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申请号 JP2003521478 申请日 2002-07-04 公开(公告)号 JP2005500730A 公开(公告)日 2005-01-06
申请人 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィKoninklijke Philips Electronics N.V.; 发明人 ルードビクス エム ジー エム トルフイゼン; コンスタント ピー エム ジェイ バゲン; マティウス ダブリュー ブルム;
摘要 【課題】復号化の前にいくつかの情報記号が復号器に既知である場合に、誤り訂正能 力 が強化される符号を設計することと、連続するセクタアドレスの多数またはすべてのビットが変わる場所においても、読み取りまたは書き込みヘッドのおよその到達場所の知識を利用することと、アドレスワードを符号ワードに符号化する方法と、このような符号化の方法によって符号化された切断されているかもしれない符号ワードを復号化する方法と、対応する装置を提供すること。
【解決手段】本発明は、切断されているかもしれない受信された符号ワードを復号化する復号器に情報ワード(m)の少なくとも1つの情報記号(m
1 )が推測的に既知である場合に、強化された誤り訂正能力を提供するために、アドレス記号(a
0 , a
1 , ...,a
k−1 )を有するアドレスワード(a)を、符号(C)の符号ワード(c)に符号化する方法に関する。 本発明は、さらに、切断されているかもしれない符号ワード(r)を復号化する方法にも関する。 いくつかの情報記号が復号化の前に復号器に既知である場合に訂正能力が向上する符号を設計するために、本発明によると、互いに近いアドレスを有するアドレスワードが複数の情報記号を共有するように、アドレスワード(a)が情報ワード(m)に符号化されることと、この情報ワード(m)が、生成行列(G)を使用して符号ワード(c)に符号化されることと、この生成行列(G)が、符号(C)の少なくとも1つの部分符号(C')の最小ハミング距離が符号(C)の最小ハミング距離より大きく、かつ、少なくとも1つの推測的に既知の情報記号(m
1 )に対応する少なくとも1行を生成行列(G)から省略することによって、部分符号(C')の部分符号生成行列(G')が符号(C)の生成行列(G)から導かれるように、選択されること、が提案される。
【選択図】図7
权利要求
  • 切断されているかもしれない受信された符号ワードを復号化する復号器に、情報ワードの少なくとも1つの情報記号が推測的に既知である場合に、強化された誤り訂正能力を提供するために、アドレス記号を有するアドレスワードを、符号の符号ワードに符号化する方法であって、当該方法が、
    − 互いに近いアドレスを有するアドレスワードが複数の情報記号を共有するように、前記アドレスワードを情報ワードに符号化するステップと、
    − 当該符号の少なくとも1つの部分符号の最小ハミング距離が当該符号の最小ハミング距離より大きく、かつ、当該少なくとも1つの推測的に既知の情報記号に対応する少なくとも1行を当該生成行列から省略することによって、当該部分符号の部分符号生成行列が当該符号の当該生成行列から導かれるように、選択された、生成行列を使用して、当該情報ワードを符号ワードに符号化するステップと、
    を有する、方法。
  • 前記アドレスワードが、前記アドレスが増加する場合に少なくとも2つの情報記号の一定のセットのうち最大で1つの情報記号が変わるように、情報ワードに符号化される、請求項1による方法。
  • 多数のアドレスワードが、アドレスワードのアドレス記号を前記それぞれの前のアドレス記号の最下位ビットのビット値が1であるときに反転することによって、情報ワードに符号化される、請求項2による方法。
  • アドレスワードの前記アドレス記号が、アドレス記号のすべてのビットと前記それぞれの前のアドレス記号の最下位ビットの間の排他的論理和の結果を計算することによって、反転される、請求項3による方法。
  • k個の情報記号(m 0, , ..., m k−1 )を有する前記情報ワード(m)が、GF(q)上の[n,k,n−k+1]リードソロモン符号の符号ワード(c)に符号化され、当該符号化が、
    a)親の生成多項式(g (p) (x))
    を定義するステップであって、この式において、αは、最大n次のGF(q)の0でない要素であり、
    は、k/2の切り上げを示し、すなわちkが偶数の場合は
    であり、kが奇数の場合は
    である、ステップと、
    b)0≦i≦k−2に対する成分生成多項式(g (i) )を、
    によって定義するステップであって、この式において、z = α n−k+i/2 (i が偶数の場合)、z = α −(i+1)/2 (iが奇数の場合)に対して、
    かつ
    が成り立つ、ステップと、
    c)前記符号ワード多項式(c(x))を、式
    によって計算するステップであって、この式において、当該符号ワード多項式c(x)の前記係数が、前記符号(C)における前記符号ワード(c)を形成する、ステップと、
    を有する、請求項1による方法。
  • 当該方法が、DVR(ディジタルビデオレコーディング)において使用されるアドレスワードを符号化するために、特にウォブルアドレスのアドレスワードを符号化するために使用される、請求項1による方法。
  • 9つの情報記号(m 0, , . . . , m )を有する前記情報ワード(m)が、GF(q)上の[15, 9, 7]リードソロモン符号の符号ワード(c)に符号化され、当該符号化が、
    a)親の生成多項式(g (p) (x))
    を定義するステップであって、この式において、αは、最大n次のGF(q)の0でない要素である、ステップと、
    b)0≦i≦7に対する成分生成多項式(g (i) )を、
    によって定義するステップであって、この式において、z =α i/2+6 (iが偶数でありかつ0≦i≦6の場合)
    =α (i+1)/2 (iが奇数でありかつ1≦i≦7の場合)
    に対して、
    かつ
    が成り立つ、ステップと、
    c)前記符号ワード多項式(c(x))を、式
    によって計算するステップであって、この式において、当該符号ワード多項式c(x)の前記係数が、前記符号(C)における前記符号ワード(c)を形成する、ステップと、
    を有する、請求項6による方法。
  • 符号の切断されているかもしれない符号ワードを、アドレス記号を有するアドレスワードに復号化する方法であって、当該アドレスワードが、生成行列を使用して当該符号の符号ワードに符号化されていて、かつ、少なくとも1つの情報記号が復号器に推測的に既知である場合に強化された誤り訂正能力が当該符号に提供される、方法において、当該アドレスワードが、請求項1による方法を使用して当該符号ワードに符号化されていることと、当該切断されているかもしれない符号ワードに含まれる当該少なくとも1つの推測的に既知の情報記号の貢献分が、強化された誤り訂正能力を使用して当該切断されているかもしれない符号ワードを復号化するときに考慮されることとを特徴とする、方法。
  • 請求項8による方法であって、
    a)前記切断されているかもしれない符号ワードを中間符号ワードに復号化するステップと、
    b)当該中間符号ワードを情報ワードに復号化するステップと、
    c)当該情報ワードをアドレスワードに復号化するステップと、
    を有する、方法。
  • 当該情報ワードが、情報ワードの情報記号を前記それぞれの前の情報記号の最下位ビットのビット値が1である場合に反転することによって、アドレスワード(に復号化される、請求項9による方法。
  • 切断されているかもしれない受信された符号ワードを復号化する復号器に、情報ワードの少なくとも1つの情報記号が推測的に既知である場合に、強化された誤り訂正能力を提供するために、アドレス記号を有するアドレスワードを符号の符号ワードに符号化するための装置であって、当該装置が、当該アドレスワードを、請求項1による方法を使用して当該符号ワードに符号化するための手段を有する、装置。
  • 符号の切断されているかもしれない符号ワードを、アドレス記号を有するアドレスワードに復号化するための装置であって、当該アドレスワードが、生成行列を使用して当該符号の符号ワードに符号化されていて、かつ、復号化の前に少なくとも1つの情報記号が推測的に既知である場合に強化された誤り訂正能力が当該符号に提供される、装置において、当該アドレスワードが、請求項1による方法を使用して当該符号ワードに符号化されていることと、当該切断されているかもしれない符号ワードに含まれる当該少なくとも1つの推測的に既知の情報記号(の貢献分が、強化された誤り訂正能力を使用して当該切断されているかもしれない符号ワードを復号化するときに考慮されることとを特徴とする、装置。
  • 請求項1および/または9の方法をコンピュータに実行させるためのプログラムコード手段を有する、コンピュータプログラム製品。
  • ユーザデータを記録するためのデータキャリア、特にDVRの規格に従って使用される光学データキャリアであって、当該データキャリアが、請求項1による方法によって符号化された格納されたシステムデータ項目を有する、データキャリア。
  • 当該システムデータ項目が、当該データキャリア上の位置を見つけるために使用されるアドレスデータおよび/またはタイミングデータを有する、請求項14によるデータキャリア。
  • ユーザデータを伝送するための信号であって、当該信号が、請求項1による方法によって符号化されたシステムデータ項目を含む、信号。
  • 说明书全文

    【発明が属する技術分野】
    【0001】
    本発明は、切断されているかもしれない(possibly mutilated)受信された符号ワードを復号化する復号器に、情報ワードの少なくとも1つの情報記号が推測的に既知である場合に、強化された誤り訂正能を提供するために、アドレス記号を有するアドレスワードを、符号の符号ワードに符号化する方法に関する。 本発明は、さらに、符号が切断されているかもしれない符号ワードをアドレスワードに復号化する方法にも関する。 さらに、本発明は、情報ワードを符号化するための対応する装置と、切断されているかもしれない符号ワードを復号化するための対応する装置と、これらの方法を実施するコンピュータプログラムと、ユーザデータを記録するためのデータキャリアと、ユーザデータを伝送するための信号とに、関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    ヨーロッパ特許出願EP 01 201 841.2(PHNL 10331)には、情報記号のいくつかが復号器に既知である場合に、誤り訂正符号の誤り訂正能力を強化することができる方法が説明されている。 この文書の内容は、本文書に参考文献として組み込まれている。 この方法は、光学メディア上のアドレス検索の分野に適用できる。 光学メディアのセクタアドレスは、誤り訂正符号によって保護されるヘッダの一部である。 多くの情況においては、現在のセクタのヘッダ情報の多くは、前に読み取られたセクタと目次から、または読み取りまたは書き込みヘッドがおよそ到達する位置の知識から推測できる。
    【0003】
    ヨーロッパ特許出願EP 01 201 841.2(PHNL 10331)に説明されている方法には、次の問題点がある。 連続するセクタのアドレスは、連続する整数の2進表現であるとする。 単純な例、として8ビットのアドレスについて考察するなら、アドレスが01111111のセクタのあとに、アドレスが10000000のセクタが続く。 読み取りまたは書き込みヘッドが、アドレス01111111のセクタに到達する必要がある場合には、到達の誤差が1セクタに限定されていても、アドレスの1ビットも復号器に既知とならず、ヨーロッパ特許出願EP 01 201 841.2(PHNL 10331)に説明されている方法は適用できない。
    【0004】
    【課題を解決するための手段】
    従って、本発明の目的は、復号化の前にいくつかの情報記号が復号器に既知である場合に、誤り訂正能力が強化される符号を設計することである。 本発明のさらなる目的は、連続するセクタアドレスの多数またはすべてのビットが変わる場所においても、読み取りまたは書き込みヘッドのおよその到達場所の知識を利用することである。 本発明のさらなる目的は、アドレスワードを符号ワードに符号化する方法と、このような符号化の方法によって符号化された切断されているかもしれない符号ワードを復号化する方法とを提供することである。 さらに、対応する装置を提供する。
    【0005】
    これらの目的は、請求項1の符号化の方法によって達成される。 この方法によると、互いに近いアドレスを有するアドレスワードが複数の情報記号を共有するように、アドレスワードが情報ワードに符号化され、次いで、当該符号の少なくとも1つの部分符号の最小ハミング距離が当該符号の最小ハミング距離より大きく、かつ、当該少なくとも1つの推測的に既知の情報記号に対応する少なくとも1行を当該生成行列から省略することによって、当該部分符号の部分符号生成行列が当該符号の当該生成行列から導かれるように、選択された生成行列を使用して、この情報ワードが、符号ワードに符号化される。 これらの目的は、さらに、請求項8に請求される復号化の方法によって達成される。
    【0006】
    本発明によると、アドレスワードは、前処理され、情報ワードにマッピングされる。 従って、このような前処理に従ってアドレスワードがマッピングされる情報ワードには、上述されている状況、すなわちアドレスが増加する場合に複数の最上位記号が変わる状況は起こらない。
    【0007】
    さらに、本発明によると、情報ワードから符号ワードへのマッピングは、情報ワードのいくつかの情報記号が復号器に既知である場合に、有効なハミング距離が向上するものである。 しかしながら、復号器に既知となる記号が実際にどれであるかについては、符号器には知らされていないものと想定される。 有効なハミング距離のこのような向上を得るため、特定の事前定義された(すなわち事前に選択される)生成行列が使用される。 この事前定義された生成行列は、符号化と復号化に使用され、すなわち、この行列を標準の生成行列として使用する必要がある。 言い換えれば、生成行列は、部分符号の最小ハミング距離が完全な符号の最小ハミング距離よりも大きくなるように選択される。
    【0008】
    情報ワードを符号ワードに符号化するために生成行列を使用するというコンセプトは、広く使用され、例えばRichard E. Blahut氏の「Theory and Practice of Error−Control Codes(誤り制御符号の理論と実際)」(Addison Wesley、1984年5月、第3.2節)から公知である。 このような生成行列は、特に、CDオーディオ規格などの規格に使用されかつ記載されている。
    【0009】
    この事前定義された生成行列を使用すると、アドレス情報をより高い信頼性で保護できる。 データキャリア(例、ディスク)上の特定のアドレスにアクセスする新しいコマンドが与えられる場合に、アドレス情報の一部(例、最上位ビット)がすでに復号器に既知であれば、アドレス検索の信頼性がより高くなり、このことは、特に書き込み時に重要である。 その場合、復号器は、最小ハミング距離が増加した部分符号を有効に利用できる。 しかしながら、情報記号が復号器に推測的に既知でない場合にも、検索された符号ワードを通常に復号化することができ、その場合には、本発明によって使用される符号のハミング距離は、既知の符号のハミング距離と同じになる、すなわち、復号化するときに、最小ハミング距離がより大きい部分符号を使用することはできない。
    【0010】
    切断されているかもしれない符号ワードを、例えば、データキャリアから読み取ることによって受信するとき、少なくとも1つの情報記号(例、読み取りアドレスの最上位ビット)が復号器に推測的に既知である場合には、復号器は、最初に、切断されているかもしれない符号ワードを標準のリード−ソロモン(RS)復号器を使用して中間符号ワードに復号化する。 次いで、この中間符号ワードが後処理される、すなわち情報ワードに復号化される。
    【0011】
    望ましい実施例、においては、この後処理には、シンドローム計算が含まれる。 これにより、中間符号ワードが情報記号に対応する0において評価され、情報記号が得られる。 最後に、アドレスワードを情報ワードに符号化するために使用された方法に対応する方法によって、この情報ワードからアドレスワードが得られる。
    【0012】
    符号化時のアドレス前処理に起因して、アドレスが増加する場合には、情報記号の1つのみが変わる。 例えば、ディスクの内側から外側にジャンプするときに、情報記号は一度に1つのみ変わる。 従って、ジャンプの精度が、実際の到達場所のアドレスが目標の到達場所のアドレスから最大でkだけ異なる程度である場合、ディスク上の各ジャンプ時に少なくともk−1個の情報記号が既知となる。
    【0013】
    上述されているように生成行列を選択すると、復号化の前にいくつかの情報記号が復号器に既知である場合に、誤り訂正能力を強化できる。 強化のレベルは、復号器に既知である情報記号のタイプと数によって異なることがある。
    【0014】
    本発明の望ましい実施例、は、従属請求項に定義されている。 本発明の1つの観点においては、アドレスワードは、グレイ符号を適用することによって情報ワードに符号化される。 従って、アドレスワードが増加すると、1つの情報記号のみが変わる、すなわち、連続するアドレスワードに対応する情報ワードは1つの情報記号が異なる。 次元mのq−aryグレイ符号は、2つの隣接するワードのハミング距離が必ず1である、q 個のq−ary長mの文字列のシーケンスである。
    【0015】
    本発明によると、アドレスワードから情報ワードへの符号化は、前記それぞれの前のアドレス記号の最下位ビットのビット値が1である場合に、アドレスワードのアドレス記号を反転することによって行われることが望ましい。 これは、多数のアドレスワードについて行われる。 本発明の特定の実施例、においては、アドレスワードのアドレス記号は、アドレス記号のすべてのビットと前記それぞれの前のアドレス記号の最下位ビットの間の排他的論理和の結果を計算することによって反転される。 すなわち、アドレス記号のすべてのビットが個別にXORゲートに入力され、このXORゲートに、前のアドレス記号の最下位ビットが第二入力として送られる。 しかしながら、留意すべき点として、アドレス記号のいくつかは変更されずに情報記号となることもあり、この変更されない記号は補助記号として使用される。
    【0016】
    情報ワードを符号ワードに符号化するステップの望ましい実施例、は、請求項5と7に定義されている。 切断されているかもしれない符号ワードの復号化の方法と、その具体的な実施例、は、請求項8〜10に定義されている。
    【0017】
    本発明の有利な用途は、特に光学メディア上のアドレス検索の分野にある。 本発明を使用すると、アドレス検索の安全性と精度を高める、より高い誤り訂正能力によって、アドレスまたはタイミング情報を保護できる。 本発明は、さらに、例えば通信ネットワークまたはインターネットなどの伝送回線を通じて伝送されるシリアルデータストリームにおけるアドレス情報の保護にも使用できる。 一般に、本発明は、情報の一部が復号器に推測的に既知である場合に、公知の符号と比較して向上した誤り訂正能力を有する符号によって情報を保護するために使用できる。
    【0018】
    本発明による、情報ワードを符号化するための装置と、切断されているかもしれない符号ワードを復号化するための装置は、請求項11と12に定義されている。 これらの装置は、さらに発展させることができ、請求項1による符号化の方法を参照して前述されている実施例、と類似する実施例、を持つことができると理解されるものとする。
    【0019】
    本発明による方法のいずれかまたはすべてを実施するための、本発明によるコンピュータプログラムは、請求項13に定義されている。
    【0020】
    本発明によるデータキャリアは、請求項14と15に定義されている。 このようなデータキャリアは、望ましくは、オーディオデータ、ビデオデータ、またはソフトウェアデータを格納するために使用され、記録可能タイプまたは書き換え可能タイプの、特にCDまたはDVDなどの光学記録担体でよい。 本発明の1つの特定の用途は、光学的な記録の分野、特にDVR(ディジタルビデオレコーディング)の規格において提案されている記録と、望ましくはDVRにおけるウォブル・アドレスの符号化の分野にある。 一般に、このようなデータキャリアには、システムデータ項目、特にアドレスデータ、タイミングデータ、またはポジションデータのシステムデータ項目が含まれ、これらは、データキャリアの製造現場においてすでにデータキャリアに記録され、ユーザデータを記録するための空のデータキャリアを購入した時点ですでに存在する。 従って、本発明は、このシステムデータ項目を符号化するために使用できる。 しかしながら、本発明は、ユーザデータを符号化するために使用することもできる。
    【0021】
    さらに、ユーザデータを伝送するための信号であって、当該信号が、本発明による方法によって符号化されたシステムデータ項目(例、位置データ、アドレスデータ、またはタイミングデータ)を含む、信号が、請求項16に定義されている。
    【0022】
    以下に、図面を参照しながら本発明についてさらに詳細に説明する。
    【0023】
    【発明を実施するための形態】
    図1は、[n, k]ブロック符号(例、リードソロモン符号)の符号ワードcの代表的な方式を示す。 符号ワードには、k個の情報記号を有する情報ワードmと、この情報ワードmを符号ワードcに符号化するときに生成されたn−k個のパリティ記号を有するパリティワードpとが含まれる。
    【0024】
    図2は、符号化と復号化を使用する代表的なシステムのブロック図を示す。 この図において、(例、マスターテープまたはマスターディスクに記録された)データ源1から入力されるユーザデータ(例、オーディオデータまたはビデオデータ)は、符号化された後、データキャリア(例、ディスク)に格納されるか、または伝送チャネル(例、インターネット)を通じて伝送され、その後、再び復号化され、(例、データを再生するために)データシンク9に転送される。
    【0025】
    図から明らかなように、データ源1のユーザデータは、最初にソース符号器2によって符号化され、次にECC符号器3によって誤り訂正符号化が行われ、次に変調器4(例、EFM変調器)によって変調された後、この符号化されたユーザデータ(符号ワード)はチャネル5に送られる。 このチャネル5において、符号ワードに誤りが発生することがある。 この図におけるチャネル5は、伝送チャネルのみならず、後から再生するためにデータキャリア上に格納されている符号化されたデータなど、広く解釈するものとする。
    【0026】
    データの再生を目的とするときには、符号化されたデータは、最初に復調器6(例、EFM復調器)によって復調し、次にECC復号器7によって誤り訂正復号化を行い、ソース復号器8によってソース復号化を行う必要がある。 最後に、復号化されたユーザデータをシンク9(例、ユーザデータを再生するためのプレーヤーデバイス)に入力できる。
    【0027】
    しかしながら、このような一般的なシステムは、ユーザデータの符号化と復号化に使用されるのみならず、管理データ、特にアドレスデータなどあらゆる種類のデータにも使用されることがある。 このようなアドレスデータは、データキャリア上の特定の位置、またはユーザデータのデータストリームにおける特定の位置を見つけるのに使用される。 記録可能または書き換え可能なディスクにおいては、このようなアドレスデータは、一般に、ユーザデータが記録される前に空のディスク上にあらかじめ記録される。
    【0028】
    本発明は、データの符号化と復号化について言及する。 本発明においては、特定の所定の生成行列が使用され、この行列の選択も、本発明による方法によって言及される。 本発明の1つの特定の用途は、光学記録担体上に使用されるアドレスのアドレス検索の分野にある。
    【0029】
    図3は、本発明によって情報ワードmを符号化するための装置の実施例、を示す。 この実施例、においては、符号化装置10は、一定数の情報記号m , m , . . . , m を有する情報ワードmを符号Cの1つ以上の符号ワードcに符号化するための符号化ユニット11を有する。 改良された誤り訂正能力を達成するため、情報ワードmを符号化するために特定の事前定義された生成行列Gが使用される。 この生成行列Gは、選択ユニット12によっていったん選択されかつ定義された後、符号化装置10と復号化装置とに供給されるか、または望ましくは、連続的に使用できるように符号化装置10と復号化装置に格納される。
    【0030】
    生成行列Gを使用することにより、情報ワードmは、符号化ユニット11によって符号ワードcに符号化される。 これらの符号ワードcは、符号ワードcを光学記録担体14(例、CDまたはDVD)に記録する書き込みユニット13に送ることができる。
    【0031】
    本発明の一例、として、特に生成行列Gの望ましい選択について、さらに詳細に説明する。 以下の例、は、g(x) = x + x + 1によって生成される[7, 4, 3]2進ハミング符号Cに基づく。 最初に、この符号の「普通の」公知の使用について説明した後、本発明によるこの符号の使用について説明する。
    【0032】
    通常、この符号Cは、系統的な形式で使用され、次に示す4(一般にk)行、7(一般にn)列の生成行列に対応する。

    情報ワードm = (m

    , m

    , m

    , m

    )は、符号ワードc = m・G

    sysにマッピングされる。 i番目の情報記号m

    が復号化の前に復号器に既知である場合、復号器は、受信されるワードrへのm

    の貢献分を復号化の前に減算することができる。 すなわち、復号器は、残りの受信ワードr − m

    ・G

    sys

    を(G

    sys

    はG

    sysのi番目の行を示す)符号に復号化し、この符号においては、生成行列G

    sysからi番目の行が取り除かれている。 最大3つの情報ビットが既知であっても、未知の情報ビットに対する訂正能力が大きく変化することはなく、なぜなら、G

    sysの最大で3行を削除することによって得られる符号Cの部分符号C'のほとんどすべては、そのハミング距離が3のままであるためである。 情報ビットm

    、m

    、およびm

    が既知である場合のみ、m

    を検索するためのハミング距離が4に増加する。


    【0033】


    本発明によると、同じ符号Cのための別の生成行列G

    idは、次のように与えられる。


    【0034】


    この(非系統的な)の生成行列G

    idが符号Cの符号化に使用される場合、図4に示されている、情報が与えられる復号器は、特定の情報ビットまたは情報記号(1つの情報記号は複数のビットを有することがある)が既知である場合に、符号Cのより有利な部分符号C'に復号化することができる。 例えば、復号器に最初の情報ビットm

    が既知である場合、復号器は、G

    idの最後の3行g

    、g

    、g

    によって生成される部分符号C'を使用でき、この部分符号は[7, 3, 4]単純符号(simplex code)に対応する。 別の例、として、最後の3つのビットm

    , m

    , m

    が復号器に既知である場合には、復号器は、G

    idの第一行によって生成される部分符号([7, 1, 7]繰り返し符号(repetition code)に対応する)を利用でき、従って、3つのビット誤りが存在するときにも復号器はm

    を高い信頼性で復元できる。


    【0035】


    読み取られた切断されているかもしれない符号ワードrを復号化するための装置が、図4に示されている。 この図において、復号化装置20は、読み取りユニット21によってデータキャリア14から読み取られた切断されているかもしれない符号ワードrを受信する。 いま、符号ワードcに符号化された情報ワードmが4つの情報記号m

    , m

    , m

    , m

    を有することと、さらに、復号化するための装置20が推測的に3つの情報記号m

    , m

    , m

    を認識していると想定する。 第一ステップにおいて、既知の情報記号m

    , m

    , m

    が、生成行列Gを使用して符号化ユニット22によって符号化される。 この生成行列Gは、復号化装置20の中の格納ユニット23に格納されていて、かつ、データキャリア14に格納されかつ切断されているかもしれない符号ワードrとして読み取られた符号ワードcを符号化するためにすでに使用された行列である。 このような符号化に対して、符号化ユニット22は、既知の情報記号m

    , m

    , m

    に対応する生成行列Gの行を使用する。


    【0036】


    次のステップにおいては、このような符号化の結果、すなわち既知の情報記号m

    , m

    , m

    と、生成行列G

    idのこれらに対応する行g

    , g

    , g

    の積が、加算ユニット24によって加えられ、中間ワードsが得られる。 この中間ワードsは、減算ユニット25において、読み取られた符号ワードrから減算され、この減算の結果が、復号化ユニット26に送られる。 復号化ユニット26においては、部分符号生成行列G'を使用することによって生成される部分符号C'が復号化される。 この部分符号生成行列G'は、形成手段27において、既知の情報記号m

    , m

    , m

    に対応する行すべてを生成行列Gから省略することによって、すなわちこの例においてはg

    , g

    , g

    を省略することによって、生成行列Gから導かれる。 このため、この例、においては、部分符号生成行列G'には、生成行列Gの第一行g

    のみが含まれる。 この結果として、未知の情報記号m

    を復元でき、従って最終的に完全な情報ワードmが既知となる。 従って、一般に、切断されているかもしれない符号ワードに含まれている推測的に既知の情報記号の貢献分が、その切断されているかもしれない符号ワードから減算され、この減算の結果が復号化される。


    【0037】


    次に、復号化の方法を一例、としてさらに詳細に説明する。 符号Cの1つ以上の符号ワードcは、次式によって与えられるものとする。


    c = m・G = (m

    ) (g

    = m

    + m

    + m

    + m


    【0038】


    一般に、生成行列Gは、k行、n列を有し、情報ワードmは、k列を有し、符号ワードcは、n列を有する。


    【0039】


    いま、情報記号m

    , m

    , m

    が復号器に推測的に既知であり、読み取られた符号ワードrが、格納されている符号ワードcと追加の雑音nの合計によって与えられると想定すると、最初に中間ワードsが、次のように計算される。


    s = m

    + m

    + m


    【0040】


    その後、読み取られた切断されているかもしれない符号ワードrと中間ワードsの間の差が、次のように計算される。


    r − s = c + n − s = m

    + n


    【0041】


    この場合に、情報記号m

    が1ビットを有し、かつ生成行列Gの行g

    が一定であり、かつ雑音nが未知である場合には、情報記号m

    は0または1のいずれかである。 次に、本発明によって選択される先に示した生成行列G

    idを使用すると、g

    は(1 1 1 1 1 1 1)として与えられ、従って、m1 g1は(0 0 0 0 0 0 0)または(1 1 1 1 1 1 1)のいずれかである。 前述されているm

    + nの計算の結果が、例えば(0 0 1 0 0 1 1)であるなら、m

    が(0 0 0 0 0 0 0)として与えられ、この結果としてm

    のビット値は0である確率が高くなる。 この例、から明らかであるように、読み取られた符号ワード内に3つのビット誤りがある、すなわち残りの部分符号C'のハミング距離が7であるにも関わらず、情報記号m

    を求めることができる。


    【0042】


    すでに説明したように、本発明は、光学記録担体上で使用されるアドレスを保護するために使用できる。 しかしながら、本発明は、伝送回線を通じて伝送されることもある任意のシリアルデータストリームにおけるアドレスを保護するためにも使用できる。 一般には、本発明は、情報ワードが符号に符号化され、かつ、少なくとも1つの情報記号が復号器に推測的に既知となる場合に、改良された誤り訂正能力が達成される用途に適用できる。


    【0043】


    次に、符号パンクチャリング(code puncturing)に基づく本発明の実施例、について、図5と図6を参照しながら説明する。 図5は、情報ワードmを符号ワードcに符号化する方法を図示し、図6は、切断されているかもしれない符号ワードrを情報ワードmに復号化する方法を図示する。


    【0044】


    図5に示されているように、k個の情報記号を有する情報ワードmは、中間生成行列G''を使用して符号化装置40の符号化ユニット41によって符号化される。 この中間生成行列G''は、選択ユニット42によって選択された生成行列Gから導かれる。 中間生成行列G''は、生成行列Gよりも少なくとも1列多く有することにおいて、生成行列Gよりも大きい。 一般に、生成行列Gは、k行n列を有するのに対し、中間生成行列G''は、k行n+k列を有し、このうちk列は、相互に異なる位置において1つの0でないエントリを持つ。 情報ワードmを符号化するのにこの中間生成行列G''を使用すると、k+n個の記号を有する中間符号ワードtが得られる。 この中間符号ワードtから、この中間符号ワードtの多数の記号を省略することによって、符号ワード生成ユニット44から符号ワードcが得られる。 このとき、省略する記号の数は、中間生成行列G''と生成行列Gの数の差に一致する。 従って、得られる符号ワードcは、n個の記号を有する。 しかしながら、留意すべき点として、符号化装置において符号化のためにG''の代わりにGを直接使用することもできる。


    【0045】


    図6に示されているように、復号化時には、n個の記号を有する切断されているかもしれない符号ワードrが復号器によって受信される。 第1ステップにおいて、受信されたワードrは、拡張ユニット50によって第一疑似符号ワードr'に拡張される。 この拡張においては、符号器においてすでに使用された中間生成行列G''が使用されて、疑似符号ワードr'の長さが求められる。 すなわち、疑似符号ワードr'の記号の数は、中間生成行列G''の列の数に一致し、すなわち、疑似符号ワードr'は、受信されたワードrのn個の記号にk個の消去要素(erasure)が加えられることにより得られる。 符号化するためにG''の代わりにGを直接使用した場合には、疑似符号ワードr'は、k個の消去要素が追加される受信されたワードrのn個の記号に等しい。


    【0046】


    その後、置換ユニット51において、推測的に既知の情報記号(例、m

    , m

    , m

    )が、疑似符号ワードr'の中の、この推測的に既知の情報記号の位置に対応する消去要素の位置において置き換わる。 すなわち、消去要素1、5、および6が、推測的に既知の情報記号m

    , m

    , m

    に置き換わる。 これにより得られた第二疑似符号ワードr''が、次いで復号器ユニット52に入力される。 この復号器ユニット52は、望ましくは、公知の誤り/消去要素復号器であり、中間生成行列G''を使用することにより第二疑似符号ワードr''をk個の記号を有する情報ワードmに復号化する。


    【0047】


    本発明のこの実施例、によると、本発明の他の実施例、と比べて、より大きい中間生成行列G''が使用される。 しかしながら、この実施例、の利点は、情報記号が連続する順序で推測的に既知となる必要がなく、1つ以上の情報記号が推測的に既知になると、情報ワードにおけるそれらの位置には関係なく、情報記号が推測的に既知とならない場合に使用される符号と比較して、一般に最小ハミング距離が向上する。


    【0048】


    次に、符号パンクチャリングに基づく実施例、について、別の観点から説明する。 いま、次のように定義される、ガロア体GF (8)上の[8, 3, 6]拡張リード−ソロモン符号Cを考える。 ベクトルc = (c

    −1 , c

    , c

    …, c

    )は、次の場合に限りCに含まれる。


    式中、αは、α

    = 1 + αを満たすGF(8)の要素である。


    次の中間生成行列G''によって符号Cが生成されることが理解できる。


    この中間生成行列G''の右側の5列は、生成行列Gとして使用される。 すなわち、生成行列Gは、次のとおりである。


    【0049】


    この生成行列Gによって生成される符号は、最小ハミング距離が3である。 j個の情報記号が既知であると、最小ハミング距離が3から3+jに増加する。


    【0050】


    本発明による符号化/復号化方式の別の実施例のブロック図が、図7に示されている。 この実施例、においては、k個のアドレス記号a

    , a

    , …, a

    k−1を有するアドレスワードaが、アドレス前処理ユニット61とRS符号器62とを有する符号器60に送られる。 アドレス前処理ユニット61によって、アドレスワードaは、アドレスが増加するときに一度に1つのみの情報記号が変わるように、k個の情報記号m

    , m

    , …, m

    k−1を有する情報ワードmに符号化される。 これは、グレイ符号を適用することによって、望ましくは、情報記号a

    を前の記号a

    i−1の最下位ビットのビット値が1であるときに反転することによって、達成される。


    【0051】


    アドレス前処理ユニット61の実施例が、図8に示されている。 図から明らかなように、この実施例、においては、アドレス記号a

    , a

    , …, a

    が、情報記号m

    , m

    , …, m

    にマッピングされる。 この特定の例、においては、各アドレス記号a

    は、4つのアドレスビットa

    i0 , a

    i1 , a

    i2 , a

    i3を有する。


    【0052】


    同様に、各情報記号m

    は、4つの情報ビットを有する。 第一アドレス記号a

    のアドレスビットa

    01 , …, a

    03は、第一情報記号m

    の情報ビットに直接マッピングされる。 これに対して、連続するアドレス記号a

    , …, a

    それぞれのアドレスビットは、XORゲート70に個別に入力され、このXORゲート70には、前のアドレス記号の最下位ビットが第二入力として送られる。 例えば、第二情報記号m

    の最上位情報ビットm

    13は、第二アドレス記号a

    の最上位ビットa

    13と第一アドレス記号a

    の最下位ビットa

    00の排他的論理和の結果である。


    【0053】


    アドレスワードaがk=9個のアドレス記号を有し、かつ情報ワードmがk=9個の情報記号を有する特定の用途においては、最上位アドレス記号a

    と3つの補助アドレス記号 a

    , a

    , a

    (図には示されていない)は、変化しない、すなわちm

    =a

    、m

    =a

    、m

    =a

    、m

    =a

    であるのに対し、他のアドレス記号は、図8に示されているように情報記号にマッピングされる。


    【0054】


    情報ワードmは、その後、図7に示されているRS符号化ユニット62によって符号ワードcに符号化される。 符号化ユニット62として、前述されている符号器を使用できる。 しかしながら、符号化ユニット62を少し変更することもできる。


    【0055】


    k個の情報記号m

    , m

    , …, m

    k−1を有する情報ワードmを、GF(q)上の[n,k,n−k+1]リードソロモン符号の符号ワードcに符号化するための符号器を実施するための一般的な定義を以下に示す。


    親の生成多項式g

    (p) (x)は、次式によって与えられる。


    式中、αは、最大n次のGF(q)の0でない要素であり、


    は、k/2の切り上げを示し、すなわちkが偶数の場合は


    であり、kが奇数の場合は


    である。


    【0056】


    0≦I≦k−2に対する成分生成多項式g

    (i)は、次式によって定義される。


    このとき、


    かつz

    = α

    n−k+i/2 (iが偶数の場合)、z

    = α

    −(i+1)/2 (iが奇数の場合)に対して、


    かつ、


    が成り立つ。


    前記符号ワード多項式c(x)は、次式によって計算できる。


    この式において、当該符号ワード多項式c(x)の係数は、前記符号Cにおける前記符号ワードcを形成する。


    【0057】


    特定の用途として、本発明は、DVR(ディジタルビデオレコーディング)において使用されるアドレスワードを符号化するために、特にDVRにおいて使用されるウォブルアドレスのアドレスワードを符号化するために使用される。 RS符号化ユニット62は、記号が4ビットである非系統的な[15,9,7]リードソロモン符号を使用する。 9つの情報記号m

    , …, m

    は、以下のように符号ワードc(x)に符号化される。


    最初に、親の生成多項式g

    (p) (x)が、次のように定義される。


    【0058】


    各情報記号m

    に対して、親の生成多項式g

    (p) (x)から導かれる生成多項式g

    (i) (x)が定義される。 この生成多項式g

    (i) (x)は、親の生成多項式から0の1つを取り除き、その結果を、g

    (i) (z

    ) =1となるように正規化することによって導かれる。 取り除く0のz

    は、次式によって与えられる。


    =α

    i/2+6 (iが偶数であり、かつ0≦i≦6の場合)


    =α

    −(i+1)/2 (iが奇数であり、かつ1≦i≦7の場合)


    次に、0≦I≦7について生成多項式が次式によって計算される。


    このとき、式


    かつ、


    が成り立つ。


    【0059】


    生成多項式と親の生成多項式を使用することにより、符号ワードc(x)を次式によって計算できる。


    式中、符号ワード多項式c(x)の係数は、符号Cにおける符号ワードcを形成する。 αは、原始多項式P(x) = x

    +x+1の原始根0010である。 符号ワードの記号c

    14が、ディスク63に最初に記録され、符号ワードの記号c

    , …, c

    のすべてのビットが記録の前に反転される。


    【0060】


    本発明の特定の用途においては、アドレスは、長さ15、最小ハミング距離d=7のRS符号を使用して符号化される。 一般に、k個の0が連続する0でない符号ワードcは、少なくともk+1の重みを有する、すなわち、少なくともk+1個の位置に0でない記号を有する。 2つの符号ワードの間の差も符号ワードであるため、2つの符号ワードは、少なくともk+1個の位置において異なる、すなわち、2つの任意の符号ワードの間の最小ハミング距離はk+1である。 本発明に従って使用される符号においては、すべての符号ワードはα

    , …, α

    において0を有し、この結果として、最小ハミング距離d=7である。 2つの情報ワードmが共通の情報記号m

    を有する場合、対応する符号ワードの差ベクトルは、余分な0を1つ有する。 この0が既存の一連の0を拡張する場合には、m

    が共通であるすべての符号ワードの間の最小ハミング距離は8になる。 言い換えれば、情報記号が事前に既知であると、符号のハミング距離を増加させることができる。


    【0061】


    各情報記号m

    は、親の生成多項式g

    (p) (x)における0に対応する。 次の表は、各情報記号の対応する0因数を示す。


    【0062】


    留意すべき点として、情報記号m

    には対応する0がない。 1つの情報記号が既知であり、かつその対応する0が既存の一連の0を拡張する場合、ハミング距離が増加する。 例えば、m

    またはm

    が既知である場合、ハミング距離はd=8になる。 (m

    とm

    )または(m

    とm

    )または(m

    とm

    )が既知である場合には、ハミング距離はd=9になる。


    【0063】


    このECC方式の復号方法は、通常の(系統的な)RS符号が使用される状況とほぼ同じである。 切断されているかもしれない符号ワードrがデータキャリア63から読み取られると(または伝送回線を介して受信されると)、その符号ワードは、最初に標準のRS復号器64(説明されている用途においてはハミング距離が7である符号用)によって復号化される。 この特定の復号化方法においては、既知であるいくつかの情報記号は、復号化の後に追加チェックとして(暗黙的に)使用されるのみである。 前述されているように、この知識なしに訂正できる誤りよりも多くの誤りの訂正を試みることによって、この知識を使用することも可能である。


    【0064】


    次に、得られた中間符号ワードr'は、RS後処理ユニット66とアドレス後処理ユニット67とを有する後処理ユニット65に入力される。 RS後処理ユニット66において、情報記号に対応する0における中間符号ワードr'を評価することによって、すなわちシンドローム計算によって、情報記号m

    を得ることができる。


    【0065】


    最後の情報記号(説明されている例においてはm

    )は、系統的な記号であり、r'の最上位記号(この例においてはr'

    14 )をコピーすることによって、中間符号ワードから直接得ることができる。


    【0066】


    その後、アドレス後処理ユニット67において、図9に示されている回路を使用して情報記号mからアドレスワードaを得ることができる。 この回路は、アドレスワードを前処理するために必要な構造、すなわち図8に示されている前処理ユニット61に極めて類似している。


    【0067】


    上記に説明したECC方式を使用する利点は、アドレスの一部が復号化の前に既知である場合に、符号の距離を増加させることができることである。 しかしながら、この事前の知識を実際に使用するのは駆動オプションである。 この知識が得られていない場合、このステップは省略することができ、その場合、中間符号ワードからアドレスを計算するための後処理を伴う通常の復号化手順となる。


    【0068】


    情報ワードの記号のいくつかが復号化の前に既知であるとき、RS符号の余分な距離を利用できる。 アクセス時の駆動装置のジャンプの精度が既知であるとき、目標位置の最上位アドレス記号が既知となる。 この情報は、復号化に使用できる。 しかしながら、これらの記号の1つが変化して、とりうる値が2つある領域がある。 さらには、1つ以上の最上位ビットが変わる位置の近くに読み取り/書き込みヘッドが到達すると、アドレス記号が1つも既知にならない状況も生じうる。 一例、として、アドレスが01111111である位置にヘッドが到達するとする。 この場合、次の位置のアドレスは、従来の2進表現を使用することを想定すると10000000であり、このことは、復号化の前に既知になると想定できる情報記号が存在しないことを示す。


    【0069】


    本発明によると、アドレスの前処理が使用される。 これにより、ディスクの内側から外側にジャンプするときに、情報記号m

    … m

    が一度に1つのみ変わる。 従って、ジャンプの精度が、実際の到達場所のアドレスと目標の到達場所のアドレスとの差が最大kである程度の場合、各ジャンプ時に少なくともk−1個の記号が既知となる。


    【0070】


    このことを例、を通じて説明するため、いま、ジャンプがアドレス100000(16進)に行われ、このジャンプの精度が、到達しうるゾーンが0Fxxx(16進)と10xxx(16進)の間であるような精度とする。 この場合、実際の到達アドレス(a

    , a

    )は、(0000, 1111)または(0001, 0000)のいずれかである。 (a

    , a

    ) = (0001, 0000)は、(m

    , m

    ) = (0001, 1111)に符号化され、(a

    , a

    ) = (0000, 1111)は、(m

    , m

    ) = (0000, 1111)に符号化されるため、m

    の値は、範囲全体について1111である。 このm

    の知識により、符号の有効な距離が増加する。 d=7のRS復号器とRS後処理による復号化の後、m

    を使用することにより、復号化の結果が有効であるか否かをチェックできる。 m

    =1111であるか否かのチェックは、a

    とa

    の有効な組合せ、すなわち(xxx0, 1111)または(xxx1, 0000)が存在するか否かをチェックすることに等しい。 言い換えれば、復号化されたアドレスが、駆動装置のジャンプの精度によって定義される範囲内にあるか否かをチェックする必要がある。


    【0071】


    獲得できる余分な距離は、駆動装置のジャンプ精度に依存する。 次の表は、ディスク形式の特定の例、によって区別できる3つの方式の概要を示す。


    【0072】


    この表は、ジャンプ精度と、RS符号のハミング距離とは相関関係があることを示す。 シークが大きいとジャンプ精度が小さくなることがあり、逆にシークが小さい、または大きなシーク後にリトライがあると、ジャンプ精度が大きくなることがある。


    【0073】


    復号化部分の中にいくつかの追加の(小さく単純な)ブロックを使用することで、公知の誤り訂正方式によってアドレスをより高い信頼性で読み取ることができる。 この追加のブロックは、RS符号の非系統的な符号ワードからアドレス情報を得るのに必要である。 RS符号の利点を利用するためには、復号化の後のアドレスのチェックのみ必要である。 ジャンプ精度のため、復号化されたアドレスが予期できる範囲内にあるか否かをチェックすることによって、復号化の結果の信頼性がかなり高まる。 これは、本発明によって使用されるRS符号によって作成される余分な距離のためである。


    【0074】


    本発明は、以下のように説明することもできる。 すなわち、誤り訂正符号


    が一定の生成行列


    と共に使用され、最小ハミング距離が


    であると想定すると、グレイ符号は、アドレス情報のアドレスベクトル


    と補助データとをベクトル


    にマッピングする。 このベクトル


    は、


    による符号化のための情報シーケンスとしての役割を果たす、すなわち、



    にマッピングされる。 いま、


    がアドレスベクトルであり、かつ△が正の整数のとき、


    は、


    のアドレスとの差が最大で△である任意の


    について



    とが一致する一連の索引として定義される。 整数△は、ジャンプ精度と見なすことができ、


    は、読み取りまたは書き込みヘッドが到達すべき目標アドレスと見なすことができる。


    【0075】


    例えば、8ビットのアドレスを考え、


    番目のアドレスが整数


    の2進表現に対応し、


    であるとする。


    は整数146に対応するため、セット


    は、146−△と146+△の間の数に対応する任意のベクトル


    について



    に一致する、索引{0,1,. . . ,7}のサブセットである。


    【0076】


    原理的には、目標アドレス


    とジャンプ精度△から


    を計算でき、すべての


    について、g(a')(a'は実際の到達位置のアドレス)の


    番目の情報記号が



    番目の記号に等しいことを、復号化において使用できる。 しかしながら、特定の目標アドレス


    に対する


    の計算は、非常に面倒な場合がある。 さらに、



    に依存するため、原理的に復号化は


    にも依存することになる。 復号化が


    に依存することを回避するため、最大t個の誤りを復号化する従来の復号器を


    に使用し、その後、その復号化の結果


    のアドレスと


    のアドレスとの差が△以下であるか否かをチェックすることができる。 すなわち、


    の既知の情報記号に関する余分な情報が、復号化には使用されず、誤り検出目的のみに使用される。


    【0077】


    が実際の到達場所に対応する(壊れていない)アドレスベクトルを示す場合、


    ならば間違った訂正が行われることになる。 このような間違った訂正は、非常に望ましくない影響を及ぼすことがあり、例えば、書き込みが間違った場所から開始されたり(


    の場合)、場合によっては上書きしてはいけないデータが上書きされてしまうこともある。


    が、


    によって索引化される情報記号において0を持つ


    の全ワードで構成される符号の最小距離を示す場合には、


    のアドレスと


    のアドレスとの差は最大で△であるため、



    の間のハミング距離は少なくとも


    であり、従って誤った訂正が発生するのは、少なくとも


    個の誤りが生じた場合のみである。 この条件は、



    より大きければ、


    個の誤りが発生するよりもずっと起こりにくい。 言い換えれば、誤った訂正が行われる確率は大幅に減少する。


    【0078】


    【0078】



    より大きくなるためには、符号


    は適切に符号化される必要があり、すなわち、行列


    を適切に選択する必要がある。 1つの方法は、符号パンクチャリングに基づく構造を使用することである。 これは、


    行列を示し、式中のIは


    単位行列、すなわち対線上が1でそれ以外が0である


    行列を示す。


    によって生成される符号は最小距離


    を有すると想定する。 次に、


    位置が一致する相異なる2つの情報ベクトル



    を考える。 ワード



    は、少なくとも


    位置において異なる。 従って、



    は、少なくとも


    位置において異なると結論することができる。


    【0079】


    【0079】


    によって生成される符号


    の復号化は、次のように行うことができる。 このとき、情報記号のセット


    が既知であると想定する。 長さ


    の受信されたベクトルに、(概念的に)


    個の記号を接頭部として置く。


    に対応する既知の記号が埋め込まれ、残りの記号は消去要素として宣言される。 次に、Xによって生成される符号に対して誤り/消去要素復号器を適用する。 このようにして、いくつかの情報記号の知識を使用することで、この知識がない場合よりも多くの誤りを修正できる。 上述されているように、いくつかの情報記号の知識を誤り検出のみに採用する場合には、


    用の復号器が必要である。 このような復号器は、次のように実施できる。 受信されたベクトルに、


    に関係なく


    個の消去要素を接頭部として置き、


    によって生成された符号に対して誤り/消去要素復号器を適用する。


    【図面の簡単な説明】


    【図1】符号ワードの従来の形式を示す。


    【図2】符号化/復号化方式のブロック図を示す。


    【図3】本発明によって情報ワードを符号化するための装置を示す。


    【図4】本発明によって復号化するための装置を示す。


    【図5】本発明によって符号化するための装置の別の実施例、を示す。


    【図6】本発明によって復号化するための対応する装置を示す。


    【図7】本発明による符号化/復号化方式の別の実施例、のブロック図を示す。


    【図8】アドレス記号を情報記号に符号化するための回路を示す。


    【図9】情報記号をアドレス記号に復号化するための回路を示す。


    【符号の説明】


    1 データ源2 ソース符号器3 ECC符号器4 変調器5 チャネル6 復調器7 ECC復号器8 ソース復号器9 データシンク10 符号化装置11 符号化ユニット12 選択ユニット13 書き込みユニット14 データキャリア20 復号化装置21 読み取りユニット22 符号化ユニット23 格納ユニット24 加算ユニット25 減算ユニット26 復号化ユニット27 形成手段40 符号化装置41 符号化ユニット42 選択ユニット44 符号ワード生成ユニット50 拡張ユニット51 置換ユニット52 復号器ユニット60 符号器61 アドレス前処理ユニット62 RS符号器63 ディスク64 RS復号器65 後処理ユニット66 RS後処理ユニット67 アドレス後処理ユニット70 XORゲートc 符号ワードm 情報ワードr 符号ワードr' 疑似符号ワードs 中間ワードt 中間符号ワードp パリティワードC 符号C' 部分符号G 生成行列G' 部分符号生成行列G'' 中間生成行列n 雑音

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