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マルチチップのダイナミックレンジ拡張(DRE)音声処理の方法および装置

申请号 JP2017550521 申请日 2016-03-16 公开(公告)号 JP2018511258A 公开(公告)日 2018-04-19
申请人 シーラス ロジック,インコーポレイテッド; Cirrus Logic,Inc.; 发明人 ダス、テジャスヴィ; メランソン、ジョン エル.;
摘要 本開示の実施形態によれば、ダイナミックレンジ拡張情報を有する音声 信号 を2つ以上の集積回路にわたって処理するためのマルチチップ回路が、ホスト集積回路およびクライアント集積回路を含んでもよい。ホスト集積回路は、デジタル音声入 力 信号のためのダイナミックレンジ拡張利得を判断し、そのダイナミックレンジ拡張利得に応じてデジタル音声入力信号を処理し、処理済みのデジタル音声入力信号に基づいて音声データを送信するように構成されてもよい。クライアント集積回路はホスト集積回路に結合されてもよく、音声データを受信するように構成されてもよく、クライアント集積回路にダイナミックレンジ拡張利得が提供され、クライアント集積回路はダイナミックレンジ拡張利得を使用して音声データを処理するように構成される。
权利要求

ダイナミックレンジ拡張情報を有する音声信号を2つ以上の集積回路にわたって処理するためのマルチチップ回路であって、 デジタル音声入信号のためのダイナミックレンジ拡張利得を判断し、前記ダイナミックレンジ拡張利得に応じて前記デジタル音声入力信号を処理し、処理済みのデジタル音声入力信号に基づいて音声データを送信するための、ホスト集積回路と、 前記ホスト集積回路に結合されたクライアント集積回路とを含み、 前記クライアント集積回路が前記音声データを受け取り、前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張利得が提供され、前記クライアント集積回路が前記ダイナミックレンジ拡張利得を使用して前記音声データを処理する、 マルチチップ回路。前記ホスト集積回路が、前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張利得を提供する目的で、前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張情報を送信するようにさらに構成される、請求項1に記載のマルチチップ回路。前記デジタル音声入力信号のダイナミックレンジを前記ダイナミックレンジ拡張利得によって制御および拡張するダイナミックレンジ拡張ホストコントローラを前記ホスト集積回路がさらに含み、 前記音声データを制御および処理して音声信号にし、前記音声信号に前記ダイナミックレンジ拡張利得に逆比例する利得が与えられるようにするダイナミックレンジ拡張クライアントコントローラを前記クライアント集積回路がさらに含む、 請求項2に記載のマルチチップ回路。前記ダイナミックレンジ拡張ホストコントローラが、前記ダイナミックレンジ拡張利得に応じてデジタル利得を適用することにより、前記ダイナミックレンジ拡張利得によって前記デジタル音声入力信号の前記ダイナミックレンジを制御および拡張し、 前記ダイナミックレンジ拡張クライアントコントローラが、前記ダイナミックレンジ拡張利得の逆数に応じてアナログ利得を適用することにより、前記音声データを制御および処理して前記音声信号にする、 請求項3に記載のマルチチップ回路。前記デジタル利得と前記アナログ利得の積がある定数値にほぼ等しい、請求項4に記載のマルチチップ回路。前記ホスト集積回路によって処理される前記デジタル音声入力信号に適用されるべき前記ダイナミックレンジ拡張利得を判断する規則を設定するためのダイナミックレンジ拡張ホストのルールベースモジュールを前記ホスト集積回路がさらに含み、 前記クライアント集積回路によって処理される音声信号に、前記ダイナミックレンジ拡張利得に逆比例する利得が与えられるように、前記ダイナミックレンジ拡張ホストのルールベースモジュールと同じ規則を設定および使用するために、前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張利得を提供する目的で、ダイナミックレンジ拡張クライアントのルールベースモジュールを前記クライアント集積回路がさらに含む、 請求項1に記載のマルチチップ回路。前記ダイナミックレンジ拡張利得を制御するために前記ダイナミックレンジ拡張ホストのルールベースモジュールに結合されたダイナミックレンジ拡張ホストコントローラを前記ホスト集積回路がさらに含み、 前記ダイナミックレンジ拡張逆数利得を制御するために前記ダイナミックレンジ拡張クライアントのルールベースモジュールに結合されたダイナミックレンジ拡張クライアントコントローラを前記クライアント集積回路がさらに含む、 請求項6に記載のマルチチップ回路。ダイナミックレンジ拡張情報を有する音声信号を2つ以上の集積回路にわたって処理するためのマルチチップ回路内で使用するためのホスト集積回路であって、 デジタル音声入力信号のためのダイナミックレンジ拡張利得を判断し、 前記ダイナミックレンジ拡張利得に応じて前記デジタル音声入力信号を処理するように構成された ホストコントローラと、 前記ダイナミックレンジ拡張利得を使用して前記音声データを処理する目的で前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張利得が提供されるように、前記処理済みのデジタル音声入力信号に基づいて、前記ホスト集積回路に結合されたクライアント結合回路に音声データを送信するように構成された送信器とを含む、 ホスト集積回路。前記ホスト集積回路が、前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張利得を提供する目的で前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張情報を送信するようにさらに構成される、請求項8に記載のホスト集積回路。前記クライアント集積回路が前記音声データを制御および処理して音声信号にし、前記音声信号に前記ダイナミックレンジ拡張利得に逆比例する利得が与えられるようにすることを目的に、前記ホストコントローラが前記デジタル音声入力信号のダイナミックレンジを前記ダイナミックレンジ拡張利得によってさらに制御および拡張する、請求項9に記載のホスト集積回路。前記拡張ホストコントローラが、前記ダイナミックレンジ拡張利得に応じてデジタル利得を適用することにより、前記ダイナミックレンジ拡張利得によって前記デジタル音声入力信号の前記ダイナミックレンジを制御および拡張し、 前記クライアント集積回路が、前記ダイナミックレンジ拡張利得の逆数に応じてアナログ利得を適用することにより、前記音声データを制御および処理して前記音声信号にする、請求項9に記載のホスト集積回路。前記デジタル利得と前記アナログ利得の積がある定数値にほぼ等しい、請求項11に記載のホスト集積回路。前記ホスト集積回路によって処理される前記デジタル音声入力信号に適用されるべき前記ダイナミックレンジ拡張利得を判断する規則を設定するように構成されたダイナミックレンジ拡張ホストのルールベースモジュールを前記ホスト集積回路がさらに含み、 前記クライアント集積回路によって処理される音声信号に前記ダイナミックレンジ拡張利得に逆比例する利得が与えられるように前記ダイナミックレンジ拡張ホストのルールベースモジュールと同じ規則を前記クライアント集積回路が設定および使用する、 請求項8に記載のホスト集積回路。前記ホストコントローラが前記ダイナミックレンジ拡張利得を制御するようにさらに構成される、請求項11に記載のホスト集積回路。ダイナミックレンジ拡張情報を有する音声信号を2つ以上の集積回路にわたって処理するためのマルチチップ回路内で使用するためのクライアント集積回路であって、 ダイナミックレンジ拡張利得に応じてホスト集積回路から音声データを受信するように構成された受信器と、 デジタル音声入力信号のためのダイナミックレンジ拡張利得を判断し、 前記ダイナミックレンジ拡張利得に応じて前記音声データを処理するように構成された クライアントコントローラとを含む、 クライアント集積回路。前記音声データが前記ダイナミックレンジ拡張利得を含み、前記クライアント集積回路が前記音声データから前記ダイナミックレンジ拡張利得を抽出するように構成される、請求項15に記載のクライアント集積回路。前記ダイナミックレンジ拡張利得によって前記デジタル音声入力信号のダイナミックレンジを制御および拡張して前記音声データを生成するように前記ホスト集積回路が構成され、 前記音声信号に前記ダイナミックレンジ拡張利得に逆比例する利得が与えられるように前記音声信号を制御および処理するように前記クライアント集積回路が構成される、 請求項16に記載のクライアント集積回路。前記ホストコントローラが、前記ダイナミックレンジ拡張利得に応じてデジタル利得を適用することにより、前記ダイナミックレンジ拡張利得によって前記デジタル音声入力信号の前記ダイナミックレンジを制御および拡張し、 前記クライアント集積回路が、前記ダイナミックレンジ拡張利得の逆数に応じてアナログ利得を適用することにより、前記音声データを制御および処理して前記音声信号にする、 請求項16に記載のクライアント集積回路。前記デジタル利得と前記アナログ利得の積がある定数値にほぼ等しい、請求項18に記載のクライアント集積回路。前記ホスト集積回路によって処理される前記デジタル音声入力信号に適用されるべき前記ダイナミックレンジ拡張利得を判断する規則を設定するように構成されたダイナミックレンジ拡張ホストのルールベースモジュールを前記ホスト集積回路がさらに含み、 前記クライアント集積回路によって処理される音声信号に前記ダイナミックレンジ拡張利得に逆比例する利得が与えられるように前記ダイナミックレンジ拡張ホストのルールベースモジュールと同じ規則を設定および使用するように前記クライアント集積回路が構成される、 請求項15に記載のクライアント集積回路。前記ホスト集積回路が前記ダイナミックレンジ拡張利得を制御するようにさらに構成される、請求項20に記載のクライアント集積回路。ダイナミックレンジ拡張情報を有する音声信号を2つ以上の集積回路にわたって処理するための方法であって、 ホスト集積回路によってデジタル音声入力信号を処理するステップと、 前記ホスト集積回路によって、前記デジタル音声入力信号のためのダイナミックレンジ拡張利得を判断するステップと、 処理済みのデジタル音声入力信号に基づいて前記音声データを送信するステップと、 前記クライアント集積回路によって前記音声データを受信するステップと、 前記ホスト集積回路および前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張利得を提供するステップと、 前記クライアント集積回路によって、前記ダイナミックレンジ拡張利得を使用して前記音声データを処理するステップとを含む、 方法。前記ホスト集積回路および前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張利得を提供するステップが、 前記ホスト集積回路によって、前記ダイナミックレンジ拡張利得を含むダイナミックレンジ拡張情報を前記クライアント集積回路に送信するステップを含む、請求項22に記載の方法。前記ホスト集積回路によって、前記ダイナミックレンジ拡張利得を使用することによって前記デジタル音声入力信号のダイナミックレンジを制御および拡張するステップと、 前記クライアント集積回路によって、前記音声データを制御および処理して音声信号にし、前記音声信号に前記ダイナミックレンジ拡張利得に逆比例する利得が与えられるようにするステップをさらに含む、 請求項23に記載の方法。ダイナミックレンジ拡張ホストコントローラが、前記ダイナミックレンジ拡張利得に応じてデジタル利得を適用することにより、前記ダイナミックレンジ拡張利得によって前記デジタル音声入力信号の前記ダイナミックレンジを制御および拡張し、 ダイナミックレンジ拡張クライアントコントローラが、前記ダイナミックレンジ拡張利得の逆数に応じてアナログ利得を適用することにより、前記音声データを制御および処理して前記音声信号にする、 請求項23に記載の方法。前記デジタル利得と前記アナログ利得の積がある定数値にほぼ等しい、請求項25に記載の方法。前記ホスト集積回路および前記クライアント集積回路に前記ダイナミックレンジ拡張利得を提供するステップが、 前記ホスト集積回路により処理される前記デジタル音声入力信号に適用されるべき前記ダイナミックレンジ拡張利得を判断する規則を前記ホスト集積回路によって設定するステップと、 前記クライアント集積回路によって処理される音声信号に前記ダイナミックレンジ拡張利得に逆比例する利得が与えられるように、前記ホスト集積回路によって設定されたものと同じ規則を前記クライアント集積回路によって設定および使用するステップをさらに含む、 請求項22に記載の方法。前記ホスト集積回路によって、前記デジタル音声入力信号に対して使用される前記ダイナミックレンジ拡張利得を制御するステップと、 前記クライアント集積回路によって、前記音声データに対して使用される前記ダイナミックレンジ拡張逆数利得を制御するステップとを含む、 請求項27に記載の方法。

说明书全文

関連出願の相互参照 本開示は、2015年12月18日に出願された米国特許出願第14/975015号に基づく優先権を主張し、その特許出願は2015年3月27日に出願された米国仮特許出願第62/139123号に基づく優先権を主張し、その両方の出願が全体として参照により本明細書に組み込まれる。

本開示の代表的実施形態の分野は音声処理の方法、装置、または実装に関し、より具体的には、マルチチップのダイナミックレンジ拡張(DRE: Dynamic range enhancement)音声処理の方法、装置、および実装に関する。

デジタル音声入信号を処理してアナログ音声出力信号にするための音声処理の方法、装置、および実装は、単一の集積回路(IC)に実装または提供されることができ、その単一ICによって処理される音声信号のダイナミックレンジを拡張するための様式(例えば、ダイナミックレンジ拡張(DRE)機能/能力)を含む。そのようなDREソリューション/コントローラは通常、単一の音声処理ICの中に閉じ込めて提供される。

図1は、従来技術による単一DRE音声処理ICの例100を示す。図1に示すように、単一IC100は、信号処理ブロック104と、DRE利得106を有するDRE利得ブロック105と、変調器108と、デジタルアナログ変換器(DAC)110と、ドライバ利得116を有するドライバ112とを直列接続した経路を含む。音声入力信号(AUDIO IN)102が、単一IC100によって受け取られ、信号処理ブロック104へ送られる。単一IC100は、音声出力信号(AUDIO OUT)118を出力として提供する。信号処理ブロック104の出力にDRE制御ブロック114が結合され、DRE制御ブロック114の出力がDRE利得ブロック105へ送られる。DRE制御の基準または方式に応じて、DRE制御ブロック114は、DRE利得ブロック105のDRE利得106をゲインアップまたはゲインダウンさせる。DRE利得106とドライバ利得116の積は常になんらかの定数値に等しくてもよく、したがって、ドライバ利得116は、DRE利得のゲインアップまたはゲインダウンにそれぞれ基づき、呼応してゲインダウンまたはゲインアップされる(例えば、ドライバ利得116はDRE利得106の逆数である)。

図2は、従来技術による音声装置構成の例200を示す。音声装置構成200は、イヤホンまたはヘッドホンが結合されたモバイル装置またはコンピュータ202を示す。モバイル装置またはコンピュータ202の中に単一IC100が置かれている。この構成例200では、音声処理はデジタル信号からアナログ信号への変換および音声信号のDRE制御を含み、すべてが単一IC100の内部で行われる。よって、イヤホン/ヘッドホン201はモバイル装置またはコンピュータ202から、すでに処理され、DRE制御を施されたアナログ出力信号203および205を受け取り、アナログ出力信号203および205は、図2に示すように、それぞれのイヤバッドまたはヘッドホンスピーカ204および206へ送信される。

図3は、従来技術による音声装置構成の別例300を示す。構成300は図2の構成200に類似するが、構成300では単一IC100は、図2に示すようにモバイル装置またはコンピュータ202の内部にあるのではなく、図3に示すように外部のボックス302の中に置かれる。構成300は、モバイル装置またはコンピュータ202が外部ボックス300に結合されていることを示す。モバイル装置またはコンピュータ202は、アナログまたはデジタルの音声信号301を外部ボックス302に供給する。図3に示すように、外部ボックス302はイヤホンまたはヘッドホン201に結合され、次に、外部ボックスは、302はアナログ出力信号203および205を、イヤバッドまたはヘッドホンスピーカ204および206にそれぞれ供給する。構成200と同様に、図3の構成300でも、アナログ出力信号203および205がイヤバッドまたはヘッドホンスピーカ204および206に供給されるので、イヤホンまたはヘッドホン201を通したそのようなアナログ信号送信を可能にするために、ここでも電力が必要になる。この電力は通常、モバイル装置もしくはコンピュータ202のバッテリーもしくは電力ストレージユニットによって供給されるか、または、外部ボックス302がそのようなバッテリーもしくは電力ストレージユニットを有する場合は外部ボックス302のバッテリーもしくは電力ストレージユニットによって供給される。この、モバイル装置もしくはコンピュータ202および/または外部ボックス302のバッテリーまたは電力ストレージユニットの電力消費は望ましいものではない。

当技術分野では適応型ノイズキャンセリング(ANC)がよく知られており、周囲または背景の雑音の効果的な除去について、音声信号(例えば、AUDIO IN 102)の処理のために実装されている。ANC処理では、ANCマイクロホンをユーザのにできる限り近づけて配置することが望ましい。ANCマイクロホンは少なくとも、あるレベルの信号処理ハードウェア/回路を必要とし、そのハードウェア/回路は通常、図2および図3のモバイル装置もしくはコンピュータ202、または図3の外部ボックス302内に置かれるので、ANCマイクロホンは通常、モバイル装置、コンピュータ、または外部ボックス内に置かれる。ANCマイクロホンは、理想的にはイヤバッド/ヘッドホンスピーカ204または206の中に置かれる。しかし、ANCマイクロホンをイヤバッド/ヘッドホンスピーカ204または206の中に置くことは、難しい挑戦である。そのような挑戦には、空間の制限および/または処理の要件が含まれるが、それらに限定されない。このようなANCマイクロホン信号のデジタル処理/伝達には利点があり、望ましい。

つまり、音声信号をアナログ信号ではなくデジタル信号として処理することには、多くの望ましい理由がある。これらの望ましい理由のいくつかには、より高い忠実度を提供すること、雑音、干渉効果および結合効果に対する感受性を低減させること、送信経路に沿う信号劣化を低減させること、より洗練された誤り訂正アルゴリズムに備えることが含まれ、さらには、消費電力を低減させることが含まれてもよいが、それらに限定されない。

米国特許出願第14/083972号

米国特許出願第14/467969号

米国特許出願第14/483659号

米国特許出願第14/507372号

本発明の教示によれば、単一処理システム内の信号ひずみを避けるための現行の手法に関連する1つまたは複数の短所および問題が低減または除去され得る。

本開示の実施形態によれば、ダイナミックレンジ拡張情報を有する音声信号を2つ以上の集積回路にわたって処理するためのマルチチップ回路が、ホスト集積回路およびクライアント集積回路を含んでもよい。ホスト集積回路は、デジタル音声入力信号のためのダイナミックレンジ拡張利得を判断し、そのダイナミックレンジ拡張利得に応じてデジタル音声入力信号を処理し、処理済みのデジタル音声入力信号に基づいて音声データを送信するように構成されてもよい。クライアント集積回路はホスト集積回路に結合されてもよく、音声データを受信するように構成されてもよく、クライアント集積回路にダイナミックレンジ拡張利得が提供され、クライアント集積回路はダイナミックレンジ拡張利得を使用して音声データを処理するように構成される。

本発明のこれらおよびその他の実施形態によれば、2つ以上の集積回路にわたるダイナミックレンジ拡張情報を有する音声信号を処理するためのマルチチップ回路で使用するためのホスト集積回路は、ホストコントローラおよび送信器を含んでもよい。ホストコントローラは、デジタル音声入力信号のためのダイナミックレンジ拡張利得を判断し、そのダイナミックレンジ拡張利得に応じてデジタル音声入力信号を処理するように構成されてもよい。送信器は、ダイナミックレンジ拡張利得を使用して音声データを処理する目的でクライアント集積回路にダイナミックレンジ拡張利得が提供されるように、処理済みのデジタル音声入力信号に基づいて、ホスト集積回路に結合されたクライアント集積回路に音声データを送信するように構成されてもよい。

本発明のこれらおよびその他の実施形態によれば、ダイナミックレンジ拡張情報を有する音声信号を2つ以上の集積回路にわたって処理するためのマルチチップ回路で使用するためのクライアント集積回路は、受信器およびクライアントコントローラを含んでもよい。受信器は、ホスト集積回路からダイナミックレンジ拡張利得に応じて音声データを受信するように構成されてもよい。クライアントコントローラは、デジタル音声入力信号のためのダイナミックレンジ拡張利得を判断し、ダイナミックレンジ拡張利得に応じて音声データを処理するように構成されてもよい。

本発明のこれらおよびその他の実施形態によれば、ダイナミックレンジ拡張情報を有する音声信号を2つ以上の集積回路にわたって処理するための方法は、ホスト集積回路によってデジタル音声入力信号を処理することを含んでもよい。この方法は、ホスト集積回路によってデジタル音声入力信号のためのダイナミックレンジ拡張利得を判断することもまた含んでもよい。この方法は、処理済みのデジタル音声入力信号に基づいて音声データを送信することをさらに含んでもよい。この方法は、クライアント集積回路によって音声データを受信することを、さらに加えて含んでもよい。この方法は、ホスト集積回路およびクライアント集積回路にダイナミックレンジ拡張利得を提供することもまた含んでもよい。この方法は、クライアント集積回路によって、ダイナミックレンジ拡張利得を使用して音声データを処理することをさらに含んでもよい。

本開示の技術的利点は、本明細書に含まれる図面、記載、および特許請求の範囲から、当業者には容易に明らかになり得る。本発明の実施形態の目的および利点は、少なくとも、特許請求の範囲に具体的に示された要素、特徴、および組み合わせによって実現および達成される。

上記の全体的な記載および下記の詳細な記載の両方が例であって説明目的であり、本開示に明記された特許請求の範囲を制限しないことが理解されるべきである。

下記の記載を添付図面と共に参照することによって、本発明の実施形態およびその利点のさらに徹底した理解が得られよう。添付図面では、類似する参照番号は類似する特徴を示す。

現行技術による音声処理集積回路の例のブロック線図である。

現行技術による音声装置構成の例のブロック線図である。

現行技術による音声装置構成の別例のブロック線図である。

本開示の実施形態による、マルチチップまたはマルチ集積回路の音声処理構成の例のブロック線図である。

本開示の実施形態による、サンプル音声入力信号の例の波形グラフの例を示す図である。

本開示の実施形態による、デジタルデータのデータフォーマットの例を示す図である。

本開示の実施形態による、マルチチップまたはマルチ集積回路の音声処理構成の別例のブロック線図である。

本開示の実施形態によって、図5に示されたホスト集積回路の代替として使用されてもよい、ホスト集積回路の例を示す図である。

図5に示されたホスト集積回路の代替として使用されてもよい、ホスト集積回路の別例を示す図である。

本開示の実施形態によって、図4A〜図7に開示された方法およびシステムを使用および適用するための適用構成の例を示す図である。

本開示の実施形態によって、図4A〜図7に開示された方法およびシステムを使用および適用するための適用構成の別例を示す図である。

本発明の実施形態は、少なくとも2つ以上の集積回路(IC)の間での、ダイナミックレンジ拡張(DRE)データ/情報を有する音声信号の処理を提供してもよい。DREデータ/情報を有する音声信号は、2つ以上のICの間での通信がデジタルで遂行または実行され得るように(例えば、2つ以上のICの間でのデジタル通信)、処理されてもよい。音声信号のDREデータ/情報は、その2つ以上のICに提供されてもよい。本開示の実施形態では、DREデータ/情報をICに提供するためのさまざまな方式が提供される。適応型ノイズキャンセリング(ANC)のデータまたは情報などの他のデータまたは情報もまた提供または処理されて、2つ以上のICの間で、デジタルで伝達されることもできる。本開示の実施形態は、音声信号を処理および/または送信する2つ以上の装置の間のアナログ通信をなくし、代わりに2つ以上の装置の間で、デジタルで通信する方式を提供する(例えば、デジタルリンク通信を提供する)という利点を有し得る。よって、本開示の実施形態は、2つ以上の装置にわたるデジタル通信/処理の、アナログ信号通信/処理より優れた、望ましい利点を提供し得る。そのような望ましい利点の例については、上記の背景技術において言及し、議論した。

本開示によるマルチチップまたはマルチICの音声処理構成の第1の例400を図4Aに示す。構成400は、Nを1以上の整数として、1つまたは複数のクライアントIC420−1〜420−N(例えば、N個のクライアントIC)とデジタルで通信してもよい、ホストIC401を示す。音声信号の処理は、ホストIC401と1つまたは複数のクライアントIC420−1〜420−Nの間に分割または分離されてもよい。ホストIC401と1つまたは複数のクライアントIC420−1〜420−Nの間のデジタル通信は、アナログ通信を排除または削減する。アナログ通信は、排除または削減されなければ、2つ以上の装置または装置構成要素の間で電力を消費する。

図4Aに示すように、ホストIC401は、信号処理ブロック104、DRE利得106を有するDRE利得ブロック105、変調器108、および送信器/符号器(TX/CODER)ブロック404を直列接続した経路を含んでもよい。信号処理ブロック104は、補間器、サンプル/ホールドブロック、および/またはサンプリングレート変換器を含んでもよい。変調器108は、デルタシグマ変調器であってもよい。図4Aに示すように、DREホストコントローラ(DRE−Hコントローラ)402が信号処理ブロック104に結合されていてもよく、信号処理ブロック104の出力を受け取る入力を有してもよい。図4Aに示すように、DREホストコントローラ402はDRE利得ブロック105とTX/CODERブロック404とに結合されていてもよく、出力をDRE利得ブロック105とTX/CODERブロック404の両方に提供してもよい。

TX/CODERブロック404は、DRE利得情報に加えて音声データを(例えば、デジタル送信/通信用に)デジタルデータフォーマットに符号化する符号器/シリアライザを任意選択で有する送信器であってもよい。例えば、TX/CODERブロック404は、Nを1以上の整数として、音声情報をNビットのデジタルデータ405に符号化してもよい。構成例400では、Nビットのデジタルデータ405は、少なくとも、デジタル形式で符号化された音声とDREの情報(例えば、AUDIO+DREのデータグラム)を有するデータグラムを含んでもよい。AUDIOデータグラムは、デジタルデータのためのデジタル音声コンテンツを含んでもよく、これは変調器108によって変調済みであってもよい。DREデータグラムはそれぞれのAUDIOデータグラムについてのDRE情報を有してもよく、対応するAUDIOデータグラムに格納されたデジタルデータに適用される利得(例えば、DRE利得)を特定してもよい。

DRE−Hコントローラ402は、信号処理ブロック104から(音声入力信号102を元にした)処理済み音声入力信号を受け取ってもよい。DRE−Hコントローラ402は音声入力信号102を監視して、DRE利得106を音声入力信号102にいつ適用すべきか判断してもよい。DRE−Hコントローラ402は、DRE利得106を音声入力信号102にどれぐらい適用すべきかも、判断してもよい。音声入力信号102の特性に基づいて、DRE−Hコントローラ402は、DRE利得ブロック105でDRE利得106を調節してもよい。音声入力信号102の特性の例には、音声入力信号102の閾値検出、ピーク検出、ピークおよび/またはエンベロープ追跡の監視が含まれてもよいが、それらに限定されない。図4Bは、サンプル音声入力(AUDIO IN)信号例102を示す信号図の例412である。処理される音声入力信号102の、ある音声データセグメントについての閾値検出、ピーク検出、ピークおよび/またはエンベロープ追跡に応じて、それぞれのDRE利得が指定され、処理対象の音声データセグメントに対応するデジタルデータストリームのために提供される。あるデータストリームに対するDRE利得を決定するためには多数の様式がある。例えば、そのようなDRE利得決定の様式の例が、Cirrus Logic,Incに譲渡された下記の特許出願、すなわち、2013年11月19日に出願された『Enhancement of Dynamic Range of Audio Signal Path』と題する米国特許出願第14/083972号(発明者:Andy Satoskar、Dan Allen、Teju Das)(Cirrus整理番号2101、以下「’972特許出願」と称する)、2014年8月25日に出願された『Reducing Audio Artifacts in a System for Enhancing Dynamic Range of Audio Signal Path』と題する米国特許出願第14/467969号(発明者:Teju Das、Ku He、John Melanson)(Cirrus整理番号2207、以下「’969特許出願」と称する)、2914年9月11日に出願された『Systems and Methods for Reduction of Audio Artifacts in an Audio System with Dynamic Range Enhancement』と題する米国特許出願第14/483659号(発明者:Ku He、Teju Das、John Melanson)(Cirrus整理番号2210、以下「’659特許出願」と称する)、および2014年10月6日に出願された『Systems and Methods for Reduction of Audio Artifacts in an Audio System with Dynamic Range Enhancement』と題する米国特許出願第14/507372号(発明者:Ku He、Teju Das、John Melanson)(Cirrus整理番号2210−C1、以下「’372特許出願」と称する)に開示されている。’972特許出願、’969特許出願、’659特許出願、および’372特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる。

Nビットのデジタルデータ405は、例えば、図4Cに示されるデータフォーマット例413などのデータフォーマットを有してもよい。データフォーマット413は、音声データすなわちAUDIOデータグラムのためのN個のビット416(Nは1以上の整数)および、DRE利得情報を表すビットまたは値414が存在するように構成されてもよい。データフォーマット413は、デジタルデータ405がホストIC401から各クライアントIC420−1〜420−NへIC間の通信リンクを介して送信または伝達される速度である、関連の周波数もまた含んでもよい。図4Cで、Nビットのデジタルデータ405は、ホストIC401のTX/CODER404から、それぞれの通信リンクを介して各クライアントIC420−1〜420−Nへ送信されてもよい。

各クライアントIC(例えば、クライアントIC420−1〜420−N)は、図4Aに示す様式で直列に結合された受信器/復号器(RX/DECODER)ブロック406と、デジタルアナログ変換器(DAC)110と、ドライバ利得116を有するドライバ112とを含んでもよい。RX/DECODERブロック406は、復号器/デシリアライザを任意選択で有する受信器であってもよい。DAC110は任意の適切なDACであってもよく、スイッチトキャパシタDAC、電流型DAC、または抵抗型DACを含むが、それらに限定されない。ドライバ112は任意の適切なドライバであってもよく、クラスABドライバ/アンプまたはクラスDドライバ/アンプを含むが、それらに限定されない。構成400では、RX/DECODERブロック406は、Nビットのデジタルデータ405を、音声データコンテンツとDRE利得情報の両方を含む音声信号情報に復号してもよい。DREクライアントコントローラ(DRE−Cコントローラ)408が、RX/DECODERブロック406から入力として音声信号情報(例えば、音声データコンテンツおよびDRE利得情報)を受け取り、ドライバ112へ、DRE利得情報に基づいてドライバ利得116を制御/調節するための出力を供給してもよい。DRC−Cコントローラ408は、ホストIC401内のDRE利得106と各クライアントIC420−1〜420−N内のドライバ利得116の積が常になんらかの定数値に等しくなるような様式でドライバ利得116を制御/調節してもよい。言い換えれば、DRE−Cコントローラ408は、DRE利得106の利得の逆数利得(inverse gain)に等しいドライバ利得116を適用してもよい。ドライバ112は次に、対応するアナログ音声出力(AUDIO ANALOG OUT)信号118を駆動し、出力してもよい。いくつかの実施形態では、音声アーティファクトがドライバ112によって出力へ駆動されるのを防ぐために、デジタルとアナログの利得がタイムアライメントされてもよい。デジタルとアナログの利得のアライメント方法の例が、’969特許出願および’659特許出願の中に見つかり得る。

本開示によるマルチチップまたはマルチICの音声処理構成の第2の例500を図5に示す。構成500は構成400に類似してもよいが、構成500ではホストIC501とクライアントIC520−1〜520−Nの間で送信/伝達されてもよいNビットのデジタルデータ511が、DRE利得情報(例えば、DREデータグラム)を含まず、音声コンテンツまたは音声データ(例えば、AUDIOデータグラム)のみを含んでもよいという点が異なる。その代わりに、ホストIC501で使用されるDRE利得情報は、別の様式で、クライアントIC520−1〜520−Nに提供されるか、それらのクライアントICによって使用されてもよい。音声データとDRE情報の両方(例えば、AUDIOデータグラムおよびDREデータグラム)を送信/伝達する構成400では、ホストICとクライアントICの間の通信リンクのためにより多くの帯域が要求され、より複雑なデジタルデータ処理(通信/伝達されているデジタルデータのコーディング/デコーディングなどのため)が要求され、一般的に構成500より多くの電力を消費するので、構成500に示すような音声データ(例えば、AUDIOデータグラム)のみの送信または伝達が望ましい。

構成500は、Nを1以上の整数として、1つまたは複数のクライアントIC520−1〜520−N(例えば、N個のクライアントIC)とデジタルで通信してもよい、ホストIC501を示す。音声信号の処理は、ここでも、ホストIC501と1つまたは複数のクライアントIC520−1〜520−Nの間に分割または分離されてもよい。ホストIC501と1つまたは複数のクライアントIC520−1〜520−Nの間のデジタル通信は、アナログ通信を排除または削減する。アナログ通信は、排除または削減されなければ、2つ以上の装置または装置構成要素の間で電力を消費する。

図5に示すように、ホストIC501は、信号処理ブロック104と、可変利得ブロックを有する変調器506と、送信器/符号器(TX/CODER)ブロック510とを直列接続した経路を含んでもよい。信号処理ブロック104は、補間器、サンプル/ホールドブロック、および/またはサンプリングレート変換器を含んでもよい。DREホストコントローラ(DRE−Hコントローラ)502が、図5に示すように、信号処理ブロック104と、可変利得ブロックを有する変調器506と、DREホストのルールベースモジュール(DRE−Hルールベースモジュール)508とに結合されていてもよい。DRE−Hコントローラ502は、信号処理ブロック104の出力を受け取る入力と、DRE−Hルールベースモジュール508の出力を受け取る別の入力とを有してもよい。DRE−Hコントローラ502はまた、音声入力信号102およびDRE−Hルールベースモジュール508の出力を監視して、音声信号に適用される可変利得(例えば、DRE利得)507を決定する、DRE利得判断を行ってもよい。可変利得ブロックを有する変調器506のための可変利得(例えば、DRE利得)は、ループ特性を変更なく維持するように、デルタシグマ変調器の量子化器の利得を変更してもよく、かつ/または、デルタシグマ変調器の全フィードバック係数の利得を変更してもよい。

TX/CODERブロック510は、音声データをデジタルデータフォーマットに符号化する符号器/シリアライザを任意選択で有する送信器であってもよい。例えば、TX/CODERブロック510は、Nを1以上の整数として、音声情報をNビットのデジタルデータ511に符号化してもよい。構成例500では、Nビットのデジタルデータ511は、少なくとも、デジタル形式で符号化された音声情報を有するデータグラム(例えば、AUDIOデータグラム)を含んでもよい。AUDIOデータグラムは、デジタルデータストリームのためのデジタル音声コンテンツを含んでもよい。

DRE−Hルールベースモジュール508は、可変利得ブロックを有する変調器506の出力データに基づいて可変利得(例えば、DRE利得)507を修正するための一定の規則を設定してもよい。ルールベースのアルゴリズムまたは方法の例には、特定量の時間の間にゼロまたは1である、特定のビットパターンまたは一定の最上位ビット(MSB)もしくは一定の最下位ビット(LSB)を探す方法が含まれるが、これに限定されない。可変利得ブロックを有する変調器506は出力をDRE−Hコントローラ502に送ってもよく、DRE−Hコントローラ502は、設定された規則に基づいて、ホストIC501の可変利得(例えば、DRE利得)507とクライアントIC520−1〜520−Nの各ドライバ利得116の積がなんらかの定数値に等しくなるように可変利得(例えば、DRE利得)507を変更または調節してもよい。

図5で、Nビットのデジタルデータ511は、ホストIC501のTX/CODER510から、それぞれの通信リンクを介して各クライアントIC520−1〜520−Nへ送信されてもよい。各クライアントIC(例えば、クライアントIC520−1〜520−N)は、図5に示す様式で直列に結合された受信器/復号器(RX/DECODER)ブロック512と、デジタルアナログ変換器(DAC)110と、ドライバ利得116を有するドライバ112とを有してもよい。RX/DECODERブロック512は、復号器/デシリアライザを任意選択で有する受信器であってもよい。DAC110は任意の適切なDACであってもよく、スイッチトキャパシタDAC、電流型DAC、または抵抗型DACを含むが、それらに限定されない。ドライバ112は任意の適切なドライバであってもよく、クラスABドライバ/アンプまたはクラスDドライバ/アンプを含むが、それらに限定されない。RX/DECODERブロック512は、Nビットのデジタルデータ511を、音声データコンテンツを含む音声信号情報に復号してもよい。DREクライアントのルールベースモジュール(DRE−Cルールベースモジュール)514が、RX/DECODERブロック512から入力として音声信号情報(例えば、音声データコンテンツ)を受け取り、DREクライアントコントローラ(DRE−Cコントローラ)516へ出力を提供してもよいクライアントIC520−1〜520−NのDRE−Cルールベースモジュール514は、DRE−Hルールベースモジュール508がドライバ112のドライバ利得116を制御/調節するために使用したものと同一または類似した一定の規則を設定してもよい。DRE−Cルールベースモジュール514によって設定される同一の一定の規則は、DRE−Hルールベースモジュール508によって使用されるルールベースのアルゴリズムまたは方法の例であってもよい。ここでも、これらのルールベースのアルゴリズムまたは方法の例には、特定量の時間の間にゼロまたは1である、特定のビットパターンまたは一定の最上位ビット(MSB)もしくは一定の最下位ビット(LSB)を探す方法が含まれるが、これに限定されない。DRC−Cコントローラ516は、DRE−Cルールベースモジュール514により設定された一定の規則に基づいて、ホストIC501内の可変利得(例えば、DRE利得)507と各クライアントIC520−1〜520−N内のドライバ利得116の積が常になんらかの定数値に等しくなるような様式でドライバ利得116を制御/調節してもよい。言い換えれば、DRE−Cコントローラ516は、可変利得(例えば、DRE利得)507の利得の逆数利得に等しいドライバ利得116を適用してもよい。ドライバ112は次に、対応するアナログ音声出力(AUDIO ANALOG OUT)信号118を駆動し、出力してもよい。構成500ではホストとクライアントのIC間の通信リンクを通してDRE情報を送信、伝達、および/または処理しなくてもよいので、構成500では、要求される帯域、複雑さ、および消費電力が構成400よりも少なくなり得る。

図6は、図5のホストIC501の代替であってもよいホストIC501Aを示す。図6のホストIC501Aは図5のホストIC501とほぼ同一であってもよく、よって相違点についてのみ論じる。ホストIC501Aは、音声入力信号に適応型ノイズキャンセリング(ANC)の処理を加えてもよい。ホストIC501Aには、適応型ノイズキャンセリング(ANC)ブロック600の追加が示されている。ANCブロック600は、アナログ入力信号601を受け取ってもよい。図6に示すように、ANCブロック600は、直列に接続された、アナログデジタル変換器(ADC)ブロック604と、デジタル信号処理(DSP)ブロック606と、ANC出力ブロック608とを含んでもよい。信号処理ブロック104の出力と、可変利得507を有する可変利得ブロックを有する変調器506への入力の間に合成器ブロック610が結合されていてもよい。合成器ブロック610は入力として信号処理ブロック104の出力およびANCブロック600の出力を受け取ってもよく、可変利得ブロックを有する変調器506へ出力を提供してもよい。ホストIC501A内のDRE−Hコントローラ502は、図5のホストIC501の場合と類似の様式で他の回路ブロックに結合されてもよいが、図6では、ホストIC501AのDRE−Hコントローラ502は入力の1つとして信号処理ブロック104の出力を受け取らなくてもよい点が異なる。アナログ入力信号601に基づくANC処理済み音声信号および、デジタル入力信号102に基づくDRE処理済み音声信号は、DRE−Hルールベースモジュール508によって設定された可変利得507と同量の利得を与えられてもよい。さらに、それぞれのクライアントICでの利得は、ANC処理およびDRE処理を施された音声信号に対する可変利得507の総計に逆比例した利得を与えられてもよい。

図7は、これもまた図5のホストIC501の代替であってもよいホストIC501Bを示す。図7のホストIC501Bは図5のホストIC501とほぼ同一であってもよく、よって相違点についてのみ論じる。ホストIC501Bは、ANCブロック600のANC経路を任意選択としてもよく、ANCブロック600はアナログ入力信号601を受け取ってもよい。ホストIC501Bは、ホスト501Aが受け取るデジタル音声入力102の代わりにアナログ音声入力702を受け取ってもよい。ホストIC501Bはアナログ入力702を受け取るので、図7に示すように、ホストIC501Bは入力の部分に、信号処理ブロック104の前に直列に接続された追加のアナログ処理ブロック704とアナログデジタル変換ブロック706とを有してもよい。ホストIC501B内のDRE−Hコントローラ502は、入力の1つとして、信号処理ブロック104の出力を受け取ってもよい。

図8は、本開示の実施形態を使用および適用するための適用構成の例800を示す。構成800は、イヤホン/ヘッドホンのペア840Aが結合されていてもよいモバイル装置またはコンピュータ830を示す。適用構成800では、ホストIC801がモバイル装置またはコンピュータ830の中に置かれてもよい。イヤホン/ヘッドホン840Aは、Nビットのデジタルデータ811−1および811−2をそれぞれ、イヤバッド/ヘッドホンスピーカ810−1および810−2へ送信するデジタル有線通信リンクを有してもよい。イヤバッド/ヘッドホンスピーカ810−1および810−2は、図8に示すように、それぞれのクライアントIC820−1および820−2を内部に有してもよい。図4の構成400を適用構成800に当てはめると、ホストIC801はホストIC401を含み、クライアントIC820−1および820−2は、ホストIC420−1〜420−Nのうち2つを含んでもよい。図5の構成500を適用構成800に当てはめると、ホストIC801はホストIC501を含み、クライアントIC820−1および820−2は、ホストIC520−1〜520−Nのうち2つを含んでもよい。ホストIC501の代わりに、音声信号にANC処理を施すホストIC501Aまたは501BがホストIC801に使用される場合には、アナログ入力信号601のANC処理がモバイル装置またはコンピュータ830内で行われてもよい(または、システム内にANCがない)。

図9は、本開示の実施形態を使用および適用するための適用構成の別の例900を示す。適用構成の例900は適用構成800に非常に類似していてもよく、よって相違についてのみ論じる。構成900では、モバイル装置またはコンピュータ830の中にホストIC801が置かれるのではなく、外部ボックス940の中にホストIC801が置かれてもよく、このボックスはイヤホン/ヘッドホンのペア840Bの一部である。図9に示すように、モバイル装置またはコンピュータ830は音声信号809を、音声信号経路を通して外部ボックス940へ出力してもよい。構成400および500は、構成800に当てはめたときと同じように、構成900にも当てはまり得る。ただし、音声信号809はアナログ信号でもあり得る。音声信号809がアナログ信号である場合は、ホストIC501Bが、外部ボックス940内のホストIC801として使用されてもよい。一方で、音声信号809がデジタル信号である場合は、ホストIC501Aが、外部ボックス940内のホストIC801として使用されてもよい。

構成800および900では、イヤバッド/ヘッドホンスピーカ801−1および810−2との間に提供される通信/送信経路はデジタルの通信/送信経路なので、イヤバッド/ヘッドホンスピーカ801−1および810−2と、モバイル装置もしくはコンピュータ830および/または外部ボックス940との間の信号もまた、デジタルであってもよい。よって、構成800および900によってANCアルゴリズムが実装される場合は、イヤバッド/ヘッドホンスピーカ801−1および810−2に至るまでの全体にわたって、デジタル信号が伝達および処理されてもよい。イヤバッド/ヘッドホンスピーカ801−1および810−2の中にデジタル処理が存在することにより、イヤバッド/ヘッドホンスピーカ801−1および810−2内にANCマイクロホンを置くことができるか、または置くことが少なくとも容易になる(例えば、課題が少なくなる)。

図面に関連して具体的に本明細書に記載されるさまざまな動作が他の回路または他のハードウェア構成要素によって実装されてもよいことが、特に本開示の恩恵を受ける当業者によって理解されるべきである。所与の方法の各動作が行われる順序は変更されてもよく、本明細書に示されたシステムのさまざまな要素は、追加、並べ替え、結合、省略、修正などされてもよい。本開示はそのような修正および変更をすべて包含すると意図され、したがって、上記の記載は、制限ではなく説明の意味において考慮されるべきである。

本開示は、本明細書内の例示的実施形態に対する、当業者が理解するであろう、変更、置換、変形、改変、修正をすべて包含する。同様に、適当と認められる場合は、添付の特許請求の範囲は、本明細書の例示的実施形態に対する、当業者が理解するであろう、変更、置換、変形、改変、修正をすべて包含する。さらに、添付の特許請求の範囲における、特定の機能を行うように適合されたか、行うように構成されたか、行うことが可能か、行うように設定されたか、行うことを可能にされたか、または、行うように動作可能な、装置もしくはシステムまたは装置もしくはシステムの構成要素への参照は、その装置、システム、または構成要素が、そのように適合されているか、そのように構成されているか、そのことが可能であるか、そのように設定されているか、それを可能にされているか、または、そのように動作可能である限り、その特定の機能が作動、起動、またはロック解除されているか否かに関わらず、その装置、システムまたは構成要素を包含する。

本明細書に記述される例および条件的な言語はすべて、本発明および発明者が当技術分野を促進するために寄与した概念を読者が理解するための教育目的を意図しており、そのような具体的に記述された例および条件に制限されることなく、ありのままに解釈される。本発明の実施形態について詳しく説明してきたが、本開示の趣旨および範囲を逸脱することなく、さまざまな変更、置換、改変が本明細書に加えられることもあり得ることが理解されるべきである。

100 従来技術のDRE音声処理ICの例 102 音声入力信号 104 信号処理ブロック 105 DRE利得ブロック 106 DRE利得 108 変調器 110 デジタルアナログ変換器 112 ドライバ 114 DRE制御ブロック 116 ドライバ利得 118 アナログ音声出力 200 従来技術の音声装置構成の例 201 イヤホン/ヘッドホン 202 モバイル装置/コンピュータ 203 アナログ信号 204 イヤバッド/ヘッドホンスピーカ 205 アナログ信号 206 イヤバッド/ヘッドホンスピーカ 300 従来技術の音声装置構成の別例 301 音声信号 302 外部ボックス 400 マルチIC音声処理構成の例 401 ホストIC 402 DREホストコントローラ 404 送信器/符号器ブロック 405 Nビットのデジタルデータ 406 受信器/復号器ブロック 408 DREクライアントコントローラ 412 サンプル音声入力信号の信号図の例 413 データフォーマット例 414 DRE利得情報 416 AUDIOデータグラム 420 クライアントIC 500 マルチIC音声処理構成の別例 501 ホストIC 502 DREホストコントローラ 506 可変利得ブロックを有する変調器 507 可変利得 508 DREホストのルールベースモジュール 510 送信機/符号器ブロック 511 Nビットのデジタルデータ 512 受信器/復号器ブロック 514 DREクライアントのルールベースモジュール 520 クライアントIC 600 適応型ノイズキャンセリング(ANC)ブロック 601 アナログ入力 604 アナログデジタル変換器(ADC)ブロック 606 デジタル信号処理(DSP) 608 ANC出力ブロック 610 合成器 702 アナログ音声入力 704 アナログ処理ブロック 706 アナログデジタル変換ブロック 800 適用構成の例 801 ホストIC 809 アナログまたはデジタルの信号 810 イヤバッド/ヘッドホンスピーカ 811 デジタルデータ 840 イヤホン/ヘッドホン 830 モバイル装置/コンピュータ 900 適用構成の別例 940 外部ボックス

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