高周波動作のための光電子装置のマルチビームアレイ用マイクロレンズ

申请号 JP2016510662 申请日 2013-05-24 公开(公告)号 JP6339665B2 公开(公告)日 2018-06-06
申请人 トリルミナ コーポレーション; 发明人 ジョセフ,ジョン,アール.; カーソン,リチャード,エフ.; ウォーレン,マイアル,イー.; リアー,ケビン,エル.;
摘要
权利要求

光学装置であって、 モノリシックレーザーアレイであって、その基板上に1つのパターンで配列された複数の垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)装置を含む、モノリシックレーザーアレイ、 基板内に形成された複数のマイクロレンズであって、複数のマイクロレンズのなかの各マイクロレンズが対応するVCSEL装置の上に位置し、対応するVCSEL装置によって放射された光のビームをターゲットに方向づけるか、あるいはターゲットを照射するための光を平行化するまたは集めるために、レーザーアレイの外部の光学素子を必要とすることなく走査を行うための、マイクロレンズ、および、 レーザーアレイに動を供給するためのドライバ回路であって、ドライバ回路はデータ通信のためにVCSELを変調するように動作可能であり、パターンがVCSEL装置の2つ以上のサブアレイを含み、2以上のサブアレイのうちの各サブアレイがドライバ回路によって動作されるために独立して動力を供給されるとともに調節され、および、各サブアレイの対応するVCSEL装置用のマイクロレンズが、各サブアレイからの光のサブアレイビームをターゲットに向けるか、あるいは走査を行うためのグループとして位置付けられる、ドライバ回路、 を含む、光学装置。各マイクロレンズは、光のビームをターゲット上に集中させるまたは分岐させるために、あるいは走査を行うために必要な、対応するVCSEL装置の軸からの距離だけオフセットされ、前記距離は光のビームの望ましい度偏差に基づく、請求項1に記載の光学装置。2以上のサブアレイが基板上に形成され、2以上の電気接点を含むサブマウントをさらに備え、各電気接点はサブアレイに結合されており、および、ドライバ回路からサブアレイまで高データレート光信号を伝達するためにサブマウントに組み込まれたインピーダンス整合送電線を介してドライバ回路にサブアレイを接続する、請求項1に記載の光学装置。光学装置は受信機を含む自由空間光データリンクのための送信機であり、光の各サブアレイビームは受信機の異なる領域に向けられ、ドライバ回路による2つ以上のサブアレイの動作により、光の各サブアレイビームは受信機をアクティブに走査することで、受信機で最良のリンクの性能を提供するサブアレイまたはサブアレイの組み合わせを特定し、各サブアレイまたはサブアレイの組み合わせはドライバ回路により連続して動作される、請求項1に記載の光学装置。光の各サブアレイビームは空間内の線形領域の異なる部分に、または空間内の2次元パターンの異なる部分に方向づけられ、ドライバ回路による2以上のサブアレイの動作により、光の各サブアレイビームは個別に間隔をあけて、空間の線形領域を走査するか、または空間内で2次元パターンを走査する、請求項1に記載の光学装置。光学装置は受信機を含む自由空間光データリンクのための送信機であり、受信機との高品質のリンクは: 光のサブアレイビームを2つ以上含む組み合わされたサブアレイビームの強度を必要に応じて変化させることにより、 光の各サブアレイビームは共通する方向に向けられながら、光の各サブアレイビームを異なる距離で集光することにより、または、 送信機または受信機の移動中のドライバ回路による異なる組み合わせの2以上のサブアレイの動作により、 維持される、請求項1に記載の光学装置。光学装置は受信機を含む自由空間光データリンクのための送信機であり、送信機は第2の受信機として方向づけられ、第2の送信機は該受信機に方向づけられ、送信機と受信機は固定された距離をあけて位置付けられ、送受信機として動作する、請求項1に記載の光学装置。送信機と第2の受信機、および第2の送信機と受信機との間での光リンクの性能に関するフィードバックを与える、送信機と受信機との間の低帯域幅リンクをさらに含む、請求項7に記載の光学装置。送信機のためのドライバ回路は性能に基づいて、および性能を改善するために、別々にまたは組み合わせて1以上のサブアレイを動作させる、請求項8に記載の光学装置。送信機のためのドライバ回路は、固定された距離、ならびに送信機と第2の受信機および第2の送信機と受信機との間の幾何学的配列に基づいて、別々にまたは組み合わせて1以上のサブアレイを動作させる、請求項9に記載の光学装置。光学装置は受信機を含む自由空間光データリンクのための送信機であり、複数のマイクロレンズの1つ以上は、光のビームの赤外線波長を透過する透明な基板に配置され、前記透明な基板は送信機と共に受信機と位置合わせされる、請求項1に記載の光学装置。複数のマイクロレンズの1つ以上は外形を作り出すために形成されるか、またはパターン化され、外形は半球、非球形、ホログラフィック、回折性、非点収差、および偏光制御光学系の少なくとも1つである、請求項1に記載の光学装置。複数のVCSEL装置に全電流を送達するように構成された電流源、および、 複数のVCSEL装置のうちの0以上のVCSEL装置に全電流を分布させるための1以上のスイッチを含む電子回路であって、 全電流が単一のVCSEL装置にのみ分布する際に、光学源のうちの単一のVCSEL装置からの出力を、目に対して安全に生成するように、および、 全電流が2以上のVCSEL装置に分布する際に、2以上のVCSEL装置の組み合わせの光の出力を、目に対して安全に生成するように構成された、電子回路、 をさらに含む、請求項1に記載の光学装置。ターゲットは2以上のターゲットを含み、1以上のVCSEL装置の第1のグループによって放射された光のビームは、第1のターゲットに集められ、1以上のVCSEL装置の第2のグループによって放射された少なくとも光のビームは、第2のターゲットに集められる、請求項1に記載の光学装置。複数のマイクロレンズが前記基板内に形成される代わりに前記基板に結合された第2の基板内に形成される、請求項1に記載の光学装置。

说明书全文

<関連出願への相互参照> この国際出願は2013年5月24日に出願された米国特許出願13/902,555号の利益を主張するものであり、「Multibeam Arrays of Optoelectronic Devices for High Frequency Operation」と題され、2011年3月31日に出願された米国特許出願13/077,769号と、「Multibeam Arrays of Optoelectronic Devices for High Frequency Operation」と題され、2010年2月17日に出願された米国特許出願12/707,657号(今では米国特許7,949,024号)と、「Multibeam Arrays of Optoelectronic Devices for High Frequency Operation」と題され、2009年2月17日に出願された米国特許出願61/153,190号に関する。

この国際出願は、「Addressable Illuminator with Eye−Safety Circuitry」と題されて2012年4月20日に出願された米国仮特許出願61/636,570号の利益を主張する、「Addressable Illuminator with Eye−Safety Circuitry」と題されて2013年4月22日に出願された米国特許出願13/868,034号の利益も主張するものであり、料文献は参照により全体として本明細書に組み込まれる。

半導体装置、とりわけ、高出と高周波の用途向けのフォトニック素子のマルチビームアレイ用マイクロレンズ構造体と、これを製造するおよび使用する方法に関する。

半導体レーザーは、効率が良く、サイズ、重量、電力(SWAP)に優れ、高出力レーザーの他の形態よりもコストが低いことから、高出力レーザー用途で影響力を持つようになってきた。とりわけ、工業用の切断や溶接、レーザー検出および測距(LADAR)、医療工学、航空機の防御、光ポンピング式の希土類でドープした繊維レーザー、ダイオード励起固体レーザー(DPSS)中の光ポンピング式の固体結晶、光ファイバー通信、および融合研究などの多くのレーザー用途は、高出力と高周波の反応を必要とする。端面発光型半導体レーザーは高出力アレイ出力によりこうした用途に幅広く用いられている。しかしながら、主として露出した出射面で光出力密度が高いために生じる壊滅的な光損傷(COD)の結果として、こうした端面発光型レーザーの劣化は一般的である。

比較して、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)はCODを受けない。というのも、利得領域はエピタキシャル構造で埋め込まれるため、外部環境に露出しないからである。同様に、端面発光型接合に関連付けられる光導波路は比較的面積が小さく、VCSELと比較して、著しく高い出力密度をもたらす。実際の結果は、VCSELは典型的な端面発光型レーザーよりも故障率を低くすることができる。

現在まで、VCSELは、高い周波数変調を必要とするが、多くの電力を必要としないデータと電気通信の用途ではますます一般的に使用されるようになっている。VCSELは、この種の用途における端面発光型レーザーを上回る、製造の手軽さ、高い信頼度、および優れた高周波変調特性を含む利点をもたらした。多くのVCSELは端面発光型レーザーアレイよりもはるかにコスト効率良く製造することもできる。しかしながら、既存のVCSEL設計では、アレイの面積が大きくなるにつれ、周波数応答は、多素子の設計、寄生インピーダンス、および、高電流により要求されるワイヤボンドまたはリードの周波数応答から生じる加熱の複雑さを課されてきた。したがってアレイの変調周波数は減少する。

これらを製造するためのVCSELと方法は知られている。例えば、引用により本明細書に組み込まれる特許文献1と特許文献2を参照する。データ表示のためにVCSELを二次元のアレイに形成することも知られている。引用により本明細書に組み込まれる特許文献3と特許文献4を参照。高出力電力のためのフリップチップマルチビームVCSELアレイは、とりわけ、特許文献5に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。

しかしながら、高周波変調と高出力の両方を提供するVCSELアレイは十分には開発されていない。さらに、こうした装置を一緒に配置すると、高周波動作に対して負の効果を与えることに加え、熱生成を増加させる。

加えて、短距離のモバイル装置通信を目的とした自由空間光リンクは、(平行光学系を用いる)発散の少ないビームの効率的な伝送と(集光レンズを用いる)入射光の効率的な受信のために、光学素子とともに設計されている。高速検出器は5−10Gb/sの速度の直径が約60μmと非常に小さいので、集光光学系は良好な信号対雑音比を得るために、小さなスポットに光を集中させなければならない。したがって、何かが配列を動かしたり乱したりする場合、小さなスポットは小さな検出器をやすやすと見逃す可能性があるため、こうしたシステムは非常に配列に敏感である。これによってモバイル装置間の自由空間光通信が非常に困難になった。例外は、非常に広い送信ビームと半球の集光光学系へのLEDベースの伝送を使用するIrDA(赤外線通信協会)標準物であった。自由空間光リンクは比較的遅い速度でしばらくの間は人気があったが、モバイルの装置の概念が発展するにつれ、互いに実際に触れることが可能な、あるいはほんの数ミリメートルだけ離すことが可能な2つの装置間の高帯域通信のニーズが生じてきた。こうした近接場領域で動作する無線周波数アプローチはあるが、それらには全方向送信を含む短所があり、これはセキュリティ上の懸念事項であり、RF干渉の懸念があることから規制問題である。

米国特許5,359,618号

米国特許5,164,949号

米国特許5,325,386号

米国特許5,073,041号

米国特許5,812,571号

一実施形態は、VCSELアレイ装置と呼ばれるマルチビーム光電子装置と、これを用いるための様々な方法を対象としており、該装置は高出力で高周波応答を備え、その上に形成されることもある様々なマイクロレンズ構造体を有する。VCSELアレイ装置は、2つ以上のVCSELで構成されたVCSELのモノリシックアレイと短絡したメサ型素子(mesa device)のアレイである。VCSELアレイのVCSELは、対称的にまたは非対称的に間隔をあけて置くことができるか、電力または速度の特性を改善するための数学関数に従って一定間隔をあけて置くことができるか、あるいは電気的に並列な回路において互いに対して隣り合う位相関係のために位置付けることができる。VCSELアレイのVCSELは、熱拡散基板または担体上で形成される第1の金属コンタクトパッドに電気的に接続される。短絡したメサ型素子のアレイはVCSELアレイに沿って形成され、該装置は熱拡散基板または担体上の第2の金属コンタクトパッドに結合している。こうしたメサ型素子は基板接地から第2の金属接点まで短絡を形成する。VCSELアレイのVCSELはそれぞれ金属ヒートシンク構造によって包まれ、該構造は各VCSELメサ、ヒートシンク構造、およびはんだの高さを増加させる。ヒートシンク構造、VCSELアレイ、およびメサ型素子アレイの関係は、VCSELアレイ装置の寄生インピーダンス特性を減少させ、そうすることでその出力電力を高め、その高周波応答を増加させる。結合した光電子装置においてアース・シグナル・アース構造中の共平面導波路リードを形成するように、VCSELアレイと短絡したメサ型素子アレイを位置付けることもできる。この構造は優れた信号変調特性を与える。マイクロレンズは様々な手法を駆使してアレイの個々のVCSEL装置上で形成されることもある。マイクロレンズは、外部のレンズでは達成できないような、出力レーザー光線を用いた数多くの効果を達成するように、構造化および/またはパターン化されることもある。

図は本明細書に記載される例の実施形態を例証するために与えられるもので、本開示の範囲を制限することを意図してはいない。

一実施形態に関連した特徴の中でもとりわけ、誘電体の堆積、金属の堆積、および酸化構造を含む、VCSEL装置と短絡メサ型素子の両方のメサ構造を例証する簡略化した断面図である。

一実施形態に従って、ヒートシンク、ボンディング層、および他の特徴をさらに例証する、VCSEL装置と短絡メサ型素子の別の簡略化した断面図である。

一実施形態に従って、包囲する接地面から形成された共平面導波路、接地面ギャップ分離に対する信号用リード、および信号用リードを例証する、パターン化した熱拡散基板の平面図である。

ヒートシンクの端までに延びるとともにVCSEL装置のコンタクトパッドのまわりにループを形成する、接地面を備えた図3Aの共平面導波路の実施形態である。

ボンディングの前の図2のVCSELアレイ装置と図3Aの熱拡散基板の断面図である。

めっき後のVCSELアレイ装置の実施形態の1つの実例である。

VCSELアレイ装置の一実施形態のL−I−V特性を示すグラフである。

VCSELアレイ装置の一実施形態の変調周波数を示すグラフである。

VCSELアレイ装置の実施形態について450mAのバイアス電流で異なるアレイ位置のレーザー変調周波数を示すグラフである。

VCSELアレイ装置の一実施形態からのパルス幅を示すグラフである。

一実施形態に従ってVCSELアレイ装置の上部に位置した複数のレンズの部分的に途切れた断面図である。

複数のレンズの各々のレンズをVCSELアレイ装置の各VCSEL装置の上のオフセット位置に置く手法の実例である。

VCSELアレイ装置の後ろに位置した焦点を有するマイクロレンズの一実施形態の実例である。

サブマウントに結合したVCSELアレイ装置フリップチップの一実施形態の実例である。

サブマウントに結合したサブアレイフリップチップを備えたVCSELアレイ装置の一実施形態の実例である。

図14のサブマウントの電気接点と送電線の実例である。

検出器上で円を形成するVCSELアレイ装置の2つのサブアレイの一実施形態の実例である。

検出器用により大きな円を形成するサブアレイのグループ化の一実施形態の実例である。

サブマウント上の送受信機の実施形態の実例である。

サブアレイの線形アレイと外部マクロレンズの実施形態の実例である。

スイッチング用途での図17の線形アレイの実施形態の実例である。

デジタル交換装置として動作する非線形のレーザーアレイとマクロレンズの一実施形態の実例である。

デジタルに切り替えられるレーザーアレイに接続された計算または通信装置の一実施形態の実例である。

線形の送受信機の一実施形態の実例である。

4x4の光スイッチの一実施形態の実例である。

12x12の光スイッチの一実施形態の実例である。

空間の異なる点に集中したレーザー装置のアレイの一実施形態の実例である。

特許文献5に記載されるようなVCSELアレイ装置は、上部鏡のための反射器としても使用され、かつメサ型の各々の上に形成される金属コンタクト層を使用するフリップチップVCSELアレイ装置である。この単一の金属層は通例、高度に均一または反射する表面を作るために電子ビーム(e−beam)蒸着またはスパッタリングのような手法で置かれる。こうした堆積手法は決められた用途には当たり前のものであるが、こうした装置で熱減少を改善するために必要不可欠であるメサ型を包む厚い金属層を達成しようとしている場合には適していない。十分に厚い層を堆積させる既存の手法を使用するために、金(Au)などの大量の金属を使用しなければならないが、これは上記のような装置のコストを著しく増加させることになる。この種の設計や他の既存のVCSELアレイ装置の設計はシステムの全体的なインピーダンスを上げて熱管理を複雑にし、結果としてこうしたアレイにより獲得可能な力と速度を制限してしまう。

本明細書に記載される一実施形態において、光半導体素子アレイからの寄生容量とインダクタンスの両方の減少(本明細書ではまとめて「寄生インピーダンスの減少」と呼ぶ)は、共通するp−コンタクト面積を最小のサイズに減少させるとともに、共通するコンタクトパッドと基板接地の間の距離を増加させ、その一方で、共平面導波路の特性に由来する距離で接地平面をもって共通するコンタクトパッドを囲みつつ、アレイ中の個々のメサ型の能動素子と接地メサ型の近くに隆起したヒートシンクを形成することによって、達成される。実施形態の最小化された共通するp−コンタクト面積は、ワイヤボンドと接触させるために共通するp−コンタクト面積の拡大を必要とする既存の設計から大きく逸脱したものである。該実施形態はワイヤボンドを必要としない。ワイヤーリードを取り除くことでインダクタンスが減少し、その一方で、結果として生じるメサとヒートシンク構造を隆起した高さとすることで、ヒートシンク基板上での基板接地からコンタクトパッドまでの電気バイアス下の負電位と正電位との間の距離を増加させ、そうすることでシステムの全体的な寄生容量を減少させる。これは、周波数応答を改善するとともに各VCSELの端を介して非常に大きな熱減少を可能にする、厚いメッキ金属ヒートシンクの形成のためのシード層を使用することで達成される。

さらに、接地(あるいは負の)電気接続は、ワイヤボンドを使用することなく電流の流れを同一平面上のリードを通ってヒートスプレッダまたは熱減少基板まで運ぶ短絡したメサ型素子を介して接触される。パッケージの接地に基板の上部を接続する既存の設計にワイヤボンドが用いられるが、VCSELアレイ装置の周波数応答に対して負の効果を持つ寄生インダクタンスを導入するため好ましくない。さらに、既存の設計が必要とする多数のワイヤボンドにより、製造が著しく複雑になり、欠損の可能性が高まり、費用もかさむ。

図1は一実施形態に係るVCSELアレイ装置(100)の簡略化された概略断面図を示す。該実施形態中のVCSELアレイ装置の実例は半導体素子アレイと半導体素子アレイを作り上げて接続する方法を示すことが理解されよう。しかしながら、本明細書で開示された方法を用いて、発光ダイオード、光検出器、端面発光型レーザー、変調器、高電子移動度トランジスタ、共振トンネルダイオード、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ、量子ドットレーザーなどの他の半導体素子のアレイを作り上げることができることが理解されよう。さらに、該実施形態中のVCSELアレイ装置(100)の実例が説明目的のためにすぎず、本発明の範囲を制限することをまったく意味していないことが理解されよう。

該実施形態では、VCSELアレイ装置(100)は砒化ガリウム(GaAs)を含む基板(102)を含んでいるが、燐化インジウム(InP)、砒化インジウム(InAs)、シリコン(Si)、エピタキシャルによって成長した材料などの他の材料を用いて、基板(102)を形成することができる。一般に基板(102)はその上で後に成長する材料層の欠陥を最小限に抑えるために選択された格子定数を含むことも理解されよう。組成物の少なくとも1つの選択とその後に成長した材料層の厚さにより、所望の波長の動作提供されることも理解されよう。後続の層は、分子線エピタキシー(MBE)、有機金属気相成長法(MOCVD)などを使用してエピタキシャル成長によって基板(102)上に蒸着する。

該実施形態において、格子整合した下部分布ブラッグ反射器(DBR)(104)は、VCSELメサ(103)と短絡/ショート/アース・メサ(105)の隆起した層の第1層を形成するために基板(102)にエピタキシャルに堆積する。下部DBR(104)は、様々な(高および低)屈折率を有する交互の材料の複数の層から、あるいは、ガイド中の有効な屈折率の周期的な変化をもたらす誘電体導波路の高さなどのいくつかの特性の周期的な変動によって形成される。各層の境界は光波の部分反射を引き起こし、結果として生じる層の組み合わせは所望の動作波長で高品質の反射器として作用する。したがって、下部DBR(104)(および、以下で記載されるような上部DBR(108))は2以上の材料層を含んでいるが、本明細書では簡略化と議論を容易にするために単層で構成されるものとして図1では例証されている。下部DBR(104)の一部もVCSELアレイ装置への電気接続(図示せず)を可能にするために導電性になることができる。

該実施形態では、活性領域(106)は下部DBR(104)にエピタキシャルに堆積される。単層(再度、簡略化と議論しやすくするために)として示されているが、活性領域(106)はクラッド(および/または導波)層、バリア層、および所望の動作波長で相当な量の光を放射することができる活性物質を含む。該実施形態では、動作波長は約620nmから約1600nm(GaAs基板に関して)までほぼ与えられる範囲内の波長である。しかしながら、他の波長領域が望ましいこともあり、用途に依存することが理解されよう。

当業者によって理解されるように、放射の波長は、活性領域(106)の組成と同様に、下部DBR(104)と上部DBR(108)を作成するために使用される材料の選択によって実質的に決定される。さらに、活性領域(106)が量子ドット、量子井戸などの様々な発光構造体を含むことができることが理解されよう。該実施形態では、上部DBR(108)は活性領域(106)に置かれ、下部DBR(104)のように、オーム性の電気接続を形成するように(図示せず)電気的に導電性である。いくつかの実施形態では、下部DBR(104)はnドープされ、上部DBR(108)はpドープされるが、これは逆にすることができ、下部DBR(104)をpドープし、上部DBR(108)をnドープする。他の実施形態では、電気的に絶縁性のDBRを使用することもでき(図示されず)、これは活性領域に近い共振器内の接点と層を利用する。

いくつかの実施形態では、上部の鏡に接触する層(109)は上部DBR(108)の上に置かれる。コンタクト層(109)はコンタクト層(109)に堆積した金属、従って電気回路(図示せず)とのオーム性の電気接続をうながすために高濃度にドープされる。いくつかの実施形態では、コンタクト層(109)は上部DBR(108)の一部として形成されることもある。

リソグラフィとエッチングを用いて、上に記載したメサ(103)と(105)、およびこれらの構造の各々を定義することができる。これは、正の厚膜レジストをコーティングする、露出させる、および開発するなどの一般的なフォトリソグラフィ工程を通じてエピタキシャル成長した層をパターン化することによって実現することができる。レジストの厚さは、当業者に知られているように、レジストとエピタキシャル層の間のエッチング選択比と所望のメサ幾何学に依存して変えることができる。

GaAsベースの材料について、エッチングは、Cl2:BCl3などの塩素(Cl)ベースのドライエッチプラズマを用いて通常は達成されるが、任意の数のガスまたはその混合物を用いることもできる。エッチングは多くの湿性のエッチング用腐食液によって行うことができる。イオンエッチングまたは反応性イオンビームエッチングなどのエッチングの他の形態を使用することもできる。腐食の深さはアレイ中のメサの活性領域を分離するほどには十分に深くなるように選択される。腐食は、N鏡(下部DBR(104))で、N鏡(下部DBR(104))に形成された腐食防止/コンタクト層で、あるいはN鏡(下部DBR(104))を介して基板(102)で止まる。メサを形成するためにエッチングした後に、残りのフォトレジストは除去される。これは湿性の溶剤線状、または乾燥した酸素(O2)エッチング、あるいはその両方の組み合わせを駆使して達成可能である。

メサの各々の内部には閉じ込め領域(110)も形成することができる。VCSELメサ(103)内部では、閉じ込め領域(110)は装置のアパーチャ(112)を定義する。閉じ込め領域(110)は屈折率導波領域、電流導波領域などとして形成することができ、アパーチャ(112)に光を閉じ込めおよび/または担体を閉じ込める。閉じ込め領域(110)は酸化、イオン注入、およびエッチングによって形成することができる。例えば、高酸化

アルミニウム(Al)含有層(または複数の層)は、(H2O)を介して泡立たせた加熱窒素(N2)の環境におけるウェーハまたはサンプルの配置の時間をあわせることによって達成可能であり、一般に400°Cを超える炉に注入することができる。電流閉じ込めのためのイオン注入領域を定義するフォトリソグラフィ工程と、こうした技術や当該分野で知られている技術の組み合わせを使用することもできる。

アパーチャ(112)を定義する閉じ込め領域(110)は2以上の材料層を含むことができるが、簡略化と議論の容易化のために1つの層を含むものとして実施形態では例証されていることが理解されよう。2以上の閉じ込め領域を使用することができることも理解されよう。

図で示される実施形態では、メサのサイズと、光を生成するVCSELのアパーチャは同じであり、均一の間隔を空けている。しかしながら、いくつかの実施形態では、アレイ中の装置に関する個々のVCSELメササイズは異なり得る。さらに、アレイ中のVCSELメサの間隔は異なり得る。いくつかの実施形態では、アレイ(100)中の光を生成するVCSELメサの分離はおよそ20μmと200μmの間である。しかしながら、それよりも大きなおよび小さな分離も可能である。

誘電体の堆積は接触面の開口部を定義するために使用および処理可能である。まず、装置(100)の全表面上での誘電材料(114)の堆積は、プラズマ誘起化学気相蒸着(PECVD)によって通常行われるが、原子層堆積(ALD)などの他の手法を使用することもできる。実施形態では、誘電体コーティング(114)は、上部表面(メサの側壁を含む)上のコンフォーマルコーティングであり、後続の金属層からピンホールを通って電流が漏れるのを防ぐほどには十分に厚い。

この膜の厚さを選びつつ考慮する他の特性は、メッキ金属ヒートシンク(124)(図2に関して以下にさらに記載される)と基板(102)接地との間で作成された静電容量(誘電体層(114)は厚い方がより有益である)と、活性領域からヒートシンク(124)まで熱を伝えるためのVCSEL(103)の側壁上での誘電体層(114)の必要性(薄膜が有益である)である。いくつかの実施形態では、異なる堆積技術を使用する複数の堆積を用いて、こうした特性の両方を備えた層を達成することができる。この技術の一例は、Si3N4のE−beam蒸着によるPECVD窒化ケイ素(Si3N4)の蒸着に従うことであるか、あるいはより方向性の蒸着速度を有する別の誘電体を蒸着させ、それによって入射面上により厚い誘電材料を置くことができる。いったん誘電体層(114)が形成されると、その後、フォトリソグラフィプロセスを用いて、上部の鏡コンタクト層(109)に接続されるVCSELメサの各々の上の誘電体の開口部を定義する。誘電体層(114)もVCSELメサ(103)の各々の間の基板(102)上で、接地メサ(105)を囲む基板(102)上で、およびそれぞれの接地メサ(105)の上部と側部で取り除かれる。

ここで図2に目を向けると、次の処理工程は、上部鏡(108)の上のコンタクトを定義するために使用されるフォトリソグラフィプロセスであり、誘電体は上記の工程で開かれ、その結果、p−金属層は後続の工程でその内部に形成可能となる。実施形態では、フォトレジスト中の開かれた領域は誘電体の開口部よりもわずかに大きく、一般におよそ数μm幅広い。他の実施形態では、その直径は誘電体開口部の直径よりも小さくなり得るか、あるいは、後の工程でめっきにされる短絡したメサ上のヒートシンク材料の直径と同じくらい大きくなり得る。もし誘電体コーティングがコンフォーマルであり、メサベースでN鏡部分をカバーしていなければ、こうした開口部は活性光を生成するメサにおけるメサの直径よりも大きくすることはできず、あるいは、後続の金属はp−ポテンシャルおよびn−ポテンシャルを短絡させることになる。

いったんフォトレジスト中の開かれた領域が定められると、開かれた領域一帯に一般的にp型金属によって金属化が行われ得る。p型金属コンタクト層(120)は、E−beam、抵抗性蒸発、スパッタ、または他の金属蒸着技術によって蒸着された多層の蒸着物であることが一般的である。薄いチタン(Ti)層が次の層の接着のためにまず蒸着する。この接着層の厚さは大きく変わることがあり得るが、Ti膜にはストレスが多く、後続の層よりも抵抗が強いことから、約50Å乃至約400Åになるよう選択されるのが一般的である。一実施形態では、接着層はおよそ200Åの厚さである。他の接着性の金属層は、クロム(Cr)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)などのこうした層の代わりに用いることができる。同様に、こうした層は接触する鏡の反射率を増加させるために反射器層として役立つことができる。

次の層は蒸着中に真空を破壊することなく接着層の上に直接蒸着される。多くの場合、こうした層は、ボンディング工程での過剰な加熱が原因でコンタクトに深く拡散しすぎないように金(Au)または他の上部の金属に対する防護物として働く。選ばれた金属は一般にPd、プラチナ(Pt)、Ni、タングステン(W)、またはそれ以外の金属、あるいは、この目的のために選ばれたこうした金属の組み合わせである。選ばれた厚さはフリップチップ・プロセスで必要とされる特定のボンディング温度に依存するべきである。この層の厚さは一般に約1,000Å乃至約10,000Åの間である。低温のボンディングプロセスが使用される実施形態、例えば、インジウムボンディングプロセスでは、拡散バリア層は随意なものであってもよく、金属コンタクトスタックの一部としては蒸着されない。

次の層は一般にAuであるが、PdまたはPtまたは金ベリリウム(AuBe)または金亜鉛(AuZn)などの混合物であり得る。以下に記載される実施形態では、こうした層の厚さはほぼ2,000Åである。しかしながら、それは、フォトレジストの特性や蒸着の加熱特性次第で広範な厚さを有することも一般にあり得る。いくつかの実施形態において、金属の厚さを増加させ、かつこの段階で金属ヒートシンクを形成するために、この時点で別の金属を蒸着させることができ、それによって、処理工程の数を減らすことができるが、こうした手法は必要なものではなく、以下に記載されるデモンストレーション装置では利用されなかった。

一般にこのフォトリソグラフィプロセスのために共通するリフトオフ技術が選択され、その結果、表面に蒸着する金属はフォトレジストで覆われた表面の領域から容易に分離することが可能となり、フォトレジスト上のどんな金属も、半導体への金属の付着にくっつくことなく、または影響を及ぼすことなく除去される。上で述べたように、その後、フォトリソグラフィプロセスを用いて、誘電体がその前の工程で開かれた基板(102)と短絡nコンタクト・メサ(105)の様々な部分上の開口部を定義する。一実施形態では、n−金属蒸着に対応するフォトレジスト中の開かれた領域は、n−金属の誘電体開口部の開口部よりもわずかに大きくなければならない。その後、N−金属層(122)が蒸着され、下部DBR(104)(n−鏡の場合)、下部DBR(104)の内部で一般に高濃度にドープされる腐食防止およびコンタクト層によって、あるいは基板(102)にそれ自体に、基板(102)を備えた電気回路を形成することができる。n−金属層(122)を形成するプロセスはp−金属層(120)のためのプロセスに似ている。金属層はNi/Ge/Au、Ge/Au/Ni/Au、または多くのこうした組み合わせの組み合わせを含めむように選択可能である。いくつかの実施形態では、第1の層または複数の層は、基板(102)のn−ドープしたエピタキシャル材料中への拡散による接触抵抗を還元するために選ばれる。他の実施形態では、Niなどの拡散を制限する層として複数層の金属スタックの第1の層も選ぶことができ、その結果、アニーリング工程では、金属は「凝集」せず、材料の様々な拡散特性によって分離する。こうした金属の拡散を均一に分布させることが望ましく、これを用いて接触抵抗を少なくすることができ、これは加熱も減少させる。この複数層の金属スタックの厚さは大きく変動する可能性がある。記載される実施形態では、それぞれ400Å/280Å/2,000Åの厚さを備えたNi/Ge/Auの金属スタックが使用された。

急速熱アニーリング(RTA)工程がその後、接触抵抗を少なくするためにウェーハ上で行われる。記載された実施形態については、処理温度を最大で400°Cまで上昇させ、約30秒間保持し、室温まで低下させた。RTA工程の温度と時間の条件は金属化に依存し、当業者に知られているように、実験計画法(DOE)を使用して決定することができる。

他の実施形態では、この工程で処理フローの初期または後期の段階で行うことができるが、はんだの酸化または粘着性の金属の酸化を減らすためにはんだが蒸着される前に行われるのが一般的である。フォトリソグラフィプロセス(フォトレジストの薄い層、一般に1Å乃至3Åを用いて)が用いられ、基板(102)と、短絡したNコンタクトメサ(105)と、ヒートシンク構造がめっきされるまたは積み重ねられる活性なメサ(103)の上の開口部を定義するために開発される。次の工程は金属シード層の蒸着であり、通常は複数の層の蒸着であり、E−beam、抵抗性の蒸発、スパッタ、またはそれ以外の金属蒸着技術によって蒸着される。Ti/Au、20Å/600Å、あるいは第1の層または複数の層が接着のためにまたはエッチング除去しやすくするために蒸着され、第2の層が導電性のためにまたはエッチング除去しやすくするために蒸着されているようなこうした多くの組み合わせなどの金属層を選択することができる。この技術がヒートシンクを積み重ねるために用いられる場合、シード層は表面全体で連続的であり、めっきのための電気接続を可能にする。

一実施形態では、ヒートシンク(124)を形成するために厚い金属がめっきによって蒸着される。 しかしながら、蒸着の他の方法も使用することができ、こうした場合には金属シード層は必要とされない。めっきについては、フォトリソグラフィプロセスを用いて、その前のシード層レジストで定められた開口部にわたって開口部を定義する。フォトレジストは蒸着が生じる領域で除去される。フォトレジストの厚さは、厚い金属が定められて一般に約4μm乃至約12μmの厚さに及んだ後に、フォトレジストが容易に取り除かれるように、選択されなければならない。水酸化アンモニウム(NH4OH)と組み合わせてO2または水を使用するプラズマ洗浄は、金のシード層に残されたレジストを取り除くために行われる。ヒートシンク(124)金属は次に標準的なめっき手順によってめっきされる。記載された実施形態では、銅(Cu)はその熱伝導特性によるめっきのための金属として選ばれたが、優れた熱伝導を提供するとともに装置の信頼性を損なわないインタフェースを提供する、Au、Pd、Ptなどの非酸化金属の方がより好ましいこともあり得る。めっきの厚さは変わる可能性がある。記載された実施形態では、約3μmの厚さが使用された。

次に、ウェーハまたはサンプルはボンディング層(126)を形成するためのインジウム(In)めっきなどのはんだめっき溶液中に置かれる。この工程ではボンディング特性ゆえに他の金属を選択することができる。厚さは大幅に変動する場合がある。記載された実施形態では、約2μmのめっきされたInがヒートシンクで蒸着された。しかしながら、金スズ(AuSn)合金などの他のはんだも使用することができ、スパッタリングなどの代替的な蒸着手法も使用することができる。金属蒸着が完了した後、フォトレジストは上に記載したように、溶媒、プラズマ洗浄、または両方の組み合わせを使用して除去され、シード層は、Auをエッチングする乾燥したまたは湿ったエッチング用腐食液でエッチングされ、その後、Tiをエッチングしおよび/またはTiO2を除去する乾燥したまたは湿ったエッチング用腐食液でエッチングされる。その後、シード層フォトレジストは標準的なレジスト洗浄法で洗浄される。この時点で、VCSELアレイ基板は完了し、ボンディングの準備ができている。

厚いヒートシンク材料を備えたメサを完全に入れることは本実施形態の重要な態様である。メサの活性領域は厚いヒートシンク材料が形成される端面に近いため、熱伝導に優れており、このおかげで、本実施形態の設計はこうした活性領域によって生じる熱を効率的かつ有効に取り除くことが可能となる。先に示したように、これは、メサの上部にヒートシンク材料を置いている既存のVCSELアレイ装置の熱減少手法からの重要な発展である。こうした既存のまたは従来の設計は、熱が一連の高熱伝導性材料(鏡)または誘電体を移動することを必要としており、その結果、熱の減少はさほど効率的でも効果的でもない。

いくつかの既存の設計は熱を減らす目的でヒートシンク材料の薄層を備えたメサを包含するが、こうした設計は結果として生じるヒートシンクの高さを考慮していない。厚いヒートシンク層を使用し、ヒートシンク基板上のp−コンタクト面とn−基板接地電位との間の距離に加えることによって、ヒートシンク層の高さが増えるにつれ、本実施形態はシステムの寄生容量を減少させる。さらに、熱を減らすことに加えて、追加材料の積み重ねは周波数応答を増加させる。別の実施形態では、誘電体層(114)はメサのまわりの全体的なn−鏡または基板を覆っており、開かれていないため、結果として、ヒートシンク材料はすべてのメサを完全に包み、ヒートシンクの個々のメサの代わりに、1つの大きなヒートシンク構造を形成することができる。この場合、n−コンタクトは短絡したメサから基板まで延びることだけが必要となる。実施形態のヒートシンクは近接するメサによって生じる熱の量を減らすことにより、VCSELアレイの動作も改善する。ほとんどの電気装置内部での耐熱性の減少は各装置の周波数応答を増加させる。本装置のVCSELアレイ装置の熱性能を改善することによって、VCSELアレイ装置の高速性能の大幅な増加が可能となる。さらに、本実施形態では、余分な高さを与えられたメサは、既存のアレイ回路と比較して積み重ねられたヒートシンクの厚さゆえに、基板接地面とすべての活性なメサを並列に接続する正のコンタクト面との間の距離を増やすことによって、静電容量を減らす。結果として生じる効果はアレイ全体の周波数応答をさらに増加させる回路の寄生インピーダンスの減少である。

同様に、活性領域を囲むサブアレイを形成する短絡したメサ設計により、成形用の複数のワイヤボンドを用いることなく、製造したVCSEL基板からヒートスプレッダ上の接地面まで電流を直接流すことが可能となる。本実施形態のこの態様は製作の複雑さを減らし、既存のアレイに示される複数のワイヤボンドからの寄生インダクタンスをさらに減らす。短絡したメサ設計は、ヒートスプレッダ基板にフリップチップされると、アレイの周波数応答に有益な共平面導波路を形成する。この設計の特微により、信頼度と位置付けにも影響を与える隆起したワイヤボンドを必要としないより簡単なパッケージデザインが可能となる。

ここで図3Aに目を向けると、アレイ(100)に取り付けるために電気的に非導電性である熱拡散または熱減少基板(200)を準備するプロセスが記載されている。まず、フォトレジストが基板の表面上に蒸着され、定められる。その後、金属が表面に蒸着され、かつ、フォトレジストで覆われた表面の領域から容易に取り除くことができるように、次のフォトリソグラフィプロセスのために一般に知られているリフトオフ技術が選ばれる。その後、金属層は任意の方法で蒸着される。フォトレジストは任意の標準的なレジスト洗浄技術によって洗浄される。いったんこれが行われると、ヒートスプレッダまたは熱縮小基板はフリップチップボンディングの準備ができている。その後、2つのコンタクトパッド−VCSEL装置(103)に接続される第1のコンタクトパッド(202)と短絡したメサ型素子(105)に接続される第2のコンタクトパッド(204)が作成される。

別の実施形態では、誘電材料の表面全体に金属を蒸着し、その後、フォトリソグラフィプロセスで定めることができ、その一方で、露出した領域は2つの接続されていない金属パッド(202)と(204)を残してエッチング除去される。該実施形態では、第1のコンタクトパッド(または信号パッド)(202)はほぼ円形であり、第2のコンタクトパッド(または接地パッド)(204)は第1のコンタクトパッド(202)のまわりにループを形成することで、接地−信号−接地構造の共平面導波路リードを形成する。この構造は信号特性が優れていることで知られており、可撓性を有する装置試験と実装を可能にする。他の実施形態では、コンタクトパッド(202)は、図3Bで示されるように、その周りにループを形成する接地パッド(204)を備えた正方形または別の形状であり得る。接地面またはループは、最良の動作特性を維持するために、コンタクトパッド(202)からの不変のギャップ(206)幅を有していなければならないが、接地金属の残りは図3Aで示されるリングを超えて伸びるか、あるいは、接地接続を容易にするために、図3Bで示されるように基板の端面にまで伸びることができる。

共平面導波路は、所定の金属と非導電性の基板の厚さおよび材料の特性に基づいて、単にギャップ幅(206)および/または信号用リードを調節するだけでドライバ回路のインピーダンスに一致させるように設計可能である。限界のある厚さの誘電体基板を備えた共平面導波路のインピーダンスを計算する式は周知であるが、非常に長いためここでは繰り返さない。しかしながら、例として、5.5の誘電率、20μmの金属層の厚さ、1mmの信号用リードの幅、また50オームのドライバの所望のインピーダンスを備えたダイヤモンドの基板に関して、ギャップ(信号パッドと接地との間の)の計算された幅は、200μmまたは0.2mmでなければならない。電流制限、ヒステリシス、温度、表面特性、およびバックグラウンドの考察などの多くのより高次の考察を必要とするより正確な計算を行うこともできる。

図3Aと3Bで例証されているように、VCSELアレイと短絡したメサアレイは、VCSELアレイと短絡したメサアレイがヒートスプレッダ基板に接続される場所、したがって、ボンディングの後の両方のアレイの位置を表すために点線で示されている。随意に、ボンディング蒸着のためのめっきなども、こうした位置においてヒートスプレッダ基板(200)上で形成することができる。その後、レーザー放射が鏡(104)を通って基板(102)に向けられ、マルチビームアレイを形成する。一実施形態では、基板の伝達特性に由来する光パワー損失を減少させるために基板の厚さは減らされる。

フリップチップボンディングは底部のヒートスプレッダ基板を用いて2つの基板上で行われる。図4は、ボンディングに先立って、基板(200)とのVCSELアレイ(100)のアラインメントを示す。ボンディングプロセスは、2つの基板を一緒に位置合わせし、その後互いに接するようにこれらを置き、該基板に接触する前または後に一方または両方の基板を加熱する機械によって行われる。記載された実施形態では、底部の基板は約285°Cまで加熱され、約10分間その温度で保持された。20グラム重量が下流の基板位置上で使用された。接続されたウェーハを室温まで冷まして処理を完了した。

別の実施形態では、フリップチップボンディングの後、基板(102)は、高いアルミニウム(Al)含有量などと共に、ヒ化アルミニウムガリウム(AlGaAs)(〜98%、Al)の層、あるいは、インジウム燐化ガリウム(InGaP)からできている層、あるいはヒ化ガリウム(GaAs)基板とは非常に異なる割合でエッチングする他の選択的な材料などの選択的にエッチングされた層を加えることによって、鏡(104)から除去可能である。この層は、基板(102)と鏡(104)の最初のエピタキシャル蒸着の間のエピタキシャル成長において成長する。腐食作用が加えられる前に、レジストまたはエポキシなどの十分量以下の材料を用いて、装置の製造特徴を保護する。

少量の水酸化アンモニウム(NH4OH)を含む過酸化水素(H2O2)から主になるエッチング用腐食液を用いて、エッチングに選択的な層を残しつつ基板を迅速にエッチング除去することができる。というのも、エッチング用腐食液はそれを攻撃せず、あるいは、エッチング速度は劇的にスローダウンするからである。基板材料を除去した後、塩酸(Hcl)溶液で層をエッチングすることにより、エッチング層をその下の材料の表面を傷つけることなく選択的に除去可能である。基板の除去が完了すると、一般に低抵抗コンタクト層も、鏡(104)の一部としてn−コンタクト層を形成するための第1の層として成長する。基板と選択的なエッチング層が除去された後、104の表面にコンタクトを形成することができ、上に記載された一般的なフォトリソグラフィ工程を用いて回路も形成することができる。

メサが基板にエッチングされる場合、このプロセスはVCSEL装置と短絡したメサの各々を互いから分離することができ、このことは基板に関連付けられる熱膨脹係数(CTE)を取り除くことでVCSELアレイに役立つことになる。CTEは摂氏度当たりの材料の膨張の量として表現される材料の物理的性質である。何度も、複数の材料を用いて素子を組み立て、こうした材料のCTEがぴったりと一致しない場合、任意の温度変化により素子内でストレスが発生することがある。メサ型素子が基板にエッチングされると、該素子は、ヒートシンク基板に対するコンタクトが形成されるはるかに小さな領域全体を除いては、ヒートシンク基板と同じ割合で拡大するであろう。別の実施形態では、基板を除去するために使用されるエッチング工程は、上に記載された化学的なウェットエッチング技術の代わりにプラズマベースの化学を使用することができる。

上記の記載されたプロセスフローは一例として与えられる。記載された工程のいくつかの順序、例えば、金属蒸着、あるいは、酸化工程の前のn−金属またはp−金属の一方または両方の蒸着を切り替えることが可能である。同様に、上部の鏡構造(108)を誘電性のDBRスタックに取り替えるか、あるいは、メサの上部表面に格子をエッチングすることにより、完全にまたは部分的に鏡スタックを取り替えることが可能である、格子はフォトリソグラフィの代わりにe−beamリソグラフィによって通常定められ、その後、特定の深さまでドライエッチングされる。これは高い効率で光を後方に反射し、エピタキシャル成長した鏡またはそれが取って代わる鏡の一部よりもコストがかからない可能性が高い。

上に記載されたアレイが製造され試験された。高速の980nmの高出力底部放射型VCSELのアレイが製造された。24μm直径メサにおける18μmの活性領域直径を備えた素子は、70μmの素子ピッチを備えた円形状のVCSELアレイを形成するように作られた。同様のやり方と形状で形成されたアレイの一例が図5によって例証される。VCSELアレイ中の単一のVCSEL装置(図5の実線の円で表わされる)の各々は、単一の高出力、高速光源を形成するように並列に電気的に接続される。信号と接地経路の両方のための並列構造は、フリップチップアレイの直列抵抗とインダクタンスを減らす。製造され試験された別のアレイでは、アレイは、均一に離間して置かれた28の活性な光生成メサを使用した。これらは円形パターンで形成され、活性領域(コンタクトパッド)の全面積は0.2mm2未満であった。円形パターンのVCSEL装置を囲む接地リング内に18の短絡したメサ(より大きなアレイ装置の図5中の点線で表されるものに類似している)があった。

試験された装置のレーザー(とアレイ)は、n−タイプのGaAs基板に蒸着した分子線エピタキシー(MBE)を使用して成長した層から製造された。図1の装置における活性領域(106)の光生成部分は、3つのインジウム砒化ガリウム(In0.18Ga0.82As)量子井戸を含んでいる。このVCSEL設計は利得モードオフセットを使用し、これは活性領域の波長設計が室温での鏡の波長設計と同じではない場合に生じる。装置が熱くなると、活性面積からの放射波長は摂氏温度当たりの特定量を変える。利得モードオフセットはこの変更を考慮に入れており、したがって鏡は設計される際、高温での放射波長と一致する。利得モードオフセット設計は高バイアス電流でのアレイの高温動作非常によく適している。しかしながら、オフセットが小さい場合は低温での変調応答が改善され、低反射率底部鏡(104)は出力電力を増加させることになる。上記のプロセスを含むこの装置の製造により、このアレイ中の素子として使用されるものと同一の単一のメサについて熱抵抗が425°C/Wまで減らされる。

典型的なアレイのDC特性は、Keithley 2400ソースメーター、および光減衰器と共にシリコンフォトダイオードを使用して抽出された。図6は、典型的なアレイの光−電流(I)−電圧(L−I−V)特性を示す。閾値電流と電圧はそれぞれ40mAと1.7Vである。2本の線(電圧対電流と電力対電流を表す)上の破線の円は、単位を適切に読み取ることができるように2本の線の各々のチャートの側を示している。アレイの持続波(CW)出力電力は500mAのバイアス電流と室温で120mW以上である。

試験されたアレイの変調応答を測定するために、測定で使用されるCascade Microtech の高周波プローブの500mAの最大電流定格まで一定電流でそれにバイアスをかけた。出力光はマルチモードのむき出しになった62.5μmのコア直径の繊維に結合された。その後、Discovery Semiconductor DS30S p−i−nフォトダイオードの出力信号は、異なるバイアス電流でMiteqの無線周波数低ノイズ増幅器によって増幅された。図7は、20°Cでの選択されたバイアス電流に関する変調応答を示す。アレイは500mAのバイアス電流で7.5GHzの3dBの周波数を示す。本明細書で採用された高電流の Picosecond Pulse Labs社のバイアスティーのカットオフ周波数は、1GHz未満の正確な測定値を与える。バイアス電流を増加させることによって帯域幅をより高い周波数まで拡張することができる。試験アレイを構成するレーザーと名目上同一の単一の活性の18μmの直径のレーザーに関する周波数応答測定値は、10GHz以上の3dBの変調周波数が達成可能であることを示している。

むき出しのマルチモードファイバーを用いて、全アレイ領域を走査し、異なる位置でアレイ素子の周波数応答を測定した。図8は、アレイの中心から測定された異なる半径でのアレイの素子の周波数応答が位置とはほとんど無関係であることを示している。各点はアレイ中の個々の素子の周波数応答を示す。この結果は、個々のレーザー性能と電流分布の両方がアレイ全体にわたって比較的均一であることを示す。従って、10GHzに近づく変調周波数でワット・レベルのCW力を達成するために、実施形態に係るVCSELアレイを、最大で数百または数千の素子まで増やすことができる。このタイプのVCSELアレイは、多くの他の用途と同様に、中程度の範囲の、高解像度LIDAR、および自由空間通信に役立つことが予想される。

図9は、最大出力の半分でパルスの幅を示すFWHM(半値全幅)で50psのパルスを含む例証的案アレイのパルス応答を示している。チャートの線は40psの区画を表す。

金属めっきとフリップチップボンディングの利用による装置の有効な放熱は、室温での試験されたアレイのCW動作を可能にする。結果として、製造・試験されたタイプのモノリシックマルチビームVCSELアレイは他のマルチビーム半導体アレイを上回る非常に優れた周波数応答を有することができ、高出力を要求する用途向けの端面発光型半導体レーザーアレイと競争するために、VCSELビームの品質、信頼度、変調柔軟性、およびコスト効率の利点を可能にする。

図10と11でさらに例証されるように、VCSELアレイによって放射された光を平行にするまたは集めるための別々のレンズ構造に依存するよりもむしろ、そうしたレンズの物理的な制約を課されるよりもむしろ、マイクロレンズは多くの異なるプロセスを用いて基板(102)の表面の裏側に作られることもある。こうしたマイクロレンズを形成するための1つの技術はフォトリソグラフィプロセスを含み、これは、シリンダーまたは他の形状の形態といったフォトレジストを備えたレンズを定め、その後エッチングによって基板にこうしたレンズ形状を移す前に、基板上にフォトレジストを溶かす。エッチングは基板材料とフォトレジストの間の均一なエッチング選択性に合わせて調節された、または、該選択性に近づく塩素(Cl)ベースのドライエッチングであってもよく、同じ割合でまたはほぼ同じ割合で両方の材料をエッチングする。レンズを作成するために使用されるフォトリソグラフィ工程は、この産業で一般的な裏面のウェーハ・アライメントシステムを用いて達成される。この工程は、VCSELウェーハの製造終了時またはそれよりも前に製造されるが、一般に上に記載されたフリップチップ・プロセスの前に作られる。

レンズを形成するために使用されることもある他のプロセスは、一部透過型のフォトマスクを用いてフォトレジスト中にレリーフプロファイルを製作する、グレースケールリソグラフィを含んでいる。例えば、結果として生じるレンズは、端のまわりを通る光を増やして中心を通る光を減らし、あるいはその逆のことを可能にするなど、時間とともに変化する量の光がレンズの異なる部分を通ることを可能にする。様々な直接書き込み式のリソグラフィプロセスを用いて、ポリマーレジストコーティングのための表面プロファイルを定めることもある。少量のポリマー材料も、インクジェットからの一般に蒸着されたエポキシなどのポリマー硬化としてのレンズを形成する各レーザー素子の上の基板の表面に蒸着されることもある。レーザーアレイ基板上にマイクロレンズを直接作る代わりに、マイクロレンズは、レーザーアレイに装着されるとともに位置合わせされる個別の透明な基板上で作られることもある。使用される基板材料はレーザー波長に透過的な任意の材料であってもよい。それは、射出成形、鋳造、高温圧縮、または直接的な機械加工工程によって形成されることもある。各エミッターの光学軸からマイクロレンズを相殺する同じ戦略は別々のマイクロレンズアレイと共に使用されることもある。

本明細書に記載されたように作られたマイクロレンズの外形は、図10と11に例証された半球形のレンズのようにシンプルであってもよく、あるいは、拡張された被写界深度の用途向けに使用可能な非球面の外形などのようにより複雑なものであってもよい。半球形のレンズの場合、非球面の外形を制御することも可能なことがある。形成されることもある他の複雑な光学系は、様々な方向にビームを方向づけるホログラフィック光学系、あるいは、レーザー素子によって生成されたビームをサブビームに分割する(各々がわずかに異なる方向に向けられる可能性が高い)回折光学系を含む。その形状に加えて、光学系は、高度に非点収差(astigmatic)のビーム外形を形成するのに役立つこともある表面上に形成された様々なパターンを有することができる。同様に、光学系は偏光を変更するまたは制御するように形成またはパターン化されることもある。

例証しやすくするために同じ縮尺で描かれていない図10で例証されるように、それぞれの結果として生じるレンズのアパーチャ(直径)と湾曲収差は、所望の手法で各VCSEL装置から放射された光を集める。VCSELアレイ中の各VCSEL装置から光を集めるために、さもなければ、強く集束されたスポットなどにおいて選択されたパターンに集められるVCSELアレイから放射された光の平行なビームの拡散であり得ることを引き起こすために所望の量だけそれぞれのレンズをずらすことができる(先に記述したように、レンズから図10のビームの集束点までの距離は同じ縮尺で描かれていない)。図10と11は、中心にあるVCSEL装置(1102)(破線の円によって表わされる)のためのレンズ(1100)(実線の円によって表わされる)がそのVCSEL装置(1102)上でどのように中心に置かれているのかを示しているが、中心にあるVCSEL装置(1102)の外側の他のVCSEL装置(1106)は、そのレンズ(1104)を通る光が中心点に向けられるように、中心にあるVCSEL装置(1102)から指定されたオフセット距離に位置する。一群のレンズがVCSEL装置のアレイ上の位置でずらされ得る手法が図11にさらに例証される。

本明細書に記載される一体型のマイクロレンズにより、外部の平行光学系または集光光学系を必要としない短距離の自由空間光リンクにおいてVCSEL装置を利用することができる。これにより、近接場RF技術の代わりに薄型モバイル電子システムで使用することができる非常にコンパクトなシステム設計が可能となる。本明細書に記載される一体型のマイクロレンズによって、VCSELのアレイは上に記載されているようなビームの集束アレイを作ることができる。せいぜい数ミリメートルの短距離については、集束ビームは、外部の集光光学系を必要とすることなく、高速の検出器に効率的に充満し得る。この模式図は、接触またはほぼ接触して(せいぜい数ミリメートル)おり、かつ、IR透過型ハウジングまたはウィンドウが設けられている2つの装置の間の自由空間光通信に適している。装置の運動学的な特徴によって機械的なアラインメントを促すことができる。以下にさらに記載されるように、光を近接領域に向ける関連したマイクロレンズを有する(VCSELアレイ内の)サブアレイを能動的に選択することによって一層のアラインメントを実行可能である。例えば、光リンクが確立されると、エミッターの最も効率的に結合されたサブアレイが使用されてもよく、その間、他のサブアレイは休止状態にあってもよい。最初のリンクは、リンクからのフィードバックが確立されるまで当初サブアレイをすべて使用してもよく、確立されるとサブアレイのいくつかが止められてもよく、これにより電力が節約され、モバイル装置の電池寿命が伸びることもある。

図10で例証された設計では、検出器はマイクロレンズを備えているため、小さなスポットにビームを集中させる集光光学系を必要としない。スポットのサイズとレンズ表面からのビーム集束の距離は、レンズ曲率、レーザーエミッター軸からのレンズのずれの程度、レンズ材料の屈折率、およびレーザーの様式の特性を含む多くの要因によって決定されることもある。マイクロレンズがレーザーエミッターと軸方向に位置合わせされる場合(図11に例証されるように)、レンズの曲率半径とソースまでの距離(基板厚さによって定められる)に依存して、ビームに焦点を合わせるか、視準するか、あるいは、ビームをもっと分岐させてもよい。こうしたレンズが軸から横方向にずらされる場合、ビームは軸に対してある度で向けられるだろう。これは、像平面中の軸外の位置で撮像される所定の視野高さにあるオブジェクトに対して光学的に等価である。レンズの集光効果と組み合わせて、これは、アレイの各素子のビーム特性を変形する際に、この設計に様々な選択肢を与える。再度、単純な一例は、レンズの表面からの特定の距離で重なる一連の集束ビームを作成することである。アレイ中の各レンズが軸からのレーザーアレイ素子の距離に依存するオフセットの量をもって軸からオフセットしている場合、1つの点に(図10に例証されるように)または線内の一連の軸方向の点に集束するようにビームを作ることができる。大きな集光レンズなく集束ビームスポットを作るためのこの手法には、短距離自由空間光通信に加えて他の用途があるかもしれない。それは、材料の改質のためのビームを集中させること、光ファイバーと導光路への光の注入、固体レーザーおよびファイバーレーザーの光ポンピング、特定の量の組織の医学的処置あるいは皮膚または他の身体表面または膜での位置に使用されることもある。

図11に例証されるように、レンズをレーザーの中心からずらすように動かすことによって、各レーザーのビームを、マイクロレンズ設計とエミッターからの間隔に依存して、図10に例証されるようにある角度で偏向させ、焦点をあわせたり焦点をぼかしたりすることができる。これにより、設計者は異なるオフセットのマイクロレンズのパターンでビームを集中させることができる。ビームの方向と集束をこのように制御することにより、信号を受け取るために検出器が位置付けられる1つのスポット(図10)へのレーザー光線の方向が可能となるが、焦点がVCSEL装置(1203)のアレイ(1202)の後ろに位置する虚焦点(1202)(他の光学系の虚光源としても作用することがある)である図12に例証されるような他の集光配置も可能である。図12では、さらなる外部レンズ(1204)も同様に、アレイ(1202)からの光(1206)の平行ビームなどの他の効果を達成する他の光学系とマイクロレンズアレイを組み合わせることができることを示すために例証されている。

VCSELのアレイを均一に駆動させるために、本明細書に記載された実施形態は、(フリップチップボンディングによって)レーザーアレイへの電気接続を行うためのサブマウントを使用することもあり、アレイの素子は、はんだボールまたは他の導電性接合によって、機械的な支持、電気接点、および熱伝導を与えるサブマウントに接続されることもある。これは図13で例証されており、サブマウント(1302)に結合したレーザーアレイ(1300)フリップチップを描いている。例証されているように、レーザー(図示せず)はアレイ(1300)の底面に置かれ、レーザーアレイ(1300)の基板の厚さ、およびパッド(1304)を介して光を投影する。レーザーアレイ(1300)のレーザーは、レーザーアレイ(1300)の下に位置付けられるインピーダンス整合送電線(1306)の末端に電気接点(図示せず)に電気的に結合している。送電線(1306)は、レーザーアレイ(1300)に高データレート光信号を送信する。マイクロレンズ(1308)は、レーザーアレイ(1300)の基板のパッド(1304)上の個々の円によって示されている。サブマウント(1302)は、シリコン、セラミック、プリント回路基板、およびフラットフレキシブルケーブルを含む、多くの可能な材料から作られてもよい。

本明細書に記載されるマイクロレンズ構造は、自由空間の光学的用途で使用される際には、「レンズのない」自由空間光リンクと呼ばれる。なぜなら、レーザーアレイとマイクロレンズ構造体の組み合わせは、典型的な大きな平行レンズと集光レンズを必要としないからである。レンズのないリンクは、従来的な技術では不可能なこともある独特なアラインメント技術も与える。本明細書に記載されるようなレーザー素子が自由空間の光リンクで使用されることになっている場合、受信用検出器に対する送信用レーザービームのアラインメントは、2つの間のリンクが成功するか否かの決定的なパラメータである。 モバイルの装置用途では、このことは非常に大きな問題である。アクティブスキャンまたはアラインメント調節を伴わない固定されたリンクは、非常に短い距離でも並べるのが困難となる。アラインメント許容誤差はビームスポットを大きくすることによって減少することもあるが、この手法は結果として電力消費量の増加によって制限されている。加えて、送受信機の機械的なアクティブスキャンはまたはトラッキングはあまりに量が多く手効果であるため、実施することを正当化することができないことが多い。

図14に例証されるように、本明細書に記載された実施形態は、基板のパッド(1404)内に示された多くのサブアレイ(1402)へ細分されるレーザーエミッター(図示されていないが、例証されるようなアレイ(1400)の底に位置している)を備えた多素子レーザーアレイ(1400)を使用してもよい。サブアレイ(1402)の使用は任意の機械的なアラインメントの解決策に能動的なアラインメント要素を加えるものである。マイクロレンズ(1406)と組み合わせて、各サブアレイ(1402)は、組み合わされた機械的な許容誤差によって定められた容量の特定範囲を照らすように構成されてもよい。送電線(1409)、(1410)、(1411)、および/または(1412)のそれぞれの電気接点またはコンタクトパッド(1413)に電流を流すことによって、対応するサブアレイ(1402)が活性化されてもよく、こうしたアレイ素子とともに並べられたマイクロレンズ(1406)によって方向を定められた結果として生じるレーザービームがアレイの出力を定める。例えば、図14と15で例証されるように、サブマウント(1408)は、各サブアレイ(1402)についてコンタクトパッド(1413)を分離するために接続された別々の送電線(1409)、(1410)、(1411)、および(1412)を含んでもよい。代替的に、個々のレーザーは、個々のレーザーの各々を別々に駆動することができる別々の電気接点と送電線に接続可能である。

それ自体の電気接点を有する個々の異なるサブアレイとして、各サブアレイは、アレイ用のドライバ電子機器に関連した制御回路によって同様にオンにされてもよい。サブアレイと個々のVCSEL装置は、ドライバがその制御装置の制御下にあるように、ドライバ以外の制御装置によっても制御可能であり得る。制御のいずれかの手法を駆使して、サブアレイの任意の組み合わせを、個々に、またはアドレス指定電子機器およびドライバ電子機器の能力の範囲内で組み合わせてオンにされてもよい。アレイ(1400)は線形走査または2D走査能力のために構成されてもよく、以下にさらに議論されるように、望ましい場合は異なる検出器に出力を向けてもよい。これにより、非機械的なビーム走査能力が可能となる。走査は光学ビームによる個別の2点間のアドレス指定であってもよく、あるいは、1つのサブアレイから別のサブアレイへの切り替えとともにビーム位置の小さな漸進的変化が生じるように配されたマイクロレンズを含む多くのサブアレイによる連続的な走査のように見えることもある。サブアレイの手法はアレイ素子を加えるが、実装密度は高く、ダイスのサイズの増加は追加したシステム機能性のための比較的小さな費用である。アレイのサイズとサブアレイの数は含まれる許容誤差によって大部分が決定されることもある。許容誤差は、2つのシステムハウジングの互いに対するアラインメントを含むだけではなく、アセンブリモジュール内の回路基板の位置の内部変化も含む。送信機と受信機がアセンブリ内の別々のモジュール上にある場合、これらのアセンブリのまわりには許容誤差と、こうしたアセンブリの、運動学的拘束が部分へとつくられるあらゆるものへの適合とがあるかもしれない。

図16は、2つのサブアレイまたはサブグループ(1602と1604)を含むVCSELアレイ(1600)の一実施形態を例証する断面図である。サブグループ(1602)と(1604)は、ビーム(1608)を方向づけ、かつビーム(1608)を集束して検出器(1612)のまわりに円またはぼやけた円(1610)を形成するように特別の手法でオフセットしている多くの対応するマイクロレンズ(1606)を含んでいる。円(1610)は、オフセットしたサブグループ(1602と1604)の焦点(1614)の後ろで形成されるため、「錯乱円」と呼ばれる。錯乱円(1610)は、ビーム(1608)の拡大領域であり、ビーム(1608)の出力密度が特定の帯域幅を可能にするほどに十分な場合と相関する。ビーム(1608)が拡大するにつれて、錯乱円(1610)中の出力密度は減少し、高帯域幅を支持することができない点に達する。一実施形態では、ホログラフィック光素子などの光素子(1616)は、明るいスポットを減らし、かつビーム(1608)中のパワーをより均一に拡散するのに役立つビーム(1608)を均質化するために、ビーム(1608)の経路のどこかに位置付けられてもよい。一実施形態では、サブグループ(1602)と(1604)は、ビーム(1608)が光ルーターの基礎を形成するために検出器または検出器のグループにとりわけ向けられる。

図17は、外部と共に、中央域に関して配置されたサブグループ1700と共に、アレイ(1702)の複数のサブグループ(1700)のグループ分けの一実施形態であり、サブグループ(1700)は中心領域のまわりに並べられ、外部のサブグループ(1700)はビーム(1704)のための個別の集束点を有し、全ての外部の点は中央のサブグループの集束点(1706)を包囲している。この実施形態は、ビーム(1704)の重複を形成することもある構造を例証しており、単一のVCSELビームまたはVCSEL装置の単一のサブグループで達成可能なよりもはるかに大きな面積(1706)をカバーする。図17に例証される構造は、受信機からの応答が集められるまで、順に各サブグループをオンにすることによって使用されてもよく、これは、どのサブグループが検出器と最適に位置合わせされたかどうかを確認する。いったん最適に位置合わせされたサブグループが決定されると、すべての他のサブグループに分けたアレイが電源を落としてエネルギーを節約し、かつ発熱を減らすこともある。他の多くの模式図も同様に用いて、サブアレイ(1700)をすべてオンにして、その後、サブアレイ(1700)を1つずつオフにするなど、最適な位置合わせのサブアレイ(1700)を特定することもある。この実施形態は低パワー用途や角度のアラインメント許容誤差を増加させるために役に立つこともある。

図14と15をもう一度参照すると、自由空間の光リンクの能動的なアラインメントプロセスは、リンクの開始時、サブアレイ(1402)をまず順に起動し、どのサブアレイ(1402)がリンクを最も保持することができるかを決めることを含んでもよい。このプロセスの制御はホストシステムによって提供されることもある。リンクの連続的な実行からの待ち時間が長すぎる場合、まずアレイを一緒にパワーアップ状態にし、その後、順にパワーダウン状態にしてもよく、その間、リンクはリンク効率を最適化するために実行されている。

リンクが接続されている間にアラインメントに変化がある可能性がある場合、制御システムは周期的にリンクを再最適化することもある。サブアレイ(1402)が閾値電流の倍数で実行されなければならないとすると、サブアレイ間の電力を分割することは最適ではないかもしれず、したがって、許容誤差ボックスの下位容量はサブアレイ(1402)間で注意深く区切られる必要があるかもしれない。

同じ戦略を用いて、アラインメント戦略とは別々にリンクの送信機部分の電力を最適化してもよい。許容誤差ボックス内の一定の領域をアドレス指定するために使用されるサブアレイは、送信機のパワーを調節するためにオンまたはオフにすることができるその内部の素子に別々に接触したかもしれない。サブアレイの選択がレーザーに対する駆動電流のアナログ制御に対立するものとしてのデジタル交換機能であることから、これは制御エレクトロニクスにとっての利点を有することもある。これはドライバ電子機器を簡略化する際にいくつかの長所を有している。さらに、これにより、高データレート速度と変調効率を維持するために、最適な電流レベルでアレイを駆動させることが可能となる。電流が閾値に近すぎる場合は、VCSELを高速で変調するのは困難である。

自由空間光通信用途で使用されるとき、図18のドライバ(1804)などのレーザーアレイ用のドライバは、同時係属出願13/868,034号に記載されるような目に安全な回路を含んでもよく、この文献の内容は全体として参照することにより本明細書に組み込まれ、本出願の一部継続出願である。本明細書で記載されるように、実施形態において、複数の光学ソース(個々のレーザー装置またはこうした装置のサブアレイなど)を有するアドレス指定可能なレーザーアレイは電気回路と組み合わせて使用されてもよいため、目に安全な限度を超えることなく、観察者の距離を制御するためにモニタリングループまたはフィードバック・ループを必要することなく、光学ソースの異なる組み合わせを励起することができる。複数の光学ソースの動作は近似していることもあり、光学ソースの数にかかわらず、光学ソースのどのひとつを励起するかにかかわらず、および、観察者の位置にかかわらず、目に安全である。本明細書に記載されるように、駆動回路で短絡回路などの一点の電気的故障がある場合、複数の光学ソースを伴うレーザーアレイも目には安全なままであり得る。

短距離の自由空間光通信用途に加えて、本明細書に記載されたレーザーアレイの走査能力を用いて、光リンクを介して、または個別のチャネル(光学的であってもそうでなくてもよい)によって送ることができるよりも、受信機からのフィードバックによって送信機に関して移動または振動する受信機を追跡することもある。それを用いて、検出器のアレイ、または検出器のための受信機として機能する光ファイバーのアレイにおける個々の素子、あるいは、光ファイバーの別の末端に結合された他の機能をアドレス指定することができる。

送受信機の実装は、標準的なハイブリッド実装技術によって基板に結合された送信機と受信機の素子を用いてハイブリッド回路として組み立てられることもある。図18は、回路(1802)上に構築された送受信機(1800)の実施形態を示す。示された構成要素は、チップオンボードまたは従来のハイブリッド・アセンブリ方法によって表面に結合可能である。図18は個別のサブマウント(1806)上のレーザーアレイ(1808)を示す。レーザーアレイはプリント回路の表面へ直接結合させたフリップチップであってもよい。小型のレーザーアレイは、送受信機(1800)から数ミリメートルのスポットでビームを重ねるためにオフセットしたマイクロレンズによって方向づけられたゆるやかに集束する一連のビームを有するように構成されてもよい。これは、縁または表面で接触している2つのモバイルの装置をリンクするのに十分な距離である。レーザー・ドライバ(1804)などの電子機能のいくつかもシリコンサブマウント(1806)へと一体化されてもよい。図18は送信機(1808)と受信機(1810)を有する単一の送受信機を示す。互いに面しているが、レーザーアレイ送信機(1808)が検出器(1810)に面するように互いに対向する端部を有している2つの送受信機(1800)は、完全に双方向のリンクをもたらす。送受信機は、接しているまたは近接しているIR透過型プラスチックウインドウを介して互いの間の短い距離を埋めることができる。様々な手段を用いて、運動学的な特徴または他の拘束によって限定されるミスアラインメント許容誤差に表面が確実に接するようにしてもよい。

先に示したように、アレイ/サブアレイから検出器にビームを向けるためにサブアレイを伴うまたは伴わない、および、マイクロレンズを伴うまたは伴わないように構成された1つ以上のレーザーアレイがデジタル交換の実施形態で利用されてもよい。図19で例証されるように、レーザー素子(1902)のサブアレイの線形アレイは、外部のマクロレンズ(1906)(シリンダーレンズとして示されているが、球面レンズなどの多くの他の光学素子のいずれかであり得る)によって方向づけられたサブアレイからのビーム(1904)を生成する。実施形態を例証する目的のために、ビームの角度は、レーザー装置(1902)と光学素子(1906)の物理的な配置を考えると、非現実的かもしれない角度で示されている。同じアレイ(1900)とマクロレンズ(1906)(同様に異なる光学素子でもあり得る)は、線形アレイ(1900)をスイッチ用途でどのように使用することができるかを示すために、図20で描かれており、ここで、レーザー装置(1902)の選択的な動作と光学系/マクロレンズ(1906)の配置とが、取り付け構造(1912)内に配された光ファイバーケーブル(1910)用に検出器(1908)にビーム(1904)を方向づけるのに役立つ。

図21は、大型の非線形レーザーアレイ(2100)(様々な構造またはレーザー素子またはサブアレイを有することもある)と光学系またはマクロレンズ(2102)(図示されていないドライバ装置および/または制御装置によって駆動される)が、構造(2108)の光ファイバーケーブル(2106)用の検出器(2104)のバンクとともに使用されるデジタル交換装置として動作しているさらなる実施形態を描いている。マクロレンズがビームを複数の位置に方向づけるように図19−21では例証されているが、オフセットしたマイクロレンズなどの他の光学素子を用いて同じ効果を達成することができ、マイクロレンズと光学素子の組み合わせを同様に使用することができる。

図22は、計算装置または通信装置の3つ以上のラック(2200)が、装置から/にデータを送信する/受信するデジタルで切り替えられるレーザーアレイ(2202)(送受信機タイプの構造)に接続されているさらなる実施形態を示す。それぞれのラック内で、複数のマイクロレンズは、データを収集してそのデータをラック(2200)から送信する様々な検出器に対してデータを運んでいる光線を方向づける様々な構成要素上のレーザーアレイを装着され、検出器は同様にラック(2200)に送信されるデータを受け取る。

送受信機の追加の実施形態が図23−25で例証されている。図23では、送受信機のスイッチ(2300)のそれぞれのスイッチ要素(2302)が4つの検出器(2304)と4つの送信機(2306)からなる構造が例証されている。図24で例証されているように、4つのスイッチ要素(2302)からなる送受信機のスイッチ(2402)は、同様に4つの送受信機のスイッチ要素(2302)からなる対向する送受信機のスイッチ(2404)と通信するように構成されてもよい。送信機の各サブグループのビーム(2406)は他のセットの送受信機の特定の検出器に向けられる。図25は、本ケースでは12x12の光スイッチ(2500)として、この光スイッチの多くの構造の1つを例証している。

12のグループの送受信機に向けられた12のエミッターからなる単純なスイッチを形成することも可能であり、それぞれの送受信機はそれ自体の個別の検出器と、スイッチの単一ルーター側の12の検出器の1つに後ろを向けたエミッターを有し、すべての12の送受信機がスイッチのルーティング側と再度通信することが可能となる。

検出器にビームを向ける、および、その逆にビームを向ける並べられたサブグループの他の多くの可能な構造があり、それによって、ボード、回路、プロセッサー、スイッチなどの間での通信が可能となる。自由空間通信に加えて、他の目的に使用されてもよい配置されたVCSEL装置とサブグループまたはサブアレイの他の可能な構造もある。加えて、マイクロレンズ構造体を利用することによって、VCSELアレイの個々のVCSEL装置またはサブアレイを必ずしも同じ焦点に集束させる必要はない。例えば、図26で例証されるように、2以上の焦点上でマイクロレンズ(2602)を利用することによってVCSEL装置の線形アレイ(2600)を集束させてもよい。図26で示されるように、一連の装置を異なる一般的な焦点に集束させてもよく、例えば、2つの外部の装置(2604)をスポット(2606)に集束させ、次の2つの装置(2608)をスポット(2610)に集束させ、および3つの内部の装置(2612)をスポット(2614)に集束させるなどしてもよい。焦点(2606)、(2610)、および(2614)は空間において線を効率的に形成することになり、これは外科用メスなどの切断工具としてレーザー装置を使用する際に役立つこともある。VCSEL装置/サブアレイとマイクロレンズ構造も、焦点の円などの線とは別の形状や、他の目的のための他の幾何学的なパターンを作るために形作られたり集められたりしてもよい。例えば、図26のアレイ(2600)を上述した医療装置に用いることはできるが、金属、ガラス、木などに印をつけるための、x−yプロッタータイプの制御装置といった既知の技術を駆使して材料のマーキングで使用することもできる。

本発明が複数の代替物の観点から本明細書で例証され記載されているが、本明細書に記載された技術は多くの追加の使用法や用途を有し得ることが理解されよう。それに応じて、本発明は、本発明の好ましい実施形態、代替物、および、原則の適用を例証しているに過ぎない本明細書に含まれる特定の記載、実施形態、および様々な図面にのみ限定されてはならない。

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