Electric wheelchair

申请号 JP2006132274 申请日 2006-05-11 公开(公告)号 JP2007301134A 公开(公告)日 2007-11-22
申请人 Kanto Auto Works Ltd; 関東自動車工業株式会社; 发明人 TORITA HIDEKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an electric wheelchair being easily changed into a four-wheel drive as necessary. SOLUTION: This electric wheelchair having electric-drive type left/right rear wheels and non-circling type front wheels disposed with a plurality of rollers rotating orthogonally to the wheel rectilinear direction around their circumferences, is provided with an operation lever 14 provided in a body frame, transmission rollers 11 occupying transmission positions between the wheel circumferential faces of the front/rear wheels 1 and 5 and transmitting the rotation of the rear wheels 1 to the front wheels 5, roller support arms 12 and 13 freely rotating the transmission rollers and movably provided in the body frame so as to move between a neutral position and the transmission positions with their supported swingably in the front/rear direction, and transmission roller press-contact springs 16 energizing the roller support arms 12 and 13 in the direction of the transmission positions so as to press contact with the wheel circumferential faces at the transmission positions. The operation lever 14 interlocks and restricts the roller support arms 12 and 13 inversely to the transmission positions by the operation to regular positions or releases the restriction by the operation to actuation positions. COPYRIGHT: (C)2008,JPO&INPIT
权利要求
  • 電動駆動式の左右の後輪と、車輪直進方向に対して直交方向へ回転する複数個のローラが周囲に転向用に配列されている非旋回式の前輪とを備えた電動車椅子において、
    本体フレームに設けられて通常位置及び作動位置間で操作される操作レバーと、後輪及び前輪の車輪周面間の伝動位置を占めて後輪の回転を前輪に伝動する伝動ローラと、この伝動ローラを回転自在で、かつ前後方向に揺動可能に支持した状態で中立位置及び前記伝動位置間で移動させ得るように、前記本体フレームに移動可能に設けられたローラ支持アームと、前記伝動ローラが前記伝動位置で前記車輪周面に圧接するように、前記ローラ支持アームを伝動位置方向に付勢する伝動ローラ圧接用ばねとを備え、
    前記操作レバーが、前記通常位置への操作により前記ローラ支持アームを反伝動位置方向に連動させて拘束し、また前記作動位置への操作により前記ローラ支持アームの拘束を解除することを特徴とする電動車椅子。
  • 操作レバーが本体フレームに軸支された回転軸に固着されると共に、ローラ支持アームが、先端部で伝動ローラを回転自在に支持する第1のリンクアーム及びその基端部に先端部が枢着され、かつ基端部が回転軸に固着されて伝動ローラ圧接用ばねで付勢された第2のリンクアームを備えると共に、前記伝動ローラを中立位置において前後方向に揺動させ得るように、第1の前記リンクアームの第2の前記リンクアームに対する回動位置を規制する弾性体が、第1の前記リンクアーム及び第2の前記リンクアーム間に介在し、
    前記操作レバーの通常位置への操作により第2の前記リンクアームが反伝動位置方向に回動させられて拘束され、作動位置への操作により第2の前記リンクアームの拘束が解除されることを特徴とする請求項1記載の電動車椅子。
  • 操作レバーが本体フレームに枢着されると共に、ローラ支持アームが、車輪周面間の最接近位置の上側及び下側の伝動位置で伝動を行う2個の伝動ローラを先端部で回転自在にそれぞれ支持する2本の第1のリンクアーム及びその所属の基端部に先端部が枢着され、かつ基端部が本体フレームにそれぞれ43枢着されて伝動ローラ圧接用ばねでそれぞれ付勢された2本の第2のリンクアームとにより上下1対に構成されると共に、前記伝動ローラを中立位置において前後方向に揺動させ得るように、第1の前記リンクアームの第2の前記リンクアームに対する回動位置を規制する弾性体が、第1の前記リンクアーム及び第2の前記リンクアーム間に介在し、
    前記操作レバーの通常位置への操作により第2の前記リンクアームが反伝動位置方向に回動させられて拘束され、作動位置への操作により第2の前記リンクアームの拘束が解除されることを特徴とする請求項1記載の電動車椅子。
  • 前輪、操作レバー及びローラ支持アームを備えた基部フレームが、後輪駆動式電動車椅子の本体フレームのキャスタ式前輪用取付け部に、前記キャスタ式前輪に代えて、取付けられることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか記載の電動車椅子。
  • 前輪の各ローラが、その直径を基端部から先端部に向けて連続的に小さくする半紡錘形状であり、先端部が隣合う前記ローラの基端部に近接し得るように、前記各ローラの前記先端部が、隣合う前記ローラの前記基端部に形成された凹部に部分的に侵入していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載の電動車椅子。
  • 说明书全文

    本発明は、電動駆動式の左右の後輪と、車輪直進方向に対して直交方向へ回転する複数個のローラが車輪の周囲に転向用に配列されている非旋回式の前輪とを備えた電動車椅子に関するものである。

    特許文献1又は特許文献2により、補助駆動用としてモータ駆動される駆動ユニットを電動車椅子の後輪に着脱自在に装着することにより、その駆動ローラで車輪周面を圧接状態で回転駆動する2輪駆動式電動車椅子は周知である。 また、特許文献3によれば、一方側の前後輪並びに他方側の前後輪をそれぞれ共通に駆動する両側一対の駆動部を備えると共に、一対の前輪には、車輪直進方向に対して直交方向へ回転可能な複数個のローラがリムの周囲に配列され、各ローラは、周面により車輪外周円の円弧を形成するように、先端部の直径を基端部の直径よりも小さくする半紡錘形状に形成され、かつ先端部が、隣合う基端部に近接し得るように、この基端部に形成された凹部に部分的に侵入すると共に、前輪及び後輪のトレッドが互いに同一に設定されている4輪駆動式電動車椅子が開示されている。

    特開平8−56991号公報

    特開平10−179651号公報

    特開2004−344289号公報

    特許文献3の4輪駆動式電動車椅子によれば、坂道、不整地を安定に走行でき、凹凸、段差もスムーズに通過でき、直進性も優れて高い走破性が実現され、また前後連動型であることにより高い操縦安定性も得られる。 さらに、操が両側の車輪の速度差による差動回転式に行われ、一般的な車輪操向式に較べて旋回時に旋回半径を小さくでき、室内での操舵時に床面を傷めないで済む。 さらに、左右の前輪に相手方に部分的に侵入する半紡錘形状のローラを備えた非旋回式の全方向輪が採用され、特に前後輪のトレッドが同一であることにより、騒音を少なくしてスムーズに直進或は曲進でき、ローラ間の隙間に小石などが挟まるのも抑制される。

    しかしながら、このように常時4輪駆動を行う場合、4輪の走行領域が非平坦でいずれかが空回転すると、その都度電損失を生じ、その際全方向輪のローラ周面が摩擦回転による傷みを生じ易くなる問題もある。 一方、後輪の2輪駆動式の電動車椅子の場合、下り坂では重心が前方へ移動することにより後輪の接地力が弱くなりそのブレーキ性能や操舵性が低下し、整地されてない路面の走行時には走破性が低下する。 また、横方向へ傾斜した路面では特に前輪がキャスタ式の場合片流れを生じ易い問題がある。

    本発明は、このような点に鑑みて、伝動ローラを前後輪間に介在させる簡単な構造により、必要時に4輪駆動に切換可能にする電動車椅子を提供することを目的とする。

    本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、電動駆動式の左右の後輪と、車輪直進方向に対して直交方向へ回転する複数個のローラが周囲に転向用に配列されている非旋回式の前輪とを備えた電動車椅子において、本体フレーム(7、7a、7b、10、20)に設けられて通常位置及び作動位置間で操作される操作レバー(14、24)と、後輪(1)及び前輪(5)の車輪周面間の伝動位置を占めて後輪(1)の回転を前輪(5)に伝動する伝動ローラ(11、21、31、41)と、この伝動ローラを回転自在で、かつ前後方向に揺動可能に支持した状態で中立位置及び伝動位置間で移動させ得るように、本体フレーム(7、7a、7b、10、20)に移動可能に設けられたローラ支持アーム(12、13、22、23、32、33、42)と、伝動ローラ(11、21、31、41)が伝動位置で車輪周面に圧接するように、ローラ支持アーム(12、13、22、23、32、33、42)を伝動位置方向に付勢する伝動ローラ圧接用ばね(16、26、46)とを備え、操作レバー(14、24)が、通常位置への操作によりローラ支持アーム(12、13、22、23、32、33、42)を反伝動位置方向に連動させて拘束し、また作動位置への操作によりローラ支持アーム(12、13、22、23、32、33、42)の拘束を解除することを特徴とする。

    操作レバー(14、24)が作動位置へ操作されてローラ支持アーム(12、13、22、23、32、33、42)が伝動位置方向にばね付勢されると、伝動ローラ(11、21、31、41)は前後方向の揺動を伴い得ることにより確実に伝動位置へ移動して前後輪(1、5)の車輪周面間に圧接し、後輪(1)の回転を前輪(5)に伝動可能な状態になる。

    操作レバーの操作に連動するローラ支持アームを動作の信頼度を確保して簡単に構成するには、請求項2により、操作レバー(14)が本体フレーム(10)に軸支された回転軸に固着されると共に、ローラ支持アームが、先端部で伝動ローラ(11)を回転自在に支持する第1のリンクアーム(12)及びその基端部に先端部が枢着され、かつ基端部が回転軸に固着されて伝動ローラ圧接用ばね(16)で付勢された第2のリンクアーム(13)を備えると共に、伝動ローラ(11)を中立位置において前後方向に揺動させ得るように、第1のリンクアーム(12)の第2のリンクアーム(13)に対する回動位置を規制する弾性体(19)が、第1のリンクアーム(12)及び第2のリンクアーム(13)間に介在し、操作レバー(14)の通常位置への操作により第2のリンクアーム(13)が反伝動位置方向に回動させられて拘束され、作動位置への操作により第2のリンクアーム(13)の拘束が解除される。

    操作レバーの操作に連動するローラ支持アームを動作の信頼度を前輪の回転状態に左右されることなく確保して簡単に構成するには、請求項3により、操作レバー(24)が本体フレーム(20)に枢着されると共に、ローラ支持アームが、車輪周面間の最接近位置の上側及び下側の伝動位置で伝動を行う2個の伝動ローラ(21、31)を先端部で回転自在にそれぞれ支持する2本の第1のリンクアーム(22、32)及びその所属の基端部に先端部が枢着され、かつ基端部が本体フレーム(20)にそれぞれ枢着されて伝動ローラ圧接用ばね(26)でそれぞれ付勢された2本の第2のリンクアーム(23、33)とにより上下1対に構成されると共に、伝動ローラ(21、31)を中立位置において前後方向に揺動させ得るように、第1のリンクアーム(22、32)の第2のリンクアーム(23、33)に対する回動位置を規制する弾性体(19)が、第1のリンクアーム(22、32)及び第2のリンクアーム(23、33)間に介在し、操作レバー(24)の通常位置への操作により第2のリンクアーム(23、33)が反伝動位置方向に回動させられて拘束され、作動位置への操作により第2のリンクアーム(23、33)の拘束が解除される。

    請求項1の発明によれば、通常は無駄な電力消費を抑制するために後輪駆動を行い得ると共に、坂道、段差のある路面、不整地の路面を走行する場合等の必要時には、レバー操作で4輪駆動に切換えることにより、特に前後輪間に速度差を生じた場合でも伝動作用により、常時安全で快適に走行することが可能になる。 また、ベルトによる前後輪連動式の4輪駆動に対して軽量・コンパクトで安価に構成でき、2輪/4輪駆動の切換も容易になる。

    請求項2の発明によれば、ローラ支持アームが、操作レバーの回動操作に連動して回動するリンクアームにより、簡単に構成されると共に、伝動ローラの移動が回動式に容易、かつ確実に行われる。 請求項3の発明によれば、リンクアーム式のローラ支持アームを上下の両側に備えることにより、路面の凹凸或は上りもしくは下り勾配でも前輪の減速・停止又は自動回転に追従していずれかの側の伝動ローラが伝動位置に確実に食込み、伝動作用が確保される。 請求項4の発明によれば既存の後輪駆動式電動車椅子のキャスタを前輪駆動ユニットと交換でき、請求項5の発明によればローラの互いの隙間が狭いことにより伝動ローラの安定した圧接状態が確保され、走行時に隙間への小石の嵌まり込み、或はガタツキ走行が抑制される。

    図1乃至図6を基に本発明の実施の形態による電動車椅子を説明する。 この電動車椅子は、図6に示すように、本体フレーム7に設けられたモータ2aによる駆動ユニット2でそれぞれ駆動される左右の後輪1及び車輪直進方向に対して直交方向へ回転する複数個のローラ6が車輪の周囲に転向用に配列されている左右に非旋回式の前輪5を備え、左右の駆動ユニット2の回転速度の差により、差動式に操舵が行われる。

    前輪5は、図2及び図3に示すように、前後輪1,5を互いに同一トレッドにする位置に、前輪5を回転自在に支持する車軸17が外側面に突設された前輪駆動ユニット10Aが、その内側面で既存の後輪駆動式の電動車椅子のキャスタ式前輪と交換することにより左右に装着される。 即ち、前輪駆動ユニット10Aの基部フレーム10の内側面には、上向きの嵌入パイプ8と、先端部に半円部を有する横向きのブラケット9とが突設され、この半円部と半円状ブラケット9aとで前後方向フレーム7aを両側から挟持した状態でねじ止めされる取付け機構が付設されている。 本体フレーム7を構成するパイプ状の前後方向フレーム7aの側方には、キャスタ式前輪の嵌入パイプが嵌入されるキャスタ装着パイプ7bが設けられており、この装着パイプに嵌入パイプ8が代わりに嵌入された状態で、ブラケット9、9aによる取付けが行われる。

    前輪5は、道路の歩道車道間等の段差を容易に乗り越え得る程度に大きな直径を有し、各ローラ6は車軸17の周囲のリムに配列され、周面により前輪5の外周円の円弧を形成するように、先端部の直径を基端部の直径よりも小さくする半紡錘形状に形成され、かつ先端部が、隣合う基端部に近接し得るように、この基端部に形成された凹部に部分的に侵入している。

    前輪駆動ユニット10Aの外側面には、その基部フレーム10に軸支された回転軸15に基端部が固着された操作レバー14と、後輪1及前輪5の双方の周面間に介在して後輪1の回転を前輪5に伝動する伝動ローラ11と、操作レバー14及び伝動ローラ11間の連動機構として先端部でピン12aにより伝動ローラ11を回転自在に支持するリンクアーム12及びその基端部が先端部にピン13aで枢着され、かつ基端部が回転軸15に操作レバー14と同軸状に固着されたリンクアーム13とを有するローラ支持アーム12Aと、基部フレーム10に突設された係止ピン16a及びリンクアーム13に突設された係止ピン16b間に、操作レバー14の操作に連動してリンクアーム13を伝動ローラ11の中立位置及び伝動位置に移動させる回動位置にトグル式に拘束するための伝動ローラ圧接用ばねとしての引張りばね16とが設けられている。

    係止ピン16a及び係止ピン16b間を結ぶばねラインは、操作レバー14の略垂直上方位置で回転軸15の中心位置を横断する位置を占めることにより、操作レバー14が後倒されると、図1に示すように、リンクアーム13の回動により、このばねラインが回転軸15の中心位置よりも下方位置を占め、したがってリンクアーム13が下方、即ち反伝動位置方向へ回動付勢されて、操作レバー14が基部フレーム10に突設された通常位置のストッパピン14aで拘束される。 一方、操作レバー14が通常位置から前倒されると、図5に示すように、リンクアーム13が上方、即ち伝動位置方向に連動して回動し、ばねラインが回転軸15の中心位置よりも上方位置を占める所謂支点越えにより、リンクアーム13は操作レバー14と共に伝動位置方向に回動付勢され、伝動ローラ11は最接近位置P1に向けて伝動位置へ移動する。

    図4Aに示すように、リンクアーム12は、その側面に突設された位置決めピン19aがリンクアーム13の先端部の周面に装着された弾性体弾としてのブロック状のゴム19に弾接することにより、伝動ローラ11が前後輪1、5間の下側の双方の周面に対して略同程度の離間距離で離反した中立位置を占めるように、リンクアーム13に対する回動位置が規制されると共に、ゴム19を膨縮させて前後方向に揺動可能となる。 したがって、伝動ローラ11は、引張りばね16のばね力により、前後輪1、5の車輪周面に圧接する伝動位置に必要により揺動を伴って自動的に移動する。 引張りばね16のばね力は、前後の車輪周面に、泥等が付着してもスリップすることなく圧接して、伝動可能に確実に食込み得るように設定される。 尚、リンクアーム12の回動位置を規制する弾性体は、ゴム等に依ることなく、例えば図4Bに示すように、ピン13aの突出部分に巻回保持させて、リンクアーム12、13に係止させたトーションばね19bで行うこともできる。

    このように構成された2輪/4輪切換駆動式の電動車椅子の動作は次の通りである。 通常の路面では操作レバー14が通常位置に操作されて伝動ローラ11が中立位置を占めた状態で、後輪1による2輪駆動が行われ、前輪5は本体フレーム7を介して回転駆動される。 操舵レバー7dの操作に応答して、左右の駆動ユニット2の回転駆動に速度差が生じると、直進方向の進行力に対する直交方向のベクトル分力が生じ、前輪5のローラ6も回転して曲進する。 また、操舵レバー7dにより後輪1側で制動も行われる。

    凹凸路、下り坂等において、左右の操作レバー14が作動位置に前倒操作されると、リンクアーム13が引張りばね16によるトグル作用により伝動位置方向に回動し、したがって伝動ローラ11は前後輪1、5の車輪周面の一方のみに先行して当接した場合前方もしくは後方の反対方向へ自在に揺動して伝動位置で圧接する。 前輪5には各ローラ6が緊密に配列されていることにより、伝動ローラ11が安定して圧接する。 この状態で、4輪とも平坦領域に在る場合、本体フレーム7を介して接地状態で回転駆動される前輪5は、後輪1に連動して等速で走行し、伝動ローラ11は前後輪1、5に圧接して殆ど伝動を行うことなくスムーズに追従回転し、また後輪1が差動制御される場合にも、対応の速度で回転する。

    一方、路面の凹凸で後輪1が空回転すると、前輪5が減速しようとするが、伝動ローラ1を介して回転が伝動されて安定した走行が可能になる。 前輪5が段差に当接した場合でもスムーズに乗越え易くなる。 下り坂では、前輪5が自動回転しようとするが、伝動ローラ11が下側から当接することにより、前輪5の自動回転が伝動ローラ11を食込ませる方向、つまり上方に作用し、安定した伝動状態が確保される。 加えて、下り坂で後輪駆動のみの場合のように重心の前方移動により、後輪による減速制御或は制動が利き難くなるのが回避され、伝動ローラ11を介して減速制御又は制動力が確実に伝動される。 また、前輪5のローラ6により、横方向へ傾斜した路面では特に後輪が空転した場合等に片流れを生じ易いが、前輪5が進行方向へ回転駆動されるために抑制される。 非旋回・回転自在式の前輪5は、曲進方向の分力に応じてローラ6が回転して操舵方向にスムーズに追従走行し、またローラ6が互いの隙間を狭くして緊密に車輪円周を形成することにより、隙間に小石が挟まることもなく、またガタツキもなくスムーズに走行する。

    図7乃至図9は別の実施の形態による電動車椅子を示す。 前述の基部フレームに相当する基部フレーム20には、このフレームに突設された支軸25に途中位置を枢着された操作レバー24と、前後の車輪周面間の最接近位置P1の上下に位置する上側及び下側の伝動ローラ21、31と、先端部で支軸ピン22a、32aにより伝動ローラ21、31を回転自在に支持する上側及び下側のリンクアーム22、32及びその基端部に先端部がピン23a、33aで枢着され、かつ基端部が基部フレーム20に突設された支軸23b、33bに枢着された上側及び下側のリンクアーム23、33と、これらのリンクアームに突設された支軸35a、36aに枢着され、かつ先端部が操作レバー24の途中の支軸25の反対側に形成された長溝24cに沿ってスライド可能に係入しているスライドピン37で互いに枢着されているリンク状のストッパアーム35、36と、これらのストッパアームの先方寄りの位置を占めるように、リンクアーム23、33に突設された係止ピン26a、26b間に装着された伝動ローラ圧接用ばねとしての引張りばね26とが設けられている。 リンクアーム22、32は、前述のものと同様な構造により、リンクアーム23、33に対する回動位置を弾性を伴って揺動自在に規制されている。

    図7は、操作レバー24が前倒されて通常位置に在る非伝動状態を示すもので、スライドピン37が係止ピン26a、26b間を結ぶラインよりも後方位置を占めることにより、操作レバー24は、引張りばね26によるトグル作用により前倒方向へ付勢されてストッパピン24aに拘束されている。 これにより、リンクアーム23、33は、互いの接近を拘束された回動位置を占めて、伝動ローラ21、31を中立位置に支持している。

    一方、図9に示すように、操作レバー24を後方の作動位置に向けて操作すると、スライドピン37が長溝24cに沿って滑動して、ばねラインよりも前方へ移動することにより引張りばね26によるトグル作用でリンクアーム23、33は互いに接近する伝動位置方向へ回動付勢され、伝動ローラ21、31は前後輪1、5の車輪周面に圧接する伝動位置に必要により前後方向に揺動しつつ移動する。

    これにより、走行状態で前輪5が段差に乗上げた際に減速又は停止により後輪1が空転しようとすると、特に上側の伝動ローラ31には後輪1から食込む方向の回転力が加わり、前輪5に圧接して回転駆動を行う。 同様に、重心が後方へ移動する上り坂で上側の伝動ローラ31は確実に伝動を行って安定状態で走行させる。 前述の実施の形態について説明したように、下側の伝動ローラ21の存在により、下り坂でも安定した走行が可能になる。 したがって、凹凸、段差、前後もしくは側方への傾斜等の路面を安定して走行し得る。

    図10はキャスタ式前輪との交換に依らない固設式の実施の形態を示すもので、伝動ローラ41を先端部で回転自在に支持する1本のローラ支持アーム42の基端部に突設されたローラ42aが、本体フレーム7に一体に設けられたガイド部45の長溝45aに回転及びスライド可能に係入されている。 ローラ支持アーム42は、弾性体としての板ばね43により、前後方向に揺動可能に中立位置を規制されると共に、引張りばね46により伝動位置方向へ付勢されている図示の状態では、ローラ支持アーム42がワイヤ47を介して操作レバー(図示せず)で引張られてばね力に抗し中立位置に拘束されている。 その拘束が解除されると、伝動ローラ41は場合によりローラ42aを支点として揺動して前後輪1、5の車輪周面に圧接する伝動位置に移動する。 この操作レバーは、左右両側のローラ支持アーム42に所属のワイヤ47を共通に通常位置へ牽引することにより、左右連動式に1本で構成することができる。 さらに別の実施の形態として、カムに従動し得るようにローラ支持アームを操作レバーに連動させる構成も考えられる。

    本発明の実施の形態による電動車椅子の前後輪部分の側面図である。

    同前輪の正面図である。

    前輪駆動ユニットの部分側面図である。

    同前輪駆動ユニットのリンクアームの位置規制機構の側面図を示し、同図Aはゴムによる位置規制機構、同図Bはその変形例である。

    同電動車椅子の伝動状態を説明する側面図である。

    同電動車椅子の斜視図である。

    別の実施の形態による電動車椅子の前後輪部分の側面図である。

    図7による電動車椅子の前後輪部分の正面図である。

    図7による電動車椅子の伝動状態を説明する側面図である。

    さらに別の実施の形態による前輪駆動部分の側面図である。

    符号の説明

    1 後輪 2 駆動ユニット 5 前輪 6 前輪のローラ 7 本体フレーム 10、20 基部フレーム 10A 前輪駆動ユニット 11、21、31、41 伝動ローラ 12、13、22、23、32、33 リンクアーム 12A、42 ローラ支持アーム 14、24 操作レバー 16、26、46 引張りばね 19 弾性体 19a リンクアームの位置決めピン

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