Rubber material for tennis balls

申请号 JP26591984 申请日 1984-12-17 公开(公告)号 JPH072865B2 公开(公告)日 1995-01-18
申请人 株式会社ブリヂストン; 发明人 KIKUCHI MICHITSUGU; YOKOYAMA TOORU;
摘要
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】鱗片状ないし平板状充填剤がゴム100重量部に対し、3〜80重量部の範囲で含有されてなることを特徴とするテニスボール用ゴム材料。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はテニスボール用ゴム材料に係り、特に充填されたガスの透過性が大幅に低減されたテニスボール用ゴム材料に関する。

    [従来の技術] テニスボールは、一般に、天然ゴム又は合成ゴム等のゴム材料の内部に、大気よりも高い圧で空気又は各種のガスが充填されて構成されている。

    従来より一般的に採用されているテニスボールの製造方法の一例を次に説明する。

    まず、原料ゴムに各種添加剤を加え、混練した配合ゴムのペレットを作製する。 次いで、このペレットを半球型金型に入れて加熱成型しておわん状半球形状とし、半球からはみ出した過剰のゴム、成型屑等を取り除き、接合する面を研磨してゴムのりを塗布する。 このように処理した2個の半球の一方の内部に定量のガス発生剤を入れて、もう一方の半球と貼り合わせて球形のボールとする。 このものを再び球型金型に入れ加熱し、接合面を圧着させる。 この際、加熱によりガス発生剤が反応して発泡し、一定の内圧を有する中空球が得られる。 得られた中空球は外表面を研磨してゴムのりを塗布した後、メルトンクロスを貼り付け、更にもう一度金型内で加熱し、
    メルトンクロスを十分に接着させる。 このようにしてメルトン被覆を施したボールは、その外観、感触を整えるためにメルトンの起毛を行ない、規格検査の後、製品とされる。 なお、ガス発生剤を用いず、上記接合を大気圧よりも高圧の雰囲気下で行ない、これによって、接合された球内に高圧気体を残留せしめる場合もある。

    [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、このようにして製造される従来のボールは内部に大気よりも高い圧力のガスが封入されていることから、ボールの使用又は時間の経過と共に、内部のガスがゴム膜を透過して漏れ出し、ボール内部の圧力が徐々に低下する。 このため、ボールの弾性、反発性能が劣化し、製品規格(例えば、テニスボールの場合、254cm
    から落下した場合のバウンドが135〜147cmとされている。 )からはずれてしまうという問題点があり、また、
    打球感の変化によりプレーに変調をきたす結果となる。
    またガスの透過によりゴム膜の損耗も一層激しくなる。

    従来、このようなガス漏れを防止するために、原料ゴムに粉粒状の充填剤を添加して成型加工する方法も提案されているが、未だ十分なガス漏れ防止効果は得られていなかった。

    [問題点を解決するための手段] 本発明は上記問題点を解決するべくなされたものであり、 鱗片状ないし平板状充填剤がゴム100重量部に対し、3
    〜80重量部の範囲で含有されてなることを特徴とするテニスボール用ゴム材料、 を要旨とするものである。

    即ち、本発明者らは、ガス漏れのない優れたテニスボール用ゴム材料を提供するべく鋭意検討を重ねた結果、鱗片状ないし平板状の充填剤を原料ゴムに混練して成型して得られるゴム膜は、ガスの通過を阻害し、ガス漏れが効果的に防止されることを見い出し、本発明に到達したものである。

    以下に本発明につき詳細に説明する。

    本発明のテニスボール用ゴム材料は、原料ゴム100重量部に対し、鱗片状ないし平板状充填剤を3〜80重量部含有してなるものである。

    原料ゴムの種類には特に制限はなく、天然ゴム、合成ゴムのいずれでも良い。 合成ゴムとしては、例えば、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−
    ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等のジエン系ゴム;ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルゴム(ACM、ANM)、エチレンプロピレンゴム(EP
    DM、EPR)、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩素化ポリエチレン、フッ素ゴム等のオレフィン系ゴム;その他シリコンゴム、
    シリコン−エチレン−プロピレンゴム、ウレタンゴム等のポリマーが挙げられる。

    本発明においては、このような原料ゴムに鱗片状ないし平板状充填剤を含有させるものであるが、この鱗片状ないし平板充填剤の含有量は少な過ぎるとガス漏れ防止効果が不十分であり、また多過ぎると弾性等のゴム材料の特性に悪影響を及ぼすこととなる。 従って、鱗片状ないし平板状充填剤の含有量は原料ゴム100重量部に対して3〜80重量部、好ましくは5〜30重量部である。

    鱗片状ないし平板状充填剤としては、特に制限はなく、
    通常使用されている薄平板形状の充填剤が用いられ、セリサイト、カオリン、クロライト、珪酸アルミニウム、
    クレー、タルク、雲母、二硫化モリブデン、グラファイト等の鱗片状ないし平板状の充填剤が適当である。 具体的には下記の如き鱗片状ないし平板状充填剤が挙げられる。

    セリサイト系 スーパーライト(神戸クレー社製) セリサイト系で六偏平の粒状。

    比重:2.58 組成(%):SiO 2 ;57.31 Al 2 O 3 ;26.46 Fe 2 O 3 ;1.78 K 2 O;4.52 Na 2 O;0.59 CaO;0.49 MgO;1.96 pH:7.60 強熱減量:6.62% HY-100(タカラ産業社製) セリサイトの微細な鱗片状粉末。

    比重:2.5〜2.83 組成(%):SiO 2 ;45〜52 Al 2 O 3 ;30〜35 Fe 2 O 3 ;3以下 K 2 O;8〜11 CaO;1以下 pH:5〜7 強熱減量:5〜7% (その他、HY-300、HY-400、HY−5、YK、HY-200(いずれもタカラ産業社製)、三信セリサイトFS、−SC、−S
    −5等) カオリン系 ネオスーパー(A級)(神戸クレー社製) SBクレー(B級)(神戸クレー社製) カオリン系で六角偏平の粒状。

    組成(%):SiO 2 ;57.73 Al 2 O 3 ;28.91 Fe 2 O 3 ;1.14 CaO;0.30 MgO;0.10 pH:5.5 強熱減量:10.60% クロライト系 スワニーZ(昭和鉱業社製) 緑泥石(クロライト)の超微粉末で薄い板状結晶。

    比重:2.68 組成(%):SiO 2 ;37〜40 Al 2 O 3 ;17〜18 Fe 2 O 3 ;0.1〜0.5 MgO;30〜32 CaO;0.1〜0.5 Na 2 O;0.1〜0.2 pH:7.4 強熱減量:10〜110% (その他スワニー30(昭和鉱業社製)等) 珪酸アルミニウム系 ASP100(Engelhard Minerals&Chem.(米)社製) 薄板状の含珪酸アルミニウム。

    組成(%):SiO 2 ;45 Al 2 O 3 ;38.5 Fe 2 O 3 ;0.3 TiO 2 ;1.5 CaO;0.1 Na 2 O;0.1 水分;1以下 pH:3.8〜4.6 強熱減量:13.8% (その他、ASP170、ASP200、ASP400P、ASP600(しずれもEngelhard Minerals&Chem.社製) クレー系 Icecap K(Burgess Pigment(米)社製) 薄い平板状の無水クレー。

    比重:2.63 組成(%):SiO 2 ;51.0〜52.4 Al 2 O 3 ;42.1〜44.3 Fe 2 O 3 ;痕跡 TiO 2 ;1.56〜2.50 水;5以下 pH:5〜6 強熱減量:0〜1.0% (その他、Iceberg,Thernoglace.H.No.10,B−80,Tisyn
    (いずれもBurgess Pigment社製) タルク系 タルク(Talc) 滑石、ソープストーン、タルカム、フレンチチョーク、
    ステアタイトと呼ばれ成分は含水珪酸マグネシウムで、
    理論上は、MgO31.7%、SiO 2 63.5%、H 2 O4.8%である。

    浅田製粉,国峯硫化工業,竹原化学工業、土屋オリエント工業、日東粉化、日本タルク、丸屋カルシウム、Inte
    rnational Talc、日本ミストロンの製品が著名である。

    雲母系 雲母粉(Mica Powder) 組成(%):SiO 2 ;44〜48 Al 2 O 3 ;35〜40 CaO;2以下 Fe 2 O 3 ;3以下 K 2 O;8〜12 強熱減量:5〜7% 二硫化モリブデン系 二硫化モリブデン(Molybdenum disulfide) 商品名モリコートが一般に使用され、富士高分子、Dou
    Corningの製品が用いられている。

    グラファイト系 北朝鮮、セイロン、マダガスカル産のグラファイトが一般的である。

    本発明のゴム材料は、原料ゴム及び上述の如き鱗片状ないし平板状充填剤の他に、通常添加されるイオウ、加硫促進剤、老化防止剤、染料等を含有していても良いことは勿論である。

    本発明のゴム材料により、テニスボールを製造するには、通常採用される製造方法で良く、鱗片状ないし平板状充填剤は成型工程において高圧下で加硫することにより配向し、ガスの通過を阻止する遮蔽材として作用するようになる。

    [作用] 本発明のゴム材料は、鱗片状ないし平板状充填剤を含有することから、この充填剤がガスの通過を著しく抑制し、ガス漏れを防止する。 しかも鱗片状ないし平板状充填剤を含有量は原料ゴム100重量部に対して3〜80重量部であることから、テニスボール用としてのゴムの諸特性に影響を及ぼすこともなく、効果的にガスの通過を防ぐことができる。

    従って、本発明のゴム材料により、テニスボールを製造した場合、内部に充填されたガスがボールの使用、時間の経過等により、ゴム膜を通過して漏れ出ることが大幅に低減され、ボール内部の圧力を長時間保持することが可能となる。 このため、ボールの弾性、反発性能が低下することがなく、プレーに変調をきたすこともない。 また、ゴム膜のガス通過が防止されることら、ゴム膜の劣化が防がれ、しかも充填剤によりゴム膜は強化されるため、ボールは外被層が損耗するまで使用可能となり、ボールの寿命も延長される。

    [実施例] 以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。

    実施例1〜7、比較例1、2 第1表に示す組成のゴム材料を用い、常法に従ってテニスボールを製造した。 なお、鱗片状ないし平板状充填剤としては、スーパーライト(神戸クレー社製)を用いた。

    まず、原料ゴムのペレットを半球型金型に入れ、150℃
    で13分間加熱成型し、ハーフカップを作製した。 このハーフカップの接合面を処理した後、ゴムのりを塗布し、
    2つのハーフカップをつきあわせて、球型金型にて1.8
    気圧の加圧雰囲気下で接合し、球とした。 これに更にメルトン被覆を施し、テニスボールとした。

    製造したテニスボールを254cmの高さから落下させた時のはねかえりの高さ(リバウンド)を測定し、その低下値の経時変化を調べた。

    結果を第1表に示す。

    実施例8〜16 鱗片状ないし平板状充填剤として第2表に示すものを、
    原料ゴム100重量部に対して10重量部使用したこと以外は実施例3と同様にしてテニスボールを製造し、そのリバウンド低下の経時変化を調べた。

    結果を第2表に示す。

    第1表及び第2表より、本発明によればテニスボールのリバウンド特性が長期間にわたって良好なものとし得ることが明瞭に認められる。

    なお、第1表より、本発明の鱗片状ないし平板状充填剤を含有するゴム材料は、長時間経過後もリバウンドの低下が少なく、ガス漏れは大幅に低減されていることが認められ、しかも、鱗片状ないし平板状充填剤の添加量の増大に伴って、リバウンド特性の低下が小さくなることが認められる。

    また、第2表より、充填剤の銘柄により多少のばらつきはあるものの、いずれも従来品(比較例)に比べリバウンド物性の長期維持が可能であることが認められる。

    [効果] 以上詳述した通り、本発明のテニスボール用ゴム材料は原料ゴム100重量部に対し、3〜80重量部の鱗片状ないし平板状充填剤を含有してなるものであり、ゴムの弾性等の特性に悪影響を及ぼすことなく、ガスの透過を抑制することができる。 またゴムの劣化も防止される。

    従って、本発明のテニスボール用ゴム材料によれば、充填されたガスの漏れを防止し、寿命の長い優れたテニスボールを製造することができ、工業的に極めて有用である。

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