Radio receiver using a total internal reflection collector

申请号 JP2002526032 申请日 2001-08-24 公开(公告)号 JP2004508733A 公开(公告)日 2004-03-18
申请人 ユニバーシティー オブ ウォリック; 发明人 グリーン,ロジャー; ラミレス−イニゲス,ロベルト;
摘要 幅広い視野の入射放射線を受信するため凸面をなす受信面(2)、および凹面をなす側面(3)を有して、凹面をなす側面から受信面を通る放射線が検知面(4)の方へ全て内部反射する誘電性全内部反射集光器(DTIRC)(1)を光学無線通信受信機は、備えている。
狭帯域光学フィルタ(6)は、検知面(4)に放射線が到達する前に放射線をフィルタリングするために備えられ、光センサーは、検知面(4)に到達している放射線を検知し、検知された放射線の電気出 力 信号 表示を与える。 上記した構成では、より高い集光を提供し、電気容量およびコストを低減させ、受信感度を向上させた小さな光センサーの使用を可能とする。
权利要求
  • 幅広い視野にわたる入射放射線を受信するための受信面(22;12;23、24、25;72)、上記受信面を通過する放射線を、検知面(4;14;76)の方へ全て内部反射する凹面をなす側面(3;13)、上記放射線が検知面(4;14;76)に達する前に、放射線をフィルタリングするためのフィルタ手段(6;16)および、検知面(4;14;76)に達する放射線を検知し、検知された放射線の電気出力信号表示を与えるための検知手段(5;15;26、27、28)を有する全内部反射集光器(1;10;20、21、22;71)を備えることを特徴とする無線通信受信機。
  • 上記集光器(1;10;20、21、22;71)は、誘電性の全内部反射集光器(DTIRC)であることを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  • 上記フィルタ手段(6;16)は、狭帯域フィルタ備えていることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の受信機。
  • 上記フィルタ(6;16)は、薄膜誘電性フィルムの多層から構成される干渉フィルタであることを特徴とする請求項3に記載の受信機。
  • 上記フィルタ手段(6;16)は、要求される帯域幅の範囲において波長のみが検知されるようにするため波長の閾値を有する検知手段(5;15;26、27、28)と組み合わせて用いられるロングパスフィルタを備えていることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の受信機。
  • 上記フィルタ手段は、検知面(4;76)の近傍においてフラットフィルタ(6)を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の受信機。
  • 上記フィルタ手段は、湾曲した受信面(12)にて、湾曲フィルタ(16)を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の受信機。
  • 上記検知面(4;14;76)には、反射防止コーティング(17)が備えられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の受信機。
  • 上記検知面(4;14;76)には、屈折率整合コーティング(7、8;18)が備えられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の受信機。
  • 上記集光器(1;10;20、21、22;71)は、凸面または凹面に湾曲した受信面(22;12;23、24、25;72)を備えていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の受信機。
  • 上記集光器(71)は、入射放射線を検知面(76)の方へ導く光導体(74)によって伸ばされていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の受信機。
  • 上記集光器は、入射放射線を上記検知面の方へ導く光ファイバによって伸ばされていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の受信機。
  • 検知手段(5;15;26、27、28)から電気出力信号を受信するために、検知回路を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の受信機。
  • 全内部反射集光器(1)の配列、上記集光器(1)によって受信した放射線を検知し、検知された放射線の電気出力信号表示を与えるための検知手段を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の受信機。
  • 上記集光器(1)は、幅広い複合視野の入射放射線を受信するためにそれぞれ異なる角度で配置された受信面(2)を備えることを特徴とする請求項14に記載の受信機。
  • 上記集光器(1)は、受信機が要求される形状に適合できるように、柔軟なリンク(82)によって共に連結されていることを特徴とする請求項14〜15いずれか1項に記載の受信機。
  • 说明书全文

    本発明は、無線通信受信機に関するものであり、限定されるものではないが、特には屋内の赤外線通信受信機などのような光無線通信受信機に関する。
    【0001】
    「光」という言葉は、可視スペクトルの範囲の波長のみならず、赤外線および紫外線の波長、すなわち全波長範囲が1nmから1mmまでのものを意味していることは理解されるであろう。
    【0002】
    屋内および屋外にて用いられる光無線通信システムが向上するように、徹底した研究が近年行われてきている。 短距離通信用媒体としてのラジオと比較すると、スペクトルの光学部分は、多大な利点を提供するからである。 特に、赤外線通信は、低コストで高い帯域幅を有しており、ラジオの干渉を受けず、自由に入手できるスペクトルを用いる。 さらにまた、赤外線生成部材は安価であり、小型で、消費電が低い。 しかしながら、赤外線には、いくつかの欠点もある。 ある配置においては、赤外線のリンクは、その通信経路に在る人や物によって妨害され得る。 概して、屋内の光無線通信システムは、人工光または太陽光によるノイズのある環境にて作動する。 多くの適用では、伝送受信技術としての輝度変調/直接検知(direct detection)(IM/DD)を用いており、DD受信機の電気的な信号対雑音比(signal − to − noise ratio)は、受信した光パワー(the received optical power)の二乗に比例する。 つまり、上記システムは、小さな経路ロスのみを許容し、上記伝達装置は、高い出力を必要とする。 しかし、伝送出力は、安全性の考慮および消費電力によって制限される。
    【0003】
    非常に有効的な集光領域と狭い光帯域幅とを有する光センサーを利用することによって、経路ロスおよびバックグラウンドノイズ(background noise)の影響を低減させることができる。 しかしながら、上記したような検知器の高い電気容量は、受信機の帯域幅を低減させ、信号対雑音比の低下を招来することとなる。 従って、受信機が狭帯域光学フィルタを用いて、周囲照明からの放射線を遮蔽できるように、ごくわずかな狭い光学スペクトルを有する伝送装置を提供することは好都合なことである。 大きな領域への光の入射をより小さな領域へのビームの入射へ転換することによって、受信機の収光効率を向上させるため、光学集光器を用いることもまた望まれる。 より小さな光センサーを用いることができるので、電気容量およびコストを低減させ、受信機の感度を向上させることができる。
    【0004】
    多層の帯域通過フィルタと共に、全方向及び定方向の集光器の使用は、効果的に望まれない周囲照明を選別して除き、光センサーの有効範囲を増加させることを示してきた。 J. P. サビッキー(Savicki)およびC. S. P. モーガン(Morgan)による、「照射野を取り除くプレーナー型センサー用半球状集光器およびスペクトルフィルタ」、応用光学、Vol. 33、No. 34、1994年12月、pp. 8057−8061にて、半球状表面にコーティングされたフィルタを備える半球状誘電性集光器の使用が開示される。 上記したような構成は、半球が、光センサーと比べて十分に大きい限りにおいて、狭帯域通過、幅広い視野およびN (Nは、屈折率)に近似する利得を得る。 また、軸対称である複合放物面集光器(rotationally symmetric compound parabolic concentrators)を利用する構成が提案されており、例えばK. ホー及びJ. M. カーンの「狭帯域の無線赤外線受信機用複合放物面集光器」、光工学、vol. 34、No. 5、1995年5月、pp. 1385−1395がある。 このような集光器を利用する構成は、いくつかの利点がある。 例えば、平らな薄膜光学フィルタが用いられているが、そのフィルタは、半球状フィルタよりも容易に作ることができる。 また、このような集光器は、視野が90度未満の場合、N よりも高い利得を有するように設計され、より小さい光センサーを利用することができるので、従ってコストを低減することができる。 しかしながら、上記したような集光器の重大な欠点は、上記集光器を多くの実用的な装置に適応させ得ない要因である集光器の過度な長さである。
    【0005】
    本発明の目的は、先に示した構成に関係している多くの問題を回避する広い視野を有する狭帯域無線通信受信機を提供することである。
    【0006】
    本発明においては、幅広い視野にわたる入射放射線(incident radiation)を受信する受信面、上記受信面を通過する放射線を、検知面の方へ全て内部反射する凹面をなす側面、放射線が検知面に達する前に放射線をフィルタリングするフィルタ手段、および上記検知面に達した放射線を検知し、検知された放射線の電気出力信号表示を与えるための検知手段を有する全内部反射集光器(totally internally reflecting concentrator)を備えた無線通信受信機が提供されている。
    【0007】
    上記集光器は、誘電性全内部反射集光器(DTIRC)であることが望ましい。 DTIRCは、受信面の屈折と側面からの全内部反射とを結合するので、理論的な最大限度に近似する集光を得ることができる。 半球状の集光器と比較すると、DTIRCは、より高い集光と、製作が容易で製作寸法公差を緩和できる平らな薄膜光学フィルタの使用の可能性とを提供し得る。 さらにまた、電気容量およびコストを低減し、受信機の感度を向上させるより小さな光センサーを使用することができる。 DTIRCは、DTIRCの表面の湾曲形状および大きな屈折率の誘電性材料の使用の結果として、複合放物面集光器と比較して、DTIRCはより小さい寸法(概して、複合パラボリック集光器のおよそ5分の1)であり、より高い集光ができるという2つの利点を有している。
    【0008】
    より十分に本発明の理解を深めるため、ここで添付図面にて例示することによって参照されており、
    図1、2および3は本発明の異なる3つの実施形態を示し、
    図4は、薄膜帯域通過光学フィルタの構成を示す図であり、
    図5は、薄膜光学帯域通過フィルタの伝送特性(angular transmission characteristics)のグラフであり、
    図6は、薄膜光学帯域通過フィルタに対する入射角にともなう中心波長の変化を示すグラフであり、
    図7は、シリコン光ダイオードの典型的な反応性を示したものに重ね合わせたガリウム砒化物材料の伝送曲線を示すグラフであり、
    図8および図9は、説明図であり、
    図10は、本発明のさらなる実施形態を示しており、
    図11(a)および11(b)は、いくつかのレシーバを利用した配列の端面図および側面図であり、
    図12は、図11(a)および(b)の変更した配列の側面図である。
    【0009】
    図1は、本発明の無線通信受信機の第1の実施形態を示しており、本発明は、凸状に曲がった受信面2、軸対称である凹面をなしている側面3および円形の検知面4を備えたDTIRC1を有している。 上記検知面4は、例えば赤外線検知器などのような光センサー5を組み入れている。 平らな薄膜光学フィルタ6は、検知面4を覆っており、フィルタの屈折率をフィルタのどちらか一方側の屈折率に整合するために、屈折率マッチングフィルム7と8との間に挟まれる。 光学上および赤外線の運用において、上記DTIRC1は、低速因子(a low velocity factor)を有する誘電性材料、すなわち言い換えると高い屈折率を有する材料(例えば、パースペクス(perspex)またはクラウンガラスなどのような材料である。)にて主に構成されている。
    【0010】
    上記に示した実施形態は、他のフィルタ形状よりも容易に製作できる平らなフィルタを組み入れているという利点を有しているが、ある入射角での光の受信面における反射光に起因して、いくつかの方向ではより低い感度となる不利点をこうむるので、主には光学テレポイント(optical telepoint)等のような応用例に適する。
    【0011】
    図2は、本発明の第2の実施形態であって、本発明は、凸面をなす受信面12、軸対称である凹面をなす側面13および、光センサー15を組み入れた円形の検知面14を備えたDTIRC10を有する。 この場合、半球状の薄膜光学フィルタ16は、受信面12に備えられる。 随意的に、反射防止コーティング17は、検知面14に備えられ、上記反射防止コーティング17には屈折率整合フィルム(an index matching film)18が備えられる。 本実施形態は、光学利得と受信機の視野との間にて折衷されており、定方向及び拡散したシステム両方に適する。
    【0012】
    図3は、さらにまた、広く結合した視野の受光に対して異なる角度にて配置される凸をなす受信面23、24、25を備えるDTIRC20、21、22が配列された実施形態を示す。 各DTIRC20、21、22は、図2にて参照し記したDTIRC10と同じ一般的構成である。 さらにまた、上記DTIRC20、21、22の光センサー26、27、28は、3つの集光器が受信した光に対して検出回路網が反応するように、共通の検出回路網(図示せず)に連結される。 このような構成は、高い利得および全体で半角90度以上の視野を実現できる。
    【0013】
    DTIRCを利用する上記した受信機は、半球状の集光器に比べ高い集光効率を有しており、同様に、製作容易で製作工程を緩和できる平らな薄膜光学フィルタを使用することができることを示す。 すなわち、より小さい光センサーを用いることができ、つまりは、コスト及び電気容量を低減させ、受信機の感度を向上させることができる。
    【0014】
    狭帯域の光学スペクトルを用いる送信機を備える高速屋内赤外線通信システムにおいて上記した受信機が使用される場合、受信機は、実質的にはただ送信機にて用いられる波長の光のみ通過させ、その一方で、受信機において雑音の一因となる入射放射線のほとんどを遮蔽する、帯域通過又はロングパスフィルタのいずれかを用いてもよい。 図4に示すように、帯域通過光学フィルタは、たいてい光学干渉の効力によりフィルタリングする多層の誘電性フィルムから構成される。 フィルタ30は、コームライン(comb−line)フィルタとして働くファブリーペロー共振器にて2または3のセクション31を有する。 各セクション31は、スペーサー層34によって分割された2つの誘電性層32、33を構成し、隣接するセクション31は、連結層35によって共に連結される。 これらのフィルタの反応は、入射角に強く依存しており、受信機を設計する際は、入射角を考慮しなければならない。
    【0015】
    上記フィルタの伝送特性は、
    【0016】
    【数1】

    【0017】


    にて示される式のm次数バタワース応答(Butterworth response)に近づくことが知られており、ここで、θは入射角、λ

    は垂直入射での中心波長(centre wavelength)、T

    f0は送信のピーク値(peak transmission)、Δλはフィルタの光学帯域幅である。 上記の近似は、フィルタの性質および帯域通過リプル(the bandpass ripple)における低下を考慮することができないが、入射角に関連する中心波長の依存性を明確に示すことができる。 入射角(θ)に関連するフィルタ(λ

    )の中心波長の変化は、


    【0018】


    【数2】


    【0019】


    によって近似でき、ここで、n

    は入力層の屈折率、n

    はスペーサーの有効な屈折率、λ

    はθ=0度での中心波長である。 図5は、バタワース近似を利用する光学帯域通過フィルタの典型的な送信スペクトルを示す。 図6は、薄膜フィルタに対する中心波長の角依存性を示す。 薄膜帯域通過フィルタは、場合によっては1nm以下の非常に狭い帯域幅を有するので、周辺光への高い遮蔽をなし得る。


    【0020】


    図6から分かるように、光の入射角度の値が増加するにつれ、フィルタの中心波長はより小さい値の方へと移行しおり、この現象は、広い視野を有する受信機を設計する際には考慮しなければならないことであると認められる。 特には、受信機での信号対比を最大とするために、送信機のスペクトルが、確実にフィルタの帯域幅の範囲に位置することは重要である。


    【0021】


    バックグラウンドノイズを遮断するため帯域通過フィルタを用いることの代替案として、シリコン光センサーが検知しない範囲を超えた遮断波長を有するシリコン光センサーと組み合わせて、広域特性を有するロングパスフィルタを使用することができる。 図7は、ロングパスフィルタの応答曲線41に重ね合わせたシリコン光ダイオードの応答特性曲線40を示すことにより、該代替案を図示する。 上記光ダイオードは、1,100nm以下の波長に対してのみ応答し、一方で、上記フィルタは、約780nmを超える波長を通しており、図7の斜線領域42にて示されるように約320nmの光学帯域幅を示していることが分かる。 ロングパスフィルタは、着色されたプラスチックもしくはガラス、またはヒ化ガリウム基材にて作られる。 さらにまた、フィルタがあらゆる種類の光学集光器と共に用いることができるように、これらのフィルタの送信特性は、基本的には、光の入射角には依存していない。 しかしながら、上記したようなフィルタの帯域幅は、比較的大きく、それ故、いくつかの応用例には適し得えない。


    【0022】


    位相保存(phase−conserving)法並びに集光器の幾何学的および光学的特性を利用した図1のDTIRC1の設計は、受信面2、全内部反射側面3、検知面4と符号された図8、9を参照して以下において議論される。 一束の光線50が、図8に示すように最大の角度(受信できる角度)にて受信面2に達した場合、光線は屈折し、51にて示すように側面3に向かい、そして52に示すように検知面の方へ全て内部反射される。 検知面4に到達した光線のみが、集光器の設計された受信できる角度の範囲の光線である。 受信面2における光線の入射が、上記した受信できる角度を越える場合、光線は側面3から射出し、検知面4から外れる。


    【0023】


    3次元集光器の設計をする場合の最も良い方法は、まず、2次元の場合についての設計値を解き、一度2次元解が得られたら、対称軸に対して2次元の形状を回転することにより3次元の場合と同値を得ることができる。 受信面2は、球形の一部であり、側面3の傾斜は、全内部反射の要求に基づいて決定される。 平らな干渉フィルタが用いられる場合は、ある値を超えないようにする、検知面での光の入射角に関する要求などのように、他の付随的な条件の設計においてもまた考慮する必要がある。 このように、図8に示するように平面フィルタ6を用いるDTIRC1の場合、形状は、反射した光線が入射の最大値を超えないような方法で設計される。 この制限は、入射角へのフィルタの高い依存応答のためである。


    【0024】


    上記設計は、位相保存法に基づかれており、射出遠光線(the exiting extreme rays)は、光線が側面3を経て反射した後に、新しい波先を形成し、そして反射した光線は、予め決められた最大角の範囲に射出されねばならないのである。 図8を参照すると、側部の形状がP1−P2とP2−P3との2つの部分に分けられる。 第1の部分(P1−P2)におけるすべての遠光線は、単一の全内部反射の後、コーナーポイントP3´に向かう。 第2の部分(P2−P3)における射出する遠光線は、側面3を経て反射した後に、新しい波先を形成する。 図9は、11、12、13、14の4つの部分から構成される入射部の波先から射出部の波先間での光線の全光路長を示す。 部分11は、最初の波先点から受信面2まで伸びており、部分12は、受信面2から側面3の反射点60まで伸びており、部分13は、反射点60から射出面61まで伸びており、部分14は、射出面61から最終の波先まで伸びている(光線がP3´に集光する場合は、部分14は0となる)。 従って、全光路長は下記の式にて計算でき、


    【0025】


    【数3】


    【0026】


    nは、DTIRCの材料の屈折率を示している。


    【0027】


    形状の調整は、上記式と厳しい制約とを組み合わせて、部分11、12、13、14の値を解析的に解き、先に提案された付随的な条件に照らし合わせて計算され得る。


    【0028】


    上記した方法に基づくプログラムは、プログラムへの入力を、受信できる角度、受信面の弧の角度、誘電性物質の屈折率、射出部の開口としてMATLAB(登録商標)を利用して側面形状の曲面を数値的に導きだせるようになってきた。 上記プログラムは、試算の入射部の開口および試算の高さを仮定し、一束の遠光線、要求精度に依存して用いられる遠光線の総数、P3で反射する遠光線から開始してP1で入射する遠光線で終了するプログラムを用いて上記形状の調整を計算できる。 上記プログラムは、上記試算の開口と発生した入射部の開口とを比較し、試算の開口と計算上の開口との差分が、予め設定された測定誤差の許容範囲に収束するまで繰り返し試行されることで、上記2つの開口の間の差分から新しい開口および高さが得られる。 一旦、入射部の開口が設定されると、DTIRCのX−Y軸は計算できる。


    【0029】


    光学無線通信受信機を設計する場合、コストや必要となる出力、サイズ、重量、構成部材の入手可能性など多数の異なる基準を考慮しなければならず、さらにまた同様に、指向性および信号対雑音比に対する要求も考慮しなければならない。 また、光ダイオードのサイズ(直接的にはコストおよび電気容量に関係する)および集光材料の屈折率に応じて制限が課せられる。 小さいサイズで最大の集光ができるようにするため、屈折率はできるだけ大きく選択される。 さらにまた、屈折率の増加に伴い、幾何学的集光(geometrical concentration)も増加する。 また、受信面の弧の角度が小さな角度から大きな角度に変化するにつれ、幾何学的集光は、いくつかの屈折率に対してほぼ一定となる。 屈折率だけでなく、集光に影響を与えるほかの2つのパラメータは、受信面の弧の角度と受容角度(遠距離である発光源からの波先を仮定する)である。 幾何学的集光は、受容角度に反比例するが、概して集光は、受信面の弧の角度によって比較的軽微な程度の影響を受ける。


    【0030】


    散在リンクを設計する場合、幾何学的集光と視野との間において妥協がなされる。 たとえば、3立方メートルの部屋において拡散照射された場合、受信機は、その部屋全体を十分カバーできる半角60°の視野を有することが計算される。 しかしながら、DTIRC(それは高利得である)を用いることによる利点をより活かせるシステムは、定方向のシステムであり、そしてそれはLOSシステムであるということが認められる。 既述した薄膜帯域通過フィルタは、入射角に強い依存性を有しているので、このことは、DTIRCを設計する際に考慮されねばならない。 上記したような帯域通過フィルタを用いて、出力角度を45°以下に制限する必要があるならば、受信面の弧の角度はできるだけ大きく取られなければならず、集光器のサイズを低減させてしまう。 DTIRCは、高い最大出力値を有するように設計されている場合、最も良い選択肢は、上記したようにシリコン光センサーと組み合わせて、ロングパスフィルタを用いることである。 この選択によって望まれないバックグラウンド放射線(background radiation)のフィルタリングと組み合わせた高い集光が可能となる。 概して、受容角度が小さくなるにつれて、幾何学的集光は増加する。


    【0031】


    軸対称で、3次元のDTIRCの使用によって、冗長な集光器を必要とせずに、光学集光器の熱力学的限界に到達し得る。


    【0032】


    図10は、本発明のさらなる実施形態を示しており、遠隔に据え付けられた電気回路にオプティカルカップリング(optical coupling)させる、又は異なる光捕獲性能を許容するように、DTIRC71の一端は、光導体74または光ファイバによって伸ばされている。 受信面72からの光ビームの光路73を考慮した場合、DTIRC71と光導体の非相関性は、光導体74または光ファイバによって光学上の先端を伸ばすことで失われるということが認められ得る。 すなわち、光導体74の一端は、狭帯域干渉フィルタ75および円形検知面76と一体になり得る。


    【0033】


    そのような構成の特に有利な点は、送信/受信電気回路が、遠隔のプリント配線板に備えることができ、適宜特定の装置に配置される。 この典型例は、テレビジョン、ビデオ、またはDVDプレーヤーであり、光学受信機が、直接的なまたは反射的な目的のための遠隔制御ユニットからの赤外線信号を受信するように室内に面している。 この場合において、受信面72は、狭帯域干渉フィルタ75の代わりに、受信機および光導体を形成する光学材料に内蔵されたフィルタ材料を組み入れ得る。 このことは、いわゆるプラスチックにて製造する廉価な受信機を提供できるので商業的な利点を有する。


    【0034】


    本発明の発展形においては、DTIRC1の配列は、図11(a)の端面および図11(b)の側面に示されるように、支持部80にて据え付けられており、対応する光センサーからの出力信号が、共通の検出回路(不図示)に印加される。 この構成は、より大きな捕獲領域が得られるので、より高度な感度を示すことができる。 すなわち、全体として同じ捕獲領域を備えた等価なシングルDTIRCの受信機に比べて、電気的な帯域幅が改善されることを意味する。 DTIRC1は、集光が妨げられ無い位置にて連結部81によって互いに接合される。 柔軟性のある連結部82が備えられている場合には、図12にて示すように、曲面に適合できる柔軟な配列が形成され得る。


    【0035】


    上記で述べた本発明の集光器は、要求される適用に対する特定の誘電性材料を選択することによって、さらにより適合性を高めて提供され得る。 例えば、単純なプラスチックまたはセラミック材料の代わりに強誘電性材料を用いることができ、装置が異なる周波数または波長となるようにすることができる。 さらに、インピーダンス特性および装置の方向性など、装置のほかの特性を最適化するように調整できる。 それゆえ、ふさわしい電気または電子制御システムの使用によって、結果として装置の特性は変化させることができるので、無線通信システムに基づくソフトウェアでの使用に適した装置を提供することとなる。


    【0036】


    DTIRCの使用に関して、上記の記述が示される一方で、本発明はまた、材料が自由空間速度(free−space velocity)未満となる範囲の放射速度で、ある他の材料から形成される全内部反射集光器の使用についてもまた考慮していることが分かる。 さらにまた、本発明の範囲内の受信機は、音響放射線と同様に光学波長範囲の外側に電磁放射線を有する適用も考えられる。


    【図面の簡単な説明】


    【図1】


    本発明の異なる3つの実施形態を示す図である。


    【図2】


    本発明の異なる3つの実施形態を示す図である。


    【図3】


    本発明の異なる3つの実施形態を示す図である。


    【図4】


    薄膜帯域通過光学フィルタの構成を示す図である。


    【図5】


    薄膜光学帯域通過フィルタの角伝送特性のグラフである。


    【図6】


    薄膜光学帯域通過フィルタに対する入射角にともなう中心波長の変化を示すグラフである。


    【図7】


    シリコン光ダイオードの典型的な反応性を示したものに重ね合わせたガリウム砒化物材料の伝送曲線を示すグラフである。


    【図8】


    位相保存法並びに集光器の幾何学的および光学的特性を利用した図1のDTIRC1の説明図である。


    【図9】


    位相保存法並びに集光器の幾何学的および光学的特性を利用した図1のDTIRC1の説明図である。


    【図10】


    本発明のさらなる実施形態を示す図である。


    【図11】


    (a)および(b)は、いくつかのレシーバを利用した配列の端面図および側面図である。


    【図12】


    図11(a)および(b)の変更した配列の側面図である。

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