【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はISDN LAPBフレームをISD N LAPDフレームに又はその逆に変換するシステム及び方法に関する。 【0002】 【従来の技術】統合サービス・ディジタルネットワーク (ISDN = Integrated Service Digital Network)は、国際電信電話諮問委員会(CCITT) のいわゆる "青書" で指定された、国際的に合意された規格のセットである。 IS DNは広帯域電話ネットワークを介して伝送する音声、データ及びその他の用法を可能にする。 本質的に、ISDNはシステム内の一連の層ならびにこれらの層の間のインタフェースを定義し、それによって音声又はデータをアプリケーションプログラムからネットワークに又はその逆に引渡すことができる。 ISDNに関するそれ以上の情報は例えば "ISDN Explained" by J. Griffiths (Wiley, 19 90) に記載されている。 【0003】標準即ち基本速度ISDNリンクは3つのチャネル: 16K ビット/sの速度を有する1つの "Dチャネル" 及び各々が64K ビット/sのデータ速度を有する2つの "Bチャネル" を含む。 本質的に、2つのBチャネルは情報を送信するユーザに制御されるが、Dチャネルは例えば呼出しのセットアップ及び終了を通知するのに用いられる。 しかしながら、通知はDチャネルの完全な16 k ビット/s容量を必要としないことがよくあり、Dチャネル上の余分の帯域幅を用いて余分の情報を伝送できる。 CCITT勧告Q.921はDチャネル上で用いる特別のフレーム形式(format)、リンクアクセス手順D(LAPD = Link Access Procedure-D)を定義する。 Dチャネル上の全ての通信は、通知かデータ伝送かにかかわらず、LAPD形式でなければならない。 【0004】もう1つのCCITT ディジタル通信規格はX. 25である。 これはLAPB("Link Access Procedure - Bala nced"(リンクアクセス手順平衡型))として知られたそれ自身のフレーム形式、ならびにIDSNからの物理的に異なるソケット結合を有する。X.25伝送回線は一般に9.6Kビット/sの帯域幅を有する。該青書の勧告X.31は、1つのタイプの結合のみを維持しながら、X.25端末からISDNリンクに信号を伝送しX.25及びISDNシステムの両者を使用できる可能性を論ずる。勧告X.31はX.25システムからのフレームを捕捉し、それらをISDN形式に変換したのちIS DNリンクを介して伝送する端末アダプタを提案する。 (使用中の電話ネットワークの特性により) もし必要ならX.25システムに対して透明である該リンクのISDN部分により、受信したフレームをX.25形式に逆変換するもう1つの端末アダプタが用いられる。 【0005】Bチャネル及びDチャネルの両者を介して X.25フレームを伝送できることが望ましい。 前者はネットワークがBチャネルで任意の形式を使用できるので割合に簡単であるが、後者の場合は、DチャネルでLAPDフレームしか使用できないのにX.25フレームがLAPB形式であるので問題がある。 ゆえに端末アダプタは受信端でLA PBフレームをLAPDフレームに、又はその逆に変換できる必要がある。 勧告X.31はこの変換が完全なリンク層端子により実行できることを示唆するが、これはかなりの処理量を必要とし、それゆえ割合に低速である (変換はリンク層ではなく、代わりにパケット層で実行されるので、2つの論理的なリンクがサポートされなければならない)。 勧告X.31 (セクション 7.4.2.2.) はLAPBからLA PDに直接写像する可能性に言及するが、これを達成できる方法は記述しない。 【0006】従って、本発明はISDN LAPBフレームをISD N LAPDフレームに変換する方法を提供する。 この方法は:2未満のオクテット(octet) を含む入力フレームを捨てるステップと、LAPBフレームのアドレスフィールドを、それがCOMMAND(コマンド)であるかRESPONSE(応答) であるかを調べるために、検査するステップと、LAPDフレームのアドレスフィールドを構築し、LAPBフレームのアドレスフィールドに従ってCOMMAND/RESPONSEビットをセットするステップと、LAPBフレームの制御フィールドを検査して該制御フィールドの長さを決定し、もし決定された制御フィールドの長さが2オクテットでありかつ該フレームの全長が2オクテットであれば該フレームを捨てるが、さもなければ該制御フィールドをLAPBフレームからLAPDフレームに直接コピーするステップと、第4 のオクテット及びそれ以上の任意のオクテットをLAPDフレームの情報フィールドに直接コピーするステップとを含む。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的は LAPBフレームからLAPDフレームへの非常に速くしかも信頼性のある変換又はその逆の変換を提供することにある。 速度はフィールド内容の最小限の検査を実行することによって得られ、もしそれらが間違っていれば、次の処理段階で適切に処置することができる。 従って、基本的な前提はフレームが有効なことである。 しかしながら、変換プロセスはフィールドの長さを検査し、もしフレームが指定された制御及びアドレスフィールドを含むには短かすぎることが分かれば、該フレームは捨てられる。 これは存在しないフィールド又はオクテットを変換プロセスが探すことを中止させるので、変換プロセス自身がクラッシュ(crash) するのを阻止する。 この程度の信頼性は絶対に必要である。 なぜなら、任意のシステムがネットワークとの接続を許される前に、それらが仕様に適合し該ネットワークに損傷を与えないことを確認するためにネットワーク提供者により詳細に検査されるからである(この検査はホモロゲーション(homologation) として知られている)。 よって、変換プロセスは信号に起こりうる誤りを処理するのに十分な強さがなければならない。 しかしながら、フレームを訂正しようとすることはコンバータの機能ではない。 入力として受信された無効なフレームは捨てられるか又は無効フレームとして出力され、他の適切なセクションが該誤りを処理することを可能にする。 【0008】 【課題を解決するための手段】良好な実施例で、LAPBフレームのアドレスフィールドを検査するステップにおいて、もしアドレスフィールドがRESPONSE又はCOMMAND のパターンと一致しなければ、フレームが無効として捨てられる。 換言すれば、RESPONSE又はCOMMAND に対応する所定のビットパターンに対してアドレスフィールドの全オクテットが検査される。 代わりに、RESPONSEとCOMMAN D とでは異なる1つのビット位置 (即ちビット位置2、 図3参照) だけを調べることができる。 しかしながら、 実際には全バイトの検査は個々のビットの検査と同じ程度に効率的である。 【0009】第4のオクテット及びそれ以降のオクテットのコピーは、直接に実行する (即ち第4のオクテットで開始する) か、又は制御フィールドの末尾後の全てのオクテットのコピーにより実行できる。 有効なフレームの場合、これらの2つのアプローチは同じ結果を生じるが、たぶん前者はより少ない処理でよい。 良好な実施例では、制御フィールドの最初の2ビットの検査により該制御フィールドの長さが決定される。 これらの2ビットからフレーム形式を決定し、3オクテットよりも長い、 情報フレームではないフレームを捨てることもできるが、前記無効フレームのコピーを回避するのに必要な追加の処理が正当化される見込みはない。 【0010】良好な実施例では、本発明の方法は更に: 到来するLAPBフレームを、該フレームの開始点及びその見出しの予備オクテットのポインタとともに、バッファに記憶するステップと、LAPBフレームの予備オクテット及びアドレスフィールドに、前記構築するステップからのLAPDアドレスフィールドを重ね書きするステップと、 前記ポインタを1オクテットだけ減分しかつフレームの長さを1オクテットだけ増分するステップとを含む。 【0011】この実施例は、最小の書込みにより入力フレームから出力フレームに制御及び情報フィールドを直接コピーしうる効率的な変換方法を提供する。 【0012】本発明はISDN LAPDフレームをISDN LAPBフレームに変換する方法も提供する。 この方法は:3未満のオクテットを含む入力フレームを捨てるステップと、 LAPDフレームのアドレスフィールドを検査して、それが COMMAND 又はRESPONSEであるかどうかを判定するステップと、LAPDフレームのアドレスフィールドによりLAPBフレームのアドレスフィールドをCOMMAND 又はRESPONSE値にセットするステップと、制御フィールドの長さを決定するためにLAPDフレームの制御フィールドを検査し、もし決定された制御フィールドの長さが2オクテットでありかつフレームの全長が3オクテットであれば、該フレームを捨てるが、さもなければ制御フィールドをLAPDフレームからLAPBフレームに直接コピーするステップと、 第5のオクテット及びそれ以降のオクテットをLAPBフレームの情報フィールドに直接コピーするステップとを含む。 【0013】更に、良好な実施例は:到来するLAPDフレームを、該フレーム開始のポインタとともに、バッファに記憶するステップと、前記構築するステップからのLA PBアドレスフィールドを、LAPDフレームのアドレスフィールド内の第2のオクテットに重ね書きするステップと、前記ポインタを1オクテットだけ増分しかつ該フレームの長さを1オクテットだけ減分するステップとを含む。 【0014】更に、本発明はISDN LAPBフレームをISDN LAPDフレームに変換するシステムを提供する。 このシステムは:2未満のオクテットを含む入力フレームをどれも捨てる手段と、LAPBフレームのアドレスフィールドを検査して、それがCOMMAND であるかRESPONSEであるかを判定する手段と、LAPDフレームのアドレスフィールドを構築し、LAPBフレームのアドレスフィールドに従ってCO MMAND/RESPONSEビットをセットする手段と、LAPBフレームの制御フィールドを検査して該制御フィールドの長さを決定し、もし決定された制御フィールドの長さが2オクテットでありかつ該フレームの全長が2オクテットであれば該フレームを捨てるが、さもなければLAPBフレームからLAPDフレームに制御フィールドを直接コピーする手段と、第4のオクテット及びそれ以降のオクテットを LAPDフレームの情報フィールドに直接コピーする手段とを含む。 【0015】更に、本発明はISDN LAPDフレームをISDN LAPBに変換する対応するシステムを提供する。 このシステムは:3未満のオクテットを含む入力フレームをどれも捨てる手段と、LAPDフレームのアドレスフィールドを検査してそれがCOMMAND であるかRESPONSEであるかを判定する手段と、LAPDフレームのアドレスフィールドに従ってLAPBフレームのアドレスフィールドをCOMMAND 又は RESPONSE値にセットする手段と、LAPDフレームの制御フィールドを検査して該制御フィールドの長さを決定し、 もし決定された制御フィールドの長さが2オクテットでありかつ該フィールドの全長が3オクテットであれば該フレームを捨てるが、さもなければ制御フィールドをLA PDフレームからLAPBフレームに直接コピーする手段と、 第5のオクテット及びそれ以降のオクテットをLAPBフレームの情報フィールドに直接コピーする手段とを含む。 【0016】 【実施例】図1はISDNリンク14を用いる2つのX.25端末 2,4 の間の通信の原理を示す。 X.25端末は一般に既存のシステムであり、それらをISDNのために直接更新することは複雑かつ高価であり、ソフトウェアの書直しならびにハードウェアの変更を必要とする。 よって、ISDNリンクの各端に接続されるのは、X.25がISDNリンクと通信することを可能にする端末アダプタ6,8 である。 概念的に、各端末アダプタは一方の側にX.25端末と通信するためのX.25接続16,18 を有し、他方の側にISDNリンク14と通信するためのISDN接続10,12 を有する。 ISDN DチャネルによりX.25信号を伝送するために、端末アダプタは伝送前にLAPBフレームをLAPDフレームに変換し、リンク14 の他端でLAPBに逆変換する必要がある。 【0017】図2はバス22を介してISDNカード26に接続されたメインプロセッサ20を有するPS/2パーソナルコンピュータを示す。 ISDNカード26はそれ自身のプロセッサ及びメモリを有する。 PS/2上のメインプロセッサ20はX. 25アプリケーションプログラムを実行するので、図1の X.25端末のように動作するが、バス22は物理的なX.25接続の代理をし、カード26は端末アダプタの機能を実行する。 プロセッサ20はX.25アプリケーションと同時に走行する真のISDNアプリケーションのように用いることもできる。 元来、X.25カードはX.25アプリケーションプログラムを実行するために破線接続24を介して設けられているが、これは2つの別個のカードとISDN及びX.25回線の両者のレンタル(rental)とを必要とする。 【0018】PS/2上で走行するX.25アプリケーションプログラムからのLAPBフレームはバス22を介してISDNカード上の制御機構28により受信される。 そして制御機構28 は、形式変換を必要としないISDN Bチャネルか、又は代わりにISDN Dチャネルでこれらを伝送する。 後者の場合、LAPBフレームはコンバータ30を介して引渡される。 これはソフトウェアで、又はDチャネル上の全ての論理的なリンクの組合せ/分離に責任を負うマルチプレクサに対する特殊な目的のチップとして実現できる。 通知する情報はライン34によりマルチプレクサ32と制御機構28 とPS/2プロセッサの間で伝送される。 マルチプレクサを通過した後、LAPDフレームは伝送前にフラグフィールド及びCRC 検査を付加するためにHDLCチップ (図示せず) により処理される。 HDLCチップの処理は本発明とは無関係である。 受信端末としてのPS/2の動作は、到来フレームが明白に逆の順序でマルチプレクサ、コンバータ、制御機構等を横切ることを除き、本質的に伝送の動作と同じである。 図2は概要を示すものであり、実際の多層IS DNシステムの構成を必ず反映する。 更に、アダプタとPS /2の間の機能の分割は変更することができ、実際に、アダプタによっては別個のプロセッサを必要とせずに動作できる。 【0019】伝送のために、コンバータ30は制御機構28 から (又はより正確には、コンバータ30に対応するISDN 層が同じISDNシステムの上位の層から) 全フレームならびにフレーム内のオクテット (バイト) の数を指定する情報を受信する。 同様に、データは最初に伝送回線からのビットのストリームとして端末で受信されるが、これらはコンバータ30に到達する前に下位のISDN層によりフレームにアセンブルされる。 更に、コンバータ30はフレーム毎にオクテットの数を指定する情報を受信する。 【0020】LAPBフレーム及びLAPDフレームの各々は次の3つの連結フィールドを含む。 【表1】 【0021】(前述のようにフラグフィールド等もあるが、本発明の目的と無関係である)。 これらの2つの形式の間の変換プロセスについて以下に詳細に説明する。 【0022】(1) LAPBからLAPDへの変換 コンバータ30はLAPBフレームを受信し、2オクテットよりも短い入力フレームを捨てる(即ち、無効として扱う)。 これは変換プロセスが存在しない制御フィールドを見つける試みを阻止する。 X.25では、各フレームはシーケンス番号を割当てられるので、通知せずに放棄するのが普通である。 よって、次の送信段階又は受信段階は、脱落しているか又は放棄されたフレームを検出し、 それらの再送信を要求するか又は任意の他の適切な処置をとることができる。 【0023】有効な入力フレームの第1のオクテットはアドレスフィールドと解釈され、そして図3に示す2つの値の一方を含まなければならない。 全バイトが検査され、もし該フィールドがこれらの値をどちらも含まなければ、該フレームは無効とみなされ、破棄される。 代替方式は、ビット2の値を、それがCOMMAND 又はRESPONSE に対応して0であるか又は1であるかを調べるために、 単に検査することである。 出力LAPDアドレスフィールドの構造が図4に示されている。 ここで、EAはアドレスフィールド拡張ビット、C/Rはコマンド/応答フィールドビット、SAPIはサービスアクセス点識別子であり、TEI は端末エンドポイント(endpoint)識別子である。 出力LAPD アドレスフィールドは、LAPBアドレスフィールドから下記のように構築される: (a) 第1のオクテット内のEAビット(ビット1)が0にセットされ、第2のオクテット内のEAビット(ビット9)が1にセットされる。 (b) 入力LAPBフレームのアドレスフィールド値によりC/ R ビットがセットされる。 もし入力アドレスフィールドがコマンドビットパターンを含むならば、C/R は0にセットされ、さもなければC/R は1にセットされる。 (c) SAPI値が16にセットされる。 1つのDチャネルが複数の論理的なリンクを提供でき、SAPI値はそれらの間を識別するために用いられる。 例えば、SAPI=0は信号(s ignalling)を示すために用いられる。 SAPI=16はDチャネルを介したX.25通信のためにX.31により指定された値である。 (d) TEI 値が端末を識別するために用いられ、Dチャネル上のX.25の端末アダプタにより現に使用中の値にセットされる。 この値はPS/2に記憶され、通常は動的に又はネットワークとの初期接続でISDN提供者から得られる。 【0024】入力LAPBフレームの第2のオクテットは1 または2オクテット制御フィールドの第1のオクテットと解釈される。 モジューロ128 LAPB制御フィールドのレイアウトが図5に示されている。 モジューロ128 LAPDフレーム内の制御フィールドの形式は同一である。 図5 で、N(S)はトランスミッタ送信シーケンス番号、N(R)はトランスミッタ受信シーケンス番号、Sは監視機能ビット、Mは変更機能ビットであり、Xは予備で0にセットされ、P/F はコマンドとして用いられるときはポールビットであるが、応答として用いられるときは最後のビットであり、Pはポールビットである。 制御フィールドには3つの可能な形式:I,S又はUがある (情報、監視及び番号未付与を表わす)。 変換プロセスは入力制御フィールドの最初の2ビット(ビット1及び2)を検査し、該制御フィールドが1オクテットを有するか2オクテットを有するかを判定する。 アドレスフィールドの場合と異なり、制御フィールドの第1のバイトは少数の所定のパターンに限定されないので、この検査はビットレベルで実行される。 もし両ビットが1であれば、該フィールドは1オクテットの長さに過ぎず、さもなければ、それは2オクテットの長さである。 制御フィールドの長さが2 オクテットであると変換プロセスが示しても、フレームの全長は2オクテットに過ぎないので、該フレームは無効とみなされ、捨てられる。 さもなければ、制御フィールドは出力LAPDフレームの出力制御フィールドに直接コピーされる。 【0025】もし入力LAPBフレームが3オクテットよりも長ければ、第4及びそれ以降のオクテットは最後のオクテットを含めて情報フィールドと解釈される。 これは有効な情報フィールドは、1オクテットのアドレスフィールド及び2オクテットの1形式の制御フィールドに続く、第4のオクテットでのみ開始できる。 第4及びそれ以降のオクテットの情報フィールドはいかなる検査も実行せずに出力LAPDフレームに直接コピーされる。 【0026】(2) LAPDからLAPBへの変換 フレームコンバータは各入力LAPDフレームから1つのLA PBフレームを構築する。 このコンバータはLAPDフレームを受信し、3オクテットよりも短い入力フレームを捨て (即ち無効として扱い)、更に存在しない制御フィールドを変換プロセスが見つけようとするのを阻止する。 入力 LAPDフレームの最初の2オクテットがアドレスフィールドと解釈される。 LAPDアドレスにあるC/R ビットLAPBアドレスフィールドの内容を決定する。 もしC/R ビットが0であれば、LAPBアドレスはLAPBコマンドのビットパターンにセットされるが、さもなければLAPBアドレスはLA PB応答のビットパターンにセットされる。 全ての他の入力ビットは検査されないままである。 【0027】入力LAPDフレームの第3のオクテットは1 又は2オクテットの制御フィールドの第1のオクテットと解釈される。 LAPB制御フィールドが前述のようにLAPD に変換される方法と本質的に同じ方法で、制御フィールドがLAPDからLAPBに変換される。 従って、入力LAPDフレームの第3のオクテットは1又は2オクテットの制御フィールドの第1のオクテットと解釈される。 変換プロセスは入力制御フィールドの最初の2ビット(ビット1及び2)を検査し、制御フィールドの長さを決定する。 もし両ビットが1であれば、フィールドは1オクテットの長さであり、さもなければ、2オクテットの長さである。 制御フィールドの長さが2オクテットであるのに、 フレームの全長が3オクテットに過ぎないと変換プロセスが示す場合は、該フレームは無効とみなされ、捨てられる。 さもなければ、制御フィールドはLAPDフレームの出力制御フィールドに直接コピーされる。 【0028】もし入力LAPDフレームが4オクテットよりも長ければ、第5及びそれ以降のオクテットは最後のオクテットを含めて情報フィールドと解釈される。 なぜなら、2オクテットのアドレスフィールド及び2オクテットのI形式制御フィールドに続く第5のオクテットにおいてのみ有効な情報フィールドが開始できるからである。 検査を実行せずに、第5及びそれ以降のオクテットの情報フィールドが出力LAPBフレームに直接コピーされる。 【0029】図6及び図7は変換プロセスの実施例を示す。 LAPBフレームをLAPDフレームに変換するために、図6に示すような、見出しに予備オクテット(S)を有する、到来するLAPBフレームがバッファに読込まれる。 ポインタ50はフレームの開始点を示し、前述のようにフレームの長さも使用可能である(図示せず)。 変換プロセスは予備オクテット及び最初のアドレスオクテット(S及びA)に重ね書きすることにより新たに2バイトアドレスフィールドを構築する。 そして、変換されたLAPDフレームを得るために、ポインタ50が1バイトだけ (即ち、 予備オクテットに当初占有されたロケーションまで) 減分され、それに応じてフレームの長さが1バイトだけ増分される。 【0030】図7はLAPDからLAPBへの逆変換プロセスを示す。 この場合、到来するLAPDフレームは見出しに予備オクテットを必要とせずにバッファに読取りできる。 更に、ポインタ50がフレームの開始点を示す。 1バイトの LAPBアドレスフィールドが構築されるとき、これはLAPD アドレスフィールドの第2のオクテット(A2)に重ね書きする。 オクテットA1はもはや必要ではないので、変換されたLAPBフレームを得るために、ポインタ50が1バイトだけ (A2により当初占有されたロケーションまで) 増分され、それに応じてフレームの長さが1バイトだけ減分される。 【0031】前述のプロセスはモジューロ128 形式X.25 のために開発されているが、モジューロ8に拡張できる (本質的にモジューロ数はX.25の位置をフレームのシーケンスで識別する前記参照番号のサイクル長を指す)。 同様に、変換プロセスは、帯域幅の大きい1つの論理的なX.25を提供するために複数のX.25の物理的なリンクが組合わされる、X.25多重リンクシステムにも適用できる。 【図面の簡単な説明】 【図1】X.25通信のISDNリンクの使用を概略的に示す図である。 【図2】本発明の変換方法を実現するコンピュータシステムの簡略化されたブロック図である。 【図3】LAPBアドレスフィールドを示す図である。 【図4】LAPDアドレスフィールドを示す図である。 【図5】LAPB/LAPD 制御フィールドを示す図である。 【図6】到来フレームが緩衝記憶される形式を示す図である。 【図7】到来フレームが緩衝記憶される形式を示す図である。 【符号の説明】 2 X.25端末 4 X.25端末 6 端末アダプタ 8 端末アダプタ 10 ISDN接続 12 ISDN接続 14 ISDNリンク 16 X.25接続 18 X.25接続 20 メインプロセッサ 22 バス 24 破線接続 26 ISDNカード 28 制御機構 30 コンバータ 32 マルチプレクサ ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 5識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 8529−5K H04L 11/20 102 F (72)発明者 レイモンド・ジェプソン イングランド、エス・オー5 3エヌ・ワ イ、ハンプシャー、チャンドラース・フォ ード、カルショット・ドライブ 43 (72)発明者 バリー・ジョン・ウォーレイ イングランド、エス・オー1 2ティー・ エッチ、ハンプシャー、サウザンプトン、 バニスター・パーク、ランラフ・ガーデン ズ 2 (72)発明者 ステフェン・ピーター・ウッド イングランド、エス・オー5 3エヌ・ワ イ、ハンプシャー、イーストレイ、ボィヤ ット・ウッド、ローウッド・クロース 16 (72)発明者 アンドリュー・ジョセフ・ケオー イングランド、エス・オー2 1エル・ジ ェイ、ハンプシャー、サウザンプトン、セ ント・デニーズ、ケント・ロード 61 |