Method and system for decoding symbol sequence received via communication path into codeword of error correcting code

申请号 JP2008127204 申请日 2008-05-14 公开(公告)号 JP2009005343A 公开(公告)日 2009-01-08
申请人 Mitsubishi Electric Research Laboratories Inc; ミツビシ・エレクトリック・リサーチ・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド; 发明人 DRAPER STARK C; YEDIDIA JONATHAN S;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a decoding method for executing an optimum ML decoding of a LDPC code having a long block length in a reasonable time.
SOLUTION: A log likelihood ratio is determined from a symbol sequence received via a communication path. A constraint set is initialized in accordance with the log likelihood ratio. An adaptive linear programming decoder is applied to the constraint set and the log likelihood ratio in accordance with an error correcting code to generate an estimated value for a codeword and an updated constraint set. When the estimated value for the codeword is a non-integer false codeword, the updated constraint set is further updated into an integer constraint set and an applicable step is set on. If no, the estimated value for the codeword is generated as a final codeword.
COPYRIGHT: (C)2009,JPO&INPIT
权利要求
  • 通信路を介して受信されるシンボルの系列を誤り訂正符号の符号語に復号する方法であって、
    通信路を介して受信されるシンボルの系列から対数尤度比を確定するステップと、
    前記対数尤度比に従って制約のセットを初期化するステップと、
    誤り訂正符号に従って前記制約のセット及び前記対数尤度比に対し適応線形計画法復号器を適用し、前記符号語の推定値と更新された制約のセットとを生成するステップと、
    前記符号語の前記推定値が非整数擬似符号語であるか否かを確定するステップと、
    前記符号語の前記推定値が前記非整数擬似符号語である場合、前記更新された制約のセットを整数制約のセットでさらに更新し、適応線形計画法復号器を適用する前記ステップに進み、そうでない場合、前記符号語の前記推定値を最終符号語として生成するステップと、
    を含む方法。
  • 前記通信路は、雑音により前記シンボルの系列を破損させる請求項1に記載の方法。
  • 最も確実性の低いシンボルとして、0.5に最も近い値を有するシンボル
    を識別するステップであって、前記最も確実性の低いシンボル
    の添え字i は、以下の通りであるものと、
    前記更新された制約のセットに整数制約
    を追加するステップと をさらに含む請求項1に記載の方法。
  • Cが前記誤り訂正符号である場合、符号語x∈Cを前記通信路を介して送信するステップと、
    前記符号語xの、前記通信路によって歪まされたバージョンである符号語yを受信するステップであって、
    は、前記符号語yが受信されるとすると特定の符号語
    が送信された確率であるものをさらに含む請求項1に記載の方法。
  • i番目のシンボルに対する前記対数尤度比は、
    である請求項4に記載の方法。
  • 通信路を介して受信されるシンボルの系列を誤り訂正符号の符号語に復号するシステムであって、
    通信路を介して受信されるシンボルの系列から対数尤度比を確定する手段と、
    前記対数尤度比に従って制約のセットを初期化する手段と、
    誤り訂正符号に従って前記制約のセット及び前記対数尤度比に対し適用して、前記符号語の推定値と更新された制約のセットとを生成するように構成された適応線形計画法復号器と、
    前記符号語の前記推定値が非整数擬似符号語であるか否かを確定する手段と、
    前記符号語の前記推定値が前記非整数擬似符号語である場合、前記更新された制約のセットを整数制約のセットでさらに更新し、適応線形計画法復号器を適用し、そうでない場合、前記符号語の前記推定値を最終符号語として生成する手段と、
    を備えるシステム。
  • 说明书全文

    本発明は、包括的には誤り訂正符号の符号語を復号することに関し、特に、線形計画法を使用して符号語を最適に復号することに関する。

    データ通信システムは、雑音の影響を相殺するために二元線形符号を使用することが多い。 理想的な目的は、通信路のシャノン限界に達することである。 シャノン限界は、通信路を介して可能な誤りのない伝送の最高レートである。

    非常に優れた性能を示す符号の1つのクラスは、低密度パリティ検査(low-density parity-check)(LDPC)符号である。 LDPC符号のための従来の復号器は、反復確率伝播(belief-propagation)(BP)復号に基づく。 代替的な復号方法は、線形計画法(LP)に基づく。 これについては、参照により本明細書に援用される、J. Feldman、MJ Wainwright及びD. Karger著、「Using linear programming to decoding binary linear codes」(IEEE Trans. Inform. Theory, 51:954-972, March 2005)を参照されたい。

    LP復号にはいくつかの魅的な特徴がある。 LP復号器は、決定論的に収束し、復号器が整数解に収束する場合、最適な最尤(ML)符号語が見つかったことが分かる。 LP復号が非整数解に収束する場合、明確な非整数「擬似符号語(pseudo codeword)」が見つかっている。 不都合なことに、LP復号は、BP復号より複雑である。 Feldman他によって最初に述べられた公式化では、LP復号問題における制約の数は、最大検査ノード次数により指数関数的に増大し、結果としての計算負荷は極端に重いものとなる可能性がある。

    LP復号の非常に大きい計算負担は、適応線形計画法(adaptive linear programming)(ALP)復号の導入の動機付けとなった。 これについては、参照により本明細書に援用される、MH Taghavi N.及びPH Siegel著、「Adaptive linear programming decoding」(In Proc. Int. Symp. Inform. Theory, pages 1374-1378, July 2006)を参照されたい。 LP制約のすべてで開始する代わりに、彼らはまず、二元符号語シンボルの値が0より大きく且つ1より小さいようにのみ制約される問題のLP最適値に対し解く。 結果としての最適値において、彼らは、各検査ノードに対し、違反される局所制約を確定する。 彼らは、違反制約を問題に再び加えることにより、結果としてのLPを解く。 このプロセスを、いずれの局所制約も違反されなくなるまで反復する。 結果は、元の制約のわずかな部分のみが使用される場合であっても、解を元のLPに正確に一致させることが保証される。 彼らは、線形符号に対して使用される制約の数が、高検査次数の符号に対してさえ、パリティ検査の数mのわずかな倍数(1.1〜1.5)でしかないこと、及び、ALP復号は、標準LP復号より大幅に、時に数桁も効率的であることを認める。

    線形計画法及び適応線形計画法復号器の詳細 復号しなければならない符号が長さnの二元線形符号Cであるものとする。 二元符号語x∈Cが、メモリレス通信路を介して送信元から宛先まで送信されるものとする。 宛先は、符号語xの、通信路によって歪まされたバージョンである符号語yを受信する。

    は、yが受信されるものとして特定の符号語

    が送信された確率である。 すべての符号語が送信される可能性が等しく高い場合、ML復号問題は以下の問題に整理される。

    最小化

    制約条件

    ここで、γ は、以下のように定義されるi番目の負の対数尤度比である。

    ここで、

    は、候補符号語

    のi番目のシンボルであり、y は、受信系列yのi番目のシンボルであり、x は、送信符号語xのi番目のシンボルである。 たとえば、通信路がビット反転確率pの二元対称通信路(binary symmetric channel)(BSC)である場合、受信ビットy =1の場合、γ =log(p/(1−p))であり、受信ビットy =0の場合、γ =log((1−p)/p)である。 他の通信路に対しても、適当な負の対数尤度比γ を同様に計算することができる。

    最小化問題(1)に対する制約(2)は二元である。 Feldman他は、(2)の二元制約が、連続した変数にわたるより御しやすい制約に置き換わる、この最小化問題の緩和(relaxed)バージョンを説く概念を導入した。 特に、シンボル

    は、0以上1以下の任意の値をとることが可能である。 この最小化問題の緩和バージョンは線形問題である。

    符号Cにおける各パリティ検査は、その符号の符号語が満たさなければならない複数の局所線形制約を含む。 これら制約の共通部分は、線形計画法(LP)復号器が動作する「多面体(polytope)」を定義する。 多面体は、整数頂点と非整数頂点とを共に有する。 整数頂点は、すべてのiに対し、

    が0又は1であるものであり、非整数頂点は、0より大きく且つ1より小さい

    の値を含むものである。

    多面体の整数頂点は、Cにおける符号語に対応する。 LP最適値が整数頂点にある場合、最小化問題の緩和バージョンのみが解かれた場合であっても、式(2)が満たされ、ML解が見つかる。 しかしながら、LP最適値が非整数頂点にある場合、式(2)は満たされず、LP解はML符号語ではない。 このような非整数解を、「擬似符号語」と呼ぶ。

    Taghavi他によって使用された多面体を定義するパリティ検査制約の厳密な形式は以下の通りである。 まず、すべてのビットiに対し、

    は連続値であり、以下の不等式を満たす。

    そして、すべての検査j=1,…,mに対し、隣接する変数N(j)⊂{1,2,…,n}の集合のすべての配列は、以下のパリティ検査不等式制約を満たさなければならない。 すなわち、|Ω|が奇数であるようなすべての部分集合Ω⊆N(j)に対し、

    である。

    Taghavi他は、違反制約を「カット(cut)」として定義する。 反復ALP復号方法は、すべてのLP制約のうちの小数しか含まない単純な初期問題を解くことにより得られる頂点で開始し、反復的に違反制約を追加し、いずれの制約も違反されなくなるまで再び解く。 Taghavi他は、違反制約を効率的に分類し見つけることができることを示す。

    単純な初期問題は、制約

    のみを使用することを含む。

    この単純な初期問題の最適解は、硬判定復号によって即座に見つけられる。

    図5に示すように、従来のALP法は以下のように動作する。
    式(6)における制約を使用して初期問題を初期化する(510)
    LP復号を実行する(520)
    現在の解の違反制約すべてを見つける(530)
    1つ又は複数の違反制約が見つかる場合、それら違反制約を問題制約に追加し(540)、真である場合、ステップ520に進む 一方、偽である場合、現在の解は最終ALP符号語541の推定値である。

    ALP復号法は、標準LP復号器と同じ符号語又は擬似符号語を取得し、相違は、ALP復号器の方が消費時間が短いということのみである。

    LP又はALP復号器の解が非整数である場合、ML符号語は見つかっておらず、元のLP緩和の引締め(tightening)を見つけるよう誘導される。

    元のLP緩和を引き締める1つの方法は、冗長パリティ検査式からもたらされる追加の線形制約を導入するというものである。 その手法は、Feldman他により、「Using linear programming to decoding binary linear codes」において、且つTaghavi他により、「Adaptive linear programming decoding」において述べられている。 冗長パリティ検査式のすべてが性能を向上させるとは限らない。 したがって、有用な冗長パリティ検査式を探索しなければならない。 その探索の計算負荷及び探索結果の質は、結果としてのアルゴリズムの有用性に大きい影響を与える。 今までのところ、それら手法は使用できるML復号器をもたらしていない。

    別の方法は、整数制約のセットを強制する。 その手法は、Feldman他により、「Using linear programming to decoding binary linear codes」において、且つK. Yang、J. Feldman及びX. Wangにより、「Nonlinear programming approaches to decoding low-density parity-check codes」(IEEE J. Select. Areas Commun. 24: 1603-1613, August 2006)において述べられている。 混合整数LPソルバが使用されるが、複雑性制約により、その方法の適用性は、短いブロック長に制限される。 Feldman他は、60ビットまでのブロック長及びわずか10 −4までのワード誤り率に対する復号結果を述べているのみである。

    別の関連方法は、拡張(augmented)BP手法である。 これについては、N. Varnica、M. Fossorier及びA. Kavcic著、「Augmented belief-propagation decoding of low-density parity check codes」(IEEE Trans. Commun, Volume 54, Issue 10, pages 1896-1896, Oct. 2006)を参照されたい。 彼らは、BPで開始し、最も確実性の低いビットを累進的に確定する。 しかしながら、その方法はBPを使用するため、復号器は、妥当な時間で符号語をうまく返さない可能性があり、且つ、符号語を返す場合、最適なML符号語である保証はない。

    従来技術による復号方法はいずれも、たとえば、10 −6以下までのワード誤り率に対しML復号結果を生成することができるように、妥当な時間で、長いブロック長(たとえば、100を上回るブロック長)のLDPC符号の最適なML復号を実行することができる、復号方法を提供していない。 このような復号方法が強く望まれている。

    本発明の実施の形態は、構成要素として適応LP復号器を使用する最適最尤(ML)復号器を提供する。 適応LP復号器が、符号語ではなく擬似符号語を返す時はいつでも、擬似符号語の最も確実性の低いシンボルに対し整数制約が追加される。 より一般的には、整数制約のセットを追加することができる。

    いくつかの符号に対し、特に高SNRエラーフロア領域(error floor regime)においては、結果としての混合整数LPを強制的にML解にするために必要な整数制約はわずかである。 たとえば、本発明は、実際に重要な雑音領域(noise regime)全体を通して、(155,64)LDPC符号を効率的に且つ最適に復号することができる。 (155,64)LDPC符号は、2 64の符号語を有し、それは、明らかに、いかなる従来の方法を使用しても探索するには数が多すぎる。

    LP復号器に冗長パリティ検査を追加することに焦点を当てるいくつかの従来技術による復号器とは対照的に、本方法は、復号問題に対し、わずかな数の整数制約を追加する。 また、整数制約を追加するいくつかの従来技術とは対照的に、本方法は、選択された整数制約を適応線形計画法復号器に統合する。

    各二元制約を選択する方法は以下の通りである。 最適な擬似符号語の「最も確実性の低い」シンボルが選択される。 非常に多くの場合、復号器に対しML解をもたらさせるために必要な整数制約はほんのわずかである。

    本方法の予想外の効果は、特に、低雑音領域において著しい。 たとえば、(155,64)LDPC符号の場合、誤り率は、従来のLP復号と従来の確率伝播(BP)復号との両方と比較して約100万分の1に低減する。 もっとも予想外であるのは、この低雑音領域において、本発明の実施の形態によるML方法に必要な復号時間の増大は、従来のLP復号に比較して、ごくわずかである、ということである。 したがって、本発明により、ML復号は、従来の汎用プロセッサに実装される場合であっても、はるかに長いブロック長に対して実際的となる。

    方法概要 図6は、本発明による、通信路601を介して受信されたシンボルの系列607を誤り訂正符号604の符号語605に復号する方法を示す。 通信路601を介して受信されたシンボルの系列で開始する。 ここでは、通信路が、雑音及び他の要因によりシンボルを破損させる可能性があるものと想定する。 したがって、誤り訂正符号を使用する。

    シンボルの系列から、対数尤度比603を確定する(602)。 ここでは、対数尤度比を使用して、制約のセット620を、本発明による適応線形計画法復号器で使用するために初期化する(610)。 ALP復号器は、複数の手続き、すなわちLP復号器630と、すべての違反制約を見つけるために現在の解を符号604に適用する手続きとを含む。 違反制約が見つかると(650)、対応する追加の制約660を使用して、制約セット620を更新する(670)。

    それ以上違反制約が見つからない場合(650)、結果は、推定されたALP符号語である。 この推定符号語が整数でない場合(680)、整数制約I が識別される(690)。 この整数制約を使用して、制約セット620を更新する(670)。 一方、ALP解が整数である場合、復号はML解に収束している。 この場合、現在のALP解が、最終的な推定符号語605である。

    ここで、本発明による復号方法についてより詳細に説明する。

    混合整数適応LP復号を介する最適ML復号 適応線形計画法(ALP)復号器は、失敗すると、「擬似符号語」を返す。 擬似符号語は、実現可能な多面体の非整数頂点であることを想起されたい。 ALP復号器がこのような頂点に収束する場合、ML符号語が見つかっていないことが分かる。 したがって、追加の整数制約を追加する。

    ALP復号器がML解を見つけられなかった場合、整数制約660を追加する670。 最も確実性の低いシンボルとして、値が0.5に最も近いシンボル

    を識別する。 シンボル

    の添え字i は、以下の通りである。

    そして、制約

    を、ここでは混合整数LP問題である問題に追加し、ALP復号を繰り返す。 LPソルバ630が整数制約に対応しない場合、整数制約をさらに以下のように追加することができる。 すなわち、

    の2つのあり得る値の各々に対しLP問題を別々に解き、その後、可能性の高い方の解を選択する。

    整数制約を含む問題を解決した後、本発明による解は依然として擬似符号語である可能性があり、その場合、再び擬似符号語解の最も確実性の低いシンボルに対して別の整数制約680を追加する(670)。

    混合整数線形計画の複雑性は、強制される整数制約の数により指数関数的に増大する。 したがって、本方法は、追加される整数制約の必要な数が比較的小さい場合においてのみ、妥当な時間での復号に成功する。 都合のいいことに、いくつかの符号、特に低雑音適用におけるLDPC符号の場合、必要な整数制約の数が比較的少ない。 このため、一般的なML復号問題がNPハードであっても、実際的且つ最適なML復号器を得ることができる。

    結果の概要
    RM Tanner、D. Sridhara及びT. Fujaにより、参照により本明細書に援用される「A class of group-structured LDPC codes」(In Proc. ICSTA, Ambleside, UK, 2001)において述べられているような(N=155,k=64,d=20)LDPC符号に対し、本発明による混合整数ALP法を使用する結果について説明する。 このLDPC符号は、その次元及びブロック長に対して優れた最小距離を有する。 しかしながら、この符号は、BP又はLP復号器の性能を非常に低下させる擬似符号語を有する。 「拡張BP」等の従来技術による方法とは対照的に、本方法は、高い確実性で最適な性能を与え、擬似符号語の負の影響を回避するML復号器をもたらす。

    図2は、二元対称通信路に対する本手法の性能向上を要約した。 ここでは、「従来の」ALP復号、すなわちいかなる追加の整数制約もない式(6)及び(7)のALP緩和を使用するLP復号201のワード誤り率(WER)を、従来のBP復号202と、図6に示すような本発明による混合整数ALP復号器を使用して得られるML復号203と比較する。 雑音レベルを、低雑音(交叉確率(cross-over probability)が小さい)211、中間雑音212及び高雑音(交叉確率が大きい)213として分類する。

    LP又はBPと比較したML復号のWERの向上は、低雑音レベルの中間において約10 である。 低雑音領域における低端部では、向上は100万倍以上であり得る。 中間雑音レベル及び高雑音レベルでは、向上はそれぞれ10 及び10である。 さらに驚くべきことは、これら向上を、本方法がもたらす計算複雑性のほんのわずかな増大により得ることができる、ということである。 また、従来技術とは対照的に、本方法はより高い交叉確率で失敗しないということも留意されるべきである。

    図3は、ビット反転の数に対する復号時間統計を要約した。 列301に列挙される行は、統計のタイプを示し、列302は、ビット反転の数によって分類されるその統計に対する結果を示す。 12ビット反転、14ビット反転及び16ビット反転に対し、LP復号の平均復号時間は、それぞれ0.12秒、0.15秒及び0.23秒である。 混合整数ALPを介するML復号の本方法の場合、対応する平均復号時間は0.14秒、0.22秒及び0.87秒である。 本方法では、WERを5〜6桁向上させるために必要な平均復号時間の増大は非常にわずかである。

    試験結果の詳細 また、ML解を得るために必要なALP反復の数及び必要な二元制約の数についても説明し、本発明によるML復号器の計算時間要件に対する統計を提供する。

    ここでは、二元対称通信路に対する符号性能をシミュレートするが、本発明による復号器は、付加白色ガウス雑音(AWGN)通信路等、他の通信路にも作用することに留意する。 (155,64)LDPC符号の最小距離は20である。 したがって、ML復号器は、9以下のビットが反転される場合に成功することが保証される。 10以上のビットが反転される場合、送信符号語ではなく別の符号語である可能性が高いため、ML符号器は失敗する可能性がある。 本発明者らは、必要な整数制約及びALP復号反復の数が、ビット反転の数によって増大するが、23までのすべてのビット反転に対して管理可能であることが分った。 特定の受信語を、復号するには時間がかかり過ぎるものとして見切りを付ける前に、上限200のALP復号反復(解かれる線形計画、すなわち純粋な線形計画又は混合整数LPの全体の数として定義される)を採用する。

    (155,64)符号のレートは0.4129である。 ほぼ限界能力で動作することができる場合、約22のビット反転を訂正するようにしか期待できない。 図2に示すような本発明による分析を簡略化するために、各々が固定数のビット反転に対応する複数の雑音レベルにおける誤り率を推定する。 23までのビット反転をシミュレートし、単純に、復号は、23を上回るビット反転の非常に高い雑音領域に対して確率1で失敗するものとする。 これは、MLワード誤り率(WER)が23ビット反転に対して「わずか」約0.73であるとすると、わずかに悲観的であるが、また、24以上のビット反転の場合に復号器が非常に低速に動作するものとすると、現実的である。 各ビット反転レベルにおいて200のML復号誤りを累積するまで、23から12までのビット反転の各数において復号試験を実行する。 これら試験からもたらされるWERを図1に示す。

    10及び11ビット反転の場合、ML復号器は非常によく実行する。 しかしながら、シミュレーションを通して十分な失敗を得ることは困難である。 11ビット反転では、79のML復号誤りしか集められなかった。 したがって、以下のように性能を推定する。 たとえば12ビット反転の失敗において、反転の少なくとも10が別の符号語とオーバラップしなければならず、そうでなければ、ML復号器は、送信された符号語に復号することを留意することによって開始する。 経験的に、正確に10ビットがオーバラップする場合、ほとんどすべての失敗がもたらされ、11ビット及び12ビットがオーバラップする場合ははるかに可能性が低くなる。 このような場合、12ビット失敗パターンで開始し、ビット反転の数を1ずつ低減する。 そして、まだ失敗を有するように2つの(オーラバップしない)ビットのうちの1つを取り上げる確率は(2/12)である。 11ビット反転に対する8.3×10 −7 =(2/12)5.9×10 −6という結果としての推定誤り率は、わずか79の復号失敗に基づく本発明による試験測定値1.1×10 −6とおおまかに一致する。 同じ概念を使用して、10ビット反転におけるWERを、11ビット反転における推定WERの(1/11)番目であるものとして推定する。

    図2を生成するために、或る範囲の交叉確率に対してML WERを推定する必要がある。 これら推定値を作成するために、ここでまた、9以下のビット反転に対してWERは0であることに留意し、24以上のビット反転に対してWERは1に等しいものとする。 そして、特定の交叉確率に対して各数のビット反転を実現する確率を計算し、適当な二項係数によって固定数のビット反転において経験的WERを平均化する。 9以下のビット反転に対してML誤りが発生しないという知識と、より大きい数のビット反転に対する誤り統計との組合せにより、ビット反転の数を確率論的に生成した場合にあり得るよりはるかに低いWERまでML性能を推定することができる。

    別の重要な量は、本発明による混合整数ALP復号の時間要件である。 図3は、本発明による結果をもたらすための復号時間に対する統計の表を示す。 第1行はビット反転の数を示し、後続する行は、全シミュレーション、正しい復号及び誤った復号それぞれに対する平均復号時間及び復号時間中央値を示す。

    ここでは、また、復号するために必要な整数制約の数に対する統計も収集する。 整数制約は、通常の線形制約に比較して大幅にLPソルバを低速化する。 図4は、ビット反転の数の関数としての整数制約の数を示す。 最上の線401は、最悪の場合の反復数であり、次の線402は、ML符号語を見つけるために最大限指示された数の整数制約において取得された各ビット反転レベルでのシミュレーションの第95百分位数、すなわち95%を示す。 また、第90百分位数403及び第50百分位数404(中央値)も示す。 最悪の場合は、第95百分位数よりはるかに悪いことに留意されたい。 これらの数は、すべての復号(成功及び失敗)を組み合わせる。 本発明による復号器には上限200のALP復号反復を課したことに留意されたい。 この上限は、非常にまれにしか達せられず、最高ビット反転レベルにおいてのみ達せられる。 本発明者らによるシミュレーションでは、上限は、20ビット反転、22ビット反転及び23ビット反転において少なくとも1回のみ達せられる。 ビット反転の他のすべての数に対し、上限は決して達せられない。

    図4及び図3の表を比較することにより、整数制約の数が復号時間に大きい影響を与えることが分かる。 図4は、12ビット反転、14ビット反転及び16ビット反転に対する中央値の場合、整数制約が0であることを示す。 これは、中央値の場合が、整数制約なしにALP復号を実行していることを意味する。

    図3の表を参照すると、これは、対応する中央復号時間、すなわち0.12秒、0.15秒、0.23秒が、整数制約のないALP復号の復号時間要件を示すことを意味する。 対照的に、対応する平均復号時間、すなわち0.14秒、0.22秒、0.87秒は、混合整数ALP復号を介するML復号の平均復号時間要件を示す。 このように、誤り率の10 〜10 の向上に必要な平均復号時間の増大はほんのわずかである。

    より高い雑音レベル、たとえば18又は20ビット反転がある場合、中央値の場合は正の数の整数制約を使用する。 対応する中央復号時間は、それぞれ1.33秒及び20.6秒まで急速に増大する。

    発明の効果 ML符号語を見つけるためにALP復号器に整数制約を追加する方法について述べた。 本発明による方法を高速化するために、適応LP復号の計算効率を利用する。 本発明では、ML復号性能を得るには驚くほど長い符号である(155,64)LDPC符号に対して復号器を適用する。

    好ましい実施の形態の例を用いて本発明について説明したが、本発明の精神及び範囲内で他のさまざまな適応及び変更を行うことができる、ということが理解されるべきである。 したがって、添付の特許請求の範囲の目的は、本発明の真の精神及び範囲内にあるこのような変形及び変更のすべてを包含することである。

    従来のLP復号と本発明の一実施の形態によるML復号とのビット反転の関数としてのワード誤り率を比較するグラフである。

    従来のLP復号と、従来のBP復号と、本発明の一実施の形態によるML復号との交叉確率の関数としてのワード誤り率を比較するグラフである。

    ビット反転の数の関数としての、本発明の一実施の形態によるML復号器の計算時間要件に対する統計の表である。

    本発明の一実施の形態によるビット反転の数の関数としての二元制約の数のグラフである。

    従来技術による適応線形計画法復号のフローチャートである。

    本発明の一実施の形態による適応線形計画法復号を使用する最尤復号のフローチャートである。

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