Stopper structure of magnetic floating type vibration proof bed

申请号 JP30391594 申请日 1994-12-07 公开(公告)号 JPH08154782A 公开(公告)日 1996-06-18
申请人 Delta Kogyo Co Ltd; デルタ工業株式会社; 发明人 NAKAHIRA HIROSHI;
摘要 PURPOSE: To prevent the collision of magnetic pole surfaces by setting the mutual shapes of upper and lower stoppers so that a head body abuts on a height of an upper limit and a top end face abuts on a height of a lower limit.
CONSTITUTION: The repulsive force of magnets is excessive in the absent state of load of a stretcher, etc., on the bed body 3 and, therefore, the bed body 3 rises up to the upper limit position of a permissible range. Consequently, a buffer material 7 of the upper stopper 62 abuts on the side part of the lower stopper 61 and the upper stopper 62 is put into the state of pressing the lower stopper 61. Then, the vibration of the bed 3 by the vibration of a vehicle is effectively prevented. Next, the bed body 3 tends to descend beyond the permissible range when the stretcher is placed on the bed body 3, but the base of the bed body 3 abuts on the peak part of the lower stopper 62 and does not descend any more. The magnetic pole surface of the lower permanent magnet 51a and the magnetic pole surface of the upper permanent magnet 52a do not come into collision against each other and the failure of the magnets is effectively prevented.
COPYRIGHT: (C)1996,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 ベッド本体が車両のフロア上にリンク機構を介して水平姿勢で上下動可能に設けられ、かつ、磁気の反発力で浮上するように構成された車両用磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造であって、ベッド本体の底面およびフロアの上面の内のいずれか一方または双方には、ベッド本体がフロアに対する上下動の許容範囲から外れることを阻止するストッパが設けられていることを特徴とする磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造。
  • 【請求項2】 ベッド本体が車両のフロア上にリンク機構を介して水平姿勢で上下動可能に設けられ、かつ、磁気の反発力で浮上するように構成された車両用磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造であって、ベッド本体から上部ストッパが垂下され、フロアには上記上部ストッパに対応した下部ストッパが立設され、ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態で上部ストッパと下部ストッパとが互いに当止するように上部ストッパおよび下部ストッパの相互の形状が設定され、上記許容範囲の下限高さにベッド本体が位置した状態で上部ストッパまたは下部ストッパの先端面がフロアまたはベッド本体に当止するように上部ストッパまたは下部ストッパが寸法設定されていることを特徴とする特徴とする磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造。
  • 【請求項3】 上記リンク機構は平行四辺形リンク機構が用いられ、上記上部ストッパおよび下部ストッパは柱状に形成され、これらのストッパは、ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態でそれぞれの一側部が当止するように位置設定されていることを特徴とする請求項2記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造。
  • 【請求項4】 上記上部ストッパおよび下部ストッパの先端部には互いに対向した方向に延びる上部突起および下部突起が設けられ、ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態で上記上部突起と下部突起とが互いに当止するとともに、
    ベッド本体が上記上限高さよりも低位に位置した状態で上記上部突起と下部突起との当止が解除されるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造。
  • 【請求項5】 上記上部ストッパおよび下部ストッパの互いに当止する部分、およびフロアまたはベッド本体に当止する上部ストッパまたは下部ストッパの先端面には緩衝材が設けられていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、磁気の反発を利用してフロア上にベッド本体を浮上させるように構成された磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】従来、図5に示すような防振ベッドが知られている。 この防振ベッドBは、フロアF上に支持軸回りに回動自在に設けられた前後方向一対の支持ロッドRと、これら支持ロッドRの先端部に支持軸によって軸支されたベッド本体B1とから基本構成されている。 そして、上記前後一対の支持ロッドRと、ベッド本体B1
    と、フロアFとで平行四辺形のリンク構造が形成され、
    ベッド本体B1はこのリンク構造に規制された状態で上下動可能になっている。

    【0003】このようなベッド本体B1の底面部とフロアFとに、互いに同極を対向させた磁石Mが設けられ、
    この磁石Mの反発力とベッド本体B1の重量とがバランスした状態で、図5の(イ)に示すように、ベッド本体B1はフロアF上に磁気浮上している。 このような防振ベッドBを例えば救急自動車に備付け、患者を乗せたストレッチャSをベッド本体B1上に載置すると、ベッド本体B1上にはそれらの重量も加算され、上記磁石Mの反発力に抗してベッド本体B1が下降し、図5の(ロ)
    に示すように、磁石Mの反発力と上記加算された重量とが適正に釣り合った状態になる。 この状態で磁石Mの反発力に起因した弾性力により車体の振動が吸収されるため、車体の振動はベッド本体B1に直接伝わらないようになっている。

    【0004】従って、防振ベッドBを介してストレッチャS上に横臥している患者には走行中の車両の振動は直接伝わらないため横臥状態は安定する。 このような磁力浮上式の防振構造は、振動吸収効率がバネ方式のものに比べて優れており、かつ構造も簡単であるため、今後多くの防振構造が磁力浮上方式に取って代わられる状況にある。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記のような防振ベッドBにおいては、ベッド本体B1上に救急患者を乗せたストレッチャS等の負荷が加わった状態で、それらの重量と磁石Mの反発力とが適正にバランスし、確実に振動が吸収されるように設計されているため、ベッド本体B1上に上記負荷が加わっていない状態では、図5の(イ)に示すように、ベッド本体B1は上方に跳上がった状態になっている。

    【0006】従って、ベッド本体B1上に負荷のない状態で車両を走行させると、フロアFの振動によって軽いベッド本体B1がガタガタと振動し、搭乗者に不快感を与えるという問題点を有していた。

    【0007】また、逆にベッド本体B1に対する負荷が過大であると、フロアFの振動に起因するベッド本体B
    1のフロアFに対する上下動によって上下の磁石Mの磁極面同士が激突することがあり、このような激突が生じると磁石Mが破損するという問題点を有していた。

    【0008】本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、適正な上下動の許容範囲内にベッド本体を維持することができ、その結果ベッド本体の跳上りや磁石の磁極面同士の衝突を阻止することが可能な磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造を提供することを目的としている。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造は、ベッド本体が車両のフロア上にリンク機構を介して平姿勢で上下動可能に設けられ、かつ、磁気の反発力で浮上するように構成された車両用磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造であって、ベッド本体の底面およびフロアの上面の内のいずれか一方または双方には、ベッド本体がフロアに対する上下動の許容範囲から外れることを阻止するストッパが設けられていることを特徴とするものである。

    【0010】本発明の請求項2記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造は、ベッド本体が車両のフロア上にリンク機構を介して水平姿勢で上下動可能に設けられ、
    かつ、磁気の反発力で浮上するように構成された車両用磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造であって、ベッド本体から上部ストッパが垂下され、フロアには上記上部ストッパに対応した下部ストッパが立設され、ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態で上部ストッパと下部ストッパとが互いに当止するように上部ストッパおよび下部ストッパの相互の形状が設定され、上記許容範囲の下限高さにベッド本体が位置した状態で上部ストッパまたは下部ストッパの先端面がフロアまたはベッド本体に当止するように上部ストッパまたは下部ストッパが寸法設定されていることを特徴とするものである。

    【0011】本発明の請求項3記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造は、請求項2記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造において、上記リンク機構は平行四辺形リンク機構が用いられ、上記上部ストッパおよび下部ストッパは柱状に形成され、これらのストッパは、
    ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態でそれぞれの一側部が当止するように位置設定されていることを特徴とするものである。

    【0012】本発明の請求項4記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造は、請求項2記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造において、上記上部ストッパおよび下部ストッパの先端部には互いに対向した方向に延びる上部突起および下部突起が設けられ、ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態で上記上部突起と下部突起とが互いに当止するとともに、ベッド本体が上記上限高さよりも低位に位置した状態で上記上部突起と下部突起との当止が解除されるように構成されていることを特徴とするものである。

    【0013】本発明の請求項5記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造は、請求項2乃至4のいずれかに記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造において、上記上部ストッパおよび下部ストッパの互いに当止する部分、およびフロアまたはベッド本体に当止する上部ストッパまたは下部ストッパの先端面には緩衝材が設けられていることを特徴とするものである。

    【0014】

    【作用】上記請求項1記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、ベッド本体の底面およびフロアの上面の内のいずれか一方または双方には、ベッド本体がフロアに対する上下動の許容範囲から外れることを阻止するストッパが設けられているため、ベッド本体上に負荷がない場合は、磁気の反発力によってベッド本体は上方に押し上げられるが、許容範囲の上限高さでストッパの作用によってベッド本体は許容範囲の上限以上には上昇しない。

    【0015】また、ストッパの作用によって上記許容範囲の下限高さ以下にはベッド本体が下降しないため、上下の磁極面の衝突が阻止される。

    【0016】上記請求項2記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、ベッド本体の車幅方向の側部から垂下された上部ストッパと、フロアに立設された下部ストッパとは、ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態で互いに当止するように形状設定されているため、ベッド本体上に負荷がない場合は、磁気の反発力によってベッド本体は上方に押し上げられるが、許容範囲の上限高さで上部ストッパと下部ストッパとが互いに当止し、この当止状態は磁気の反発力によって強固なものになる。 従って、車両の振動によってもベッド本体ががたつくことはない。

    【0017】また、上記許容範囲の下限高さにベッド本体が位置した状態で上部ストッパまたは下部ストッパの先端面がフロアまたはベッド本体に当止するように上部ストッパまたは下部ストッパが寸法設定されているため、この当止によって上下の磁極面の衝突が阻止される。

    【0018】上記請求項3記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、ベッド本体が上限高さに到達したときは上部ストッパおよび下部ストッパのそれぞれの互いに対向した側面同士が当止し、ベッド本体のそれ以上の上昇が阻止される。

    【0019】上記請求項4記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、ベッド本体が上限高さに到達したときには、上部突起と下部突起とが互いに当止し、
    ベッド本体のそれ以上の上昇が阻止される。

    【0020】上記請求項5記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、上部ストッパおよび下部ストッパの互いに当止する部分、およびフロアまたはベッド本体に当止する上部ストッパまたは下部ストッパの先端面にそれぞれ設けられた緩衝材によって各ストッパ同士の衝突、および、いずれかのストッパの先端面とフロアまたはベッド本体との間の衝突時の衝撃が緩和される。

    【0021】

    【実施例】図1は、本発明に係るストッパ構造が適用された防振ベッドの一例を示す斜視図である。 まずこの図に基づき防振ベッド1について説明する。 防振ベッド1
    は、車両のフロアFに車長方向に平行に配設されたフレーム2と、このフレーム2の上部に所定の間隔を置いて設けられたベッド本体3と、このベッド本体3と上記フレーム2との間に介在された車幅方向一対のリンクロッド4と、ベッド本体をフロアF上に浮上させる磁気浮上機構5とから構成されている。

    【0022】上記フレーム2の上面部には、車長方向一対の下部軸受21が設けられているとともに、ベッド本体3の車幅方向両側部の底面には上記下部軸受21に対応した上部軸受31が設けられている。 この上部軸受3
    1は、下部軸受21の直上よりも若干後方(図1の右方)にずらせた位置に設けられている。

    【0023】上記ベッド本体3は、金属製の平板のプレス加工により下部に開口を有する直方体状に加工されている。 このベッド本体3の上面部に車長方向に延びる案内凹部32が凹設され、この案内凹部32によって、ベッド本体3上のストレッチャSの車輪S1が案内されるようになっている。

    【0024】上記リンクロッド4は、前方(図1の左方)の下部軸受21とベッド本体3の前方の上部軸受3
    1との間に差し渡された車長方向一対の前方リンク腕4
    1と後方リンク腕42とから構成されている。 上記前方リンク腕41は、前方の下部軸受21に支持された車幅方向に延びるリンク軸41aと、前方の上部軸受31に支持された車幅方向に延びるリンク軸41bとによって軸支され、それら両リンク軸41a,41b回りに回転自在になっている。

    【0025】また、上記後方リンク腕42は、後方の下部軸受21に支持された車幅方向に延びるリンク軸42
    aと、後方の上部軸受31に支持されたリンク軸42b
    とによって軸支され、それら両リンク軸42a,42b
    回りに回転可能になっている。

    【0026】そして、上記前方リンク腕41の有効長(リンク軸間の距離)と後方リンク腕42の有効長とは同じ長さに寸法設定され、かつ、互いに平行に配設されている。 従って、両リンク腕41,42と、リンク軸4
    1a,42a間のフレーム2と、リンク軸41b,42
    b間のベッド本体3とで平行四辺形のリンク機構が形成されている。

    【0027】一方、上記磁気浮上機構5は、ベッド本体3の裏面部に設けられた上部磁石収容箱52と、一対のフレーム2間に設けられた下部磁石収容箱51と、上記上部磁石収容箱52内に収容固定された上部永久磁石5
    2aと、上記下部磁石収容箱51内に収容固定された下部永久磁石51aとから構成されている。 上記上部磁石収容箱52は下面部に開口を有しているとともに、下部磁石収容箱51は上面部に開口を有しており、それらの開口は互いに対向するように位置設定されている。 また、上記各磁石収容箱51,52に収容された下部永久磁石51aと上部永久磁石52aとは互いに同極が対向されており、それらの反発力によってベッド本体3はフロアF上に浮上した状態になっている。

    【0028】従って、車両に上下方向の振動が発生してフロアFが上下動すると、この上下動は磁気浮上機構5
    の下部永久磁石51aと上部永久磁石52aとの間に働く磁気の反発力を介してベッド本体3に伝えられるが、
    上記磁気の反発力は弾性部材としての機能を有しているとともに、ベッド本体3は慣性によって現位置を維持しようとするため、フロアFがベッド本体3に対しリンクロッド4を介して上下動する状態になり、その結果フロアFの振動がベッド本体3に直接伝えられることが回避され、ベッド本体3は確実に防振される。

    【0029】そして、本発明においては、上記のような防振ベッド1の車幅方向両側部の中央部にベッド本体3
    の上下動を許容範囲内に抑えるストッパ構造6が設けられている。 本実施例においては、上記ストッパ構造6
    は、ベッド本体3の車幅方向の両側部から垂下された板状の上部ストッパ62と、この上部ストッパ62に対応するようにフレーム2上に立設された下部ストッパ61
    とから構成されている。

    【0030】そして、ベッド本体3のフロアFに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体3が位置した状態で上部ストッパ62と下部ストッパ61とが互いに当止するように上部ストッパ62および下部ストッパ6
    1の相互の形状および寸法が設定されている。 本実施例においては、上記上部ストッパ62としてL型材が用いられ、このL形材の一側部がベッド本体3の裏面に溶接その他で固定され、他方の側部が垂下されている。 また、上記下部ストッパ61として柱状に形成され、この柱状体は後方の側面が上部ストッパ62の前方の側面に対応した状態でフレーム2上に立設されている。

    【0031】また、本実施例においては、下部ストッパ61の上下方向の長さを上部ストッパ62の上下方向の長さよりも長く寸法設定し、ベッド本体3が許容範囲の下限高さに到達した状態で、下部ストッパ61の頂部がベッド本体3の裏面に当止するようにしている。

    【0032】そして、上記ベッド本体3の上下動の許容範囲については、下限値はベッド本体3が下降しても下部永久磁石51aの磁極面と、上部永久磁石52aの磁極面とが当接しない高さ寸法に設定され、上限値は磁気の反発力によって上昇する負荷のないベッド本体3の上死点に到達する手前の高さ寸法に設定されている。

    【0033】なお、本発明は、下部ストッパ61の長さを上部ストッパ62の長さよりも長く寸法設定することに限定されるものではなく、下部ストッパ61を上部ストッパ62よりも長く寸法設定し、ベッド本体3が許容範囲の下限高さに到達した状態で上部ストッパ62の下端部がフレーム2に当止するようにしてもよい。

    【0034】そして、本実施例においては、下部ストッパ61の上部ストッパ62に対向した面、および下部ストッパ61の上端面にゴム等の弾力性を備えた緩衝材7
    が取り付けられており、これらの緩衝材7によって下部ストッパ61と上部ストッパ62との衝突時の衝撃や、
    ベッド本体3の裏面部と下部ストッパ61の頂部との衝突時の衝撃が緩和されるようになっている。

    【0035】以下本実施例の作用について図2および図3を基に説明する。 図2および図3は、防振ベッドの側面視の説明図であり、図2は、はベッド本体が許容範囲の上限位置にある状態、図3は、ベッド本体が許容範囲の下限位置にある状態をそれぞれ示している。

    【0036】まず、図2に示すように、ベッド本体3上にストレッチャS等の負荷がない状態では、ベッド本体3の重量に比べて磁気浮上機構5の磁気の反発力が過大であるため、ベッド本体3は許容範囲の上限位置まで上昇し、その結果上部ストッパ62の緩衝材7が下部ストッパ61の側部に当止し、上部ストッパ62が下部ストッパ61を押圧した状態になっている。 従って、車両の振動によってベッド本体3が振動することが有効に抑止される。

    【0037】つぎに、ベッド本体3の上に救急患者の乗せられたストレッチャSが載置されると、その重量がベッド本体3に加算されるため、ベッド本体3はその重量増加分だけ下降し、通常は許容範囲内の高さ位置にあって、磁気浮上機構5の作用によりフロアFが振動したとき許容範囲内でフロアFに対して上下動する。

    【0038】そして、車両がバウンドするなどしてフロアFが大きく上下動すると、ベッド本体3のフロアFに対する上下動の振幅が大きくなり、許容範囲を越えてベッド本体3が下降しようとするが、図3に示すように、
    ベッド本体3の底面が下部ストッパ61の頂部に当止し、それ以上は下降しないため、下部永久磁石51aの磁極面と上部永久磁石52aの磁極面とは互いに衝突することはなく、磁石の破損が有効に防止される。

    【0039】図4は、他の例のストッパ構造が適用された防振ベッドを示す斜視図である。 本実施例のストッパ構造6aを除く防振ベッド1aの構造は先の例の防振ベッド1と全く同じである。 そして本実施例においては、
    ストッパ構造6aは、フレーム2の中央上部に固定された断面視がコ字形状の下部ストッパ63と、この下部ストッパ63に対応してベッド本体3の車幅方向の側部底面に設けられた断面視がコ字形状の上部ストッパ64とから構成されている。

    【0040】そして、上記下部ストッパ63は、コ字形状の開口を磁気浮上機構5の方向に向けた状態でフレーム2に固定されている。 この下部ストッパ63の上部には車長方向に延びる下部突起63aが形成されている。
    一方、上記上部ストッパ64は、コ字形状の開口を外方に向けた状態でベッド本体3の底面に固定されている。
    この上部ストッパ64の下部には車長方向に延びる上部突起64aが形成されている。

    【0041】そして、上記下部突起63aが、上部突起64aよりも上部に位置した状態で下部ストッパ63の上部と上部ストッパ64の下部とが互いに対向するように位置設定されている。

    【0042】そして、本実施例の場合は、下部ストッパ63の高さは、ベッド本体3の下限高さにおいてその底部が下部突起63aと当止するように寸法設定されているとともに、上部ストッパ64の高さは、ベッド本体3
    の上限高さにおいて、下部突起63aと上部突起64a
    とが互いに当止するように寸法設定されている。

    【0043】従って、本実施例の防振ベッド1aにおいては、ベッド本体3上に負荷がないときは磁気浮上機構5の磁気の反発力によってベッド本体3は上方に上昇するが、上死点に到る手前で上部突起64aが下部突起6
    3aに当止するとともに、ベッド本体3上に過剰の負荷が加わりベッド本体3が下降しても、ベッド本体3の底面が下部突起63aに当止し、それ以上は下降しない。

    【0044】従って、負荷のない状態のベッド本体3が車両の振動によってがたついたり、負荷の過多によるベッド本体3の下降によって、磁気浮上機構5の上下の磁極面が衝突し、磁石が破損するような不都合は有効に回避することができる。

    【0045】なお、以上の実施例においては、上部ストッパおよび下部ストッパは防振ベッド1の車幅方向の両側部に設けられているが、本発明は、上部ストッパおよび下部ストッパが防振ベッド1の車幅方向の両側部に設けられることに限定されるものではなく、車長方向のいずれかの側部の中央部に一組だけを設けるようにしてもよい。

    【0046】また、以上の実施例においては、ベッド本体3およびフレーム2にそれぞれ下部ストッパおよび上部ストッパが設けられ、これらの相互干渉やこれらとベッド本体3またはフロアFとの間の干渉を利用してベッド本体3が上下動の許容範囲を越えないようにしているが、本発明は、ベッド本体3およびフレーム2にそれぞれ上部ストッパおよび下部ストッパを設けることに限定されるものではなく、ストッパの位置設定および寸法設定を適切に行うことにより、ベッド本体3またはフロアFにのみ設けたストッパで、ベッド本体3の上下動の範囲を許容範囲内に規制することが可能である。

    【0047】

    【発明の効果】本発明の請求項1記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、ベッド本体の底面およびフロアの上面の内のいずれか一方または双方には、ベッド本体がフロアに対する上下動の許容範囲から外れることを阻止するストッパが設けられているため、ベッド本体上に負荷がない場合は、磁気の反発力によってベッド本体は上方に押し上げられるが、許容範囲の上限高さでストッパの作用によってベッド本体は許容範囲の上限以上には上昇せず、また、ベッド本体上の負荷が過大になっても、ストッパの作用によって上記許容範囲の下限高さ以下にはベッド本体が下降しないため、上下の磁極面の衝突が阻止され、ベッド本体のガタツキや磁石の破損が有効に防止される。

    【0048】本発明の請求項2記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、ベッド本体の車幅方向の側部から垂下された上部ストッパと、フロアに立設された下部ストッパとは、ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態で互いに当止するように形状設定されているため、ベッド本体上に負荷がない場合は、磁気の反発力によってベッド本体は上方に押し上げられるが、許容範囲の上限高さで上部ストッパと下部ストッパとが互いに当止し、この当止状態は磁気の反発力によって強固なものになる。 従って、車両の振動によってもベッド本体ががたつくことはない。

    【0049】また、上記許容範囲の下限高さにベッド本体が位置した状態で上部ストッパまたは下部ストッパの先端面がフロアまたはベッド本体に当止するように上部ストッパまたは下部ストッパが寸法設定されているため、この当止によって上下の磁極面の衝突が確実に阻止される。

    【0050】従って、ベッド本体を適正な上下動の許容範囲内に維持することができるとともに、ベッド本体の跳上りや磁石の磁極面同士の衝突を阻止することが可能になり、上記衝突による騒音の発生を有効に抑止し、かつ、磁石の破損を有効に防止することができ好都合である。

    【0051】本発明の請求項3記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、リンク機構は平行四辺形リンク機構が用いられ、上部ストッパおよび下部ストッパは柱状に形成され、これらのストッパは、ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態でそれぞれの一側部が当止するように位置設定されているため、ベッド本体が上限高さに到達したときは上部ストッパおよび下部ストッパのそれぞれの互いに対向した側面同士が当止し、ベッド本体のそれ以上の上昇が阻止される。

    【0052】本発明の請求項4記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、上部ストッパおよび下部ストッパの先端部には互いに対向した方向に延びる上部突起および下部突起が設けられ、ベッド本体のフロアに対する上下動の許容範囲の上限高さにベッド本体が位置した状態で上部突起と下部突起とが互いに当止するとともに、ベッド本体が上記上限高さよりも低位に位置した状態で上記上部突起と下部突起との当止が解除されるように構成されているため、ベッド本体が上限高さに到達したときには、上部突起と下部突起とが互いに当止し、
    ベッド本体のそれ以上の上昇が阻止される。

    【0053】本発明の請求項5記載の磁気浮上式防振ベッドのストッパ構造によれば、上部ストッパおよび下部ストッパの互いに当止する部分、およびフロアまたはベッド本体に当止する上部ストッパまたは下部ストッパの先端面には緩衝材が設けられているため、これらの緩衝材によって各ストッパ同士の衝突時、および、いずれかのストッパの先端面とフロアまたはベッド本体との間の衝突時の衝撃が緩和され、騒音の発生が抑止される等快適なドライブを行う上で有効である。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明に係るストッパ構造の一例が適用された防振ベッドを示す斜視図である。

    【図2】図1に示すストッパ構造の作用を説明するための側面視の説明図であり、下部ストッパと上部ストッパとが互いに当止した状態を示している。

    【図3】図1に示すストッパ構造の作用を説明するための側面視の説明図であり、下部ストッパの頂部とベッド本体とが互いに当止した状態を示している。

    【図4】本発明に係るストッパ構造の他の例が適用された防振ベッドを示す斜視図である。

    【図5】従来の磁気浮上式防振ベッドの側面視の説明図であり、(イ)はベッド本体上に負荷がない状態、
    (ロ)はベッド本体上に負荷がある状態をそれぞれ示している。

    【符号の説明】

    1 防振ベッド 2 フレーム 21 下部軸受 3 ベッド本体 31 上部軸受 32 案内凹部 4 リンクロッド 41 前方リンク腕 42 後方リンク腕 41a,41b,42a,42b リンク軸 5 磁気浮上機構 51 下部永久磁石収容箱 51a 下部永久磁石 52 上部磁石収容箱 52a 上部永久磁石 6 ストッパ構造 61,63 下部ストッパ 62,64 上部ストッパ 63a 下部突起 64a 上部突起 F フロア S ストレッチャ S1 車輪

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