情報の符号化および復号

申请号 JP2014148783 申请日 2014-07-22 公开(公告)号 JP2014209794A 公开(公告)日 2014-11-06
申请人 エコール・ポリテクニーク・フェデラル・ドゥ・ローザンヌ (ウ・ペ・エフ・エル)Ecole Polytechnique Federalede Lausanne (Epfl); Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl); エコール・ポリテクニーク・フェデラル・ドゥ・ローザンヌ (ウ・ペ・エフ・エル)Ecole Polytechnique Federale De Lausanne (Epfl); 发明人 HENRY MARKRAM;
摘要 【課題】コンピュータ記憶媒体上で符号化されたコンピュータプログラムを含む方法、システムおよび装置を提供する。【解決手段】エンコーダにおいて情報を符号化する方法は、離散数字の集まりを用いて情報を表わす 信号 を受信する動作と、受信した信号を、エンコーダによって時間ベースのコードに変換する動作と、時間ベースのコードを出 力 する動作とを含む。時間ベースのコードは時間間隔に分割される。時間ベースのコードの時間間隔の各々は受信信号における数字に対応する。受信信号の第1の状態の数字は各々、時間ベースのコードの対応する時間間隔内における第1の時刻において起こるイベントとして表わされる。受信信号の第2の状態の数字は各々、時間ベースのコードの対応する時間間隔内における第2の時刻において起こるイベントとして表わされ、第1の時刻は第2の時刻から識別可能である。受信信号における数字の状態はすべて、イベントによって時間ベースのコードで表わされる。【選択図】図1A
权利要求
  • 方法であって、
    入力において時間ベースのコード信号を受信するステップを含み、時間ベースのコード信号は、時間間隔に分割され、時間ベースのコード信号の時間間隔の各々はイベントを含み、間隔内におけるイベントの発生は情報を表わすよう時間設定され、前記方法はさらに、
    時間ベースのコード信号におけるイベントのうち少なくともいくつかのイベントの振幅に、時間ベースのコード信号における他のイベントのタイミングの関数として、重み付けして、重み付けされたイベントを含む振幅シーケンスを生成するステップと、
    振幅重み付けされた時間ベースのコードを出力するステップとを含む、方法。
  • イベントの振幅に重み付けするステップは、時間ベースのコード信号に新しい情報を追加しない、請求項1に記載の方法。
  • 入力イベントの振幅に重み付けするステップは、直接先行する入力イベントの重み付けされた振幅の関数として第1の入力イベントに重み付けするステップを含む、請求項1または2に記載の方法。
  • 入力イベントの振幅に重み付けするステップは、時間感度パラメータを有する直接先行する入力イベントから経過した時間を乗ずることによって、第1の入力イベントの振幅に重み付けするステップを含む、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  • 入力イベントの振幅に重み付けするステップは、確率変数の関数として入力イベントの振幅に重み付けするステップをさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  • 時間ベースのコードにおけるフッタイベントに応じて、イベントの振幅に対する重み付けを既知の状態にリセットするステップをさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  • システムであって、
    情報を時間ベースのコード信号の集まりに符号化するよう構成された時間エンコーダを含み、時間ベースのコード信号は各々、時間間隔に分割され、時間間隔の各々はイベントを含み、間隔内におけるイベントの発生が情報を表わすよう時間設定され、前記システムはさらに、
    圧縮エンコーダを含み、前記圧縮エンコーダは、コンバータ装置の集まりを含み、前記コンバータ装置は各々、それぞれの時間ベースのコード信号におけるイベントの振幅を受信し、それぞれの時間ベースのコードにおける他のイベントの特徴の関数として、前記受信したイベントの振幅に重み付けするよう接続および構成される、システム。
  • エンコーダはリセット機構を含み、前記リセット機構は、コンバータ装置におけるイベントの振幅に対する重み付けを既知の状態にリセットするよう構成される、請求項7に記載のシステム。
  • エンコーダは、振幅重み付けされた時間ベースのコードを信号に積分するよう接続および構成されたインテグレータを含む、請求項7または8に記載のシステム。
  • インテグレータは、振幅重み付けされた時間ベースのコードを1次元信号に積分するよう構成される、請求項7から9のいずれかに記載のシステム。
  • インテグレータは、振幅重み付けされた時間ベースのコードを信号に積分するよう構成され、単位時間内におけるイベント間のいくつかのタイムスパンがポアソン分布される、請求項7から10のいずれかに記載のシステム。
  • コンバータ装置の重み付けは時間ベースのコード信号に新しい情報を追加しない、請求項7から11のいずれかに記載のシステム。
  • 各々のイベントの重み付けは、時間ベースのコード信号における先行するイベントの発生の時刻の非線形関数である、請求項7から12のいずれかに記載のシステム。
  • 機械によって実現される方法であって、
    イベントの振幅重み付けされたシーケンスの集まりを入力において受信するステップを含み、振幅重みは、イベントの各シーケンスにおける他のイベントのタイミングの関数であり、前記方法はさらに、
    時間シーケンス間の相互作用を積分して、それらの相互作用を表わす積分を生成するステップと、
    イベントのうち振幅重み付けされたシーケンスにおけるイベントの数に応じてしきい値を調整するステップと、
    しきい値に達する積分に応じて出力において出力イベントを出力するステップとを含み、これにより、各々の出力イベントのタイミングは、動的しきい値に達する積分のタイミングを示す、方法。
  • イベントのうち各々の振幅重み付けされたシーケンスにおける入力イベントの数が同じであり、
    前記方法はさらに、出力イベントの数が入力イベントの数と等しくなるように、動的しきい値を調整するステップを含む、請求項14に記載の方法。
  • 出力イベントのタイミングを除いて、出力イベントは互いから識別不可能である、請求項14または15に記載の方法。
  • イベントの振幅重み付けされたシーケンスの各々は同じ時刻から始まる、請求項14から16のいずれかに記載の方法。
  • 出力イベントを出力するステップは、ローからハイおよびハイからローに遷移するステップを含む、請求項14から17のいずれかに記載の方法。
  • 方法1から6のいずれかと組合わされる、請求項14から18のいずれかに記載の方法。
  • システムであって、
    イベントの振幅重み付けされたシーケンスの集まりを受信するよう接続および構成されたインテグレータを含み、振幅重みは、イベントの各シーケンスにおける他のイベントのタイミングの関数であり、インテグレータは、積分を特徴付ける信号を受信するよう接続されたコンパレータを含み、前記コンパレータは、
    積分を特徴付ける信号を動的しきい値と比較し、
    動的しきい値に達する積分を特徴付ける信号に応じて、出力イベントを出力し、積分を特徴付ける信号と動的しきい値との比較をリセットするよう構成される、システム。
  • インテグレータはさらに、入力イベントの数を時間シーケンスで数えるよう構成されたイベントカウンタを含む、請求項20に記載のシステム。
  • インテグレータはさらに、入力イベントのカウントを時間シーケンスで受信するよう接続されたしきい値調整器を含み、しきい値調整器は、時間シーケンスでの入力イベントの数のカウントに応じて、動的しきい値を調整するよう接続および構成される、請求項20または21に記載のシステム。
  • 出力イベントのタイミングを除いて、出力イベントは互いからは識別不可能である、請求項20から22のいずれかに記載のシステム。
  • コンパレータによって出力される出力イベントを伝送するよう構成された送信機をさらに含む、請求項20から23のいずれかに記載のシステム。
  • 出力イベントをデータ記憶装置に書込むよう構成されたデータ書込装置をさらに含む、請求項20から24のいずれかに記載のシステム。
  • システム7から13のいずれかと組合わされる、請求項20から25のいずれかに記載のシステム。
  • データ記憶装置であって、情報を符号化する検出可能な物理的表現を含み、物理的表現は、符号化方式に従って間隔を空けて配置され、これにより、物理的表現間の間隔が符号化された情報の内容を表わす、データ記憶装置。
  • 物理的表現間の間隔は、予め定められた確率分布と一致する、請求項27に記載のデータ記憶装置。
  • 確率分布は非対称であり傾斜している、請求項28に記載のデータ記憶装置。
  • 確率分布は確率分布の中心の左側に傾斜している、請求項29に記載のデータ記憶装置。
  • 確率分布の標準偏差は、確率分布の平均の二乗根にほぼ等しい、請求項30に記載のデータ記憶装置。
  • 確率分布はポアソン分布である、請求項31に記載のデータ記憶装置。
  • 物理的表現間の間隔を除いて、物理的表現は互いからは識別不可能である、請求項27から32のいずれかに記載のデータ記憶装置。
  • 物理的表現の数は、データ記憶装置に記憶されたビットの数と等しい、請求項27から33のいずれかに記載のデータ記憶装置。
  • 各々の物理的表現は1対の遷移、すなわち、第1の状態から第2の状態への第1の遷移、および第2の状態から第1の状態に戻る第2の遷移、を含む、請求項27から34のいずれかに記載のデータ記憶装置。
  • 物理的表現間の間隔は、請求項20から26のいずれかに記載のシステムによって出力される出力イベント間の時刻にスケーリングされる、請求項27から35のいずれかに記載のデータ記憶装置。
  • 方法であって、
    時系列のイベントを受信するステップを含み、イベントは、入力時系列内における不均一な間隔で起こり、入力時系列内における入力イベントのタイミングにより情報が符号化され、前記方法はさらに、
    重みの複数の集まりを生成するステップを含み、各々の集まりにおける各々の重みは、入力時系列におけるそれぞれの入力イベントに対応し、各々の集まりにおける重みは、受信した時系列における複数のイベントのタイミングの関数であり、前記方法はさらに、
    重みの集まりを出力するステップを含む、方法。
  • 受信した時系列におけるイベント間の間隔が、請求項27から36のいずれかに記載のデータ記憶装置の物理的表現間の間隔にスケーリングする、請求項37に記載の方法。
  • 前記方法はさらに、入力時系列におけるイベントに振幅重みを乗ずるステップと、
    入力時系列を、重み付けされたイベントの振幅重み付けされた時系列の集まりに変換するステップと、
    重みの集まりを出力するステップとを含み、前記出力するステップは、重み付けされたイベントの振幅重み付けされた時系列の集まりを出力するステップを含み、各々の集まりにおける重みのうち少なくともいくつかは、非ゼロの入力時系列ごとに異なっている、請求項37または38に記載の方法。
  • 重みの集まりを出力するステップは、時間情報のない重みのリストを出力するステップを含む、請求項37から39のいずれかに記載の方法。
  • 重みの集まりを生成するステップは、時系列における第1のイベントに対応する第1の重みを、時系列における第1のイベントに先行するイベントのタイミングの非線形関数として生成するステップを含む、請求項37から40のいずれかに記載の方法。
  • 前記方法はさらに、振幅重みの集まりの生成を較正するステップを含む、請求項37から41のいずれかに記載の方法。
  • 振幅重みの生成を既知の状態にリセットするステップと、
    第2の後続の入力時系列を受信するステップとをさらに含む、請求項37から42のいずれかに記載の方法。
  • 請求項1から6または14から19のいずれかに記載の方法と組合わされる、請求項37から43のいずれかに記載の方法。
  • デコーダ装置であって、
    イベントの入力時系列を受信するよう接続可能な入力を含み、入力時系列におけるイベントは不均一な間隔において起こり、入力時系列内における入力イベントのタイミングにより情報が符号化され、前記デコーダ装置はさらに、
    各々が、入力時系列を振幅の集まりに固有に変換するよう構成されたコンバータ装置の集まりを含み、各々の振幅は、入力時系列における複数の入力イベントのタイミングの関数であり、前記デコーダ装置はさらに、
    出力の集まりを含み、各々は、それぞれの振幅の列を出力するよう接続可能であり、振幅は異なっているが、振幅の数は、入力時系列におけるイベントの数と同じであり、
    異なる重み発生器によって生成される振幅のうち少なくともいくつかは、非ゼロの入力時系列ごとに異なっている、デコーダ装置。
  • リセット機構をさらに含み、リセット機構は、コンバータ装置を既知の状態にリセットするよう構成される、請求項44に記載のデコーダ。
  • 重みの集まりを記憶するデータ記憶装置の集まりと、
    乗算器の集まりとを含み、乗算器の各々は、振幅の集まりのうちの1つにそれぞれの重みを乗ずるよう接続および構成され、さらに、
    振幅の集まりの積とそれぞれの第2の重みとを合計するよう構成された加算器を含む、請求項44または45に記載のデコーダ。
  • コンバータ装置の各々は、振幅の集まりを生成するように、入力時系列におけるイベントの一時的なパターンに従って、反応強度を動的に調整する1つ以上の処理接合によって相互接続される信号プロセッサのネットワークを含む、請求項44から47のいずれかに記載のデコーダ。
  • 請求項7から13または20から26のいずれかと組合わされる、請求項44から48のいずれかに記載のデコーダ。
  • 装置であって、
    振幅の入力列を受信するよう接続可能な入力と、
    振幅の入力列を振幅の第2の列と比較して、振幅の入力列と振幅の第2の列との差を示す信号を生成するよう接続されたコンパレータと、
    時系列を振幅の第2の列に変換するよう構成されたコンバータ装置とを含み、第2の列における各々の振幅は、コンバータ装置に入力される時系列における複数のイベントのタイミングの関数であり、前記装置はさらに、
    コンバータ装置に入力される時系列を並べ替えるよう構成されたパーミュータと、
    振幅の入力列としきい値を下回る振幅の第2の列との差を示す信号に応じて、コンバータ装置に入力される時系列を出力するよう接続可能な出力とを含む、装置。
  • コンバータ装置は、振幅の第2の列を生成するように、入力時系列におけるイベントの一時的なパターンに従って、反応強度を動的に調整する1つ以上の処理接合によって相互接続される信号プロセッサのネットワークを含む、請求項50に記載の装置。
  • 振幅の入力列を記憶するためのバッファをさらに含む、請求項50または51に記載の装置。
  • 振幅の第2の列を記憶するための第2のバッファをさらに含む、請求項50から52のいずれかに記載の装置。
  • コンパレータは、コンパレータの集まりを含み、コンパレータは各々、入力列の単一の振幅を振幅の第2の列の単一の振幅と比較するよう接続される、請求項50から53のいずれかに記載の装置。
  • 請求項44から48、7から13または20から26のいずれかと組合される、請求項50から54のいずれかに記載の装置。
  • 方法であって、
    振幅の入力列を受信するステップと、
    入力列の振幅を振幅の第2の列の振幅と比較して、その差を示す信号を生成するステップと、
    差信号に応じて、装置に入力される時系列を並べ替えるステップとを含み、前記装置は、入力時系列に応じて振幅の第2の列を生成する、方法。
  • しきい値を下回る差信号に応じて時系列を出力するステップをさらに含む、請求項56に記載の方法。
  • 比較のために、入力列の振幅および第2の列の振幅を1つ以上のバッファに記憶するステップをさらに含む、請求項56または57に記載の方法。
  • 請求項37から44、1から6または14から19のいずれかに記載の方法と組合される、請求項56から58のいずれかに記載の方法。
  • 说明书全文

    背景 この明細書は情報の符号化および復号に関する。

    エンコーダは、情報を第1の表現から第2の表現に変換する装置である。 エンコーダは、データ通信装置、データ記憶装置、データ圧縮装置、データ暗号化装置、ならびに、これらおよび他の装置の組合せを含む多くのさまざまなシステムおよび装置に含めることができる。 エンコーダは、情報を復元することのできるデコーダと対にすることができる。 符号化された情報や復号された情報は、信号での通信および/またはデータ記憶装置への記憶が可能である。

    生体ニューロンおよび他の生体神経系は、電気化学的な信号方式を用いて情報を符号化して通信を行うことができる。 たとえば、生体神経系は、振幅がほぼ等しい活動電位で情報を符号化することができる。 生体神経系は、電気化学的信号を電気的なコンダクタンス変化に変換する電気化学的トランスデューサとして作用するシナプスを含む。 単一のニューロンでさえも、その分岐(「樹状突起」と称する)上の入として数千の電気化学的信号を受信し得る。 これらの入力は、時間依存の態様で合成される細胞膜にわたって電圧変化をもたらす。 この入力の合成は、受動的(線形)、能動的(非線形)、ケーブル(時間とともに減衰)、および電気化学(拡散)の法則に従う。 いくつかの状況下では、このような入力は、一連の連続した活動電位に合成することができる。

    概要 この明細書は、情報の符号化および復号に関する技術について記載する。

    一般に、この明細書中に記載される主題のうち革新的な一局面は、エンコーダでの情報の符号化方法において具体化することができ、離散数字の集まりを用いて情報を表わす信号を受信する動作と、エンコーダによって受信信号を時間ベースのコードに変換する動作と、時間ベースのコードを出力する動作とを含む。 時間ベースのコードは時間間隔に分割される。 時間ベースのコードの時間間隔の各々は、受信信号における数字に対応する。 受信信号の第1の状態の各数字は、時間ベースのコードの対応する時間間隔内における第1の時刻に起こるイベントとして表わされる。 受信信号の第2の状態の各数字は、時間ベースのコードの対応する時間間隔内における第2の時刻に起こるイベントとして表わされる。 第1の時刻は第2の時刻から識別可能である。 受信信号における数字の状態はすべて、イベントによって時間ベースのコードで表わされる。

    この局面の他の実施例は、コンピュータ記憶装置上で符号化され、上述の方法の動作を実行するよう構成された対応するシステム、装置およびコンピュータプログラムを含む。

    この明細書中に記載される主題の別の革新的な局面は、離散数字の集まりを用いて情報を表わす信号を受信するための入力と、受信信号を符号化するエンコーダと、時間ベースのコードを別のシステムまたは装置に供給するための出力とを含むシステムにおいて具体化され得る。 エンコーダは、受信信号における数字の状態を検出するよう構成された状態検出器と、受信信号における数字の状態を時間ベースのコードに翻訳するよう構成されたトランスレータとを含み、時間ベースのコードは時間間隔の集まりを含み、時間間隔の各々には、受信信号におけるそれぞれの数字が割当てられ、時間間隔の各々はイベントを含み、各々の時間間隔内におけるイベントのタイミングは、それぞれの割当てられた数字の状態を特徴付ける。

    この局面の他の実施例は、コンピュータ記憶装置上で符号化され、上述の方法の動作を実行するよう構成された対応する方法およびコンピュータプログラムを含む。

    この明細書中に記載される主題の別の革新的な局面は、時間ベースのコード信号を復号するための方法において具体化され得るものであり、時間ベースのコード信号をデコーダで受信する動作と、時間間隔内におけるイベントのタイミングを検出する動作と、離散数字の集まりを用いて時間ベースのコード信号で表わされる情報を表わす信号を出力する動作とを含む。 時間ベースのコード信号は時間間隔に分割され、時間ベースのコード信号の時間間隔の各々はイベントを含み、時間間隔内におけるイベントのタイミングは、時間ベースのコード信号の情報内容を表わす。

    この局面の他の実施例は、コンピュータ記憶装置上で符号化され、上述の方法の動作を実行するよう構成された対応するシステム、装置およびコンピュータプログラムを含む。

    この明細書中に記載される主題の別の革新的な局面は、時間ベースのコード信号を復号するためのシステムにおいて具体化され得るものであり、時間ベースのコード信号を受信する入力と、時間ベースのコード信号の時間間隔内におけるイベントのタイミングを検出するよう構成されたイベント検出器と、時間ベースのコードの時間間隔内におけるイベントのタイミングを数字の集まりの状態に翻訳するよう構成されたトランスレータと、数字を含む信号を供給するよう構成された出力とを含む。 時間ベースのコード信号は時間間隔に分割され、時間ベースのコード信号の時間間隔の各々はイベントを含み、時間間隔内におけるイベントのタイミングは、時間ベースのコード信号の情報内容を表わす。

    この局面の他の実施例は、コンピュータ記憶装置上で符号化され、上述の方法の動作を実行するよう構成された対応する方法およびコンピュータプログラムを含む。

    この明細書中に記載される主題のうち1つ以上の実現例の詳細を、添付の図面および以下の説明において記載する。 主題についての他の特徴、局面および利点は以下の記載、添付の図面および添付の特許請求の範囲から明らかになるだろう。

    エンコーダ/デコーダシステムの概略図である。

    情報を符号化および復号するためのプロセスを示すフローチャートである。

    情報を符号化することのできるシステムを示す概略図である。

    時間エンコーダの実現例を示す概略図である。

    時間符号化のプロセスを示す概略図である。

    時間エンコーダの別の実現例を示す概略図である。

    信号でのデータ伝送の始まりと終わりとを検出する、時間エンコーダを用いた時間符号化を示す概略図である。

    時間エンコーダの別の実現例を示す概略図である。

    信号でのデータ伝送の始まりにおけるヘッダの符号化を示す概略図である。

    時間エンコーダの別の実現例を示す概略図である。

    3つ以上の状態を含む信号の時間符号化を示す概略図である。

    情報を符号化することのできるシステムの実現例を示す概略図である。

    マルチチャネルエンコーダの実現例を示す概略図である。

    情報を符号化、圧縮、記憶/伝送することができ、さらに、アクセス/受信、復号および解凍することのできるシステムを示す概略図である。

    デコーダの実現例を示す概略図である。

    時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される信号復号プロセスを示す概略図である。

    デコーダの別の実現例を示す概略図である。

    信号でのデータ伝送の始まりと終わりとを検出するデコーダを用いて時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される信号の復号を示す概略図である。

    デコーダの他の実現例を示す概略図である。

    デコーダの他の実現例を示す概略図である。

    時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が3以上の状態を含む信号に符号化される信号の復号を示す概略図である。

    復号システムの実現例を示す概略図である。

    マルチチャネルデコーダシステムを示す概略図である。

    情報を符号化することのできるシステムの実現例を示す概略図である。

    圧縮エンコーダの一実現例を示す概略図である。

    インテグレータのさまざまな実現例に関する概略図である。

    インテグレータのさまざまな実現例に関する概略図である。

    インテグレータのさまざまな実現例に関する概略図である。

    インテグレータのさまざまな実現例に関する概略図である。

    バイナリ−アナログコンバータを示す概略図である。

    イベントの時系列における個々のイベントの振幅に対する、時系列における他のイベントのタイミングの関数としての重み付けを示す概略図である。

    圧縮エンコーダから出力することのできる信号の一実現例を示す概略図である。

    データ記憶装置を示す概略図である。

    情報を復号することのできるシステムの実現例を示す概略図である。

    拡張デコーダの一実現例を示す概略図である。

    重み付け装置を示す概略図である。

    イベントの時系列における個々のイベントの振幅に対する、時系列における他のイベントのタイミングの関数としての重み付けを示す概略図である。

    時系列スキャナを示す概略図である。

    拡張デコーダを示す概略図である。

    情報を符号化および復号することのできるシステムの実現例を示す概略図である。

    バイナリ−アナログコンバータの集まりを構築するためのプロセスを示すフローチャートである。

    重み付け装置を較正するためのプロセスを示すフローチャートである。

    エンコーダ/デコーダの対を作り出すためのプロセスを示すフローチャートである。

    さまざまな図面における同様の参照番号および符号は同様の要素を示す。
    詳細な説明 図1Aは、エンコーダ/デコーダシステム3を示す概略図である。 エンコーダ/デコーダシステム3は、情報を符号化および復号するための構成要素の集まりである。 エンコーダ/デコーダシステム3は、たとえば、データ通信システム、データ記憶システム、データ圧縮システム、データ暗号化システム、または、これらもしくは他のシステムの組合せであり得る。 エンコーダは、情報を復元することのできるデコーダと対をなすことができる。 符号化された情報および復号された情報は、信号での通信および/またはデータ記憶装置への記憶が可能である。

    エンコーダ/デコーダシステム3は、符号化送信機システム6および復号受信機システム9を含む。 符号化送信機システム6は、入力8、エンコーダ・コンプレッサ10、送信機12、および出力14を含む。 符号化送信機システム6の入力8は、信号21で情報を受信するよう接続され得る。 入力8および出力14が有する物理的構造により、信号がそれぞれ、符号化送信機システム6に受信されたり符号化送信機システム6から転送されたりする。 信号21は情報を含む。 エンコーダ・コンプレッサ10は、信号21における情報のうち少なくともいくらかを符号化して圧縮する構成要素である。

    エンコーダ・コンプレッサ10は、状態エンコーダ23、時間ベースのエンコーダ25、振幅重み付け構成要素27、およびコンプレッサ29を含む。 状態エンコーダ23は、信号21における情報のうち少なくともいくらかを、離散数字の集まりで情報を表わす信号24へと符号化する構成要素である。 数字は、さまざまな状態を用いて情報を表わすことができる。 たとえば、信号24は、2進数もしくはビットで(すなわち、1対の状態を用いて)、または10進数で(すなわち、10の状態を用いて)情報を表わすことができる。 状態エンコーダ23は、時間ベースのエンコーダ25に信号24を供給するよう接続される。

    時間ベースのエンコーダ25は、間隔内におけるイベントのタイミングによって情報を表わす時間ベースのコード26へと信号24を符号化する構成要素である。 状態エンコーダ23および時間ベースのエンコーダ25のうち一方またはこれら両方は、単一の信号をより小さな単位の集まりに分割するセグメンタを含み得る。 この分割の結果、振幅重み付け構成要素27が、時間ベースのコード26の集まりを受信する。 時間ベースのエンコーダ25は、時間ベースのコード26の集まりを振幅重み付け構成要素27に与えるよう接続される。

    振幅重み付け構成要素27は、各々の時間ベースのコード26内におけるイベントの振幅に対して、その時間ベースのコード26における他のイベントのうち少なくともいくつかのイベントのタイミングに従って、重み付けするよう構成される構成要素である。 いくつかの実現例においては、振幅重み付け構成要素27は、先行するイベントのタイミングに従ってイベントの振幅に重み付けすることができる。 振幅重み付け構成要素27は、時間ベースのコード26に新しい情報を追加する必要はないが、別の次元で、すなわちイベントの振幅で、各々の時間ベースのコードにおける既存の情報のうち少なくともいくらかを表わすことができる。 振幅重み付け構成要素27は、振幅重み付けされた時間ベースのコード28の集まりをコンプレッサ29に与えるよう接続される。

    コンプレッサ29は、振幅重み付けされた時間ベースのコード28の集まりを圧縮するよう構成された構成要素である。 コンプレッサ29は、振幅重み付けされた時間ベースのコード28を積分して1次元コード31を生成することによって、当該振幅重み付けされた時間ベースのコード28を圧縮することができる。 1次元コード31は、情報のうち少なくともいくらかを、振幅重み付けされた時間ベースのコード28で1次元で表わすことができる。 たとえば、1次元コード31は、イベントのタイミングを用いて情報を表わすことができる。 いくつかの実現例においては、積分は非線形積分であってもよい。 コンプレッサ29は、1次元コード31を送信機12に与えるよう接続される。

    送信機12は、1次元コード31を、記憶または処理可能な信号30で伝送するよう構成される。 たとえば、信号30は、メモリ構造(図示せず)に記憶することができる。 代替的には、信号30は、信号を復号する受信装置に伝送することができる。 図示される例においては、信号30は、符号化送信機システム6の出力14から復号受信機システム9の入力16に伝達される。

    復号受信機システム9は、入力16、受信機32、エキスパンダ・デコーダ34、および出力20を含む。 復号受信機システム9の入力16は、信号30を受信するよう接続され得る。 信号30は1次元コード31を含む。 入力16および出力20が有する物理的構造により、信号がそれぞれ、復号受信機システム9に受信されたり、復号受信機システム9から転送されたりする。 受信機32は、信号30を受信して、1次元コード31をエキスパンダ・デコーダ34に伝達するよう構成される。

    エキスパンダ・デコーダ34は、信号29における情報のうち少なくともいくらかを拡張して復号する構成要素である。 エキスパンダ・デコーダ34は、重み付けエキスパンダ37、振幅デコーダ39、時間ベースのコードデコーダ41、および状態デコーダ42を含む。 重み付けエキスパンダ37は、1次元コード31を重み43の1つ以上の集まりに拡張するよう構成された構成要素である。 重みの集まりは、信号29内の情報(たとえば、信号29におけるイベントのタイミング)を表わすのに用いられる次元に従って生成することができる。 たとえば、重みは、信号29内における先行するイベントのタイミングに従って、信号29における各々のイベントごとに生成することができる。 1次元コードでのイベントは各々、重みの各集まりにおける単一の重みに関連付けることができる。 いくつかの実現例においては、重み付けエキスパンダ37は、重みを用いて各々のイベントの振幅に重み付けし、振幅重み付けされたバージョンの1次元コード31を重みの集まり43として出力する。 他の実現例においては、重み付けエキスパンダ37は、順序付けされた重みのリストを出力して、信号29における情報を表わすのに用いられる次元を重みの集まり43として廃棄する(たとえば、信号29におけるイベントのタイミングを廃棄する)。 重み付けエキスパンダ37は重み43の集まりを振幅デコーダ39に伝達するよう接続される。

    振幅デコーダ39は、重みの集まり43を1つ以上の時間ベースのコード45の集まりに復号するように構成された構成要素であり、この場合、間隔内におけるイベントのタイミングは情報を表わしている。 振幅デコーダ39は、1つ以上の時間ベースのコード45を時間ベースのコードデコーダ41に伝達するよう接続される。 時間ベースのコードデコーダ41は、1つ以上の時間ベースのコード45における情報のうち少なくともいくらかを、状態の集まりで情報を表わす1つ以上の信号47に復号する構成要素である。 たとえば、信号47は、情報を2進法で(すなわち、1対の離散状態を用いて)または10進法で(すなわち、10の離散状態を用いて)表わすことができる。 時間ベースのコードデコーダ41は、信号47を状態デコーダ42に伝達するよう接続される。 状態デコーダ42は、情報を数字の集まりで表わす信号47を信号50に復号するよう構成された構成要素である。 信号50は、信号21に含まれる情報のうち少なくともいくらかを含み得る。

    振幅デコーダ39、時間ベースのコードデコーダ41および状態デコーダ42のうち1つ以上は、数字のより小さな集まりを数字のより大きな集まりへとアセンブルするアグリゲータを含み得る。 たとえば、いくつかの実現例においては、振幅デコーダ39は、複数の時間ベースのコードを単一の時間ベースのコード45にアセンブルする時間ベースのコードアグリゲータを含み得る。 別の例として、いくつかの実現例においては、時間ベースのコードデコーダ41は、離散数字の集まりで情報を表わす複数の信号を、離散数字の集まりで情報を表わす単一の信号47にアセンブルするアグリゲータを含み得る。 さらに別の例として、いくつかの実現例においては、状態デコーダ42は、信号を単一の信号50にアセンブルするアグリゲータを含み得る。

    図1Bは、情報を符号化および復号するためのプロセス70を示すフローチャートである。 プロセス70は、単独で、または他の動作と併用して実行することができる。 たとえば、プロセス70は、プロセス4100(図41)におけるステージ4130で実行することができる。 プロセス3900は、エンコーダ/デコーダシステム3(図1A)などのエンコーダ/デコーダシステムによって実行することができる。

    プロセス70においては、データが数字の集まりに符号化され(ステージ72)、数字が時間ベースのコードに符号化される(ステージ74)。 時間ベースのコードは、間隔内におけるイベントのタイミングを用いて情報を表わす。 時間ベースのコード内におけるイベントの振幅は、時間ベースのコードにおける他のイベントのタイミングに従って重み付けされる(ステージ76)。 たとえば、イベントは、その時間ベースのコードにおける先行するイベントのタイミングに従って重み付けされ得る。 振幅重み付けは、時間ベースのコードに新しい情報を追加する必要はないが、別の次元での時間ベースのコードにおける既存の情報のうち少なくともいくらか、すなわちイベントの振幅、を表わすことができる。

    振幅重み付けされた時間ベースのコードは、1次元コードに圧縮することができる(ステージ78)。 1次元コードは、情報のうち少なくともいくらかを、たとえばイベントのタイミングを用いて、振幅重み付けされた時間ベースのコードで1次元で表わすことができる。

    受信装置においては、1次元コードは、振幅の集まりへと拡張することができる(ステージ80)。 1次元コードにおける各イベントは、重みの各集まりにおける単一の重みに関連付けることができる。 いくつかの実現例においては、振幅の集まりは、如何なるタイミング情報をも含まない振幅のリストであり得る。 他の実現例においては、1次元コード自体は、振幅の複数の集まりによって重み付けされて、複数の振幅重み付けバージョンの(以前の)1次元コードを得ることができる。

    振幅は、時間ベースのコードに復号することができ(ステージ82)、この時間ベースのコードはさらに、情報を数字の集まりで表わす1つ以上の信号に復号することができる(ステージ84)。 情報を数字の集まりで表わす1つ以上の信号はそれら自体が別の表現に復号され得る(ステージ86)。

    時間エンコーダ 図2Aは情報を符号化することのできるシステム100を示す概略図である。 システム100は、入力110および出力115を含む時間エンコーダ105を備える。 入力110および出力115が有する物理的構造により、信号がそれぞれ、時間エンコーダ105に受信されたり、時間エンコーダ105から転送されたりする。 時間エンコーダ105は、出力信号の時間間隔内における特定の時刻にイベントを発生させることによって情報を符号化する構成要素である。 時間エンコーダ105は、実質的には、間隔内におけるイベントのタイミングが入力信号の情報内容を表わしている出力フォーマットで入力信号の情報内容を表わすことができる。 時間エンコーダ105は他の装置と併用することができる。 たとえば、時間エンコーダ105は、時間ベースのエンコーダ25(図1A)として用いることができる。

    時間エンコーダ105の入力110は、データ通信経路から受信される信号125で情報120を受信するよう接続することができる。 信号125は、順序付けされた有限集合の離散数字で情報120を表わす。 たとえば、いくつかの実現例においては、入力情報120は、図示のとおり、一連のハイ(すなわち「1」)状態およびロー(すなわち「0」)状態として2進数で表わすことができる。 入力110は直列または並列のバイナリデータポートであってもよい。 信号125は、有線または無線のデータ通信経路上で伝達することができる。

    時間エンコーダ105の出力115は、システムまたは媒体140に伝達された信号135で符号化された情報を転送するように接続することができる。 信号135における情報は、イベントが信号135の間隔内で発生する時刻によって表わされる。 これらの間隔内におけるイベントのタイミングは、信号125内における情報をすべて表わしている。 たとえば、以下にさらに説明するように、時間間隔内で第1の時刻に起こるイベントは、信号125内におけるハイ状態を有する数字を表わし得るのに対して、時間間隔内における第2の時刻に起こるイベントは、信号125内におけるロー状態を有する数字を表し得る。 第1の時刻は第2の時刻から識別可能である。

    信号135が伝達されるシステムまたは媒体140は、システム100の動作状況に応じて異なる。 たとえば、システム100がデータ伝送システムの一部である場合、システムまたは媒体140はデータ送信機を含み得る。 別の例として、システム100がデータ記憶システムの一部である場合、システムまたは媒体140は、データ記憶装置に情報を書込むことのできる書込みヘッドを含み得る。

    動作時に、時間エンコーダ105が入力110を介して信号125を受信する。 時間エンコーダ105は、異なる間隔内における識別可能な時刻に起こるよう時間設定されたイベントを含む信号135における入力情報120を表わすことによって、信号125における情報120を符号化する。 時間エンコーダ105は、時間設定されたイベントを含む信号135をシステムまたは媒体140に出力する。

    図2Bは時間エンコーダ105の実現例を示す概略図である。 時間エンコーダ105の図示される実現例は、状態検出器205、イベントタイミング回路210およびイベント発生器215を含む。 状態検出器205は、入力情報120を表わす信号125における数字の状態を検出する構成要素である。 たとえば、入力情報120が一連の2進数字で表わされる実現例においては、状態検出器205は、2進法の「1」状態と「0」状態とを識別するビット検出器であってもよい。 状態検出器205は、入力110とイベントタイミング回路210との間に接続される。 検出された状態220の表示はイベントタイミング回路210に伝達される。

    イベントタイミング回路210は、出力信号135の間隔内におけるイベントのタイミングを特定するよう構成された構成要素である。 イベントタイミング回路210は、クロック225、カウンタ230、間隔リセット235、およびタイミングセレクタ240を含む。 クロック225は、クロック出力信号をカウンタ230に供給する。 カウンタ230は、クロック出力信号242を受信し、かつクロック信号245の動的カウントを出力するよう接続される。 動的カウント245は、間隔リセット235およびタイミングセレクタ240に結合される。 間隔リセット235は、クロック信号の動的カウントを間隔期間を表わすしきい値カウントと比較するコンパレータ(図示せず)を含み得る。 このような比較により、間隔がいつ経過したかを判断することができる。 間隔リセット235は、間隔の経過に応じてリセット信号250を供給する。 カウンタ230は、リセット信号250を受信し、リセット信号に応じてクロック信号のカウントをリセットすることができる。 こうして、カウンタ230のリセットにより、しきい値カウントの期間の間隔が区別され得る。

    タイミングセレクタ240は、クロック信号245の動的カウントと、状態検出器205によって検出される状態220の表示との両方を受信する。 タイミングセレクタ240は、スイッチ255およびコンパレータ260を含み得る。 コンパレータ260は、1対の入力265および270を含む。 入力265は、カウンタ230によって出力されるクロック信号245の動的カウントを受信する。 入力270は、スイッチ255からスイッチ出力信号275を受信する。 スイッチ255、および、この明細書中に記載される他のスイッチは、たとえば、電気機械的スイッチ、1つ以上のトランジスタ、または機械可読命令として実現することができる。

    スイッチ255は、高い基準280および低い基準285を含む。 高い基準280は、ハイ状態を有する数字を信号125で表わすイベントが発生することとなる間隔内における時刻を具体化する。 低い基準285は、ロー状態を有する数字を信号125で表わすイベントが発生することとなる間隔内における時刻を具体化する。 スイッチ255は、状態検出器205によって検出される状態220の表示を受信する。 スイッチ255は、状態検出器205によって検出される状態の表示に応じてコンパレータ260の入力270に与えられる高い基準280と低い基準285とを切替える。 特に、状態検出器205がロー状態を検出したとの表示に応じて、スイッチ255は、低い基準285を入力270に接続するよう切替わる。 状態検出器205がハイ状態を検出したとの表示に応じて、スイッチ255は、高い基準280を入力270に接続するよう切替わる。

    コンパレータ260は、カウンタ230によって出力されたクロック信号のカウントを、与えられた低い基準285または高い基準280と比較して、比較結果290を出力する。

    イベント発生器215は、出力信号135でイベントを生成するよう構成された構成要素である。 イベント発生器215は、コンパレータ260からの比較の結果290を受信し、かつ、比較の結果に基づいてイベントの生成を時間設定するよう接続される。 たとえば、イベント発生器215は、所与の低い基準285または高い基準280を通りすぎて遷移するカウンタ230によって出力されるクロック信号から生じる結果290における遷移に応じてパルスを発生させるパルス発生器であってもよい。 間隔リセット235によって区別される間隔内におけるこのようなイベントの発生は、こうして、信号125内における数字の状態を符号化するよう時間設定され、このため、「データイベント」とも称され得る。 イベント発生器215は、発生させたイベント295を出力115に与える。

    タイミングセレクタ240はまた、間隔リセット信号250を受信するよう接続される。 タイミングセレクタ240は次の数字へと進み、リセット信号250に応じてコンパレータ260による比較をリセットすることができる。 いくつかの実現例においては、状態検出器205はまた、間隔リセット信号250を受信するよう接続される(状態検出器205に入力される破線を参照)。 状態検出器205は、たとえば、リセット信号250に応じて、検出された状態の表示をタイミングセレクタ240に提示する時間設定を行うことができ、これにより次の数字に進み得る。

    動作時に、時間エンコーダ105が、入力110を介して信号125を受信する。 状態検出器205は、入力情報120を表わす信号125の数字における状態を検出し、それらの数字を特徴付ける信号(すなわち、状態220の表示)を出力する。 タイミングセレクタ240は、それらの数字を記述する信号を受信し、状態に相応して間隔内に起こるように時間設定される出力(すなわち、結果出力290)を生成する。 特に、信号125における第1の状態は、対応する時間間隔内における第1の時刻で起こる結果290に遷移をもたらし、信号125における第2の状態は、対応する時間間隔内における第2の時刻で起こる結果290に遷移をもたらす。 これらの遷移のタイミングは、低い基準285および高い基準280によって設定される。

    結果290における遷移に応じて、イベント発生器215は、出力115に与えられるイベント295を発生させる。 イベントのタイミングは、結果290における遷移のタイミングに追従する。 間隔リセット235は間隔を区切って、タイミングセレクタ240を信号125における1つの数字の状態から次の数字に進め、結果290に遷移を発生させる比較をリセットする。 信号125におけるすべての数字(低い「0」状態を含む)は、こうして、間隔における相応に時間設定されたイベントによって表わされる。

    図3は時間符号化のプロセスを示す概略図である。 図示される時間符号化は、時間エンコーダ105などの時間エンコーダによって実行することができる(図1および図2)。 図示される実現例においては、情報120が、一連の大きい数字305および小さい数字310として2進数で表わされる。

    時間符号化により、情報120が時間ベースのコード信号135に符号化される。 時間ベースのコード信号135は、時間間隔320の集まりを含み、その各々は、信号125内における数字305および310に対応する。 各々の時間間隔320、それぞれのデータイベント325を含む。 個々の時間間隔320内におけるデータイベント325のタイミングは、その時間間隔320に対応する数字305および310の状態を示す。 たとえば、図示される実現例においては、大きい状態数字305に対応する間隔320におけるデータイベント325は、それらの間隔320の始まり付近の時刻330で起こる。 小さい状態数字305に対応する間隔320におけるデータイベント325は、それらの間隔320の中間付近の時刻335で起こる。 時刻330は時刻335から識別可能である。

    さまざまな実現例においては、データイベント325を含むイベントのさまざまな特徴が、イベントが起こる時刻として識別かつ処理され得る。 たとえば、図示される実現例においては、データイベント325は、ベースライン(baseline)(すなわち、「停止」(resting))状態340からハイ(すなわち、「活動(excited)」状態345に遷移し、次いで、ベースライン停止状態340に戻るパルスである。いくつかの実現例においては、ベースライン状態340からハイ状態345への最初の遷移は、データイベント325が起こる時刻として識別かつ処理され得る。他の実現例においては、ハイ状態345からベースライン状態340に戻る遷移は、データイベント325が起こる時刻として識別かつ処理され得る。いくつかの実現例においては、データイベント325は、最初の遷移および戻りの遷移の時間が非常に近いために、たとえば時間エンコーダ105にとって識別不可能となる過渡パルスである。過渡的なデータイベント325が起こる時刻は、最初の遷移および戻りの遷移の発生が明らかに一致していることに基づいて識別される。

    図示される実現例においては、さまざまなデータイベント325の形状は互いに識別不可能であり、さまざまなデータイベント325はそれらのタイミングによってのみ識別することができる。 さらに、いくつかの実現例においては、データイベント325は、間隔におけるわずかに2回の起こり得る時刻のうち一方の時刻に起こるという点で「バイナリイベント」であり得る。 それらの時刻で起こる場合、それらデータイベントは、同じ信号レベル(たとえば、ハイ)であるが、間隔内におけるそれらのタイミングはそれらイベントが表わす数字の状態に起因する。

    図示される実現例においては、時間間隔320はすべて同じ期間を有し、連続的に起こる。 時間間隔320のシーケンスは、信号125における対応する数字305および310のシーケンスに対応する。 言い換えれば、時間ベースのコード信号135の第1の時間間隔320(およびそのイベント325)は、信号125における第1の数字305に対応し、時間ベースのコード信号135の第2の時間間隔320(およびそのデータイベント325)は、信号125における第2の数字310に対応する、などである。 この対応関係は波線の矢印350によって表わされる。

    図4は時間エンコーダ105の別の実現例を示す概略図である。 状態検出器205、イベントタイミング回路210およびイベント発生器215に加えて、時間エンコーダ105についての図示される実現はまた開始/停止検出器405を含む。 開始/停止検出器405は、信号125でのデータ伝送の始まりと終わりとを検出するよう構成された構成要素である。 たとえば、開始/停止検出器405は、信号125における1つ以上のヘッダまたはフッタを認識し得る。

    開始/停止検出器405は入力110に接続することができる。 開始/停止検出器405は、信号125でのデータ伝送の始まりおよび終わりの表示410を、イベント発生器215と、時間エンコーダ105の他の部分(たとえばイベント発生器215)とに出力する。 イベント発生器215は、開始/停止検出器405によって出力される表示に応じて、始めのイベントと終わりのイベントとを(たとえばイベント295の一部として)生成することができる。 始めのイベントは、結果290におけるデータ出力の始まりを区別し、第1のデータイベントおよび第1の間隔のタイミングの決定を可能にする時に起こるイベントである。 終わりのイベントは、結果290において出力されるデータの終わりを区別する時に起こるイベントである。 いくつかの実現例においては、始めのイベントおよび終わりのイベントのうちの一方または両方は、以下にさらに記載されるように、時間依存のプロセスをリセットするのに用いることができる。 イベント発生器215が発生させた始めのイベントおよび終わりのイベントは、イベント295として出力され、出力115に与えられる。

    開始/停止検出器405によって出力される信号125でのデータ伝送の始まりおよび終わりの表示は、時間エンコーダ105の他の部分に伝達されてこの他の部分によって用いられて、イベント発生器215による始めのイベント、終わりのイベントおよびデータイベントの出力を時間設定する。 たとえば、クロック225、カウンタ230および間隔リセット235のうちの1つ以上は、(たとえば、情報120におけるヘッダの処理/無視を可能にするために)始めのイベントに関連付けられる間隔に対しては無効にされる可能性がある。 別の例として、数字ごとのタイミングセレクタ240の推移、または状態検出器205による状態の検出は、始めのイベントに関連付けられる間隔に対しては無効される可能性がある。

    図5は、信号でのデータ伝送の始まりと終わりとを検出する時間エンコーダでの時間符号化を示す概略図である。 たとえば、図示される時間符号化は、開始/停止検出器405(図4)を含む時間エンコーダ105などの時間エンコーダによって実行することができる。 図示される実現例においては、信号125は、(「X」として図示される)ヘッダ505および(「Y」として図示される)フッタ510を含む。 ヘッダ505およびフッタ510は、こうして、信号125内における情報120を構築する。

    時間符号化により、図3を参照して上述したように、情報120が時間ベースのコード信号135に符号化される。 時間ベースのコード信号135は、ヘッダ間隔515およびフッタ間隔520を含む。 ヘッダ間隔515は、ヘッダ間隔515内における時刻535に起こるヘッダイベント525を含む。 フッタ間隔520は、フッタ間隔520内における時刻540に起こるフッタイベント530を含む。 ヘッダ間隔515およびヘッダイベント525は、時間ベースのコード信号135の開始を区別する。 フッタ間隔520およびフッタイベント530は、時間ベースのコード信号135の終わりを区別する。 時間ベースのコード信号135の開始の区別は、第1の間隔320内における第1のイベント325のタイミングを決定するのに用いることができる。 たとえば、第1のイベント325は、ヘッダイベント525後の時刻545に起こる。 第1の間隔320内における第1のイベント325のタイミングは、間隔515および時刻545の期間を用いて決定することができる。 たとえば、間隔515の期間が間隔320と同じである実現例においては、イベント525の検出は、間隔をリセットするためのリセット信号として用いることができる。

    図示される実現例においては、イベント525および530は、ベースライン状態340からハイ状態345にまで遷移し、次いでベースライン状態340に戻るパルスである。 いくつかの実現例においては、イベント525および530の形状は互いから識別不可能であり、データイベント325の形状からも識別不可能であり得る。 これらの実現例においては、イベント325、525、530はそれらのタイミングおよび位置によってのみ識別することができる。 たとえば、イベント525は第1のイベントとして認識することができる。 いくつかの実現例においては、間隔515および520はともに、互いに同じ期間を有し、かつ時間間隔320と同じ期間を有する。

    図6は時間エンコーダ105の別の実現例を示す概略図である。 状態検出器205、イベントタイミング回路210およびイベント発生器215に加えて、時間エンコーダ105についての図示される実現例はまた、ヘッダ/フッタエンコーダ605を含む。 ヘッダ/フッタエンコーダ605は、信号125でのデータ伝送の始まりに位置するヘッダと、信号125でのデータ伝送の終わりに位置するフッタとを符号化するよう、またはともに情報で符号化するよう、構成された構成要素である。 いくつかの実現例においては、ヘッダまたはフッタが符号化される情報は、たとえば、信号125のヘッダまたはフッタにおいて受信することができる。 たとえば、ヘッダ/フッタエンコーダ605は、入力110で受信された信号を識別する情報を含むヘッダもしくはフッタ、または入力110で受信された信号の局面を特徴付ける情報を含むヘッダもしくはフッタを符号化することができる。 たとえば、入力110において受信された信号は、たとえば受信信号の発生源および行先、受信信号における情報の種類、および受信信号と他の信号との間の関係に従って識別することができる。 特徴付けることのできる受信信号の局面は、受信信号内における浮動小数点の位置、受信信号内における数の符号、およびエラーチェック情報を含む。 ヘッダ/フッタエンコーダ605は、入力信号125に関連付けられるヘッダ領域またはフッタ領域に対する1つ以上のイベントの投入をトリガすることによって、このような情報を含むヘッダまたはフッタを符号化することができる。

    ヘッダ/フッタエンコーダ605は入力110に接続することができる。 ヘッダ/フッタエンコーダ605は、ヘッダまたはフッタにおける情報を識別するかまたは特徴付ける1つ以上の信号610を出力して、信号610をイベント発生器215に供給する。 イベント発生器215は、ヘッダ/フッタエンコーダ605によって出力される表示に応じて、信号125のヘッダまたはフッタ内で起こるよう時間設定されるイベントを発生させることができる。 イベント発生器215によって発生したイベント295は、出力115に供給される。

    いくつかの実現例においては、信号610における識別情報または特徴付け情報も、時間エンコーダ105の他の部分に出力することができる。 この情報は、たとえば、エラーチェック、ならびに間隔の区別およびデータイベントの生成のトリガおよび/またはリセットなどを含むさまざまな方法で用いることができる。

    図7は、信号でのデータ伝送の始めにおけるヘッダの符号化を示す概略図である。 たとえば、図示される符号化は、ヘッダ/フッタエンコーダ605(図6)を含む時間エンコーダなどの時間エンコーダ105によって実行することができる。 情報は、信号135におけるヘッダ間隔515またはフッタ間隔520内で起こる1つ以上のイベントによって符号化することができる。

    図示される実現例においては、ヘッダ間隔515はヘッダイベント705を含む。 ヘッダイベント705は、ヘッダ間隔515内における時刻710に起こる。 ヘッダ間隔515内におけるヘッダイベント705のタイミングは、たとえば、時刻535と時刻710との間のタイムスパン710を測定することによって決定することができる。

    いくつかの実現例においては、ヘッダ間隔515はそれ自体が、複数の小間隔に分割可能であり、その各々は1つ以上の情報イベントを含み得る。 さまざまな小間隔は、さまざまな識別情報および特徴付け情報を符号化するよう割当てることができる。 たとえば、第1の小間隔はイベントを含んでいてもよく、そのタイミングは、信号135で符号化された数に正の符号が付けられているかまたは負の符号が付けられているかを示す。 別の例として、小間隔の集まりは情報のイベントを含んでいてもよく、そのタイミングは、(たとえば、以下にさらに記載するように、セグメント化した後の)情報のより大きな集まり内における信号135で符号化された情報の位置を示す。

    図示される実現例においては、ヘッダイベント705は、ベースライン状態340からハイ状態345に遷移し、さらにベースライン状態340に戻るパルスである。 いくつかの実現例においては、ヘッダイベント705の形状は、互いから識別不可能であり、イベント525、530の形状およびデータイベント325の形状からも識別不可能であり得る。 これらの実現例においては、イベント705、325、525、530は、それらのタイミングおよび位置によってのみ識別することができる。

    いくつかの実現例においては、信号でのデータ伝送の終わりにおけるフッタは、1つ以上の情報イベントで符号化することができる。 いくつかの実現例においては、ヘッダおよびフッタはともに、1つ以上の情報イベントで符号化することができる。

    図8は時間エンコーダ105の別の実現例を示す概略図である。 時間エンコーダ105の図示される実現例は、3以上の実現可能な状態を有する数字で情報を符号化する信号125での動作に適した状態検出器205およびイベントタイミング回路210を含む。 たとえば、信号125は、情報を4進数または10進数に符号化することができる。

    状態検出器205は、信号125における数字の状態を検出し、検出された状態の表示をイベントタイミング回路210に伝達するよう構成される。 イベントタイミング回路210は、これらの表示を受信し、これに応じてスイッチ255を構成するよう接続されたタイミングセレクタ240を含む。 特に、スイッチ255は、各々がそれぞれの状態に関連付けられる3つ以上の基準805の集まり(すなわち、数字の対応状態を信号125で表わすイベントが起こる間隔内における時刻)を含む。 たとえば、第1の基準805は、間隔内における第1の時刻に関連付けることができ、第2の基準805は、間隔内における第2の時刻に関連付けることができ、第Nの基準805は、間隔内における第Nの時刻に関連付けることができる。

    スイッチ255は、状態検出器205によって検出される状態の表示に応じてコンパレータ260の入力270に適切な基準805を印加するよう構成される。 コンパレータ260は、カウンタ230によって出力されたクロック信号のカウントを適切な基準805と比較し、比較の結果290を出力する。 こうして、信号125における数字のさまざまな状態により、結果として、基準805によって設定されるこれらの遷移のタイミングで、対応する時間間隔内における識別可能な時刻に遷移が起こることとなる。

    図9は、3つ以上の実現可能な状態を有する数字を含む信号の時間符号化を示す概略図である。 図示される時間符号化は、時間エンコーダ105(図8)などの時間エンコーダによって実行することができる。 図示される実現例においては、情報120は、さまざまな実現可能な4つの状態、すなわち、第1の状態を有する数字905(すなわち「A」)、第2の状態を有する数字910(すなわち「B」)、第3の状態を有する数字915(すなわち「C」)、および第4の状態を有する数字920(すなわち「D」)を用いて、信号125で表わされる。 他の実現例においては、情報120は、さまざまな数の実現可能な状態を有する数字(たとえば、情報120を10進数で表わす10のさまざまな実現可能な状態を有する数字)で、または、非常に多くの実現可能な状態もしくは実現可能な連続体(たとえば、実現可能な状態のほぼアナログもしくはアナログな連続体)を有する数字で、表わすことができる。 いくつかの実現例においては、実現可能な4つの状態を有する数字を用いて、遺伝子情報を表わし、4つの核酸を表わすことができる。

    時間符号化により、情報120が時間ベースのコード信号135に符号化される。 時間ベースのコード信号135は時間間隔320の集まりを含み、その各々は、信号125内における数字905、910、915、920に対応する。 各々の時間間隔320は、それぞれのデータイベント325を含む。 個々の時間間隔320内におけるデータイベント325のタイミングは、その時間間隔320に対応する数字905、910、915、920の状態を示す。 たとえば、図示される実現例においては、第1の状態の数字905に対応する間隔320におけるデータイベント325が、間隔320の終わり付近の時刻930に起こる。 第2の状態の数字910に対応する間隔320におけるデータイベント325が、間隔320の中間付近の時刻935で起こる。 第3の状態の数字915に対応する間隔320におけるデータイベント325が、間隔320の中間よりも前の時刻940で起こる。 第4の状態の数字920に対応する間隔320におけるデータイベント325が、間隔320の始まり付近の時刻945で起こる。 時刻930、935、940、945は互いから識別可能である。

    他の実現例においては、時間エンコーダは、予め定められた1組の符号から一連の符号を入力として受信し、時間符号化された出力信号を出力として生成するデジタル回路として実現することができる。 この場合、時間符号化された出力信号における各時間間隔は、対応する入力符号によって決定される間隔内において一度に単一のパルスを含む。 デジタル回路は、プログラムされたコンピュータによって制御可能であるか、または埋込み型コンピュータを含み得る。 いくつかの実現例においては、各々の入力符号は、さまざまな実現可能な入力符号の数と同じである2進数(すなわちビット)Nの長さを有する固有の文字にマップされており、この場合、ビットはすべて、1つを除いては同じであり、このため、文字中における別個のビットの位置により、文字が対応している符号が識別されることとなる。 こうして、符号の入力シーケンスが文字の入力シーケンスにマップされ、これがシフトレジスタに入力され得る。 Nビットがすべての時間間隔320に現われるように、シフトレジスタの出力がクロックされる。 この出力はパルス発生器に結合されており、このため、別個のビットが現われることにより時間エンコーダの出力において出力パルスが生成されることとなる。 いくつかのこのような実現例においては、時間エンコーダは、アナログ入力信号を一連の符号に変換する回路を含む。 出力信号においてヘッダ、フッタおよび同期が所望される場合、対応する入力符号は、エンコーダおよび下流のデコーダによって採用される規定またはプロトコルに従って、場合によっては接頭辞または接尾辞として、伝送されるべき実際の信号に追加することができる。

    図10は、システム100、すなわち情報を符号化することのできるシステム1000、の実現例を示す概略図である。 システム1000は、信号135が時間エンコーダ105から伝送されるニューラル処理構成要素1005を含む。 ニューラル処理構成要素1005は、神経組織で構成される構成要素、または神経組織の設計および機能によって示唆される設計を有する構成要素である。 こうして、ニューラル処理構成要素1005は、「ウェットな(wet)」神経および他のニューラル構成要素を(たとえば、生物学上の神経回路網もしくは脳、または生体の他の神経組織として)用いて実現することができるか、または、ニューラル処理構成要素1005は、半導体素子を(たとえばハードウェアもしくはソフトウェアを用いて実現される人工の神経回路網として)用いて実現することができる。 いくつかの実現例においては、半導体素子とウェットなニューラル構成要素との組合せによりニューラル処理構成要素1005を実現することができる。

    図示のとおり、時間エンコーダ105は、時間設定されたイベントを含む信号135をニューラル処理構成要素1005に出力する。 ニューラル処理構成要素1005が「ウェットな」ニューラル構成要素を用いて実現される実現例においては、信号135の特性は、ウェットなニューラル構成要素と適合するよう調整することができる。 たとえば、信号135内におけるイベントは、活動電位の振幅および時間特性を模倣するよう調整することができる。

    いくつかの実現例においては、ニューラル処理構成要素1005は、信号135を受信する複数の要素を含み得る。 たとえば、「ウェットな」ニューラル構成要素を用いて実現されるニューラル処理構成要素1005においては、複数の神経が信号135を受信し得る。 別の例として、半導体構成品を用いて実現されるニューラル処理構成要素1005においては、複数のニューラルネットワーク入力が信号135を受信し得る。

    動作時に、時間エンコーダ105は、信号125における情報120をニューラル処理構成要素1005によって理解される形式に符号化し得る、すなわち、一連の間隔における間隔内で識別可能な時刻にイベントが起こるよう時間設定されている信号135が得られる。 こうして、時間エンコーダ105は、バイナリ(および他の)デジタルデータ処理と統計処理とニューラル処理構成要素1005において提供されるパターン認識との間のインターフェイスとして機能することができる。 たとえば、時間エンコーダ105は、たとえば信号135に符号化された聴覚、視覚または他の知覚情報を用いて神経を刺激する神経補綴に含まれ得る。

    図11は、システム100、すなわち、情報を符号化することのできるマルチチャネルエンコーダ1100を含むシステム、の実現例を示す概略図である。 システム1100は、時間エンコーダ105の集まりと、データセグメンタ1105と、入力1110と、1つ以上の出力1115の集まりとを含む。

    入力1110は、データ通信経路を介して信号125における情報120を受信する。 入力1110は、信号125における情報を伝達する信号1117をデータセグメンタ1105の入力1120に供給する。 データセグメンタ1105は、信号をより小さな単位に分割(または「フラグメント化」)する構成要素である。 データセグメンタ1105は入力1120および1つ以上の出力1125を含む。

    データセグメンタ1105は、信号125における比較的大きな集まりの数字を、各々が情報120の真部分集合を表わしているより小さな集まりからなる数字の集まりに分割する。 いくつかの実現例においては、セグメントは信号125における数字の連続した部分をなし得る。 他の実現例においては、セグメントは非連続の数字を含み得る。 図示される例においては、データセグメンタ1105によって受信される信号125は、順序付けられた有限集合の離散数字、たとえばビットの集まり、における情報120を表わす。 データセグメンタ1105は、信号125を、各々が順序付けられた有限集合の離散数字における情報120の真部分集合を表わしているより小さなセグメントの集まりに分割する。 データセグメンタ1105は、セグメント1120を1つ以上の出力1125から対応する時間エンコーダ105の入力110に供給する。 各々の時間エンコーダ105は、それぞれの出力信号135の時間間隔内におけるイベントの発生を時間設定することによって、受信されたセグメントにおける情報を符号化する。 各々の出力信号135における間隔内におけるイベントのタイミングは、各々のセグメント内における離散数字のすべてを表わす。

    時間エンコーダ105は、マルチチャネルエンコーダ1100の出力1115からそれぞれの出力信号135を出力する。 いくつかの実現例においては、出力信号135は、同じ時刻に単一のシステムまたは媒体140に供給される。 たとえば、出力信号135の時間ベースのコードが各々、ヘッダ間隔515およびヘッダイベント525を含む実現例においては、それぞれの出力信号におけるヘッダイベント525が同時に発生する。 システムまたは媒体140は入力の集まりを含み得るが、その各々は、以下にさらに説明するように、対応する出力信号135を受信するよう対応する出力1115に接続される。

    動作時に、データセグメンタ1105が、入力1120を介して信号125を受信する。 データセグメンタ1105は、信号125を介してデータセグメント化プロセスを実行し、セグメントの集まりを生成する。 セグメントは各々、時間エンコーダ105のそれぞれの入力110に入力される。 時間エンコーダ105は各々、さまざまな間隔内における識別可能な時刻に起こるよう時間設定されたイベントで情報を表わすことによってそれぞれのセグメントにおいて情報を符号化する。 各々の時間エンコーダ105が出力するそれぞれの信号135が、マルチチャネルエンコーダ1100の出力1115と、システムまたは媒体140とに伝達される。

    図12は、情報を符号化、圧縮、記憶/伝送することができ、さらに、アクセス/受信、復号および解凍することのできるシステム1200を示す概略図である。 システム1200は、上述のシステム100の実現例のうち1つ以上と、入力1210および出力1215を含むデコーダ1205とを含み得る。 入力1210および出力1215が有する物理的構造により、信号がそれぞれ、デコーダ1205に受信されたり、デコーダ1205から転送されたりする。 デコーダ1205は、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される信号を復号する構成要素である。 デコーダ1205は、実質的には、間隔内におけるイベントのタイミングが情報内容を表わしている時間ベースの信号を、順序付けされた有限集合の離散数字でその情報を表わす出力フォーマットに翻訳する。

    デコーダ1205の入力1210は、信号1220を受信するよう接続することができ、この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される。 信号1220は、システムまたは媒体140からデータ通信経路上に出力することができる。 情報をシステムまたは媒体140から信号1220を介してデコーダ1205に転送する際のその性質は、システム1200の動作上の情況に依存する。 たとえば、システム1200がデータ伝送システムの一部である場合、システムまたは媒体140は、デコーダ1205におけるデータ受信機に信号1220を出力するデータ送信機を含み得る。 別の例として、システム1200がデータ記憶システムの一部である場合、デコーダ1205は、たとえば、データ記憶媒体140から情報を読取ることのできる読取ヘッドを含み得る。 信号1220は、たとえば、有線または無線のデータ通信経路を介して伝達することができる。

    出力フォーマットへの翻訳後、デコーダ1205は、復号された情報1225を含む信号1230を出力する。 復号された情報1225は、順序付けされた有限集合の離散数字で、たとえば、図示のとおり一連のハイ状態およびロー状態として2進数で、表わすことができる。 出力1215は、直列または並列な1つ以上のバイナリデータポートの形式であってもよい。

    動作時に、デコーダ1205が、システムまたは媒体140から入力1210を介して信号1220を受信する。 信号1220は、さまざまな間隔内における識別可能な時刻に起こるよう時間設定されたイベントで情報を表わす。 デコーダ1205は、情報1225を復号し、復号された情報1225を含む信号1230を出力する。

    デコーダ1205は、システム1200の外部で、他の装置とともに用いることができる。 たとえば、デコーダ1205は、時間ベースのデコーダ41(図1A)として用いることができる。

    図13はデコーダ1205の実現例を示す概略図である。 デコーダ1205の図示される実現例は、イベント検出器1305、時間−状態トランスレータ回路1310、および状態セレクタ回路1315を含む。 回路について言及しているが、デコーダの構成要素のうち1つ以上はファームウェアまたはソフトウェアで実現することができる。 イベント検出器1305は、信号1220におけるイベントとそれらのタイミングとを検出することができる構成要素である。 イベント検出器1305の構造は、信号1220におけるイベントの性質を反映させることができる。 たとえば、信号1220におけるイベントがパルスである場合、イベント検出器1305はパルス検出器になり得る。 イベント検出器1305は、入力1210から信号1220と、間隔タイミング回路1320から間隔1325内における時刻を表わす信号とを受信するよう接続される。 イベント検出器1305は、イベントが検出される間隔内における時刻1325を出力するよう接続される。

    間隔タイミング回路1320は、クロック1330、カウンタ1335、および間隔リセット1340を含む。 クロック1330が出力クロック信号1345をカウンタ1335に供給すると、次いで、カウンタ1335がクロック信号の動的カウント1332を生成する。 動的カウント1332が、イベント検出器1305および間隔リセット1340の両方に与えられる。 間隔リセット1340は、クロック信号の動的カウントを間隔期間を表わすしきい値カウントと比較するコンパレータ(図示せず)を含み得る。 このような比較により、間隔がいつ経過したかを判断することができる。 間隔リセット1340は、リセット信号1350を出力としてカウンタ1335に供給する。 カウンタ1335は、リセット信号1350に応じてリセットされる。 カウンタ1335のリセットにより、しきい値カウントの期間の間隔の範囲が定められる。

    間隔リセット235によって出力されるリセット信号1350は、デコーダ1205の他の部分に伝達されこの部分によって用いられることにより、たとえば、時間−状態トランスレータ1310によるイベントの翻訳と、状態セレクタ1315による数字の選択および出力とが時間設定される。 たとえば、時間−状態トランスレータ1310は、リセット信号1350に応じて翻訳と翻訳結果の出力とをリセットする1つ以上のスイッチを含み得る。 別の例として、状態セレクタ1315は、リセット信号1350を誘発させることにより、間隔ごとに単一の数字を選択して出力することを確実にし得る。

    イベントの検出に応じて、イベント検出器1305は、イベントが検出される間隔1325内における時刻の表示を出力する。 これらの表示は、時間−状態トランスレータ1310によって受信される。 図示される実現例においては、時間−状態トランスレータ1310は、高ビット検出器1355および低ビット検出器1360を含み、これら検出器はともに、イベントが検出される間隔内における時刻の表示を受信するよう接続される。

    いくつかの実現例においては、高ビット検出器1355は、1対のコンパレータ1356、1358およびANDゲート1359を含む。 コンパレータ1356は、イベントが検出される間隔内における時刻を第1の基準ref_1と比較するよう接続される。 コンパレータ1358は、イベントが検出される間隔内における時刻を第2の基準ref_2と比較するよう接続される。 基準ref_1、ref_2は、検出されたイベントが第1の状態(たとえば、高ビット)であるとみなされる間隔内における最早の時刻および最遅の時刻を示すしきい値である。 ビットがref_1によって示される時刻よりも後の時刻と、ref_2によって示される時刻よりも前の時刻とにおいて検出される場合、コンパレータ1356および1358の両方の出力が設定される。 ANDゲート1359はまた、イベント検出器1305によって検出されるイベントのタイミングが間隔内にあることを示す出力1365(たとえばハイ信号)を生成する。

    図示される実現例においては、低ビット検出器1360は、1対のコンパレータ1361、1363およびANDゲート1364を含む。 コンパレータ1361は、イベントが検出される間隔内における時刻を第1の基準ref_3と比較するよう接続される。 コンパレータ1363は、イベントが検出される間隔内における時刻を第2の基準ref_4と比較するよう接続される。 基準ref_3、ref_4は、検出されたイベントが第2の状態(たとえば、低ビット)であるとみなされる間隔内における最早の時刻および最遅の時刻を示すしきい値である。 イベントがref_3によって示される時刻よりも後の時刻とref_4によって示される時刻よりも前の時刻とにおいて検出される場合、コンパレータ1361および1363の両方の出力が設定される。 ANDゲート1364はまた、イベント検出器1305によって検出されるイベントのタイミングが間隔内にあることを示す出力1370を与える。

    状態セレクタ1315は、出力1215を介する信号1230の出力についての数字の状態を選択するよう構成される構成要素である。 いくつかの実現例においては、数字はバイナリビットであってもよい。 状態セレクタ1315は、翻訳(すなわち、出力1365および1370)を受信するよう接続される。 受信された翻訳に基づいて、状態セレクタ1315が状態情報1215を出力する。 数字は、並列または直列に出力することができる。

    動作時に、イベント検出器1305は信号1220を受信する。 この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報1225が符号化される。 イベント検出器1305は、それぞれの間隔内におけるイベントのタイミングを検出し、そのタイミング1325の記述を出力する。 時間−状態トランスレータ回路1310は、イベント検出器1305によってイベントが検出された時刻と状態に割当てられた時刻とを比較することによって、間隔内における時刻をデコーダ1205から信号1230で出力されるべき離散数字に翻訳する。 特に、基準ref_1、ref_2によって規定される時刻の第1の範囲内で検出されたイベントにより、結果として、出力1365上で設定信号が得られることとなる。 基準ref_3、ref_4によって規定される時刻の第2の範囲内で検出されたイベントにより、結果として、出力1370上で設定信号が得られることとなる。 状態セレクタ回路1315は、それらの比較の結果を受信し、それらの結果に従って出力1215を介して出力すべき数字の状態を選択する。

    図14は、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される信号の復号を示す概略図である。 復号は、たとえばデコーダ1205(図12)などのデコーダによって実行することができる。

    復号により、時間ベースのコード信号1220で符号化された情報が、順序付けされた有限集合の離散数字で情報1225を表わす信号1230に翻訳される。 図示される実現例においては、情報1225は、一連の大きい2進数1405(すなわち「1」)および小さい2進数1410(すなわち「0」)として2進法で信号1230で表わされる。

    時間ベースのコード信号1220は、時間間隔1420の集まりを含み、その各々は、信号1230内における数字1405および1410に対応する。 各々の時間間隔1420は、それぞれのデータイベント1425を含む。 個々の時間間隔1420内におけるデータイベント1425のタイミングは、その時間間隔1420に対応する数字1405および1410の状態を示す。 たとえば、図示される実現例においては、ハイ状態の数字1405に対応する間隔1420におけるデータイベント1425は、それらの間隔1420の始まり付近の時刻1430で起こる。 ロー状態の数字1405に対応する間隔1420におけるデータイベント1425は、それらの間隔1420の中間付近の時刻1435で起こる。 時刻1430は時刻1435からは識別可能である。

    図示される実現例においては、データイベント1425は、ベースライン(すなわち、「停止」)状態2140からハイ(すなわち、「活動」)状態1445に遷移し、次いで、ベースライン停止状態1440に戻るパルスである。 いくつかの実現例においては、ベースライン状態2140からハイ状態1445への最初の遷移は、データイベント1425が起こる時刻として識別および処理することができる。 他の実現例においては、ハイ状態1445からベースライン状態2140に戻る遷移は、データイベント325が起こる時刻として識別および処理することができる。 いくつかの実現例においては、データイベント1425は、最初の遷移と戻りの遷移とが時間的に非常に近いために、たとえば時間エンコーダ1205にとっては識別不可能となる過渡パルスである。 過渡的なデータイベント1425が起こる時刻は、最初の遷移および戻りの遷移の発生が明らかに一致していることに基づいて識別される。

    いくつかの実現例においては、さまざまなデータイベント1425の形状は、互いとは識別不可能であり、さまざまなデータイベント1425は、それらのタイミングによってのみ識別することができる。 さらに、いくつかの実現例においては、データイベント1425は、2つの実現可能な時刻においてのみ起こる、すなわち、間隔内における第1の時刻または第2の時刻に起こるという点でバイナリイベントであり得る。

    図示される実現例においては、時間間隔1420はすべて同じ期間を有しており、連続的に発生する。 時間間隔1420のシーケンスは、信号1430における対応する数字1405および1410のシーケンスに対応する。 言い換えれば、時間ベースのコード信号1220の第1の時間間隔1420(およびそのイベント1425)は、信号1230における第1の数字1405に対応し、時間ベースのコード信号1220の第2の時間間隔1420(およびそのデータイベント1425)は、信号1230における第2の数字1410に相当する、などである。 この対応関係は波線の矢印1450によって表わされる。

    図15はデコーダ1005の別の実現例を示す概略図である。 イベント検出器1305、時間−状態トランスレータ回路1310、状態セレクタ回路1315および間隔タイミング回路1320に加えて、デコーダ1005の図示される実現例はまた、開始/停止検出器1505を含む。 開始/停止検出器1505は、信号1220でのデータ伝送の始まりおよび終わりのうちの一方または両方を検出するよう構成された構成要素である。 たとえば、開始/停止検出器1505は、信号1220におけるヘッダイベント、ヘッダ間隔、フッタイベントおよびフッタ間隔のうち1つ以上を認識することができる。

    開始/停止検出器1505は、(図示のとおり)信号1220を受信するよう入力1210に接続され得る。 いくつかの実現例においては、開始/停止検出器1505は、信号1220における始めのイベントと終わりのイベントとを検出することによって、信号1220でのデータ伝送の始まりおよび終わりのうちの一方または両方を検出することができる。 開始/停止検出器1505は、信号1220でのデータ伝送の始まりおよび終わりのうちの一方または両方を示す表示1510を、間隔リセット1340およびデコーダ1205の他の部分に出力する。 間隔リセット1340は、開始/停止検出器1505によって出力される表示に応じて、それ自体と、間隔間の区別とをリセットすることができる。 開始/停止検出器1505は、これにより、間隔リセット1340を信号1220内における間隔およびイベントのタイミングに同期させることができる。

    いくつかの実現例においては、開始/停止検出器1505によって出力される信号1220でのデータ伝送の始まりおよび終わりを示す表示は、デコーダ1205の他の部分に伝達されてこの部分によって使用され得る。 たとえば、いくつかの実現例においては、状態セレクタ1315は、開始/停止検出器1505によって出力される表示に応じて、ヘッダイベントおよびフッタイベントを用いて信号1220の始まりおよび終わりのうちの一方またはこれら両方を区別することができる。

    図16は、信号でのデータ伝送の始まりと終わりとを検出するデコーダを用いた、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される信号の復号を示す概略図である。 たとえば、例示される復号は、開始/停止検出器1505(図15)を含むデコーダ1205などのデコーダによって実行することができる。 図示される実現例においては、信号1230はヘッダ1605(「X」として図示)およびフッタ1610(「Y」として図示)を含む。 こうして、ヘッダ1605およびフッタ1610によりフレーム信号1230が構築される。

    復号することにより、図14を参照して上述したとおり、時間ベースのコード信号1220が信号1230に復号される。 時間ベースのコード信号1220はヘッダ間隔1615およびフッタ間隔1620を含む。 ヘッダ間隔1615は、ヘッダ間隔1615内における時刻1635に起こるヘッダイベント1625を含む。 フッタ間隔1620は、フッタ間隔1620内における時刻1640に起こるフッタイベント1630を含む。 ヘッダ間隔1615およびヘッダイベント1625は、時間ベースのコード信号1220の開始を区別する。 フッタ間隔1620およびフッタイベント1630は、時間ベースのコード信号1220の終わりを区別する。 時間ベースのコード信号1220の始まりを区別することにより、第1の間隔1620内における第1のイベント1625のタイミングを決定することができる。 たとえば、第1のイベント1625は、ヘッダイベント1625後の期間1645に起こる。 第1の間隔1620内における第1のイベント1625のタイミングは、間隔1615の期間および時刻1645を用いて決定することができる。

    図示される実現例においては、イベント1625、1630および1425は、ベースライン状態1640からハイ状態1445に遷移し、次いで、ベースライン状態1640に戻るパルスである。 いくつかの実現例においては、イベント1625および1630の形状は、互いとは識別不可能であり、また、データイベント1425の形状とも識別不可能であり、イベント1425、1625、1630はそれらのタイミングによってのみ識別することができる。 さらに、いくつかの実現例においては、間隔1615および1620はともに、互いに同じ期間を有し、時間間隔1420と同じ期間を有する。

    図17はデコーダ1205の別の実現例を示す概略図である。 イベント検出器1305、時間−状態トランスレータ回路1310、状態セレクタ回路1315、間隔タイミング回路1320および開始/停止検出器1305に加えて、デコーダ1005の図示される実現例はまたヘッダ/フッタデコーダ1705を含む。 ヘッダ/フッタデコーダ1705は、信号1220のヘッダにおいて符号化された情報、信号1220のフッタにおいて符号化された情報またはこれら両方において符号化された情報を復号するよう構成された構成要素である。

    ヘッダ/フッタデコーダ1705は、信号1220と、信号1220に含まれるヘッダイベントまたはフッタイベントとを受信するよう入力1210に接続される。 たとえば、ヘッダ間隔およびフッタ間隔の期間が間隔1420の期間と同じであるいくつかの実現例においては、ヘッダ/フッタデコーダ1705は、信号1220でのデータ伝送の始まりおよび終わりのうち一方または両方の表示1510を受信するよう接続可能であり、間隔リセットによって特定されるサイズを有する間隔内における時刻の動的カウント1325を受信するようイベント検出器1305に接続可能である。 たとえば、ヘッダ間隔およびフッタ間隔の期間が間隔1420の期間とは異なる実現例においては、ヘッダ/フッタデコーダ1705は、別の間隔タイミング回路の出力に接続され得るか、内部の開始/停止検出構成要素を含み得るか、または、他の場合には、情報のイベントがヘッダ、フッタまたはこれら両方内で起こる時刻を決定し得る。

    ヘッダ/フッタデコーダ1705は、ヘッダまたはフッタ内において出力1710として起こる情報のイベントの情報内容の表示を出力する。 状態セレクタ1315は、表示を受信し、この表示に従って離散数字1015を出力し得る。 たとえば、いくつかの実現例においては、状態セレクタ1315は、信号1230の発生源および行先、信号1230における情報の種類、および信号1230と他の信号との間の関係を識別する一連の数字を選択することができる。

    いくつかの実現例においては、ヘッダ/フッタデコーダ1705によって出力される表示が、デコーダ1205の他の部分に伝達されてこの部分によって使用され得る。 たとえば、エラーチェック情報が、デコーダ1005内におけるエラーチェック構成要素に伝達され、この部分によって使用され得る。 別の例として、ヘッダ/フッタデコーダ1705によって出力される表示は、トランスレータ回路1310に伝達することができ、この表示を用いることにより、たとえば、検出されるべき数字の数を設定するか、または、検出されたイベントが或る状態に合致するとみなされる間隔内における時刻を変更することができる。

    図18は、デコーダ1205の別の実現例を示す概略図である。 デコーダ1205の図示される実現例は、トランスレータ回路1310および状態セレクタ回路1315を含む。 これら回路は、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される信号を、3つ以上の実現可能な状態を有する数字で情報を符号化する信号に復号するのに適している。 たとえば、デコーダ1205は、時間ベースのコード信号1220を信号1230に復号することができる。

    イベントの検出に応じて、イベント検出器1305は、イベントが検出される間隔内における時刻の表示を出力する。 これらの表示1325は、時間−状態トランスレータ1310によって受信される。 時間−状態トランスレータ1310は、状態検出器1805、1810、1815、1820の集まりを含んでおり、これら状態検出器はすべて、イベントが検出される間隔内における時刻の表示を受信するよう接続されている。

    状態検出器1805、1810、1815、1820は各々、イベントが検出される間隔内における時刻を、検出されたイベントが対応する状態であるとみなされる間隔内における最早の時刻および最遅の時刻を具体化する基準と比較するよう接続される。 間隔内におけるイベントのタイミングが対応する範囲内にあることを検出したことに応じて、状態検出器1805、1810、1815、1820が各々、表示1825、1830、1835、1840を出力する。 こうして、状態検出器1805、1810、1815、1820は、間隔内における時刻を、デコーダ1005から出力されるべき信号1230における数字の状態のうちの1つに翻訳する。

    状態セレクタ1315は、翻訳(たとえば表示1825、1830、1835、1840)を受信するよう接続され、受信された翻訳に基づいて、状態セレクタ1315が、状態を有する数字を出力1215に出力する。

    動作時に、イベント検出器1305は信号1220を受信し、この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報120が符号化される。 イベント検出器1305は、それぞれの間隔内におけるイベントのタイミングを検出し、そのタイミングの記述(たとえば表示1325)を出力する。 時間−状態トランスレータ回路1310は、イベントがイベント検出器1305によって検出された時刻を状態に割当てられた時刻と比較することによって、間隔内における時刻をデコーダ1305から信号1330で出力されるべき状態に翻訳する。 状態セレクタ回路1315は、それらの比較の結果(たとえば表示1825、1830、1835、1840)を受信し、それらの結果に従って出力1215に与えられるべき出力される数字の状態を選択する。

    図19は、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される信号を、3つ以上の実現可能な状態を有する数字を含む信号に復号することを示す概略図である。 たとえば、図示される復号は、図18に示されるデコーダ1205などのデコーダによって実行することができる。 図示される実現例においては、時間ベースのコード信号1220は時間間隔1420の集まりを含み、その各々は、信号1230内における数字1905、1910、1915、1920に対応する。 各々の時間間隔1420はそれぞれのデータイベント1425を含む。 個々の時間間隔1420内におけるデータイベント1425のタイミングは、その時間間隔1420に対応する数字1905、1910、1915、1920の状態を示す。 たとえば、図示される実現例においては、第1の状態の数字1905に対応する間隔1420におけるデータイベント1425は、間隔1420の終わり付近の時刻1930で起こる。 第2の状態の数字1910に対応する間隔1420におけるデータイベント1425は、間隔1420の中間付近の時刻1935で起こる。 第3の状態の数字1925に対応する間隔1420におけるデータイベント1425は、間隔1420の中間よりも前の時刻1940で起こる。 第4の状態の数字1905に対応する間隔1420におけるデータイベント1425は、間隔1420の始まり付近の時刻1945で起こる。 時刻1930、1935、1940、1945は互いから識別可能である。

    復号では、時間ベースのコード信号1220を信号1230に復号する。 情報は、4つの異なる離散的な電位状態を有する数字、すなわち、第1の状態を有する数字1905(すなわち「A」)、第2の状態を有する数字1910(すなわち「B」)、第3の状態を有する数字1915(すなわち「C」)、および第4の状態を有する数字1920(すなわち「D」)、を用いて信号1230で表わされる。 他の実現例においては、信号1230は、異なる数の実現可能な状態を有する数字(たとえば、10進数で情報を表わす10のさまざまな実現可能な状態を有する数字)で、または、非常に多数の実現可能な状態または実現可能な連続体(たとえば、ほぼアナログもしくはアナログな連続体)を有する数字で、情報を表わすことができる。 いくつかの実現例においては、信号1230は、4つの異なる実現可能な状態を用いて遺伝子情報、すなわち4つの核酸、を表わすことができる。

    他の実現例においては、デコーダは、N個の2進数字(すなわちビット)の所定の長さを有するバイナリ文字にグループ化されるビットの順序付けされた集まりを入力として受信するデジタル回路として実現することができる。 この場合、1つのビットだけが他のビットから識別され、一連の出力符号を出力として生成する。 デジタル回路は、プログラムされたコンピュータによって制御され得るか、または埋込み型コンピュータを含み得る。 いくつかのこのような実現例においては、デコーダは、符号のシーケンスをアナログ出力信号に変換する回路を含む。

    図20は、復号システム2000の実現例を示す概略図である。 システム2000は、スタンドアロンのシステムまたはより大型のシステムの一部、たとえばシステム1200(図12)などであり得る。 システム2000は、ニューラル処理構成要素140および1005を含み、ここから信号1220がデコーダ1205によって受信される。 信号1220は、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報を符号化する。 いくつかの実現例においては、ニューラル処理構成要素140および1005は、信号1220におけるイベントに寄与する複数の要素を含み得る。 たとえば、「ウェットな」ニューラル構成要素を用いて実現されるニューラル処理構成要素140および1005においては、複数の神経は、信号1220におけるイベントに寄与し得る。 別の例として、半導体素子を用いて実現されるニューラル処理構成要素140および1005においては、複数のニューラルネットワーク出力は、信号1220におけるイベントに寄与し得る。

    動作時に、デコーダ1205は、信号1220を信号1230に復号して、情報1225を順序付けされた有限集合の離散数字で表わすことができる。 デコーダ1205は、こうして、ニューラル処理構成要素1205およびバイナリ(および他の)デジタルデータ処理装置によって与えられるパターン認識機能と統計処理との間のインターフェイスとして機能し得る。 たとえば、デコーダ1205は、たとえば制御または他の情報で信号1220に符号化された神経のスパイク列を受信するモータまたは他の補綴に含まれていてもよい。

    図21は、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される信号復号システム、すなわちマルチチャネルデコーダシステム2100、の実現例を示す概略図である。 マルチチャネルデコーダシステム2100は、単独で、または他の装置とともに用いることができる。 たとえば、マルチチャネルデコーダシステム2100は時間ベースのデコーダ41(図1A)として用いることができる。

    システム2100は、デコーダ1205の集まり、データアグリゲータ2105、入力2110の集まり、および出力2115を含む。 入力2110は、それぞれの時間ベースのコード信号1220を受信する。 時間ベースのコード信号1220は各々、間隔の集まりを含んでおり、それら間隔自体がイベントを含む。 これらの間隔内におけるイベントのタイミングにより情報が符号化される。 いくつかの実現例においては、さまざまな時間ベースのコード信号1220はすべて、図示のとおり、同じ単一のシステムまたは媒体140から受信することができる。

    時間ベースのコード信号1220は、入力2110からデコーダ1205の対応する入力1210に与えられる。 デコーダ1205は各々、こうして、それぞれの時間ベースのコード信号1220を受信するよう接続される。 デコーダ1205は、情報を信号1220で復号し、復号された信号2125を出力する。 復号された信号においては、信号1220の情報内容のうちの少なくともいくらかは、順序付けされた有限集合の離散数字で、たとえば高ビットおよび低ビットの集まりで、表わされる。

    復号された信号2125は、データアグリゲータ2105の1つ以上の入力2130に供給される。 データアグリゲータ2105はまた出力2135を含む。 データアグリゲータ2105は、数字の比較的小さな集まりを数字のより大きな集まりへと集約する構成要素である。 図示される実現例においては、データアグリゲータ2105は、受信した復号信号を、順序付けされた有限集合の離散数字で情報1225を表わす出力信号1230へと集約するよう接続される。 出力信号1230は、データアグリゲータ2105の出力2135からシステム2100の出力2115に供給される。

    動作時には、各々のデコーダ1205が、システムまたは媒体140からそれぞれの時間ベースのコード信号1220を受信する。 デコーダ1205は、それぞれの時間ベースのコード信号1220を、順序付けされた有限集合の離散数字で情報内容を表わす信号に復号する。 データアグリゲータ2105は、信号1220を受信し、これら信号を集約し、出力信号2145に出力するよう接続される。

    図22は、情報を符号化することのできるシステム2200の実現例を示す概略図である。 システム2200は、マルチチャネルエンコーダ1105および圧縮エンコーダ2205を含む。

    圧縮エンコーダ2205は、複数の入力信号を単一の出力信号2220に圧縮する構成要素である。 圧縮エンコーダ2205は、1つ以上の入力2210および出力2215の集まりを含む。 1つ以上の入力2210は、マルチチャネル時間エンコーダ1105の出力1115から時間ベースのコード信号を受信するよう接続可能である。 圧縮エンコーダ2205は、受信した時間ベースのコード信号を圧縮し、圧縮された信号2220を出力2215を介してシステムまたは媒体140に出力する。

    システム2200は、単独で、または他の装置とともに用いることができる。 たとえば、システム2200は、時間ベースのエンコーダ25、振幅重み付け構成要素27およびコンプレッサ29(図1A)として用いることができる。

    図23は、圧縮エンコーダ2205の一実現例を示す概略図である。 圧縮エンコーダ2205は、信号の集まりから情報を符号化する構成要素であり、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって、情報が、信号2220(図22)などの時系列にされたイベントを含む信号に符号化される。

    図示される実現例においては、エンコーダ2205は、さまざまなバイナリ−アナログコンバータ2305の集まり、インテグレータ2310、入力2315の集まり、および出力2320を含む。 バイナリ−アナログコンバータ2305は各々、それぞれの入力2325および出力2330を含む。 各々のバイナリ−アナログコンバータ2305の入力2325は、それぞれの信号135を受信するよう接続される。 この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって、情報が、対応する入力2315から符号化される。

    各々の入力2315および対応するバイナリ−アナログコンバータ2305の対は、符号化チャネル2340を形成する。 圧縮エンコーダ2205は、こうして、複数の符号化チャネル2340の並列な組合せをなす。 信号135は、同じ情報を有し得るか、異なる情報内容を有し得るか、または、同じ情報内容と異なる情報内容との組合せを有し得る。

    各々のバイナリ−アナログコンバータ2305は、イベントの入力時系列における個々のイベントの振幅に対して、入力時系列における他のイベントのタイミングの関数として、重み付けするよう構成された構成要素である。 いくつかの実現例においては、イベントは、非線形関数を用いて重み付けすることができる。 いくつかの実現例においては、圧縮エンコーダ2205は、少なくとも2つの異なるバイナリ−アナログコンバータ2305を含む。 異なるバイナリ−アナログコンバータ2305は、さまざまな時間感度パラメータ、さまざまな時間感度、または、これらもしくは他の係数の組合せを用いてイベントに重み付けすることができる。 いくつかの実現例においては、エンコーダ2205におけるすべてのバイナリ−アナログコンバータ2305は、エンコーダ2205における他のすべてのバイナリ−アナログコンバータ2305とは異なることとなるだろう。 いくつかの実現例においては、エンコーダ2205におけるバイナリ−アナログコンバータ2305の集まりは、プロセス3900(図39)などのプロセスを用いて構築されたバイナリ−アナログコンバータの完全集合である。 このような違いがあるために、結果として、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される同じ信号が、異なるバイナリ−アナログコンバータ2305に入力されると、入力信号内における重み付けされていないイベントのタイミングに対応する相対的な時刻において重み付けされたイベントを含む異なる信号が、異なるバイナリ−アナログコンバータ2305によって出力されることとなる。

    各々のバイナリ−アナログコンバータ2305は、出力2330にわたる入力信号内における重み付けされていないイベントのタイミングに対応する相対的な時刻において、重み付けされたイベントを含み得る信号2345を出力する。 信号2345は、インテグレータ2310のそれぞれの入力2350に供給される。 インテグレータ2310が「ウェットな」ニューラル構成要素を用いて実現される実現例においては、信号2345の特性を、ウェットなニューラル構成要素と適合するよう調整することができる。 たとえば、信号2345内におけるイベントは、活動電位の振幅および時間特性を模倣するよう調整することができる。

    インテグレータ2310は、入力2350および出力2355の集まりを含む。 インテグレータ2310は、出力2355に供給される信号を生成するために入力2350で受信された信号を積分する構成要素である。 これらの信号を積分することにより、これらの信号が結合されて単一の信号に圧縮される。 いくつかの実現例においては、インテグレータ2310は、異なる入力2350で受信される異なる信号が、出力2355に供給される信号に対してさまざまな程度に寄与するという点で、非線形のインテグレータとなり得る。 いくつかの実現例においては、インテグレータ2310は、異なる入力2350で受信される異なる信号が、出力2355に供給される信号に対して同じ程度に寄与するという点で線形のインテグレータとなり得る。 いくつかの実現例においては、さらに以下に記載するように、インテグレータ2310は、脳または他のニューラル処理装置において、1つ以上のニューロンまたはノードを模して作られる。 たとえば、インテグレータ2310の出力2355上に設けられる単一の信号出力2360は、入力2350において受信される異なる信号の全体的な相互作用を表わすことができる。

    出力2355は、信号2360を圧縮エンコーダ2205の出力2320に結合する。 出力2320は、信号2365をシステムまたは媒体140に供給する。

    図24、図25、図26、図27は、インテグレータ2310のさまざまな実現例、すなわち、インテグレータ2400、インテグレータ2500、インテグレータ2600、およびインテグレータ2700、に関連する概略図である。 インテグレータ2400は、ニューラル処理システムの非分岐ノードである。 インテグレータ2500は、複数の分岐を有するニューラル処理システムのノードである。 インテグレータ2600および2700は、ニューラル処理システムのノードのネットワークである。 インテグレータ2400、2500、2600、2700はハードウェア、ソフトウェア、ウェットなニューラル構成要素、またはこれらの構成要素の組合せで構築することができる。

    図示のとおり、インテグレータ2500は分岐2505の集まりを含む。 いくつかの実現例においては、分岐2505は同一の特性を有する。 他の実現例においては、異なる分岐2505は異なる特性を有する。 たとえば、異なる分岐2505は異なるケーブル特性を有し得る。

    図示のとおり、インテグレータ2600および2700は各々、リンク2610の集まりによって接合されたノード2605の集まりを含む。 リンク2610は、たとえばフィードフォワードリンク、フィードバックリンク、反復リンク、またはそれらの組合せを含み得る。 インテグレータ2700は1対の出力2355を含む。 出力2355はともに、入力2350で受信された信号を組合わせて圧縮した結果を供給する。 しかしながら、概して、出力2355は、入力2350において受信された信号のさまざまな組合せおよび圧縮に起因して、さまざまな信号を出力することとなる。 結果として、2つの異なる信号が、圧縮エンコーダから出力され、システムまたは媒体140に伝達され得る。 これらの2つの異なる信号も、上述のシステムおよび技術を用いて並列に記憶または復号することができる。 このような並列な記憶および復号により、データ記憶密度が低下する可能性があるかまたは付加的な処理が必要となる可能性があるが、記憶および復号の忠実性はチェックすることができ、必要に応じて、並列な復号の結果を比較することによって向上させることができる。

    動作時には、インテグレータ2400、2500、2600、2700は1つ以上のモデルに従って入力信号を積分することができる。 たとえば、いくつかの実現例においては、インテグレータ2400は、積分−発火モデルに従って積分することができる。 このようなモデルは、キャパシタCを、電流I(t)によって駆動される抵抗器Rと並列に含み、以下の数式を提供する。

    このモデルにおいては、入力2350上の信号は、時刻のいずれかの瞬間における各々の信号の振幅を線形にまとめることによって積分される(すなわち、各々の入力信号(RxI(t))の電圧が合計される)。 電圧信号は、時定数τ とともに指数関数的に減衰する。 しきい値電圧を選択することができ、これよりも高い電圧で、バイナリ状態を出力2355において信号送出することができる。

    他の実現例においては、インテグレータ2400〜2700は、以下の数式によって与えられるコンダクタンスベースの積分−発火ニューロンモデルに従って積分することができる。

    は特定のイオン種についてのコンダクタンスであり、V−V はコンダクタンスのネルンスト電位であり、I extは外部から印加された電流である。

    このモデルにおいては、入力2350上の信号は、時刻のいずれかの瞬間に各々の信号の振幅を非線形にまとめることによって積分され、これは、時刻のいずれかの瞬間に達成される総電圧に応じて信号(I ext )の振幅をスケーリングする1つ以上のコンダクタンスgによって達成される。 各々の信号の振幅はまた、コンダクタンスが変化するように設定されている場合に変動し得る時定数τ とともに指数関数的に減衰する。 しきい値電圧を選択することができ、これよりも高い電圧で、バイナリ状態を出力2355において信号送出することができる。

    いくつかの実現例においては、インテグレータ2500は、電圧のコンダクタンスベースの発生がケーブル内における電圧の減衰を含むよう拡張されるモデルに従って動作し得る。 これは、以下の式によって与えられる電信方程式によって記述される。

    ここで、λは分岐の特性によって決定された長さ定数であり、χは分岐に沿った長さの計数化された単位であり、V は平衡状態にある電圧である。

    このモデルにおいては、入力2350上の信号は、上述の式1または式2を用いて、そして、入力2350上の各信号がシステムの物理的な分岐に沿って他のすべての入力2350に伝搬し得るようにさらに線形に合計することによって、積分される。 信号が伝搬するのに応じて長さ定数λに従って振幅が減衰する一方で、入力2350上の各信号は、各々の入力2350においてある程度まで振幅に寄与する。 したがって、入力2350におけるいずれか1つの信号の振幅は、各々が例示的な入力2350の位置へと伝搬しつつも固有に減衰した後に、その信号の振幅に入力2350上の他の信号のすべての振幅の合計をプラスしたものとなる。 しきい値電圧を選択することができ、これよりも高い電圧で、バイナリ状態を出力2355において信号送出することができる。

    いくつかの実現例においては、インテグレータ2600および2700は、すべてのノードが直接的または他のノードを介して間接的に相互接続されるニューラルネットワークモデルに従って動作し得る。 このようなインテグレータにおいては、いずれのノードも出力として機能し得る。 いくつかの実現例においては、インテグレータ2600および2700は、以下の式によって与えられるモデルに従って動作し得る。

    (t)は時刻tで入力iによって投入される電流であり、ニューロンへのnの入力が存在する。

    このモデルにおいては、入力2350上の信号は、上述の式1、式2または式3によって各々がモデル化される処理要素2605をネットワーク接続することによって積分される。 そして、これにより、各々の要素2605への付加的な内部入力2610が設けられ、こうして、すべての入力2350を任意に非線形かつ並列にまとめて出力2355をもたらすことを可能にする。 処理要素2605のうちのいずれか1つの要素は、ネットワークのバイナリ状態を出力2355として信号送出するよう選択することができる。

    インテグレータ2400、2500、2600、2700はコンプレッサ29(図1A)として用いることができる。

    図28は、バイナリ−アナログコンバータ2305を示す概略図である。 バイナリ−アナログコンバータ2305は、たとえば、エンコーダ、時系列スキャナまたは重み付け装置において用いることができる。 このため、バイナリ−アナログコンバータ2305は、以下にさらに記載するように、いくつかの実現例においては、基準バイナリ−アナログコンバータであり得る。

    バイナリ−アナログコンバータ2305は、イベントの入力時系列における個々のイベントの振幅に対して、入力時系列における他のイベントのタイミングの関数として重み付けするよう構成された構成要素である。 いくつかの実現例においては、イベントは非線形関数を用いて重み付けすることができる。 たとえば、バイナリ−アナログコンバータ2305は、複数の時間感度パラメータを用いて、入力信号内における先行するイベントのタイミングに基づいて各々の個々のイベントに対する個々の重みを生成することができる。 バイナリ−アナログコンバータ2305は、たとえば、イベントに重みを乗じ、入力信号内における重み付けされていないイベントのタイミングに対応する相対的な時刻において重み付けされたイベントを出力することによって、生成された重みを個々のイベントに加えることができる。

    バイナリ−アナログコンバータ2305は入力2325および出力2330を含む。 入力2325は、イベントの時系列を含む信号2805を受信する。 たとえば、入力2325は、時間ベースのコード信号135または圧縮エンコーダ2205から出力された信号を受信し得る。 出力2330は、入力信号内における重み付けされていないイベントのタイミングに対応する相対的な時刻において重み付けされたイベントを含む信号2810を供給する。

    いくつかの実現例においては、バイナリ−アナログコンバータ2305は、個々のイベントの振幅の重み付けを既知の状態にリセットするリセット機構を含み得る。 リセット機構は、たとえば、信号135のフッタ間隔520内におけるフッタイベント530の存在によってトリガされ得る(図5)。 重み付けをリセットすることにより、時間感度パラメータの漸進的変化を停止させて、これらのパラメータを既知の値に戻すことができる。 他の実現例においては、バイナリ−アナログコンバータ2305は、たとえば時間とともに、トリガなしでも静止可能である。

    いくつかの実現例においては、バイナリ−アナログコンバータ2305によって用いられるパラメータは、時間依存の微分方程式で表わすことができる。 たとえば、バイナリ−アナログコンバータ2305は、3つの時間感度パラメータ(以下の式においてはU、τ 、τ )および1つの時間感度パラメータ(以下の式においてはA)を用いて、個々の重みを発生させることができる。 いくつかの実現例においては、イベント(1、…k)が時刻(Δ 、…、Δ k−1 )によって分離される信号における第kのイベントの振幅A を以下の式によって与えることができる。

    この場合、Ψおよびμ は、第1のイベントについてのΨ =1およびμ =Uの初期値を有する隠された動的変数(μ∈[0,1];(Ψ∈[0,1])である。変数Ψは、たとえば、各々のイベントの時刻において利用可能なリソースの小数部を表わすことができる。変数μは、たとえば、各々のイベントによって用いられるリソースの小数部を表わすことができる。いくつかの実現例においては、変数はともに、各々のイベントとともに展開し、信号における各々のイベントに対する反応の振幅がさまざまに異なり、その信号におけるイベントの一時的な履歴を反映するように規定することができる。

    これらの動的な変数が展開する態様と、各々の反応が信号の一時的な履歴についての情報を蓄積する期間とは、時間感度パラメータ(U、τ 、τ )の値に依存する。 パラメータUは、第1のイベントにとって利用可能な最大リソースを設定することができ、これにより、(Aによって与えられる)実現可能な最大限の反応が分別される。 こうして、A =AUとなる。 パラメータτ は、使用後にリソースを回復させるための時定数である。 パラメータτ は、簡易化されたμ κから一定量(典型的にはμ)だけ回復させるための時定数である。

    パラメータU、τ 、τ に異なる値を割当てることにより、異なるバイナリ−アナログコンバータ2305が、イベントのうち同一の入力シーケンスに応じて異なるシーケンスの振幅を生成することとなる。 いくつかの実現例においては、パラメータτ 、τ のうちの一方または両方についての二倍または高次の指数関数を用いて、より複雑な時間感度を達成することができる。 いくつかの実現例においては、時間感度関数を用いて、τ 、τ のうち一方または両方を与え、パラメータ自体にリンクされた確率変数または関数を作り出すことによって、より複雑な時間感度を達成することができる。

    いくつかの実現例においては、バイナリ−アナログコンバータ2305は、以下のうち1つ以上の文献に開示されるように実現することができる:米国特許公報2003/0208451;米国特許5,155,802;米国特許5,537,512;米国特許6,363,369;および米国特許4,962,342。 これらすべての公報の内容は、引例によりこの明細書中に援用されている。 たとえば、バイナリ−アナログコンバータ2305は、信号2805におけるイベントの一時的なパターンに従って反応強度を動的に調整し、これにより、米国特許6,363,369に開示されるように「動的なシナプス」をシミュレートする1つ以上の処理接合によって相互接続された信号プロセッサのネットワークを含む装置として実現することができる。 これら処理接合は、ネットワークにおける1つの信号プロセッサから接合前信号を受信および処理して、接合信号を生成することにより、ネットワークにおける第2の信号プロセッサに対する接合後信号を発生させることができる。 各々の処理接合は、接合信号が接合前信号に対して動的に依存するように構成することができる。

    図29は、イベントの時系列における個々のイベントの振幅に対する、時系列における他のイベントのタイミングの関数としての重み付けを示す概略図である。 図示される重み付けは、バイナリ−アナログコンバータ2305(図28)などのバイナリ−アナログコンバータによって実行することができる。 図示される実現例においては、信号135は、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報を符号化する時間ベースのコード信号である。 たとえば、信号135は、デコーダ105(図1、図2、図4、図6、図8)から出力される時間ベースのコード信号であってもよい。 信号135は、重み付けされた時間信号2900を形成するよう重み付けされる。

    重み付けされた時間信号2900は、一連の時間間隔2905を含み、その各々がそれぞれのイベント2910を含む。 イベント2910は、それぞれの間隔2905内における時刻2915で発生する。

    図示される実現例においては、イベント2910は、ベースライン(すなわち、「停止」)状態2920からハイ(すなわち、「活動」状態2925に遷移し、その後、ベースライン停止状態2920に戻るパルスである。ハイ状態2925のレベルはさまざまなイベント2910ごとに異なっている。ハイ状態2925のレベルは、イベント2910の振幅および重み付けの結果である。ハイ状態2925のレベル(すなわち、各々のイベント2910の振幅)は、信号135内におけるそのイベント2910のタイミングと信号135内における他のイベント2910のタイミングとを具体化する。言い換えれば、信号135内における2つ以上のイベント2910のタイミングによって符号化される情報は、各々のイベント2910の振幅内で具体化される。上述のとおり、いくつかの実現例においては、各々のイベント2910の振幅は、先行するイベント2910のみのタイミングを具体化することができる。

    図示される実現例においては、時間ベースのコード信号135におけるイベントの重み付けは、間隔内および信号内におけるタイミング情報を保持しつつ、それらのイベントの振幅を変化させる。 特に、図示される重み付けされた時間信号2900は時間間隔2905の集まりを含み、その各々は信号135におけるそれぞれの間隔320に対応している。 この対応関係は矢印2930によって表わされる。 図示される実現例においては、いくつかのイベント2910は、それぞれの対応するイベント205に対する振幅で増やされ、いくつかのイベント2910は、それぞれの対応するイベント205に対する振幅で減らされる。

    対応する時間間隔2905および320は各々、情報を符号化するそれぞれのイベント2910および325を含む。 対応する時間間隔2905および325それぞれの内部におけるイベント2910および320の位置は同じである。 たとえば、イベント320が時間間隔325の始めに起こる場合、対応する時間間隔2905におけるイベント2910もその間隔の始めに起こる。 別の例として、イベント320が時間間隔325の途中で起こる場合、対応する時間間隔2905におけるイベント2910もその間隔の途中で起こる。 図示される実現例においては、対応する間隔2905および325の期間は同じである。 さらに、それぞれの信号2900および135内における他の間隔2905および325に対する対応する間隔2905および325の順序は、同じである。

    図30は信号2365の一実現例を示す概略図である。 信号2365は、携帯電話のトランスミッタまたはディスクドライブのヘッドなどの装置の圧縮エンコーダ2205から出力することができる。 信号2365は、1次元信号であってもよく、1次元信号29(図1A)であってもよい。

    信号2365は、時系列にされたイベント3005を含む。 イベント3005は、タイムスパン3010によって互いから分離される。 タイムスパン3010の期間は、重み付けされたイベント、たとえば重み付けされた時間信号2900、を含む振幅シーケンスの積分を具体化する。

    図示される実現例においては、イベント3005は、ベースライン(すなわち、「停止」)状態3015からハイ(すなわち、「活動」状態3020に遷移し、その後、ベースライン停止状態3015に戻るパルスである。いくつかの実現例においては、さまざまなイベント3005の形状は互いに識別不可能であり、さまざまなイベント3005はそれらのタイミングによってのみ識別可能となる。

    単位時間内における所与の信号2365についてのタイムスパン3010の数は、予め定められた確率分布に一致するよう選択することができる。 いくつかの実現例においては、確率分布は、非対称であってもよく、たとえば、その中心よりも左側に傾斜していてもよい。 いくつかの実現例においては、確率分布の標準偏差は、確率分布の平均値の二乗根にほぼ等しい。 たとえば、いくつかの実現例においては、単位時間内におけるタイムスパン3010の数は、ポアソン分布にされてもよい。

    いくつかの実現例においては、信号2365は、追加情報に追加され得るか、追加情報に重ね合わされ得るか、または追加情報とともに伝送され得る。 たとえば、イベント3005は、変調またはシフトされたアナログまたはデジタル信号に追加することができ、このため、その信号におけるノイズに類似し得る。 このような実現例は、特に、隠されたかまたは暗号化されたデータ通信に関連している。 たとえば、イベント3005は、それ自体がたとえばラジオ放送などの目立たない情報を伝達する周波数変調アナログ信号とともに伝送することができる。 通知を受けていないオブザーバにとっては、イベント3005は、この第2の信号上のノイズのように見えることとなる。 このようにして、イベント3005によって符号化された情報内容を偽装することができる。

    図31は、データ記憶装置3100を示す概略図である。 データ記憶装置3100は、情報をそこに記憶することができ、そしてそこに記憶された情報にアクセスすることのできる構成要素である。 たとえば、データ記憶装置3100は、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、レコードアルバム、パンチカード、バーコード付きラベルまたは他のデータ記憶装置であってもよい。

    データ記憶装置3100は、検知可能な物理的表現3105の集まりを含む。 物理的表現3105は、データ記憶装置のリーダによって検出可能または検知可能な構造要素である。 たとえば、物理的表現3105は、光ディスクのリーダによって検出可能な光ディスクのピットまたはバンプであってもよい。 別の例として、物理的表現3105は、磁化センサによって検出可能な磁気ディスクまたはテープの磁化素子であってもよい。 別の例として、物理的表現3105は、レコードプレーヤの針によって検出可能なレコードアルバムの特徴であってもよい。

    物理的表現3105は、経路3110に沿って順に配置および位置決めされる。 経路3110は、データ記憶およびアクセスを誘導するものであり、たとえばトラック、溝、磁気テープ、バーコードの長さであり得る。 各々の経路3110に沿った物理的表現3105は、互いから距離3115だけ離されている。 距離3115の長さは、信号におけるイベント間の時刻に対応するようスケーリングすることができる。 たとえば、距離3115の長さは、信号2365におけるタイムスパン3010の期間に対応するようスケーリングすることができる(図30)。

    データ記憶装置3100へのデータの書込み中、データ記憶装置3100の経路3110とデータ記憶装置のライタとの間の相対的な移動速度は、このような信号におけるイベント間の時刻を経路3110に沿った物理的表現3105の位置に変換することができる。 データ記憶装置3100からのデータの読出し中、データ記憶装置3100の経路3110とデータ記憶装置のリーダとの間の相対的な移動速度は、経路3110に沿った物理的表現3105の位置をこのような信号におけるイベント間の時刻に変換し返すことができる。 いくつかの実現例においては、読取りおよび書込み中の相対的な移動速度は一定である必要はなく、たとえばデータ記憶装置3100上の経路3110の位置に基づいて変動し得る。

    単位長さ内における距離315の長さの数は、予め定められた確率分布に一致するよう選択することができる。 いくつかの実現例においては、確率分布は、非対称であってもよく、たとえば、その中心の左側に傾斜していてもよい。 いくつかの実現例においては、確率分布の標準偏差は、確率分布の平均値の二乗根とほぼ等しくなり得る。 たとえば、いくつかの実現例においては、単位長さ内における距離315の長さの数は、ポアソン分布にされてもよい。

    動作時に、データ記憶装置のライタが、信号2365などの時系列にされたイベントを特徴付ける信号を受信することができる。 データ記憶装置のライタは、距離3115の長さが信号におけるイベント間の時刻に対応するようスケーリングされるように、データ記憶装置3100上の1つ以上の経路3110に沿って物理的表現3105を書込むことができる。 データ記憶装置3100は、物理的表現3105と、物理的表現3105を隔てる距離3115の長さとを維持または「記憶」することができる。

    記憶された情報にアクセスする際に、データ記憶装置のリーダは、データ記憶装置3100上の1つ以上の経路3110に沿って物理的表現3105を隔てる距離3115の長さを測定することができる。 これらの測定値は、信号2365(図30)などの時系列にされたイベントを特徴付ける信号に変換することができる。 たとえば、データ記憶装置のリーダは、タイムスパン3010の期間が距離3115の長さに対応するようスケーリングされるように、信号2365を出力することができる。 いくつかの実現例においては、データ記憶装置のリーダおよびデータ記憶装置のライタは同じ装置であってもよい。

    図32は、情報を復号することのできるシステム、すなわちシステム3200、の実現例を示す概略図である。 システム3200は、マルチチャネルデコーダ2100および拡張デコーダ3205を含む。

    拡張デコーダ3205は、1つ以上の入力信号を出力信号の集まりに拡張する構成要素である。 拡張デコーダ3205は、入力3210と、1つ以上の出力3215の集まりとを含む。 入力3210は、システムまたは媒体140から信号2365を受信する。 拡張デコーダ3205は、信号2365を拡張し、そして、1つ以上の出力3215上における時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される1つ以上の信号の集まりをマルチチャネルデコーダ2100に出力する。

    システム3200は、単独で、または他の装置とともに用いることができる。 たとえば、システム3200は、重み付けエキスパンダ37、振幅デコーダ39および時間ベースのデコーダ41(図1A)として用いることができる。

    図33は、拡張デコーダ3205の一実現例を示す概略図である。 デコーダ3205は、時系列にされたイベント含む信号における情報を時間ベースのコード信号に復号する構成要素であり、この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される。 デコーダ3205は、こうして、信号2365(図30)などの信号を信号1220(図12)などの信号に復号することができる。

    入力3210および1つ以上の出力3215に加えて、デコーダ3205は、重み付け装置3310および時系列スキャナ3315を含む。 重み付け装置3310は、時系列にされたイベントを含む信号におけるイベントに重み付けするための構成要素である。 時系列スキャナ3315は、適切に基準化されたバイナリ−アナログコンバータに入力されると、時間ベースのコード信号をもたらす時系列を走査する構成要素であり、この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される。

    拡張デコーダ3205の入力3210は信号2365を受信する。 信号2365は時系列にされたイベントを含む。 重み付け装置3310は、入力3210に結合され、出力3335を含む。 出力3335は、振幅イベント3340の正味の級数を供給する。

    時系列スキャナ3315は入力3345を含み、デコーダ3305の出力3215に結合される。 入力3345は、イベント3340を受信し、時間ベースのコード信号を出力する。 この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される。 たとえば、出力3215は、信号135をシステムまたは媒体に供給することができる。

    拡張デコーダは、単独で、または他の装置とともに用いることができる。 たとえば、拡張デコーダは、重み付けエキスパンダ37および振幅デコーダ39(図1A)として用いることができる。

    図34は、重み付け装置3310を示す概略図である。 重み付け装置3310は、時系列にされたイベントを含む信号におけるイベントに重み付けするための構成要素である。 たとえば、重み付け装置3310は、信号2365のイベント3005に重み付けすることができる(図30)。 以下にさらに記載するように、重み付け装置3310がイベントに重み付けする際の重みは、圧縮エンコーダ2205の入力チャネル2340上の特定の信号上で数学的動作または他の動作を表現することに成功したことに基づいて選択することができる(図23)。 たとえば、いくつかの実現例においては、重み付け装置3310がイベントに重み付けする際の重みは、入力チャネル2340上の信号に対するデータ圧縮動作および暗号化動作、入力チャネル2340上の信号に対する文書処理動作、入力チャネル2340上の信号に対する数字処理動作、入力チャネル2340上の信号に対する画像処理動作、および入力チャネル2340上の信号に対する信号処理動作のうちの1つ以上を実行するよう選択可能である。 重み付け装置3310は、拡張デコーダ3205の一部であってもよい(図33)。

    重み付け装置3310は、入力3210、出力3335、バイナリ−アナログコンバータ2305の集まり、乗算器3440の集まり、重み3445の集まり、および加算器3465を含む。 入力3210は、時系列にされたイベントを含む信号2365を受信する。 入力3210は、バイナリ−アナログコンバータ2305の入力2325に信号2365を分配する。 バイナリ−アナログコンバータ2305は各々、入力時系列における他のイベントのタイミングの関数として、イベントの入力時系列における個々のイベントの振幅に重み付けをする。 たとえば、各々のバイナリ−アナログコンバータ2305は、時間感度パラメータを用いて、信号2365内における先行するイベントのタイミングに基づいて個々のイベントごとに個々の重みを生成することができる。 概して、各々のバイナリ−アナログコンバータ2305は、たとえば、イベントに重みを乗じ、信号2365内における重み付けされていないイベントのタイミングに対応する相対的時刻において重み付けされたイベントを出力することによって、生成された重みを個々のイベントに加える。

    いくつかの実現例においては、バイナリ−アナログコンバータ2305の集まりは、プロセス3900(図39)などのプロセスを用いて構築することができる。 いくつかの実現例においては、重み付け装置3310におけるバイナリ−アナログコンバータ2305のセットは、プロセス3900を用いて構築されるバイナリ−アナログコンバータの完全集合になり得る。

    各々のバイナリ−アナログコンバータ2305は出力2330を含み、これに対して、重み付けされた時系列のイベント3430が出力される。 重み付けされた時系列のイベント3430は、入力としてそれぞれの乗算器3440に供給される。 乗算器3440は、重み付けされた時系列のイベントに別の重みを乗ずるよう構成された構成要素である。 以下にさらに記載されるように、重み3445はトレーニングプロセス中に決定することができる。 たとえば、重み3445は各々、対応するバイナリ−アナログコンバータ2305が圧縮エンコーダ2205のチャネル2340に入力された特定の信号135を表示することに成功したことに応じて決定することができる。 別の例として、重み3445は、それぞれのバイナリ−アナログコンバータ2305が圧縮エンコーダ2205のチャネル2340に入力された特定の信号135で数学的動作または他の動作を表現することに成功したことに応じて決定することができる。

    各々の重み3445は、それぞれの入力3450を介して乗算器3440によって受信され得る。 重み3445は、たとえば1つ以上のデータ記憶装置に記憶させることができる。 乗算器3440は、重み3445に従って入力3435上で受信された、重み付けされた時系列のイベント3430をスケーリングする構成要素である。 乗算器3440は、重み付けされ時系列のイベントを線形または非線形にスケーリングすることができる。 たとえば、いくつかの実現例においては、乗算器3440は、重み3445をスカラー重みとして用いて、各々の時系列における重み付けされたイベントに対応する重み3445を乗ずることができる。 いくつかの実現例においては、乗算器3440は、重み3445を用いて、各々の時系列におけるさまざまな重み付けされたイベントを非線形などの形にスケーリングすることができる。

    各々の乗算器3440は、加算器3465の入力3460に結合された出力3450を介して、スケーリングされかつ重み付けされた時系列のイベント3455を出力する。 加算器3465は、これらのスケーリングされ重み付けされたイベント3455を、入力されたスケーリングされ重み付けされた時系列で時刻ごとに合計して振幅イベント3470の正味の級数を生成する構成要素である。

    いくつかの実現例においては、加算器3465は、正味の級数3470において振幅イベントを生成するための動的しきい値を含み得る。 動的しきい値は変動するしきい値である。 動的しきい値は、正味の級数3470における振幅イベントを含めるためにより低いカットオフであってもよい。 言い換えれば、第1の時刻におけるスケーリングされ重み付けされたイベントの合計が、このより低いカットオフ未満である場合、たとえ合計がゼロでなくても、この合計は正味の級数3470には含まれない。 動的しきい値は、正味の級数3470における振幅イベントの数を制御するよう変更されてもよい。 たとえば、動的しきい値は、正味の級数3470における振幅イベントの数が入力信号2365におけるイベントの数に等しくなることを確実にするよう変更することができる。 いくつかの実現例においては、加算器3465が、まず、入力されスケーリングおよび重み付けがなされた時系列で時刻ごとにスケーリングされ重み付けされたイベントを合計し、次いで、正味の級数3470における振幅イベントの数が信号2365におけるイベントの数と等しくなるまで動的な振幅が徐々に低下する。 これにより、同じ動的しきい値を正味の級数3470全体に適用することが可能となる。

    図示される実現例においては、正味の級数3470内における振幅イベントは、不均一な期間で分離される。 このことは必ずしも当てはまるわけではない。 この代わりに、加算器3465は、タイミング情報なしで正味の級数3470内における振幅イベントを出力することができる。 上述の動的しきい値を考慮すると、加算器3465は、実質的に、それらのイベント間のタイミングについて記述することなく最大の振幅イベントの振幅のリストを正味の級数3470として出力することができる。 このようなリストにおける振幅の順序は、このようなイベントが起こった順序に対応し得る。

    図35は、イベントの時系列における個々のイベントの振幅に対する時系列における他のイベントのタイミングの関数としての重み付けを示す概略図である。 図示される重み付けは、バイナリ−アナログコンバータ2305(図28)などのバイナリ−アナログコンバータによって実行することができる。 図示される実現例においては、信号2365は、タイムスパン3010によって互いから分離されている時系列のイベント3005を含む。 タイムスパン3010の期間は、重み付けされたイベントを含む振幅シーケンスの積分を具体化する。 こうして、信号2365は、たとえばインテグレータ2310、2400、2500、2600、2700などのうちの1つのインテグレータから出力することができる。

    信号2365は、重み付けされた時間信号3500を形成するよう重み付けされる。 重み付けされた時間信号3500は、タイムスパン3510によって互いから隔てられるイベント3505の集まりを含む。

    図示される実現例においては、イベント3505は、ベースライン(すなわち、「停止」)状態3520からハイ(すなわち、「活動」)状態3525に遷移し、その後、ベースライン停止状態3520に戻るパルスである。 ハイ状態3525のレベルはさまざまなイベント3505ごとに異なる。 ハイ状態3525のレベルは、イベント3505の振幅および重み付けの結果である。 ハイ状態3525のレベル(すなわち各々のイベント3505の振幅)は、信号2365内におけるそのイベント3505のタイミングと、信号2365内における他のイベント3505のうちの少なくともいくつかのタイミングとを具体化する。 言い換えれば、信号2365内における2つ以上のイベント3505のタイミングによって符号化された情報は、各々のイベント3505の振幅内で具体化される。 上述のとおり、いくつかの実現例においては、各々のイベント3505の振幅は、先行するイベント3505のみのタイミングを具体化し得る。

    図示される実現例においては、いくつかのイベント3505は、それぞれの対応するイベント2365に対する振幅で増やされ、いくつかのイベント3505は、それぞれの対応するイベント2365に対する振幅で減らされる。

    重み付けされた時間信号3500内におけるイベント3505の発生間のタイムスパン3510は、2365内におけるイベント3005の発生間のタイムスパン3010にスケーリングされる。 図示される実現例においては、タイムスパン3510は、タイムスパン3010に1対1でスケーリングされる。 言い換えれば、第1の対のイベント3005を隔てるタイムスパン3010は、第1の対に対応する1対のイベント3505を隔てるタイムスパン3510と同一である。

    図36は時系列スキャナ3315を示す概略図である。 時系列スキャナ3315は、適切に基準化されたバイナリ−アナログコンバータに入力されると時間ベースのコード信号をもたらす、時系列について走査する構成要素である。 この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される。 たとえば、時系列スキャナ3315は、圧縮エンコーダ2205のチャネル2340(図23)に入力された時間ベースのコード信号135と近似しているかまたは同じである時間ベースのコード信号135をについて走査することができる。

    時系列スキャナ3315は入力3345および出力3215を含む。 入力3345は、振幅または振幅イベントの正味の級数3470を受信する。 入力3345は、正味の級数3470を振幅バッファ3625の入力3620に伝達する。 振幅バッファ3625は、コンパレータ3635による比較のために正味の級数3470における振幅をバッファリングする構成要素である。 いくつかの実現例においては、振幅バッファ3625は、正味の級数3470の振幅または振幅イベントの大きさを記憶するキャッシュまたは他のメモリを含み得る。 正味の級数3470がタイミング情報を含む実現例においては、振幅バッファ3625は、振幅情報を失うことなく正味の級数3470からタイミング情報を除去するための構成要素を含み得る。 振幅バッファ3615は、バッファリングされた振幅をコンパレータ3635の入力3640に与える出力3630を含む。

    コンパレータ3635はまた入力3645および出力3650を含む。 コンパレータ3635は、入力3640上の振幅を入力3645上の振幅と比較し、出力3650上で比較の結果を表示する構成要素である。 比較の結果により、入力3640と入力3645との振幅の差が具体化される。 たとえば、入力3640と入力3645との振幅の差が非常に小さい場合、出力3650は小さい信号を出力することができる。

    コンパレータ3635は、振幅バッファ3615においてバッファリングされた振幅を、基準バイナリ−アナログコンバータ2305から出力された振幅と比較する。 単一の構成要素として示されているが、コンパレータ3635は、個々の振幅を比較するために、たとえば並列に接続されたコンパレータの集まりを含み得る。 言い換えれば、第1のコンパレータは、振幅バッファ3625においてバッファリングされた第1の振幅を基準バイナリ−アナログコンバータ2305から出力された第1の振幅と比較することができ、第2のコンパレータは、振幅バッファ3625においてバッファリングされた第2の振幅を基準バイナリ−アナログコンバータ2305から出力された第2の振幅と比較することができる、などである。 コンパレータのこのような集まりによる個々の比較の結果は、1つ以上の出力の集まりに出力することができる。

    コンパレータ3635の出力3660は、時間ベースのコードパーミュータ3670の入力3665に供給される。 時間ベースのコードパーミュータ3670は、出力3660によるフィードバックに応じて時間ベースのコードの時間を並べ替える構成要素である。 特に、時間ベースのコードパーミュータ3670は、コンパレータ3635の入力3640と入力3645との振幅の差を最小限にするよう時間ベースのコードを並べ替える。 時間ベースのコードパーミュータ3670は、出力3680を介して、候補となる時間ベースのコード3675を出力する。 以下にさらに記載するように、候補となる時間ベースのコードは、圧縮エンコーダ2205のチャネル2340(図23)に入力された時間ベースのコード信号135に近似した解として提案される。 たとえば、時間ベースのコードパーミュータ3670は、逐次近似法を用いて、候補となる時間ベースのコード3675を生成することができる。

    コード3675は、基準バイナリ−アナログコンバータ2305の入力2325に供給される。 基準バイナリ−アナログコンバータ2305は、たとえば、複数の時間感度パラメータを用いて、時間ベースのコード内における先行するイベントのタイミングに基づいて個々の各イベントについての個々の重みを生成するために、候補となる時間ベースのコードにおける他のイベントのタイミングの関数として、候補となる時間ベースのコードの個々のイベントの振幅に重み付けすることができる構成要素である。 基準バイナリ−アナログコンバータ2305は、候補となる時間ベースのコード内で、またはタイミング情報なしで、重み付けされていないイベントのタイミングに対応する相対的時刻において、重み付けされたイベントを出力することができる。 言い換えれば、基準バイナリ−アナログコンバータ2305は、入力された候補となる時間ベースのコードでそれらのイベント間のタイミングを記述することなく、振幅重みについての順序付けられたリストを出力することができる。 いくつかの実現例においては、基準バイナリ−アナログコンバータ2305は、重みまたは重み付けされた振幅の大きさを記憶するバッファ、キャッシュまたは他のメモリを含み得る。

    いくつかの実現例においては、基準バイナリ−アナログコンバータ2305は、圧縮エンコーダ2205のバイナリ−アナログコンバータ2305(図23)と同一であってもよい。 たとえば、時系列スキャナ3315における基準バイナリ−アナログコンバータ2305によって用いられる時間感度パラメータは、チャネル2340におけるバイナリ−アナログコンバータ2305によって用いられる時間感度パラメータと同一であり得る。

    いくつかの実現例においては、時間ベースのコードパーミュータ3670はまた、出力3660によって与えられるフィードバックを、コンパレータ3635の入力3640と3645との振幅同士の許容可能な量の差を具体化するしきい値レベルと比較するコンパレータを含み得る。 時間ベースのコードパーミュータ3670は、許容可能な量の差に達するまで候補となる時間ベースのコードを並べ替えることができる。 言い換えれば、忠実性が非常に重要な実現例においては、しきい値レベルは、より厳密であってもよく、コンパレータ3635の入力3640と入力3645との振幅の差を比較的小さくするかまたはゼロにすることが必要となるよう設定される。 このような状況下では、概して、時間ベースのコードパーミュータ3670が実行することとなる並べ替えが比較的多くなるだろう。 忠実性がそれほど重要ではなく、たとえば速度などの要因がより重要である実現例においては、しきい値レベルはそれほど厳密ではあり得ず、コンパレータ3635の入力3640と入力3645との振幅同士の差を比較的大きくすることができるように設定することができる。 このような状況下では、概して、時間ベースのコードパーミュータ3670が実行することとなる並べ替えは比較的少なくなるだろう。 いくつかの場合には、コンパレータ3635の入力3640と入力3645との振幅同士の許容可能な量の差は、一般に必要とされるよりも多くの並べ替えまたは少ない並べ替えを行った後に達成され得る。 たとえば、時間ベースのコードパーミュータ3670は、置換をほとんど行わずに、偶然に、候補となる時間ベースのコードを出力して、非常に厳密なしきい値レベルさえも満たす可能性がある。 いくつかの実現例においては、しきい値の厳密性は、さまざまな情況下での動作のために、たとえばユーザによって、調整可能であり得る。

    しきい値レベルに達するかまたはしきい値レベルを超える出力3660からのフィードバックに応じて、時間ベースのコードパーミュータ3670が、出力3690を介して選択信号3685を出力し得る。 選択信号3685は、コンパレータ3635の入力3640と入力3645との振幅同士の差が許容可能な低いレベルに達したことを示す。 選択信号3685は、スイッチ3690を閉じるように設定することができ、これにより、出力3215をコード3675に関連させることができる。 これにより、候補となる時間ベースのコード3675が出力3215に伝達されて、信号135でステムまたは媒体140に出力される。

    図37は、拡張デコーダ3205、すなわちマルチチャネル拡張デコーダ3700、を示す概略図である。 デコーダ3700は、時系列のイベントを含む信号における情報を時間ベースのコード信号に復号する構成要素であり、この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される。 デコーダ3700は、こうして、信号2365(図30)などの信号を信号135の集まりに復号することができる。 デコーダ3700は、単独で、または他の装置とともに用いることができる。 たとえば、デコーダ3700は、重み付けエキスパンダ37および振幅デコーダ39(図1A)として用いることができる。

    デコーダ3700は、重み付け装置3310の集まり、時系列スキャナ3315の集まり、入力3710、および1つ以上の出力3715の集まりを含む。 重み付け装置3310は各々、対応する時系列スキャナ3315と対をなす。 これらの対は、デコーダ3700における復号チャネル3717の集まりを形成し得る。 デコーダ3700は、こうして、複数の復号チャネル3717の並列な組合せをなし、その各々は、別個の拡張デコーダ3205を形成する。

    デコーダ3700においては、各々の重み付け装置3310は、関連付けられたセットのバイナリ−アナログコンバータ2305および関連付けられたセットの重み3445を用いて、イベントに重み付けすることができる。 いくつかの実現例においては、バイナリ−アナログコンバータ2305のうちの少なくともいくつか、さまざまな重み付け装置3310の重み3445のうち少なくともいくつか、またはこれら両方が相違することとなる。 たとえば、バイナリ−アナログコンバータ2305のセットがプロセス3900(図39)などのプロセスを用いて構築されたバイナリ−アナログコンバータ2305の完全集合である実現例においては、同じバイナリ−アナログコンバータ2305を、マルチチャネル拡張デコーダ3700におけるすべての重み付け装置3310に含めることができる。 しかしながら、さまざまな重み付け装置3310の重み3445のうち少なくともいくつかは相違することとなる。 たとえば、いくつかの実現例においては、さまざまな重み付け装置3310の重み3445の多くがゼロになるかまたはゼロに近くなるが、いくつかの重み3445はゼロにはならないだろう。 これらの差があることで、結果として、同じ時系列のイベントが異なる重み付け装置3310に入力されると、各々の重み付け装置3310は、概して、さまざまな正味の級数の振幅イベントを出力することとなる。 しかしながら、このことは必ずしも当てはまるわけではない。 というのも、バイナリ−アナログコンバータ2305と重み3445とが異なっているにも関わらず、偶然により、結果として、異なる重み付け装置3310が同じ正味の級数の振幅イベントを出力する可能性があるからである。

    デコーダ3700においては、各々の時系列スキャナ3315は、さまざまな構成要素を用いて、時間ベースのコード信号について走査し得る。 たとえば、各々の時系列スキャナ3315は、異なる基準バイナリ−アナログコンバータ2305を含み得る。 たとえば、各々の時系列スキャナ3315における基準バイナリ−アナログコンバータ2305は、圧縮エンコーダ2205のチャネル2340のバイナリ−アナログコンバータ2305(図23)と同一であり得る。

    異なる時系列スキャナ3315における構成要素が異なっているために、結果として、異なる時系列スキャナ3315は、概して、入力3345上で受信されている同じ正味の級数の振幅イベントに応じた場合でも、異なる時系列を出力する。 さらに、異なる時系列スキャナ3315同士に差があることで、状況に応じて異なる時系列スキャナ3315によって同じ時系列が出力される場合であっても、異なる時系列がもたらされることとなる。 また、異なる時系列スキャナ3315は、時として、入力3345上で受信されている異なる正味の級数の振幅イベントに応じて同じ時系列をもたらす可能性がある。

    デコーダ3700の入力3710が信号2365を受信する。 信号2365は時系列にされたイベントを含む。 入力3700は、信号2365を重み付け装置3310の入力3210に分配する。 こうして、同じ単一の信号2365が、集まりに含まれる異なる重み付け装置3310に入力される。

    各々の時系列スキャナ3315の1つ以上の出力3215は時間ベースのコード信号3725を生成する。 この場合、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される。 信号3725は各々、デコーダ3700のそれぞれの出力3715に時間ベースのコードを伝達する。 1つ以上の出力3715は、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される時間ベースのコード信号135を、たとえばシステムまたは媒体140に供給する。

    図38は、情報を符号化および復号することのできるシステム、すなわちシステム3800、の実現例を示す概略図である。 システム3800はシステム2200(図22)およびシステム3200(図32)を含む。 システム3800は、たとえばデータ記憶システム、通信システム、および/または、データ圧縮システムであってもよい。 システム3800は、単独で、または他の装置とともに用いることができる。 たとえば、システム3800は、時間ベースのエンコーダ25、振幅重み付け構成要素27、コンプレッサ29、重み付けエキスパンダ37、振幅デコーダ39、および時間ベースのデコーダ41(図1A)として用いることができる。

    システム3800においては、マルチチャネル時間エンコーダ1105は信号125を受信し、出力1115を介して、時間ベースのコード信号の集まりを出力する。 時間ベースのコード信号は、受信された時間ベースのコード信号を圧縮し、圧縮された信号2220を出力2215を介してシステムまたは媒体140に出力する圧縮エンコーダの1つ以上の入力2210によって受信される。 拡張デコーダ3205は、システムまたは媒体140からの信号2365を入力3210において受信する。 拡張デコーダ3205は、信号2365を拡張し、さらに、時間間隔内におけるイベントの発生のタイミングによって情報が符号化される1つ以上の信号の集まりを、1つ以上の出力3215を介してマルチチャネルデコーダ2100に出力する。 マルチチャネルデコーダ2100は、信号を受信し、これら信号を復号して出力信号1230にまとめて、順序付けされた有限集合の離散数字で情報を表わす。

    図39は、バイナリ−アナログコンバータの集まりを構築するためのプロセス3900のフローチャートである。 たとえば、プロセス3900は、重み付け装置3310(図34)においてバイナリ−アナログコンバータ2305を構築するのに用いることができる。 別の例として、プロセス3900は、圧縮エンコーダ2205(図23)においてバイナリ−アナログコンバータを構築するのに用いることができる。 別の例として、プロセス3900は、時系列スキャナ3315(図26)において基準バイナリ−アナログコンバータを構築するのに用いることができる。 プロセス3900は、単独で、または他の動作とともに実行することができる。 たとえば、プロセス3900は、エンコーダ/デコーダの対を作り出すためのプロセス4100(図41)の一部をなし得る。 プロセス3900は1つ以上のデータ処理装置によって実行することができる。

    上述したように、1組のバイナリ−アナログコンバータは、複数の時間感度パラメータを用いて、入力信号におけるイベント間のタイミングに基づいてイベントの時系列で個々のイベントごとに個々の重みを生成することができる。 いくつかの実現例においては、重みは、入力信号内における先行するイベントのタイミングに基づいて生成することができる。 ステージ3905においては、各々の時間感度パラメータについてのある範囲の実現可能な値が割当てられる。 たとえば、時間感度パラメータは、同じ正規化された範囲内になるように、たとえば0と1との間に収まるように、制限することができる。

    各々の範囲内におけるいくつかの離散値は識別可能である(ステージ3910)。 いくつかの実現例においては、離散値は、それらがすべて、最も近い値から単一の距離だけ離されるように、各範囲内に分配することができる。 たとえば、0から1の範囲が割当てられた時間感度パラメータの場合、5つの別個の値、すなわち、0、0.25、0.5、0.75および1、を識別することができる。 いくつかの実現例においては、離散値は各範囲内では均一に分配されず、バイナリ−アナログコンバータでの用途に応じて分配される。 たとえば、非線形関数で現われる時間感度パラメータの値は、非線形関数における時間感度パラメータの位置に応じて分配することができる。 いくつかの実現例においては、各々の範囲内における離散値の数は重み付け装置3310の数とほぼ同じであるかまたはその数よりも大きくなるよう選択することができ、時系列スキャナ3315はマルチチャネル拡張デコーダ3700内で対をなす(図37)。

    バイナリ−アナログコンバータによって用いられる各々のパラメータについての識別された離散値のうちの1つが選択される(ステージ3915)。 これらの値は、ランダムプロセスまたは非ランダムプロセスを用いて選択することができる。 いくつかの実現例においては、所与のパラメータのうち選択された値は、そのパラメータの選択については除外可能となる。 実質的には、これにより、構築されたバイナリ−アナログコンバータが各パラメータのさまざまな値を有することが必要となる。 これらの実現例においては、Y個の異なるパラメータの各範囲内にN個の離散値がある場合、いくつか(N Y)の実現可能な値の組合せを選択することができる。

    いくつかの実現例においては、複数のバイナリ−アナログコンバータについて同じ値を複数回選択することができる。 たとえば、バイナリ−アナログコンバータは、識別された値の網羅的な組合せを用いて構築することができる。 たとえば、Y個の異なるパラメータの各範囲内にN個の離散値がある場合、いくつか(N )の実現可能な値の組合せを選択することができる。

    いくつかの実現例においては、複数のバイナリ−アナログコンバータについて同じ値を複数回選択することができるが、識別された値の組合せは網羅的である必要がない。 たとえば、Y個の異なるパラメータの各範囲内にN個の離散値がある場合、(NY)よりも大きいが(N )よりも小さい数の実現可能な値の組合せを選択することができる。

    バイナリ−アナログコンバータは選択された値を用いて構築することができる(ステージ3920)。 所望の数のバイナリ−アナログコンバータが構築されたかどうかを判断するためにチェックを行うことができる(ステージ3930)。 いくつかの実現例においては、所望の数のバイナリ−アナログコンバータは、イベントについての単一の入力時系列に関して、所与のセットのパラメータおよびそれらの範囲についてのほとんどすべての実現可能な重み付けされた時系列が、その集まりにおけるバイナリ−アナログコンバータの1つ以上の出力の何らかの線形の重ね合わせによって生成可能となるように、十分に大きなものとなるだろう。 所望の数のバイナリ−アナログコンバータがまだ構築されていない場合、付加的なパラメータ値を選択して付加的なバイナリ−アナログコンバータを構築するためにプロセスが戻される(ステップ3915および3920)。 所望の数のバイナリ−アナログコンバータが構築されている場合、構築されたバイナリ−アナログコンバータを用いて装置を組立てることができる(ステージ3935)。

    図40は、重み付け装置を較正するためのプロセス4000を示すフローチャートである。 たとえば、プロセス4000は、重み付け装置3310(図34)などの重み付け装置を較正するのに用いることができる。 プロセス4000は、単独で、または他の動作とともに用いることができる。 たとえば、プロセス4000は、エンコーダ/デコーダの対を作り出すためのプロセス4100(図41)の一部であってもよい。 プロセス4000は、たとえば、1つ以上のデジタルデータ処理装置で実行することができる。

    1つ以上の既知の時間ベースのコード信号をマルチチャネルエンコーダのチャネルに入力することができる(ステージ4005)。 たとえば、システムは、1つ以上の既知の時間ベースのコード信号135を圧縮エンコーダ2205の入力2315(図23)に入力することができる。 いくつかの実現例においては、同じ時間ベースのコード信号135を、すべてのチャネルに入力することができる。

    マルチチャネルエンコーダの出力信号だけでなく、マルチチャネルエンコーダにおける各チャネルについての振幅重み付けされた時系列も同様に、識別することができる(ステージ4010)。 いくつかの実現例においては、システムは、振幅重み付けされた時系列の記述とマルチチャネルエンコーダの出力とを記憶することができる。 たとえば、いくつかの実現例においては、システムは、データ記憶装置3100(図31)におけるマルチチャネルエンコーダからの出力信号を記憶することができる。

    マルチチャネルエンコーダからの出力信号は、未較正のマルチチャネル拡張デコーダへの入力として供給される(ステップ4015)。 マルチチャネルデコーダは、特定の出力信号を生成したマルチチャネルエンコーダ(すなわち、ステップ4010においてそこから出力信号が受信されるマルチチャネルエンコーダ)とともに動作するよう較正されていなかったという点で、較正されていない。

    マルチチャネル拡張デコーダのチャネルごとの振幅イベントの正味の級数が識別され、対応するチャネルの振幅重み付けされた時系列と比較される(ステージ4020)。 いくつかの実現例においては、このような比較には、イベントの振幅の測定が含まれ得るが、振幅イベントの正味の級数と、所与のチャネルについての振幅重み付けされた時系列との両方についてイベントのタイミングは放棄されてもよい。 たとえば、いくつかの実現例においては、システムは、振幅重み付けされた時系列におけるイベントの振幅の一連のリストと、振幅イベントの正味の級数におけるイベントの振幅の一連のリストとを形成することができる。 これらのリストは、振幅重み付けされた時系列または振幅イベントの正味の級数においてはイベントのタイミングについて記述していない。 しかしながら、リストにおける振幅を比較することで差を決定することができる。 概して、比較の結果はチャネルごとに表わされる。 しかしながら、いくつかの実現例においては、比較の結果は、複数のチャネルの比較を具体化する値で表わすことができる。

    いくつかの実現例においては、振幅イベントの正味の級数は、対応するチャネルの振幅重み付けされた時系列で実行された数学的動作または他の動作の結果と比較される。 たとえば、重み付け装置が特定のチャネルに2を乗ずるよう較正されるべき場合、まず、そのチャネルの振幅重み付けされた時系列に2を乗じて、その乗算の結果を振幅イベントの正味の級数と比較することができる。 次いで、重みを用いて、数学的動作または他の動作を実行することができる。 たとえば、重みは、データ圧縮および暗号化の動作、文書処理動作、数字処理動作、画像処理動作および信号処理動作のうち1つ以上を実行するよう選択することができる。 いくつかの実現例においては、単一の装置における異なるチャネルは、さまざまな動作を実行する重みを用いることができる。

    振幅イベントの正味の級数と対応するチャネルの振幅重み付けされた時系列との差が十分に小さいかどうかが判断される(ステージ4025)。 たとえば、いくつかの実現例においては、システム実行プロセス4000は、これらの差をしきい値と比較して、許容可能なレベルの差をチャネルごとに具体化し得る。 いくつかの実現例においては、しきい値の厳密度は、さまざまな情況下での動作のために、たとえばユーザによって調整可能であり得る。

    振幅イベントの正味の級数と対応するチャネルの振幅重み付けされた時系列との差が十分に小さくないと判断されたことに応じて、重み付け装置の重みが調整される(ステージ4030)。 いくつかの実現例においては、重みはチャネルごとに調整される。 たとえば、システムは、振幅重み付けされた時系列に最も非常に酷似している個々のバイナリ−アナログコンバータ320によって出力されるイベントの重み付けされた時系列の重みを識別することができる。 それらの重み付けされた時系列のイベントに関連付けられる重み345は増やすことができる。 別の例として、システムは、振幅重み付けされた時系列と最も異なっている個々のバイナリ−アナログコンバータ320によって出力される重み付けされた時系列のイベントの重みを識別することができる。 それらの重み付けされた時系列のイベントに関連付けられる重み345は減らすことができる。

    いくつかの実現例においては、マルチチャネルエンコーダからの出力信号のマルチチャネルデコーダへの入力は、重みを増分調整した後に繰り返すことができる。 振幅イベントの連続した正味の級数と対応するチャネルの振幅重み付けされた時系列との比較結果は、増分調整が適切であったかどうかを示すものとみなすことができる。 言い換えれば、振幅イベントの正味の級数が所与のチャネルについての振幅重み付けされた時系列に非常に酷似している場合、そのチャネルに対する調整を好適なものとしてみなすことができ、さらなる調整が行われる。 たとえば、重みは、場合によってはさらに増やしたり減らしたりしてもよい。

    一方、振幅イベントの正味の級数と振幅重み付けされた時系列との差が大きくなる場合、チャネルへの調整を不利なものとみなすことができ、重みが元の値に戻されるかまたは異なる方向に変更され得る。 たとえば、最初に増やされた重みを減らして、最初に減らされた重みを増やしてもよい。

    1つ以上の新しい時間ベースのコード信号が、振幅イベントの正味の級数と対応するチャネルの振幅重み付けされた時系列との差が十分に小さくないとの判断に応じて、選択される(ステージ4035)。 いくつかの実現例においては、新しい時間ベースのコード信号は、新しい時間ベースのコード信号と前の時間ベースのコード信号との差に従って選択することができる。 たとえば、前の時間ベースのコードとは大きく異なる新しい時間ベースのコード信号を優先的に選択することができる。 他の実現例においては、新しい時間ベースのコード信号を無作為に選択することができる。 プロセスを続けて、1つ以上の新しい時間ベースのコードをマルチチャネルエンコーダのチャネルに入力することができる(ステージ4005)。

    振幅イベントの正味の級数と対応するチャネルの振幅重み付けされた時系列との差が十分に小さいと判断されたことに応じて、重み付け装置の重みを固定することができる(ステージ4040)。 重みを固定した後、マルチチャネルデコーダは、特定の出力信号を生成したマルチチャネルエンコーダ(すなわち、ステップ4010において、そこから出力信号が受信されるマルチチャネルエンコーダ)とともに動作するよう較正される。

    図41は、エンコーダ/デコーダの対を作り出すためのプロセス4100を示すフローチャートである。 プロセス4100は、単独で、または他の動作とともに用いることができる。 たとえば、プロセス4100は、プロセス3900(図39)およびプロセス4000(図40)のうち1つ以上を含み得る。 プロセス4100は1つ以上のデジタルデータ処理装置で実行することができる。

    プロセス4100は、バイナリ−アナログコンバータの集まりを構築することによって開始される(ステージ4105)。 バイナリ−アナログコンバータは、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せで構築することができる。 バイナリ−アナログコンバータの構造は、プロセス3900(図39)などのプロセスを含み得る。

    バイナリ−アナログコンバータを用いるエンコーダを組立てる(ステージ4110)。 いくつかの実現例においては、組立てられたエンコーダのチャネルは各々、バイナリ−アナログコンバータのうち異なるコンバータを含み得る。

    時系列スキャナの集まりは、同じバイナリ−アナログコンバータを用いて組立てられる(ステージ4115)。 いくつかの実現例においては、時系列スキャナは各々、エンコーダのチャネルに現われるバイナリ−アナログコンバータのうちの1つを含み得る。 時系列スキャナにおけるバイナリ−アナログコンバータは、基準バイナリ−アナログコンバータとして機能し得る。 エンコーダのチャネルにおけるバイナリ−アナログコンバータと各々の時系列スキャナにおけるバイナリ−アナログコンバータとの対応関係に注目すると、この対応関係を用いて、たとえば重み付け装置の重みを較正することができる。

    重み付け装置の集まりは、バイナリ−アナログコンバータの集まりを用いて組立てられる(ステージ4120)。 いくつかの実現例においては、エンコーダと時系列スキャナの集まりとを組立てるのに用いられる同じバイナリ−アナログコンバータを用いて、重み付け装置の集まりを組立てる。 他の実現例においては、全く異なるバイナリ−アナログコンバータを用いて、重み付け装置の集まりが組立てられる。 他の実現例においては、同じバイナリ−アナログコンバータと異なるバイナリ−アナログコンバータとの組合せを用いて、重み付け装置の集まりが組立てられる。

    いくつかの実現例においては、バイナリ−アナログコンバータは(少なくとも最初は)各々の重み付け装置において存在し得る。 たとえば、いくつかの実現例においては、構築されるバイナリ−アナログコンバータの完全集合が各々の重み付け装置に存在している。 以下にさらに記載されるように、バイナリ−アナログコンバータの出力に重み付けするのに用いられる重みはゼロにまで較正することができ、これにより、重み付け装置からバイナリ−アナログコンバータが実質的に除去される。 ハードウェア実現例においては、バイナリ−アナログコンバータは、その出力がゼロにまで重み付けされるものであるが、重み付け装置から物理的に除去することができる。

    重み付け装置における重みが較正される(ステージ4125)。 重み付け装置における重みの較正はプロセス4000(図40)などのプロセスを含み得る。

    プロセス4100は、エンコーダ、時系列スキャナの集まりおよび重み付け装置の集まりを用いて情報を符号化、圧縮または記憶する(ステージ4130)。

    この明細書中に記載される主題および動作の実施例は、デジタル電子回路において、または、この明細書において開示される構造とそれらの構造上の同等物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェアもしくはハードウェアにおいて、またはこれらのうち1つ以上の組合せにおいて、実現することができる。

    この明細書中に記載される主題の局面は、1つ以上のコンピュータプログラムとして、すなわち、データ処理装置によって、またはデータ処理装置の動作を制御するように実行されるコンピュータ記憶媒体上で符号化されるコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして、実現することができる。 たとえば、情報を伝達するラインおよび信号は、情報を伝達するためにコンピュータプログラムコンポーネント(たとえば、コンピュータプログラム、ソフトウェアモジュール、サブルーチン、手順および関数)間を通される変数またはオブジェクトとして実現することができる。 検出器、コンパレータ、タイマ、スイッチおよびセレクタは、動作を実行するよう協働するコンピュータプログラムコンポーネントとして実現することができる。

    たとえば、エンコーダ・コンプレッサ10(図1A)によって実行される符号化/圧縮動作は、以下の命令に従って実行することができる。

    符号化−圧縮

    別の例として、エキスパンダ・デコーダ34(図1A)によって実行される拡張/復号動作は以下の命令に従って実現することができる。

    拡張および復号

    コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読取可能記憶装置、コンピュータ読取可能記憶基板、ランダムもしくはシリアル・アクセスメモリ・アレイもしくはデバイス、または、これらのうち1つ以上の組合せであり得るかまたはそこに含まれ得る。 コンピュータ記憶媒体はまた、1つ以上の別個の物理的構成要素または媒体(たとえば、複数のCD、ディスクまたは他の記憶装置)であり得るかまたはそこに含まれ得る。

    この明細書中に記載される動作は、1つ以上のコンピュータ読取可能記憶装置に記憶されたデータまたは他のソースから受信されたデータで、データ処理装置によって実行される動作として実現することができる。

    「データ処理装置」という語は、一例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、チップ上のシステム、または上述のうち複数の要素もしくはそれらの組合せを含む、データを処理するためのあらゆる種類の装置、デバイスおよび機械を包含する。 装置は、特殊用途の論理回路、たとえばFPGA(field programmable gate array:フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(application-specific integrated circuit:特定用途向けIC)を含み得る。 装置はまた、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムのための実行環境を作製するコード、たとえば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、クロスプラットフォーム・ランタイム環境、バーチャルマシンまたはそれらのうち1つ以上の組合せを構成するコード、を含み得る。 装置および実行環境は、ウェブサービス、分散コンピューティングおよびグリッド・コンピューティング・インフラストラクチャなどのさまざまな異なるコンピューティングモデルインフラストラクチャを実現することができる。

    (プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプトまたはコードとしても公知である)コンピュータプログラムは、コンパイルまたは翻訳された言語、宣言的または手続き型言語を含むプログラミング言語の如何なる形式でも書込むことができ、スタンドアロンプログラムまたはモジュールとして、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクトまたはコンピューティング環境で使用するのに適した他のユニットを含む如何なる形式で展開することもできる。 コンピュータプログラムは、ファイルシステムにおけるファイルに対応していてもよいが、対応している必要はない。 プログラムは、当該プログラム専用の単一のファイルまたは複数の対応付けされたファイル(たとえば、1つ以上のモジュール、サブプログラムまたはコードの一部を記憶するファイル)に他のプログラムまたはデータ(たとえば、マークアップ言語文書に記憶された1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部に記憶することができる。 コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で実行されるか、または、1つのサイトに位置するかもしくは複数のサイトにわたって分散され、通信ネットワークによって相互接続される複数のコンピュータ上で実行されるよう展開することができる。

    この明細書中に記載されるプロセスおよびと論理フローは、1つ以上のプログラマブルプロセッサが1つ以上のコンピュータプログラムを実行して、入力データ上で動作し出力を生成することによって動作を実行することによって実行することができる。 プロセスおよび論理フローはまた、特定用途の論理回路、たとえばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向けIC)によって実行することができ、装置も、この特定用途の論理回路、たとえばFPGAまたはASICとして実現することができる。

    この明細書中に記載されるプロセスにおいて動作を実行するコンピュータプログラムを実行するのに適したプロセッサは、一例として、汎用のマイクロプロセッサおよび特殊用途のマイクロプロセッサの両方を含み、さらに、如何なる種類のデジタルコンピュータのうち1つ以上のプロセッサをも含む。 概して、プロセッサは、読取り専用メモリもしくはランダムアクセスメモリまたはこれらの両方から命令およびデータを受信することとなる。 コンピュータの本質的な要素は、命令に従って動作を実行するためのプロセッサと、命令およびデータを記憶するための1つ以上のメモリ素子に該当する。 概して、コンピュータはまた、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶装置、たとえば、磁気ディスク、磁気光学ディスクまたは光ディスクを含むか、または、これら大容量記憶装置からのデータの受信もしくは大容量記憶装置へのデータの送信または大容量記憶装置とのデータの送受信を行うよう動作可能に接続されることとなる。 しかしながら、コンピュータはこのような装置を備える必要がない。 さらに、コンピュータは、別の装置、たとえば、数例を挙げると、携帯電話、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、携帯型オーディオもしくはビデオ機器、ゲーム機、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)受信機、またはポータブル記憶装置(たとえばユニバーサル・シリアル・バス(USB:universal serial bus)フラッシュドライブ)に組込まれてもよい。 コンピュータプログラム命令を記憶するのに適した装置は、一例として、半導体記憶装置、たとえばEPROM、EEPROMおよびフラッシュメモリ素子、磁気ディスク、たとえば内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク、光磁気ディスク、ならびにCD−ROMおよびDVD−ROMディスクを含む、すべての形式の不揮発性メモリ、媒体およびメモリ素子を含む。 プロセッサおよびメモリは、特殊用途の論理回路によって補われるか、または特殊用途の論理回路に組込まれてもよい。

    この明細書は多くの特定の実現例の詳細を含んでいるが、これらは、本発明の範囲またはそれがクレームし得るものに対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、本発明の特定の実施例に特有の特徴の記述として解釈されるべきである。 別個の実施例の文脈におけるこの明細書に記載されるいくつかの特徴も、単一の実施例における組合せで実現することができる。 逆に、単一の実施例の文脈に記載されているさまざまな特徴も、複数の実施例において別個に、または如何なる好適な下位の組合せでも実現することができる。 さらに、特徴をいくつかの組合せで動作するものとして上述し、そのようなものとして冒頭に主張してきたが、主張された組合せから得られる1つ以上の特徴は、場合によっては、その組合せから除外することができ、主張された組合せは、下位の組合せまたは下位の組合せの変形例に向けられてもよい。

    同様に、動作は、図面において特定の順序で記載されているが、これは、このような動作が、望ましい結果を達成するために、示された特定の順序でもしくは逐次的に行われるように、または、図示されるすべての動作が実行されるように、必要に応じて理解されるべきではない。 いくつかの状況下では、マルチタスク処理および並行処理が有利であり得る。 さらに、上述の実施例におけるさまざまなシステム構成要素の選別は、すべての実施例におけるこのような選別を必要とするものとして理解されるべきではなく、上述のプログラムコンポーネントおよびシステムが概して単一のソフトウェアプロダクトに一体化され、複数のソフトウェアプロダクトにパッケージングされ得ることが理解されるはずである。

    実施例 コンピュータ記憶媒体上で符号化されるコンピュータプログラムを含み、この明細書中に記載の情報を符号化および復号するための方法、システムおよび装置が、以下の実施例のうちの1つ以上において具体化され得る。

    実施例1:デジタルデータ処理と、統計処理と、ニューラル処理構成要素に設けられたパターン認識とを調和させ、エンコーダにおいて情報を符号化する方法は、離散数字の集まりを用いて情報を表わす信号を受信するステップと、受信信号を、エンコーダによって時間ベースのコードに変換するステップとを含み、時間ベースのコードは時間間隔に分割され、時間ベースのコードの時間間隔の各々は受信信号における数字に対応し、受信信号の第1の状態の数字は各々、時間ベースのコードの対応する時間間隔内における第1の時刻において起こるイベントとして表わされ、受信信号の第2の状態の数字は各々、時間ベースのコードの対応する時間間隔内における第2の時刻において起こるイベントとして表わされ、第1の時刻は、第2の時刻から識別可能であり、受信信号における数字の状態はすべて、時間ベースのコードにおいてイベントによって表わされ、上記方法はさらに、時間ベースのコードをニューラル処理構成要素に出力するステップを含む。 実施例2:実施例1の方法においては、受信信号は情報の2進表現であり、受信信号の数字は、2進表現でのビットを含む。 実施例3:実施例1および2のうちいずれかの方法においては、2進表現の第1の状態の数字は各々、時間ベースのコードの対応する時間間隔の途中で起こるイベントとして表わされ、2進表現の第2の状態の数字は各々、時間ベースのコードの対応する時間間隔の始まりまたは終わりのうち一方で起こるイベントとして表わされる。 実施例4:実施例1〜3のいずれかの方法においては、発生の時刻を除いては、第1の状態の数字を表わすイベントは第2の状態の数字を表わすイベントからは識別不可能である。 実施例5:実施例1〜4のうちいずれかの方法においては、イベントは各々、ローからハイおよびハイからローへの1対の遷移を含む。 実施例6:実施例1〜5のいずれかの方法においては、イベントは2進数である。 実施例7:実施例1〜6のうちいずれかの方法においては、時間ベースのコードを出力するステップは、時間ベースのコードを、ウェットなニューラル構成要素を用いて実現されるニューラル処理構成要素に出力するステップを含み、時間ベースのコードの特性は、ウェットなニューラル構成要素と適合するよう調整することができる。 実施例8:実施例1〜7のうちのいずれかの方法においては、受信信号を時間ベースのコードに変換するステップは、開始ヘッダを時間ベースのコードに追加するステップを含み、開始ヘッダは、時間ベースのコードの開始を区別し、受信信号におけるヘッダに対応している。 実施例9:実施例1〜8のうちいずれかの方法においては、受信信号を時間ベースのコードに変換するステップは、停止フッタを時間ベースのコードに追加するステップを含み、停止フッタは、時間ベースのコードの終わりを区別し、受信信号におけるフッタに対応している。 実施例10:実施例1〜9のうちいずれかの方法においては、時間間隔は単一の期間全体である。 実施例11:実施例1〜10のうちいずれかの方法においては、時間間隔は、受信信号における対応する数字と同じシーケンスで連続的に順序付けされる。 実施例12:実施例1〜11のうちいずれかの方法においては、受信信号を時間ベースのコードに変換するステップは、受信信号の第1の状態のすべての数字を第1の時刻において起こるイベントに変換するステップと、2進表現である第2の状態のすべての数字を第2の時刻において起こるイベントに変換するステップとを含む。

    実施例13:デジタルデータ処理と統計処理とニューラル処理構成要素に設けられたパターン認識とを調和させるためのシステムであって、離散数字の集まりを用いて情報を表わす信号を受信するための入力と、受信信号を符号化するエンコーダとを含み、エンコーダは、受信信号における数字の状態を検出するよう構成された状態検出器と、受信信号における数字の状態を時間ベースのコードに翻訳するよう構成されたトランスレータとを含み、時間ベースのコードは、各々が受信信号におけるそれぞれの数字に割当てられた時間間隔の集まりを含み、時間間隔の各々はイベントを含み、時間間隔の各々内におけるイベントのタイミングは、それぞれの割当てられた数字の状態を特徴付け、上記システムはさらに、時間ベースのコードを別のシステムまたは装置に与えるための出力と、時間ベースのコードを受信するよう接続されたニューラル処理構成要素とを含む。 実施例14:実施例13のシステムにおいては、ニューラル処理構成要素は、ウェットなニューラル構成要素を用いて実現され、時間ベースのコードの特性は、ウェットなニューラル構成要素と適合するよう調整される。 実施例15:実施例13および14のいずれかのシステムにおいては、受信信号は2進信号を含み、状態検出器は、2進信号におけるビットの状態を検出するよう構成されたビット検出器を含む。 実施例16:実施例13〜15のいずれかのシステムにおいては、トランスレータはイベント発生器を含み、イベント発生器は、時間ベースのコードのイベントを生成するよう構成および接続される。 実施例17:実施例16のシステムにおいては、イベント発生器はパルス発生器を含み、第1の状態を表わすパルスの形状は第2の状態を表わすパルスの形状からは識別不可能である。 実施例18:実施例16のシステムにおいては、イベント発生器はさらに、時間ベースのコードの開始を区別し、受信信号におけるヘッダに対応しているヘッダイベントを生成するよう構成される。 実施例19:実施例13〜18のいずれのシステムはさらに、受信信号の始まりと終わりとを検出するよう構成および接続された開始/停止検出器を含む。 実施例20:実施例13〜19のいずれかのシステムはさらに、間隔タイミング構成要素を含み、間隔タイミング構成要素は、時間ベースのコードの時間間隔の経過を区別する。 実施例21:実施例20のシステムにおいては、間隔タイミング構成要素は、単一の期間の時間間隔の経過を区別するよう構成される。

    実施例22:統計処理と、ニューラル処理構成要素およびデジタルデータ処理装置によって提供されるパターン認識機能とを調和させ、時間ベースのコード信号を復号するための方法であって、ニューラル処理装置からの時間ベースのコード信号をデコーダにおいて受信するステップを含み、時間ベースのコード信号は、時間間隔に分割され、時間ベースのコード信号の時間間隔の各々はイベントを含み、時間間隔内におけるイベントのタイミングは、時間ベースのコード信号の情報内容を表わし、上記方法はさらに、時間間隔内におけるイベントのタイミングを検出するステップと、離散数字の集まりを用いて時間ベースのコード信号で表わされた情報を表わす信号を出力するステップとを含む。 実施例23:実施例22の方法はさらに、時間ベースのコード信号の間隔の第1の時間範囲内に起こるイベントを、出力信号における第1の状態の離散数字に変換するステップと、時間ベースのコード信号の間隔の第2の時間範囲内に起こるイベントを、出力信号における第2の状態の離散数字へと変換するステップとを含む。 実施例24:実施例23の方法においては、出力信号は2進信号を含む。 実施例25:実施例22〜24のうちいずれかの方法はさらに、時間ベースのコード信号のデータ内容の開始を検出するステップをさらに含む。 実施例26:実施例25の方法においては、データ内容の開始を検出するステップは、時間ベースのコード信号のヘッダイベントを検出するステップを含む。 実施例27:実施例26の方法はさらに、ヘッダイベントとヘッダイベント後の第1のイベントとの間の時間を決定するステップを含む。 実施例28:実施例25の方法はさらに、時間ベースのコード信号のデータ内容の開始とともに時間間隔内にイベントが起こる時刻の検出を同期させるステップをさらに含む。 実施例29:実施例22〜28のうちいずれかの方法においては、時間ベースのコード信号を受信するステップは、ウェットなニューラル構成要素を用いて実現されるニューラル処理装置から時間ベースのコード信号を受信するステップを含む。 実施例30:実施例22〜29のうちいずれかの方法はさらに、第2のデコーダにおいて第2の時間ベースのコード信号を受信するステップを含み、第2の時間ベースのコード信号は時間間隔に分割され、第2の時間ベースのコード信号の時間間隔の各々はイベントを含み、時間間隔内におけるイベントのタイミングは、第2の時間ベースのコード信号の情報内容を表わし、上記方法はさらに、第2のデコーダにおいて時間間隔内におけるイベントのタイミングを検出するステップと、第2のデコーダから、離散数字の第2の集まりを用いて第2の時間ベースのコード信号で表わされる情報を表わす信号を出力するステップと、離散数字の集まりおよび離散数字の第2の集まりを第2の信号に集約するステップとを含む。 実施例31:実施例22〜30のうちいずれかの方法においては、時間ベースのコード信号のイベントは識別不可能な形状を有する。

    実施例32:統計処理と、ニューラル処理構成要素およびデジタルデータ処理装置によって提供されるパターン認識機能とを調和させ、時間ベースのコード信号を復号するためのシステムであって、ニューラル処理構成要素と、ニューラル処理構成要素が接続され、時間ベースのコード信号を受信する入力とを含み、時間ベースのコード信号は時間間隔に分割され、時間ベースのコード信号の時間間隔の各々はイベントを含み、時間間隔内におけるイベントのタイミングは、時間ベースのコード信号の情報内容を表わし、上記システムはさらに、時間ベースのコード信号の時間間隔内におけるイベントのタイミングを検出するよう構成されたイベント検出器と、時間ベースのコードの時間間隔内におけるイベントのタイミングを数字の集まりの状態に翻訳するよう構成されたトランスレータと、数字を含む信号を与えるよう構成された出力とを含む。 実施例33:実施例32のシステムにおいては、トランスレータは、イベントの検出されたタイミングを受信しかつ、検出されたイベントのタイミングを間隔内における時間範囲と比較するコンパレータの集まりを含む。 実施例34:実施例32および33のうちいずれかのシステムにおいては、ニューラル処理構成要素はウェットなニューラル構成要素を用いて実現される。 実施例35:実施例32〜34のうちいずれかのシステムにおいては、トランスレータは、時間ベースのコードの時間間隔内におけるイベントを2進信号に翻訳するよう構成される。 実施例36:実施例32〜35のうちいずれかのシステムにおいては、イベント検出器はパルス検出器を含む。 実施例37:実施例32〜36のうちいずれかのシステムはさらに、間隔タイミング構成要素を含み、間隔タイミング構成要素は、時間ベースのコードの時間間隔の経過を区別する。 実施例38:実施例37のシステムにおいては、間隔タイミング構成要素は、タイムカウントを基準と比較するよう構成されたコンパレータを含む。 実施例39:実施例38のシステムにおいては、基準は一定であり、時間間隔はすべて同じ単一の長さである。 実施例40:実施例37のシステムはさらに、時間ベースのコード信号の開始を検出するよう構成された開始検出器を含む。 実施例41:実施例32〜40のうちいずれかのシステムにおいては、開始検出器は、間隔タイミング構成要素に結合され、間隔タイミング構成要素にリセット信号を与え、リセット信号は時間間隔の経過の区別をリセットする。

    こうして、本発明の特定の実施例を記載してきた。 他の実施例は添付の特許請求の範囲内に収まる。 場合によっては、請求項に記載される動作は、異なる順序で実行されてもよく、それでもなお所望の結果を達成することができる。 加えて、添付の図面において図示されるプロセスは、所望の結果を達成するために、図示される特定の順序または連続した順序を必ずしも必要とするものではない。 いくつかの実現例においては、マルチタスクおよび並行処理が有利になり得る。

    1 画像化システム、3 顕微鏡部、5 OCT部、7 目。

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