基地局及び無線端末

申请号 JP2017519147 申请日 2016-05-11 公开(公告)号 JPWO2016185967A1 公开(公告)日 2018-03-15
申请人 京セラ株式会社; 发明人 安達 裕之; 榮祝 剛洋; チャン ヘンリー;
摘要 本実施形態に係る基地局は、セルを管理する基地局であって、リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、前記セル内に 位置 する無線端末の周辺に存在しない場合、前記無線端末に対して、制御情報を送信するコントローラを備える。前記制御情報は、前記リレーUEになり得る他の無線端末を発見するためにディスカバリ 信号 の送信を開始するための情報である。
权利要求

セルを管理する基地局であって、 リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、前記セル内に位置する無線端末の周辺に存在しない場合、前記無線端末に対して、制御情報を送信するコントローラを備え、 前記制御情報は、前記リレーUEになり得る他の無線端末を発見するためにディスカバリ信号の送信を開始するための情報である基地局。前記コントローラは、前記リレー端末が周辺に存在しないこと又は前記リレー端末が周辺に存在しなくなることを示す報告を前記無線端末から受信した場合に、前記制御情報を送信する請求項1に記載の基地局。前記制御情報は、前記リレー端末になり得る前記他の無線端末の発見にのみ用いられる送信リソースプールに関する情報、前記ディスカバリ信号の送信電に関する情報、前記ディスカバリ信号を送信する期間において、近傍サービスにおける同期に関する信号を送信するための情報、及び、前記ディスカバリ信号に用いられるアプリケーションコードを指定するための情報の少なくともいずれかの情報を含む請求項1に記載の基地局。前記同期に関する信号を送信するための情報は、前記同期に関する信号に含める識別子を含む請求項3に記載の基地局。前記コントローラは、前記リレーUEになり得る前記他の無線端末を発見したことを示す報告を前記無線端末から受信した場合に、前記基地局と前記他の無線端末との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始する請求項1に記載の基地局。前記コントローラは、前記報告に、前記他の無線端末から送信された同期に関する信号の受信レベルを示す情報が含まれる場合、当該受信レベルを示す情報に基づいて、前記UE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始するか否かを判定する請求項5に記載の基地局。前記コントローラは、前記リレー端末になり得る前記他の無線端末に対して、前記ディスカバリ信号の受信を開始するための第2の制御情報を送信する請求項1に記載の基地局。前記コントローラは、前記制御情報に含まれる少なくとも一部の情報を前記第2の制御情報に含める請求項7に記載の基地局。前記コントローラは、前記無線端末を発見したことを示す報告を前記他の無線端末から受信した場合に、前記基地局と前記他の無線端末との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始する請求項1に記載の基地局。前記コントローラは、前記報告に、前記無線端末から送信された同期に関する信号の受信レベルを示す情報が含まれる場合、当該受信レベルを示す情報に基づいて、前記UE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始するか否かを判定する請求項9に記載の基地局。セル内に位置する無線端末であって、 近傍サービスにおけるディスカバリ信号を受信するレシーバと、 前記無線端末が、リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末になり得る場合に、前記ディスカバリ信号の受信に応じて、前記リレー端末になり得る無線端末が送信する特別なディスカバリ信号の送信を開始するトランスミッタと、を備える無線端末。前記トランスミッタは、前記特別なディスカバリ信号を送信する期間において、前記特別なディスカバリ信号だけでなく、近傍サービスにおける同期に関する信号も送信する請求項11に記載の無線端末。前記トランスミッタは、前記特別なディスカバリ信号に含めた識別子を、前記セルを管理する基地局に送信する請求項11に記載の無線端末。前記トランスミッタは、前記特別なディスカバリ信号の送信前に、前記特別なディスカバリ信号に含める識別子の割り当てを前記セルを管理する基地局又はネットワーク装置に要求し、 前記トランスミッタは、前記要求に応じて前記基地局又はネットワーク装置から割り当てられた識別子を含む前記特別なディスカバリ信号を送信する請求項11に記載の無線端末。前記特別なディスカバリ信号は、前記無線端末と前記セルを管理する基地局との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続が確立されていないことを示す情報を含む請求項11に記載の無線端末。セルを管理する基地局であって、 リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、前記セル内に位置する第1の無線端末の周辺に存在しない場合、前記第1の無線端末の位置情報と、前記リレー端末になり得る第2の無線端末の位置情報とに基づいて、前記第1の無線端末のデータを中継する前記リレー端末に前記第2の無線端末がなるべきか否かを判定するコントローラを備える基地局。前記コントローラは、前記第2の無線端末が自身の位置情報を報告するための情報を前記第2の無線端末に送信する請求項16に記載の基地局。前記無線端末から前記リレー端末が周辺に存在しないことを示す報告を受信するレシーバを備え、 前記コントローラは、前記報告に含まれる前記第1の無線端末の位置情報に基づいて、前記リレー端末に前記第2の無線端末がなるべきか否かを判定する請求項16に記載の基地局。前記コントローラは、前記第1の無線端末のデータを中継する前記リレー端末に前記第2の無線端末がなるべきと判定した場合、近傍サービスにおけるディスカバリ信号の送信を開始するための制御情報を前記第2の無線端末に送信する請求項16に記載の基地局。前記無線端末から前記無線信号に関する報告を受信するレシーバを備え、 前記報告に基づいて、前記第2の無線端末に前記第1の無線端末のデータを中継させるか否かを決定する請求項19に記載の基地局。

说明书全文

本出願は、通信システムにおいて用いられる基地局及び無線端末に関する。

移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、近傍サービス(ProSe:Proximity−based Services)の仕様策定が進められている。

ここで、ProSeには、第1の無線端末(ProSe UE−to−Network Relay)が、ネットワーク圏外の第2の無線端末(Remote UE)とネットワークとの間で第2の無線端末のデータ(トラフィック)を中継するUE−to−ネットワーク中継が含まれる。

3GPP技術仕様書 「TS 23.303 V12.4.0」 2015年3月19日

しかしながら、現状の仕様では、UE−to−ネットワーク中継の詳細が策定されていないため、UE−to−ネットワーク中継を有効に活用できない可能性がある。

そこで、本出願は、UE−to−ネットワーク中継を有効に活用可能とすることを目的とする。

一の実施形態に係る基地局は、セルを管理する基地局であって、リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、前記セル内に位置する無線端末の周辺に存在しない場合、前記無線端末に対して、制御情報を送信するコントローラを備える。前記制御情報は、前記リレーUEになり得る他の無線端末を発見するためにディスカバリ信号の送信を開始するための情報である。

一の実施形態に係る無線端末は、セル内に位置する無線端末であって、リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、前記無線端末の周辺に存在しない場合に、近傍サービスにおけるディスカバリ信号の送信を開始するための制御情報を受信するレシーバと、前記制御情報に基づいて、前記ディスカバリ信号の送信を開始するコントローラと、を備える。

一の実施形態に係る無線端末は、セル内に位置する無線端末であって、近傍サービスにおけるディスカバリ信号を受信するレシーバと、前記無線端末が、リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末になり得る場合に、前記ディスカバリ信号の受信に応じて、前記リレー端末になり得る無線端末が送信する特別なディスカバリ信号の送信を開始するトランスミッタと、を備える。

一の実施形態に係る無線端末は、セル内に位置する無線端末であって、リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、他の無線端末の周辺に存在しない場合に、前記リレーUEになり得る無線端末を発見するためのディスカバリ信号の受信を開始するための制御情報を受信するレシーバと、前記制御情報に基づいて、前記ディスカバリ信号の受信を開始するコントローラと、を備える。

一の実施形態に係る基地局は、セルを管理する基地局であって、リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、前記セル内に位置する第1の無線端末の周辺に存在しない場合、前記第1の無線端末の位置情報と、前記リレー端末になり得る第2の無線端末の位置情報とに基づいて、前記第1の無線端末のデータを中継する前記リレー端末に前記第2の無線端末がなるべきか否かを判定するコントローラを備える。

図1は、LTEシステムの構成を示す図である。

図2は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。

図3は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。

図4は、実施形態に係るUE−to−ネットワーク中継を説明するための図である。

図5は、UE100のブロック図である。

図6は、eNB200のブロック図である。

図7は、実施形態に係る動作環境を説明するための図である。

図8は、実施形態に係る動作例1を説明するための図である。

図9は、実施形態に係る動作例2を説明するための図である。

図10は、実施形態に係る動作例3を説明するための図である。

図11は、実施形態に係る動作例4を説明するための図である。

図12は、ProSe UE−to−ネットワークリレーセットアップ手順を説明するための図である。

図13は、ネットワーク圏外(OoC:Out of Coverage)のリモートUEにより開始されるProSe UE−to−ネットワークリレーの手順を説明するための図である。

図14は、ネットワーク圏内(InC:In Coverage)のリモートUEにより開始されるProSe UE−to−ネットワークリレーの手順を説明するための図である。

[実施形態の概要] 現状の仕様では、UE−to−ネットワーク中継の詳細が策定されてなく、特に、ユーザ端末の周辺(近傍)にリレー端末(ProSe UE−to−Network Relay)が存在しないケースについてのUE−to−ネットワーク中継の詳細が策定されていない。そこで、本出願は、ユーザ端末の周辺にリレー端末が存在しない場合に、UE−to−ネットワーク中継を実行するためのリレーUEを確立可能とすることを目的の一つとする。

実施形態に係る基地局は、セルを管理する基地局であって、リモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、前記セル内に位置する無線端末の周辺に存在しない場合、前記無線端末に対して制御情報を送信するコントローラを備える。前記制御情報は、前記リレーUEになり得る他の無線端末を発見するためにディスカバリ信号の送信を開始するための情報である。

前記コントローラは、前記リレー端末が周辺に存在しないこと又は前記リレー端末が周辺に存在しなくなることを示す報告を前記無線端末から受信した場合に、前記制御情報を送信してもよい。

前記制御情報は、前記リレー端末になり得る前記他の無線端末の発見にのみ用いられる送信リソースプールに関する情報、前記ディスカバリ信号の送信電に関する情報、前記ディスカバリ信号を送信する期間において、近傍サービスにおける同期に関する信号を送信するための情報、及び、前記ディスカバリ信号に用いられるアプリケーションコードを指定するための情報の少なくともいずれかの情報を含んでもよい。

前記同期に関する信号を送信するための情報は、前記同期に関する信号に含める識別子を含んでもよい。

前記コントローラは、前記リレーUEになり得る前記他の無線端末を発見したことを示す報告を前記無線端末から受信した場合に、前記基地局と前記他の無線端末との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始してもよい。

前記コントローラは、前記報告に、前記他の無線端末から送信された同期に関する信号の受信レベルを示す情報が含まれる場合、当該受信レベルを示す情報に基づいて、前記基地局と前記他の無線端末との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始するか否かを判定してもよい。

前記コントローラは、前記リレー端末になり得る前記他の無線端末に対して、前記ディスカバリ信号の受信を開始するための第2の制御情報を送信してもよい。

前記コントローラは、前記制御情報に含まれる少なくとも一部の情報を前記第2の制御情報に含めてもよい。

前記コントローラは、前記無線端末を発見したことを示す報告を前記他の無線端末から受信した場合に、前記基地局と前記他の無線端末との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始してもよい。

前記コントローラは、前記報告に、前記無線端末から送信された同期に関する信号の受信レベルを示す情報が含まれる場合、当該受信レベルを示す情報に基づいて、前記基地局と前記他の無線端末との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始するか否かを判定してもよい。

実施形態に係る無線端末は、セル内に位置する無線端末であって、ネットワーク圏外のリモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、前記無線端末の周辺に存在しない場合に、近傍サービスにおけるディスカバリ信号の送信を開始するための制御情報を受信するレシーバと、前記制御情報に基づいて、前記ディスカバリ信号の送信を開始するコントローラと、を備える。

実施形態に係る無線端末は、セル内に位置する無線端末であって、近傍サービスにおけるディスカバリ信号を受信するレシーバと、前記無線端末が、ネットワーク圏外のリモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末になり得る場合に、前記ディスカバリ信号の受信に応じて、前記リレー端末になり得る無線端末が送信する特別なディスカバリ信号の送信を開始するトランスミッタと、を備える。

前記トランスミッタは、前記特別なディスカバリ信号を送信する期間において、前記特別なディスカバリ信号だけでなく、近傍サービスにおける同期に関する信号も送信してもよい。

前記トランスミッタは、前記特別なディスカバリ信号に含めた識別子を、前記セルを管理する基地局に送信してもよい。

前記トランスミッタは、前記特別なディスカバリ信号の送信前に、前記特別なディスカバリ信号に含める識別子の割り当てを前記セルを管理する基地局又はネットワーク装置に要求してもよい。前記トランスミッタは、前記要求に応じて前記基地局又はネットワーク装置から割り当てられた識別子を含む前記特別なディスカバリ信号を送信してもよい。

前記特別なディスカバリ信号は、前記無線端末と前記セルを管理する基地局との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続が確立されていないことを示す情報を含んでもよい。

実施形態に係る無線端末は、セル内に位置する無線端末であって、ネットワーク圏外のリモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、他の無線端末の周辺に存在しない場合に、前記リレーUEになり得る無線端末を発見するためのディスカバリ信号の受信を開始するための制御情報を受信するレシーバと、前記制御情報に基づいて、前記ディスカバリ信号の受信を開始するコントローラと、を備える。

実施形態に係る基地局は、セルを管理する基地局であって、ネットワーク圏外のリモート端末とネットワークとの間で直接通信によりデータを中継するリレー端末が、前記セル内に位置する第1の無線端末の周辺に存在しない場合、前記第1の無線端末の位置情報と、前記リレー端末になり得る第2の無線端末の位置情報とに基づいて、前記第1の無線端末のデータを中継する前記リレー端末に前記第2の無線端末がなるべきか否かを判定するコントローラを備える。

前記コントローラは、前記第2の無線端末が自身の位置情報を報告するための情報を前記第2の無線端末に送信してもよい。

前記基地局は、前記無線端末から前記リレー端末が周辺に存在しないことを示す報告を受信するレシーバを備えてもよい。前記コントローラは、前記報告に含まれる前記第1の無線端末の位置情報に基づいて、前記リレー端末に前記第2の無線端末がなるべきか否かを判定してもよい。

前記コントローラは、前記第1の無線端末のデータを中継する前記リレー端末に前記第2の無線端末がなるべきと判定した場合、近傍サービスにおけるディスカバリ信号の送信を開始するための制御情報を前記第2の無線端末に送信してもよい。

前記基地局は、前記無線端末から前記無線信号に関する報告を受信するレシーバを備える。前記報告に基づいて、前記第2の無線端末に前記第1の無線端末のデータを中継させるか否かを決定してもよい。

[実施形態] (移動通信システム) 以下において、実施形態に係る移動通信システムであるLTEシステムについて説明する。図1は、LTEシステムの構成を示す図である。

図1に示すように、LTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。また、セルラネットワークのオペレータにより管理されない外部ネットワークには、Server400が設けられる。

UE100は、無線端末に相当する。UE100は、移動型の通信装置であり、セル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100の構成については後述する。

E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200の構成については後述する。

eNB200は、1又は複数のセルを管理している。eNB200は、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータ(以下、単に「データ」という)のルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能等を有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される。「セル」は、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用される。

EPC20は、コアネットワークに相当する。EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300と、P−GW(Packet Data Network Gateway)350とを含む。MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御等を行う。S−GWは、データの転送制御を行う。MME/S−GW300は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。E−UTRAN10及びEPC20は、ネットワークを構成する。P−GW350は、外部ネットワークから(及び外部ネットワークに)ユーザデータを中継する制御を行う。

Server400は、ProSeアプリケーションサーバ(ProSe Application Server)である。この場合、Server400は、ProSeにおいて用いられる識別子を管理する。例えば、Server400は、「EPC ProSe ユーザID」及び「ProSeファンクションID」を記憶する。また、Server400は、「アプリケーションレイヤユーザID」と「EPC ProSe ユーザID」とをマッピングする。

図2は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図2に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されている。第1層は、物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。

物理層は、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。

MAC層は、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理、及びランダムアクセス手順等を行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、スケジューラを含む。当該スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE100への割当リソースブロックを決定する。

RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してデータ及び制御信号が伝送される。

PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。

RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のためのメッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE100はRRCコネクティッド状態(コネクティッド状態)である。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がない場合、UE100はRRCアイドル状態(アイドル状態)である。

RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理及びモビリティ管理等を行う。

図3は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ適用される。

図3に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのシンボル及び1つのサブキャリアにより1つのリソースエレメント(RE)が構成される。また、UE100に割り当てられる無線リソース(時間・周波数リソース)のうち、周波数リソースはリソースブロックにより特定でき、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により特定できる。

下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、主に下りリンク制御信号を伝送するための物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)として使用される領域である。PDCCHの詳細については後述する。また、各サブフレームの残りの部分は、主に下りリンクデータを伝送するための物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)として使用できる領域である。

上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、主に上りリンク制御信号を伝送するための物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)として使用される領域である。各サブフレームにおける残りの部分は、主に上りリンクデータを伝送するための物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)として使用できる領域である。

(近傍サービス) 以下において、近傍サービス(ProSe:Proximity−based Services)について説明する。ProSeにおいて、複数のUE100は、eNB200を介さない直接的な無線リンクを介して各種の信号を送受信する。ProSeにおける直接的な無線リンクは、「サイドリンク(Sidelink)」と称される。

「Sidelink」は、直接ディスカバリ及び直接通信のためのUE−UE間インターフェイスである。「Sidelink」は、PC5インターフェイスに対応する。PC5は、直接ディスカバリ、直接通信及び近傍サービスによるUE−to−ネットワーク中継のための制御及びユーザプレーンのために用いられる近傍サービスを利用可能なUE間の参照点である。PC5インターフェイスは、ProSeにおけるUE−UE間インターフェイスである。

ProSeのモードとしては、「直接ディスカバリ(Direct Discovery)」及び「直接通信(Direct Communication)」の2つのモードが規定されている。

直接ディスカバリは、特定の宛先を指定しないディスカバリ信号をUE間で直接的に伝送することにより、相手先を探索するモードである。また、直接ディスカバリは、PC5を介してE−UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)における直接無線信号を用いて、UEの近傍における他のUEを発見するための手順である。或いは、直接ディスカバリは、E−UTRA技術で2つのUE100の能力のみを用いて、近傍サービスを実行可能な他のUE100を発見するために近傍サービスを実行可能なUE100によって採用される手順である。直接ディスカバリは、UE100がE−UTRAN10(eNB200(セル))によってサービスが提供される場合にのみ、サポートされる。UE100は、セル(eNB200)に接続又はセルに在圏している場合、E−UTRAN10によってサービスが提供され得る。

ディスカバリ信号(ディスカバリメッセージ)の送信(アナウンスメント)のためのリソース割り当てタイプには、UE100が無線リソースを選択する「タイプ1」と、eNB200が無線リソースを選択する「タイプ2(タイプ2B)」と、がある。

「Sidelink Direct Discovery」プロトコルスタックは、物理(PHY)層、MAC層、及びProSeプロトコルを含む。UE(A)の物理層とUE(B)の物理層との間では、物理サイドリンクディスカバリチャネル(PSDCH)と称される物理チャネルを介してディスカバリ信号が伝送される。UE(A)のMAC層とUE(B)のMAC層との間では、サイドリンクディスカバリチャネル(SL−DCH)と称されるトランスポートチャネルを介してディスカバリ信号が伝送される。

直接通信は、特定の宛先(宛先グループ)を指定してデータをUE間で直接的に伝送するモードである。また、直接通信は、いずれのネットワークノードを通過しない経路を介してE−UTRA技術を用いたユーザプレーン伝送による、近傍サービスを実行可能である2以上のUE間の通信である。

直接通信のリソース割り当てタイプには、直接通信の無線リソースをeNB200が指定する「モード1」と、直接通信の無線リソースをUE100が選択する「モード2」と、がある。

直接通信プロトコルスタックは、物理(PHY)層、MAC層、RLC層、及びPDCP層を含む。UE(A)の物理層とUE(B)の物理層との間では、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)を介して制御信号が伝送され、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介してデータが伝送される。また、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)を介して同期信号等が伝送されてもよい。UE(A)のMAC層とUE(B)のMAC層との間では、サイドリンク共有チャネル(SL−SCH)と称されるトランスポートチャネルを介してデータが伝送される。UE(A)のRLC層とUE(B)のRLC層との間では、サイドリンクトラフィックチャネル(STCH)と称される論理チャネルを介してデータが伝送される。

(UE−to−ネットワーク中継) 以下において、UE−to−ネットワーク中継について、図4を用いて説明する。図4は、実施形態に係るUE−to−ネットワーク中継を説明するための図である。

図4において、リモートUE(Remote UE)は、ネットワーク圏外(Out−of−Network)に位置するUEである。すなわち、リモートUEは、セルのカバレッジ外に位置する。尚、リモートUEは、セルのカバレッジ内に位置する場合も有り得る。従って、リモートUEは、E−UTRAN10によって直接サービスが提供されないUE100(E−UTRAN10によってサーブ(serve)されないUE100)である。また、リモートUE100は、後述するリレーUEを介してパケットデータネットワーク(PDN:Packet Data Network)と通信できる。リモートUEは、公衆安全(Public Safety)のためのUE(ProSe−enabled Public Safety UE)であってもよい。

なお、「ProSe−enabled Public Safety UE」は、HPLMN(Home Public Land Mobile Network)が公衆安全のための使用を許可するように構成されている。「ProSe−enabled Public Safety UE」は、近傍サービスを利用可能である。「ProSe−enabled Public Safety UE」は、近傍サービスにおける手順及び公衆安全のための特定の能力をサポートしている。例えば、「ProSe−enabled Public Safety UE」は、公衆安全のための情報を近傍サービスにより送信する。公衆安全のための情報とは、例えば、災害(地震・火災など)に関する情報、消防関係者又は警察関係者に用いられる情報などである。

リモートUEは、後述するように、リレーUEからProSe中継サービスを提供される。ProSe中継サービスが提供されるリモートUEとProSe中継サービスを提供するリレーUEとの間で、UE−to−ネットワーク中継が実行される。

リレーUE(ProSe UE−to Network Relay)は、ProSe中継サービスをリモートUEのために提供する。具体的には、リレーUEは、リモートUEのためにパケットデータネットワークとの通信のサービス継続性を提供する。従って、リレーUEは、リモートUEとネットワークとの間でデータ(ユニキャストトラフィック)を中継する。リレーUEは、近傍サービス(直接通信)によりリモートUEのデータ(トラフィック)を中継する。具体的には、リレーUEは、PC5インターフェイスを介してリモートUEから受信したデータ(上りトラフィック)を、Uuインターフェイス(LTE−Uu)又はUnインターフェイス(LTE−Un)を介してeNB200に中継する。また、リレーUEは、Uuインターフェイス又はUnインターフェイスを介してeNB200から受信したデータ(下りトラフィック)をPC5インターフェイスを介してリモートUEへ中継する。リレーUEは、ネットワーク内(セルのカバレッジ内)にのみ位置する。

また、リレーUEは、公衆安全のための通信に関係する任意のタイプのトラフィックを中継できる包括的な機能を提供することができる。

リレーUEとリモートUEは、物理層間でデータ及び制御信号を伝送できる。同様に、リレーUEとリモートUEは、MAC層間、RLC層間及びPDCP層間でデータ及び制御信号を伝送できる。さらに、リレーUEは、PDCP層の上位層としてIPリレー(IP−Relay)層を有してもよい。リモートUEは、PDCP層の上位層としてIP層を有してもよい。リレーUEとリモートUEとは、IPリレー層とIP層との間でデータ及び制御信号を伝送できる。また、リレーUEは、IPリレー層とIP−GW350のIP層との間でデータを伝送できる。

なお、リレーUEは、AS層(Access Stratum)において、ブロードキャストを用いてリモートUEにデータ(トラフィック)を送信できる。リレーUEは、AS層において、ユニキャストを用いてリモートUEにデータを送信してもよい。なお、UE−to−ネットワーク中継がブロードキャストを用いて実行されている場合、リレーUEとリモートUEとの間において、AS層におけるフィードバックは行われないが、NAS層(Non Access Stratum)におけるフィードバックは行われてもよい。また、UE−to−ネットワーク中継がユニキャストを用いて実行されている場合、AS層におけるフィードバックが行われてもよい。

(無線端末) 以下において、実施形態に係るUE100(無線端末)について説明する。図5は、UE100のブロック図である。図5に示すように、UE100は、レシーバ(Receiver:受信部)110、トランスミッタ(Transmitter:送信部)120、及びコントローラ(Controller:制御部)130を備える。レシーバ110とトランスミッタ120とは、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。

レシーバ110は、コントローラ130の制御下で各種の受信を行う。レシーバ110は、アンテナを含む。レシーバ110は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してコントローラ130に出力する。

なお、UE100は、「ProSe−enabled Public Safety UE」である場合、レシーバ110は、異なる2つの周波数における無線信号を同時に受信可能である。例えば、UE100は、2つのレシーバ110(2 RX Chain)を有する。UE100は、一方のレシーバ110によりセルラ用の無線信号を受信でき、他方のレシーバ110によりProSe用の無線信号を受信できる。

トランスミッタ120は、コントローラ130の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ120は、アンテナを含む。トランスミッタ120は、コントローラ130が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。

コントローラ130は、UE100における各種の制御を行う。コントローラ130は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行うベースバンドプロセッサと、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサは、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。

UE100は、GNSS受信機を備えていてもよい。GNSS受信機は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信して、受信した信号をコントローラ130に出力する。或いは、UE100は、UE100の位置情報を取得するためのGPS機能を有していてもよい。

(基地局) 以下において、実施形態に係るeNB200(基地局)について説明する。図6は、eNB200のブロック図である。図6に示すように、eNB200は、トランスミッタ(送信部)210、レシーバ(受信部)220、コントローラ(制御部)230、及びバックホール通信部240を備える。トランスミッタ210とレシーバ220は、一体化されたトランシーバ(送受信部)であってもよい。

トランスミッタ210は、コントローラ230の制御下で各種の送信を行う。トランスミッタ210は、アンテナを含む。トランスミッタ210は、コントローラ230が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナから送信する。

レシーバ220は、コントローラ230の制御下で各種の受信を行う。レシーバ220は、アンテナを含む。レシーバ220は、アンテナが受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してコントローラ230に出力する。

コントローラ230は、eNB200における各種の制御を行う。コントローラ230は、プロセッサ及びメモリを含む。メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、及びプロセッサによる処理に使用される情報を記憶する。プロセッサは、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号等を行うベースバンドプロセッサと、メモリに記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサは、後述する各種の処理及び上述した各種の通信プロトコルを実行する。

バックホール通信部240は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。バックホール通信部240は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信等に使用される。

(実施形態に係る動作環境) 次に、実施形態に係る動作環境について、図7を用いて説明する。図7は、実施形態に係る動作環境を説明するための図である。

図7に示すように、UE100−1は、eNB200(DeNB:Donor eNB)が管理するセル内に位置する。UE100−1は、eNB200とセルラ通信(LTE−Uu)を実行可能である。UE100−1は、RRCコネクティッド状態である。或いは、UE100−1は、RRCアイドル状態であってもよい。UE100−1は、eNB200と通信を行う場合に、RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態に移行してもよい。

UE100−1は、セルの外側に向かって移動している。UE100−1は、セルのカバレッジ外に位置する場合、リモートUEになり得る。

UE100−2は、eNB200が管理するセル内に位置する。UE100−2は、eNB200とセルラ通信(LTE−Uu)を実行可能である。UE100−2は、RRCコネクティッド状態である。或いは、UE100−2は、RRCアイドル状態であってもよい。UE100−2は、eNB200と通信を行う場合に、RRCアイドル状態からRRCコネクティッド状態に移行してもよい。

UE100−2は、後述する動作例1では、リレーUEである。この場合、UE100−2は、eNB200とリレーUEとの間でUE−to−ネットワーク中継用の接続を確立している。

一方、UE100−2は、後述する動作例2〜4では、初期状態においてリレーUEではない。UE100−2は、リレーUEになり得るUE(Potential Relay UE)である。UE100−2は、リレーUEとして機能する能力を有する。

(実施形態に係る動作) 次に、実施形態に係る動作について説明する。具体的には、実施形態に係る動作を、以下の動作例1から4を例に挙げて説明する。

なお、以下で説明するUE100が実行する処理(動作)について、UE100が備えるレシーバ110、トランスミッタ120、コントローラ130の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、UE100が実行する処理として説明する。同様に、以下で説明するeNB200が実行する処理(動作)について、eNB200が備えるトランスミッタ210、レシーバ220、コントローラ230、バックホール通信部240の少なくともいずれかが実行するが、便宜上、eNB200が実行する処理として説明する。

動作例1は、UE100−1の周辺(近傍)にリレーUEが存在するケースである。一方、動作例2から4は、UE100−1の周辺(近傍)にリレーUEが存在しないケースである。

(1)動作例1 実施形態に係る動作例1について、図8を用いて説明する。図8は、実施形態に係る動作例1を説明するための図である。

図8に示すように、ステップS110において、eNB200は、リレーUEが送信するシグナリングの測定トリガとなる閾値(以下、第1閾値)をUE100−1に送信する。eNB200は、第1閾値をブロードキャスト(例えば、SIB)によりUE100−1に送信してもよいし、個別シグナリング(dedicated signaling)によりUE100−1に送信してもよい。UE100は、eNB200から受信した第1閾値を設定する。

また、eNB200は、リレーUEが送信するシグナリングの測定結果を報告トリガとなる閾値(以下、第2閾値)をUE100−1に送信してもよい。第1閾値と第2閾値との値は同じであってもよいし、異なる値であってもよい。例えば、「第1閾値≧第2閾値」であってもよい。第2閾値は、A1トリガ閾値であってもよい。UE100−1は、サービングセルからの参照信号の受信レベルがA1トリガ閾値(第2閾値)を越えた場合に、測定報告を送信する。

ステップS120において、UE100−1は、第1閾値に基づいて、セル端に位置することを検出する。具体的には、UE100−1は、eNB200(セル)からの無線信号が第1閾値を下回った場合に、自身がセル端に位置することを検出する。UE100−1は、第1閾値に基づいて自身がセル端に位置することを検出した場合、ステップS130の処理を実行する。

ステップS130において、UE100−1は、リレーUEの探索を開始する。具体的には、UE100−1は、リレーUEが送信するシグナリングの測定(モニタ)を開始する。

ステップS140において、UE100−2は、ディスカバリ信号及び同期信号のそれぞれを送信する。本明細書において、同期信号は、同期に関する無線信号である。同期信号は、ProSeにおける同期を取るための無線信号(SLSS:Sidelink Synchronisation Signal)だけでなく、「MasterInformationBlock−SL」メッセージを含む無線信号を含んでもよい。なお、無線信号(SLSS)は、プライマリ同期信号(P−SLSS:Primary−SLSS)及びセカンダリ同期信号(S−SLSS:Secondary−SLSS)を含む。

UE100−2は、送信するディスカバリ信号と同期信号との関係を通知するために、ディスカバリ信号により同期信号(SLSS)との関係を示す識別子を通知してもよい。この識別子は、同期信号送信に用いた同期信号識別子であってもよい。UE100−2は、ディスカバリ信号(ディスカバリメッセージ)にこの識別子を含めてもよい。

或いは、UE100−2は、「MasterInformationBlock−SL」メッセージによりUE−to−ネットワーク中継を実施中である旨を通知してもよい。この場合、「MasterInformationBlock−SL」メッセージは、このメッセージとディスカバリ信号との関係を示す識別子を含んでもよい。この識別子は、ディスカバリ信号で通知するUE100−2の識別子(UE ID)又は100−2の識別子の一部であってもよい。

或いは、UE100−2は、送信するディスカバリ信号のスクランブリングに用いる識別子(ID)として、特別な識別子を使用してもよい。この識別子は、同期信号送信に利用する同期信号識別子(SLSS ID)であってもよい。

UE100−1は、UE100−2からのシグナリング(ディスカバリ信号及び同期信号の少なくとも一方)に基づく測定を行う。例えば、UE100−2からのシグナリングの受信レベル(RSRP(Reference Signal Received Power)及び/又はRSRQ(Reference Signal Received Quality))を測定する。なお、UE100−1は、第2閾値を設定していない場合には、ステップS160の処理を実行してもよい。

ステップS150において、UE100−1は、第2閾値に基づいて、セル端に位置することを検出する。具体的には、UE100−1は、eNB200からの無線信号が第2閾値を下回った場合に、自身がセル端に位置することを検出する。UE100−1は、第2閾値に基づいて、自身がセル端に位置することを検出した場合、ステップS160の処理を実行する。

ステップS160において、UE100−1は、リレーUEが送信するシグナリングの測定結果をeNB200に報告する。

なお、UE100−1は、隣接セルからの参照信号の受信レベル(RSRP及び/又はRSRQ)を測定し、測定結果が閾値(以下、第3閾値)よりも高い場合には、UE100−2からのシグナリングの測定結果の報告を省略してもよい。

eNB200は、測定結果に基づいて、UE100−1のデータを中継するリレーUEとしてUE100−2を選択する。eNB200は、UE100−1のデータを中継するようにUE100−2に指示する。これにより、UE100−1が、セルのカバレッジ外に移動しても、UE100−2がUE100−1のデータを中継可能である。その結果、UE100−1は、ネットワーク圏外に移動した場合であっても、ネットワークとの通信を継続可能である。UE100−1がネットワークと通信不能になった後に、UE−to−ネットワーク中継のための準備を実行する場合に比べて、UE100−1は、迅速にネットワークとの通信を継続できる。

(2)動作例2 実施形態に係る動作例2について、図9を用いて説明する。図9は、実施形態に係る動作例2を説明するための図である。動作例1と同様の部分は、説明を省略する。

動作例2では、動作例1において、UE100−1が、リレーUEが送信するシグナリングを測定できないケースである。なお、上述したように、UE100−2は、リレーUEとして機能する能力を有する。しかしながら、UE100−2は、初期状態において、リレーUEではない。

図9に示すように、ステップS210において、UE100−1は、リレーUEが送信するシグナリングの測定結果をeNB200に報告する。ステップS210の報告は、ステップS160の報告に対応する。

ここで、測定結果の報告は、UE100−1の周辺にリレーUEが存在しないことを示す報告であり、例えば、UE100−1は、リレーUEが送信するシグナリングを受信できなかったことを示す情報を含む。

eNB200は、報告に基づいて、UE100−1の周辺にリレーUEが存在しないことを認識する。

ステップS220において、eNB200は、ステップS210における報告の受信に応じて、リレーUEがUE100−1の周辺に存在しない場合、リレーUEになり得るUE(Potential Relay UE)を発見するために、ディスカバリ信号の送信を開始するための制御情報(Discovery transmission configuration & initiation)を送信する。

制御情報は、(リレーUEになり得る他のUEの発見にのみ用いられる)送信リソースプールに関する情報、ディスカバリ信号の送信電力に関する情報、ディスカバリ信号を送信する期間において、近傍サービスにおける同期信号(同期に関する信号)を送信するための情報、及び、ディスカバリ信号に用いられるアプリケーションコードを指定するための情報の少なくともいずれかの情報を含んでいてもよい。

UE100−1は、制御情報に基づいて、ディスカバリ信号を送信するための設定を行う。

ステップS230において、UE100−1は、ディスカバリ信号の送信を開始する。ディスカバリ信号は、リレーUEになり得るUEを発見するための専用のディスカバリ信号であってもよい。

UE100−1は、制御情報が送信リソースプールを含む場合には、送信リソースプール内の無線リソースを用いて、ディスカバリ信号を送信する。送信リソースプールは、リレーUEになり得る他のUEの発見にのみ用いられるリソースプールであってもよい。

UE100−1は、制御情報がディスカバリ信号の送信電力に関する情報を含む場合、当該情報に基づく送信電力でディスカバリ信号を送信する。

例えば、当該情報は、送信電力の範囲を規定するディスカバリレンジ(Large,Middle,Smallのいずれか)を示す情報であってもよい。或いは、当該情報は、送信電力の直値を示してもよい。

UE100−1は、制御情報が同期信号を送信するための情報を含む場合、ディスカバリ信号を送信する期間において、同期信号も送信する。なお、同期信号は、上述の通り、同期に関する無線信号であり、ProSeにおける同期を取るための無線信号(SLSS)だけでなく、「MasterInformationBlock−SL」メッセージを含む無線信号を含んでもよい。

また、UE100−1は、送信するディスカバリ信号と同期信号との関係を通知するために、ディスカバリ信号により同期信号(SLSS)との関係を示す識別子を通知してもよい。この識別子は、同期信号送信に用いた同期信号識別子であってもよい。UE100−1は、ディスカバリ信号(ディスカバリメッセージ)にこの識別子を含めてもよい。

或いは、UE100−1は、「MasterInformationBlock−SL」メッセージにより、リレーUEになり得るUEを発見するためにディスカバリ信号を送信している旨を通知してもよい。この場合、「MasterInformationBlock−SL」メッセージは、このメッセージとディスカバリ信号との関係を示す識別子を含んでもよい。この識別子は、ディスカバリ信号で通知するUE100−1の識別子(UE ID)又はUE100−1の識別子の一部であってもよい。

或いは、UE100−1は、送信するディスカバリ信号のスクランブリングに用いる識別子(ID)として、特別な識別子を使用してもよい。この識別子は、同期信号送信に利用する同期信号識別子(SLSS ID)であってもよい。

同期信号を送信するための情報は、同期信号に含める識別子を含んでもよい。この識別子は、同期信号専用の識別子であってもよい。UE100−1は、同期信号を送信する場合、当該識別子を含める。

UE100−1は、制御情報がディスカバリ信号に用いられるアプリケーションコードを指定するための情報を含む場合、指定されたアプリケーションコードを用いてディスカバリ信号を送信する。

ディスカバリ信号のモニタするUE100−2は、UE100−1からのディスカバリ信号を受信する。UE100−2は、ディスカバリ信号の受信に成功した場合、ステップS240の処理を実行する。UE100−2は、自身がリレーUEになり得る場合に、ステップS240の処理を実行してもよい。

ステップS240において、UE100−2は、リレーUE識別子を選択する。ここで、UE100−2は、選択したリレーUE識別子を含むディスカバリ信号を生成する。このディスカバリ信号は、通常のディスカバリ信号と異なり、リレーUEになり得るUEが送信する特別なディスカバリ信号(Relay discovery signal)であってもよい。カバレッジ外のリモートUEが、特別なディスカバリ信号を受信しても、特別なディスカバリ信号の送信元が、リレーUEであると認識しない。

UE100−2は、選択したリレーUE識別子をeNB200に送信する。或いは、UE100−2は、ステップS250の処理を実行した後に、選択したリレーUE識別子をeNB200に送信する。

また、UE100−2は、リレーUE識別子を選択せずに、ディスカバリ信号に含めるリレーUE識別子の割り当てをeNB200又はネットワーク装置に要求してもよい。UE100−2は、eNB200又はネットワーク装置から割り当てられたリレーUE識別子を含むディスカバリ信号を生成する。なお、ネットワーク装置は、例えば、MME300又はProSeにおいて用いられる識別子を管理するServer400である。リレーUE識別子は、一時的に利用する識別子であってもよく、UE100−2がリレーUEになる(又はなった)場合に変更される識別子であってもよい。

ステップS250において、UE100−2は、生成したディスカバリ信号の送信を開始する。UE100−2は、ディスカバリ信号だけでなく、同期信号も送信してもよい。

また、ディスカバリ信号は、UE100−2とeNB200との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続(PDN(Packet Data Network) connection(EPS(Evolved Packet System)ベアラ))が確立されていないことを示す情報を含んでいてもよい。カバレッジ外のリモートUEは、当該情報に基づいて、リレーUEであると認識しなくてもよい。

また、UE100−2は、同期信号を送信する場合、ステップS230において受信したUE100−1が使用した同期信号識別子(SLSS ID)を利用してもよい。すなわち、UE100−2は、UE100−1が使用した同期信号識別子(SLSS ID)を含む同期信号を送信してもよい。或いは、UE100−2は、UE100−1が使用した同期信号識別子(SLSS ID)に基づき新たに生成した同期信号識別子(SLSS ID)を利用してもよい。

ステップS260において、UE100−1は、ディスカバリ信号のモニタを行う。ここで、UE100−1は、特別なディスカバリ信号のモニタを行ってもよい。また、UE100−1は、同期信号の測定を実行してもよい。具体的には、UE100−1は、同期信号の受信レベル(RSRP及び/又はRSRQ)を測定する。UE100−1は、自身が使用した同期信号識別子(又は自身が使用した同期信号識別子に基づいて生成された同期信号識別子)が含まれる同期信号を受信した場合に、同期信号の受信レベルを測定してもよい。

ステップS270において、UE100−1は、リレーUEとなり得るUEを発見したか否かを示す報告をeNB200に送信する。具体的には、UE100−1は、UE100−2からのディスカバリ信号を受信した場合、リレーUEとなり得るUEを発見したことを示す報告(Relay measurement report)をeNB200に送信する。UE100−1は、当該報告に同期信号の受信レベルを示す情報(測定結果)を含めてもよい。

eNB200は、UE100−1からの報告に基づいて、UE100−1のデータを中継するリレーUEとしてUE100−2を選択する。或いは、eNB200は、報告に、受信レベルを示す情報が含まれる場合、受信レベルを示す情報に基づいて、eNB200とUE100−2との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始するか否かを判定する。すなわち、eNB200は、受信レベルを示す情報に基づいて、UE100−1のデータを中継するリレーUEにUE100−2がなるべきか否か(すなわち、UE100−2をリレーUEとして選択するか否か)を判定してもよい。eNB200は、受信レベルが閾値以上である場合、UE100−2をリレーUEとして選択してもよい。そうでない場合、eNB200は、ステップS220の処理を実行してもよい。eNB200は、UE100−2をリレーUEとして選択した場合、ステップS280の処理を実行する。

ステップS280において、eNB200とUE100−2との間にUE−to−ネットワーク中継用の接続の確立を開始する。具体的には、eNB200は、UE−to−ネットワーク中継用の接続を確立するための情報(リレーUE設定情報)をUE100−2に送信する。UE100−2は、当該情報に基づいて、UE−to−ネットワーク中継用の接続を確立する。これにより、UE100−2は、リレーUEとして機能する。

ステップS290において、eNB200は、UE−to−ネットワーク中継用の接続を確立した後、中継サービスが利用可能であることを知らせるための通知をUE100−1に送信する。当該通知は、中継サービスを開始するための情報であってもよい。UE100−1は、当該情報の受信に応じて、中継サービスの利用を開始してもよい。或いは、UE100−1は、セル内に位置する場合には、中継サービスを利用せずにセルラ通信を実行し、セル外に移動した場合に、中継サービスの利用を開始してもよい。

このように、初期状態において、UE100−1の周辺にリレーUEが存在しない場合であっても、リレーUEとなり得るUEがリレーUEとして確立されるため、UE−to−ネットワーク中継を有効に活用可能である。

(3)動作例3 実施形態に係る動作例3について、図10を用いて説明する。図10は、実施形態に係る動作例3を説明するための図である。動作例1及び2と同様の部分は、説明を省略する。

動作例2では、リモートUEになり得るUE100−1が、eNB200に報告(ステップS270参照)を送信していた。動作例3では、リレーUEになり得るUE100−2が、eNB200に報告(ステップS360参照)を送信する。

図10において、ステップS310及びS320は、ステップS210及びS220に対応する。

ステップS330において、eNB200は、リレーUEになり得るUE100−2に対して、ディスカバリ信号の受信を開始するための第2の制御情報(Remote UE discovery information)を送信する。eNB200は、ステップS320における制御情報に含まれる少なくとも一部の情報を第2の制御情報に含めてもよい。eNB200は、第2の制御情報をブロードキャスト(例えばSIB)によりUE100−2に送信してもよいし、個別シグナリングによりUE100−2に送信してもよい。eNB200は、リレーUEとして機能する能力を示す情報をeNB200に予め通知しているUEに対して、第2の制御情報を送信してもよい。

ステップS340において、UE100−2は、第2の制御情報の受信に応じて、ディスカバリ信号を受信(モニタ)を開始する。例えば、UE100−2は、第2の制御情報に制御情報が送信リソースプールを含む場合には、送信リソースプールを対象としてモニタを行う。また、UE100−1は、第2の制御情報にUE100−1の識別子を含む場合、UE100−1の識別子を含むディスカバリ信号を対象としてモニタを行う。

ステップS350は、ステップS230に対応する。

ディスカバリ信号のモニタするUE100−2は、UE100−1からのディスカバリ信号を受信する。UE100−2は、ディスカバリ信号の受信に成功した場合、ステップS360の処理を実行する。UE100−2は、自身がリレーUEになり得る場合に、ステップS360の処理を実行してもよい。

また、UE100−2は、UE100−1からの同期信号の受信レベル(RSRP及び/又はRSRQ)を測定してもよい。

ステップS360において、UE100−2は、UE100−1を発見したか否かを示す報告(Relay measurement report)をeNB200に送信する。具体的には、UE100−2は、UE100−2からのディスカバリ信号を受信した場合、UEを発見したことを示す報告をeNB200に送信する。UE100−1は、当該報告に同期信号の受信レベルを示す情報(測定結果)を含めてもよい。

eNB200は、UE100−2からの報告に基づいて、UE100−1のデータを中継するリレーUEとしてUE100−2を選択する。或いは、eNB200は、報告に、受信レベルを示す情報が含まれる場合、受信レベルを示す情報に基づいて、UE100−2をリレーUEとして選択するか否かを判定してもよい。判定方法は、上述のステップS270と同様である。

ステップS370及びS380は、ステップS280及びS290に対応する。

このように、初期状態において、UE100−1の周辺にリレーUEが存在しない場合であっても、リレーUEとなり得るUEがリレーUEとして確立されるため、UE−to−ネットワーク中継を有効に活用可能である。また、UE100−2が、ディスカバリ信号を送信する処理を省略できるため、早期に中継サービスの利用が可能になる。

(4)動作例4 実施形態に係る動作例4について、図11を用いて説明する。図11は、実施形態に係る動作例4を説明するための図である。動作例1から3と同様の部分は、説明を省略する。

動作例4では、位置情報に基づいて、UE100−2をリレーUEとして選択するか否かを判定する。

図11に示すように、ステップS410において、eNB200は、リレーUEになり得るUE100−2が位置情報を報告するための設定情報(Configuration for location information reporting)をUE100−2に送信する。eNB200は、リレーUEとして機能する能力を示す情報をeNB200に予め通知しているUEに対して、設定情報を送信してもよい。或いは、eNB200は、リレーUEになり得るUEのみが位置情報を報告するような設定情報を自セル内の各UE100に送信してもよい。

UE100−2は、設定情報に基づいて設定を行う。また、UE100−2は、例えば、GNSS受信機又はGPS機能に基づいて、自身の位置情報を取得する。

ステップS420において、UE100−2は、自身の位置情報をeNB200に報告する。

ステップS430において、UE100−1は、UE100−1の周辺にリレーUEが存在しないことを示す報告をeNB200に送信する。UE100−1は、当該報告に自身の位置情報を含める。

なお、ステップS430の報告は、ステップS210の報告に対応するが、当該報告に自身の位置情報を含める点が異なる。

eNB200は、報告の受信に応じて、リレーUEになり得る(複数の)UEの中から、UE100−1のデータを中継するリレーUEとなるべきUEを選択する。具体的には、eNB200は、UE100−1の位置情報と、UE100−2の位置情報とに基づいて、UE100−2がUE100−1のデータを中継するリレーUEとなるべきか否かを判定する。eNB200は、UE100−1の位置とUE100−2の位置との差が閾値未満である場合に、UE100−2がリレーUEとなるべきと判定する。

ステップS440は、ステップS280に対応する。eNB200は、ディスカバリ信号の送信を開始するための制御情報をUE100−2に送信してもよい。ここでの制御情報は、ステップS220における情報と同様の情報を含んでいてもよい。

ステップS450及びS460は、ステップS250及びS270に対応する。

eNB200は、UE100−1からUE100−2を発見したか否かを示す報告を受信する。eNB200は、当該報告に基づいて、UE100−2にUE100−1のデータを中継させるか否かを決定してもよい。eNB200は、UE100−2を発見したことを示す報告を受信した場合に、UE100−2にUE100−1のデータを中継させると決定する。或いは、eNB200は、報告に、受信レベルを示す情報が含まれる場合、受信レベルを示す情報に基づいて、UE100−2にUE100−1のデータを中継させるか否かを決定してもよい。

eNB200は、UE100−2にUE100−1のデータを中継させると決定した場合、ステップS470の処理を実行する。eNB200は、UE100−2にUE100−1のデータを中継させないと決定した場合、ディスカバリ信号の送信を開始するための制御情報をUE100−2に送信してもよい(ステップS440参照)。

ステップS470は、ステップS290に対応する。なお、eNB200は、ステップS440の処理を実行した後に、ステップS470の処理を実行してもよい。すなわち、ステップS450及びS460の処理は、省略されてもよい。

このように、初期状態において、UE100−1の周辺にリレーUEが存在しない場合であっても、リレーUEとなり得るUEがリレーUEとして確立されるため、UE−to−ネットワーク中継を有効に活用可能である。

[その他の実施形態] 上述した実施形態では、UE100−2の周辺にリレーUEが存在しないケースを例に挙げて説明したが、これに限られない。UE100−2の周辺にリレーUEが存在するケースであっても、リレーUEが、UE−to−ネットワーク中継の実行を間もなく終了する可能性がある。この場合にも、UE100−2は、リレーUEが周囲に存在しないことを示す報告を行ってもよい。或いは、UE100−2は、リレーUEが周囲に存在しないことを示す報告の代わりに、リレーUEが周辺に存在しなくなることを示す報告を行ってもよい。なお、UE100−2は、例えば、リレーUEがUE−to−ネットワーク中継の実行の終了に関する情報を受信することによって、リレーUEが、UE−to−ネットワーク中継の実行を終了することを知ってもよい。当該情報は、例えば、UE−to−ネットワーク中継の実行の残り時間及び/又は終了時間を示す情報である。リレーUEは、例えば、バッテリ残量が閾値を下回った場合に、当該情報の送信を開始する。

また、上述した実施形態(動作例3)では、ステップS340において、UE100−2は、UE100−1により送信されるディスカバリ信号及び同期信号をモニタに加えて、UE100−2の周辺にリレーUEが存在するかどうかを判断するため、リレーUEが送信するディスカバリ信号及び同期信号のモニタを開始してもよい。

この場合、ステップS360において、UE100−2は、UE100−1が送信するディスカバリ信号及び同期信号のモニタ結果だけでなく、リレーUEが送信するディスカバリ信号及び同期信号のモニタ結果をeNB200に報告してもよい。eNB200は、リレーUEが送信するディスカバリ信号及び同期信号のモニタ結果に基づいて、UE100−2をリレーUEとして確立する際に設定するリレーUE設定情報を調整してもよい。例えば、eNB200は、UE100−2の周辺に存在するリレーUEが使用するリソースプールと異なるリソースプールを設定したり、UE100−2の周辺に存在するリレーUEが使用する同期信号識別子と異なる同期信号識別子をUE100−2に設定したりできる。このように、eNB200は、リレーUE間での干渉が発生しないように調整してもよい。

上述した実施形態において、動作例2から4における各動作は、適宜組み合わされて実施されてもよい。例えば、動作例2において、eNB200は、ステップS330の第2の制御情報をUE100−2に送信してもよい。UE100−2は、第2の制御情報に基づいて、ステップS230のシグナリングを受信(モニタ)を開始してもよい。或いは、動作例4において、ステップS450及びS460の動作に代えて、動作例2における一連の動作(ステップS220〜S270)が実行されてもよいし、動作例3における一連の動作(ステップS330〜S360)が実行されてもよい。このように、動作例2から4における各動作は、適宜組み合わされて実行可能である。

上述した実施形態では、UE100−1の周辺にリレーUEが存在しない場合に、制御信号に基づいて、UE100−1が送信する信号として、ディスカバリ信号を例に挙げて説明したが、サイドリンクにおける他の無線信号が用いられてもよい。例えば、UE100−1は、サイドリンクにおける制御メッセージを送信してもよい。具体的には、UE100−1は、直接通信におけるPC5制御メッセージを送信してもよい。従って、上述の実施形態におけるディスカバリ信号(又はディスカバリメッセージ)は、制御信号(又は制御メッセージ)に適宜置き換えることができる。

上述した実施形態では、移動通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本発明を適用してもよい。

[付記] この付記では、ProSeリレーUEを確立するためのメカニズムを検討する。

(1)検討 (1.1)ProSeリレーUEの確立 図12に示すように、Rel−10リレーの確立手順に関して、RN(Relay Node)が、RN OAM(Relay Node Operations and Management)からの初期設定パラメータを取得するためのUEとして、E−UTRAN/EPCへアタッチする。その後、RNは、UEとしてデタッチする。最終的には、RNは、RNとしてアタッチし、Unインターフェイスを確立し、中継動作を開始する。一方、ProSe UE−to−ネットワークリレーに関して、ProSeリレーUEと(D)eNBとの間の接続がUuインターフェイスに確立される。従って、現在のリレー確立手順をProSeリレーUEに適用する必要がない。ProSe UE−to−ネットワークリレーの確立手順に関して、(D)eNBは、UE−to−ネットワークリレーに、中継動作の無線ベアラを追加できる。

所見1:ProSe UE−to−ネットワークリレーに関して、ProSeリレーUEと(D)eNBとの間の接続がUuインターフェイスに確立される。

提案1:ProSe UE−to−ネットワークリレーの確立は、ProSe UE−to−ネットワーク中継動作のDRB(Data Radio Bearer)がProSeリレーUEへ追加されることによって開始されるべきである。

(1.2)リモートUEの要求によりトリガされる確立メカニズム ProSe リレーUEは、ProSe中継動作をリモートUEへ提供するために、中継ディスカバリをアナウンスし続けることが必要である。しかしながら、ProSeリレーUEがリモートUEをサーブできない場合、ProSeリレーUEの作業負荷の観点において、ProSe リレーUEが中継ディスカバリをアナウンスし続けることに価値がない。従って、ProSe リレーUEは、ProSe中継動作を要求するリモートUEが近傍にいる場合、ProSe リレーUEが確立されるべきである。リモートUEがProSe中継動作を望むがProSeリレーUEを検出できないケースに関しては、さらなる検討が必要である。

提案2:ProSe リレーUEは、リモートUEをもはやサーブできない場合、中継ディスカバリアナウンスメントを停止すべきである。

第1に、リモートUEがネットワークカバレッジ外にいるケースを検討する。このケースでは、RRC接続又はRRCアイドルのいずれかである潜在的なProSeリレーUE(potential ProSe Relay UE)は、リモートUEからProSe中継動作の要求(中継要求)を直接的に受信する必要がある。この種の要求は、中継ディスカバリ(例えば、Model B)であり得る。さらに、潜在的なProSeリレーUEは、リモートUEからの当該要求に基づいて、ProSeリレーUEとしてサーブするための要求をeNBへ示す必要がある(図13)。

例えば、図13に示すように、(D)eNBは、ProSeリレー可能なカバレッジを示す情報を送信する。潜在的なProSeリレーUEは、当該情報を受信する。

潜在的なProSeリレーUEとリモートUEとが同期してもよい。リモートUEは、中継要求を潜在的なProSeリレーUEへ送信する。潜在的なProSeリレーUEは、中継要求を受信する。

潜在的なProSeリレーUEは、ProSe中継開始要求(中継の要求を示す情報)を(D)eNBへ送信する。(D)eNBは、当該情報を受信する。

(D)eNBは、ProSe UE−to−ネットワークリレーをセットアップするための情報(中継のための無線ベアラを追加するための情報)を潜在的なProSeリレーUEへ送信する。潜在的なProSeリレーUEは、当該情報を受信する。

潜在的なProSeリレーUEは、中継のためのディスカバリ信号(中継ディスカバリ)をリモートUEへ送信する。リモートUEは、当該ディスカバリ信号を受信する。

リモートUEは、中継トラフィック(データ)を潜在的なProSeリレーUE(ProSe UE−to−ネットワークリレー)へ送信する。潜在的なProSeリレーUE(ProSe UE−to−ネットワークリレー)は、中継トラフィックを受信し、当該中継トラフィックを(D)eNBへ送信する。(D)eNBは、中継トラフィックを受信する。

第2に、リモートUEがまだネットワークカバレッジ内にいるケースに関して、リモートUEがProSe中継動作を要求するが、既に確立されたProSeリレーUEが近傍にいないことを(D)eNBへ直接的に示すことができる。しかしながら、(D)eNBは、当該リモートUEの位置に関連する潜在的なProSeリレーUEの位置を知らないので、(D)eNBは、いずれの潜在的なProSeリレーUEがProSeリレーUEとして選択されるべきかが分からない。従って、(D)eNBは、リモートUEへ中継要求のための送信リソース(プール)を設定(コンフィグ)することができる。そして、リモートUEは、中継要求を開始できる。さらに、潜在的なProSeリレーUEは、リモートUEからの要求に基づいて、ProSeリレーUEとしてサーブすることを(D)eNBへ示す。その後、(D)eNBは、それに応じて、ProSeリレーUEを確立できる(図14)。

例えば、図14に示すように、(D)eNBは、ProSeリレー可能なカバレッジを示す情報を送信する。潜在的なProSeリレーUEは、当該情報を受信する。リモートUEは、当該情報を受信する。

リモートUEは、中継要求(ProSeリレーUEが近傍にいないこと)を(D)eNBへ送信する。(D)eNBは、中継要求の送信設定をリモートUEへ送信する。

潜在的なProSeリレーUEとリモートUEとが同期してもよい。リモートUEは、中継要求を潜在的なProSeリレーUEへ送信する。潜在的なProSeリレーUEは、中継要求を受信する。

潜在的なProSeリレーUEは、ProSe中継開始要求(中継の要求を示す情報)を(D)eNBへ送信する。(D)eNBは、当該情報を受信する。

潜在的なProSeリレーUE(ProSe UE−to−ネットワークリレー)は、中継のためのディスカバリ信号(中継ディスカバリ)をリモートUEへ送信する。

リモートUEは、中継トラフィック(データ)を潜在的なProSeリレーUE(ProSe UE−to−ネットワークリレー)へ送信する。潜在的なProSeリレーUE(ProSe UE−to−ネットワークリレー)は、中継トラフィックを受信し、当該中継トラフィックを(D)eNBへ送信する。(D)eNBは、中継トラフィックを受信する。

OoC(Out of Coverage)リモートUEのためのProSeリレー確立と、InC(In Coverage)リモートUEのためのProSeリレー確立との両方についてのメカニズムの利点は、仕様書をシンプルにキープできる同じ手順が基本的に適用できる。全てのシナリオに関してそのような共通の手順は、ProSeリレー確立のために好適であるべきである。

提案3:リモートUEは、ProSe中継動作を受け入れ可能であるかどうかをディスカバリを通じて、ProSeリレーUEに問い合わせるべきである。

提案4:潜在的なProSeリレーUEは、リモートUEからの要求に基づいて、ProSeリレーUEとしてサーブするための要求をeNBへ示すべきである。

上記メカニズムが導入される場合、(D)eNBは、異なる潜在的なProSeリレーUEから複数のProSe中継開始要求を同時に受信してもよい。このケースでは、ProSeリレーUEとしてベストな潜在的なProSeリレーUEを選択する必要がある。従って、潜在的なProSeリレーUEが、ProSe中継開始要求の一部として、リモートUEとのPC5リンク品質を(D)eNBへ示すことが有用である。

提案5:提案3及び提案4が合意された場合、潜在的なProSeリレーUEが、リモートUEからの要求の一部として、リモートUEとのPC5リンク品質をDeNBへ示すべきである。

なお、米国仮出願第62/162211号(2015年5月15日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。

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