Decode dengue System and method for digital communication

申请号 JP2001571598 申请日 2001-03-23 公开(公告)号 JP4943619B2 公开(公告)日 2012-05-30
申请人 クゥアルコム・アセロス・インコーポレイテッドQualcomm Afheros,Inc.; 发明人 ギルバート、ジェフリー・エム; ソーン、ラース・イー; テーラニ、アーダバン・エム; トムソン、ジョン・エス; ハステッド、ポール・ジェイ; マクファーランド、ウィリアム・ジェイ; ワン、イー・シウ;
摘要 A Viterbi decoding system interprets bits in received QAM constellations as many-valued parameters rather than binary valued parameters. It performs the Viterbi algorithm using these many-valued parameters to provide results superior to hard decision decoding. Rather than applying a hard 0-1 function to the QAM data, the system uses a non-stepped linear or curved transfer function to assign values to the bits. In another aspect, a system differentiates between data bits based on their estimated reliability, giving more emphasis to decoding reliable bits than unreliable bits using any of a variety of techniques. By differentiating between good and bad bits and de-emphasizing or ignoring unreliable bits, the system can provide a significant reduction in uncorrectable errors and packet loss.
权利要求
  • ディジタル情報のシーケンスを示すデータを受信し、かつ、ディジタル情報を示しているデータの一部に対して非線形項をもつ非ステップ状の式を適用することにより、そこから、各々が少くとも三つの可能な値を有するようなパラメータのシーケンスを判定する第一の手段と、
    該パラメータのシーケンスに基づいて、該ディジタル情報のシーケンスをデコードする第二の手段とを備えているディジタル情報デコーデングシステム。
  • 該ディジタル情報のシーケンスがビットのシーケンスであり、それが示しているデータは直交振幅変調データである請求項1記載のシステム。
  • 該第一の手段は該パラメータのシーケンスを判定する手段を含み、この判定は該ディジタル情報を示しているデータの一部と該パラメータのシーケンス内のパラメータとの間の非ステップ状の対応関係を特定しているルックアップ表を用いて行なわれる請求項1記載のシステム。
  • 該第二の手段は該パラメータのシーケンスから該ディジタル情報のシーケンスをビタビデコードする手段である請求項1記載のシステム。
  • ディジタル情報のシーケンスを示すデータを受信し、かつ、ディジタル情報を示しているデータの一部と一緒に非線形セグメントを備えた非ステップ状の伝達曲線を用いることにより、そこから、各々が少くとも三つの可能な値を有するようなパラメータのシーケンスを判定する第一の手段と、
    該パラメータのシーケンスに基づいて、該ディジタル情報のシーケンスをデコードする第二の手段とを備えているディジタル情報デコーデングシステム。
  • 該第一の手段は該パラメータのシーケンスを判定する手段を含み、この判定は該ディジタル情報を示しているデータの一部と該パラメータのシーケンス内のパラメータとの間の非ステップ状の対応関係を特定しているルックアップ表を用いて行なわれる請求項5記載のシステム。
  • 該第二の手段は該パラメータのシーケンスから該ディジタル情報のシーケンスをビタビデコードする手段である請求項5記載のシステム。
  • ディジタル情報のシーケンスを示しているデータを受信するステップと、
    ディジタル情報を示しているデータの一部に対して非線形項をもつ非ステップ状の式を適用することにより、そこから、少くとも三つの可能な値を各々が有しているパラメータのシーケンスを判定するステップと、
    該パラメータのシーケンスに基づいて該ディジタル情報のシーケンスをデコードするステップとを備えているディジタル情報デコーデング方法。
  • 該ディジタル情報のシーケンスがビットのシーケンスであり、それを示しているデータは直交振幅変調データである請求項 記載の方法。
  • ディジタル情報を示しているデータの一部と一緒に非線形セグメントを備えた非ステップ状の伝達曲線を用いて、各々が少くとも三つの可能な値を有するようなパラメータのシーケンスを判定するステップと、
    該パラメータのシーケンスに基づいて、該ディジタル情報のシーケンスをデコードするステップとを備えているディジタル情報デコーデング方法。
  • 該パラメータのシーケンスを判定するステップは、該ディジタル情報を示すデータの一部と、該パラメータのシーケンス内のパラメータとの間の非ステップ状の対応関係を特定しているルックアップ表を使用する請求項 10記載の方法。
  • 該デコードするステップは、該パラメータのシーケンスから該ディジタル情報のシーケンスをデコードする請求項 10記載の方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    発明の属する技術分野この発明はディジタル通信システムに関する。 もっと特定すると、この発明は受領した(受けた)ディジタル情報を、後のデコーデング過程(プロセス)で使用するために、デシジョンデコーデング(判断をした上で意志(目的)を決定するようにするデコード)に係り、併せて、デコーデング(解号化すること)に先立って推定された信頼性を基礎として選ばれた、受領した、コード化されているデータに重み付けをすることに関係している。
    【0002】
    従来の技術背景技術のディジタル情報を送るプロセスは、ある意味では、図1に示した四段階プロセスとして考えられてよい。 先ず、電気的なディジタル信号x(t)についての到来するデータ流がコーダ(コード化器)10によってコード化されて、コード(符号)となった情報C(x(t))を作り、これが送信機20に送られて、そこがコード化した情報C(x(t))を通信媒体30上で送る。 コーダ20はデータ流x(t)を処理して、それによりコード化した情報C(x(t))がエラーに対して強固なものとなる。 言い換えると、コード化した情報C(x(t))内のエラーが検出でき、また補正できる。 このことは必要なことであり、その理由は、後に分るように、伝送プロセスが送られた信号内に雑音成分を導入し、これが、除去不可能であるとすると、信号を破壊して使用できないものとするからである。
    【0003】
    例示の場合として、到来するデータx(t)がディジタル化したオーディオであって、既知のソース(源)からの音声もしくは音楽のようなものであり、コード化ユニット10が到来するデータx(t)に対してコード化変換を適用してコード化した情報C(x(t))を作るようにし、送信機20が無線周波数信号をコード化したデータC(x(t))で変調して、それを無線周波数信号として、通信媒体30として働く大気を介して送るようにする。
    【0004】
    通信媒体30をたどる間、送られた情報C(x(t))は雑音成分n(t)を得て、その結果の信号C(x(t))+n(t)が受信機40で受領されてデコーデングユニット50によりデコードされて、もとのデータ流を回復する。 エラーチェックと補正の性質であって、デコーダ50により採用されたコーデングアルゴリズムについての性質を使用することを介して、雑音成分n(t)が受領した信号C(x(t))+n(t)から検出され、かつ、除去されて、その後に信号C(x(t))がデコーダ50内で処理され、コーダ10で使用されたものとは相補的(コンプレメンタリィ)関係にあるアルゴリズムを用いてもとのデータ流x(t)を得るようにする。
    【0005】
    ここで使用する“雑音(noise)”という用語は信号の劣化についてのいずれものソース(源)を含んでいて、限定するわけではないが熱的雑音、回路雑音及び干渉(インターフェアランス)を含んでいる。 単一キャリヤ(等化された)システムについては、好ましい機構はエラーとして受領されることに最もなりそうな特定のビットパターン内でのこの種のビットを鑑定し識別する(identify以下単に識別すると訳出する)ことを含んでおり、またこういったビットを重み付けしたり、パンクさせたりすることを含んでいる。
    【0006】
    上述の例では、受信機40が受領した無線周波数信号を復調して受けた、コード化した情報C(x(t))+n(t)を作る。 受けたコード化した情報はエラーチェックがされて、デコーデングユニット50によりデコードされて、送出されるディジタルデータ流を作り、この流れ(ストリーム)がアナログ信号に変換されることになって、スピーカを駆動するために増幅される。
    【0007】
    上述したようなシステムで普通とされていることは、コーダ10にとってコンボリューション(たたみ込み)コーデングシステムを用いてC(x(t))をコード化することである。 ブロックコードと対照してみると、ブロックコードはビットのブロックがそのコードによって定義されている規則に従ってコード化されていて、コーダへの前の入とは関係をもっていないが、コンボリューションのコードはさらにコーデングプロセスでの処理に前のビットを使用するようにしていて、これにより、コーダ10は有限状態機械(ファイナイトステートマシン)の形式のものとなっている。
    【0008】
    コーダ10で使用されることになる形式のコンボリューションコーダの例が図2(A)に示されている。 このコーダブロック図から明らかなように、このユニットでのコーデングは現在の入力ビットx 0 の状態だけでなく、二つのラッチDに保持された二つの、前の入力ビットの状態にも依存している。 その結果、このコーダは図2(B)の状態図に示すように、四状態機械(ステートマシン)である。 この状態図から、図2(C)に示すような、コーダのトレリス(菱形の)線図を求めることは比較的直截的(ストレートフォワード)である。 ここで、ゼロ入力に対応している特定の状態への枝路(ブランチ)は実線の矢印で、また1入力に対応している特定の状態への枝路は破線の矢印で示されている。
    【0009】
    図2(C)のトレリス線図について見ると、当業者にとってはコーデングプロセスはすぐに分ることと思う。 例えばX=(1101011)という入力ベクトルを加えると、図2(A)のコーダからの出力を表1に示したように作る。 ここではコーダが全部0の状態から始動するとしている。
    【0010】
    【表1】

    【0011】


    したがって、図2(A)のコーダについてはC(

    )=(111010000100101011)である。


    【0012】


    もし通信媒体30がエラーのないものであり、また受信機40がデコーダ50に対してC(

    )を与えることが保証されているとすると、このコーダ状態のトレリス網に対してC(

    )を単に適用することによってもとのデータ流を回復できて、シーケンスC(

    )を生成した経路を追跡できる。 例えばC(

    )=(111010000100101011)が図3に示した経路(パス)によって生成されることになり、ここではコーダによって占有された状態が陰影を付けられていて、コーダによって採用された枝路が太線となっていて、対応しているコーダ出力C(

    )が各ステージ(段)上に与えられている。


    【0013】


    上述の議論と、爾後の議論では、コーダ10とデコーダ50とが同じコーデングアルゴリズムにより動作するものと仮定する。 言い換えると、コーダもデコーダも両方がその処理を同じコーダ回路、状態機械、その他同種のものの上での処理を基礎としている。 したがって、コーデングアルゴリズムを正確に表わすために必要とされるトレリス網の寸法はデコーダにとって知られており、トレリス網で必要とされるステージの数は知られているといった具合である。 さらに、コーダ状態機械はすべてがゼロの状態で始動すること、また入力流

    がが十分な数の0でパッド(詰め込み)されて、コーデング/デコーデングプロセスの結びではこのような状態に戻るようになっていると仮定されている。


    【0014】


    ここで、受信機40によって受領され、かつ処理された信号がゼロでない雑音成分、すなわちC′(

    )=C(

    )+n(t)を有していると仮定する。 これはデコーデングユニット50内でC′(

    )=(11101

    0001

    0101011)(注:原文では下線_はイタリック体文字で示されている)を受領することになり、6番目と11番目のビットがn(t)によりエラーとなっている。 この場合に、もとの入力シーケンスはC′(

    )を図2(C)のトレリスに適用するだけでは見付け出すことができない。 典型的なエラー補正アルゴリズムでこの状態で使用されるものは、Viterbi(ビタビ)エラー補正アルゴリズムであり、次のようなものである:


    1. トレリス網が与えられると、トレリス内の各ステージに測度を関係付け、第一のステージではすべての状態についての測度をゼロに設定する;


    2. 次のステージでは各状態について、C′(

    )の次に受領したシーケンスからそこまでの各枝路の“距離(distance)”を見付けて、これを枝分れがしている起点の現在の状態の測度に対して加算する;


    3. 段階2で計算した値の最小値を次のステージにおける所与のステージに対する測度として選定する;


    4. トレリス網の終りに到達するまで段階2と3とを繰返す;


    5. 最小の測度を有するトレリス網の最終ステージにおける状態を選んで、C(

    )に関する最良の推測(guess)を作り出すために、生き残っている経路を選ぶことによって開始点に戻る作業をする。


    【0015】


    コーダがすべてゼロの状態から開始することが知れているとすると、このシステムはトレースバック(戻り進行)が第一のステージにおける全部がゼロの状態にまで常に行なわれるように設計されているのが好い。 これは、例えば、すべてゼロの状態をゼロに初期化して、しかも他の状態を大きな値に初期化することによって実行できる。


    【0016】


    また、トレースバックをそこから開始することになる状態を判定し決定するために、利用可能である各種の技術が存在している。 例えば、コーダが既知の状態(例えば、00)で終るときに、フレームの終りで、その既知の状態からトレースバックを開始する。


    【0017】


    Viterbi(ビタビ)デコーデングアルゴリズムを破壊された流れC′(

    )と図2(C)のトレリス網とに適用することが図4に示されている。 ここでは、


    −ある状態についての測度がその中央に示されている;


    −所与の枝路からの現在のサブシーケンスの距離が枝路の上の数字で示されている;


    −生き残っている枝路は、最良の推測経路におけるものを除いて、白頭の矢印を有している;


    −最良の推測経路は黒頭の矢印である。


    【0018】


    先ず、初期状態にある全ての状態の測度がゼロに設定される。 次に、距離(ここではHamming(ハミング)距離である)でサブシーケンス11と各枝路値との間のものがその枝路に対して指定される。 第一のノードに対しては、二つの枝路は00と11とであり、したがって、2と0との値を受領する。 次のノードは枝路01と10とを有しているので、これらの各枝路は測度1を受領する。 第三のノードは枝路11と00とを有し、したがって、それぞれ値0と2を受領する。 最後に第四のノートは枝路10と01とを有し、各々がHamming距離として1を受領する。


    【0019】


    次に、第二のステージにおける第一の状態については、これについての二つの枝路値は2と0であるから、その測度は0に設定され、0枝路で前のステージにおける第三の状態からのものがその生き残り枝路として設定されるようになる。 第二のステージにおける第二の状態については、二つの枝路値が0と2とであって、したがって、その測度は0に設定され、第一のステージにおける第一状態からの0枝路がその生き残り枝路として設定される。 次に第二のステージにおける第三の状態は1と1との値を受領するので、その測度は1に設定され、片側がランダムに(無作為に)あるいは決定論的に(デターミニスティックに)生き残り枝路として設定される。 最後に、ダイにのステージにおける最終状態は1と1との値を受領するので、その測度として1を有し、両方の枝路が生き残り枝路として設定される。


    【0020】


    この過程が図4に示したトレリスの終りまで繰返される。 次に、最終ステージの第一のノードから始まって(その理由は、ここがこの最終ステージの最小測度をもっていることによる)、生き残り経路が第一のステージに向けてトレースバックされる。 図4から分るように、結果はエラーのない場合に移動したのと同じ経路である。 こうして、Viterbiアルゴリズムはn(t)のエラーの寄与を成功のうちに除去している。


    【0021】


    発明が解決すべき課題上述のような状態に対しては、Viterbiアルゴリズムはよく働くのであるが、このやり方でこのアルゴリズムを直接実施することはいつも実用的とはならない。 例えば、ある種の通信システムは直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation)のような別の情報搬送技術を使用し、そこでは受領したデータ流を回復(retrieve)する代りの方法を必要とする。 加えて、ある種の通信システムはインターリーブとか他の技術を使用し、これがそこで使用できるデコード用システムの形式を制限する。 したがって、これらの問題点に対処するデコーデング技術に対する必要性が存在する。


    【0022】


    また、Viterbiアルゴリズムは上述の状態ではよく働くのであるが、その有用性を増すために行うことができる改良が存在している。 例えば、多レベルのQAM星座点に写像されるインターリーブされたデータを備えているOFDM(orthogonal frequency division multiplex)の場合を考えて見る。 この場合にはユークリッド(Euclidean)距離測定を用いて適切な重み付けを判断、決定してこのアルゴリズムで使用することは不可能であり、その理由は、単一の測定により代表される複数ビットがトレリスの中ではシーケンシャルでないことによる。


    【0023】


    さらに、Viterbiアルゴリズムで現状のものは、エラー確率の知識に基づいてビットについての不均等な重み付けを許していない。 この不均等なエラー確率は多レベル星座内の相対的な位置、もしくは時間、周波数もしくは空間における位置に起因するものであり、この位置は他の位置よりも雑音や干渉に多少影響を受け易いものである。


    【0024】


    また、無線データトランシーバの主な負担となる点(primary burdens)の一つは、処理遅延と消費される集積回路実資産(consumed integrated circuit real estate)の両方について言えることであるが、上述したようなデータデコーデングである。 入手可能な無線受信機は、信頼のおける(良い)ビットと信頼できない(悪い)ビットとの間の区別に失敗している。 したがって、悪いビットはデコードすることがより困難であり、しかも一旦デコードされてもしばしば無視されるのではあるが、良いも悪いもすべてのビットが現在利用可能なデコーデング過程では等しく利用されている。 したがって、この技術で必要とされているのは、データを解析して、実時間でその信頼性を判断し、また解析したデータをデコードする前に、このような情報を利用するという方法である。


    【0025】


    この発明の要約を述べるとして、先行技術がもっている上記の欠点にてらして広い範囲の各種通信システムで使用できるディジタル情報デコーデングシステムを提供することを目的としている。


    【0026】


    別な、この発明の目的は、広い範囲の各種情報復調技術で使用できるディジタル情報デコーデングシステムを提供することである。


    【0027】


    さらにこの発明が目的とするのは、インターリーブしているディジタル通信システムで使用できるディジタル情報デコーデングシステムを提供することである。


    【0028】


    また別なこの発明の目的は、実時間で、受領したデータについての信頼性を判断するためにデータを解析し、この情報を解析したデータのデコーデングに使用するための技術を提供することである。


    【0029】


    課題を解決するための手段上記の目的はこの発明の第一の特徴(アスペクト)により達成され、それは二値パラメータではなく、多値パラメータとして、受領したQAM星座でビットを解釈するViterbi(ビタビ)デコーデングシステムを用意することによって達成されている。 この技術はViterbiアルゴリズムをこういった多値パラメータを用いて実行して、ハードな判定(hard decision、硬判定とも言う)よりも優れた結果を用意している。 ハードな0−1関数をQAMデータに適用するのではなく、このシステムは非ステップ状の線形もしくは曲線の伝達関数(transfer function)を用いてビットに対して値を指定する。


    【0030】


    この発明の別な特徴によると、上記の目的は、推定された信頼性に基づいてデータビット間の区別をするシステムを用意して、各種の技術のうちのいずれかを用いて、信頼性のないビットではなく、信頼性のあるビットをデコードすることにより強調(エンファシス)することにより達成される。 良いビットと悪いビットとを区別し、信頼できないビットをデエンファシスするか無視することによって、このシステムは補正できないエラーとパッケージの損失での著しい減少を用意できる。


    【0031】


    この発明の別な特徴によると、この選択性重み付けすなわち“パンクさせること(puncturing)”は、特定の最小しきい値レベルよりも低信頼性であるとされる受領したビットについての無視(ディスカードであって、これは“ハードパンクチャリング”と呼ばれる)もしくはデエンファシス(これは“ソフトパンクチャリング”と呼ばれる)を可能とする。 多キャリヤ環境内部では、このような機構はどのキャリヤが貧弱な信号対雑音比(“SNR”)特性と付随する高エラー率とを有することを識別して、識別されたキャリヤ内部のビットをパンクさせ/重み付けすることを含んでいる。


    【0032】


    実施例こういった目的と他の目的と、またこの発明の特徴と利点とが、添付の図面と一緒に取上げられる、好ましい実施形態についての以下の詳細な記述から読取り理解することができる。


    【0033】


    従来の技術(背景技術)の部分で記述した上記の構成は、ディジタル情報がキャリヤ信号を直接変調するために使用されるとすると、比較的よく動作するが、しかしこれはいつもそのような場合ではない。 各種の理由で、若干の通信システムは別の構成を採用する。 例えば、IEEE802.11a通信規格は、直交振幅変調(QAM)システムを使用し、このシステムでは、変調されたキャリヤ信号が送られている情報に直接対応がとれておらず、可能とされる二進値の二次元のアレイすなわち“星座(コンステレーション)”内の位置に対応している。 この星座は送信側と受信側とに知られているので、それにより受信ステーションに向けて送られた位置がこの星座の中で対応しているディジタルシーケンスと正確に相関をとるようにできる。


    【0034】


    図5を考察する。 これは16ビットQAM(16QAM)コーデングシステムで使用されることになる星座である。 ここでは、デコーダ50に向けて信号ディジタル出力を用意するのではなく、受信機40が二つの信号IとQとを生成している。 したがって、データ点(I,Q)Pで例えば(1,−3)のものは二進シーケンス1100に対応している。 このシーケンス1100は次にViterbiトレリスに、上述のように受領したサブシーケンスとして加えられることができる。


    【0035】


    この場合に、通信媒体30からの雑音の効果がIとQとを変えることができて、それにより、適切な星座点を直接指すことにならなくなる。 例えば、(1,−3)ではなくて、受信機40はデータ点P′(1.25,−2.75)を生成できる。 これがハードな(硬)判定デコーデング過程もしくはソフトな(軟)判定デコーデング過程のいずれかを用いて処理されるようにできる。


    【0036】


    ソフトな判定コーデング過程では、ユークリッドの距離測定が用いられて受領した(I,Q)点に対応している星座点を判定するのに用いられる。 P′=(1.25,−2.75)については、その距離は、


    1100 =√[(1.25−1)

    +(−2.75+3)

    ]≒0.35


    1000 =√[(1.25−3)

    +(−2.75+3)

    ]≒1.77


    1101 =√[(1.25−1)

    +(−2.75+1)

    ]≒1.77


    1001 =√[(1.25−3)

    +(−2.75+1)

    ]≒2.47


    等々であり、距離を増して行く。 この距離はViterbiデコーデングの他の過程での枝路の測度計算で使用される。


    【0037】


    ハードな判定過程では、各ビットについてそれが0であるか1であるかについて別個の判定が行なわれる。 例えば、図5の16QAM星座が与えられると、ハードな判定測度はb

    に対して、図6(A)に示すように、I>0→b

    =1となり、ここでは星座の陰影部分がビットb

    は二進の1として判定されるべき領域を示している。 ハードな判定の測度の完全な組は次のようになる。


    【0038】


    I>0→b

    =1 (図6A)


    |I|<2→b

    =1 (図6B)


    Q>0→b

    =1 (図6C)


    |Q|<2→b

    =1 (図6D)


    例えば図6(A)(I>0→b

    =1)に対応する伝達曲線は図7(A)に、図6(B)(|I|<2→b

    =1)に対応している伝達曲線は図7(B)に示されている。 図7(A)と(B)とでは曲線がグラフ軸からずれて示されているが、これは例示のみの目的でしたものであることに留意すべきであり、例えば図7(A)は正確には横座標上でステップを有していることが理解されよう。 同じような曲線が図6(C)と(D)とについて作ることができる。


    【0039】


    このようなハードな判定のデコーデングに代るものとして、この発明の好ましい実施例は図7(A)と(B)とに示したステップ関数に代って線形関数を使用する。 このような関数の二つを図8(A)と(B)とに示してある。 図8(A)に示した曲線は図7(A)に示したb

    0

    についての曲線に対応するもの(カウンターパート)であり、図8(B)に示した曲線は図7(B)に示したb

    1

    についての曲線に対応するものである。 前のようにこれらの曲線はそれぞれの軸からずらしてあるが、説明を容易にするためであって、実際の使用にあたってはそんなにずれていないのが好い。 また、遷移(トランジション)部分の度(あるいは、これに代って、遷移部分が始まりまた終る位置)が例示だけの目的で任意に選ばれていて、この角度(位置)は後に詳細に記述されることになる。


    【0040】


    ハードな判定測度の完全な組がこうしてこれらのグラフから求められる。


    【0041】


    上の式は好ましい実施形態を実現するために使用されてよい。 それに代って、IとQとの値がルックアップテーブル(一覧表)と比較されて適当なビット値を見付けるためにあてられる。 このやり方は式の複雑さが増すにつれて次第に好ましいものとなる。 例えば、一つの表がb

    ,b

    のために使用されて、IもしくはQの値が例えば0.75であるとしたときには対応しているビット値が0.875であることが示されることになる。


    【0042】


    ビット毎のソフトな判定測度はこれらのグラフからも求められる。


    【0043】


    MSB、LSB、及びMID.SIG.Bは最上位、最下位及び中間位の重要度のビットを示していることに留意されたい。 ビットの各対は星座を作り上げている。 さらにQ値は上で用意されたI値と同じである。


    【0044】


    これらの測度はたくさんの好都合なことを有している。 第一に、ユークリッド距離を用いるソフトな判定デコーデングを経て直接デコードされることができないとされるデータに対して、ソフトな判定値を用意することができて、ハードな判定デコーデングの代りとしての利点を提供している。 第二に、これらの測度は遷移領域から位置がずっと離れたときにもっと極端な重み付けを与えることである。 例えば、雑音がないと、1,3,5もしくは7といった64−QAM Iチャンネル入力はそのMSBについて1に対応している。 しかし、1という入力は遷移の縁にあって、雑音に富んだものとなり得て、それにより低い方の重み付け(0.75)が与えられ、この重み付けは2よりも大きなものと比較される。 この2よりも大きいものは遷移の縁から十分に離れていてそのMSBの値をより確かなものとしている。 これがこのアルゴリズムにとって、より確かさのあるところをデコードするのに、より大きな重み付けを与えることができるようにしている。


    【0045】


    これらの測度は確率についての知識に基づいてさらに重付けすることができ、この確率は、シンボルが何らかの種類の雑音もしくは干渉の存在もしくは不存在の中にある確率である。 この劣化は時間、空間もしくは周波数での何らかの効果に原因があり、OFDM信号についての所与の周波数ビン(bin、貯蔵用の大形容器の意)での貧弱なチャンネル応答とか干渉源のようなもの、あるいはある時間で与えられたシンボルの中で到着する間欠的な干渉源とか、スペース(宇宙)で弱い信号を受ける所与のアンテナとか、こういった三次元の独立したドメイン内でのいずれかの効果についての何らかの組合せといったものが劣化原因となっている。 例えば、この議論の802.11a規格の例示では、干渉またはチャンネル応答に起因する低SNRを有することになる周波数ビンを検出するためにわれわれのチャンネル推定を使用することができる。 これらの周波数ビンからの全部がソフトな判定は、その信頼性についての所定の推定に従って重み付けをすることができて、信頼できるビットにはより大きな重み付けを与えて、すべてのビットを正しくデコードする能力をさらに増すこととする。


    【0046】


    上で計算したビット値が、そこで、Viterbiデコーデングアルゴリズムで上と同じように使用される。 すなわちビット値が、受領した二進サブシーケンスとして使用され、またトレリス枝路と状態との測度がそこから計算される。 図2と3との例を考慮するとし、そこではC(

    )=(111010000100101011)のところに16−QAMシステムを有していて、このシステムでは、受領した(I,Q)対が[(−0.5,+1.6)(−3.4,−1.2)(−2.7,+3.2)(−0.7,−1.4)(−2.5,+0.9)]であって、これがある雑音が加えられた同じシーケンスにほぼ対応していた。 上述の伝達関数を適用して、次の“ビット”シーケンスが得られる;


    (0.7,1,1,0.25) 0111に対応している;


    (0.9,0,0,0) 0001に対応している;


    (0,1,0.15,0) 0010に対応している;


    (0.8,0,1,0.15) 0101に対応している;また、


    (1,0.95,0.25,0) 0011に対応している。


    【0047】


    これらの式を図2(C)のトレリス線図に適用すると、図9に示した重み付けされたトレリスが得られる。 前述のように、最終ステージにおける最小コスト経路から後方へ作業をして行くと、コーダ10についての最良推測状態遷移経路が得られ、そこから以前のようにもともとの入力シーケンスが得られる。


    【0048】


    例示を容易にするために上述の計算は十進法を用いて説明したが、実用上は部分ビット値をnビットの二進値として計算するのがより便利であり、各二値段階は次の低い方の値から1/2

    n

    の増分に対応したものとなっている。 好ましい実施形態ではn=4−(5)であり、これはハードウェアの複雑さとデコーダの性能との間のトレードオフとして選ばれたものである。 他の値もまた実行可能なことを証明することになろう。


    【0049】


    したがって、0.5というビット値は10000という値によって代表されていて、0.8という値は11001(0.8006)にまで丸められるといったようになる。 僅かに大きなアキュムレータが使用できて状態測度を記憶するようにし、6ビットのアキュムレータが図9に示したいずれもの状態測度を記憶するのに使用できる。 これはこの実施形態を実現する回路を大きく単純化し、かなりの高速化を得ることとなる。


    【0050】


    一般的に言うと、6ビットを越えることがアキュムレータにとって求められることになり、とくに9ビットよりも多いビットがデコードされる。 また、当業者が認識できることとして、任意の長さのフレームについてであっても、状態測度ビットの必要とされる数を制限するための技術が知られている。


    【0051】


    当業者は多数の異なる組立て技術が好ましい実施形態を実現するのに使用されてよいことを評価することにもなろう。 ソフトウェアではより小さいスループットシステムが実現できるし、その一方で大きい方のスループットシステムがカスタムチップや、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、ゲートアレイなどのようなハードウェア指向のやり方を使用できる。


    【0052】


    この発明の第二の好ましい実施形態は、多値ビット値を使用する点で第一のものと類似してはいるが、第二の実施形態では、曲線の遷移部分が線形ではなく曲線となっている。 図10(A)はb

    とb

    及びb

    とb

    についての伝達曲線を示していて、これらが図7(A)と8(A)及び7(B)と8(B)にそれぞれ対応している。 これらの曲線の遷移部分は概ね以下に示すような式で(例をあげればQパラメータを用いて)、あるいは実際にはルックアップ表で表わすことができる。


    【0053】


    図10(A)については、


    Q≦−1→bit=0


    −1<Q<0→bit=1/2−Q

    /2


    0<Q<1→bit=1/2+Q

    /2


    Q≧1→bit=1


    また図10(B)については、


    Q≦−3→bit=0


    −3≦Q≦−2→bit=1/2−(Q+2)

    /2


    −2≦Q≦−1→bit=1/2+(Q+2)

    /2


    −1≦Q≦1→bit=1


    1≦Q≦2→bit=1/2+(Q−2)

    /2


    2≦Q≦3→bit=1/2−(Q−2)

    /2


    Q≧3→bit=0


    である。


    【0054】


    無論、これらの式は単に例示にすぎず、また各種の広範な非線形遷移曲線がそれぞれの場所で代って使用されてよい。 例えば、関数の平坦な部分近くでは急峻な遷移をもつことは、線形遷移領域よりも僅かながらよい結果を作り出すことができる。


    【0055】


    一般に、上記のこの発明による実施形態は受信機側で予測上信頼性のあるデータを予測上信頼できないデータから独立して区別できるようにする。 単一キャリヤもマルチキャリヤもともにしばしば散発性の信頼できないデータを作り出す。 例えば、選定されたビットデータレートの状態にあってチャンネル帯域幅が狭いような単一キャリヤシステムでは、割込みのない1または0の長いストリングを含んでいるシーケンスを正しく受けることが時として困難である。 同じように、マルチキャリヤシステムにおいてフェーディングのあるチャンネルを介して送られたビットは問題を含んでいるものとなるのであって、その理由は周波数に依存する雑音でビットが汚染されることにより(言い換えると、低い方の周波数で送られたビットは高い方の周波数で送られたビットよりも信頼性が低いことにより)、また他の理想的ではない伝送状態に影響されることによる。 図11はマルチキャリヤ環境におけるよいデータと悪いデータとの間の差異の例を示している。


    【0056】


    上記の区別を可能とするマルチキャリヤ環境の状態での、好ましいパンクチャリング方法とシステムについての議論を以下に行なうこととする。 “C−OFDM”(Coded Orthogonal Frequency Division Multiplexed、コード化した直交周波数分割多重)伝送であって、IEEE802.11aプロトコルにより用意される環境のような、無線LAN環境内部の伝送を仮定する。 図12に示した送信機100に例示するような、この種のC−OFDM環境では、入力ビットのブロックはまずコーダ120を用いてコード化され(将来のエラーを補正するためにビットに冗長度が加えられ)、その次にインターリーバ130でインターリーブがされ(既知の擬似ランダム方法でビット順序が変更され)る。 コード化されかつインターリーブされたブロックはそこで変調器140に送られて、そこでは例えばグレイコードを用いて星座点にそのブロックを写像する。 変調されると、変調された信号が逆高速フーリエ変換(IFET)モジュール150に送られる(図12に示すように)。 ブロックからの毎n番目ビット(BPSK、QPSK、16QAM、及び64QAM変調技術に対してそれぞれ1,2,4及び6ビット)が48の使用可能なキャリヤの一つを変調する。 マルチキャリヤシンボルが、そこで通常のD/AとRF増幅回路160を用いてRF周波数に対して変調されて、アンテナを介して送信され、受信機(200)(以下に記すように図13に詳細を示してある)で受領される。


    【0057】


    用意した例として、1/2レートのコード化した流れを仮定するとし、またコーダはすべての入力ビットに対して冗長ビットを加え、それによってデータの所与の量について送られるビット数を2倍とする。 このオーバーヘッド(搬送負担量)の一部を低減するために、若干のコード化されたビットが送られなくてよいとし、言い換えると、送信機でハードなパンクチャリングがされてもよく、例えば普通とされている3/4レートのコードをもたらすようにする。 しかしながら、Viterbi前送りエラー補正(“FEC”Forward Error Correction)デコーダは、送信機側で発生することになるハードなパンクチャリングについてはいずれも気付いておらず、受領したビットが1/2レートコードとして送られたとしてデコードする。 ハードなパンクされたビットが、そこで受信機で受領されたビットに加えられてからViterbiデコーダに送られ、正規の1/2レートコードとしてデコードされる。 しかしながら、Viterbiデコーダはまたハードなパンクされたビットの位置も与えられ、それにより、これらのビットは受領したビットとViterbiトレース(一般の距離測度(distance metrics)として知られている)上で予期されたビットとの間の差のノルムを計算するのに使用されない。 この場合に、すべての距離測度はゼロとされる(ハードなパンクがされる)。 このハードなパンクされたビットはそこでデコード過程では実際の効果を何ももたず、Viterbiのエラー補正能力はパンクされていないビットだけに依存する。 このハードなパンク動作は送信機で実施されて、冗長度が少くなって、伝送のより高データレートを可能とする。


    【0058】


    この発明は、受信機において、ソフトもしくはハードなビットのパンクチャリングを実施でき、これらのビットは送られたものであるが、しかしここで述べたように、送信機からのハードなパンクチャリングのときに使用されている重み付けとかビット測度パンクチャリングとかについて同じ機構を用いている他のビットのように価値のあるものとは考えられない。 したがって、この発明の好ましい実施例では、いずれのビットもフラグを立てられてソフトまたはハードなパンクをされるようにできる。 Viterbiデコーダは、フラグを立てられたビットをその測度計算から外す(ハードなパンクチャリング)をすることができるし、あるいは関係する距離測度に重み付けをすることによってある種のビットをデエンファシス(強調の解除)(ソートなパンクチャリング)をすることができる。 これらの方法を介して、よい方のビットがViterbiデコーデング過程(距離測度計算)でより大きな重み付けを得て、また悪い方のビットは小さい方の重み付けを得るかあるいはパンクされる(しきい値以下のときであり、このしきい値は動的であってよい)。


    【0059】


    この発明によるソフトとハードとのパンクチャリングの両方に対して用意することができる受信機(200)についてのさらに進んだ記述が図13を参照して行なわれることになり、そこでは記述されているこの発明を実施するために通常の受信機にとって必要とされる修正に対して特に注目することとする。 しかしながら、ハードなパンクチャリングについてはソフトなパンクチャリングとは異なるように記述されないこととし、その理由は、ここで使用されるハードなパンクチャリングはソフトなパンクチャリングの場合と重なっており(縮退しており)、ソフトなパンクチャリングでは重み付けがゼロに設定されて、ビット測度のハードなパンクチャリングが結果としてもたらされることによる。


    【0060】


    図示のように、受信機(200)はフロントエンド/アナログ対ディジタル変換器(212)と、タイミング回復回路(214)と、高速フーリエ変換(FFT)回路220とを含んでいて、これらは通常のやり方で動作する。 さらに、ここで記述するように、チャンネル補正回路222と、インターリーバ回路224と、Viterbiデコーダ226とがまた通常のやり方で動作するが、例外として、これらの回路により受領された入力はここで記述する重み付け値の設定により修正がされて、行なわれるソフトなパンクチャリングを実施するために使用される。


    【0061】


    全体的な記述をまずすることとする。 図示のよにFFT220からの出力はまた動的なチャンネル重み付け回路230へ入力される。 この動的なチャンネル重み付け回路230は動的な重み付けを、ここで記述するように、用意し、これがチャンネル性能における動的な変化に基づいた動的な特性と関係し、チャンネル内のビンの各々についてこれが言えるものとなっている。 この動的な重み付けは、チャンネル内の各ビンに対して、静的なチャンネル重み付け回路250から得られた静的な重み付けと、コンバイナ260において組合される。 結果であるチャンネル重み付けは、ここで枝路の測度計算をするときにはViterbiデコーダ226によって使用されるビット測度の値を変更するために使用される。


    【0062】


    さらに詳細を記述して行く。 動的なチャンネル重み付け回路230はチャンネル推定器233を含んでいて、これはこのチャンネル内の各ビンの性能の推定を用意できることは知られているところである。


    【0063】


    各ビンについてのチャンネル推定はチャンネルインバータ234に向けて出力され、インバータはチャンネル推定の逆数を得て、この逆数がチャンネル補正回路222に加えられて、信号の改善を支援するためにあてられる。


    【0064】


    チャンネル推定器232からの出力はまた正規化回路236にも加えられる。 この正規化回路は各チャンネルビンについての信号をあるやり方で正規化して、その信号がViterbiデコーダによって完全に重み付けされるべきことを示唆するのに十分な強度をもっているかどうか、あるいは若干弱い強度をもっていて、したがって特定の信号に対して少なめの重要度を付随させることになるかどうかを判定するようにしている。 チャンネル推定が使用されて、信号の強度を判定し、これが正規化された信号と比較される。 この信号強度は、一般にFFT226からの出力のように、チャンネル内の各ビンに対応している信号の電力もしくは振幅という項として得られる。 各ビンについての複素チャンネル推定についてI

    +Q

    (これはチャンネル推定の結果として得られたIとQとから求めることができる)として計算された電力の使用が好ましいとされ、その理由は振幅を計算するためには、平方根関数が絶対値を計算するのに必要とされていることにより、したがって、電力を振幅に1対1で写像するので計算を簡単化できることによる。


    【0065】


    各種のしきい値の動的な重み付けの値の特定の例は次の表2で与えられる。


    【0066】


    【表2】


    【0067】


    適切な内挿(補間)については、最大振幅が1/4ないし1/2の間にある電力推定をもついずれかのビンはViterbiデコーダ226における重み付け×1/2を得ることになり、ここでは後述のように静的な重み付け成分がないと仮定している。


    【0068】


    こうして、この発明の好ましい実施形態では、3ビットによって表わすことができる異なる動的な重み付け値が使用される。 この動的な重み付け値は1よりも小さく、信号がある正規化された信号値からずれた量に基づいて求められる。 この正規化された信号値は、例えばチャンネル内の信号の最大電力もしくは振幅とか、平均電力もしくは振幅とすることができる。 いずれにしても、各信号値については正規化された信号値とは別のものであり、その信号値は上記のように次第に小さくなって行く重み付けと関係している。 したがって、信号強度に基づいて、対応している重み付け値が求められて、それがチャンネルメモリ238内に記憶される。


    【0069】


    チャンネル内の各ビンについて、対応している動的な重み付け値がチャンネルメモリ238から出力されて、コンバイナ260に入力される。


    【0070】


    コンバイナ260は、下記により完全に記述するやり方で、各動的な重み付け値を静的なチャンネル重み付け回路250から得た対応している静的な重み付け値と組合せることになる。


    【0071】


    静的なチャンネル重み付け回路250をここで詳細に記述するが、このような記述を用意する前に、用語“静的な(static)”はこの重み付け回路に関して使用されているのであって、これらの重み付けが変化をしないことを示唆していないこと、また上述したように、チャンネル推定を使用することを介して得られるものとはこれらの重み付けが区別されるべきことについて留意されたい。 さらにまた、一般的には、静的なチャンネル重み付け値で生ずる干渉の本質が長時間期間について発生することになるが、これが必ずしも場合に相当しなければならないということでもない。 Viterbiデコーダ226における信号の重要性を低くすることになる静的な重み付けを生じさせる干渉の例は、現在使用されているチャンネル内部の特定のビンに対応している所定の周波数における回路雑である。


    【0072】


    示したように、静的な重み付け回路250は静的な重み付けメモリ252を含んでいて、これがチャンネル性能表を記憶している。 好ましい実施形態では、このチャンネル性能表は関心のある各チャンネルの各ビンについて初期の静的重み付け値を含んでいる。 各ビンについての各初期の静的な重み付け値は各種の要因(ファクタ)により影響を受けるようにできて、そのうちの若干のものは完全に静的となることができるが、その大部分は時間とともに変化する。 こういった初期の静的な重み付け値を変えることができる要因の例についてはさらに以下で論じられる。


    【0073】


    チャンネルメモリ238から読出された動的な重み付け値を有している所与のチャンネル内の所与のビンについて、対応している初期の静的な重み付け値がメモリ252から内挿器254に向けて出力されることになる。 内挿器254は初期の静的な重み付け値であって、特定の動作特性についてのものを調節することになる。 例えば、内挿器252はデータが送られているレートと、判定された周波数オフセットとともに、現在使用されているアナログのフロントエンド利得とが用意されていてよい。 内挿器254はそこで対応している初期の静的な重み付け値を調節して、実際の静的な重み付け値を判定するようにしている。 これらの使用されるレートとアナログ利得設定は、あるビンについてのソフトなパンクチャリングをオンとしたりあるいはオフとするか、あるいはパンクチャリングの量のスケール合せをすることになる。 推定された周波数オフセットはどのビンがパンクされるかをシフトするために使用されることになる。 内挿器254は実際の静的な重み付け値を得るときには2のべき乗でスケール合せをされるのがよい。 こうして、しきい値周波数オフセットと、前もって定義された2のべきに基づいた内挿関数とを備えると内挿は幾分か粗となるが、より複雑な機構は不必要となる。


    【0074】


    上述のように、実際の静的な重み付け値はそこで、チャンネル内の各ビンについて対応している動的な重み付け値と組合せられる。 好ましい実施形態であって上述した特定の重み付けを備えたものとともに、コンバイナ260が簡単な乗算器をエミュレートしているルックアップ表として実現される。 結果として生ずるビンの重み付け値がそこでデインターリーバへの出力となり、デインターリーバは結果として生ずるビン重み付け値をそこに含まれているバッファ内に対応しているデインターリーブされたデータ信号と一緒に記憶することになり、それによって、両方が同じ時刻にViterbiデコーダ226による使用のために出力されるようにできるのであり、このことは一般論として前述したところであり、また以下で詳述されるところである。 デインターリーブされた(インターリーブを解かれた)データ信号はI値かQ値か適当なものを所与のコード化されたビットについて含み、またビット位置(MSB,LSB)であって、どのビット測定表が使用されるかを判定するために星座内でのそのビットの位置も一緒に含まれている。


    【0075】


    Viterbiデコーダ226では、すなわち図14に示されている部分では、デインターリーブされた(インターリーブを解かれた)データ信号が、ビット測度表300に入力され、ここでは入力された信号についてビット測度推定値を判定する。 この値は特定のビットが“1”である推定された確率である。 特定のビットが“0”である推定された確率である補数ビット測度推定値もまた1の補数回路302を用いて得られる。


    【0076】


    好ましいこの発明の実施形態では、ビット測度表の各ビット測度推定値出力は5ビット数をもつことになり、それによって確率は32個の異なる値の一つとして特徴付けができる。 各ビット測度値と対応する補数ビット測度値とがそこですでに設定されている、対応している結果のビン重み付け値を用いて演算される。 したがって、ビット測定値はコンバイナ304と306とによって重み付け値を用いて修正され(別の呼び方としてソフトなパンクがされているがある)、好ましいのはビットシフトが重み付け値によって決まる量だけシフトされて修正される。 したがって、後続の枝路測度計算では、Viterbiデコーダ226により使用される重み付けがよいビットと悪いビットとの間の区別ができるようにするチャンネル特性と他のアプリオリ(理論に基づいて演釋された)特性の両方を勘定にいれることになる。


    【0077】


    Viterbiデコーダ226内部では、ビット測度値もしくは判定測度がトレリスの次の状態にどのように進むかを判定するのに使用され、各判定測度は発生したパンクによって修正がされている。 したがって、もしハードなパンクチャリングが発生したとすると、それによりパンクされたビットに対する重み付けが何も与えられず、トレリス内の各状態は一番低い状態測定をもつ前の可能な状態を単に選んで、その測度を維持することになる。 ソフトなパンクが発生したとし、それによって、パンクしたビットに何がしかの重み付けが与えられると、トレリス内の各状態は、重み付けされた判定測度を勘案して前の可能な状態を単に選ぶだけとなる。


    【0078】


    したがって上の記述は、この発明により受信機でどのようにソフトとハードのパンクチャリングを実行するかの記述を与えている。 以下の記述は、この発明によりソフトとハードのパンクチャリングが受信機内で有用とされる方法の別な記述を用意するものとなる。


    【0079】


    こうして、一例では、パンクチャリングは既知のジャミング信号を回避するために使用できる。 したがって、上記したように、もしOFDMに基づくシステム内の特定の周波数ビン(あるいは単一キャリヤシステムにおける他のサンプル)がエラーを含んでいると考えられるときには、これらのビン(または他のサンプル)がパンクできて完全に無視されるか、エラーのもつマイナスの効果を減らすために小さな重み付けをされるようにでき、その際にある種の有用な情報が抽出されるようにできる。 特定の周波数ビンは次のようなものに起因してエラーを含むものとなる。 すなわち、送信機もしくは受信機回路雑音、両立不能な通信プロトコルからの同じ周波数空間を占有しているジャムの原因となるもの、消費者のマイクロ波オーブン(電子レンジ)のようなRF干渉を放出するデバイスが原因となってエラーを含むことになる。


    【0080】


    周波数ホッピング干渉(例えばBluetooth信号であり、ここでは干渉が擬似ランダムに複数の周波数ビン内で出現する)に対処するために、低いSNRを検出することにより、人はどの周波数が無視され(トランプルされ)ているかに注目するか、あるいはそうでなくてホッピングシーケンスを判定するために必要とされるジャムを生ずる無線回路をちょうど十分となるよう用意できる。 例えば高レートの2.4GHz IEEE802.11bシステムにおけるBluetooth干渉を移動させるために、人はホッピングシーケンスにロックオンするためにBluetooth無線とプロトコルスタックとを十分に構築できる。 このホッピングシーケンスロックは、そのビンがパンクされる(完全に無視される)か、あるいは少い重み付けをする(部分的な無視をする)かの予測を可能とすることになる。


    【0081】


    ジャマ(ジャムを生ずるもの)もしくは干渉を生ずるものをOFDMシステムでチャンネル推定(例えばIEEE802.11aで求められている)を伴うものにおいて検出する別な方法は、チャンネル推定を調べて、近接しているキャリヤビンに関して異常に高いかあるいは低いキャリヤビンを検出することである。 例えば、もし三つのビンがずっと大きなチャンネル応答を示し、とくに大きく違っている位相を伴うのであれば、それはジャマからのものでありそうである。 この理由はチャンネル応答ではある程度の滑らかさ(スムースネス)が予期されていることによる。 もし二つのキャリヤが二つの長い学習用シンボル内で位相差を明らかに示していると、これはまた予期されたプロトコルに従順な信号からのものではないことを示してもいて、この場合にはこのような信号をパンクすることができる。


    【0082】


    また最大尤度(Maximum Likelihood)規準であって、ソフトなパンクチャリングについてのものを使用することもできる。 ML規準に基づいた最適重み付けはチャンネル推定の逆数に比例している。 したがって、ソフトなパンクチャリングについては、Viterbi測度を重み付けするためにチャンネル推定の逆数を使用し、受領したビット(これが今度は周波数ビンに対応する)の信頼性を定量化するための測度を用意する。 好ましい実施形態では、この発明は周波数ビンの信頼性を定量化するためのML規準を含んでいる。 この過程における第一の段階は尤度関数L(X|Θ)を定義することである。 例えばサイクロステーショナリィ(cyclo-stationary)でガウス形である雑音過程については、受信機における尤度は数1で書くことができる。


    【0083】


    【数1】


    【0084】


    ここでKは定数であり、iは周波数ビンを表わす。 尤度関数はシンボルΘが送られたとして、シンボルXを受領することがどのくらいもっともらしいか(ありそうなことか)を示しており、σ

    はチャンネル推定の振幅の逆数に比例している。


    【0085】


    尤度関数の対数は、ガウス分布雑音が見付けられる特定のシーケンスを受領する尤度の推定を与えるものであり、これが数2となる。


    【0086】


    【数2】


    【0087】


    Viterbi距離測定は、尤度関数の対数に対応している。 上記のことから、この距離測度はσ

    iに比例すべきであり、ここでσ

    iはチャンネル推定の関数である。 上記の論旨は“等価雑音”解析に基づいていたことが気付かれることであり、受領した周波数ドメインデータはチャンネルの逆数によってスケール合せがされている。


    【0088】


    周波数ドメインシステムはそこで数3として書くことができ、ここでH

    はビンiにおけるチャンネルである。


    【0089】


    【数3】


    【0090】


    ここでチャンネル推定としてH

    を考えることにする。 チャンネル推定の逆数によるスケール合せは数4を導く。


    【0091】


    【数4】


    【0092】


    ここではσ

    は抑揚音符(アクソンシルコンフレックス、∧)付きのH

    の逆数の絶対値σ

    を乗したものである。 これが各周波数ビンiにおける雑音エンハンスメントの量、すなわちチャンネル逆数に比例する量を表わしている。


    【0093】


    こうして、表式化した尤度規準により、Viterbi距離測度が所与のSNR推定について上述の量によって好ましいスケール合せがされる。 したがってkが周波数ビン番号を表わすとするとチャンネルH(k)については数5となる。 ここでnew branch metric(k)は新しい枝路測度(k)を、またbranch metric(k)は枝路測度(k)をそれぞれ意味し、where以降はσ

    を定義している。


    【0094】


    【数5】


    【0095】


    背景技術(先行技術)と比較して、コード化したOFDMシステムであって、H

    jk (jは時間であり、kはビンである)を備えたものについての既知の尤度関数は、Alardらの記述“A New System of Sound Broadcasting to Mobile Receivers”(1988)にあるように数6となる。


    【0096】


    【数6】


    【0097】


    BPSKとQPSKとに対しては、利用(入手)可能な技術はデコード用の方法を記述している。 高次の変調であって、16−QAM,64−QAM及びその他のようなものについては、“測度(メトリックス)”という項(数7)は一般にL2ユークリッド測度を近似しているビット毎の測度(per-bit metrics)に分けられているが、計算をするのは容易である。


    【0098】


    【数7】


    【0099】


    これが意味するところは、“サンプル”もしくは“シンボル”測度が、例えば数8のようなビット測度の和として構成されていて、ここでmはある特定のビット当りの測度関数となっている。 グレイコード化した16−QAMシステムでは、ビット当りの測度関数の特定の選定について、“OFDM for Wireless Multimedia Communications”(Van Nee and Prasad, 2000)に記述されている。


    【0100】


    【数8】


    【0101】


    式6はまた式9の形式で書くことができ、ここではH

    jkが推定であるH

    jkで置換えることができる。 実施目的のためには、より修正可能な形式であり、例えばビット毎の測度について、スケールに依らないルックアップ表の使用を可能としている。


    【0102】


    【数9】


    【0103】


    この発明の方法は利用可能な方法を次のものに拡張することを含んでいる:


    1. 式9の表式を使用すること;


    2. 分離可能なビット毎の測度についていずれかの形式を用いて、式8の分子を計算すること;


    3. チャンネルH

    jkの推定値H

    jkを式4に示したように分母を重み付けするために応用すること。


    【0104】


    このことは、利用可能な技術で記述されたBPSKとQPSKとの機構の、IとQとのチャンネルについて複数のビットを有している、より高次の変調構成へ向けての、拡張である。


    【0105】


    OFDM信号では、静止している定常的な(ステーショナリィ)背景雑音と、静止もしくはゆっくりと変化しているチャンネルとは、H

    jkがビンの番号k(連続している記号については同じビン内で同じ値をとる)について周期的であり、したがってH

    jk =H

    である。 これはnの等価なサイクロステーショナリィ雑音である式10と平坦なチャンネルモデルとを併せたものと同じ効果を有する。


    【0106】


    【数10】


    【0107】


    この発明の方法とシステムについての追加の、オプションとしての特徴はあるデータパケットについてのデコードされ/エラーを補正した部分を使用して、そのパケットの他の部分についてのデコーダの性能を学習するとか改良することに展開される。 したがって、あるパケットについての初期部分に関する“判定(デンジョン)”はそのパケットの後の部分のデコードを指揮する。 反復して使用すると、最初のパス(通過)でされた判定は後のパスについてのデコードすることを指揮する。


    【0108】


    もちろん反復実施は思いがけない危険(ピットフォール)に導くことがある。 例えば、パケットもしくはシーケンス内で初期に生ずるエラーがパケットもしくはシーケンスの後の方での誤った学習を生じさせて、これが性能を悪化させる。 これがエラーの伝播(error propagation 伝搬とも書く)として一般に知られているところである。 802.11aプロトコルのようなプロトコルの場合には、しかしながら、もしパケット内に何らかのエラーがあると、全体のパケットが一般に無視される。 こうして、すべてのViterbi後の判定が本質的に“正しい”ことが後の判定についての学習に関して言うことができる。 反復的なやり方が前のビタビデコーダデータに適用することができるが(遅れを減らすことを目的としている)、注意しなければいけないことは過剰なエラーの伝播でを避けなければならないことであり、その理由はViterbi前の(プレビタビ)データが正しくなくでもなお結果として正しいパケットを生ずることができることによる。


    【0109】


    OFDMに基づいた受信機であって、802.11a順応のシステムで使用されるようなものでの判定指向フィードバックはViterbiデコーダの出力を送りチェーンアップでIFETを含んでいないものを通って送ることによって動作できる。 こうして、デコードされたデータがFECコーダと、インターリーバとマッパ(写像器)とを通って供給され、これがFETとチャンネル補正後に受信チェーン内で予期されているデータを表わしている。 データが受信機に入るときと、Viterbiデコーダを出るときとの間には遅れが存在し、その原因はデマッピングと、FECデコーダと、FECエンコーダと、インターリーバとの処理遅延にある。 FET後の受信データは同じように遅延していなければならず、それによって、再構築されたデータが準備されるのと同じ時刻に比較のために利用可能となる。 図15は記述してきた装置を示している。


    【0110】


    デコーデングに先行しての判定フィードバックが好ましいという場合がある。 これは、もしデコーデングと再エンコーデングについて待っていることの遅れが有害であるという場合であり、短いパケットの場合などであり、あるいは加えられた再エンコーデングを実行する回路が過度にコスト高となる場合である。 この場合には、上記の時たま生ずるエラー伝播は許容できる効果を有していて、デコーデングに先立つ判定フィードバックはViterbiデコーダ重み付け回路に対するビン毎のSNRを推定するためによりよい解を与えることができる。 図16は記述した装置を示している。


    【0111】


    一旦、再構築が実行されると、受領した、所望周波数ドメインのデータの流れが受信機を適応させるために使用できるという利用可能なものとされる。 本質的には、すべてのサブキャリヤがパイロットのように作用するように作られ、これはパイロットの所望かつ現実的なデータが知られていることによる。 このことは選択的なパンクチャリング/重み付けで使用するためのビン毎のSNRを判定するのに有用であり、ここではサブキャリヤ毎の(あるいはFETビン毎の)信号対雑音比が、所望の周波数ドメインデータの標準偏差を計算し、それを所望のデータと受領したデータとの間の差の標準偏差で除算して決めることができる。 初期のSNR推定でチャンネル推定振幅に基づいているものが最適化されるか判定フィードバック回路からの新しい正規化されたSNR推定で置換されるかするようにできる。 ビンについての選択性パンクチャリングもしくは重み付けは判定されたSNRに基づいたやり方でそこで実行できることは前述した。 より小さいSNRをもつビンは大きなSNRをもつビンよりも少なくパンクされるか重み付けされる。


    【0112】


    SNR推定はパケット毎のベースで使用されるようにできるし、またパケット間で使用できるし、その両方が使用できる。 この実行はチェックサムに基づいてパケットについて判定された成功または失敗によってゲートの開閉がされてよい。 SNR推定について実行することはもっと大きな平均化を可能とし、パケットの初期部分に対してより効果的に作用するが、注意しなければならないことは、二つのパケットが別のソース(源)から、異なるチャンネルの下で、別の時刻に到来することができることである。 したがって、初期のパケットからの若干の推定は、後のパケットに対しては有効でなくなることである。 パケット間でデータを再使用することは、したがって、受信機にとって固有の処理に対しては最も有用なことであり、この処理はスプリアストーン推定とか、長期間のジャミング検出と推定などである。 ジャマ推定はパケット間で変っても変らなくてもよい。


    【0113】


    この発明はその好ましい実施形態について記述されてきたが、これは例示を目的としてのみ行なわれたのであって、本発明はそれに限定されない。 実際にこの発明の変形は当業者にとって明らかであろうし、またこの発明の範囲を逸脱しないで行なわれるものである。


    【図面の簡単な説明】


    【図1】 先行技術によるディジタル通信システムのブロック図。


    【図2】 (A)は図1のシステムで使用される従来形のコーダの図、(B)はこのコーダの状態図、(C)はこのコーダのトレリス(菱形の目のある)網の図。


    【図3】 図2のコーダからのエラーがない出力データ流をデコードするのにトレリス網を使用することを示す図。


    【図4】 エラーがある、図2のデコーダからの出力データ流をデコードするのにトレリス網を使用することを示す図。


    【図5】 先行技術によるQAM星座(コンステレーション)を示す図。


    【図6】 (A)〜(D)は、図5のQAM星座についてビット毎に判断するデコード用機能を示す図。


    【図7】 (A)と(B)とは図6(A)と図6(B)のデコード用機能に対応している伝達曲線を示す図。


    【図8】 (A)と(B)とはこの発明の好ましいとされる第一の実施例による伝達曲線を示す図。


    【図9】 エラーのあるQAM出力データ流をデコードするのにトレリス網を使用することを示す図。


    【図10】 (A)と(B)とはこの発明の好ましいとされる第一の実施例により伝達曲線を示す図。


    【図11】 ブロッカ信号または他の干渉が存在するときのチャンネル周波数応答を示す図。


    【図12】 OFDMシステムにおける送信機のブロック図。


    【図13】 OFDMシステムにおける受信機のブロック図。


    【図14】 この発明によるViterbiデコーダの一部を示す図。


    【図15】 図16とともにこの発明による判断指向フィードバックを示す図。


    【図16】 図15とともにこの発明による判断指向フィードバックを示す図。

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