金等の金属材料や、カーボン、グラファイト等の非金属材料から形成され、厚み方向に撓み変形可能とされている。第1の可撓部12および第2の可撓部14は、例えば、同じ材料で同じ断面形状とすることができる。

第1の可撓部12の基端部は、把持部20に設けられた挟持部22に挟持されて固定されている。第1の可撓部12の先端部は、幅広の中央に切り欠きが形成されており、この切り欠きに第2の可撓部14の基端部の厚み方向が挿入されて溶接等により固定されることにより、連結部16が構成されている。図1に示すように、第1の可撓部12および第2の可撓部14は、第1の仮想平面P1と平行な側面視において所定の屈曲角θをなすように、連結部16で連結されている。

第1の可撓部12および第2の可撓部14の軸線方向の長さは、互いに異なるものであってもよく、あるいは一致してもよいが、第1の可撓部12および第2の可撓部14のしなりを、使用者が感じることができる程度の長さを確保することが好ましい。

第1の可撓部12は、幅広面が、図1に示す第1の仮想平面P1と直交するように配置されており、主に第1の仮想平面P1に沿って撓み変形(しなり)が生じる。一方、第2の可撓部14は、幅広面が、図1に示す第2の仮想平面P2と直交するように配置されており、主に第2の仮想平面P2に沿って撓み変形(しなり)が生じる。第1の仮想平面P1および第2の仮想平面P2は、互いに直交しているため、第1の可撓部12および第2の可撓部14のそれぞれの撓み変形の方向も、互いに直交する。

上記の構成を備えるスポーツ用練習具1は、ゴルフスイングの練習のために、下記のように使用することができる。まず、図3(a)に示すように、使用者は、把持部20を把持して、図の右方向に打撃目標を想定したアドレスをとる。この状態において、第1の可撓部12は、使用者の前後方向に拡がる第1の仮想平面に沿って撓み変形し、第2の可撓部14は、使用者の左右方向に拡がる第2の仮想平面に沿って撓み変形するように、それぞれ配置される。

ついで、使用者がバックスイングを行う。バックスイングの始動時において、使用者は、主として体の回転により練習具本体10を横方向(図3(a)の左方向)に振り上げ、第2の可撓部14をスイング方向にしならせる。この後、主として腕の動きにより練習具本体10を更に縦方向に振り上げ、第1の可撓部12をスイング方向にしならせる。こうして、バックスイングが終了した後、使用者は引き続きダウンスイングを行う。

ダウンスイングの始動時は、まず把持部20の下方への引き落としを開始する。この時点では、図3(b)に示すように、第1の可撓部12のバックスイング時のしなり方向(図3(b)の右方向)が維持される。そして、使用者が縦方向のカウンター動作を行うことにより、第1の可撓部12の先端側が下方に大きく加速され、第1の可撓部12のしなり方向が反転する。これにより、第2の可撓部14の先端部には、重力と共に下方への大きな慣性力が作用する。上述したカウンター動作とは、把持部20にスイング方向と反対方向の力を作用させて、把持部20の動きを減速させる動作をいう(以下においても同様)。

この後、使用者が体の回転により練習具本体10を横方向にスイングすると、第2の可撓部14の先端部に下方への慣性力が残存していることによって、第2の可撓部14には、スイング方向と反対方向への大きなたわみが生じる。そして、使用者が横方向のカウンター動作を行うことにより、第2の可撓部14の先端部が打撃方向に大きく加速され、図3(c)に示すように、第2の可撓部14のしなり方向が図の右方向へと反転する。こうして、第2の可撓部14を打撃方向にしならせながら、インパクトの状態を作ることができる。図4は、図3(c)に示すインパクトの状態を示す平面図である。図4に示すように、第2の可撓部14の先端部には、打撃方向(矢示A方向)と同方向へのしなりである、いわゆる「逆しなり」が生じる。

上述したスポーツ用練習具1の使用方法は、通常のゴルフクラブをスイングする場合のシャフトの効率的な使い方と同様である。本実施形態のスポーツ用練習具1を用いてスイングすると、第1の可撓部12および第2の可撓部14の主たる撓み変形は、それぞれ第1の仮想平面P1および第2の仮想平面P2に沿う方向に限定される。したがって、第1の可撓部12および第2の可撓部14の撓みを使用者がスイング中に体感することにより、効率の良いスイングができたか否かを容易に確認することができる。第1の可撓部12および第2の可撓部14には、長手方向に延びる1または複数のスリットを形成してもよく、これによってしなりをより生じさせ易くすることができる。

また、第1の可撓部12および第2の可撓部14は、第1の仮想平面P1に沿って配置されて屈曲するように連結されていることから、第1の可撓部12および第2の可撓部14によって構成される第1の仮想平面P1を、使用者がイメージし易くすることができる。したがって、第1の可撓部12および第2の可撓部14をしならせる方向を、使用者がスイング中に容易に把握することができ、スイング練習を所望の通りに容易に行うことができる。第2の可撓部14の幅広面は第1の仮想平面P1と平行であるため、第1の仮想平面P1でボールを捉える感覚を、使用者に容易にイメージさせることができる。

また、第1の可撓部12および第2の可撓部14を、偏平状に形成することにより、スイングする前の状態でも、第1の可撓部12および第2の可撓部14をどの方向にしならせればよいかを使用者に視覚的にイメージさせることができ、効率の良いスイングを促すことができる。

第1の可撓部12および第2の可撓部14の連結部16における屈曲角θ(図2参照)は、鈍角(例えば、135度)であることが好ましく、使用者が通常のゴルフクラブをスイングする場合と同じアドレスをとった場合に、第2の可撓部14が地面と略平行に延びるような角度に設定することが、より好ましい。屈曲角θをこのように設定することで、インパクト時における第2の可撓部14のしなり方向が、使用者の体の回転方向と同じ平方向に近いものとなるので、効率の良いスイングを、使用者がより体感し易くすることができる。但し、上記の屈曲角θは、直角または鋭角であってもよく、この場合でも、上述した第1の仮想平面P1を意識したスイングを、使用者に促すことができる。

ところで、通常のゴルフクラブ等をスイングする場合には、シャフトに対して、上述したしなりだけでなくねじれも生じる。すなわち、ゴルフクラブのシャフトは、バックスイングからダウンスイングの途中までの間に右回り(時計回り)のねじれが生じた後、ダウンスイングの途中から左回り(反時計回り)のねじれ戻りが生じてインパクトを迎える。本実施形態のスポーツ用練習具1によれば、第1の可撓部12および第2の可撓部14のそれぞれがねじれを生じ易い形状を有しており、しかも両者が屈曲するように連結されることで把持部20に近い第1の可撓部12の先端部に大きなトルクが作用するため、インパクト時における練習具本体10には、図4に矢示B方向で示すように、第2の可撓部14の先端部を加速させる方向の大きなねじれ戻りが生じる。こうして、使用者は、通常のゴルフクラブに生じるねじれを増幅した形で体感することができる。

以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態には限定されない。例えば、本実施形態においては、第1の仮想平面P1に沿って撓み変形が生じる第1の可撓部12に、把持部20を連結して構成しているが、第2の仮想平面P2に沿って撓み変形が生じる第2の可撓部14に、把持部20を連結してもよい。この構成においても、第1の可撓部12および第2の可撓部14のしなりを体感できるスイング練習を行うことができる。また、第1の可撓部12および第2の可撓部14を連結する手段としては、溶接やろう付け以外に、接着や嵌合、あるいはねじやリベットを用いた固定等、両者を確実に結合可能であれば特に限定されない。更には、両者を着脱可能な構成であってもよい。第1の可撓部12および第2の可撓部14は、それぞれ別部材とする代わりに、1つの帯状体の途中を捩ることによって、捩り部の両側にそれぞれ形成してもよい。

本実施形態においては、第1の可撓部12および第2の可撓部14が連結部16において互いに重複することにより、連結部16が高剛性部となっている。より具体的には、連結部16は、第1の仮想平面P1に沿う方向の曲げ剛性、および、第2の仮想平面P2に沿う方向の曲げ剛性が、いずれも同じ方向で比較したときの第1の可撓部12および第2の可撓部14の曲げ剛性と同等以上の大きさとなっている。すなわち、第1の仮想平面P1に沿う方向においては、第1の可撓部12の曲げ剛性よりも第2の可撓部14の曲げ剛性が大きい値となるが、連結部16の第1の仮想平面P1に沿う方向の曲げ剛性は、この方向の第2の可撓部14の曲げ剛性と同等以上とされている。同様に、第2の仮想平面P2に沿う方向においては、第2の可撓部14の曲げ剛性よりも第1の可撓部12の曲げ剛性が大きい値となるが、連結部16の第2の仮想平面P2に沿う方向の曲げ剛性は、この方向の第1の可撓部12の曲げ剛性と同等以上とされている。連結部16をこのように構成することで、第1の可撓部12および第2の可撓部14にそれぞれ異なる方向への曲げ変形が生じた場合に、相互間での曲げの影響を連結部16によって分断することができ、第1の可撓部12および第2の可撓部14をそれぞれ第1の仮想平面P1および第2の仮想平面P2に沿って確実にしならせることができる。曲げ剛性は、ヤング率と断面2次モーメントの積から求めることができ、材質と断面形状から算出することができる。断面形状による曲げ剛性の算出が困難な場合には、一般的なゴルフシャフトの曲げ剛性の測定と同様に、3点曲げ試験によって曲げ剛性を求めてもよい。但し、本発明において、連結部16を高剛性部とすることは必須ではなく、第1の可撓部12および第2の可撓部14の間に上記の高剛性部を備えない構成であってもよい。例えば、連結部16を、合成樹脂やゴム等からなる円筒状または円柱状の部材として、連結部16にねじれ変形が生じ易い構成にしてもよい。

第1の可撓部12および第2の可撓部14は、主たる撓み変形がそれぞれ第1の仮想平面P1および第2の仮想平面P2に沿って生じる形状であれば、必ずしも本実施形態の板状体に限定されるものではない。「主たる撓み変形」の方向とは、第1の可撓部12および第2の可撓部14の一端部を固定して他端部にそれぞれ外力を作用させたときに、外力の作用方向に沿った撓み量が最大になる方向をいい、通常は曲げ剛性が最小となる方向である。本発明は、第1の可撓部12および第2の可撓部14が、主たる撓み方向以外の方向にも僅かに撓み変形する構成を除外するものではない。

第1の可撓部12および第2の可撓部14の変形例として、例えば、図5(a)および(b)に断面図で示すように、第1の可撓部12および第2の可撓部14を、一体的に被覆する円筒状の被覆管18の内部に収容することもできる。被覆管18は、スチールシャフトやカーボンシャフトなど、通常のゴルフクラブに使用されるシャフトと同様のものを使用することができ、スポーツ用練習具1の外観を、一般的なゴルフクラブに近づけることで、より実践的な練習を行うことができる。第1の可撓部12および第2の可撓部14は、図5(a)および(b)では断面が偏平な矩形状とされているが、図6(a)および(b)に断面図で示すように、複数の直線状の線状体12a,14aを互いに接するように一方向に並列させて一体化することにより、第1の可撓部12および第2の可撓部14を構成してもよい。

あるいは、図7(a)および(b)に断面図で示すように、第1の可撓部12および第2の可撓部14を、被覆管18の内周面に形成する厚肉部182,184がそれぞれ周方向の異なる位置に配置された構成にすることもできる。厚肉部は、本実施形態のように被覆管18の内周面に形成する代わりに、被覆管18の外周面に沿って部分的に形成することも可能であり、多重層により形成することもできる。また、被覆管18に塗布する塗膜の厚みを周方向に沿って変化させたり、カーボンシャフトの場合は、使用するカーボンシートの目付量を部分的に多くする等して、被覆管18に厚肉部を形成することが可能である。

第1の可撓部12および第2の可撓部14の主たる撓み変形の方向を定める形状としては、変形方向が視覚的に明らかな形状を好ましく採用することができる。例えば、偏平な板状体以外に、図8(a)および(b)に断面図で示すように、楕円状の断面形状を挙げることができる。

上述した各実施形態において、第1の仮想平面P1および第2の仮想平面P2は、互いに直交することが好ましいが、効率の良いスイングを促すことが可能でれば、直交以外の互いに交差する配置であってもよい。

第1の可撓部12および第2の可撓部14は、下記のように形成することもできる。図9(a)に展開図で示すように、矩形状の平板100の左右両側にそれぞれ部102,104を形成し、これらの耳部102,104を上下段違いに配置することで、この平板100を円筒状に丸めて本体10を形成する際に、図9(b)に示すように、耳部102,104の先端縁102a,104aを、練習具本体10の周方向の異なる位置に配置する。そして、これら先端縁102a,104aを溶接して直筒状の練習具本体10を構成すると、この溶接部W1,W2が、いわゆるスパインと呼ばれる曲げ剛性が高い部分になるため、練習具本体10の上下に、主たる撓み変形の方向が互いに異なる第1の可撓部12および第2の可撓部14を形成することができる。この後、第1の可撓部12および第2の可撓部14の間で曲げ加工を行うことにより、両者が屈曲するように連結された練習具本体10を得ることができる。スパインの形成は、必ずしも溶接に限定されるものではなく、例えばカーボンシャフトを形成する際にカーボンシートの重なりで生じる肉厚部分をスパインとすることもできる。第1の可撓部12および第2の可撓部14の間に上述した高剛性部を設ける場合、例えば、両者の間にリング状部材を外嵌することができる。

第1の可撓部12および第2の可撓部14の連結手段は、屈曲角θを調整可能な構成であってもよい。例えば、図10に示すように、第1の可撓部12の先端部に設けられた取付板12bに複数の貫通孔12cを形成する一方、第2の可撓部14には、貫通孔12cと位置合わせ可能な貫通孔14aを適宜選択できるように複数形成し、両者をボルト・ナット等の締結手段で結合することにより、選択した貫通孔14aに応じた屈曲角θが得られるように構成することができる。屈曲角θの調整機構としては、例えば、爪とギヤとが噛合するラチェット機構などを連結部16に配置して、屈曲角θを多段階で調整可能に構成することもできる。

図11(a)に示すように、第2の可撓部14の先端部には、ゴルフボールを打撃可能な打撃部30を設けて、実際に打撃練習を行うことができるように構成してもよい。あるいは、図11(b)に示すように、第2の可撓部14の先端部に錘体32を設けて、第1の可撓部12および第2の可撓部14のしなりが、錘体32に作用する遠心力によってより生じ易い構成にしてもよい。あるいは、図11(c)に示すように、第2の可撓部14の先端部に把持部34を設けて、第1の可撓部12に設けた把持部20とを適宜使い分けできるように構成してもよい。図11(a)および(b)に示す打撃部30および錘体32のそれぞれの重心位置G1、G2は、第2の可撓部14の軸線Lよりも上方に配置されることが好ましく、これによってスイング中に生じる第1の可撓部12および第2の可撓部14のねじれ変形を大きくして、使用者がこのねじれ変形をより体感し易くすることができる。打撃部30および錘体32の重心位置G1,G2は、1または複数の重量調整部材(図示せず)を着脱することで、所望の位置に調整可能であってもよい。

また、図12(a)および(b)に示すように、第1の可撓部12の先端部に、しなりによって移動する移動体40を設けてもよい。移動体40は、第1の可撓部12に形成された貫通孔121に挿通される棒体42の両端に、鍔体43a,43bを備えて構成されており、鍔体43a,43bのいずれかと第1の可撓部12との間に隙間が生じるように配置されている。この構成によれば、図12(a)に示すように第1の可撓部12が下方にしなった状態から、図12(b)に示すように第1の可撓部12が上方にしなった状態になると、移動体40は上方へと移動し、鍔体43bが第1の可撓部12に衝突する。使用者は、このときに発生する振動や音により、第1の可撓部12のしなりの状態を把握することができ、効率の良いスイングが行われているか否かをスイング中に確認することができる。第2の可撓部14についても、第1の可撓部12と同様に、しなりによって振動や音等を発生させる構成を備えることができる。

図13に示すスポーツ用練習具1’は、図1および図2に示すスポーツ用練習具1の変形例を、使用状態の平面図で示したものである。このスポーツ用練習具1’は、図1および図2に示すスポーツ用練習具1において、第2の可撓部14の表裏面に伸縮体50a,50bをそれぞれ備えて構成されている。

伸縮体50a,50bは、紙や合成樹脂等からなる薄板帯状の基材の裏面側に、ばね鋼からなる線材を長手方向に沿って1または複数配置して構成されている。伸縮体50a,50bの基端側は、第2の可撓部14の基端部にテープやブッシュ等の留め具13で固定されている。伸縮体50a,50bの先端側は、第2の可撓部14から離隔するように、互いに逆方向の渦巻状に湾曲している。伸縮体50a,50bは、他端側を伸長させた状態から手を放すと、図13に示すように、復元力によって渦巻状に巻回されて収縮するように曲げ加工が施されている。伸縮体50a,50bは、伸長後に元の形状に確実に戻るような弾性体であればよく、例えば、ばね材からなる帯板等から構成することもできる。伸縮体50a,50bの他端側には金属球等からなる錐体52a,52bがそれぞれ設けられており、外力の作用による伸縮体50a,50bの伸長を促すように構成されている。

図13に示すスポーツ用練習具1’によれば、図14(a)および(b)に示すように、第2の可撓部14の先端側に矢示方向の力が作用して第2の可撓部14が湾曲すると、2つの伸縮体50a,50bのうち湾曲形状の外側に位置する一方が伸長し、湾曲形状の内側に位置する他方が収縮する。したがって、スイング中において、第2の可撓部14のしなり動作だけでなく、伸縮体50a,50bの伸縮動作を体感することができるので、スイングの各段階におけるゴルフクラブのしなりの状態をより正しく把握することができ、効率の良いスイングの習得をより容易にすることができる。伸縮体50a,50bは、第2の可撓部14に設ける代わりに、第1の可撓部12に設けてもよく、あるいは、第1の可撓部12および第2の可撓部14の双方に設けてもよい。

上述した各実施形態のスポーツ用練習具の把持部20は、通常のゴルフクラブが備えるグリップと同様に構成することができる。あるいは、図15に示すように、把持部20を、第2の可撓部14と同様に、幅広面が第2の仮想平面P2と直交する偏平な板状体から構成してもよい。図15に示すスポーツ用練習具1によれば、把持部20自体にもしなりやねじれが生じ易くなるため、スイング中に練習具本体10に生じるしなりやねじれを、使用者が把持部20を通じてより体感し易くなると共に、インパクト時において、てこの原理を利用した把持部20に対するカウンター動作をより容易に行うことができる。

第1の可撓部12および第2の可撓部14の撓み変形の生じ易さは、長さ方向の全体にわたって均一であってもよく、あるいは、長さ方向に分布があってもよい。例えば、図16に示すように、第1の可撓部12を、撓み変形が生じ易い大変形部122と、大変形部122よりも撓み変形が生じ難い小変形部124とから構成し、大変形部122を連結部16に連結してもよい。大変形部122は、小変形部124よりも厚みを薄くしたり、あるいは、樹脂やゴムなどの変形が生じ易い材料から形成することができる。第2の可撓部14についても第1の可撓部12と同様に、撓み変形が生じ易い大変形部142と、大変形部142よりも撓み変形が生じ難い小変形部144とから構成し、大変形部142を連結部16に連結することができる。

上述した各実施形態のスポーツ用練習具は、ゴルフスイングの練習に適した構成を示しているが、本発明は、ゴルフ以外にも、棒状体でボール状の被打撃物を打撃する広義の各種球技の練習具に適用可能であり、例えば、テニスやバドミントンのラケット、アイスホッケーのスティック、野球のバット等にも適用することができる。更に、本発明のスポーツ用練習具は、被打撃物を打撃する練習以外に、野球ボール等のボールの投球練習用として使用することもできる。すなわち、図1および図2に示すスポーツ用練習具1において、図17に示すように、把持部20の代わりに野球ボール等と略同じ大きさを有する球状体60を、第1の可撓部12に設ける一方、第2の可撓部14には、先端部に球状等の錘体62を設けることにより、スポーツ用練習具1’’を構成することができる。図17に示すスポーツ用練習具1’’によれば、使用者が球状体60をボールに見立てて投球動作を行うことにより、第1の可撓部12および第2の可撓部14の一方のしなりによる慣性力を利用して他方を大きくしならせる効率の良い投球フォームを容易に体感することができる。

1 スポーツ用練習具 10 練習具本体 12 第1の可撓部 14 第2の可撓部 20 把持部 P1 第1の仮想平面 P2 第2の仮想平面

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