情報再生装置、情報再生方法、情報記録装置、および、情報記録方法

申请号 JP2015557662 申请日 2014-01-20 公开(公告)号 JPWO2015107684A1 公开(公告)日 2017-03-23
申请人 株式会社日立製作所; 发明人 悠介 中村; 悠介 中村; 敬亮 山本; 敬亮 山本;
摘要 空間光変調器におけるピクセル連続数の下限値Kを有するパターンを生成する符号化率の高い変調方法を得る。情報を記録した記録媒体を再生する情報再生装置であって、前記記録媒体は、入 力 したデータに対して、誤り訂正符号化する誤り訂正符号化部と、上記誤り訂正符号化部の出力の順序を入れ替えるインターリーブ部と、上記インターリーブ部の出力に対して、RLL変調トレリスに基づいてRLL変調を行うRLL変調部とを具備する情報記録装置により情報が記録されており、上記記録された情報を再生するための再生 信号 に対して、前記RLL変調トレリスに基づいた事後確率復号によりRLL復調を行うRLL復調部と、前記RLL復調部の出力に対して、前記インターリーブ部での順序の入れ替えを戻すデインターリーブ部と、前記デインターリーブ部の出力に対して、前記誤り訂正符号化に基づいた事後確率復号により誤り訂正符号復号を行う誤り訂正符号復号部と、を具備する情報再生装置で解決できる。
权利要求

情報を記録した記録媒体を再生する情報再生装置において、 前記記録媒体は、 入したデータに対して、誤り訂正符号化する誤り訂正符号化部と、 前記誤り訂正符号化部の出力の順序を入れ替えるインターリーブ部と、 前記インターリーブ部の出力に対して、RLL変調トレリスに基づいてRLL変調を行うRLL変調部と、を有する情報記録装置により情報が記録されており、 前記記録された情報の再生信号に対して、前記RLL変調トレリスに基づいた事後確率復号によりRLL復調を行うRLL復調部と、 前記RLL復調部の出力に対して、前記インターリーブ部での順序の入れ替えを戻すデインターリーブ部と、 前記デインターリーブ部の出力に対して、前記誤り訂正符号化に基づいた事後確率復号により誤り訂正符号復号を行う誤り訂正符号復号部と、 を具備する情報再生装置。請求項1に記載の情報再生装置において、 前記RLL復調部と前記誤り訂正符号復号部のEXITカーブの交差点における相互情報量が、略1である、 ことを特徴とする情報再生装置。請求項1に記載の情報再生装置において、 前記誤り訂正符号化部における誤り訂正符号化には、畳み込み符号を用いる、 ことを特徴とする情報再生装置。請求項1に記載の情報再生装置において、 前記RLL変調トレリスは、前記記録された情報のビット列の最小ラン長が2である、 ことを特徴とする情報再生装置。請求項4に記載の情報再生装置において、 前記RLL変調トレリスは、状態数が6、各状態の入出力パスが4通り、である、 ことを特徴とする情報再生装置。情報を記録した記録媒体を再生する情報再生方法において、 前記記録媒体は、 入力したデータに対して、誤り訂正符号化する誤り訂正符号化ステップと、 前記誤り訂正符号化ステップの出力の順序を入れ替えるインターリーブステップと、 前記インターリーブステップの出力に対して、RLL変調トレリスに基づいてRLL変調を行うRLL変調ステップと、により情報が記録されており、 前記記録された情報の再生信号に対して、前記RLL変調トレリスに基づいた事後確率復号によりRLL復調を行うRLL復調ステップと、 前記RLL復調ステップの出力に対して、前記インターリーブステップでの順序の入れ替えを戻すデインターリーブステップと、 前記デインターリーブステップの出力に対して、前記誤り訂正符号化に基づいた事後確率復号により誤り訂正符号復号を行う誤り訂正符号復号ステップと、 を具備する情報再生方法。請求項6に記載の情報再生方法において、 前記RLL復調部と前記誤り訂正符号復号部のEXITカーブの交差点における相互情報量が、略1である、 ことを特徴とする情報再生方法。請求項6に記載の情報再生方法において、 前記誤り訂正符号化部における誤り訂正符号化には、畳み込み符号を用いる、 ことを特徴とする情報再生方法。請求項6に記載の情報再生方法において、 前記RLL変調トレリスは、前記記録された情報のビット列の最小ラン長が2である、 ことを特徴とする情報再生方法。請求項9に記載の情報再生方法において、 前記RLL変調トレリスは、状態数が6、各状態の入出力パスが4通り、である、 ことを特徴とする情報再生方法。情報を記録媒体に記録する情報記録装置において、 入力したデータに対して、畳み込み符号を用いて誤り訂正符号化する誤り訂正符号化部と、 前記誤り訂正符号化部の出力の順序を入れ替えるインターリーブ部と、 前記インターリーブ部の出力に対して、RLL変調トレリスに基づいてRLL変調を行うRLL変調部と、 を有する情報記録装置。請求項11に記載の情報記録装置において、 前記RLL変調トレリスに基づいた事後確率復号と、前記誤り訂正符号化に基づいた事後確率復号のEXITカーブの交差点における相互情報量が、略1である、 ことを特徴とする情報記録装置。請求項11に記載の情報記録装置において、 前記RLL変調トレリスは、前記記録された情報のビット列の最小ラン長が2である、 ことを特徴とする情報記録装置。請求項13に記載の情報記録装置において、 前記RLL変調トレリスは、状態数が6、各状態の入出力パスが4通り、である、 ことを特徴とする情報記録装置。情報を記録媒体に記録する情報記録方法において、 入力したデータに対して、畳み込み符号を用いて誤り訂正符号化する誤り訂正符号化ステップと、 前記誤り訂正符号化部の出力の順序を入れ替えるインターリーブステップと、 前記インターリーブ部の出力に対して、RLL変調トレリスに基づいてRLL変調を行うRLL変調ステップと、 を有する情報記録方法。請求項15に記載の情報記録方法において、 前記RLL変調トレリスに基づいた事後確率復号と、前記誤り訂正符号化に基づいた事後確率復号のEXITカーブの交差点における相互情報量が、略1である、 ことを特徴とする情報記録方法。請求項15に記載の情報記録方法において、 前記RLL変調トレリスは、前記記録された情報のビット列の最小ラン長が2である、 ことを特徴とする情報記録方法。請求項17に記載の情報記録方法において、 前記RLL変調トレリスは、状態数が6、各状態の入出力パスが4通り、である、 ことを特徴とする情報記録方法。

说明书全文

本発明は、情報記録媒体から情報を再生する情報再生装置、情報再生方法、情報記録装置、および、情報記録方法に関する。

ホログラム記録技術として、例えば特開2010−003358号公報(特許文献1)がある。この技術における記録パターンは、本公報の0050段落に記載のように「1方向に対する配列におけるON/OFFピクセル連続数の下限値がK(K≧2,K:自然数)となるように制約をかけるところにある。例えばK=2の場合はピクセル連続数の下限値が2ピクセルとなるため、配列中のON/OFFピクセル連続数は2ピクセル、3ピクセル、4ピクセル・・・と最小でも2ピクセル連続することになり、1ピクセルのものは除外される。」ものであり、0051段落に記載のように「結果としてディスク全体でK倍の高密度化が可能となる」技術について開示されている。

特開2010−003358号公報

しかし、特許文献1の高密度記録方法を実施する場合、空間光変調器におけるピクセル連続数の下限値Kを有するパターンを生成する具体的な方法については述べられておらず、符号化率の高い変調方式の実現が課題であった。

上記課題は、たとえば、特許請求の範囲に記載の発明により解決される。

本発明によれば、高符号化率の変調方式でありながら、復号方式と復調方式のEXITカーブの整合を良くすることにより誤り訂正能の高い情報記録再生装置を実現することができる。

光情報記録再生装置の実施例を表す概略図

光情報記録再生装置内のピックアップの実施例を表す概略図

光情報記録再生装置内のピックアップの実施例を表す概略図

光情報記録再生装置内のピックアップの実施例を表す概略図

光情報記録再生装置の動作フローの実施例を表す概略図

光情報記録再生装置内の信号生成回路の実施例を表す概略図

信号生成回路の動作フローの実施例を表す概略図

光情報記録再生装置内の信号処理回路の実施例を表す概略図

信号処理回路の動作フローの実施例を表す概略図

RLL復調回路の実施例を表す概略図

RLL復調回路の実施例を表す概略図

畳み込み符号復号回路の実施例を表す概略図

畳み込み符号復号回路の実施例を表す概略図

RLL(1,∞)の1ビットの状態遷移を表す図

RLL(1,∞)の2ビットの状態遷移を表す図

RLL(1,∞)の3ビットの状態遷移を表す図

RLL(1,∞)の3ビットの状態遷移を表す図

RLL(1,∞)の3ビットの状態遷移を表す図

RLL(1,∞)の3ビットの状態遷移を表す表

Prebitを考慮したRLL(1,∞)の3ビットの状態遷移を表す表

NRZIを解いた後のRLL(1,∞)の3ビットの状態遷移を表す表

NRZIを解いた後のRLL(1,∞)のトレリス線図

RLL復調回路のEXITチャートを表す図

NRZIを解いた後のRLL(1,∞)のトレリス線図

RLL復調回路のEXITチャートを表す図

畳み込み符号化回路の実施例を表す概略図

畳み込み符号化器の実施例を表す概略図

畳み込み符号化器の実施例を表す概略図

畳み込み符号復号回路の実施例を表す概略図

RLL復調回路および畳み込み符号復号回路のEXITチャートを表す図

RLL復調回路および畳み込み符号復号回路のEXITチャートを表す図

RLL復調回路および畳み込み符号復号回路のEXITチャートを表す図

信号処理回路の再生性能を表す図

畳み込み符号回路におけるテールバイティングによる終端処理方法を表す図

畳み込み符号回路におけるゼロテールによる終端処理方法を表す図

畳み込み符号化回路の実施例を表す概略図

光情報記録再生装置内の信号処理回路の実施例を表す概略図

ソフトシンボル符号化回路の実施例を表す概略図

ターボ等化回路の実施例を表す概略図

信号処理回路の動作フローの実施例を表す概略図

RLL(1,∞)の3ビットの状態遷移を表す表

RLL(1,∞)のトレリス線図

以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。

本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。図1はホログラフィを利用してデジタル情報を記録および/または再生する光情報記録媒体の記録再生装置を示すブロック図である。

光情報記録再生装置10は、入出力制御回路90を介して外部制御装置91と接続されている。記録する場合には、光情報記録再生装置10は外部制御装置91から記録する情報信号を入出力制御回路90により受信する。再生する場合には、光情報記録再生装置10は再生した情報信号を入出力制御回路90により外部制御装置91に送信する。

光情報記録再生装置10は、ピックアップ11、再生用参照光光学系12、キュア光学系13、ディスク回転度検出用光学系14、位置検出光学系15、及び回転モータ50を備えており、光情報記録媒体1は回転モータ50によって回転可能な構成となっている。

ピックアップ11は、参照光と信号光を光情報記録媒体1に出射してホログラフィを利用してデジタル情報を記録媒体に記録する役割を果たす。この際、記録する情報信号はコントローラ89によって信号生成回路86を介してピックアップ11内の空間光変調器に送り込まれ、信号光は空間光変調器によって変調される。

光情報記録媒体1に記録した情報を再生する場合は、ピックアップ11から出射された参照光を記録時とは逆の向きに光情報記録媒体に入射させる光波を再生用参照光光学系12にて生成する。再生用参照光によって再生される再生光をピックアップ11内の後述する光検出器によって検出し、信号処理回路85によって信号を再生する。

光情報記録媒体1に照射する参照光と信号光の照射時間は、ピックアップ11内のシャッタの開閉時間をコントローラ89によってシャッタ制御回路87を介して制御することで調整できる。

キュア光学系13は、光情報記録媒体1のプリキュアおよびポストキュアに用いる光ビームを生成する役割を果たす。プリキュアとは、光情報記録媒体1内の所望の位置に情報を記録する際、所望位置に参照光と信号光を照射する前に予め所定の光ビームを照射する前工程である。ポストキュアとは、光情報記録媒体1内の所望の位置に情報を記録した後、該所望の位置に追記不可能とするために所定の光ビームを照射する後工程である。

ディスク回転角度検出用光学系14は、光情報記録媒体1の回転角度を検出するために用いられる。光情報記録媒体1を所定の回転角度に調整する場合は、ディスク回転角度検出用光学系14によって回転角度に応じた信号を検出し、検出された信号を用いてコントローラ89によってディスク回転モータ制御回路88を介して光情報記録媒体1の回転角度を制御する事が出来る。

光源駆動回路82からは所定の光源駆動電流がピックアップ11、キュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14内の光源に供給され、各々の光源からは所定の光量で光ビームを発光することができる。

また、ピックアップ11、そして、ディスクキュア光学系13は、光情報記録媒体1の半径方向に位置をスライドできる機構が設けられており、アクセス制御回路81を介して位置制御がおこなわれる。

ところで、ホログラフィの角度多重の原理を利用した記録技術は、参照光角度のずれに対する許容誤差が極めて小さくなる傾向がある。

従って、ピックアップ11内に、参照光角度のずれ量を検出する機構を設けて、サーボ信号生成回路83にてサーボ制御用の信号を生成し、サーボ制御回路84を介して該ずれ量を補正するためのサーボ機構を光情報記録再生装置10内に備えることが必要となる。

また、ピックアップ11、キュア光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14、位置検出光学系15は、いくつかの光学系構成または全ての光学系構成をひとつに纏めて簡素化しても構わない。

図2は、光情報記録再生装置10におけるピックアップ11の基本的な光学系構成の一例における記録原理を示したものである。光源201を出射した光ビームはコリメートレンズ202を透過し、シャッタ203に入射する。シャッタ203が開いている時は、光ビームはシャッタ203を通過した後、例えば2分の1波長板などで構成される光学素子204によってp偏光とs偏光の光量比が所望の比になるようになど偏光方向が制御された後、PBS(Polarization Beam Splitter)プリズム205に入射する。

PBSプリズム205を透過した光ビームは、信号光206として働き、ビームエキスパンダ208によって光ビーム径が拡大された後、位相マスク209、リレーレンズ210、PBSプリズム211を透過して空間光変調器212に入射する。

空間光変調器212によって情報が付加された信号光は、PBSプリズム211を反射し、リレーレンズ213ならびに空間フィルタ214を伝播する。その後、信号光は対物レンズ215によって光情報記録媒体1に集光する。

一方、PBSプリズム205を反射した光ビームは参照光207として働き、偏光方向変換素子216によって記録時または再生時に応じて所定の偏光方向に設定された後、ミラー217ならびにミラー218を経由してガルバノミラー219に入射する。ガルバノミラー219はアクチュエータ220によって角度を調整可能のため、レンズ221とレンズ222を通過した後に光情報記録媒体1に入射する参照光の入射角度を、所望の角度に設定することができる。なお、参照光の入射角度を設定するために、ガルバノミラーに代えて、参照光の波面を変換する素子を用いても構わない。

このように信号光と参照光とを光情報記録媒体1において、互いに重ね合うように入射させることで、記録媒体内には干渉縞パターンが形成され、このパターンを記録媒体に書き込むことで情報を記録する。また、ガルバノミラー219によって光情報記録媒体1に入射する参照光の入射角度を変化させることができるため、角度多重による記録が可能である。

以降、同じ領域に参照光角度を変えて記録されたホログラムにおいて、1つ1つの参照光角度に対応したホログラムをページと呼び、同領域に角度多重されたページの集合をブックと呼ぶことにする。

図3は、光情報記録再生装置10におけるピックアップ11の基本的な光学系構成の一例における再生原理を示したものである。記録した情報を再生する場合は、前述したように参照光を光情報記録媒体1に入射し、光情報記録媒体1を透過した光ビームを、アクチュエータ223によって角度調整可能なガルバノミラー224にて反射させることで、その再生用参照光を生成する。

この再生用参照光によって再生された再生光は、対物レンズ215、リレーレンズ213ならびに空間フィルタ214を伝播する。その後、再生光はPBSプリズム211を透過して光検出器225に入射し、記録した信号を再生することができる。光検出器225としては例えばCMOSイメージセンサーやCCDイメージセンサーなどの撮像素子を用いることができるが、ページデータを再生可能であれば、どのような素子であっても構わない。

図4はピックアップ11の別の構成を示した図である。図4において、光源401を出射した光ビームはコリメートレンズ402を透過し、シャッタ403に入射する。シャッタ403が開いている時は、光ビームはシャッタ403を通過した後、例えば1/2波長板などで構成される光学素子404によってp偏光とs偏光の光量比が所望の比になるように偏光方向を制御された後、偏光ビームスプリッタ405に入射する。

偏光ビームスプリッタ405を透過した光ビームは、偏光ビームスプリッタ407を経由して空間光変調器408に入射する。空間光変調器408によって情報を付加された信号光406は偏光ビームスプリッタ407を反射し、所定の入射角度の光ビームのみを通過させるアングルフィルタ409を伝播する。その後、信号光ビームは対物レンズ410によってホログラム記録媒体1に集光する。

一方、偏光ビームスプリッタ405を反射した光ビームは参照光412として働き、偏光方向変換素子419によって記録時又は再生時に応じて所定の偏光方向に設定された後、ミラー413ならびにミラー414を経由してレンズ415に入射する。レンズ415は参照光412を対物レンズ410のバックフォーカス面に集光させる役割を果たしており、対物レンズ410のバックフォーカス面にて一度集光した参照光は、対物レンズ410によって再度、平行光となってホログラム記録媒体1に入射する。

ここで、対物レンズ410又は光学ブロック421は、例えば符号420に示す方向に駆動可能であり、対物レンズ410又は光学ブロック421の位置を駆動方向420に沿ってずらすことにより、対物レンズ410と対物レンズ410のバックフォーカス面における集光点の相対位置関係が変化するため、ホログラム記録媒体1に入射する参照光の入射角度を所望の角度に設定することができる。なお、対物レンズ410又は光学ブロック421を駆動する代わりに、ミラー414をアクチュエータにより駆動することで参照光の入射角度を所望の角度に設定しても構わない。

このように、信号光と参照光をホログラム記録媒体1において、互いに重ね合うように入射させることで、記録媒体内には干渉縞パターンが形成され、このパターンを記録媒体に書き込むことで情報を記録する。また、対物レンズ410又は光学ブロック421の位置を駆動方向420に沿ってずらすことによって、ホログラム記録媒体1に入射する参照光の入射角度を変化させることができるため、角度多重による記録が可能である。

記録した情報を再生する場合は、前述したように参照光をホログラム記録媒体1に入射し、ホログラム記録媒体1を透過した光ビームをガルバノミラー416にて反射させることで、その再生用参照光を生成する。この再生用参照光によって再生された再生光は、対物レンズ410、アングルフィルタ409を伝播する。その後、再生光は偏光ビームスプリッタ407を透過して光検出器418に入射し、記録した信号を再生することができる。

図4で示した光学系は、信号光と参照光を同一の対物レンズに入射させる構成とすることで、図2で示した光学系構成に比して、大幅に小型化できる利点を有する。

図5は、光情報記録再生装置10における記録、再生の動作フローを示したものである。ここでは、特にホログラフィを利用した記録再生に関するフローを説明する。

図5(a)は、光情報記録再生装置10に光情報記録媒体1を挿入した後、記録または再生の準備が完了するまでの動作フローを示し、図5(b)は準備完了状態から光情報記録媒体1に情報を記録するまでの動作フロー、図5(c)は準備完了状態から光情報記録媒体1に記録した情報を再生するまでの動作フローを示したものである。

図5(a)に示すように媒体を挿入すると(501)、光情報記録再生装置10は、例えば挿入された媒体がホログラフィを利用してデジタル情報を記録または再生する媒体であるかどうかディスク判別を行う(502)。

ディスク判別の結果、ホログラフィを利用してデジタル情報を記録または再生する光情報記録媒体であると判断されると、光情報記録再生装置10は光情報記録媒体に設けられたコントロールデータを読み出し(503)、例えば光情報記録媒体に関する情報や、例えば記録や再生時における各種設定条件に関する情報を取得する。

コントロールデータの読み出し後は、コントロールデータに応じた各種調整やピックアップ11に関わる学習処理(504)を行い、光情報記録再生装置10は、記録または再生の準備が完了する(505)。

準備完了状態から情報を記録するまでの動作フローは図5(b)に示すように、まず記録するデータを受信して(511)、該データに応じた情報をピックアップ11内の空間光変調器に送り込む。

その後、光情報記録媒体に高品質の情報を記録できるように、必要に応じて例えば光源301のパワー最適化やシャッタ303による露光時間の最適化等の各種記録用学習処理を事前に行う(512)。

その後、シーク動作(513)ではアクセス制御回路81を制御して、ピックアップ11ならびにキュア光学系13の位置を光情報記録媒体の所定の位置に位置づけする。光情報記録媒体1がアドレス情報を持つ場合には、アドレス情報を再生し、目的の位置に位置づけされているか確認し、目的の位置に配置されていなければ、所定の位置とのずれ量を算出し、再度位置づけする動作を繰り返す。

その後、キュア光学系13から出射する光ビームを用いて所定の領域をプリキュアし(514)、ピックアップ11から出射する参照光と信号光を用いてデータを記録する(515)。

データを記録した後は、キュア光学系13から出射する光ビームを用いてポストキュアを行う(516)。必要に応じてデータをベリファイしても構わない。

準備完了状態から記録された情報を再生するまでの動作フローは図5(c)に示すように、まずシーク動作(521)で、アクセス制御回路81を制御して、ピックアップ11ならびに再生用参照光光学系12の位置を光情報記録媒体の所定の位置に位置づけする。光情報記録媒体1がアドレス情報を持つ場合には、アドレス情報を再生し、目的の位置に位置づけされているか確認し、目的の位置に配置されていなければ、所定の位置とのずれ量を算出し、再度位置づけする動作を繰り返す。

その後、ピックアップ11から参照光を出射し、光情報記録媒体に記録された情報を読み出し(522)、再生データを送信する(523)。

図6は光情報記録再生装置10の信号生成回路86のブロック図であり、図7は信号生成回路86における信号生成フローである。

記録時において、入出力制御回路90にユーザデータの入力が開始されると、入出力制御回路90はコントローラ89にユーザデータの入力が開始されたことを通知する。コントローラ89は本通知を受け、信号生成回路86に入出力制御回路90から入力される1ページ分のデータを記録処理するよう命ずる。入出力制御回路90から入力されるデータに対し、CRC(Cyclic Redundancy Check)演算回路601で再生時エラー検出が行えるようにユーザデータをCRC化する制御を行い(701)、スクランブル回路602でONピクセル数とOFFピクセル数をほぼ等しくし、同一パターンの繰り返しを防ぐことを目的に擬似乱数データ列を加えるスクランブル化を施す(702)。

畳み込み符号化回路603で、スクランブルしたデータに対して誤り訂正符号の一種である畳み込み符号化を行い(703)、インターリーブ回路604で畳み込み符号化結果のビット順序の入れ替えを行い(704)、RLL(Run Length Limited)変調回路605でRLL規則を守らせるように変調する(705)。

ここでRLL変調について説明する。RLLは、一般にRLL(d,k)と表記される。“d”および“k”は、非ゼロ復帰逆転(NRZI:Non Return to Zero Invert)則に基づくチャネルデータ列において“0”の最小および最大のラン長を表す。例えば、RLL(1、∞)は“0”のラン長が1である“101”は許容するが、ラン長が0である“11”のようなデータ列を許容しない。この例では最大ラン長は規定しない。

その後、2次元化回路606で変調データを2次元に並べ替え1ページ分の2次元データを構成し、再生時の基準となるマーカーや、ページ情報となるヘッダを付加し(706)、ピックアップ11内の空間光変調器312に2次元データを転送する。

図8は光情報記録再生装置10の信号処理回路85のブロック図であり、図9は信号処理回路85における信号処理フローである。

再生時において、コントローラ89はピックアップ11内の光検出器225が画像データを検出すると、信号処理回路85にピックアップ11から入力される1ページ分のデータを再生処理するよう命ずる。画像位置検出回路801でピックアップ11から入力される画像データ内からマーカーを検出して有効データ範囲を抽出する制御を行う(901)。次に検出されたマーカーを用いて画像歪み補正回路802で、画像の傾き・倍率・ディストーションなどの歪み補正を行い、画像データを期待される2次元データのサイズに変換する制御する(902)。等化回路803でこの2次元データに対して後段のLLR(Log Likelihood Ration)演算回路804の処理に適した特性に等化する(903)。

ここで等化方法について説明する。等化は2次元FIR(Finite Impulse Response)フィルタで実施し、そのフィルタ係数は線形最小平均自乗誤差法LMMSE(Linear Minimun Mean Squared Error)等の適応アルゴリズムを用いて算出することが可能である。LMMSEとは非特許文献「Japanese Journal of Applied Physics Vol.45、No.2B、2006、PP.1079−1083」に記載されるように等化後の信号と理想信号との自乗誤差の平均値が最小となるフィルタ係数を算出するアルゴリズムである。なお、LMMSEを例に説明したが、これに限定するものではなくボルテラフィルタのような非線形フィルタ等の他の構成、アルゴリズムを適用してもよい。

次に、後述するRLL復調回路805において一般的に対数領域の復号法を使用することから、LLR演算回路804で対数尤度比(LLR)を演算する(904)。

ここでLLR演算方法について説明する。このLLRは、等化回路803出力yの記録ビットが0である確率と1である確率の比の対数表現であり、(式1)で表すことができる。なお、L(y)は求めるべきLLR、P(b=0|y)はyにおいてbが0である確率、P(b=1|y)はyにおいてbが1である確率を意味する。

しかし、P(b=0|y)、P(b=1|y)を復号時に直接的に求めることはできないので、等化回路803出力yの平均値よりも大きいものは1,それ以外を0と仮定し、(式2)で計算することができる。なお、μ1とμ0は1および0の平均値,σ1とσ0は1および0の標準偏差である。

なお、LLR演算方法を上記で説明したが、これに限定するものではなく他の方法により計算してもよい。

次に、RLL復調回路805でLLR演算回路804出力に基づいてRLL変調データを復調する(905)。

この復調について図10、図11を用いて説明する。図10に示すようにRLL復調回路805は事後確率(APP:A Posteriori Probability)復号器1001で構成される。APP復号器1001は一般的に符号データの事前情報Lca、情報データの事前情報Liaを入力とし、符号データの外部情報Lce、情報データの外部情報Lieを出力するものである。

また、APP復号器によっては図11のAPP復号器1101のように、符号データの事後情報Lcp、情報データの事後情報Lipを出力する場合もあり、その場合には事後情報から事前情報を減算回路1102で減算することにより符号データの外部情報Lce、情報データの外部情報Lieを得ることができる。RLL復調回路805は、LLR演算回路804出力をLca、インターリーブ回路808出力をLiaとしてAPP復号器に入力し、出力であるLieをデインターリーブ回路806に入力する。なお、後述する繰り返し処理の初回はインターリーブ回路808出力が確定していないため、LLR=0を入力する。

また、このAPP復号器にはBCJR(Bahl,Cocke,Jelinek and Raviv)アルゴリズムなどを使用するのがよいが、SOVA(Soft Output Viterbi Algorithm)等、他のアルゴリズムを用いてもよい。

次に、デインターリーブ回路806でインターリーブ回路604のビット順序の入れ替えを戻すようにRLL復調回路805出力のLLRを入れ替え(906)、畳み込み符号復号回路807でデインターリーブ回路806出力のLLRに基づいてBCJRアルゴリズムなどで畳み込み符号を復号する(907)。

この復号について図12、図13を用いて説明する。図12、図13に示すように畳み込み符号復号回路807はRLL復調回路805と同様にAPP復号器で構成される。デインターリーブ回路806出力をLca、LLR=0をLiaとしてAPP復号器に入力し、出力であるLceをインターリーブ回路808に、Lieを2値化回路809に入力する。なお、図13のようにAPP復号器1301が事後情報を出力する場合にはLcpからLcaを減算回路1302で減算することによりLceを算出できる。

次に、繰り返し処理を実行する場合には(908)、インターリーブ回路808で畳み込み符号復号回路807出力を再度インターリーブし、RLL復調回路805に情報データの事前情報Liaとして入力する(909)。以上のRLL復調回路805、デインターリーブ回路806、畳み込み符号複合回路807、インターリーブ回路808における処理を複数回繰り返すことで、復号の性能を上げることが出来る。

この繰り返し処理を終了する場合には(908)、2値化回路809で畳み込み符号復号回路807出力のLLRが0以上であれば1、0未満であれば0とする2値化処理を行い(910)、デスクランブル回路810で擬似乱数データ列を加えるスクランブルを解除した後(911)、CRC演算回路811でユーザデータ内に誤りが含まれないかの確認を行う(912)。その後、入出力制御回路90にユーザデータを転送する。

以上が、信号生成回路86および信号処理回路85の流れであるが、次にRLL変調回路605およびRLL復調回路805について詳細に説明する。

まず、本実施例においてRLL変調をかける目的は、前述したピックアップ11の空間光変調器312に最小ラン長KピクセルのRLL変調したパターンを表示することで記録媒体中でのホログラムサイズを1/K倍にし、高密度化を可能にするためである。一般的にホログラム記録媒体中に記録されるホログラムサイズは(式3)により示される。Lはフーリエ面(ホログラム記録媒体中)でのホログラムサイズ、fは対物レンズ315の焦点距離、λは光源301の波長、Δは空間光変調器312のピクセルサイズである。

これより、ホログラムサイズは空間光変調器212のピクセルサイズに反比例していることが判る。RLL変調によりラン長をKピクセルに制限するということはこのピクセルサイズを擬似的にK倍することと等価である。よって、最小ラン長KピクセルのRLL変調の変調効率を1/Kより大きく取れれば高密度化の効果が得られることになる。また、この目的のためには最大ラン長を制限する必要はない。

例として空間光変調器312における最小ラン長K=2ピクセルの場合の変調方法について図14〜図22を用いて説明する。最小ラン長K=2ピクセルとは、NRZI則に基づくチャネルデータではRLL(d,k)のd=1の場合であり、従来の光ディスクであるBlu−ray(登録商標) DiscにおけるRLL(1、7)でも使用されている。しかし、従来の光ディスクでは入出力ビットが定義されたテーブルを用いることで変調を行っており、RLL復調回路805のようにAPP復号することは困難であった。

そこで、APP復号し易いようにトレリスでRLL変調を定義することにする。まず、RLL(1,∞)の状態遷移は図14で示すことができる。図14は1の後に1が連続する遷移はなくd=1の制約が守られていることが分かる。この変調の変調効率の理論限界は状態遷移の遷移行列の最大固有値の底2の対数で求めることができ、図14の遷移行列Dは(式4)で表すことができる。

この遷移行列Dの最大固有値は1.618となり、RLL(1,∞)の変調効率の理論限界は0.6942と求まる。変復調回路の構成を単純化するためには入出力ビット数が小さい方がよく、2ビットを3ビットにする変調であれば理論限界0.6942に近い変調効率0.6666を実現できる。この場合、出力3ビットの変調なので、図14の1ビットの状態遷移から図15の2ビットの状態遷移を経て、図16の3ビットの状態遷移を考える。また、入力2ビットの変調なので、図16の状態遷移において2つの状態1、2のそれぞれから2ビットの組合せである4通り(=22通り)のパスが出力されていれば変調可能と言える。しかし、状態1からは3通りのパスしかなく、4通りのパスが得られていない。

そこで、まず図17に示すように、状態2を状態21、22の2つの状態に分離する。続いて、図18に示すように、状態1と状態22を縮退させる。こうすることで、各状態からのパスを4通り確保することが可能となる。これを表に示したものが図19となる。この表は、例えばState:S0、Input:00における000/0は、状態S0で00が入力されると000を出力し、状態S0に遷移することを意味する。ところで、これまでの議論はNRZI則に基づくチャネルデータにおける遷移であり、空間光変調器312に表示するデータはNRZIを解いたものでなければならない。

そこで、図20に示すように、直前の遷移における出力の最後のビットをPrebitとした場合の遷移を考える。このビット列に対してNRZIを解くと図21となる。図21の遷移をトレリス表記したものが図22である。図22において、パスの線種の違いは入力ビットの違いを示し、パス近傍に記載されている数字は8進数表記の出力ビットを示す。

以上の例はRLL(d,k)の最小ラン長d=1の場合について述べたが、d=2以上の場合や最大ラン長kを拘束する場合においても同様の考えでトレリス表記することが可能である。

ここで、この図22のRLL変調トレリスを用いてRLL復調回路805で復調した時のEXIT(Extrinsic Information Transfer)解析結果を図23に示す。EXIT解析とは非特許文献「S.ten Brink,“Convergence Behavior ofIteratively Decoded Parallel Concatenated Codes”IEEE Transactions on Communications,Vol.49,No.10,pp.1727‐1737,October 2001」で提唱された方法であり、入出力での相互情報量の変化を可視化することが可能である。図23の横軸は図10におけるAPP復号器1001のLiaに入力されるデータの相互情報量Iaを示し、縦軸はLieから出力されるデータの相互情報量Ieを示し、夫々のEXITカーブはLceに入力されるチャネルのSNR(Signal to Noise Ratio)による違いを示す。なお、ここで使用したSNRは(式5)を用いて計算している。なお、μ1とμ0は1および0の平均値,σ1とσ0は1および0の標準偏差である。

図23のEXITカーブを確認すると、入力相互情報量Ia=1の時に出力相互情報量Ieが=1となっておらず、このままではよい性能が得られないことが解る。

そこで、図22のRLL変調トレリスを図24のように変形する。図22のトレリスはパスが重複している箇所があるが、図22におけるS0、S3を分離して各状態の入出力のパスが4本となるように調整したトレリスが図24である。図24のRLL変調トレリスを用いたRLL復調回路805のEXIT解析結果を図25に示す。このEXITカーブから入力相互情報量Ia=1の時に出力相互情報量Ieが=1となっており、後述する畳み込み符号復号回路807のEXITカーブとの整合が取り易い状態とすることができる。以上の方法によって、RLL変調方式を決定することができる。

次に、畳み込み符号化回路603および畳み込み符号復号回路807について詳細に説明する。

まず、RLL復調回路805、デインターリーブ回路806、畳み込み符号複合回路807、インターリーブ回路808における繰り返し処理において性能を上げるために重要なことは、RLL復調回路805および畳み込み符号復号回路807のEXITカーブの整合性を取ることである。前述の通りRLL復調回路805のEXITカーブは図25に示しているが、これと整合する畳み込み符号が要求される。

また、畳み込み符号の符号化率を自由に設計できるようにするためには、パンクチャド符号が適している。パンクチャド符号とは畳み込み符号化器の出力ビットのうちいくつかのビットを消去し出力しないことにより、原符号の畳み込み符号より高い符号化率を得る方式である。

このパンクチャド符号を適用した畳み込み符号化回路603の例を、図26に示す。スクランブル回路602出力を畳み込み符号化器2601で畳み込み符号化し、パンクチャ回路2602でビットを間引いて出力する。畳み込み符号化器2601として図27(拘束長2)や図28(拘束長5)の構成を用いることができる。これは入力データをシフトレジスタ2701、2801〜2804で遅延させ、排他的論理和回路2702、2805、2806で排他的論理和演算をし、マルチプレクサ2703、2807でビットを順に出力する。これにより畳み込み符号化器2601は、入力1ビットに対して2ビットを出力する構成となる。

また、パンクチャ回路2602では、例えばパンクチャ行列[1101]を使用して、4ビットに一回“0”のタイミングで1ビット出力しないよう制御する。以上から、畳み込み符号化器2601は符号化率0.5であるが、パンクチャすることで4/3倍となるので、畳み込み符号化回路603の符号化率は2/3となる。なお、パンクチャド符号を用いることで、記録する領域、媒体の種類に応じて符号化率を切替え、訂正能力を制御することも可能となる。

次に、パンクチャド符号における復号は、パンクチャで間引いたビットの箇所にLLR=0のデータを挿入し、原符号のトレリスを用いてAPP復号すればよい。この考えに基づいて、パンクチャド符号を適用した場合の畳み込み符号復号回路807の例を、図29に示す。デパンクチャ回路2901でデインターリーブ回路806出力に対してLLR=0のデータを挿入し、APP復号器1201の事前情報Lcaに入力し、外部情報Lceを算出する。この外部情報Lceは繰り返し処理の中でRLL復調回路805の情報データの事前情報として使用するのでパンクチャし直す必要がある。そこでパンクチャ回路2902で外部情報Lceに対する間引きを行ってからインターリーブ回路808に入力する。

ここで、図27の符号化器を用いた畳み込み符号復号回路807のEXIT解析結果を、図30に示す。図23との相違は、畳み込み符号復号のEXITカーブを追加したことである。畳み込み符号復号のEXITカーブについては、横軸は図29におけるAPP復号器1201のLieから出力されるデータの相互情報量Ieを示し、縦軸はLcaに入力されるデータの相互情報量Iaを示している。

図30は、繰り返し処理によってRLL復調回路805および畳み込み符号復号回路807の間で相互情報量のやり取りが行われ、相互情報量(横軸)が1に収束すればエラーなく復号できることを示している。例えば、図30のSNR=0dBの場合は、相互情報量が1に到達するまでにRLL復調と畳み込み符号復号のEXITカーブが交錯しており正しく復号できない。

これに対し、SNR=3dBの場合であればEXITカーブが交錯しない。この時の相互情報量のやり取りについて図31に示す。RLL復調回路805は最初約0.6の相互情報量を出力し、畳み込み符号復号回路807に入力、その復号結果約0.3の相互情報量を出力する。

この繰り返しにより、畳み込み符号復号回路807が出力する相互情報量(横軸)が1に収束していることが分かる。また、1に収束するのに必要な繰り返し回数を、この図から見積もることも可能となる。よって、この繰り返し回数に基づいて復号回路の繰り返し回数を決定してもよい。また、相互情報量が1に収束とあるが、これは2本のEXITカーブの交差点の相互情報量が1であればよいと言える。さらに、1でなくても、復号後のビットエラーレートが規定の値(10の−6乗など)となる相互情報量であればよく、例えば0.9以上である。さらに、信号生成回路86に入出力制御回路90から入力されるデータに対して誤り訂正符号が付加されているのであれば、相互情報量がもっと低い値であってもよい。

ここで、参考までに、図28の符号器を用いた畳み込み符号復号回路807のEXIT解析結果を図32に示す。畳み込み符号復号器単体としては、図27の拘束長2の符号器より図28の拘束長5の符号器の方が訂正能力は高いのだが、RLL復調と組み合わせた場合に重要なのは前述したようにEXITカーブの整合である。図32のAのようにカーブ間隔が狭い箇所が存在しているとSNRが悪くなった場合にカーブが交錯するので、訂正能力が低下する。

このことを確認するため、再生信号のSNRを変えながら図8の再生信号処理を実行した結果のビットエラーレートを図33に示す。結果、EXITカーブと整合のよい拘束長2の畳み込み符号の方が訂正能力は高いことが分かる。

以上の回路構成、処理手順によれば、RLL変調したデータに適した畳み込み符号を使用することで再生性能を向上させることが可能となる。

なお、本実施例ではRLL変調と組み合わせる符号化方式として、畳み込み符号を使用して説明したが、これに限定するものではなく、RLL復調のEXITカーブと整合の取れる復号方法であれば、繰り返し符号や単一パリティ符号など他の方式を使用してもよい。

また、パンクチャド行列として[1101]を用いて符号化率0.66としたが、[110]を用いて符号化率0.75とする、また[1101101]を用いて符号化率0.70とするなど他のパンクチャを使用してもよい。これにより、訂正能力を自由に設定することが可能となる。

また、畳み込み符号化回路603では図34に示すように、所定の処理単位で畳み込み符号化するが(図34(a))、処理単位の最初の数ビットを処理単位の最後に付加し(図34(b))、畳み込み符号化した後(図34(c))、付加したビットに相当する符号語を削除し(図34(d))、符号化データとするテールバイティング方式による終端方法が有効である。これにより、APP復号において、復号済みデータを用いて終端の復号パスを確定することができ、訂正能力を向上させることができる。

他にも、図35に示すように、ゼロを処理単位の最後に付加するゼロテール方式による終端方法もある。これは記録容量を使用してしまうが、既知のデータを用いることにより訂正能力は高い。なお、いずれの方法も付加するデータ量は使用する畳み込み符号器の拘束長程度あればよい。

以上のことは、実施例1だけでなく他の実施例においても適用可能である。

本実施例が実施例1と異なるのは、畳み込み符号化回路603の構成である。図36に本実施例における畳み込み符号化回路603の構成を示す。実施例1では、符号化率2/3の畳み込み符号を実現するためにパンクチャド符号を使用したが、本実施例では、符号化率2/3を達成するために、図36に示す入力2ビット、出力3ビットの畳み込み符号化器を使用する。この符号器は入力データをデマルチプレクサ3601で2系統に分離し、シフトレジスタ3602で遅延させ、排他的論理和回路3603〜3605で排他的論理和演算をし、マルチプレクサ3606でビットを順に出力する。この畳み込み符号は、図30の畳み込み符号復号のEXITカーブと同じ特性を有する。

以上の構成によれば、図26のパンクチャ回路2602、図29のデパンクチャ回路2901が不要となり、回路構成が簡単になる。

本実施例が実施例1と異なるのは、再生時の繰り返し処理におけるループの構成である。図37に本実施例における信号処理回路85の構成を示す。実施例1と相違するのはソフトシンボル符号化回路3701、ターボ等化回路3702である。ソフトシンボル符号化回路3701の構成を図38、ターボ等化回路3702の構成を図39に示す。また、本実施例における信号処理フローを図40に示す。

インターリーブ回路808出力を等化回路に戻すには、ターボ等化回路3702でのビットの期待値にする必要がある。よって、APP復号器3801に情報データの事前情報Liaとしてインターリーブ回路808出力を入力し、符号データの外部情報Lceを得る。この外部情報はLLRであるので、LLR変換回路3802で(式6)を用いてビットの期待値を算出する(4001)。この式は(式1)とP(b=0|y)+P(b=1|y)=1の関係から求めることができる。

次に、ターボ等化回路3702では、画像歪み補正回路802出力からソフトシンボル符号化回路3701出力を減算回路3901で減算し、適応等化回路3902でLMMSEなどを使用してフィルタ係数学習を行い、等化する(4002)。

なお、チャネルの信号に符号間干渉が残存しており、その干渉特性が判明している場合には、ソフトシンボル符号化回路3701出力に干渉特性を畳み込むことで等化の精度を向上することが可能となる。

以上の構成によれば、等化まで含めた繰り返し処理のループを構成でき、訂正能力を向上させることが可能となる。

なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。変形例として、以下の構成が挙げられる。

変形例1として、情報を記録した記録媒体を再生する情報再生装置であって、前記記録媒体は、入力したデータに対して、誤り訂正符号化する誤り訂正符号化部と、前記誤り訂正符号化部の出力の順序を入れ替えるインターリーブ部と、前記インターリーブ部の出力に対して、RLL変調トレリスに基づいてRLL変調を行うRLL変調部と、を有する情報記録装置により情報が記録されており、前記記録された情報を再生するための再生信号に対して、前記RLL変調トレリスに基づいた事後確率復号によりRLL復調を行うRLL復調部と、前記RLL復調部の出力に対して、前記インターリーブ部での順序の入れ替えを戻すデインターリーブ部と、前記デインターリーブ部の出力に対して、前記誤り訂正符号化に基づいた事後確率復号により誤り訂正符号復号を行う誤り訂正符号復号部と、を具備する情報再生装置がある。

変形例2として、変形例1に記載の情報再生装置において、前記RLL復調部と前記誤り訂正符号復号部のEXITカーブの交差点における相互情報量が、略1である、ことを特徴とする情報再生装置がある。

変形例3として、変形例1に記載の情報再生装置において、前記誤り訂正符号化部における誤り訂正符号化には、畳み込み符号を用いる、ことを特徴とする情報再生装置がある。

変形例4として、請求項3に記載の情報再生装置において、前記畳み込み符号は、拘束長2の畳み込み符号を原符号とするパンクチャド符号である、ことを特徴とする情報再生装置がある。

変形例5として、変形例1に記載の情報再生装置において、前記RLL変調トレリスは、前記記録された情報のビット列の最小ラン長が2である、ことを特徴とする情報再生装置がある。

変形例6として、変形例5に記載の情報再生装置において、前記RLL変調トレリスは、状態数が6、各状態の入出力パスが4通り、である、ことを特徴とする情報再生装置がある。

変形例7として、請求項1に記載の情報再生装置において、前記誤り訂正符号復号部出力からソフトシンボルを生成するソフトシンボル符号化部と、前記再生信号から前記ソフトシンボル符号化部の出力を減算する減算部と、前記減算部の出力を等化する等化部と、 を具備することを特徴とする情報再生装置がある。

変形例8として、情報を記録した記録媒体を再生する情報再生方法において、前記記録媒体は、入力したデータに対して、誤り訂正符号化する誤り訂正符号化ステップと、前記誤り訂正符号化ステップの出力の順序を入れ替えるインターリーブステップと、前記インターリーブステップの出力に対して、RLL変調トレリスに基づいてRLL変調を行うRLL変調ステップと、により情報が記録されており、前記記録された情報を再生するための再生信号に対して、前記RLL変調トレリスに基づいた事後確率復号によりRLL復調を行うRLL復調ステップと、前記RLL復調ステップの出力に対して、前記インターリーブステップでの順序の入れ替えを戻すデインターリーブステップと、前記デインターリーブステップの出力に対して、前記誤り訂正符号化に基づいた事後確率復号により誤り訂正符号復号を行う誤り訂正符号復号ステップと、を具備する情報再生方法がある。

変形例9として、変形例8に記載の情報再生方法において、前記RLL復調部と前記誤り訂正符号復号部のEXITカーブの交差点における相互情報量が、1に近い値である、ことを特徴とする情報再生方法がある。

変形例10として、変形例8に記載の情報再生方法において、前記誤り訂正符号化部における誤り訂正符号化には、畳み込み符号を用いる、ことを特徴とする情報再生方法がある。

変形例11として、変形例10に記載の情報再生方法において、前記畳み込み符号は、拘束長2の畳み込み符号を原符号とするパンクチャド符号である、ことを特徴とする情報再生方法がある。

変形例12として、変形例8に記載の情報再生方法において、前記RLL変調トレリスは、前記記録された情報のビット列の最小ラン長が2である、ことを特徴とする情報再生方法。

変形例13として、変形例12に記載の情報再生方法において、前記RLL変調トレリスは、状態数が6、各状態の入出力パスが4通り、である、ことを特徴とする情報再生方法がある。

変形例14として、変形例8に記載の情報再生方法において、前記誤り訂正符号復号部の出力からソフトシンボルを生成するソフトシンボル符号化ステップと、前記再生信号から前記ソフトシンボル符号化ステップの出力を減算する減算ステップと、前記減算ステップの出力を等化する等化ステップと、を具備することを特徴とする情報再生方法がある。

変形例15として、情報を記録媒体に記録する情報記録装置であって、入力したデータに対して、畳み込み符号を用いて誤り訂正符号化する誤り訂正符号化部と、前記誤り訂正符号化部の出力の順序を入れ替えるインターリーブ部と、前記インターリーブ部の出力に対して、RLL変調トレリスに基づいてRLL変調を行うRLL変調部と、を有する情報記録装置、がある。

変形例16として、変形例15に記載の情報記録装置において、前記RLL変調トレリスに基づいた事後確率復号と、前記誤り訂正符号化に基づいた事後確率復号のEXITカーブの交差点における相互情報量が、略1である、または、前記畳み込み符号は、拘束長2の畳み込み符号を原符号とするパンクチャド符号である、ことを特徴とする情報記録装置がある。

変形例17として、変形例15に記載の情報記録装置において、前記RLL変調トレリスは、前記記録された情報のビット列の最小ラン長が2である、ことを特徴とする情報記録装置がある。

変形例18として、請求項17に記載の情報記録装置において、前記RLL変調トレリスは、状態数が6、各状態の入出力パスが4通り、である、ことを特徴とする情報記録装置がある。

変形例19として、変形例18に記載の情報記録装置において、前記RLL変調トレリスは、図41の状態遷移もしくは図42のトレリスに従う、ことを特徴とする情報記録装置がある。

変形例20として、情報を記録媒体に記録する情報記録方法であって、入力したデータに対して、畳み込み符号を用いて誤り訂正符号化する誤り訂正符号化ステップと、前記誤り訂正符号化部の出力の順序を入れ替えるインターリーブステップと、前記インターリーブ部の出力に対して、RLL変調トレリスに基づいてRLL変調を行うRLL変調ステップと、を有する情報記録方法がある。

変形例21として、変形例20に記載の情報記録方法において、前記RLL変調トレリスに基づいた事後確率復号と、前記誤り訂正符号化に基づいた事後確率復号のEXITカーブの交差点における相互情報量が、略1である、または、前記畳み込み符号は、拘束長2の畳み込み符号を原符号とするパンクチャド符号である、ことを特徴とする情報記録方法がある。

変形例22として、請求項20に記載の情報記録方法において、前記RLL変調トレリスは、前記記録された情報のビット列の最小ラン長が2である、ことを特徴とする情報記録方法がある。

変形例23として、変形例22に記載の情報記録方法において、前記RLL変調トレリスは、状態数が6、各状態の入出力パスが4通り、である、ことを特徴とする情報記録方法がある。

変形例24として、変形例23に記載の情報記録方法において、前記RLL変調トレリスは、図41の状態遷移もしくは図42のトレリスに従う、ことを特徴とする情報記録方法がある。

また、光情報記録媒体は、ホログラフィを利用する記録媒体に限らず、たとえばDVD(Digital Versatile Disc)、または、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)などでも良い。

また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。

また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。

1・・・光情報記録媒体、10・・・光情報記録再生装置、11・・・ピックアップ、12・・・再生用参照光光学系、13・・・ディスクCure光学系、14・・・ディスク回転角度検出用光学系、15・・・位置検出光学系、50・・・回転モータ、81・・・アクセス制御回路、82・・・光源駆動回路、83・・・サーボ信号生成回路、84・・・サーボ制御回路、85・・・信号処理回路、86・・・信号生成回路、87・・・シャッタ制御回路、88・・・ディスク回転モータ制御回路、89・・・コントローラ、90・・・入出力制御回路、91・・・外部制御装置、201・・・光源、202・・・コリメートレンズ、203・・・シャッタ、204・・・1/2波長板、205・・・偏光ビームスプリッタ、206・・・信号光、207・・・参照光、208・・・ビームエキスパンダ、209・・・フェーズ(位相)マスク、210・・・リレーレンズ、211・・・偏光ビームスプリッタ、212・・・空間光変調器、213・・・リレーレンズ、214・・・空間フィルタ、215・・・対物レンズ、216・・・偏光方向変換素子、217・・・ミラー、218・・・ミラー、219・・・ミラー、220・・・アクチュエータ、221・・・レンズ、222・・・レンズ、223・・・アクチュエータ、224・・・ミラー、225・・・光検出器、401・・・光源、402・・・コリメートレンズ、403・・・シャッタ、404・・・光学素子、405・・・偏光ビームスプリッタ、406・・・信号光、407・・・偏光ビームスプリッタ、408・・・空間光変調器、409・・・ビームエキスパンダ、410・・・リレーレンズ、411・・・フェーズ(位相)マスク、412・・・リレーレンズ、413・・・空間フィルタ、414・・・ミラー、415・・・ミラー、416・・・ミラー、417・・・アクチュエータ、418・・・光検出器、419・・・レンズ、420・・・レンズ、421・・・ミラー、422・・・アクチュエータ、423・・・参照光、424・・・偏光方向変換素子、425・・・対物レンズ、601・・・CRC演算回路、602・・・スクランブル回路、603・・・畳み込み符号化回路、604・・・インターリーブ回路、605・・・RLL変調回路、606・・・2次元化回路、801・・・画像位置検出回路、802・・・画像歪み補正回路、803・・・等化回路、804・・・LLR演算回路、805・・・RLL復調回路、806・・・デインターリーブ回路、807・・・畳み込み符号復号回路、808・・・インターリーブ回路、809・・・2値化回路、810・・・デスクランブル回路、811・・・CRC演算回路、1001・・・APP復号器、1101・・・APP復号器、1102・・・減算器、1201・・・APP復号器、1301・・・APP復号器、1302・・・減算器、2601・・・畳み込み符号化器、2602・・・パンクチャ回路、2701・・・シフトレジスタ、2702・・・排他的論理和回路、2703・・・マルチプレクサ、2801〜2804・・・シフトレジスタ、2805、2806・・・排他的論理和回路、2807・・・マルチプレクサ、3601・・・デマルチプレクサ、3602・・・シフトレジスタ、3603〜3605・・・排他的論理和回路、3606・・・マルチプレクサ、3701・・・ソフトシンボル符号化回路、3702・・・ターボ等化回路、3801・・・APP復号器、3802・・・LLR変換回路、3901・・・減算器、3902・・・適応等化回路

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