System and method for monitoring the training of program

申请号 JP53985998 申请日 1998-03-12 公开(公告)号 JP2001517115A 公开(公告)日 2001-10-02
申请人 ニューロコム・インターナショナル・インク; 发明人 ナッシュナー、レウィス・エム;
摘要 (57)【要約】 被験者にためになるように指示された訓練のプログラムを監視するシステム及び方法。 訓練のプログラムを指示する者は、被験者が訓練の課題を遂行する場所から離れた場所から、訓練の効率を評価することが可能である。 被験者が実際に訓練を遂行する際の 精度 が測定され、質の基準データと比較される。 実際に遂行された課題の回数は記録され、量の基準データと比較される。 基準データは、過去の被験者の遂行から得られるか、若しくは、特定の母集団の遂行から得られる。 分類された結果は計算され、プログラムの難易度に関する評価や被験者の動機づけが明確に表わされる。 期待されたプログラムの目標を遵守しているかどうかは分析され、監視される。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 第1のサイトに位置し、少なくとも一つの課題を遂行する際の精度を測定し 、質の測定データを提供する質の測定手段と、 質の測定データと質の基準データとを比較する比較手段、及び、 第2のサイトに位置し、質の測定データと質の基準データとの前記少なくと も一つの比較から計算された少なくとも一つの質の結果を指示者に表示する分 析表示手段とを含む、 被験者が一定の時間内に複数回遂行しなければならない少なくとも一つの課 題を含む、指示者が被験者に指示する訓練プログラムの効果を監視するシステ ム。 2. さらに、第1のサイトに位置し、少なくとも一つの課題を遂行した回数を測 定し、量の測定データを提供する量の測定手段と、 量の測定データを量の基準データとを比較する比較手段、及び、 第2のサイトに位置し、量の測定データと量の基準データとの前記少なくと も一つの比較から計算された少なくとも一つの量の結果を指示者に表示する分 析表示手段とを含む、請求の範囲1記載のシステム。 3. 第1のサイトに位置し、少なくとも一つの課題の少なくとも一つの目標を被 験者に表示する課題の表示手段と、 第1のサイトに位置し、少なくとも一つの課題を遂行した回数を測定し、量 の測定データを提供する量の測定手段と、 第1のサイトに位置し、少なくとも一つの課題を遂行した際の精度を測定し 、質の測定データを提供する質の測定手段と、 量の測定データと量の基準データとを比較し、質の測定データと質の基準デ ータとを比較する比較手段、及び、 第2のサイトに位置し、量の測定データと量の基準データとの前記少なくと もひとつの比較から計算された少なくともひとつの量の結果、及び、質の測定 データと質の基準データとの前記少なくともひとつの比較から計算された少な くとも一つの質の結果を指示者に表示する分析の表示手段とを含む、 被験者が一定の時間内に複数回遂行しなければならない少なくとも一つの課 題を含む、指示者が被験者に指示する訓練プログラムの効果を監視するシステ ム。 4. 前記分析の表示手段は、さらに、 少なくとも一つの量の結果を複数の分類のうちの一つに分類する手段、及び 、 少なくとも一つの質の結果を複数の分類のうちの一つに分類する手段を含む 請求の範囲3記載のシステム。 5. 量の測定データが量の基準データを相当下回っている場合には、少なくとも 一つの量の結果は、第1の量の分類に分類され、 量の測定データが量の基準データと実質的に同等である場合には、少なくと も一つの量の結果は、第2の量の分類に分類され、 量の測定データが量の基準データを相当上回る場合には、少なくとも一つの 量の結果は、第3の量の分類に分類され、 質の測定データが質の基準データを相当下回る場合には、少なくとも一つの 質の結果は、第1の質の分類に分類され、 質の測定データが質の基準データと実質的に同等である場合には、少なくと も一つの質の結果は、第2の質の分類に分類され、 質の測定データが質の基準データを相当上回る場合には、少なくとも一つの 質の結果は、第3の質の分類に分類される請求の範囲4記載のシステム。 6. 量の基準データには被験者が課題を遂行する数の期待値が含まれ、質の基準 データには被験者が課題を遂行する際の精度の期待値が含まれる請求の範囲5 記載のシステム。 7. 量の基準データと質の基準データは母集団から引き出される請求の範囲5記 載のシステム。 8. 指示者には、トレーナーの集団が含まれる請求の範囲3記載のシステム。 9. 指示者には、健康管理の専門家の集団が含まれる請求の範囲3記載のシステ ム。 10. 課題の表示手段には、さらに、 量の測定データと量の基準データとの少なくとも一つの比較から計算され た少なくとも一つの量の結果を被験者に表示する手段、及び、質の測定データ と質の基準データとの少なくとも一つの比較から計算された少なくとも一つの 質の結果を被験者に表示する手段を含む請求の範囲3記載のシステム。 11. 第1のサイトで遂行されるべき段階として、被験者が実際に少なくとも一つ の課題を遂行する際の精度を測定することと、 前記精度と質の基準データとを比較することと、 前記少なくとも一つの比較から計算された少なくとも一つの質の結果を計算 すること、及び、 第2のサイトで遂行されるべき段階として、前記少なくとも一つの質の結果 を指示者に表示することを含む、 被験者が一定の時間内に複数回遂行しなければならない少なくとも一つの課題 を含む、指示者が被験者に指示する訓練プログラムの効果を監視する方法。 12. さらに、第1のサイトで遂行されるべき段階として、被験者が実際に少なく とも一つの課題を遂行する際の回数を測定することと、 前記回数と量の基準データとを比較することと、 前記少なくとも一つの比較から計算された少なくとも一つの量の結果を計算 すること、及び、 第2のサイトで遂行されるべき段階として、前記少なくとも一つの量の結果 を指示者に表示する段階とを含む請求の範囲11記載の方法。 13. さらに、第1のサイトで遂行されるべき段階として、少なくとも一つの課題 について少なくとも一つの目標を被験者に表示する段階を含む請求の範囲12 記載の方法。 14. さらに、少なくとも一つの量の結果、及び、少なくとも一つの質の結果を複 数のカテゴリーに分類すること、及び、 第2のサイトで、分類された情報を指示者に表示する段階を含む請求の範囲 12記載の方法。 15. 量の基準データには、被験者が課題を遂行する回数の期待値が含まれ、質の 基準データには、被験者が課題を遂行する際の精度の期待値が含まれる請求の 範囲14記載の方法。 16. 量の基準データと質の基準データは母集団から引き出される請求の範囲14 記載の方法。 17. 量の測定データが量の基準データを相当下回っている場合には、少なくとも 一つの量の結果は、第1の量の分類に分類され、 量の測定データが量の基準データと実質的に同等である場合には、少なくと も一つの量の結果は、第2の量の分類に分類され、 量の測定データが量の基準データを相当上回る場合には、少なくとも一つの 量の結果は、第3の量の分類に分類され、 質の測定データが質の基準データを相当下回る場合には、少なくとも一つの 質の結果は、第1の質の分類に分類され、 質の測定データが質の基準データと実質的に同等である場合には、少なくと も一つの質の結果は、第2の質の分類に分類され、 質の測定データが質の基準データを相当上回る場合には、少なくとも一つの 質の結果は、第3の質の分類に分類される請求の範囲14記載の方法。 18. 指示者には、トレーナーの集団が含まれる請求の範囲14記載の方法。 19. 指示者には、健康管理の専門家の集団が含まれる請求の範囲14記載の方法 。 20. (1) 特定の作業に関する被験者の機能的遂行能力の評価を実行することと、 (2) 前記特定の作業からの少なくとも一つの課題、及び前記(1)の段階で決 定された被験者の機能遂行能力に合う少なくとも一つの課題の難易度を選択 することと、 (3) 前記段階(1)の測定により得られた情報に基づき、被験者が一定の時間 内に少なくとも一つの課題を完了する量に関する目標、及び、右少なくとも 一つの課題を遂行する際の精度に関する目標を作成することと、 (4) 被験者に少なくとも一つの課題を遂行するよう指示することと、 (5) 前記少なくとも一つの課題に関する前記少なくとも一つの目標を被験者に 表示することと、 (6) 表示された前記少なくとも一つの目標に対する被験者の実際の遂行に関す る情報を被験者に表示することと、 (7) 前記少なくとも一つの課題についての被験者の遵守値に関して一つ以上 の数量を測定することと、 (8) 課題の遂行を試みた回数に関する一つ以上の数値、及び前記少なくとも一 つ以上の課題の目標に対する遂行の精度に関する一つ以上の数値を計算する こと、及び、 (9) 課題が遂行された回数に関する数値と前記段階(8)に示された遂行の精 度に関する数値とを、特定のアルゴリズムにしたがって比較することから成 る、 指示された訓練の課題が被験者の能力に応じて適度に難しいか、及び、被験者 が指示された訓練の課題を完了するために最大の努力を行っているかを決定す る手段。 21. 段階(9)がさらに、 (A) 特定のアルゴリズムにしたがって、被験者が遂行した課題の量が、段階 (3)で決定された量の期待値よりも低いのか、同等なのか、若しくは、高 いのかを決定することと、 (B) 特定のアルゴリズムにしたがって、被験者が実際に課題を遂行した際の 精度が、段階(3)で決定された精度の期待値よりを下回るのか、同等なの か、若しくは、上回るのかを決定することと、 (C) 段階(A)にしたがうと、被験者が遂行した課題の量が期待値を下回る と決定され、さらに、段階(B)にしたがうと、被験者が課題を遂行した際 の精度も期待値を下回ると決定された場合には、被験者の訓練遂行は動機づ けられていないと認定することと、 (D) 段階(A)にしたがうと、被験者が遂行した課題の量が期待値と同等で あり、さらに、段階(B)にしたがうと、被験者が課題を遂行した際の精度 も期待値と同等であると決定された場合には、被験者の訓練遂行は適切であ ると認定することと、 (E) 段階(A)にしたがうと、被験者が遂行した課題の量が期待値を上回り 、さらに、段階(B)にしたがうと、被験者が課題を遂行した際の精度も期 待値を上回ると決定された場合には、被験者の訓練遂行は手応えがないと認 定することと、 (F) 段階(A)にしたがうと、被験者が遂行した課題の量が期待値を下回り 、さらに、段階(B)にしたがうと、被験者が課題を遂行した際の精度が期 待値と同等であると決定された場合には、被験者の訓練遂行は動機づけられ ていない可能性があると認定することと、 (G) 段階(A)にしたがうと、被験者が遂行した課題の量が期待値と同等で あり、さらに、段階(B)にしたがうと、被験者が課題を遂行した際の精度 が期待値を下回る場合には、被験者の訓練遂行は動機づけられていない可能 性があると認定することと、 (H) 段階(A)にしたがうと、被験者が遂行した課題の量が期待値を上回り 、さらに、段階(B)にしたがうと、被験者が課題を遂行した際の精度が期 待値と同等である場合には、被験者の訓練遂行は手応えがない可能性がある と認定することと、 (I) 段階(A)にしたがうと、被験者が遂行した課題の量が期待値と同等で あり、さらに、段階(B)にしたがうと、被験者が課題を遂行した際の精度 が期待値を上回る場合には、被験者の訓練遂行は手応えがない可能性がある と認定することと、 (J) 段階(A)にしたがうと、被験者が遂行した課題の量が期待値を下回り 、さらに、段階(B)にしたがうと、被験者が課題を遂行した際の精度が期 待値を上回る場合には、被験者の訓練遂行は再指導の必要があると認定する こと、及び、 (K) 段階(A)にしたがうと、被験者が遂行した課題の量が期待値を上回り 、さらに、段階(B)にしたがうと、被験者が課題を遂行した際の精度が期 待値を下回る場合には、被験者の訓練遂行は再指導の必要があると認定する こととを含む請求の範囲20記載の方法。 22. (1) 被験者が一つ以上の特定の訓練課題を遂行するに関し、一つ以上の数 量を測定する手段と、 (2) 前記一つ以上の特定の訓練課題に対応する一つ以上の目標を被験者に表 示する手段と、 (3) 前記一つ以上の表示された課題の目標に対する被験者の実際の遂行に関 する情報を被験者に表示する手段と、 (4) 前記一つ以上の課題の目標に対して、試みた訓練の回数と、遂行の精度に 関する一つ以上の数量を計算する手段、及び、 (5) 特定のアルゴリズムにしたがって、前記(4)の手段により計算された、 試みた訓練の回数に関する数量と、前記(4)の手段により計算された遂行の 精度に関する数量とを比較する手段とを含む、 指示された訓練課題が被験者の能力に応じて適度に難しいのか、及び、訓練課題を完了するために被験者が最善の努力を行ったかどうかを決定するためのシステム。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 訓練のプログラムを監視するシステムと方法 本出願は、1997年3月12日に出願されたアメリカ暫定出願番号第060 /040,435号に係る出願に基づき優先権を主張するものであり、上記出願の開示は参考のため本出願に組み込まれる。 技術分野 本発明は、指示された訓練のプログラムを監視することに関する。 その目的は、訓練のプログラムの費用効率を高めながら品質管理を維持することにある。 背景技術 技能訓練の費用に影響を及ぼす主な要因として、熟練した専門家による監視に求められるレベルが挙げられる。 これはより効率の良い医療物資の使用が求められる現在の健康管理環境下にあっては特に重要である。 被験者の訓練の一部分を費用の安い、あまり熟練していない助手に割り当てるか、又は、被験者が訓練を専門家による監視なしに家庭内で行うことによって、労働費用を著しく抑えることができる。 十分に監視されていない訓練者は不正確に訓練を行ったり、簡単すぎたり逆に難しすぎたりする訓練を継続したり、集中や動機づけが低いまま訓練を行う可能性が高いため、費用を抑えた訓練のプログラムを行うことにより、 訓練の結果が劣る危険性が増加する。 身体のリハビリ及び運動技能の訓練の費用効率に特に影響を及ぼす第2の主な要因として、成果を高めるために必要な新しい技能を身に付けようとする訓練者の動機づけが挙げられる。 怪我や病気により健康を害した者の少数には、副次的な理由のために回復が遅れる場合がある。 例えば、怪我に関連する仕事の障害手当を受領している労働者は、怪我から回復して不満足な仕事に復帰するよりはむしろ身体障害のままでいた方が良いと思うであろう。 同様に、自動車事故で怪我を負った者は、金銭的解決を得られるという希望をもっていることから、健康を害したままの方が良いと思うであろう。 右のような医療ケースは頻繁に医療訴訟と同時に起こり、訴訟が起こると裁判官又は陪審崖は身体障害について裁決しなければならない。 訓練者の回復に向けての動機づけに関する客観的な情報は、このような医療訴訟の判決を下す際に価値が高い。 身体のリハビリ(但し、このタイプのプログラムに限られるわけではない)の費用効率に特に影響を及ぼす第三の主な要因として、質の管理が挙げられる。 これは多数の専門家をかかえるさまざまな施設を備えた巨大な企業が訓練を提供する場合に特に重要である。 伝統的には、身体のリハビリは臨床の「技法」であり、治療に用いる特定の訓練を決定するに当たり、個人の専門家が相当程度独立していた。 質の管理を論じるに当たり重要な点は以下のとおりである。 (1)企業の標準的な方法に忠実である個人の専門家は特定の身体障害の治療に慣れているか。 (2)個人の専門家と患者は適切なレベルの動機づけのもとで取り組んでいるのか。 (3)患者は、可能な限り短期間に最良の結果を出すために訓練中適度にやる気を呼び起こされているか。 患者が行う訓練の動機づけ、量、質に関連する客観的な情報は、臨床プログラムを管理する責任者にとって価値が高い。 健康管理のための医療を提供する者が直面する難問は、費用の増加を最少限度に抑えつつサービスをより多くの人に施すことである。 この目標を達成するに、 提供者は、できる限り費用効率の良い方法でサービスを提供し、さらに、最大の効果が生じるであろうサービスを凝縮しなければならない。 効率よくサービスを提供するには、健康管理のための医療を提供する者は、最も効率の良い治療法を選択し、さらに、付随費用に応じて選択した治療法がもたらすであろう結果を予測しなければならない。 例えば、効率のよい身体のリハビリサービスに対する要求は特に強くなっている。 なぜなら、かかる要求は中高年層の人数が増加するにつれて急激に増え続けているからである。 現在提供者が提供しているサービスの形態は、被験者が指示された訓練の大半を、専門家が監視した医療機関で行うのではなく、家庭で行うという家庭中心のものである。 医療機関で行うリハビリ訓練は、専門的に訓練を積んだ医師や物理治療専門家よりもむしろ、あまり熟練していない臨床助手やアシスタトが監視する傾向がある。 専門的に訓練された職員がサービスを提供する場合の費用と比較すると、家庭中心の方法も費用を抑えた医療機関中心の方法もともにリハビリ訓練に関連する人件費をかなり抑えることが出来る。 指示された訓練を行う患者の動機づけにより大きな責任が課される。 専門的に訓練された臨床家がいないところで訓練を行うと、患者が最高レベルの集中力で訓練を行うという動機づけが弱く、必要がないにもかかわらずより簡単で手応えのない訓練を行い続け、不正確に訓練を行うという危険性がかなり高い。 これらの要素すべてがリハビリ訓練の効率をかなり下げる。 動機づけは、仕事中や事故の結果被った怪我のために身体のリハビリを受けている患者にとって特に重要な要素である。 そのような患者の多くは、回復の遅れにより金銭が得られるという誘因があるため医療訴訟となる。 仕事中に怪我をした患者は、怪我による苦痛のため仕事に復帰できない間は、補償金の支払いを受け得る。 自動車事故及びその他の事故の場合、怪我が深刻で長引くため、責任賠償額が高額になりがちである。 身体のリハビリを行っている間の患者の動機づけを客観的に評価する方法や装置は、回復を早めるのみならず、回復の意欲に乏しい患者を摘発する意味でも価値が高い。 以下に詳述する研究は、間違いなく、様々な訓練の筋書きに適用可能であるが、引用文献は、身体のリハビリ及び運動の訓練の最新の技法から取られている。 最良の結果を生み出す可能性の高い訓練の選択は、典型的には、訓練者の医学診断、機能の働きの査定の結果、改善に向けての訓練者の目標に関する情報に基づく。 機能の働きの査定の際には、客観的な機械に基づく方法と主観的な観察に基づく方法のうちのひとつ若しくはそれらの組み合わせが利用される。 最新の臨床文献によると、診断や機能の働きに関する情報が、もっとも効果的な訓練を選択したり、右訓練による進歩や結果を予測したりする際に有益な情報を与える。 一般的に運動学習や技術の習得に関する医学文献で受け入れられているものとして、訓練を反復する回数や強度、及び、訓練を行う個人の動機づけが、新しい技能を修得するスピードや最終的な習熟度に重大な影響を及ぼすということがある(例えば、Schmidt,Motor Control and Learning,A Behavioral Emphasis.Cham paign,IL,Human Kinetics Publishers,1998)。 したがって、訓練を行う際に、より多くの時間を費やす者と同様に、より高レベルの努力をする者は、右の者に比べて努力や時間を費やさない者と比較すると、より早くより高い習熟度に達することができる可能性が高い。 この発見は、多くのトレーニングの形態にも容易に敷衛できる。 運動学習や技術の習得に関する医学文献で一般的に受け入れられている別の原理として、効果的に技術を習得するには、訓練の難易度を訓練に関する訓練者の訓練遂行能力と釣り合わせることが必要である(例えば、Winstein,et al,Stan ding balance training:effect on balance and locomotion in hemiplegic adu lts,Archives of Physical Medicine and Rehabilitation,70,1989)。 訓練者の訓練達成能力に比して訓練が難しすぎる場合には、訓練者の遂行は劣り、強化されたフィードバックが得られるとしてもわずかであり、新しい技能の習得度も比較的低い。 反対に、訓練者の達成能力に比して訓練課題が簡単すぎる場合には、 訓練者の訓練を遂行する精度は非常に高くなるが、訓練者はさらに別の技能を修得しようとするチャレンジに欠ける。 研究の結果、技能の取得がもっとも効果的に行われるのは、訓練者がチャレンジにより目標の約半分を正確に達成できるときであることが示された。 技能の修得に関する上記の原理は、スポーツ訓練、音楽の演奏、ダンス、飛行機操縦などといったさまざまな分野においても受け入れられている。 臨床文献によると、技能の修得に関する上記と同じ原理が、病気や身体の怪我を通じて失われた能力を再び学んだり改善しようと試みる患者にもあてはまることが示唆されている(例えば、Rose,Older Adults Assessing and Tr eating Multiple Dimensions of Balance,Rehab Management,December/Januar y 1997)。 広く受け入れられている教育原理として、はっきりと定められた客観的な目標を達成しようと努力する生徒は、進歩に応じて定期的に客観的なフィードバックを受ける場合に、最も高い動機づけがなされるという原理がある。 逸話風に述べると、この原理は、子供や成人がコンピュータビデオゲームをする強度によって示されている。 監視をしているトレーナーもまた指示された目標に対する進歩の度合いに応じて定期的にフィードバックを受けることを、訓練者が予め知っていた場合には、動機づけはさらに高められる。 運動調整、運動強度、運動速度の能力の評価やバイオフィードバック訓練の装置及び方法は、Lewis M. Nashnerが1995年12月19日に取得したアメリカ合衆国特許第5,476,445号、及び、Lewis M. Nashnerが1996年9月3日に取得したアメリカ合衆国特許第5,551,445号の主題である。 さらに、身体調整能力、ボールを打つ力、運動競技中の精度の評価やバイオフィードバック訓練は、Nashnerらが199 7年12月16日に取得したアメリカ合衆国特許第5,697,791号の主題である。 この技法は、他の関連特許出願や上記特許で引用された他の参考文献とともに、参考のため本出願に取り込まれている。 実施例に開示された装置や方法論は基本要素の例を示すものであり、これを基にして、前述した本出願開示の目標が実現され得る。 発明の要約 本発明は、訓練プログラムの効率を監視するシステムを提供するものである。 訓練プログラムを指示する者は、被験者が指示された訓練を行っている場所から離れた場所で、個々のプログラムが適切かどうか評価することが可能である。 指示されたプログラムには、決められた時間の間に複数回行われなければならない課題が少なくともひとつ含まれる。 実施例によると、実際に課題を遂行する際の精度を測定するための質測定手段を使用することにより得られたデータは、質の基準データと比較される。 この比較により得られた少なくとも一つ以上の質の結果が計算され表示される。 この結果により、効率を上げるために訓練プログラムに加えることが望ましい変更が示唆され、熟練した専門家が現場で付き添う必要性を最小限に抑えることができる。 好ましい実施例によると、量測定手段を使用して得られたデータは、量の基準データと比較され、少なくとも一つ以上の量の結果が計算され表示される。 この結果は、さらに類別され、プログラムの難易度や被験者の動機づけに関する評価が得られる。 別の好ましい実施例では、被験者に対し、トレーニングの目標やその目標がどの程度まで達成できたのかといった情報が与えられる。 再指導の必要性とともに、被験者の動機づけに関する洞察も、可能となる。 別の好ましい実施例では、質及び量の結果を測定、比較、計算する過程を含む訓練プログラムの効率を監視する方法が提供される。 同一の被験者が行った現在の訓練遂行と過去の訓練遂行との間、又は、被験者が行った現在の訓練遂行とある特定の母集団が行った訓練遂行との間で比較がなされる。 予測されたプログラムの目標を遵守しているかどうかは分析され監視される。 結果は類別され、プログラムの効率に関する結論が引き出される。 図面の簡単な説明 図1は、訓練の指示者が個々の訓練プログラムを作成し改変する方法を示したフローチャートである。 図2は、本発明の実施例に従った監視システムの一例を図式的に示す。 図3は、本発明の好ましい実施例にしたがって、身体のリハビリの技能に熟練した医師が、訓練プログラムを指示し、プログラムを遵守する期待値を明らかにする際に使用するシステムを示す。 特定実施例の詳細な説明 図1は、指示者が個々の訓練プログラムを開発する際に用いる基本システムを示す。 指示者は、まず、最初の条件を決定する。 被験者の現在の能力の評価(1 00)がなされる。 これには、被験者の現在の能力のレベルを決定し、訓練範囲や訓練時間の中で達成可能な全般的な遂行目標を決定する作業が含まれる。 被験者がプログラムの間に基本とする、訓練遂行の量及び質の最初の測定をひとつ若しくはそれ以上記録しておくことは有益かもしれない。 次に特定の訓練プログラムが作成され(101)、これにはひとつ若しくはそれ以上の課題が含まれ、課題を遂行する質及び量の点から期待遂行値が明らかにされている。 次に遂行目標に向けての進歩は、指示者によって不断に監視される(102)。 その際、現在の課題の遂行と質及び量の期待値とが比較される(103)。 これは専門家である指示者と被験者の両者に莫大な時間と金銭的負担を強いる。 本発明の実施例にしたがうと、指示者は、訓練プログラムの監視を遠くからでも行うことができる。 図2は、監視システムのある一例を示す。 訓練の場所10 は、被験者の自宅13か、又は、指示者の所在地20からは離れた場所であってもよい。 例えば、指示者の所在地20は、専門家の事務所、健康管理施設、又は教育施設であってもよい。 被験者13が訓練の場所10で課題を行う一方、監視は指示者の所在地20で行われる。 被験者が課題を遂行している間、質及び量の測定装置11(本例ではフォースプレート)は被験者13と交信する。 質及び量の測定装置11とディスプレイユニット21との間のデータ交信は、単数若しくは複数のモデム14又は他のリンク装置を用いて行われる。 実施例に従うと、装置11を使用して行われる測定は、例えば、一定の時間内に被験者13が遂行した課題の回数を数えるとともに、被験者13が遂行した課題の精度を定量化するのに役立つ。 比較測定器やデータを比較するのに効果的な他の手段(示されていない)は、入力された測定値と基準とを比較し、さらなる計算をするのに適切なフォーマットでこれらの入力値を提供することが可能である。 比較のための手段は、訓練の場所10に置かれても、指示者の所在地20に置かれてもよい。 比較のための手段は、独立して装置11とユニット21との間のデータ通信中に設置するか、又は、装置11かユニット21の一部分とすることもできる。 質の基準データと量の基準データを、比較のための手段のなかに入れて保存するか、又は、ライブラリー(示されていない)から適切なデータ通信リンケージを通じて比較のための手段にインプットすることが可能である。 結果として生じたデータは、さらに指示者の所在地20で分析され、最低ひとつ以上の結果が引き出される。 適切な分析手段(コントローラー22として示される)は、独立してユニット21とのデータ通信中に設置するか、又は、ユニット21の一部分とすることもできる。 結果は、表示ユニット21から指示者に表示される。 実施例によると、 装置11とデータ通信している課題の表示ユニット12が訓練の場所10に設置される。 課題の表示ユニット12により、訓練プログラムの一部として現在行われている課題に関する情報が被験者13に対し提供される。 課題の表示ユニット12とデータ通信する適切な分析手段(コントローラー15として示される)を設置することも可能である。 本発明の別の実施例によると、表示された結果は、さらに分類され、指示者に対して、個々の訓練プログラムの効能に関してフィードバックがなされる。 被験者が課題を遵守しているかどうかに関する情報は、被験者の課題の達成に対する期待値に関する情報と比較され、この比較の結果は、(a)被験者の動機づけのレベル、(b)被験者の課題の遂行能力に応じた訓練の課題の難易度、の2つの要素のうちのいずれか若しくは両方の要素に基づいて訓練の効能を決定する際の手助けとして使用される。 本発明の実施例によると、被験者の動機づけ及び指示された訓練プログラムの適切さは、訓練遵守の期待値と被験者自身の実際の遵守値とを比較することにより決定される。 この方法には以下の手順が含まれる。 (1)被験者は査定され、 最初の遂行能力に関する数量が記録される。 (2)訓練プログラムが指示され、 手順(1)で決定された被験者の遂行能力に応じて被験者の遵守の期待値が決定される。 (3)訓練課題の遂行中に、実際の遵守の数量及び精度に関する測定値が一回以上記録される。 (4)被験者の動機づけ、課題の難易の適切さ及び改善の可能性が、表1に記載されたように、期待値と実際の遵守に関する情報とを結合させるアルゴリズムに基づいて決定される。

    表1に従って、訓練の効果に関する次の決定がなされる。 (1) 被験者が実際に訓練の課題を遵守する精度及び量がともに期待値よりも 相当低い場合には、被験者の遂行は一貫せず、被験者は訓練の間、十分な 努力をしようという動機づけがなされない。 被験者の努力が不十分である と、訓練プログラムは改善に向けての潜在的な能力を十分に発揮すること ができない。 これらの場合、被験者の動機づけは改善されない。 (2) 被験者が実際に訓練を遵守する精度及び量がともに期待値と実質的に同 一である場合には、被験者の遂行は一貫し、被験者の動機づけは十分で あり、訓練プログラムは改善に向けての潜在的な能力を十分に発揮するこ とができる。 (3) 被験者が実際に訓練を遵守する精度及び量がともに期待値よりも相当高 い場合には、被験者の遂行は一貫せず、被験者はやる気が十分におきず、 訓練プログラムは改善に向けての潜在的な能力を十分に発揮することがで きない。 これらの場合、訓練プログラムの難易度を上げなければならない 。 (4) 被験者が実際に訓練課題を遵守する精度が期待値よりも低いが、遂行さ れた課題の量が期待値と同一である場合、又は、精度は期待値と同一であ るが、量が期待値よりも低い場合、被験者の遂行は所々で一貫せず、被験 者は動機づけがなされず、不十分な努力しか行わない。 その結果、訓練プ ログラムは、改善に向けての潜在的な能力を十分に発揮することができな い。 (5) 被験者が指示された訓練プログラムを遵守する精度が期待値と同一であ るが、遂行された訓練の量が期待値よりも高い場合、又は、遂行された訓 練の量が期待値と同一であるが、精度が期待値よりも高い場合、被験者の 遂行は所々で一致せず、被験者は十分にやる気がおきず、その結果、訓練 プログラムは、改善に向けての潜在的な能力を十分に発揮することができ ない。 (6)訓練の精度と量の表示がかなり食い違う場合、特に、ひとつが期待値より も高いが、他方が期待値よりも低い場合、被験者は、課題の目標に従って いない。 このような場合、被験者は、訓練の目標と繰り返される訓練につ いて再指示を受けなければならない。 本発明の他の実施例によると、被験者の動機づけと選択された訓練課題の適切さは、被験者の機能の働きについての最初の評価データを、参照母集団から引き出した訓練遵守データと比較することにより決定される。 この方法は、次の手順を含む。 (1)訓練の候補者の一般準からの欠陥を最初に測定し、遂行目標に応じた被験者の遂行能力を評価する。 さらに、被験者の遂行能力に関する一つ以上の数量が記録される。 (2)参照母集団により達成された遵守値を基にして、訓練の課題が選択され、遵守の期待値が決定される。 (3)被験者が実際に訓練を遵守する量や精度に関する一つ以上の数量が記録される。 (4)被験者の動機づけや訓練の課題の適切さが以下に示す表2に基づいて決定される。 表2に従って、訓練に関する次の決定がなされる。 (1) 被験者が実際に訓練の課題を遵守する精度及び量がともに参照母集団 の遵守値よりも相当低い場合には、選択された訓練の課題は訓練者には 難しすぎる。 訓練の課題が難しすぎる場合、訓練プログラムは改善に向 けての潜在的な能力を十分に発揮することができない。 これらの場合、 訓練プログラムの難易度を下げなければならない。 (2) 被験者が実際に訓練を遵守する精度及び量がともに参照母集団の遵守 値と同一である場合には、訓練の課題の難易度は適切であり、訓練プロ グラムは改善に向けての潜在的な能力を十分に発揮することができる。 (3) 被験者が実際に訓練を遵守する精度及び量がともに参照母集団の遵守 値よりも相当高い場合には、選択された訓練の課題は被験者にはやさし すぎ、訓練プログラムは改善に向けての潜在的な能力を十分に発揮する ことができない。 これらの場合、訓練プログラムの難易度を上げなけれ ばならない。 (4) 被験者が実際に訓練を遵守する精度は参照母集団の精度よりも低いが 、遂行された課題の量が参照母集団の量と同一である場合、又は、被 験者が訓練を遵守する精度は参照母集団の精度と同一であるが、遂行さ れた課題の量が少ない場合、訓練の課題が訓練者にとって難しすぎるの かもしれない。 よって、訓練のプログラムは改善に向けての潜在的な能 力を十分に発揮することができないかもしれない。 (5) 被験者が訓練の課題を遵守する精度は参照母集団の精度と同一である が、遂行された課題の量が参照母集団の量より多い場合、又は、遂行さ れた課題の量は参照母集団の量と同一であるが、精度は母集団の精度よ りも高い場合、課題が被験者にとってやさしすぎるのかもしれない。 よ って、訓練のプログラムは改善に向けての潜在的な能力を十分に発揮す ることができないかもしれない。 (6) 訓練の精度と量の表示が参照母集団と比較してかなり食い違う場合、 特に、ひとつの値が参照母集団の値よりも高いが、他の値が参照母集団 の値よりも低い場合、被験者は、課題の目標に従っていない。 このよう な場合、被験者は、訓練の目標と繰り返される訓練について再指示を受 けなければならない。 次の例は、身体のリハビリや調整に関連する。 システムや方法は、身体のリハビリや調整の点から述べられているが、これに限るものではない。 その他の訓練プログラムも、以下に述べられ、添付の特許請求の範囲で請求されているとおり、本発明の範囲に含まれる。 オレゴン州クラッカマスに所在するニューロコム・インターナショナル・インクによって製造されたニューバランスマスター6.0バーションは、身体のリハビリの分野で熟練している専門家が、訓練プログラムを指示する際、及び、プログラムを遵守する期待値を特定する際に使用できる形態で評価情報を提供する。 さらに、ヴァージョンアップした製品は、規格化した訓練の課題のメニューを提供する。 これは、身体のリハビリに熟練した専門家が、訓練のプログラムを提供し、患者が指示されたプログラムを遵守しているか監視する際に用いることができる。 ニューバランスマスターには、機能の働きを評価する手段が含まれる。 この評価手段により、患者の日常生活を代表するバランスをとる能力や可動力を客観的に測定することができる。 さらに、ニューバランスマスターには、分析手段が含まれている。 この分析手段により、患者の遂行を評価手段上に表示することができ、患者の遂行を患者と同年代の通常の母集団の遂行と比較することができる。 さらに、ニューバランスマスターには、訓練の手段が含まれている。 この訓練手段には、活動のタイプと難易度に分割された構造化した訓練課題のメニューが含まれる。 さらに、ニューバランスマスターには、さらなる評価手段が含まれる。 この評価手段により、訓練手段により行われた訓練に対する患者の遵守値が記録される。 ニューバランスマスターは、図3に描かれた次の構成要素から成る。 (1)フォースプレート11は、被験者が指示にしたがって座ったり、立ったり、歩いたり、訓練の課題を行っている間、被験者の遂行に関連して力の変化を測定する。 (2)道具30をフォースプレートの上に置いて用いることができる。 これにより、様々な付加的な評価を行うことや、踏み台の昇降や座ったり立ったりといった訓練の課題を実行することが可能になる。 (3)コンピュータ31は、フォースプレートから引き出される力の情報を受信し、その情報を処理して、被験者の遂行に関する測定値を出し、訓練中に使用されるリアルタイムでのバイオフィードバック表示を行い、訓練中に使用される課題の指示や目標を作成する。 (4)ディスプレー12は、コンピュータから情報を受取り、訓練の課題に関する指示や目標を表示し、リアルタイムでのバイオフィードバック情報を表示する。 (5) プリンター32はコンピュータから情報を受取り、訓練の評価や遵守の結果に関するハードコピーの報告を作成する。 ニューバランスマスターの評価プロトコールは、患者の遂行能力を、バランスの課題や可動性の課題の特定のタイプについて様々な点から評価することを目指している。 各課題を遂行した結果は分析され、平均点、変動係数、左右の点差に関する図式を用いた要約を含む包括的な報告のなかに表示される。 左右の点差により、左の手脚で行った訓練と右の手脚で行った訓練との違いの程度が分かる。 それぞれの包括的な報告は、さらに、個々の患者の点数を参照母集団の点数と比較する能力を含む。 典型的には、参照母集団は、患者と同年代の通常の能力を有する者の集団か、又は、同じように診断された患者の集団から成る。 次の包括的な調査報告により、バランスや可動性の問題に関する分野の類型や重大さを認定するための客観的な情報が与えられる。 これにより、身体のリハビリの分野に熟練する専門家は、適切な難易度で、認定された問題の分野をターゲットとした訓練プログラムを指示することができる。 1. 座って立つ(Sit To Stand) 患者は、背もたれのない椅子に楽に腰掛け、足を統一された位置に置く。 患者は、指示と同時に、できるだけ素早く、かつ、できるだけ楽に、立ち位置まで立ち上がり、直立したままの姿勢を5秒間保つ。 この課題は三回繰り返される。 この課題の難易度は、椅子の高さを変えることにより調整可能である。 課題遂行の測定には、次のものが含まれる。 (1) 体重の移動時間(Weight Transfer Time)とは、随意に重心を椅子から 足を支える台へと前方へ移すために必要な時間を秒数で表わしたものであ る。 (2) 上昇指数(Rising Index)は、立ち上がる間に足が発揮する最大鉛直力 を実証する。 この力は、患者の体重に対するパーセントで表わされる。 (3) 重心の揺れ(COG Sway)は、立ち上がってその後5秒間の間に、支持台 の上で重心が一定に保たれているのかを実証する。 揺れは、一秒間に重心 が揺れる平均速度を度(degrees)で表わされる。 2. 歩行(Walk) 患者は、フォースプレートの一端に立ち、指示と同時に、フォースプレートの端から端まで、できるだけ素早く、かつ、できるだけ楽に、歩き始め、フォースプレートの端までくると歩くのを止める。 この課題は、3回繰り返される。 かかと歩きから爪先歩きに変えるよう要請することで、この課題の難易度を上げることができる。 次の方法で課題遂行の測定値が計算される。 (1) 歩幅(Stride Width)は、次の歩との間の横方向の距離であり、インチ で示される。 (2) 歩の長さ(Stride Length)は、次の歩との間の縦方向の距離であり、 インチで示される。 (3) 速度(Speed)は、一秒間に前進する速さであり、フィートで示される 。 (4) 最後の揺れ(End Sway)は、患者が歩行を止めた後、一秒間に重心が前 後する平均速度であり、度(degrees)で示される。 3. 歩いて、急回転する(Step/Quick Turn) 患者は、二歩前進してから、決まった場所で、できるだけ素早く、かつ、できるだけ楽に、180度回転する。 それから、反対方向に歩き始める。 この演習は、患者が右回りを3回繰り返し、左回りを3回繰り返す。 包括的な報告には、回転の方向ごとに、次の二つの測定値が含まれる。 (1) 回転時間(Turn Time)は、患者が決まった場所で180度回転するの に必要な秒数を表わす。 回転時間は、前進が終わったときに始まり、反対 方向への前進が開始されたときに終了する。 (2) 回転の揺れ(Turn Sway)は、(1)で定義された回転時間中の患者の 姿勢の安定性を表わす。 回転の揺れは、重心が揺れる経路の長さの平均で あり、度(degrees)で示される。 4. 昇って/向こう側に越える(Step Up/Over) 患者は、高くなった台の前に立ち、台の上に一方の脚で昇り、他方の脚を台の上でぶらぶらさせ反対側の地面の上に降ろす。 この演習は、できるだけ素早く、 かつ、できるだけ楽に行い、左右の脚でそれぞれ3回づつ繰り返されなければならない。 次の方法でそれぞれの脚についての課題遂行の測定値が計算される。 (1) リフトアップ指数(Lift-Up Index)は、台に乗せた方の脚が発揮する 最大の引き上げる(同心)力を示し、患者の体重に対する割合で表わされ る。 (2) 移動時間(Movement Time)は、演習をやり遂げるのに必要な時間を示 す。 移動時間は、台の上に昇らない方の脚(遅い方の脚)に最初に体重移 動するときに始まり、遅い方の脚が地面にぶつかるときに終了する。 時間 は秒単位で測定される。 (3) 衝撃指数(Impact Index)は、遅い方の脚が地面にぶつかる際の最大鉛 直力を示す。 衝撃力は、患者の体重に対する割合で表わされる。 5. 前に突き出す(Forward Lunge) 患者は、楽にできるだけ遠くに、かつできるだけ素早く、左右の脚をそれぞれ3回づつ前に突き出す。 突き出している間に、患者は最大距離に達し、滑らかに連続した動きで、次に、元の位置に押し戻る。 この報告には、各脚が課題を遂行する際の次の測定値が含まれる。 (1) 距離(Distance)は、前に突き出した長さであり、患者の身長に対する 割合で表わされる。 (2) 衝撃指数(Impact Index)は、踏み出した脚が地面に着く際の最大鉛直 力であり、患者の体重に対する割合で表わされる。 (3) 接触時間(Contact Time)は、前に突き出す脚が前方(又は横方向)で 地面に接触している持続時間を秒単位で表わす。 (4) 力の衝撃(Force Impulse)は、前に突き出した脚が地面に着く際の全 作業、及び、運動の推力を測定する。 力の衝撃は、力が発揮された時間( 秒)を乗じた体重(力)に対するパーセントの単位で表わされる。 6. 体重を持ちこたえること/スクアット(Weight Bearing/Squat) 患者の様々な機能のレベルを調整するために、完全に直立の姿勢で、直立、3 0度、60度のひざ屈曲、又は、直立、30度、60度、90度のひざ屈曲で、 体重を持ちこたえること/スクアットが行われる。 7. 左右対称の(一側の)姿勢(Bilaterial(Unilateral)Stance) 患者は、立ち姿勢をとって静止し、楽に続けられる限り、その姿勢をできるだけくずさずに保つよう指示される。 各条件が3回繰り返される。 左右対称の姿勢(レベルIとII)の試験は各20秒間続き、レベルIIIの試験は10秒間続く。 重心の揺れは、一秒間に揺れる平均速度であり、度(degrees)で示される。 合成の揺れ(Composite Sway)は、6回の試験の平均をとった、揺れの平均速度である。 重心の位置(COG Alignment)は、各試験の最初の重心の位置であり、前後左右の方向からみた中心からの移動で表わされる。 8. 安定の限界(Limits Of Stability) 患者は、統一された位置に脚で立ち、患者の重心の位置を示すカーソルを見る。 そして、患者は、重心を示すカーソルが、視野の中心を表わすターゲットと一致するように、自らの位置を調整する。 次に、第2のターゲットが、視界の境界線の中心から予め決められた距離だけ離れたところに設置される。 患者は、指示を受けると、重心のカーソルを、できるだけ素早くかつできるだけ正確に、周辺のターゲットに動かし、周辺の位置で5秒間静止する。 この課題は、全部で8回の周辺のターゲットで繰り返される。 そのうち4回は、基本方向(前、後、左、右)で行われ、残りの4回は、斜めの方向で行われる。 斜め方向の動きの点数の前後、左右の要素を加重平均することにより、これに相当する基本方向の点数にし、8つのターゲットの動きの結果を統台して4つの基本方向にする。 報告には、 前方、後方、右、左のターゲットの動きについて次の測定値が示される。 (1) 反応時間(Reaction Time)は、動けという指示から患者が最初に動き 始める間の秒単位の時間である。 (2) 動きの速度(Movement Velocity)は、目的地からの距離が5%から9 5%に達するまでの時問を測定した毎秒ごとの動きの平均速度でり、度( degrees)で示される。 (3) 目的地エクスカーション(End Point Excursion)は、ターゲットに向 けての最初の動きが完了したときに到達した距離である。 距離は理論上の 最大視界距離に対するパーセントで表わされる。 ターゲットに対する前進 が終わったときに、最初の動きが完了する。 (4) 最大エクスカーション(Maximum Excursion)は、試験中に到達した最 大距離である。 患者が最初の動きの終了に引き続いてターゲットに対して 更なる動きを開始した場合には、最大エクスカーションは、目的地エクス カーションよりも長いかもしれない。 (5) 方向管理(Directional Control)は、目的地に対して直線で動いた軸 上の距離と比較して、患者が動いて軸からそれた(目的地に対する直線の 左及び/又は右に)距離である。 方向管理は、軸上の距離から、軸からそ れた距離を差し引くことにより計算され、実際の軸上の距離に対するパー センテージで差異が示される。 方向管理の点数が100%であるというこ とは、前述した目的地の中心地からの動きが完全に一直線であったことを 示唆する。 これに対して、パーセンテージが低いということは、軸からそ れ た動きが多いことを示唆する。 9. リズミカルな体重移動(Rhythmic Weight Shift) 患者は、フォースプレート上の統一された位置に脚で立つ。 患者は、自分の重心の位置を示すカーソルを見て、重心カーソルが、視界の境界線までの距離の5 0%の距離で、中心から反対方向に設けられた二つの境界の間を前後にめいいっぱい移動するようにリズミカルに動くよう指示される。 要求される前後の動きのリズムは、一定のペースで動くターゲットによって患者に示される。 患者は、中心の位置から前後に設けられた境界の間をリズミカルに前後に動くか、若しくは、中心の位置から左右に設けられた境界の間をリズミカルに左右に動くかして課題を行う。 患者の様々な機能のレベルを調整するため、リズミカルな体重移動の測定には、全部で3つの難易度が含まれる。 (1) レベルI(容易)では、ターゲットが一定のペースでゆっくりと3秒毎に ひとつの円を描くように動く。 (2) レベルII(普通)では、ターケットが一定のペースで2秒毎にひとつの 円を描くように動く。 (3) レベルIII(難関)では、ターゲットが一定のペースで素早く1秒毎に ひとつの円を描くように動く。 リズミカルな体重移動の報告には、次の測定値が含まれる。 (1) 軸上の速度(On-Axis Velocity)は、一定の移動方向をリズミカルに移 動する際の毎秒の平均速度であり、度(degrees)で示される。 (2) 方向管理(Direction Control)は、軸上の動きの平均速度であり、全 体の動き(軸上の速度と軸をはずれた速度)に対するパーセントで示され る。 新しいバランスマスター訓練プロトコルは、治療に当たる専門家に対し、課題のタイプや難易度で分類した訓練のための運動のメニューを提供するためのものである。 評価と訓練のプロトコルは、同一の課題の類に組成されるため、身体のリハビリや運動の練習の分野で熟練している専門家が、訓練の遂行で機能の改善が達成できる可能性の高いタイプ及び難易度の訓練の課題を指示する際に、評価の結果をすぐに用いることができる。 1. 座る動作(Seated Activities) 座る訓練は、支持板の上で胴体を一直線に保つようにコントロールするという最低のレベルから始まる。 中級のレベルの訓練では、支持板のなかの特定の位置に体重移動し、曲がりやすく動きやすいいすの表面の上で胴体を一直線に保つという患者の能力を働かす。 座る訓練の最上級のレベルでは、座っている状態から立ち上がるまでの移動に必要な胴体の機能をコントロールすることが含まれる。 2. 体重移動の動作(Weight Shifting Activities) 体重移動の訓練は、自由に立っている姿勢で行われる。 この訓練では、安定している場所という範囲内の全ての場所で、体を一直線に保ち、重心をコントロ一ルすることに重点が置かれる。 最低レベルでは、十分に安定している場所の間の安定した、固い表面の上で、訓練が行われる。 より手応えのある体重移動の訓練は、曲がりやすいフォームラバーや動きやすく揺れる台の表面上で行われ、患者は、安定している場所という範囲のぎりぎりの限界にある場所から場所へ移動しなければならない。 体重移動の訓練では、全てのレベルで、使用者が、前方、後方、左右の移動方向に重点を置くことができる。 3. 脚を拘束する訓練(Lower Extremity Closed Chain Activities) 脚を拘束する訓練は、自由に立って体重を負荷された姿勢で行われる。 この訓練では、体重のコントロール、強度、柔軟性、筋肉運動をコントロールする要素の機能に重点が置かれる。 訓練を修正して、左脚又は右脚に重点を置くことができる。 また、右側又は左側のかかと、ひざ、尻、背中に集中するようにすることもできる。 低いレベルでは、患者が、片方の脚に100%以下の体重を負荷することにより、目標の関節が訓練される。 高いレベルでは、ステップ、ウェッジ、 ランジといった動きが使用され、全体重の負荷を受けて訓練する間に、関節が動く範囲が修正される。 訓練の全レベルで、支持台の上で重心をコントロールする動きが絡んだ課題では、脚の自己受容や運動のコントロールが訓練される。 高いレベルでは、移動距離を伸ばしたり、フォームラバーや楔型や揺れる台の表面で訓練を行うことにより難易度は増す。 4. 機動性の訓練(Mobility Activity) 機動性の訓練は、自由に、座っている状態から立ち上がったり、歩いたり、回転したり、昇ったりする動きを、フォースプレートのの全面上で行う課題を含む。 この課題では、足取りを安定させること、歩く場所を計画すること、障害をうまく避けること、歩く方向を変更することに重点が置かれる。 訓練の最低レベルでは、座っている状態から立ち上がるまでの準備を行い、移行することに重点が置かれる。 中間のレベルでは、体重移動や歩き始めることに重点が置かれる。 最高レベルでは、狭い間を歩いたり、狭い場所に障害物を置いたり、狭い場所で回転したり、足の運びが複雑な場所を歩いたりすることが含まれる。 上記の課題グループ中の訓練は、いずれも難易度が5段階に分かれているが、 これは、回復の期間中に患者に必用なものが徐々に高まっていくことに答えるためのものである。 レベルIの訓練は、評価の結果により患者が母集団のレベルをかなり下回っているような回復の初期段階にある患者のためのものである。 反対に、レベルVの訓練は、評価の結果により患者が母集団のレベルをかなり上回っているような最高レベルにある患者や熟練した運動選手のために、訓練に対する意欲を最大限にかき立てるためのものである。 訓練レベルIIからIVは、回復の初期段階から最大の難関までの段階で徐々に意欲をかきたてるためのものである。 各訓練の結果により訓練遂行に関する次の情報が得られる。 1. 訓練の量(Training Quantity) 患者の訓練遂行に関する情報ファイル中の訓練の量の部分により、臨床家は、 日付、訓練の課題のタイプ、訓練の課題の難易度レベル及び各課題の反復に関することが分かる。 2. 訓練の質(Training Quahty) 選択された難易度レベルに応じて、典型的な訓練の課題には、個々の動作の繰り返しが100回以上含まれる。 各課題ごとに、報告の中の訓練の質の部分により、患者が試みた動作の繰り返し総数と、そのうち患者が適切なターゲットの目標地点に到達することに成功した繰り返し総数とが比較される。 訓練遂行の文書化のために、患者が重心のカーソルを指定されたターゲット区域内に、各動きに与えられた制限時間内で動かすことができた場合に、反復が成功裡にやり遂げられたとみなされる。 3. 訓練の報告(Training Report) 報告の要約は、1つ以上の訓練の課題が含まれる訓練期間毎に作成される。 報告中の図を用いた部分は、ターゲットの配置、及び、各訓練課題の重心カーソルの軌跡を表わす。 難易度レベルに応じて、完全な訓練期間には、典型的には、訓練課題が7つまで含まれる。 各訓練と関連する数字上のデータには、以下のものが含まれる。 (1) 訓練課題の継続期間(Exercise Task Duration):訓練の継続期間を秒で 表わす(2) 成功したターゲット反復数(Successful Target Repetitions):ターゲ ットに繰り返し成功裡に到達した回数(3) 試みようとしたターゲット反復数(Attempted Target Repetitions):タ ーゲットに繰り返し到達しようと試みた回数 ニューバランスマスター評価に含まれているものとして、各患者の訓練の遂行結果を母集団の結果と比較することができる能力がある。 各総合報告の図示によると、母集団の95%の人が達成できた課題の範囲外の部分は影付きで表わされ、他方、95%の人が達成できた課題の範囲内の部分は影が付いていない。 影が付いている部分と影が付いていない部分に関する図上の患者の結果の位置を観察することにより、専門家はすぐに、母集団の訓練遂行能力と比較した患者の能力を決定することができる。 本発明は、いくつかの実施例を参照して詳述されてきたが、当業者は、以下に記載された特許請求の範囲に示される本発明の精神や範囲からかけ離れることなく、様々な修正が可能であることを理解しなければならない。

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