Adaptation imped- - dance mismatch detector system

申请号 JP50618186 申请日 1986-11-14 公开(公告)号 JPH0827309B2 公开(公告)日 1996-03-21
申请人 モトロ−ラ・インコ−ポレ−テッド; 发明人 TAANAA HAABEI NOORAN JUNIA;
摘要
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】第1のインピーダンス指示回路(30)とそれに結合された第2のインピーダンス指示回路(20)の間のインピーダンス不整合を検出するインピーダンス不整合検出器であって、 前記第1のインピーダンス指示回路(30)のインピーダンスが選択されたスミス図表境界円の内にあるか外にあるかに応じて大きさが相対的に変化する第1および第2
    の電圧(V 2およびV 1或いはV 4およびV 3 )を検出し、該第1および第2の電圧の大きさを比較して前記第1のインピーダンス指示回路(30)のインピーダンスが選択されたスミス図表境界円の内にあるか外にあるかを決定する回路手段(10)を含み、 前記境界円はスミス図表の原点以外の位置に中心を有すると共に、前記第1および第2の電圧(V 2およびV 1或いはV 4およびV 3 )は前記境界円の中心に対するものとして得られ、 それによって、前記第1のインピーダンス指示回路(3
    0)のインピーダンスが前記スミス図表境界円外にあるときインピーダンス不整合の存在が検出されることを特徴とする前記インピーダンス不整合検出器。
  • 【請求項2】第1のインピーダンス指示回路(30)とそれに結合された第2のインピーダンス指示回路(20)の間のインピーダンス不整合を検出するインピーダンス不整合検出器システムであって、 前記第1のインピーダンス指示回路(30)のインピーダンスが選択されたスミス図表境界円の内にあるか外にあるかに応じて大きさが相対的に変化する第1および第2
    の電圧(V 2およびV 1或いはV 4およびV 3 )を検出し、該第1および第2の電圧の大きさを比較して前記第1のインピーダンス指示回路(30)のインピーダンスが選択されたスミス図表境界円の内にあるか外にあるかを決定する検出器回路手段(10)を含み、前記境界円はスミス図表の原点以外の位置に中心を有すると共に、前記第1および第2の電圧(V 2およびV 1或いはV 4およびV 3 )は前記境界円の中心に対するものとして得られ、 さらに、前記検出器回路手段に結合され、所定の制御信号に応答して前記境界円の半径を制御する半径制御回路手段(360、370、400)を含むことを特徴とするインピーダンス不整合検出器システム。
  • 【請求項3】第1のインピーダンス指示回路(30)とそれに結合された第2のインピーダンス指示回路(20)の間のインピーダンス不整合を検出するインピーダンス不整合検出器システムであって、 前記第1のインピーダンス指示回路(30)のインピーダンスが選択されたスミス図表境界円の内にあるか外にあるかに応じて大きさが相対的に変化する第1および第2
    の電圧(V 2およびV 1或いはV 4およびV 3 )を検出し、該第1および第2の電圧の大きさを比較して前記第1のインピーダンス指示回路(30)のインピーダンスが選択されたスミス図表境界円の内にあるか外にあるかを決定する検出回路手段(10)を含み、前記境界円はスミス図表の原点以外の位置に中心を有すると共に、前記第1および第2の電圧(V 2およびV 1或いはV 4およびV 3 )は前記境界円の中心に対するものとして得られ、 さらに、前記検出器回路手段に結合され、所定の制御信号に応答してスミス図表上の前記境界円の中心の位置を制御する中心制御回路手段(310)、を含むことを特徴とするインピーダンス不整合検出器システム。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は伝送線路と負荷インピーダンスの間のインピーダンス不整合を検出する検出器に関する。 特に、本発明は、不整合の存在を決定する基礎として反射係数大きさ情報だけでなく反射係数位相情報を処理するインピーダンス不整合検出システムに関する。

    無線電子工学では、しばしば伝送線路が負荷インピーダンスと整合しているかしていないかを知ることが有用である。 第1図に示されたような方向性結合器回路はこの決定を行なうのに用いることができる。 方向性結合器のこの例は、1985年1月8日にワレン・ビー・ブリューン(Warren B. Bruene)に発行された米国特許第4,49
    3,112号のアンテナチューナ弁別器における部品の1つである。 この結合器回路の要素は、結合器を通るRF伝送線路がたとえば50オームの適当な負荷インピーダンスで終端されている場合に、抵抗R1の電圧降下が分圧器C1〜
    C2の容量C2両端の電圧と等しくかつ同位相となるように選ばれる。 上述のように正しく終端されているとき、順方向電圧Vfは正の値となる。 また、抵抗R2の電圧降下も容量C2両端の電圧降下と大きさは同じになるが、位相は逆位相となる。 終端は正しいから、電圧反射波はない。
    すなわち、反射波の電圧Vrは大きさがゼロである。 しかし、負荷のインピーダンスが適当な終端抵抗、この例では50オームでない場合は、反射電圧波が生じることになる。 したがってVrはゼロでない大きさになる。 本例では、抵抗R1、R2の抵抗値は等しく、インダクタLのインピーダンスよりかなり小さい。

    上記方向性結合器は負荷インピーダンスがいつ伝送線路と不整合となるのかを決定する検出器として用いることができることを当業者は理解できるであろう。 不整合の程度は反射電圧波Vrの大きさによって示される。 不整合が大きくなるにつれて、反射電圧波が大きくなり、
    それに応じて電圧定在波比(VSWR)が大きくなる。

    前述したように、上記した方向性結合器は不整合負荷インピーダンスがいつ存在するのかを示すのに用いることができる。 しかし、負荷インピーダンスの特性についての情報、すなわち容量性であるか、誘導性であるか、
    抵抗性であるか、それらの組合せであるかについては何ら情報を与えない。 いいかえれば、第1図の方向性結合器はテスト中のインピーダンスについて何ら位相情報を与えない。

    第2図には、負荷インピーダンスを表わすスミス図表が示されている。 一般的に、このスミス図表は負荷インピーダンスがとることのできる全てのインピーダンスを表わす。 当業者は、このようなインピーダンスの抵抗性、容量性、誘導性またはそれらの結合の程度を示す態様で負荷インピーダンスをプロットするのにスミス図表を用いる。

    特定領域の負荷インピーダンスは所定のRF電増幅器に発振を起しやすいことがわかる。 第2図のスミス図表は、この例のために、このような不安定領域の1つであると定義されている斜線領域10を含む。 すなわち、スミス図表の領域10は、このようなインピーダンスに結合された増幅器を不安定にする負荷インピーダンスの種々の値を示す領域を表わす。 スミス図表の領域10の右上の各部は安定した増幅器動作を生じさせる負荷インピーダンスを表わす領域20を形成する。 第2図にみられるように、領域20は形が大体円形で、中心22を含む。 不安定領域10の境界となる領域20の端部は、円24が安定増幅器動作と不安定増幅器動作の間の境界を表わすから境界円(thresholdcircle)24と呼ばれる。 中心22も境界中心と呼ばれる。

    本発明の検出器以前に、不整合検出器は、特定の負荷インピーダンスがスミス図表の原点を中心とした後で説明する境界円30のような境界円の内にあるのか外にあるのを決定することができた。 しかし、このような従来の検出器は、負荷インピーダンスが原点以外のスミス図表上の点を中心とした境界円24のような境界円の内にあるのか外にあるのかを決定するという問題に取組んでいなかった。

    上記方向性結合器は特定の負荷インピーダンスから生じる反射電圧信号の大きさを決定するにすぎないということが想起される。 したがって、結合器は、特定の負荷インピーダンスが所定値を越えるVSWRを生じるかどうかを決定するのに用いることができる。 すなわち、結合器はある負荷インピーダンスが原点を中心とした境界円、
    たとえば、2.5〜1のVSWRの境界円30、の内にあるのか外にあるのかを決定するのに用いられる。 スミス図表の中心または原点は完全整合負荷を表わす。 スミス図表の中心から任意の方向に離れるにつれて、不整合の程度、
    およびVSWRの大きさは増大する。 たとえば、境界円30上の全ての点は、2.5〜1のVSWRを生じさせる種々の不整合負荷インピーダンスを表わす。 2.5〜1のVSWRの境界円30は斜線部の不安定領域10に接することが注意される。 何らかの不整合があると、いくらかのVSWRが生じるが、多くのインピーダンス不整合は不安定の問題は生じないことが再び注意される。 多くの場合、斜線領域10のようなある領域の負荷インピーダンスだけが不安定を生じさせる。 次に説明するように、従来の方向性結合器検出器回路はこれらの状況では応用が限定される。 これは、スミス図表の中心以外の中心を有する境界円内にあるインピーダンスがあるのかないのかを決定できないからである。

    第2図に関しては、斜線部の不安定領域10は円30に接することが注意される。 また、円30の中心はスミス図表の原点にあることが注意される。 いま、第1図の方向性結合器は、負荷インピーダンスが高くまたは低くなって、このような負荷インピーダンスが円30内に存しなくなるのはいつかを検出するのに用いられるとする。 換言すれば、このような方向性結合器は負荷インピーダンスが所定のVSWR(たとえば2.5〜1)を越えさせられるのはいつかを決定するのに用いられる。 この状態の出現は適当な増幅器安定化回路をトリガするのに用いることができる。 この態様で安定化を達成できる回路については、1984年3月27日にハーベイ・エヌ・ターナ・ジュニア(Harvey N.Turner,Jr)に発行された“Stabillized
    High Efficiency Radio Frequency Amplifier"と題し、本発明の譲受人であるモトローラ社に譲渡された米国特許第4,439,741号を参照されたい。この米国特許第4,439,741号の開示は参考としてこの明細書に取入れられている。

    第2図のスミス図表を調べることによって、第1図の方向性結合器が不整合検出器として用いられた場合、安定化回路は境界円30の外の各点で活性化してそれに接する斜線部不安定領域10内の増幅器保護を確保しなければならないことは明らかである。 応用によっては、このようは配列は、電力を消費する安定化回路が実際には必要でない多くの負荷インピーダンス値すなわち斜線部不安定領域10外にあって円30内にない負荷インピーダンス値に対して活性化されるため望ましくなくかつ効率的でもないかもしれない。 この問題は、特定の負荷インピーダンスがスミス図表の原点を中心とした境界円にあるかないかを決定することに従来の不整合検出器が限定されていたために生じた。 従来の不整合検出器に対して、本発明は、スミス図表の正規化された原点以外のものでよいスミス図表上の中心をもつ境界円の外にある値の領域内に負荷インピーダンスが存在するかどうかを検出することに関するものである。

    新規であると信じられる発明の特徴は添付請求の範囲に示されている。 しかし、本発明自身は、その構造、動作の方法とも、添付図面を考慮した次の説明を参照することによって最もよく理解できるであろう。

    発明の開示 本発明の1つの目的は、ある特定のインピーダンスがスミス図表の中心または原点でなくてもよいスミス図表上の1点を中心とする境界円の外部のインピーダンス値を有するのかどうかを検出できる適応インピーダンス不整合検出器システムを提供することである。

    本発明の別の目的は、回路動作状態の変化に応答してスミス図表境界円の中心を変えることのできる適応インピーダンス不整合検出器システムを提供することである。

    本発明のさらに別の目的は、回路動作状態の変化に応答してスミス図表境界円の半径を変えることのできる適応インピーダンス不整合検出器システムを提供することである。

    本発明の他の目的は、前述した他の不整合検出器の欠陥を補正する適応インピーダンス不整合検出器システムの提供することである。

    本発明の1実施例に従って、インピーダンス不整合検出器システムがそれに結合した第1、第2のインピーダンス指示回路(impedance exhibiting circuits)間のインピーダンス不整合を検出するために与えられる。
    このシステムは、スミス図表の原点以外のスミス図表上の1点に中心を有する選択されたスミス図表境界円内に第1のインピーダンス指示回路があるのかないのかを決定する検出器回路を有する。 システムはさらに、動作状態またはパラメータの変化に応答して境界円の半径を変える半径制御回路を有する。

    本発明の別の実施例に従って、インピーダンス不整合検出器システムがそれに結合した第1、第2のインピーダンス表示回路間のインピーダンス不整合を検出するために与えられる。 このシステムは、第1のインピーダンス指示回路のインピーダンスがスミス図表の原点以外のスミス図表上の1点に中心を有する選択されたスミス図表境界円内にあるのかないのかを決定する検出器回路を有する。 システムはさらに、動作状態またはパラメータの変化に応答してスミス図表上の境界円の中心の位置を変える中心制御回路を有する。

    図面の簡単な説明 第1図は、方向性結合器の概略回路図である。

    第2図は、従来の方向性結合器が検出できる負荷インピーダンスの領域および本発明によって検出できるインピーダンス領域を示すスミス図表グラフである。

    第3図は、本発明の検出器の1実施例の概略回路図である。

    第4図は、本発明の検出器の別の実施例の概略回路図である。

    第5図は、第3図のインピーダンス不整合検出器を用いる適応インピーダンス不整合検出器システムのブロック図である。

    第6図は、不整合検出器システムによって用いられる所定の中心、半径をもった第1の境界円を示すスミス図表グラフである。

    第7図は、第6図の境界円とは異なった所定の中心、
    半径をもった第2の境界円を示すスミス図表グラフである。

    発明の詳細な記述 第3図において、本発明の不整合検出器の1実施例は検出器10として示されている。 検出器10は、ノード22、
    24によって形成されるポート20に接続された伝送線路または他の装置と図示のように検出器出力ポート35に結合された負荷インピーダンス30の間のインピーダンス不整合の存在を検出するのに用いられる。 ノード24は接地されている。 ノード22はインダクト40によって負荷インピーダンス30に結合されている。 インピーダンス30の残りの端は接地されている。 この特定実施例では、インダクト40はトロイド50の中心を通る導電線によって形成される。 また、インダクタ40、トロイド50はドーナツ形(to
    roidal)変圧器60を構成し、インダクト40が1次巻線、
    トロイド50が2次巻線となる。 VHF周波数では、1.5μH
    のインダクタンスがトロイドインダクタ50に対する満足できるインイダクタンス値であることがわかった。 ドーナツ形変圧器60の2次巻線は端部61、62として示されている2つの端部を有している。 巻線端61は可変インピーダンス素子70の一端に結合されている。 巻線端62は可変インピーダンス素子80の一端に結合されている。 第3図に示されるように、インピーダンス70、80の残りの端同志は結合されている。 可変インピーダンス素子70、80はそれぞれ制御端子72、82を含む。 後述する適当な制御信号を制御端子72、82に供給してインピーダンス素子70、
    80にそれぞれ適合した特定のインピーダンスを選択する。 巻線端61とインピーダンス素子70の間に形成されるノードは電圧V1がそこで測定されるノード75として示されている、巻線端62とインピーダンス素子80の間に形成されるノードは電圧V2が測定されるノード85として示されている。

    インピーダンス素子70と80の間の共通接点はインダクタ90を介して接地される。 インダクタ90はドーナツ形インダクタ100の中心を通る導電線によって形成される。
    また、インダクタ90、トロイド100はドーナツ形変圧器1
    05を構成し、ここでトロイド100が1次巻線、インダクタ90が2次巻線となる。 このようなドーナツ形変圧器10
    5の1次巻線100は巻線端102、104を含む。 巻線端102は不整合検出器10の入力でノード22に結合されている。 残りの巻線端104は図示のように接地されている。 ドーナツ形変圧器105は変圧器60と実質的に同じである。

    ポート20がRFエネルギで駆動されるとき、比|V2/V1|
    は負荷インピーダンス30が境界円24内にあるか外にあるかの表示を与える。 以下の説明はこのインピーダンス不整合の決定がどのようになされるのかを詳細に説明する。

    以下の説明で挙げられる式、関係式用にそれぞれ、L
    40 、L 50として表わされるインダクタスを示すインダクタ40、50でドーナツ形変圧器60が構成されることに注意を要する。 インダクタ40、50間の結合係数はK 60で示される。 ドーナツ形変圧器105はそれぞれ、L 90 、L 100で示されるインダクタンスを有するインダクタ90、100によって構成される。 インダクタ40、100間の結合は係数K
    105で示されている。 インピーダンス素子70、80、変圧器60、105が次の条件、 1) L 50 =L 100 2) L 40 =L 90 3) L 60 =L 105 4) |Z 70 |>>ωL 40 (1−K 60 2 ) 5) |Z 80 |>>ωL 40 (1−K 60 2 ) 4) |Z 70 +Z 80 |<<ωL 50を満す場合、

    ここでZ

    30は負荷インピーダンス30のインピーダンスである。 便宜上、Z

    30はZ

    Lとする。

    さらに、 8) Z 70 =Z 80 =Z 0 (ここでZ 0はインピーダンス不整合検出器10に結合された伝送線路の特性インピーダンスである)の場合、式7)は 9) |V2/V1| =|(Z L −Z 0 )/(Z L −Z 0 )| =ρ となる。 これは反射係数ρ(ロー)の大きさを表わす。

    今、インピーダンスを正規化形式で、すなわち、 10) z=Z/Z 0とすると、 11) z 70 =r 70 +jx 70 12) z 80 =r 80 +jx 80となる。

    式7)の正規化形式で表わされるρ面(スミス図表)
    境界円は、以下の様に表わされる中心(u 0 ,v 0 )および半径Pをもった円であることがわかる。

    13) u 0 =(1−r 0 2 −x 0 2 +R 0 2 )/(1 +r 0 2 +2r 0 +x 0 2 +R 0 2 ) 14) v 0 =2x 0 /(1 +r 0 2 +2r 0 +x 0 2 +R 0 2 ) 15) P=2R 0 /(1 +r 0 2 +2r 0 +x 0 2 +R 0 2 ) 16) ρ=u+jv 17) r 0 =−(T 2 r 70 +r 80 )/(T 2 −1) 18) x 0 =−(T 2 x 70 +x 80 )/(T 2 −1) 19) R 0 2 =[T/(T 2 −1)] [(r 70 +r 80 +(x 70 +x 80 ] さらに 20) z 70 =1+j0 とすると、 21) v 0 =2x 80 /[(1+r 80 +x 80 2 ] 22) u 0 =(r 80 2 +x 80 2 −1)/[(1 +r 80 +x 80 2 ] 23) P=2T/[(1+r 80 +x 80 21/2となる。 スミス図表を用いる当業者は式21)、22)はスミス図表のインピーダンス座標を示すことが理解できるであろう。 こうして、Z 70 =1+j0の場合、境界円の中心はスミス図表にプロットされるようにr 80 +jx 80にある。

    本発明に従って、次の説明は、たとえば第2図に示されるような境界円24を達成するのに必要な種々の検出器回路パラメータの選択を詳説する。 可変インピーダンス素子70の正規化インピーダンスを次のように選択する。

    24) Z 70 =1+j0 次に、第2図にようにスミス図表の所望の境界円の中心点をプロットする。 この例では、中心は中心22として示され、1+j2に位置する。 この所望の中心をもった境界円を達成するために、インピーダンス素子80のインピーダンスz 80はその中心値、この例では1+j2、と等しくなるように選択する。

    25) z 80 =r 80 +jx 80となることに注意を要する。 また、式23)を書換えると、境界すなわちトリガ比Tは、 26) T=(P/2)[(1+r 80 +x 80 21/2で与えられ、ここでPは境界円の所望半径を表わす。

    トリガ比Tは、選択された半径をもつ特定の境界円を達成するのに必要な|V2|と|V1|の比と定義される。 たとえば、第2図のように、z 80 =1+j2、P=1.15のときは、トリガ比は式26)によって1.6となる。 境界円24およびこの円の外の斜線領域10に関して、|V2|と|V1|の比がTより小さい場合、負荷インピーダンス30は境界円24
    内のインピーダンス値を有する。 換言すれば、V2の値が
    V1の値の1.6倍より小さいときは、負荷インピーダンス3
    0はスミス図表の境界円24内に位置する。 逆に、|V2|と|
    V1|の比がTより大きい場合、負荷インピーダンス30は境界円24外のインピーダンス値を有し、望ましくないインピーダンス値を示すことになる。 言い換えれば、V2の値がV1の値の1.6倍を越える場合、負荷インピーダンス3
    0はスミス図表の斜線部10内にある。 こうして、不整合検出器10の出力電圧|V1|、|V2|の比は、インピーダンス素子30のインピーダンスの表示、すなわち、このインピーダンスが境界円24の内にあるか外にあるかを示すことがわかる。

    第4図は本発明の不整合検出器の別の実施例を検出器
    110として示す。 検出器110は、ノード122、124によって形成されるポート120に接続された伝送線路または他の装置と、図示のように検出器出力ポート135に結合された負荷インピーダンス130の間のインピーダンス不整合の存在を検出するのに用いられる。 ノード124は接地されている。 ノード122は第4図に示されるようにインダクタ140によって負荷インピーダンス130に結合されている。 この特定実施例では、インダクタ140はトロイドインダクタ150の中心を通過する導電線によって形成される。 また、インダクタ140、トロイド150はドーナツ形変圧器160を構成し、インダクタ140はその1次巻線、トロイド150は2次巻線となる。 VHF周波数で用いるには、1.
    5μHのインダクタンスがトロイドインダクタ150のインダクタンスとして満足すべき値であることがわかった。
    ドーナツ形変圧器160の2次巻線150は161、162と示された2つの端部を含む。 巻線端161は可変インピーダンス素子170の一端に結合されている。 巻線端161とインピーダンス素子170の間にこうして形成されたノードはノード175と示され、そこでの電圧はV3で示されている。 巻線端162は可変インピーダンス素子180の一端に結合されている。 巻線端162とインピーダンス素子180の間にこうして形成されたノードはノード185と示され、そこでの電圧はV4で示されている。

    インピーダンス素子170の残りの端部はインダクタ190
    を介して接地されている。 インダクタ190はトロイドインダクタ200の中心を通過する導電線によって形成される。 また、インダクタ190、トロイド200はドーナツ形変圧器205を構成し、トロイド200は1次巻線、インダクタ
    190は2次巻線となる。 VHF用には、1.5μHのインダクタンスが1次巻線200のインダクタンスとして満足できる値であることがわかった。 このドーナツ形変圧器205
    の1次巻線200は巻線端202、204を含む。 巻線端202は不整合検出器110の入力でノード122に結合されている。 残りの巻線端204は図示のように接地されている。

    インピーダンス素子180の残りの端部はインダクタ210
    によって接地されている。 インダクタ210はトロイドインダクタ220の中心を通過する導電線によって形成される。 また、インダクタ210、インダクタ220はドーナツ形変圧器230を構成し、ここでインダクタ210は1次巻線、
    トロイド220は2次巻線となる。 VHF用には、1.5μHのインダクタンスとして適当な値であることがわかった。
    ドーナツ形変圧器230の2次巻線は巻線端222、224を含む。 巻線端222は第4図に図示のように、インダクタ140
    およびインピーダンス素子130の一端に結合されている。 巻線端224は接地され、かつインピーダンス素子130
    の残りの端に結合される。

    ポート120がRFエネルギで駆動されるとき、比|V4|/|V
    3|は負荷インピーダンス130が境界円24内にあるか、外にあるかの表示を与える。

    第4図の不整合検出器の実施例110は、第4図の負荷インピーダンス130のインピーダンスが第2図の境界円2
    4に位置するとき、 27) |V3|=|V4| の変換によって第3図の検出器の実施例10から得られる。 式26)のように無線周波数(RF)電圧V3、V4の大きさは通常、包絡線検波器として非理想ダイオードを用いてV3、V4電圧を処理することによって得られる。 所望の境界を|V3|=|V4|のときに生じさせることによって、V
    3、V4の絶対レベルへの依存性が除かれる。

    検出器110の部品の値は以下の説明の便宜上次のように表示する。 変圧器160のインダクタ140、150はそれぞれL 140 、L 150のインダクタンスを有し、相互インダクタンスM 160によって互いに結合されている。 変圧器205のインダクタンス190、200はそれぞれL 190 、L 200のインダクタンスを有し、相互インダクタンスM 205によって互いに結合されている。 変圧器230のインダクタンス210、22
    0はそれぞれL 210 、L 220のインダクタンスを有し、相互インダクタンスM 230によって相互結合されている。 そのとき、 28) |V4/V3| =P 0 |Z 130 −P 2 Z 180 |/|Z 130 −P 1 Z 170 | となる。 ここで 29) P 1 =(M 160 /M 205 )(L 200 /L 150 ) 30) P 2 =(M 160 /M 230 )(L 220 /L 150 ) 31) P 0 =(M 230 /M 205 )(L 200 /L 220 ) =P 1 /P 2第2図のスミス図表に示されるような第3図の検出器
    10の実施例の説明から、T=1.6、z 70 =1+j0、z 80
    1+j2であることが想起される。 いま、この例を検出器
    110の実施例に転換する。 検出器10の実施例の場合、 32) |V2/V1|=1.6(境界で) であるけれども、今は、 33) |V4/V1|=1(境界で) P 0 =1/1.6、P 1 =1、P 2 =1.6そして、 34) z 170 =1+j0 35) z 160 =1/1.6+j2/1.6 =0.625+j1.25 と設定すると、 36) |V4/V3| =(1/1.6)|[Z 130 −(1 +j2)]/(Z 130 +1)| したがって、負荷インピーダンス130が円24上にあるときは、 37) |V4/V3|=1 38) |V4|/|V3| のときは、負荷インピーダンスz 130は第2図の斜線部領域24内に位置する。 z 180 =0.625+j1.25という正規化インピーダンスを用いたとしてもスミス図表の境界中心はなお1+j2にあることに注意を要する。

    P 1 、P 2の式から、3個のドーナツ形変圧器160、205、
    230の関係が得られる。 P 1 =1であるから、変圧器160と
    205は同じになる。 自己インダクタンスおよび相互インダクタンスに対する結合係数に関連した次の式、 39) M 160 =K 160 (L 140 /L 1501/2 40) M 230 =K 230 (L 210 /L 2201/2がP 2の式に代入すると、次の設計関係式 41) P 2 = (K 160 /K 230 )(L 140 /L 2101/2 (L 220 /L 1501/2が得られる。 いま、考えている例では、P 2 =1.6となる。 他の変圧器パラメータを同一に保って、L 140 =10n
    H、L 210 =3.9nHとすると、前述した所望の結果が得られる。

    要約すると、不整合検出器110の出力電圧V4、V3はインピーダンス素子130のインピーダンスの表示すなわち、このインピーダンスが境界円24の内にあるか外にあるかを示す。 |V4|と|V3|の比がT(本例ではT=1)より小さいときは、インピーダンス素子130は境界円24内のインピーダンス値を有する。 換言すれば、V4の値がV3
    の値の1.0倍より小さい場合は、インピーダンス素子130
    のインピーダンスはスミス図表の境界円24内にある。 逆に、|V4|と|V3|の比がTより大きいときは、負荷インピーダンス30は境界円24外のインピーダンス値を有し、望ましくないインピーダンス値を示す。 換言すれば、V4の値がV3の値の1.0倍を越えるときは、インピーダンス素子130のインピーダンスは境界円24外で、スミス図表の斜線領域10内にある。

    第5図は第3図の不整合検出器10を用いた適応不整合検出器システムを示す。 第4図の検出器110も第5図の不整合検出器システムの不整合検出器として用いることできることは当業者は容易に理解できるであろう。 第5
    図の検出器システムは、同じ要素に同じ参照番号を付して、第3図の検出器回路と共通のいくつかの要素を有している。 検出器システムは、無線周波数信号が増幅のために印加される入力300Aを有する無線周波数増幅器300
    を有する。 適当な電源電圧が電圧供給入力300Bに結合される。 こうして増幅器出力300Cに発生した増幅された無線周波数信号は不整合検出器10の入力ポート20に結合される。 この実施例のために50オームの伝送線路が増幅器
    300、検出器10およびインピーダンス30(後述)を結合するのに用いられる。

    インピーダンス素子30、たとえば、負荷インピーダンスは図示のように、不整合検出器10の出力ポート35に結合される。 このインピーダンス素子30のインピーダンスは不整合検出器10によって、選択された境界円の内にあるか外にあるかを判別するためにテストされる。 第5図の不整合検出器システムは、次に説明する変化する回路条件およびパラメータの関数としてスミス図表の境界円の位置および半径を変える機能を有する。 これは、不整合検出システムの非常に望ましい特徴である。 なぜなら、ある動作条件ではインピーダンス素子30の特定のインピーダンス値は回路動作に何の問題も起さないが、他の動作条件では(たとえば、温度、供給電圧、電流または駆動レベルの増加、または動作周波数の変化など)同じインピーダンス値でもそれに結合された関連回路で望ましくない効果をもたらすことがあるからである。

    前記検出器システムは、不整合検出器10に結合されたか、または不整合検出器10から離れた回路における変化を回路条件およびパラメータを検知できる検知入力310E
    を有する検知回路310を有する。 第5図に示された実施例では、検知回路310が増幅器300の動作温度を感知できるような態様でその増幅器300に結合されている。 当業者には、熱電対(図示せず)またはそれと同様の装置が感知回路310にこのような温度情報を与えるのに用いるのが便利であることが理解できるであろう。 検知回路31
    0は、不整合検出器制御ターミナル72および82にそれぞれ結合された検知出力310Aおよび310Bを有する。 こうして不整合検出器10に供給された制御信号は、検出器10内の可変インピーダンス素子70および80が有するインピーダンス値を決定する。 インピーダンス素子70および80のインピーダンス値は検出器10によって示される境界円の中心を決定するということが想起される。 こうして、本発明のこの実施例ではスミス図表の境界円の位置は増幅器300の温度によって制御されることがわかる。 すなわち、検知回路310によって検知された温度情報は、制御端子72、82でインピーダンス素子70、80のインピーダンス値をそれぞれ選択する制御信号を生じさせ、それによって境界円の中心を決定する。

    本発明は温度を検知し、それに応答してスミス図表境界円の位置を制御することに限定されない。 温度動作条件の検知は単に例示的なものにすぎない。 当業者には、
    検知回路310は増幅器入力300Aに供給されるRF駆動レベル、増幅器300に供給される電源電圧、増幅器300または他の装置によって消費される電流、増幅器300の動作周波数、負荷30の温度などの他の動作条件および回路パラメータを感知するのに用いられることが理解できるであろう。 この場合、このような動作条件およびパラメータの変化は、それに応答してインピーダンス素子70および
    80の値を変化させることによってスミス図表境界円の中心を決定するのに用いられる。 スミス図表を含むこのような境界円中心制御の2つの例は後述する。

    ノード75、85は、それぞれ電圧V1、V2が測定される不整合検出器10内の位置であることが想起される。 また、
    電圧V1とV2の比はインピーダンス素子30のインピーダンスが選択されたスミス図表境界円の内にあるか外にあるかについての情報を与えることを想起すべきである。 ノード75、85はそれぞれ、包絡線検波器320、330に結合される。 ダイオードがこのような包絡線検波器として用いるのに都合がよい。 包絡線検波器320、330はそこに与えられたV1、V2RF信号の包絡線を検波するから、包絡線検波器320、330の出力信号は入力信号の絶対値または大きさ、すなわち、第5図に示されたようなV1の絶対値(|V
    1|)およびV2の絶対値(|V2|)である。

    包絡線検波器320、330の出力はそれぞれバイパス容量
    340、350によって接地される。 包絡線検波器320の出力は電子的に付勢可能な分圧器360の入力360Aに結合される。 分圧器360の出力360Bは比較器400の負端子400Aに結合されている。 この実施例では、比較器400はインピーダンス30が選択されたスミス図表の境界円の外にあるときにターンオンするように形成されている。 分圧器400
    によって生じる分圧または減圧の程度は制御端子360Cに与えられる制御信号によって決定される。 分圧器400を調べる1つの便利な方法は、抵抗部R1、R2が第5図で示されるように表わされ、R1、R2の値が出力360Bに対応するワイパの位置によって決定されるポテンショメータ風の機械的態様を考えることである。

    第2の分圧回路370、これは分圧回路360と実質的に同じであるが、の出力端子370Bは比較器400の正端子400A
    に結合されている。 分圧器370の入力370A、出力370B、
    制御端子370C、抵抗部R1′、R2′はそれぞれ、入力360
    A、出力360B、制御端子360C、抵抗部R1、R2に対応する。 分圧器入力端子370Aは包絡線検波器330の出力に結合されている。

    要約すると分圧器360、370は|V1|、|V2|信号の電圧レベルを、比較器400の入400A、400Bにこのような信号を印加する以前に望まれる程度まで減少するためのものである。 再び、|V1|、|V2|信号の比は、インピーダンス30
    が選択された境界円の内にあるのか外にあるのかについての情報を有することが想起される。 抵抗部(R1、R2、
    R1′、R2′)の値を変化させると選択されたスミス図表境界円の半径の変化が生じる。 これは、比較器400がトリガ・オンされる点がこのような変化によって変わるからである。

    以前に、本発明の他の実施例において検知回路310が増幅器300の温度、または他の動作条件およびパラメータを検知することが示された。 検知回路310は、それぞれ制御端子360C、370Cに結合された出力310C、310Dを有する。 検知された温度、他の動作条件または他のパラメータに応答して、|V1|、|V2|電圧が比較器400の入力への印加の前にどの程度まで、分圧または減圧されるべきかを分圧器360、370にそれぞれ指示する制御信号を検知回路310が出力310C、310Dに発生する。 このようにして、選択された境界円の半径が検知温度または他のパラメータとともに変化させられる。 境界円の半径は選択された動作条件または他のパラメータとともに変化することができることを考慮すると、インピーダンス素子30のインピーダンスが現在の半径および中心によって画定された境界円の外にあるように示されるときはいつでも比較器400の出力400Cがターンオンすることが分る。 こうして望ましくないインピーダンス不整合が示される。

    比較器400の出力400Cは、該出力400Cが高くなるときにターンオンする条件制御回路410の入力に結合されている。 この実施例では、条件制御回路410は増幅器300に結合されている。 制御回路410として用いることのできる1つの条件制御回路は上記した米国特許第4,439,741
    号に記載された安定化回路である。 この場合、比較器出力400Cが高くなると、望まない不整合が示され、安定化回路は不整合の持続時間の間ターンオンされ増幅器300
    を安定化する。 本発明は他の条件制御回路も制御回路41
    0として用いることを企図する。 たとえば、本発明の1
    実施例では、条件制御回路410は不所望のインピーダンス不整合の間に高くなる比較器出力400Cによって付勢される冷却装置である。 このような冷却装置は不整合の持続時間の間、増幅器300または他の関連回路を冷却するように作用する。 また、公知の電圧電流保護回路も、増幅器300または他の装置を望まないインピーダンス不整合の期間の間望ましくない高電圧および電流レベルから保護する条件制御回路410として用いることができる。
    上記したように、条件制御回路410は増幅器300に結合されている必要はない。 条件制御回路410は検出器10と接続または離隔した他の回路に結合され、このような他の回路の1つまたは複数の条件、1つまたは複数のパラメータを制御する。 たとえば、1つの実施例では、条件制御回路410は、テスト中のインピーダンス30に結合された電子的可変同調回路である。 インピーダンス30が(比較器出力300Cが高くなることによって示されるように)
    境界円24の外にある値を示すとき、このような電子的可変同調回路は誘導性または容量性リアクタンスの適当な量をインピーダンス30に結合してこのような素子の結合インピーダンスを(比較器出力300Cが低くなることによって示されるように)境界円24内に置かせる。 すなわち、このような電子的可変同調回路は比較器出力300Cが低くなるまで同調する。 当業者には、他の条件制御回路が簡単に上述した回路に加えて用いることができることが理解できるであろう。

    不整合検出システムが異なった中心と半径を有する異なったスミス図表境界円を示す2つの例を説明する。 このようにして、不整合検出システムが所定の動作条件またはパラメータに応答して第1の境界円を示し、次に別の動作条件またはパラメータに応答して第2の境界円を示す態様が示される。

    第1の例の目的のために、第5図の検知回路310は増幅器300の動作温度を感知する温度検知回路であるとする。 また、増幅器300が通常の温度、たとえば40℃で動作しているとき、スミス図表の反射座標スケール上で測定されるような、1+j2での中心430と1.15の半径Pを有するスミス図表境界円420を不整合検出器システムを用いることが望まれるとする。 これらの中心および半径の値は第6図のスミス図表にプロットされる。 インピーダンス不整合検出システムがこのような境界円420を用いるようにするために、検知回路310は出力310Aおよび3
    20Bに適切な制御信号を発生して可変インピーダンス7
    0、80(z 70 、z 80 )がそれぞれ1+j0、1+j2を示すように指示する。 これらの値をトリガ比方程式26)に代入すると、トリガ比T=1.6であることがわかる。 上記した所望の境界円420を達成するために、|V2|=1.6|V1|のときに比較器400がトリガ・オンしなければならない。
    これを起させるためには、分圧器360、370の抵抗部は分圧器360で何の分圧動作も生じないように適切に調整される。 こうして、全電圧|V1|が比較器入力400Aに達し、
    分圧器370では、R2′/(R1′+R2′)=1/1.6となる。
    したがって、このような分圧動作によって、|V2|=1.6|
    V1|のとき、比較器入力400Aおよび400Bに供給された電圧は等しくなり、比較器400がターンオンする。 もちろん、分圧器360、370の抵抗部の上記調整は所望の場合、
    手動で行なってもよい。 しかし、第5図に示された実施例では、検知された動作条件(たとえば、40℃の温度)
    に応答して、検知回路310は出力310C、310Dに適切な制御信号を発生し、分圧器360、370の抵抗部に、このような動作条件に対して適切と思われる半径を有する境界円
    420をインピーダンス不整合システムが示すのに必要な抵抗値をとらせる。

    こうして、不整合テスト中にインピーダンス、すなわちインピーダンス30が、それが上記境界円420内にある場合は、許容できるインピーダンスを示すが、しかし、
    比較器400の作用によって、インピーダンス30がこのような境界円内にないことがわかった場合、条件制御回路
    410はターンオンされ、増幅器300の選択された動作条件を変化させ前述したようにたとえば増幅器300を安定化する。

    いま、増幅器300の温度動作条件が、第6図に示された第1の境界円420がもはや適切でなくなるように増加すると仮定する。 たとえば、増幅器温度が高温、たとえば75℃に増大すると、前には何ら安定の問題を起さなかったインピーダンス30の負荷インピーダンス値が今度は増幅器300を不安定にしようとする。 境界円420よりは小さい半径とそれとは異なった中心450を有する第7図に示された第2のスミス図表境界円440が今度は適切になる。 境界円440は、スミス図表で反射係数スケールが測定された1+j1に位置した中心450と0.8の半径を有する。

    インピーダンス不整合検出システムがこのような境界円440を用いるようにするために、検知回路310は出力31
    0A、320Bに適当な制御信号を発生し、1+j0、1+j1のインピーダンスを示すよう可変インピーダンス70、80
    (z 70 、z 80 )に指示する。 これらの値をトリガ比方程式
    26)に代入することによって、トリガ比T=0.89であることがわかる。 したがって、上述した所望の境界円440
    を達成するために、比較器400は|V2|=0.89|V1|のときにトリガ・オンしなければならない。 これを起させるために、分圧器360、370の抵抗部は、分圧器360で、R2/
    (R1+R2)=0.89となり、分圧器370は何ら分圧動作をせず、全電圧|V1|が比較器入力400Bに達するように適切に調整される。 こうして、このような分圧動作によって、|V2|=0.89|V1|のとき、比較器入力400A、400Bに供給された電圧が等しくなり、比較器400がターンオンするようになる。 分圧器360、370の抵抗部の上記調整は所望の場合、手動で行なってもよい。 しかし、第5図に示された実施例では、変化した検知動作条件(たとえば、
    75℃の増大温度)に応答して、検知回路310は出力310
    C、310Dで適切な制御信号を発生し、分圧器360、370の抵抗部がR2/(R1+R2)=0.89となる値をとるようにする。 こうして、不整合検出システムは第7図に示された境界円440を用いることになる。

    いま述べた、温度が増大した場合(第7図)では、前の場合(第6図)に比較して、境界円中心が変化し、境界円半径を減少したことがわかる。 結局、不整合テスト中のインピーダンス、すなわちインピーダンス30に対して少数のインピーダンス値が許容されることになる。 それに応じて、インピーダンスの少数の値が新しい境界円
    440内に入る。 これは、この例では増大温度では増幅器3
    00の安定性がより危なくなって負荷インピーダンス30のより多くの値が電位安定性の問題を生じることになるため適当といえる。 他の増幅器が低温で不安定の問題を生じることがあることはもちろんである。 当業者には、本発明はこのような状況に適応できるように修正できることが理解できるであろう。

    これまで、境界円の外のインピーダンス値は許容できない値として示されたけれども、これは単に習慣の問題にすぎない。 境界円内のインピーダンス値が許容でき、
    境界内外のインピーダンスは許容できないという状況は想像が可能である。

    いままでの説明はインピーダンス不整合検出器およびこのような検出器を用いる適応インピーダンス不整合検出器システムについてのものであった。 検出器は、特定のインピーダンスがスミス図表の中心または原点以外でもよいスミス図表の1点を中心とする境界円の外の値を有するかどうかを検出する利点を有する。 上記した不整合検出器システムに関連して用いられるとき、検出器は適応態様で動作する。 すなわち、上記したように適切に指示されるとき、異なった選択領域の不整合負荷インピーダンスを検出できる。

    本発明の一定の望ましい特徴だけを例示したが、多くの変形、修正が当業者には明らかであろう。 したがって、請求の範囲が、本発明の真の精神内にある全ての変形、修正を含むことを意図するものと理解されるべきである。

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