コヒーレント光通信用受光デバイス

申请号 JP2018036427 申请日 2018-03-01 公开(公告)号 JP2018148210A 公开(公告)日 2018-09-20
申请人 住友電工デバイス・イノベーション株式会社; 发明人 米田 昌博; 増山 竜二; 沖本 拓也;
摘要 【課題】周 波数 応答特性をより高めることができるコヒーレント光通信用受光デバイスを提供する。 【解決手段】コヒーレント光通信用受光デバイス1Aは、光カプラ5と第1及び第2の受光素子6a〜6dとが共通の 基板 上にモノリシックに集積された導波路型光素子2と、 信号 増幅部3A,3Bと、第1及び第2の受光素子それぞれの一方の電極と信号増幅部の第1及び第2の信号入 力 用電極それぞれとを電気的に接続する第1及び第2の信号伝送用ボンディングワイヤ20a〜20jと、を備える。第1及び第2の受光素子の他方の電極は、第1の配線7aを介して互いに電気的に接続されている。第1の配線は、信号増幅部の第1のバイアス電圧供給用電極と電気的に接続されている。 【選択図】図1
权利要求

多モード干渉導波路型の光カプラと、前記光カプラと光学的に結合された第1及び第2の受光素子とが共通の基板上にモノリシックに集積された導波路型光素子と、 前記導波路型光素子と並んで配置された信号増幅部と、 前記第1及び第2の受光素子それぞれの一方の電極と前記信号増幅部の第1及び第2の信号入用電極それぞれとを電気的に接続する第1及び第2の信号伝送用ボンディングワイヤと、 を備え、 前記第1及び第2の受光素子は、前記導波路型光素子の第1及び第2の光導波路と並んで設けられ、前記信号増幅部側の前記第1及び第2の光導波路の端部に並んで配置されており、 前記第1及び第2の受光素子の他方の電極は、前記第1及び第2の受光素子の間に設けられた第1の配線を介して電気的に共通に接続されており、前記第1の配線は、第1の電圧供給用ボンディングワイヤを介して前記信号増幅部の第1のバイアス電圧供給用電極と電気的に接続されている、コヒーレント光通信用受光デバイス。前記導波路型光素子は、前記第1及び第2の受光素子と電気的に接続されていない基準電位用電極パッドを更に有し、 前記基準電位用電極パッドは、前記導波路型光素子の裏面側に設けられた基準電位配線とビアを介して電気的に接続されており、基準電位用ボンディングワイヤを介して前記信号増幅部の基準電位用電極パッドと電気的に接続されている、請求項1に記載のコヒーレント光通信用受光デバイス。前記第1の受光素子の前記他方の電極と前記第2の受光素子の前記他方の電極とが第1の共通電極によって構成され、前記第1の共通電極とコンタクトを成す半導体層が、前記第1の受光素子と前記第2の受光素子とにわたって延在している、請求項1または2に記載のコヒーレント光通信用受光デバイス。

说明书全文

本発明は、コヒーレント光通信用受光デバイスに関するものである。

特許文献1には、光導波路構造と導波路型フォトダイオード構造とが共通の基板上に集積された導波路型光素子に関する技術が記載されている。

特開2013−110207号公報

ネットワークトラフィックの急増に対応する為には、更なるビットレートの増大が必要である。このため、大容量化を実現可能な通信方式として、周波数利用効率が高く伝送時の分散耐性が高い、多値変調方式とデジタルコヒーレント受信方式とを組み合わせた伝送方式が展開されている。このような伝送方式では、光遅延、分岐、及び移相処理等を行う光復調回路と、多チャンネルのバランス受信用高速OE(Optical/Electrical)変換部とを含んで構成される高機能・高性能な受信フロントエンドとしてのコヒーレント光通信用受光デバイスが望まれる。

また、将来の光通信システムには、例えば400Gb/sといった更に高速な光通信技術が求められ、変調速度の更なる高速化(例えば64GBaud)や変調フォーマットの多値化(例えば64QAM)が必要とされている。従って、コヒーレント光通信用受光デバイスには、より高い周波数応答特性が求められる。

本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、周波数応答特性をより高めることができるコヒーレント光通信用受光デバイスを提供することを目的とする。

上述した課題を解決するために、一実施形態に係るコヒーレント光通信用受光デバイスは、多モード干渉導波路型の光カプラと、光カプラと光学的に結合された第1及び第2の受光素子とが共通の基板上にモノリシックに集積された導波路型光素子と、導波路型光素子と並んで配置された信号増幅部と、第1及び第2の受光素子それぞれの一方の電極と信号増幅部の第1及び第2の信号入用電極それぞれとを電気的に接続する第1及び第2の信号伝送用ボンディングワイヤと、を備え、第1及び第2の受光素子は、導波路型光素子の第1及び第2の光導波路と並んで設けられ、信号増幅部側の第1及び第2の光導波路の端部に並んで配置されており、第1及び第2の受光素子の他方の電極は、第1及び第2の受光素子の間に設けられた第1の配線を介して電気的に共通に接続されており、第1の配線は、第1の電圧供給用ボンディングワイヤを介して信号増幅部の第1のバイアス電圧供給用電極と電気的に接続されている。

本発明によれば、周波数応答特性をより高めることができるコヒーレント光通信用受光デバイスを提供できる。

図1は、本発明の一実施形態に係るコヒーレント光通信用受光デバイスの構成を示す平面図である。

図2は、図1に示されたII−II線に沿った断面を示している。

図3は、図1に示されたIII−III線に沿った断面を示している。

図4は、図3に示されたIV−IV線に沿った断面を部分的に示している。

図5は、第1変形例に係る導波路型光素子の構成を示す平面図である。

図6は、図5に示された導波路型光素子のVI−VI線に沿った断面図である。

図7は、第2変形例に係る導波路型光素子の構成を示す平面図である。

図8は、第3変形例に係る導波路型光素子の構成を示す平面図である。

図9は、図8に示された導波路型光素子のIX−IX線に沿った断面図である。

図10は、図8に示された導波路型光素子のX−X線に沿った断面図である。

図11は、比較例に係る受光デバイスの構成を示す平面図である。

図12は、図11に示すXII−XII線に沿った断面図である。

[本発明の実施形態の説明] 最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。一実施形態に係るコヒーレント光通信用受光デバイスは、多モード干渉導波路型の光カプラと、光カプラと光学的に結合された第1及び第2の受光素子とが共通の基板上にモノリシックに集積された導波路型光素子と、導波路型光素子と並んで配置された信号増幅部と、第1及び第2の受光素子それぞれの一方の電極と信号増幅部の第1及び第2の信号入力用電極それぞれとを電気的に接続する第1及び第2の信号伝送用ボンディングワイヤと、を備え、第1及び第2の受光素子は、導波路型光素子の第1及び第2の光導波路と並んで設けられ、信号増幅部側の第1及び第2の光導波路の端部に並んで配置されており、第1及び第2の受光素子の他方の電極は、第1及び第2の受光素子の間に設けられた第1の配線を介して電気的に共通に接続されており、第1の配線は、第1の電圧供給用ボンディングワイヤを介して信号増幅部の第1のバイアス電圧供給用電極と電気的に接続されている。

上記のコヒーレント光通信用受光デバイスにおいて、導波路型光素子は、第1及び第2の受光素子と電気的に接続されていない基準電位用電極パッドを更に有し、基準電位用電極パッドは、導波路型光素子の裏面側に設けられた基準電位配線とビアを介して電気的に接続されており、基準電位用ボンディングワイヤを介して信号増幅部の基準電位用電極パッドと電気的に接続されてもよい。

上記のコヒーレント光通信用受光デバイスにおいて、第1の受光素子の他方の電極と第2の受光素子の他方の電極とが第1の共通電極によって構成され、第1の共通電極とコンタクトを成す半導体層が、第1の受光素子と第2の受光素子とにわたって延在してもよい。

[本発明の実施形態の詳細] 本発明の実施形態に係るコヒーレント光通信用受光デバイスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の説明においてアンドープとは、例えば不純物濃度が1×1015cm−3以下といった極めて低い濃度であることをいう。

本発明の一実施形態は、主にコヒーレント光通信システムに使用される90°ハイブリッドとして機能する多モード干渉導波路(Multi-Mode-Interferometer:MMI)がモノリシック集積された導波路型光素子を備えるコヒーレント光通信用受光デバイスに関するものであり、特に導波路型光素子と後段の信号増幅部による受信フロントエンドの高周波応答特性の高速化及び広帯域化に関するものである。

図1は、本発明の一実施形態に係るコヒーレント光通信用受光デバイス(以下、単に受光デバイスという)の構成を示す平面図である。図2は、図1に示されたII−II線に沿った断面を示している。図3は、図1に示されたIII−III線に沿った断面を示している。図4は、図3に示されたIV−IV線に沿った断面を部分的に示している。

図1に示されるように、本実施形態の受光デバイス1Aは、導波路型光素子2と、信号増幅部3A,3Bとを備えている。導波路型光素子2は、略矩形状といった平面形状を有しており、例えばInPといった化合物半導体から成る基板上に光導波路が形成されて成る。導波路型光素子2は、2つの入力ポート4a,4bと、光カプラ5とを有している。また、導波路型光素子2は、該基板上に形成された受光素子6a〜6dを更に有している。すなわち、導波路型光素子2は、光カプラ5と受光素子6a〜6dとが共通基板上にモノリシックに集積された構造を備えている。

導波路型光素子2は、所定の方向Aに沿って延びる一対の端縁2a,2bを有している。2つの入力ポート4a,4bは、導波路型光素子2の端縁2a,2bのうち、一方の端縁2aに設けられている。2つの入力ポート4a,4bのうち一方の入力ポート4aには、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying:4位相偏移変調)方式によって変調された4つの信号成分を含む光信号Laが受光デバイス1Aの外部より入力される。また、他方の入力ポート4bには、局部発振光Lbが入力される。入力ポート4a,4bそれぞれは、光導波路8a,8bそれぞれを介して光カプラ5と光学的に結合されている。なお、光導波路8a,8bは、屈折率が比較的大きい材料(例えばInGaAsP)から成るコア層と、屈折率が該コア層よりも小さい材料(例えばInP)から成り該コア層を覆うクラッド層とによって好適に構成される。

光カプラ5は、90°光ハイブリッドを構成する。すなわち、光カプラ5は、MMIカプラによって構成されており、光信号Laと局部発振光Lbとを相互に干渉させることによって、光信号Laを、QPSK方式によって変調された4つの信号成分Lc1〜Lc4それぞれに分岐する。

受光素子6a及び6cは、それぞれ本実施形態における第1の受光素子である。また、受光素子6b及び6dは、それぞれ本実施形態における第2の受光素子である。受光素子6a〜6dは、PINフォトダイオードとしての構成を有しており、導波路型光素子2の信号増幅部3A,3B側の端縁2bに沿って、この順で並んで配置されている。導波路型光素子2上には、受光素子6a〜6dのアノード(一方の電極)に電気的に接続された信号出力用電極パッド21a〜21dが設けられている。信号出力用電極パッド21a〜21dは、導波路型光素子2の端縁2bに沿って、方向Aに沿って並んで設けられている。

導波路型光素子2は、信号伝送用ボンディングワイヤ20a〜20dを更に有する。信号伝送用ボンディングワイヤ20a,20cは本実施形態における第1の信号伝送用ボンディングワイヤであり、信号伝送用ボンディングワイヤ20b,20dは本実施形態における第2の信号伝送用ボンディングワイヤである。信号伝送用ボンディングワイヤ20a〜20dの各一端は、信号出力用電極パッド21a〜21dそれぞれに接合されている。信号伝送用ボンディングワイヤ20a〜20dの各他端は、信号増幅部3A,3Bの信号入力用電極パッド61a〜61dそれぞれに接合されている。すなわち、信号伝送用ボンディングワイヤ20a〜20dそれぞれは、受光素子6a〜6dそれぞれのアノードと、信号増幅部3A,3Bの信号入力用電極パッド61a〜61dそれぞれとを電気的に接続する。

受光素子6a〜6dのカソード(他方の電極)には、一定のバイアス電圧が供給される。受光素子6a〜6dそれぞれは、光導波路8c〜8fそれぞれを介して光カプラ5の4つの出力端と光学的に結合されている。具体的には、受光素子6a〜6dは、導波路型光素子2の光導波路8c〜8fと並んで設けられ、信号増幅部3A,3B側の光導波路8c〜8fの端部に並んで配置されている。受光素子6a〜6dそれぞれは、4つの信号成分Lc1〜Lc4それぞれを光カプラ5から受け、これら信号成分Lc1〜Lc4それぞれの光強度に応じた電気信号(光電流)を生成する。

受光素子6a,6bのカソードは、受光素子6a,6bの間に設けられたバイアス配線7a(第1の配線)を介して電気的に共通に接続されている。バイアス配線7aは、導波路型光素子2の端縁2bに沿って、方向Aに延びている。方向Aにおけるバイアス配線7aの中央部は、バイアス電圧入力用電極パッド23bと電気的に接続されている。バイアス電圧入力用電極パッド23bには、第1の電圧供給用ボンディングワイヤ20iの一端が接合されており、電圧供給用ボンディングワイヤ20iの他端は、信号増幅部3Aの第1のバイアス電圧供給用電極パッド62bに接合されている。すなわち、バイアス配線7aは、電圧供給用ボンディングワイヤ20iを介してバイアス電圧供給用電極パッド62bと電気的に接続されている。

受光素子6c,6dのカソードは、受光素子6c,6dの間に設けられたバイアス配線7b(第2の配線)を介して電気的に共通に接続されている。バイアス配線7bは、導波路型光素子2の端縁2bに沿って、方向Aに延びている。方向Aにおけるバイアス配線7bの中央部は、バイアス電圧入力用電極パッド23eと電気的に接続されている。バイアス電圧入力用電極パッド23eには、第2の電圧供給用ボンディングワイヤ20jの一端が接合されており、電圧供給用ボンディングワイヤ20jの他端は、信号増幅部3Bの第2のバイアス電圧供給用電極パッド62eに接合されている。すなわち、バイアス配線7bは、電圧供給用ボンディングワイヤ20jを介してバイアス電圧供給用電極パッド62eと電気的に接続されている。

導波路型光素子2は、基準電位(GND)用電極パッド23a,23c,23d,及び23fを更に有する。基準電位用電極パッド23a,23cそれぞれは、受光素子6a〜6dとは電気的に接続されておらず、ボンディングワイヤ20e,20fそれぞれを介して、信号増幅部3Aの基準電位用電極パッド62a,62cそれぞれと電気的に接続されている。基準電位用電極パッド23d,23fそれぞれは、受光素子6a〜6dとは電気的に接続されておらず、ボンディングワイヤ20g,20hそれぞれを介して、信号増幅部3Bの基準電位用電極パッド62d,62fそれぞれと電気的に接続されている。

導波路型光素子2において、電極パッド23a〜23fは、端縁2bに沿ってこの順に並んで配置されている。また、信号増幅部3A及び3Bにおいて、電極パッド62a〜62fは、端縁2bに沿ってこの順に並んで配置されている。更に、導波路型光素子2において、電極パッド21aは電極パッド23aと電極パッド23bとの間に配置されており、電極パッド21bは電極パッド23bと電極パッド23cとの間に配置されている。電極パッド21cは電極パッド23dと電極パッド23eとの間に配置されており、電極パッド21dは電極パッド23eと電極パッド23fとの間に配置されている。また、信号増幅部3A及び3Bにおいて、電極パッド61aは電極パッド62aと電極パッド62bとの間に配置されており、電極パッド61bは電極パッド62bと電極パッド62cとの間に配置されている。電極パッド61cは電極パッド62dと電極パッド62eとの間に配置されており、電極パッド61dは電極パッド62eと電極パッド62fとの間に配置されている。このような電極パッドの配置は、2つの基準電位線の間に信号線が配置されるコプレーナ伝送線路を模倣している。これにより、特に高周波成分の信号品質の劣化を抑制することができる。

また、図2及び図3に示されるように、基準電位用電極パッド23a,23c,23d,及び23fは、基板10を貫通するビア51に接続されている。更に、ビア51は、基板10の裏面と共に、裏面金属膜50によって覆われている。ビア51は、金属製の導電材であり、例えばAuメッキである。導波路型光素子2と信号増幅部3A,3Bとは、基準電位に直接接続された基板の上に実装されるので、基準電位用電極パッド23a,23c,23d,及び23fは、短いパスを経由して基準電位に接続される。

信号増幅部3A及び3Bは、受光素子6a〜6dから出力された電気信号(光電流)を増幅する増幅器(TIA:Trans Impedance Amplifier)である。信号増幅部3A及び3Bは、導波路型光素子2に対して端縁2b側に並んで配置されている。信号増幅部3Aは、前述したように2つの信号入力用電極パッド61a及び61bを有しており、信号入力用電極パッド61a及び61bに入力された電気信号の差動増幅を行って一つの電圧信号を生成する。また、信号増幅部3Bは、前述したように2つの信号入力用電極パッド61c及び61dを有しており、信号入力用電極パッド61c及び61dに入力された電気信号の差動増幅を行って一つの電圧信号を生成する。なお、信号入力用電極パッド61a,61cは本実施形態における第1の信号入力用電極であり、信号入力用電極パッド61b,61dは本実施形態における第2の信号入力用電極である。

図2には受光素子6a,6bの断面構造が示されており、図3には受光素子6c,6dの断面構造が示されている。また、図4には、受光素子6dと光導波路8fとの接合部分の断面構造が示されているが、他の接合部分(受光素子6aと光導波路8cとの接合部分、受光素子6bと光導波路8dとの接合部分、及び受光素子6cと光導波路8eとの接合部分)の断面構造もこれと同様である。図4に示されるように、受光素子6a〜6d及び光導波路8c〜8fは、共通の基板10上に集積されている。基板10は、例えば半絶縁性のInP基板である。

受光素子6a〜6dの断面構造について説明する。図2及び図3に示されるように、受光素子6a〜6dは、基板10上に設けられたn型(第1導電型)バッファ層11と、n型バッファ層11の領域D(図4参照)上に設けられた導波路型フォトダイオード構造19とを有している。導波路型フォトダイオード構造19は、n型バッファ層11上に設けられた光吸収層13、光吸収層13上に設けられたp型(第2導電型)クラッド層14、及びp型クラッド層14上に設けられたp型コンタクト層15を有している。

n型バッファ層11は、例えばSiドープInP層である。n型バッファ層11のSiドーピング濃度は、例えば1×1017cm−3以上である。n型バッファ層11の厚さは、例えば1μm〜2μmである。図2に示すように、受光素子6a及び受光素子6bのn型バッファ層11は、受光素子6aと受光素子6bとにわたって延在している。言い換えれば、受光素子6aと受光素子6bとの間のn型バッファ層11は、エッチングにより除去されることなく残存している。これと同様に、図3に示すように、受光素子6c及び受光素子6dのn型バッファ層11は、受光素子6cと受光素子6dとにわたって延在している。言い換えれば、受光素子6cと受光素子6dとの間のn型バッファ層11は、エッチングにより除去されることなく残存している。

光吸収層13は、例えばアンドープInGaAs層、若しくはSiドーピング濃度が3×1016cm−3以下である低濃度n型InGaAs層である。光吸収層13の厚さは、例えば0.1μm〜0.4μmである。p型クラッド層14は、例えばZnドープInP層である。p型クラッド層14のZnドーピング濃度は、例えば2×1017cm−3以上である。p型クラッド層14の厚さは、例えば1μm〜2.5μmである。p型コンタクト層15は、例えばZnドープInGaAs層である。p型コンタクト層15のZnドーピング濃度は、例えば1×1018cm−3以上である。p型コンタクト層15の厚さは、例えば0.1μm〜0.3μmである。

なお、光吸収層13とn型バッファ層11との間に、光吸収層13とn型バッファ層11との中間のバンドギャップを有するヘテロエネルギー障壁(ΔEc: Conduction band(伝導帯))緩和層が設けられてもよい。このヘテロエネルギー障壁緩和層は、アンドープか、若しくはSi濃度が1×1016cm−3以下の低濃度n型であり、例えばバンドギャップ波長が1.4μmのInGaAsP層である。或いは、光吸収層13とn型バッファ層11との間に、両層間のヘテロエネルギー障壁(ΔEc: Conduction band(伝導帯))を緩和させる組成グレーデッド(傾斜)層が設けられてもよい。この組成グレーデッド層は、例えば2層のアンドープまたはSiドープInGaAsPからなり、2層それぞれのバンドギャップ波長は例えば1.3μm及び1.1μmである。Si濃度は1×1016cm−3以下である。また、光吸収層13とp型クラッド層14との間には、高速応答を実現するため少数キャリア(ホール)の走行遅延低減を目的としてInGaAsP層が設けられてもよい。また、光吸収層13とp型クラッド層14との間に、両層間のヘテロエネルギー障壁(ΔEv:Valence band(価電子帯))を緩和させる組成グレーデッド(傾斜)層が設けられてもよい。この組成グレーデッド層は、例えば2層のアンドープまたはZnドープInGaAsPからなり、2層それぞれのバンドギャップ波長は例えば1.3μm及び1.1μmである。Zn濃度は1×1017cm−3以下である。

n型バッファ層11の一部、光吸収層13、p型クラッド層14、及びp型コンタクト層15は、所定の光導波方向(本実施形態では図1の方向B)に延びるメサ構造を構成しており、このメサ構造は、一対の側面を有している。このメサ構造の一対の側面は、例えばFeドープInPといった半絶縁性材料からなる埋込領域18によって埋め込まれている。光導波方向と直交する方向におけるメサ構造の幅は、例えば1.5〜3μmである。メサ構造の高さは、例えば2〜3.5μmである。

受光素子6a〜6dは、2層の絶縁膜16,17を更に有している。絶縁膜16,17は、メサ構造の上面から埋込領域18上にかけて設けられて、これらを覆って保護している。絶縁膜16,17は、例えば絶縁性シリコン化合物(SiN、SiON、またはSiO2)膜である。

また、絶縁膜16,17は、メサ構造の上面に開口を有しており、該開口により絶縁膜16,17から露出したp型コンタクト層15の上には、p型オーミック電極31が設けられている。p型オーミック電極31は、例えばAuZn若しくはPtとp型コンタクト層15との合金からなる。そして、p型オーミック電極31上には、配線32が設けられている。配線32は、光導波方向(第2の方向B)に延びており、p型オーミック電極31と信号出力用電極パッド21c,21dとを電気的に接続する。配線32は例えばTiW/Au若しくはTi/Pt/Auといった積層構造を有しており、信号出力用電極パッド21c,21dは例えばAuメッキによって形成される。

図2に示すように、絶縁膜16,17は、受光素子6a,6bのメサ構造の間に位置するn型バッファ層11の上にも、別の開口を有している。該開口により絶縁膜16,17から露出したn型バッファ層11の上には、カソードとしてのn型オーミック電極41が設けられており、n型バッファ層11とコンタクトを成している。このn型オーミック電極41は、本実施形態における第1の共通電極であって、受光素子6a,6bに共通のカソードである。n型オーミック電極41は、受光素子6a,6bのメサ構造間の中央部を跨いで、方向Aに沿って延びている。

図3に示すように、絶縁膜16,17は、受光素子6c,6dのメサ構造の間に位置するn型バッファ層11の上にも、別の開口を有している。該開口により絶縁膜16,17から露出したn型バッファ層11の上には、カソードとしてのn型オーミック電極42が設けられており、n型バッファ層11とコンタクトを成している。このn型オーミック電極42は、本実施形態における第2の共通電極であって、受光素子6c,6dに共通のカソードである。n型オーミック電極42は、受光素子6c,6dのメサ構造間の中央部を跨いで、方向Aに沿って延びている。

n型オーミック電極41,42は、例えばAuGe若しくはAuGeNiとn型バッファ層11との合金からなる。そして、n型オーミック電極41上にはバイアス配線7aが設けられており、n型オーミック電極42上にはバイアス配線7bが設けられている。前述したように、バイアス配線7aは、受光素子6a,6bのカソードを互いに電気的に接続する配線である。バイアス配線7bは、受光素子6c,6dのカソードを互いに電気的に接続する配線である。バイアス配線7a,7bは、導波路型光素子2の端縁2bに沿って、方向Aに延びている。バイアス配線7a,7bは例えばTiW/Au若しくはTi/Pt/Auといった積層構造を有する。

続いて、光導波路8c〜8fの断面構造について説明する。なお、光導波路8c及び8eは第1の光導波路の一例であり、光導波路8d及び8fは第2の光導波路の一例である。図4には、光導波路8fの光導波方向に垂直な断面の構造が含まれている。他の光導波路8c〜8eは、光導波路8fと同様の断面構造を有している。光導波路8fは、基板10上に設けられたn型バッファ層11と、n型バッファ層11の領域Dと隣接する領域E上に設けられた光導波路構造80とを含んで構成されている。光導波路構造80は、n型バッファ層11上に設けられた光導波コア層81と、光導波コア層81上に設けられたクラッド層82とを含んで構成されている。

n型バッファ層11は、受光素子6dと共通の半導体層であり、光導波路8fにおいては下部クラッド層として機能する。n型バッファ層11は、受光素子6dにおける基板10上から、光導波路8fにおける基板10上にわたって延在している。

光導波路8fと受光素子6dとはバットジョイント構造を有しており、光導波コア層81と光吸収層13とは互いに接している。これにより、光導波コア層81と光吸収層13とは互いに光学的に結合されている。光導波コア層81は、屈折率がn型バッファ層11よりも大きく且つバッファ層11と格子整合できる材料(例えばInGaAsP)からなる。一例では、光導波コア層81のInGaAsPのバンドギャップ波長は1.05μmである。光導波コア層81の厚さは、例えば0.3μm〜0.5μmである。クラッド層82は、屈折率が光導波コア層81よりも小さく且つ光導波コア層81と格子整合できる材料(例えばアンドープInP)からなる。クラッド層82の厚さは例えば1μm〜3μmであり、クラッド層82の上面の高さとp型コンタクト層15の上面の高さとは互いに揃っている。n型バッファ層11の一部、光導波コア層81、及びクラッド層82は、所定の光導波方向に延びるメサ構造を構成している。バッファ層11及びクラッド層82と光導波コア層81との屈折率差、並びにこのメサ構造によって、光導波コア層81内に光信号が閉じ込められ、光信号を受光素子6dへ伝搬することができる。なお、このメサ構造の側面及び上面は、2層の絶縁膜16,17(図2、図3を参照)に覆われることによって保護されている。

以上の構成を備える本実施形態の受光デバイス1Aによって得られる効果について説明する。図11は、比較例に係る受光デバイス100の構成を示す平面図である。また、図12は、図11に示すXII−XII線に沿った断面図である。なお、図12には受光素子6c,6dのみ示されているが、受光素子6a,6bの構成もこれらと同様である。以下、受光デバイス100の構成について、受光デバイス1Aと異なる点のみ説明する。

図12に示すように、受光デバイス100の導波路型光素子102では、受光素子6a〜6dのカソードがそれぞれ電気的に分離している。すなわち、受光素子6a〜6dのn型バッファ層11はそれぞれの間に形成された溝によって互いに分割されており、それぞれの上には、絶縁膜16,17の開口を介してn型オーミック電極43が設けられている。更に、n型オーミック電極43の上にはバイアス配線44が設けられている。

また、図11に示すように、導波路型光素子102は、容量素子部9a〜9dを有している。容量素子部9a〜9dは、下部金属層、上部金属層、および下部金属層と上部金属層との間に挟まれた絶縁膜45によって構成される、いわゆるMIM(Metal-Insulator-Metal)キャパシタである。容量素子部9a〜9dそれぞれは、受光素子6a〜6dそれぞれのカソードにバイアス電圧を供給するバイアス配線44(図12参照)と、基準電位配線との間に電気的に接続される。バイアス配線44は、容量素子部9a〜9dの下部金属層として用いられる。また、容量素子部9a〜9dの上部金属層46は、光導波路型受光素子2の端縁2bに沿って配置された基準電位側電極パッド23a,23c,23d,23fへ引き出されるか、若しくは基準電位側電極パッド23a,23c,23d,23fになる。基準電位側電極パッド23a,23c,23d,23fは、基板10を貫通するビア(不図示)を介して、基板10の裏面に設けられた裏面金属膜50(基準電位配線)と電気的に接続される。容量素子部9a〜9dの下部金属層44は、基板10の内側に向けて延びている。これらの容量素子部9a〜9dによって、受光素子6a〜6dのカソードと、図示しないバイパスコンデンサとの間のインダクタンス成分を設計的に揃えることができる。

容量素子部9a〜9dそれぞれは、下部金属層44に接続されたバイアス電圧側電極パッド22a〜22dそれぞれを有している。基準電位側電極パッド23a〜23dは、方向Aと交差する(例えば直交する)方向Bにおいて、バイアス電圧側電極パッド22a〜22dと導波路型光素子2の端縁2bとの間に配置されている。

バイアス電圧側電極パッド22a〜22dそれぞれには、ボンディングワイヤ20p〜20sそれぞれの一端が接続されている。ボンディングワイヤ20p〜20sそれぞれの他端は、図示しないバイアス電圧源と電気的に接続されている。ボンディングワイヤ20p〜20sは、受光素子6a〜6dそれぞれにバイアス電圧を供給する配線の一部を構成する。

以上の構成を備える受光デバイス100は、以下のような課題を有する。前述したように、例えば400Gb/sを超えるコヒーレント光通信システムに向けては、さらなる変調速度の高速化が求められており、コヒーレント光通信用の受光デバイスには、より高い周波数応答性能が望まれる。しかしながら、図11に示された信号伝送用ボンディングワイヤ20a〜20dや基準電位用ボンディングワイヤ20e〜20hには高周波電気信号が通る為、ワイヤインダクタンス成分による周波数応答特性の劣化が生じてしまう。

そこで、本実施形態では、図1に示すように、差動出力を構成する受光素子6a,6bのカソードを、バイアス配線7aを介して互いに電気的に接続する。同様に、差動出力を構成する受光素子6c,6dのカソードを、バイアス配線7bを介して互いに電気的に接続する。そして、バイアス配線7aを、電圧供給用ボンディングワイヤ20iを介して信号増幅部3Aのバイアス電圧供給用電極パッド62bと電気的に接続し、バイアス配線7bを、電圧供給用ボンディングワイヤ20jを介して信号増幅部3Bのバイアス電圧供給用電極パッド62eと電気的に接続する。このような構成によれば、受光素子6a〜6dと信号増幅部3A,3Bとを接続するボンディングワイヤの本数を減らすことができ、インダクタンス成分の低減による周波数応答特性の広帯域化に寄与できる。

また、導波路型光素子2に、受光素子6a〜6dと接続していない高周波GND用の電極パッド23a,23c,23d,及び23fを設ける。そして、電極パッド23a,23c,23d,及び23fを、導波路型光素子2に設けられた裏面金属膜50とビア51を介して電気的に接続し、且つ、基準電位用ボンディングワイヤ20e〜20hを介して信号増幅部3A,3Bの基準電位用電極パッド62a,62c,62d,62fと電気的に接続する。これにより、受光素子6a〜6dの高周波特性への影響を抑えつつ、受光素子6a〜6d及び信号増幅部3A,3Bを含む受光デバイス全体の高周波GNDを補強することができる。

(第1変形例) 図5は、上記実施形態の第1変形例に係る導波路型光素子2Aの構成を示す平面図である。また、図6は、図5に示された導波路型光素子2AのVI−VI線に沿った断面図である。図5及び図6に示されるように、本変形例の導波路型光素子2Aは、上記実施形態の導波路型光素子2の構成に加えて、溝24を更に有する。溝24は、n型バッファ層11を分割するための溝である。本変形例の溝24は、光導波路8dと光導波路8eとの間に設けられている。

より詳細には、溝24の一部(第1部分24a)は、受光素子6bにおける受光素子6c側の側面近傍から、光導波路8dにおける光導波路8e側の側面に沿って、直線状に延びている。また、溝24の別の一部(第2部分24b)は、受光素子6cにおける受光素子6b側の側面近傍から、光導波路8eにおける光導波路8d側の側面に沿って、直線状に延びている。そして、第1部分24a及び第2部分24bの各一端は、光導波路8d,8eの途中(例えば光導波路8d,8eの長手方向の中心付近)まで延びており、溝24の更に別の部分24c(光導波路8dの近傍から光導波路8eの近傍まで直線状に延びる部分)によって互いに連結されている。なお、第1部分24a及び第2部分24bの各他端は、導波路型光素子2Aの側縁まで延びている。溝24は、例えばn型バッファ層11をエッチングにより部分的に除去することによって形成される。

上記実施形態の構成では、受光素子6a及び6bと、受光素子6c及び6dとの間のn型バッファ層11がエッチングにより除去されており(図2及び図3を参照)、受光素子6a及び6bと、受光素子6c及び6dとの電気的な分離が図られている。しかし、受光素子6a及び6bの間、並びに受光素子6c及び6dの間に共通のバイアス配線7a,7bが設けられているので、受光素子6a及び6bと、受光素子6c及び6dとの間の電気抵抗が低下し、高周波クロストークが生じる虞がある。そこで本変形例では、光導波路8dと光導波路8eとの間のn型バッファ層11を溝24によって分割することにより、受光素子6bと受光素子6cとの間の電気抵抗をより増大させている。これにより、受光素子6a及び6bと、受光素子6c及び6dとの間の電気抵抗の低下を抑え、高周波クロストークを抑制できる。

(第2変形例) 図7は、上記実施形態の第2変形例に係る導波路型光素子2Bの構成を示す平面図である。本変形例の導波路型光素子2Bは、上記第1変形例の溝24に代えて、溝25を有する。溝25は、n型バッファ層11を分割するための溝である。本変形例の溝25は、光導波路8dと光導波路8eとの間に設けられている。

溝25の形状は、次の点を除いて第1変形例の溝24と同様である。本変形例の溝25は、第1変形例の溝24と同様に、受光素子6bにおける受光素子6c側の側面近傍から、光導波路8dにおける光導波路8e側の側面に沿って延びる第1部分25aを有するが、この第1部分25aは、第1変形例の第1部分24aと比較してより光カプラ5に近い位置まで延びている。同様に、本変形例の溝25は、第1変形例の溝24と同様に、受光素子6cにおける受光素子6b側の側面近傍から、光導波路8eにおける光導波路8d側の側面に沿って延びる第2部分25bを有するが、この第2部分25bは、第1変形例の第2部分24bと比較してより光カプラ5に近い位置まで延びている。そして、第1部分25aと第2部分25bとが、光カプラ5の近傍において互いに連結している。このように、溝25が光カプラ5に近い位置まで延びることにより、電流の流れる経路を狭めて制限し、受光素子6a及び6bと、受光素子6c及び6dとの間の電気抵抗の低下をより効果的に抑え、高周波クロストークを抑制できる。

(第3変形例) 図8は、上記実施形態の第3変形例に係る導波路型光素子2Cの構成を示す平面図である。図9は、図8に示された導波路型光素子2CのIX−IX線に沿った断面図である。図10は、図8に示された導波路型光素子2CのX−X線に沿った断面図である。本変形例の導波路型光素子2Cは、上記第2変形例の溝25に加えて、更に溝26,27を有する。溝26,27は、n型バッファ層11を分割するための溝である。溝26は、光導波路8cと光導波路8dとの間に設けられている。溝27は、光導波路8eと光導波路8fとの間に設けられている。なお、本変形例の導波路型光素子2Cは、溝26,27のいずれか一方のみを有していても良い。

溝26の一部(第1部分26a)は、受光素子6aにおける受光素子6b側の側面近傍から、光導波路8cにおける光導波路8d側の側面に沿って延びている。また、溝26の別の一部(第2部分26b)は、受光素子6bにおける受光素子6a側の側面近傍から、光導波路8dにおける光導波路8c側の側面に沿って延びている。そして、第1部分26a及び第2部分26bの各一端は、光カプラ5に近い位置まで延びており、光カプラ5の近傍において互いに連結している。なお、第1部分26aの他端は導波路型光素子2Cの側縁まで延びており、第2部分26bの他端は溝25の第1部分25aの他端と連結している。溝26は、例えばn型バッファ層11をエッチングにより部分的に除去することによって形成される。

溝27の一部(第1部分27a)は、受光素子6cにおける受光素子6d側の側面近傍から、光導波路8eにおける光導波路8f側の側面に沿って延びている。また、溝27の別の一部(第2部分27b)は、受光素子6dにおける受光素子6c側の側面近傍から、光導波路8fにおける光導波路8e側の側面に沿って延びている。そして、第1部分27a及び第2部分27bの各一端は、光カプラ5に近い位置まで延びており、光カプラ5の近傍において互いに連結している。なお、第2部分27bの他端は導波路型光素子2Cの側縁まで延びており、第1部分27aの他端は溝25の第2部分25bの他端と連結している。溝27は、例えばn型バッファ層11をエッチングにより部分的に除去することによって形成される。

本変形例のように、光導波路8cと光導波路8dとの間、及び光導波路8eと光導波路8fとの間のうち少なくとも一方に、n型バッファ層11を分割するための溝26(27)が更に設けられてもよい。これにより、電流の流れる経路をより狭めて制限し、受光素子6a及び6bと、受光素子6c及び6dとの間の電気抵抗の低下を更に効果的に抑え、高周波クロストークを格段に抑制できる。

以上、本発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において変更可能である。例えば、上述した実施形態及び各変形例を、必要な目的及び効果に応じて互いに組み合わせてもよい。また、上記実施形態の光導波コア層81の組成は、InGaAsP系に限定されるものではなく、例えば、AlGaInAs系でも良い。また、上記実施形態及び各変形例においては、第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としてもよい。すなわち、バッファ層11がp型であり、クラッド層14及びコンタクト層15がn型であってもよい。また、上記実施形態では、共通の基板10上に光導波路8a〜8f及び受光素子6a〜6dが集積された構成を例示したが、基板10上に、他のInP系電子デバイス(例えば、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)、キャパシタ及び抵抗を含む光電変換回路が更に集積されてもよい。

1A…受光デバイス、2,2A,2B,2C…導波路型光素子、2a,2b…端縁、3A,3B…信号増幅部、4a,4b…入力ポート、5…光カプラ、6a〜6d…受光素子、7a,7b…バイアス配線、8a〜8f…光導波路、9a〜9d…容量素子部、10…基板、11…n型バッファ層、13…光吸収層、14…p型クラッド層、15…p型コンタクト層、16,17…絶縁膜、18…埋込領域、19…導波路型フォトダイオード構造、20a〜20d…信号伝送用ボンディングワイヤ、20e〜20h…基準電位用ボンディングワイヤ、20i,20j…電圧供給用ボンディングワイヤ、20p〜20s…ボンディングワイヤ、21a〜21d…信号出力用電極パッド、22a〜22d…バイアス電圧側電極パッド、23a,23c,23d,23f…基準電位用電極パッド、23b,23e…バイアス電圧入力用電極パッド、24〜27…溝、24a,25a,26a,27a…第1部分、24b,25b,26b,27b…第2部分、24c…部分、31…p型オーミック電極、32…配線、41〜43…n型オーミック電極、44…バイアス配線、45…絶縁膜、46…上部金属層、51…ビア、61a〜61d…信号入力用電極パッド、62a,62c,62d,62f…基準電位用電極パッド、62b,62e…バイアス電圧供給用電極パッド、80…光導波路構造、81…光導波コア層、82…クラッド層、La…光信号、Lb…局部発振光、Lc1〜Lc4…信号成分。

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