伝送方法、伝送装置、および伝送システム

申请号 JP2013026526 申请日 2013-02-14 公开(公告)号 JP6020235B2 公开(公告)日 2016-11-02
申请人 富士通株式会社; 发明人 桑原 隆;
摘要
权利要求

偏波多重または多値変調における複数の仮想レーンを介して送信ノード装置から受信ノード装置へ光信号を伝送する伝送方法であって、 前記送信ノード装置において、第1の周波数の第1のフレーム信号および第2の周波数の第2のフレーム信号を受信してメモリに格納し、 第3の周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、前記第1の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第1のフレーム信号にスタッフを挿入して第3のフレーム信号を生成し、 前記第3の周波数で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出し、前記第2の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第2のフレーム信号にスタッフを挿入して第4のフレーム信号を生成し、 前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を異なる仮想レーンを介して送信する ことを特徴とする伝送方法。前記第3の周波数は、前記第1の周波数および前記第2の周波数よりも高い ことを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号は、互いに異なるクロック信号で生成されている ことを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。前記第3のフレーム信号は、偏波多重光信号の一方の偏波で送信され、 前記第4のフレーム信号は、前記偏波多重光信号の他方の偏波で送信される ことを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。前記第3の周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号を読み出すために使用されるクロック信号は、前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号から独立して生成され、 前記第3のフレーム信号を生成するために挿入されるスタッフの量は、前記第3のフレーム信号のフレーム周期内に受信する前記第1のフレーム信号のデータ量に基づいて決定され、 前記第4のフレーム信号を生成するために挿入されるスタッフの量は、前記第4のフレーム信号のフレーム周期内に受信する前記第2のフレーム信号のデータ量に基づいて決定される ことを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。前記第1のフレーム信号に同期するクロック信号から読出しクロック信号が生成され、 前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号は、それぞれ、前記読出しクロック信号で前記メモリから読み出される ことを特徴とする請求項1に記載の伝送方法。偏波多重または多値変調における複数の仮想レーンを介して送信ノード装置から受信ノード装置へ光信号を伝送する伝送方法であって、 前記送信ノード装置において、第1の周波数偏差を有する第1のフレーム信号および第2の周波数偏差を有する第2のフレーム信号を受信してメモリに格納し、 指定された読出し周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、前記第1のフレーム信号の周波数と前記読出し周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第1のフレーム信号にスタッフを挿入して第3のフレーム信号を生成し、 前記読出し周波数で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出し、前記第2のフレーム信号の周波数と前記読出し周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第2のフレーム信号にスタッフを挿入して第4のフレーム信号を生成し、 前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を異なる仮想レーンを介して送信する ことを特徴とする伝送方法。偏波多重または多値変調における複数の仮想レーンを介して光信号を送信する伝送装置であって、 第1の周波数の第1のフレーム信号および第2の周波数の第2のフレーム信号を格納するメモリと、 第3の周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、前記第1の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第1のフレーム信号にスタッフを挿入して第3のフレーム信号を生成する第1の生成部と、 前記第3の周波数で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出し、前記第2の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第2のフレーム信号にスタッフを挿入して第4のフレーム信号を生成する第2の生成部と、 前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を異なる仮想レーンを介して送信する送信器と、 を有することを特徴とする伝送装置。偏波多重または多値変調における複数の仮想レーンを介して送信ノード装置から受信ノード装置へ光信号を伝送する伝送システムであって、 前記送信ノード装置は、 第1の周波数の第1のフレーム信号および第2の周波数の第2のフレーム信号を格納するメモリと、 第3の周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、前記第1の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第1のフレーム信号にスタッフを挿入して第3のフレーム信号を生成する第1の生成部と、 前記第3の周波数で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出し、前記第2の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第2のフレーム信号にスタッフを挿入して第4のフレーム信号を生成する第2の生成部と、 前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を異なる仮想レーンを介して送信する送信器と、を有し、 前記受信ノード装置は、前記仮想レーンを介して前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を受信する ことを特徴とする伝送システム。

说明书全文

本発明は、フレームを用いてデータを伝送する方法、装置、およびシステムに係る。

ITU−T勧告のOTN(Optical Transport Network)においては、クライアント信号は、ODUk(Optical channel Data Unit)(kは、例えば、0、1、2、3、4等)にマッピングされる。そして、低次ODUk(LO ODUk)は、時分割多重で高次ODUk(HO ODUk)に多重化されて伝送される。

100Gbpsデータは、例えば、ODU4で伝送される。さらに、近年では、OTN上で100Gbpsを超える大容量データを伝送する方式が検討されている。 なお、大容量のデータ伝送を実現する技術は、例えば、特許文献1〜3に記載されている。

特開2012−119759号公報

特開2010−062682号公報

特開2009−159062号公報

OTN上で100Gbpsを超える高速信号を伝送するためには、例えば、ODU4よりも高次のフレームを定義することにより実現される。以下、ODU4のn倍のビットレートを実現するフレームを「ODU4Cn(または、ODUCn)」と呼ぶことにする。例えば、ODU4C2は、ODU4の約2倍の伝送容量を有し、ODU4C4は、ODU4の約4倍の伝送容量を有するものとする。

しかしながら、ハードウェア回路の高速化の限界により、100Gbaud以上のシンボルレートを実現することは困難である。 本発明の目的は、伝送装置の構成または動作を複雑にすることなく、データ伝送の高速化を図ることである。

本発明の1つの態様の伝送方法は、偏波多重または多値変調における複数の仮想レーンを介して送信ノード装置から受信ノード装置へ光信号を伝送する。この伝送方法は、前記送信ノード装置において、第1の周波数の第1のフレーム信号および第2の周波数の第2のフレーム信号を受信してメモリに格納し、第3の周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、前記第1の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第1のフレーム信号にスタッフを挿入して第3のフレーム信号を生成し、前記第3の周波数で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出し、前記第2の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第2のフレーム信号にスタッフを挿入して第4のフレーム信号を生成し、前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を異なる仮想レーンを介して送信する。

上述の態様によれば、伝送装置の構成または動作を複雑にすることなく、データ伝送の高速化を図ることができる。

ODUの多重化階梯を示す図である。

OTUフレームのフォーマットを示す図である。

OTU4CnおよびOTL4Cn.nのフォーマットを示す図である。

伝送システムの一例を示す図である。

伝送システムの他の実施例を示す図である。

伝送装置の構成を示す図である。

ネットワークカードの実施例を示す図である。

光信号を受信する回路の一例を示す図である。

クライアント信号をOTNのフレームにマッピングする処理を説明する図である。

クライアント信号をOTNのフレームにマッピングする処理の実施例を示す図である。

非同期GMPでODUkをOTUkVへマッピングする回路を示す図である。

ODUkからOTUkVへのマッピングの一例を示す図である。

非同期GMPでOTUkVをODUkへデマッピングする回路を示す図である。

ビット同期GMPでODUkをOTUkVへマッピングする回路を示す図である。

ビット同期GMPでOTUkVをODUkへデマッピングする回路を示す図である。

図14に示す回路の変形例を示す図である。

図15に示す回路の変形例を示す図である。

マッピング方式を選択可能なマッピング回路の一例を示す図である。

マッピング方式を選択可能なデマッピング回路の一例を示す図である。

マッピングの実施例を示す図である。

想定されるCmの範囲の一例を示す図である。

スタッフが配置される位置の一例を示す図である。

非同期GMPによるマッピングの一例を示す図である。

ビット同期GMPによるマッピングの一例を示す図である。

マッピングおよび仮想レーンの実施例を示す図である。

伝送システム上の監視ポイントの一例を示す図である。

スキュー量を検出する方法を説明する図である。

本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態では、一例として、ITU−T勧告のOTNでデータを伝送する構成を示す。 図1は、OTNにおけるODU(Optical channel Data Unit)の多重化階梯を示している。ITU−T勧告においては、ODU0、ODU1、ODU2、ODUflex、ODU2e、ODU3、ODU4が規定されている。各ODUkは、必要に応じて、高次のODUkに多重化(または、マッピング)される。例えば、ODU0は、ODU1、ODU2、ODU3、またはODU4に多重化される。ODU1は、ODU2、ODU3、またはODU4に多重化される。

OTUk(Optical channel Transport Unit)は、対応するODUkに前方誤り訂正(FEC:Forward Error Correction)等を付加することにより生成される。OTUkは、対応するOCh(Optical Channel with full functionality)に変換される。OChは、図示していないが、対応するOCC(Optical Channel Carrier)に割り当てられる。このとき、OChは、以下のいずれかの方法で対応するOCCに割り当てられる。 (1)1つのOChが1つのOCCに割り当てられる (2)1つのOChがq個のOCCに割り当てられる (3)p個のOChが1つのOCCに割り当てられる 上記(2)は、1つのOChがq個のサブキャリアで伝送される状態を表す。上記(3)は、p個のOChが1つの波長で伝送される状態を表す。

図2は、OTUフレームのフォーマットを示す。OTUフレームは、4080列×4行を有する。そして、OTUフレームは、オーバヘッド部、OPUkペイロード部、およびOTUkFEC部を含む。

オーバヘッド部は、OTNフレームの第1〜16列に配置される。そして、オーバヘッド部は、FAS(Frame Alignment Signal)、OTUkオーバヘッド、ODUkオーバヘッド、OPUkオーバヘッドを含む。なお、オーバヘッド部は、接続および品質の管理のために使用される。

OPUkペイロード部は、OTNフレームの第17〜3824列に配置される。OPUkペイロード部には、クライアント信号がマッピングされる。或いは、OPUkペイロード部には、低次ODUkがマッピングされる。そして、OPUkペイロード部にオーバヘッド部を付加することでODUkが生成される。

OTUkFEC部は、OTNフレームの第3825〜4080列に配置される。OTUkFEC部は、伝送中に発生した誤りを訂正するために用いられる。そして、ODUkにOTUkFEC部を付加することでOTUkが生成される。

このように、OTNの多重化階梯においては、低次ODUkは、時分割多重により高次ODUkへマッピングされる。ところが、時分割多重によるフレームマッピングにおいては、例えば、高次ODUkの伝送容量が低次ODUkの伝送容量のn倍であるときは、クロック信号の周波数偏差を考慮すると、高次ODUkのビットレートは低次ODUkのビットレートのn倍よりも高く設定される。したがって、OTNの多重化階梯の中でODU4よりも大容量のフレーム(以下、ODUxと呼ぶ。)を定義すると、伝送装置の構成がさらに複雑になる。

この場合、ODUxのシンボルレートは、ODU4のシンボルレートとは異なることになる。このため、OTNフレームを処理する回路、OTNフレーム信号と変調信号との間の変換を行うデジタル信号プロセッサ、光信号を受信する光フロントエンドモジュールは、ODU4のシンボルレートおよびODUxのシンボルレートの双方で動作することが要求される。

実施形態の伝送方法においては、100Gbpsを越える大容量のデータ伝送を実現するために、図1に示すように、ODU4Cnが使用される。ただし、本発明の実施形態のODU4CnがマッピングされるOTU4Cnは、図3(a)に示すように、n×4080列×4行を有する。すなわち、OTU4Cnのオーバヘッド部は、n個のOTUkのオーバヘッド部を収容するために、n×16列×4行を有する。OPU4Cnペイロード部は、n個のOTUkのペイロード部を収容するために、n×3808列×4列を有する。OTU4CnFEC部は、n個のOTUkのOTUkFEC部を収容するために、n×256列×4列を有する。

したがって、ODU4Cnは、ODU4のn倍のビットレートを実現できる。例えば、ODU4は、100Gbpsデータを伝送することができる。そうすると、ODU4Cnは、n×100Gbpsデータを伝送することができる。

ODU4Cnには、図1に示すように、100Gbpsを超えるクライアント信号がマッピングされ得る。例えば、400GE信号はODU4C4にマッピングされ、1TE信号はODU4C10にマッピングされる。この場合、クライアント信号は、例えば、汎用マッピング手順(GMP:Generic Mapping Procedure)でODU4Cnにマッピングされる。

OTU4Cnは、n個のOTL4Cn.nサブフレーム#1〜#nに分解されて処理される。「.n」は、1個のフレームがn個のサブフレームに分解されていることを表す。「L」は、レーン(Lane)を表す。

各OTL4Cn.nサブフレームのフォーマットは、互いに同じである。すなわち、OTL4Cn.nサブフレームは、図3(b)に示すように、4080列×4行を有する。OTL4Cn.nのオーバヘッド部は、16列×4行を有する。このオーバヘッド部は、FAS(または、MFAS(Multi Frame Alignment Signal))、OTL4Cn.nオーバヘッド、ODL4Cn.nオーバヘッド、OPL4Cn.nオーバヘッドを含む。OPL4Cn.nペイロード部は、3808列×4列を有する。そして、OTL4Cn.nFEC部は、256列×4列を有する。なお、OTL、ODL、OPLは、それぞれ、Optical channel Transport Lane、Optical channel Data Lane、Optical channel Payload Laneを意味する。

このように、OTL4Cn.nのフォーマットは、OTU4と実質的に同じである。すなわち、ODU4Cnは、ODU4と実質的に同じフォーマットを有するn個のODL4Cn.nサブフレーム#1〜#nに分解されて処理される。

ODU4Cnは、ODU4からOTU4へのマッピングと同様に、OTU4Cnへマッピングされ得る。ただし、実施形態の伝送装置および伝送方法は、図1に示すように、ODU4CnをOTU4CnVへマッピングすることができる。ここで、「V」は、機能的に標準化(functionally standardized)されていることを表す。このとき、実施形態の伝送装置および伝送方法は、非同期GMP(aGMP:asynchronous GMP)またはビット同期GMP(bGMP:bit-synchronous GMP)で、ODU4CnをOTU4CnVへマッピングすることができる。この場合、ODL4Cn.nサブフレーム#1〜#nは、それぞれOTL4CnV.nサブフレーム#1〜#nへマッピングされる。

同様に、実施形態の伝送装置および伝送方法は、図1に示すように、ODU4をOTU4Vへマッピングすることができる。なお、ODU4/ODU4CnをOTU4V/OTU4CnVへマッピングする方法については、後で詳しく説明する。

図4は、実施形態の伝送システムの一例を示す。この例では、伝送システムは、4台のノード装置NE#1〜NE#4を含む。ノード装置NE#1とノード装置NE#4との間には、光ファイバが敷設されている。ノード装置NE#2、NE#3は、中継ノード装置として動作する。

図4に示す伝送システムは、ノード装置NE#1とノード装置NE#4との間で双方向に光信号を伝送することができる。ただし、以下の説明では、ノード装置NE#1からノード装置NE#4へ光信号が伝送されるものとする。この場合、ノード装置NE#1は送信ノード装置として動作し、ノード装置NE#4は受信ノード装置として動作する。

ノード装置NE#1には、400Gbpsのクライアント信号が入される。そうすると、ノード装置NE#1は、このクライアント信号をODU4C4へマッピングする。さらに、このODU4C4は、OTU4C4Vにマッピングされた後、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)、偏波多重(DP:Dual Polarization)、および/または各種変調(BPSK、QPSK、16QAM等)により生成される仮想レーンを介して、ノード装置NE#4へ伝送される。

「仮想レーン」は、この明細書では、信号を伝送する1つの回線とみなすことができる仮想的な伝送路を意味する。たとえば、1つの波長(または、サブキャリア)は、1の仮想レーンを提供する。また、1つの偏波(H偏波、V偏波)は、1の仮想レーンを提供する。さらに、多値変調成分(I成分、Q成分)は、1または複数の仮想レーンを提供し得る。したがって、WDM、偏波多重、変調方式(例えば、多値変調)の組合せは、複数の仮想レーンを生成し得る。

変調方式は、例えば、ノード間の距離に応じて選択される。ノード間の距離が長いときには、1シンボルが伝送するビット数の少ない変調方式(例えば、BPSK)が選択される。また、ノード間の距離が短いときには、1シンボルが伝送するビット数の多い変調方式(例えば、16QAM)が選択される。図4に示す例では、ノード装置NE#2、NE#3間の距離は短い。よって、ノード装置NE#2、NE#3間のデータ伝送に対して16QAMが選択されている。また、ノード装置NE#3、NE#4間の距離は長い。よって、ノード装置NE#3、NE#4間のデータ伝送に対してBPSKが選択されている。ノード装置NE#1、NE#2間の距離は、ノード装置NE#2、NE#3間の距離よりも長く、ノード装置NE#3、NE#4間の距離よりも短い。そして、ノード装置NE#1、NE#2間のデータ伝送に対してQPSKが選択されている。

さらに、選択された変調方式に応じて、サブキャリアの数および偏波多重を使用するか否かが決定される。この例では、説明を簡単にするために、25Gbaudで伝送が行われるものとする。そうすると、400Gbpsを実現するためには、1シンボル期間に16ビットを伝送する必要がある。ここで、偏波多重を使用するものとすると、サブキャリア数は、以下のように決定される。

ノード装置NE#1、NE#2間においては、DP−QPSKによって1シンボルで4ビットが伝送されるので、サブキャリアの数は4である。ノード装置NE#2、NE#3間においては、DP−16QAMによって1シンボルで8ビットが伝送されるので、サブキャリアの数は2である。ノード装置NE#3、NE#4間においては、DP−BPSKによって1シンボルで2ビットが伝送されるので、サブキャリアの数は8である。

ノード装置NE#1は、入力クライアント信号をODUkへマッピングする。ここで、この例では、クライアント信号のレートは400Gbpsである。よって、ノード装置NE#1は、上述したように、クライアント信号をODU4C4へマッピングする。

ODU4C4は、ノード装置内で処理されるとき、および伝送されるときは、4個のODL4C4.4#1〜#4に分解される。各ODL4C4.4#1〜#4は、ODU4と同様に、100Gbpsを伝送することができる。そして、ODL4C4.4#1〜#4は、それぞれ、OTL4C4V.4#1〜#4にマッピングされる。

この場合、OTL4C4V.4サブフレーム#1〜#4は、異なる仮想レーンを介して伝送される。例えば、ノード装置NE#1、NE#2間においては、OTL4C4V.4サブフレーム#1〜#4は、異なるサブキャリアで伝送される。また、ノード装置NE#2、NE#3間においては、2つのOTL4C4V.4サブフレームが1つのサブキャリアで伝送される。このとき、各サブキャリアにおいて、例えば、一方のOTL4C4V.4サブフレームがH偏波で伝送され、他方のOTL4C4V.4サブフレームがV偏波で伝送される。ノード装置NE#3、NE#4間においては、各OTL4C4V.4サブフレームは、2つのサブキャリアで伝送される。

図5は、実施形態の伝送システムの他の動作例を示す。なお、図5に示す例では、ノード装置NE#1からノード装置NE#4へ100Gbpsのクライアント信号が伝送される。

ノード装置NE#1は、クライアント信号をODU4へマッピングする。以下の説明では、このODU4を「ODU4#1」と呼ぶ。ODU4#1は、OTU4V#1にマッピングされた後、仮想レーンを介してノード装置NE#4へ伝送される。

また、図5に示す例では、ノード装置NE#2、NE#3間において、他のクライアント信号も伝送される。このクライアント信号は、ノード装置NE#2において、ODU4#2にマッピングされる。そして、ODU4#2は、OTU4V#2にマッピングされた後、仮想レーンを介してノード装置NE#3へ伝送される。すなわち、ノード装置NE#2、NE#3間においては、2本の仮想レーンを介してOTU4Vフレーム#1およびOTU4Vフレーム#2が伝送される。

この場合、ノード間の伝送方式は、以下のように決定される。即ち、ノード装置NE#1、NE#2間においては、DP−QPSKが選択されているので、100Gbpsを実現するために、1個のサブキャリアを使用してOTU4Vフレーム#1が伝送される。ノード装置NE#2、NE#3間においては、DP−16QAMが選択されているので、200Gbpsを実現するために、1個のサブキャリアを使用してOTU4Vフレーム#1およびOTU4Vフレーム#2が伝送される。ノード装置NE#3、NE#4間においては、DP−BPSKが選択されているので、100Gbpsを実現するために、2個のサブキャリアを使用してOTU4Vフレーム#1が伝送される。

このように、実施形態の伝送システムにおいては、100Gbpsを超えるクライアント信号は、複数のOTL4CnV.nサブフレームを使用して伝送される。一方、100Gbpsのクライアント信号は、OTU4Vフレームを使用して伝送される。ここで、OTL4CnV.nサブフレームは、OTU4Vフレームと実質的に同じフォーマットを有するように定義される。このため、OTU4Vフレームを処理するためのクロックの周波数、およびOTL4C4V.4サブフレームを処理するためのクロックの周波数は、互いに実質的に同じである。すなわち、OTU4VフレームおよびOTL4CnV.nサブフレームのシンボルレートは互いに実質的に同じである。

このため、実施形態の伝送システムにおいては、OTU4Vフレームを処理するための回路を利用して、OTL4C4V.4サブフレームを処理することができる。すなわち、実施形態の伝送システムにおいては、各ノード装置に、100Gbpsを超えるデータ伝送を実現するための専用のフレーム処理回路を設ける必要はない。したがって、ノード装置の構成が複雑になることはなく、ノード装置の開発および保守のための負担が削減される。

図6は、実施形態の伝送装置の構成を示す。実施形態の伝送装置1は、図6に示すように、クライアントカード2、ODUスイッチ6、ネットワークカード7(7a〜7m)を有する。

クライアントカード2は、光モジュール3、マッパ4、フレーマ5を有する。光モジュール3は、光受信器および光送信器を含む。そして、光モジュール3は、クライアントにより生成される光信号(すなわち、クライアント信号)を受信する。マッパ4は、受信クライアント信号をOPUkへマッピングする。このとき、例えば、約100Gbpsのクライアント信号は、OPU4へマッピングされる。また、100Gbpsを超えるクライアント信号は、GMPによってOPU4Cnへマッピングされる。フレーマ5は、マッパ4により生成されるOPUkに対してオーバヘッド等を付与することによりODUkを生成する。このとき、ODU4Cnは、n個のODLCn.nサブフレーム#1〜#nとして出力される。なお、クライアントカード2は、ネットワークからフレームを受信したときは、受信フレームからクライアントデータを抽出してクライアントへ送信する。

クライアントカード2は、例えば、以下のビットレートでODU4を生成する。 ODU4:239/227×99532800kbps (±20ppm) この場合、クライアントカード2は、以下のビットレートでODU4Cnを生成する。 ODU4Cn:n×239/227×99532800kbps (±20ppm)

ここで、ODU4Cnは、n個のODLCn.nサブフレーム#1〜#nとして出力される。したがって、各ODLCn.nサブフレームのビットレートは、ODU4と同じである。

ODUスイッチ6は、クライアントカード2により生成されるODUkを対応するネットワークカード7(7a〜7m)へ導く。また、ODUスイッチ6は、ネットワークカード7(7a〜7m)から出力されるODUkをクライアンントカード2へ導く。

伝送装置1は、1または複数のネットワークカード7を有する。伝送装置1が有するネットワークカード7の数は、伝送システムの構成に依存する。また、伝送装置1が有するネットワークカード7の種別も、伝送システムの構成に依存する。ネットワークカードの実施例は、後で図7を参照しながら説明する。

伝送装置1は、中継ノード装置として動作するときは、クライアントカード2を有していなくてもよい。たとえば、図4に示すノード装置NE#2は、ノード装置NE#1とノード装置NE#3との間に設けられる中継ノード装置として動作する。この場合、伝送装置1は、ノード装置NE#1との間で光信号を伝送する1または複数のネットワークカード、およびノード装置NE#3との間で光信号を伝送する1または複数のネットワークカードを有する。

図7は、ネットワークカード7の実施例を示す。ここで、図7(a)〜図7(c)に示すネットワークカード7は、いずれも2個のサブキャリアを使用して信号を伝送する。ただし、各ネットワークカード7が処理するサブキャリアの数は、特に限定されるものではない。

図7(a)に示すネットワークカードは、フレーマ11(11a、11b)、DSP12(12a、12b)、光モジュール13(13a、13b)を有する。各フレーマ11は、ODUスイッチ6を介して受信するODUkからOTUkを生成する。なお、各フレーマ11は、GMPによりODU4からOTU4Vを生成し、また、GMPによりODU4Cn(即ち、複数のODL4Cn.n)からOTU4CnV(即ち、複数のOTL4CnV.n)を生成することができる。

各DSP12は、対応するフレーマ11により生成されるOTUkから、DP−QPSK光信号を生成するための駆動信号を生成する。このとき、DSP12は、H偏波のI成分信号、H偏波のQ成分信号、V偏波のI成分信号、V偏波のQ成分信号を生成する。

各光モジュール13は、光送信器13Tおよび光受信器13Rを含む。光送信器13Tは、対応するDSP12により生成される駆動信号でキャリア光を変調することにより、DP−QPSK光信号を生成する。なお、光モジュール13a、13bは、互いに異なる波長のサブキャリアでDP−QPSK光信号を生成する。光モジュール13a、13bにより生成されるDP−QPSK光信号は、不図示のWDMデバイスによって多重化されてネットワークへ送出される。

また、各光モジュール13において、光受信器13Rは、対応するサブキャリアの変調光信号を復調して、伝送データを再生する。DSP12は、対応する光モジュール13により再生された伝送データからOTUkを再生する。フレーマ11は、対応するDSP12により再生されたOTUkをODUkにデマッピングする。そして、フレーマ11により再生されたODUkは、ODUスイッチ6を介してクライアントカード2または他のネットワークカードへ導かれる。

図7(b)に示すネットワークカードは、フレーマ11(11a〜11d)、DSP12(12a、12b)、光モジュール13(13a、13b)を有する。各フレーマ11は、ODUスイッチ6を介して受信するODUkからOTUkを生成する。なお、各フレーマ11は、GMPによりODU4からOTU4Vを生成し、また、GMPによりODU4Cn(即ち、複数のODL4Cn.n)からOTL4CnV(即ち、複数のOTL4CnV.n)を生成することができる。

各DSP12は、対応する2個のフレーマ11により生成されるOTUkから、DP−16QAM光信号を生成するための駆動信号を生成する。このとき、DSP12は、H偏波のI成分信号、H偏波のQ成分信号、V偏波のI成分信号、V偏波のQ成分信号を生成する。

各光モジュール13の構成および動作は、図7(a)に示す光モジュール13と実質的に同じである。ただし、図7(b)に示す光モジュール13は、対応するDSP12により生成される駆動信号でキャリア光を変調することにより、DP−16QAM光信号を生成する。

また、各光モジュール13は、対応するサブキャリアの変調光信号を復調して、伝送データを再生する。DSP12は、対応する光モジュール13により再生された伝送データから1組のOTUkを再生する。フレーマ11は、対応するDSP12により再生される1組のOTUkの一方をODUkにデマッピングする。そして、フレーマ11により再生されたODUkは、ODUスイッチ6を介してクライアントカード2または他のネットワークカードへ導かれる。

図7(c)に示すネットワークカードは、フレーマ11、DSP12(12a、12b)、光モジュール13(13a、13b)を有する。フレーマ11は、ODUスイッチ6を介して受信するODUkからOTUkを生成する。なお、フレーマ11は、GMPによりODU4からOTU4Vを生成し、また、GMPによりODU4Cn(即ち、複数のODL4Cn.n)からOTL4CnV(即ち、複数のOTL4CnV.n)を生成することができる。

DSP12は、フレーマ11により生成されるOTUkから、DP−BPSK光信号を生成するための駆動信号を生成する。このとき、DSP12は、H偏波信号およびV偏波信号を生成する。

各光モジュール13の構成および動作は、図7(a)または図7(b)に示す光モジュール13と実質的に同じである。ただし、図7(c)に示す光モジュール13は、対応するDSP12により生成される駆動信号でキャリア光を変調することにより、DP−BPSK光信号を生成する。

伝送装置1には、1または複数のネットワークカード7が実装される。例えば、図4に示すノード装置NE#1は、ノード装置NE#2へ送信する光信号を生成するために、図7(a)に示すネットワークカード7を2枚有する。図7(a)に示すネットワークカード7は、2個のDP−QPSK光信号を生成して異なる波長のサブキャリアで送信する。よって、ノード装置NE#1は、図7(a)に示すネットワークカード7を2枚有することで、4個のDP−QPSK光信号を生成して異なる波長のサブキャリアで送信することができる。

図4に示すノード装置NE#2は、ノード装置NE#3へ送信する光信号を生成するために、図7(b)に示すネットワークカード7を1枚有する。図7(b)に示すネットワークカード7は、2個のDP−16QAM光信号を生成する。よって、ノード装置NE#2は、図7(b)に示すネットワークカード7を1枚有することで、2個のDP−16QAM光信号を生成して送信することができる。

図4に示すノード装置NE#3は、ノード装置NE#4へ送信する光信号を生成するために、図7(c)に示すネットワークカード7を4枚有する。図7(c)に示すネットワークカード7は、2個のDP−BPSK光信号を生成して異なる波長のサブキャリアで送信する。よって、ノード装置NE#1は、図7(c)に示すネットワークカード7を4枚有することで、8個のDP−BPSK光信号を生成して異なる波長のサブキャリアで送信することができる。

なお、伝送装置1に実装されるネットワークカード7の数、およびネットワークカード7の構成は、上述の実施例に限定されるものではない。すなわち、伝送装置1に実装されるネットワークカード7の数、およびネットワークカード7の構成は、要求される伝送容量、伝送距離などに応じて決定される。

図8は、光信号を受信する回路の一例を示す。この回路は、図7に示す光受信器13RおよびDSP12を含む。 受信光信号は、偏波ビームスプリッタ101でH偏波およびV偏波に分離され、90度光ハイブリッド回路102、103にそれぞれ導かれる。また、局発光源104により生成される局発光も、偏波ビームスプリッタ105により分離されて90度光ハイブリッド回路102、103にそれぞれ導かれる。90度光ハイブリッド回路102は、受信光信号のH偏波と局発光とを掛け合わせることで、I成分光信号およびQ成分光信号を出力する。そして、90度光ハイブリッド回路102から出力されるI成分光信号およびQ成分光信号は、受光回路107a、107bにより電気信号に変換され、さらにA/D変換器108a、108bによりデジタル信号に変換される。これにより、H偏波のI成分信号およびH偏波のQ成分信号が生成される。同様に、90度光ハイブリッド回路103、受光回路107c、107d、A/D変換器108c、108dにより、V偏波のI成分信号およびV偏波のQ成分信号が生成される。

DSP12は、波形歪み補償器111、位相調整器112、適応等化器113、データ再生器114、タイミング再生器115を有する。波形歪み補償器111は、H偏波のI成分信号、H偏波のQ成分信号、V偏波のI成分信号、V偏波のQ成分信号の歪みを補償し、H偏波信号およびV偏波信号を出力する。位相調整器112は、H偏波信号およびV偏波信号の位相を調整する。適応等化器113は、H成分信号およびV成分信号を等化することにより、X成分信号およびY成分信号を得る。なお、X成分信号およびY成分信号は、光送信器から送信されるシンボル列を表す。データ再生器114は、X成分信号およびY成分信号に基づいて、シンボル毎にデータ判定を行うことで、1組のデータ列(すなわち、H偏波で伝送されたデータ列およびV偏波で伝送されたデータ列)を再生する。このようにして再生されるデータ列は、フレーマ11へ導かれる。

なお、送信ノード装置は、変調光信号でOTUkフレームを送信する。したがって、図8に示す回路で再生されるデータ列は、送信ノード装置で生成されたOTUkフレームを表す。すなわち、図8示すフレーマ11には、OTUkフレーム信号が与えられる。

タイミング再生器115は、位相調整器112により生成されるH偏波信号およびV偏波信号に基づいて、位相調整器112の動作を制御する。タイミング再生器115は、このフィードバック系で得られる制御信号を利用して、周波数可変発振器116の周波数を制御することができる。周波数可変発振器116は、A/D変換器108a〜108dのサンプリングクロックを生成する。

上記構成の受信回路において、データ再生の精度を高くするためには、DSP12に入力される信号(H_i、H_q、V_i、V_q)が互いに同期していることが好ましい。実施形態の伝送方法によれば、後で詳しく説明するが、図8に示す4つの信号(H_i、H_q、V_i、V_q)が互いに同期して伝送されるように、ODUkからOTUkVへのマッピングが行われる。したがって、実施形態の伝送方法によりデータが伝送されるときは、データ再生の精度が改善する。

図9は、クライアント信号をOTNのフレームにマッピングする処理を説明する図である。なお、図9(a)に示す100Gクライアント信号は、約100Gbpsのデータ信号を表す。図9(b)に示すB100G(Beyond 100Gbps)クライアント信号は、100Gbpsを超えるデータ信号を表す。

伝送装置1が100Gクライアント信号を受信するときは、マッパ4は、図9(a)に示すように、その100Gクライアント信号をOPU4へマッピングする。OPU4のビットレート(又は、OPU4を処理するためのクロック信号の周波数)は、OTNにおいて予め決められている。フレーマ5は、OPU4にオーバヘッドを付加することにより、ODU4フレームを生成する。ODU4フレームのビットレート(または、ODU4フレームを処理するためのクロック信号の周波数)も、OTNにおいて予め決められている。フレーマ11は、GMP(非同期GMPまたはビット同期GMP)により、ODU4フレームからOTU4Vフレームを生成する。尚、非同期GMPとビット同期GMPとでは、OTU4Vフレームを処理するためのクロック信号を生成する方法が異なる。

伝送装置1がn個の100Gクライアント信号#1〜#nを受信するときは、マッパ4によりn個のOPU4が生成され、フレーマ5によりn個のODU4フレーム#1〜#nが生成され、フレーマ11によりn個のOTU4Vフレーム#1〜#nが生成される。このとき、ODU4フレーム#1〜#nは並列に処理され、また、OTU4Vフレーム#1〜#nも並列に処理される。また、n個のOTU4Vフレーム#1〜#nは、共通クロックにより生成される。したがって、n個のOTU4Vフレーム#1〜#nのビットレートは互いに同じである。また、n個のOTU4Vフレーム#1〜#nの間にクロック同期が確立されている。

伝送装置1がB100Gクライアント信号を受信するときは、マッパ4は、図9(b)に示すように、そのB100Gクライアント信号をOPU4Cnへマッピングする。たとえば、B100Gクライアント信号のビットレートが約400Gbpsであれば、そのB100Gクライアント信号はOPU4C4へマッピングされる(すなわち、n=4)。OPU4Cnのビットレート(または、OPU4Cnを処理するためのクロック信号の周波数)は、OPU4のn倍である。

フレーマ5は、OPU4Cnにオーバヘッドを付加することによって、ODU4Cnフレームを生成する。ODU4Cnフレームのビットレート(または、ODU4Cnフレームを処理するためのクロック信号の周波数)は、図9(a)に示すODU4のn倍である。ただし、フレーマ5は、ODU4Cnフレーム分解することにより得られるn個のODL4Cn.nサブフレーム#1〜#nを出力する。このとき、ODL4Cn.nサブフレームのビットレート(または、ODL4Cn.nサブフレームを処理するためのクロック信号の周波数)は、ODU4と実質的に同じである。

フレーマ11は、GMP(非同期GMPまたはビット同期GMP)により、各ODL4Cn.nサブフレームからそれぞれOTL4CnV.nサブフレームを生成する。このとき、各OTL4CnV.nサブフレームのビットレートは、図9(a)に示すOTU4Vフレームと実質的に同じである。

実施形態の伝送装置1は、B100Gクライアイント信号を伝送するために複数のOTL4CnV.nサブフレーム#1〜#nを生成するときに、それら複数のサブフレーム間のクロック同期を確立できる。よって、例えば、2個のOTL4CnV.nサブフレーム#1、#2が1組の偏波で伝送されるとき、図8に示す信号(H_i、H_q、V_i、V_q)のクロック同期は確立している。この場合、クライアイント信号の受信ノードにおいて、データ再生の精度が改善する。

また、100Gクライアント信号を伝送するためのフレーム(ここでは、OTU4Vフレーム)のビットレートと、B100Gクライアント信号を伝送するためのフレーム(ここでは、OTL4CnV.nサブフレーム)のビットレートとは、互いに実質的に同じである。したがって、各伝送装置においてフレームを処理するための回路の構成が簡単になる。或いは、フレームを処理するための回路の共通化を図ることができる。したがって、伝送装置の製造コストが削減されることに加え、伝送システムの構築およびメンテナンスの負担が削減される。

次に、クライアント信号をOTNのフレームにマッピングする処理の実施例を示す。ここでは、固定ビットレートのB100Gクライアント信号が、直接的に、OPU4Cnにマッピングされるものとする。なお、クライアンント信号は、ODUflexを経由してOPU4Cnにマッピングされてもよい。或いは、複数のクライアント信号がODUflexを経由してOPU4Cnにマッピングされてもよい。

B100Gクライアント信号は、400GBASE-Rであるものとする。また、400GBASE-Rは、400Gbps±100ppmの信号が66B/64B符号でエンコードされるものと仮定する。そして、400GBASE-Rは、直接的に、OPU4C4にマッピングされる。この場合、400GBASE-R、ODU4Cn、OPU4Cnペイロード、ODTU4C.tsのビットレートは、図10(a)に示す通りである。このように、ODU4Cnのビットレートは、ODU4のn倍である。また、OPU4Cnペイロードのビットレートも、OPU4ペイロードのn倍である。

上記クライアント信号は、GMPにより、OPU4C4にマッピングされる。ここで、クライアント信号がOPU4にマッピングされるときには、Cmの「m」は、640である。よって、クライアント信号がOPU4C4にマッピングされるときは、「m」は、2560(=640×4)であるものとする。この場合、Cmは、図10(b)に示す通りである。なお、Cmは、GMPの動作を指定するためのパラメータの1つであり、mビットクライアントデータエンティティを表す。

Cnの「n」は、OPU4と同様に、8とする。この場合、Cnは、図10(c)に示す通りである。Cnは、GMPの動作を指定するためのパラメータの1つであり、nビットクライアントデータエンティティを表す。

図10(d)は、クライアント信号がマッピングされるOPU4Cnのフレーム構成を示す。ここでは、クライアント信号は、400GBASE-Rなので、OPU4C4にマッピングされる。OPU4C4フレームは、4個のOPLC4.4サブフレームで処理される。図10(d)においては、4個のOPLC4.4サブフレームのうちの1つが描かれているが、各OPL4C4.4サブフレームの構成は互いに同じである。各OPL4C4.4サブフレームには、固定的に、8列×4行のスタッフが挿入される。スタッフは、入力信号(ここでは、クライアント信号)のクロックと出力信号(ここでは、OPU4C4フレームの信号)のクロックとの間の周波数偏差を調整または吸収するために挿入される。

尚、ODU4Cn(ODL4Cn.n)は、OPU4Cn(OPL4Cn.n)にオーバヘッドを付加することにより生成される。OTU4CnV(OTL4CnV.n)は、OUU4Cn(ODL4Cn.n)にFEC等を付加することにより生成される。

次に、ODUkとOTUkとの間のマッピングを行うフレーマの構成および動作について説明する。なお、以下の説明では、フレーマは、ODU4とOTU4Vとの間のマッピング、または、ODL4Cn.nとOTL4CnV.nとの間のマッピングを行う。

図11は、非同期GMPでODUkをOTUkVへマッピングする回路の一例を示す。なお、図11に示すマッピング回路は、2個のフレーム(または、2個のサブフレーム)を並列に処理するために、2個のフレーマ20(20#1、20#2)を含む。各フレーマ20は、例えば、図7または図9に示すフレーマ11またはフレーマ11の一部に対応する。

各フレーマ20には、ODL4Cn.nサブフレームデータまたはODU4フレームデータが入力される。ここで、ODL4Cn.nサブフレームのビットレートは、上述したように、ODU4フレームと同じである。また、フレーマ20の中では、例えば、512ビット並列処理が実行される。なお、以下の説明では、ODL4Cn.nサブフレームまたはODU4フレームを「ODL4Cn.n/ODU4フレーム」または「ODL4Cn.n/ODU4データ」と呼ぶことがある。フレーマ20により生成されるOTL4CnV.nサブフレームまたはOTU4Vフレームを「OTL4CnV.n/OTU4Vフレーム」または「OTL4CnV.n/OTU4Vデータ」と呼ぶことがある。

OTNに係わるフレームまたはサブフレームにより伝送される信号を「フレーム信号」と呼ぶことがある。すなわち、ODL4Cn.n/ODU4フレームにより伝送される信号は、フレーム信号の一例である。また、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームにより伝送される信号も、フレーム信号の一例である。

各フレーマ20は、図11に示すように、FAS/MFAS挿入器21、バッファメモリ22、コントローラ23、Cn検出器24、バレルシフタ回路25、オーバヘッド挿入器26、MFAS挿入器27、スクランブラ28、FAS挿入器29、エンコーダ30を有する。また、複数のフレーマ20(20#1、20#2)に対して、クロック生成器31およびフレームカウンタ32が設けられている。

ODUフレームスタート信号は、ODL4Cn.n/ODU4フレームの開始タイミングを表す。ODUマルチフレームスタート信号は、複数のODL4Cn.n/ODU4フレームにより形成されるマルチフレームの開始タイミングを表す。ODUフレームスタート信号およびODUマルチフレームスタート信号は、例えば、図6に示すフレーマ5により生成される。

FAS/MFAS挿入器21は、ODL4Cn.n/ODU4フレームにFAS/MFASを挿入する。このとき、FAS/MFAS挿入器21は、ODUフレームスタート信号およびODUマルチフレームスタート信号に基づいて、ODL4Cn.n/ODU4フレームにFAS/MFASを挿入するタイミングを決定する。

FAS/MFAS挿入器21から出力されるODL4Cn.n/ODU4フレームは、バッファメモリ22に書き込まれる。このとき、ODL4Cn.n/ODU4フレームは、クロック信号Dによりバッファメモリ22に書き込まれる。クロック信号Dは、ODL4Cn.n/ODU4フレームのクロックである。

コントローラ23は、クロック信号Tを用いて、バッファメモリ22に書き込まれた信号(すなわち、ODL4Cn.n/ODU4フレーム)を読み出す。クロック信号Tは、クロック生成器31により生成される。また、クロック信号Tの周波数f0は、例えば、フレーマ20から出力されるOTL4CnV.n/OTU4Vフレームのフォーマットに基づいて予め決められている。なお、クロック信号Tの周波数f0は、クロック信号Dの周波数よりも高いものとする。

Cn検出器24は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレーム毎にGMPのCn値を検出する。Cn値は、フレーマ20の出力側のフレーム周期内にフレーマ20に入力されるデータのバイト数を表す。そして、Cn検出器24は、検出したCn値をコントローラ23およびオーバヘッド挿入器26に通知する。なお、OTNにおいてCn値を検出する方法は、公知の技術で実現可能なので、詳しい説明は省略する。

バレルシフタ回路25は、バッファメモリ22から読み出されるODL4Cn.n/ODU4フレームをOTL4CnV.n/OTU4Vフレームのペイロードにマッピングする。このとき、コントローラ23は、バッファメモリ22から信号を読み出すための読出し許可信号、およびバレルシフタ回路25のシフト動作を制御する制御信号を生成する。

オーバヘッド挿入器26は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレーム毎に、Cn値からCm値およびΣCnD値を計算する。Cm値は、Cn値を「m/n」で割算することにより得られる。「m/n」は、予め指定されてフレーマ20に与えられているものとする。例えば、Cn=15217、m/n=16バイト(128ビット)であれば、Cn値を「m/n」で割算することで「951余り1」が得られる。この場合、Cmは「951」である。また、Cn値を「m/n」で割り算したときの「余り」を累積的に加算することで、ΣCnD値が得られる。なお、OTNにおいてCn値からCm値およびΣCnD値を計算する方法は、公知の技術で実現可能なので、詳しい説明は省略する。

オーバヘッド挿入器26は、Cm値およびΣCnD値に基づいてOTL4CnV.n/OTU4Vフレームに挿入すべきスタッフの量を決定してもよい。この場合、オーバヘッド挿入器26は、決定した量のスタッフをOTL4CnV.n/OTU4Vフレームに挿入してもよい。ただし、スタッフの挿入は、フレーマ20内の他の回路要素によって実行されるようにしてもよい。

オーバヘッド挿入器26は、計算したCm値およびΣCnD値を、オーバヘッド部のJC1〜3、JC4〜6に挿入する。オーバヘッド挿入器26は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームに他のオーバヘッド情報も挿入する。このとき、オーバヘッド挿入器26は、オーバヘッド情報として、非同期GMPまたはビット同期GMPを識別する情報を設定してもよい。この情報は、例えば、PT−PSI情報の中に設定される。なお、図11に示すマッピング回路では、非同期GMPを識別する値が設定される。

MFAS挿入器27は、OTL4CnV.n/OTU4VフレームにMFASを挿入する。スクランブラ28は、例えば、所定の生成多項式を利用して、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームデータをスクランブルする。なお、生成多項式は、OTNで規定されている。FAS挿入器29は、OTL4CnV.n/OTU4VフレームにFASを挿入する。そして、エンコーダ30は、FECを生成してOTL4CnV.n/OTU4Vフレームに付加する。

なお、スクランブラ28、FAS挿入器29、エンコーダ30により実行される処理の順序は、使用するFECの仕様に依存する。また、各OTL4CnV.n/OTU4Vフレームに対して個々にFECを付与してもよいし、複数のフレーマ20(20#1、20#2)により生成される複数のOTL4CnV.n/OTU4Vフレームに対してFECを付与してもよい。

クロック生成器31は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームを処理するためのクロック信号Tを生成する。このクロックは、各フレーマ20(20#1、20#2)に供給される。すなわち、複数のフレーマ20(20#1、20#2)は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームを共通クロックで処理する。したがって、複数のフレーマ20(20#1、20#2)により生成されるOTL4CnV.n/OTU4Vフレームは、クロック同期が確立される。

フレームカウンタ32は、クロック生成器31により生成されるクロック信号Tをカウントすることで、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームおよびそのマルチフレームを検出する。フレームカウンタ32は、検出したフレームおよびマルチフレームの開始タイミングを表すOTUフレームスタート信号およびOTUマルチフレームスタート信号を生成する。これらの信号は、複数のフレーマ20(20#1、20#2)において共通に使用される。

図12は、ODUkからOTUkVへのマッピングの一例を示す。このマッピング処理は、主に、図11に示すバッファメモリ22、コントローラ23、バレルシフタ回路25により実行される。なお、この実施例では、512ビット並列処理が行われる。

バッファメモリ22から読み出されるODL4Cn.n/ODU4フレームは、バレルシフタ回路25内では128ビット毎に処理される。各128ビットデータブロックは、それぞれセレクタ25a〜25dに導かれる。各セレクタ25a〜25dは、コントローラ23からの制御信号a〜dに応じて、対応する128ビットデータブロックを選択する。

フレームの末尾には、FECが挿入される。図12に示す例では、256バイトのFECが挿入されている。また、次のフレームの先頭には、16バイトのオーバヘッド(FASを含む)が挿入される。さらに、必要に応じて、所定の位置に16バイトのスタッフが挿入される。フレームにFEC、オーバヘッド、スタッフが挿入されるときは、バッファメモリ22からODL4Cn.n/ODU4フレームを読み出す処理はコントローラ23により停止される。

バッファメモリ22へODL4Cn.n/ODU4データを書き込むクロック信号(図11では、クロック信号D)の周波数は、例えば、以下の通りである。 周波数=(239/227)×99532800/512 [kHz]=204.7 [MHz] この場合、例えば、RS(255,239)が採用されるものとすると、バッファメモリ22からデータを読み出すためのクロック信号(図11では、クロック生成器31により生成されるクロック信号T)の周波数は、以下の通りである。 周波数=(4080/3804)×(239/227)×99532800/512 [kHz]=219.5 [MHz]

図13は、非同期GMPでOTUkVをODUkへデマッピングする回路の一例を示す。なお、図13に示すデマッピング回路は、2個のフレーム(または、2個のサブフレーム)を並列に処理するために、2個のフレーマ40(40#1、40#2)を含む。各フレーマ40は、例えば、図7または図9に示すフレーマ11またはフレーム11の一部に対応する。

図13に示すフレーマ40は、例えば、図11に示す対応するフレーマ20により生成されるOTL4CnV.n/OTU4VフレームをODL4Cn.n/ODU4フレームへデマッピングする。したがって、フレーマ40の動作は、フレーマ20によるマッピング処理に対応する。

各フレーマ40は、図13に示すように、フレーム同期部41、デコーダ42、デスクランブラ43、マルチフレーム同期部44、オーバヘッド抽出部45、フレーム同期部46、コントローラ47、バレルシフタ回路48、クロック生成器49、バッファメモリ50を有する。

フレーム同期部41は、入力OTL4CnV.n/OTU4VフレームからFASを検出することによりフレーム同期を確立する。また、フレーム同期部41は、MFASを利用してマルチフレーム同期を確立することもできる。並列に伝送される複数のOTL4CnV.n/OTU4Vフレームに対してFECが付与されているときは、フレーム同期部41は、フレーム間のスキューを補償するデスキュー処理を実行してもよい。なお、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームは、例えば、図7または図8に示すDSP12において再生される。

デコーダ42は、入力OTL4CnV.n/OTU4VフレームのFECを復号し、訂正処理を実行する。デスクランブラ43は、図11に示すスクランブラ28に対応するデスクランブル処理を実行する。マルチフレーム同期部44は、マルチフレーム同期を確立する。

オーバヘッド抽出部45は、入力OTL4CnV.n/OTU4Vフレームからオーバヘッドを抽出する。このとき、オーバヘッド抽出部45は、PT−PSIの中に設定されている、非同期GMPまたはビット同期GMPを識別する情報を検出する。そして、オーバヘッド抽出部45は、PT−PSI情報が非同期GMPを識別するか否かをチェックする。さらに、オーバヘッド抽出部45は、オーバヘッド内のJC1〜3、JC4〜6からCm値およびΣCnD値を取得し、Cn値を計算する。

フレーム同期部46は、入力OTL4CnV.n/OTU4Vフレームのペイロードに格納されているODL4Cn.n/ODU4フレームのFASを検出する。そして、フレーム同期部46は、検出したFASの位置を表すFAS位置信号をコントローラ47に通知する。

バレルシフタ回路48は、入力OTL4CnV.n/OTU4Vフレームのペイロードに格納されているODL4Cn.n/ODU4フレームを抽出する。このとき、バレルシフタ回路48は、コントローラ47の制御の下で、フレーム同期部46により検出されたフレームの先頭(すなわち、FAS)が並列処理のMSBに配置されるように、シフト処理を実行する。

コントローラ47は、上述のように、バレルシフタ回路48を制御する。また、コントローラ47は、オーバヘッド抽出部45により得られたCn値、およびフレーム同期部46により得られたFAS位置信号に基づいて、バッファメモリ50に対して書込み許可信号を与える。

クロック生成器49は、入力OTL4CnV.n/OTU4Vフレームに同期したクロック信号Tおよびオーバヘッド抽出部45により得られたCn値に基づいて、クロック信号Dを生成する。クロック信号Dは、ODL4Cn.n/ODU4フレームを処理するために使用される。すなわち、バッファメモリ50に格納されているデータは、このクロック信号Dを用いて読み出される。これにより、ODL4Cn.n/ODU4フレームが得られる。

図14は、ビット同期GMPでODUkをOTUkVへマッピングする回路の一例を示す。なお、図14に示す回路は、2個のフレーム(または、2個のサブフレーム)を並列に処理するために、2個のフレーマ60(60#1、60#2)を含む。各フレーマ60は、例えば、図7または図9に示すフレーマ11またはフレーマ11の一部に対応する。

この実施例では、フレーマ60#1に入力されるODL4Cn.n/ODU4フレーム#1およびフレーマ60#2に入力されるODL4Cn.n/ODU4フレーム#2は、同じクロック信号で生成されているものとする。すなわち、ODL4Cn.n/ODU4フレーム#1、#2間には、クロック同期が確立されているものとする。例えば、ODU4Cnフレームに対応する複数のODL4Cn.nサブフレームは、同じクロック信号で生成される。

各フレーマ60は、図14に示すように、FAS/MFAS挿入器21、バッファメモリ22、バレルシフタ回路25、オーバヘッド挿入器26、MFAS挿入器27、スクランブラ28、FAS挿入器29、エンコーダ30、コントローラ61を有する。また、複数のフレーマ60(60#1、60#2)に対して、フレームカウンタ32およびクロック生成器62が設けられている。なお、FAS/MFAS挿入器21、バッファメモリ22、バレルシフタ回路25、オーバヘッド挿入器26、MFAS挿入器27、スクランブラ28、FAS挿入器29、エンコーダ30、フレームカウンタ32は、図11に示す構成と実質的に同じである。

ビット同期GMPでマッピングを行うフレーマ60は、図11に示すCn検出器24を有していない。フレーマ60においては、Cn値は、固定値15216である。したがって、コントローラ61は、Cn=15216に基づいて、バッファメモリ22からのデータ読出しを制御すると共に、バレルシフタ回路25の動作を制御する。また、オーバヘッド挿入器26は、Cn=15216に基づいて、フレームにスタッフを挿入する。なお、この実施例のビット同期GMPにおいては、各フレームには、固定的に16バイトのスタッフが挿入される。

クロック生成器62は、ODL4Cn.n/ODU4フレームを処理するためのクロック信号Dからクロック信号Tを生成する。このとき、クロック信号Tは、クロック信号Dの周波数を「4X/951」倍することにより生成される。「X」は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームのフォーマットに基づいて設定される。具体的には、例えば、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームの列の数を16で割算した結果が「X」である。例えば、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームが4080列×4行を有する場合、X=255が得られる、この場合、クロック生成器62は、クロック信号Dの周波数を「1020/951」倍することによりクロック信号Tを生成する。

図14に示すフレーマ60においては、このクロック信号TがOTL4CnV.n/OTU4Vフレームを処理するために使用される。また、クロック信号Tは、複数のフレーマ60(60#1、60#2)において共通に使用される。

図15は、ビット同期GMPでOTUkVをODUkへデマッピングする回路の一例を示す。なお、図15に示すデマッピング回路は、2個のフレーム(または、2個のサブフレーム)を並列に処理するために、2個のフレーマ70(70#1、70#2)を含む。各フレーマ70は、例えば、図7または図9に示すフレーマ11またはフレーム11の一部に対応する。また、図15に示すフレーマ70は、例えば、図14に示すフレーマ60により生成されるフレーム信号を受信する。

各フレーマ70は、図15に示すように、フレーム同期部41、デコーダ42、デスクランブラ43、マルチフレーム同期部44、オーバヘッド抽出部45、フレーム同期部46、バレルシフタ回路48、バッファメモリ50、コントローラ71を有する。フレーム同期部41、デコーダ42、デスクランブラ43、マルチフレーム同期部44、オーバヘッド抽出部45、フレーム同期部46、バレルシフタ回路48、バッファメモリ50は、図13に示す構成と実質的に同じである。また、複数のフレーマ70(70#1、70#2)に対して、クロック生成器72が設けられている。

ビット同期GMPでマッピングを行うフレーマ70においては、Cn値は、固定値15216である。したがって、コントローラ71は、Cn=15216に基づいて、バレルシフタ回路48の動作を制御すると共に、バッファメモリ50へのデータ書込みを制御する。

クロック生成器72は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームを処理するためのクロック信号Tからクロック信号Dを生成する。このとき、クロック信号Dは、クロック信号Tの周波数を「951/4X」倍することにより生成される。「X」は、図14を参照しながら説明した通りである。

図15に示すフレーマ70においては、このクロック信号DがODL4Cn.n/ODU4フレームを処理するために使用される。また、クロック信号Dは、複数のフレーマ70(70#1、70#2)において共通に使用される。

図16は、ビット同期GMPでODUkをOTUkVへマッピングする回路の他の実施例を示す。図14および図16において、フレーマ60の構成は、実質的に互いに同じである。ただし、バッファメモリ22からデータを読み出すためのクロック信号を生成する構成は、図14および図16に示すマッピング回路において互いに異なっている。なお、図16に示す実施例では、フレーマ60#1においてODL4Cn.n/ODU4フレーム#1を処理するためのクロック信号D#1、およびフレーマ60#2においてODL4Cn.n/ODU4フレーム#2を処理するためのクロック信号D#2は、互いに独立しているものとする。すなわち、ODL4Cn.n/ODU4フレーム#1、#2間でクロック同期は確立されていない。

図16に示すマッピング回路では、クロック生成器62#1は、ODL4Cn.n/ODU4フレーム#1を処理するためのクロック信号D#1の周波数を「4X/951」倍することによってクロック信号T#1を生成する。そして、フレーマ60#1は、このクロック信号T#1を使用して、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームを処理する。同様に、クロック生成器62#2は、ODL4Cn.n/ODU4フレーム#2を処理するためのクロック信号D#2の周波数を「4X/951」倍することによってクロック信号T#2を生成する。そして、フレーマ60#2は、このクロック信号T#2を使用して、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームを処理する。

図17は、ビット同期GMPでOTUkVをODUkへデマッピングする回路の他の実施例を示す。図15および図17において、フレーマ70の構成は、実質的に互いに同じである。ただし、バッファメモリ50からデータを読み出すためのクロック信号を生成する構成は、図15および図17に示すデマッピング回路において互いに異なっている。また、図17に示すフレーマ70は、例えば、図16に示すフレーマ60により生成されるフレーム信号を受信する。

図17に示すデマッピング回路では、クロック生成器72#1は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレーム#1を処理するためのクロック信号T#1の周波数を「951/4X」倍することによってクロック信号D#1を生成する。そして、フレーマ70#1は、このクロック信号D#1を使用して、ODL4Cn.n/ODU4フレームを処理する。同様に、クロック生成器72#2は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレーム#2を処理するためのクロック信号T#2の周波数を「951/4X」倍することによってクロック信号D#2を生成する。そして、フレーマ70#2は、このクロック信号D#2を使用して、ODL4Cn.n/ODU4フレームを処理する。

図18は、マッピング方式を選択可能なマッピング回路の一例を示す。図18に示すマッピング回路は、図11に示す非同期GMPまたは図14に示すビット同期GMPを選択的に使用することができる。スイッチ81は、マッピングモード選択信号に応じて、クロック生成器31により生成されるクロック信号T#aまたはクロック生成器62により生成されるクロック信号T#bを選択する。そして、スイッチ81により選択されたクロック信号は、クロック信号Tとして各フレーマ80(80#1、80#2)に供給される。

各フレーマ80において、スイッチ82は、マッピングモード選択信号に応じて、Cn検出器24により検出されるCn値または固定値15216を選択する。そして、スイッチ82により選択されたCn値は、オーバヘッド挿入器26およびコントローラ83に与えられる。

マッピングモード選択信号が非同期GMPを指定するときは、スイッチ81は、クロック生成器31により生成されるクロック信号T#aを選択し、スイッチ82は、Cn検出器24により検出されるCn値を選択する。そして、コントローラ83は、非同期GMPでマッピングを行う。一方、マッピングモード選択信号がビット同期GMPを指定するときは、スイッチ81は、クロック生成器62により生成されるクロック信号T#bを選択し、スイッチ82は、固定値15216を選択する。そして、コントローラ83は、ビット同期GMPでマッピングを行う。なお、マッピングモード選択信号は、例えば、ユーザまたはネットワーク管理者により設定される。

図19は、マッピング方式を選択可能なデマッピング回路の一例を示す。図19に示すデマッピング回路は、図13に示す非同期GMPまたは図15に示すビット同期GMPを選択的に使用することができる。各フレーマ90において、スイッチ91は、マッピングモード選択信号に応じて、クロック生成器49により生成されるクロック信号D#aまたはクロック生成器72により生成されるクロック信号D#bを選択する。スイッチ91により選択されたクロック信号は、クロック信号Dとして、バッファメモリ50からデータを読み出すために使用される。

マッピングモード選択信号が非同期GMPを指定するときは、スイッチ91は、クロック生成器49により生成されるクロック信号D#aを選択する。一方、マッピングモード選択信号がビット同期GMPを指定するときは、スイッチ91は、クロック生成器72により生成されるクロック信号D#bを選択する。なお、マッピングモード選択信号は、例えば、ユーザまたはネットワーク管理者により設定される。或いは、フレーマ90は、受信フレームのPT−PSI情報に基づいて、送信ノードにおいて非同期GMPまたはビット同期GMPのいずれが選択れているのかを判定してもよい。

なお、図18〜図19に示す実施例では、図11および図13に示す非同期GMPまたは図14および図15に示すビット同期GMPが選択される。ただし、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、例えば、図11および図13に示す非同期GMPまたは図16および図17に示すビット同期GMPが選択されるようにしてもよい。

次に、ODL4Cn.n/ODU4フレームからOTL4CnV.n/OTU4Vフレームへのマッピングの実施例を示す。以下の説明では、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームは、図20(a)に示すように、16X列×4行を有するものとする。ペイロード領域は、第17〜3824列に設けられている。そして、ODL4Cn.n/ODU4フレームは、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームのペイロードにマッピングされる。

ODL4Cn.n/ODU4フレームのビットレートは、以下の通りである。 (239/227)×99532800 [kbps] この場合、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームのビットレートは、以下のように設定される。 (16X/3804)×(239/227)×99532800 [kbps]

ここで、GMPにおいてCmのmが128(128ビット=16バイト)であるものとする。そうすると、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームのペイロードは、図20(b)に示すように、952個の16バイト語に分割される。そして、ODL4Cn.n/ODU4フレームデータは、16バイト毎にOTL4CnV.n/OTU4Vフレームのペイロードにマッピングされる。

ところが、ODL4Cn.n/ODU4フレームおよびOTL4CnV.n/OTU4Vフレームを処理するためのクロック信号の周波数は、それぞれ周波数偏差を有する。例えば、図9(a)において、ODU4#1〜ODU4#nのクロック周波数は、互いに異なっているかも知れない。また、OTU4V#1〜OTU4V#nのクロック周波数も、互いに異なっているかも知れない。クロック周波数の偏差は、例えば、発振器の特性のばらつき等に依存する。なお、OTNでは、±20ppmの周波数偏差が許容されている。

したがって、ODL4Cn.n/ODU4フレームからOTL4CnV.n/OTU4Vフレームへのマッピングにおいて、例えば、ODL4Cn.n/ODU4フレームのクロック周波数が標準値よりも低ければ、所定期間内にOTL4CnV.n/OTU4Vフレームへマッピングされるデータ量は想定値よりも少なくなる。反対に、ODL4Cn.n/ODU4フレームのクロック周波数が標準値よりも高ければ、所定期間内にOTL4CnV.n/OTU4Vフレームへマッピングされるデータ量は想定値よりも多くなる。

図21は、想定されるCmの範囲の一例を示す。Cm値は、OTL4CnV.n/OTU4Vフレームのペイロードにマッピングされるデータ量を、16バイト語の個数で表している。この例では、Cm=951がNominal値(又は、公称値)に相当する。また、クロック周波数偏差の許容範囲は±20ppmである。この場合、Cmは、950.962〜951.038の範囲内の値を採り得る。ただし、マッピングは16バイト語単位で行われるので、Cm値は整数である。したがって、この例では、Cm値は、950、951、952のいずれかに限定される。

このように、フレームを処理するためのクロック周波数が偏差を有するので、GMPのCm値は一意に決まるものではない。そこで、ODL4Cn.n/ODU4フレームのクロック周波数とOTL4CnV.n/OTU4Vフレームのクロック周波数との間の差分を調整するために、スタッフが使用される。なお、「調整」は、クロック信号の周波数偏差等に起因するクロック周波数差を吸収または補償する処理に相当する。

図22は、スタッフが配置される位置の一例を示す。この実施例では、Cm=950のときは、第1行の第17〜32列、および第3行の第17〜32列にそれぞれ1個の16バイトスタッフが挿入される。また、Cm=951のときは、第1行の第17〜32列に16バイトスタッフが挿入される。ただし、Cm=952のときは、スタッフは挿入されない。

たとえば、図11に示すフレーマ20においては、オーバヘッド挿入器26は、出力フレーム毎に、Cn検出器24により検出されたCn値に基づいてCm値を算出する。そして、オーバヘッド挿入器26は、その算出したCm値に対応する個数の16バイトスタッフを図22に示す位置に挿入する。このとき、オーバヘッド挿入器26は、Cn値を「16」または「m/n」で除算したときに得られる余りCnDを累積的に加算する。すなわち、ΣCnDが算出される。そして、オーバヘッド挿入器26は、算出したΣCnDに基づいて、必要に応じて、Cm値を調整する。Cm値が調整されると、それに応じて挿入されるスタッフの個数も調整される。

図23は、非同期GMPによるマッピングの一例を示す。この例では、4つのフレーム信号#1〜#4がマッピング回路100に入力される。4つの入力フレーム信号#1〜#4は、例えば、互いに異なるクロックで生成されたODU4#1〜ODU4#4である。ODU4#1、ODU4#2、ODU4#3、ODU4#4のクロック周波数は、それぞれ、f1、f2、f3、f4である。また、マッピング回路100において、各入力フレーム信号#1〜#4を出力フーレム信号#1〜#4へマッピングする回路は、例えば、図11に示すフレーマ20により実現される。

各入力フレーム信号(ODU4#1〜ODU4#4)は、それぞれ対応するバッファメモリに書き込まれる。各バッファメモリは、図11に示す実施例では、バッファメモリ22によって実現される。そして、各バッファメモリに格納されているフレーム信号は、周波数f0を有する共通クロック信号で読み出される。この共通クロック信号は、図11に示す実施例では、クロック信号Tに相当し、クロック生成器31により生成される。そして、バッファメモリから読み出されたフレーム信号は、それぞれ、OTU4Vフレームのペイロードにマッピングされる。

マッピング回路100は、各フレーム信号#1〜#4について、挿入されるスタッフの量を算出する。挿入されるスタッフの量は、上述したように、Cn値から算出されるCm値およびΣCnDにより決定される。ただし、この実施例では、入力フレーム信号#1〜#4のクロック周波数(f1、f2、f3、f4)は、互いに同じではない。このため、フレーム信号#1〜#4のCn値は同じではなく、この結果、フレーム信号#1〜#4に挿入されるスタッフの量も同じではない。

フレーム信号#1については、クロック周波数f1とクロック周波数f0との間の差を調整(または、吸収)するようにスタッフが挿入される。同様に、フレーム信号#2については、クロック周波数f2とクロック周波数f0との間の差を調整するようにスタッフが挿入される。また、フレーム信号#3については、クロック周波数f3とクロック周波数f0との間の差を調整するようにスタッフが挿入される。さらに、フレーム信号#4については、クロック周波数f4とクロック周波数f0との間の差を調整するようにスタッフが挿入される。図23に示す例では、ある時刻において、OTU4V#1に1個の16バイトスタッフが挿入され、OTU4V#2に2個の16バイトスタッフが挿入され、OTU4V#4に1個の16バイトスタッフが挿入されている。また、OTU4V#3にはスタッフは挿入されていない。

このように、実施形態の伝送方法によれば、互いに同期していない複数のフレーム信号は、バッファメモリから同じクロック信号で読み出されて、それぞれ対応するフレーム信号(OTU4V#1〜OTU4V#4)にマッピングされる。すなわち、出力フレーム信号は、互いにクロック同期が確立されている。

ここで、例えば、偏波多重光信号のH偏波でOTU4V#1を伝送し、V偏波でOTU4V#2を伝送するものとする。この場合、OTU4V#1とOTU4V#2との間でクロック同期が確立しているので、上述の偏波多重光信号を受信する光受信器は、各偏波からそれぞれ精度よくデータを再生できる。

なお、入力フレーム信号は、それぞれODL4Cn.nサブフレームであってもよい。この場合、各ODL4Cn.nサブフレームは、それぞれOTL4CnV.nサブフレームのペイロードにマッピングされる。ここで、例えば、ODU4C4フレームから得られるODL4C4.4サブフレーム#1〜#4がマッピング回路100に入力されるものとする。この場合、ODL4C4.4サブフレーム#1〜#4は、それぞれOTL4C4V.4サブフレーム#1〜#4にマッピングされ、異なる仮想レーンを介して伝送される。ところが、OTL4C4V.4サブフレーム#1〜#4は、互いにクロック同期が確立されている。したがって、中継ノードおよび/または受信ノードにおいて、ODL4C4.4サブフレーム#1〜#4を1つの信号として管理することは容易である。

図23に示すマッピング回路100は、非同期GMPでフレーム信号のマッピングを行う。ただし、実施形態の伝送装置は、非同期GMPに加えて、ビット同期GMPをサポートしてもよい。

図24は、ビット同期GMPによるマッピングの一例を示す。なお、入力フレーム信号#1〜#4は、図23および図24において同じであるものとする。ただし、図24に示すマッピング回路110において、各入力フレーム信号#1〜#4を出力フーレム信号#1〜#4へマッピングする回路は、たとえば、図16に示すフレーマ60により実現される。

各入力フレーム信号(ODU4#1〜ODU4#4)は、それぞれ対応するバッファメモリに書き込まれる。各バッファメモリは、図16に示す実施例では、バッファメモリ22によって実現される。そして、各バッファメモリに格納されているフレーム信号は、それぞれ、異なるクロックで読み出される。例えば、ODU4#1は、書き込みクロックの周波数f1を「16X/3084」倍することで得られる周波数f1で読み出される。他のフレーム信号を読み出すクロック信号も、同様の方法で生成される。そして、バッファメモリから読み出されたフレーム信号は、それぞれ、OTU4Vフレームのペイロードにマッピングされる。

このように、ビット同期GMPにおいては、バッファメモリからフレーム信号を読み出すためのクロック周波数は、そのフレーム信号をバッファメモリに書き込むためのクロック周波数の逓倍である。したがって、GMPのCm値を951に固定することができる。すなわち、各OTU4Vフレームには、1個の16バイトスタッフが挿入される。なお、図24に示すマッピング回路110においても、入力フレーム信号は、それぞれODL4Cn.nサブフレームであってもよい。

なお、図11、図14、図16に示すバッファメモリ22、図13、図15、図17に示すバッファメモリ50、図23および図24に示す各バッファメモリは、フレーム信号またはフレーム信号に含まれるデジタルデータ(情報)を格納する「メモリ」の一例である。「メモリ」を実現するための構成は、特に限定されるものではない。すなわち、「メモリ」は、デジタルデータを格納するための装置、デバイス、回路等により実現される。例えば、「メモリ」は、大規模なメモリ装置であってもよいし、フリップフロップ等の回路素子を組み合わせて実現してもよい。

図25は、マッピングおよび仮想レーンの実施例を示す。図25(a)においては、互いに同期していないODU4#1およびODU4#2は、マッピング回路100によってそれぞれOTU4V#1およびOTU4V#2にマッピングされる。このとき、マッピング回路100は、非同期GMPで上述のマッピングを行う。そして、OTU4V#1は、H偏波で伝送される16QAM変調光信号のための駆動信号に変換される。また、OTU4V#2は、V偏波で伝送される16QAM変調光信号のための駆動信号に変換される。これにより、約28GbaudのDP−16QAM光信号が生成される。このとき、OTU4V#1は、H偏波により生成される仮想レーンで伝送され、OTU4V#2は、V偏波により生成される仮想レーンで伝送される。

図25(b)においては、ODU4Cn(n=2)からODL4Cn.n#1およびODL4Cn.n#2が得られている。この場合、ODL4Cn.n#1およびODL4Cn.n#2は、互いに同期している。したがって、ODL4Cn.n#1およびODL4Cn.n#2は、マッピング回路110によってそれぞれOTL4CnV.n#1およびOTL4CnV.n#2にマッピングされる。このとき、マッピング回路110は、ビット同期GMPで上述のマッピングを行う。そして、OTL4CnV.n#1およびOTL4CnV.n#2は、図25(a)に示す実施例と同様に、DP−16QAM光信号で伝送される。

図25(c)においては、ODU4#1およびODU4#2は、図25(a)に示す例と同様に、マッピング回路100によってそれぞれOTU4V#1およびOTU4V#2にマッピングされる。ただし、図25(c)に示す例では、OTU4V#1は、DP−QPSK変調光信号のための駆動信号に変換された後に、サブキャリアSC1に割り当てられる。また、OTU4V#2は、DP−QPSK変調光信号のための駆動信号に変換された後に、サブキャリアSC2に割り当てられる。これにより、2つの波長を利用するWDM伝送が行われる。このとき、OTU4V#1は、サブキャリアSC1により生成される仮想レーンで伝送され、OTU4V#2は、サブキャリアSC2により生成される仮想レーンで伝送される。

図25(d)においては、互いに同期していないODU4#1〜ODU4#4は、マッピング回路100によってそれぞれOTU4V#1〜OTU4V#4にマッピングされる。そして、OTU4V#1は、H偏波で伝送される256QAM変調光信号のためのI成分信号に変換される。OTU4V#2は、H偏波で伝送される256QAM変調光信号のためのQ成分信号に変換される。OTU4V#3は、V偏波で伝送される256QAM変調光信号のためのI成分信号に変換される。OTU4V#4は、V偏波で伝送される256QAM変調光信号のためのQ成分信号に変換される。これにより、約28GbaudのDP−256QAM光信号が生成される。このとき、OTU4V#1は、H偏波および多値変調のI成分により生成される仮想レーンで伝送され、OTU4V#2は、H偏波および多値変調のQ成分により生成される仮想レーンで伝送され、OTU4V#3は、V偏波および多値変調のI成分により生成される仮想レーンで伝送され、OTU4V#4は、V偏波および多値変調のQ成分により生成される仮想レーンで伝送される。

図26は、伝送システム上の監視ポイントの一例を示す。図26に示す例では、ノード装置NE#1からノード装置NE#2、NE#3を介してノード装置NE#4へデータが伝送される。

End−to−End(すなわち、NE#1とNE#4との間)においては、ODUkP(Optical Data Unit-k Path monitoring level)でパスが監視される。また、ノード装置NE#1〜NE#3間では、ODUkT1(Optical Data Unit-k Tandem connection monitoring level 1)で接続監視が行われる。さらに、ノード装置NE#2〜NE#3間では、ODUkT2で接続監視が行われる。なお、図26に表記されている略字の意味は、以下の通りである。 OCh:Optical Channel with full functionality OMS:Optical Multiplex Section OTS:Optical Transmission Section

ここで、100Gbpsを超えるクライアントデータが伝送されるものとする。この場合、このクライアイントデータは、ODU4Cnにマッピングされる。そして、ODU4Cnは、上述したように、複数のODL4Cn.nに分解され、さらに複数のOTL4CnV.nサブフレームにマッピングされて伝送される。ただし、End−to−Endにおいては、ODU4Cnによって一元的にパスの監視および制御が行われる。

また、偏波多重および/またはWDMを利用して複数のOTL4CnV.nサブフレームが伝送される場合、波長分散、偏波モード分散、ノード装置内の光ファイバのルート遅延等に起因して、OTL4CnV.nサブフレーム間にスキューが発生し得る。伝送システムは、このスキューをP−CMEP(Path-Connection Monitoring End Point)で吸収または補償する。図26に示す例では、中継ノード(NE#2、NE#3)においてデスキューは実行されず、受信ノード(NE#4)においてデスキューが実行される。

デスキューは、FASおよびMFASを利用して行われる。この場合、スキュー量を検出する能力は、約150μ秒である。ただし、End−to−Endでサブフレーム間のデスキューを行う方式においては、LOA(Loss Of Alignment)検出能力の向上を考慮すると、伝送システムは、より大きなスキュー量を検出する能力を有することが好ましい。

そこで、実施形態の伝送システムは、MFI(Multi Frame Indicator)を利用してスキュー補償能力の向上を図る。一例としては、図27(a)に示すように、PM&TCM(Path Monitoring and Tandem Connection Monitoring)に「MFI1」および「MFI2」が追加される。MFI1/MFI2は、PM&TCMオーバヘッド内の未使用ビットであるLSBに追加される。

MFI1/MFI2は、16ビットカウンタとして使用される。例えば、256マルチフレームを形成するMFASがリセットされる毎に(すなわち、256フレーム毎に)、MFI1/MFI2がインクリメントされる。また、MFASが第1ステージとして使用され、MFI1/MFI2が第2ステージとして使用されるものとする。そうすると、スキュー量を検出する能力は、FAS/MFASのみを使用するケースと比較して、216倍に向上する。なお、他の実施例として、図27(b)に示すように、オーバヘッド内の未使用ビットを利用して「MFI1」および「MFI2」が送信されるようにしてもよい。

以上記載した各実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。 (付記1) 偏波多重または多値変調における複数の仮想レーンを介して送信ノード装置から受信ノード装置へ光信号を伝送する伝送方法であって、 前記送信ノード装置において、第1の周波数の第1のフレーム信号および第2の周波数の第2のフレーム信号を受信してメモリに格納し、 第3の周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、前記第1の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第1のフレーム信号にスタッフを挿入して第3のフレーム信号を生成し、 前記第3の周波数で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出し、前記第2の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第2のフレーム信号にスタッフを挿入して第4のフレーム信号を生成し、 前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を異なる仮想レーンを介して送信する ことを特徴とする伝送方法。 (付記2) 前記第3の周波数は、前記第1の周波数および前記第2の周波数よりも高い ことを特徴とする付記1に記載の伝送方法。 (付記3) 前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号は、互いに異なるクロック信号で生成されている ことを特徴とする付記1に記載の伝送方法。 (付記4) 前記第3のフレーム信号は、偏波多重光信号の一方の偏波で送信され、 前記第4のフレーム信号は、前記偏波多重光信号の他方の偏波で送信される ことを特徴とする付記1に記載の伝送方法。 (付記5) 前記第3のフレーム信号は、多値変調光信号の同相成分信号として送信され、 前記第4のフレーム信号は、多値変調光信号の直交成分信号として送信される ことを特徴とする付記1に記載の伝送方法。 (付記6) 前記仮想レーンは、偏波多重、多値変調、および波長分割多重により生成され、 前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号は、互いに異なる波長で送信される ことを特徴とする付記1に記載の伝送方法。 (付記7) 前記第3の周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号を読み出すために使用されるクロック信号は、前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号から独立して生成され、 前記第3のフレーム信号を生成するために挿入されるスタッフの量は、前記第3のフレーム信号のフレーム周期内に受信する前記第1のフレーム信号のデータ量に基づいて決定され、 前記第4のフレーム信号を生成するために挿入されるスタッフの量は、前記第4のフレーム信号のフレーム周期内に受信する前記第2のフレーム信号のデータ量に基づいて決定される ことを特徴とする付記1に記載の伝送方法。 (付記8) 前記第1のフレーム信号に同期するクロック信号から読出しクロック信号が生成され、 前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号は、それぞれ、前記読出しクロック信号で前記メモリから読み出される ことを特徴とする付記1に記載の伝送方法。 (付記9) 前記第1のフレーム信号に同期するクロック信号から第1の読出しクロック信号が生成され、 前記第2のフレーム信号に同期するクロック信号から第2の読出しクロック信号が生成され、 前記第1のフレーム信号は、前記第1の読出しクロック信号で前記メモリから読み出され、 前記第2のフレーム信号は、前記第2の読出しクロック信号で前記メモリから読み出される ことを特徴とする付記1に記載の伝送方法。 (付記10) 前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号は、それぞれ、フレーム同期信号を含み、 前記受信ノード装置は、前記送信ノード装置から前記受信ノード装置までの伝送において発生する、前記第1のフレーム信号と前記第2のフレーム信号との間のスキューを、前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号にそれぞれ挿入されているフレーム同期信号を用いて補償する ことを特徴とする付記1に記載の伝送方法。 (付記11) 偏波多重または多値変調における複数の仮想レーンを介して送信ノード装置から受信ノード装置へ光信号を伝送する伝送方法であって、 前記送信ノード装置において、第1の周波数偏差を有する第1のフレーム信号および第2の周波数偏差を有する第2のフレーム信号を受信してメモリに格納し、 指定された読出し周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、前記第1のフレーム信号の周波数と前記読出し周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第1のフレーム信号にスタッフを挿入して第3のフレーム信号を生成し、 前記読出し周波数で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出し、前記第2のフレーム信号の周波数と前記読出し周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第2のフレーム信号にスタッフを挿入して第4のフレーム信号を生成し、 前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を異なる仮想レーンを介して送信する ことを特徴とする伝送方法。 (付記12) 偏波多重または多値変調における複数の仮想レーンを介して光信号を送信する伝送装置であって、 第1の周波数の第1のフレーム信号および第2の周波数の第2のフレーム信号を格納するメモリと、 第3の周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、前記第1の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第1のフレーム信号にスタッフを挿入して第3のフレーム信号を生成する第1の生成部と、 前記第3の周波数で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出し、前記第2の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第2のフレーム信号にスタッフを挿入して第4のフレーム信号を生成する第2の生成部と、 前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を異なる仮想レーンを介して送信する送信器と、 を有することを特徴とする伝送装置。 (付記13) 前記第1のフレーム信号および前記第2のフレーム信号から独立してクロック信号を生成するクロック生成器をさらに有し、 前記第1の生成部は、前記クロック生成器により生成されるクロック信号で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、 前記第2の生成部は、前記クロック生成器により生成されるクロック信号で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出す ことを特徴とする付記12に記載の伝送装置。 (付記14) 偏波多重または多値変調における複数の仮想レーンを介して送信ノード装置から受信ノード装置へ光信号を伝送する伝送システムであって、 前記送信ノード装置は、 第1の周波数の第1のフレーム信号および第2の周波数の第2のフレーム信号を格納するメモリと、 第3の周波数で前記メモリから前記第1のフレーム信号を読み出し、前記第1の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第1のフレーム信号にスタッフを挿入して第3のフレーム信号を生成する第1の生成部と、 前記第3の周波数で前記メモリから前記第2のフレーム信号を読み出し、前記第2の周波数と前記第3の周波数との差分を調整するように、前記メモリから読み出した第2のフレーム信号にスタッフを挿入して第4のフレーム信号を生成する第2の生成部と、 前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を異なる仮想レーンを介して送信する送信器と、を有し、 前記受信ノード装置は、前記仮想レーンを介して前記第3のフレーム信号および前記第4のフレーム信号を受信する ことを特徴とする伝送システム。

1 伝送装置 2 クライアントカード 4 マッパ 5 フレーマ 7 ネットワークカード 11 フレーマ 12 DSP 20、40、60、70 フレーマ 22、50 バッファメモリ 23、47 コントローラ 31 クロック生成器 100、110 マッピング回路

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