Exercise balls and no pressure tennis ball

申请号 JP20296894 申请日 1994-08-05 公开(公告)号 JP2610584B2 公开(公告)日 1997-05-14
申请人 ジエンコープ インコーポレーテツド; 发明人 グレン ハージス アイ; ホツク ヨー ウーン; エイ ウイルソン ジヨン; エイ ミランダ リチヤード;
摘要 A hollow rubber play ball is disclosed that uses a combination two or more fillers to produce desirable playing properties in a tennis ball as specified by the International Lawn Tennis Federation (ITF). The preferred play ball is a pressureless tennis ball. The specific fillers disclosed are mineral type particulate reinforcing fillers such as silicas and carbon black, polymeric fillers such as cellulose, a reaction product of grafting polyethylene with cellulose, and ethylene-vinyl acetate copolymers. These fillers can also have surface treatments to enhance the elastomer-filler interaction. Another reinforcing filler that can be introduced with the rubber components is the non-rubber constituents in skim rubber that serve to increase the modulus of a compounded rubber.
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 複合ゴム組成物であって、 (a)一種以上のゴム、 (b)シリカおよび/あるいはカ−ボンブラックを含む一種以上の強化鉱物質粒状フィラ−、 (c)ポリエチレンとセルロ−ズのグラフト反応生成物、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合物の一種以上からなる重合物フィラ−、 (d)前記一種以上のゴムを硬化するための硫黄ベ−ス硬化剤、 から成ることを特徴とする複合ゴム組成物。
  • 【請求項2】 前記一種以上の強化鉱物質粒状フィラ−が、1から約40 phrのシリカであり、前記一種以上のゴムが実質的にポリイソプレン、ポリブタヂエン、および/あるいはスキムゴムであることを特徴とする請求項1の複合ゴム組成物。
  • 【請求項3】 前記一種以上の重合物フィラ−は5から30phrのエチレン−酢酸ビニル共重合物であり、
    その共重合物は1から10重量%の酢酸ビニルと90から99重量%のエチレンから成ることを特徴とする請求項2の複合ゴム組成物。
  • 【請求項4】 前記エチレン−酢酸ビニル共重合物の量が5から25phrであり、シリカの量が5から30
    phrであり、前記エチレン−酢酸ビニル共重合物が2
    から5重量%の酢酸ビニルと95から98重量%のエチレンから成ることを特徴とする請求項3の複合ゴム組成物。
  • 【請求項5】 前記一種以上の重合物フィラ−はポリエチレンとセルロ−ズのグラフト反応生成物であり、その反応生成物を5から40phr含むことを特徴とする請求項2の複合ゴム組成物。
  • 【請求項6】 前記ポリエチレンとセルロ−ズのグラフト反応生成物の量は10から40phrであり、シリカの量は5から30phrであり、前記反応生成物中のセルロ−ズに対するポリエチレンの重量比は30:70
    から70:30であることを特徴とする請求項5の複合ゴム組成物。
  • 【請求項7】 硬化した中空運動用ボ−ルであって、 (a)一種以上のゴムの架橋混合物、 (b)シリカおよび/あるいはカ−ボンブラックを含む一種以上の強化鉱物質粒状フィラ−、 (c)ポリエチレンとセルロ−ズのグラフト反応生成物、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合物の一種以上からなる重合物フィラ−、 から成ることを特徴とする硬化した中空運動用ボ−ル。
  • 【請求項8】 前記一種以上の強化鉱物質粒状フィラ−が、5から約30 phrのシリカであり、前記一種以上のゴムが実質的に1、4ポリブタヂエン、1、4ポリイソプレン、および/あるいはスキムゴムであることを特徴とする請求項7の運動用ボ−ル。
  • 【請求項9】 前記運動用ボ−ルは任意にフェルトのカバ−を有し、前記運動用ボ−ルは65.4mmから6
    8.6mmまでの直径と56.7gから58.5gまでの重量を有し、前記運動用ボ−ルは大気圧に対して約−
    0.02MPaから0.034MPaまでの内部圧力を有することを特徴とする請求項8の運動用ボ−ル。
  • 【請求項10】 前記一種以上の重合物フィラ−はポリエチレンとセルロ−ズのグラフト反応生成物であり、その反応生成物を10から40phr含み、前記ポリエチレンとセルロ−ズのグラフト反応生成物中のセルロ−ズに対するポリエチレンの重量比は10:90から90:
    10であることを特徴とする請求項9の運動用ボ−ル。
  • 【請求項11】 スキムゴムを5から40phr含有することを特徴とする請求項7の運動用ボ−ル。
  • 【請求項12】 前記セルロ−ズはリボン構造および表面コ−テングを有し、繊維に対するポリエチレンの重量比は70:30から30:70であることを特徴とする請求項10の運動用ボ−ル。
  • 【請求項13】 前記一種以上の重合物フィラ−は約5
    から約30phrのエチレン−酢酸ビニル共重合物であり、1から10重量%の酢酸ビニルと90から99重量%のエチレンから成ることを特徴とする請求項9の運動用ボ−ル。
  • 【請求項14】 前記一種以上の重合物フィラ−は約5
    から約30phrのエチレン−酢酸ビニル共重合物であり、約1から約10重量%の酢酸ビニルと90から99
    重量%のエチレンから成ることを特徴とする請求項11
    の運動用ボ−ル。
  • 【請求項15】 前記エチレン−酢酸ビニル共重合物は、約2から約5重量%の酢酸ビニルと95から98重量%のエチレンから成ることを特徴とする請求項13の運動用ボ−ル。
  • 【請求項16】 前記シリカは表面改貭を施されたものであることを特徴とする請求項15の運動用ボ−ル。
  • 【請求項17】 中空球形を有するテニスボ−ルであって、一種以上のゴムの架橋混合物と強化フィラ−から成り、ポリエチレンとセルロ−ズのグラフト反応生成物を含有する改良がなされ、前記グラフト反応生成物は1
    0から50phr含有されることを特徴とするテニスボ−ル。
  • 【請求項18】 一種以上のゴムと、スキムゴムを含むことを特徴とする請求項17のテニスボ−ル。
  • 【請求項19】 中空球形を有するテニスボ−ルであって、一種以上のゴムの架橋混合物と強化フィラ−から成り、エチレン−酢酸ビニル共重合物およびカ−ボンブラックあるいはシリカから選ばれた微粒強化フィラ−とを組合せたフィラ−を用い、任意にシリカに表面改貭を施す改良がなされたことを特徴とする中空球形を有するテニスボ−ル。
  • 【請求項20】 硬化した中空運動用ボ−ルであって、 (a)一種以上のゴムの架橋混合物、 (b)シリカおよび/あるいはカ−ボンブラックを含む一種以上の強化微粒鉱物質フィラ−、 (c)セルロ−ズ、 から成り、実質的に120℃以上の軟化温度を有する熱可塑性樹脂を除去したことを特徴とする硬化した中空運動用ボ−ル。
  • 【請求項21】 前記二種以上のゴムはシス1、4−ポリイソプレン、シス1、4ポリブタヂエン、および/あるいはスキムゴムを含み、前記鉱物質フィラ−は一種以上のシリカであって、前記シリカは5から30phr含まれ、前記セルロ−ズはリボン構造を有し、前記セルロ−ズは約25から約50phr含まれることを特徴とする請求項20の硬化した運動用ボ−ル。
  • 【請求項22】 前記硬化した運動用ボ−ルは任意にフェルトのカバ−を有し、前記運動用ボ−ルは65.4m
    mから68.6mmまでの外径と56.7gから58.
    5gまでの重量を有し、前記運動用ボ−ルは大気圧に対して約−0.02MPaから0.034MPaまでの内部圧力を有することを特徴とする請求項21の硬化した運動用ボ−ル。
  • 【請求項23】 スキムゴムを約5から約30phr含有することを特徴とする請求項22の硬化した運動用ボ−ル。
  • 【請求項24】 少なくとも一種以上のゴムと、一種以上の熱可塑性結晶高重合物と、一種以上のフィラ−
    と、前記ゴム用の一種以上の硬化剤から成る成分から中間混合物を形成し、最終的に複合混合する添加、混合の工程;任意に、前記一種以上の硬化剤あるいは前記一種以上のフィラ−の一部あるいは全部を、一種以上の前均質化混合物を得るため、前記一種以上のゴムあるいは前記一種以上の結晶高重合物の一部あるいは全部に加える工程;前記複合混合物で中空ボ−ルの半球体を成形する工程;から成るゴム製運動用ボ−ル半球体の製造方法において、 いずれの前記混合物も内部混合機の外部にある冷却工程に移る前に、前記成分を前記内部混合機内に添加し、混合することを特徴とする製造方法。
  • 【請求項25】 前記熱可塑性結晶高重合物は、約85
    ℃から115℃までの融点を有することを特徴とする請求項24の製造方法。
  • 【請求項26】 前記熱可塑性結晶高重合物は、約1から約10重量%の酢酸ビニルと90から99重量%のエチレンから成るエチレン−酢酸ビニル共重合物であることを特徴とする請求項24の製造方法。
  • 【請求項27】 前記中空ボ−ル半球体は、テニスボ−ルの半球体であることを特徴とする請求項24の製造方法。
  • 【請求項28】 少なくとも一種以上のゴムと、一種以上の熱可塑性結晶高重合物と、一種以上のフィラ−
    と、前記ゴム用の一種以上の硬化剤から成る成分を内部混合機内に添加、混合して、混合物を形成し、最終的に複合混合する工程、前記複合混合物で中空ボ−ルの半球体を成形する工程、 から成るゴム製ボ−ル半球体の製造方法において、 前記混合時に、内部混合機内の前記混合物及び複合混合物の温度を、常に130℃、あるいはそれ以下に保持することを特徴とする製造方法。
  • 【請求項29】 内部混合機内の前記混合物は、常に温度125℃、あるいはそれ以下に保持することを特徴とする請求項28の製造方法。
  • 【請求項30】 内部混合機内の前記混合物は、常に温度120℃、あるいはそれ以下に保持することを特徴とする請求項28の製造方法。
  • 【請求項31】 少なくとも一種以上のゴムと、フィラ−と、硬化剤から成るゴム製ボ−ル半球体において、
    5から50phrのフィラ−を含み、前記フィラ−は、
    ポリエチレンと、セルロ−ズ繊維と、フリ−ラヂカル反応開始剤が90℃−190℃にて反応して、ポリエチレンとグラフトセルロ−ズを形成する反応の反応生成物であることを特徴とするゴム製ボ−ル半球体。
  • 【請求項32】 少なくとも一種以上の架橋結合ゴムと、一種以上のフィラ−とから成るガス充填ゴム製ボ−
    ルにおいて、前記一種以上のゴムとしてスキムゴムを使用し、前記スキムゴムは前記一種以上のゴムの10重量%から100重量%であることを特徴とするガス充填ゴム製ボ−ル。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、ゴム製中空ボ−ルに関し、特に、テニスボ−ルとして使用するように設計されたボ−ルに関するが、そのボ−ルは種々の運動における運動用ボ−ルとして使用するように変更が可能である。
    これらのボ−ルには、大気圧から約2あるいは3気圧までのガスが封入される。 これらのボ−ルには、ボ−ルに必要な剛性、弾性、耐久特性を与えるため、二種以上の強化剤を組合せて使用する。 ひとつの強化フィラ−は、
    高表面積鉱物質フィラ−であって、たとえばシリカ、あるいはカ−ボンブラックである。 二番目の強化フィラ−
    は、セルロ−ズのごとき短繊維である。 三番目の強化フィラ−は、エチレン重合体、あるいはエチレンと他の単量体、たとえば酢酸ビニルとの共重合体である。 四番目の強化フィラ−は、スキムゴム中に見出された非ゴム成分である。 強化剤の効果は、また、強化繊維の表面処理、あるいは強化フィラ−のポリエチレンへのグラフト化によって、促進される。

    【0002】

    【従来の技術】テニス用、あるいは他の運動用のガス充填ゴム製運動用ボ−ルは、広く知られている。 ボ−ルには、大気圧、あるいは、それ以上の圧のガスが封入される。 圧縮ガス封入テニスボ−ルは、良く知られた運動特性の故に多くの人によって愛好されている。 代表的な例としては、初期のボ−ルには大気圧よりも高い10p
    si(0.7kgf/ cm 2 、0.069MPa)の圧力でガスが充填されるが、その後、貯蔵中、および使用中に圧力が下がる。 圧力の低下によって、ボ−ルの運動特性が変化する。

    【0003】ボ−ル加圧の一つの代案として、大気圧に近い内圧を有するボ−ルがある。 これらのボ−ルは、無加圧ボ−ルとして知られている。 加圧ボ−ルと同じような運動特性を得るために、無加圧ボ−ルは加圧ボ−ルよりも厚い壁を有する傾向がある。 厚い壁厚で同じボ−ル重量を保持するためには、壁内のゴム成分の密度を下げなければならない。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
    鉱物質フィラ−よりも熱可塑性重合体フィラ−の方が低密度であるため、鉱物質フィラ−を熱可塑性重合体フィラ−、たとえばポリスチレンで、置き換えた。 これらの熱可塑性樹脂が高融点のために、熱可塑性樹脂を高温で軟化し、弾性体と混合し、分散させる特別な工程を必要とする。

    【0005】多くのゴム製ボ−ル成分のかかえる問題の一つは、運動中の繰り返される変形のために、ボ−ルが軟化する(硬化したボ−ルの弾性が低下する)傾向を有することである。 これによって、ボ−ルの運動特性が変化する。 軟化傾向を減少させることは、明らかに利点である。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】本発明の目的は、より大きな耐久性と、運動中の軟化に対する改善された抵抗力と、製造時の改善された加工性を伴って、好ましい寸法、重量、弾力、たわみ特性の組合せを達成する強化フィラ−の組合せを使用した中空ゴム製運動用ボ−ルを提供するものである。 種々の組合せで使用された強化フィラ−は、シリカおよび/あるいはカ−ボンブラックのごとき微粒鉱物質強化フィラ−、セルロ−ズ繊維、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル(EVA)共重合物などである。 エチレン−酢酸ビニルフィラ−の利点は、ゴム配合時に、混合機からゴム配合物を取り出し、硬化促進剤の活性化温度以下に冷却する余分な工程を必要としない点である。 ポリエチレン単一重合体は、セルロ−ズ繊維とグラフト反応させる方が望ましい。 強化フィラ−表面は、任意に、弾性体−フィラ−相互作用を促進する表面処理を行うことが可能である。 天然ゴムの一部分をスキムゴムで置き換えることによって、弾性を増し、強化フィラ−の必要性を減少させる。

    【0007】本発明の運動用ボ−ルは、配合ゴム混合物の成形によって製造する。 成形は、従来から知られているいかなる方法、たとえば圧縮、射出、トランスファ−
    成形などで実施可能である。 ボ−ルは、伝統的に2個の半球体として作られ、その後に貼り付けられて中空ボ−
    ルを形成する。 任意に、大気圧よりも約6から約30p
    si(0.04から0.2MPa)高い圧力の内部ガスを用いても成形可能である。 好ましいボ−ルは、大気圧よりも−3あるいは0から約5psig(−0.02あるいは0から0.034MPa)高い圧力の内部ガスを有する。 後に、伝統的なフェルト材料で表面を被覆して、擦り切れを減少せしめ、テニスボ−ルとして望ましい運動特性を与えることが可能である。

    【0008】配合は、2ロ−ルミル、バンバリ−、あるいはその他の弾性体混合装置で実施可能である。 配合弾性体は、弾性ゴム;強化鉱物質フィラ−;他のフィラ−;硬化剤、たとえば一次および二次硬化促進剤を伴った硫黄;加工助剤;着色剤;保護剤から成る。

    【0009】望ましい運動用ボ−ルは、国際ロ−ンテニス連盟(ITF)の仕様に適合するテニスボ−ルである。 その仕様は次のとおりである。

    【0010】1、直径2.575−2.700in.
    (65.4−68.6mm) 2、重量2−2 1/16oz. (56.70−58.
    47g) 3、コンクリ−ト面に100in. (2.54m)の高さから落してのリバウンド高さ53−58in. (1.
    35−1.47m) 4、(a)荷重18 lbf net(8.2kgf)
    の押し込み変位: 0.220−0.290 in. (5.59−7.37
    mm) (b)荷重18 lbf net(8.2kgf)でボ−ルを1 in. (25.4mm)圧縮後に回復した戻り変位: 0.350−0.425 in. (8.89−10.8
    mm) この変位は特製スチ−ブンス装置で測定したが、ラケットによって引き起こされる機械的撓みに原因するボ−ルの挙動について、より正確な情報をもたらす。 スチ−ブンス装置で実施した変位試験の詳細は次のとおりである:変位試験の前に、テニスボ−ルの直交3軸(x,
    y,z)の各方向に撓み深さ25.4mm(1 i
    n. )の圧縮を加え、予備調整をした。 圧縮後の撓みを直交3軸の各方向について測定した。

    【0011】静止状態のボ−ルの撓み(押し込み変形、
    あるいは押し込み変位)を測定する第一試験においては、テニスボ−ルを、50.8mm/min. (2 i
    nches/min. )の割合で、荷重が1.36kg
    (3 lbs)に到達するまで圧縮する。 その後、正味荷重が8.17kg(18 lbs)になるように、荷重を9.53kg(21 lbs)に増加させる。 そして、荷重1.36kgの変位から荷重9.53kgのときの変位の差を求める。 平均的押し込み変位は、5.5
    9mmから7.37mm(0.22in.から0.29
    in. )である(以前の許容値は6.73mmから7.
    37mmであった)。 第二試験では、予備圧縮後のボ−ルの撓みを測定した。 はじめに、ボ−ルは撓みが2
    5.4mm(1 in.)になるような力で圧縮し、その状態を保持する。 その後、荷重を9.53kg(21
    lbs)に減じ、変位を測定する。 さらに荷重を1.
    36kg(3 lbs)に減じ、再び変位を測定する。
    戻り変位は、荷重9.53kgのときの変位と荷重1.
    36kgのときの変位との差を求める。 したがって、荷重1.36kgのときの変位は、差として変位を求める際に、出発点あるいは終着点のいずれかとして使用される。 第二試験で求めた平均的変位は、25.4mm(1
    in. )という大きな事前圧縮のために、ボ−ルが回復しても、大きな値となる。 これは戻り変位と称されて、規制によれば、8.89mmから10.8mm
    (0.350−0.425 in.)の間になければならない。 ボ−ルの弾性部分は、高弾力ゴムである。 ゴムは、ゴムのような性質を有する重合体と同じく使用される。 このことは、使用温度における重合体主鎖の柔軟性、および架橋結合の可能性にもあてはまる。 ゴムは少なくとも一つのゴムであり、他の二種以上のゴムと混合するのに好適である。 好ましいゴムは、ポリイソプレンタイプ、1、4−単位を多く含むポリブタヂエン(B
    R)、スキムゴムである。 他のヂエン含有重合体及び共重合体、たとえばスチレン−ブタヂエンゴムも取り入れられる。 ヂエン含有共重合体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、熱可塑性弾性体、グラフト共重合体、スタ−重合体も使用できる。 他の全ての配合成分は、ゴム(弾性体)100重量部あたりの重量部、すなわちphr、と略記して示す。 ゴムの分子量は、好ましくは約50、000から500、000、あるいはそれ以上である。

    【0012】ポリイソプレンは、天然ゴム(NR)の望ましい一形態であり、そして/あるいは1、4−単位を多く含む合成ポリイソプレン(すなわち、1、4−単位は90%より多く、95%を超えることが好ましく、ほぼ100%がシス型であることが望ましい)である。 任意に、ポリイソプレン中に100phrまでの,望ましくは40あるいは60までの、そして好ましくは2あるいは5から30phrのスキムゴムを含むことが望ましい。

    【0013】スキムゴムは、天然ゴムラテックス濃縮液生産時の遠心分離によって得られる物質である。 遠心分離工程の後、全ゴムの約5%ないし10%は、ラテックス原液中の非ゴム成分の濃縮された部分と共にしょう液相に残る。 その後、適当な方法でしょう液相中の固体を凝固させることによって、スキムゴムが得られる。 分析によれば、スキムゴムは炭化素/ゴム成分75−85
    重量%、蛋白成分9.8−15.6重量%、脂肪酸成分1.5−5.3重量%、その他のアセトン抽出可能な脂肪酸成分3−5重量%、灰分0.3−0.5重量%を含む。

    【0014】ポリブタヂエンは、1、4単位が望ましくは少なくとも75あるいは80%、好ましくは少なくとも98%含み、望ましくはそれらがシス−1、4単位である。 望ましくは、1、2ビニルグル−プは20あるいは25%未満であり、好ましくは少なくとも18%未満である。 ポリブタヂエンに対するポリイソプレンの重量比は、100:0から0:100であり、望ましくは2
    0:80から80:20であり、好ましくは30:70
    から70:30であり、最も好ましいのは50:50から65:35である。 望ましくは、ゴム100重量部の内、少なくとも90重量%、好ましくは100重量%が前記ポリイソプレン型ゴムと、前記ポリブタヂエンゴムと、前記スキムゴムである。

    【0015】鉱物質強化フィラ−微粉末は、シリカおよびカ−ボンブラックを含む。 これらの鉱物質フィラ−
    は、比重が1.2、あるいはそれ以上で、望ましくは1.6から2.0であるため、重合物質のフィラ−と区別できる。 重合物質のフィラ−は、1.05あるいはそれ以下の比重である。 カ−ボンブラックは周囲の作業区域を汚染し、色を汚す傾向があるため、シリカが好ましい。 強化フィラ−微粉末は、単独で、あるいは40ph
    rまで、望ましくは1から30phr、好ましくは5から20phrの混合物として、使用できる。 シリカとしては、中央極限粒子径が約0.01から約0.1μm、
    望ましくは0.02から約0.08μm、好ましくは約0.02から約0.04μmの沈降シリカが望ましい。
    沈降中に微粒子は凝集して、大きな構造となる。 シリカは、沈降物として、主としてSiOのみならず、SiO
    とアルミニウムおよびマグネシウムからなる金属酸化物との混合物を含む。 より小さな粒径でより大きな構造を形成しているシリカは、弾性率の向上にさらに有効である。 任意に、シリカは、ゴムの存在下あるいは存在なしのいずれにおいても、弾性体との相互作用を促進するための表面処理が可能である。 好ましい表面処理剤は、
    分子内のシリコン原子上に一またはそれ以上の加水分解可能なアルコキシグル−プを有するメルカプトシランがある。 たとえば、 (RO) 3 −Si−(CH 2 )n−S 4 −(CH 2 )n−Si(OR) 3の構造を有し、nは1から5までであり、望ましくはn
    は3であり、Rは低アルキルであるシラン、HS(CH
    23 Si(OCH 33 、あるいは弾性体物質およびシリカの両者とも反応性のある他のシランである。

    【0016】本発明に有用なカ−ボンブラックは、AS
    TM指定のN110からN787である。 大きな構造を有する微粉末は、それより大きな粒径よりも大きな強化力を有する。 粒径の望ましい範囲は、0.02から0.
    10μmまでである。

    【0017】アスペクト比3を超えるセルロ−ズは、強化剤として望ましい。 それは、平均厚さ17μmで、平均長さが290μmから760μmのリボン状構造を有している。 上記寸法を有するセルロ−ズは、微粉、中間粉、粗粉と級別される。 セルロ−ズ繊維は、好ましくは、分散をよくするため石灰石、あるいはタルクのごとき薬剤で処理される。 そのような製品の一例は、カスタム繊維インタ−ナショナル会社のCF繊維である。 セルロ−ズは、ボ−ルのリバウンド押し込み変位を調整するために有用である。 セルロ−ズは、約30phrまで使用可能で、望ましくは1から25phrまで、好ましくは約10から約20phrまでである。 セルロ−ズ繊維の表面は、レゾルシノ−ル/フォルムアルデヒド結合剤(たとえばバイエル社のコヒヅ−ルRL)との、あるいはフリ−ラヂカル存在下でポリエチレンとのグラフト反応によって、あるいは他の表面改貭剤との反応によって、処理が可能である。

    【0018】他の強化フィラ−は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)である。 これらの重合物フィラ−
    は、硬化弾性体よりも小さな比重を有するので、ボ−ルに種々の物理的特性を与えるときに、セルロ−ズ繊維あるいは鉱物質微粉末強化フィラ−よりも有用である。 E
    VAは、弾性体と相互作用の良好な表面を有しているため、望ましいフィラ−である。 結晶性という用語は、かならずしも全てが結晶であることを意味するわけではなく、共重合体が結晶領域を有するという意味である。 それは、ポリエチレンよりも低い結晶融点を有し、ゴムと通常の操作温度で混合可能であり、高温においてゴムと予備混合する工程を必要としない。

    【0019】EVAは、実験室の試験によって、ボ−ルの軟化を減少させることがわかった。 EVA共重合物は、酢酸ビニルが約1から約10重量%が望ましく、さらには約2から約5あるいは7重量%が好ましく、ポリエチレンは90から99重量%が望ましく、さらには9
    3あるいは95から98重量%が好ましい。 EVA共重合物の軟化点は、望ましくは約80℃から120℃で、
    好ましくは約85℃から115℃、さらに好ましくは8
    7℃から104℃である。 EVA共重合物は、望ましくは約50、000から2、000、000の分子量を有する。 EVA共重合物は、配合物中に約1から約30p
    hr使用可能であるが、望ましくは約5から25ph
    r、好ましくは10から20phrである。

    【0020】EVAにさらに、アクリル酸1から10重量%とエチレン90から99重量%からなるアクリル酸−エチレン共重合物を約1から約5phr混入することが出来る。 それの分子量は、EVAの分子量と同様な範囲である。

    【0021】上述したごとく、熱可塑性エチレン酢酸ビニル重合物を使用すると、高融点、すなわち高Tg値を有する熱可塑性重合物を用いたときに生じる混合の問題を避けることが可能である。 EVAは結晶の溶融温度を有するため、重合物の弾性率は融点の直前で急激な変化をする。 ポリエチレン、およびスチレン含有量の多い重合物は、良好な分散をさせるためには、ゴム状重合物と高温(たとえば115℃、120℃、130℃、140
    ℃、あるいは150℃を超える温度)で混合する必要がある。 ゴム硬化用として硫黄と共に用いられる促進剤は、このような高温においてゴム重合物と混合することは好ましくない。 何故ならば、ゴム重合物を注型する前に硬化が始まってしまうからである。 したがって、高温を用いる場合には、ゴム状配合物は初期混合として2回以上の多回数の混合工程を必要とする。

    【0022】2回混合方式は、上記の高温において少なくとも一種のゴムと一種の熱可塑性物質を混合する第一混合作業と、中間冷却工程(ゴム状物質はミルでシ−ト状に圧延されて、空気、水、あるいは他の熱除去流体によって冷却される)と、熱に敏感な物質、たとえば促進剤等を加える低温での第二混合作業から構成される。 したがって、温度120℃、125℃、130℃、あるいはそれ以下の温度における一回の混合操作で混合することができない軟化点を有する熱可塑性樹脂は、使用しないほうが望ましい。 そのような、望ましくは使用しない樹脂は、低密度ポリエチレン、線形低密度ポリエチレン、他のポリエチレン、およびスチレン含有量の多い重合物である。

    【0023】1回混合方式では、途中での冷却で混合を妨げられることなく、配合ゴムの全成分を内部混合機を用いて1回で混合してしまう。

    【0024】内部混合機は、密閉混合容器、あるいは少なくとも一本の回転軸を有する密閉容器からなる。 上記の少なくとも一本の回転軸は、重合物混合内容物に局所的な高剪断力を与え、また、局所的な低剪断力(均一化作用)を与えることが可能である。 内部混合機の例としては、バンバリ−混合機、ボ−リング混合機、シャウ混合機がある。 これらの混合機は、一般に、混合操作中に急激に冷却することは出来ない。 その結果、冷却は通常、多ロ−ルミルで行う。

    【0025】本発明によるEVA重合物を用いれば、1
    回混合方式が可能である。 EVAは早過ぎる硬化開始の危険性なしに硬化剤(硫黄及び促進剤)の添加が可能な十分低い温度(常に温度120℃、125℃、130
    ℃、あるいはそれ以下の温度)でゴムと混合可能な低融点を有する。 硬化剤添加前に、内部混合機外で冷却する工程は必要としない。 内部混合機内での第二混合作業を必要としない。 このことによって、設備時間および操作時間が節約でき、工程を減らすことによって操作ミスをする確率も減ずる。 前加硫抑止剤を使用すると、促進剤添加後、短時間の間は高温での混合が可能となる。 そのような抑止剤としては、たとえば、サントガ−ド(T
    M)PV1として知られているN−(シクロヘキシルチオ)フタルイミドがある。

    【0026】強化フィラ−として用いられたポリエチレンは、フリ−ラヂカルの存在下で、セルロ−ズ繊維と予備反応させ、セルロ−ズ繊維にポリエチレンをグラフト化させることが可能である。 エチレン重合物、あるいは共重合物は、104℃から190℃の融点を有することが望ましい。 ポリエチレンは、望ましくは、約50、0
    00から約2、000、000の分子量を有する。 セルロ−ズに対するポリエチレンの重量比は90:10から10:90まで可能で、望ましくは70:30から3
    0:70、好ましくは60:40から40:60である。 フリ−ラヂカル源としては、有機グル−プあたり3
    ないし12個の炭素原子を有するアルキル類、芳香族類、アルキル置換芳香族類等の過酸化物;過酸エステル;AIBNのごときアゾ反応開始剤;過酸炭酸塩反応開始剤;および同等品がある。 これらの反応は、望ましくは、高剪断力のゴムあるいは樹脂混合装置を用いて、
    ポリエチレンの融点以上の温度で、あるいは望ましくは約90℃から約190℃で、更に望ましくは100℃から130℃で、時間として望ましくは約3分から約30
    分、好ましくは約10分から約20分の間、行う。 配合ゴム中のポリエチレングラフト化セルロ−ズの反応生成物の量は、50phrまで可能であるが、望ましくは5
    から40phr、好ましくは10から30phrである。 前述したエチレン−アクリル酸共重合物も、また、
    ポリエチレンとセルロ−ズグラフトの組合せに対して使用可能である。

    【0027】配合弾性体中には、他のフィラ−も望ましくは濃度30phrまで、さらに望ましくは20phr
    まで、好ましくは5phrから15phrまで含有できる。 他のフィラ−としては、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、硫酸バリウム、粘土、タルク、石鹸石、三水和アルミニウム、炭酸カルシウム、及び同等のフィラ−がある。 これらのフィラ−は、フィラ−が使用される弾性体の特性を改善するために、フィラ−自体を種々のシラン、あるいは前述した他の結合剤(サイズ剤)で処理することが可能である。

    【0028】硬化剤としては、0.5から6phrの硫黄、望ましくは1から5phr;1.5から4phr、
    望ましくは2から3phrの初期加速剤、たとえばチアゾ−ルあるいはスルフェンアミド;0.1から4.0p
    hr、望ましくは1から2phrの二次加速剤、たとえばチウラム、ヂチオカルバメ−ト、グアニヂン。 一種類の初期加速剤および二次加速剤を使用する替わりに、一つの量を変えて二種類の初期加速剤、あるいは二次加速剤を使用することも可能である。

    【0029】酸化亜鉛およびステアリン酸のごとき脂肪酸は、特に配合弾性体に含有される。 これらは、硬化を促進し、架橋生成の割合を増大するように作用する。 好ましい脂肪酸は、炭素原子10個から25個を有する。

    【0030】配合弾性体は、たとえばモ−リスモ−トン編「ゴム技術」第3版、第2章、(1987)ヴァンノストランドラインホルド社、ニュ−ヨ−ク、のごときテキストに記載されている従来からの弾性体混合技術に基づいて配合される。 配合された弾性体は、通常どおり、
    ボ−ルの1/2の半球を製造するのに十分な重量のペレット(プラグ)に押出し成形される。 ペレットは、約2
    分間から5分間、約130℃から170℃で、望ましくは140℃から160℃で、テニスボ−ルの中空半球に圧縮成形される。 前記例において、半球成形の硬化時間は、硬化計を用いて決定した。 前記例では、最高トルクの90%になる硬化時間を用いた。 その半球は、その後、マットを連結している「ばり」を切取り、加熱成形で半球を接着する前に端部を切りそろえ、あるいはバフ研磨する。 接着剤は、通常のゴム基剤で、一種以上の加速剤と硫黄で硬化する。 ボ−ル表面は、フェルトを貼る場合にはさらにバフ研磨する。 ボ−ルとフェルトを接着する前に、接着剤をボ−ルおよび/あるいはフェルト端、およびフェルトの裏に塗布する。 フェルトはボ−ルに貼付る前には、ダンベル形をしている。 従来のテニスボ−ルフェルトには、ウ−ル/ナイロン混合物が使用されている。

    【0031】本発明のゴム配合物およびボ−ルは、テニスボ−ル、運動用ボ−ル(ボ−ルを渡したり、はずませたり、打ったりする種々の競技)、練習用ボ−ル(練習プログラムの一部としてボ−ルを圧縮したり、変形させてりする)としての用途がある。

    【0032】さらに、ITFの仕様に適合するだけではなく、テニスボ−ルには長い寿命と一定した運動機能が必要である。 ボ−ルの軟化は、硬化したボ−ルが繰り返し変形されることによって生じる押し込み変位の望ましからぬ増加である。 テニスラケットによるテニスボ−ルの繰り返し変形を厳密に模擬したボ−ル軟化の測定は、
    空気動力の打ち出し機を用いて行う。 打ち出し機は、ボ−ルを80ft. /秒の速さで、静止しているアルミニウムブロックに打ち付ける。 試験装置には8個のボ−ルを装填し、そのボ−ルに10分間に300回衝撃を与える。 すなわち、10分間に各ボ−ルあたり約37.5回打付ける。 試験時間(0−80分)の間、10分ごとに、ボ−ルを取り出して、押し込み変位を測定し、また試験機に装填する。 多くの衝撃の後に表れる押し込み変位測定値の僅かな変化は、コ−トにおけるプレ−の間に生じる軟化に対する優れた抵抗力を有するボ−ルと強い相関がある。 テニスボ−ル中心、フェルト、ボ−ル接着剤、いずれもボ−ル軟化に影響する因子である。 適切な降伏寿命は、何らの規制対象ではないが、テニスボ−ルにとって明らかに必要である。 フェルトの構成、およびボ−ルセメントとゴム芯およびフェルトとの相互作用は、ボ−ルの耐久性に大きな影響を与えることが知られている。

    【0033】耐久性試験装置を、平均破損時間(AT
    F)の測定に使用した。 破損は、特に破裂、あるいは芯の徹底的な破損である。 試験装置は、空気作動打ち出し機から成り、ボ−ルが破損するまで繰り返しアルミニウムブロックに打ち付け、衝撃を与える。 ボ−ル8個に、
    連続して毎分10回の割合で、平均衝撃速度115f
    t. /秒で衝撃を与える。 もし、60分以内に特定のボ−ルが破損しない場合には、そのボ−ルの試験は中止する。 一般的には、ATFが18分より大きなボ−ルは、
    プレ−に際して良好な耐久性を有する。

    【0034】

    【実施例】以下の実施例は、本発明の強化フィラ−がどのように組合さって、ITF仕様に適合し、良好な耐久性と、より少ないボ−ル軟化を与えるかを示す例である。

    【0035】

    【表1】表1にその配合割合を示すボ−ルNo. 1の完成ボ−ルの特性を表2に示す。 試験目的の完成ボ−ルは、ゴムボ−ルを標準フェルトで被覆したものである。
    比較の目的で、対抗無加圧テニスボ−ル(ボ−ルNo.
    1c)のボ−ル特性も示した。 シリカおよびセルロ−ズのいずれの強化フィラ−も全てのITF仕様を満足させていることがわかる。 ITF仕様の望ましい性質に、ポリスチレンあるいはポリエチレンのごとき熱可塑性樹脂なしで適合している。

    【0036】

    【表2】表3および4のボ−ルNo. 2は、ボ−ル特性に対するセルロ−ズ改貭の効果を示す。 市販の丁密度ポリエチレン(エスコレンLDPE)でグラフト化したセルロ−ズ繊維複合物を、セルロ−ズ繊維50g、LDP
    E50g、過酸化ヂクミ−ル0.2gを用いて、バンバリ−混合機で、フリ−ラヂカル反応によって製造した。
    完全に分散させ、セルロ−ズ繊維をるグラフト化するために混合時間、約12分間を要した。 バンバリ−混合機の初期温度は38℃であったが、最終混合温度は177
    ℃であった。 セルロ−ズとLDPEの物理的混合物をグラフト複合物と同様に、ただし過酸化ヂクミ−ルを除いて、製造した。 これは、比較ボ−ル2Rに使用した。

    【0037】無加圧テニスボ−ルを、表3に示したゴム配合で製造した。 上記のごとくLDPEでグラフト化したセルロ−ズ繊維は、ボ−ルNo. 2に配合した。 ボ−
    ル特性試験の結果は、比較のためのLDPEとセルロ−
    ズの物理的混合物を用いて製造した無加圧テニスボ−ル(ボ−ルNo.2R)、および対抗ボ−ルNo. 2Cと合わせて表4に示した。

    【0038】

    【表3】

    【0039】

    【表4】表4に示した結果は、フリ−ラヂカル存在下でセルロ−ズをLDPEで改貭した効果を表している。 特に、他のボ−ル特性はITF仕様の範囲内か、あるいは近いかにあるにも関わらず、ボ−ル耐久性(空気作動打ち出し機を用いた平均破損時間ATF試験において)においては、顕著な改善が得られた。 ボ−ルNo. 2のA
    TFは、比較ボ−ル2Rに対して優位にあり、対抗ボ−
    ルNo. 2Cと、ほぼ同等である。 ボ−ルNo. 2C
    は、実験室およびプレ−試験デ−タから卓越した耐久性を有すると考えられているボ−ルである。 さらに、本発明によるボ−ルNo. 2の応力−変位曲線は、比較ボ−
    ル2Rより優れており、対抗ボ−ルNo. 2Cとほぼ同等である。 切断点における引っ張り強さと伸びの高い値は、ボ−ルNo. 2の芯の粘り強さを示しており、コ−
    トにおける耐久性をあらかじめ示すものと考えられる。
    EVA添加のテニスボ−ル配合に対する効果は、ボ−ルNo. 3に示す。 ボ−ルNo. 3のフィラ−システムは、表1に示すボ−ルNo. 1と同じであり、ただしセルロ−ズをエチレン酢酸ビニル共重合物(EVA)で置き換えたものである。 詳細な配合割合は、表7に示す。
    したがって、無加圧テニスボ−ルは表1と同じゴム配合で、ただし10phrのセルロ−ズ(CF−32500
    L)の代わりに15phrのエスコレンLD−302
    (EVA、3.5重量%酢酸ビニル)を、また5phr
    のZnCO の代わりに7.6phrのニュ−カップ2
    00(メルカプトシラン被覆珪酸アルミニウム)を用いて、製造した。 表5に示すごとく、標準ボ−ル特性は基本的にはボ−ルNo. 1と、本発明のEVAを用いたボ−ルNo. 3と同じである。 ボ−ルNo. 3のATF3
    0という値は、コ−トプレ−における良好な耐久性として適当な値と考えられる。 空気作動打ち出し機を用いて、80ft. /秒の速度で80分間のボ−ル軟化試験を行った。 表5のボ−ルNo. 3に対してのより少ない「変位増加」は、ボ−ルNo. 1よりもボ−ル軟化に対して抵抗力が大きいことを示している。 これは、EVA
    のゴムフィラ−相互作用の性質に依るものである。

    【0040】

    【表5】表6、7、8に示すデ−タは、本発明と欧州特許0459436A1との差を明らかにする。 その差は、本発明は、欧州特許0459436A1で用いたポリエチレンと、物理的性質が極めて異なるエチレンと酢酸ビニル共重合物を使用したことに基づく。 物理的性質は、表6に示す。 テニスボ−ルゴム組成にEVA共重合物を混入させた場合、その結果得られたボ−ルは、ポリエチレンで強化されたボ−ルよりも良好な運動特性を保持することが、示されている。

    【0041】ボ−ルNo. 3Rの配合(表7)は、欧州特許0459436A1の例1を引用したもので、ポリエチレン成分として、低密度ポリエチレン(エスコレンLD−138)を使用している。 ZnCO (10ph
    r)は、ボ−ル重量をITF仕様に適合させるために混入する。 LD−138のショアD硬度(52)および曲げ剛性(2915)は、表6に示すごとく、欧州特許0
    459436A1で開示されたポリエチレン(A、B、
    C)の範囲内に入っている。

    【0042】

    【表6】EVA共重合物を混入させた場合の曲げ剛性は、欧州特許0459436A1で開示されたポリエチレンの場合の曲げ剛性の範囲外であることは、明らかである。

    【0043】LD−302と呼ばれるEVA共重合物を用いて作られたボ−ルNo. 3の特性は表8に示すごとく、LD−138と呼ばれるポリエチレンを用いて作られた参考ボ−ルNo. 3Rよりも、高リバウンド値と低変位値を有する。 LD−302は、エチレンと酢酸ビニル(EVA)の共重合物であり、約95−98重量%のエチレンと2−5重量%の酢酸ビニルを含む。 その結晶性融点(Tm)は、約87℃−104℃である。 大きな差異は、ボ−ルNo. 3対ボ−ルNo. 3R(0.02
    8in. 対0.060in. )のボ−ル軟化(変位の増加)の実質的に小さい点にある。 このデ−タによれば、
    コ−トプレ−時の挙動変化(ボ−ル軟化)に対する優れた抵抗力を予言するものであって、テニスボ−ルとして望ましい挙動特性である。

    【0044】

    【表7】

    【0045】

    【表8】スキムゴム中の蛋白成分は、加硫ゴムに対して促進された強化特性を与えるものと考えられている。 スキムゴムの添加量を種々に変えて、リバウンドについて著しく悪化させることなしに、無加圧テニスボ−ルの押し込む変位を減少させるスキムゴムの添加量の効果に関するデ−タを表10(無機フィラ−としてシリカを含む無加圧テニスボ−ルに関する)に示す。 さらに、シリカのごとく高比重のフィラ−を使用するときに伴う重量増加のペナルテイなしに、スキムゴムはボ−ル変位を減少可能である。

    【0046】表9のデ−タによれば、ITF仕様に適合するテニスボ−ルは、わずかに、シリカ、およびスキムゴムによって配合物中に持ち込まれる非ゴム成分をフィラ−として配合できる。

    【0047】

    【表9】表10のデ−タは、ボ−ルNo. 8およびボ−
    ルNo. 8Rの物理的特性を示す。 ボ−ルNo. 8およびボ−ルNo. 8Rの配合割合は、表7の配合割合と同じである。 ボ−ルNo. 8は、ボ−ルNo. 3の60p
    hr SMR−CV(NR)を20phrスキムNRおよび40phr SMR−GP(NR)を置き換えたもので、ボ−ルNo. 8Rは同様に60phr SMR−
    GP(NR)で置き換えたものである。 SMR−GP
    (NR)は、SMR−CV(NR)よりも安価なクラスの天然ゴムである。 無加圧テニスボ−ルのボ−ル特性を、これらの物質とEVA共重合物およびシリカで強化したものとで比較した。 表10において、ボ−ルNo.
    8の天然ゴム成分(SMR−GP)33重量%をスキムゴムで置き換えた結果の影響は、押し込み変位の減少として表れた。 この点は、ボ−ルNo. 8対ボ−ルNo.
    8Rのデ−タ比較で明らかである。 ボ−ルNo. 8R
    は、スキムゴムの点だけを除いて、他はボ−ルNo. 8
    と同様な参考ボ−ルである。 表10において重要な点は、変位の減少が、他のリバウンドおよび平均破損時間(ATF)に大きな変更なしに、ボ−ル軟化に対する抵抗力の改善(変位増加0.031対0.041)をともなって生じている点である。 さらに、スキムゴムによる置き換え、すなわち低コストタイプ天然ゴムによるSM
    R級天然ゴムの置き換えによって、低コストゴム配合物が得られる結果となった。

    【0048】

    【表10】上記例において、シリカとポリエチレングラフト化セルロ−ズを配合したボ−ルNo. 2は、ポリエチレンおよびセルロ−ズを配合したボ−ルよりも強化された耐久性を有することを示す。 ボ−ルNo. 3は、E
    VA共重合物とシリカは、ポリエチレンよりもプレ−中のボ−ル軟化減少に対して寄与することを示す。 ボ−ルNo. 8は、スキムゴムはリバウンドを低下させることなしに初期変位を減少させることに寄与し、さらに、ボ−ル軟化を減少させることを示す。

    【0049】特許法の定めるところにより、好適なベストモ−ドの実施例を説明したが、本発明の範囲はこれによって制約されるものではなく、添付した特許請求の範囲に述べるところによる。

    【0050】

    【発明の効果】以上説明したごとく、本発明によれば、
    強化された耐久性と、使用中の繰り返し応力によるボ−
    ル軟化の少ない安定した運動挙動を有し、かつ低コストの運動用ボ−ルが得られる。

    【図面の簡単な説明】

    図面なし。

    【符号の説明】

    符号なし。 化学式等を記載した書面 明細書

    【表1】

    【表2】

    【表3】

    【表4】

    【表5】

    【表6】

    【表7】

    【表8】

    【表9】

    【表10】

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 21/00 31:04 51:02) (72)発明者 ジヨン エイ ウイルソン アメリカ合衆国 オハイオ州 44312 アクロンホークアベニユー 201 (72)発明者 ウーン ホツク ヨー アメリカ合衆国 オハイオ州 44236 ハドソンサセツクスロード 47

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