Sources of information - a method and apparatus for communication path comprehensive map decoding

申请号 JP2007511628 申请日 2005-05-05 公开(公告)号 JP2007536829A 公开(公告)日 2007-12-13
申请人 クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated; 发明人 オグズ、セイフラー、ハリット; ラビーンドラン、ビジャヤラクシュミ・アール.;
摘要 【課題】情報源−通信路総合MAP復号のための方法および装置。
【解決手段】ビットストリーム、該ビットストリームは1或いは複数のビットを含む、を受信すること、該ビットストリームが1或いは複数の損壊ビットを有するかどうかを決定すること、誤りパターンを表す1或いは複数の仮説を決定すること、そして、それぞれの仮説に確率、ここに該確率は1或いは複数の参照データに基づいて決定される、を割り当てること、を含む誤り訂正のための方法。
【選択図】 図4
权利要求
  • 誤り訂正のための方法であって、下記を具備する、
    ビットストリームを受信すること、該ビットストリームは1或いは複数のビットを含む、
    該ビットストリームが1或いは複数の損壊ビットを有するかどうかを決定すること、
    誤りパターンを表す1或いは複数の仮説を決定すること、および それぞれの仮説に確率を割り当てること、ここに該確率は1或いは複数の参照データに基づいて決定される。
  • 請求項1の方法であって、更に下記を具備する、
    損壊してないビットを復号すること、そして ここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む。
  • 請求項1の方法であって、更に下記を具備する、
    チャネル状態を測定することに基づいて事前確率分布関数を決定すること、そして ここにおいて該参照データは該事前確率分布関数を具備する。
  • 請求項1の方法であって、更に下記を具備する、
    1或いは複数のフレームにおける損壊してないビットを復号すること、そして ここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む。
  • 請求項1の方法であって、更に下記を具備する、
    該損壊したビットを含む1つのフレームにおける損壊してないビットを復号すること、そして ここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む。
  • 損壊してないビットを復号すること、
    該仮説の1つが該損壊してないビットの中で構文不可あるいは意味不可へ導くことを決定すること、および 該不可に導く仮説に確率0を割り当てること、
    を更に具備する、請求項1の方法。
  • 仮設を決定することは、
    符号化されたシンボルを構成するビットのグループに対する仮設を決定すること、
    を更に具備する、請求項1の方法。
  • 仮設を決定することは、
    符号化されたシンボル、ここにおいて該符号化されたシンボルはマクロブロック型、量子化パラメータ、イントラ予測方向、運動ベクトル、DC係数およびAC係数からなるグループから選択される、を構成するビットのグループに対する仮設を決定すること、
    を更に具備する、請求項1の方法。
  • 請求項1の方法であって、更に下記を具備する、
    1或いは複数のスライスにおける損壊してないビットを復号すること、そして ここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む。
  • 請求項1の方法であって、更に下記を具備する、
    ビット誤りストリーク距離、誤りバースト長、消失パケットに対するビット誤りの平均個数、ビット誤りのない隣接バイト、利用者データ・フィールドおよび受信されたパケットの誤り特性、からなるグループから選択される情報を用いて、不正確に受信されたシンボルに対する確率分布を決定すること、そしてここにおいて、該参照データは該確率分布を具備する。
  • 無線ネットワークを介してビットストリームを受信すること、
    を更に具備する、請求項1の方法。
  • 誤り訂正のための装置であって、下記を具備する、
    ビットストリームを受信するための手段、該ビットストリームは1或いは複数のビットを含む、
    該ビットストリームが1或いは複数の損壊ビットを有するかどうかを決定するための手段、
    誤りパターンを表す1或いは複数の仮説を決定するための手段、そして それぞれの仮説に確率を割り当てるための手段、ここに該確率は1或いは複数の参照データに基づいて決定される。
  • 請求項12の装置であって、更に下記を具備する、
    損壊してないビットを復号するための手段、そしてここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む。
  • 請求項12の装置であって、更に下記を具備する、
    チャネル状態を測定することに基づいて事前確率分布関数を決定するための手段、そしてここにおいて該参照データは該事前確率分布関数を具備する。
  • 請求項12の装置であって、更に下記を具備する、
    1或いは複数のフレームにおける損壊してないビットを復号するための手段、そしてここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む。
  • 請求項12の装置であって、更に下記を具備する、
    該損壊したビットを含む1つのフレームにおける損壊してないビットを復号するための手段、そしてここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む。
  • 損壊してないビットを復号するための手段、
    該仮説の1つが該損壊してないビットの中で構文不可あるいは意味不可へ導くことを決定するための手段、および 該不可に導く仮説に確率0を割り当てるための手段、
    を更に具備する、請求項12の装置。
  • 仮設を決定することは、
    符号化されたシンボルを構成するビットのグループに対する仮設を決定するための手段、
    を更に具備する、請求項12の装置。
  • 仮設を決定することは、
    符号化されたシンボル、ここにおいて該符号化されたシンボルはマクロブロック型、量子化パラメータ、イントラ予測方向、運動ベクトル、DC係数およびAC係数からなるグループから選択される、を構成するビットのグループに対する仮設を決定するための手段、
    を更に具備する、請求項12の装置。
  • 請求項12の装置であって、更に下記を具備する、
    1或いは複数のスライスにおける損壊してないビットを復号するための手段、そしてここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む。
  • 請求項12の装置であって、更に下記を具備する、
    ビット誤りストリーク距離、誤りバースト長、消失パケットに対するビット誤りの平均個数、ビット誤りのない隣接バイト、利用者データ・フィールドおよび受信されたパケットの誤り特性、からなるグループから選択される情報を用いて、不正確に受信されたシンボルに対する確率分布を決定するための手段、そしてここにおいて、該参照データは確率分布を具備する。
  • 無線ネットワークを介してビットストリームを受信するための手段、
    を更に具備する、請求項12の装置。
  • 誤り訂正のための電子装置であって、該電子装置は、ビットストリーム、該ビットストリームは1或いは複数のビットを含む、を受信するために、該ビットストリームが1或いは複数の損壊ビットを有するかどうかを決定するために、誤りパターンを表す1或いは複数の仮説を決定するために、そして、それぞれの仮説に確率、ここに該確率は1或いは複数の参照データに基づいて決定される、を割り当てるために、構成される。
  • 更に、損壊してないビットを復号するために構成され、そしてここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む請求項23の電子装置。
  • 更に、チャネル状態を測定することに基づいて事前確率分布関数を決定するために構成され、そして、ここにおいて該参照データは該事前確率分布関数を具備する請求項23の電子装置は。
  • 更に、1或いは複数のフレームにおける損壊してないビットを復号するために構成され、そして、ここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む請求項23の電子装置。
  • 更に、該損壊したビットを含む1つのフレームにおける損壊してないビットを復号するために構成され、そして、ここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む請求項23の電子装置。
  • 更に、損壊してないビットを復号するために、該仮説の1つが該損壊してないビットの中で構文不可あるいは意味不可へ導くことを決定するために、および、該不可に導く仮説に確率0を割り当てるために、構成される請求項23の電子装置。
  • 更に、符号化されたシンボルを構成するビットのグループに対する仮設を決定するために構成される請求項23の電子装置。
  • 更に、符号化されたシンボル、ここにおいて該符号化されたシンボルはマクロブロック型、量子化パラメータ、イントラ予測方向、運動ベクトル、DC係数およびAC係数からなるグループから選択される、を構成するビットのグループに対する仮設を決定するために構成される請求項23の電子装置。
  • 更に、1或いは複数のスライスにおける損壊してないビットを復号するために構成される、そして、ここにおいて該参照データは1或いは複数の該復号された損壊してないビットを含む請求項23の電子装置。
  • 更に、ビット誤りストリーク距離、誤りバースト長、消失パケットに対するビット誤りの平均個数、ビット誤りのない隣接バイト、利用者データ・フィールドおよび受信されたパケットの誤り特性、からなるグループから選択される情報を用いて、不正確に受信されたシンボルに対する確率分布を決定するために構成され、そして、ここにおいて、該参照データは該確率分布を具備する請求項23の電子装置は。
  • 更に、無線ネットワークを介してビットストリームを受信するために構成される請求項23の電子装置。
  • ビットストリーム、該ビットストリームは1或いは複数のビットからなる、を受信すること、
    該ビットストリームが1或いは複数の損壊ビットを有するかどうかを決定すること、
    誤りパターンを表す1或いは複数の仮説を決定すること、および それぞれの仮説に確率、ここに該確率は1或いは複数の参照データに基づいて決定される、を割り当てることを具備する方法をコンピュータに実行させるための手段を具体化するコンピュータ可読媒体。
  • 说明书全文

    [35U. S. C. §119に基づく優先権の主張]
    本出願は、2004年5月6日に提出され、そして、本出願の譲受人に譲渡され、そして、本出願における参照としてここに明確に組み込まれた、“情報源−通信路総合MAP VLCのための方法および装置”と題する米国特許仮出願番号第60/569,400号に優先権を主張する。

    [技術分野]
    本発明はディジタル通信に係わり、そして更に特別には、通信路および情報源復号に関わる。

    移動通信システムにおける更なる高速データ転送速度および更なるサービスの高品質化の要求が急速に高まっている。 しかしながら、例えば限定された送信電、限定された帯域幅およびマルチパス・フェージングのような諸因子は実用システムによって操作されるデータ転送速度を制限し続けている。 マルチメディア通信においては、特に、誤りの生じやすい環境においては、伝送されるメディアの誤り耐性がサービスの所望品質を提供するのに決定的に重要である、というのは1個の復号値における誤りでさえ空間的そして時間的に伝播する復号の人為的修正へと至らしめることが出来るからである。 様々な符号化方法が必要なデータ転送速度を維持しつつ誤りを最小にするために使用されてきた、しかしながら、全てのこれ等の技術は誤りが復号器側に到達するという問題に悩んでいる。

    情報源符号化器の使用を介して、データは圧縮される−最小ビット数を消費することによって最大の情報を伝達し、これ等のビットを受信する際の所定の誤り率に対して伝送路の能力を最大化するのに役立つチャネル符号化器により引き継がれる。

    チャネル符号化、例えば、リード・ソロモン符号化、は情報源符号化されたデータの頑健性を改善するために使用される。 情報源−通信路総合符号化方法が、不均等な重要度を持つ情報源符号化されたデータに対する不均等な誤り防御を提供するために、或いは、パケットをパーティショニングすること及び除くことを介して利用可能なネットワーク帯域に対する符号化されたビデオ・データの速度整合を可能にするために、使用されてきた。 これは通常の転送プロトコルは損壊されたデータを情報源復号器に送らないためである。

    例えばリバーシブル可変長符号化(例えば、MPEG−4における)のような情報源符号化技術が、損壊パケットが実際に受信される場合、パケットを逆順に復号することによる誤り回復のために使用されてきた。 符号化効率において情報源符号化技術との妥協があり、これは所定のビット速度に対する復号されたビデオ品質に転移する。

    エントロピー符号化はランダム情報源によって生成されたシンボルの非常に効率的なロスレス表示を可能にする。 そういうものとして、それは可逆データ圧縮法および非可逆データ圧縮法双方の不可欠な構成要素である。 その圧縮効率に対する巨大な利益にもかかわらず、エントロピー符号化は復号プロセスを複雑にもする。 エントロピー符号化に対する様々なアプローチに共通する特徴は、単一の或いは1系列の情報源シンボル(辞書型コード化)は2値化パターン、即ち符号語として知られる1と0の系列、その長さはシンボル尤度を減少させるに従い増大する、と関連付けられそしてそれを用いて表現される、ということである。 従って、より出現しそうなシンボルはよりコンパクトな表示を割り当てられて、直接的シンボル・アルファベット・サイズに基づく固定長表示を超えるかなりの節約を平均的に可能にする。

    ビットストリームにおいて、即ち、情報源の出力のエントロピー符号化表示において、次のシンボルのために何ビットを消費するのかということに関する曖昧さは復号器にとって明白な複雑化要素である。 しかしながら、更にもっと重要なことは、ビットストリーム中の誤りの場合、(誤りのために)はじき飛ばされたビットに関連する可変サイズ符号語の使用は、しばしば、間違った符号語長のエミュレーションをもたらし、そして結果として、構文解析/復号化プロセスはビットストリームとの同期を弛める、即ち、符号語境界の正しい判定そして従ってビットストリームの正しい解読が出来なくなり始める。

    基本的なレベルの誤り検出手段を実装する復号器がビットストリームを復号する際に問題に直面しそして同期を失ったことを想定する。 結局は、構文違反、すなわち無効な符号語、或いは、意味不可、例えば無効なパラメータ値或いは想定外のビットストリーム・オブジェクト、のために、復号器は問題に気づきそして自身をビットストリームと再同期させるために必要な措置を採る。 これは一般的には、最初の現場においてデータ損失を引き起こした損壊を遥かに超える程度のデータ損失を誘起する。 これに対する1つの理由は、再同期を可能にするビットストリームにおける諸点は、スライス境界が最も普通の例であるが、それ等を供給する負荷のために頻繁に利用されることが出来ない、という現実である。 更に重要な理由は、これ等の諸点を横断して、全ての形式の符号化/復号化依存関係が取り消されねばならない、例えば、予測符号化の連鎖は終結され既定の初期化の後再開始されなければならない、という制約から発する圧縮効率に対する対価である。

    初期の損壊を超えるデータ損失を引き起こす別の理由は正しくない符号エミュレーションのためである。 初期ビット誤り位置の同定は取るに足らないタスクではない、そして、一般的にはアプリケーション層、すなわちこれを支える通信路復号器、下部の特別な設計なくしては不可能である。 従って、ビットストリームの損壊を検出すると、情報源復号器は復号を中止しそして次の再同期点を探すためにビットストリームの中に前進しなければならない、そしてそのプロセス中でかなりの量の潜在的に健全なデータを止むを得ず飛び越える。 元の、即ち真正の、符号語と同じ長さの、異なる符号語のエミュレーションは上述で説明された事象の系列に関して問題が少ないように見えるかもしれないけれども、これは現実にはそうはならない。 この種の誤りが復号器の正しいビットストリーム解釈の失敗をもたらす多くの状態がある。 例えば、最新のコーデックにおいては、ビットストリーム中のオブジェクト(圧縮に関係するパラメータ)があって、その値はビットストリームの次の位置の構文に影響する。 従って、このようなオブジェクトに対する正しくない値は正しくないビットストリーム解釈に導く。

    ビデオ圧縮標準H. 264の導入後、同期逸失と同様に悪い、正しくないしかし同じ長さの符号語のエミュレーションを行う更に別の理由がある。 エントロピー符号化則の所謂コンテキスト適応性(或いはコンテキスト依存性)が、ビットストリーム同期が異なるサイズの符号語のエミュレーションのためではない原因で、即ち、符号語サイズは依然同じであるが、失われる状態、むしろ(正しくない符号語から復号された)正しくない値が不正なコンテキスト変更を誘発しそれによってエントロピー復号化則を実質的に代わりのそして正しくない規則の集合に置き換えるような状態、をもたらす。 説明された全ての場合において、ただ1つの誤った復号値ですら復号の人為的修正へと導く。

    ビット誤りを訂正するための改善された方法が、情報源復号器の同期逸失とその結果として起こるエントロピー符号化ビットストリームの再同期に関連付けられるデータ損失を避けるために必要とされる。 すなわち、残留ビット誤り、即ち、検出されないか或いは検出されても採用されている順方向誤り訂正法によって訂正されないビット誤り、が問題として取り組まれる必要がある。

    例えば移動通信機器において、復号器に改善された誤り訂正能力を提供するディジタル通信のための方法および装置が説明される。 移動機器において受信される雑音の多いデータは復調されてそして例えば連接復号器のような物理層における復号器に送られる。 復号化の後、正しく受信されたシンボルおよび(1或いは複数の損壊ビットを含む)不正確に受信されたシンボルの双方がアプリケーション層に転送され、そこで、例えばソフトウェア・アプリケーション或いは特定用途ハードウェアは、最大事後確率(the Maximum a Posteriori Probability(MAP))の枠組みの中で最適化問題の定式化を実行し、そしてそれを解いてエントロピー符号化されたシンボル、該シンボルの表示は間違ったビットで損壊している、についての仮説に対する尤度を決定する。

    正しく復号されたシンボルにおける相関情報はMAPアプリケーションに関連付けられる1又は複数のメモリ・モジュールの1つに保管される。 連接通信路復号器からのチャネル・データはモニタされ、そして、様々なチャネル状態を説明する及び該チャネル状態に関連する確率分布関数を生成するために使用される。 1或いは複数のこれ等の確率分布関数PDFは現状の(実際の或いは推定された)チャネル状態に依存するMAPの適用に対して利用可能である。 不正確に受信されたシンボルにおける疑わしい複数の損壊ビットについての情報はそれ等の位置情報と共にメモリ・モジュールの中に格納される。 不正確に受信されたシンボルに相関する可能性がある正しく復号されたシンボルからの情報は保持される。 該相関情報は事後精密化確率分布を生成するために使用される。 不正確に受信されたシンボルに対するMAP定式化を決定することは、適切に精密化された事前PDFを、不正確に受信されたシンボルについての仮説に基づいて条件付けられた関連するチャネル観測の条件付PDFと共に、使用することにより達成される。 その結果は、不正確に受信されたシンボルの正しい値を決定するために次に最大化されるMAP汎関数である。

    下記の説明において、説明される実施形態の完全な理解を提供するために具体的な詳細が与えられる。 しかしながら、該実施形態はこれ等の具体的な詳細がなくても実行されることが可能なことが当業者によって理解される。 例えば、不必要な細目の中で実施形態を曖昧にしないように電気部品はブロック図で示されることが出来る。 他の例においては、そのような部品、他の構造および技術は、実施形態を更に説明するために詳細に示されることが出来る。

    該実施形態はプロセスとして、該プロセスはフローチャート、流れ図、構造図、或いはブロック図として表現される、説明されることが出来ることも注意される。 フローチャートは操作を一連のプロセスとして説明することが出来るけれども、多くの操作は並列して或いは同時に実行されることが出来る、そして、該プロセスは繰り返されることが出来る。 更に、他の操作は再配列されることができる。 プロセスはその操作が完結された時に終了される。 プロセスは方法、機能、手順、サブルーチン、サブプログラム等々に対応することが出来る。

    圧縮データ伝送のためのディジタル通信システム内において、受信データの損壊を受けた部分を回復するために誤りのない受信情報を利用する誤り回復方法及び装置が説明される。 不正確に受信されたシンボルにおける損壊データは、該損壊データに相関する参照データを有する受信シンボルを統計的に評価することによって推定される。 1つの例において、最大事後確率(MAP)最適化定式法がアプリケーション層で不正確に受信されたパケットを取り扱うために実行される。 これ等の不正確に受信されたパケット内のシンボルの値を推定するために、MAP汎関数を計算することは、該不正確に受信されたパケット内の複数の誤りビットで損壊されたシンボルに相関する参照データに関連する受信シンボルからの情報を使用する。

    1つの実施形態において、MAP枠組みは入力チャネル・データをモニタすることから得られる参照データの統計解析を利用する。 1つの例において、方法及び装置は既存のジョイント・ビデオ・チーム(Joint Video Team)(JVT)H. 264ビデオ符号化標準の拡張部分として適用される、しかしながら、基本概念は、他の圧縮ビデオ、オーディオ、画像および、一般的なマルチメディア通信アプリケーション、それ等の分野では符号化されたビデオ及び/又はオーディオ或いは他の形式の情報が、データの様々な部分に付随する或いはデータの相関する部分に付随するデータに特有の様々な誤りを導入するチャネルを介して、伝送される、に対しても拡張されることが可能である。

    図1はH. 264符号器から出力され、そして、連接されたリード・ソロモン消失符号化およびターボ符号化のためにまとめられたシンボルの一例である。 この符号化する側に関しては、情報源から出力されたシンボル、例えば、H. 264符号化器から出力された2値符号語、はバイト102にブロック化される。 それぞれのバイト102は、GF(256)上のリード・ソロモン(RS)(N,K)外符号のための“ガロア体(256)”として知られる有限体におけるシンボルと考えられる。 N及びKはそれぞれ全RS符号語104の大きさ及び多数のシンボルにおける系統的な部分を保持する情報源データ106の大きさを表す、従って、(N−K)は各符号語104に付加されるパリティ・シンボル108の個数を与える。 RS(N,K)符号は(N−K)個の消失を訂正することが出来る。

    先頭のK行106は本質的に情報源から出力されたシンボルを収容する、そして、これ等のシンボルは行先行或いは列先行何れかの方式でK行中に読み込まれる。 列先行読込みにより達成されるインターリーブは著しくより短いバースト長をもたらす。 従って、列方向シンボル配置が本例に関連する使用のためにはより好ましい。 この初期段階の情報源データ配置の後、各L個の(Kバイトの)列104は、N−K個のパリティ・バイトを付加することにより、NバイトにRS符号化される、そして従って、図1における行K+1,...,N108が生成される。 情報源データ106から成る先頭のK行はRS情報ブロックと呼ばれる、そして、全N行の集合はRS符号化されたブロック、或いは単に符号ブロック110と呼ばれる。

    それぞれの行112はCRC(巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check))チェックサムおよびターボ符号器の正しい動作のために必要とされる幾つかのトレイリング・ビットを付加される。 それぞれの行112にチェックサムを付加することによって、ターボ復号の後それぞれ対応するチェックサムを満たさない行は消失であると宣告される。 それぞれの符号ブロック110はターボ符号器に1度に1行112ずつ入力される、そして、従って、各行はターボ情報パケットと呼ばれる。 ターボ符号器の出力ビットは変調されそして通信路に入力される。

    リード・ソロモン符号化はガロア体(GF)の作用の特別な性質に依拠するアルゴリズムを使用する。 実数の集合が体として指定されることが出来る、そしてそこにおいて該体は有限個の元を有する、そのような有限体は又ガロア体と呼ばれる。 もしpが素数でそしてqがpの任意の冪乗であるならば、ガロア体GF(q)からのシンボルを用いた符号がある。 ガロア体GF(2 )、即ちp=2、及びq=2 、からの符号シンボルを用いたリード・ソロモン符号は、実用的なディジタル通信システムに対して、頻繁に検討される、そして、この符号の生成多項式はガロア体GF(2 )からのその根によって特徴付けられる。

    図2はターボ/リード・ソロモン連接復号構成の一例である。 採用されている誤り訂正構成は連接符号(concatenated code)200、即ち、(通信路)内符号(inner (channel)code)202及び(通信路)外符号(outer(channel)code)204の双方、を使用する。 連接通信路復号器200は、物理層において機能するターボ(内)復号器およびトランスポート層/MAC層に位置を占めるリード・ソロモン消失訂正(外)復号器から成る。 このような連接システム200を用いて、雑音の多い変調されたデータ206がディジタル通信システム208を介して受信される。 データ206は復調器210で受信され、復調されたデータ212はターボ復号器202に転送されある程度の誤り制御を供給する。 次にターボ復号器202は硬判定データ214をリード・ソロモン外復号器に提示する、該リード・ソロモン外復号器は残留する誤りの割合を更に低減する。 符号ブロック内部の消失の全数および使用されているRS符号語毎のパリティ・シンボル数(N−K)に依存して、消失訂正が成功或いは失敗する。 正しく受信されたデータ、不正確に受信されたが訂正されたデータ、および残りの不正確に受信されそして訂正されることが出来なかったデータ、216が次にアプリケーション層218に転送される。

    物理層に向けられた通進路符号化設計において、もしリード・ソロモン(RS)符号ブロックが訂正能力を超えた消失を有するならば、対応するRS情報ブロック(図1)は、K個のターボ情報パケット112(図1)の何れが損壊しているかを述べる接続通知と共に、アプリケーション層218、即ち情報復号器、に転送される。 GF(256)上のRS(N,K)外符号の組織的構造は、損壊してない即ち正しく受信された、ターボ情報パケットの直接的利用を可能にする。

    消失復号がある符号ブロックに対して失敗すると、即ち、全消失数>(N−K)
    の場合、リード・ソロモン復号層はそれでもなお、ビデオ復号層のようなアプリケーション層218に、消失箇所に関する情報、或いは、何か例えば損壊した可能性のあるバイト位置のようなそれと同等な情報と共に、情報ブロックを転送する。

    一般的なビデオ信号は、例えば変動する時空間の統計的性質を持つ信号のような、非定常無秩序信号であることが良く知られている。 それにもかかわらず、該変動は多くの場合極端に速いわけではなくまた構造がないわけでもないので、現代のビデオ圧縮標準/アルゴリズムによって達成される大圧縮比を可能にする重要な位置的/時間的相関が空間的にも時間的にも存在する。

    ディジタルビデオ生信号のピクセル値および該生ピクセル値からビデオ圧縮アルゴリズムによって生成される変換された/処理された量およびオブジェクトは共に無秩序変数/ベクトルである。 そういうものとして、問題にしているビデオ信号の範囲を超えて、これ等の無秩序な変数/ベクトルは、何等付加的情報のない状態でそれ等を特徴付ける、“事前”確率分布および他の高次統計を有する。

    これ等の時空間的相関は、ビットストリーム中に収まる即ちディジタルビデオ生情報源の圧縮された表示中に収まる、最終の量とオブジェクト(シンボル)と同様多くの中間にあるものも支配する。 このことは、これ等のシンボルの任意の1つに関するある精確な/信頼できる情報の利用がある他の複数のシンボルについての曖昧さをそれ等との相関関係を介して低減することを可能にする、ことを暗示する。 この所見を説明するための大変便利な数学的モデルは事後確率分布の使用を介する。 事後確率分布は、相関付けられた観測を介して獲得された間接的情報により誘起されるこれ等の無秩序シンボルの確率的記述における諸変動を反映する。

    1つの例において、コンテキスト適応可変長符号(Context Adaptive Variable Length Code)(CAVLC)符号化されたシンタックス要素がH. 264で使用される。 コンテキストは既に受信された信頼できる情報に基づいて復号状態の分類を表示する。 従って、コンテキストは問題となっているシンボルの特別な事後分布に実際に対応する。 H. 264においては、多くのシンボルが1つのコンテキストの中で符号化される、そして、それぞれのシンボルの確率はそれが符号化されるコンテキスト、即ち、シンボルの前に処理されていたところのもの、に関して変化する。 H. 264を含め、多くのビデオ圧縮標準は陰に陽に数種のコンテキストを定義しそして利用する、例えば、フレームに対して選択される符号化型I、P或いはB(ここでI、P及びBはそれぞれイントラ(Intra)、順方向予測型(Predicted)及び双方向予測型(Bi-directional)である)は、問題のフレームを符号化する間あるマクロブロックの型をより生成されやすくし、より出現しそうなマクロブロックの型に対してはより効率的な表示を必然化するコンテキスト、をセットする。 全てのコンテキストは、符号化/複合化プロセスが入り込む状態及び/又は型を総合的に説明する確率を導入する。 これ等の確率は、様々な品質設定を使用し、例えばビデオ系列のような様々な試験信号上で多くの試験を実行した上で決定される。 信号が符号化あるいは複合化される際には、これ等のコンテキストは変化して現実の入力値に適応する。

    コエフトークン(coeff_token)と名づけられたCAVLC符号化シンボルが説明目的のために使用される、ここでコエフトークンは2つの成分を持つベクトル量へのエイリアスである。 これ等は下記の通りである。

    1. TotalCoeff∈{0,1,2,. . . ,16}は4×4に変換されそして量子化された1ブロックにおける非0変換係数レベルの全数であり、そして 2. TrailingOnes∈{0,1,2,3}は同じ4×4のブロックにおけるトレイリング'|値|=1'の変換係数レベルの数である。

    コエフトークンを構文解析しそして復号することはこれ等2つの量に対する値を明らかにする。 可変長符号(VLC)を用いる符号化および複合化プロセスはVLC符号表を参照する。 この符号表は2つの情報入力を有する、1つは原データ、即ち可能なシンボル値、であり、そして他は対応する符号語である。 エントロピー符号化、所謂可変長符号化或いはハフマン符号化、の1つの形式においては、より出現しそうな値はより短い符号語に/と関連付けられる。 従って、符号化すべき事象/シンボルの統計を知れば、もしその統計が十分に代表的ならば、その事象/シンボルを、固定長符号化により要求されるビット数よりも低い/少ない平均ビット数で、符号化することが可能である。 表1はコエフトークンを復号するための5つの可能な異なるコンテキスト(それぞれは表の右端の5列の1つに対応する)を明記する部分表を示し、該コエフトークンは、5つの関連付けられたコンテキストに依存するVLCコードブック(それぞれのコードブックはベクトル(TotalCoeff,TrailingOnes)のための対応する異なる事後分布に同調される)と同様に、nCと名づけられる変数の関数として定義される。

    図3は損壊した最新の4×4ブロックに対して隣接する複数の4×4ブロックが相関する参照データを供給する一例の説明図である。 ある単純化した一般化を用いて、変数nCを決定するコンテキストは隣接4×4ブロックA(302)及びB(304)から得られる情報の関数として特定される。 隣接ブロックA(302)及びB(304)からの相関情報は、対応する2値化表示、即ちビットストリームにおける符号語、が損壊或いは部分的に損壊している最新の4×4ブロック306における、コエフトークンを復号するためのコンテキストを決定するのを助ける。

    nA及びnBをそれぞれ最新の4×4ブロック306の左に位置するブロックA(302)および最新の4×4ブロック306の上に位置するブロックB(304)の(TotalCoeff(コエフトークン)によって与えられる)非0変換係数レベルの数とする。 ブロックA(302)及びB(304)が共に利用可能である場合、nCは次の公式で与えられることが出来る。

    nC=(nA+nB+1)>>1. [1]
    この公式は単にnCがnAとnBの算術平均であること、ここで結果の分数部分0.5は常に繰り上げられる、を述べている。 これは隣接する4×4ブロックA及びBから得られる信頼できる相関付けられた情報が最新の4×4ブロックに付随する情報に関する復号器の期待値を変える1つの例である。 ここにこのことは、利用可能な事後情報をともかくもまとめるnCの値に基づいた、(ビットストリームの解釈と構文解析に影響する)コンテキストの選択を介して起こる。 異なる長さの符号語が異なるコンテキストにおいて同一のコエフトークン値を表示することから容易に判断されるように、コンテキストは事後情報に従ってコエフトークンの事前確率分布を修正する。 このような事後に精密化されたシンボル確率分布が一般的なMAP構成の事前シンボル確率関数として使用されることは本実施形態の1つの特質である。

    既に受信された信頼できる参照データ、即ち、事後情報、がシンボル確率分布を精密化するために利用されることができる、他の更に無視し得ない方法がある。 nA=4、nB=1と仮定すると、4×4隣接ブロックB304は垂直方向にはスライス境界を隣接しない、そして、イントラ4×4予測方式に基づいて言えば、垂直方向構造、例えば垂直な刃状構造308のような詳細描像、を含むことが推論される。 上述の公式[1]の適用はnC=3を与え、隣接ブロックA(302)及びB(304)の何れとも異なるコンテキストを暗示する。 これ等の状況下では、コンテキスト'2≦nC<4'に属するVLCコードブックからの符号語が最新のブロック306のためのコエフトークンを符号化するために確かに使用されたことが結論される。

    別の例において、ブロックB(304)内部の垂直刃状構造308の統計的に非常に頻繁で従って高度に一貫する存在のために、類似の垂直刃状構造310がブロックB(304)から最新の4×4ブロック306中に伝播すると強く期待されることが出来る。 従って最新の4×4ブロック306の係数構造と隣接する4×4ブロックB(304)のそれとは互いに大変似ていることが期待される。 それ故、最新の4×4ブロックに関して、コエフトークンの事後精密化確率分布は隣接するブロックB(304)のコンテキストと関連付けられるそれにより近いはずである。 それ故、最新のブロック306に対するこの場合において、コエフトークンを表示する符号語は(上述の公式[1]を適用することにより結論されるように)コンテキスト'2≦nC<4'から来るけれども、その事後精密化確率分布はコンテキスト'0≦nC<2'のそれによってより精確に表わされる。

    説明されたように、コエフトークンに対する次の2つの確率分布の間に重大な違いがある:(1)真の意味における事前PDF、即ち、コンテキスト或いは他の利用可能な付加情報のないPDF、及び(2)隣接する4×4ブロックA(302)及びB(304)がそれぞれ非0係数レベルの総数nA及びnBを有するということであれば、条件付PDFの意味で、事後精密化PDF。

    1つの例において、統計的アプローチはベイズ枠組みを統合してパラメータ、即ちシンボル値、推定のための最大事後確率(MAP)公式を決定する。 このベイズ枠組みは、推定されるべきパラメータを与えられる場合関連する観測に対する条件付確率モデルと同様に推定されるべきパラメータに対する事前確率の使用を必要とする。 (情報源復号器における)アプリケーション層218(上述の図2)がシンボル'コエフトークン'を構文解析しエントロピー復号しようとするとき、該層がその時点でアクセスを有するコエフトークンについての関連する観測値と情報の断片は下記のように2つの主要なクラスに分類されることが出来る。

    1. 既に受信されそして問題なく復号された健全な、即ち信頼できる、相関付けられた情報、特に近隣についての情報。

    2. コエフトークン値を表す符号語を搬送する(疑わしいビットを持つ)損壊している可能性のあるビットストリーム・セグメント。

    上述のクラス1の情報は極めて重要であり、そして、開示された方法の1つの例において、クラス1の型の事後情報は、コエフトークンの純粋な事前PDFを適切なコンテキストに依存する(事後精密化された)PDFによって置き換えることを介して、ベイズ公式に統合される。 説明されるベイズ・モデルは情報源(上述のクラス1)からの、及び、通信路(確率的な通信路モデルと結合する上述のクラス2)からの、全ての利用可能な情報を使用可能にする、情報源―通信路総合エントロピー復号という名前の所以である。

    図4はエントロピー復号のための情報源―通信路総合MAP復号器のブロック図である。 アプリケーション層における情報源―通信路総合エントロピー復号器400は通信路確率モデル生成器コンポーネント402、メモリ・モジュール1−404、MAP定式化および解法コンポーネント406、相関データ処理コンポーネント408、及びメモリ2モジュール410、を含む。 1つの実施形態において、MAP定式化および解法コンポーネント406は汎用或いは組込みCPU上で動くアプリケーション・ソフトウェアを介して実現されることが出来る。 連接ターボ/リード・ソロモン復号器414からの全データ412、即ち、正しく受信された(不正確に受信されたが後に訂正されたものを含む)シンボル及び不正確に受信されたシンボル(消失)、は通信路観測に基づいて通信路の統計的特性を明らかにするための通信路確率モデル生成器コンポーネント402に送られる。 1つの可能な実施形態において、通信路確率モデル生成器は、通信路状況の最新の観測値に基づいて、確率的な通信路モデルの組み込まれたコレクションの中から1つを選択しそして採用することが出来る。 同じデータ412はMAC層から適切な目的地へとデータを転送する切換器として動作する装置416に送られる。 該装置416から、正しく受信されたシンボル418は、全ての利用できるそして相関付けられた参照情報を与えられる場合、不正確に受信されたシンボルのための事後精密化確率分布関数を決定する、相関データ処理コンポーネント408に送られる。 正しく受信されたシンボル418は通常の復号およびディスプレイのためにビデオ復号器420へも送られる。 訂正されることが出来なかった不正確に受信されたシンボル422は可能な誤り訂正のためにMAP定式化及び解法コンポーネント406へ送られる。 MAP定式化及び解法コンポーネントは、データ転送切換装置416からのデータ、及び、メモリ・モジュール1−404及び2−410双方からのデータ、を受け取り、最大事後確率汎関数を計算する。 該MAP汎関数は、最大化プロセスを介して、不正確に受信されたシンボルに対する最も確からしい値を決定するために使用される。 MAP定式化及び解法コンポーネント406によって訂正されたシンボル(424)はビデオ復号器420へ送られるシンボル418の流れの中におけるそれぞれの位置に戻される。

    事後分布は、(好ましく関連する)観測のセットを実行の後に得られる利用可能な知見を与えられれば、シンボル/パラメータの条件付確率分布に対する同義語である。 この知識を用いるために、事後分布はベイズ則の使用を介して周辺に置かれそして観測は推定されるべきシンボル/パラメータについての仮説に関して条件付けられる。 最大事後確率推定の枠組みを用いる復号化の方法に関しては次の事後PDF最大化問題が解かれる必要がある。

    これは、観測値xを与えられたとすると、推定されるべき未知のシンボルΘの事後確率を最大にし、この最大を達成するΘの値を返す。 1つの実施形態において、観測値xは2値化データ、即ちビット、であり、損壊したターボ情報パケット中に存在する、そして、xにおける無秩序は適切な確率モデルによって特徴付けられる必要がある通信路における無秩序から発している。 上述の式[2]において、p(Θ|x)は観測値xを与えられた場合のシンボルΘの条件付確率示す。 従って、それは観測の後Θについての知識の変更された状態を反映する、だから'事後確率'という名前である。 シンボルΘは、例えば、マクロブロック・タイプ、量子化パラメータ、イントラ予測方向、運動ベクトル(微分)、DC係数(微分)、AC係数、等々のような、ビットストリーム・シンボルを表す。 ベイズの定理に従って、式[2]に表示される問題と同等な問題は次の通りである。

    1つの例において、式[3]は不正確に受信されたシンボルの実際の値を決定するために使用される。 p(Θ)の項は(ソフト)復号されるべきビットストリーム・シンボルΘの事前PDF(或いは事前確率)である。 Θに関する諸仮説、即ちΘに対して許される値は、これ等の仮説と関連付けられる(事前連続或いはディスクリートPDFの形式の)事前尤度と同様、“健全な”、即ち信頼できる、相関する情報源観察に基づいて構築される。 1つの例において、信頼できる相関する情報源観察は、例えば隣接するブロック、マクロブロック、スライス及びフレームのような、時間的にも空間的にも隣接する構成要素において、正しく受信された情報により供給される。 健全であることが知られているデータ、例えば、疑わしいビットストリーム・セグメントの何れかの側で正しく受信されたビット、は強い制約を与え、該制約はどのような仮説とも衝突されることは出来ない。 同様に、健全であることが知られているデータ・セグメントの内部ではどんな仮説も構文違反或いは意味違反に導くことは出来ない。 これ等の条件は両方ともどんな仮説の存立可能性に対しても個々に必要とされる、そしてそれ故、どちらの条件を満たさなくても仮説を放棄するのに十分である。

    ベイズ則は式[2]における事後PDFp(Θ|x)をp(x|Θ)とシンボルΘの事前PDFp(Θ)との積に置き換えて、同等な式[3]を得る。 ここで意味される同等性は最大化問題の結果に関してである。 関数(条件付密度)p(x|Θ)はシンボルΘが与えられた場合の観測値xの確率を定義する、そしてそのようなものとして、それは通信路のみの関数であり、そしてそれ故、p(x|Θ)は適切な(固定あるいは変動)チャネル・モデルによって完全に特徴付けられることができる。 他方、開示された方法の重要な概念に従い、シンボルΘの事前PDFp(Θ)は、利用可能な信頼できる相関情報に基づいて、Θに対する事後精密化PDFと置き換えられる。

    図5は時系列的に配列された複数のフレームの説明図である。 健全な情報源観察は、図3において近隣ブロックA(302)及びB(304)として示されるような、空間的に隣接するブロックから、或いは図5において示されるような時間的な関係から、生まれることができる。 上述で説明されたように、画像/フレームコンテンツにおける時間的変動は、一連の連続し且つ不正確に受信されたフレーム508を含むビデオ系列506におけるビデオフレーム502と504との間で劇的な変化を生じさせるには緩慢なことがあり得る。 その結果、欠損シンボルに対する確率モデル、例えば損壊された領域510に関連するデータに対する尤度を与えるモデル、は損壊を受けていない相関参照データ512及び514を用いることによって取得されることが出来る。 このような相関データは、式[3]の事前確率分布関数に事後精密化を与えるのに使用されるべきである。

    式[3]を参照して、通信路入力を与えられた場合、通信路からの観測を条件付で記述する確率的モデル(即ちPDF)を表す、項p(x|Θ)は、チャネル状態を計測することから引き出されるPDFの解析、即ち、下部にあるチャネル上に観測されるビット誤りパターン、即ち、チャネル誤りモデル(図4における通信路確率モデル生成器コンポーネント402及びメモリ・モジュール1−404)、に基礎をおかれる。 この目的のためのデータは現実的なチャネル・シミュレーション、或いは、実際の入出力サブシステムが既知の入力で使用に供され出力信号が記録される現実のフィールド試験、の何れかを介して集められることが出来る。

    下記に提供される例は様々な確率的モデルの使用を説明する。 任意の有用な確率的モデルがPDFを生成するために使用されることが出来る、そして、下記に説明されるモデルには限定されない。 表2は残留バースト長の確率密度関数(PDF)、即ち、移動受信機によって経験される連続した訂正されないリード・ソロモン(RS)符号語シンボル消失に対するストリーク長のPDF、を例示する。 表2はRS(N,K)符号、符号化率j/mターボ符号、及びRS情報ブロックにおけるデータ配置に対する列先行読込みパターンを用いる。

    上述の様々なパラメータに対する、そして、又図1において参照された典型的な値は下記のように述べられる。

    ・ N=16
    ・ K∈{15,14、12}
    ・ L=122。 CRCチェックサム、トレイリング・ターボ符号化ビット(別名、終端ビット)及びリザーブ・ビット、に対して付加される追加の3バイトをあわせると、全ターボ情報パケット・サイズは125バイト=1000ビットになる。

    ・ ターボ符号化率∈{1/3,1/2,2/3}

    これ等の仮定の下では、最悪の場合、4連続ターボ情報パケットが消失される。 図1に関しては、アプリケーション層のデータ、例えばビデオ符号化層のデータ、はリード・ソロモン符号ブロック中に列先行で読み込まれるので、最悪の場合の4連続消失ターボ情報パケットからのデータは、RS符号語を定義する図1の各列における、4連続GF(256)シンボル、即ち4バイト、に写像する。 これ等の仮定の下では、最悪の例の場合、復号器は、未知の位置におけるビット誤りで損壊している最大4バイト(32ビット)のアプリケーション層のデータを介して復号する。 これ等のサンプル統計によれば、最大可能長4のバーストは他の全てのバースト長(1、2、3それぞれ確率≒0.2)の約2倍程度起こりそう(確率≒0.4)である。 これ等の統計は単に例として働くこと、そして、現実の実施において観測される実際の統計は、使用されている内符号化率及び外符号化率に他の因子と同様強く依存すること、は注意されるべきである。

    表3は消失ターボ情報パケットにおける誤り中の全ビット数に関するPDFを示す。 この統計は消失パケットに関する平均ビット誤り数、或いは、誤り中にある(消失パケット内の)ビットの事前確率、を推論するために用いられることが出来る。

    表4は消失ターボ情報パケットにおける誤り中のビット拡がりのPDFを示す。 これはそのパケット内部の誤りバースト長に他ならない。 表4におけるサンプル統計は誤り中のビットは一般に局所化されておらずむしろパケット全体に及ぶことを示す。

    表5は誤り中のビットのストリーク長のPDF、即ち、消失ターボ情報パケット内部でその全てが誤り中にある連続ビットの数のPDF、を例示する。 やがて明らかになるように、この特別な統計はビット誤りパターンに非常に密接に関連する、そして、下記に説明される例において非常に重要な役割を演ずる。

    最後に、表6は消失ターボ情報パケット内部のビット誤りの隣接するストリークを隔てる距離のPDFを表す。 表5に報告された統計とよく似て、この特別な統計も又ビット誤りパターンに関する単純で効果的なモデルに非常に密接に関連する。

    1つの例において、下記の表7、8及び9における確率モデルが使用される。 一般性を失わずに、且つ説明目的のみのために、復号器はビットストリームからの唯一の、即ち連続した、コエフトークン構文要素を構文解析しそしてエントロピー復号すると仮定される。 この仮定には2つの理由がある。 第1に、この設定は、説明される例を複雑にする他の構文要素のコードブックを導入する必要がなく、基本概念を説明するための適切な例を提供する。 第2に、類似の符号化シミュレーションを基礎にする統計解析調査が遂行される必要がある他の構文要素のPDFをすぐに利用できる状態ではない。

    コエフトークンの事前PDFに関しては、その基本コンテキストに依存する事後精密化PDFが仮定された根底にあるコンテキストに対して使用される。 前に注意されたように、最新のブロック(図3におけるブロック306)により強く期待される相関(図3における垂直な刃状構造310として続きそうな刃状構造308)を持つ隣接ブロック(図3におけるブロックB304)の識別を介する例に関しては、コンテキストを基礎にする事後精密化確率ですらこの推論を反映するように変形されることが出来る。

    1つの例において、復号器は物理層によって受信されたビットストリームの1部として次の3バイトを供給される。 FEC層は既に該データを処理しそして中間のバイトが消失パケットから来たとマークした。 従って、中間バイトの全ビットがビット誤りによって汚染されていると疑われる。 下記において、'√'及び'? 'はそれぞれ健全なビット及び損壊している可能性のあるビットをマークするために使用される、そして'X'はその値は本例とは関係ないビットを表す。 ビットはその位置指標によっても参照される、そして、ビット位置番号付けは左から右に1で始まり24まで行く、ビット25及び26も又示されることに注意。

    バイト境界↓ ↓ ↓ ↓
    誤り状態表示器√√√√√√√√ ? ? ? ? ? ? ? ? √√√√√√√√
    ビットX0001000 10100001 01000000 11X
    本例において、復号器は、ビット位置2から7まで(2,7を含む)の符号語'0001000'を用いてコエフトークン(TrailingOnes,TotalCoeff)=(1,2)を問題なく復号した。 上述で説明されたように、損壊した可能性のあるバイトの何れかの側にある健全なビットは復号器が生成する様々な仮説を確証/評価するための重要な制約条件を確立する。 付加される複数の制約条件、例えば、
    ・ 利用可能な近隣とのブロック境界を横断する連続性のような、結果として生じるピクセル領域の様相の連続性/滑らかさ、
    ・ 疑われる誤り位置の後ろの一定の数の連続する健全なビットに対して、構文解析およびエントロピー復号失敗がないこと、即ち、構文チェック不可および意味チェック不可がないこと、
    の利用は、それ等の条件が本提案されるアルゴリズムの成功を促進するが故に、重要であり、そして薦められる。 上述の制約条件は共に実現可能な仮説と関連付けられる信頼性のレベルを更に向上させるのに役立つ。 例えば、損壊したシンボルの元の値に関する特別な仮説は相対的に高い事後確率へと導き、そして、該シンボルが存在する損壊した可能性のあるビットストリームのセグメントにすぐ続く最初の数個の先導する健全なビットと矛盾なく一貫することが可能である。 しかしながら、もしこの仮説に基づくそれに引き続く復号化が、正しく受信されたことが知られているビットストリームの領域において、ビットストリーム中後になって構文不可あるいは意味不可を導くならば、その時これは、根底にある仮説が正しくない、そして、廃棄されるべきである、ということの十分な指示器である。 そのようなものとして、特別な仮説の選択に続いて構文的にそして意味的に正しく復号されるそれぞれのそして全てのシンボルは、実際にその仮説の信頼性のレベルを向上させる。 これ等の概念の実装化の詳細は実施形態の中で種々多様である。

    ビット位置8で出発し、コエフトークン値の次の系列が上述のビットストリームから復号されることが出来る:(1,1)(1,1)(2,3)[(0,3)或いは(1,4)] → '01''01''0000101''00000011X'。

    表7から、無記憶、即ち独立シンボル、モデルに基づいたこの仮説と関連付けられる事前確率(正確に言えば事後精密化確率測度)は、0.2999×0.2999×0.0077〜=6.9254×10 −4 . (P((0,3))或いはP((1,4))は、双方の対応する符号語が完全に健全なビットの領域内部にあるので、この計算には含まれない。)
    この仮説に対する上述の事前確率は、仮説を与えられた場合、チャネルからの観測値の条件付確率によって更に定率縮小されるべきである。 この仮説は疑われる中間バイト内にビット誤りはないことを暗示する。 全ての8ビットからの誤りの期待値は2ビット(1000ビットの中の誤りは平均して〜250ビット)、或いは、暗示される誤りストリーク間距離がこの場合≧8ビットとなる確率、のいずれかを与えると、中間の疑わしい8ビットの中に全く誤りがないということは起こりそうにない事象であり、そして従ってそれは比較的小さな確率に対応する。 P(誤りストリーク間距離≧8)=0.095が仮説を与えられた場合のチャネルからの観測値の制限付き確率として使用されることが出来る。 この縮尺を用いると、上述の仮説に関連付けられる確率測度、即ち、P('...0001000 10100001 0100000011...'ビット誤りなしで送受信される)、は6.5791×10 −5となる。

    この例においては、ビット誤りで汚染された可能性があるのは唯の8ビットであるが故に、実際の誤りパターンは256個の可能な8ビット長2値化系列の中の1つである。 この表示において、0は'誤りのない'ビット位置を表し、1は'誤り状態にある'ビット位置を意味する。 これらの256個の可能な誤りパターン(誤りマスク)から、あるものは直ちに可能な仮説である資格を奪われることができる。 例えば、サブ系列'. . . 101. . . 'を含むパターンは、これは誤りストリーク間距離1に対応し、(表9から)確率0を有するが故に、総合的な確率0を割り当てられる。 従って、それ等は復号器の可能な誤りパターン仮説リストから直ちに落とされることが出来る。 例え異なる誤りパターン統計のために、復号器が上述のようにはこのリストを短縮することが出来なくても、復号器はなお、例えば、ビット誤りの期待値に関して多すぎる或いは少なすぎるビット誤りを含むパターンのような、'あまり起こりそうにもない'パターンに対応する一定の誤りパターン仮説の評価を、排除する、遅らせる、或いは条件付で着手することができる。

    復号器が1つの可能な誤りパターンを実現可能な仮説として調査/評価することの例として、誤りパターン'10010001'を考察する。 この誤りパターンが上述の中間バイトに適用される、即ち排他的論理和を実行される、場合、受信されたチャンネル出力から誤りを効果的に除去すると、(再び付加的な第25および第26ビットを加えて)次の3バイト系列が到達される。

    X0001000 00110000 01000000 11X
    ビット位置8で開始すると、コエフトークン値の次の系列が上述のビットストリームから復号されることが出来る。

    (3,3)(3,6)(3,4)→'00011''00000100''000011'
    表7から、我々の先述の無記憶、即ち独立シンボル、モデルに再び基づいたこの仮説と関連付けられる事前確率(更に正確に言えば事後精密化確率測度)は、
    0.0226×0.0020〜=4.52×10 −5 、ここでP((3,4))は、その対応する符号語が完全に健全なビットの領域内部にあるので、この計算には含まれない。

    先述のように、この仮説に対する上述の事前確率は、仮説を与えられた場合のチャネルからの観測値の条件付確率によって更に定率縮小されるべきである。 復号器は、上述の確率が既に'ビット誤りなし'仮説と関連付けられる確率測度(6.5791×10 −5 )よりも小さいことに注意してこの計算を避けることが出来る。 それにもかかわらず、完結させそしてこの処理の別の例を提供するために、この計算が続けられる。 仮定された誤りパターンは'10010001'であった。 これは該チャネルにおける次の事象系列に分解されることが出来る、
    '単ビット誤り'、'誤りストリーク間距離2'、'単ビット誤り'、'誤りストリーク間距離3' 、'単ビット誤り'。

    再び誤りパターンにたいして単純な無記憶モデルを仮定すると、上述の誤りパターンと関連付けられる確率は下記のように書き表されることが出来る、
    0.7×0.3×0.7×0.22×0.7〜=0.0226。

    この縮尺を用いると、現仮説と関連付けられる確率測度、即ちP('...0001000 00110000 01000000 11...'が中間バイトを損壊する誤りパターン'10010001'で送受信される)、は1.032×10 −6になる。

    これ等2つの事後尤度の比較のみに基づくと、復号器は最初の仮説、“'...0001000 10100001 01000000 11...'がビット誤りなしで送受信される”を選ぶ。

    無論、復号器は上述で説明された一般的枠組み内のあらゆる可能な仮説をある方法で評価する必要がある、そして、同様に重要であるが、誤り訂正率を改善するために追加の制約条件をこの評価に組み込む。 上述の例は、コエフトークンが使用される例として、単一シンボルの復号に基づいて仮説および対応する確率を考察したが、同様な方法が複数のシンボルよりなるシンボルのベクトルに適用されることが出来る。 これ等のシンボルは同じ型、即ち同次ベクトル、或いは異なる型、即ち非同次ベクトル、であることが出来る。 1回で1つのシンボルのかわりに、シンボルのベクトル、即ち同時に多数のシンボルを考えることは、誤り訂正率を向上させそして計算の複雑さを低めることが出来る、更に多くの制約条件、追加の統計情報及び更に効率的で巧みに構成された定式化のための機会、を提供することが出来る。

    通常のビットストリーム構文においては、再構成される信号にとって様々な重要性を持つシンボルがひっくるめてインターリーブされる。 スライス・データ分割、SDP、は同様/同等の重要性を持つ構文要素の符号化された表示をまとめてグループ化することを可能にする。 この再書式設定は次の明確な利点を有する。 もし重要性が劣るある分割、即ちデータ・チャンク、が誤りを有して損壊する場合、この部分は単純にそして安全に無視される、即ち落とされる、ことが出来る、そして、この損壊は、低品質ではあるがそれでもなお有用な再構成を達成するために使用されることが出来る、他の分割のデータを汚染しない。 そのようなものとして、SDPは、様々な実施形態と関連付けられる計算の複雑さを低減するのと同様に、有効性を向上させるためにも有用に使用されることが出来る。

    1つの例において、開示される方法は条件付で作動させられ、そして、高度に重要なSDP分割が損壊した時のみ実行させられることが出来る。 他の場合、即ちより低い重要性の分割に対しては、損壊した分割のデータは部分的にのみ使用されることが出来る、即ち良好であることが既知の部分のみ使用される、或いは、処理するために必要とされる付加的な複雑さを避けるために、完全に落とされることが出来る。

    SDPと結合して使用される開示された方法の別の例において、誤り訂正法の計算効率が改良される。 これは、計算、メモリ、或いは電力制限により特徴付けられる組み込まれた環境において有用である。 開示される方法は、例えば多くの様々な型のシンボルに対する確率モデルのような、著しく大きなデータ量へのアクセスを必要とすることができる。 組み込まれた装置のキャッシュ効率はプロセッサ上の実行速度と負荷を決定するのに重要な因子である。 短い実行時間の中であまり大きなセットのデータを必要としないことはキャッシュ・データの廃棄あるいは頻繁なキャッシュ書き換えを避けることをもたらすことが出来る、そして従って増大したキャッシュ・ヒット率をもたらすことが出来る。 SDPはそれぞれのデータ分割における構文要素の型の多様性を低減する。 その報酬として、このことは、この限られたサブセットの構文要素を処理するのに必要とされるデータの一貫性を向上させる。 この構文要素数における減少は、誤りパターン仮説に割り当てる確率に対して必要とされる参照データ量において、対応する減少をもたらすことも出来る。

    図6はMAPに基礎を置く情報源−通信路総合エントロピー復号の方法のための流れ図の一例である。 ビットストリームにおける符号化されそして変調されたシンボルは無線遠隔装置の復調器で受信されそして復調される、段階602。 例えば図2における復調器210のような、受信手段が段階602を実行することが出来る。 シンボルは、例えば、この例に限定されることないが、マクロブロック型、量子化パラメータ、イントラ予測方向、運動ベクトル、DC係数或いはAC係数、のような圧縮されたマルチメディア・データを含む任意の型の圧縮データに関する情報を供給することが出来る。 復調の後、シンボルは、連接ターボ/リード・ソロモン復号器のような、誤り訂正復号器を介して転送される、段階604。 図2におけるターボ/リード・ソロモン復号器200のような、復号手段および損壊ビット決定手段は段階604を実行できる。 ターボ/リード・ソロモン復号器における誤り検出と訂正の後、切換器として作用する装置(図4のコンポーネント416参照)は、損壊したまま或いは部分的に損壊したまま残留する、シンボルをアプリケーション層におけるMAP定式化および解法コンポーネント(図4のコンポーネント406参照)に送る、段階606。 ターボ/リード・ソロモン復号器からの出力は、最新のチャネル状況の適切な確率的特性を決定する、即ち計算する又は選択する、ために、通信路確率モデル生成器(図4のコンポーネント402参照)にも送られる、段階608。 データ・ルーティング切換器は相関データを相関データ解析コンポーネント(図4のコンポーネント408参照)に送る。 該相関データは、例えば、空間的或いは時間的に、損壊したシンボルの近くに位置するシンボルから得られることが出来る、段階610。 MAP定式化および解法コンポーネントはメモリ・モジュール1及び2(図4のモジュール404及び410参照)からデータおよび訂正されることが出来なかったシンボルもデータ転送切換器から受け取り、段階612、そして最大化問題を解いて損壊シンボルに対する事後PDFを最大にする、段階614。 従って、MAP定式化および解法コンポーネントは(不正確に受信されそして訂正されることが出来なかった)即ち、損壊した或いは部分的に損壊したシンボルに対する最も確からしい値を計算することが出来る、段階614。 例えば図4のMAP定式化および解法コンポーネント406のような、仮説決定手段および確率指定手段は段階614を実行することが出来る。 MAP定式化および解法コンポーネントからの訂正されたシンボルは正しく受信された(不正確に受信されたが引き続きFECによって訂正された場合を含め)シンボルと結合される、段階616、そしてデータはビデオ復号器に送られ、該ビデオ復号器の出力はディスプレイ・ユニットに転送される、段階618。

    開示される方法はH. 264ビットストリームの処理に適用されることが出来るばかりでなく、ビデオ、画像、オーディオおよび他の形式のメディアに対して設計される他の現在利用可能なあるいは未来のデータ圧縮法に対しても又適用可能であることを注意することは重要である。 例として、本発明はコンテキスト・ベース適応算術符号化(Context-Based Adaptive Arithmetic Coding)(CABAC)に適用されることができる。 CABACは“2値化”される或いは2値符号に変換されるシンボルに対するコンテキストを生成するために類似の確率モデルを用いるので、論じられてきたようなMAP最適化アプローチはCABACの算術符号化法に適用されることが出来る。 CABACにおいては、非2進値シンボル(例えば変換係数或いは運動ベクトル)は算術符号化の前に2値化される。 このプロセスはシンボルを可変長符号に変換するプロセスに類似する、しかし、該2進符号は伝送の前に(算術符号器によって)更に符号化される。 “コンテキスト・モデル”は1或いは複数ビットの2値化されたシンボルのための確率モデルである。 このモデルは最近符号化されたシンボルの統計に依存する利用可能なモデルの精選から選ばれることが出来る。 該コンテキスト・モデルはそれぞれのビットが“1”であるか“0”であるかの確率を記憶する。 次に、選択されたコンテキスト・モデルは実際の符号値に基づいて更新される。 元の事前シンボル分布を精密化するための、事後情報、即ち(空間的/時間的)隣接シンボルからの相関データ、の適用は、上述で説明されたチャネル状態を表す条件付PDFと共に、誤っているCABACシンボルのエントロピー復号のためのMAP最適化アプローチを定式化するために適用されることが出来る。

    開示される例の態様は以下の記載を含むが、それ等に限定されるものではない。

    ビットストリーム、該ビットストリームは1或いは複数のビットからなる、を受信することを、該ビットストリームが1或いは複数の損壊ビットを有するかどうかを決定すること、誤りパターンを表す1或いは複数の仮説を決定すること、及び、それぞれの仮説に確率、ここに該確率は1或いは複数の参照データに基づいて決定される、を割り当てること、を含む誤り訂正のための方法。

    ビットストリーム、該ビットストリームは1或いは複数のビットからなる、を受信するための手段、該ビットストリームが1或いは複数の損壊ビットを有するかどうかを決定するための手段、誤りパターンを表す1或いは複数の仮説を決定するための手段、及び、それぞれの仮説に確率、ここに該確率は1或いは複数の参照データに基づいて決定される、を割り当てるための手段、を含む誤り訂正のための装置。

    ビットストリーム、該ビットストリームは1或いは複数のビットからなる、を受信するために、該ビットストリームが1或いは複数の損壊ビットを有するかどうかを決定するために、誤りパターンを表す1或いは複数の仮説を決定するために、そして、それぞれの仮説に確率、ここに該確率は1或いは複数の参照データに基づいて決定される、を割り当てるために、構成される誤り訂正のための電子装置。

    ビットストリーム、該ビットストリームは1或いは複数のビットからなる、を受信すること、該ビットストリームが1或いは複数の損壊ビットを有するかどうかを決定すること、誤りパターンを表す1或いは複数の仮説を決定すること、及び、それぞれの仮説に確率、ここに該確率は1或いは複数の参照データに基づいて決定される、を割り当てること、を含む方法をコンピュータに実行させるための手段を具体化するコンピュータ可読媒体。

    通常の熟練者ならば、本明細書中に開示される諸例に関連して記載された様々な説明的な論理ブロック、モジュール、及びアルゴリズムの諸段階が電子ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、或いは両者の組合せとして実装されることが出来ることを更に認識する。 このハードウェアとソフトウェアの互換性を明確に例示するために、様々な説明的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、及び段階が上述では一般にそれ等の機能によって説明されてきた。 このような機能がハードウェアとして実装されるか或いはソフトウェアとして実装されるかどうかは全体的なシステムに賦課される特別なアプリケーション及び設計制約に依存する。 熟練した技術者は説明された機能性をそれぞれの特別なアプリケーションに対して様々な方法で実装することが出来る、しかし、このような実装上の解決は開示された方法の範囲からの逸脱を引き起こすものとして理解されるべきではない。

    本明細書中で開示された諸例と関連して説明された種々の説明的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、ディジタル信号処理装置(digital signal processor)(DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit)(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array)(FPGA)或は他のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリート・ゲート(discrete gate)或はトランジスタ・ロジック(transistor logic)、ディスクリート・ハードウェア部品(discrete hardware components)、或は本明細書に記載された機能を実行するために設計されたそれ等の任意の組合せ、を用いて実装又は実行されることが出来る。 汎用プロセッサはマイクロプロセッサであって良い、しかし、その代わりに、プロセッサは任意の通常のプロセッサ、制御器、マイクロ制御器、或はステート・マシン(state machine)であって良い。 プロセッサは計算する装置の組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと結合された1又は複数のマイクロプロセッサ、或は任意の他のこのような構成、として実装されることも可能である。

    本明細書中で開示された諸例に関連して説明された方法或はアルゴリズムの諸段階は、直接ハードウェアにおいて、プロセッサにより遂行されるソフトウェア・モジュールにおいて、或は両者の組合せにおいて、具体化されることが可能である。 ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・デイスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、或は他の任意の公知の記憶媒体形式、中に存在することが出来る。 具体例としての記憶媒体は、プロセッサが該記憶媒体から情報を読み、そこに情報を書くことができるような、プロセッサと連絡されている。 それに代わって、記憶媒体はプロセッサと一体になることも出来る。 プロセッサと記憶媒体は特定用途向け集積回路(ASIC)の中に存在することが可能である。 該ASICは無線モデムの中に存在することが出来る。 それに代わって、プロセッサと記憶媒体は無線モデムの中で個別的部品として存在することも可能である。

    かくして、最大事後確率(MAP)の枠組み内で最適化問題の定式化を実行し、そして、それを解いてエントロピー符号化されたシンボル、その表示は誤りビットで損壊している、についての複数の仮説に対する尤度を決定することによって、改良された誤り訂正能力を提供するための方法および装置が説明された。

    図1は情報源符号器から出力され、そして、ターボ符号化により引き継がれるリード・ソロモン消失符号化のための符号ブロック中に書式設定される、シンボルの一例である。

    図2は連接ターボ/リード・ソロモン復号化の構成の一例である。

    図3は損壊したブロックに対し相関データを提供する隣接の4×4ブロックの説明図の一例である。

    図4は情報源−通信路総合MAPエントロピー復号器のブロック図の一例である。

    図5は一連のフレームの説明図の一例である。

    図6は情報源−通信路総合MAPエントロピー復号の方法のための流れ図の一例である。

    符号の説明

    104…RS(N,K)符号語列、110…符号ブロック、112…行、200…連接通信路復号器、212…復調されたデータ、214…硬判定データ、308…垂直刃状構造、310…308の構造から続きそうな垂直刃状構造、400…情報源―通信路総合エントロピー復号器、412…データ、512…相関参照データ、514…相関参照データ。

    QQ群二维码
    意见反馈