Transmission and reception method and the transmitting and receiving apparatus of concatenated code data

申请号 JP53437698 申请日 1997-12-19 公开(公告)号 JP2001511963A 公开(公告)日 2001-08-14
申请人 クゥアルコム・インコーポレイテッド; 发明人 ウルフ、ジャック・ケー;
摘要 (57)【要約】 連接符号データにおいて、ブロック復号化器からの正しく復号化された符号語が、畳み込み復号化器の性能改善に利用される。 符号語は、この符号語の全シンボルを受信する前に正しく復号化され得ることがある。 符号語の先行復号化は、まだ受信していないシンボルも含め、符号語全体の正しい再創造を可能にする。 全体的に訂正された符号語は、トレリスから枝を除去するために畳み込み復号化器により用いられ、これにより、トレリス内の先行データビットおよび将来データビットの復号化が改善される。 畳み込み復号化器のチェーンバック距離も、受信された符号語の幾つかが正しく復号化されたという知識に基づいて、短縮することができる。 最後に、正しく復号化された符号語に対してまだ受信されていないパリティシンボルは、全体的な伝送レートを改善するために、送信から除くことができる。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 信号を受信し、この信号を第1の復号化フォーマットに基づいて復号化して、第1の復号化データを提供する第1の復号化器と、 前記第1の復号化データを受信し、この第1の復号化データ中に誤りがないことを検出し、誤りなしの検出に基づいて前記第1の復号化器へ訂正信号を提供するブロック復号化器手段とを具備したものにおいて、 前記第1の復号化器が、前記訂正信号に基づいて、前記信号の残りの部分を復号化する ことを特徴とする連接符号データの受信装置。 2. 前記第1の復号化器がトレリス復号化器であることを特徴とする請求項1 に記載の装置。 3. 前記トレリス復号化器がビタビ復号化器であることを特徴とする請求項2 に記載の装置。 4. 前記第ブロック復号化器がリードソロモン復号化器であることを特徴とする請求項1に記載の装置。 5. 前記第ブロック復号化器が可変レートのリードソロモン復号化器であることを特徴とする請求項1に記載の装置。 6. 前記第1の復号化器手段と前記ブロック復号化器手段との間に設けられ、 前記第1の復号化データの記号を並べ替えるデ・インタリーバ手段を更に具備したことを特徴とする請求項1に記載の装置。 7. 前記トレリス復号化器が、前記訂正信号の関数であるチェーンバック距離を有していることを特徴とする請求項2に記載の装置。 8. 信号を受信し、この信号を第1の復号化フォーマットに基づいて復号化して、第1の復号化データを提供する第1の復号化器手段と、 前記第1の復号化データを受信し、この第1の復号化データ中の誤りを検出し、この復号化データ中に誤りがないことを示す信号を提供するブロック復号化器手段と、 前記復号化データ中に誤りがないことを示す信号を受信し、この誤りがないことを示す信号に応答して、遠隔局へ制御信号を送信する送信手段と を具備したことを特徴とする、遠隔局からの連接符号データを受信する装置。 9. 信号を受信し、この信号を第1の復号化フォーマットに基づいて復号化して、第1の復号化データを提供する第1の復号化器と、 前記第1の復号化データを受信し、この第1の復号化データ中に誤りがないことを検出し、誤りなしの検出に基づいて前記第1の復号化器へ訂正信号を提供するブロック復号化器手段とを具備したものにおいて、 前記第1の復号化器が、前記訂正信号に基づいて、前記信号の前の部分を再度復号化する ことを特徴とする連接符号データの受信装置。 10. 受信信号を第1の復号化フォーマットに基づいて第1に復号化して、第1の復号化データを提供し、 前記第1の復号化データをブロック復号化し、 前記第1の復号化データ中に誤りがないことを検出し、 誤りなしの検出に基づいて前記第1の復号化工程へ訂正信号を提供し、 前記訂正信号に基づいて、前記受信信号の残りの部分を復号化する ことを特徴とする連接符号データの受信方法。 11. 前記第1の復号化工程がトレリス復号化工程であることを特徴とする請求項10に記載の方法。 12. 前記トレリス復号化工程がビタビ復号化工程であることを特徴とする請求項11に記載の装置。 13. 前記第ブロック復号化工程がリードソロモン復号化工程であることを特徴とする請求項10に記載の装置。 14. 前記第ブロック復号化工程が可変レートのリードソロモン復号化工程であることを特徴とする請求項10に記載の装置。 15. 前記第1の復号化工程と前記ブロック復号化工程との間に設けられ、前記第1の復号化データの記号を並べ替えるデ・インタリーブ工程を更に具備したことを特徴とする請求項10に記載の装置。 16. 前記トレリス復号化工程が、前記訂正信号の関数であるチェーンバック距離を有していることを特徴とする請求項11に記載の装置。 17. 受信信号を第1の復号化フォーマットに基づいて復号化して、第1の復号化データを提供し、 前記第1の復号化データをブロック復号化し、 前記第1の復号化データ中の誤りを検出し、 前記第1の復号化データ中に誤りがないことを示す信号を提供し、 誤りがないことを示す前記信号に応答して、遠隔局へ制御信号を送信する ことを特徴とする、遠隔局からの連接符号データを受信する方法。 18. 受信信号を第1の復号化フォーマットに基づいて第1に復号化して、第1の復号化データを提供し、 前記第1の復号化データをブロック復号化し、 前記第1の復号化データ中に誤りがないことを検出し、 誤りなしの検出に基づいて前記第1の復号化工程へ訂正信号を提供し、 前記訂正信号に基づいて、前記第1の受信信号の部分を再度復号化する ことを特徴とする連接符号データの受信方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 連接符号データの送受信方法および送受信装置I. 発明の技術分野 この発明は、データ通信に関する。 とくに、この発明は、連接符号採用の新規で改良された通信システムに関する。 II. 従来の技術 デジタル通信の出現、および不十分で帯域制限されたチャネルを介して大量のデータを送信する必要性から、正しいデータ受信を促すデジタルデータの符号化の必要性が、非常に重要になってきている。 データ伝送は、一般的には、送信チャネルの損傷、すなわち、送信帯域幅内での付加的ノイズおよびスプリアス信号によって、妨害される。 送信パワーは実際上の問題によって制限される。 また、送信信号は、受信器に達する前に、伝送経路の損失によって減衰し、かつ、他の現象、例えばマルチパスによって歪んでしまうことがある。 デジタル通信システムの設計においては、受信器作動において予想される悪い状態時の信号品質の決定を必要とする。 この信号品質は、1ビット当たりのエネルギに対するノイズ比率(energy-per-bit-to-noise ratio)( Eb/No)で測定される。 そして、この信号品質は、伝送パワー、パス損失、 およびノイズと干渉によって決まる。 所望レベルの性能をもたらす最小限のEb /Noは、システム・スレッショルドレベルとされる。 このスレッショルドレベルにおいて、バイナリシフトキーイング(binary shi ft keying)(BPSK)、4相シフトキーイング(quaternary phase shift ke ying)(QPSK)あるいは直交振幅変調(quadrature amplitude modulation )(QAM)のようなデジタル伝送方式に対する、誤り発生率(probability of error)(PE)が、計算可能である。 一般的にいえば、選択された伝送方式のPEは、適用するには不十分である。 このPEの改善は、送信前にデジタルデータを符号化し受信器側でデータを復号化することにより、達成される。 この符号化方式は、アプリケーションおよびチャネル特性の要求によって決定される。 符号化は、有効なデータレートが低くなることと引き換えに、送信データの誤りの検出および訂正を可能にしている。 2クラスの符号化、すなわちブロック符号化および畳み込み符号化が、PEの改善に利用される。 畳み込み符号は良好な誤り訂正能を有するが、一般的に相関性の誤りバーストを出力してしまう。 また、ビタビ(Viterbi)復号化器は、 ハードウェアの複雑さの最小限の増加で性能を改善するために、ソフト判定の使用をサポートする。 ブロック符号は、適当なレベルのインターリーブと組み合わされたときに、組み込みバースト誤りの処理能力を有する。 事実、単一誤り訂正のリードソロモン・ブロック符号は、1シンボル内でいかような誤りバーストも処理し得る。 畳み込み符号だけでは必要な符号化ゲインが得られないときは、畳み込み符号およびブロック符号から成る連接符号を用いることができる。 リードソロモン符号は、強力なノンバイナリで周期的で線形なブロック符号であり、この符号は、同じ入力(k)および出力(n)のブロック長を有するあらゆる線形符号に対して、最大限可能な符号最小距離(dmin)をもたらす。 この明細書においては、下側のシンボル(lower case symbols)はブロック符号用変数を示すのに用いられ、上側のシンボル(upper case symbols)は畳み込み符号用変数を示すのに用いられている。 リードソロモン符号化は公知技術であり、そのトピックについては多くの文献で十全に扱われている。 その一例が、S・リン(Li n)およびD・コステロ(Costello)が1985年にプレンティス・ホール(Pre ntice Hall)で発表した”誤り制御符号化の基礎と応用(Error Control Coding :Fundamentals and Applications)”の171頁〜176頁に示されている。 ノンバイナリ符号では、mビットのデータがシンボルを形成するよう結合される。 (n、k)リードソロモン符号においては、k個のデータシンボルのブロックが、リードソロモン符号語と呼ばれるn個の符号シンボルのブロックに符号化される。 この(n、k)リードソロモン符号は、n個のシンボルのブロック内で(n −k)/2個までのシンボル誤りを訂正する能力を持つ。 ここで、k個のデータシンボルに対してn個の符号シンボルが送信されるので、符号レートすなわちデータレートの減少率は、k/nとなる。 組織的なブロック符号(systematic block code)においては、k個のデータシンボルが、符号語の最初の(第1の)k個の符号シンボルを形成する。 (n− k)個のパリティシンボルが、生成多項式g(x)に基づいて、k個のデータシンボルの線形結合により形成される。 リードソロモン符号の線形で組織的で周期的な性質のため、符号化処理は、単純なシフトレジスタおよびそれと組み合わされるロジック回路により、容易に達成される。 復号化処理の最初の手順は、受信されたn個の符号シンボルから一組のシンドロームを計算することを含む。 そのシンドロームは、シンボル誤りの位置および値を示す。 特に、誤り位置多項式σ (x)の係数はそのシンドロームを使用して計算され、これから、誤りロケータ(error locators)Xiおよび誤り値(error values)Yiが計算される。 これらの誤りロケータおよび誤り値によって、誤り中のシンボルが、探し出されて訂正される。 レート1/Nの畳み込み符号化器は、N個の生成多項式のセットに基づいて、 各入力ビットを、符号枝(code branch)と呼ばれるN個の符号に符号化する。 各生成多項式G(x)は、1個の符号ビットを計算する。 N個の符号ビットは、 結合されて、Nビットの符号枝になる。 符号化器の制約長(constraint length )Kは、符号化処理において使われるデータビット数であり、それは符号の誤り訂正能力を決定する。 長い制約長Kは、ハードウェアおよび計算の複雑化を代償として、より良い性能をもたらす。 状態(state)は(K−1)個の先行入力ビットにより指定される。 その結果、2 k-1もの種類の状態が可能になる。 2 k-1の状態おのおのにおいて、「0」または「1」の入力ビットが、2種類可能な符号枝の内の1つを決める。 各入力ビットがN個の符号ビットに符号化されるので、 畳み込み符号化器の符号レートは1/Nになる。 他の符号レートは、符号ビットをパンクさせる(puncturing)ことにより、1/N符号から得ることができる。 パンクした符号(punctured codes)に関しては、J. カイン(Cain)、G. クラーク(Clark)およびj. ガイスト(Geist)らによる、1979年1月、情報理論のIEEE技報、IT−25、”レート(n−1)/nのパンクした畳み込み符号および単純化された最大見込み復号化(Punctured Convolutional Codes of Rate(n-1)/n and Simplified Maximum Likelihood Decoding)”の97頁〜 100頁で十全に取り扱われている。 ビタビのアルゴリズムは、受信器側において、送信された符号枝を復号化するために用いられる。 ビタビ復号化器の理論および動作に関する議論は、A. ビタビ(Viterbi)による、1971年10月、通信技術のIEEE技報、COM1 9巻、5号の論文”通信システムにおける畳み込み符号およびその性能(Convol utional Codes and Their Performance in Communication Systems)”の821 頁〜835頁に記載されている。 チャネルノイズに関するある条件下で、ビタビのアルゴリズムは、送信データパスの最大見込み復号化を実行する。 各受信された符号枝に対して、各状態に入る全ての枝の枝距離が計算され、対応する先行パス距離に加算される。 各状態に入る最善のパスが選択され、それが新たなパス距離として格納される。 この選択されたパスは、パスメモリに格納される。 Y. ヤスダ(Yasuda)らによる、1983年9月、デジタル衛星通信フェニクスAZ( Phoenix、AZ)の第6回国際会議における”可変レートビタビ復号化器の開発およびその性能特性(Development of Variable Rate Viterbi Decoder and its P erformance Characteristics)”には、次のことが示されている。 すなわち、最も低いパス距離を持つ残存バス(survivor paths)は全て、あるチェーンバック深度(chain back depth)のあと、同じパスに収束する。 すなわち、ビタビ復号化されたビットは、少なくともチェーンバック距離だけパスを逆戻ることにより、得られる。 インターリーバ(Interleavers)およびデ・インターリーバ(de-interleaver s)は、チャネル特性に対抗するため、かつ符号の有効性を最大にするために、 利用される。 チャネルがメモリレスでないシステムにおいては、受信器側でのビット誤りはバースト状に発生する。 ビタビ復号化器の性能は、ビタビ復号化器入力が非バーストタイプの誤りを含むときに良くなる。 そこで、ビタビ復号化器の前段のデ・インターリーバは、チャネルのバースト誤りを拡散して、誤りを白色化(whitens)する。 また、ビタビ復号化器は、復号化プロセスにおいて、相関性誤りのバーストを出力する傾向を持つ。 したがって、ビタビ復号化器の後段のデ・インターリーバにより、ビタビ復号化器からのバースト誤りを、異なるリードソロモン符合語上に拡散する。 デ・インターリーバの深度(depth)は、システムで的確に取り扱われるバースト誤りの長さを決定する。 一般的に、一旦通信システムが設計されてしまうと、データは、連接符号に従って、符号化され送信される。 全てのデータビットは符号化され、全ての符号ビットは送信される。 発明の概要 この発明は、フィードバックを伴う連接符号化ための新規で改善された送信方式である。 この発明では、ブロック符号および畳み込み符号からなる連接符号を用いて、データが符号化され復号化される。 符号化されたデータは、変調され、 送信され、受信され、そして復調される。 受信データの一部が正しいと決定されたときは、それが受信データの他の部分の復号化に利用されて、全体の性能が改善される。 この発明の目的は、適切に復号化されたリードソロモン符号語を採用することにより、ビタビ復号化器の性能を改善することである。 リードソロモン符号語の復号化は、欠落充填復号化(erasure filled decoding)の採用により、該当符号語の全てのパリティシンボルを受信する前に、完了することができる。 以下に、欠落充填復号化の詳細を示す。 基本的に、まだ受信されていないパリティシンボル各々は、欠落(erasure)、好ましくはオールゼロのシンボル”0”により、充填(filled)される。 そして、標準的なリードソロモン復号化アルゴリズムば、誤りおよび欠落を訂正するために使用される。 復号化されたリードソロモン符号語内のシンボルは、ビタビ復号化器によって使用される復号化トレリス(de coding trellis)内のパスを除去するために使われる。 先に復号化されているリードソロモン符号語は、未だ受信されていない、該当符号語に対する、失われた状態の残りパリティシンボルの全てを生成するために、用いられる。 生成されたパリティシンボルは、幾つかの将来的な枝をトレリスから取り除くために、ビタビ復号化器により使用され得る。 これにより、ビタビ復号化器における将来の加算/比較/選択(以下ACSとする)動作の幾つかが、必要でなくなる。 このACS動作の省略は、他のリードソロモン符号語におけるシンボルの一部を構成するところの他の将来のバイナリデジットの復号化において、ビタビ復号化器の信頼性を改善する。 さらに、リードソロモン復号化器は、 ビタビ復号化器によってそこに供給される既受信済シンボルの訂正された幾つかを、持つことができる。 この情報は、トレリスから過去の枝を除去することに利用でき、それにより、他のリードソロモン符号語内のシンボルの一部である他の過去のバイナリデジットを復号化する際における、ビタビ復号化器の信頼性が改善される。 この発明の他の目的は、リードソロモン符号化器からの不要なパリティシンボルの送信を除去することにより、有効な送信データレートを増加させることである。 受け取ったリードソロモン符号語の早期復号化において、符号語が正しく受信されたことを認識すること、およびこの符号語に対する将来のパリティシンボルを送信から除去することを要求することで、受信器は送信器に信号を送ることができる。 送信器は、更なる符号化からパリティシンボルを取り除くことにより、あるいは、これらパリティシンボルに対応する符号ビットの送信を制止しながらパリティシンボルの畳み込み符号化を継続することで、この要求に応えることができる。 別の方法として、これらパリティシンボルに対応する期間、送信器をオフさせることでもよい。 いずれを選択するかは、システムの要求および実施の複雑さに依存する。 この発明の他の目的、特徴および利点とともに、前述したことは、以下の明細書記載、請求項および添付図面を参照することにより、より明らかになる。 図面の簡単な説明 この発明の特徴、目的および利点は、図面を参照した詳細な説明から、より明らかになる。 ここで、図面全体を通し、同様な参照符号はそれに対応するものを指している。 図1は、デジタル通信システムを示すブロック図である。 図2は、符号化器を示すブロック図である。 図3は、可変レート・リードソロモン符号化器を示すブロック図である。 図4は、可変レート・リードソロモン符号化器の後の第1インタリーバを示す図である。 図5は、復号化器を示すブロック図である。 図6は、可変レート・リードソロモン符号化器の前の第2デ・インタリーバを示す図である。 図7は、可変レート・リードソロモン復号化器を示すブロック図である。 図8は、リードソロモン復号化器を示すブロック図である。 図9は、レート(7、3)、GF(2 3 )のリードソロモン符号化器を示すブロック図である。 図10は、リードソロモン・シンドローム計算器を示す図である。 図11は、レート1/2、K=3の畳み込み符号化器を示す図である。 図12は、レート1/2、K=3の畳み込み符号化器のトレリス線図である。 図13は、ビタビ復号化器を示すブロック図である。 図14は、レート1/2、K=3のビタビ復号化器のトレリス線図である。 図15は、ビタビ復号化器のパスメモリを示す図である。 好適実施形態の詳細な説明 この発明で利用されるリードソロモン符号は、時に、符号語に対応する全てのシンボルが受信される前に、復号化を完了し得ることに特徴がある。 以下の議論において、このような状況がどのようにして起き得るのかを示す。 この議論では、特定形式の復号化器を用いているが、同様な振る舞いを行なう他の復号化器も想定されており、それらはこの発明の範囲内にある。 一実施形態においては、データに対応するk個のシンボルが最初に受信され、パリティシンボルに対応する(n−k)個のシンボルは最後に受信される。 (n−k)個のパリティシンボルを持つリードソロモン符号は、(2t+f) ≦(n−k)であるなら、誤り中のt個のシンボルを訂正でき、かつf個の消失(あるいは欠落)シンボルを同時に充填できる。 このことは、この技術分野では周知である。 さらに、誤った復号化に対する保険のために、「安全率(safety f actor)」が、この不等式に挿入される。 すなわち、cを正の整数としたときに、(2t+f)≦(n−k−c)である。 この「c」が大きいほど、誤った復号化がなされる可能性が低くなる。 以下においては、システムの最終目標に鑑みて、誤った復号化の確率が許容範囲に収まる程度に「c」が大きく選ばれると、想定している。 ここで、後述する方法で「c」に関連付けられた他の正整数を「C'」としたときに、「k個の情報シンボル」プラス「C'個のパリティシンボル」が受信された場合を仮定してみる。 復号化器は、欠落として未だ受信されていない(n− k−c')個の残りパリティシンボルを処理することができ、「欠落」プラス「 誤り」の復号化を行うよう試みる。 さらに、(n−k−c')個の欠落に加えてt個の誤りがあることを復号化アルゴリズムが示していると仮定してみる。 この場合、(2t+n−k−c')≦(n−k−c)なら復号化を停止できる。 この式の両辺から(n−k)を除去すると、(2t+c)≦(C')という不等式が得られる。 もし、この条件が、(n−k)よりも常に小さい(C')の値を満足するなら、符号語のパリティシンボルの全てを受信する前に、復号化を完了し得る。 具体的に言うと、送信においてt個の誤りが発生し、復号化器が送信誤りの正確な数を示していると仮定すれば、(2t+c)個のパリティシンボルを受信した時点で、復号化を停止できる。 ここで、一例として、安全率をc=3に選び、符号語内でt個の誤りが発生した場合を仮定してみる。 この場合、(2t+3)個のパリティシンボルが受信された後に復号化を停止できる。 この数は、符号内の実際のパリティシンボル数よりもずっと小さくできる。 たとえば、もし送信中に誤りが全く発生しなければ、 (n−k)個のパリティシンボルのうちたった3個を受信すれば、その後に復号化を完了できる。 ビタビ復号化器の性能は、正しく復号化されたリードソロモン符号語を用いることにより、改善できる。 上述したように、リードソロモン符号語の復号化は、 その符号語のパリティシンボル全てを受信する前に完了できることが、しばしばある。 復号化されたリードソロモン符号語内のシンボルは、ビタビ復号化器により用いられる復号化トレリス内のパスを除去するのに用いられる。 特に、トレリス内の夫々の深さにおいて、2 k-1状態の各々がそこから派生する2つの枝を持つ。 この枝の一方は値「1」のバイナリデジットに対応し、その他方は値「0」 のバイナリデジットに対応する。 もし、このバイナリデジットが「1」であるとリードソロモン復号化器が決定したときは、「0」のバイナリデジットに対応する全ての枝をトレリスから除去できる。 逆に、このバイナリデジットが「0」であるとリードソロモン復号化器が決定したときは、「1」のバイナリデジットに対応する全ての枝をトレリスから除去できる。 このことは、リードソロモン符号語の全てのパリティシンボルがビタビ復号化器に作用する前に起き得るので、ビタビ復号化器は、この情報を、先行計算の修正と将来計算の単純化の双方のために、 用いることができる。 すなわち、リードソロモン復号化器は、ビタビ復号化器に対しては、粗い訂正を行なう効果をもたらすと言える。 この粗い訂正は、トレリス内の正しいパスにビタビ復号化器が向かうのを助ける。 あるいは、トレリス内の枝の除去は、「トレリスの枝刈り」であると捉えることもできる。 特に、ビタビ復号化器の方向付けには、2通りが考えられる。 リードソロモン符号語が前もって復号化されるときは、その符号語に対する、欠落した残りの( あるいは将来の)パリティシンボルの全てが、分かる。 したがって、ビタビ復号化器は、トレリスから将来の枝を刈るために、復号化された符号語に対する正しい将来パリティシンボルの知識を、利用できる。 ここで、ビタビ復号化器の加算/比較/選択動作の幾つかは、必要でなくなる。 将来の枝を刈ることは、他のリードソロモン符号語内のシンボルの一部であるところの他の将来バイナリデジットの復号化において、ビタビ復号化器の信頼性を改善する。 さらに、リードソロモン復号化器において、ビタビ復号化器により供給される先行受信シンボルの幾つかが訂正されてもよい。 つまり、復号化された符号語に対する正しい先行シンボルの知識は、トレリスから過去の枝を刈り取ることに利用できる。 過去の枝を刈り取ることは、他のリードソロモン符号語内のシンボルの一部であるところの他の過去バイナリデジットの復号化において、ビタビ復号化器の信頼性を改善する。 図1は、この発明に係るデジタル通信システムを示すブロック図である。 このようなシステムとして、符号分割多重アクセス(Code Division Multiple Acces s;略してCDMA)通信システムがある。 この実施形態において、データ源2 は、たとえばコンピュータプログラムなどの、移動局16へ送信すべき多量の情報を含んでいる。 データ源2は基地局4へデータを送る。 基地局4は、データを符号化し、符号化したデータを送信用に変調する。 この実施形態において、 変調は、CDMA変調フォーマットに従って行われる。 その詳細は、米国特許第4,901,307号「衛星あるいは地上中継器を用いた、拡散スペクトラム多重アクセス通信システム(Spread Spectrum Multiple Access Communication Sy stem Using Satellite or Terrestrial Repeaters)」、および米国特許第5, 103,459号「CDMAセルラ電話システムにおける信号波形発生のシステムおよび方法(System and Method for Generating Signal Waveforms in aCDMA Cellular Telephone System)」に記載されている。 これらの米国特許はいずれも本願発明の譲受人に譲渡されており、その開示は本願に含まれているものとする。 変調された信号は、アンテナ6によって、順方向チャネル10上に送信される。 送信された信号は、移動局16に接続されたアンテナ14により受信される。 移動局16はその信号を復調して、そのデータを復号化する。 この実施形態では、CDMAシステムは、完全な二重通信システムを構成している。 移動局16 は、データを送信でき、独立した逆方向チャネル12を介して基地局4に要求を出すことができる。 図2は、符号化器システムを示すブロック図である。 データ源2は可変レートのリードソロモン符号化器24にデータを送る。 この符号化器24は、k個のデータシンボルのブロックを、n個の符号シンボルに符号化する。 リードソロモン符号は組織的(systematic)なので、最初のk個の符号シンボルはk個のデータシンボルとなり、残りの(n−k)個の符号シンボルはパリティシンボルとなる。 好ましい実施形態においては、k個のデータシンボルは可変の所定長を採ることができるが、出力の符号語は固定長nとなる。 可変レートのリードソロモン符号化器4からの出力符号語は、第1インターリーバ26に供給される。 この実施形態では、第1インターリーバ26としては、符号語のシンボルが行(rows)で格納され列(columns)で読み出されるように構成されたブロックインターリーバが用いられる。 第1インターリーバ26は、符号語を並べ替え、シンボルをビットストリームに直線化し、そのビットストリームを畳み込み符号化器28に送る。 畳み込み符号化器の設計および実装は、この技術分野では周知である。 畳み込み符号化器28は、各入力ビットを、N個の符号ビットに符号化する。 符号レート(1/N)および制約長Kは、システムデザインに応じて選択されるもので、 この発明の動作に影響するものではない。 畳み込み符号化器28からの出力符号ビットは、第2インターリーバ30に供給される。 第2インターリーバ30は、 符号ビットを並べ替え、そのビットを送信器32に送る。 送信器32は、フィルタリング、変調、増幅、およびアップコンバートを、行なう。 送信器32からの信号は、デュプレクサ38を介して伝送され、アンテナ8により送信される。 可変レートのリードソロモン符号化器24は、図3に示すようになっている。 リードソロモン符号化器1a、1b、1c、〜1Lのバンクは、異なるリードソロモン符号レートでもって、入力データを符号化する。 所望のリードソロモン符号化器出力が、MUX40を制御することにより、選択される。 ここで、図2に戻ると、制御処理装置36は、データがどのようにブロック符号化されるべきかを決定し、データ源2に命令して可変レートのリードソロモン符号化器24に所望量のデータを供給させ、MUX40を制御して適切なリードソロモン符号化器1からの出力を選択する。 たとえば、制御処理装置36は、第1インターリーバ26が満杯になるまで、リードソロモン符号化器1aに命令してk1個のデータシンボルの先頭ブロックを処理させ、リードソロモン符号化器1bに命令してk 2個のデータシンボルの次ブロックを処理させるなどする。 図4は、満杯になった後の第1インターリーバ26の内容を示す。 可変レートのリードソロモン符号化器24からの符号語は、データシンボルが最初に書き込まれパリティシンボルが最後に書き込まれるようにして、第1インターリーバ2 6の行(rows)に書き込まれる。 好ましい実施形態においては、連続的な符号語は連続した行に書き込まれる。 第1インターリーバ26が満杯になったあとは、 データシンボルが最初に読み出されるように、列(columns)からデータが読み出される。 図4に示された第1インターリーバの実施形態では、第1インターリーバから読み出されるシンボルの順序はa1、b1、c1、…のようになり、最後に読み出されるシンボルはpd9、pe4、pf6のようになる。 図5は、移動局16内の復号化システムを示すブロック図である。 送信された信号はアンテナ14により受信され、デュプレクサ102を介して受信機104 に送られる。 受信機104は、受信信号を、ダウンコンバートし、増幅し、復調し、そしてフィルタリングする。受信機104から出力されたデジタルデータは、第1デ・インターリーバ106に送られる。第1デ・インターリーバ106は、第2インターリーバ30の逆の動作を行なう。第1デ・インターリーバ106 のサイズは、受信器104からのソフト決定に適応するために、第2インターリーバ30のサイズより大きく構成してもよい。第1デ・インターリーバ106は、ビタビ復号化器108にデータを供給する。畳み込み復号化はこの技術分野では周知であり、いずれのトレリス復号化器も畳み込み符号化データの復号化を実行できる。好ましい実施形態においては、ビタビ復号化器が畳み込み復号化に用いられている。ビタビ復号化器108からの出力は第2デ・インターリーバ110に送られる。第2デ・インターリーバ11 0は第1インターリーバ26の逆の動作を行なう。すなわち、ビタビ復号化器1 08からのデータビットを組み合わせて符号シンボルとし、このシンボルを第2 デ・インターリーバ110の列(column)で書き込み、このシンボルを行(row )で読み出して、第2デ・インターリーバ110は符号シンボルを可変レートのリードソロモン復号化器112に送る。可変レートのリードソロモン復号化器1 12は、符号シンボルを受け取ると、直ちに、受け取った符号語の復号化を開始する。図6は、バリティで満たされた第2デ・インターリーバ110の一例を示している。ビタビ復号化器108からのデータビットは、組み合わされてシンボルとなり、第2デ・インターリーバ110に列(column)で書き込まれる。したがって、行(row)1・列(column)1は最初に受信されたシンボルa1を受け取り、行2・列1は2番目に受信されたb1を受け取る。以下同様に行われる。第2 デ・インターリーバ110からのデータは行で読み出される。好ましい実施形態では、列が満たされると、直ちに、第2デ・インターリーバ110からデータが読み出される。可変レートのリードソロモン復号化器112は、そこに最初の符号シンボルが送られると、直ちに復号化を開始する。図7に示すように、可変レートのリードソロモン復号化器112は、リードソロモン復号化器101a、101b、101c、〜101Lのバンクを含んでいる。可変レートのリードソロモン復号化器112は、各送信された符号語の符号レート(n、k)の知識を事前に持っている。適正なリードソロモン復号化器1 01の出力は、MUX122を制御することにより選択される。図8に示すように、各リードソロモン復号化器101は、バッファ124と、 シンドローム計算器126と、誤りロケータ・誤り値計算器128と、シンボル訂正回路130と、誤り検出回路132とで構成されている。受信されたシンボルは、バッファ124に格納されて、シンドローム計算器126に供給される。 k個の情報シンボルおよびm(m=c、c+1、c+2、…、n−k)個のパリティシンボルの全てが受信されたら、シンドローム計算器の内容は、誤りロケータ・誤り値計算器128により処理される。誤りロケータ・誤り値計算器128 により(m−c)/2個を超えない誤りが示されると、直ちに、これらの誤りの位置および値とともに、まだ受信されていない(n−k−m)個のパリティシンボルの値が、シンボル訂正回路130に送られる。すると、シンボル訂正回路1 30は、どんな誤りが起きたのか決定されたことを訂正し、欠落したパリティシンボルを補充し、訂正された符号語を出力する。もし、(n−k)個のパリティシンボル全てが受信され、かつ誤りの数が(n−k−c)/2よりも大きいならば、誤り検出回路132は、訂正不能な誤りであることを示す信号を出力する。第1の実施形態においては、符号語が正しく復号化されたという決定がなされると、リードソロモン復号化器101は、その符号語に対する残りのパリティシンボルを発生する。この「まだ受信されていない」パリティシンボルは、基地局4において実施されたように、リードソロモン符号化器でもって、その符号語の訂正されたデータシンボルを符号化することにより、発生できる。発生されたパリティシンボルは、ビタビ復号化器108に供給される。ビタビ復号化器108 は、これらの発生されたパリティシンボルに対応するトレリス内の枝を除去する。あるいは、発生されたパリティシンボルにより枝距離が強く重み付けられ、それがパス距離に反映される。このことは、既知の良好なシンボルを通してチェーンバックパスを否認(traverse)することを強制する。つまり、正しく復号化された符号語の知識は、他の符号語の復号化を援助する。第2の実施形態においては、先行データを再復号化するために、ビタビ復号化器108により、正しく復号化された符号語が利用される。再復号化は、既知の復号化されたシンボルをビタビ復号化器108のパスメモリ228内に配置し、 トレリス内の枝を除去することで、実行される。あるいは、ビタビ復号化器10 8は、復号化されたビットに対応する枝を強く重み付けることにより、パス距離をこれらのシンボルに対応するビットに置き換えることができる。このことは、 既知の良好なシンボルを通してチェーンバックを否認(traverse)することを強制する。第3の実施形態においては、可変レートのリードソロモン復号化器112が、 メッセージ発生器114(図5参照)に、正しく復号化された符号語を通知する。メッセージ発生器114は、基地局4に受信通知(acknowledgement)を送り、正しく復号化された符号語に対するパリティシンボルの送信を止めるよう要求する。メッセージ発生器114は、送信器116にコマンドを送る。送信器11 6は、このコマンドを変調し、その結果の信号を増幅し、この信号をデュプレクサ102を介してアンテナ14に送る。アンテナ14はこの信号を送信する。図2に示す基地局側では、移動局16から送信された信号がアンテナ8により受信され、デュプレクサ38を介して受信サブシステム34に送られる。受信サブシステム34は、メッセージ発生器114からの要求を復旧(retrieve)するために、この信号をフィルタにかけ、増幅し、そして復調する。受信サブシステム34は、幾つかある方法のうちの1つによって、メッセージ発生器114からの要求に対してサービスを行なう。受信サブシステム34は、第1インターリーバ26からの正しく復号化された符号語に対する非送信リードソロモンパリティシンボルを一掃するか、畳み込み符号化器28からの不必要なパリティシンボルに対応する畳み込み符号化された符号を取り除くか、さもなくば、不必要なパリティシンボルの送信に対応する期間中送信器32をオフにすることができる。上記やり方のどんな組み合わせを採用しても良いことは、もちろんである。移動局16内の復号化器は正しく復号化された符号語に対するパリティシンボルを発生できるので、これらのパリティシンボルの送信は冗長であるといえる。リードソロモン符号化の理論および動作は、この技術分野では周知であり、前述した文献にも記載されている。そうではあっても、この発明の理解を助けるために有益と思われるので、リードソロモンの符号化器および復号化器の動作について、以下に簡単に説明しておく。図9に示すリードソロモン符号化器1の例は、GF(2 3 )に対して定義されたレート(7、3)符号用のものである。ここで、データおよび符号シンボルは、セット{0,1,α,α 2 ,α 3 ,α 4 ,α 5 ,α 6 }および生成多項式g(x) =x 4 +g3x 3 +g2x 2 +g1x+g0=x 4 +α 33 +x 2 +αx+α 3によって定義されている。始めに、(n−k)個のレジスタ152、156、160、 および164がゼロにリセットされ、スイッチSW1の148が閉じられ、データシンボルが出力に送られるようにMUX1の168が選択される。 k個のデータシンボルがシフト入力されたあと、SW1の148が開けられ、(n−k)個のパリティシンボルがレジスタ152、156、160、および164から読み出されるようにMUX1の168が切り換えられる。生成多項式g(x)の係数は、GF乗算器140、142、144、および146により示される。 GF加算器150、154、158、162、および166は、ガロア体(Galois fie ld)加算器である。好ましい実施形態において、T個のシンボルのブロックが、第1インターリーバ26から畳み込み符号化器28へ、1度に送られる。データを符号化し送信し復号化すること、正しい符号語検出を認識すること、および、その認識を送信し受信し処理することに対して、ある長さの時間が必要となる。正しい符号語検出をビット単位で行なうことは、たとえそれがシンボル単位で行なわれる場合でさえ、おそらく不可能であろうし、実際的でもない。そのようにしても、僅かな改善に対して過大なオーバーヘッドがかかる。 T個のシンボルのブロックを1度に処理することで、このオーバーヘッドは最小限に抑えられ、それでいて少量の余分な冗長送信がなされるだけで済む。リードソロモン符号の早期復号化の背後にある基本コンセプトは、“欠落(er asures)”であるとしてまだ受信されていないシンボルの取り扱いと、誤りおよび欠落を訂正するための標準的なリードソロモン復号化アルゴリズムの使用にある。原理的に、ガロア体内の任意のシンボルは、まだ受信されていないシンボル各々と置換可能である。実際に消失充填復号化を実行する最初期の方法は、各消失シンボルを全てゼロに置換することである。この置換のあと、シンドローム、誤りロケータ多項式、誤り位置、および誤り値・欠落値が、通常の方法で計算される。全てのシンボルが受信される前のリードソロモン符号語の復号化については、特定の例を用いて以下に述べる。ここで、GF(8)に対する(7、3)リードソロモン符号を考えてみる。いま、符号語を、7つのシンボルC6、C5、C4、C3、C2、C1、C0で、あるいは多項式C(x)=C6X 6 +C5X 5 +C4X 4 +C3X 3 +C2X 2 +C1X+C0で、 表すことにする。また、GF(8)の原始元をαとする。さらに、符号語が、次の4つの式C(α)=0、C(α 2 )=0、C(α 3 )=0、およびC(α 4 )= 0を満足するものと、仮定する。いま、受信シンボルが、R6、R5、R4、R3、R2、R1、R0であると仮定する。これらは、多項式R(x)=R6X 6 +R5X 5 +R4X 4 +R3X 3 +R2X 2 +R 1X+R0によって表すこともできる。この(7、3)リードソロモン符号において、シンボルR6、R5、R4は3つの情報シンボルであり、シンボルR3、R2、 R1、R0は4つのパリティシンボルである。この受信された多項式のシンドロームは、i=1,2,3,4に対して、以下のようになる: S(α i )=R(α i ) これらのシンドロームを計算する方法の1つとして、次のものがある: S(α i )=R(α i )=R6(α i6 +R5(α i5 +R4(α i4 +R3(α i 3 +R2(α i2 +R1(αi)+R0=((((R6α i +R5)α i +R4)α i + R3)α i +R2)α i +R1)α i +R0 この代数方程式は、図10に示すような回路構成が、S(α i )を計算するのに使用可能なことを示唆している。この例では、4つのシンドローム各々に対して1つのシンドローム計算器180が必要となる。シンドローム計算器180内において、乗算器182は入力シンボルにフィールド要素α iを乗算するガロア体乗算器であり、GF加算器184はガロア体加算器であり、レジスタ186はGF(8)からの任意の要素を格納できる記憶素子である。このレジスタ186 は最初にゼロにリセットされる。 もし、7つの受信されたシンボル全てをリードソロモン復号化器101で利用できるなら、受信されたシンボルはシンドローム計算器180中にクロックされ、 以下の順序でシンドローム計算が実行される。最初に、R6がシンドローム計算器180中にクロックされ、その後タイムレジスタ186がR6を格納する。次に、R5がシンドローム計算器180中にクロックされ、その後タイムレジスタ186が(R6α i +R5)を格納する。次に、R4がシンドローム計算器180 中にクロックされ、その後タイムレジスタ186が((R6α i +R5)α i +R4 )を格納する。次に、R3がシンドローム計算器180中にクロックされ、その後タイムレジスタ186が(((R6α i +R5)α i +R4)α i +R3)を格納する。次に、R2がシンドローム計算器180中にクロックされ、その後タイムレジスタ186が((((R6α i +R5)α i +R4)α i +R3)α i +R2)を格納する。次に、R1がシンドローム計算器180中にクロックされ、その後タイムレジスタ186が(((((R6α i +R5)α i +R4)α i +R3)α i +R2)α i +R1)を格納する。最後に、R0がシンドローム計算器180中にクロックされ、その後タイムレジスタ186が、i番目(i-th)のシンドロームS(α i ) であるところの、((((((R6α i +R5)α i +R4)α i +R3)α i +R2) α i +R1)α i +R0)を格納する。 いま、4つのシンボルR6、R5、R4、R3だけが受信され、失われた3つのシンボルが「欠落」として扱われるものと仮定してみる。この場合、最も自明な解法は、失われたシンボルをゼロで置換して、復号化されるべき符号語をR6、R5 、R4、R3、0、0、0とすることである。この符号語はシンドローム計算器1 80に送られ、前述したと同じシンドローム計算が、欠落が充填された符号語に対して、実行される。しかしながら、この解法には、2つの欠点がある。第1は、たった4つのシンボルだけが処理されるにもにも拘わらず、シンドローム計算器180が、シンドローム計算に7クロックサイクルを必要とすることである。 第2は、4つの受信シンボルR6、R5、R4、R3で計算されたシンドロームの扱い、および、それを、5つの受信シンボルR6、R5、R4、R3、R2を用いることで求まるシンドロームを得るために変更(modify)することが、面倒なことである。ここで、4つの受信シンボルR6、R5、R4、R3を処理したあとはシンドローム計算器180が(((R6α i +R5)α i +R4)α i +R3)という量を含んでいることに注目すれば、もっと簡単なアプローチがある。この量は、もし受信シンボルが0、0、0、R6、R5、R4、R3のように再配置されるなら、適切なシンドロームとなり得る。つまり、この部分的なシンドロームは、再配置された符号語0、0、0、R6、R5、R4、R3に対する真のシンドロームとして利用可能となる。受信されたシンボルは符号語内で既に再配置されていることを念頭におけば、誤り位置および誤り値を見つけ出すために、この部分的なシンドロームを標準的なリードソロモン符号化アルゴリズムに利用できることが分かる。部分的なシンドロームを計算するためにこの方法を用いることの利点は、次の受信シンボル(ここではR2)が受信されると、それが、再配置された符号語0、0、R 6、R5、R4、R3、R2に対するシンドロームを得るために、同じシンドローム計算器180に供給されることである。すなわち、付加的に受信されたパリティシンボル各々により符号語に対する4つのシンドロームを漸増的に更新でき、このことから、その符号語の全シンボルが受信される以前にリードソロモン符号語の欠落充填復号化が行えるようになることである。 畳み込みコーディングもこの技術分野では周知であり、畳み込み符号化およびビタビ復号化の理論と動作については、前掲した文献のいずれかを参照することにより理解できる。畳み込み符号化およびビタビ復号化の実装については、この発明の理解を助けるために、以下に簡単に説明する。 一例として、レート1/2でK=3の畳み込み符号化器28が図11に示されている。ここでは、G0=7でG1=5における生成多項式G(x)にしたがって、入力データビットが符号化される。各入力ビットは2つの符号ビットC0およびC1をもたらす。この符号ビット対が、符号枝を形成する。 図12は、畳み込み符号化器28のトレリス図を例示している。ここでは、2 k-1の状態が、図11においてS0、S1、S2とそれぞれラベルされたKビットのレジスタ202、204、206の(K−1)最左ビットにより、指定される。各状態において、入力ビットの“0”または“1”が、新たな状態および対応する出力符号枝をもたらす。 図13はビタビ復号化器108を示すブロック図であり、図14はこの復号化器のトレリスダイアグラム212を示す。各ビットはNビット符号枝に符号化されるので、符号枝に入ってくるビットを正しく纏めるために、同期状態装置22 0が必要となる。各符号枝に対して、枝距離計算機222は、受信した符号枝と各状態に入る2つのパスの枝との間の枝距離214を計算する。各状態に対しては、ACSアレイ224は、古い枝距離を枝距離214に加算することにより、 その状態に入るところの2つの枝距離216を計算する。続いて、ACSアレイ224は、その状態に入る両方のパスのパス距離を比較し、最小パス距離216 を選択する。各状態に対して選択されたパスは、パスメモリ226に格納され、 新たなパス距離216がパス距離記憶装置228に格納される。 図15は、ビタビ復号化器のパスメモリ226を示す。有効なビタビ復号化器出力は、パスメモリ226内部のチェーンバック距離においてパスバックを追跡することで、得られる。チェーンバック距離の後のパスは、送信されたビットのシーケンスとなる。この発明の一実施形態においては、誤り検出がリードソロモン符号によりなされているので、このチェーンバック距離を通常用いられるものよりも短くできる。 符号語のリードソロモン符号化は、最初のパリティシンボルが受信されると、 直ちに開始される。図6に示される符号語Dのように短いkのリードソロモン符号語に対しては、リードソロモン復号化処理は早めに介しされる。正しく復号化された符号語が検出されると、その符号語は、他の符号語を復号化したり再復号化したりするためにビタビ復号化器108で使用される。たとえば、第3のパリティシンボルpd3が受信されたあとに符号語Dが正しく復号化されたと宣言されたとすれば、リードソロモン符号化器124はその後のパリティシンボルpd 4、pd5、pd6、等を発生でき、これらの発生されたパリティシンボルをビタビ復号化器108に送ることができる。この発生されたパリティシンボルは、 図15のパスメモリ226内において、Xマークにより示されている。ビタビ復号化器108は、チェーンバックパスが既知の良好なシンボルを通して常に否認されるように、これらのシンボルをパス距離内で強く重み付ける。 同様に、リードソロモン符号化器124は、再復号化のために、ビタビ復号化器108へ、正しく復号化された符号語Dに対するシンボルpd3、pd2、p d1、d5、等を、送ることができる。既知の良好なシンボルは、図15のパスメモリ226内において、Yマークにより示されている。ビタビ復号化器108 は、再び、チェーンバックパスが既知の良好なシンボルを通して常に否認されるように、これらのシンボルをパス距離内で強く重み付ける。第2デ・インターリーバ110は、再復号化されたビタビ復号化器の出力により、更新される。 上述した好ましい実施形態は、いかなる当業者でもこの発明を実施し使用できるように記載されている。これらの実施形態を種々に変更できることは当業者にとって明らかであり、そこで示された基本概念は、更なる発明的能力に依存することなく、他の実施形態に応用可能である。すなわち、この発明は、この出願に示された実施形態に限定されるものではなく、この出願に示された原理および新しい特徴に反しない限りより広く解釈されるべきである。

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