【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、ゴルファーのゴルフクラブとゴルフボールボールの多数の打撃の遂行(performance)を予測する方法に関する。 本発明は、特に、ゴルファーが実際に多数のゴルフクラブとゴルフボールを使用することなしに、ゴルフクラブとゴルフボールボールの多数の打撃遂行を予測する方法に関する。 【0002】 【従来技術】 20年以上にわたって、ゴルファーのスウィング情報を集めるために高速度カメラが使用されてきた。 この情報は単純なクラブヘッドのスピードから特定のゴルフクラブとのボールのインパクト後のボールスピンへと変化してきている。 何年にもわたって、この情報はゴルフクラブとゴルフボールについて多数の改善を促進し、ゴルファーにとってゲームを改善するためのゴルフクラブとゴルフボールを選択することを助けてきた。 更に、このような高速カメラ技術を使用するシステムはゴルファーに与えられたゴルフクラブを使用するときどのようにしてスウィングを改善すればよいかということを教えるのに使用されてきた。 【0003】 このようなシステムの一例として1975年に出願され、Lynch 他に与えられた米国特許第4,063,259、「ゴルファーにゴルフボール、ゴルフクラブ、又はプレイスタイルをマッチさせる方法」がある。 Lynchは、クラブヘッドが光ビームを遮断したとき光源を発光させてカメラフィルムにクラブヘッドとゴルフボールの静止画を与えるシャター付きのカメラを使用を通じてゴルフボールの打ち出し測定を提供するシステムを開示している。 Lynchシステムにより引き出されるゴルフボールの打ち出し測定は初速度と初期スピン速度と打ち出し角度である。 【0004】 他の例は、1977年に出願され、Sullivan 他に与えられた米国特許第4,136,387号、「ゴルフクラブインパクト及びゴルフボール打ち出だしモニタリングシステム」がある。 Sullivanはゴルフボールの打ち出し測定だけでなくゴルフクラブの測定についても提供するシステムを開示している。 【0005】 更に他の例として、Gobush 他に与えられたパテントファミリーである、1994年9月30日に出願された特許第5,471,383号、1994年2月24日に出願された米国特許第5,501,463号、1995年8月1日に出願された米国特許第5,575,719号、及び1996年11月18日に出願さえれた米国特許第5,803,823号がある。 このパテントファミリーは、互いに角度をおいて配置された二つのカメラと、反射性のマーカーを付けたゴルフボールと、上に反射性マーカーを付けたゴルフクラブおよびコンピューター持つシステムを開示している。 このシステムはプロットした点に基いてゴルフクラブとゴルフボールを別々に測定することを可能としている。 【0006】 他の例として、米国特許第6,042,483号、「ゴルフボールの運動を測定する方法」がある。 この特許は、ゴルフクラブとゴルフボールの情報を得るための3つのカメラと、光学センサーと、ストロボを使用するシステムを開示している。 しかしながら、これらの開示は特定のゴルフクラブ又は特定のゴルフボールの異なる大気コンディションでの性能を、特定のゴルフクラブで特定のゴルフボールを物理的に打撃することなしに、予測することに成功していない。 より特定的に言うと、もし、ゴルファーがCALLAWAY GOLF (登録商標) RULE 35 (登録商標) SOFTFEEL TMを10°のCALLOWAY GOLF(登録商標) BIG BERTH (登録商標) ERC (登録商標 )II 鍛造チタンドライバーで打つときの打撃遂行がどのようなものであるかを知りたいとき、先行技術の開示はゴルファーが実際にCALLAWAY GOLF (登録商標) RULE 35 (登録商標) SOFTFEEL TMを10°のCALLOWAY GOLF(登録商標) BIG BERTH (登録商標) ERC (登録商標 )II 鍛造チタンドライバーで打つことが必要となる。 先行技術の開示を使用するとき、もしゴルファーが、10,20、あるいは30のドライバーの1つの特定のゴルフボールについて自分のボール打撃遂行を比較したいとき、ゴルファーは各ドライバーを少なくとも1回は使用する必要がある。 この情報は多数のゴルフクラブをテストするためにゴルファーによって使用される特定のゴルフボールについてのみ適用されるものである。 更に、多数の大気コンディション(例えば、高温で多湿、低温で乾燥、好天あるいは風等、)におけるゴルファーが最善のゴルフクラブとゴルフボールの適合を望むとき、先行技術の開示は各ドライバーを各ゴルフボールについて各特定の大気条件下で行う必要がある。 【0007】 このように、先行技術の開示は、多数のゴルフクラブとゴルフボールのゴルファーの打撃遂行を多数のゴルフクラブとゴルフボールを使用することなしに予測することについて開示していない。 【0008】 (本発明の概要) 本発明は、多数のゴルフクラブとゴルフボールについてのゴルファーのボール打撃遂行を、ゴルファーが実際に多数のゴルフクラブとゴルフボールを使用することのなしに予測するシステムを提供することを目的とするものである。 【0009】 (本発明の実施形態のベストモード) 図1に示されるように、ゴルファーのボール打撃遂行を予測する方法は全体として200として示されている。 この方法200は特定のゴルフクラブ、特定のゴルフボール、及びゴルファーのスウィング特性に関する情報の入力であ始まる。 ブロック202において、特定のゴルフクラブのクラブヘッド特性が、既に収集され貯蔵されたデータベース及び収集されたクラブヘッド情報から選択される。 ゴルファーのインパクト前のスウィング特性の特定の情報がより詳細に以下に説明される。 ブロック206において、特定のゴルフボールのゴルフボール特性が貯蔵されたデータベース及びすでに収集されたゴルフボール情報から選択される。 【0010】 ブロック208において、ブロック202,204及び206からの情報がリジッドボディコードに入力される。 リジッドボディコードについては以下に詳細に説明される。 ブロック210においては、リジッドボディコード(剛体力学解析コード)がボール打ち出しパラメーターを生成するのに使用される。 ブロック212において、大気コンディションに関する情報が貯蔵された大気コンディションのデータベースから選択される。 ブロック214において、ゴルフボールのリフト(揚力)及びドラッグ(抗力)特性に関する情報が集められ、貯蔵される。 ゴルフボールのリフト及びドラッグ特性は米国特許第6,186,002号に記載されているような通常の方法を使用して測定される。 特定のレイノルド数における多数のボールのリフト及びドラッグ係数が米国特許第6,224,499号に記載されている。 【0011】 ブロック216において、打ち出しパラメーター、大気コンディション、及びリフト及びドラッグ特性が弾道コードに入力される。 ブロック218において、弾道コードが、特定の大気コンディションの下で、特定のゴルフクラブを特定のゴルフボールでスウィングしたときのゴルファーの動作を予測するのに使用される。 弾道コードはこの分野で知られており、このような1つのコードが米国特許第6,186,002号に記載されている。 USGAは購入できる弾道コードを持っている。 【0012】 図1Aはブロック202のクラブヘッド特性の入力を示すフローチャートである。 フェース特性の測定はブロック401で集められる。 このフェース特性はフェースの幾何学形状、フェースの中心、バルジ(bulge)曲率及びロール(roll)曲率を含む。 質量特性は慣性テンソル、クラブヘッドの質量、重心の位置を含む。 特定のボールのゴルフクラブヘッドの反発係数の測定はブロック403で集められる。 ゴルフクラブヘッドのロフト及びライ角度はブロック404で集められる。 ブロック401−404で集められたデータは図1のブロック202でのクラブヘッド特性を生成するために入力される。 【0013】 図1Bはブロック206のゴルフボール特性の入力を示すフローチャートである。 ゴルフボールの質量の測定値はブロック406で集められる。 ゴルフボールの慣性モーメントの測定はブロック407で集められる。 ゴルフボールの反発係数の測定はブロック408で集められる。 ブロック405−408で集められたデータは図1のブロック206のゴルフボール特性を生成するために入力される。 【0014】 図1Cはブロック204のインパクト前のスウィング動作の入力を示すフローチャートである。 ゴルファーによりスウィングされるゴルフクラブのリニア速度の測定ブロック409で集められる。 ゴルファーによりスウィングされるゴルフクラブの角速度の測定はブロック410で集められる。 ゴルフクラブヘッドの向きはブロック411で集められる。 クラブヘッドのゴルフボールとのインパクト位置はブロック412で集められる。 ブロック409−412で集められたデータは図1のブロック204のインパクト前のスウィング特性を生成するために入力される。 【0015】 図1Dは図1のブロック214のボール打ち出しパラメータのための入力を示すフローチャートである。 ゴルフボールのインパクト後のリニア速度はブロック416で計算される。 ゴルフボールのインパクト後の角速度はブロック417で計算される。 ゴルフボールの打ち出し角度はブロック418で計算される。 ゴルフボールのサイドアングルはブロック419で計算される。 ゴルフボールの速度はブロック420で計算される。 ゴルフボールのスピンはブロック421で計算される。 ブロック416−421からの情報は図1のブロック214のボール打ち出しパラメータに入力される。 【0016】 図1Eは図1のブロック218の予測された動作のために生成される弾道からの出力のフローチャートである。 ブロック422はゴルファーによる特定のゴルフクラブにより打たれたゴルフボールの予測される全距離である。 ブロック424はゴルファーにより特定のゴルフクラブで打たれたゴルフボールの予測される弾道形状(3D又は2Dで入手可能)である。 ブロック425はゴルファーにより特定のゴルフクラブで打たれたゴルフボールの予測される弾道の頂点である。 【0017】 このシステムで集められ貯蔵されるブロック202のゴルフクラブヘッド特性は、ゴルフクラブヘッドの質量、フェースの幾何学形状、フェースの中心、フェースのバルジ曲率、フェースのロール曲率、ゴルフクラブヘッドのロフト角、ゴルフクラブヘッドのライ角、ゴルフクラブヘッドの反発係数(“COR”)、フェースのインパクト位置に対するゴルフクラブヘッドの重心の位置、CG、及びCGの回りのゴルフクラブヘッドの慣性テンソルを含む。 【0018】 質量、バルジ及びロール曲率、ロフト及びライ角、フェース幾何学形状及びフェース中心はゴルフ業界でよく知られている通常の方法により決定される。 慣性テンソルはx軸、Izxの回りの慣性モーメント、y軸、Iyyの回りの慣性モーメント、z軸、Izzの回りの慣性モーメント、慣性積 Ixy、慣性積 Izy、及び慣性積 Izxを使用して計算される。 慣性積Ixy、Izy及び Izxは米国特許第6,425,832号の教えるとことにより決定される。 【0019】 ゴルフクラブヘッドのCORは米国ゴルフ協会(“USGA”)で使用されwww. usga. org,に開示されている方法又は他の既知の方法を使用して決定される。 しかしながら、ゴルフクラブヘッドのCORはゴルフボールにより決まるものであり、異なるタイプのゴルフボールにより変わるものである。 【0020】 集められ、貯蔵されるブロック206のゴルフボール特性は、ゴルフボールの質量(USGA及びR&Aにより規定されているゴルフ規則は質量は45グラム以下である。)、ゴルフボールの半径(ゴルフ規則は1.68インチ以上を要求している。)、ゴルフボールのCOR及びゴルフボールのMOIを含む。 ゴルフボールのMOIは当業界でよく知られている方法を使用して決定される。 そのような1つの方法としては米国特許第5,899,822号に開示されている。 CORは米国特許第6,443,858号に開示されている。 【0021】 インパクト前のスウィング特性は、米国特許第6,431,990号に開示されているような入手システムを使用して決定されるのが好ましい。 【0022】 この入手システム20は一般にコンピュータ22、第1のカメラユニット26、第2のカメラユニット28及びトリガー装置30を持つメラ組立体24、ティー上のゴルフボール32、及びゴルフクラブ33を含む。 入手システム20はコースにおいて、ドライビングレンジにおいて、販売店やショールーム内、又は他の同様な施設において実施できるように設計されている。 【0023】 第1のカメラユニット26は第1カメラ40及びフラッシュユニット42a,42bを含む。 第2のカメラユニット28は第2カメラ44とフラッシュユニット46a,46bを含む。 好ましいカメラは、カリフォルニアのWintriss Engineeringから製品名OPSIS1300として入手できる電荷結合型装置(“CCD”)カメラである。 トリガー装置30は受信器48と送信器60を含む。 送信器60はカメラユニット26と28から所定距離離れた位置のフレーム34a上に取り付けられるのが好ましい。 好ましいトリガー装置は、送信器60から受信器48にレーザービームを伝達し、ティ上のゴルフボール32に向けてスウィングされるゴルフクラブにより遮られたときにトリガーされる。 ティ上のゴルフボール32はゴルフボール66とティ68を含む。 光学的検出装置や音声検出装置のような他のトリガー装置も本発明に使用できる。 ティ上のゴルフボール32はフレーム34から所定の距離L 1離れており、この距離は好ましくは38.5インチである。 しかしながら、当業者であればこの距離は第1カメラ26と第2カメラ28の位置と配置により変わり得ることは理解できるであろう。 送信器50はカメラ40,44から10インチ〜14インチ離れるのが好ましい。 受信器48と送信器60、したがってレーザービームはクラブのスウィングがビームを遮り、したがって、ティ上のボール32にインパクトする前にトリガー装置30をトリガーするようにティ上のボール32の前に配置されるのが好ましい。 以下に詳述するように、トリガー装置30のトリガーは、第1及び第2カメラ26,28がゴルフボール32にインパクトする前にゴルフクラブを撮影する指令を発する。 集められたデータはケーブル62を経由して、受信機48と第1及び第2カメラユニット26,28に接続されているコンピュータに送られる。 コンピュータ22は第1カメラユニット及び第2カメラユニット26,28により撮影されるイメージフレームを表示するモニター64を持っている。 【0024】 第1のゴルフクラブ33はシステム20と共にインパクト前の特性を決定するための使用するために準備するのが好ましい。 典型的には、取得システム20はインパクト前の特性を得るため、単一のゴルファーの10のスウィングの平均をとる。 これらのインパクト前のスウィング特性は、次に、他のゴルフクラブとゴルフボールによる種々の大気コンディション下での特定のゴルファーの動作を、実際にゴルファーが異なるゴルフボールを異なるゴルフクラブで種々の大気コンディションで打つことなしに予測するのに使用される。 【0025】 図3に示されるように、ゴルフクラブ33はクラブヘッド50、シャフト52、フェース54、スコアライン56、トオエンド58及びヒールエンド59を持つ。 ゴルフクラブ33の特定の位置を明確にするためにゴルフクラブ33上に複数のマーカーが置かれるのが好ましい。 インパクト前のスイング特性を決定するためにはただの3個のマーカーが必要となる。 図3に好ましい実施例が示されている。 しかしながら、取得システム20はマーカーを使用しないで、スコアラインのようなゴルフクラブ33の基本的特徴を使用することが可能である。 第1のマーカー301がシャフト52の先端に置かれている。 第2のマーカー302が第1のマーカー301より低い位置にシャフト52の先端に置かれる。 第3のマーカー303がクラブヘッド50の高いトオエンド上に置かれる。 第4のマーカー304がフェース54の低いトオエンドに置かれる。 第5のマーカーがフェース54の高いトオエンドに置かれる。 第6のマーカー306がフェース54の高いヒールエンド上に置かれる。 第7のマーカー307がフェース54の低いヒールエンド上に置かれる。 第8のマーカー308がフェース54の中心に置かれる。 【0026】 取得システム20によってマーカー304−308の位置又はマーカー301−303に相対的なスコアラインの位置を決定するために、図3のゴルフクラブ33のイメージフレームが生成される。 【0027】 ゴルフクラブのロフト、ライ及びフェース角度がマーカー301−303に大して決定される。 これはゴルフクラブヘッド50の真の向きをマーカー301−303から測定することを可能とする。 マーカー301−308は高い反射性粘着性のラベルかゴルフクラブ設計固有のものが好ましい。 カメラ40,44は、グレースケール0−255の中から200のような特定の輝度を持つ2又は3の点を探すようにプログラムされているため、マーカー301−308は好ましくは、反射性のものが良い。 2又は3のインパクト前のゴルファーによりスウィングされるゴルフクラブ33の映像がシステム20により得られる。 インパクト前の映像の好ましい範囲は3から9で、6のインパクト前の映像が最も好ましい。 図5は映像の数と映像の間隔、閾値レベル、ポイントのサイズ、及び初期画面方向からの固定関係を入力するための入力画面を示す。 【0028】 図4はゴルファーがゴルフクラブ33をスウィングする4つのインパクト前の映像である。 第1の映像102a、第2の映像102b,第3の映像102c及び第4の映像102dはゴルフボール66にインパクトする前のゴルフクラブ33を示している。 マーカー301−303は2次元に位置しており、これにより3次元に相関させられる。 マーカー303はマーカー301と302及びシャフト52に相関させられる。 フェース54とインパクト前のティボール32の位置はインパクト前の特性を決定するために再構築されて入力される。 【0029】 図6は6つのインパクト前の映像102a−102fのゴルフクラブ33の3次元プロット上のマーカー301、303、303及び308を示している。 各映像102a−102fのマーカー301,302,303及び308は301a,301b,301c,・・・として示されている。 図6のマーカーの全体の座標は図6Bに示されている。 【0030】 図6の例では、第1の映像102aはトリガー後、100マイクロセカンドにおいて撮影されたものである。 第2の映像102bはトリガー後、474.6マイクロセカンドにおいて撮影されたものである。 第3の映像102cはトリガー後849.3マイクロセカンドに撮影されたものである。 第4の映像102dはトリガー後1223.9マイクロセカンドに撮影されたものである。 第5の映像102eはトリガー後1598.6マイクロセカンドにおいて撮影されたものである。 第6の映像102fはトリガー後1973.2マイクロセカンドにおいて撮影されたものである。 更に、インパクト前のゴルフボールの位置を見ることができる。 このボールの位置は、前回のショットと同じ位置、又はイメージの位置を仮定したプレーヤーがバックスウィングを開始する前として見出される。 インパクト前のゴルフクラブフェース54の方向を決定するために、図3で前に説明したマーカーの方向が図6のマーカーに対して方向付けられる。 Ra及びTaを301a,302a,303aと301,302,303との間の回転と変換とし、Rb及びTBを301b、302b、303b・・・との間の回転と変換とするとき、 [Point 308a]=[Point 308] *Ra+Ta [Point 308b]=[Point 308]*Rb+Tb 等である。 【0031】 この式を使用してゴルフクラブフェース54上で既にわかっている如何なる点も測定点からモデル化される。 308f点とティボール位置から、インパクトされるまでの推定時間が推定できる。 各連続する点は2次曲線にカーブフィットされ、推定時間が評価されて図6の301g,302g,303gの点が与えられる。 この推定位置データは新しい回転及び変換マトリックスを計算し、308gの位置が定まる。 フェース54の如何なる態様もこの方法を使用して回転され変換され、フェース54に直交するベクトルが生成され、フェース54に位置きめされる。 初期インパクト位置は、ティボール66の中心位置のゴルフクラブフェース54に直交する方向とクラブヘッド50が交差する位置として定義される。 初期インパクト位置はボールがゴルフクラブフェース上で変形する量を補正するように変更する必要がある。 1つの簡単な方法は、垂直方向のインパクト位置を補正することで、垂直補正=12.5/25.4* sin (ロフト角−アタック角)。 横方向補正=12.5/25.4* sin(フェース角−パス角)。 より複雑な補正の方法が初期インパクト位置の補正に使用することができる。 12.5mmはクラブのスウィングスピードに依存し、100MPHに基いている。 ゴルフクラブヘッドスピードが遅くなれば、その値はより小さくなる。 308a−308g及び映像回数は曲線フィットであり、Vx,Vy及びVzがリジッドボディコード(Rigid Body Code)のために解析される。 【0032】 これらの6つの映像102a−102fに基いて、予測されるインパクトはトリガー後、2962.4マイクロセカンドである。 この情報に基いて、インパクト前のスウィング特性はゴウファーのために計算される。 【0033】 一旦インパクト前のスウィング特性が決定(計算)されると、リジッドボディコードがボール打ち出しパラメーターを予測するために使用される。 このリジッドボディコードは、2つの固体の完全運動を与えるリニア及び角運動量の保存則を使用してインパクトの問題を解決する。 インパルス(力積)の定義を使用して理軌跡が計算され、式が下記に示すように定められる。 インパルス式のための座標系が下記に定められる。 このインパルス−運動量の方法はインパクト事象の時間経過を考慮していない。 衝突はただの一度のコンタクト前の瞬間とコンタクト後の瞬間において説明される。 クラブヘッドからボールに伝達される力はボールからクラブヘッドに伝達される力と等しく方向が反対である。 これらの力は好都合に二つの物体が接触している期間にわたり合計され、そしてそれらはリニア及び角インパルスと呼ばれる。 【0034】 ゴルフクラブヘッド50は明らかにシャフト52に結合されており、ボール66はゴルフクラブヘッド50とのインパクト時点においては空気中を浮遊しているものではないが、本発明はゴルフボール66とゴルフクラブヘッド50は拘束されない固体であると仮定している。 ゴルフクラブヘッド50に対して、この非拘束の固体の仮定は、ゴルフボール66とのインパクトは非常に短い時間に起きるもので、シャフト52の先端の小さい部分のみがインパクトに寄与するということである。 ゴルフボール66に対しては、ボール自体とそれが置かれている表面(即ち、ティ、マット又は地面)との間の摩擦によるインパルスはゴルフクラブヘッド50とのインパクトによるインパルスと比較して大きさにおいて非常に小さく、したがって、この摩擦は計算では無視できる。 【0035】 インパクトの間の速度の正規の成分を支配する正規の反発係数に加え、速度の正規外の成分を支配する反発係数が存在する。 この追加的の反発係数は実験的に決定することができる。 【0036】 絶対運動数はグローバル座標系又はグローバルフレームによって定義される。 この座標系はゴルフボールの中心に原点を持ち、ショットの意図する最終的な地点を指す1つの軸、大気中に真直ぐ上を指す1つの軸、及び第1及び第2の軸の両方に直交する第3の軸を持つ。 グローバル座標系は右利きルールに従うのが好ましい。 【0037】 分析のためのこの座標系はインパクト座標系又はインパクトフレームとして参照される。 このフレームはゴルフショットのための完全な解析に使用されるグローバルフレームに対するものとして定義される。 このインパクトフレームはゴルフクラブヘッド50とのインパクト位置における直角の表面により決定される。 【0038】 正のz−方向はゴルフクラブヘッド50から外方への法線として定義される。 インパクトの点に対して接線方向の面はx−軸とy−軸の両方を含む。 計算のため、x−軸は地球の地面に対して平行なように任意に選択され、したがって、yz-面は地面に対して垂直となる。 インパクトフレームはクラブヘッドのロフト、バルジ及びロールを持ち込み、またゴルフスウィングの正味の結果を含む。 グローバル座標系とインパクト座標系は知られているため、インパクトフレームにおける運動はグローバルフレームにおける運動に等価変換される。 ゴルフボール66のインパクト後の運動は弾道コードの入力として使用され、ショットの偏りは本発明により計算される。 【0039】 符号は以下のように定められる。 【0040】 【数1】
【0041】 【数2】
リニア運動量の変換:
【0042】
【数3】
角運動量の変換:
【0043】
【数4】
反発係数の定義:
【0044】
【数5】
ゴルフボールへの接線方向のインパルスが回転及び並進の両方を起こす:
【0045】
【数6】
式B1−B12は線形式を形成するように結合されることができる:
【0046】
【数7】
ここで、[A]、及び{B}はインパクト前の知られた速度、ゴルフボール66及びゴルフクラブヘッド50の質量特性、ゴルフボール66とゴルフクラブヘッド50の重心に対するインパクト位置、インパクト点の垂直平面から決定される。 {x}はインパクト後の全ての速度(リニア及び角)を含み、{B}に[A]の逆数を多重積するか、あるいは、リニア代数学の解析式を用いて解くことができる。
【0047】
ゴルフボール66がティ68の上に置かれているときは平衡状態である。 ボール66は、ゴルフボール66とティ68との間の最大静的摩擦力F
mより大きな力がゴルフボール66に与えられるまで動かない。 【0048】
F
m =μ s N=μ s m 2 g C1 μ
sは静摩擦係数でgは重力である。 【0049】
質量45グラムのゴルフボールで0.3のμ
sに対して、 F
m =μ s m 2 g=(0.3)(0.045)(9.81)=0.132N この力がゴルフボール66に0.0005秒のインパクト期間(実際のインパルスより大きめに見積もられている。)作用すると仮定すると、ゴルフボール66に対するインパルスLは:
L=(0.132)(0.0005)=0.0000662N・s
このインパルスLは、ゴルフボール66を0.00147m/s(0.00483ft/sec)、8.08rad/sec(77.1rpm)で動かす。 これらの両方の数値は通常のアイアンやウッドで見られる数値の範囲に比較して小さい。 本発明のリジッドコードがパターに施されるとすると、グリーンとゴルフボール66との間の摩擦力を含ませた方が解析のためには好ましい。
【0050】
【数8】
上記マトリックスe
ijの各記号はj−方向に対するi−方向の速度に関連し、ここで、i=x,y,z、j=x,y,z、i=j、である。 各対角線の記号はインパクトの前後の1つの軸x,y,zの速度の関係を示し、ここで、である。 記号e zzはインパクトにおけるインパクトの垂直方向において失われた全てのエネルギーを含む。 e xx及びe yyは接線方向平面におけるゴルフボール66とゴルフクラブヘッド50の間の複雑な相互作用のためのもので最終結果を示す。 一般に、対角線を外れる記号e ij 、i≠j,はゼロに等しいか等方性材料である。 【0051】
図7に示されるように、ゴルファーにより特定のゴルフクラブで所定の大気条件で打たれたゴルフボールの運動を予測する場合、オペレーターは、真のインパクトの位置とは別に、ある特定の位置でのフェースのインパクトを入力する選択を持つ。 このことは、トオショット、ヒールショット、及びセンターショットのゴルフクラブ33の遂行を予測することを可能とする。 ゴルフボールの種類を選択することができ、ゴルフクラブの種類を選択することができ、風速、風向き、相対湿度、気圧、温度、地形がオペレーターにより選択され、これらの入力されるパラメーターを使用してゴルファーのインパクト前のスウィング特性に沿うゴルファーの遂行を予測することができる。
【0052】
異なるゴルフボールと、異なるゴルフクラブを使用し、異なる2つの大気コンディションにおける異なる二人のゴルファーの遂行を予測するための本発明の方法が図8−17に示されている。 ゴルファーBはゴルファーAより高いスウィングスピードを持つ。 ゴルファーA及びBはテストクラブを各ゴルファーの平均スウィングのために10回スウィングする。 予測される遂行は、スチールからなるゴルフクラブヘッド50、チタニウムからなるゴルフクラブヘッド、アイオノマーブレンドのカバーを持つツーピースゴルフボール、バラタカバーを持つスリーピース(糸巻き)ゴルフボール、暑い日と寒い日の大気コンディションについてである。
【0053】
図8は図1のブロック204のインパクト前のスウィング特性の成分のフローチャートである。 成分、即ち入力は、ブロック203.7の映像時間、ブロック208.8の測定ポイント、ブロック203.7の静的映像、ブロック203.8の測定ポイント、ブロック203.9の静的映像ポイントを含む。 図9は、ゴルファーA,Bのブロック203.7の映像時間(マイクロセカンド単位)の表である。 図10はゴルファーA,Bのブロック203.8の測定点(ミリメータ単位)である。 図11はゴルファーA,Bのブロック203.9の静的映像点(ミリメータ単位)の表である。
【0054】
図12はチタニウム(Ti)及びスチールのクラブヘッド50のブロック202のクラブヘッド特性を示す表である。 図1Aのブロック401−404は選択的ホーゼルの高さとCOR入力に従って含まれている。
【0055】
図13は各ゴルファーA,Bのブロック204のインパクト前のスウィング特性の表である。 表には図1Cnoブロック409−412の情報を含んでいる。
【0056】
図14は図1Bのブロック405−408の情報を伴うブロック206のゴルフボール特性の表である。 図15はリジッドボディコードにより生成されるブロック210のボール打ち出しパラメーターの表である。 この表は図1Dのブロック416−422の情報を含んでいる。 図16はブロック214の大気コンディションの表である。 図17は弾道コードにより生成されたブロック218の予測される遂行の表である。 この表は図1Eのブロック422−425の情報を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法全体のフローチャートである。
【図1A】ゴルフクラブヘッド特性の入力を示すフローチャートである。
【図1B】ゴルフボール特性の入力を示すフローチャートである。
【図1C】インパクト前のスウィング特性の入力を示すフローチャートである。
【図1D】ボール打ち出しパラメーターの入力のフローチャートである。
【図1E】予測される遂行のために生成される出力のフローチャートである。
【図2】本発明のモニタリングシステムの概要図である。
【図3】インパクト前の特性の決定に使用されるマーカー付きのゴルフクラブの正面図である。
【図3A】図3のゴルフクラブ上のマーカーの全体座標の図である。
【図4】多数のインパクト前の状態からなるゴルファーのスウィングのイメージフレームである。
【図5】入力スクリーンの図である。
【図6】6のインパクト前の状態の3次元プロット上におけるゴルフクラブのマーカーを示す図である。
【図6A】推定されるヘッド位置と方向の3次元プロットである。
【図6B】図6のマーカーの座標の全体図である。
【図7】インパクト位置の入力メニュウの図である。
【図8】図1のインパクト前のスウィング特性の成分のフローチャートである。
【図9】ゴルファーA,Bの図8の映像時間(マイクロセカンド)の表である。
【図10】ゴルファーA,Bの図8の測定点(ミリメーター)の表である【図11】ゴルファーA,Bの図8の静的映像点(ミリメーター)の表である【図12】ゴルファーA,Bの図1及び1Aのクラブヘッド特性の表である。
【図13】ゴルファーA,Bの図1及び1Cのインパクト前のスウィング特性の表である。
【図14】ゴルファーA,Bの図1及び1Bのゴルフボール特性の表である。
【図15】ゴルファーA,Bの図1及び1Dのボール打ち出しパラメーターの表である。
【図16】暑い日と寒い日の図1の大気コンディションの表である。
【図17】ゴルファーA,Bの図1及び1Eの予測される遂行の表である。
【符号の説明】
20 入手システム22 コンピュータ24 カメラ組立体26 第1のカメラユニット28 第2のカメラユニット28
30 トリガー装置32 ゴルフボール32
33 ゴルフクラブ33
40 第1第1カメラ40
42a,42b フラッシュユニット44 第2カメラ44
46a,46b フラッシュユニット48 受信器60 送信器60
|