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オーディオシステム、オーディオ機器およびオーディオ機器管理方法

申请号 JP2015162329 申请日 2015-08-19 公开(公告)号 JP2017041758A 公开(公告)日 2017-02-23
申请人 ヤマハ株式会社; 发明人 須山 明彦; 白井 正和; 末光 祐希; 芥川 知義;
摘要 【課題】オーディオ機器が第1のオーディオシステムから第2のオーディオシステムへ移行する場合の手順を自動化する。 【解決手段】 本発明のオーディオシステムは、制御端末装置および複数のオーディオ機器がネットワークで接続され、複数のオーディオ機器がツリー状に無線接続されている。オーディオシステムのオーディオ機器の追加・変更等に、オーディオシステムに未登録のオーディオ機器は、コントローラからの検索メッセージに応答することによって、ツリーに接続されるとともにオーディオシステムに登録される。オーディオシステムに登録済のオーディオ機器は、コントローラからイニシャルジョインコマンドを受信しないときは、検索メッセージを受信してもこれに応答せずツリー状の無線接続を解除する。 【選択図】図12
权利要求

制御端末装置および1または複数のオーディオ機器がネットワークで接続され、前記1または複数のオーディオ機器が前記ネットワークの所定の接続位置に接続されるオーディオシステムであって、 前記制御端末装置は、前記ネットワーク経由または直接接続で前記オーディオ機器と通信する通信部、および、前記オーディオシステムのオーディオ機器を管理するシステム管理テーブルを備え、 前記オーディオシステムへのオーディオ機器の登録時に、 前記ネットワーク全体に検索メッセージを送信し、 オーディオ機器から前記検索メッセージに対する応答を受信したとき、そのオーディオ機器を前記システム管理テーブルに登録し、 前記オーディオ機器は、前記ネットワーク経由または直接接続で前記制御端末装置と通信する通信部、および、前記オーディオシステムへの登録操作を受け付ける操作部を備え、 前記操作部が前記登録操作を受け付けたとき、 前記通信部が前記ネットワークに接続されていない場合には、前記制御端末装置に直接接続して前記ネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得したのち、前記ネットワークの前記所定の接続位置に接続して、該ネットワークを介して前記検索メッセージに応答し、 前記通信部が前記ネットワークに接続済の場合、そのネットワーク接続位置が前記所定の接続位置であるかを判断し、 前記所定の接続位置に接続されている場合には、該ネットワークを介して前記検索メッセージに応答し、 前記ネットワークに接続されているが前記所定の接続位置に接続されていない場合には、そのネットワーク接続を解消し、前記制御端末装置に直接接続して前記ネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得したのち、前記ネットワークの前記所定の接続位置に接続して、該ネットワークを介して前記検索メッセージに応答する、 オーディオシステム。前記制御端末装置は、前記ネットワーク全体に前記検索メッセージを送信するのと並行して、前記オーディオシステム内のオーディオ機器に対してネットワーク接続準備コマンドを送信し、 前記オーディオ機器は、前記ネットワーク接続準備コマンドを受信するか否かで、自身が前記ネットワークの前記所定の接続位置に接続されているか否かを判断する 請求項1に記載のオーディオシステム。前記オーディオ機器は、アクセスポイントとして機能する第1無線通信部および他の機器のアクセスポイントに接続される子機として機能する第2無線通信部を備え、 前記オーディオ機器の第2無線通信部が上位のオーディオ機器の第1通信部に接続されることで、前記ネットワークの所定の接続位置に接続される請求項1または請求項2に記載のオーディオシステム。請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の構成を有する単位オーティオシステムである第1システムおよび第2システムが、同一のネットワークに形成されたオーディオシステムであって、 前記第2システムの制御端末装置が検索メッセージを送信し、前記第1システムのオーディオ機器が前記登録操作を受け付けたとき、 前記第1システムのオーディオ機器が、前記第1システムの所定の接続位置のネットワーク接続を解消し、前記第2システムの制御端末装置に直接接続して該第2システムの所定の接続位置に接続するための情報を取得し、前記第2システムの所定の接続位置に接続する、 オーディオシステム。ネットワークで接続される制御端末装置および1または複数のオーディオ機器をそれぞれ有する単位オーディオシステムが複数形成されるオーディオシステムであって、 前記制御端末装置は、前記ネットワーク経由または直接接続で前記オーディオ機器と通信する通信部を備え、 前記自身の単位オーディオシステムへのオーディオ機器の追加時に、前記自身の単位オーディオシステム内のオーディオ機器に対してネットワーク接続準備コマンドを送信し、 前記オーディオ機器は、前記ネットワーク経由または直接接続で前記制御端末装置と通信する通信部、および、前記オーディオシステムへの接続操作を受け付ける操作部を備え、 前記操作部が前記接続操作を受け付けたとき、前記通信部が前記ネットワークに接続されていない場合、または、前記通信部が前記ネットワークに接続されているが前記ネットワーク接続準備コマンドを受信していない場合には、前記ネットワーク接続準備コマンドを送信した制御端末装置に直接接続して前記単位オーディオシステムのネットワークに接続するための情報を取得する オーディオシステム。制御端末装置および1または複数のオーディオ機器がネットワークで接続され、前記1または複数のオーディオ機器が前記ネットワークの所定の接続位置に接続されるオーディオシステムにおいて、該オーディオシステムにオーディオ機器を登録する方法であって、 前記制御端末装置が、前記ネットワーク全体に検索メッセージを送信し、 前記オーディオ機器が、自身が前記ネットワークに接続されているかを判断し、 前記オーディオ機器が、前記ネットワークに接続されていない場合には、前記ネットワークを経由せずに前記制御端末装置に直接接続して、前記制御端末装置から前記ネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得し、 前記オーディオ機器が、前記ネットワークに接続済の場合、そのネットワーク接続位置が前記所定の接続位置であるかを判断し、 前記オーディオ機器が、前記所定の接続位置に接続されている場合には、該ネットワークを介して前記検索メッセージに応答し、 前記オーディオ機器が、前記所定の接続位置に接続されていない場合には、そのネットワーク接続を解消し、前記ネットワークを経由せずに前記制御端末装置に直接接続して前記ネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得し、 前記ネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得した前記オーディオ機器が、前記ネットワークの前記所定の接続位置に接続して、該ネットワークを介して前記検索メッセージに応答し、 前記制御端末装置が、前記検索メッセージに対する応答を受信して、そのオーディオ機器を前記オーディオシステムに登録する オーディオシステムのオーディオ機器管理方法。前記制御端末装置は、前記ネットワーク全体に前記検索メッセージを送信するのと並行して、前記オーディオシステム内のオーディオ機器に対してネットワーク接続準備コマンドを送信し、 前記オーディオ機器は、前記ネットワーク接続準備コマンドを受信するか否かで、自身が前記ネットワークの前記所定の接続位置に接続されているか否かを判断する 請求項6に記載のオーディオ機器管理方法。制御端末装置によって管理され、ネットワークの所定の接続位置に接続されるオーディオシステムに参加するオーディオ機器であって、 前記ネットワーク経由または直接接続で前記制御端末装置と通信する通信部、および、制御部を備え、 前記制御部は、 前記通信部が前記ネットワークに接続されていない場合には、前記制御端末装置に直接接続して前記ネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得したのち、前記ネットワークの前記所定の接続位置に接続して、該ネットワークを介して前記検索メッセージに応答し、 前記通信部が前記ネットワークに接続済の場合、そのネットワーク接続位置が前記所定の接続位置であるかを判断し、 前記所定の接続位置に接続されている場合には、該ネットワークを介して前記検索メッセージに応答し、 前記ネットワークに接続されているが前記所定の接続位置に接続されていない場合には、そのネットワーク接続を解消し、前記制御端末装置に直接接続して前記ネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得したのち、前記ネットワークの前記所定の接続位置に接続して、該ネットワークを介して前記検索メッセージに応答する、 オーディオ機器。前記制御部は、前記制御端末装置から送信されるネットワーク接続準備コマンドを受信するか否かで、自身が前記ネットワークの前記所定の接続位置に接続されているか否かを判断する請求項8に記載のオーディオ機器。前記通信部は、アクセスポイントとして機能する第1無線通信部および他の機器のアクセスポイントに接続される子機として機能する第2無線通信部を備え、 前記第2無線通信部が上位の他のオーディオ機器の第1通信部に接続されることで、前記ネットワークの所定の接続位置に接続される請求項8または請求項9に記載のオーディオ機器。

说明书全文

この発明は、複数のオーディオ機器をネットワークで接続したオーディオシステムに関する。

複数のオーディオ機器からなるオーディオシステムにおいて、従来は、各オーディオ機器は、アナログまたはデジタルのオーディオケーブルで互いに接続されていた。近年、煩雑なケーブル群を無くすとともに接続形態の自由度を高めるために、各機器をネットワーク(特に無線ネットワーク)で接続し、パケットで音声信号やコマンドメッセージを送受信することが考えられている。

特開2003−101546号公報

オーディオケーブルは全ての入出毎にそれそれ必要であるものの、機器の端子に物理的に接続すれば接続が完了する。これに対して、無線ネットワークは、たとえば特許文献1に示すように、SSIDやパスワードなどの設定が必要であり、設定作業がケーブルの接続よりも面倒である。また、接続先のアクセスポイントが停止した場合などは接続先を変更して再接続する必要があるが、この作業も最初の接続時と同様に面倒であった。

そこで本発明の目的は、ネットワークを用いて複数のオーディオ機器を接続するオーディオシステムで、オーディオ機器が第1のオーディオシステムから第2のオーディオシステムへ移行する場合の手順を自動化することにある。

本発明のオーディオシステムは、制御端末装置および1または複数のオーディオ機器がネットワークで接続され、1または複数のオーディオ機器がネットワークの所定の接続位置(ネットワークツリーなど)に接続される。制御端末装置は、ネットワーク経由または直接接続でオーディオ機器と通信する通信部、および、オーディオシステムのオーディオ機器を管理するシステム管理テーブルを備え、オーディオシステムへのオーディオ機器の登録時に、ネットワーク全体に検索メッセージを送信し、オーディオ機器から検索メッセージに対する応答を受信したとき、そのオーディオ機器をシステム管理テーブルに登録する。オーディオ機器は、ネットワーク経由または直接接続で制御端末装置と通信する通信部、および、オーディオシステムへの登録操作を受け付ける操作部を備える。オーディオ機器は、操作部が登録操作を受け付けたとき、通信部がネットワークに接続されていない場合には、制御端末装置に直接接続してネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得したのち、ネットワークの所定の接続位置に接続し、ネットワークを介して検索メッセージに応答する。オーディオ機器は、操作部が登録操作を受け付けたとき、通信部がネットワークに接続済の場合、そのネットワーク接続位置が所定の接続位置であるかを判断する。所定の接続位置に接続されている場合には、このネットワークを介して検索メッセージに応答する。ネットワークに接続されているが所定の接続位置に接続されていない場合には、そのネットワーク接続を解消し、制御端末装置に直接接続してネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得したのち、ネットワークの所定の接続位置に接続し、このネットワークを介して検索メッセージに応答する。

制御端末装置が、ネットワーク全体に検索メッセージを送信するのと並行して、オーディオシステム内のオーディオ機器に対してネットワーク接続準備コマンドを送信し、オーディオ機器が、ネットワーク接続準備コマンドを受信するか否かで、自身がネットワークの所定の接続位置に接続されているか否かを判断してもよい。

オーディオ機器が、アクセスポイントとして機能する第1無線通信部および他の機器のアクセスポイントに接続される子機として機能する第2無線通信部を備え、第2無線通信部が上位のオーディオ機器の第1通信部に接続されることでネットワークの所定の接続位置に接続されるようにしてもよい。

本発明の第2のオーディオシステムは、上記の構成を有する単位オーティオシステムである第1システムおよび第2システムが、同一のネットワークに形成されたオーディオシステムであって、第2システムの制御端末装置が検索メッセージを送信し、第1システムのオーディオ機器が登録操作を受け付けたとき、第1システムのオーディオ機器が、第1システムの所定の接続位置のネットワーク接続を解消し、第2システムの制御端末装置に直接接続して第2システムの所定の接続位置に接続するための情報を取得し、第2システムの所定の接続位置に接続する。

本発明の第3のオーディオシステムは、ネットワークで接続される制御端末装置および1または複数のオーディオ機器をそれぞれ有する単位オーディオシステムが複数形成されるオーディオシステムである。制御端末装置は、ネットワーク経由または直接接続でオーディオ機器と通信する通信部を備え、自身の単位オーディオシステムへのオーディオ機器の追加時に、自身の単位オーディオシステム内のオーディオ機器に対してネットワーク接続準備コマンドを送信する。オーディオ機器は、ネットワーク経由または直接接続で制御端末装置と通信する通信部およびオーディオシステムへの接続操作を受け付ける操作部を備える。オーディオ機器は、操作部が接続操作を受け付けたとき、通信部がネットワークに接続されていない場合、または、通信部がネットワークに接続されているがネットワーク接続準備コマンドを受信していない場合には、ネットワーク接続準備コマンドを送信した制御端末装置に直接接続して単位オーディオシステムのネットワークに接続するための情報を取得する。

本発明のオーディオシステムのオーディオ機器管理方法は、制御端末装置および1または複数のオーディオ機器がネットワークで接続され、1または複数のオーディオ機器がネットワークの所定の接続位置に接続されるオーディオシステムにおいて、以下の手順が実行される。制御端末装置が、ネットワーク全体に検索メッセージを送信する。オーディオ機器が、自身がネットワークに接続されているかを判断する。オーディオ機器が、ネットワークに接続されていない場合には、ネットワークを経由せずに制御端末装置に直接接続して制御端末装置からネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得する。オーディオ機器が、ネットワークに接続済の場合、そのネットワーク接続位置が所定の接続位置であるかを判断する。オーディオ機器が、所定の接続位置に接続されている場合には、そのネットワークを介して検索メッセージに応答する。オーディオ機器が、所定の接続位置に接続されていない場合には、そのネットワーク接続を解消し、ネットワークを経由せずに制御端末装置に直接接続してネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得する。ネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得したオーディオ機器が、ネットワークの所定の接続位置に接続し、このネットワークを介して検索メッセージに応答する。制御端末装置が、検索メッセージに対する応答を受信して、そのオーディオ機器をオーディオシステムに登録する。

制御端末装置が、ネットワーク全体に検索メッセージを送信するのと並行して、オーディオシステム内のオーディオ機器に対してネットワーク接続準備コマンドを送信し、オーディオ機器が、ネットワーク接続準備コマンドを受信するか否かで、自身がネットワークの所定の接続位置に接続されているか否かを判断してもよい。

本発明のオーディオ機器は、制御端末装置によって管理され、ネットワークの所定の接続位置に接続されるオーディオシステムに参加する。オーディオ機器は、ネットワーク経由または直接接続で制御端末装置と通信する通信部、および、制御部を備える。制御部は、通信部がネットワークに接続されていない場合には、制御端末装置に直接接続してネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得したのち、ネットワークの所定の接続位置に接続して、該ネットワークを介して検索メッセージに応答する。制御部は、通信部がネットワークに接続済の場合、そのネットワーク接続位置が所定の接続位置であるかを判断する。接続部は、所定の接続位置に接続されている場合には、そのネットワークを介して検索メッセージに応答する。制御部は、ネットワークに接続されているが所定の接続位置に接続されていない場合には、そのネットワーク接続を解消し、制御端末装置に直接接続してネットワークの所定の接続位置に接続するための情報を取得したのち、ネットワークの所定の接続位置に接続して、該ネットワークを介して検索メッセージに応答する。

制御部は、制御端末装置から送信されるネットワーク接続準備コマンドを受信するか否かで、自身がネットワークの所定の接続位置に接続されているか否かを判断してもよい。

通信部は、アクセスポイントとして機能する第1無線通信部および他の機器のアクセスポイントに接続される子機として機能する第2無線通信部を備え、第2無線通信部が上位の他のオーディオ機器の第1通信部に接続されることでネットワークの所定の接続位置に接続されるようにしてもよい。

この発明によれば、第1のオーディオシステムに登録されていたオーディオ機器が第2のオーディオシステムに移行させる場合に、ネットワークのツリー状の接続を変更したのち、オーディオシステムの登録を移行させることができる。

この発明が適用されるオーディオシステムの構成図

この発明が適用され、コントローラとして機能する携帯電話機のブロック図

この発明が適用されるオーディオ機器のブロック図

ホスト機器およびコントローラに設定されるシステム管理テーブルの例を示す図

コントローラに設定されるオーディオ制御テーブルの例を示す図

コントローラとオーディオ機器の通信手順を示す図

コントローラとオーディオ機器の通信手順を示す図

コントローラとオーディオ機器の通信手順を示す図

コントローラとオーディオ機器の通信手順を示す図

ホスト機器のシステム情報送信動作を示すフローチャート

オーディオ機器の再接続時の通信手順を示す図

オーディオ機器のシステム移行時の接続先変更の形態を説明する図

オーディオ機器のシステム移行時の接続先変更の形態を説明する図

オーディオ機器の制御部のコネクトボタン押下時の動作を示すフローチャート

図1は、本発明が適用されるオーディオシステムの構成を示す図である。この図には、2つのオーディオシステム10−1,10−2が記載されている。各オーディオシステム10は、有線LAN9およびアクセスポイント(外部アクセスポイント)3を含むネットワーク9で接続された複数のオーディオ機器4、および、コントローラ1として機能する多機能携帯電話機1を有している。各オーディオ機器4は、ネットワーク9を介して相互にオーディオ信号の送受信を行う。コントローラ1は、ネットワーク9を介してオーディオ機器4に対してコマンドメッセージを送信する。

各オーディオシステム10−1,10−2は、それぞれユニークなシステムID(以下LIDと略記する場合がある)で識別される。システムIDは、任意の文字列であればよいが、この実施形態ではオーディオシステム10−1,10−2のシステムIDを01,02とする。システムIDが本発明のシステム識別情報に対応する。

オーディオシステム10を構成する各オーディオ機器4(以下、コンポーネント機器とも言う)は、有線LAN機能および2つの無線LAN機能を有している。オーディオ機器4は、2つの無線LAN機能の一方を用いてアクセスポイントを起動することができる。オーディオ機器4によって起動されたアクセスポイントは内部アクセスポイント4Aと呼ばれる。内部アクセスポイント4Aには、下位のオーディオ機器4が接続される。内部アクセスポイント4Aは、通常は(後述のイニシャル接続時以外は)ステルスモードで動作しており、他の機器にその存在を知られにくいようになっている。もう一方の無線LAN機能は、無線LANの子機として機能し、上位のオーディオ機器4の内部アクセスポイント4A、または、外部アクセスポイント3に接続される。

オーディオシステム10−1は、有線LAN2および無線LANで相互に接続された複数のオーディオ機器4(4−11〜4−14)、および、コントローラ1−1として機能する多機能携帯電話機1−1を有している。オーディオシステム10−2は、有線LAN2および無線LANで相互に接続された複数のオーディオ機器4(4−21〜4−24)、および、コントローラ1−2として機能する多機能携帯電話機1−2を有している。これらオーディオシステム10−1、10−2は、有線LAN2を共有し、同一セグメントに共存している。

有線LAN2にはアクセスポイント(外部アクセスポイント)3が接続されている。オーディオ機器4−11、4−21は有線LAN2に接続されている。オーディオ機器4−12,4−13,4−22および4−23は、それぞれ上位のオーディオ機器4−11,4−21の内部アクセスポイント4A−11,4A−21に無線LANで接続されている。オーディオ機器4−14は、外部アクセスポイント3に接続されている。また、コントローラ1−1、1−2は、外部アクセスポイント37を介して各オーディオ機器4と通信する。

この実施形態において、ネットワーク9は、有線LAN2、および、外部アクセスポイント3、内部アクセスポイント4Aを含む無線LANで構成される。有線LAN2は、たとえばEthernet(登録商標:IEEE802.3)が用いられればよく、無線LANは、Wi−Fi(IEEE802.11g)が用いられればよい。

各オーディオ機器4は、有線LAN2に対する接続の形態に応じてルート機器、ノード機器、リーフ機器、および、ブランチ機器と呼ばれる。ルート機器は、有線LAN2に直接(ケーブルで)接続されている最上位の機器であり、図1においてオーディオ機器4−11および4−21がルート機器である。ルート機器は、各オーディオシステム10−1,10−2の構築時に最初に登録されたオーディオ機器であり、各オーディオシステム10−1,10−2の基点となる。ルート機器は、下位のオーディオ機器4をネットワークに接続してオーディオシステム10に参加させるための内部アクセスポイント4Aを起動する。

ノード機器は、無線LANによってルート機器(ルート機器の内部アクセスポイント4A)に接続されている中位の機器であり、図1においてオーディオ機器4−12,4−13、4−22,4−23がノード機器である。ノード機器は、下位のオーディオ機器4をネットワークに接続してオーディオシステム10に参加させるための内部アクセスポイント4Aを起動する。

リーフ機器は、無線LANによってノード機器(ノード機器の内部アクセスポイント4A)に接続されている下位の機器であり、図1においてオーディオ機器4−24がリーフ機器である。なお、リーフ機器は、内部アクセスポイント4Aを起動しないが、起動するようにしてもよい。

ブランチ機器は、上記のツリーとは別に外部アクセスポイント3,7に無線LANで接続され有線LAN2,6を経由してオーディオシステム10内の他のオーディオ機器4と通信するオーディオ機器4であり、図1においては、オーディオ機器4−14がブランチ機器である。各オーディオシステム10において、ブランチ機器の台数に制限はない。なお、ブランチ機器は、内部アクセスポイント4Aを起動しないが、起動するようにしてもよい。

このオーディオシステムでは、高品質のオーディオ信号の伝送のため、ルート機器には2台までのノード機器の接続が許可される。また、各ノード機器には2台までのリーフ機器の接続が許可される。また、内部アクセスポイント4Aを用いた接続の階層は、ルート機器−ノード機器−リーフ機器の3階層までとする。したがって、ルート機器を頂点とする無線LANのツリーにより、ルート機器を含めて7台までのオーディオ機器を接続することができる。ただし本発明において、ツリーの階層の数、および、各オーディオ機器4に接続可能な下位の機器の台数は、この実施形態に限定されない。

携帯電話機1はオーディオシステム制御プログラム70(図2参照)が起動されることによりオーディオシステムコントローラ(以下、コントローラ)1として機能する。携帯電話機1(コントローラ1)は、オーディオシステム10に所属するオーディオ機器4とネットワーク9を介して通信する。コントローラ1は、この通信により、そのオーディオシステム10内で再生されるオーディオソース(たとえば、どのオーディオ機器4の楽曲をどのオーディオ機器4に配信するかなど)やその音量などを制御する。また、各オーディオ機器4は、ネットワーク9を介して自己が所属するオーディオ機器4と通信し、相互にオーディオ信号を送受信する。

次に、図2のブロック図を参照して、携帯電話機1の構成を説明する。携帯電話機1は、いわゆるスマートフォンと言われる多機能電話機である。携帯電話機1は、携帯通信網である3G/4G通信機能、無線LAN(Wi−Fi)通信機能、および、Bluetooth(登録商標)通信機能を有している。携帯電話機1は、アプリケーションプログラムであるオーディオシステム制御プログラム70を起動することにより、コントローラ1として機能し、ネットワーク3経由でオーディオシステムのオーディオ機器4と通信し、ユーザの操作に応じたコマンドメッセージをオーディオ機器4に送信してオーディオシステムを制御する。

携帯電話機1は、バス26上に、制御部20、操作部30、メディアインタフェース31、Wi−Fi通信回路32、3G/4G通信回路33、および、Bluetooth(登録商標)通信部34を有している。制御部20は、CPU21、ROM(フラッシュメモリ)22、RAM23、画像プロセッサ24および音声プロセッサ25を含んでいる。画像プロセッサ24には、ビデオRAM(VRAM)40が接続され、VRAM40には表示部41が接続されている。表示部41は液晶のディスプレイを含んでいる。ディスプレイには、待ち受け画面や電話番号などが表示される。また、コントローラ1として機能する場合は、オーディオ機器4を制御するための画面が表示される。音声プロセッサ25には、D/Aコンバータを含むアンプ42が接続され、アンプ42にはスピーカ16が接続されている。

画像プロセッサ24は、待ち受け画面や電話番号等などの種々の映像を生成するGPU(Graphics Processing Unit,グラフィックス・プロセッシング・ユニット)を備えている。画像プロセッサ24は、オーディオシステム制御プログラム70が起動された場合には、CPU21の指示に従ってオーディオコントローラの画像を生成し、これをVRAM40上に展開する。VRAM40上に展開された画像は表示部41に表示される。

音声プロセッサ25は、通話音声をエンコード/デコードするDSP(Digital Signal Processor:デジタル・シグナル・プロセッサ)を有している。音声プロセッサ25は、デコード/生成した音声をアンプ42に出力する。アンプ42は、この音声信号を増幅してスピーカ16に出力する。

無線LAN通信回路32は、ルータ2との間でIEEE802.11gなどの規格で無線通信を行い、アクセスポイント3,7を介してオーディオ機器4と通信する。3G/4G通信回路33は、携帯電話通信網を介して、音声通話およびデータ通信を行う。Bluetooth通信部34は、他のBluetooth対応機器と通信し、例えばオーディオ信号の送受信等を行う。

操作部30は、表示部41上に形成されたタッチパネルを含み、タッチパネル上のタッチ操作、フリック操作を検出する。オーディオシステム制御プログラム70が起動されると、表示部41には、セットアップボタン、スキャンボタンなどの複数の操作子が表示される。操作部30は、タッチパネルでユーザのタッチ操作およびその座標を検出し、どの操作子が操作されたかを判断する。

メディアインタフェース31にはメモリカード15が接続される。メモリカード15は、たとえばマイクロSDカードである。オーディオシステム制御プログラム70は、メモリカード15またはROM22に保存される。この実施形態では、図2に示したように、オーディオシステム制御プログラム70はメモリカード15に保存されるものとする。なお、オーディオシステム制御プログラム70は、3G/4Gまたは無線LANのデータ通信によってダウンロードされてもよく、ROM22またはメモリカード15に予め記憶されていてもよい。また、メモリカード15には、オーディオシステムの構成を記憶する記憶エリア71が設定される。

ROM22には、この携帯電話機1の通話やアプリケーションプログラムを実行するための基本プログラムが記憶されている。また、ROM22はフラッシュメモリであり、基本プログラムのほか、ダウンロードされたアプリケーションプログラムなどを記憶することも可能である。RAM23には、CPU20がオーディオシステム制御プログラム70を実行する際に使用されるワークエリアが設定される。

次に図3を参照してオーディオ機器4の構成について説明する。オーディオ機器4は、制御部50、オーディオ処理部51および操作部59を有するとともに、2つの無線LAN通信部(RFモジュール)56、57および有線LAN通信部58を有している。操作部59は、コネクトボタン59Aを有している。制御部50は、CPUおよびメモリを含み、オーディオシステムプログラムを記憶している。制御部50は、オーディオシステムプログラムにより、オーディオ処理部51および無線LAN通信部56、57、有線LAN通信部58の動作を制御する。また、制御部50は、コネクトボタン59Aが押下されたとき、このオーディオ機器4をネットワーク9に接続するための動作であるイニシャル接続動作を実行する。イニシャル接続動作の詳細は後述する。

無線LAN通信部56は、IEEE802.11gなどの無線LAN規格で外部アクセスポイント3または内部アクセスポイント4Aと無線通信を行う。また、他の無線LAN通信部57は、アクセスポイント(内部アクセスポイント4A)として起動され、他のオーディオ機器(たとえばオーディオ機器4−2,4−3など)を有線LAN2に中継する。また、無線LAN通信部57は、このオーディオ機器4のイニシャル接続時にもイニシャル接続用の仮アクセスポイントとして起動され、コントローラ1(携帯電話機1)と通信する。イニシャル接続時の動作は後述する。なお、2つの無線LAN通信部56、57は、1つのハードウェアを時分割で動作させて実現してもよい。有線LAN通信部58は、ケーブルコネクタを有し、IEEE802.3などの通信規格で有線LAN2−アクセスポイント3を介した通信を行う。アクセスポイント3には、コントローラ(携帯電話機)1が接続されており、制御部50は、ネットワーク9を経由してコントローラ1と通信し、動作状態を送信したり、コマンドメッセージを受信したりする。

内部アクセスポイント4AのSSIDおよびパスワードは、無線LAN通信部57のMACアドレスから割り出し可能な文字列にされている。たとえば、MACアドレスをオクテット表現したものをSSIDとし、下3オクテット(機種ID+シリアル番号)をパスワードとするなどである。これにより、新たにオーディオシステムに参加するオーディオ機器は、SSIDに基づいて、すなわち、MACアドレスのベンダーIDおよび機種IDに基づいて、内部アクセスポイント4Aを発見することができ、且つ、自らパスワードを生成してその内部アクセスポイント4Aに接続することができる。これにより、内部アクセスポイント4Aに接続する場合の、ユーザによるSSID、パスワードの入力を省略することができる。なお、内部アクセスポイント4AのSSID、パスワードの生成方式は上記のものに限定されない。

オーディオ処理部51は、チューナ52、オーディオ回路53、パワーアンプ54を有している。チューナ52は、FM放送またはインターネットからオーディオ信号を受信してオーディオ回路53に入力する。オーディオ回路53は、入力されたオーディオ信号に対してイコライズ、音量調整などの処理を行ったのち、この処理されたオーディオ信号をパワーアンプ54に出力する。パワーアンプ54は入力されたオーディオ信号を増幅し、外部接続されているスピーカ55に出力する。スピーカ55は、入力されたオーディオ信号を音響として放音する。

なお、オーディオ機器4−1〜4−8は、それぞれ異なる機器であってよいが、通信機能およびオーディオ信号処理機能の基本的な構成は図3に示したものである。

図4、図5は、オーディオシステムを管理するテーブルの一例を示す図である。図4は、ネットワーク9における各オーディオ機器4の接続形態を管理するシステム管理テーブルである。また、図5は、オーディオシステム10における各オーディオ機器4の動作を管理するオーディオ制御テーブルである。システム管理テーブルは、主としてルート機器4−11,4−21によってネットワーク接続の管理に用いられる。また、オーディオ制御テーブルは、主としてコントローラ1−1,1−2によって、オーディオソースの再生制御に用いられる。なお、図4、図5に示したテーブルは、例示であり、オーディオシステム10−1または10−2のいずれかの構成を示したものではない。

システム管理テーブルは、オーディオシステム10−n(n=1,2)を構成する各オーディオ機器4(コンポーネント機器)の接続形態を記憶したものであり、オーディオシステム10の構築時にコントローラ1が作成する。また、オーディオシステム10へ新たなオーディオ機器4が追加されたとき、コントローラ1がこのオーディオ機器4を追加する更新を行う。作成または追加更新されたシステム管理テーブルは、コントローラ1からルート機器4−n1に送信される。その後、システム管理テーブルは、オーディオシステム10の動作中に、いずれかのコンポーネント機器の切断または再接続が発生するごとに、ルート機器4−n1よって更新される。また、ルート機器4−n1は、定期的にシステム管理テーブルの内容の全部または一部をシステム情報として各コンポーネント機器およびコントローラ1に送信する。これにより、各コンポーネント機器およびコントローラ1は常に最新のシステム情報を保持することができる。

システム管理テーブルは、このオーディオシステム10を識別するためのシステムIDで識別される。各コンポーネント機器は、各機器の機器IDに対応づけて、上位側(子機側)/下位側(内部アクセスポイント側)のMACアドレス、上位側/下位側のIPアドレス、ルート機器4−n1からの接続段数(HOP数)、内部アクセスポイントの起動の有無、内部アクセスポイント4Aに接続している下位機器の数(Child数)、および、動作状態(通信可/不可)情報(Active)などの情報を記憶している。いずれかのコンポーネント機器がルート機器4−1から切断されると(通信が途絶えると)、その機器の欄を非アクティブとし、再接続されると、再接続された内容で更新して再度アクティブ化する。

なお、ネットワーク9に接続されている各オーディオ機器4は、それぞれ個別のIPアドレスを有しているが、各オーディオシステム10−1,10−2には、それぞれマルチキャストグループとしてマルチキャストアドレスが設定されている。マルチキャストアドレス宛にIPパケットを送信することにより、オーディオシステム10−1または10−2の全コンポーネント機器にこのパケットを受信させることができる。

図5のオーディオ制御テーブルは、各機器の機器IDに対応づけて、各コンポーネント機器の上位側IPアドレス、機種、設置場所、動作状態情報、および、ボリューム値などの各種設定情報が記憶される。オーディオ制御テーブルの各欄とシステム管理テーブルの各欄とは機器IDで対応づけられる。コントローラ1は、このオーディオ制御テーブルの内容に基づいてコントロール画面を作成し、ユーザによる各コンポーネント機器の制御を受け付ける。

オーディオシステム10−nを構築する場合、最初にルート機器4−n1を設定してオーディオシステム10−nを構築する。その後、このオーディオシステム10−nにルート機器4−n1以外のオーディオ機器4−nmを追加してゆく。この場合に、ユーザは以下の手順で作業する。ルート機器となるオーディオ機器4−n1を有線LAN2にケーブルに接続する。携帯電話機1上でコントローラ1−nをセットアップモードで起動する。オーディオ機器4−n1のコネクトボタン59Aを押下する。ユーザが以上の作業を行えば、コントローラ1−nとルート機器4−n1は、相互に通信し、自動でオーディオシステム10−nを構築する。その後、オーディオシステム10−nに新たなオーディオ機器4−nmを追加する場合、ユーザは、コントローラ1−nをセットアップモードで起動し、追加するオーディオ機器4−nmの電源をオンして(無線LAN通信部56,57を起動して)、コネクトボタン59Aを押下すれば、そのオーディオ機器4−nmは、コントローラ1−nおよびルート機器4−n1と通信して自動でオーディオシステム10−nに追加される。

図6〜図9を参照して、オーディオシステム10の構築時、および、オーディオシステム10へのオーディオ機器4の追加時におけるコントローラ1とオーディオ機器4との通信手順について説明する。なお、この説明において、オーディオシステムの番号(ロケーションID)を示す「−n,n」の表記は省略する。

図6は、新規にオーディオシステム10を構築する場合のコントローラ1とルート機器となるオーディオ機器4−1との通信手順を示す図である。携帯電話機1は、オーディオシステム制御プログラム70が起動されて、コントローラ1として機能している。ユーザの操作によってコントローラ1がセットアップモードになると(S31)、表示部41にオーディオ機器4のコネクトボタン59Aを押下することを促す案内画面が表示される。この画面の案内に従いユーザはオーディオ機器4−1のコネクトボタン59Aを押下する(S41)。次に、コントローラ1は、有線LAN2に接続された新規のオーディオ機器を検索する(S32)。この検索はポーリングなど返信を要求するメッセージを送信することで行われる。オーディオ機器4−1は、この検索に対して応答する(S42)。これにより、コントローラ1とオーディオ機器4−1は、有線LAN2,アクセスポイント3を介して相互通信を開始する。

オーディオ機器4−1は、自分自身の機器情報をコントローラ1に送信する(S43)。コントローラ1は、このオーディオ機器4−1をルート機器とする新規のオーディオシステム10を構築する。オーディオシステム10にシステムIDを割り当て(S34)、図4、図5に示すシステム管理テーブルおよびオーディオ制御テーブルを作成して、現在通信しているオーディオ機器4をルート機器とするオーディオシステム10を構築する(S35)。オーディオシステム10が構築されると、システム管理テーブルをルート機器となったオーディオ機器4−1に送信し(S36)、セットアップモードを終了する(S37)。オーディオ機器4−1はこのシステム管理テーブルを受信して(S44)、保存する(S45)。これにより、オーディオ機器4−1を基幹の構成要素(コンポーネント)であるルート機器とするオーディオシステム10が構築される。以後は、コントローラ1によって、再生楽曲やその音量などを制御されるようになる。オーディオ機器4は、ステルスモードでアクセスポイントを起動する(S46)。

図7は、構築済みのオーディオシステム10に、新たなオーディオ機器が追加される場合の通信手順を示す図である。コンポーネント機器は、既にオーディオシステム10の構成要素となっているオーディオ機器4であり、ここでは、内部アクセスポイント4Aを起動しているルート機器またはノード機器である。新規機器は、これから新たに追加されるオーディオ機器4である。

コントローラ1として機能している携帯電話機1が、ユーザの操作によってセットアップモードになると(S51)、コントローラ1は、このオーディオシステム10に既に登録されているオーディオ機器4であるコンポーネント機器に対して、イニシャルジョインコマンドを送信して(S52)、内部アクセスポイント4Aのステルスモードを解除するよう指示する。これによりコンポーネント機器は、内部アクセスポイント4Aのステルスモードを解除し、自己の存在を知らせるビーコンフレームを送信して新規機器のパッシブスキャンを可能にする(S61)。次に、コントローラ1は、新規機器の検索を開始する(S53)。この検索は、オーディオシステム10の枠に限定されずネットワーク9全体に対して新規機器検索メッセージをブロードキャストすることによって行われる。

また、コントローラ1がセットアップモードになると表示部41にオーディオ機器4(新規機器)のコネクトボタン59Aを押下することを促す案内画面が表示され、この画面の案内に従いユーザは新規機器のコネクトボタン59Aを押下する(S71)。新規機器は、ユーザによってコネクトボタン59Aが押下されると(S71)、イニシャル接続モードになり、接続可能なアクセスポイントを検索(パッシブスキャン)する(S72)。この検索で、新規機器は、接続可能なアクセスポインとして、コンポーネント機器の内部アクセスポイント4Aを発見する。上述したように、内部アクセスポイント4Aは、新規機器から見てオーディオシステム10の機器であることを識別可能なSSIDを有しており、かつ、そのSSID(またはMACアドレス)からパスワードを生成して接続可能である。新規機器は、発見した内部アクセスポイント4Aのなかから最寄りの(最も接続しやすい)ものを選択し、このSSIDおよび生成したパスワードを用いて、選択した内部アクセスポイント4Aに仮接続する(S73)。この接続は、システム情報を取得するための仮接続であり、オーディオシステム10に参加するための本接続ではない。そして、接続した内部アクセスポイント4A(コンポーネント機器)からオーディオシステム10の現時点でのシステム情報を取得する(S62、S74)。システム情報は、システム管理テーブルの全部または一部の内容からなる情報であり、定期的にルート機器4−1が更新して他のコンポーネント機器に配信される。新規機器は、取得したシステム情報に基づいて、オーディオシステム10に参加するために最適のアクセスポイントを選択する(S75)。この選択は、各アクセスポイントの電波強度、ルート機器4−1からの接続段数、そのアクセスポイントに接続されているコンポーネント機器の数などに基づいて行われ、通信条件がよさそうなアクセスポイントが選択される。

図7の例(S100が実行されない例)では、仮接続した内部アクセスポイント4Aが本接続においても最適であると判断し、接続先を変更しない場合の流れを示している。たとえば、ルート機器4−1の内部アクセスポイント4A−1に接続されている場合等がこれに相当する。本接続で仮接続の内部アクセスポイント4Aから接続先を変更する場合には、図7に示すS100の区間で図8または図9の手順が実行される。本接続が完了すると(図7の場合には仮接続を本接続としたのち)、新規機器は、コントローラ1からの新規機器検索メッセージ(S53)に対して応答する(S76)。これで新規機器は、コントローラ1と通信可能になる。これにより、新規機器2は、コントローラ1によって再生する楽曲やその音量などが制御されるようになり、オーディオシステム10の構成要素(コンポーネント)となる。

新規機器は、自分自身の機器情報をコントローラ1に送信する(S77)。コントローラ1は、この機器情報を受信し(S54)、システム管理テーブルおよびオーディオ制御テーブルにこの新規機器オーディオ機器4を登録してこれらを更新する(S55)。コントローラ1は、更新したシステム管理テーブルをルート機器4−1に送信する(S56)。ルート機器4−1は、システム管理テーブルの全部または一部の内容からなるシステム情報を、図10で説明する接続確認メッセージとして、定期的に他のコンポーネント機器に配信する。オーディオシステム10の全てのオーディオ機器4に送信して(S56)、セットアップモードを終了する(S57)。セットアップモード終了の通知も全てのオーディオ機器4に送信される。なお、セットアップモード終了の通知は、コントローラ1がルート機器4−1に対して行い、ルート機器4−1がオーディオシステム10の他のオーディオ機器4に転送するようにしてもよい。

ルート機器4−1からシステム情報を受信した新規機器は、このシステム情報を保存する(S78)。こののち新規機器は、ステルスモードで内部アクセスポイント4Aを起動する(S79)。また、ルート機器4−1からシステム情報を受信したコンポーネント機器は、この情報で内部に記憶しているシステム情報を更新する(S63)。そして、内部アクセスポイント4Aをステルスモードに戻す(S64)。以上の処理により、構築済みのオーディオシステム10に新たな機器を追加することができる。なお、コンポーネント機器、新規機器ともに、ステルスモードで内部アクセスポイント4Aを立てるのは、ルート機器、ノード機器のみであり、リーフ機器、ブランチ機器ではS64、S79の処理は行われない。

図8は、新規機器が、S75で仮接続の内部アクセスポイント4Aを切断して、ツリー内の他の内部アクセスポイント4Aに接続し直す場合の通信手順を示す図である。図7のS75で本接続の接続先として他の内部アクセスポイント4Aが選択されると、現在仮接続している内部アクセスポイント4Aを切断し(S81)、選択された内部アクセスポイント4Aに本接続する(S82)。こののち、図7のS76に進む。

図9は、新規機器が、S75で仮接続の内部アクセスポイント4Aを切断して、外部アクセスポイント3にブランチ機器として接続し直す場合の通信手順を示す図である。図7のS75で本接続の接続先として外部アクセスポイント3が選択されると、現在仮接続している内部アクセスポイント4Aを切断し(S91)、イニシャル接続時のみの仮アクセスポイントをスタンドアローンで起動する(S92)。すなわち、有線LAN2には接続されず新規機器に接続されるのみの内部アクセスポイント4Aを起動する。コントローラ1は、このイニシャル接続仮アクセスポイントのSSIDおよびパスワードを予め記憶している。すなわち、このSSIDおよびパスワードは、オーディオシステム制御プログラム70に予めデータとして書き込まれている。したがって、コントローラ1は、S53で開始した新規機器検索の中でこの仮アクセスポイントを発見し、外部アクセスポイント3との接続を一旦解除して、新規機器が起動した仮アクセスポイントに接続する(S83)。コントローラ1は、携帯電話機1のシステムプログラムから外部アクセスポイント3のSSID、パスワードを取得することができない可能性が高いため、ここでは、ユーザに外部アクセスポイント3のSSIDおよびパスワードの入力を求める(S84)。SSIDの入力は、そのとき見えている接続先(SSID)の一覧をディスプレイに表示し、ユーザに外部アクセスポイント3のSSIDを選択させる方式でよい。パスワード(通常は外部アクセスポイント3の本体に表記されている)は、ユーザに入力させる。

そして、この入力された接続情報を仮アクセスポイントを起動している新規機器に送信する(S85)。新規機器がこの接続情報を受信する(S93)。コントローラ1は、新規機器に外部アクセスポイント3の接続情報(SSID,パスワード)を送信したのち、仮アクセスポイントとの接続を解消する(S86)。新規機器は、外部アクセスポイント3の接続情報をコントローラ1から受信すると、仮アクセスポイントを停止する(S94)。コントローラ1は、一旦接続を解除した外部アクセスポイント3に再度接続する(S87)。新規機器も取得した接続情報を用いて外部アクセスポイント3に接続する(S95)。こののち図7の手順にもどって、コントローラ1は新規機器検索を行い(S53)、新規機器はこれに応答する(S76)。なお、仮接続したコンポーネント機器から取得したシステム情報に外部アクセスポイント3の接続情報が含まれている場合は、S101で示した処理(S83−S87、S92−94)を省略して図8と同じように外部アクセスポイントに接続し直せばよい。

図6−図9の手順が、オーディオシステム10−1、10−2において別々に行われることにより、図1に示すような2つのオーディオシステム10−1,10−2が構築される。

上述したように、ルート機器4−n1は、オーディオシステム10−nの他のオーディオ機器(コンポーネント機器)4−nmに対して、定期的に(2秒に1回)システム情報を送信する。システム情報は、各コンポーネント機器の(内部アクセスポイント側)MACアドレス、IPアドレス、ルート機器4−1からの接続段数(HOP数)、内部アクセスポイントの起動の有無、内部アクセスポイント4Aに接続している下位機器の数、および、外部アクセスポイント3の接続情報などからなる。ルート機器4−n1は、このシステム情報をエコー要求パケット(ping)として、各コンポーネント機器4−nmに送信する。以下、このパケットをシステム情報パケットと呼ぶ。

図10を参照して、定期的に実行されるシステム情報パケットの送信処理について説明する。なお、この説明において、オーディオシステムの番号(ロケーションID)を示す「−n,n」の表記は省略する。

図10(A)において、ルート機器4−1は、自己のシステム管理テーブルに基づきシステム情報パケットを作成する(S111)。システム情報パケットは、図10(B)に示すシステム情報をデータ本体とするUDPデータグラムを内包するIPパケットの構成をしており、IPヘッダの宛先アドレスには、このオーディオシステム10に対して設定されているマルチキャストアドレスが書き込まれている。ルート機器4−1は、システム情報パケットをこのオーディオシステム10に対して付与されたマルチキャストアドレス宛に送信する。したがって、システム情報パケットは、このオーディオシステム10(たとえば10−1)の全コンポーネント機器4に配信されるが、他のオーディオシステム10(たとえば10−2)のコンポーネント機器4には配信されない(破棄される)。

各コンポーネント機器4は、システム情報パケットを受信すると、このパケットに含まれているシステム情報で自身の保持するシステム情報を更新するとともに、ルート機器4−1に対して、システム情報パケットを受信した旨の応答パケット(ACK)を返信する。ルート機器4−1は、コンポーネント機器からの応答パケットを受信し(S113)、全コンポーネント機器から返信があったかを判断する(S114)。全てのコンポーネント機器から返信があった場合には(S114でYES)、そのままこの処理を終了する。返信のないコンポーネント機器があった場合には(S114でNO)、そのコンポーネント機器を非アクティブに書き換えてシステム管理テーブルを更新する(S115)。次回のシステム情報パケットの作成は、この更新されたシステム管理テーブルの内容で行われる。このため、各コンポーネント機器は、常に最新のシステム情報を取得することができる。なお、更新された管理テーブルの内容は、コントローラ1にも通知される。なお、図10の説明では、マルチキャストでシステム情報を送信しているが、ユニキャストで各コンポーネント機器宛に個別に送信してもよい。

コンポーネント機器が、ルート機器4−1に対してACKを返信できない場面としては、自装置の電源がオフされている(コンセントが抜かれている)など自装置に原因がある場合、ツリーの上位の機器の電源がオフされている(コンセントが抜かれている)、通信の電波状態が悪いなど上位の機器に原因がある場合がある。コンポーネント機器(特にノード機器、リーフ機器)は、上位のコンポーネント機器(内部アクセスポイント4A)との通信が上位のコンポーネント機器から切断された場合には、他の接続可能なアクセスポイントを検索して自動で再接続を試みる。なお、上位の内部アクセスポイント4Aとの通信が切断されたことは、例えば、上述のシステム情報パケットが送信されて来ないこと、暗号鍵の更新通知が送られてこないこと、キープアライブパケットに対する返信が無いこと、などで判断することが可能である。

ここで、あるオーディオシステム10(たとえば10−1)に登録されているオーディオ機器4(たとえば4−13)を他のオーディオシステム10(たとえば10−2)に移行させる場合について説明する。

図7で説明したように、オーディオ機器4は、ネットワーク9に接続された状態で(S75以後)、新規機器検索メッセージを受信するとこれに応答して(S76)、そのメッセージが送信されているオーディオシステムに所属するよう処理が進められる(S54、S78以後)。既にあるオーディオシステム10に登録されているオーディオ機器4を他のオーディオシステム10に移行させる場合に、図7の手順を実行した場合、オーディオ機器4が元のツリーに接続されたまま他のオーディオシステム10に所属してしまうことになる。

一例をあげると、図1に示したオーディオ機器4−13をオーディオシステム10−1からオーディオシステム10−2に移行させる場合、ユーザにより、コントローラ1−2がセットアップモードにされ、オーディオ機器4−13のコネクトボタン59Aが押下される。この場合に図7の手順が実行されると、オーディオ機器4−13は、オーディオシステム10—1のルート機器であるオーディオ機器4−11を経由してすでにネットワーク9に接続されているため、そのままの状態でコントローラ1−2からブロードキャストされた新規機器検索メッセージに返信することができ、オーディオ機器4−13は、オーディオシステム10−1のツリー(ルート機器4−11)に接続されたままオーディオシステム10−2に所属が変更されてしまう。このような接続形態になると、各オーディオシステム10(特にオーディオシステム10−1)におけるオーディオ信号の効率的な伝送に支障をきたす恐れがある。

そこで、コネクトボタン59Aが押下されたオーディオ機器4が、すでにアクセスポイント4Aを経由してネットワーク9に接続されている場合であっても、イニシャルジョインコマンドを受信しない場合、すなわち自己の所属するオーディオシステム10のコントローラ1がセットアップモードであると確認できない場合には、ブロードキャストで送信されてくる新規機器検索メッセージに応答せず、ネットワークの再接続を行ったのち、このメッセージに応答する。これにより、オーディオ機器4のオーディオシステム10の所属を変更する場合に、同時にネットワークの接続形態が適切な形態に変更されるようになる。以下、その手順について説明する。

図11は、あるオーディオシステム10(たとえば10−1)に登録されているオーディオ機器4(たとえば4−13)を他のオーディオシステム10(たとえば10−2)に移行させる場合の通信手順を示す図である。この例では、オーディオ機器4−13をオーディオシステム10−1からオーディオシステム10−2に移行させる場合を例に挙げて説明する。図12、図13は、オーディオ機器4−13がオーディオシステム10−1からオーディオシステム10−2の所属に移行する場合の接続形態の変更を示す図である。

図11において、オーディオシステム10−2にオーディオ機器4−13を追加するため、ユーザの操作によってコントローラ1−2がセットアップモードされる(S111)。そうすると、コントローラ1−2は、オーディオシステム10−2に既に登録されているオーディオ機器(コンポーネント機器)4−21〜24に対して、イニシャルジョインコマンドを送信して(S112)、内部アクセスポイント4Aのステルスモードを解除するよう指示する(S121)。次に、コントローラ1−2は、新規機器の検索を開始する(S113)。この検索は、オーディオシステム10−2の枠に限定されずネットワーク9全体に対して新規機器検索メッセージをブロードキャストすることによって行われる。

また、コントローラ1−2がセットアップモードになると前述のように表示部41に、追加するオーディオ機器4のコネクトボタン59Aを押下することを促す案内画面が表示され、この画面の案内に従いユーザはオーディオ機器4−13のコネクトボタン59Aを押下する(S131)。オーディオ機器4−13は、ユーザによってコネクトボタン59Aが押下されると(S131)、イニシャル接続モードになり、まず自身のネットワーク9への接続状態を判断する(S132)。ネットワーク9に接続されていない場合は、図7のS72以下の手順に進む。外部アクセスポイント3に無線で接続されている場合、または、ネットワーク9に有線で接続されている場合にはその接続を有効として、図7のS76以下の手順に進む。他のオーディオ機器4の内部アクセスポイント4Aに接続されており、且つイニシャルジョインコマンドを受信した場合には、現在所属しているオーディオシステム10における接続のやり直しであるとして、図7のS72以下の手順に進む(以上、いずれもS132の判断で右の矢印として以降の説明を省略する)。一方、他のオーディオ機器4の内部アクセスポイント4Aに接続されているがイニシャルジョインコマンドを受信しない場合、すなわち図12に示すように、オーディオ機器4−13のコネクトボタン59Aが押下されたとき、コントローラ1−2の発行したイニシャルジョインコマンドがオーディオシステム10−2に配信され、オーディオ機器4−13に対して送信されていない場合、オーディオ機器4−13は、オーディオシステム10の移行であるとして、図11の手順を実行する。

オーディオ機器4−13は、現在接続している内部アクセスポイント4Aを切断し(S133)、イニシャル接続時のみの仮アクセスポイントをスタンドアローンで起動する(S134)。コントローラ1−2は、このイニシャル接続仮アクセスポイントのSSIDおよびパスワードを予め記憶している。すなわち、このSSIDおよびパスワードは、オーディオシステム制御プログラム70に予めデータとして書き込まれている。したがって、コントローラ1−2は、S113で開始した新規機器検索の中でこの仮アクセスポイントを発見し、外部アクセスポイント3との接続を一旦解除して、新規機器が起動した仮アクセスポイントに接続する(S114)。

そして、コントローラ1−2は、オーディオシステム10−2のシステム情報をオーディオ機器4−13に送信し(S115)、オーディオ機器4−13はこれを受信する(S135)。コントローラ1−2は、オーディオ機器4−13にシステム情報を送信したのち、仮アクセスポイントとの接続を解消する(S116)。並行してオーディオ機器4−13は、仮アクセスポイントを停止する(S136)。コントローラ1−2は、一旦接続を解除した外部アクセスポイント3に再度接続する(S117)。オーディオ機器4−13新規機器は、取得したシステム情報に基づいて、オーディオシステム10−2に移行するために最適のアクセスポイントを選択する(S137)。この選択は、各アクセスポイントの電波強度、ルート機器4−1からの接続段数、そのアクセスポイントに接続されているコンポーネント機器の数などに基づいて行われ、通信条件がよさそうなアクセスポイントが、外部アクセスポイント3、内部アクセスポイント4Aを含めて選択される。オーディオ機器4−13は、選択されたアクセスポイントに接続する(S138)。このとき、オーディオ機器4−13は、たとえば図13に示すように、オーディオ機器4−22の内部アクセスポイント4A−22に接続される。こののち、オーディオ機器4−13は、接続された経路でコントローラ1−2の新規機器検索メッセージ(S113、S53)に対して応答し(S76)、図7の手順に移行する。

以上の手順により、オーディオ機器4−13は、オーディオシステム10−1のツリーからオーディオシステム10−2のツリーに接続が切り換えられたのち、コントローラ1−2に応答して、オーディオシステム1−2への登録が行われる。なお、オーディオ機器10−1では、図10のS114において、オーディオ機器4−13からの返信が無くなることにより、図4,5のテーブルが更新される。

以上、オーディオ機器4のコネクトボタン59Aが押下されたとき、オーディオシステム10が新規に構築される場合(オーディオ機器4がルート機器になる場合)、オーディオシステム10にそのオーディオ機器4が追加される場合、および、そのオーディオ機器4が所属するオーディオシステム10が移行される場合について、図6,図7および図11を参照して説明した。図6,図7および図11では、コネクトボタン59A押下後の動作が確定していることとして、オーディオ機器4の動作を説明しているが、実際にはオーディオ機器4は、コネクトボタン59Aが押下されたとき、登録先のオーディオシステム10がどのようであるかが判らないため、ネットワーク9への接続状況に応じて動作を(図6,図7,図11に)切り換えている。図14を参照してコネクトボタン59Aが押下されたときのオーディオ機器4の動作を説明する。

図14において、コネクトボタン59Aが押下されると(S150)、オーディオ機器4の制御部50は、自身がネットワーク9に接続されているかを判断する(S151)。ネットワーク9に接続されている場合には(S151でYES)、ネットワーク9への接続形態を判断する(S152)。外部アクセスポイント3を介してネットワーク9(有線LAN2)に接続されている場合には、図7のS72に処理を進める。また、有線LAN2に直接(ケーブルで)接続されている場合には、図6のS42(オーディオシステム10の構築時)または図7のS76(オーディオシステム10への機器追加時)に処理を進める。

内部アクセスポイント4Aを経由してネットワーク9へ接続されている場合、すなわち、オーディオシステム10のツリーに接続されている場合、制御部50は、そのオーディオシステム10のコントローラ1からイニシャルジョインコマンドを受信したか否かを判断する(S153)。イニシャルジョインコマンドを受信した場合には(S153でYES)、同じオーディオシステム10で接続のやり直しであるとして、図7のS72に処理を進める(AP検索)。一方、イニシャルジョインコマンドを受信しない場合には(S153でNO)、今所属しているオーディオシステム10から他のオーディオシステム10へ移行する処理であるとして、今接続している内部アクセスポイント4Aを切断し(S133)、無線LAN通信部57で仮アクセスポイントを起動して(S134)、図11のS135に処理を進める(仮AP起動)。また、S151において、オーディオ機器4がネットワーク9に接続されていないと判断された場合には(S151でNO)、セットアップモードのコントローラ1と通信するため、無線LAN通信部57で仮アクセスポイントを起動して(S134)、図11のS135に進む。

なお、この発明のオーディオ機器は、映像再生機能を持つオーディオ・ビデオ(AV)機器であってもよく、これらが混在するシステムを含む。また、この実施形態においては、制御端末装置を、オーディオシステム制御プログラム70(アプリケーションプログラム)がインストールされた携帯電話機1で実現しているが、それ以外の構成であってもよい。たとえば、タブレットにオーディオシステム制御プログラム70をインストールしたものであってもよく、専用の端末装置であってもよい。

1(1−1,1−2) 携帯電話機(コントローラ) 2 有線LAN 3 アクセスポイント(外部アクセスポイント) 4(4−11〜4−24) オーディオ機器(コンポーネント機器) 4A(4A−12〜4A−23) 内部アクセスポイント 10(10−1,10−2) オーディオシステム

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