Racket

申请号 JP2005215883 申请日 2005-07-26 公开(公告)号 JP2007029352A 公开(公告)日 2007-02-08
申请人 Sri Sports Ltd; Sriスポーツ株式会社; 发明人 NIWA KUNIO; ASHINO TAKESHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a racket of which the sweet area is enlarged. SOLUTION: The racket is so constituted that a yoke section 16 is disposed between a branched left and right throat sections 13 which connect a head section 12 and a shaft section 14 of a racket frame, a ball hitting surface is formed by the yoke section and the head section and two or more string holes to let longitudinal/lateral strings penetrate are bored in the head section and the yoke section, wherein the longitudinal string holes in both left and right side sections of the yoke section 16 which are connected to the left and right throat sections 13 are extended to the throat sections and are made to be extension longitudinal string holes 22 which are opened at an outer surface of the throat sections. COPYRIGHT: (C)2007,JPO&INPIT
权利要求
  • ラケットフレームのヘッド部とシャフト部とを連続する二股状の左右スロート部の間にヨーク部が設けられ、該ヨーク部と前記ヘッド部とで打球面が形成され、これらヘッド部とヨーク部とに縦・横ストリングを通す複数のストリング孔が設けられているラケットにおいて、
    前記左右スロート部と結合する前記ヨーク部の左右両側部に設ける縦ストリング孔は、スロート部に延長させて該スロート部の外面に開口する延長縦ストリング孔としていることを特徴とするラケット。
  • 前記延長縦ストリング孔は左右両側にそれぞれ2個設け、これら延長縦ストリング孔の軸線は、ラケットフレームの長手方向(縦ストリング張架方向)と略平行としている請求項1に記載のラケット。
  • ラケットフレームのヘッド部とシャフト部とを連続する二股状の左右スロート部の間にヨーク部が設けられ、該ヨーク部と前記ヘッド部とで打球面が形成され、これらヘッド部とヨーク部とに縦・横ストリングを通す複数のストリング孔が設けられているラケットにおいて、
    前記ヨーク部の縦ストリング孔を貫通する縦ストリングのうち、少なくとも1本の縦ストリングを、前記左右スロート部に挟まれた空間に延長して張架できる延長縦ストリング孔を前記スロート部に設けていることを特徴とするラケット。
  • 前記左右スロート部の間に挟まれた前記ヨーク部に設ける縦ストリング孔は、貫通させる縦ストリングと空隙をあける寸法とされ、かつ縦ストリング孔は1本の縦ストリングを貫通させる大きさ、或いは複数の縦ストリングを貫通させる大きさとしている請求項3に記載のラケット。
  • 前記スロート部に設ける各延長縦ストリング孔は、貫通させる1本の縦ストリングと空隙をあける寸法としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のラケット。
  • 前記ヘッド部、ヨーク部およびスロート部に設けられたストリング孔および延長縦ストリング孔を通してストリングが張架されている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のラケット。
  • 说明书全文

    本発明は、テニス用などのラケットに関し、縦ストリングの張架長さを大してスイートエリアの拡大を図るものである。

    従来のラケットフレームは、打球面を囲むヘッド部とヨーク部をガット張架部とし、図12に示すように、打球面を囲む円弧状のフレーム1の接線に対して垂直方向にストリング孔2を貫通させて設けていた。 これは、フレーム1の内周側1aから外周側1bに向けてドリルで開けてストリング孔2を設ける作業が簡便になる点と、ストリングSの所要長さが最短となる点において好都合であったことに因る。

    ラケットに張架するストリングは、打球面の頂点のトップ部とグリップの中心とを結ぶラケットフレームの長手方向の軸線と平行あるいは略平行に張架する縦ストリングと、該縦ストリングと直交方向に張架する横ストリングとから構成される。
    これら縦・横ストリングを貫通させるストリング孔2は、フレーム1のトップ部を通る縦ストリングと、最大横幅部のサイド部を通る横ストリングを除き、ストリング張設方向とストリング孔2の貫通方向とが一致していない。 従って、ストリングSは、フレーム1の内周側に設けられた内側孔2aに接触して屈折するため、ストリングSの有効長さは、打球面を囲むフレーム1の内周面間の幅となる。

    ストリングの有効長さを増大させると、ラケットフレームのスイートエリアの拡大を図ることができるため、従来よりストリングの有効長さを増大させる種々の提案がなされている。 例えば、特開2001−252376号(特許文献1)では、図13に示すように、フレーム3のフェース部4の内周面側で、厚み方向の中央部に、フェース部4の周方向に伸びる溝5を設けることにより、変形可能なストリング有効長さが、フェース部4の内周面間の間口幅よりも長くなり、スイートエリアを拡大できるとされている。

    また、本出願人は、特開2000−61004号(特許文献2)で、図14に示すように、中空状のフレーム6に穿設された複数のストリング孔7の少なくとも一部について、フレーム内周部に設けた内側孔7aの内径r2をフレーム外周部に設けた外側孔7bの内径r1よりも大径とすることを提案している。 即ち、このストリング孔7に挿通されたストリングと内側孔7aの内周面との間に空隙ができ、外側孔7bが変形支点となるため、ストリングの有効長さを増大できる。

    しかしながら、これらフレーム3、6では、ストリング有効長さの増大量は、打球面と平行方向のフレーム幅分またはその一部にすぎず、僅かである。 よって、ストリングの有効長さより増大させ、スイートエリアを拡大させる点について改善の余地がある。

    特開2001−252376号公報

    特開2000−61004号公報

    本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、ストリングの有効長さを増大させて、顕著かつ効果的にスイートエリアを拡大できるラケットフレームの提供を課題としている。

    前記課題を解決するために、本発明は、第一に、ラケットフレームのヘッド部とシャフト部とを連続する二股状の左右スロート部の間にヨーク部が設けられ、該ヨーク部と前記ヘッド部とで打球面が形成され、これらヘッド部とヨーク部とに縦・横ストリングを通す複数のストリング孔が設けられているラケットにおいて、
    前記左右スロート部と結合する前記ヨーク部の左右両側部に設ける縦ストリング孔は、スロート部に延長させて該スロート部の外面に開口する延長縦ストリング孔としていることを特徴とするラケットを提供している。

    本発明では、ラケットフレームはプリプレグの積層体からなる周壁で中空部を囲む連続したパイプから形成し、前記ストリング孔は中空部を挟む内側壁から外側壁にかけて穿設している。

    前記延長縦ストリング孔は左右両側にそれぞれ2個設け、これら延長縦ストリング孔の軸線は、ラケットフレームの長手方向(縦ストリング張架方向)と略平行、具体的には、±5°以下、好ましくは±1°以下としている。

    前記スロート部に設ける各延長縦ストリング孔は、貫通させる1本の縦ストリングと空隙をあける寸法としている。
    このように、延長縦ストリング孔と縦ストリングとの間に空隙を設けると、縦ストリングは延長縦ストリング孔の外側開口の周縁にのみと接触してスロート部の外面側に巻き付けられるため、ストリングの変形支点を外側開口端縁に規定することができる。
    なお、延長縦ストリング孔に通すストリングは、該延長縦ストリング孔に外部から挿入するグロメットの内部を通しているため、該グロメットの外周面と内側開口端縁との間にも空隙を設けることが好ましい。

    前記のように、第一の発明では、左右スロート部と結合するヨーク部の左右両側部に設ける縦ストリング孔をスロート部へと延長させて、スロート部の外面に開口する延長縦ストリング孔とすると、該延長縦ストリング孔に通す縦ストリングはスロートの外面に開口端縁に接触して折り返し張架されるため、該縦ストリングの有効長さを飛躍的に増大させることができる。
    この延長縦ストリング孔に通す縦ストリングは、打球面中央のスイートエリアの左右両縁に位置することより、スイートエリアの左右横方向に大きく広げることができる。

    さらに、本発明は、第二に、ラケットフレームのヘッド部とシャフト部とを連続する二股状の左右スロート部の間にヨーク部が設けられ、該ヨーク部と前記ヘッド部とで打球面が形成され、これらヘッド部とヨーク部とに縦・横ストリングを通す複数のストリング孔が設けられているラケットにおいて、
    前記ヨーク部の縦ストリング孔を貫通する縦ストリングのうち、少なくとも1本の縦ストリングが、前記左右スロート部に挟まれた空間に延長して張架できる延長縦ストリング孔を前記スロート部に設けていることを特徴とするラケットを提供している。

    前記構成のラケットでは、縦ストリングを、ヨーク部のストリング孔を貫通させて、該ヨーク部と左右のスロート部で囲まれた略三形状の空間に延長させ、スロート部に設ける延長用ストリング孔に縦ストリングを通しているため、従来のヘッド部のトップ側からヨーク部まで張架していた縦ストリングの長さを大きく伸ばすことができ、スイートエリアを特に縦方向に効果的に拡大することができる。
    前記ヨーク部の縦ストリング孔を通す縦ストリングは通常6〜12本であるが、該縦ストリングを全てスロート部に囲まれて空間に延長させてスロート部に設けた延長縦ストリング孔に通す必要はなく、前記したように、少なくとも1本の縦ストリングを前記空間に延長させておれば前記効果を得ることはできる。
    其の際、ヨーク部の縦ストリング孔に通す全ての縦ストリングを前記空間に延長させてスロート部に設ける延長縦ストリング穴にとおしても良いが、ラケットの打球面は横幅が広く縦長な形状であるため、横方向へのスイートエリアの拡大を図る好ましい。 よって、ヨーク部の左右両側のスロート部に近接する位置の縦ストリング孔を通る左右少なくとも各1本の縦ストリングを前記空間へと延在させ、スロート部に設ける延長縦ストリング孔に通すことが好ましく、例えば、左右各1本、左右各2本の縦ストリングを前記空間へと延在させ、スロート部分に設ける延長縦ストリング孔に通すのが良い。

    さらに、前記スロート部の外側面の延長縦ストリング孔の外側となる部分は、部分的に縦ストリング張架方向とは垂直方向となるよう形成しておくことが好ましい。 このように縦ストリング張架方向と垂直方向とすると、延長縦ストリング孔の加工位置を容易に確認でき、かつ、ストリングに引張られるフレームおよびグロメットが鋭角になる部分を抑制することが出来るため、ストリングによるフレーム、グロメットの破損はストリングの切断を抑えることができる。

    前記第一の発明と第二の発明とを組み合わせて構成とすると、ヨーク部の左右両側及びその間の中央部に設ける縦ストリング孔に通していた縦ストリングを、全てスロート側に延在させた延長縦ストリング孔を通すことにより、縦ストリングの有効長さを増大することができ、スイートエリアを横方向および縦方向の両方に広げることができる。

    前記第二の発明においても、スロート部に設ける延長縦ストリング孔の軸線と、ラケットフレームの長手方向(縦ストリング張架方向)の軸線と略平行としていることが好ましい。
    即ち、縦ストリングはラケットフレームの軸線方向と平行に張架されるため、延長縦ストリング孔をラケットフレームの軸線方向と平行に設けると、縦ストリングは延長縦ストリング孔の内側開口端でストリング孔の周縁と当接せず、外側開口端でストリング孔の周縁と当接され、ストリングの変形支点をストリング孔の内側開口端から外側開口端へと移動させることができる。 その結果、縦ストリングの有効長さを、従来のトップ部側からヨーク部までであった距離を、スロート部まで延長できる上に更に該スロート部に設けられた延長用ストリング孔の長さ方向分だけ増大させることができる。

    しかしながら、ヨーク部の中央部の縦ストリング孔を通す縦ストリング用の延長縦ストリング孔をスロート部に設ける場合、シャフト部に近接する位置のスロート部にラケットフレームの軸線方向と平行な延長用ストリング孔を設けるとシャフト部に達することとなり、シャフト部に軸線方向のストリング用貫通穴を設けることはできない。
    よって、ラケットフレームの軸線方向と延長縦ストリング孔の軸線方向とを12°の範囲まで交差した角度とせざると得ないが、できる限りラケットフレームの軸線方向との交差角度を小さい角度とすることが好ましい。 そのため、スロート部の内側壁に設ける内側開口は出来るだけ交差角度を小さくし、外周壁に設ける外側開口の交差角度を前記角度範囲で大きくしていることが好ましい。 該構成とすると、内側開口端とストリングとが交差する鋭角の度合いを緩めることができる。
    ストリング有効長さをより増大するには、延長縦ストリング孔の貫通方向を縦ストリング張設方向の延長線上とすることが好ましいが、シャフト部に近接するほど、ヨーク部のストリング孔からの距離も長くなるため、該シャフト部近傍の延長縦ストリング孔の貫通方向を斜め方向とすることによって縦ストリングの変形支点が内側開口端となっても、ストリングの有効長さは十分に増大される。

    前記第二の発明では、ヨーク部に設ける縦ストリング貫通孔は、貫通させる縦ストリングと空隙をあける寸法とし、該縦ストリング孔は1本の縦ストリングを貫通させる大きさ、或いは複数の縦ストリングを貫通させる大きさに設定されている。
    即ち、ヨーク部に設けられるストリング孔は、縦ストリングを1本のみ挿通する円孔とし、該円形の内径は1本のストリングの外径よりも大として、縦ストリングがストリング孔の内周面と接触することなく左右スロート部に挟まれた空間に延長させている。
    あるいは、複数本の縦ストリングを貫通させる横長形状としてもよく、この場合も貫通させれる複数の縦ストリングがストリング孔の内周面と接触しない寸法としている。

    なお、前記スロート部に設ける延長縦ストリング孔を1本のストリングを通す孔とせずに、複数本の縦ストリングを貫通させる大きさとし、前記スロート部の外側面に、バンバーと該バンバーから間隔をあけて突設する筒状のグロメットが取り付けられ、該グロメットを延長用ストリング孔に配置し、縦ストリングはグロメットに通してバンバーに巻き付けて取り付けられる構成としてもよい。

    上述したように、第一の本発明によれば、打球面のスイートエリアの左右両側の縦ストリングの有効長さを大とできるため、スイートエリアを左右横方向に拡大できる。
    また、第二の発明によれば、打球面のスイートエリアの縦ストリングの有効長さを大とできるため、スイートエリアを上下縦方向に拡大できる。 かつ、スロート部を通す縦ストリングの内、左右側端の縦ストリングをスロート部に挟まれた空間に延在させることでスイートエリアを横方向にも拡大できる。
    さらに、第一と第二の発明を組み合わせて構成とすると、スイートエリアを左右横方向および上下縦方向の両方に拡大できる。

    以下、発明の実施形態を図面を参照して説明する。 なお、以下に説明する実施形態はいずれも本発明を硬式テニス用ラケットに適用したものである。

    図1乃至図4は本発明の第一実施形態のラケットを示す。
    ラケットフレーム11は、繊維強化樹脂シートのプリプレグを積層した中空の管状体よりなり、ヘッド部12、スロート部13、シャフト部14、グリップ部15を連続して形成し、ヘッド部12とシャフト部14とを連結するスロート部13を二股状とし、スロート部13の両側枠の間にはヨーク部16を設け、該ヨーク部16とヘッド部12とで打球面Fを囲み、ヘッド部12とスロート部とでガット張架部を形成している。

    図1に示すように、ヘッド部12の外周面側にはガット溝18を周方向に連続して形成すると共に、該ガット溝18の底面(ラケットフレーム外周側)から打球面Fと接する内周側にかけて縦・横ストリング孔21を貫通して設けている。 同様に前記ヨーク部16にも縦ストリング孔24を設けている。

    左右スロート部13からヘッド部12への移行部とヨーク部16の左右両端との三角形状の結合部17には、図2および図3に示すように、左右2個ずつの延長縦ストリング孔22を設けている。 これら延長縦ストリング孔22は、挿通される縦ストリングの張設方向(ラケットフレームの長手方向の軸線)Lの延長線上を貫通するように設け、結合部17の内周面側に内側開口22aが、スロート部13の外周面側に外側開口22bが穿設されている。

    前記ヘッド部分12に設ける縦・横ストリング孔21、ヨーク部16に設ける縦ストリング孔22およびスロート部13へと延長させた延長縦ストリング孔22には、図2に示すように、縦ストリング41がラケットフレームの長手方向の軸線Lと平行方向に、横ストリング42が縦ストリング41と直交方向(ラケット短軸)に張架される。

    前記ヨーク部16の左右両端の結合部17に設ける延長縦ストリング孔22の打球面側の開口22aは、該開口22aを通るストリング41bと該開口22aとの間に、該ストリング41bが変位可能な空隙ができるように形成している。
    延長縦ストリング孔22の軸線は、打球面側の開口22aからラケットフレームの長手方向(縦ストリング張架方向)Lと略平行、具体的には、±1°としてスロート部13へと延長させている。 よって、ラケットフレームの長手方向Lに対して傾斜配置されるスロート部13内を傾斜して貫通し、該スロート部13の外周面側の外側開口22bは楕円形状の開口となる。 該外側開口22bを縦ストリング41bと空隙をあける大きさとし、該外側開口22bの周縁にのみ縦ストリング41bが接触してスロート部12の外面側に巻き付けられるようにしている。

    前記ラケットフレーム11に縦ストリング41と横ストリング42とを張架するときは、前記ガット溝18に図4に示すバンバー33とグロメット32とを備えたストリング保護材31を装着して、ストリング41、42とフレーム11との間に介在させる。 該ストリング保護材31は、ストリング41、42を挿通する挿通孔32aを貫通させた複数のグロメット32と、これら複数のグロメット32の基部を内周側に突設するように連結するバンバー33とからなる。 該ストリング保護材31は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の材質から形成することができ、強度と柔軟性を両立しえるという理由で、ナイロン樹脂やウレタン樹脂で形成するのがよく、特にナイロン樹脂がよい。

    前記構成のラケットフレーム11に縦ストリング41と横ストリング42を張架したテニスラケットは、図2に示すように、ヘッド部12のトップ部側を通る打球面Fの中央部の縦ストリング41aはヨーク部16のストリング孔24を貫通してヨーク部16の外面側に巻き付けられて打球面側へと折り返して張架される。

    前記中央部の縦ストリング41aの左右両側の各2本(合計4本)の縦ストリング41bは結合部17の延長縦ストリング孔22に貫通している。 これらの縦ストリング41bは打球面側の開口22aには空隙をあけて挿通され、スロート部123外面の開口22bで、その周縁に接触してスロート部13の外周面に巻き付けられるため、ストリングの変形支点が外側の開口22bとなる。 よって、これら縦ストリング41bの有効長さを、延長縦ストリング22の長さ分だけ増大できる。

    本実施形態では、16本の縦ストリング41のうち、計4本の縦ストリング41bの有効長さを大きく伸ばすことができ、かつ、この有効長さを延長する縦ストリング41bが打球面の中央部のスイートエリアの左右両側に位置しているため、スイートエリアを左右横方向に拡大することができる。

    図5および図6は第二実施形態のラケットを示す。
    第二実施形態では、ヨーク部16の縦ストリング孔24を貫通する縦ストリング41aを左右スロート部13に挟まれた空間に延長して張架できる延長縦ストリング孔23をスロート部13に設けている。 また、第一実施形態と同様に、ヨーク部16の左右両側の三角形状の結合部17に延長縦ストリング孔22を設けており、他の構成は第一実施形態と同様としている。

    左右のスロート部13にそれぞれ4個ずつの設ける前記延長縦ストリング孔23は、図6に示すように、スロート部13の内周側に穿設される内側開口23aが、前記ヨーク部16のストリング孔24を貫通する縦ストリング41aの張設方向の延長線上に位置するように設けている。

    延長縦ストリング孔23はいずれも、その貫通方向を、縦ストリング41aの張設方向Lに対して傾斜した斜め方向としている。 詳しくは、延長縦ストリング孔23の内側開口23aから、スロート部13の外側壁に穿設される外側開口23bにかけて外側に傾斜して貫通するように設けられている。

    これら延長縦ストリング孔23のうち、シャフト部14近傍の延長縦ストリング孔23−1の貫通方向は、縦ストリング張設方向(ラケットフレームの長手方向)Lに対する傾斜角度αを最大としている。 これら延長縦ストリング孔23は前記結合部17に近接するに従って、延長縦ストリング孔23−2、23−3、23−4の順に、この傾斜角度αを漸減させ、縦ストリング張設方向Lに近づけている。

    前記ヨーク部16に設けるストリング孔24は、縦ストリング41aを1本ずつ挿通する円孔であり、その内径は、該ストリング孔24の内周面と縦ストリング41aとの間に空隙ができ、互いに接触しない寸法としている。

    前記第二実施形態のラケットでは、打球面Fの中央のスイートエリアに張架する8本の縦ストリング41aはスロート部13の縦ストリング孔24を貫通して、ヨーク部16と左右スロート部13に囲まれた三角形の空間に延長して延長縦ストリング孔23に通され、スロート部13の外周面に巻き付けられて折り返し張架している。
    よって、これらスイートエリアを通る縦ストリング41aの有効長さはスロート部の外周側開口23bの周縁との接触点まで延長され、スイートエリアの上下縦方向のエリアを拡大している。
    かつ、第一実施形態と同様にスイートエリアの左右両側の縦ストリング41bもスロート部に設けた延長縦ストリング孔22に通すために、第一実施形態と同様にスイートエリアを左右横方向にも拡大している。

    図7は第二実施形態の第一変形例を示し、ヨーク部16の縦ストリング孔24を通す縦ストリングのうち、左右スロート部13に近接する左右各2本の縦ストリング孔24を通す縦ストリングのみを左右スロート部13とヨーク部16に囲まれた空間内に延在させ、左右スロート部13に設けた延長縦ストリング孔23に通して、スロート部13の外周面に巻き付けて折り返している。

    即ち、図5、6の第二実施形態ではヨーク部16を通る全ての縦ストリングをスロート部13に囲まれて空間に延長させてスロート部13の延長縦ストリング孔23に通して巻き付けているが、本変形例ではヨーク部16の左右両側端を通る縦ストリングのみを延長させている。
    このように、ヨーク部を通る縦ストリングのうち、左右両側の縦ストリングのみを延長させることにより、横幅が狭く縦長な打球面のスイートエリアを横方向に拡大することができる。

    図8は第二実施形態の第二変形例を示し、スロート部13の外側壁には、延長縦ストリング孔23の外側開口23bを設ける部分では縦ストリング張架方向に対して垂直な部分13xを設け、該垂直な部分13Xに外側開口23bを設けている。
    なお、前記外側開口23bを設ける部分13xは前記縦ストリング張架方向に対する角度θを垂直方向とすることに限定されず、70〜110度の範囲であればよい。
    なお、角度θを70〜100度の範囲とする規定は、該大に実施形態の第二変形例に限定されることはなく、本発明において規定しうるものである。

    前記のように、外側開口23bを設ける部分のスロート部13を縦ストリング張架方向に対して部分的に垂直とすると、延長縦ストリング孔の孔あけ加工位置を容易に確認でき、かつ、縦ストリングに引張られるフレームおよびグロメットが鋭角になる部分を抑制することが出来るため、ストリングによるフレーム、グロメットの破損はストリングの切断を抑えることができる。

    図9は第二実施形態の第三変形例を示し、ヨーク部16に1つの横長のストリング孔25を貫通させて設け、ヘッド部12のトップ部を通る8本の縦ストリング41aを、図9に示すように、該横長ストリング孔25に通してスロート部13の延長用ストリング孔23に張架している。 この横長ストリング孔25の幅および長さは、その内周面がいずれの縦ストリング41aとも接触しない寸法としている。
    他の構成は第二実施形態と同様とし、同一符号を付して説明を省略する。

    この第三変形例においても、ヘッド部12のトップ部側に張架される8本の縦ストリング41aは、ヨーク部13のストリング孔25と接触することなく、スロート部13のストリング孔23に張架されるため、有効長さを大幅に増大できる。

    図10および図11は第四実施形態を示す。
    第四実施形態では左右の各スロート部13に設ける延長縦ストリング孔のうち、第二実施形態におけるヘッド側の2つのストリング孔を1つの延長用ストリング孔230とし、2本の縦ストリング41a−1、41a−2を貫通させる大きさとしている。 シャフト側には第二実施形態と同様に、各1本の縦ストリング41a−3、41a−4を貫通させる2つの延長用ストリング孔23を設けている。

    左右のスロート部13にはそれぞれバンバー33とグロメット32とを備えたストリング保護材31を取り付け、延長用ストリング孔230には、2本のグロメット32を挿通して2本の前記縦ストリングを挿通している。

    前記構成とすると、縦ストリング41a−1、41a−2の左右各2本(合計4本)の縦ストリングがスロート13の大きな1つの延長用ストリング孔230内で、打球時に大きな変形が許容されるように取り付けられ、かつ、これら4本の縦ストリングが打球面の中心を通るストリングであるため、打球時における反発性能を高めることができる。

    本発明の第一実施形態に係るラケットを示し、(A)は正面図、(B)は側面図である。

    図1に示すラケットにストリングを張架した状態を示す正面図である。

    ラケットフレームの要部拡大断面図である。

    ラケットフレームと保護材との斜視図である。

    第二実施形態のラケットにストリングを張架した状態を示す正面図である。

    第二実施形態の要部拡大断面図である。

    第二実施形態の第一変形例を示すラケットの正面図である。

    第二実施形態の第二変形例を示す要部拡大要部断面図である。

    第二実施形態の第三変形例を示す要部拡大断面図である。

    第四実施形態を示す概略図である。

    第四実施形態の要部拡大断面図である。

    従来のストリング孔へのストリング挿通状態を示す図である。

    従来例の図である。

    他の従来例の図である。

    符号の説明

    11 ラケットフレーム12 ヘッド部13 スロート部16 ヨーク部21、24、25 ストリング孔22、23 延長縦ストリング孔31 ストリング保護材32 グロメット33 バンバー41(41a、41b) 縦ストリング42 横ストリング

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