Stretcher

申请号 JP2001324087 申请日 2001-10-22 公开(公告)号 JP2003126149A 公开(公告)日 2003-05-07
申请人 Takano Co Ltd; タカノ株式会社; 发明人 ITO TSUNETARO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To concurrently adjust the depth and angle of a headrest.
SOLUTION: A stretcher is equipped with: a first shaft 2a which is fixed to a frame of the stretcher; a second shaft 2b which is provided in the headrest; a supporting arm 3 which is mounted turnably on the first shaft 2a and turnably supports the second shaft 2b; a turning preventing member 6 which has an inclined part 4 to be pressed, receiving a pressing force, and a retaining part 5, pressed against a peripheral surface of the first or second shaft 2a or 2b, and which can get close to/be separated from the first or second shaft 2a or 2b; a wedge member 8 which has a pressing inclined part 7 pressing the inclined part 4 of the member 6 while sliding, and presses the member 6 against the first or second shaft 2a or 2b by a wedge action produced between the inclined parts 7 and 4; and a load imparting means 9 which imposes a load on the wedge member 8, and maintains a state in which the first and second shafts 2a and 2b are fastened.
COPYRIGHT: (C)2003,JPO
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 患者の頭部を支持するヘッドレストを備えたストレッチャーにおいて、該ストレッチャーのフレームに固定された第1の軸と、前記ヘッドレストに設けられた第2の軸と、前記第1の軸に回転可能に取り付けられるとともに前記第2の軸を回転可能に支持する支持アームと、押圧力を受ける被押圧傾斜部と前記第1の軸または第2の軸の周面に押し付けられる押さえ部とを有し前記第1の軸または第2の軸に対し接近離反可能な回転防止部材と、該回転防止部材の被押圧傾斜部を滑りながら押圧する押圧傾斜部を有しこれら押圧傾斜部および被押圧傾斜部間に生じる楔作用により前記回転防止部材を前記第1の軸または第2の軸に押し付ける楔部材と、
    該楔部材に荷重をかけるとともに前記第1の軸および第2の軸が締め付けられた状態を維持する荷重付与手段とを備え、前記支持アームの前記第1の軸周りの角度およびこの支持アームに対する前記ヘッドレストの角度を一斉に固定できるようにしたことを特徴とするストレッチャー。 【請求項2】 前記第1の軸と第2の軸が平行であり、
    前記回転防止部材はこれら軸を内側から外へ押し付ける一対の部材からなり、前記楔部材は、前記押圧傾斜部が一対の傾斜した平面あるいはこれに近似した面からなる台形あるいはこれに近似した形状であり前記一対の回転防止部材の間に介在し前記荷重付与手段から荷重をかけられて前記2本の軸を外側に押し付けるものであることを特徴とする請求項1記載のストレッチャー。 【請求項3】 患者の頭部を支持するヘッドレストを備えたストレッチャーにおいて、該ストレッチャーのフレームに固定された第1の軸と、前記ヘッドレストに設けられた第2の軸と、前記第1の軸に回転可能に取り付けられるとともに前記第2の軸を回転可能に支持する支持アームと、前記第1の軸および第2の軸と接する方向に可動で各軸を直接または間接的に押圧する傾斜面の楔作用により前記支持アームとの間でこれら軸を締め付け相対回転を防止する楔部材と、該楔部材に対し前記第1の軸および第2の軸を押圧する方向に荷重をかけ各軸が締め付けられた状態を保持する荷重付与手段とを備え、前記支持アームの前記第1の軸周りの角度およびこの支持アームに対する前記ヘッドレストの角度を一斉に固定できるようにしたことを特徴とするストレッチャー。 【請求項4】 前記荷重付与手段をボルトとナットとし、前記支持アームの片側面と前記楔部材に前記ボルトのねじ部を通過させる透孔を設けていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のストレッチャー。 【請求項5】 前記ボルトの頭部または前記ナットを回転不能に収容する凹部を前記楔部材に設けていることを特徴とする請求項4記載のストレッチャー。 【請求項6】 前記第1の軸および第2の軸は平行であり、前記支持アームの片側面と前記楔部材に設けられた前記透孔のいずれか一方をこれら両軸に向けて延びる長孔とし、前記楔部材を両軸に向けて接近離反可能としていることを特徴とする請求項4記載のストレッチャー。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は患者を乗せて移動可能なストレッチャーに関する。 さらに詳述すると、本発明は、患者の頭部を支持する部分にヘッドレストを備えたストレッチャーに関する。 【0002】 【従来の技術】一人では寝起きが困難な患者や老人など(本明細書では総称して「患者」という)が寝た状態のまま移動できるストレッチャーが使用されている。 ストレッチャーによれば、ベッドと同じように患者を仰向けに横たわらせたまま移動することができるし、椅子の状態とすることで着座姿勢へと変えることもできる。 【0003】また、患者の頭部を支持する部分にヘッドレストを備え、ヘッドレストの度と奥行き(ベッド状態時においては高さ、以下同じ)の両方を調整可能とし、使用者に応じた安楽姿勢を提供できるようにしたストレッチャーも使用されている。 このような調整を行うための機構は、例えばヘッドレストと背凭れ部の間に支持アームなどリンクを介在させることによって構成されている。 【0004】このような調整機構すなわち角度調整機構や位置決め機構では、角度調整時や奥行き調整時以外は角度や位置を固定しておく必要があることから、例えば多層のクラッチ板を締め付けた時の摩擦を利用した回転防止機構などが採用されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来の回転防止機構によると、複数の回り対偶(すなわちフレームと支持アームの間の回り対偶および支持アームとヘッドレストの間の回り対偶)に対し回転防止機構が個別に設けられていることから、それぞれの機構を別々に調整しなければならない。 例えばヘッドレストの奥行きと角度の両方を調整する場合、奥行きを調整して所望位置に固定し、その次に角度を調整して固定するというように段階的に調整する必要がある。 また、奥行きのみを調整する場合でも、それに付随して角度調整する必要が生じるなど、調整動作に手間がかかることが多い。 しかも、角度調整機構、位置決め機構のそれぞれが回転防止機構を必要としていることから部品点数削減や小型化の面でも不利である。 【0006】そこで、本発明は、ヘッドレストの奥行き調整と角度調整を同時に行うことができるようにしたストレッチャーを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、患者の頭部を支持するヘッドレストを備えたストレッチャーにおいて、該ストレッチャーのフレームに固定された第1の軸と、ヘッドレストに設けられた第2の軸と、第1の軸に回転可能に取り付けられるとともに第2の軸を回転可能に支持する支持アームと、押圧力を受ける被押圧傾斜部と第1の軸または第2の軸の周面に押し付けられる押さえ部とを有し第1の軸または第2の軸に対し接近離反可能な回転防止部材と、該回転防止部材の被押圧傾斜部を滑りながら押圧する押圧傾斜部を有しこれら押圧傾斜部および被押圧傾斜部間に生じる楔作用により回転防止部材を第1の軸または第2の軸に押し付ける楔部材と、該楔部材に荷重をかけるとともに第1の軸および第2の軸が締め付けられた状態を維持する荷重付与手段とを備え、支持アームの第1の軸周りの角度およびこの支持アームに対するヘッドレストの角度を一斉に固定できるようにしたものである。 【0008】このストレッチャーにおいては、第1の軸を中心として支持アームが回転可能であり、かつ、この支持アームが支持する第2の軸を中心としてヘッドレストが回転可能である。 そして、荷重付与手段による荷重が作用していない状態あるいは作用していても荷重が小さいような状態のとき、両軸は支持アームに対し相対回転可能であるため、支持アームの第1の軸周りの角度および支持アームに対するヘッドレストの角度の調整が可能である。 このため、ヘッドレストの奥行きと角度とを調整することができる。 【0009】一方、楔部材に対し十分な荷重が作用した場合、楔部材は回転防止部材側へ押し付けられる。 このとき、楔部材の押圧傾斜部が回転防止部材の被押圧傾斜部を滑りながら押圧し、楔の作用、すなわち両傾斜部を介し押圧力を伝達することによってストロークは小さいながらも大きな力を得るようにした作用によりこれら回転防止部材を各軸に強力に押し付ける。 この結果、各軸は回転防止部材と支持アームとの間で締め付けられ、支持アームに対する相対回転運動が防止される。 しかも、
    この回転防止に至るまでの動作は各軸ごとに順次行われるのではなく、荷重付与手段や楔部材を操作することにより両軸に対し一斉に行われるため、ヘッドレストの奥行き調整と角度調整とを同時に行うことが可能となる。
    また、この場合において軸をほぼ同時に締め付けるようにすることで一致したタイミングで各軸の相対回転を防止することも可能となる。 【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載のストレッチャーにおいて、第1の軸と第2の軸が平行であり、回転防止部材はこれら軸を内側から外へ押し付ける一対の部材からなり、楔部材は、押圧傾斜部が一対の傾斜した平面あるいはこれに近似した面からなる台形あるいはこれに近似した形状であり一対の回転防止部材の間に介在し荷重付与手段から荷重をかけられて2本の軸を外側に押し付けるものである。 【0011】この場合、荷重をかけられた楔部材が傾斜部間に生ずる楔作用により両側の回転防止部材を外側に押し出し、これら回転防止部材の押さえ部と支持アームとの間で軸を締め付ける。 これにより、平行な2軸の支持アームに対する相対回転運動をほぼ同時に防止し、あるいは荷重を取り除くことによってほぼ同時に許容することができる。 【0012】請求項3記載の発明は、患者の頭部を支持するヘッドレストを備えたストレッチャーにおいて、該ストレッチャーのフレームに固定された第1の軸と、ヘッドレストに設けられた第2の軸と、第1の軸に回転可能に取り付けられるとともに第2の軸を回転可能に支持する支持アームと、第1の軸および第2の軸と接する方向に可動で各軸を直接または間接的に押圧する傾斜面の楔作用により支持アームとの間でこれら軸を締め付け相対回転を防止する楔部材と、該楔部材に対し第1の軸および第2の軸を押圧する方向に荷重をかけ各軸が締め付けられた状態を保持する荷重付与手段とを備え、支持アームの第1の軸周りの角度およびこの支持アームに対するヘッドレストの角度を一斉に固定できるようにしたことを特徴としている。 【0013】楔部材に対し十分な荷重が作用した場合、
    楔部材は荷重作用方向に移動し、傾斜面で軸を直接押圧する。 この結果、各軸は楔部材と支持アームとの間で締め付けられ、支持アームに対し相対回転できなくなる。
    しかも、この回転防止に至るまでの動作は各軸ごとに順次行われるのではなく、荷重付与手段や楔部材を操作することにより両軸に対し一斉に行われるため、ヘッドレストの奥行き調整と角度調整とを同時に行うことが可能となる。 また、この場合において軸をほぼ同時に締め付けるようにすることで一致したタイミングで各軸の相対回転を防止することも可能となる。 【0014】請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のストレッチャーにおいて、荷重付与手段をボルトとナットとし、支持アームの片側面と楔部材にボルトのねじ部を通過させる透孔を設けているものである。 これらボルトとナットを締めることにより、楔部材に対し徐々に荷重をかけ軸を締め付けることができる。 また、ボルトとナットが自然と緩むおそれも少ないため軸の相対回転防止状態を維持しやすい。 【0015】請求項5記載の発明は、請求項4記載のストレッチャーにおいて、ボルトの頭部またはナットを回転不能に収容する凹部を楔部材に設けているものである。 したがってボルト・ナットの空転が生じるようなことがなく、収容されていない側を回すことによって確実に締め付けあるいは解除することができる。 【0016】請求項6記載の発明は、請求項4記載のストレッチャーにおいて、第1の軸および第2の軸は平行であり、支持アームの片側面と楔部材に設けられた透孔のいずれか一方をこれら両軸に向けて延びる長孔とし、
    楔部材を両軸に向けて接近離反可能としているものである。 この場合、長孔のストローク分だけ楔部材が移動可能となる。 したがって、一方の回転防止部材に対する押圧力と他方の回転防止部材に対する押圧力とに偏りが生じているような場合にも、楔部材がいずれかにストロークすることによってこの偏りが吸収され、押圧力が均等化し、これら回転防止部材がほぼ等しい力で各軸に押し付けられる。 このため、両軸はほぼ同時に相対回転不能となり、ほぼ同時に相対回転が許容されるようになる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。 【0018】図1〜図16に本発明のストレッチャー2
    5の一実施形態を示す。 このストレッチャー25は、患者の頭部を支持するヘッドレスト12を備えたもので、
    該ストレッチャー25のフレーム13に固定された第1
    の軸2aと、ヘッドレスト12に設けられた第2の軸2
    bと、第1の軸2aに回転可能に取り付けられるとともに第2の軸2bを回転可能に支持する支持アーム3とにより、ヘッドレスト12の奥行きと角度を変えられるようにしている。 また、本発明にかかるストレッチャー2
    5は、被押圧傾斜部4と押さえ部5を有する回転防止部材6と、押圧傾斜部7を有する楔部材8と、該楔部材8
    に荷重をかける荷重付与手段9とからなる回転防止機構1を備え、支持アーム3の第1の軸2a周りの角度およびこの支持アーム3に対するヘッドレスト12の角度を一斉に固定できるようにしている。 【0019】ストレッチャー25は、寝た状態あるいは座った状態のいずれの患者でも移動できるよう図15に示すように上面を平坦としたベッドと図16に示すような着座可能な椅子とに変型できるもので、患者等を搭乗させたままベッド状態から車椅子状態あるいはその逆へと変型することができる。 ストレッチャー25は、このような形態変更を可能とするため、折り曲げ可能に組み付けた丸パイプからなるフレーム13によって骨組みが形成されている。 フレーム13は、回転する機構は径の異なる丸パイプで形成したヒンジなどの回り対偶によって構成し、伸縮する機構は径の異なるパイプで構成したすべり対偶によって構成することができる。 このフレーム13を例えば軽合金製とすることでストレッチャー2
    5の必要強度を備えつつ軽量化を図ることができる。 【0020】また、ストレッチャー25はベッドあるいは車椅子のいずれの状態においても患者の頭部を支持可能なヘッドレスト12を備えている。 このヘッドレスト12は図12〜図14に示すように第1の軸2aを中心に回転可能な支持アーム3の先端側に回転可能に取り付けられ、これにより、ストレッチャー25のフレーム1
    3に対し車椅子状態時に前後方向へ移動可能(または図示していないがベッド状態時に上下方向へ移動可能)でかつヘッドレスト自体の保持面(本明細書では、患者の頭部を保持する面の意味で使用している)の傾き調整も可能となっている。 例えばパイプからなる第1の軸2a
    は左右のフレーム13に溶接などにより固着されており、支持アーム3はこの第1の軸2aに対し回転可能に取り付けられている。 【0021】また、ヘッドレスト12の保持面と逆の面(裏面)には左右一対のブラケット14が設けられている。 詳しく図示していないがこのブラケット14はヘッドレスト12側で折り曲げられ、この折り曲げ部分をヘッドレスト12の裏面に2箇所(左右で計4箇所)のねじ15で固着されている。 また、パイプなどからなる第2の軸2bが左右のブラケット14に溶接などによって一体化されている。 【0022】支持アーム3は、基端側を第1の軸2aに回転可能に取り付けられるとともに先端側でヘッドレスト12を回転可能に支持する部材で、回転防止機構1によって両軸2a,2bの相対回転運動を防止してヘッドレスト12を所望位置と角度に固定し、あるいは両軸2
    a,2bの相対回転運動を許容してヘッドレスト12の位置および保持面の角度の変更を可能とする。 【0023】この支持アーム3はほぼ半分割される第1
    カバー16と第2カバー17を有し、回転防止部材6、
    楔部材8そして荷重付与手段9を備えている。 対となるカバー16,17は半円形状の凹部を有し、他方側のカバーと組み合わされて軸2a,2bをそれぞれ回転可能に支持する軸孔3a,3bを形成する。 本実施形態では、荷重付与手段9としてボルト9aおよびナット9b
    を用い、これらの締付力を利用して楔部材8の押圧傾斜部7を回転防止部材6の被押圧傾斜部4に押し付けるようにしている。 【0024】回転防止部材6は、軸2a,2bを押圧して軸孔3a,3bの軸受面との間で締め付けこれら軸2
    a,2bの回転運動を防止する部材であり、図8、図9
    (両図では第1の軸2a側の回転防止部材6を図示している)に示すように、押圧力を受ける被押圧傾斜部4と軸2の周面に押し付けられる押さえ部5とを有している。 図1に示すように、回転防止部材6は対称形状の一対の部材が2本の軸2a,2bに対し対称位置に配置されている。 【0025】回転防止部材6の被押圧傾斜部4は図1に示すように楔部材8と接触するように設けられ、楔部材8から押圧力を受けて回転防止部材6を第1の軸2aあるいは第2の軸2bの側へ移動させる斜面である。 本実施形態の場合、被押圧傾斜部4は傾斜角が押圧傾斜部7
    の傾斜角と等しい平面であり、押圧傾斜部7と面接触するようになっている。 また、第1の軸2a,2bの外周面に接触する押さえ部5は、第1の軸2a、第2の軸2
    bを回転不可能となる程度に締め付けるのに適度な摩擦力を生じさせうる形状、例えば本実施形態のように第1
    の軸2a、第2の軸2bの外周形状に合わせて略半円形の凹曲面からなり各軸2a,2bとの大きな接触領域を確保した形状が好適である。 【0026】楔部材8は回転防止部材6の被押圧傾斜部4を滑りながら押圧する押圧傾斜部7を有し、これら押圧傾斜部7および被押圧傾斜部4間に生じる楔作用により回転防止部材6を各軸2a,2bに押し付ける部材である。 本実施形態の楔部材8は図10に示すように平面視矩形であって軸2a,2b側の面に対称形状の一対の押圧傾斜部7を備えた正面視略台形の部材である(図1
    1)。 押圧傾斜部7は図示するように平面からなり、被押圧傾斜部4に面接触するように形成されている。 また、この楔部材8の中央部にはボルト9aのねじ部を通過させる透孔8aが設けられている。 この透孔8aの一部(例えば上側半分程度)はこの透孔8aより大きな略矩形の凹部11とされ、ボルト9aおよびナット9bの空転が生じないようにボルト9aの頭部またはナット9
    bを回転不能な状態で収容できるようになっている。 本実施形態ではナット9bをこの凹部11に落とし込むようにしている(図1)。 【0027】荷重付与手段9として機能するボルト9a
    およびナット9bは、楔部材8を回転防止部材6の被押圧傾斜部4に押し付けるように荷重を付与する。 本実施形態の場合、ボルト9aの頭部を図1に示すように蝶形とし、手動で締め付けあるいは緩めることができるようにしている。 ボルト9aの頭部と第2カバー17の間には滑りやすさを確保するなどの理由から樹脂製ワッシャ18が設けられている。 【0028】また、カバー16,17にはカバー締付用のボルト19のねじ部が通過可能な座22,24付きの透孔21,23が連通するように設けられている(図4
    〜図7)。 本実施形態の場合、カバー16,17を組み合わせた状態で各透孔21,22にボルト19を通し、
    ナット20と嵌合させてカバー16,17を組み付けるようにしている。 ナット20の座22は、例えば図2に示すようにナット20の側面に接する壁面を有し、ナット20の回転を防止しうるように形成されている。 【0029】第2カバー17の中央部には、ボルト9a
    のねじ部を通過させるための透孔10が設けられている。 この透孔10は丸孔であってもよいが、本実施形態のように、両軸2a,2bに対し垂直に延びる長孔となっていることが好ましい。 こうした場合、ボルト9aがこの長孔の中をストローク可能となることから、両軸2
    a,2bに向けて楔部材8がこのストローク分だけ接近離反可能となる。 したがって、例えば回転防止部材6や楔部材8などの形状誤差に起因して一方の回転防止部材6に対する押圧力が他方の回転防止部材6に対する押圧力より小さくなっているなど偏りが生じたとしても、楔部材8がストロークすることによってこのような押圧力の偏りを吸収し、均等化し、ほぼ等しい力でこれら回転防止部材6を第1の軸2aおよび第2の軸2bに押し付ける。 このため、本実施形態の回転防止機構1によれば、両軸2a,2bをほぼ同時に相対回転不能とし、あるいはほぼ同時に相対回転を許容することが可能である。 【0030】本実施形態のストレッチャーにおける回転防止機構1は以下のように機能する。 【0031】まず、両軸2a,2bが締め付けられていない場合、支持アーム3はフレーム13に対し回転可能であり、かつヘッドレスト12は支持アーム3に対して回転可能である。 したがって、ヘッドレスト12を図1
    3や図14に示すように傾き一定に保ちながら前後方向に移動させることができる。 あるいは、任意の位置において任意の傾きとすることもできる。 【0032】ここで、ヘッドレスト12を所望の位置まで移動させ、保持面が所望の角度となるよう調整できたらその位置と傾きを保持したままボルト9aを回して締める。 これにより、楔部材8はボルト9aの頭部側に引っ張り込まれ、楔部材8の押圧傾斜部7が回転防止部材6の被押圧傾斜部4に接触し滑りながら押圧する。 そうすると、各回転防止部材6はこの押圧力を受けてそれぞれ外側へ移動し、押さえ部5で第1の軸2a、第2の軸2bを押し付け、軸孔3a,3bとの間でこれら軸2
    a,2bを締め付けて相対回転を防止する。 このとき、
    両軸2a,2bはほぼ等しい力でほぼ同時に締め付けられることから、ボルト9aを回して締めるという動作だけで支持アーム3とヘッドレスト12とを同時に固定することができ、したがってヘッドレスト12の前後方向位置決めと傾き調整とを一斉に行うことができる。 また、ボルト9a、ナット9bは自然に緩むおそれが少なく、両軸2a,2bが締め付けられた状態を維持することから、ヘッドレスト12は所望の位置と角度に固定されることになり頭部を支持する場合にも不意に動くようなことがない。 【0033】一方、締めたボルト9aを緩めることにより押圧力が解除され、支持アーム3とヘッドレスト12
    は再び回転可能となる。 したがって、この状態においてヘッドレスト12の前後位置と傾きとを再度調整することが可能となる。 【0034】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。 例えば、本実施形態では回転防止機構1をヘッドレスト12に適用したストレッチャー25について説明したがこれは好適な一例に過ぎず、特にこのような形態に限られることはない。 例えば、同じストレッチャー2
    5においてフットレストが前後動(あるいはベッド状態において上下動)可能かつ傾き調整可能に設けられていればこのようなフットレストに対して本発明を適用することができるし、さらにはこのようなストレッチャー以外にも、2本の軸2が支持アーム3等に対し相対回転運動する機構を有し回転防止状態と許容状態との容易な切換が望まれる全ての機器において適用可能である。 【0035】また、本実施形態の被押圧傾斜部4および押圧傾斜部7はいずれも平面であったがこれは好適な一例に過ぎず、楔作用によって軸2a,2bを締め付けることができる限り特に平面に限られることはない。 例えば、これら傾斜部4,7が平面に近似した曲面などであり、この結果、楔部材8が完全な台形でなくこれに近似した形状であっても楔作用を奏する限り軸2a,2bの相対回転を防止することが可能である。 【0036】さらに、本実施形態における回転防止部材6の押さえ部5は軸2a,2bの外周形状に合わせた略半円形の凹曲面からなるものであったが、このような形状に特に限定されることはなく、軸2a,2bとの間で適度な摩擦力を発揮しうるものであれば軸2a,2bと面接触するものであってもあるいは線接触するものであっても構わない。 また、押圧状態で弾性変形するゴムなどのエラストマを押さえ部5に設け軸2a,2bの周面に接触させるようにしてもよい。 あるいは、特に図示していないが、押さえ部5の接触面と軸2a,2bの周面とに軸方向に延びる浅い凹凸を設け、押圧状態において互いを係合させることによって軸2a,2bの相対回転を確実に防止できるようにすることもできる。 なお、本実施形態における軸2a,2bは無段階で相対回転することができたが、このような凹凸を設けた場合の軸2
    a,2bは支持アーム3に対し段階的に相対回転するようになる。 【0037】また、本実施形態では軸2a,2bの相対回転を防止または許容する回転防止機構1について説明したが、回転防止機構1は軸2a,2bのスライドを防止または許容する機構としても機能しうる。 すなわち、
    2本の軸2a,2b(ないしそれ以上の数の軸)が支持アーム3に対し軸方向へ摺動可能で相対移動できる場合、この回転防止機構1を利用し軸2を締め付けることで摺動を防止する一方、締め付けを解除することで摺動を許容することができる。 また、軸2a,2bが回転しながら摺動できる場合には、この回転防止機構1によって回転と摺動とを同時に防止しまたは許容することができる。 【0038】また、本実施形態における楔部材8は側面に押圧傾斜部7を有し回転防止部材6を外側に押し付けるものであったが形状や作用がこのようなものに限られることはなく、例えば両回転防止部材6を内側に抱え込むようにして軸2a,2bの外周側に押し付けるものであっても構わない。 例示すると、図17に示す楔部材8
    のように両軸2a,2bに跨る門形であり門足内側に合掌形の押圧傾斜部7を有しているような場合、両回転防止部材6を内側に押し付け軸2を締め付けることが可能である。 【0039】また、本実施形態ではボルト9aとナット9bとで楔部材8および第2カバー17を挟み込むようにすることで荷重を付与し、緩めることによって楔作用が自然に解除されるようにしたが、このような構成において、例えば楔部材8と第2カバー17との間にコイルスプリングなど戻しばねを設け、楔作用をもたらす押圧力を積極的に解放するようにしてもよい。 【0040】また、楔部材8に対し荷重を付与する形態は、ボルト9aとナット9bとで楔部材8および第2カバー17を挟み込むものに限られない。 例えば、右ねじのボルト9aを逆回転させるとナット9bが外れる方向に動く作用を利用し、楔部材8を押し込むような形態で荷重を付与することも可能である。 【0041】さらに、上述した各形態では回転防止部材6を間に介して軸2a,2bを締め付けるようにしたが、例えば図18に示すように、楔部材8の押圧傾斜部7によってこれら軸2a,2bを直接締め付けることも可能である。 この場合、楔部材8は押圧傾斜部7が奏する楔作用によって軸2a,2bを強く押し付け、支持アーム3との間で締め付けて相対回転を防止する。 また、
    この場合において、楔部材8によって各軸2a,2bを締め付けるようにするが押圧傾斜部7の表面にはゴムなどエラストマを設けて間接的に締め付けるようにし、接触領域を増やして軸2a,2bの相対回転を確実に防止できるようにしてもよい。 図18では押圧傾斜部7を平面としているが、軸2a,2bの周面に合わせた曲面とするなど形状は適宜変更することができる。 【0042】また、本実施形態では第1の軸2aと第2
    の軸2bとが平行に配置されている場合について説明したが、本発明の適用範囲は特にこのような場合には限らず、例えば両軸2a,2bが平行でないような場合についても適用可能である。 【0043】 【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項1記載のストレッチャーによると、荷重付与手段を操作することにより第1の軸および第2の軸と支持アームとの間の相対回転防止状態と相対回転許容状態とを一斉に切り換えることができる。 このため、ヘッドレストの奥行き調整と角度調整を同時に行うことが可能となり、それぞれの調整を順次別々に行うときのような煩わしさがない。 また、2本の軸に対し荷重付与手段や楔部材は単一部材で済むため部品点数削減や小型化の面で有利となる。 【0044】また、請求項2記載のストレッチャーによると、荷重をかけられた楔部材が傾斜部間に生ずる楔作用により両側の回転防止部材を外側に押し出し、これら回転防止部材の押さえ部と支持アームとの間で軸を締め付けさせる。 これにより、平行な2軸の支持アームに対する相対回運動をほぼ同時に防止し、あるいは荷重を取り除くことによってほぼ同時に許容することができる。 【0045】請求項3記載のストレッチャーによると、
    請求項1の場合と同様、荷重付与手段を操作することにより第1の軸および第2の軸と支持アームとの間の相対回転防止状態と相対回転許容状態とを一斉に切り換えることができる。 このため、ヘッドレストの奥行き調整と角度調整を同時に行うことが可能となり、それぞれの調整を順次別々に行うときのような煩わしさがない。 また、2本の軸に対し荷重付与手段や楔部材は単一部材で済むため部品点数削減や小型化の面で有利となる。 【0046】さらに請求項4記載のストレッチャーによると、ボルトとナットを締めることにより楔部材に対し徐々に荷重をかけ軸を締め付けることができる。 また、
    ボルトとナットが自然と緩むおそれも少ないため軸の相対回転防止状態を維持しやすい。 【0047】請求項5記載のストレッチャーによると、
    ボルトの頭部またはナットを回転不能に収容する凹部を楔部材に設けているため、ボルト・ナットの空転が生じるようなことがなく、収容されていない側を回すことによって軸を確実に締め付けあるいは解除することができる。 【0048】また、請求項6記載のストレッチャーによると、長孔のストローク分だけ楔部材を移動可能としているため、一方の回転防止部材に対する押圧力と他方の回転防止部材に対する押圧力とに生じた偏りを吸収し、
    押圧力を均等化し、これら回転防止部材をほぼ等しい力で各軸に押し付けることができる。

    【図面の簡単な説明】 【図1】本発明にかかるストレッチャーの回転防止機構の構造を示す正面からの断面図である。 【図2】回転防止機構の平面図である。 【図3】回転防止機構の底面図である。 【図4】第1カバーの平面図である。 【図5】第1カバーの正面図である。 【図6】第2カバーの平面図である。 【図7】第2カバーの正面図である。 【図8】回転防止部材の平面図である。 【図9】回転防止部材の正面図である。 【図10】楔部材の平面図である。 【図11】楔部材の正面図である。 【図12】ストレッチャーのヘッドレストに適用された回転防止部材を示す図である。 【図13】ストレッチャーのヘッドレストに適用された回転防止部材を示す図である。 【図14】ストレッチャーのヘッドレストに適用された回転防止部材を示す図である。 【図15】ベッド状態のストレッチャーの側面図である。 【図16】車椅子状態のストレッチャーの側面図である。 【図17】本発明の別の実施形態を示す概略図である。 【図18】楔部材によって軸を直接押圧するようにした回転防止機構の正面からの断面図である。 【符号の説明】 1 回転防止機構2a 第1の軸2b 第2の軸3 支持アーム3a 軸孔3b 軸孔4 被押圧傾斜部5 押さえ部6 回転防止部材7 押圧傾斜部8 楔部材9 荷重付与手段9a ボルト9b ナット10 透孔11 凹部12 ヘッドレスト13 フレーム25 ストレッチャー

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