Sports balls with a built-in dual expansion mechanism

申请号 JP2005510015 申请日 2003-12-18 公开(公告)号 JP2006511317A 公开(公告)日 2006-04-06
申请人 エスジージー、パテンツ、エルエルシー; 发明人 クルーティア,マーク,エイ; ケネディ,Iii,タマス,ジェイ;
摘要 バスケット・ボール、フット・ボール、サッカー・ボール、バレー・ボール、または運動場用ボールのような膨張式スポーツ・ボールに、ボールを膨張したりまたはそれに圧 力 を追加したりするための内蔵式膨張機構もしくは多内蔵式膨張機構が設けられる。 この機構は、ボールの内部に 位置 決めされかつ保持され、さらに周辺空気をボールの中に注入するためにボールの外側から動作可能なポンプである。 このポンプは、前進行程と逆行程の両方で空気をボールに補給できる複式ポンプである。
权利要求
  • 一体型ポンプを有するスポーツ・ボールであって、
    加圧空気を保持するようになされた、開口を画定する柔軟なボール本体と、
    前記開口の中に配置されかつ前記ボール本体の内部に保持されたポンプであって、(i)シリンダ、(ii)前記シリンダの中に配置され、伸長位置と挿入位置の間で移動可能なピストン、および(iii)前記ピストンを前記伸長位置から前記挿入位置に移動するときに空気を前記ボール本体の中に導入し、さらに前記ピストンを前記挿入位置から前記伸長位置に移動するときにも空気を前記ボール本体の中に導入するように構成された弁アセンブリを含むポンプと、を備えるボール。
  • 前記スポーツ・ボールがバスケット・ボールである、請求項1に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記スポーツ・ボールがフット・ボールである、請求項1に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記ボールが第2の一体型ポンプをさらに備える、請求項1に記載のスポーツ・ボール。
  • 膨張式ボールであって、前記ボール内部の空気圧を変更するための一体型複式ポンプ・アセンブリを有し、
    加圧空気を保持するようになされた内部領域を画定するゴム袋と、
    前記ゴム袋周りに配置された外部層と、
    前記ゴム袋の前記内部領域中に配置されたポンプ・アセンブリであって、前記ゴム袋に固着されたシリンダの内部に封止配置された可動式プランジャを含み、前記プランジャは前進行程と逆行程の両方で移動可能であり、前記プランジャを前記前進行程または前記逆行程で移動することによって空気を前記ゴム袋の前記内部領域に移送するようになされたポンプ・アセンブリと、を備えるボール。
  • 前記プランジャが、前記ボールの前記外部層から到達可能なキャップ端と、前記シリンダ内部に配置されたシール端部と、前記キャップ端と前記シール端部の間に延在する管状壁と、を有する、請求項5に記載のボール。
  • 前記シリンダが、前記ゴム袋に固着された頭部端と、前記ゴム袋の前記内部領域中に配置されたノズル端と、前記頭部端と前記ノズル端の間に延在する円柱形側壁とを有し、前記シリンダが、前記円柱形側壁の内周表面と前記ノズル端に隣接して配置されかつ前記頭部端に向けられた内部端壁との間に延在する、前記頭部端から到達可能な内部中空チャンバを画定する、請求項5に記載のボール。
  • 前記シリンダの前記内部中空チャンバの中に配置され、前記内部端壁から前記頭部端に向かって延びる空気移送管をさらに含む、請求項7に記載のボール。
  • 前記プランジャが、前記プランジャの前記シール端部から到達可能な内部中空領域を画定し、前記プランジャは、前記空気移送管が前記プランジャの前記内部中空領域中に配置されるように、前記シリンダの前記中空チャンバ内部に位置決めされかつ配置される、請求項8に記載のボール。
  • 前記ボールが、バスケット・ボール、フット・ボール、サッカー・ボール、およびバレー・ボールから成る群から選択される、請求項5に記載のボール。
  • 前記ボールがバスケット・ボールである、請求項10に記載のボール。
  • 前記ボールがフット・ボールである、請求項10に記載のボール。
  • 前記ボールが、前記ボールの質量中心が前記ボールの幾何学な中心と一致するように適切な質量である、前記ボール上に位置決めされた釣合い重りをさらに備える、請求項5に記載のボール。
  • 副膨張弁をさらに備える、請求項5に記載のボール。
  • 前記ボールが第2の一体型ポンプをさらに備える、請求項5に記載のボール。
  • 膨張式スポーツ・ボールであって、前記ボール内部の空気圧を変更するための一体型複式ポンプ・アセンブリを有し、
    空気を大気圧よりも高い圧力に維持するための内部領域を画定し、前記内部領域と前記ボールの外部との間に開口を画定するボール・カーカスと、
    前記開口の内部に配置されかつ前記内部領域中に延在するポンプ・アセンブリであって、(i)開口端、ノズル端、および前記開口端と前記ノズル端の間に延在する円柱形側壁を含み、概ね中空の内部を画定するポンプ・シリンダ、ならびに(ii)キャップ端、シール端部、および前記キャップ端と前記シール端部の間に延在する管状壁を有するポンプ・プランジャを備えるポンプ・アセンブリとを備え、前記プランジャは、前記シール端部から到達可能な概ね中空の内部を画定し、前記プランジャは、前記プランジャの前記シール端部が前記シリンダの前記ノズル端に近接する順位置と、前記プランジャの前記シール端部が前記シリンダの前記開放端に近接する逆位置との間で移動できるように、前記シリンダの前記中空内部の中に配置され、前記プランジャが(i)前記順位置から前記逆位置または(ii)前記逆位置から前記順位置に移動するときに、空気が前記ボール・カーカスの前記内部領域に移送される、スポーツ・ボール。
  • 前記ポンプ・シリンダの前記概ね中空の内部が、前記ノズル端に近接する内部端壁と、前記円柱形側壁によって画定された内周表面とによって画定され、前記ポンプ・シリンダが、前記ポンプ・シリンダの前記中空内部の中に延在しかつ前記シリンダの前記ノズル端と前記シリンダの前記中空内部との間を連通する空気移送管をさらに含む、請求項16に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記空気移送管が前記シリンダの前記中空内部の中に同心配置される、請求項17に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記空気移送管が前記シリンダの長手軸と平行に延びる、請求項17に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記空気移送管が、前記空気移送管の内部の中に配置された一方向弁を含み、前記弁は、空気が前記シリンダの前記内部端壁に向かう方向のみに流れるのを許容するように構成されている、請求項17に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記ポンプ・アセンブリが、
    前記空気移送管と前記シリンダの前記側壁によって画定された前記内周表面との間に延在する、前記シリンダの前記中空内部の管状領域中に配置されたシールをさらに備え、前記シールは、空気が前記シリンダの前記内部端壁に向かう方向のみに流れるのを許容するように構成されている、請求項17に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記ポンプ・シリンダが、前記シリンダの前記頭部端に画定された第1頭部穴から、前記内周表面によって画定された第1側壁穴まで、前記円柱形側壁内部に延在する第1吸気通路をさらに画定し、前記第1側壁穴は前記内部端壁の近位に画定される、請求項17に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記ポンプ・シリンダが、前記第1側壁穴と連通する一方向弁をさらに含み、前記弁は、空気が前記シリンダの前記中空内部の中に入る方向のみに流れるのを許容するように構成されている、請求項22に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記ポンプ・シリンダが、前記シリンダの前記頭部端に画定された第2頭部穴から、前記内周表面によって画定された第2側壁穴まで、前記円柱形側壁の内部に延在する第2吸気通路をさらに画定し、前記第2側壁穴は前記シリンダの前記頭部端の近位に画定される、請求項23に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記ポンプ・シリンダが、前記第2側壁穴と連通する第2の一方向弁をさらに含み、前記第2弁は、空気が前記シリンダの前記中空内部の中に入る方向のみに流れるのを許容するように構成されている、請求項24に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記ポンプ・プランジャの前記中空内部が、前記プランジャの前記キャップに近接する内部端壁と、前記プランジャの前記管状壁によって画定された内周表面とによって画定され、前記管状壁は、前記プランジャの前記概ね中空の内部と前記プランジャの外部の間を連通するプランジャ吸気口を画定し、前記プランジャ吸気口は、前記プランジャの前記シール端部と前記内部端壁との間に画定される、請求項16に記載のスポーツ・ボール。
  • 副膨張弁をさらに備える、請求項16に記載のスポーツ・ボール。
  • 前記ボールが第2の一体型複式ポンプ・アセンブリをさらに備える、請求項16に記載の膨張式スポーツ・ボール。
  • 膨張式スポーツ・ボールの中に組み込むようになされた複式ポンプであって、
    頭部端と、ノズル端と、これらの間に延在して外部表面および対向側を向く内部表面を有する円柱形側壁とを有し、前記頭部端および前記ノズル端から到達可能な概ね中空の内部チャンバを画定するシリンダと、
    前記シリンダの前記中空内部チャンバの中に配置され、キャップ端と、シール端部と、これらの間に延在する管状壁とを有し、前記シール端部から到達可能な中空内部領域を画定する可動式プランジャと、
    前記シリンダの前記中空内部チャンバと前記プランジャの前記中空内部領域との両方の内部に延在し、前記シリンダの前記ノズル端に固着されている空気移送管とを備え、
    前記プランジャの前記シール端部が、前記空気移送管と前記シリンダの前記側壁の前記内部表面とに接触し、かつそれらとのシールを設ける、複式ポンプ。
  • 空気が前記シリンダの前記ノズル端にのみ流れるのを許容する、前記空気移送管の中に配置された一方向弁をさらに備える、請求項29に記載の複式ポンプ。
  • 说明书全文

    本発明は、2002年12月20日に出願した米国特許仮出願第60/435,222号の優先権を主張するものである。

    本発明は、ボールを膨張したりまたはそれに圧を追加したりするための一体機構を含むスポーツ・ボール(sport ball)またはゲーム・ボール(game ball)に関する。 この膨張機構は、幾つかの膨張式スポーツ・ボールに現在利用可能な単動ポンプ(single action pump)ではなく、複式ポンプ(dual action pump)である。

    バスケット・ボール、フット・ボール、サッカー・ボール、バレー・ボール、および運動場用ボールのような従来の膨張式スポーツ・ボールは、ボール上の自己封止膨張弁の中に挿入されるかまたは挿通される別体の膨張ニードルを使用して、伝統的な膨張弁を介して膨張される。 この膨張ニードルに伝統的な自転車用ポンプのような別体のポンプを連結し、このポンプを使用してボールを膨張する。 次いで、この膨張ニードルは膨張弁から引き抜かれるが、その場合に膨張弁は、ボール内部の空気圧を維持するために自己封止する。 このようなシステムは、ボールの膨張、すなわち、圧力の増大が必要になるまでは申し分なく機能するが、ニードルおよび/またはポンプを直ぐに用意することができない。

    より最近では、内蔵ポンプを有する膨張式スポーツ・ボールが開発されているが、これらのポンプは単動ポンプのみである。 相対的に大きな圧力が必要な場合は、空気を補給してボールの圧力を高めるのに非常に時間が掛かり得る。 これは、ポンプが小さく、行程ごとに大量の空気を補給しないからである。

    本発明の1つの目的は、別体の膨張ニードルおよびポンプのような別体の膨張装置を必要としないで、スポーツ・ボールを膨張したりまたは圧力を追加したりすること、および別様であれば必要となる行程数を減らすことによって、より迅速に空気を補給できることである。

    本発明は、内蔵式の複式膨張機構を有するスポーツ・ボールを提供する。 本発明はまた、多内蔵式膨張機構を有するボールを提供するが、これらの膨張機構の少なくとも1つが複式型(dual action type)である。 本明細書に使用するように、「複式ポンプ」(dual action pump)すなわち「複動ポンプ」(double action pump)または膨張機構は、押込み(または押下げ)行程と引出し(または引上げ)行程の両方で空気を補給するポンプを指す。 換言すれば、複式ポンプは、ポンプ動作の両方向で空気をボールに導入する。

    さらに詳細には、本発明は、少なくとも1つの内蔵式ポンプ装置を有するスポーツ・ボールに関し、この装置は、ボールの外側から動作させることが可能であり、周辺空気をボールの中に注入して望ましい圧力を実現する。 しかも、このポンプは複動または複式ポンプである。 ポンプの複式によって、前進行程と逆行程の両方で、それぞれの行程時に空気を別個のチャンバの中に引き込むことによって、膨張式スポーツ・ボールの内部に空気を注入することが可能になる。 複式ポンプは以下でさらに詳細に説明される。 ポンプ機構は、圧力除去機構(pressure relief mechanism)および/または圧力表示装置も有することができる。

    第1の態様では、本発明は、一体型ポンプ(integral pump)を有するスポーツ・ボールに関する。 ボールは、加圧空気を保持するようになされた柔軟なボール本体を備える。 また、この本体は開口を画定する。 ボールは、この開口の中に配置されかつボール本体の内部に保持されたポンプを備える。 ポンプは、シリンダと、このシリンダの中に配置されたピストンと、このピストンが伸長位置から挿入位置に移動するときに、空気をボール本体の中に導入するように構成された弁アセンブリとを含む。 この弁アセンブリは、ピストンが挿入位置から伸長位置に移動するときにも、空気をボール本体の中に導入するように構成されている。

    別の態様では、本発明は、一体型複式ポンプ・アセンブリを有する膨張式ボールを提供し、このアセンブリはボール内部の空気圧を変更する。 このボールは、加圧空気を保持するようになされた内部領域を画定するゴム袋を備える。 ボールは、このゴム袋周りに配置された外部層も備える。 さらに、ボールは、ゴム袋の内部領域内に配置したポンプ・アセンブリを備える。 このポンプ・アセンブリは、ゴム袋に固着されたシリンダ内部に封止配置した可動式プランジャを含む。 このプランジャは、前進行程(forward stroke)と逆行程(reverse stroke)の両方で移動可能である。 ポンプ・アセンブリは、前進行程または逆行程のどちらでもプランジャを移動させることによって空気をゴム袋の内部領域に移送するようになされている。

    さらに別の態様では、本発明は一体型複式ポンプ・アセンブリ(integral dual action pump assembly)を有する膨張式スポーツ・ボールを提供し、このアセンブリはボール内部の空気圧を変更する。 ボールは、空気を大気圧よりも高い圧力に維持するための内部領域を画定するボール・カーカスを備える。 このカーカスは、この内部領域とボールの外部との間に開口を画定する。 ボールはまた、この開口の内部に配置されかつ内部領域の中に延在するポンプ・アセンブリを備える。 このポンプ・アセンブリは、開口端と、ノズル端と、この開口端とノズル端の間に延在する円柱形側壁とを含むポンプ・シリンダを備える。 このシリンダは、概ね中空の内部を画定する。 またポンプ・アセンブリは、キャップ端と、シール端部と、このキャップ端とシール端部の間に延在する管状壁とを備える。 プランジャは、シール端部から到達可能な概ね中空の内部を画定する。 プランジャは、このプランジャのシール端部がシリンダのノズル端に近接する順位置と、このプランジャのシール端部がシリンダの開口端に近接する逆位置との間を移動できるようにシリンダの中空内部に配置されている。 プランジャが順位置から逆位置または逆位置から順位置に移動するときに、空気はボール・カーカスの内部領域内に移送される。

    さらに別の態様では、本発明は、膨張式スポーツ・ボールの中に組み込むようになされた複式ポンプを提供する。 このポンプは、頭部端と、ノズル端と、これらの間に延在する円柱形側壁とを有するシリンダを備える。 この側壁は、外部表面および対向側を向く内部表面を有する。 シリンダは、頭部端およびノズル端から到達可能な概ね中空の内部チャンバを画定する。 ポンプはまた、シリンダの中空内部の中に配置された可動式プランジャを備える。 このプランジャは、キャップ端と、シール端部と、これらの間に延在する管状壁とを有する。 プランジャは、シール端部から到達可能な中空内部領域を画定する。 ポンプは、シリンダの中空内部チャンバとプランジャの中空内部領域との両方の内部に延在する空気移送管も備える。 この空気移送管はシリンダのノズル端に固着されている。

    本発明のこれらの目的および特徴は、本明細書、図面、および特許請求の範囲から明らかになろう。

    以下の図面の簡単な説明は、本発明を例示する目的のために提示されており、本発明の限定を目的とするものではない。

    本発明は、内蔵式複式ポンプを有するスポーツまたはゲーム・ボールに関する。 このポンプはボール内部に保持されており、それを容易に使用して空気をボールの中に導入し、それによってボールを膨張することができる。

    このポンプは、3つの構成要素、すなわち、シリンダ、このシリンダの中に配置されたピストン、および弁アセンブリを備える。 このピストンは、シリンダ内部で伸長位置と挿入位置の間を移動することができる。 弁アセンブリは、ピストンがそれぞれの方向に動く間に空気をボールの中に導入できる複数の弁(本明細書でさらに詳細に説明する)を含む。 すなわち、空気は、ピストンが伸長位置から挿入位置まで移動する間にボールの中に導入される。 さらに、空気は、ピストンが挿入位置から伸長位置まで移動する間にボールの中に導入される。 しかも、ピストンは、全行程長さ、すなわち、完全伸長位置と完全挿入位置の間またはその逆の間で変位する必要がない。 本発明の独特のポンプは、ピストンがどちらの方向に動いている間も空気をボールに送出する。 しかし、空気をボールの中に進入させるのに充分な圧力を得るためには、ピストンは、ある程度の最小または閾範囲をどちらかの方向に移動する必要があり得ることを理解されよう。

    図面の図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態の膨張ポンプ5を組み込むスポーツ・ボール10が例示されている。 例示されているボールは、空気保持用のゴム袋(rubber bladder)12、この袋12周りに巻き付けられたナイロンまたはポリエステルの編糸巻線から成る層14、および外部ゴム層16を有するカーカスを備える1つの典型的なバスケット・ボールの構造である。 明らかなように、「カーカス」とは、ボールの柔軟な本体を指す。 積層ボールでは、接着剤によってゴム層16に貼り付けられるかまたはその層に常温成形によって固着されるパネルを備えることが好ましい、皮革または合成材料の追加的な外部層18を使用することができる。 巻線14は、任意に配向されて2層または3層の厚みがあり、さらに、それらはほとんど伸張できない程度の層を形成する。 巻線14によって形成された層はまた、ボールをその通常の競技用圧力を超えて膨張されるとき、ボール10が、その正規の大きさを超える範囲までほとんど拡張しないように制限する。 このような層14は、フット・ボール、バレー・ボール、およびサッカー・ボールでは内張り層と呼ばれ、ビニルまたはラテックス・ゴムのような柔軟な固着剤が含浸されている綿布またはポリエステル布から成るのが通常である。 外部層18は、サッカー・ボールまたはバレー・ボールのような幾つかのスポーツ・ボールでは縫い合わせることが可能である。 外部層は、随意選択的に発泡体層の裏打ちまたは別体の発泡体層を有し得る。

    図2は、本発明による膨張ポンプ5を組み込むフット・ボール110を例示する。 このフット・ボール110は、空気を保持するためのゴム袋112を有するカーカスおよび、皮革または合成材料の外部層118を備える。 明らかなように、フット・ボール110のカーカスは、巻線層または強化層、発泡体または裏打ち層、および副ゴム裏張り層のような1つまたは2つの追加的な層を含み得る。

    吹込み成形のような成形方法によって作製されたスポーツ・ボールのような、他のスポーツ・ボール構築体も本発明で使用可能である。 スポーツ・ボールを成形する方法の1例には、例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,261,400号明細書を参照されたい。

    袋として使用するのに適切な材料には、限定するものではないが、ブチル、ラテックス、ウレタン、および当業で一般に知られている他のゴム材料が含まれる。 巻線層に適切な材料の例には、限定するものではないが、ナイロン、ポリエステル、および同様のものが含まれる。 外部層、すなわち、被覆として使用するのに適切な材料の例には、限定するものではないが、熱可塑性ポリウレタンを含むポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、皮革、合成皮革、および複合皮革が含まれる。 随意選択的な発泡体層として使用するのに適切な材料には、限定するものではないが、ネオプレン、スチレンブタジエン・ゴム、熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル、または高エネルギーまたは低エネルギー吸収可能な任意の発泡体が含まれる。 市販の高エネルギーまたは低エネルギー吸収発泡体の例には、アエアロ EAR スペシャリティ コンポジッツ社(Aearo EAR Speciality Composites Inc.)から入手可能なCONFOR(商標)連続気泡ポリウレタン発泡体およびデュポン ダウ エラストマーズ社(Dupont Dow Elastomers)から入手可能なNEOPRENE(商標)(ポリクロロプレン)発泡体が含まれる。

    図3を参照すると、中央開口部と、ゴム接着剤を使用して袋12に接合されることが好ましい外向きに延在する突縁22とを画定するゴム・ポンプのブーツまたはハウジング20が、本発明のボール10のカーカスにその形成時に組み込まれている。 このブーツ20は、ゴム袋12と巻線層14の間に配置されることが好ましい。 ブーツ20は、ブチレン・ゴム、天然ゴム、ウレタン・ゴム、または当業で知られた任意適切なエラストマーもしくはゴム、あるいはそれらの組合せのような、任意適切な材料から作製可能である。 成形プラグ(molding plug)[図示せず]が、製造工程時に中央開口部の適切な形状を維持しかつ袋12を膨張することができるように、成形および巻付け過程時にブーツ開口部に挿入される。 この押込みプラグは、アルミニウム、複合材、またはゴムが好ましいが、アルミニウムが最も好ましい。 ブーツ20を貫通して画定された中央開口部は、後に本明細書で説明しかつ例示するポンプ・シリンダの上端から延びる突縁を保持するための溝24と共に構成されている。 ポンプ・シリンダは、任意適切な柔軟性接着剤(エポキシ、ウレタン、シアノアクリレート、または当業で知られた任意の他の柔軟性接着剤)を使用してブーツ20に随意選択的に接合可能である。

    図4および5を参照すると、本発明による好ましい実施形態の複式ポンプが、プランジャ210およびポンプ・シリンダ240を備える。 図示のポンプ・シリンダ240は直円柱であるが、非円形断面を有するシリンダのような非直円柱である他のシリンダを使用してもよい。 特に、図4を参照すると、プランジャ210はプランジャ本体220を含むが、この本体は、一端に画定または形成されたキャップ212と、このキャップ212から離れる方向に本体220から延びる管状壁230とを有する。 キャップ212は、外部面214および長手方向に凹んだ溝216を画定する。 管状壁230の遠位端には、その外表面に沿って管状凹部234を画定するシール端部232が配置されている。 管状壁230は、キャップ212とシール端部232の間に全体として延在する。 管状壁230は、内周表面236と内部端壁238によって画定される中空内部を有する。 内部端壁238はシール端部232を向く。 この中空内部は、シール端部232から到達可能である。 プランジャ吸気口228が、管状壁230のシール端部232に近接して画定されている。 このプランジャ吸気口228は、管状壁230を貫通する穴の形態にあることが好ましい。

    ポンプ・シリンダ240は、2つの開口端部および独特の側壁構造を有する概ね直円柱の形状にあり、内部に空気移送管が配置されている。 特に、シリンダ240は、頭部端242、ノズル端270、およびこれらの間に延在する概ね円柱形の側壁246を含む。 頭部端242は、側壁246内部に画定された中空通路の入り口となる2つの穴250および262を画定する。 シリンダ240は、ノズル端270に近接する基部272も含む。 シリンダ240の内部は、概ね中空であり、側壁246の内部表面である内周表面290によって画定されている。 この側壁246は、内部表面290に対向する外部表面も画定する。 シリンダ240の中空内部は、基部272に近接する端壁292によっても画定されている。

    空気移送管280が、シリンダ240の中空内部の中に配置されている。 この空気移送管は、シリンダ240の内部とシリンダ240のノズル端270の間を連通する。 管280は、シリンダ240の内部の中心部で同心に位置決めされることが好ましい。 空気移送管280も中空であり、それは全体としてシリンダ240の端壁292に沿ってシリンダ240の基部272によって支持されかつそれに固着されている。 空気移送管280は、シリンダ240の長手軸と平行にかつ共直線に延在することが好ましい。 空気移送管280は、好ましくは頭部端242近くに第1穴282と、好ましくはシリンダ基部272の端壁292の近くに第2穴284とを画定する。 これらの第1および第2穴282および284はそれぞれ、空気移送管280の側壁を貫通する穴の形態にあることが好ましい。 また一方向弁286が、空気移送管280内部にかつ第1穴282と第2穴284のそれぞれの間に配置されている。 この一方向弁286は、空気が第1穴282から第2穴284にのみ流れるのを許容する。

    シリンダ240の基部272は吐出通路274を画定する。 この通路274は、全体として空気移送管280からシリンダ240のノズル端270まで延在する。 したがって、吐出通路274は、シリンダ240の内部とスポーツ・ボールの内部の間を連通する。

    留意したように、シリンダ240の側壁246は、独特な通路構造を特徴とする。 吸気口、すなわち、「チャンバA」吸気口248は、第1頭部穴250と第1側壁穴254の間に延在する第1側壁通路252によって設けられている。 第1側壁穴254は、シリンダ240の基部272近くに画定されている。 空気がポンプ・シリンダ240の内部にのみ流入するのを許容する一方向弁255は、穴254に取り付けてある。 図5に弁255が模式的に示されているが、この弁は、本明細書で説明されている一方向弁であることが好ましいことを理解されよう。

    別の吸気口、すなわち、「チャンバB」吸気口260が、第2頭部穴262と第2側壁穴266の間に延在する第2側壁通路264によって設けられている。 一方向弁267は、空気がポンプ・シリンダ240の内部にのみ流入するのを許容するように穴266に配置されている。 弁255の場合と同様に、図5に弁267が模式的に示されているが、この弁は、本明細書で説明されている一方向弁であることが好ましいことを理解されよう。 チャンバAおよびB、ならびにそれらに関連する吸気口、穴、および通路の機能と重要性を以下でさらに説明する。

    本発明による好ましい実施形態の複式ポンプを組み立てるときに、プランジャ210がシリンダ240の中空内部に挿入される。 詳細には、プランジャ210は、空気移送管280と、シリンダ240の側壁246の内周表面290との間に画定された環状中空領域内に配置される。 プランジャ210は、このプランジャ210のシール端部232をシリンダ240の端壁292に向かって押し込むようにシリンダ240の中に挿入される。

    図6〜9に示すように、本発明の複式ポンプ5は、本明細書で主シール(primary seal)300および副シール(secondary seal)320と呼ぶ2つのシールを備える。 これらの主および副シール300および320はそれぞれ、本明細書でチャンバAおよびチャンバBと呼ぶ2つのポンプ室を形成するように、空気移送管280の中に配置された一方向弁286と連携して機能する。 チャンバAは、概ね主シール300下方の内部領域として画定され、チャンバBは、概ね主シール300上方の内部領域として画定される。 チャンバAおよびBをさらに説明する前に、主および副シール300および320をさらに説明することが有益である。

    主シール300は、プランジャ210のシール端部(sealing end)232に沿って画定された環状凹部234の中に配置されたOリング302によって設けられることが好ましい。 このOリング302は、プランジャ210のシール端部232とポンプ・シリンダ240の内周表面290との間の環状領域内に配置される。 明らかなように、プランジャ210が、本明細書でさらに詳細に説明するように、ポンプ・シリンダ240に対して移動するときに、主シール300、具体的には、Oリング302は、シール300下方のチャンバAとシール300上方のチャンバBとの間の気密シールとなる。 プランジャ210がポンプ・シリンダ240の長さに沿って移動するとき、Oリング302は、ポンプ・シリンダ240の内周表面290との封止接触を維持しながら、プランジャのシール端部232と一緒に運ばれる。 封止部材301もシール端部232と空気移送管280の外表面との間に設けられることが好ましい。

    本明細書に説明される実施形態では、Oリング302のように、幾つかのシールに関してOリングと呼ぶが、他の種類のシールも利用可能であることが理解されよう。 例えば、非円形断面を有するシールを使用してもよい。 これらの中で代表的な例には、限定するものではないが、負荷リップ・シール(loaded lip seal)およびUカップ型シール(U−cup type seal)が含まれる。

    副シール320は、空気移送管280とポンプ・シリンダ240の内周表面290との間の環状領域内に延在する封止部材のアセンブリによって設けられることが好ましい。 この封止部材のアセンブリは、上部封止部材322および下部封止部材324を含む。 下部シール324は、上部部材322とポンプ・シリンダ240の端壁292との間に配置されることが好ましい。 この副シール320は、その下方領域、すなわち、下方封止部材324と端壁292の間で画定される領域と副シール320上方の領域との間で、一時的に気密シールとなることによって作用する。 この副シール320は、プランジャ210がポンプ・シリンダ240から引き抜かれるかまたは引き出されるときのみに、このようなシールとなるように構成されている。 プランジャ210が、反対方向に移動するとき、すなわち、ポンプ・シリンダ240の中へ端壁292に向かって挿入されるかまたは押し込まれるとき、副シール320は、空気がシール320の上方領域と下方領域の間を通過するのを許容する。

    本発明による好ましい複式ポンプ5は、内部環状シール330および外部環状シール332のような追加的な封止部材も含む。 シール330および332のそれぞれはOリングの形態にあることが好ましい。 内部シール330は、空気移送管280の遠位端に配置される。 内部環状シール330は、全体として管280の外周部周りに取り付けられ、管280の外表面とプランジャ210の内周表面236との間に延在する。 内部環状シール330は、空気がシール330の上部領域と下部領域の間を通過するのを防止する。 プランジャ210がシリンダ240に対して移動するとき、内部環状シール330は、概ねその位置を空気移送管280の遠位端に維持する。

    外部環状シール332は、全体としてプランジャ210の外周部の周りにかつポンプ・シリンダ240の内周表面290の周りに取り付けられる。 外部環状シール332は、空気がシール332の上部領域と下部領域の間を通過するのを防止する。 プランジャ210がシリンダ240に対して移動するとき、外部環状シール332は、概ねその位置をシリンダ240の頭部端242に近接して維持する。

    この内部および外部シール330および332は、留意した封止機能を果たすばかりでなく、プランジャ210をポンプ・シリンダ240に対して位置合わせされた状態に維持する役割も果たす。 すなわち、シール330および332は、プランジャ210とシリンダ240の間の位置合わせを助長し、好ましくは、プランジャ210の長手軸がシリンダ240の長手軸と平行であるばかりでなく、これらの2本の軸が相互に共直線であることを確保する。 さらには、シール330および322によって、留意したようにプランジャ210とシリンダ240の間の位置合わせが助長されるばかりでなく、このような位置合わせ状態は、プランジャ210がシリンダ240に対して移動する間も確実に維持される。

    ポンプの好ましい1実施形態では、ばね(図示せず)がポンプの内部に配置され、プランジャ210をシリンダ240のノズル端部270の上方に、したがってそれから離れる方向に押しやる。 プランジャは、随意選択的に、球体または滑動体のような圧力表示装置(図示せず)および圧力表示線、ならびに/またはボールの圧力を低減する圧力除去機構を内蔵してもよい。

    一般には、好ましい複式ポンプ5の動作は次のようになる。 プランジャ210をシリンダ240から引き上げるまたは引き出すとき(逆行程)、副シール320が閉じ、かつチャンバAの弁255が開いて、空気はチャンバAを満たすことができる。 プランジャ210をシリンダ240に対して押し込むかまたは押し下げるとき(前進行程)、副シール320が開き、弁255が閉じ、さらに一方向弁286が開いて、空気がチャンバBから穴284を通り、次いでノズル端270を通ってボールに進入する。 チャンバBの中の空気がボールの中に押し込まれている間に、チャンバAがポンプの外側から空気を引き込んでいる。 ピストンが再び中に押し込まれるとき、チャンバAの中の空気は、ピストンの作用によってボールに進入し、他方でチャンバBには再び空気が充満する。 この過程は、望ましい空気量がボールに補給されてしまうまで反復される。 それぞれの行程、すなわち、押込みおよび引出しによって、空気がボールの中に押し込まれる。

    プランジャとシリンダの間のシールのみが一方向のシールを形成する典型的な単動ポンプとは異なり、好ましい複式ポンプ5の主シール300は、両方の行程方向でチャンバAおよびBを封止する。 これによってチャンバAの中の空気は、下方または前進行程の間にボールの中に押し込まれ、他方で空気が逃げるのを防止することができる。 シール300によって設けられるシールはまた、チャンバBの中に引き込まれる空気が、上方または逆行程の間に空気移送管280の中に、次いでボールの中に押し込まれ、他方でチャンバAにはチャンバA吸気口248を介して空気が再び充満する。

    さらに詳細には、好ましい複式ポンプ5の動作は図6〜9を参照して次のように説明される。 図6および7は、主として、前進行程と逆行程のそれぞれの間における主シール300下方のチャンバAに関するポンプ動作を例示する。 図8および9は、主として、前進行程と逆行程のそれぞれの間における主シール300上方のチャンバBに関するポンプ動作を例示する。

    図6に示すように、プランジャ210が前進行程を経るとき、チャンバAの中に存在する空気(図6の点描領域によって示す)が、加圧されかつ押しやられてノズル端270を介してボールの中に流入する。 これが生じるのは、チャンバAの内部の空気が加圧されるとき、一方向弁255が閉じ、それによって空気がチャンバAからチャンバA吸気口248の中に逃げるのを防止するからである。 圧縮がチャンバAの内部で生じると同時に、副シール320が開き、チャンバAの上方部分、すなわち、プランジャ210のシール端部232と上部封止部材322の間から、チャンバAの下方部分、すなわち、下方封止部材324と端壁292の間に空気が流れるのを許容する。 圧縮がチャンバAの内部で生じると同時に、空気移送管280内部に配置された一方向弁286が閉じ、空気が管280内部に流入するのを防止する。 プランジャ210がその前進行程を経るとき、チャンバA内部の圧力上昇によって、空気は、そのチャンバから副シール322を通過し、空気移送管280の中に画定された穴284を通り、さらにノズル端270を介して、膨張中のボールに流れ込む。

    図7は、逆行程を経るプランジャ210を例示する。 プランジャ210のシール端部232が副シール320から離れる方向に移動するとき、チャンバAの容積が増大し、それによってその内部の圧力が低減する。 図7の点描領域はチャンバAを表す。 このような圧力変化によってチャンバA吸気口248の一方向弁255が開く。 この作用によって、第1頭部穴250、第1側壁穴254、およびこれらの間に延在する第1側壁通路252によって画定されたチャンバA吸気口(図5参照)を介して、空気が引き込まれる。 プランジャ210の逆行程と同時に、副シール320が閉じ、それによって空気が、チャンバAの下方部分からまたはノズル端270を介してボールから引き出されるのを防止する。

    図8は、前進行程を経るプランジャ210を示す。 シール端部232およびプランジャ210の主シール300が、副シール320に向かって移動する間に、チャンバB、すなわち、主シール300上方の内部領域の容積が増大する。 図8の点描領域はチャンバBを示す。 このような容積の増加は、そのチャンバ内部の圧力低下をもたらし、チャンバB吸気口260(図5参照)の第2側壁穴266に配置された一方向弁267を開く。 弁267が開くと、チャンバB吸気口を介して、空気を外部環状シール332と主シール300の間で概ね画定されたチャンバBに引き込む。 プランジャ210が前進行程を経るとき、副シール320と空気移送管280の一方向弁286の動作は、先に図6に関して説明した通りである。

    図9は、プランジャ210の逆行程時におけるチャンバBの中の変化を例示する。 図9の点描領域はチャンバBを例示する。 プランジャ210を引き出すとき、チャンバBの中身の圧力が増大し、それによって一方向弁267を閉ざす。 チャンバB内部の圧力が増大すると、空気は、チャンバBから、空気移送管280の遠位端に画定した第1穴282を介して管280を通って下方に流され、今や開放された一方向弁286を通過し、さらにノズル端270を介してボールの中に流入する。 プランジャ210が逆行程を経るとき、副シール320の動作は、先に図7に関して説明した通りである。

    図4および11に最も適切に示されているように、シリンダ・キャップ350と協働してプランジャ210をシリンダ240の側壁246の内部に保持し、かつポンプ動作のためにプランジャ210を解放する2つの外向きに延在する突縁224および226は、プランジャ210の遠位端近くに配置されることが好ましい。 シリンダ・キャップ350が図10および11に示されている。 このシリンダ・キャップ350は、シリンダ240の遠位端に固着されている。 プランジャ210は、シリンダ・キャップ350の中心を貫通する。 キャップ350は、紫外線硬化性接着剤のような適切な接着剤を使用してシリンダ240に固着されることが好ましい。 図10は、シリンダ・キャップ350の底を示す等図であり、プランジャ210の2つの突縁224および226が非固定位置で通過可能な中央開口部の両側の開放領域352を例示する。 固定位置では、2つの突縁224および226が突起部354の下方を通過して固定凹部356の中に転入されるように、プランジャ210を押し下げかつ回転させる。

    図4および11に示すように、カーカス中の穴または口を本質的に完全に塞ぐように設計されている蓋212が、プランジャ210の上端に付着されている。 バスケット・ボールまたはフット・ボールのような幾つかの実施形態では、このボタンまたは蓋212は、ボールの表面と面一であることが好ましいか、または本質的にそれと面一である。 サッカー・ボールのような他の実施形態では、ボタンまたは蓋212は、ボールの表面より下方に位置決めされていることが好ましい。 このボタン212は任意の望ましい材料から作製可能である。 ボタンまたは蓋212として使用するのに適切な材料の例には、ウレタン・ゴム、ブチル・ゴム、天然ゴム、または当業で知られた任意の他の材料が含まれる。 ボタンまたは蓋として使用することが好ましいゴムは、米国オハイオ州アクロン市に所在のアドバンスト エラストマー システムズ社(Advanced Elastomer Systems)から入手可能なSUNTOPRENE(商標)ゴムのような熱可塑性加硫ゴムである。 ボタンまたは蓋は、ボールの外表面の質感または感触に適合するべきである。 ボタンまたは蓋の表面は、バスケット・ボールの場合のように、望ましければ把持特性を増大させるように質感を持たせてもよい。 サッカー・ボールでは、その表面は滑らかでよい。

    好ましい1実施形態では、蓋用の繊維または他の強化材料を混合時にゴム合成物または熱可塑性材料中に組み込むことができる。 使用するのに適切な繊維材料の例には、限定するものではないが、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ケブラー、セルリスチック(cellulistic)、ガラス、およびこれらの組合せが含まれる。 繊維または他の強化材料をボタンまたは蓋に組み込むと、ボタンの耐久性が向上し、かつボタンまたは蓋とピストン・ロッドの結合が向上し、したがってボタンまたは蓋が使用中に剪断されて脱落するのを防止する。 ポンプはボタンなしでも依然として機能するが、使用するのが非常に困難になる。

    ボタンまたは蓋212は、一体部分としてプランジャ210と二色成形されることが好ましい。 別法として、ボタンまたは蓋212は連結部品と二色成形されてもよく、次いで、ボタンまたは蓋212、および連結部品は、これらの2つの部品を一体に接合するのに適切な接着剤を使用して、プランジャ210の上端に付着可能である。 ボタン212およびプランジャ210を一体部分として、または別法として、ボタン212および連結部品がプランジャ210に取り付けられる一体部分として二色成形されることによって、ボールを定常的に使用する間に破損または分解する恐れがより少ない、より耐久性のある部分が提供される。 ボタンまたは蓋材料、およびプランジャ材料は、これらの2つの材料が二色形成されるときに接着するように選択する必要がある。 様々な組合せを試験することによって、SANTOPRENE(商標)のような柔軟ゴム製ボタンと、ポリカーボネートまたはポリプロピレン等のようなより固いプランジャとを二色成形または押出し成形すると、接着剤を必要としないで耐久性のある接合が行われることが証明された。

    プランジャ210および連結部品は任意の適切な材料から作製可能であり、例えば、限定するものではないが、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、アクリル樹脂(PMMA)、アクリロニトリル−スチレンアクリル酸樹脂(ASA)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、アクリロニトリル−ブタジエンスチレン樹脂(ABS)共重合体、ABS/PC混合物、ポリプロピレン(好ましくは耐衝撃性ポリプロピレン)、ポリフェニレンオキシド、ナイロン、これらの組合せ、または当業で知られた任意適切な材料である。 耐衝撃性強さを有する材料が好ましい。 プランジャに使用される材料は、特に、使用者が視認可能なように圧力表示装置が使用される場合は、透明性または透過性であることが好ましい。

    さらに図11を参照すると、プランジャ210を押し下げてプランジャ210を固定または固定解除するとき、ボタン212が係合するパッド360が、シリンダ・キャップ350の上表面の上に取り付けられている。 このパッド360は、ポンプに対する緩衝材となる。 ボタンまたは蓋212の外面214は、望ましければ、ボールの感触に適合するように質感を与えてもまたは滑らかにしてもよい。 バスケット・ボールでは、ボタンまたは蓋の上面に質感を与えることが好ましいが、他方で、サッカー・ボールおよびフット・ボールのような他のスポーツ・ボールでは、ボタンの上面が滑らかなことが好ましい。

    図面の図12〜13は、ポンプ5のノズル端270を示す。 図12は、その構成要素の詳細な断面である。 図12には、ノズル270の中に配置されるダックビル型(duckbill type)の一方向弁アセンブリの好ましい1実施形態が示されている。 このアセンブリは、入口端部品269、出口端部品271、およびこれらの2つの端部品間に取り込まれたゴム弾性のダックビル弁370を備える。 端部品269および271は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレン、またはこれらの組合せのような可塑物であることが好ましいが、使用するのに適切な任意の材料でよい。 端部部品を一体に超音波溶接することができる。 任意の望ましい一方向弁を出口ノズル270に使用可能であり、またダックビル弁が一方向弁の一般的な種類であるが、特定のダックビル構造を図13に示す。 ダックビル弁370は、ゴム弾性のシリコーン材料から形成されることが好ましく、突縁374を有する円柱形胴部372と一緒に成形される。 胴部372の中へ内周部の周りに成形された上部入口端378を有するダックビル376が胴部372の内側にある。 ダックビル376の壁または側面380は、下方に向かって先細りしてダックビル隙間382を備える直線的な下端を形成する。 ダックビルは、入口空気圧がダックビル隙間382を押し開けて空気を入れ、他方でボール内側の空気圧がダックビル隙間を圧迫して閉ざして空気の漏出を防ぐように機能する。 このようなダックビル構造は、米国オハイオ州イエロースプリングス市に所在のヴァーネイ ラボラトリーズ社(Vernay Laboratories、Inc.)から市販されている。 一方向弁の任意の種類または当業で知られた封止能力のある他の弁も、それが、望ましくないときにボールの内部から空気が流出するのを防止する限り使用可能である。

    本明細書で説明しかつ例示した種類のポンプ・アセンブリは、主として、ポリスチレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリカーボネート、およびこれらの組合せのような可塑物から形成されることが好ましいが、それは当業で知られた任意適切な材料から作製されてもよい。 アセンブリは小さくかつ軽量であり、恐らく約5から25グラムに過ぎないが、随意選択的にポンプ機構の重量を平衡させるようにボール構造に重量を追加し得る。 このような応用例では、重り、すなわち、釣合い重りはボール上またはボール内部に位置決めされ、かつボールの得られる質量中心が、ボールの幾何学的な中心と一致するように適切な質量を有する。 サッカー・ボールのような比較的軽量または小型のボールでは、そのポンプ・アセンブリは、バスケット・ボールのような比較的重いボール用の対応するポンプ・アセンブリよりも軽量でありかつ/または小さい(短い)。 図14は、全体として405で示すポンプ機構がボールの一側にあり、標準的なニードル弁410がボール400の対向側にあるような釣合い重り配置を例示する。 この場合には、ニードル弁410を形成する材料412が重みをかける。 追加的な材料をニードル弁ハウジングまたはこの弁を取り囲む領域に加えることができる。 別法として、タングステンのような高密度金属粉末をゴム合成物に追加することもできよう。 本明細書では、もう1つのポンプまたは膨張弁の使用を副ポンプまたは副膨張弁と呼ぶ。

    これまでの説明および参照図面は、特定のおよび好ましいポンプの1つの構成を開示する。 しかし、他のポンプ配置も、それらが少なくとも2つのチャンバを利用して複式を実現する限り、本発明の範囲内で使用可能である。 本発明で使用可能な他のポンプ配置の実施例が、2000年6月15日に出願した同時係属の米国仮出願第09/594,980号明細書、2000年6月14日に出願した同第09/594,547号明細書、2000年6月14日に出願した同第09/594,180号明細書、および2000年4月28日に出願した同第09/560,768号明細書に示されており、参照により本明細書に組み込まれる。 本明細書に説明したボールおよびポンプと併せて実施可能な追加的な詳細および特徴が、2002年6月25日に米国仮出願第10/183,337号として出願した米国出願公開第2002/0187866号明細書、2000年11月14日に同09/712,116号として出願した米国特許第6,491,595号明細書、および2000年1月6日に同第09/478,225号として出願した米国特許第6,287,225号明細書に提供されており、これらのすべては参照により本明細書に組み込まれる。

    スポーツ・ボール内の圧力は、過剰な膨張または温度上昇のために高くなり過ぎたり、または膨張不足または空気洩れのために低くなり過ぎたりする恐れがあるので、ポンプと一体型の圧力表示装置を有することは利点である。 圧力が低すぎれば、本発明の内蔵式ポンプを使用して追加的な空気を補給することができる。 圧力が高すぎれば、従来の膨張ニードルまたは従来の膨張弁を開いて空気を放出する他の器具を用いてボールの圧力を抜くことによって圧力を低減することができる。 別法として、ボールの内部から空気を流出させ得ることが望ましければ、ポンプは、ポンプ動作によってまたは一方向弁を開く機構のようなポンプに組み込まれた解除機構の使用によって、圧力除去機構を有することができる。 次いで、本発明の圧力表示装置を使用してボールが正常に膨張されたかどうかを判断することができる。 空気を多く抜き過ぎていれば、ポンプを使用して追加的な空気を補給する。

    以上の説明は、現時点における本発明の好ましい実施形態であると考える。 しかし、当業者には明らかな様々な変更および変形が、本発明から逸脱することなくなされ得ることが企図されている。 したがって、以上の説明は、すべての均等な態様を含めて、このように本発明の趣旨および範囲内に包摂される変更および変形をすべて網羅しようとするものである。

    以上に好ましい実施形態を説明してきたが、本発明は特許請求の範囲に記載されたとおりである。

    本発明による好ましい実施形態の複式ポンプを利用するバスケット・ボールを示す部分断面図である。

    本発明による好ましい実施形態の複式ポンプを利用するフット・ボールを示す部分断面図である。

    図1に示したバスケット・ボールの一部を示す詳細断面図であり、本発明の複式ポンプのための好ましい取付け構造を例示する。

    好ましい実施形態の複式ポンプのプランジャ構成要素を示す詳細な模式図である。

    好ましい実施形態の複式ポンプのポンプ・シリンダ構成要素を示す詳細な模式図である。

    本発明による好ましい複式ポンプを示す断面図であり、前進行程時におけるポンプの第1チャンバ内部の空気流を例示する。

    好ましい複式ポンプを示す断面図であり、逆行程時における第1チャンバ内部の空気流を例示する。

    好ましい複式ポンプを示す断面図であり、前進行程時における第2チャンバ内部の空気流を例示する。

    好ましい複式ポンプを示す断面図であり、逆行程時における第2チャンバ内部の空気流を例示する。

    ゲーム・ボールの内部に複式ポンプを固着するために使用される好ましいシリンダ・キャップを示す斜視図である。

    ゲーム・ボールを示す部分断面図であり、複式ポンプと、シリンダ・キャップと、ブーツとの間の取付け構造を例示する。

    本発明の複式ポンプに使用するための好ましいノズル構成要素を示す断面図である。

    図12に例示したノズル構成要素に使用される好ましいダックビル弁を示す断面図である。

    本発明によるゲーム・ボールの別の好ましい実施形態を示す図である。

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