Wheel structure, and vehicle having the same

申请号 JP2004328411 申请日 2004-11-12 公开(公告)号 JP2006131198A 公开(公告)日 2006-05-25
申请人 Kazuyoshi Kazaoka; 和義 風岡; 发明人 KAZAOKA KAZUYOSHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a wheel structure which can easily get over obstacles including a step section or a protuberance and so forth having a specified height by a manual operation, and is economical, has a high value-in-use, and is compact.
SOLUTION: This wheel structure 20 is constituted of a wheel supporting section, a wheel-fitted axle which is provided on the wheel supporting section, a car body bonding section which is provided on the wheel supporting section, a sliding piece section 7 which is provided on the wheel supporting section, and an elastic member which imparts bias to the sliding piece section 7. A wear preventing member 56 which prevents the external surface 10 of the sliding piece section 7 from wearing out is provided at least at a part of the external surface 10 facing a moving surface 8 of the sliding piece section 7 which constitutes a curved contour section 11 of the sliding piece section 7.
COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI
权利要求
  • 車輪支持部、当該車輪支持部の一部に設けられた少なくとも一個の車輪を取り付ける車軸、当該車輪支持部の上部に設けられている、車輌の車体部と接合する車体接合部、当該車輪支持部に設けられている摺動片部であって、当該摺動片部は、当該車輪支持部の当該車輪が移動する移動面に対向する下縁部に設けられており、且つ当該移動面に対して凸状を示す湾曲型をした下面部輪郭を持つものであり、然も、当該車軸の下方部を介して当該摺動片部が、当該車軸と直交する方向に、当該移動面に対して凸状を示す湾曲型の軌跡を呈する様に移動可能に構成されている摺動片部及び当該車輪支持部に設けられており通常時には、当該摺動片部を当該車輪支持部の進行方向先端部位置に保持する様に当該摺動片部にバイアスを与える弾性部材とから構成されている車輪構造体であって、当該摺動片部の当該湾曲状輪郭部を構成する当該摺動片部の当該移動面と対向する外表面の少なくとも一部に当該摺動片部の外表面の磨耗を防止する磨耗防止部材が設けられている事を特徴とする車輪構造体。
  • 当該磨耗防止部材は、金属或いは硬性の合成樹脂からなる板状体部で構成されている事を特徴とする請求項1に記載の車輪構造体。
  • 当該磨耗防止部材は、金属或いは硬性の合成樹脂からなる回転可能な円筒体或いはローラー部材で構成されている事を特徴とする請求項1に記載の車輪構造体。
  • 当該磨耗防止部材は、当該摺動片部の内で、最も当該移動面に近接する部分の近傍に設けられるものである事を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車輪構造体。
  • 当該弾性部材は、当該車輪支持部の進行方向先端部位置にその一端部が保持されており、その他端部は、当該摺動片部の一部に係止せしめられている事を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の車輪構造体。
  • 車輪支持部、当該車輪支持部の一部に設けられた少なくとも一個の車輪を取り付ける車軸、当該車輪支持部の上部に設けられている、車輌の車体部と接合する車体接合部、当該車輪支持部に設けられている摺動片部であって、当該摺動片部は、当該車輪支持部の当該車輪が移動する移動面に対向する下縁部に設けられており、且つ当該移動面に対して凸状を示す湾曲型をした下面部輪郭を持つものであり、然も、当該車軸の下方部を介して当該摺動片部が、当該車軸と直交する方向に、当該移動面に対して凸状を示す湾曲型の軌跡を呈する様に移動可能に構成されている摺動片部及び当該車輪支持部に設けられており通常時には、当該摺動片部を当該車輪支持部の進行方向先端部位置に保持する様に当該摺動片部にバイアスを与える弾性部材とから構成されている車輪構造体であって、少なくとも、当該摺動片部の当該車輪支持部の進行方向先端位置と対向する長手方向先端部に衝撃緩衝材を配置した事を特徴とする車輪構造体。
  • 当該摺動片部の当該移動面と対向する下部表面を含み当該長手方向先端部に至る外表面を耐磨耗性及び緩衝作用を有する部材で被覆した事を特徴とする請求項6に記載の車輪構造体。
  • 当該摺動片部或いは当該車輪支持部のカバー部下縁部に於ける端縁部、角縁部或いは突起状縁部の少なくとも一部に丸味状部(アール部)が設けられている事を特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の車輪構造体。
  • 車輪支持部、当該車輪支持部の一部に設けられた少なくとも一個の車輪を取り付ける車軸、当該車輪支持部の上部に設けられている、車輌の車体部と接合する車体接合部、当該車輪支持部に設けられている摺動片部であって、当該摺動片部は、当該車輪支持部の当該車輪が移動する移動面に対向する下縁部に設けられており、且つ当該移動面に対して凸状を示す湾曲型をした下面部輪郭を持つものであり、然も、当該車軸の下方部を介して当該摺動片部が、当該車軸と直交する方向に、当該移動面に対して凸状を示す湾曲型の軌跡を呈する様に移動可能に構成されている摺動片部及び当該車輪支持部に設けられており通常時には、当該摺動片部を当該車輪支持部の進行方向先端部位置に保持する様に当該摺動片部にバイアスを与える弾性部材とから構成されている車輪構造体であって、当該車体接合部にベアリング機構が設けられている事を特徴とする車輪構造体。
  • 車輪支持部、当該車輪支持部の一部に設けられた少なくとも一個の車輪を取り付ける車軸、当該車輪支持部の上部に設けられている、車輌の車体部と接合する車体接合部、当該車輪支持部に設けられている摺動片部であって、当該摺動片部は、当該車輪支持部の当該車輪が移動する移動面に対向する下縁部に設けられており、且つ当該移動面に対して凸状を示す湾曲型をした下面部輪郭を持つものであり、然も、当該車軸の下方部を介して当該摺動片部が、当該車軸と直交する方向に、当該移動面に対して凸状を示す湾曲型の軌跡を呈する様に移動可能に構成されている摺動片部及び当該車輪支持部に設けられており通常時には、当該摺動片部を当該車輪支持部の進行方向先端部位置に保持する様に当該摺動片部にバイアスを与える弾性部材とから構成されている車輪構造体であって、当該車体接合部に衝撃吸収機構が設けられている事を特徴とする車輪構造体。
  • 当該車体接合部の当該ベアリング部が当該車体接合部の内部に設けられており、且つ適宜の車輌本体部と螺合嵌合し得るネジ部をその一端部に有する接合ロッド部の他方の端部が当該ベアリング部によって支持されている事を特徴とする請求項9に記載の車輪構造体。
  • 当該ベアリング部が少なくとも2個相互に所定の間隔を隔てて配置されており、且つ当該ベアリング部間に衝撃吸収機構が配置されている事を特徴とする請求項10又は11に記載の車輪構造体。
  • 当該衝撃吸収機構は、スプリングで構成されている事を特徴とする請求項12に記載の車輪構造体。
  • 当該接合ロッド部に於ける当該適宜の車輌本体部と螺合嵌合し得るネジ部を除く部分は、直径が相互に異なる複数個の領域部から構成されている事を特徴とする請求項13に記載の車輪構造体。
  • 当該接合ロッド部は、当該ネジ部が設けられている端部とは反対の端部に設けられた直径が小さい第1の領域部は、当該車輪支持部内で当該摺動片部に対向する様に設けられている第1のベアリング部と当該車輌に対向する様に設けられている第2のベアリング部の双方の孔部を貫通し得る様な直径を有しており、当該第1の領域部に隣接する第2の領域部は、当該第2のベアリング部の孔部を貫通し得る様な直径を有しており、更に、当該第2の領域部と当該ネジ部との間に設けられた第3の領域部は、当該第2のベアリング部の孔部の直径よりも大なる直径を有している事を特徴とする請求項14に記載の車輪構造体。
  • 当該第3の領域部は、当該車輌本体部に所定の荷重が印加された場合に、当該第2のベアリング部と当接しえる様に構成されている事を特徴とする請求項15に記載の車輪構造体。
  • 請求項1乃至16の何れかに記載された車輪構造体を搭載した車輌。
  • 说明书全文

    本発明は、車輪構造体及び車輪構造体を有する車輌に関するものであり、更に詳しくは、車輌が走行する移動面に存在する段差部、突起部、或いはそれに近似した様な車輌走行障害物が存在している場合に当該障害物を容易に乗り越えることが出来る、車輪構造体及び当該車輪構造体を使用した車輌に関するものである。

    従来の人で走行移動する例えば、図13に示す様な台車、車椅子、ベビーカー、シルバーカー、子供搬送者等の車輌にあっては、屋内においては、建具の敷居などの段差、また、屋外にあっては、歩道縁石や石、木材、ごみ類或いは自然現象による凹凸部からなる突起物等の段差が3cm程度であっても各利用者の行動を不便にしているのが現状である。

    従来の技術

    従来の図13に示す様な台車、車椅子、ベビーカー、シルバーカー等は、屋内においては、建具の敷居などの段差、また、屋外にあっては、歩道縁石や突起物等の段差が3cm程度であっても各利用者の行動を不便にしているのが現状である。

    つまり、従来では、当該車輌を人が押すか引くかして屋外あるいは屋内の所定の移動面を上を移動させるか、或いは、車椅子の様に、人が搭乗した状態で、当該人の手でホイールを回転させて当該車椅子を屋外あるいは屋内の所定の移動面を上を移動させるものであるが、ちょっとした突起部或いは段差部でもそれを乗り越えて当該車輌を前進させる事はかなりの労力を伴なうか、或いは安全な場所を見つけて迂回する必要があり、無駄な時間や労力を消費すると言う欠点が有った。

    即ち、従来に於ける上記した車輌の段差解消手段としては、例えば、屋内の段差にはすりつけ板を設置する方法にて、小さなスロープを設置しなければならない。 また、屋外にあっては、至る所に段差はあり、歩道縁石等にはすりつけ板の設置も出来ないのが現状である。 又、台車にあっては、例えば、宅配便のドライバーはすり付け板を常に持参し、その都度使用するドライバーもいるのが現状である。

    係る問題を解決する方法として、例えば、特開平10−297206号公報(特許文献1)、米国特許第3239872号明細書(特許文献2)或いはドイツ特許公開公報第4040283号公報(特許文献3)等に見られる様に、各種の車輌の進行方向端部に設けられている案内車輪(キャスター部)の側面に、当該案内車輪の直径よりも大なる直径からなる円の輪郭部を一部に有する湾曲状の輪郭を有する揺動部材を当該車輪の回転軸よりも高い位置で且つ当該車輪の側面部に揺動自在に取り付けた、車両の前輪に於ける振り子式自動段差解消器に関して記載されている。

    係る車両の前輪に於ける振り子式自動段差解消器は、当該車輌の移動面上の進行方向に段差が有った場合、当該揺動部材の先端下方部を構成する所定の湾曲状部分が先ず、当該段差部と接触した後、当該車輌の継続した進行動作によって、当該揺動部材と当該段差部とが接触した接触点を中心として当該揺動部材が旋回するので、当該揺動部材の揺動中心点が当該接触点を中心として回転してせり上がり、それによって当該車輪の回転軸も上昇せしめられる。

    その後、当該車輪が当該段差部の上面に着地した後、当該揺動部材は、当該接触点が開放されるので、バネ等の作用によって、当初の位置へ帰還するように構成されたものである。

    然しながら、このような構成を有する段差解消装置は、装置の構造が複雑となる他、当該車輪構造体の高さも高くならざるを得ないので、適用範囲が限定されると同時にコストも高くなるという問題があった。

    係る問題点を解決する方法として国際特許公開公報WO03068580号(PCT/SE03/00243)(特許文献4)に開示されている様に、所定の旋回中心を持つ扇形の揺動部材を使用する替わりに、特定の湾曲面を有する摺動片部を所定の案内通路に沿って摺動できる様に構成すると共に、当該摺動片部の一部が当該段差等と接触した場合には、当該車輌の継続前進動作に従って、当該摺動片部が当該段差部の接触部と接触した状態で当該車輌の進行方向と反対の方向に摺動させる様に構成され、上記公知例と同様の原理で当該車輪構造体の車輪が持ち上げられ、当該車輪が当該段差部の表面に着地した時点で当該摺動片部は、元の位置に戻る様に構成されている車輪構造体が開示されている。

    然しながら、係る構造を持つ車輪構造体では、当該摺動片部の下面が当該障害物と接触した際に磨耗しやすく、従って頻繁に交換する必要があるという欠点があり、又、当該摺動片部が元の位置に戻る際に、当該摺動片部と当該車輪構造体の当該車輪支持部に於ける先端部とが衝突して大きなノイズを発生するので、当該車輌を利用するユーザーが不快感を感じる他、当該摺動片部の使用可能寿命を短縮すると言う欠点があった。

    更に、当該車輪構造体に於いては、当該車輪構造体と適宜の車輌とを結合する為の車体接合部が滑らかに回転できない様に構成されているので、当該車輪構造体を所望の車輌の進行方向の先端部に案内車輪として使用した場合でも、当該車輪構造体の先端部が正確に進行方向に向けられず、極端な場合には、当該車輪構造体の先端部が当該車輌の進行方向に対して直交或いは所定の度を形成してしまう場合が多く、その結果、当該車輪構造体が当該段差等の障害物に接触した際には、当該障害物を乗り越える事が不可能となり、又当該車輪構造体が損傷を受ける事も多くなると言う欠点がある。

    その他、当該車輪構造体を使用した車輌に関しては、逆に当該段差部の上から通常の移動面に降りる場合、かなりの衝撃が当該車輌に伝達され、搭載荷物の変位、落下、或いは搭乗者が不快な衝撃を受けると言う問題も有った。

    特開平10−297206号公報

    米国特許第3239872号明細書

    ドイツ特許公開公報第4040283号公報

    国際特許公開公報WO03068580号(PCT/SE03/00243)

    従って、本発明の目的は、上記従来技術の欠点を改良し、簡単な構成で且つ簡単な操作によって容易に所定の高さを有する段差部、突起部等を含む障害物を手動によって乗り越えられる経済的で且つ使用価値の高いコンパクトな、車輪構造体を提供するものである。

    本発明に係る当該車輪構造体は、上記目的を達成するために、以下に示す様な基本的技術構成を採用するものである。

    即ち、本発明に係る当該車輪構造体は、車輪支持部、当該車輪支持部の一部に設けられた少なくとも一個の車輪を取り付ける車軸、当該車輪支持部の上部に設けられている、車輌の車体部と接合する車体接合部、当該車輪支持部に設けられている摺動片部であって、当該摺動片部は、当該車輪支持部の当該車輪が移動する移動面に対向する下縁部に設けられており、且つ当該移動面に対して凸状を示す湾曲型をした下面部輪郭を持つものであり、然も、当該車軸の下方部を介して当該摺動片部が、当該車軸と直交する方向に、当該移動面に対して凸状を示す湾曲型の軌跡を呈する様に移動可能に構成されている摺動片部及び当該車輪支持部に設けられており通常時には、当該摺動片部を当該車輪支持部の進行方向先端部位置に保持する様に当該摺動片部にバイアスを与える弾性部材とから構成されている車輪構造体であって、当該摺動片部の当該湾曲状輪郭部を構成する当該摺動片部の当該移動面と対向する外表面の少なくとも一部に当該摺動片部の外表面の磨耗を防止する磨耗防止部材が設けられている車輪構造体である。

    本発明に於ける当該車輪構造体は、上記した様な技術構成を採用しているので、特に人を乗せてたり、荷物を乗せて移動面を進行させる様に使用する際には、非常に困難である屋内外の2〜3cmの段差でも、当該本発明に係る車輪構造体の一例である段差解消キャスターを装着することにより、安全かつ容易に段差を乗り越えることが可能になる。

    更に、従来の車椅子で、介助者が2〜3cmの段差を乗り越えようとすると、介助者はその何倍もの傾きをもって乗り越えようとする。 すると、利用者は急激な傾きに、とても不安になります。 自操車においては、後方に傾けすぎて後ろへ転倒してしまい頭を打つ危険もるが、本発明に係る当該車輪構造体では、そのような心配は全くなく、最大乗越高5cmまでに設定可能の様に設計されており、且つ転倒の危険がない。

    同様に、本発明に係る車輪構造体は、具体例として例えば、1キャスターが2輪となっており、全幅も14.5cmと1輪キャスターの二倍以上ある様に構成されているので、エレベーターの扉の溝に当該車輪がはまり込む事も無く、又屋外歩道上の点字ブロックによって方向性を失うことも無く容易に且つ正確に進行することが可能となる、という優れた作用効果を発揮できるものである。

    以下に、本発明にかかる車輪構造体及び当該車輪構造体を使用した車輌の具体例の構成を図面を参照しながら詳細に説明する。

    即ち、図1は、本発明に係る車輪構造体の一具体例の構成を示す図であって、図中、車輪支持部1、当該車輪支持部1の一部に設けられた少なくとも一個の車輪2を取り付ける車軸3、当該車輪支持部1の上部に設けられている、車輌4の車体部5と接合する車体接合部6、当該車輪支持部1に設けられている摺動片部7であって、当該摺動片部7は、当該車輪支持部1の当該車輪2が移動する移動面8に対向する下部41に設けられており、且つ当該移動面8に対して凸状を示す湾曲型をした下面部輪郭11を持つものであり、然も、当該車軸2の下方部を介して当該摺動片部7が、当該車軸3と直交する方向に、当該移動面8に対して凸状を示す湾曲型の軌跡を呈する様に移動可能に構成されている摺動片部7及び当該車輪支持部1に設けられており通常時には、当該摺動片部7を当該車輪支持部1の進行方向先端部位置12に保持する様に当該摺動片部7にバイアスを与える弾性部材13とから構成されている車輪構造体20であって、当該摺動片部7の当該湾曲状輪郭部11を構成する当該摺動片部7の当該移動面8と対向する外表面10の少なくとも一部に当該摺動片部7の外表面の磨耗を防止する磨耗防止部材14が設けられている車輪構造体20が示されている。

    本発明に於ける当該車輌としては、特に限定されるものではないが、例えば、台車、車椅子、ベビーカー、シルバーカー、或いは子供搬送者等の車輌であって、前輪キャスターに替え、本発明にかかる当該車輪構造体20を使用することが可能である。

    本発明に於ける当該車輪構造体20の車輪支持部は、金属或いは硬質プラスチック等で構成されていることが好ましく、その材質は特に限定されるものではない。

    当該車輪構造体20の当該車輪支持部1には、図1に示す様に、適宜の車輌4の特定の車体部分5と接合しうる適宜のネジ嵌合部21を有するロッド部22を含む車体接合部6が設けられていると同時に、所定の直径を有する車輪2を取り付ける車軸3が設けられている。

    当該車軸3に取り付けられる車輪2は少なくとも1つであり、望ましくは2個である。

    又、当該車輪支持部1には、後述する様に、摺動片部7の摺動を支持するための一対のローラーからなる第2の案内ローラー26が更に設けられている。

    一方、本発明に於ける当該車輪構造体20の当該車輪支持部1の下方部で当該車輌4が移動する移動面8と対向する下方端縁部41には、当該車輪支持部1に対して相対的に摺動移動しうる摺動片部7が設けられている。

    本発明に於ける当該摺動片部7は、図2及び図4に示す様に、その本体部29は、U字型の断面形状を呈し、その先端部43は閉鎖状に形成されると共に一対のローラーからなる第1の案内ローラー25が設置されており、一方その後端部44は開放状に形成されている。

    当該第1の案内ローラー25は、当該車輪支持部1内部に予め設けられている、特定の形状を有する第1の案内面23に沿って移動する様に構成されている。

    そして、当該摺動片部7の外部で、当該車輪2が移動する移動面8に対向する下方端面10は当該移動面8に対して凸状を示す湾曲型をした下面部輪郭11を持つものであり、然も、当該車軸2の下方部を介して当該摺動片部7が、当該車軸3と直交する方向に、且つ当該移動面8に対して凸状を示す湾曲型の軌跡を呈する様に移動可能に構成されているものである。

    特に、当該摺動片部7の当該下方端面10に形成されている当該移動面8に対して凸状を示す湾曲型をした下面部輪郭11は、段差部、突起部等を含む障害物に当該摺動片部7が接触した場合に、効率よく、車軸を持ち上げられる様な形状を有していることが望ましく、例えば、図2に示す様に、先端部付近の領域31では、移動面8に対して、かなり垂直に近い壁面を形成し、それに続く、領域32では、その角度をかなり緩めているが依然として当該移動面8に対して角度が大きい壁面を形成しており、その後に形成されている領域33では当該領域32に於ける壁面の角度よりもかなり小さな角度を持つ壁面を形成するものであり、段差部34を介して、領域33と連なる領域35は、略当該移動面8の面と並行するような角度を持つ壁面としている。

    尚、これまでの処、上記した先端部付近の領域31には、ソフトな合成樹脂は設けられていない。

    係る構造は、特に限定されるものではなく、必要に応じて任意に変更する事が可能である。

    当該摺動片部7の内部の底部45には、後述する当該車輪構造体20の当該車輪支持部1に固定的に設けられている一対の案内ローラー26が接触する第2の案内面24が形成されている。

    又、当該摺動片部7には、当該摺動片部7の当該開放端に沿って、側方に延展された当該摺動片部7の脱落防止部28が設けられており、当該脱落防止部28は、図3に示す様に、当該車輪支持部1のカバー部40の内面に設けられた突起部46と協同して当該摺動片部7が当該車輪支持部1から脱落する事を防止する。

    当該脱落防止部28には、適宜の部位に当該突起部46を通過させるための開口部47が設けられている。

    一方、本発明に於ける当該摺動片部7の当該移動面8と対向する面30は、適宜の突起部、段差部等を含む障害物9と確実に接触し、当該摺動片部7が効率よく当該車輌4の移動に伴なって、後方、即ち、当該車輌4の進行方向と逆方向に相対的に摺動するようにするために、当該摺動片部7の本体部29を構成する材質よりも摩擦性の大なる素材であって且つ対磨耗性を有する材質で構成されていることが望ましい。

    上記した本発明に於ける当該摺動片部7と当該車輪支持部1との係合状態は、図3に示されている。

    即ち、当該車輪支持部1の下端部に幅広のカバー部40が形成されており、当該カバー部40の内部空間部には、当該車輪構造体20車輪支持部1から垂下された支持板50に車軸58が固定され、当該車軸58の両端部に適宜の案内ローラー26が接続されている。

    一方、図2に示された、当該摺動片部7の開放端を当該案内ローラー26に被せる様に当該カバー部40内に挿入し、当該案内ローラー26が、当該摺動片部7の第2の案内レール24と接触する様に配置する。

    又、当該摺動片部7を当該カバー部40内部に挿入する際には、図2に示す当該孔部47に当該カバー部40の内面に形成された脱落防止突起部46を通過させて挿入するものである。

    そのため、本発明に於ける当該摺動片部7に於いて、図4に示す様に、30で示される部分をソフト系のプラスチックで当該本体部のハード系のプラスチックで同時一体整形をしたもので有っても良い。

    本発明に於ける当該摺動片部7は、その一端部が当該車輪構造体1の一部に固定されている適宜の弾性部材、例えばスプリング13の他端部が適宜の部位に接続されており、当該摺動片部7は常に、当該車輪構造体1に於ける当該車輌4の進行方向側の先端部12の方向に保持されているようにバイアスを受けている。

    従って、当該摺動片部7が適宜の障害物9と接触した場合には、当該弾性部材13の弾性力に抗して当該摺動片部7は相対的に後方に摺動し、当該車輪2が当該障害物を乗り越えた後に、当該摺動片部7が、当初の位置に復帰する様に構成されている。

    此処で、本発明に於ける当該車輪構造体20を使用して所定の車輌4が適宜の障害物を乗り越える原理を図12を参照しながら説明する。

    即ち、図12(A)に於いて、台車や車椅子等の車輌の前輪キャスターとして使用されている当該車輪構造体20が障害物9に接近し、図12(B)に於いて当該車輪構造体20の当該摺動片部7が当該障害物9と接触すると、当該車輌が同じ進行方向に移動を継続する結果、当該摺動片部7は、当該車輪構造体20の当該車輪支持部1に対して相対的に後退する。

    その間に当該摺動片部7と当該車輪支持部1内の第1の案内面23及び第2の案内面と当該摺動片部7の外部の特定の湾曲状輪郭形状とが協同して効率的に当該車軸を上昇させる。

    そして、図12(C)に於いて、車輪2が当該障害物9の上面に接近し、図12(D)に於いて当該車輪2が完全に当該障害物9の上面に乗った場合に、当該摺動片部7は、当該障害物との接触拘束が開放されるので、当該スプリング13の作用によって前方の当初位置に復帰し、次の段差または突起物に備える。

    尚、図12(E)は、本発明に於いて使用しえる当該車輪構造体の他の構成例を示したものである。

    処で、本願発明者は、上記した車輪構造体20の構造に関し鋭意検討した結果、以下のような問題点が存在する事が判明した。

    即ち、当該摺動片部7は、通常ナイロン系樹脂(ナイロン樹脂に10%程度のガラス成分が混在されているもの)と塩ビ系樹脂とを二層成型方法によって一体成型されており、当該一体成型上及びクッション性を付与するために、塩ビ系のソフト合成樹脂が使用されている。

    然しながら、塩ビ系のソフト合成樹脂は、磨耗されやすいと言う欠点がある。

    そこで、本願発明者は、本発明にかかる当該車輪構造体20を使用して実際に所定の高さを有する障害物を乗り越える実験を多数繰返して当該摺動片部7の下側縁部10の磨耗状況を測定した。

    実験方法は、図1に示す様な車輪構造体20を使用して、当該段差に対する当該車輪の昇降実験を3日間で300回実施し、当該摺動片部7の下側縁部10の磨耗状況を測定した結果、図1に於ける段差部35に連なる領域34の表面が約1cmの長さの部分が激しく磨耗する事が判明した。

    この原因としては、当該摺動片部7が、当該車輪2が当該障害物9を乗り越えた直後に当該スプリング13の作用により、当初の位置に戻る際に、当該摺動片部7の下縁面10と当該障害物9との間に摩擦力が作用していものと考えられる。

    従って、当該磨耗がひどくなるとすりへり過ぎて、当該車輪2が当該障害物9に乗る前に当該摺動片部7が元の位置に戻ってしまうため、リフティング効果が得られなくなるという欠点が発生する。

    その為、かかる問題を解決する為に、本願発明者は、当該磨耗の激しい部分、つまり、
    当該摺動片部7の当該湾曲状輪郭部11を構成する当該摺動片部7の当該移動面8と対向する下側縁部の外表面10の少なくとも一部に当該摺動片部7の外表面の磨耗を防止する磨耗防止部材55を設ける様に構成したものであって、より具体的には、当該磨耗の激しい部分に別途に形成した耐磨耗性の大なる材質からなる部材で構成させるか或いは耐磨耗性の大なる材質からなる板状体部で被覆する様に構成しても良い。

    即ち、本発明に於ける当該磨耗防止部材55は、当該摺動片部7の内で、最も当該移動面8に近接する部分の近傍に設けられるものである事が望ましい。

    又、別の具体例としては、当該磨耗の激しい部分に、金属或いは硬性の合成樹脂からなる回転可能な円筒体或いはローラー部材を配置する事も可能である。

    具体的には、図5(A)及び図5(B)に示す様に、当該磨耗の激しい部分に所定の孔部51を設け、当該孔部51から所定の比較的小さな直径を持った1つ或いは一対のローラ52の一部を突出させるように構成したものであっても良く、或いは図6(A)及び図6(B)に示す様に、当該磨耗の激しい部分に所定の孔部51を設け、当該孔部51から所定の比較的大きな直径を持った1つのローラー52の一部を突出させるように構成したものであっても良い。

    当該摺動片部が元の位置に戻る際に、当該摺動片部と当該車輪構造体の当該車輪支持部に於ける先端部とが衝突して大きなノイズを発生するので、当該車輌を利用するユーザーが不快感を感じる他、当該摺動片部の使用可能寿命を短縮すると言う欠点があった。

    即ち、上記した従来の車輪構造体20に於いては、突起物或いは段差部等の障害物9上に当該車輪2が乗った際に、当該摺動片部7の下縁面10と当該障害物9との係合が解消される結果、当該摺動片部7がスプリングの作用で元の位置に復帰するが、その際に当該摺動片部7の先端部43が当該車輪支持部1の先端部12内面と衝突する事が多く、その結果騒音が発生し、又当該摺動片部7の先端部43或いは当該車輪支持部1の先端部12内面部が損傷うける事が多く、当該摺動片部7や、当該車輪支持部1を頻繁に交換する必要がある。

    係る問題点を改良する為に、本発明に於いては、上記した車輪構造体20に於いて、少なくとも、当該摺動片部7の当該車輪支持部1の進行方向先端位置と対向する長手方向先端部43に衝撃緩衝材56を配置したものである。

    当該衝撃緩衝材56の材質は特に特定されるものではないが、クッション性及び耐久性、強度に優れた性能を発揮し得る合成樹脂、皮革、フェルト等を使用することが可能である。

    更に、本発明に於いては、同時一体成型を採用する場合には、当該衝撃緩衝材56は、上記した当該摺動片部7の当該移動面8と対向する面30を構成する塩ビ系のソフト系のプラスチックを使用するものであっても良く、更には、当該プラスチックを当該本体部29のハード系のプラスチックで同時一体整形する際に当該摺動片部7の先端部43の外表面まで延展させ同時に成型したもので有っても良い。

    一方、本発明に於いて、当該車輌4が前進する際に、当該キャスターとして作用する本発明の当該車輪構造体20は当該車輪2の乗り越え高さが、5cmに設定されているのが一般的であり、当該カバー部は6cmに設定されているのが一般的である。

    そして、係る設定条件は高さに関しては安全乗起高さとしては、問題はないとしても、目測で当該障害物を乗り越えようとすると、当該障害物の高さが乗り超えられる高さか、そうでない高さ不明となるので、仮に、乗り越えられると目測し、6cm位の障害物9に勢いよく当該障害物に向けて進行すると、当該障害物9に衝突し、強い衝撃を感ずることになると同時に、当該プラスチック性の摺動片部7の耐久性を低下させる可能性があり、又当該摺動片部7が損傷すると言う問題も発生する。

    その為、本発明に於いては、上記した様に、当該車輪構造体20に於ける当該摺動片部7の先端部42或いは、当該車輪支持部1のカバー部として機能する先端部12の一部に、例えば、カマボコ型に成型したゴム系或いはシリコン系等の合成樹脂からなる緩衝材56を装着するものであっても良い。

    従って、本発明に於ける基本的な技術構成としては、当該摺動片部7の当該移動面8と対向する下部表面10を含み当該長手方向先端部43に至る外表面30を耐磨耗性及び緩衝作用を有する部材で被覆した車輪構造体20である。

    又、本発明に於いては、当該摺動片部7或いは当該車輪支持部のカバー部下縁部41の鋭角が形成されている角度端縁部、角縁部或いは突起状縁部の少なくとも一部、望ましくは、全ての部分に丸味状部(アール部)が設けられている事が望ましい。

    つまり、本発明に於ける当該車輪構造体20の当該摺動片部7或いは当該車輪支持部1のカバー部40の下側縁部41は、製造時の成型工程に於いて当該全ての角度端縁部、角縁部或いは突起状縁部が粗こうに形成され、ささくれ部、ギザギザ部等が残ってしまい、オペレータ等が当該車輪構造体20を組み立てる際或いは当該車輪支持部20を使用する際に、手を傷つける事が頻発すると同時に、特に、当該車輪支持部1のカバー部40の下側縁部41は、当該車輌4の進行中に突起物或いは段差部等の障害物9との接触時或いは当該障害物9を乗り越える際の不慣れが原因で、当該傷害物9との摺動によってその両サイドに傷が付き易く、当該傷は意外に鋭い事が多く、触れたりメンテナンスする際に危険性を伴なうこととなる。

    その為、本発明に於いては、上記した様に、必要な部分を全て丸味付け(つまりアール加工)処理を施しておく事が望ましい。

    処で、従来に於いて一般的に使用されているキャスターは、設計上、当該車輌の進行方向に当該車輪が向く様に構成されている。

    然しながら、上記した従来の車輪構造体20に於いては、当該車輌4の進行方向に対して当該車輪構造体20の車輪がすばやく当該進行方向に向かないと言う欠点が有った。

    その原因として考えられることは、当該車輪構造体20に於いては、当該車輪構造体20と適宜の車輌4とを結合する為の車体接合部6が滑らかに回転できない様に構成されている事に起因しているものと考えられる。

    その為、当該車輪構造体20を所望の車輌4の進行方向の先端部に案内車輪として使用した場合でも、当該車輪構造体20に於ける当該車輪支持部1の先端部12が正確にかつすばやく進行方向に向けられず、極端な場合には、当該車輪支持部1の先端部12が当該車輌4の進行方向に対して直交或いは所定の角度を形成してしまい当該車輪支持部1の横側面部或いは当該車輪の側面部のみが当該障害部9に当たってしまう場合が多く、その結果、当該車輪構造体が当該段差等の障害物9に接触した際には、当該障害物9を乗り越える事が不可能となり、又当該車輪構造体20が損傷を受ける事も多くなると言う欠点がある。

    従来のキャスターでも、当該車輌4の進行方向を変えた後に静かに移動する場合には、当該キャスターが進行方向に正確には向かないと言う問題は存在している。

    その為、本発明に於いては、図7に示す様に、当該車体接合部6にベアリングを設け、当該内蔵されたベアリングによって当該車体接合部6を構成するロッドの回転をスムーズにさせ、方向を変えた直後の障害物9に対する乗り越え操作を容易にするものである。

    より具体的には、当該車体接合部6にベアリング機構65,66が設けられている事を特徴とするものである。

    即ち、図7に示す様に、当該車輪構造体20に於ける車輪支持部1の上面で、当該車輌4の車輌本体部5に接近する部分に設けられている当該車体接合部6は、当該車輪支持部1の本体部内に当該車輌本体部5の所定の嵌合部に螺合嵌合し得るネジ部21を有する取り付けロッド部60の当該ネジ部21を有する端部とは反対側の端部64を嵌入させる穴部68が設けられており、当該孔部68には、少なくとも1つのベアリング65が設けられている。

    本発明に於ける好ましい具体例としては、図7に示す様に、当該孔部68内に間隔をあけて設けられた2個のベアリングを配置するものである。

    本発明に於ける当該ロッド部60は、当該ネジ部21に続いてスパナ用のカット部62を一部に有する、当該ネジ部21の直径をよりも大なる直径を有するネジ込み操作部63が設けられており、当該ネジ込み操作部63に連続して当該ネジ込み操作部63の直径よりも小さい直径を有する当該ベアリングに支持される挿入端部64が設けられている。

    更に、当該挿入端部64の下端部は適宜の固定部材67を使用して固定する事が出来る。

    尚、図7に於いて、61は適宜のキャップ部であり、当該車輪支持部1に固定され、当該ネジ込み操作部63或いは当該挿入端部64が貫通しうる適宜の孔部が設けられているものである。

    即ち、当該車体接合部6の当該ベアリング部65,66が当該車体接合部6内部に設けられており、且つ適宜の車輌本体部5と螺合嵌合し得るネジ部21をその一端部に有する接合ロッド部60の他方の端部64が当該ベアリング部65,66によって支持されている構成である。

    係る構成を採用する事によって、当該車体接合部6を介して当該車輌4に接合された車輪構造体20は、容易に且つ確実に当該車輌に対して旋回することが可能となる。

    又、上記した従来の車輪構造体20では、一端当該車輪構造体20の車輪が当該障害物9を乗り越えて当該障害ぶるから再び降りる場合或いは下降している段差部を降りる場合、当該車輪を下降させる部材或いは機能は存在していないので、当該車輪構造体20の当該車輪支持部1に設けられた当該車輪2は、直接段差部或いは突起部から落下する様に下降することから、当該車輌に対してかなりの衝撃が加わることになる。

    その為、当該車輪構造体20を使用した車輌4に関しては、逆に当該段差部の上から通常の移動面に降りる場合、かなりの衝撃が当該車輌4に伝達され、搭載荷物の変位、落下、或いは搭乗者が不快な衝撃を受けると言う問題も有った。

    係る問題点を改善する為に、本発明に於いては、少しでも当該衝撃を緩和する為に、当該車体接合部6に衝撃吸収用のスプリングを内在させるものである。

    即ち、本発明に於いては、図8に示す様に、当該車体接合部6に衝撃吸収機構81が設けられているものである。

    当該衝撃吸収機構81は、例えば、当該ベアリング部が少なくとも2個相互に所定の間隔を隔てて配置されている当該ベアリング部間に衝撃吸収機構81が配置されている事が望ましい。

    本発明に於ける当該衝撃吸収機構81としては、従来公知の如何なる衝撃吸収機構を使用することが可能であり、例えば、スプリング方式、圧空方式、油圧方式等が使用可能であるが、本発明に於いては、当該衝撃吸収機構81としては、スプリング82で構成されている事が好ましい。

    本発明に於ける当該衝撃吸収機構81の構成を、図8乃至図11を参照しながら詳細に説明する。

    即ち、本発明に於ける当該衝撃吸収機構81の基本的な構成は、図7に示す様なベアリング構造と略同一であるが、当該一対のベアリング部65と66との間にスプリング82等で構成された衝撃吸収機構81が設けられているものである。

    本発明に於ける当該衝撃吸収機構81で使用される当該車輪構造体20に於ける車輪支持部1の上面で、当該車輌4の車輌本体部5に接近する部分に設けられている当該車体接合部6は、当該車輪支持部1の本体部内に当該車輌本体部5の所定の嵌合部に螺合嵌合し得るネジ部21を有する取り付けロッド部60の当該ネジ部21を有する端部とは反対側の端部64を嵌入させる穴部68が設けられており、当該孔部68には、少なくとも1つのベアリング65が設けられている。

    本発明に於ける好ましい具体例としては、図8に示す様に、当該車輪支持部1設けられた適宜の孔部68内に間隔をあけて設けられた2個のベアリング65及び66を配置するものである。

    本発明に於ける当該ロッド部60は、当該ネジ部21に続いてスパナ用のカット部62を一部に有する、当該ネジ部21の直径をよりも大なる直径を有するネジ込み操作部85が設けられており、当該ネジ込み操作部85に連続して当該ネジ込み操作部85の直径よりも小さいが、当該ネジ部21の直径と略同じ直径を有する連結ロッド部84が設けられており、更に、当該連結ロッド部84に連結されて当該ベアリング部に支持される挿入端部83が設けられている。

    尚、当該挿入端部83の直径は、上記した何れの部分の直径よりも小さく設計される事が望ましい。

    上記した本発明において使用される当該ロッド部60の夫々の部分に於ける直径と長さの1具体例を図9に示しておく。

    更に、本発明に於いても当該挿入端部83の下端部は適宜の固定部材67を使用して固定する事が出来る。

    つまり、本発明に於いては、当該接合ロッド部60に於ける当該適宜の車輌本体部と螺合嵌合し得るネジ部を除く部分は、直径が相互に異なる複数個の領域部から構成されている事がのぞましい。

    更に、本発明に於いては、当該接合ロッド部60は、当該ネジ部が設けられている端部とは反対の端部に設けられた直径が最も小さい第1の領域部83は、当該車輪支持部1内で当該摺動片部7に対向する様に設けられている第1のベアリング部66と当該車輌4に対向する様に設けられている第2のベアリング部65の双方の孔部91、92を貫通し得る様な直径を有しており、当該第1の領域部83に隣接する第2の領域部84は、当該第2のベアリング部65の孔部を貫通し得る様な直径を有しており、更に、当該第2の領域部84と当該ネジ部21との間に設けられた第3の領域部85は、当該第2のベアリング部65の孔部の直径よりも大なる直径を有しているが、当該キャップ部61にもうけられた孔部90の直径よりも小さい直径を有している事が望ましい。

    尚、本発明に於ける当該第3の領域部85の構成は、図7におけるネジ込み操作部63と同じ構成を有するものである。

    更に、図8に於けるキャップ部61は、図7における当該キャップ部と同一の構成である。

    本発明に於ける当該第3の領域部85は、当該車輌本体部5に所定の荷重が印加された場合に、当該第2のベアリング部65と当接しえる様に構成されている事が望ましい。

    本発明に於いては、当該車輌が空車時に有っては、当該スプリングが伸びた状態にあり、その結果、当該第3の領域であるロッド部85は、当該キャップ部61から上方に突出し、外部から目視できる状態にある。

    当該部分は、適宜のカバー部を設けて外部から目視できなくなる様にすることも可能である。

    一方、当該車輌が荷重されている場合には、当該スプリング82が例えば、約3cm程度縮むことから、当該当該第3の領域であるロッド部85は当該車輪支持部1の外壁部に隠れて外部から目視できなくなる。

    かかる状態に於いては、当該第2の領域部84のロッド部が当該第2のベアリング65の孔部91を介してスプリング82を押圧しながら下方に降下し、その結果、当該ロッド部85が当該第2のベアリング65の孔部91の表面に接触して停止する事によって、図10に示す様な状態になっている。

    尚、図11は、当該キャップ部61の孔部90の内径と、当該第2のベアリング部65の孔部91の内径と当該第1のベアリング部66の孔部92の内径との関係を示したものであって、当該第1のベアリング66の孔部92の内径は当該第1の領域を形成する当該ロッド部83の直径より大きく、又、当該第2のベアリング65の孔部91の内径は当該第2の領域を形成する当該ロッド部84の直径よりも大きく、且つ当該第3の領域を形成する当該ロッド部85の直径よりも小さく設定されている。

    更に、当該キャップ部61の孔部90の内径は、当該第3の領域を形成する当該ロッド部85の直径よりも大きく設定されている。

    尚、本発明に於ける当該ベアリング部65,66は、適宜のベアリング機構を使用することが可能であり、当該ベアリング部は、公知を方法を利用して当該車輪支持部1の所定の部位にはめ込み処理する事によって設けられた物であっても良い。

    本発明に於いては、上記構成を採用しているので、当該車輪が障害物から降りる場合には、当該車輪2が宙に浮いている段階で当該スプリングが伸びて当該車輪2を下降させるので、着地した瞬間から自重により当該スプリングを押圧する状態を作り出せるので、着地時の衝撃が緩和されることになる。

    次に、本発明に於いて使用される当該当該衝撃吸収機構81の他の具体例を図14を参照しながら詳細に説明する。

    即ち、図7乃至図11に示された当該衝撃吸収機構81の構成は、一本の固定された取り付けロッド部60とスプリングとを使用する構成であり、その結果、当該取り付けロッド部60の下端部は、当該スプリングが圧縮された場合には、車輪支持部内部の空間部に突出する構成になっているので、当該内部空間を予め所定の大きさに設計する必要があり、又、当該突出部がユーザーに損傷を与えると言う危険も有った。

    更には、当該ロッド60そのものの長さも長くなるので、組み立て時或いは使用時に不便を感ずる事が多かった。

    係る欠点を改良するために、図14(A)に示す様に、当該接合ロッド部60に於ける当該第2の領域部84を内部に空間部86が形成された中空円筒体で構成し、当該第1の領域部83を当該接合ロッド部60とは独立した部材として構成し、且つ当該第1の領域部83の直径を当該第2の領域部84を内部に形成された空間部86の内径より小さくすることによって、当該第1の領域部83が当該第2の領域部84に形成された空間部86内に摺動自在に嵌入する様に構成すると同時に、当該第2の領域部84と当該第1の領域部83の先端部との間に適宜のスプリング82を設ける様に構成したものを使用することも可能である。

    係る具体例に於いては、当該第1の領域部83の先端部を当該ベアリング機構66若しくは当該車輪支持部1の一部に固定する事によって、図14(B)に示す様に、当該第2の領域部84は、当該取り付けロッド部60に適宜の押圧力が印加された場合に、当該第1の領域部83の先端部を当該空間部86内部に嵌入を許しながら当該スプリング82に抗して下降し、当該スプリングの反発力と当該押圧力がバランスした所定の位置で停止する事になる。

    係る具体例に於いては、当該第1の領域部83の先端部が例えば、ベアリング機構66に固定されている事によって、当該取り付けロッド部60に適宜の押圧力が印加された場合であっても当該第1の領域部83の先端部が当該ベアリング機構66或いは当該車輪支持部1から下方に突出する事が防止できる。

    上記した本発明に於ける当該車輪構造体20は、台車、車椅子、ベビーカー、シルバーカー、子供搬送車等各種のキャリヤーの前輪として使用可能であり、それによって凹凸や段差或いは障害物の多い移動面を容易に走行する事が可能な車輌を提供する事が出来る。

    例えば、台車の前部キャスターに替え、本発明にかかる当該車輪構造体20を装着したキャスター付台車であって、既存の優れた機能を何ら損ねることなく、安全に段差の解消を可能にする台車が得られる。

    又、車椅子の前部キャスターに替え、本発明にかかる当該車輪構造体20を装着することによって、既存の優れた機能を何ら損ねることなく、安全に段差を通過出来るャスター付車椅子がえられる。

    一方、ベビーカーの前部キャスターに替え、本発明にかかる当該車輪構造体20を装着することによって、既存の優れた機能を何ら損ねることなく、特に子供が複数人同時に乗車する場合には、便利で、安全に段差を通過出来るキャスター付ベビーカーが得られる。

    同様に、シルバーカーの前部キャスターに替え、本発明にかかる当該車輪構造体20を装着することによって、既存の優れた機能を何ら損ねることなく、安全に段差を通過出来るキャスター付シルバーカーがえられる。

    図1は、従来の車輪構造体の一具体例の構成を示す側面図である。

    図2は、従来の車輪構造体に於ける摺動片部の一具体例の構成を示す斜視図である

    図3は、従来の車輪構造体における摺動片部と車輪支持部との関係説明する背面図である。

    図4は、従来の摺動片部の一具体例の構成を示す側面図である。

    図5は、本発明に係る車輪構造体の一具体例の構成を説明する側面図及び裏面図である。

    図6は、本発明に係る車輪構造体の他の具体例の構成を説明する斜視図及び側面図である。

    図7は、本発明に於ける車輪構造体に使用される車体接合部の一具体例の構造を説明する図である。

    図8は、本発明に於ける車輪構造体に使用される車体接合部の他の具体例の構造を説明する図である。

    図9は、本発明に係る車体接合部で使用される接続ロッドの形状を説明する図である。

    図10は、本発明に於ける車輪構造体に使用される車体接合部の機能を説明する図である。

    図11は、本発明に係る車体接合部で使用される車体接合部の機能を説明する図である。

    図12は、本発明に於ける車輪構造体の操作の概要を説明する図である。

    図13は、本発明に使用出来る車両の例を示す図である。

    図14は、本発明に於ける車輪構造体に使用される車体接合部の他の構成を説明する図である。

    符号の説明

    1 車輪支持部 2 車輪 3 車軸 4 車輌 5 車体部 6 車体接合部 7 摺動片部 8 移動面 9 障害物 10 摺動片部の下縁部の外表面 11 湾曲状輪郭部 12 車輪支持部進行方向先端部位置 13 弾性部材 14 磨耗防止部材 20 車輪構造体 21 ネジ嵌合部 22 ロッド部 23 第1の案内面 24 第2の案内面 25 第1の案内ローラー 26 第2の案内ローラー 28 脱落防止部 29 摺動片部の本体部 30 移動面と対向する外表面 31〜33、35 領域 34 段差部 40 カバー部 41 下部、カバー部下縁部 43 摺動片部の先端部 44 後端部 45 底部 46 突起部 47 開口部 50 支持板 51 孔部 52 ローラー 58 車軸 55 磨耗防止部材 56 撃緩衝材 60 取り付けロッド部 61 キャップ部 62 スパナ用のカット部 63 ネジ込み操作部 64 ロッド部端部、挿入端部 65、66 ベアリング機構 67 固定部材 68 穴部 81 衝撃吸収機構 82 スプリング 83 挿入端部、第1の領域部 84 連結ロッド部、第2の領域部 85 ネジ込み操作部、第3の領域部 86 中空部 91、92 ベアリング部の孔部 90 孔部

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