Infrared receiving circuit, electronic instrument and infrared reception method

申请号 JP2003361750 申请日 2003-10-22 公开(公告)号 JP2005130088A 公开(公告)日 2005-05-19
申请人 Sharp Corp; シャープ株式会社; 发明人 YOKOGAWA SEIICHI; ITO HIROAKI; NISHINO TAKESHI; KAWASHIMA RYOSUKE;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a receiving circuit, by which the generation of an unwanted pulse caused by the fluctuations in the voltage of an output signal are avoided. SOLUTION: The receiving circuit is configured to stop the generation of the output signal (VO) by means of a one-shot timer 23 until a given stretch time is allowed to elapse, immediately after externally outputting the output signal. Thus, the receiving circuit generates no additional output signal, even when the magnitude of an amplification signal exceeds a threshold caused by superimposing a noise, due to the fluctuation in the voltage of the output signal on the amplification signal, immediately after outputting the output signal (at end of output). Consequently, the receiving circuit positively prevents the generation of the unwanted output signal caused by such noise. COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI
权利要求
  • 赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信回路において、
    アンプによって増幅された増幅信号を、閾値を用いてパルス化して出力パルスを生成し、外部に出力するパルス生成部と、
    出力パルスの出力後から所定の第1時間の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる停止部を備えていることを特徴とする赤外線受信回路。
  • 上記パルス生成部が、
    増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有するコンパレータパルスを生成するコンパレータ回路と、
    コンパレータパルスの発生に応じてトリガーパルスを発生するトリガー発生回路と、
    トリガーパルスの発生に応じて、所定のパルス幅を有するワンショットパルスを出力するワンショットタイマーとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線受信回路。
  • 上記停止部が、
    トリガー発生回路で発生したトリガーパルスをワンショットタイマーに伝達する伝達回路と、
    ワンショットパルスの発生に応じて、このパルスよりも上記の第1時間だけパルス幅の長いストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するストレッチ部とを備えており、
    上記の伝達回路が、ストレッチパルスの発生している間、ワンショットタイマーに対するトリガーパルスの伝達を停止するように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の赤外線受信回路。
  • 上記の第1時間は、
    入力パルスの周期から、ワンショットパルスのパルス幅を差し引いた時間未満に設定されていることを特徴とする請求項3に記載の赤外線受信回路。
  • 上記のストレッチ部は、
    コンパレータパルスのパルス幅がワンショットパルスよりも長い場合、
    コンパレータパルスの発生に応じて、このパルスよりも所定の第2時間だけパルス幅の長いストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するように設定されていることを特徴とする請求項3に記載の赤外線受信回路。
  • 上記ストレッチ部は、
    コンパレータパルスとワンショットパルスとを入力し、これらのパルスのいずれかが発生しているときにオン信号を発生する論理回路と、
    論理回路からのオン信号の発生時間に第2時間を加えたパルス幅を有するストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するパルスストレッチャーとを備えていることを特徴とする請求項5に記載の赤外線受信回路。
  • 上記第1時間が、アンプのカットオフ周波数の逆数の時間前後であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線受信回路。
  • 赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信回路において、
    アンプによって増幅された増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有するコンパレータパルスを生成し、このパルスから出力パルスを生成して外部に出力するパルス生成部と、
    コンパレータパルスの出力後から所定の第2時間の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる停止部を備えていることを特徴とする赤外線受信回路。
  • 上記パルス生成部が、
    増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有するコンパレータパルスを生成するコンパレータ回路と、
    コンパレータパルスの発生に応じてトリガーパルスを発生するトリガー発生回路と、
    トリガーパルスの発生に応じて、所定のパルス幅を有するワンショットパルスを出力するワンショットタイマーとを備えていることを特徴とする請求項8に記載の赤外線受信回路。
  • 上記停止部が、
    トリガー発生回路で発生したトリガーパルスをワンショットタイマーに伝達する伝達回路と、
    コンパレータパルスの発生に応じて、このパルスよりも上記の第2時間だけパルス幅の長いストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するストレッチ部とを備えており、
    上記の伝達回路が、ストレッチパルスの発生している間、ワンショットタイマーに対するトリガーパルスの伝達を停止するように設定されていることを特徴とする請求項9に記載の赤外線受信回路。
  • 上記伝達回路は、
    トリガーパルスとストレッチパルスとの入力を受け、ストレッチパルスの発生していないときだけトリガーパルスをワンショットタイマーに伝達する論理回路であることを特徴とする請求項3あるいは10に記載の赤外線受信回路。
  • 上記第2時間が、アンプのカットオフ周波数の逆数の時間前後であることを特徴とする、請求項8に記載の赤外線受信回路。
  • 請求項1〜12のいずれかに記載の赤外線受信回路を備えた電子機器。
  • 赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信方法において、
    アンプによって増幅された増幅信号を、閾値を用いてパルス化して出力パルスを生成し、外部に出力する出力パルス生成工程と、
    出力パルスの出力後から所定の第1時間の経過するまで、出力パルスの生成を停止する停止工程とを含んでいることを特徴とする赤外線受信方法。
  • 赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信方法において、
    アンプによって増幅された増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有するコンパレータパルスを生成し、このパルスから出力パルスを生成して外部に出力するパルス生成工程と、
    コンパレータパルスの出力後から所定の第2時間の経過するまで、出力パルスの生成を停止する停止工程とを含んでいることを特徴とする赤外線受信方法。
  • 说明书全文

    本発明は、赤外線の入パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信回路に関するものである。

    従来、赤外線通信は、送受信モジュールの小型化,高性能化,高速化に伴って、市場に定着した技術となってきている。

    図7は、従来の赤外線通信システムにおける受信回路のブロック図である。
    この図に示すように、この受信回路では、フォトダイオードチップ(PD)101に入力される光電流信号を、集積化された受信チップ内のアンプ(amp)102・103で増幅し、増幅信号(Amp_out)を生成する。 そして、この信号を、コンパレータ回路(Comp)104が、閾値(Thresh)を用いてパルス整形し、コンパレータ信号(Comp_out)を生成する。

    そして、このコンパレータ信号に応じて、ワンショットパルス発生回路105がワンショットパルス信号(OS_out)を生成する。 さらに、この信号をインバーター106によって反転して、出力端子107から、出力信号(VO)としてパルス出力する。 この出力信号(VO)は、コントローラLSIに伝達されて処理される。

    また、図8は、上記の受信回路に向けて出力された光信号(入力信号)と、上記した増幅信号(Amp_out),閾値(Thresh),コンパレータ信号(Comp_out),ワンショットパルス信号(OS_out),出力信号(VO)を単純化して示す波形図である。

    なお、図7に示したワンショットパルス発生回路105は、コンパレータ信号に基づいて、一定パルス幅のワンショットパルス信号を出力するものである。 これにより、さまざまな受信条件に応じて発生する、出力信号のパルス波形ひずみを防止するようになっている。

    特開2002−232271号公報(発行日;2002年8月16日)

    しかしながら、近年では、上記のような受信回路(受信モジュールデバイス)が小型してきているため、外部からの入力信号を受信する受信端子と出力端子との間隔が、物理的に短くなっている。 このため、入力信号と出力信号とが結合しやすくなり、この結合の影響が出力信号に現れてしまう。

    すなわち、回路が小型になると、図7における出力端子107とフォトダイオードチップ101やアンプ102の入力部との間の、パッケージの樹脂等を介する容量性結合(C_cup)が無視できなくなる。

    これにより、例えば、出力信号VOの電圧遷移(電圧変化)のタイミングで、増幅信号(Amp_out)にノイズがのって、信号波形が歪んで(ひずんで)しまう。
    そして、この波形ひずみにより、図9に示すように、コンパレータ信号(Comp_out)に不要なパルスが発生する。 さらに、このパルスによってワンショットパルス信号が発生し、これによって出力信号VOに不要パルスが現れ、誤動作を引き起こすこととなる。

    本発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたものである。 そして、その目的は、上記のような出力信号の電圧変化に起因する不要パルスの発生を回避することの可能な受信回路を提供することにある。

    上記の目的を達成するために、本発明の第1の赤外線受信回路(第1受信回路)は、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信回路において、アンプによって増幅された増幅信号を、閾値を用いてパルス化して出力パルスを生成し、外部に出力するパルス生成部と、出力パルスの出力後から所定の第1時間の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる停止部を備えていることを特徴としている。

    また、第1受信回路では、パルス生成部は、以下に示すような、コンパレータ回路,トリガー発生回路,ワンショットタイマーを備えていることが好ましい。
    ここで、コンパレータ回路は、アンプからの増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有する、コンパレータパルスを生成するものである。
    また、トリガー発生回路は、コンパレータパルスの発生に応じてトリガーパルスを発生させるものである。
    さらに、ワンショットタイマーは、トリガーパルスの発生に応じて、所定のパルス幅を有するワンショットパルスを出力するものである。

    また、この構成では、上記の停止部が、以下に示すような、伝達回路およびストレッチ部を有していることが好ましい。 ここで、伝達回路とは、トリガー発生回路で発生したトリガーパルスをワンショットタイマーに伝達するものである。 また、ストレッチ部とは、ワンショットパルスの発生に応じて、このパルスよりも上記の第1時間だけパルス幅の長いストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するものである。 さらに、上記の伝達回路は、ストレッチパルスの発生している間、ワンショットタイマーに対するトリガーパルスの伝達を停止するように設定されている。

    また、第1時間については、最高通信速度で決まる入力信号の周期から、ワンショットパルスのパルス幅を差し引いた時間未満に設定することが好ましい。

    また、第1受信回路では、コンパレータパルスのパルス幅がワンショットパルスよりも長い場合、ストレッチ部が、コンパレータパルスの発生に応じて、このパルスよりも所定の第2時間だけパルス幅の長いストレッチパルスを生成して伝達回路に出力することが好ましい。

    また、この構成は、ストレッチ回路に、以下に示すような論理回路およびパルスストレッチャーを備えることで実現できる。
    この論理回路は、コンパレータパルスとワンショットパルスとを入力し、これらのパルスのいずれかが発生しているときにオン信号を発生するものである。
    また、ワンショットタイマーは、論理回路からのオン信号の発生時間に第2時間を加えたパルス幅を有するストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するものである。
    また、上記の第1時間が、アンプのカットオフ周波数の逆数の時間前後であることも好ましい。

    また、本発明の第2の赤外線受信回路(第2受信回路)は、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信回路において、アンプによって増幅された増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有するコンパレータパルスを生成し、このパルスから出力パルスを生成して外部に出力するパルス生成部と、コンパレータパルスの出力後から所定の第2時間の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる停止部とを備えていることを特徴としている。

    また、第2受信回路では、第1受信回路と同様に、パルス生成部が、コンパレータ回路,トリガー発生回路,ワンショットタイマーを備えていることが好ましい。
    なお、コンパレータ回路は、アンプからの増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有する、コンパレータパルスを生成するものである。
    また、トリガー発生回路は、コンパレータパルスの発生に応じてトリガーパルスを発生するものである。
    さらに、ワンショットタイマーは、トリガーパルスの発生に応じて、所定のパルス幅を有するワンショットパルスを出力するものである。

    また、この構成では、上記の停止部が、伝達回路およびストレッチ部を有していることが好ましい。 ここで、伝達回路とは、トリガー発生回路で発生したトリガーパルスをワンショットタイマーに伝達するものである。 また、ストレッチ部とは、ワンショットパルスの発生に応じて、このパルスよりも上記の第2時間だけパルス幅の長いストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するものである。
    また、上記の伝達回路は、ストレッチパルスの発生している間、ワンショットタイマーに対するトリガーパルスの伝達を停止するようになっている。

    また、上記した第1・第2受信回路における伝達回路を、トリガーパルスとストレッチパルスとの入力を受け、ストレッチパルスの発生していないときだけトリガーパルスをワンショットタイマーに伝達する論理回路から構成することもできる。
    また、上記の第2時間が、アンプのカットオフ周波数の逆数の時間前後であることも好ましい。

    また、本発明の電子機器は、上記した第1受信回路あるいは第2受信回路を備えた電子機器である。

    また、本発明の第1の赤外線受信方法(第1方法)は、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信方法において、アンプによって増幅された増幅信号を、閾値を用いてパルス化して出力パルスを生成し、外部に出力する出力パルス生成工程と、出力パルスの出力後から所定の第1時間の経過するまで、出力パルスの生成を停止する停止工程とを含んでいることを特徴とする方法である。

    また、本発明の第2の赤外線受信方法(第2方法)は、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信方法において、アンプによって増幅された増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有するコンパレータパルスを生成し、このパルスから出力パルスを生成して外部に出力するパルス生成工程と、コンパレータパルスの出力後から所定の第2時間の経過するまで、出力パルスの生成を停止する停止工程とを含んでいることを特徴とする方法である。

    本発明の第1の赤外線受信回路(第1受信回路)は、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信回路において、アンプによって増幅された増幅信号を、閾値を用いてパルス化して出力パルスを生成し、外部に出力するパルス生成部と、出力パルスの出力後から所定の第1時間の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる停止部を備えていることを特徴としている。

    第1受信回路は、携帯電話やパーソナルコンピューター,その他の家電製品や工業用機器等の電子機器において用いられる、赤外線通信システムにおける受信回路である。

    すなわち、第1受信回路は、外部の送信装置(送信回路)から入力される赤外線信号(入力パルス)を受信する。 その後、この信号を、フォトダイオード(PD)等の光電変換素子によって電気信号に変換して、アンプによって増幅する機能を有している。

    また、上記したように、第1受信回路では、出力パルス生成部によって、増幅した信号(増幅信号)を閾値を用いてパルス化して出力パルスを生成し、外部に出力するようになっている。
    ここで、出力パルス生成部は、増幅信号の値(電圧値)と閾値とを比較し、増幅信号の絶対値が閾値を超えたタイミングで、所定のパルス幅を有する出力信号を生成するように設定されている。

    そして、特に、第1受信回路では、出力パルスが外部に出力された直後から所定の第1時間(第1の時間)の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる、停止部を備えている。

    これにより、第1受信回路では、出力パルスの出力直後(出力の終了時)に、出力パルスの電圧変動に起因するノイズが増幅信号にのり、増幅信号の大きさが閾値を超えた場合でも、新たな出力パルスの生成されることがない。
    従って、第1受信回路は、このようなノイズによる不要な出力パルスの発生を、確実に防止できるようになっている。

    すなわち、赤外線受信回路では、小型化によって、出力パルスの電圧変動によるノイズが増幅信号に影響を与えてしまう場合もある。 しかしながら、第1受信回路では、このようなノイズの影響を出力パルスにまで波及することを回避できる。 従って、第1受信回路は、出力パルスの品質を維持したまま、容易に小型化に対応できる受信回路となっている。

    また、第1受信回路では、パルス生成部は、以下に示すような、コンパレータ回路,トリガー発生回路,ワンショットタイマーを備えていることが好ましい。
    ここで、コンパレータ回路は、アンプからの増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有する、コンパレータパルスを生成するものである。
    また、トリガー発生回路は、コンパレータパルスの発生に応じてトリガーパルスを発生させるものである。
    さらに、ワンショットタイマーは、トリガーパルスの発生に応じて、所定のパルス幅を有するワンショットパルスを出力するものである。
    この構成では、ワンショットパルスを出力パルスとすることで、一定のパルス幅を有する出力パルスを出力できる。

    また、この構成では、上記の停止部が、以下に示すような、伝達回路およびストレッチ部を有していることが好ましい。
    ここで、伝達回路とは、トリガー発生回路で発生したトリガーパルスをワンショットタイマーに伝達するものである。

    また、ストレッチ部とは、ワンショットパルスの発生に応じて、このパルスよりも上記の第1時間だけパルス幅の長いストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するものである。
    また、上記の伝達回路は、ストレッチパルスの発生している間、ワンショットタイマーに対するトリガーパルスの伝達を停止するように設定されている。
    停止部をこのような構成とすることで、第1受信回路を容易に構成できる。

    なお、第1受信回路では、第1時間を長く設定すれば、不要パルスの発生を防止するために有効である。 しかしながら、あまりに長い時間に設定すると、所定の通信速度を有する入力パルスに応じた出力パルス(必要な出力パルス)を発生できなくなる。

    従って、第1時間については、最高通信速度で決まる入力信号の周期から、ワンショットパルスのパルス幅を差し引いた時間未満に設定することが好ましい。
    これにより、入力パルスに応じた出力パルスの発生を妨げることなく、不要パルスの発生を防止できる。

    また、第1受信回路では、コンパレータパルスのパルス幅がワンショットパルスよりも長い場合、ストレッチ部が、コンパレータパルスの発生に応じて、このパルスよりも所定の第2時間だけパルス幅の長いストレッチパルスを生成して伝達回路に出力することが好ましい。

    すなわち、増幅信号における閾値を超える部分が長い場合、増幅信号が閾値を下回っていない状態で、ワンショットパルスの出力が終了することもある。 このような場合、増幅信号の値は、ワンショットパルスの出力後、ある程度時間が経過した後に、閾値を下回ることとなる(このとき、コンパレータパルスの出力も終了する)。

    また、閾値を下回った直後では、増幅信号の値は、閾値に非常に近い(すなわち、増幅信号の誤動作マージン(誤動作に対するノイズマージン)が最小となる)。
    このため、このときに増幅信号にノイズ(アンプの内部雑音等)がのった場合、増幅信号値が再び閾値を超えてしまうことがある。 そして、このような場合、新たにコンパレータパルスが発生し、不要なトリガーパルスが発生して、ワンショットタイマーからの不要パルス発生を招いてしまう可能性がある。

    そこで、第1受信回路を上記のように構成することで、コンパレータパルスの出力後(出力完了後)から第2時間の経過するまでは、ノイズによって増幅信号が再び閾値を超えたとしても、ワンショットタイマーに対するトリガーパルスの出力を停止できる。
    これにより、上記のようなノイズによる、ワンショットタイマーからの不要パルスの発生を防止できるようになっている。

    なお、第2時間は、上記した第1時間と異なる値でも、また、同じ値でもよい。
    また、上記の誤動作マージン(誤動作に対するノイズマージン)とは、アンプから出力される増幅信号値からノイズを差し引いた値(真の信号値)と閾値(Thresh)との差のことである。

    また、この構成は、ストレッチ回路に、以下に示すような論理回路およびパルスストレッチャーを備えることで実現できる。
    この論理回路は、コンパレータパルスとワンショットパルスとを入力し、これらのパルスのいずれかが発生しているときにオン信号を発生するものである。
    また、ワンショットタイマーは、論理回路からのオン信号の発生時間に第2時間を加えたパルス幅を有するストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するものである。
    なお、この場合には、第1時間と第2時間とは、同じ値となる。

    また、第1受信回路では、上記した第1時間および第2時間の少なくとも一方を、アンプのカットオフ周波数の逆数の時間前後の値に設定してもよい。
    ここで、カットオフ周波数の逆数の時間前後の値とは、カットオフ周波数の逆数の時間の0.5倍から1.5倍の範囲内の値である。

    すなわち、一般に、増幅信号の波形がノイズによって歪む時間(不要パルスの発生する可能性のある時間)は、ノイズがアンプに入力されてから(出力パルスあるいはコンパレータパルスの出力完了直後から)上記の時間範囲の経過するまでに位置する(詳細については、後述する実施形態を参照されたい)。
    従って、第1時間・第2時間を上記の時間範囲内に設定することで、ワンショットタイマーをノイズの影響から確実に守ることが可能となる。

    また、本発明の第2の赤外線受信回路(第2受信回路)は、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信回路において、アンプによって増幅された増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有するコンパレータパルスを生成し、このパルスから出力パルスを生成して外部に出力するパルス生成部と、コンパレータパルスの出力後から所定の第2時間の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる停止部とを備えていることを特徴としている。

    第2受信回路は、第1受信回路と同様に、携帯電話やパーソナルコンピューター,その他の家電製品や工業用機器等の電子機器において用いられる、赤外線通信システムにおける受信回路である。

    すなわち、第2受信回路は、外部の送信装置から入力される赤外線の入力パルスを受信する。 その後、この信号を、フォトダイオード(PD)等の光電変換素子によって電気信号に変換して、アンプによって増幅する機能を有している。

    また、上記したように、第2受信回路では、出力パルス生成部によって、アンプからの増幅信号における閾値を超えた時間に応じたパルス幅を有する、コンパレータパルスを生成する。 そして、このパルスに基づいて、出力パルスを生成し、外部に出力するようになっている。

    そして、特に、第2受信回路では、コンパレータパルスの出力後から所定の第2時間の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる停止部を備えている。

    すなわち、上記のコンパレータパルスの出力直後は、増幅信号が閾値を下回った直後であり、増幅信号の値が閾値に非常に近い(増幅信号の誤動作マージンが最小の)期間である。
    そして、第2受信回路では、コンパレータパルスの出力直後から第2時間の経過するまでの期間、出力パルスの生成を停止するようになっている。

    これにより、第2受信回路では、この期間において増幅信号にノイズ(アンプの内部雑音等)がのって、増幅信号が再び閾値を超えてしまっても、このようなノイズに起因する出力パルスの発生を防止できる。

    すなわち、赤外線受信回路では、小型化に伴って、赤外線の入力パルスを集光するレンズが小さくなり、入力信号の振幅が減少した場合、アンプの増幅率を上げる必要が生じる。
    このため、アンプの内部雑音(ノイズ)が増加するので、誤動作マージンが小さい場合に、ノイズによる不要パルスの発生が危惧される。

    しかしながら、第2受信回路では、誤動作マージンの小さいコンパレータパルスの出力直後で、このようなノイズによる不要パルスの発生を回避できる。
    従って、第2受信回路は、出力パルスの品質を維持したまま、容易に小型化に対応できる受信回路となっている。

    また、第2受信回路では、第1受信回路と同様に、パルス生成部が、コンパレータ回路,トリガー発生回路,ワンショットタイマーを備えていることが好ましい。
    なお、コンパレータ回路は、アンプからの増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有する、コンパレータパルスを生成するものである。
    また、トリガー発生回路は、コンパレータパルスの発生に応じてトリガーパルスを発生するものである。
    さらに、ワンショットタイマーは、トリガーパルスの発生に応じて、所定のパルス幅を有するワンショットパルスを出力するものである。
    この構成では、ワンショットパルスを出力パルスとすることで、一定のパルス幅を有する出力パルスを出力できる。

    また、この構成では、上記の停止部が、伝達回路およびストレッチ部を有していることが好ましい。
    ここで、伝達回路とは、トリガー発生回路で発生したトリガーパルスをワンショットタイマーに伝達するものである。
    また、ストレッチ部とは、ワンショットパルスの発生に応じて、このパルスよりも上記の第2時間だけパルス幅の長いストレッチパルスを生成して伝達回路に出力するものである。
    また、上記の伝達回路は、ストレッチパルスの発生している間、ワンショットタイマーに対するトリガーパルスの伝達を停止するようになっている。

    停止部をこのような構成とすることで、第2受信回路を容易に構成できる。

    また、上記した第1・第2受信回路における伝達回路を、トリガーパルスとストレッチパルスとの入力を受け、ストレッチパルスの発生していないときだけトリガーパルスをワンショットタイマーに伝達する論理回路から構成することもできる。
    これにより、両受信回路の伝達回路を容易に構成できる。

    また、第2受信回路では、第1受信回路と同様に、第2時間を、アンプのカットオフ周波数の逆数の時間前後の値に設定してもよい。

    また、本発明の第1の赤外線受信方法(第1方法)は、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信方法において、アンプによって増幅された増幅信号を、閾値を用いてパルス化して出力パルスを生成し、外部に出力する出力パルス生成工程と、出力パルスの出力後から所定の第1時間の経過するまで、出力パルスの生成を停止する停止工程とを含んでいることを特徴とする方法である。

    また、本発明の第2の赤外線受信方法(第2方法)は、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信方法において、アンプによって増幅された増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有するコンパレータパルスを生成し、このパルスから出力パルスを生成して外部に出力するパルス生成工程と、コンパレータパルスの出力後から所定の第2時間の経過するまで、出力パルスの生成を停止する停止工程とを含んでいることを特徴とする方法である。

    上記の第1方法は、上記した第1受信回路において用いられている方法である。 また、第2方法は、上記した第2受信回路において用いられている方法である。
    従って、これらの方法によれば、受信回路を、出力パルスの品質を維持したまま、容易に小型化に対応させられる。

    本発明の一実施形態について説明する。
    本実施の形態にかかる受信回路(本受信回路)は、携帯電話やパーソナルコンピューター,その他の家電製品や工業用機器等の電子機器において用いられる赤外線通信システムにおける、小型の受信回路である。

    図2は、本受信回路の構成に関する等価回路を示すブロック図である。
    この図に示すように、本受信回路は、フォトダイオード(PD)11,アンプ12・13,コンパレータ回路14,ワンショットパルス発生回路15,インバーター16および出力端子17を、受信チップ内に集積してなる構成である。

    PD(フォトダイオード;光電変換素子)11は、外部の送信回路から入力される赤外線の入力信号を受光し、電流信号に変換するものである。
    アンプ12・13は、PD11から出力される電流信号を増幅し、増幅信号(Amp_out)を生成するものである。

    コンパレータ回路(パルス生成部)14は、この増幅信号(Amp_out)を、所定の閾値(Thresh)を用いて、パルス波形を有するコンパレータ信号(Comp_out)に整形するものである。
    ワンショットパルス発生回路(パルス生成部)15は、コンパレータ信号の立ち上がりをトリガーとして、所定のパルス幅(ハイレベル(high)となっている時間)を有する、ワンショットパルス信号(OS_out)を生成するものである。
    さらに、インバーター(パルス生成部)16は、ワンショットパルス信号を反転して、出力端子17に対し、出力信号(VO)としてパルス出力するものである。

    ここで、本受信回路の特徴的な構成である、ワンショットパルス発生回路15の詳細な構成について説明する。
    図1は、ワンショットパルス発生回路15の構成に関する等価回路を示すブロック図である。

    この図に示すように、ワンショットパルス発生回路15は、トリガー発生回路21,NAND回路22,ワンショットタイマー23,インバーター24,パルスストレッチャー25を備えた構成である。

    トリガー発生回路(パルス生成部)21は、コンパレータ回路14の生成するコンパレータ信号(Comp_out)を入力し、この信号の立ち上がりのタイミングにピークを有するトリガー信号(Trigger_out)を生成するものである。
    NAND回路(パルス生成部,論理回路)22は、トリガー信号と、後述するパルスストレッチ信号とを入力する。 そして、これらの信号の双方がハイレベルのときにローレベル(low)、双方の少なくとも一方がローレベルのときにハイレベルとなるパルス信号(NAND信号)を出力するものである。

    ワンショットタイマー(パルス生成部)23は、このNAND信号を入力し、この信号がローレベルとなるタイミング(立ち下がりのタイミング)で、上記したワンショットパルス信号(OS_out)を発生するものである。
    なお、このワンショットパルス信号は、上記したインバーター16と、インバーター24とに出力される。

    インバーター(パルス生成部,ストレッチ部)24は、ワンショットパルス信号を反転したワンショット反転信号(ローレベルのパルス)を生成し、パルスストレッチャー25に出力するものである。
    パルスストレッチャー(パルス生成部,ストレッチ部)25は、ワンショット反転信号の立ち下がりのタイミングで、所定のパルス幅を有するパルスストレッチ信号(PS_out;ローレベルのパルス)を生成し、NAND回路22に出力するものである。
    ここで、パルスストレッチ信号のパルス幅は、ワンショットパルス信号のパルス幅に、所定のストレッチ時間を加えた値となる(ワンショットパルス信号のパルス幅より長い)。

    ここで、本受信回路の受信動作について説明する。
    図3は、本受信回路において発生する信号を示す波形図である。

    PD11が入力信号(パルス幅T1,周期T2)を受けると、アンプ12・13を介し、図3に示すような増幅信号(Amp_out)がコンパレータ回路14に入力される。
    そして、この回路14から、パルス幅TAのコンパレータ信号(Comp_out;コンパレータパルス)がワンショットパルス発生回路15に出力される(時刻t1)。

    ワンショットパルス発生回路15では、トリガー発生回路21が、コンパレータ回路14からのコンパレータ信号を入力し、この信号に応じたトリガー信号(Trigger_out;トリガーパルス)をNAND回路22に出力する(時刻t1)。

    また、受信動作の開始時では、パルスストレッチャー25から出力されるパルスストレッチ信号(PS_out;ストレッチパルス)はハイレベルである。
    従って、NAND回路22は、トリガー信号の入力に応じて、この信号を反転させた形状のパルス信号(NAND信号)をワンショットタイマー23に出力する(時刻t1)。

    この信号を受けて、ワンショットタイマー23は、ワンショットパルス信号(OS_out)をインバーター16とインバーター24とに出力する(時刻t1)。 なお、ここでは、ワンショットパルス信号のパルス幅をTBとする。
    そして、インバーター16,出力端子17を介して、パルス幅TBの出力信号(VO)が、外部(図示しないコントローラLSIなど)に出力される(時刻t1)。

    また、インバーター24は、ワンショットパルス信号を反転させたワンショットパルス反転信号をパルスストレッチャー25に出力する(時刻t1)。
    これを受けて、パルスストレッチャー25は、ワンショットパルス反転信号の立ち下がりのタイミング(すなわち、ワンショットパルス信号の立ち上がりのタイミング)で、ローレベルのパルスを有するパルスストレッチ信号(PS_out)を出力する(時刻t1)。
    ここで、このパルスストレッチ信号のパルス幅は、ワンショットパルス信号のパルス幅TBに、所定のストレッチ時間(第1時間)TCを加えた値である。

    また、出力信号(VO)の立ち上がりのタイミング(時刻t2;時刻t1からTB後)で、出力信号の電圧変動(急上昇)によって、増幅信号(Amp_out)にノイズがのり、信号波形に歪み(点線部分)が生じることがある。
    この場合、図3に示すように、時刻t2の直後、コンパレータ信号(Comp_out)およびトリガー信号(Trigger_out)に、点線で示す不要なパルス(ハイレベル)が発生し、NAND回路22に出力される。

    しかしながら、時刻t2の直後では、TB+TCのパルス幅を有するパルスストレッチ信号(PS_out)はローレベルのままである。
    すなわち、このときには、NAND回路22には、パルスストレッチャー25から、パルスストレッチ信号(PS_out)のローレベルのパルスが出力されている。
    従って、ノイズのために不要なトリガー信号が発生しても、NAND回路22からワンショットタイマー23に発生する信号は、ハイレベルのまま維持される(トリガー信号を受け付けない)。
    このため、図3に示すように、ワンショットタイマー23からは、上記した増幅信号(Amp_out)の歪みによる、不要なパルスが発生しないようになっている。

    以上のように、本受信回路では、出力信号(VO)が外部に出力された直後から所定のストレッチ時間TCの経過するまで、ワンショットタイマー23による出力信号の生成を停止させるようになっている。

    これにより、本受信回路では、出力信号の出力直後(出力の終了時)に、出力信号の電圧変動に起因するノイズが増幅信号にのり、増幅信号の大きさが閾値を超えた場合でも、新たな出力信号の生成されることがない。
    従って、本受信回路は、このようなノイズによる不要な出力信号の発生を、確実に防止できるようになっている。

    すなわち、赤外線受信回路では、小型化によって、出力信号の電圧変動によるノイズが増幅信号に影響を与えてしまう場合もある。 しかしながら、本受信回路では、このようなノイズの影響を出力信号にまで波及することを回避できる。
    従って、本受信回路は、出力信号の品質を維持したまま、容易に小型化に対応できる受信回路となっている。

    なお、図3に示した例では、入力信号のパルス幅(T1)は、ワンショットパルス信号(OS_out)のパルス幅(TB)よりも短くなっている。 しかしながら、入力信号のパルス幅は、ワンショットパルス信号よりも長い場合もある。

    図4は、一般的な赤外線通信規格であるIrDAに使用される、入力信号の例を示す波形図である。
    この図に示すように、57.6kbps以下の通信速度で通信される場合には、入力信号のパルス幅は3.26usec以上となり、通常のワンショットパルス信号のパルス幅(TB)よりも長くなる。

    図5は、このような長いパルス幅(T1')を有する入力信号を受けた場合における、各信号の波形図である。
    この場合、コンパレータ回路14からの出力であるコンパレータ信号(Comp_out)のパルス幅も、入力信号の半分強の長い値(TA')となる。
    一方、ワンショットパルス信号(OS_out)は、入力信号やコンパレータ信号のパルス幅によらず、常に一定の値(TB)のパルス幅を有する。

    従って、入力信号のパルス幅の長い場合には、図5に示すように、コンパレータ信号のパルス幅(TA')が、ワンショットパルス信号のパルス幅(TB)よりも長くなることもある。

    このような場合、増幅信号(Amp_out)の値は、ワンショットパルス信号がローレベルとなって、ある程度時間が経過した後に、閾値(Thresh)を下回ることとなる(このとき、コンパレータ信号がローレベルとなる)。

    また、増幅信号値が閾値を下回った直後では、信号値と閾値とが非常に近い(すなわち、増幅信号の誤動作マージン(誤動作に対するノイズマージン)が最小となる)。
    従って、このときには、増幅信号にノイズ(アンプ12の内部雑音等)ののった場合、増幅信号値が再び閾値を超えてしまうことがある。 これにより、新たにコンパレータ信号がハイレベルとなり、不要なトリガー信号(点線で示す)が発生して、ワンショットタイマー23からの不要パルス発生を招いてしまう。

    そこで、このような不要パルスを防止するために、ワンショットパルス発生回路15を、図6に示す構成としてもよい。
    このワンショットパルス発生回路15は、図1に示した構成において、インバーター24に代えて、NOR回路(パルス生成部,ストレッチ部,論理回路)31を備えた構成である。

    図1に示すように、このNOR回路31は、ワンショットパルス信号(OS_out)と、コンパレータ信号(Comp_out)との論理和をとるものである。 そして、いずれかの信号がハイレベルの場合にローレベル、双方ともローレベルの場合にハイレベルの信号を、パルスストレッチャー25に出力するものである。

    従って、この構成では、NOR回路31は、ワンショットパルス信号とコンパレータ信号とのいずれか長い方のパルス幅を有する、ローレベルのパルス(オン信号)をパルスストレッチャー25に出力する。
    このため、図5に示すように、パルスストレッチャー25は、NOR回路31から入力したローレベルのパルス幅に所定のストレッチ時間(第2時間)TC'を加えたパルス幅を有するパルスストレッチ信号(PS_out)を、NAND回路22に出力する。

    従って、この構成では、図5に示すように、コンパレータ信号がローレベルとなってからストレッチ時間TC'の経過する時刻t3までは、パルスストレッチャー25が、ローレベルのパルスストレッチ信号(PS_out)をNAND回路22に出力することとなる。

    このため、NAND回路22は、時刻t3までトリガー信号(Trigger_out)をワンショットタイマー23に伝達することはない。
    従って、この構成では、コンパレータ信号がローレベルとなってから(すなわち、増幅信号(Amp_out)が閾値をいったん下回ってから)ストレッチ時間TC'の経過する時刻(時刻t3)までの間では、ノイズによって増幅信号(Amp_out)が再び閾値を超えたとしても、トリガー信号がワンショットタイマー23に伝達されない(トリガー信号を受け付けない)。
    これにより、上記のようなノイズによる、ワンショットタイマー23からの不要パルスの発生を防止できるようになっている。

    また、この構成では、NOR回路31が、ワンショットパルス信号とコンパレータ信号とのいずれかがハイレベルの場合にローレベル、双方ともローレベルの場合にハイレベルの信号をパルスストレッチャー25に出力するようになっている。
    従って、入力信号のパルス幅が図3に示したように短い場合に問題となる不要パルス、すなわち、出力信号(VO)の立ち上がり時(パルス出力の終了時)における、増幅信号の歪みに起因する不要パルスも防止できる。

    なお、上記の誤動作マージン(誤動作に対するノイズマージン)とは、コンパレータ回路14に入力される増幅信号(Amp_out)の値からノイズを差し引いた値(真信号値)と閾値(Thresh)との差のことである。

    また、パルスストレッチャー25の用いるパルスストレッチ時間TC・TC'は、ワンショットタイマー23からの不要なパルス発生を防止できる程度であれば、ユーザーの所望とするどのような値に設定してもよい。
    例えば、ストレッチ時間TC'とストレッチ時間TCとを、互いに同一としても、また、互いに異ならせてもよい。
    また、図1の構成と図6の構成とで、それぞれ最適なパルスストレッチ時間TC・TC'を設定することが好ましい。

    また、図1に示した構成では、パルスストレッチ信号(PS_out)のパルス幅は、ワンショットパルス信号のパルス幅TBと、所定のストレッチ時間TCとの和となっている。
    ここで、パルスストレッチ時間TCについては、なるべく長い時間に設定することが、不要パルスの発生を防止するために有効である。 しかしながら、あまりに長い時間に設定すると、所定の通信速度を有する入力信号に応じた出力信号(必要なパルス)を発生できなくなる。

    従って、パルスストレッチ時間TCについては、図3に示すように、最高通信速度で決まる入力信号の周期(T2)から、ワンショットパルス幅TBを差し引いた時間(TD)未満に設定することが好ましい。
    これにより、必要な出力信号(出力パルス)の発生を妨げることなく、不要パルスの発生を防止できる。

    また、図6の構成では、入力信号のパルス幅が長い場合の不要パルスを防止するために、『増幅信号が、閾値をいったん下回ってから(コンパレータ信号(Comp_out)がローレベルとなってから)、ノイズによって閾値を超えることのない程度に十分に小さくなるまで』の時間以上に、パルスストレッチ時間TC'を設定することが好ましい。

    また、パルスストレッチ時間TC・TC'を、受光アンプであるアンプ12・13の周波数帯域(カットオフ周波数)に合わせて設定するようにしてもよい。
    すなわち、一般に、アンプ12・13にローパスフィルターを設けて高周波入力をカットする場合(アンプ12・13のカットオフ周波数の低い場合)は、ノイズ(アンプの内部雑音,入出力の結合によるノイズ,外部から入る電源ノイズ・電磁ノイズ等)の影響を受けにくい。
    これは、アンプ12・13の内部雑音が低下するとともに、外部からのノイズを受けても、高周波のノイズが増幅されにくくなるためである。

    しかしながら、この場合にも、低周波のノイズは増幅される。 従って、出力信号(VO)の電圧遷移(立ち上がり)時に発生するノイズ、あるいは、コンパレータ信号(Comp_out)のパルス出力が終了した直後に生じるノイズが低周波数であるときには、増幅信号の波形は歪む。 また、波形ひずみ期間(ノイズにより増幅信号の信号波形に歪みの発生する期間)は長くなる。
    従って、アンプ12・13のカットオフ周波数の低い場合には、パルスストレッチ時間TC・TC'を長く設定することが好ましい。

    また、アンプ12・13にハイパスフィルターを設けて低周波入力をカットする場合(アンプ12・13のカットオフ周波数の高い場合)には、上記のようなノイズが高周波数であるときに、アンプ12・13からの増幅信号に歪みが発生する。 また、この場合には、波形歪み期間は短くなる。
    従って、この場合には、パルスストレッチ時間TC・TC'を比較的に短くしても、不要パルスを防止することが可能となる。

    このように、本受信回路では、パルスストレッチ時間TC・TC'を、アンプ12・13のカットオフ周波数に合わせて設定することが好ましい。 すなわち、パルスストレッチ時間TC・TC'を、カットオフ周波数の高い場合には短く設定する一方、カットオフ周波数の低い場合には長く設定することが好ましい。

    また、1次のローパスフィルターによってアンプのカットオフ周波数fcを設定する場合、時定数τは、
    τ=1/(2πfc)
    で表現される。

    また、一般的に、アンプ12・13のパルス応答時間は、τの5倍程度である。 なお、アンプ12・13のパルス応答時間とは、矩形波(パルス波)の入力信号がアンプ12・13に入力されたとき、アンプ12・13から出力される増幅信号(Amp_out)の波形(鈍りのある波形)の波高値が、ほぼ入力信号の波高値になるまでの時間を意味する。
    すなわち、1次のローパスフィルターを通した場合、τの約5倍の時間が経過すると、増幅信号パルスの波高値が、入力信号パルスの波高値の99%以上になる。

    従って、ノイズパルスがアンプ12・13に入力され、アンプ12・13がそのノイズの影響を受ける時間も、τの約5倍と考えられる。
    このため、増幅信号の波形がノイズによって歪む時間(不要パルスの発生する可能性のある時間)も、ノイズパルスがアンプ12・13に入力されてから(出力信号(VO)あるいはコンパレータ信号のパルスの出力完了直後から)、τの約5倍の時間が経過するまで、と考えられる。

    従って、パルスストレッチ時間TC・TC'を、カットオフ周波数の逆数である2πτ(=1/fc,>5×τ)の近傍に設定することで、ワンショットタイマー23をノイズの影響から確実に守ることが可能となる。
    これにより、パルスストレッチ時間TC・TC'については、アンプ12・13のカットオフ周波数の逆数の時間前後に設定することが好ましいといえる。
    ここで、逆数の時間前後の値、とは、逆数の時間の0.5倍から1.5倍の範囲内の値である。

    ここで、一般的な赤外線通信規格である上記したIrDAにおいては、通信速度で決まる入力信号の周期(入力パルス周期)に対する、入力信号のパルス幅(入力パルス幅)の関係は、図4に示したようになっている。

    従って、例えば、通信速度;115.2kbps,周期;8.68usec,パルス幅;1.63usecの場合、アンプ12・13のカットオフ周波数である必要周波数帯域(パルス幅の基本スペクトル)は、307kHzである。 また、この周波数帯域の逆数は、3.26usecである。 従って、この場合には、パルスストレッチ時間TC・TC'を、1.63〜4.89usecの範囲に設定することが好ましいといえる。

    なお、上記では一次のローパスフィルターを用いる場合について説明した。 しかしながら、ハイパスフィルターを用いる場合でも、また、より高次のフィルターを用いる場合でも、パルス応答時間は、τの5倍程度であり、また、2πτ=1/fc,2πτ>5×τの関係がほぼ成立する。
    従って、このような場合でも、パルスストレッチ時間TC・TC'をカットオフ周波数の逆数の時間前後に設定することで、ノイズの影響を同様に回避できる。

    また、本実施の形態では、入力信号に応じて、ローレベルの出力信号(VO)のパルスが出力され、このパルスの立ち上がりのタイミングで、不要パルスが発生するとしている。
    しかしながら、これに限らず、本受信回路を、入力信号に応じて、ハイレベルのパルスを有する出力信号が出力されるように設定していてもよい(例えば、インバーター16を備えない構成としてもよい)。

    この場合、出力信号パルスの立ち下がりのタイミングで、不要パルスの発生する可能性が生じることとなる。
    しかしながら、この場合でも、出力信号パルスの出力中および出力後からストレッチ時間TCの経過するまでの間は、パルスストレッチ信号(PS_out)がローレベルとなるため、NAND回路22からNAND信号のパルス出力を回避できる。 従って、ワンショットパルス信号(OS_out)に不要パルスが発生することを防止することが可能である。

    また、図6の構成では、ワンショットパルス信号とコンパレータ信号とのいずれか長い方のパルス幅にパルスストレッチ時間TC'を加えた時間だけ、トリガー信号をワンショットタイマー23に伝達することを回避するようになっている。
    しかしながら、通信形態によっては、コンパレータ信号のパルス幅が、ワンショットパルス信号よりも常に長い場合もある。
    そこで、このような場合には、本受信回路を、コンパレータ信号のパルス幅にパルスストレッチ時間TC'を加えた時間だけ、トリガー信号をワンショットタイマー23に伝達することを回避する構成としてもよい。

    このような本受信回路は、例えば、図6に示した構成において、NOR回路31に変えて、図1に示したようなインバーター24を備える。 そして、このインバーター24に対し、コンパレータ回路14からのコンパレータ信号だけを入力させることで実現できる(ワンショットタイマー23からのワンショットパルス信号については、インバーター24・パルスストレッチャー25に出力しない)。 これにより、本受信回路の構成を簡略化できるので、製造コストを低減できる。

    また、本実施の形態では、本受信回路の光電変換素子として、フォトダイオード(PD11)を備えるとしている。 しかしながら、これに限らず、フォトダイオードを備えるようにしてもよい。

    また、本発明の受信回路を、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信回路において、アンプによって増幅された増幅信号を、閾値を用いてパルス化して出力パルスを生成し、外部に出力するパルス生成部と、出力パルスの出力中、および、出力パルスの出力後から所定の第1時間の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる停止部を備えている構成である、と表現することもできる。

    さらに、本発明の受信回路を、赤外線の入力パルスを受信して電気信号に変換し、アンプによって増幅して出力パルスを生成する赤外線受信回路において、アンプによって増幅された増幅信号の絶対値が閾値を超えた時間のパルス幅を有するコンパレータパルスを生成し、このパルスから出力パルスを生成して外部に出力するパルス生成部と、コンパレータパルスの出力中、および、コンパレータパルスの出力後から所定の第2時間の経過するまで、パルス生成部による出力パルスの生成を停止させる停止部を備えている構成である、と表現することも可能である。

    また、赤外線通信において、送受信モジュールの小型化と高性能化、高速化が進んでおり、市場での赤外線通信が定着してきた。 さまざまな環境下での使用が増え、送受信モジュールの誤動作等の可能性が増えてきた。 誤動作については、特に、さまざまな動作環境下(たとえば、外乱光下や電源ノイズ下)での受信回路の特性と誤動作に対するマージンが重要であり、受信回路の動作環境下でのノイズマージンの確保や誤動作防止機能が重要となる。 そして、本発明は、この誤動作防止の実施例について述べたものであるといえる。 また、図2に示した本受信回路は、ワンショットパルス発生回路の出力をコンパレータ出力へ帰還させて、受信出力パルス(出力信号)がハイレベルからローレベル、またはローレベルからハイレベルへ遷移するタイミングでワンショットパルス発生回路を誤動作防止のための制御を行うものであるともいえる。 これにより、受信出力パルスがハイレベルからローレベル、またはローレベルからハイレベルへ遷移するタイミングで受信入力部と容量結合して、アンプ波形が歪む問題や、アンプ波形にノイズが乗っている問題に対して、コンパレータ出力に不要なパルスが発生したとしても、そのパルスを受け付けないようにワンショットパルス発生回路を制御する。

    また、図3は、誤動作防止の具体的波形の例を示す図であるといえる。 また、本受信回路の動作を以下のように説明することもできる。 すなわち、コンパレータ出力Comp_outに検出されたデジタル信号出力(時間TA)があり、そのパルスよりトリガーパルスを発生させて、そのパルスでワンショット出力パルス(時間TB)を発生させる。 そのワンショットパルス出力を一定時間(時間TC)ストレッチさせた波形PS_outを発生させる。 OS_outのパルスの時間の期間、ワンショットパルス発生のためのトリガー入力を受け付けないようにしている。 これにより、受信出力パルス(時間TB)終了直後のノイズによって、アンプ波形がひずみ、コンパレータ出力Comp_outに不要パルスが発生し、不要なトリガーパルスが発生してもワンショットパルスは再発生しないため、誤動作防止できる。 このため、ノイズマージンを確保できることになる。 また、ワンショットパルスOS_outをストレッチしたパルスPS_outについて、ストレッチした幅(時間TC)をなるべく長く設定することが不要パルス発生防止として有効であるが、あまり長く設定すると所定の通信速度での受信信号を受信できなくなる。 したがって、パルスストレッチの量(時間TC)を、最高通信速度で決まる最小周期(T2)から、ワンショットパルス幅(時間TB)を差し引いた時間(時間TD)未満に設定することにより、所定の通信速度内で、最適なパルスストレッチ量を設定できるといえる。

    また、図5について、以下のように説明することもできる。 すなわち、時間TA'のパルスを時間TC'だけストレッチしたパルスPS_outの波形を生成し、ワンショットパルス発生回路のトリガー入力を受け付けないようにする。 これにより、信号検出時間期間中と信号検出期間終了後に一定の時間、ワンショットパルス発生回路のトリガー入力を受け付けないようにでき、誤動作を低減し、誤動作マージンを確保できる。 さらに、この考え方を、図3の概念と組み合わせて、ワンショットパルス発生出力OS_outとコンパレータ出力Comp_outとの論理和をとることで、検出された信号の期間、または前記受信出力幅発生期間、または前記受信出力パルスが出終わった直後から別に定めた一定時間の間のいずれかに該当する期間は、受信出力パルスが再発生しないように再トリガーを禁止するよう設定できる。

    また、図1に示した構成では、受光素子に入射した信号光パルスを受光アンプにて増幅し、その出力を閾値と比較してデジタル信号として検出された信号について、その信号をトリガーとして、一定のパルス幅時間だけ受信出力パルスを発生する回路を具備した赤外線通信受信回路において、トリガー発生回路とワンショットタイマーとパルスストレッチ回路を有し、トリガー発生回路の入力にコンパレータ出力が接続され、ワンショットタイマー回路の出力にパルスストレッチ回路の入力が接続され、トリガー発生回路の出力とパルスストレッチ回路の出力の論理積をワンショットタイマー回路の入力に接続しているといえる(論理積はここではNAND回路を使用した例である)。 この回路の各部分の動作波形は図3に示したComp_out,trigger_out,OS_out,PS_out,VOの波形にそれぞれ対応する。 Comp_outの検出デジタルパルスでトリガーを発生させてワンショットタイマーに入力するが、そのとき、ワンショットタイマーの出力から帰還させパルスストレッチした回路との論理積をとって、ワンショットタイマーに入力している。 これによって、ワンショット発生パルスの時間(時間TB)とストレッチされた時間(時間TC)の時間のいずれかの時間の間、ワンショットタイマーはトリガーパルスを受け付けなくなるため、一度に誤動作防止ができる。

    また、図6の構成では、図1の構成で、コンパレータ出力とワンショットタイマー回路の出力の論理和をとってパルスストレッチ回路の入力に接続したといえる。 この回路の各部分の動作波形は図5に示したComp_out,Trigger_out,OS_out,PS_out,VOの波形にそれぞれ対応する。 Comp_outの検出デジタルパルスでトリガーを発生させてワンショットタイマーに入力するが、そのとき、ワンショットタイマーの出力とコンパレータ出力との論理和をとりその信号をパルスストレッチし、パルスストレッチした回路との論理積をとって、ワンショットタイマーに入力している。 これによって、信号検出時間(時間TA')とワンショット発生パルスの時間(時間TB)とストレッチされた時間(時間TC')の時間のいずれかの時間の間、ワンショットタイマーはトリガーパルスを受け付けなくなるため、一度に誤動作防止ができる。

    また、誤動作に対するノイズマージンとは、例えば、信号検出レベル(thresh)に対して、ノイズ等により、間違って検出してしまわないための余裕度がどれくらいあるか、ということであるともいえる。 また、従来では、赤外線モジュールが小型化していることにより、受信入力と、受信出力の距離が物理的に短くなるため、入出力が結合しやすくなる。 このため、受信入力と受信出力の結合の影響が無視できなくなり、その影響でアンプ波形ひずみが発生し誤動作マージンが減少しているといえる。 また、赤外線モジュールが小型化していることにより、受信信号高を集めるためのレンズが小さくなるため、入力信号が減少する(充分な受信入力信号を得ることができない)。 それを補うためにアンプの増幅率を増加させる必要があり、そのため、内部雑音が増加したり、さらに、上記した入出力の結合の問題も増加したりするといえる。

    また、パルスストレッチ時間TC・TC'を、受光アンプの周波数帯域に合わせて設定することが好ましい。 受光アンプのカットオフ周波数が低い場合は、ノイズの影響を受けにくい反面、受信出力パルスの電圧遷移によるノイズが乗ったときに発生する波形ひずみ時間が長くなるため、その分パルスストレッチ時間を長く設定して、誤動作防止することが好ましい。 また、逆に、受光アンプのカットオフ周波数高い場合は、受光アンプに受信出力パルスの電圧遷移によるノイズが乗ったときの波形ひずみ時間が短いため、比較的短いストレッチ時間でも有効に誤動作防止できる。 一般的赤外線通信規格であるIrDAにおいては、通信速度で決まる入力パルス周期に対して、入力パルス幅の関係が図4に示すようになっており、受光アンプの周波数帯域すなわちカットオフ周波数に合わせたパルスストレッチ時間を設定することで、適度に誤動作を防止できる。

    また、本発明を、以下の第1〜10赤外線受信回路および第1電子機器として表現することもできる。 すなわち、第1赤外線受信回路は、受光素子に入射した信号光パルスを受光アンプにて増幅し、その出力を閾値と比較してデジタル信号として受信出力パルスを出す回路を具備し、前記受信出力パルスがハイレベルからローレベル、またはローレベルからハイレベルへ遷移した後の一定時間受信回路を不感にする構成である。 これにより、受信出力パルスがハイレベルからローレベル、またはローレベルからハイレベルへ遷移したことと入出力結合によって発生する受信アンプへの影響を低減することができる。

    また、第2赤外線受信回路は、第1赤外線受信回路であって、受光素子に入射した信号光パルスを受光アンプにて増幅し、その出力を閾値と比較してデジタル信号とし、その信号をトリガーとして、第一の一定のパルス幅時間だけ受信出力パルスを発生する回路を具備した赤外線通信受信回路において、前記受信出力パルスが出終わった直後から別に定めた第二の一定時間の間受信出力パルスが再発生しないように再トリガーを禁止する構成である。 これにより、受信出力パルスが終了した直後に発生するノイズによって受信アンプの波形ひずみが発生して誤動作することを一定時間、確実に防止できる。

    また、第3赤外線受信回路は、第1あるいは第2赤外線受信回路であって、受光素子に入射した信号光パルスを受光アンプにて増幅し、その出力を閾値と比較してデジタル信号とし、その信号をトリガーとして、一定のパルス幅時間だけ受信出力パルスを発生する回路を具備した赤外線通信受信回路において、前記パルスが発生している期間に再トリガーがかかることを禁止した構成である。 これにより、ワンショットパルス発生回路に再トリガーがかかり、パルス幅がひろがってしまうことを防止できる。

    また、第4赤外線受信回路は、受光素子に入射した信号光パルスを受光アンプにて増幅し、その出力を閾値と比較してデジタル信号として検出された信号について、その信号をトリガーとして、一定のパルス幅時間だけ受信出力パルスを発生する回路を具備した赤外線通信受信回路において、前記の検出された信号の期間に再トリガーがかかることを禁止した構成である。 これにより、ワンショットパルス発生回路によって発生したパルス幅時間より長い幅のパルスが入力され、検出された時間も同様にワンショットパルス幅よりも長い場合に、その検出時間内での誤動作を防止できる。

    また、第5赤外線通信受信回路は、第1〜第4赤外線受信回路のいずれかであて、受光素子に入射した信号光パルスを受光アンプにて増幅し、その出力を閾値と比較してデジタル信号として検出された信号について、その信号をトリガーとして、第一の一定のパルス幅時間だけ受信出力パルスを発生する回路を具備した赤外線通信受信回路において、前記検出された信号の期間、または前記受信出力幅発生期間、または前記受信出力パルスが出終わった直後から別に定めた第二の一定時間の間のいずれかに該当する期間は、受信出力パルスが再発生しないように再トリガーを禁止する構成である。 これにより、受信入力パルス幅が、ワンショットパルス発生回路で発生されるパルス幅よりも小さい場合と大きい場合の両方について、誤動作防止期間を最適化できる。

    また、第6赤外線受信回路は、第1〜3および5のいずれかの赤外線受信回路であって、受光素子に入射した信号光パルスを受光アンプにて増幅し、その出力を閾値と比較してデジタル信号とし、その信号をトリガーとして、第一の一定のパルス幅時間だけ受信出力パルスを発生する回路を具備した赤外線通信受信回路において、前記受信出力パルスが出終わった直後から別に定めた第二の一定時間の間受信出力パルスが再発生しないように再トリガーを禁止する構成において、前記第2の一定時間を、使用される最大通信速度で決まる最小パルス周期(T2)と前記第一の一定のパルス幅時間との差の時間未満に設定した構成である。 これにより、誤動作防止期間を通信速度で決まる周期とワンショットパルスによる受信出力パルス幅との差で決めるため、所定の通信速度を実現し、かつ誤動作防止期間を最適化できる。

    また、第7赤外線受信回路は、第4〜第6赤外線受信回路のいずれかであって、受光素子に入射した信号光パルスを受光アンプにて増幅し、その出力を閾値と比較してデジタル信号として検出された信号について、その信号をトリガーとして、第一の一定のパルス幅時間だけ受信出力パルスを発生する回路を具備した赤外線通信受信回路において、前記の検出された信号の期間終了直後に別に定められた第二の一定時間に再トリガーがかかることを禁止した構成である。 これにより、受信入力パルス幅が長い場合に、入力条件によっては、アンプ出力波形が閾値を横切るときに非常に誤動作を起こしやすい領域があり、その時間領域での誤動作を防止できる。

    また、第8赤外線受信回路は、第2〜第7赤外線受信回路のいずれかにおいて、第二の一定時間の設定を受光アンプのカットオフ周波数の逆数の時間前後に設定した構成である。 これにより、誤動作防止のための期間を受光アンプの周波数帯域に合わせて設定するため、アンプに乗ってくるノイズの過渡応答波形に対して、最適な誤動作棒式期間を設定できる。 また、第9赤外線通信受信回路は、第1〜第8赤外線受信回路のいずれかであって、受光素子に入射した信号光パルスを受光アンプにて増幅し、その出力を閾値と比較してデジタル信号として検出された信号について、その信号をトリガーとして、一定のパルス幅時間だけ受信出力パルスを発生する回路を具備した赤外線通信受信回路において、コンパレータ回路とトリガー発生回路とワンショットタイマーとパルスストレッチ回路を有し、トリガー発生回路の入力にコンパレータ回路の出力が接続され、ワンショットタイマー回路の出力にパルスストレッチ回路の入力が接続され、トリガー発生回路の出力とパルスストレッチ回路の出力の論理積をワンショットタイマー回路の入力に接続した構成である。 これにより、誤動作防止のための期間を容易に設定でき機能実現できる。 また、ワンショットパルスによる受信出力パルス幅の期間及び受信出力パルス終了後の期間の両方を誤動作防止期間として一度に設定できる。

    また、第10赤外線受信回路は、第9赤外線受信回路の構成で、コンパレータ出力とワンショットタイマー回路(出力)の論理和をパルスストレッチ回路の入力に接続した構成である。 これにより、誤動作防止のための期間を容易に設定でき機能実現できる。 検出された信号の期間、または前記受信出力幅発生期間、または前記受信出力パルスが出終わった直後から別に定めた一定時間の間のいずれかに該当する期間に受信出力パルスが再発生しないように再トリガーを禁止することが一度に実現できる。 また、第1電子機器は、第1〜第9赤外線受信回路を含む構成である。

    本発明は、携帯電話やパーソナルコンピューター,その他の家電製品や工業用機器等の電子機器において用いられる、赤外線通信システムにおける受信回路に利用可能なものである。

    本発明の一実施形態にかかる受信回路におけるワンショットパルス発生回路の構成に関する、等価回路を示すブロック図である。

    上記した受信回路の構成に関する等価回路を示すブロック図である。

    図2に示した受信回路において発生する信号を示す波形図である。

    一般的な赤外線通信規格であるIrDAに使用される入力信号の例を示す波形図である。

    長いパルス幅を有する入力信号を受けた場合における、図2に示した受信回路において発生する信号の波形図である。

    図2に示した受信回路における他のワンショットパルス発生回路の構成に関する、等価回路を示すブロック図である。

    従来の赤外線通信システムにおける受信回路のブロック図である。

    図7に示した受信回路において発生する信号を示す波形図である。

    不要なパルスを示す波形図である。

    符号の説明

    11 フォトダイオード(PD;光電変換素子)
    12・13 アンプ14 コンパレータ回路(パルス生成部)
    15 ワンショットパルス発生回路(パルス生成部)
    16 インバーター(パルス生成部)
    17 出力端子21 トリガー発生回路(パルス生成部)
    22 NAND回路(パルス生成部,論理回路)
    23 ワンショットタイマー(パルス生成部)
    24 インバーター(パルス生成部,ストレッチ部)
    25 パルスストレッチャー(パルス生成部,ストレッチ部)
    31 NOR回路(パルス生成部,ストレッチ部,論理回路)
    Comp_out コンパレータ信号(コンパレータパルス)
    OS_out ワンショットパルス信号(ワンショットパルス)
    PS_out パルスストレッチ信号(ストレッチパルス)
    Trigger_out トリガー信号(トリガーパルス)
    TA,TA' コンパレータ信号のパルス幅TB ワンショットパルス信号のパルス幅TC,TC' パルスストレッチ値

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