診断サーバー、診断システム、診断方法、診断プログラム、記録媒体

申请号 JP2015153218 申请日 2015-08-03 公开(公告)号 JP2017029460A 公开(公告)日 2017-02-09
申请人 セイコーエプソン株式会社; 发明人 小平 健也; 早石 育央; 伊藤 剛;
摘要 【課題】ゴルファーなどの運動愛好家を対象とした複数の業者(以下、「顧客」という。)へ有用な情報を個別に提供する。 【解決手段】診断サーバーは、ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する記憶部と、前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から 指定 されたユーザーの運動データと、前記顧客毎の診断基準のうち、前記顧客の診断基準とに基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する処理部と、を含む。 【選択図】図3
权利要求

ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する記憶部と、 前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データと、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準とに基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する処理部と、を含む、 診断サーバー。請求項1において、 前記処理部は、前記診断結果の有効性を示すフィッティングデータを前記顧客の端末から受信し、前記フィッティングデータに応じて前記顧客の診断基準を修正する、 診断サーバー。請求項2において、 前記診断結果には、 前記ユーザーに推奨する道具のタイプが含まれ、 前記フィッティングデータには、 前記ユーザーが実際に購入した道具のタイプが含まれる、 診断サーバー。請求項2において、 前記診断結果には、 前記ユーザーに推奨する練習のタイプが含まれ、 前記フィッティングデータには、 前記ユーザーが実際に利用した練習のタイプが含まれる、 診断サーバー。請求項2乃至4の何れか一項において、 前記処理部は、 前記ユーザーの運動データの変化に基づき、前記フィッティングデータの信頼性を見積もる、 診断サーバー。請求項1乃至5の何れか一項において、 前記顧客の診断基準は、 前記運動データに含まれる少なくとも1つの指標に応じて前記診断結果を生成するためのテーブルである、 診断サーバー。請求項1乃至6の何れか一項において、 前記運動データは、 慣性センサーの出を用いて生成されたデータである、 診断サーバー。ユーザー毎の運動データと顧客毎の診断基準とを記憶する記憶部、 前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ、及び、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する処理部を含むサーバーと、 前記運動データを生成するための慣性センサーと、 を含む、 診断システム。ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する手順と、 前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ、及び、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する手順と、 を含む、 診断方法。ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する手順と、 前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ、及び、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する手順と、 をコンピューターに実行させる、 診断プログラム。ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する手順と、 前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ、及び、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する手順と、 を記憶した、 コンピューターが読み取り可能な記憶媒体。

说明书全文

本発明は、診断サーバー、診断システム、診断方法、診断プログラム、記録媒体に関する。

特許文献1には、ゴルフスイング中に生成されたデータに基づいて、指導、訓練、又は用具仕様情報をユーザーへ提供するシステムが記載されている。このシステムには、複数のゴルファーのコミュニティについて収集されたデータに基づいて、個人に情報及びサービスを提供するデータハブの機能もある。また、特許文献2には、ゴルファーのスイングに基づいてゴルファーにマッチしたシャフトを選定するゴルフクラブのシャフトフィッティング方法が開示されている。

特表2014−512219号公報

特開2013−208366号公報

しかしながら、これら従来のシステムは、標準的なプロファイル情報に基づくものであるので、個々のユーザーへは十分なアドバイスができない可能性がある。また、従来のシステムは、ゴルファーへの情報提供を想定しているので、多数の用具及び多数のスタッフを扱う業者(メーカー、ショップ、スクール、コンテンツベンダー、練習場など)にとっては、必ずしも有効ではなかった。

本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様は、ゴルファーなどの運動愛好家を対象とした複数の業者(以下、「顧客」という。)へ有用な情報を個別に提供することのできる診断サーバー、診断サーバー、診断システム、診断方法、診断プログラム、記録媒体を提供する。

なお、本明細書における文言「診断」は、「何らかの診断結果を言葉として得ること」だけでなく、「2以上のタイプの何れかへ分類(カテゴライズ)すること」をも含むものとする。

本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。

[適用例1] 本適用例に係る診断サーバーは、ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する記憶部と、前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データと、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準とに基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する処理部と、を含む。

処理部は、指定されたユーザーの運動を顧客の診断基準で診断する。従って、診断サーバーは、指定されたユーザーと顧客との双方にとって有用な診断結果を顧客へ提供できる。

[適用例2] 本適用例に係る診断サーバーにおいて、前記処理部は、前記診断結果の有効性を示すフィッティングデータを前記顧客の端末から受信し、前記フィッティングデータに応じて前記顧客の診断基準を修正してもよい。

処理部は、顧客から受信したフィッティングデータにより顧客の診断基準を修正する。従って、顧客が診断サーバーを利用すればするほど、当該顧客向けの診断の精度が向上する。

[適用例3] 本適用例に係る診断サーバーにおいて、前記診断結果には、前記ユーザーに推奨する道具のタイプが含まれ、前記フィッティングデータには、前記ユーザーが実際に購入した道具のタイプが含まれてもよい。

従って、例えば、処理部は、推奨する道具のタイプと購入した道具のタイプとの相違が圧縮される方向に診断基準を修正することで、診断精度を向上させることができる。

[適用例4] 本適用例に係る診断サーバーにおいて、前記診断結果には、前記ユーザーに推奨する練習のタイプが含まれ、前記フィッティングデータには、前記ユーザーが実際に利用した練習のタイプが含まれてもよい。

従って、例えば、処理部は、推奨する練習のタイプと利用した練習のタイプとの相違が圧縮される方向に診断基準を修正することで、診断精度を向上させることができる。

[適用例5] 本適用例に係る診断サーバーにおいて、前記処理部は、前記ユーザーの運動データの変化に基づき、前記フィッティングデータの信頼性を見積もってもよい。

従って、例えば、処理部は、信頼性に基づいて診断基準の修正精度を向上させることができる。

[適用例6] 本適用例に係る診断サーバーにおいて、前記顧客の診断基準は、前記運動データに含まれる少なくとも1つの指標に応じて前記診断結果を生成するためのテーブルであってもよい。

従って、処理部は、複雑な演算をすることなく診断結果を生成できる。

[適用例7] 本適用例に係る診断サーバーにおいて、前記運動データは、慣性センサーの出を用いて生成されたデータである。

[適用例8] 本適用例に係る診断システムは、ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する記憶部と、前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ、及び、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する処理部と、を含むサーバーと、前記運動データを生成するための慣性センサーと、を含む。

[適用例9] 本適用例に係る診断方法は、ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する手順と、前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ、及び、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する手順と、を含む。

[適用例10] 本適用例に係る診断プログラムは、ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する手順と、前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ、及び、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する手順と、をコンピューターに実行させる。

[適用例11] 本適用例に係るコンピューターが読み取り可能な記憶媒体は、ユーザー毎の運動データ及び顧客毎の診断基準を記憶する手順と、前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ、及び、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する手順と、を記憶する。

スイング診断システムの構成の概要を示す図。

センサーユニットの装着例を示す図。

第1実施形態のスイング診断システムの構成及びデータの流れを示す図。

ボディ対応表の一例を示す図。

Vゾーン対応表の一例を示す図。

回転対応表の一例を示す図。

インパクト対応表の一例を示す図。

スピード対応表の一例を示す図。

スイング効率対応表の一例を示す図。

シャフトセレクト用診断テーブルの一例を示す図。

ヘッドセレクト用診断テーブルの一例を示す図。

診断結果(推奨シャフトタイプ)の表示画面の一例を示す図。

フィードバック修正後の診断テーブル(シャフトセレクト用)の一例を示す図。

ユーザー端末の処理の手順の一例を示すフローチャート図。

顧客端末の処理の手順の一例を示すフローチャート図。

サーバーの処理の手順の一例を示すフローチャート図。

第2実施形態におけるスイング診断システムの構成及びデータの流れを示す図。

第3実施形態におけるスイング診断システムの構成及びデータの流れを示す図。

スイング動作についての説明図

シャフトプレーン及びホーガンプレーンを示す図。

シャフトプレーンをYZ平面で切った断面図をX軸の負側から視た図。

ホーガンプレーンをYZ平面で切った断面図をX軸の負側から視た図。

フェースとクラブパス(入射角)を説明するための図。

スイング開始(バックスイング開始)からインパクトまでのシャフト回転角の時間変化の一例を示す図。

ダウンスイングにおけるグリップの速度の時間変化の一例を示す図。

シャフトプレーンSP及びホーガンプレーンHP(Vゾーン)と複数の領域との関係の一例を示す図である。

以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。

以下では、ゴルフスイングの診断を行うスイング診断システムを例に挙げて説明する。

1.第1実施形態のスイング診断システム 1−1.システムの概要 図1は、第1実施形態のスイング診断システム(診断システムの一例)の構成の概要を示す図である。図1に示すように、本実施形態のスイング診断システム1は、センサーユニット(慣性センサーの一例)10、ユーザー端末20、顧客端末50、及びサーバー30を含んで構成されている。このうち、ユーザー端末20、顧客端末50、及びサーバー30は、インターネットなどのネットワーク40に接続され、互いに情報を送受信することが可能である。センサーユニット10の使用例は、図2に示すとおりであり、センサーユニット10、ユーザー端末20、サーバー30、顧客端末50の間で送受信される情報の流れは、図3に示すとおりである。先ずは、図3に基づきシステムの概要について説明する(システムの構成の詳細については、後述する。)。

センサーユニット10のユーザー(以下、単に「ユーザー」と称す。)は、例えば、センサーユニット10の購入者である。センサーユニット10は、例えば図2に示すとおりユーザー2の所有するゴルフクラブ3に装着され、ユーザー2によるゴルフスイングの練習に用いられる。

ユーザー端末20の操作者は、ユーザーと同一である。ユーザー端末20は、ユーザーがセンサーユニット10を操作したり、ユーザーがサーバー30へアクセスしたりする際に用いられる。

顧客端末50の管理者は、様々なタイプのゴルフクラブ(道具の一例)を扱うゴルフ用品メーカー又はゴルフ用品ショップである。当該メーカー又はショップは、サーバー30の管理者にとっての顧客である(以下、適宜「顧客」と称す)。当該メーカー又はショップには、ゴルフクラブを購入する目的でユーザーが訪れる。

顧客端末50の操作者は、顧客(つまりメーカー又はショップ)の従業員である。本実施形態では、従業員は、メーカー又はショップを訪れたユーザーに試し打ちをさせることでユーザーにフィットしたゴルフクラブを見出し、ゴルフクラブの購入をユーザーへ促す者(以下、単に「フィッター」と称す。)であると仮定する。

サーバー30の管理者は、例えば、センサーユニット10を制御するためのプログラムや各種の情報をユーザー端末20へ提供する旨を予め約束した者である。また、サーバー30の管理者は、本実施形態の顧客(つまりメーカー又はショップ)を含む複数の顧客に対して個別に情報を提供する旨を予め約束した者でもある。

1−1−1.ユーザーの動作 ユーザーは、自分の所有するゴルフクラブにセンサーユニット10を装着し、自分の身体情報、ゴルフクラブに関する情報(ゴルフクラブ情報)、センサー装着位置情報などを、ユーザー端末20へ入力する。

身体情報には、例えば、ユーザー2の身長、腕の長さ、脚の長さ、性別、その他の情報が含まれる。

ゴルフクラブ情報には、例えば、ゴルフクラブ3のメーカー名、品番、番手、クラブタイプ(ヘッドタイプ及びシャフトタイプ)、仕様(長さ、重心の位置、ライ角、フェース角、ロフト角など)の情報が含まれる。

次に、ユーザーは、ユーザー端末20を介して計測開始操作(センサーユニット10に計測を開始させるための操作)を行う。

次に、ユーザーは、ユーザー端末20からアドレス姿勢(スイング開始前の基本姿勢)をとるように指示する通知(例えば音声による通知)を受けた後、ゴルフクラブ3のシャフトの長手方向の軸がターゲットライン(打球の目標方向)に対して垂直となるようにアドレスの姿勢をとり、静止する。なお、図2に示したユーザー2の姿勢がアドレス姿勢である。

次に、ユーザーは、ユーザー端末20からスイングを許可する通知(例えば音声による通知)を受けた後、スイング動作を行い、ゴルフボール4を打球する。

ユーザー2が計測開始操作を行うと、ユーザー端末20からセンサーユニット10に計測開始コマンドが送信され、センサーユニット10は3軸加速度及び3軸角速度の計測を開始し、計測したデータ(計測データ)は、逐次にユーザー端末20へ送信される。

その後、ユーザー端末20は、受信した計測データに基づきスイング動作を解析し、スイング解析データ(運動データ)を生成すると、サーバー30へ送信する。

なお、ユーザー2によるスイング動作は、図19に示すとおり、スイング(バックスイング)を開始した後、バックスイング中にゴルフクラブ3のシャフトが平になるハーフウェイバック、バックスイングからダウンスイングに切り替わるトップ、ダウンスイング中にゴルフクラブ3のシャフトが水平になるハーフウェイダウンの各状態を経て、ゴルフボール4を打球するインパクト(打球)に至る動作を含んでいる。 また、ユーザー端末20からサーバー30へ送信されるスイング解析データには、例えば、スイングの時刻(日時)、ユーザー識別情報(ユーザーID)、ユーザー2の性別、ゴルフクラブ情報、ユーザー2の身体情報、センサー装着位置情報などが付与される。

ここで、本実施形態のユーザーは、例えば、ゴルフクラブを使用し続けても飛距離が伸びない場合などに、新しいゴルフクラブの購入を検討するべく、顧客端末50の所有者であるショップ又はメーカーを訪れる。

1−1−2.フィッターの動作 先ず、フィッターは、顧客端末50を操作してサーバー30にアクセスし、ホーム画面(ユーザーIDの入力画面)を呼び出して顧客端末50へ表示させる。

次に、フィッターは、ショップ又はメーカーを訪れたユーザーのユーザーIDを顧客端末50へ入力するよう当該ユーザーに促す。

顧客端末50へユーザーIDが入力されると、顧客端末50からサーバー30へ向けてユーザーID及び顧客IDが送信される。なお、ここでは、顧客端末50が顧客IDを予め記憶している場合を想定した。記憶していない場合は、フィッターが顧客IDを顧客端末50へ入力すればよい。また、顧客端末50に対するユーザーIDの入力は、ユーザー の代わりにフィッターが行ってもよい。

その後、サーバー30から顧客端末50へ診断結果が送信され、顧客端末50に表示される。本実施形態における診断結果には、ショップ又はメーカーがユーザーへ推奨する推奨ゴルフクラブタイプが含まれる。推奨クラブタイプは、例えば、推奨シャフトタイプと推奨ヘッドタイプとの組み合わせによって表される(なお、図12に示すのは、推奨シャフトタイプの表示例である。図12の例では、推奨シャフトタイプがマップ上の位置として表示されている。図12の詳細については、後述する。)。

次に、フィッターは、顧客端末50に表示された推奨クラブタイプを確認し、自分の所属するショップ又はメーカーに保管された複数のゴルフクラブの中から、推奨クラブタイプ(推奨クラブタイプ)に属する1又は複数のゴルフクラブをピックアップする。

次に、フィッターは、ピックアップした1又は複数のゴルフクラブでユーザーに実際に試し打ち(スイング)をしてもらい、ピックアップしたゴルフクラブがユーザーにフィットしているか否かを判定する。

仮に、ピックアップしたゴルフクラブがユーザーにフィットしていないとフィッターが判定した場合には、フィッターは、ショップ又はメーカーの保管する他のタイプのゴルフクラブをピックアップしてユーザーに試し打ちをしてもらう。フィッターは、これを繰り返すことで、ユーザーにフィットしたクラブタイプを探索する。

そして、ユーザーにフィットしたクラブタイプが見出されると、ユーザーは、フィットしたタイプのゴルフクラブを購入する。

ユーザーがゴルフクラブを購入すると、フィッターは、ユーザーが購入したゴルフクラブのクラブタイプ(購入クラブタイプ)を顧客端末50へ入力する。フィッターによるフィッティングデータの入力は、例えば、後述する図12に示すマップ上で購入クラブタイプの属する領域を選択(タッチ、クリック)することによって行われる。

その結果、推奨クラブタイプ及び購入クラブタイプの組み合わせを示すフィッティングデータが顧客端末50からサーバー30へ送信される。

仮に、推奨クラブタイプと購入クラブタイプとの差が小さかった場合は、サーバー30によるスイング診断の精度は高かった(推奨クラブタイプがユーザーにフィットした)とみなすことができ、推奨クラブタイプと購入クラブタイプとの差が大きかった場合は、サーバー30によるスイング診断の精度は低かった(推奨クラブタイプがユーザーにフィットしなかった)とみなすことができる。

そこで、本実施形態では、サーバー30へ送信されたフィッティングデータは、サーバー30における診断テーブル(診断基準の一例)の修正(フィードバック修正)に用いられる。フィードバック修正の対象となる診断テーブルは、本実施形態の顧客(ショップ又はメーカー)に専用の診断テーブルである。

従って、本実施形態では、フィッターがスイング診断システムを利用する回数が増えれば増えるほど、顧客(ショップ又はメーカー)に専用の診断テーブル(顧客の診断基準の一例)が最適化(カスタマイズ)され、スイング診断の精度が向上する。つまり、推奨クラブタイプがユーザーにフィットする可能性が向上する。

そして、スイング診断の精度が向上すれば、当該ショップ又はメーカーに所属するフィ ッターは、たとえ初心者であったとしても、ユーザーにフィットしたゴルフクラブを見出すまでの時間(フィッティングに要する時間)を短縮することができる。この場合、ユーザーがゴルフクラブの購入に要する時間も短縮される。

また、スイング診断システムによって裏付けられた推奨クラブタイプに基づけば、フィッターは、たとえ経験が浅かったとしても、自信をもってフィッティングを行うことができるので、ユーザーに安心感を与えることができる。

なお、ここでは、フィッティングデータとして「推奨クラブタイプ及び購入クラブタイプの組み合わせ」を用いたが、「購入クラブタイプ」の代わりに、又は「購入クラブタイプ」と共に、「フィッターの感想」、「フィッターによる指摘」、「フィッターによる改善点」など、の少なくとも1つを用いることもできる。

1−1−3.サーバーの動作の概要 サーバー30は、顧客端末50からユーザーID及び顧客IDを受信すると、サーバー30に予め保管されたユーザーのスイング解析データと顧客の診断テーブルとに基づき、ユーザー向け、かつ、顧客向けの診断結果(推奨クラブタイプ)を取得し、顧客端末50へ送信する。

また、サーバー30は、顧客端末50からフィッティングデータ(推奨クラブタイプ及び購入クラブタイプの組み合わせ)を受信すると、推奨クラブタイプと購入クラブタイプとの差が圧縮される方向に、顧客の診断テーブルをフィードバック修正する。

また、サーバー30は、受信したフィッティングデータの信頼性に応じて、フィードバック修正の強度(フィードバック修正するか否か、境界位置のシフト量、フィードバック修正のタイミングなど)を調整する。

また、サーバー30は、顧客のフィッティングデータやユーザーのスイング解析データなどに基づき、受信したフィッティングデータの信頼性を見積もる。

1−2.システムの構成 以下、図3を参照して、スイング診断システムにおけるセンサーユニット10の構成例、ユーザー端末20の構成例、顧客端末50の構成例、サーバーの30構成例を順に説明する。

1−2−1.センサーユニットの構成 センサーユニット10は、不図示の加速度センサー、不図示の角速度センサー、不図示の信号処理部、及び通信部を含んで構成されている。ただし、センサーユニット10は、適宜、これらの構成要素の一部が削除又は変更され、あるいは、他の構成要素が付加された構成であってもよい。

加速度センサーは、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々に生じる加速度(3軸加速度)を計測し、計測した3軸加速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(加速度データ)を例えば所定周期で出力する。

角速度センサーは、互いに交差する(理想的には直交する)3軸の各々の軸回りに生じる角速度(3軸角速度)を計測し、計測した3軸角速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(角速度データ)を例えば所定周期で出力する。

信号処理部は、加速度センサーと角速度センサーから、それぞれ加速度データと角速度 データを受け取って時刻情報を付して不図示の記憶部に記憶し、記憶した計測データ(加速度データと角速度データ)に時刻情報を付して通信用のフォーマットに合わせたパケットデータを生成し、通信部に出力する。

通信部は、信号処理部から受け取ったパケットデータをユーザー端末20に送信する処理や、ユーザー端末20から計測開始コマンド等の各種の制御コマンドを受信して信号処理部に送る処理等を行う。信号処理部は、制御コマンドに応じた各種処理を行う。

なお、センサーユニット10とユーザー端末20との間の通信は、無線通信でもよいし、有線通信でもよい。

1−2−2.ユーザー端末の構成 図3に示すとおり、ユーザー端末20は、処理部21、通信部22、操作部23、記憶部24、表示部25を含んで構成されている。但し、ユーザー端末20は、適宜、これらの構成要素の一部が削除又は変更され、あるいは、他の構成要素が付加された構成であってもよい。

通信部22は、センサーユニット10から送信されたパケットデータを受信し、処理部21に送る処理や、処理部21からの制御コマンドをセンサーユニット10に送信する処理等を行う。通信部22は、また、ネットワーク40を介してサーバー30の通信部32との間でデータ通信を行う。例えば、通信部22は、スイング解析処理の終了後、処理部21からスイング解析データを受け取って、サーバー30の通信部32に送信する処理を行う。

操作部23は、ユーザー2の操作に応じたデータを取得し、処理部21に送る処理を行う。操作部23は、例えば、タッチパネル型ディスプレイ、ボタン、キー、マイクなどであってもよい。

記憶部24は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等の各種ICメモリーやハードディスクやメモリーカードなどの記録媒体等により構成される。記憶部24は、処理部21が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムや、アプリケーション機能を実現するための各種プログラムやデータ等を記憶している。記憶部24には、また、処理部21によって読み出され、スイング解析処理を実行するためのスイング解析プログラムが記憶されている。スイング解析プログラムは、あらかじめ不揮発性の記録媒体(コンピューターに読み取り可能な記録媒体)に記憶されていてもよいし、処理部21がサーバー30から受信して記憶部24に記憶させたものであってもよい。

記憶部24には、ゴルフクラブ情報、身体情報、センサー装着位置情報、及びスイング解析データが記憶される。また、記憶部24は、処理部21の作業領域として用いられ、操作部23が取得したデータ、処理部21が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。さらに、記憶部24は、処理部21の処理により生成されたデータのうち、長期的な保存が必要なデータを記憶してもよい。

表示部25は、処理部21の処理結果を文字、グラフ、表、アニメーション、その他の画像として表示するものである。表示部25は、例えば、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)などであってもよい。なお、1つのタッチパネル型ディスプレイで操作部23と表示部25の機能を実現するようにしてもよい。

その他、ユーザー端末20には、処理部21の処理結果を音声やブザー音等の音として出力する音出力部などが備えられてもよい。音出力部は、例えば、スピーカーやブザーなどであってもよい。

処理部21は、各種プログラムに従い、通信部22を介してセンサーユニット10に制御コマンドを送信する処理や、通信部22を介してセンサーユニット10から受信したデータに対する各種の計算処理を行う。また、処理部21は、各種プログラムに従い、記憶部24からスイング解析データを読み出してユーザーIDと共に通信部22を介してサーバー30に送信する処理を行う。また、処理部21は、各種プログラムに従い、通信部22を介して、サーバー30に各種の情報を送信し、サーバー30から受信した情報に基づいて各種の画面を表示する処理等を行う。また、処理部21は、その他の各種の制御処理を行う。また、処理部21は、スイング解析プログラムを実行することにより、ユーザー2のスイング動作を解析する処理(スイング解析処理)を行う。

ここで、スイング解析データには、例えば以下の指標が含まれる。

(1)シャフトプレーンSP (2)ホーガンプレーンHP (3)ハーフウェイバック時のヘッドの位置 (4)ハーフウェイダウン時のヘッドの位置 (5)クラブパスψ (6)絶対フェース角φ (7)相対フェース角η (7)ヘッドスピード (8)トップ時のシャフト回転角 (9)ハーフウェイバック時のシャフト回転角 (10)グリップ減速率RV (11)グリップ減速時間率RT なお、指標(1)乃至(11)の意味については、後述する。

また、スイング解析データに含まれる指標の一部又は全部の取得は、計測データに基づきサーバー30の処理部31が行うことも可能だが、ここではユーザー端末20の処理部21が行うものとした。

また、スイング解析データに含まれる1又は複数の指標の少なくとも一部の生成元となるデータは、センサーユニット10で生成された計測データであってもよいし、ゴルフクラブ又はユーザーの身体に装着された他のセンサーで生成された計測データあってもよい。

また、スイング解析データに含まれる1又は複数の指標の少なくとも一部は、ユーザー端末20が生成したものであってもよいし、サーバー30が生成したものであってもよいし、ユーザーがユーザー端末20へ手動で入力したもの(仮想的なデータ)であってもよい。

また、スイング解析データには他の指標が含まれてもよい。他の指標の例については、後述する。

1−2−3.顧客端末の構成 図3に示すとおり、顧客端末50は、処理部51、通信部52、操作部53、記憶部54、表示部55を含んで構成されている。但し、顧客端末50は、適宜、これらの構成要 素の一部が削除又は変更され、あるいは、他の構成要素が付加された構成であってもよい。

通信部52は、ネットワーク40を介してサーバー30の通信部32との間でデータ通信を行う。例えば、通信部52は、操作部53を介して入力された情報(ユーザーID、フィッティングデータなど)を受け取り、サーバー30の通信部32に送信したり、サーバー30の通信部32から必要な画面表示を行うための情報などを受信したりする処理を行う。

操作部53は、フィッターの操作に応じたデータを取得し、処理部51に送る処理を行う。操作部53は、例えば、タッチパネル型ディスプレイ、ボタン、キー、マイクなどであってもよい。

記憶部54は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等の各種ICメモリーやハードディスクやメモリーカードなどの記録媒体等により構成される。記憶部54は、処理部51が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムや、アプリケーション機能を実現するための各種プログラムやデータ等を記憶している。

記憶部54には、処理部51によって読み出されるプログラムが記憶されている。プログラムは、あらかじめ不揮発性の記録媒体(コンピューターに読み取り可能な記録媒体)に記憶されていてもよいし、処理部51がネットワーク40を介してサーバー30から受信して記憶部54に記憶させてもよい。

表示部55は、通信部52がサーバー30の通信部32から受信した情報等を文字、グラフ、表、アニメーション、その他の画像として表示するものである。表示部55は、例えば、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)などであってもよい。なお、1つのタッチパネル型ディスプレイで操作部53と表示部55の機能を実現するようにしてもよい。

その他、顧客端末50には、通信部52がサーバー30の通信部32から受信した情報等を音声やブザー音等の音として出力する音出力部などが備えられてもよい。音出力部は、例えば、スピーカーやブザーなどであってもよい。

処理部51は、各種プログラムに従い、通信部52を介して、サーバー30に各種の情報を送信し、サーバー30から受信した情報に基づいて各種の画面を表示する処理や、入力を受け付ける処理などを行う。

例えば、処理部51は、前述した診断結果(推奨クラブタイプ)をサーバー30から受信すると、診断結果(推奨クラブタイプ)を示す画像を表示部55へ表示する。

図12に示すのは、推奨シャフトタイプの表示態様の一例(マップ)である。図12に示すマップは、複数の領域に分割されており、各領域には各シャフトタイプの名称が付されている。このマップ上の何れかの位置にマーク(X字状マーク)がプロットされており、マークの位置が推奨シャフトタイプを表している。なお、推奨ヘッドタイプも同様に表示することができる。

また、例えば、図12のマップ上でユーザーの購入シャフトタイプに該当する領域(例えば図12の斜線部)をフィッターが選択(タッチ、クリック)すると、処理部51は、フィッティングデータ(推奨シャフトタイプ及び購入シャフトタイプの組み合わせ)を生 成して通信部52へ与える。通信部52は、当該フィッティングデータを、ネットワーク40を介してサーバー30の通信部32へ送信する。なお、ヘッドについてのフィッティングデータも、シャフトについてのフィッティングデータと同様に生成・送信することができる。

1−2−4.サーバーの構成 図3に示すとおり、サーバー30は、処理部31、通信部32、記憶部34などを含んで構成されている。但し、サーバー30は、適宜、これらの構成要素の一部が削除又は変更され、あるいは、他の構成要素が付加された構成であってもよい。

記憶部34は、例えば、ROMやフラッシュROM、RAM等の各種ICメモリーやハードディスクやメモリーカードなどの記録媒体等により構成される。記憶部34は、処理部31が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムや、アプリケーション機能を実現するための各種プログラムやデータ等を記憶している。なお、本実施形態で使用される診断テーブル(後述)は適宜に修正されるので、診断テーブル(後述)の格納先は、記憶部34における書き換え可能なメモリーであることが望ましい。

また、記憶部34には、ユーザー毎のスイング解析データ341、顧客毎のフィッティングデータ342、顧客毎の診断テーブル343、項目毎の診断テーブル(項目毎の対応表)344、不図示の項目毎のレベル算出テーブル(項目毎のレベル表)などが予め格納されている。

ユーザー毎のスイング解析データ341は、複数のユーザーのスイング解析データをユーザー毎に(ユーザーIDに対応付けて)格納したものである。

顧客毎のフィッティングデータ342は、複数のフィッティングデータを顧客毎に(顧客IDに対応付けて)格納したものである。

顧客毎の診断テーブル343は、複数の診断テーブルを顧客毎に(顧客IDに対応付けて)格納したものである。なお、本実施形態の顧客(顧客端末50の管理者であるショップ又はメーカー)の診断テーブルとしては、シャフトセレクト用診断テーブル(図10)とヘッドセレクト用診断テーブル(図11)との2つが顧客毎の診断テーブル343に格納されたと仮定する。

項目毎の対応表344は、全ての顧客に共通する項目毎の対応表(ここでは6項目の対応表)を格納したものである。不図示の項目毎のレベル表も、全ての顧客に共通する項目毎のレベル表(ここでは6項目のレベル表)を格納したものである。

項目毎の対応表344には、「ボディ」項目の診断に用いられるボディ対応表(図4)と、「Vゾーン」項目の診断に用いられるVゾーン対応表(図5)と、「回転」項目の診断に用いられる回転対応表(図6)と、「インパクト」項目の診断に用いられるインパクト対応表(図7)と、「スピード」項目の診断に用いられるスピード対応表(図8)と、「スイング効率」項目の診断に用いられるスイング効率対応表(図9)とがある。

不図示のレベル表にも、「ボディ」項目のレベル化に用いられるボディレベル表と、「Vゾーン」項目のレベル化に用いられるVゾーンレベル表と、「回転」項目のレベル化に用いられる回転レベル表と、「インパクト」項目のレベル化に用いられるインパクトレベル表と、「スピード」項目のレベル化に用いられるスピードレベル表と、「スイング効率」項目のレベル化に用いられるスイング効率レベル表とがある。なお、「レベル」は、点数で表されてもよく、「○」、「△」、「×」で表されてもよく、「上級」、「中級」、 「初級」で表されてもよく、「A」、「B」、「C」で表されてもよい。

その他、記憶部34には、処理部31によって読み出され、スイング診断処理を実行するための不図示のスイング診断プログラムが記憶されている。スイング診断プログラムは、あらかじめ不揮発性の記録媒体(コンピューターに読み取り可能な記録媒体)に記憶されていてもよいし、処理部31がネットワークを介してサーバー30とは異なるサーバーからら受信して記憶部34に記憶させたものであってもよい。

また、記憶部34は、処理部31の作業領域として用いられ、処理部31が各種プログラムに従って実行した演算結果等を一時的に記憶する。さらに、記憶部34は、処理部31の処理により生成されたデータのうち、長期的な保存が必要なデータを記憶してもよい。

通信部32は、ネットワーク40を介して顧客端末50の通信部52又はユーザー端末20の通信部22との間でデータ通信を行うものである。例えば、通信部32は、顧客端末50の通信部52から顧客ID、ユーザーID、フィッティングデータ等を受け取って、処理部31に送る処理を行う。また、例えば、通信部32は、ユーザー端末20の通信部22からスイング解析データを受け取って、処理部31に送る処理を行う。また、例えば、通信部32は、画面の表示に必要な情報を顧客端末50の通信部52に送信する。また、例えば、通信部32は、画面の表示に必要な情報をユーザー端末20の通信部22に送信する。

処理部31は、各種プログラムに従い、通信部32を介して、各種の画面の表示に必要な情報をユーザー端末20に送信する処理等を行う。また、処理部31は、その他の各種の制御処理を行う。

また、処理部31は、スイング診断処理プログラムに従い、以下のとおり動作する。

処理部31は、通信部32を介してユーザー端末20からユーザーID付きのスイング解析データを受信すると、ユーザー毎のスイング解析データ341のうち、当該ユーザーIDに対応付けられたスイング解析データ(ユーザーのスイング解析データ)に追加し、ユーザーのスイング解析データを更新する。

処理部31は、通信部32を介して顧客端末50からユーザーIDを受信すると、記憶部34に格納されたユーザー毎のスイング解析データ341の中から、当該ユーザーIDに対応付けられたスイング解析データ(ユーザーのスイング解析データ)を特定する。

処理部31は、通信部32を介して顧客端末50から顧客IDを受信すると、記憶部34に格納された顧客毎の診断テーブル343の中から、当該顧客IDに対応付けられた診断テーブル(顧客の診断テーブル)を特定する。

また、処理部31は、顧客の診断テーブルの使用に必要な1又は複数の項目を、前述した6つの項目の中から特定する。

図10に示すとおり、本実施形態の顧客のシャフトセレクト用診断テーブルは、例えば、「ボディ」項目の診断結果LBと、「回転」項目の診断結果Lrとに応じてシャフトタイプを決定するためのテーブルである。この場合、シャフトセレクト用診断テーブル(図10)の使用に必要な項目は、「回転」項目及び「ボディ」項目である。

図11に示すとおり、本実施形態の顧客のヘッドセレクト用診断テーブルは、例えば、 「スピード」項目の診断結果Lhと、「スイング効率」項目の診断結果Lsとに応じてヘッドタイプを決定するためのテーブルである。この場合、ヘッドセレクト用診断テーブル(図11)の使用に必要な項目は、「スピード」項目及び「スイング効率」項目である。

なお、ここでは、図10又は図11に示す診断テーブルの入力数(テーブルの使用に必要な項目の数)を「2」としたが、「3以上」であってもよい。例えば、図11に示すテーブルの入力数を「3」とし、「Vゾーン」項目の診断結果を加えてもよい。但し、以下では簡単のため、図10又は図11に示す診断テーブルの入力の数(テーブルの使用に必要な項目の数)を「2」と仮定する。

また、処理部31は、必要な項目を特定すると、当該項目の診断に必要な指標を特定する。

図4に示すとおり、ボディ対応表は、例えば、「ハーフウェイバック時のヘッド位置」と「ハーフウェイバック時のシャフト回転角」とに応じて、「ボディ」項目の診断結果を決定するためのテーブルであるので、ボディ対応表(図4)の使用に必要な指標は、「ハーフウェイバック時のヘッド位置」及び「ハーフウェイバック時のシャフト回転角」である。但し、ボディ対応表におけるヘッド位置は、Vゾーン(シャフトプレーンとホーガンプレーンとで挟まれたゾーン)との関係で表されるので、ボディ対応表(図4)の使用に必要な指標には、「シャフトプレーン」及び「ホーガンプレーン」も含まれる。

図5に示すとおり、Vゾーン対応表は、例えば、「ハーフウェイダウン時のヘッド位置」と「ハーフウェイバック時のヘッド位置」とに応じて、「Vゾーン」項目の診断結果を決定するためのテーブルであるので、Vゾーン対応表(図5)の使用に必要な指標は、「ハーフウェイダウン時のヘッド位置」及び「ハーフウェイバック時のヘッド位置」である。但し、Vゾーン対応表におけるヘッド位置は、Vゾーン(シャフトプレーンとホーガンプレーンとで挟まれたゾーン)との関係で表されるので、Vゾーン対応表(図5)の使用に必要な指標には、「シャフトプレーン」及び「ホーガンプレーン」も含まれる。

図6に示すとおり、回転対応表は、例えば、「フェース角φ」と「トップ時のシャフト回転角」とに応じて、「回転」項目の診断結果を決定するためのテーブルであるので、回転対応表(図6)の使用に必要な指標は、「フェース角φ」及び「トップ時のシャフト回転角」である。

図7に示すとおり、インパクト対応表は、例えば、「クラブパスψ」と「相対フェース角η」とに応じて、「インパクト」項目の診断結果を決定するためのテーブルであるので、インパクト対応表(図7)の使用に必要な指標は、「クラブパスψ」及び「相対フェース角η」である。

図8に示すとおり、スピード対応表は、例えば、「スピード」と「ゴルフクラブの番手」と「性別」とに応じて、「スピード」項目の診断結果を決定するためのテーブルであるので、スピード対応表(図8)の使用に必要な指標は、「スピード」、「ゴルフクラブの番手」、及び「性別」である。

図9に示すとおり、スイング効率対応表は、例えば、「グリップ減速時間率RT」と「グリップ減速率RV」とに応じて、「スイング効率」項目の診断結果を決定するためのテーブルであるので、スイング効率対応表(図9)の使用に必要な指標は、「グリップ減速時間率RT」及び「グリップ減速率RV」である。

処理部31は、ユーザーのスイング解析データから必要な指標を読み出し、読み出した 指標に応じて必要な項目毎の対応表を参照することにより、必要な項目毎の診断結果を取得する。

そして、処理部31は、必要な項目毎の診断結果に応じて、顧客の診断テーブルを参照することにより、ユーザー向け、かつ顧客向けの診断結果を取得する。

例えば、処理部31は、「回転」項目の診断結果Lrと「ボディ」項目の診断結果LBとに応じて顧客のシャフトセレクト用診断テーブル(図10)を参照することにより、ユーザー向け、かつ、顧客向けの推奨シャフトタイプを取得する。

また、処理部31は、「スピード」項目の診断結果Lhと「スイング効率」項目の診断結果Lsとに応じて顧客のヘッドセレクト用診断テーブル(図11)を参照することにより、ユーザー向け、かつ、顧客向けの推奨ヘッドタイプを取得する。

そして、処理部31は、ユーザー向け、かつ、顧客向けの診断結果(推奨シャフトタイプ及び推奨ヘッドタイプ)を画像、テキスト、音、又はそれらの組み合わせで表示するための情報を生成し、通信部32を介して顧客端末50へ送信する。

また、処理部31は、通信部32を介して顧客端末50からフィッティングデータ(推奨クラブタイプ及び購入クラブタイプの組み合わせ)を受信すると、顧客毎のフィッティングデータ342のうち、当該顧客IDに対応付けられたフィッティングデータ(顧客のフィッティングデータ)へ追加し、顧客のフィッティングデータを更新する。

また、処理部31は、フィッティングデータに含まれる推奨クラブタイプと購入クラブタイプとの差が圧縮される方向に、顧客の診断テーブルをフィードバック修正する。

例えば、図12に示すとおり、購入シャフトタイプの属する領域(斜線部)と、推奨シャフトタイプの属する領域(マークの属する領域)とが異なる場合、例えば図13に示すとおり、処理部31は、シャフトセレクト用診断テーブルにおいて、購入シャフトタイプの属していた領域(斜線部)と推奨シャフトタイプの属していた領域(マークの属していた領域)との間の境界位置を、マークの属していた領域の側へとシフトさせることで、診断テーブルのフィードバック修正を行う。

また、処理部31は、受信したフィッティングデータの信頼性を判定し、信頼性の高さに応じて、フィードバック修正の強度(フィードバック修正するか否か、境界位置のシフト量、フィードバック修正のタイミングなど)を調整する。

例えば、処理部31は、受信したフィッティングデータと同じ内容のフィッティングデータが顧客のフィッティングデータに既に蓄積されていた場合には、受信したフィッティングデータの信頼性を、他のフィッティングデータの信頼性より高く見積もる。

また、例えば、処理部31は、フィッティングデータの受信後に、フィッティングデータに含まれる購入クラブタイプと同タイプのゴルフクラブに関するスイング解析データによりユーザーのスイング解析データが更新された場合には、更新の前後で項目毎のレベル(又は総合レベル)が低下したか否かを判定し、低下した場合には、フィッティングデータの信頼性を低く見積もり、レベルが向上した場合には、フィッティングデータの信頼性を高く見積もる。

なお、レベル(又は総合レベル)の算出対象となる項目は、例えば、顧客の診断テーブルの使用に必要な項目と同じである。

また、フィッティングデータの受信から、信頼性の判断及びフィードバック修正までの間には、タイムラグがあってもよい。なぜなら、ユーザーがゴルフクラブを購入してから購入したゴルフクラブによってスイング解析データを更新するまでの間には、タイムラグがあると考えられるからである。

また、処理部31は、ユーザーのスイング解析データに含まれる指標と、記憶部34に格納された項目毎のレベル表(不図示)とに基づき、項目毎のレベルを算出する。

なお、ここでは、処理部31は、ユーザーのレベル変化に応じてフィッティングデータの信頼性を判断することにより、ユーザーのレベル変化を診断テーブルにフィードバックさせたが、ユーザーのレベル変化を診断テーブルにフィードバックさせる方法は、これに限定されることはない。

1−3.ユーザー端末で扱う情報 1−3−1.XYZ座標系 XYZ座標系は、スイング解析データに含まれる各種の指標を表すための座標系であり、ここでは、地表に固定された直交座標系をXYZ座標系として用いる。

ユーザー端末20の処理部21は、アドレス時(静止時)のゴルフクラブ3のヘッドの位置を原点とし、打球の目標方向を示すターゲットラインをX軸、X軸に垂直な水平面上の軸をY軸、鉛直上方向(重力加速度の方向と逆方向)をZ軸とするXYZ座標系(グローバル座標系)を定義する。

例えば、処理部21は、センサーユニット10の加速度センサーがアドレス時に出力する加速度データを参照し、加速度データによって表される加速度ベクトルの方向を重力方向(鉛直下向き)とみなしてXYZ座標系を定義する。

1−3−2.スイング開始、トップ及びインパクトのタイミング 処理部21は、計測データを用いて、ユーザー2が打球したタイミング(インパクトのタイミング)を検出する。例えば、処理部21は、計測データ(加速度データ又は角速度データ)の合成値を計算し、当該合成値に基づいてインパクトのタイミング(時刻)を検出してもよい。

具体的には、まず、処理部21は、角速度データ(時刻t毎のバイアス補正された角速度データ)を用いて、各時刻tでの角速度の合成値n0(t)の値を計算する。

次に、処理部21は、各時刻tでの角速度の合成値n0(t)を所定範囲に正規化(スケール変換)した合成値n(t)に変換する。

次に、処理部21は、各時刻tでの正規化後の合成値n(t)の微分dn(t)を計算する。

次に、処理部21は、合成値の微分dn(t)の値が最大となる時刻と最小となる時刻のうち、先の時刻をインパクトの時刻timpact(インパクトのタイミング)として検出する。通常のゴルフスイングでは、インパクトの瞬間にスイング速度が最大になると考えられる。そして、スイング速度に応じて角速度の合成値の値も変化すると考えられるので、処理部21は、一連のスイング動作の中で角速度の合成値の微分値が最大又は最小となるタイミング(すなわち、角速度の合成値の微分値が正の最大値又は負の最小値になるタイミング)をインパクトのタイミングとして捉えることができる。なお、インパクト によりゴルフクラブ3が振動するため、角速度の合成値の微分値が最大となるタイミングと最小となるタイミングが対になって生じると考えられるが、そのうちの先のタイミングがインパクトの瞬間と考えられる。

次に、処理部21は、インパクトの時刻timpactよりも前で合成値n(t)が0に近づく極小点の時刻をトップの時刻ttop(トップのタイミング)として検出する。通常のゴルフスイングでは、スイング開始後、トップで一旦動作が止まり、その後、徐々にスイング速度が大きくなってインパクトに至ると考えられる。従って、処理部21は、インパクトのタイミングより前で角速度の合成値が0に近づき極小となるタイミングをトップのタイミングとして捉えることができる。

次に、処理部21は、トップの時刻ttopの前後で合成値n(t)が所定の閾値以下の区間をトップ区間とし、トップ区間の開始時刻より前で合成値n(t)が所定の閾値以下となる最後の時刻をスイング開始(バックスイング開始)の時刻tstartとして検出する。通常のゴルフスイングでは、静止した状態からスイング動作を開始し、トップまでにスイング動作が止まることは考えにくい。従って、処理部21は、トップ区間より前で角速度の合成値が所定の閾値以下となる最後のタイミングをスイング動作の開始のタイミングとして捉えることができる。なお、処理部21は、トップの時刻ttopよりも前で、合成値n(t)が0に近づく極小点の時刻をスイング開始の時刻tstartとして検出してもよい。

なお、処理部21は、3軸加速度データを用いても、同様に、スイング開始、トップ、インパクトの各タイミングを検出することができる。

1−3−3.シャフトプレーン及びホーガンプレーン 図20は、シャフトプレーン及びホーガンプレーンを示す図である。図20には、XYZ座標系(グローバル座標系)のX軸、Y軸、Z軸も表記されている。図21は、図20のシャフトプレーンSPをYZ平面で切った断面図をX軸の負側から視た図である。

シャフトプレーンSPは、図20、図21に示すとおり、ユーザー2のスイング開始前のアドレス時(静止状態)において、ターゲットライン51(打球の目標方向であってX軸方向)とゴルフクラブ3のシャフトの長手方向の仮想線52(長軸方向)とで特定される第1仮想面である。図20、図21に示す符号63は、ゴルフクラブのヘッドの位置であり、符号62はグリップエンドの位置である。

図22は、図20のホーガンプレーンHPをYZ平面で切った断面図をX軸の負側から視た図である。

ホーガンプレーンHPは、図20、図22に示すとおり、ユーザー2のアドレス時において、ユーザー2の肩付近(肩、首の付け根、両肩の中心など)の位置63とゴルフクラブのヘッドの位置61(あるいは、ゴルフボール4)を結ぶ仮想線53とターゲットライン51(打球の目標方向であってX軸方向)とで特定される第2仮想面である。

よって、ホーガンプレーンHPは、図20に示すとおり、シャフトプレーンSPをX軸の回りに所定角度βだけ回転させてできる仮想面である。

ここで、シャフトプレーンSP(第1仮想面)とホーガンプレーンHP(第2仮想面)とで挟まれる領域は、「Vゾーン」と呼ばれる。

バックスイング中やダウンスイング中のゴルフクラブ3のヘッドの位置61とVゾーン との関係により、打球の軌道(球筋)をある程度推測することができる。

例えば、バックスイングあるいはダウンスイング中の所定のタイミングでゴルフクラブ3のヘッドがVゾーンよりも低い空間に存在する場合は、フック系の打球となりやすい。

また、バックスイングあるいはダウンスイング中の所定のタイミングでゴルフクラブ3のヘッドがVゾーンよりも高い空間に存在する場合は、スライス系の打球となりやすい。

シャフトプレーンSPとホーガンプレーンHPとのなす角度βは、固定値であってもよいが、例えば、ゴルフクラブ情報(具体的には、ゴルフクラブ3のシャフトの長さL1)と身体情報(具体的には、ユーザー2の腕の長さL2)とに応じて決定されてもよい。

この場合、ユーザー2のスイングを診断する指標として、より適切なVゾーンを算出することができる。

1−3−4.ハーフウェイバック時及びハーフウェイダウン時のヘッド位置 ハーフウェイバック時のヘッド位置は、ハーフウェイバックの瞬間、直前又は直後のヘッドの位置であり、ハーフウェイダウン時のヘッド位置は、ハーフウェイバックの瞬間、直前又は直後のヘッドの位置である。

まず、処理部21は、スイング開始の時刻tstartからインパクトの時刻timpactまでの各時刻tにおけるセンサーユニット10の位置及び姿勢を用いて、各時刻tにおけるヘッドの位置及びグリップエンドの位置を計算する。

具体的には、処理部21は、各時刻tにおいて、センサーユニット10の位置から、センサーユニット10の姿勢により特定されるy軸の正の方向に距離LSHだけ離れた位置をヘッドの位置とし、ヘッドの位置の座標を計算する。前述の通り、距離LSHは、センサーユニット10とヘッドとの距離である。また、処理部21は、各時刻tにおいて、センサーユニット10の位置から、センサーユニット10の姿勢により特定されるy軸の負の方向に距離LSGだけ離れた位置をグリップエンドの位置とし、グリップエンドの位置の座標を計算する。距離LSGは、センサーユニット10とグリップエンドとの距離である。

次に、処理部21は、ヘッドの位置の座標とグリップエンドの位置の座標とを用いて、ハーフウェイバックのタイミングとハーフウェイダウンのタイミングを検出する。

具体的には、処理部21は、スイング開始の時刻tstartからインパクトの時刻timpactまでの各時刻tにおけるヘッドの位置のZ座標とグリップエンドの位置のZ座標との差分ΔZを計算する。そして、処理部21は、スイング開始の時刻tstartからトップの時刻ttopまでの間でΔZの符号が反転する時刻tHWBをハーフウェイバックのタイミングとして検出する。また、処理部21は、トップの時刻ttopからインパクトの時刻timpactまでの間でΔZの符号が反転する時刻tHWDをハーフウェイダウンのタイミングとして検出する。

そして、処理部21は、時刻tHWBにおけるヘッドの位置をハーフウェイバック時のヘッドの位置とし、時刻tHWDにおけるヘッドの位置をハーフウェイダウン時のヘッドの位置とする。

1−3−5.ヘッドスピード ヘッドスピードは、インパクトのとき(インパクトの瞬間、インパクトの直前又はイン パクトの直後)のヘッドの速度の大きさである。

例えば、処理部21は、インパクトの時刻timpactにおけるヘッドの位置の座標とその1つ前の時刻におけるヘッドの位置の座標との差分により、インパクトの時刻timpactにおけるヘッドの速度を計算する。

そして、処理部21は、ヘッドスピードとして当該ヘッドの速度の大きさを計算する。

1−3−6.フェース角及びクラブパス 図23は、フェース角とクラブパス(入射角)を説明するための図である。図23には、XYZ座標系でZ軸の正側から視たXY平面上でのゴルフクラブ3(ヘッドのみ図示)が示されている。

図23に示すとおり、フェース角φは、インパクトにおけるゴルフクラブ3のヘッドの傾きに基づく指標であり、クラブパス(入射角)ψは、インパクトにおけるゴルフクラブ3のヘッドの軌道に基づく指標である。

フェース角φは、ターゲットラインに直交する平面とゴルフクラブ3のフェース面とがXY平面上でなす角である。また、クラブパス(入射角)ψは、ヘッドの軌跡のインパクト時の接線とターゲットラインとがXY平面上でなす角として求めることができる。

例えば、処理部21は、インパクトの時刻timpactにおけるセンサーユニット10の姿勢から、フェース面に直交する直線の向きを計算する。

そして、処理部21は、当該直線の向きのZ軸成分を0としたものを、XY平面上における接線の向きとし、接線とX軸とのなす角をフェース角φとして計算する。

また、例えば、処理部21は、インパクトの時刻timpactにおけるヘッドの速度のZ軸成分を0とした速度(すなわち、XY平面におけるヘッドの速度)の向きを接線の向きとし、接線とX軸とのなす角をクラブパス(入射角)ψとして計算する。

また、例えば、処理部21は、(絶対)フェース角φからクラブパス(入射角)ψを減算した角度を、相対フェース角ηとして計算する。

従って、相対フェース角ηは、アドレス時のフェース面の姿勢とインパクト時のフェース面の姿勢との差異(アドレス時のフェース面の法線ベクトルとインパクト時のフェース面の法線ベクトルとがXY平面上で成す角度)を表している。

1−3−7.シャフト回転角 図24は、スイング開始(バックスイング開始)からインパクトまでのシャフト回転角の時間変化の一例を示す図である。図24において、横軸は時間(s)、縦軸はシャフト回転角(deg)である。図24には、スイング開始時(バックスイング開始時)を基準のタイミング(シャフト回転角が0°)としたトップ時のシャフト回転角θtopが示されている。

図24に示すとおり、トップ時のシャフト回転角θtopは、基準となるタイミングからトップのタイミングまでにゴルフクラブ3がシャフト軸回り(シャフトの長手方向の回転軸の回り)に回転した角度(相対回転角)である。

基準となるタイミングは、例えば、バックスイング開始時又はアドレス時である。

ここでは、ユーザー2が右打ちの場合は、ゴルフクラブ3のヘッド側に先端を向けた右ねじの締め方向(グリップエンド側からヘッド側を視たときに時計回りの方向)をシャフト回転角θtopの正方向とする。

逆に、ユーザー2が左打ちの場合は、ゴルフクラブ3のヘッド側に先端を向けた左ねじの締め方向(グリップエンド側からヘッド側を視たときに反時計回りの方向)をシャフト回転角θtopの正方向とする。

センサーユニット10のy軸がゴルフクラブ3のシャフトの長手方向(ゴルフクラブ3の長手方向)にほぼ一致しているならば、例えば、処理部21は、スイング開始の時刻tstart(バックスイング開始時)又はアドレス時からトップの時刻ttop(トップ時)まで、角速度データに含まれるy軸角速度を時間積分することで、シャフト回転角θtopを計算する。

ハーフウェイバック時のシャフト回転角θHWBは、基準となるタイミングからハーフウェイバックのタイミングまでにゴルフクラブ3がシャフト軸回り(シャフトの長手方向の回転軸の回り)に回転した角度(相対回転角)である。

センサーユニット10のy軸がゴルフクラブ3のシャフトの長手方向(ゴルフクラブ3の長手方向)にほぼ一致しているならば、例えば、処理部21は、スイング開始の時刻tstart(バックスイング開始時)又はアドレス時からハーフウェイバックの時刻まで、角速度データに含まれるy軸角速度を時間積分することで、シャフト回転角θHWBを計算する。

1−3−8.グリップ減速率及びグリップ減速時間率 図25は、ダウンスイングにおけるグリップの速度の時間変化の一例を示す図である。図25において、横軸は時間(s)、縦軸はグリップの速度(m/s)である。

グリップ減速率は、グリップの減速量に基づく指標であり、ダウンスイング中にグリップが減速し始めるときのグリップの速度と、インパクトのときのグリップの速度との比である。

また、グリップ減速時間率は、グリップの減速期間に基づく指標であり、ダウンスイング中にグリップが減速し始めてからインパクトまでの時間と、ダウンスイングの時間との比である。

グリップの速度は、ユーザー2が把持している部分の速度であることが望ましいが、グリップの任意の部分(例えば、グリップエンド)の速度であってもよいし、グリップ付近の部分の速度であってもよい。

図25に示すとおり、グリップが減速を開始するときのグリップの速度(グリップの最大速度)をV1、インパクトのときのグリップの速度をV2とすると、グリップ減速率RV(単位:%)は、RV=100(%)×(V1−V2)/V1の式で表される。

また、図25に示すとおり、トップからグリップが減速を開始するまでの時間をT1、グリップが減速を開始してからインパクトまでの時間をT2とすると、グリップ減速時間率RT(単位:%)は、RT=100(%)×T2/(T1+T2)の式で表される。

例えば、ユーザー2がゴルフクラブ3を把持する部分の近くにセンサーユニット10が 取り付けられるものとして、センサーユニット10の速度をグリップの速度とみなしてもよい。従って、まず、処理部21は、トップの時刻ttopからインパクトの時刻timpactまで(ダウンスイング中)の各時刻tにおけるセンサーユニット10の位置の座標とその1つ前の時刻におけるセンサーユニット10の位置の座標との差分により、各時刻tにおけるセンサーユニット10の速度を計算する。

次に、処理部21は、各時刻tにおけるセンサーユニット10の速度の大きさを計算し、その最大値をV1、インパクトの時刻timpactにおける速度の大きさをV2とする。また、処理部21は、センサーユニット10の速度の大きさが最大値V1となる時刻tvmaxを特定する。

さらに、処理部21は、T1=tvmax−ttop、T2=timpact−tvmaxを計算する。

そして、処理部21は、前述した式により、それぞれグリップ減速率RV,グリップ減速時間率RTを計算する。

なお、処理部21は、グリップエンドの速度をグリップの速度とみなし、ダウンスイング中)の各時刻tにおけるグリップエンドの位置の座標に基づき、グリップエンドの速度を計算し、上記と同様の計算により、グリップ減速率RV及びグリップ減速時間率RTを求めてもよい。

また、処理部21は、ダウンスイング中(トップからインパクトまで)にグリップが減速を開始するタイミングが2以上あった場合には、インパクトに最も近いタイミングを、前述したグリップ減速率RV,グリップ減速時間率RTの計算に用いる。

1−4.サーバーで扱う情報 1−4−1.「ボディ」項目の診断結果及びレベル 「ボディ」項目の診断結果は、スイング解析データに含まれる一部の指標と、ボディ対応表(図4)とによって求められ、「ボディ」項目のレベルは、同じ指標と、ボディレベル表(不図示)とによって求められる。

図4に示すボディ対応表は、2種類の指標(ハーフウェイバック時のシャフト回転角及びハーフウェイバック時のヘッド位置)の組み合わせ毎に、「ボディ」項目の診断結果LB1乃至LB6を割り付けたテーブルであり、不図示のボディレベル表は、図4に示すボディ対応表において、診断結果の代わりにレベル(例えば1点乃至5点)を割り付けたテーブルである。

処理部31は、ハーフウェイバック時の回転角と、ハーフウェイバック時のヘッド位置が属する領域とに応じてボディ対応表(図4)を参照することにより、「ボディ」項目の診断結果を決定する。

また、処理部31は、ハーフウェイバック時の回転角と、ハーフウェイバック時のヘッド位置が属する領域とに応じてボディレベル表(不図示)を参照することにより、「ボディ」項目のレベルを決定する。

なお、ボディレベル表は、打球の方向が目標方向(ターゲットライン)から逸れやすいほどVゾーン項目のレベルが低くなるように予め設定されている。

また、図4では、ハーフウェイバック時のヘッド位置が領域A乃至領域Eに区分されて いる。これらの領域A乃至領域Eは、例えば、図26に示すとおりVゾーンによって規定される領域である。

図26は、シャフトプレーンSP及びホーガンプレーンHP(Vゾーン)と領域A乃至領域Eとの関係の一例を示す図である。図26は、X軸の負側から視た(YZ平面に投影した)場合の、シャフトプレーンSP、ホーガンプレーンHP及び5つの領域A乃至領域Eの関係を示している。f「領域B」は、ホーガンプレーンHPを含む所定の空間であり、「領域D」は、シャフトプレーンSPを含む所定の空間である。「領域C」は、領域Bと領域Dとに挟まれている空間(領域Bとの境界面と領域Dとの境界面との間の空間)である。「領域A」は、領域Cと反対側の境界面で領域Bと接する空間である。領域Eは、領域Cと反対側の境界面で領域Dと接する空間である。

1−4−2.「Vゾーン」項目のレベル及び診断結果 「Vゾーン」項目の診断結果は、スイング解析データに含まれる一部の指標と、Vゾーン対応表(図5)とによって求められ、「Vゾーン」項目のレベルは、同じ指標と、Vゾーンレベル表(不図示)とによって求められる。

図5に示すVゾーン対応表は、2種類の指標(ハーフウェイバック時のヘッド位置及びハーフウェイダウン時のヘッド位置)の組み合わせ毎に、「Vゾーン」項目の診断結果LV1乃至LV6を割り付けたテーブルであり、不図示のVゾーンレベル表は、図5示すVゾーン対応表において、診断結果の代わりにレベル(例えば1点乃至5点)を割り付けたテーブルである。

処理部31は、ハーフウェイバック時のヘッド位置の属する領域と、ハーフウェイダウン時のヘッド位置の属する領域とに応じてVゾーン対応表(図5)を参照することにより、「Vゾーン」項目の診断結果を決定する。

処理部31は、ハーフウェイバック時のヘッド位置が属する領域と、ハーフウェイダウン時のヘッド位置が属する領域とに応じてVゾーンレベル表(不図示)を参照することにより、Vゾーン項目のレベルを決定する。

なお、Vゾーンレベル表は、打球の方向が目標方向(ターゲットライン)から逸れやすいほど「Vゾーン」項目のレベルが低くなるように予め設定されている。

また、図5では、ハーフウェイダウン時のヘッド位置が領域A乃至領域Eに区分されている。これらの領域A乃至領域Eは、例えば、図26に示すとおりVゾーンによって規定される領域である。

図26は、シャフトプレーンSP及びホーガンプレーンHP(Vゾーン)と領域A乃至領域Eとの関係の一例を示す図である。図26は、X軸の負側から視た(YZ平面に投影した)場合の、シャフトプレーンSP、ホーガンプレーンHP及び5つの領域A乃至領域Eの関係を示している。「領域B」は、ホーガンプレーンHPを含む所定の空間であり、「領域D」は、シャフトプレーンSPを含む所定の空間である。「領域C」は、領域Bと領域Dとに挟まれている空間(領域Bとの境界面と領域Dとの境界面との間の空間)である。「領域A」は、領域Cと反対側の境界面で領域Bと接する空間である。領域Eは、領域Cと反対側の境界面で領域Dと接する空間である。

1−4−3.「回転」項目の診断結果及びレベル 「回転」項目の診断結果は、スイング解析データに含まれる一部の指標と、回転対応表(図6)とによって求められ、「回転」項目のレベルは、同じ指標と、回転レベル表(不 図示)とによって求められる。

図6に示す回転対応表は、2種類の指標(トップ時のシャフト回転角及びフェース角)の組み合わせ毎に、「回転」項目の診断結果Lr1乃至Lr9を割り付けたテーブルであり、不図示の回転レベル表は、図6示す回転対応表において、診断結果の代わりにレベル(例えば1点乃至5点)を割り付けたテーブルである。

処理部31は、トップ時のシャフト回転角とフェース角φとに応じて回転対応表(図6)を参照することにより、「回転」項目の診断結果を決定する。

処理部31は、トップ時のシャフト回転角とフェース角φとに応じて回転レベル表(不図示)を参照することにより、「回転」項目のレベルを決定する。

なお、回転レベル表は、打球の方向が目標方向(ターゲットライン)から逸れやすいほど「回転」項目のレベルが低くなるように予め設定されている。

1−4−4.「インパクト」項目の診断結果及びレベル 「インパクト」項目の診断結果は、スイング解析データに含まれる一部の指標と、インパクト対応表(図7)とによって求められ、「インパクト」項目のレベルは、同じ指標と、インパクトレベル表(不図示)とによって求められる。

図7に示すインパクト対応表は、2種類の指標(相対フェース角及びクラブパス)の組み合わせ毎に、「インパクト」項目の診断結果Li1乃至Li9を割り付けたテーブルであり、不図示のインパクトレベル表は、図7示すインパクト対応表において、診断結果の代わりにレベル(例えば1点乃至5点)を割り付けたテーブルである。

処理部31は、相対フェース角ηとクラブパスψとに応じてインパクト対応表(図7)を参照することにより、「インパクト」項目の診断結果を決定する。

処理部31は、相対フェース角ηとクラブパスψとに応じてインパクトレベル表(不図示)を参照することにより、「インパクト」項目のレベルを決定する。

なお、インパクトレベル表は、打球の方向が目標方向(ターゲットライン)から逸れやすいほど「インパクト」項目のレベルが低くなるように予め設定されている。

1−4−5.「スピード」項目の診断結果及びレベル 「スピード」項目の診断結果は、スイング解析データに含まれる一部の指標と、スピード対応表(図8)とによって求められ、「スピード」項目のレベルは、同じ指標と、スピードレベル表(不図示)とによって求められる。

図8に示すスピード対応表は、3種類の指標(ヘッドスピード、性別、番手)の組み合わせ毎に、「スピード」項目の診断結果Lh1乃至Lh5を割り付けたテーブルであり、不図示のスピードレベル表は、図8示すスピード対応表において、診断結果の代わりにレベル(例えば1点乃至5点)を割り付けたテーブルである。

処理部31は、ヘッドスピードと性別とゴルフクラブの番手とに応じてスピード対応表(図8)を参照することにより、「スピード」項目の診断結果を決定する。

処理部31は、ヘッドスピードと性別とゴルフクラブの番手とに応じてスピードレベル表(不図示)を参照することにより、「スピード」項目のレベルを決定する。

なお、スピードレベル表は、スピードが遅いほど「スピード」項目のレベルが低くなるように予め設定されている。

1−4−6.「スイング効率」項目の診断結果及びレベル 「スイング効率」項目の診断結果は、スイング解析データに含まれる一部の指標と、スイング効率対応表(図9)とによって求められ、「スイング効率」項目のレベルは、同じ指標と、スイング効率レベル表(不図示)とによって求められる。

図9に示すスイング効率対応表は、2種類の指標(グリップ減速率及びグリップ減速時間率)の組み合わせ毎に、「スイング効率」項目の診断結果Ls1乃至Ls5を割り付けたテーブルであり、不図示のスイング効率レベル表は、図9示すスイング効率対応表において、診断結果の代わりにレベル(例えば1点乃至5点)を割り付けたテーブルである。

処理部31は、グリップ減速率RVとグリップ減速時間率RTとに応じてスイング効率対応表(図9)を参照することにより、「スイング効率」項目の診断結果を決定する。

処理部31は、グリップ減速率RVとグリップ減速時間率RTとに応じてスイング効率レベル表(不図示)を参照することにより、「スイング効率」項目のレベルを決定する。

なお、スイング効率レベル表は、スイング効率が低いほど「スイング効率」項目のレベルが低くなるように予め設定されている。

1−4−7.顧客向けの診断結果(推奨クラブタイプ) 顧客向けの診断結果(推奨クラブタイプ)は、必要な項目毎の診断結果と、顧客の診断テーブルとによって求められる。

具体的に、顧客向けの推奨シャフトタイプは、必要な項目毎の診断結果と、顧客のシャフトセレクト用診断テーブル(図10)とによって求められる。

また、顧客向けの推奨ヘッドタイプは、必要な項目毎の診断結果と、顧客のヘッドセレクト用診断テーブル(図11)とによって求められる。

図10に示すシャフトセレクト用診断テーブルは、2種類の項目の診断結果(「回転」項目の診断結果Lr及び「ボディ」項目の診断結果LB)の組み合わせ毎に、顧客向けの診断結果(推奨シャフトタイプ)を割り付けたテーブルである。

図11に示すヘッドセレクト用診断テーブルは、2種類の項目の診断結果(「スピード」項目の診断結果Lh及び「スイング効率」項目の診断結果Ls)の組み合わせ毎に、顧客向けの診断結果(推奨シャフトタイプ)を割り付けたテーブルである。

処理部31は、「回転」項目の診断結果Lrと「ボディ」項目の診断結果LBとに応じてシャフトセレクト用診断テーブル(図10)を参照することにより、シャフトに関する顧客向けの診断結果(推奨シャフトタイプ)を決定する。

処理部31は、「スピード」項目の診断結果Lhと「スイング効率」項目の診断結果Lsとに応じてヘッドセレクト用診断テーブル(図11)を参照することにより、ヘッドに関する顧客向けの診断結果(推奨ヘッドトタイプ)を決定する。

1−5.ユーザー端末のフロー 図14は、ユーザー端末20の処理部21によるスイング解析処理(スイング解析方法)の手順の一例を示すフローチャート図である。処理部21は、記憶部24に記憶されているスイング解析プログラムを実行することにより、例えば、図14のフローチャートの手順でスイング解析処理を実行する。以下、図14のフローチャートについて説明する。

まず、処理部21は、ユーザー2による計測開始操作が行われるまで待機し(S10のN)、計測開始操作が行われると(S10のY)、センサーユニット10に計測開始コマンドを送信し、センサーユニット10から計測データの取得を開始する(S12)。

次に、処理部21は、ユーザー2にアドレス姿勢をとるように指示する(S14)。ユーザー2は、この指示に従い、アドレス姿勢をとって静止する。

次に、処理部21は、センサーユニット10から取得した計測データを用いてユーザー2の静止状態を検出すると(S16のY)、ユーザー2にスイング開始の許可を通知する(S18)。処理部21は、例えば、所定の音を出力し、あるいは、センサーユニット10にLEDを設けておいて当該LEDを点灯させる等して、ユーザー2にスイング開始の許可を通知し、ユーザー2は、この通知を確認した後にスイング動作を開始する。

次に、処理部21は、ユーザー2のスイング動作の終了後に、あるいは、スイング動作の終了前から、工程S20以降の処理を行う。

まず、処理部21は、センサーユニット10から取得した計測データ(ユーザー2の静止時(アドレス時)における計測データ)を用いて、センサーユニット10の初期位置と初期姿勢を計算する(S20)。

次に、処理部21は、センサーユニット10から取得した計測データを用いて、スイング開始、トップ及びインパクトのタイミングを検出する(S22)。

また、処理部21は、工程S22の処理と並行して、あるいは前後して、ユーザー2のスイング動作中のセンサーユニット10の位置と姿勢を計算する(S24)。

次に、処理部21は、工程S26〜S34において、センサーユニット10から取得した計測データ、工程S22で検出したスイング開始、トップ、インパクトの各タイミング及び工程S24で計算したセンサーユニット10の位置、姿勢の少なくとも一部を用いて、上述したスイングに関する各種の指標の値を計算する。

次に、処理部21は、シャフトプレーンSP及びホーガンプレーンHPを計算する(S26)。

また、処理部21は、ハーフウェイバック時のヘッド位置及びハーフウェイダウン時のヘッド位置を計算する(S28)。

また、処理部21は、ヘッドスピード、フェース角φ及びクラブパス(入射角)ψを計算する(S30)。

また、処理部21は、トップ時及びハーフウェイバック時のシャフト回転角θtopθHWBを計算する(S32)。

また、処理部21は、グリップ減速率RV及びグリップ減速時間率RTを計算する(S34)。

そして、処理部21は、工程S26〜S34において算出した各種の指標を用いて、ユーザーID付きのスイング解析データ(ゴルフクラブ情報、性別などを含む)を生成し、所定のフォーマットでサーバー30に送信し(S36)、スイング解析処理を終了する。

なお、図14のフローチャートにおいて、可能な範囲で各工程の順番を適宜変えてもよいし、一部の工程を削除あるいは変更してもよいし、他の工程を追加してもよい。例えば、工程S28乃至S43の順序は変更が可能である。

1−6.顧客端末のフロー 図15は、顧客端末50の処理部51による処理の手順の一例を示すフローチャート図である。処理部51は、記憶部54に記憶されているプログラムを実行することにより、例えば、図15のフローチャートの手順で処理を実行する。以下、図15のフローチャートについて説明する。

まず、処理部51は、開始操作(ホーム画面の呼び出し指示など)があるか否かを判定し(S40)、あった場合には次の工程S42へ移行し、無い場合には工程S40を再度実行する。

次に、処理部51は、サーバー30にアクセスし、ユーザーIDの入力画面を表示する(S42)。

次に、処理部51は、ユーザーIDが入力されたか否かを判定し(S44)、入力された場合には次の工程S46へ移行し、無い場合には工程S44を再度実行する。

次に、処理部51は、工程S44で入力されたユーザーIDと、記憶部54に予め記憶された顧客IDとをサーバー30へ送信する(S46)。

但し、記憶部54に顧客IDが予め記憶されていない場合、処理部51は、サーバー30へ送信すべき顧客IDを、顧客端末50の操作者(フィッター)に入力させる。

次に、処理部51は、サーバー30から診断結果(推奨クラブタイプ)を受信したか否かを判定し(S48)、受信した場合には工程S50へ移行し、受信しない場合には再度工程S48を実行する。

次に、処理部51は、サーバー30から受信した診断結果(推奨クラブタイプ)を表示部55へ表示する(S50)。診断結果(推奨クラブタイプ)は、例えば、図12に示すようにマップとして表示される。

次に、処理部51は、フィッターからのフィッティングデータの入力を受け付ける(S52)。顧客端末50の操作者(フィッター)によるフィッティングデータの入力は、例えば、図12に示すマップ上で購入クラブタイプの属する領域を選択(タッチ、クリック)することによって行われる。

次に、処理部51は、フィッティングデータ入力されたか否かを判定し(S54)、入力された場合には工程S56へ移行し、入力されない場合には工程S54を再度実行する。

次に、処理部51は、工程S54で入力されたフィッティングデータ(推奨クラブタイプ及び購入クラブタイプの組み合わせ)をサーバーへ送信し、フローを終了する(S56 )。

1−7.サーバーのフロー 図16は、サーバー30の処理部31によるスイング診断処理の手順の一例を示すフローチャート図である。処理部31は、記憶部34に記憶されているプログラムを実行することにより、例えば、図16のフローチャートの手順でスイング診断処理を実行する。以下、図16のフローチャートについて説明する。

先ず、処理部31は、顧客端末50からユーザーID及び顧客IDを受信したか否かを判定し(S60)、受信した場合は工程S62へ移行し、受信しない場合は工程S60を再度実行する。

次に、処理部31は、記憶部34に格納されたユーザー毎のスイング解析データ341のうち、ユーザーIDに対応付けられたユーザーのスイング解析データを特定する。また、処理部31は、記憶部34に格納された顧客毎の診断テーブル343のうち、顧客IDに対応付けられた顧客の診断テーブル(シャフトセレクト用、ヘッドセレクト用)を特定する。また、処理部31は、記憶部34に格納された顧客毎のフィッティングデータ342のうち、顧客IDに対応付けられた顧客のフィッティングデータを特定する(S62)。

次に、処理部31は、顧客の診断テーブル(シャフトセレクト用、ヘッドセレクト用)の使用に必要な項目(複数の項目)と、当該項目毎の診断に必要な指標とを特定する(S64)。

次に、処理部31は、ユーザーのスイング解析データに含まれる指標のうち、必要な指標を参照し、当該指標と、必要な項目毎の対応表とに基づき、必要な項目毎の診断結果を取得する(S66)。

次に、処理部31は、項目毎の診断結果に応じて顧客の診断テーブル(シャフトセレクト用、ヘッドセレクト用)を参照することにより、ユーザー用かつ顧客用の診断結果(推奨クラブタイプ)を取得する(S68)。

次に、処理部31は、診断結果(推奨クラブタイプ)を示す情報を、顧客端末50へ送信する(S70)。この情報は、例えば図12に示すようなマップを表す情報である。

次に、処理部31は、顧客端末50からフィッティングデータを受信したか否かを判定し(S72)、受信した場合は工程S74へ移行し、受信しない場合は工程S72を再度実行する。

次に、処理部31は、受信したフィッティングデータを顧客のフィッティングデータへ追加し、顧客のフィッティングデータを更新する。また、処理部31は、更新後の顧客のフィッティングデータなどに基づき顧客の診断テーブル(シャフトセレクト用、ヘッドセレクト用)をフィードバック修正し、フローを終了する(S74)。

なお、工程S74における処理部31は、フィードバック修正に当たり、受信したフィッティングデータの信頼性を判断したり、信頼性に応じてフィードバック修正の強度を調整したりする。信頼性の判断方法の例、強度の調整方法の例については、前述したとおりである。

また、図16のフローチャートにおいて、可能な範囲で各工程の順番を適宜変えてもよ いし、一部の工程を削除あるいは変更してもよいし、他の工程を追加してもよい。同様に、図16のフローチャートにおいて、可能な範囲で各工程の順番を適宜変えてもよいし、一部の工程を削除あるいは変更してもよいし、他の工程を追加してもよい。

2.第2実施形態のスイング診断システム 以下、第2実施形態のスイング診断システムについて説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様の構成のシステムを利用して、第1実施形態の顧客とは異なる業種の顧客へ情報を提供する場合を説明する。ここでは、第1実施形態との相違点を主に説明する。

本実施形態の顧客は、様々なタイプのレッスン(練習の一例)をユーザーへ教示するゴルフスクール(以下、単に「スクール」と称す。)である。

2−1.スイング診断システムの構成 図17は、第2実施形態のスイング診断システムの構成及びデータの流れを示す図である。図17において、図3における要素と同じものには同じ符号を付し、説明を省略する。図17に示すとおり、本実施形態では、推奨クラブタイプの代わりに推奨レッスンタイプが用いられ、購入クラブタイプの代わりに利用レッスンタイプが用いられる。

本実施形態において、顧客端末50’の操作者は、本実施形態の顧客(スクール)の従業員である。この従業員は、スクールを訪れたユーザーに適したレッスンを見出してユーザーへ教示するインストラクター(以下、単に「トレーナー」と称す。)である。

2−1−1.トレーナーの動作 先ず、トレーナーは、顧客端末50’を操作してサーバー30にアクセスし、ホーム画面(ユーザーIDの入力画面)を呼び出して顧客端末50’へ表示させる。

次に、トレーナーは、スクールを訪れたユーザーのユーザーIDを顧客端末50’へ入力するよう当該ユーザーに促す。

顧客端末50’へユーザーIDが入力されると、顧客端末50’からサーバー30へユーザーID及び顧客IDが送信される。なお、ここでは、顧客端末50’が顧客IDを予め記憶している場合を想定した。記憶していない場合は、トレーナーが顧客IDを顧客端末50’へ入力すればよい。また、顧客端末50’に対するユーザーIDの入力は、ユーザーの代わりにトレーナーが行ってもよい。

その後、サーバー30から顧客端末50’へ診断結果が送信され、顧客端末50’に診断結果が送信される。本実施形態の診断結果には、顧客(スクール)がユーザーに推奨するレッスンタイプ(推奨レッスンタイプ)が含まれる。推奨レッスンタイプは、例えば、第1実施形態における推奨シャフトタイプと同様、マップ上の位置として表示される。

なお、本実施形態の診断結果には、ユーザーの「上達カルテ」が含まれていてもよい。「上達カルテ」は、例えば、ユーザーの利用レッスンタイプ(後述)の履歴、ユーザーのスイングタイプの履歴などが含まれる。ここで、ユーザーのスイングタイプは、例えば、ユーザーのスイング解析データに基づく項目毎の診断結果である。項目毎の診断結果は、サーバー30によって取得される。サーバー30による項目毎の診断結果の取得方法は、前述したとおりである。以下では、簡単のため、診断結果に推奨レッスンタイプのみが含まれると仮定する。

次に、トレーナーは、顧客端末50’に表示された推奨レッスンタイプを確認し、自分の所属するスクールで扱っているレッスンの中から、推奨レッスンタイプに属する1又は 複数のレッスンをピックアップする。

次に、トレーナーは、ピックアップした1又は複数のレッスンをユーザーに実際に試してもらい、ピックアップしたレッスンがユーザーに本当に有効しているか否かを判定する。

仮に、ピックアップしたレッスンがユーザーに適していないとトレーナーが判定した場合には、トレーナーは、スクールで扱っている他のタイプのレッスンをピックアップしてユーザーに試してもらう。トレーナーは、これを繰り返すことで、ユーザーに有効なレッスンタイプを探索する。

そして、ユーザーに有効なレッスンタイプが見出されると、トレーナーは、有効なタイプのレッスンをユーザーに継続して教示する。

ユーザーがレッスンを継続して受けることが決まると、トレーナーは、ユーザーが受けるレッスンのタイプ(利用レッスンタイプ)を顧客端末50’へ入力する。トレーナーによるフィッティングデータの入力は、例えば、第1実施形態におけるフィッティングデータの入力と同様に行われる。

その結果、推奨レッスンタイプ及び利用レッスンタイプの組み合わせを示すフィッティングデータが顧客端末50’からサーバー30へ送信される。

仮に、推奨レッスンタイプと利用レッスンタイプとの差が小さかった場合は、サーバー30によるスイング診断の精度は高かった(推奨レッスンタイプがマッチした)とみなすことができ、推奨レッスンタイプと利用レッスンタイプとの差が大きかった場合は、サーバー30によるスイング診断の精度は低かった(推奨レッスンタイプがマッチしなかった)とみなすことができる。

そこで、本実施形態では、サーバー30へ送信されたフィッティングデータは、サーバー30におけるスイング診断の診断テーブルの修正(フィードバック修正)に用いられる。フィードバック修正の対象は、本実施形態の顧客(スクール)に専用の診断テーブルである。

従って、本実施形態では、トレーナーがスイング診断システムを利用する回数が増えれば増えるほど、顧客(スクール)に専用の診断テーブル(顧客の診断基準の一例)が最適化(カスタマイズ)され、スイング診断の精度が向上する。つまり、推奨レッスンタイプがユーザーにフィットする可能性が向上する。

そして、スイング診断の精度が向上すれば、当該スクールに所属するトレーナーは、たとえ初心者であったとしても、ユーザーに有効なレッスンを見出すまでの時間を短縮することができる。

また、スイング診断システムによって裏付けられた推奨レッスンタイプに基づけば、トレーナーは、たとえ経験が浅かったとしても、自信をもってレッスンを教示することができるので、ユーザーに安心感を与えることができる。

なお、ここでは、フィッティングデータとして「推奨レッスンタイプ及び利用レッスンタイプの組み合わせ」を用いたが、「利用レッスンタイプ」の代わりに、又は「利用レッスンタイプ」と共に、「トレーナーの感想」、「トレーナーによる指摘」、「トレーナーによる改善点」など、の少なくとも1つを用いることもできる。

2−1−2.サーバーの構成 サーバー30の記憶部34には、本実施形態の顧客(スクール)の診断テーブルとして、推奨レッスンタイプを決めるための診断テーブル(レッスンセレクト用診断テーブル)が格納される。

レッスンセレクト用診断テーブルは、例えば、2種類の項目の診断結果の組み合わせ毎に、本実施形態の顧客向け(スクール向け)の診断結果(推奨レッスンタイプ)を割り付けたテーブルである。

処理部31は、当該2種類の項目の診断結果に応じてレッスンセレクト用診断テーブルを参照することにより、本実施形態の顧客向け(スクール向け)の診断結果(推奨レッスンタイプ)を取得する。

処理部31は、顧客端末50’からフィッティングデータ(推奨レッスンタイプ及び利用レッスンタイプの組み合わせ)を受信すると、推奨レッスンタイプと利用レッスンタイプとの差が圧縮される方向に、顧客のレッスンセレクト用診断テーブルをフィードバック修正する。

処理部31は、フィッティングデータ(推奨レッスンタイプ及び利用レッスンタイプの組み合わせ)の受信後に、実際にレッスンを受けたユーザーのスイング解析データが更新された場合には、更新の前後で項目毎のレベル(又は総合レベル)が低下したか否かを判定し、低下した場合には、フィッティングデータの信頼性を低く見積もり、レベルが向上した場合には、フィッティングデータの信頼性を高く見積もる。

3.第3実施形態のスイング診断システム 以下、第3実施形態のスイング診断システムについて説明する。本実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成のシステムを利用して、第1実施形態の顧客又は第2実施形態の顧客とは異なる業種の顧客へ情報を提供する場合を説明する。ここでは、第2実施形態との相違点を主に説明する。

第3実施形態の顧客は、様々なタイプのレッスン動画コンテンツをネットワークで提供するコンテンツベンダー又は出版社である。レッスン動画とは、ゴルフレッスンの音声付映像のことである。

3−1.スイング診断システムの構成 図18は、第3実施形態のスイング診断システムの構成及びデータの流れを示す図である。図18において、図17における要素と同じものには同じ符号を付し、説明を省略する。

図18に示すとおり、本実施形態では、顧客端末として顧客サーバー60が用いられる。顧客サーバー60の記憶部54には、様々なタイプのレッスン動画コンテンツが予め保存されている。

顧客サーバー60とサーバー30との間で送受信される情報は、第2実施形態において顧客端末50’とサーバー30との間で送受信される情報と基本的に同じである。

但し、顧客サーバー60は、トレーナーを介さずにネットワーク経由でユーザー端末20へサービスを提供するため、以下のとおり動作する。

まず、顧客サーバー60は、レッスンを受けようとしているユーザーのユーザー端末20とネットワークを介して接続し、ユーザー端末20からユーザーIDを受信する。

次に、顧客サーバー60は、ユーザーID及び顧客IDをネットワーク経由でサーバー30へ送信する。

その後、顧客サーバー60は、サーバー30からネットワーク経由で診断結果(推奨レッスンタイプ)を受信する。

次に、顧客サーバー60は、受信した診断結果(推奨レッスンタイプ)を、ネットワークを介してユーザー端末20へ表示させる。

次に、顧客サーバー60は、ユーザー端末20上でユーザーに利用レッスンタイプを選択させる。ユーザーによる選択の結果は、ネットワークを介してユーザー端末20から顧客サーバー60へ送信される。

次に、顧客サーバー60は、ユーザーが選択した利用レッスンタイプに対応するレッスン動画コンテンツを、記憶部54から読み出し、ネットワーク経由でユーザー端末20へ提供する。よって、ユーザーは、ユーザー端末20上でレッスン動画コンテンツを確認することができる。

また、顧客サーバー60は、ユーザーが選択した利用レッスンタイプと、サーバー30から受信した推奨レッスンタイプとの組み合わせを、フィッティングデータとしてサーバー30へ送信する。よって、サーバー30は、本実施形態の顧客(コンテンツベンダー又は出版社)の診断テーブルをフィードバック修正することができる。なお、本実施形態では、ユーザー端末20及び顧客サーバー60を介してサーバー30へ送信されるフィッティングデータに、「ユーザーの感想」、「ユーザーによる指摘」、「ユーザーによる改善点」などを含めてもよい。

従って、本実施形態の顧客(コンテンツベンダー又は出版社)は、トレーナーを介さずにユーザーへ有用なレッスン動画コンテンツを提供できる。

また、本実施形態では、ユーザーが顧客サーバー60を利用すればするほど、サーバー30に保管された、顧客(コンテンツベンダー又は出版社)に専用の診断テーブル(顧客の診断基準の一例)が最適化(カスタマイズ)され、スイング診断の精度が向上する。つまり、推奨レッスンタイプがユーザーにフィットする可能性が向上する。

4.変形例 本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。

例えば、第1実施形態のサーバー30は、推奨クラブタイプを顧客端末50へ提示する際に、推奨ヘッドタイプと推奨シャフトタイプとに分けて提示したが、更に細かく分けて提示してもよいし、細かく分けずに推奨クラブタイプを提示してもよい。

また、第1実施形態のサーバー30は、推奨クラブタイプとして、ゴルフクラブのメーカー名、ゴルフクラブの品番、ゴルフクラブの仕様、ゴルフクラブの材質、ゴルフクラブの重量などの情報の少なくとも1つを提示してもよい。

また、第1実施形態のサーバー30は、推奨クラブタイプを顧客端末50へ提示する代 わりに、又は、推奨クラブタイプと共に、ユーザーのスイングタイプを提示してもよい。

また、第1実施形態のシステムでは、顧客(ショップ又はメーカー)の扱う商品をゴルフクラブとしたが、ゴルフクラブに加えて、又はゴルフクラブに代わりに、他のゴルフ用具(ゴルフボール、ゴルフシューズなど)としてもよい。その場合、ゴルフボールの場合は、推奨ボールタイプが診断結果として顧客端末50へ提示され、ゴルフシューズの場合は、推奨シューズタイプが診断結果として顧客端末50へ提示される。

また、第1実施形態乃至第3実施形態の何れかのシステムにおけるユーザー端末20は、例えば、ゴルフ練習場などの施設に備え付けられた端末であってもよい。つまり、ユーザー端末は、エンドユーザーの端末に限定されることはない。

また、第3実施形態のシステムでは、顧客としてコンテンツベンダー又は出版社を想定したが、ゴルフ練習場を想定してもよい。その場合、例えば、ユーザー端末として、ゴルフ練習場に備え付けられた端末が用いられてもよい。

また、第2実施形態又は第3実施形態のシステムでは、顧客の扱うサービスをゴルフレッスンとしたが、ゴルフレッスンに加えて、又はゴルフレッスンの代わりに、運動に関するアドバイス(ヘルスケアアドバイス、筋肉トレーニングアドバイスなど)としてもよい。その場合、推奨ヘルスケアアドバイスや、推奨筋肉トレーニングアドバイスなどが顧客端末50’又は顧客サーバー60へ提供される。

また、第1実施形態又は第2実施形態のシステムでは、顧客となる業者の従業員(フィッター又はトレーナー)が顧客端末を操作することを想定したが、顧客となる業者の従業員が顧客端末を操作しない場合、顧客端末の操作(フィッティングデータの入力も含む)をユーザー自身が行ってもよい。或いは、顧客端末の一部の操作を従業員が行い、他の一部の操作をユーザーが行ってもよい。例えば、ユーザーIDの入力はユーザー自身が行い、それ以外の情報の入力は、従業員が行ってもよい。

また、上記の何れかの実施形態において、サーバー30の処理部31は、「ボディ」、「Vゾーン」、「回転」、「インパクト」、「スピード」、「スイング効率」の6つの項目の診断を行っているが、これらの項目の一部の診断を省略してもよいし、これ以外の項目の診断を行ってもよい。

また、上記の何れかの実施形態のシステムでは、サーバー30の処理部31は、項目毎のレベル表を用いて項目毎のレベルを算出しているが、レベル表に代えて数式を用いてもよい。

また、上記の何れかの実施形態のサーバー30の処理部31は、フィッティングデータの管理を顧客毎に行ったが、店舗毎に行ってもよいし、従業員毎に行ってもよい。

また、上記の何れかの実施形態のサーバー30の処理部31は、診断テーブルの管理を顧客毎に行ったが、店舗毎に行ってもよいし、従業員毎に行ってもよい。

例えば、第1実施形態のサーバー30の処理部31は、店舗又はフィッターからの要求に応じて、店舗又はフィッターのフィッティングデータを、店舗又は従業員の操作する顧客端末へ提供してもよい。

例えば、第2実施形態のサーバー30の処理部31は、店舗又はトレーナーからの要求に応じて、店舗又はトレーナーのフィッティングデータを、店舗又はトレーナーの操作す る顧客端末へ提供してもよい。

ここで、顧客のフィッティングデータには、顧客の実績が反映されているので、顧客の今後の事業計画に役立つと考えられる。また、店舗のフィッティングデータには、店舗の実績が反映されているので、店舗の今後の運営に役立つと考えられる。また、フィッター又はトレーナーのフィッティングデータには、フィッター又はトレーナーの実績が反映されているので、フィッター又はトレーナーの今後の仕事内容に役立つと考えられる。

また、上記の何れかの実施形態のシステムでは、ユーザー端末20の機能の一部又は全部をサーバー30が実現してもよいし、サーバー30の機能の一部をユーザー端末20が実現してもよい。

また、上記の何れかの実施形態のシステムでは、上述したスポーツ、センサー、計測データ、指標、又は項目に加えて、又は上述したスポーツ、センサー、計測データ、指標、又は項目の少なくとも一部の代わりに、表1乃至表12に示すスポーツ、センサー、計測データ、指標、又は項目の少なくとも1つを用いてもよい。

5.実施形態のまとめ (1)本実施形態に係る診断サーバーは、ユーザー毎の運動データ(ユーザー毎のスイング解析データ)及び顧客毎の診断基準(顧客毎の診断テーブル)を記憶する記憶部と、前記ユーザー毎の運動データ(ユーザー毎のスイング解析データ)のうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ(ユーザーのスイング解析データ)と、前記顧客毎の診断基準(顧客毎の診断テーブル)のうち前記顧客の診断基準(顧客の診断テーブル)とに基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果(推奨クラブタイプ、推奨レッスンタイプなど)を提供する処理部と、を含む。

処理部は、指定されたユーザーの運動を顧客の診断基準(顧客に専用の診断テーブル)で診断する。従って、診断サーバーは、指定されたユーザーと顧客との双方にとって有用な診断結果を顧客へ提供できる。

(2)本実施形態に係る診断サーバーにおいて、前記処理部は、前記診断結果の有効性を示すフィッティングデータを前記顧客の端末から受信し、前記フィッティングデータに応じて前記顧客の診断基準(診断テーブル)を修正(フィードバック修正)する。

処理部は、顧客から受信したフィッティングデータにより顧客の診断基準(診断テーブル)を修正(フィードバック修正)する。従って、顧客が診断サーバーを利用すればするほど、当該顧客向けの診断の精度が向上する。

(3)本実施形態に係る診断サーバーにおいて、前記診断結果には、前記ユーザーに推奨 する道具のタイプ(推奨クラブタイプ)が含まれ、前記フィッティングデータには、前記ユーザーが実際に購入した道具のタイプ(購入クラブタイプ)が含まれる。

従って、例えば、処理部は、推奨する道具のタイプ(推奨クラブタイプ)と購入した道具のタイプ(購入クラブタイプ)との相違が圧縮される方向に診断基準(診断テーブル)を修正することで、診断精度を向上させることができる。

(4)本実施形態に係る診断サーバーにおいて、前記診断結果には、前記ユーザーに推奨する練習のタイプ(推奨レッスンタイプ)が含まれ、前記フィッティングデータには、前記ユーザーが実際に利用した練習のタイプ(利用レッスンタイプ)が含まれる。

従って、例えば、処理部は、推奨する練習のタイプ(推奨レッスンタイプ)と利用した練習のタイプ(利用レッスンタイプ)との相違が圧縮される方向に診断基準(診断テーブル)を修正することで、診断精度を向上させることができる。

(5)本実施形態に係る診断サーバーにおいて、前記処理部は、前記ユーザーの運動データ(スイング解析データ)の変化に基づき、前記フィッティングデータの信頼性を見積もる。

従って、例えば、処理部は、信頼性に基づいて診断基準(診断テーブル)の修正精度を向上させることができる。

(6)本実施形態に係る診断サーバーにおいて、前記顧客の診断基準は、前記運動データ(スイング解析データ)に含まれる少なくとも1つの指標に応じて前記診断結果を生成するためのテーブル(診断テーブル)である。

従って、処理部は、複雑な演算をすることなく診断結果を生成できる。

(7)本実施形態に係る診断サーバーにおいて、前記運動データ(スイング解析データ)は、慣性センサー(加速度センサー、角速度センサー)の出力を用いて生成されたデータである。

(8)本実施形態に係る診断システムは、ユーザー毎の運動データ(ユーザー毎のスイング解析データ)及び顧客毎の診断基準(顧客毎の診断テーブル)を記憶する記憶部と、前記ユーザー毎の運動データ(ユーザー毎のスイング解析データ)のうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ(ユーザーのスイング解析データ)、及び、前記顧客毎の診断基準(顧客毎の診断テーブル)のうち前記顧客の診断基準(顧客の診断テーブル)とに基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する処理部とを含むサーバーと、前記運動データを生成するための慣性センサーと、を含む。

(9)本実施形態に係る診断方法は、ユーザー毎の運動データ(ユーザー毎のスイング解析データ)及び顧客毎の診断基準(顧客毎の診断テーブル)を記憶する手順と、前記ユーザー毎の運動データ(ユーザー毎のスイング解析データ)のうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ(ユーザーのスイング解析データ)、及び、前記顧客毎の診断基準のうち前記顧客の診断基準(顧客の診断テーブル)に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する手順と、を含む。

(10)本実施形態に係る診断プログラムは、ユーザー毎の運動データ(ユーザー毎のスイング解析データ)及び顧客毎の診断基準(顧客毎の診断テーブル)を記憶する手順と、前記ユーザー毎の運動データのうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ(ス イング解析データ)、及び、前記顧客毎の診断基準(顧客毎の診断テーブル)のうち前記顧客の診断基準(顧客の診断テーブル)に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する手順と、をコンピューターに実行させる。

(11)本実施形態に係るコンピューターが読み取り可能な記憶媒体は、ユーザー毎の運動データ(ユーザー毎のスイング解析データ)及び顧客毎の診断基準(顧客毎の診断テーブル)を記憶する手順と、前記ユーザー毎の運動データ(ユーザー毎のスイング解析データ)のうち顧客の端末から指定されたユーザーの運動データ(ユーザーのスイング解析データ)、及び、前記顧客毎の診断基準(顧客毎の診断テーブル)のうち前記顧客の診断基準(顧客の診断テーブル)に基づき診断を行い、前記顧客の端末へ診断結果を提供する手順と、を記憶する。

6.その他 上記の実施形態では、加速度センサーと角速度センサーが、センサーユニット10に内蔵されて一体化されているが、加速度センサーと角速度センサーは一体化されていなくてもよい。あるいは、加速度センサーと角速度センサーが、センサーユニット10に内蔵されずに、ゴルフクラブ3又はユーザー2に直接装着されてもよい。

また、上記の実施形態では、センサーユニット10とユーザー端末20とが別体であるが、これらを一体化してゴルフクラブ3又はユーザー2に装着可能にしてもよい。また、センサーユニット10が、慣性センサー(例えば、加速度センサーあるいは角速度センサー14)とともに、ユーザー端末20の一部の構成要素を備えていてもよい。

また、上記の実施形態では、ゴルフスイングを診断するスイング診断システム(スイング診断装置)を例に挙げたが、本発明は、テニスや野球などの様々な運動におけるスイングを診断するスイング診断システム(スイング診断装置)に適用することができる。

また、上記の実施形態では、スイング診断システムを例に挙げたが、スイング以外の運動(スポーツ)を診断するシステムにも本発明は適用が可能である。

上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。

本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

2…ユーザー、3…ゴルフクラブ、4…ゴルフボール、10…センサーユニット、21、31、51…処理部、22、32、52…通信部、23…操作部、24、34、54…記憶部、25、55…表示部、30…サーバー、50…顧客端末、20…ユーザー端末

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