High efficiency amplification

申请号 JP2004568437 申请日 2003-10-17 公开(公告)号 JP2006514472A 公开(公告)日 2006-04-27
申请人 ヌジラ リミテッド; 发明人 ポール ウィルソン、マーティン;
摘要 A radio frequency amplification stage including an amplifier for receiving an input signal to be amplified and a power supply voltage; and a power supply voltage stage for supplying said power supply voltage, including a circuit for providing a reference signal representing the envelope of the input signal; a circuit for selecting one of a plurality of supply voltage levels in dependence on the reference signal; and a circuit for generating an adjusted selected power supply voltage, including an ac amplifier for amplifying a difference between the reference signal and one of the selected supply voltage level or the adjusted selected supply voltage level, and a summer for summing the amplified difference with the selected supply voltage to thereby generate the adjusted supply voltage.
权利要求
  • a 所望の供給電圧を示す基準信号を生成する基準信号生成手段と、
    b 前記基準信号に基づいて、複数の供給電圧から1つの供給電圧を選択する選択手段と、
    c 前記選択手段に選択された供給電圧及び前記基準信号を受け、前記選択された供給電圧を前記基準信号に基づいて調整し、前記基準信号をトラッキングする調整済み供給電圧を生成する調整手段と を有することを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項1記載の電圧供給ステージにおいて、前記電圧供給ステージは増幅器用のものであり、前記基準信号は、増幅器の入力信号の包絡線を示すことを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項1又は2記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整手段は、交流増幅器を備えることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項3記載の電圧供給ステージにおいて、前記選択された供給電圧には、前記選択された供給電圧と前記基準信号のレベルとの差の最小絶対値が含まれることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項3又は4記載の電圧供給ステージにおいて、前記交流増幅器は、前記基準信号と、前記選択された供給電圧の代表値との差を増幅するように接続されることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項5記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整手段は、前記交流増幅器により増幅された差を前記選択された供給電圧に加算する加算手段を有することを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項6記載の電圧供給ステージにおいて、前記選択された供給電圧の代表値は、前記選択された供給電圧そのものの値であることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項6記載の電圧供給ステージにおいて、前記選択された供給電圧の代表値は、前記調整済み供給電圧とされることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整済み供給電圧は、前記電圧供給ステージの出力であることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項3〜8のいずれか1項に記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整手段は、高周波増幅器をさらに有することを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項10記載の電圧供給ステージにおいて、前記高周波増幅器は、前記基準信号と、前記調整済み供給電圧の代表値との差を増幅するように接続されることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項11記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整手段は、前記高周波増幅器により増幅された差を前記調整済み供給電圧に加算し、さらに調整された供給電圧を生成する加算手段を有することを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項12記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整済み供給電圧の代表値は、前記調整済み供給電圧そのものの値であることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項12記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整済み供給電圧の代表値は、前記さらに調整された供給電圧であることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項12〜14のいずれか1項に記載の電圧供給ステージにおいて、前記さらに調整された供給電圧は、前記電圧供給ステージの出力とされることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項1〜15のいずれか1項に記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整手段の入力側に配置され、前記選択された供給電圧を補間する補間手段がさらに設けられることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項16記載の電圧供給ステージにおいて、前記補間手段は、インダクタ−キャパシタ構造を有することを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項3〜17のいずれか1項に記載の電圧供給ステージにおいて、前記交流増幅器に直流クランプ処理を行う直流クランプ手段がさらに設けられることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項18記載の電圧供給ステージにおいて、前記直流クランプ手段は、前記基準信号が前記調整済み供給電圧よりも低いことを検出したときに応答することを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項1〜19のいずれか1項に記載の電圧供給ステージにおいて、前記基準信号を遅延させる遅延素子がさらに設けられることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項3〜17のいずれか1項に記載の電圧供給ステージにおいて、前記交流増幅器から直流成分を除去する低速直流調整手段が設けられることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項1〜21のいずれか1項に記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整手段は、複数の縦列補正回路を有することを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項22記載の電圧供給ステージにおいて、前記調整手段は、2以上の縦列補正回路を有することを特徴とする電圧供給ステージ。
  • 請求項2〜20のいずれか1項に記載の電圧供給ステージにおいて、前記信号増幅器と供給電圧制御入力との遅延差を補償する遅延素子が設けられることを特徴とする電圧供給ステージ。
  • a 増幅される入力信号及び供給電圧を受ける増幅器と、
    b 前記供給電圧を供給する電圧供給ステージとを有する無線周波数増幅ステージであって、
    前記電圧供給ステージは、
    i 前記入力信号の包絡線を示す基準信号を生成する基準信号生成手段と、
    ii 前記基準信号に基づいて、複数の供給電圧レベルから1つの供給電圧レベルを選択する選択手段と、
    iii 前記選択手段に選択された供給電圧を調整して調整済み供給電圧を生成し、前記選択された供給電圧レベル又は前記調整済み供給電圧レベルの一方と前記基準信号との差を増幅する交流増幅器、及び前記交流増幅器により増幅された差を前記選択された供給電圧と加算して前記調整済み供給電圧を生成する加算器を有する調整済み供給電圧生成手段と を備えることを特徴とする無線周波数増幅ステージ。
  • 請求項25記載の無線周波数増幅ステージにおいて、
    前記調整済み供給電圧生成手段は、
    さらに調整された供給電圧を生成し、
    前記調整済み供給電圧又は前記さらに調整された供給電圧の一方と前記基準信号との差を増幅する無線周波数(RF)増幅器と、前記無線周波数増幅器により増幅された差を前記調整された供給電圧と加算して前記さらに調整された供給電圧を生成する加算器とを有することを特徴とする無線周波数増幅ステージ。
  • 請求項25又は請求項26記載の無線周波数増幅ステージにおいて、前記調整済み供給電圧又は前記さらに調整された供給電圧の一方が前記増幅器に対する前記供給電圧となることを特徴とする無線周波数増幅ステージ。
  • a 所望の供給電圧を示す基準信号を生成する基準信号生成ステップと、
    b 前記基準信号に基づいて、複数の供給電圧から1つの供給電圧を選択する選択ステップと、
    c 前記選択ステップにおいて選択された供給電圧及び前記基準信号に基づいて、前記基準信号をトラッキングする調整済み供給電圧を生成する調整済み供給電圧生成ステップと を有することを特徴とする電圧供給ステージの制御方法。
  • 請求項28記載の電圧供給ステージの制御方法において、前記基準信号は、増幅器に対する入力信号の包絡線を示し、前記電圧供給ステージは、前記増幅器に対して電圧供給を行うことを特徴とする電圧供給ステージの制御方法。
  • 請求項28又は請求項29記載の電圧供給ステージの制御方法において、前記基準信号と、前記選択された供給電圧の代表値との差を交流増幅する交流増幅ステップを有することを特徴とする電圧供給ステージの制御方法。
  • 請求項30記載の電圧供給ステージの制御方法において、前記調整済み供給電圧は、前記交流増幅された差を、前記選択された供給電圧と加算することで生成されることを特徴とする電圧供給ステージの制御方法。
  • 請求項31記載の電圧供給ステージの制御方法において、前記基準信号と、前記調整済み供給電圧の代表値との差を無線周波数(RF)増幅することを特徴とする電圧供給ステージの制御方法。
  • 請求項32記載の電圧供給ステージの制御方法において、前記RF増幅された差を、前記調整済み供給電圧に加算してさらに調整された供給電圧を生成することを特徴とする電圧供給ステージの制御方法。
  • 請求項28〜33のいずれか1項に記載の電圧供給ステージの制御方法において、前記調整済み供給電圧生成ステップの前に行われる補間ステップをさらに有することを特徴とする電圧供給ステージの制御方法。
  • 請求項30〜34のいずれか1項に記載の電圧供給ステージの制御方法において、前記交流増幅ステップにおいて直流成分を除去する手段を使用することを特徴とする電圧供給ステージの制御方法。
  • 図1〜図9のいずれかを参照して実質的に本明細書に記載された又は図1〜図9のいずれかに実質的に示された電圧供給ステージ。
  • 図1〜図9のいずれかを参照して実質的に本明細書に記載された又は図1〜図9のいずれかに実質的に示された無線周波数増幅ステージ。
  • 図1〜図9のいずれかを参照して実質的に本明細書に記載された又は図1〜図9のいずれかに実質的に示された電圧供給ステージの制御方法。
  • 说明书全文

    本発明は、供給電圧を選択可能な構成における供給電圧の制御に関する。 より詳細には、広範なダイナミックレンジを有する広帯域の無線周波数(RF)増幅器等の増幅器に対する供給電圧の制御に関する。

    トランジスタ増幅器には、特定の入電力に対するピーク効率があり、このピーク効率は、形状(即ち、回路部品及び回路配置)、負荷及び供給電圧の関数である。 従来の無線周波数(RF)電力増幅器では、これらの特性が、予測されたピーク入力レベルに基づいて固定されている。 広範なダイナミックレンジを有する入力信号が供給される増幅器では、入力信号がピークレベルに合致することもあるものの、ピークレベルを下回って動作することが多い。 このため、増幅器の効率は、全体として低くなりかねない。

    増幅効率が低下するという問題の解決手段としては、上述した特性(形状、負荷、供給電圧)の1つ以上を入力信号に応じて変化させることがある。 これらの特性の1つ以上を変化させる技術は、当該分野において公知である。

    装置形状及び負荷を変化させる技術は、使用される特定の電力増幅器の接続形態に大きく依存する傾向にあり、一般にRFに関する困難な問題を生じさせる。 また、製造上、そのようなデザインを繰り返すことは問題となる。

    当該分野では、供給電圧に基づいて増幅効率を向上させる様々な技術が知られている。 供給電圧に基づいて効率を高める仕組みには、大きく分けて2つの分類がある。 即ち、
    (i) 包絡線(エンベロープ)の除去及び復元 (ii)包絡線のトラッキング(追跡)
    である。

    包絡線の除去及び復元では、増幅器への電力供給が飽和し、また、増幅器からの出力に包絡線に関する全ての情報が含まれていることを要する。 この技術は、一般に、高変調帯域を使用する際、供給電圧の変調器に過度に依存する傾向がある。 このため、実用的な用途が限定されてしまう。

    包絡線のトラッキングでは、増幅器が略直線的に駆動される。 包絡線のトラッキングには、高変調電力帯域を発生させる効率的な電源装置を要する。 従来の技術では、(一般にクラスSと呼ばれる)スイッチモードパルス幅変調器を使用して、電力増幅器に対する効率的な可変電力供給を実現する。 しかし、帯域全体を使用して動作させるためには、変調帯域を電力供給により何度も切り替えねばならず、切替え速度が過度に高速となる結果、変調効率が低下する。

    包絡線トラッキングに関する別の従来技術として、高効率の中間電源装置を複数設け、包絡線レベルに応じてこれらの中間電源装置を切り替えるものがある。 この切替えにより、高位の相互変調製品でスペクトルの低下をもたらす過渡現象が生じ、入力信号に依存した非直線性と、供給電圧に依存した非直線性とが同時に発生し、線形化が困難となる。

    包絡線トラッキングに関する技術の更なる改変として、複数の供給電圧の切替えを線形増幅器と組み合わせることで、切替えレベル間の変化を滑らかにするとともに、供給電圧に依存した直線性の要求をなくすものがある。 このような包絡線トラッキングの形態の目的は、各包絡線レベルの供給電圧の固有の値を設定することにある。 しかし、この形態を実現するには、トラッキング速度に問題が生じる。

    本発明の目的は、供給電圧に基づく効率を向上させる仕組みを提供し、上述した課題の1つ又は複数を解決することにある。

    本発明に係る電圧供給ステージは、所望の供給電圧を示す基準信号を生成する基準信号生成手段と、前記基準信号に基づいて、複数の供給電圧から1つの供給電圧を選択する選択手段と、前記選択手段に選択された供給電圧及び前記基準信号を受け、前記選択された供給電圧を前記基準信号に基づいて調整し、前記基準信号をトラッキングする調整済み供給電圧を生成する調整手段とを有することを特徴とする。

    前記電圧供給ステージは増幅器用のものとし、前記基準信号は、増幅器の入力信号の包絡線を示すものとすることができる。

    前記調整手段は、交流増幅器を備えてもよい。 前記選択された供給電圧には、前記選択された供給電圧と前記基準信号のレベルとの差の最小絶対値を含ませることができる。

    前記交流増幅器は、前記基準信号と、前記選択された供給電圧の代表値との差を増幅するように接続することができる。 前記調整手段は、前記交流増幅器により増幅された差を前記選択された供給電圧に加算する加算手段を有してもよい。

    前記選択された供給電圧の代表値は、前記選択された供給電圧そのものの値とすることができる。 前記選択された供給電圧の代表値は、前記調整済み供給電圧の値としてもよい。 前記調整済み供給電圧は、前記電圧供給ステージの出力とすることができる。

    前記調整手段は、高周波増幅器をさらに有してもよい。 前記高周波増幅器は、前記基準信号と、前記調整済み供給電圧の代表値との差を増幅するように接続させることができる。 前記調整手段は、前記高周波増幅器により増幅された差を前記調整済み供給電圧に加算し、さらに調整された供給電圧を生成する加算手段を有してもよい。 前記調整済み供給電圧の代表値は、前記調整済み供給電圧そのものの値とすることができる。 前記調整済み供給電圧の代表値は、前記さらに調整された供給電圧としてもよい。 前記さらに調整された供給電圧は、前記電圧供給ステージの出力とすることができる。

    前記調整手段の入力側に配置され、前記選択された供給電圧を補間する補間手段をさらに設けてもよい。 前記補間手段は、インダクタ−キャパシタ構造を有することができる。

    前記交流増幅器に直流クランプ処理を行う直流クランプ手段をさらに設けてもよい。 前記直流クランプ手段は、前記基準信号が前記調整済み供給電圧よりも低いことを検出したときに応答させることができる。

    前記基準信号を遅延させる遅延素子をさらに設けてもよい。 また、前記交流増幅器から直流成分を除去する低速直流調整手段を設けることもできる。

    前記調整手段は、複数の縦列補正回路を有してもよい。 前記調整手段は、2以上の縦列補正回路を有することもできる。

    前記信号増幅器と供給電圧制御入力との遅延差を補償する遅延素子を設けてもよい。

    本発明に係る無線周波数増幅ステージは、増幅される入力信号及び供給電圧を受ける増幅器と、前記供給電圧を供給する電圧供給ステージとを有するものであって、前記電圧供給ステージは、前記入力信号の包絡線を示す基準信号を生成する基準信号生成手段と、前記基準信号に基づいて、複数の供給電圧レベルから1つの供給電圧レベルを選択する選択手段と、前記選択手段に選択された供給電圧を調整して調整済み供給電圧を生成し、前記選択された供給電圧レベル又は前記調整済み供給電圧レベルの一方と前記基準信号との差を増幅する交流増幅器、及び前記交流増幅器により増幅された差を前記選択された供給電圧と加算して前記調整済み供給電圧を生成する加算器を有する調整済み供給電圧生成手段とを備えることを特徴とする。

    前記調整済み供給電圧生成手段は、さらに調整された供給電圧を生成し、前記調整済み供給電圧又は前記さらに調整された供給電圧の一方と前記基準信号との差を増幅する無線周波数(RF)増幅器と、前記無線周波数増幅器により増幅された差を前記調整された供給電圧と加算して前記さらに調整された供給電圧を生成する加算器とを有することができる。

    前記調整済み供給電圧又は前記さらに調整された供給電圧の一方を、前記増幅器に対する前記供給電圧としてもよい。

    本発明に係る電圧供給ステージの制御方法は、所望の供給電圧を示す基準信号を生成する基準信号生成ステップと、前記基準信号に基づいて、複数の供給電圧から1つの供給電圧を選択する選択ステップと、前記選択ステップにおいて選択された供給電圧及び前記基準信号に基づいて、前記基準信号をトラッキングする調整済み供給電圧を生成する調整済み供給電圧生成ステップとを有することを特徴とする。

    前記基準信号は、増幅器に対する入力信号の包絡線を示し、前記電圧供給ステージは、前記増幅器に対して電圧供給を行うことができる。 前記基準信号と、前記選択された供給電圧の代表値との差を交流増幅する交流増幅ステップを有してもよい。 前記調整済み供給電圧は、前記交流増幅された差を、前記選択された供給電圧と加算して生成することもできる。 前記基準信号と、前記調整済み供給電圧の代表値との差を無線周波数(RF)増幅してもよい。

    前記RF増幅された差を、前記調整済み供給電圧に加算してさらに調整された供給電圧を生成することができる。 前記電圧供給ステージの制御方法は、前記調整済み供給電圧生成ステップの前に行われる補間ステップを有してもよい。 前記電圧供給ステージの制御方法は、交流増幅ステップを有してもよい。

    本発明は、前記供給電圧源と直列に接続され、供給電流を維持する制御された電源であって、同一の電流が両電源を流れるように構成された電源を提供する。

    以下、特定の具体例により、及び好適な実施形態を参照して本発明を説明する。 当業者であれば、本発明がここに示される実施形態に限定されるものではないことを理解されよう。 即ち、本明細書では、無線周波数(RF)増幅ステージを介して本発明を説明する。 しかし、より一般的には、複数の供給電圧間の切替えを要する構成であれば、本発明を利用可能であろう。

    図1には、本発明の一般的な原理に基づくRF増幅ステージ100が示される。 RF増幅ステージ100は、RF増幅器102と、供給電圧選択部106と、包絡線検出器104と、供給電圧調整部108とを有する。

    供給電圧選択部106には、入力線132 1 〜132 4を介して4種類の供給電圧V 1 〜V 4が供給される。 供給電圧選択部106において選択された供給電圧は、線120を介して出力される。 RF増幅ステージ100は、線110を介して、RF入力信号RF INを受信する。 包絡線検出器104は、線110に接続された入力部114を有し、これによりRF入力信号RF INを検出する。 包絡線検出器104は、線118を介して供給電圧選択部106に対し、供給電圧の選択に必要な情報を出力する。 また、本発明では、包絡線検出器104は、線116を介して供給電圧調整部108に第2の出力を行う。 供給電圧調整部108は、線120を介して供給電圧選択部106の出力も受信する。 供給電圧調整部108は、線122を介してRF増幅器102に対する調整済み供給電圧を生成する。 線122における調整済み供給電圧は、供給電圧調整部108に対してフィードバック入力されることが好ましい。 後述するように、本発明の実施形態ではフィードフォワード回路も利用可能であるが、フィードバック回路が好ましい。

    後述するように、供給電圧調整部108は、本発明の好適な実施形態の原理に基づき、線122における供給電圧信号を調整するように動作する。 この調整は、線116における信号及び線122を介してフィードバックされた調整済み供給電圧に基づくものであり、線122を介してRF電力増幅器102に調整済み供給電圧V Sが送出される。 RF電力増幅器102は、線110を介して、同増幅器への信号入力としてのRF入力信号を受信する。 RF増幅器102は、線112を介してRF出力信号RF OUTを送信する。

    本発明におけるRF増幅ステージ100の動作は後述する。 図2(a)には、包絡線トラッキングにおける供給電圧の概念及びこれに伴う問題点が示されている。 図2(a)には、時間毎の電圧の値が示されている。 電圧軸には、図1のRF増幅ステージ100の供給電圧選択部106に供給された電圧レベルに対応する4種類の特定の電圧レベルV 1 〜V 4が示されている。 4つの供給電圧を供給することとしたのは説明のためであり、実装時の要求に応じて、より多い又はより少ない数の供給電圧をRF増幅ステージ100に供給してもよい。

    図2(a)の曲線202は、RF増幅ステージ100に対するRF入力信号、即ち、信号線110における信号の電圧包絡線を示す。 破線曲線206は、上記RF入力信号に関する理想的な電圧供給包絡線を示す。 図2(a)に示されるように、破線曲線206は、RF入力信号包絡線202をトラッキングし、現時点の入力信号レベルにとって理想的な電力供給を行う。 このため、理想的な供給電圧により、電力の浪費を回避し、効率を大きく向上させることが可能となる。

    階段状曲線204は、4つのレベルの切替え供給電圧に基づく、RF電力増幅器に対する一般的な電圧供給を示し、先行技術における一般的な性能を反映する。 RF入力信号の包絡線202が電圧レベルV 1 〜V 4に到達すると、これに応じて供給電圧が切り替えられる。 このため、図2(a)に示されるように、供給電圧204は、4つの供給電圧レベルの間を段階的に変化する。 このため、RF増幅器に対する供給電圧レベルは頻繁に過剰になってしまう。 斜線領域208に示されるように、先行技術における階段状の供給電圧は、理想的な状態よりも相当効率が劣る。 図2(a)の斜線領域208は、エネルギー損失を示し、理想的なレベルを超える供給電圧レベルとなる結果、不必要なものとなる。

    図2(b)は、本発明により達成された効率の向上を示す。 階段状曲線205は、供給電圧を切り替えることにより生成された電圧供給を示す。 供給電圧選択部106により供給される供給電圧205は、後述するように、包絡線202の上下をトラッキングする。 本実施形態において、このような機能が実現されるのは、供給電圧調整部108において交流増幅器を使用するためである。 本発明の実施形態では、増幅器に対する実際の供給電圧が、理想的な供給電圧206の非常に近くをトラッキングすることで効率が向上し、増幅器に対する最終的な電圧が理想的な電圧206に非常に接近する。 後述するように、本発明の一実施形態では、供給電圧選択部106は、図2(a)の関数204と同等の階段状の関数を出力してもよい。 この場合、供給電圧選択部106の出力の間に直流のオフセットを加えることで、図2(a)の関数205と同等の関数とすることもできる。

    本発明に係る図1のRF増幅ステージによれば、図2(b)に示すように、切り替えられた供給電圧が、理想的な供給電圧包絡線に接近してトラッキングし、エネルギー損失を最小化し、効率を最大化する。

    本発明に係るRF増幅ステージ100は、効率的に生成された数多くの直流供給電圧(V 1 〜V 4 )のうちの1つに、供給電圧選択部106及び供給電圧調整部108を介して接続可能なRF増幅器102を有する。 供給電圧選択部106及び供給電圧調整部108は、図2(a)の斜線領域208で示されるような新たなエネルギー損失を生じさせることなしに、できる限り接近して、入力信号の包絡線をトラッキングする機能を有する。

    一般に、増幅されるRF入力信号に対して好適な供給電圧が選択されると、供給電圧選択部106は、この選択された供給電圧を線120を介して出力する。 供給電圧調整部108は、RF増幅器102に対し、増幅器の出力が包絡線に接近してトラッキングするように適切に調整された供給電圧を線120を介して供給する機能を有するが、RF増幅器の供給電圧の全範囲を供給する線形的な装置と関連付けられた帯域の減少や効率の低下を生じさせることはない。 このような構成により、増幅器は、高い変調帯域で高効率を実現することが可能となる。

    図3には、本発明の好適な実施形態に係る図1のRF増幅ステージ100を利用した好適な実施形態が示される。 RF増幅ステージ100の構成要素が図1の構成要素に対応する場合、同一の参照符号を使用する。

    図1の場合と同様、RF増幅ステージ100は、包絡線検出器104と、供給電圧選択部106と、RF増幅器102と、供給電圧調整部108とを有する。 図1において、包絡線検出器104は、線118及び116を介して2つの相異なる出力をするものとして示されていた。 図3の実施形態では、包絡線検出器104は、線340を介して信号を出力し、これにより、供給電圧選択部106への入力及び遅延素子304への入力がなされる。 線334に対する遅延素子304の出力は、デジタル−アナログ変換器(DAC)306への入力となり、その後、図1の線116における信号と同等の、供給電圧調整部108に対する入力となる線332への出力となる。 RF増幅器102には、その入力部に遅延素子302が設けられ、線110におけるRF入力信号が遅延素子302への入力となり、線346を介しての遅延素子302の出力はRF増幅器102に対する入力となる。 実際の使用形態では、遅延素子302は、RF増幅器102の手前に接続する代わりに、サンプル抽出部114と包絡線検出器104の間に接続することも可能であることに留意されたい。 遅延素子は、最も遅延の少ない経路(電圧供給部又はRF増幅器)に配置することが好ましい。

    供給電圧調整部108は、一般に、アイドラー310と、第1のフィードバック回路342と、第2のフィードバック回路344とを有する。 アイドラー310は、供給電圧選択部106の出力を線120を介して受信する。 アイドラー310は、第1のフィードバック回路342の加算器314に対する第1の入力となる出力を線324になす。 加算器314の出力は線326を介して行われ、第1のフィードバック回路342の出力となる。 線326における信号は、さらに減算器316に対する第1の入力となる。 減算器316への第2の入力は、線332を介してのDAC306の出力によりなされる。 減算器316の出力は線328を介してなされ、交流増幅器312に対する入力となる。 交流増幅器312からの線330を介しての出力は、加算器314に対する第2の入力となる。

    第2のフィードバック回路344は、第1のフィードバック回路342と同様に構成される。 第2のフィードバック回路344に対する入力は、第1のフィードバック342の線326に対する出力によってなされる。 この出力は、第2のフィードバック回路344の加算器318に対する第1の入力となる。 加算器318の線348に対する出力は、減算器322に対する第1の入力となり、DAC306の線332に対する出力は、減算器322に対する第2の入力となる。 減算器322の線336に対する出力は、高周波(HF)増幅器320に対する入力となり、HF増幅器320の線338に対する出力は、加算器318の第2の入力となる。 加算器318の線348に対する出力は、線122を介してのRF増幅器102に対する供給電圧入力V Sをも構成する。

    従って、一般的に、各フィードバック回路には入力電圧が供給され、また、各フィードバック回路はこの入力電圧を調整したものを出力する。 ここでの調整は、フィードバック回路(フィードバック経路を規定するもの)の出力及び基準信号に基づいて行われる。 本実施形態において、基準信号は、包絡線検出器104の出力により構成される。

    供給電圧調整部108は、調整済みの電圧レベルをRF増幅器102に対して供給するように動作する。 この電圧レベルは、RF増幅器102に対する入力を示す包絡線の電圧レベルをトラッキングするが、供給電圧選択部106の出力によりもたらされる大きな出力電流に応じた大きな出力電流を有する。

    図3のRF増幅ステージ100の一般的な動作原理を説明する。 包絡線検出器104及び供給電圧選択部106により、所望の供給電圧トラッキング波形に近似させる損失最小化予測フィードフォワード経路(minimised loss predictive feed forward path)が提供される。 包絡線検出器104は、線110におけるRF入力信号から検出した包絡線を出力線340に出力する。 この情報は供給電圧選択部106に送出される。

    供給電圧選択部106は、スプライサネットワーク(splicer network)とされることが望ましく、複数の、本実施形態では4つの、固定された高効率の直流電源に接続される。 このスプライサネットワークは、選択された供給電圧を最小の切替え過渡電流で線120の出力につなげるように構成されたトランジスタ及びダイオードの接合であることが好ましい。 供給電圧選択部106は、包絡線検出器104により示されたRF入力信号の電圧レベルが、それぞれの供給電圧に対応する閾値電圧レベルに対して上下動するのに応じて、入力部の電圧源を切り替えるように包絡線検出器104の出力に動作することが好ましい。 これにより、供給電圧選択部106は、供給電圧V 1 〜V 4のうち適切なものを線120に出力する。

    図2(b)に示すような電圧関数205を示す供給電圧選択部の実施形態は、当業者にとって明らかであろう。 ここで、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)により、「温度計コード」(thermometer code)フォーマット(即ち、0000、0001、0011、0111、1111)によるデジタル信号を送出することが好ましい。 スプライサネットワークは、レベル「1」のロジック信号を示す最も高い電圧レベルに切り替えることにより、上記デジタルコード化された信号に応答するダイオード及びトランジスタからなる構成をとることが好ましい。 これよりも低い全てのレベルスイッチは、スプライサネットワークで実現される回路機能により、DSPによる介在なしにオフにされる。

    上述のように、別の実施形態では、供給電圧選択部106に、図2(a)の関数204のような関数を出力させ、直流オフセット回路をその出力側に設けてもよい。 図2(b)の関数205のような関数をとる必要性については後述する。

    DAC306の入力側に設けられた遅延素子304の目的は後述する。 一般に、遅延素子304は、増幅ステージにおける各信号のタイミングを同期させるものである。

    DAC306は、RF入力信号がデジタル信号であることを前提に設けられている。 しかし、本発明はデジタル信号の用途に限定されない。 DAC306は、遅延素子304を介して送出される包絡線検出器104の線340に対する出力をアナログ形式に変換し、線332を介して供給電圧調整部108に送出する。

    アイドラー310及び第1・第2のフィードバック回路342、344は、供給電圧選択部106において選択され線120を介して供給された供給電圧に基づき、RF増幅器に対する電圧供給信号を線122を介して高効率で送信する。

    アイドラー310は、入力側の線120からの信号を補間し、線324に出力する。 アイドラー310は、低損失エネルギー貯蔵素子からなる回路であることが好ましく、供給電圧選択部106のスプライサネットワークを介して供給されたエネルギーを、増幅効率を向上させ、不要な放出を減少させるように最適化して再送出する。

    第1のフィードバック回路342は、補正交流フィードバック回路又は補正回路であり、線324の予測フィードフォワード経路の出力を十分に補正するように機能する。 交流フィードバック回路342により効率が向上する。

    第2のフィードバック回路344は低電力高周波補正回路であり、第1のフィードバック回路342の出力から発生した高周波グリッチを除去する。

    図3の好適な実施形態では、縦続接続された2つのフィードバック回路が示されているが、本発明はこのような構成に限定されないことが理解されよう。 フィードバック回路は1つのみ又は3つ以上設けてもよい。 フィードバック回路を1つとする場合、交流フィードバック回路とすることが好ましい。 アイドラー310は本発明に必須のものではなく、好適な実施形態として使用されていることも理解されよう。 さらに、供給電圧調整部108には、1つ又は複数のフィードフォワード回路を用い、そのうちのいくつか又は全部を縦続接続とすることもできる。

    一般に、供給電圧選択部106及び包絡線検出器104は、最小損失予測フィードフォワード経路を構成するものとみなすことが可能であり、この経路により、RF増幅器に対する供給電圧を所望のトラッキング波形に近似させることができる。 使用に際し、アイドラー310の出力は、フィードフォワード経路の出力を構成する。

    一般に、好適な実施形態において、供給電圧調整部108は、補正フィードバック経路を有する。 もちろん、このような場合、アイドラー310はそのような経路の一部を構成しない。 供給電圧調整部108は、複数の補正フィードバック経路を有してもよい。 複数の補正フィードバック経路が設けられた場合、これらの経路は、縦続形式とされることが好ましい。 後述するように、本発明の実施形態では、交流フィードバック及び直流トラッキングの制限を克服するため、供給電圧調整部108にクランプ手段及び直流復元手段を設けることが好ましい。

    遅延素子304を設けることで、RF増幅ステージ100の予測経路と補正経路との間の差分時間遅延を解消することが好ましい。 RF増幅ステージ100の遅延を補償するため、RF入力信号の経路に遅延素子302が挿入される。

    供給電圧調整部108の動作について述べる。 供給電圧調整部108で使用するため、DAC306から線332に基準信号が効率的に出力される。 線332における信号は、包絡線検出器104が検出したRF入力信号の包絡線を示す。 このため、同信号は、最大効率を実現するためにRF増幅器102に対して随時供給されるべき供給電圧の基準レベルを示す。 この包絡線は、上述した図2(b)の包絡線202に対応する。

    供給電圧選択部106から線120に出力された信号は、上述した図2(b)の階段状関数205に対応する。 本発明の好適な実施形態では、供給電圧選択部106は、図2(b)に示すように、最も近似した供給電圧レベルに向かう。 これは、図2(a)の曲線204として示されるような、上側が常に切り捨てられる先行技術と対照的である。 RF増幅ステージ100の目的は、線332における基準信号に基づいて、線120における階段状関数を調整し、図2(b)の破線206で示される理想的な供給電圧に近似する、RF増幅器に対する供給電圧入力における信号を送出することである。

    上述のように、アイドラー310は本発明の実施形態に必須のものではない。 効率を向上させるため、アイドラー310は、供給電圧選択部106の出力に対するリアクタンスを持つLC(インダクタ−キャパシタ)の組合せであることが好ましい。 アイドラー310を追加することで、供給電圧選択部106からのエネルギーを貯蔵し、増幅器から要求されたときにこれを放出することができる。 このため、増幅器の最適な電力供給要求に十分に適合することが可能となり、RF増幅ステージ100の効率が改善される。 従って、アイドラー回路は、波形を高速に変化させ、不要な放出を減少させるための効率の向上に役立つ。

    アイドラー310を使用することは、供給電圧選択部106の出力を平滑化する上で有利となる。 しかし、供給電圧調整部108と同等の補正を行う上で、アイドラー310の出力から供給電圧選択部106へのフィードバックループを形成することは実用上の解決策とならないであろうことが理解されよう。 アイドラー310は供給電圧選択部106の出力を平滑化するのに有利である一方、その名称が示すように速度が犠牲になる。 アイドラー310は、補正フィードバックループに組み込むには速度が遅く、実用上の補正回路はこのように実現されないこともあり得る。

    本発明の好適な実施形態において、供給電圧調整部108にフィードバックループを設けることで、高速な補正ループを広い帯域で実現することができる。 フィードフォーワードループの場合も同様の効果を得ることができる。

    第1のフィードバック回路342の交流補正増幅器312は、その入力側に交流信号を要する。 このような構成は、供給電圧選択部106が、最も高いレベルを切り捨てるのではなく、最も近似した供給電圧レベルに向かうことにより実現することができる。 このような階段状関数は、交流補正が機能するのに必要である。 図2(b)からわかるように、交流増幅器312に対する入力は、供給電圧信号と基準信号との差である。 このことは、供給電圧信号が、基準信号に対して上下動し、増幅器312に対する使用可能な入力を生成する場合、交流信号によってのみ可能となる。

    従来技術のように供給電力を切り捨てるのと異なり、供給電圧選択部106において供給電力を丸める処理(process of rounding)は、従来のシステムと比較して、有効な電力供給源の数を2倍にするのと等しい。

    有効な電力供給源の数を2倍にすることは、従来技術に対するエラーを半分にすることにより効率的に実現される。 従って、電源が同じ数だけ設けられた場合、本発明によれば、従来技術における電源の数が2倍となるようにエラーが半分になる。 あるいは、本発明は、従来技術で必要とされた数の半分の電源でのみエラーが発生すると考えることもできる。

    第1のフィードバック回路の減算器316には、実際上、供給電圧選択部106の電流出力及び線332における包絡線基準信号が送られる。 従って、線328における減算器316の出力はこの2つの信号の差であり、理想的な電圧供給332と比較した供給電圧選択部106の出力における信号中のエラーを示す。 線330における増幅されたエラー信号は、供給電圧選択部106の出力に加算され、エラーを補償した、線326における供給電圧信号を送出する。 交流増幅器312は、高いピークと中間との比を用いてエラー信号を処理しなければならず、このため、効率を最適化するため複数の切替え電源を伴うクラスGの増幅器とされることが好ましい。 増幅器312は、供給電圧選択部106よりも低い電力レベルを処理する。 このため、より小さい、より高速の装置で実現可能である。

    第2のフィードバック回路344は別の補正手段を提供する。 必要に応じて、さらなる補正手段を追加することもでき、さらに、補正手段を1つのみとすることも可能である。 供給電圧調整部108の補正回路により、RF増幅器の供給電圧は、包絡線検出器104により送信された基準信号の近くを、広い範囲の周波数でトラッキングする。

    加算手段314、318は変圧器とすることが好ましい。

    供給電圧選択部106は、スイッチマトリクスを有するスプライサ(splicer)を備えることが好ましく、また、デジタル信号処理手段により制御されることが好ましい。 デジタル信号処理手段には、遅延素子302、304、DAC306及び包絡線検出器104を設けてもよい。 このようなデジタル信号処理手段の具体的な実装形態は、各種の関連素子を含むものであるが、当業者にとって明らかであろう。

    切替え式の複数の電圧源に対して第1のフィードバック回路342の交流増幅器312を設けることは、RF増幅器102の供給電圧の数を大きく増加させることが可能であることを意味する。 例えば、交流増幅器312がm個の供給電圧と関連付けられ、メイン供給電圧の選択がn個の供給電圧と関連付けられる場合、RF増幅器102に利用可能な供給電圧の合計はm×nとなる。 上述のように、供給電圧選択部106で丸められる電力供給を使用することで、電源の数を効率的に2倍にすることができ、供給される電力の数の合計は2×m×nとなる。

    本発明に係る上記のような実施形態では大きな効果を得ることができる。 上述のように、増幅器312の寸法が小さいことは、それが供給電圧選択部106に関連し、本発明が解決しようとする課題と関連しないことを意味する。 供給電圧調整部108における包絡線トラッキングのフィードバックループは、大型装置や、フィードバックループではなく予測フィードフォワード経路で実現される大電流の大型装置を要さない。 よって、包絡線トラッキングループの電力帯域が大幅に増加される。

    図4には、増幅器312に対して可変供給電圧を供給するように増幅器312を適用した構成が示される。 増幅器に対してこのような可変供給をするには、当該分野で公知の技術を用いることができる。 図4に示すように、増幅器の信号入力に接続された線408の入力を受信する電圧選択部402が設けられる。 線408への入力は、入力信号の増幅を示す。 さらに、電圧選択部402には、複数の供給電圧、例えば、線406、404から2つの供給電圧Vx、Vyが供給される。 電圧選択部402は、上記供給電圧の1つを、線410を介する増幅器への供給電圧として選択する。 供給電圧Vx、Vyは、線408の包絡線に基づいて選択される。

    選択可能な電力供給を伴う増幅器312の実装形態は上記のものに限定されない。 例えば、DSPの制御下で実現する実装形態も可能である。

    後述するように、本発明の好適な実施形態では、クランプ手段及び復元手段を使用することで、直流補正フィードバックを不要とする。

    本発明の別の好適な実施形態について述べる。 まず、フィードフォワード補正回路を利用した本発明の実施形態について述べる。

    図1及び図3の実施形態では、供給電圧調整部108における補正回路又は補正経路をフィードバック構成とした。 このような構成の一般的な原理が図5(a)に示される。 一般に、補正前の信号が近似関数部556により生成され、基準信号が基準関数部554により生成される。 補正前の信号は、加算器552に対する第1の入力を構成し、線558における加算器552の出力は、補正済みの信号を示す。 基準信号及び補正済みの信号は、増幅器550に入力され、増幅器550の出力は、加算器552に対する第2の入力となる。 以上が図3のフィードバック経路の一般原理であり、増幅器312に対する入力は、補正済み出力及び基準信号を入力として受信する減算器により送出されることに留意されたい。

    図5(b)には、本発明の別の実施形態におけるフィードフォワード構成の原理が示される。 補正前の信号は、加算器562に対する第1の入力となる。 増幅器560は、補正前の信号及び基準信号を入力として受信する。 増幅器560の出力は、加算器562に対する第2の入力となり、加算器562の出力は、補正済みの出力となる。 図5(b)に示すフィードフォワード構成は、図1及び図3の実施形態でフィードバック構成の代わりに用いることができる。

    供給電圧選択部106のスプライサネットワークを、予測フィードフォワードコントローラの一部とした場合、スプライサのパラメータを適応制御することにより効率が向上する。 従って、スプライサのローカル出力は、スプライサネットワークの各構成要素のモデルからデジタル処理により生成されることが好ましい。 スプライサのレベル、即ち、出力供給電圧を変化させる決定は、ローカルに生成されたスプライサ波形(過去、現在、未来の値の検討を含む)と包絡線の値の差を最小化するように行われる。

    このモデルには以下のものが含まれる。 即ち、
    a) 切替え遅延及び立ち上がり時間のパラメータ b) フィルタのパラメータ c) スライサ電圧及び電界効果トランジスタ(FET)抵抗である。

    ローカルに生成されたパラメータは、ローカルに生成された測定パラメータと実際の回路から取得されたパラメータとを比較することにより実際のパラメータに関連付けられる。 実際のパラメータで測定が最も簡便なものは、スプライサの出力と、第1のフィードバック回路342の交流エラー増幅器312の平均化された電流消費との比較から得られる信号エラーである。 ここで、前記モデルにおいて上記のように測定されたパラメータを調整することで交流増幅器312の電流消費を最小化することを目的とする最適化アルゴリズムを用いてもよい。 最適化の収束は、スプライサネットワークの信号エラーを検討し、ローカル化されたエラー補正を行うことで促進されよう。 増幅器が接続される電源の選択は、供給電圧選択回路により行われる。

    供給電圧選択部106のスプライサ回路は、スイッチングトランジスタのネットワークから構成される。 このスイッチングトランジスタは、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)において生成された論理信号により切り替えられる。 このような適応制御の実現は当業者に理解可能であろう。

    図6には、直流クランプ処理及び直流オフセット復元処理を実現する本発明の好適な実施形態が示される。 直流クランプ処理は、直流エラー信号が蓄積することを防止するためのものである。 直流オフセット復元処理は、実際の供給電圧レベルにおける調整を補償する。 例えば、選択された供給電圧が7Vであるが、回路における低減のため、実際には6.5Vになってしまうことがある。 直流オフセット復元処理及び直流クランプ処理は、本実施形態におけるように一緒に設けてもよく、また、別々に設けてもよい。

    前述同様、図6の各構成要素において、上述した各図の構成要素と対応するものは、同一の参照符号で特定する。 図6には、RF増幅ステージ100の一部のみが示される。 また、図6は、図3で示したような、供給電圧選択部106と、第1のフィードバック回路又は補正回路342とを示す。 さらに、図3のDAC306が示される。 図6において、DAC306は、DSP500から線504を介して入力を受けるものとして描かれている。 DSP500は、線502を介して供給電圧選択部106に対しても制御入力を行う。 上述のように、本実施形態では、DSP500は、図3の包絡線検出器104及び遅延素子304を含むものとして構成することができる。

    また、図6に示されるように、第1のフィードバック回路又は補正回路342の線326における出力は、別の縦続フィードバック/補正回路に出力され、又はRF増幅器の供給電圧に直接出力される。 直流クランプ処理を組み入れるため、RF増幅ステージは減算器512を有するように更に変形される。 この減算器512は、第1のフィードバック/補正回路の線120に対する出力を第1の入力として受信し、DAC306からの線332を介した基準信号を第2の入力として受信する。 減算器512の出力は、線510を介して、単一ビットアナログ−デジタル変換器508に出力される。 単一ビットアナログ−デジタル変換器508は線506を介してDSP500に出力を行う。 DSP500には、供給電圧信号におけるエラー信号を示す減算器316の出力が入力される。 更に、DSP500は、V DDクランプ回路514に対する入力となる出力を線518を介して行う。 V DDクランプ回路514の線516に対する出力は、交流増幅器312の出力線330に接続されたクランプ手段520を制御する。

    図7において、包絡線信号は、所定の位置において、最も低い供給電圧レベルを下回ることが理解されよう。 例えば、線804cが最も低い供給電圧であるとした場合、位置803及び805の間において、包絡線は、最も低い供給電圧を下回っている。 そのような時間間隔では、増幅器に対する供給電圧を補正回路によりトラッキングする必要はない。 従って、本発明の実施形態はこの状態を検出し、この状態の存在を利用して、後述するように直流復元処理を行う。

    減算器512は、線120における現在の供給電圧から、線332における基準信号を減算し、この差を1ビットアナログ−デジタル変換器508に送出する。 最上位ビットにより、現在の包絡線レベルが最も低い供給電圧を上回っているか又は下回っているかを特定し、包絡線クランプのオフレベルは、時間に応じた積分により細かく制御される。

    DSPが適切な条件を検出するのに応答して、コマンド信号が、線518を介してVddクランプ回路514に送出され、クランプ手段520を順番にオンにするよう制御する。 クランプ手段520がオンの場合、クランプ手段520は、交流増幅器312の線330における出力を既知の基準レベル、好ましくはグラウンドに引き寄せる。 クランプ手段520はトランジスタであることが好ましい。

    直流クランプ処理の目的は、経時的な直流エラーの増加を防ぐため、増幅器312を既知の状態にリセットすることである。 上述の通り、好適な実施形態ではこれが実現される。 しかし、直流クランプ処理に代えて、他の技術を用いることもできる。 例えば、供給電圧選択部106に対する複数の電源の調整を遅くしたり、直列のパストランジスタを用いたりすること等により直流をフィードバックすることができる。 従って、直流クランプ処理の間隔として、所定時間が割り当てられる。

    RF増幅器に電流を送る際の実際の低供給電圧レベルと、包絡線検出器104におけるクランプレベルにより当初推測されたレベルとの間には不確実性が存在するのが常であることから、上記比較は、実際上の任意の実施形態におけるクランプ処理時間において現在の供給電圧及び低供給電圧の間に接続された導体及び各構成要素における電圧降下を許容するために必要である。 比較器512はこれを補正し、包絡線検出器104が、実際の低供給電圧と同等のレベルでクランプオフされることを確実にする。

    線506における信号は、DSP500の積算器において開閉制御されることが好ましい。 この積算器の出力は、線518における振幅基準デジタル出力のクランプレベルを設定する。 これにより、基準DAC306のクランプレベルを変化させる。 従って、この積算により、理論供給電圧(例えば、7V)ではなく、実際の供給電圧(例えば、6.5V)においてクランプオフが起こるように、供給電圧における変化が補償される。 よって、積算器は、クランプオフ電圧が、供給電圧選択部106における最も低い供給入力の値から、供給電圧選択部106における他の電圧降下を差し引いた値と同等となるようにクランプを調整する。

    クランプ処理の間、交流フィードバック出力の値は、クランプ処理の間にオンとされるスイッチ520によりゼロに設定される。 この直流復元処理により、有限の低カットオフ周波数で増幅器を使用することができる。

    エラー波形は、増幅器312等のバンドパス交流増幅器の使用を意味する平坦な周波数スペクトルを示すが、増幅器は低周波数成分に追従することができないため大きな残余エラーを生じさせる可能性がある。 クランプ処理期間中に交流出力をクランプし、増幅器312の低周波数時間定数がクランプ時間を超える場合、正確なトラッキングが可能となる。

    図7には、直流クランプ処理を用いる本実施形態において実現される効果が示されている。 図7の曲線802は、RF入力信号の包絡線を示す。 直線804a、804bは、クランプ処理がなされたDACレベルの調整、即ち、直流を除去した効果を示す。

    低周波数におけるエラーの別の大きな原因は、DSP500で予測されたスプライス電圧(splicing voltage)と、供給電圧選択部106の出力に存在する電圧とのミスマッチである。 これは、スライス閾値におけるエラーと同等である。 上述のように、スプライサ適応アルゴリズムは、スライス閾値における上記エラーを除去する。

    好ましい実施形態としての別のDSP調整は、図3の遅延素子304により示されるように、また、上述したように、供給電圧選択部106の出力に対してDACの包絡線基準波形の出力を遅延させることである。

    図8には、遅延バランス回路の一実施形態が示されている。 この実施形態には、フィードバック/補正回路における直流レベルのクランプ処理のために図6で導入された改変を含む。 交流増幅器312の出力は最小化されるため、遅延バランス回路は、最大効率をもたらすように構成することが好ましい。 図8の好適な実施形態には、図6の好適な実施形態の適切な改変が示される。 図8には、本実施形態を理解するのに必要な構成要素のみが示されている。

    図8において、本実施形態のデジタルシグナルプロセッサ500は、補間器602と、時間差分器604と、乗算器608と、加算器606と、スプライス制御部610と、包絡線レベル発生源612とを有する。 包絡線レベル発生源612は、基準包絡線を生成するものであり、図1及び図3を参照して上述したような生成処理を行うことが好ましいことが理解されよう。

    本実施形態では、図8に示されたDSP500の各構成要素は、遅延バランス処理を実行するものとして機能する。

    包絡線レベル発生源612により生成された包絡線基準波形は、線614を介して補間器602に送出され、補間器602から線616を介して時間差分器604へと出力される。 線616における出力は、線332を介してDAC306にも入力される。 線622に対する時間差分器604の出力は、包絡線基準波形の時間導関数(time derivative)を含む。

    線622における包絡線基準波形の時間導関数は、乗算器608において、1ビットADC508から線506を介して出力された単一ビットのエラー信号と乗算される。 乗算の結果は、乗算器608の出力として線620に出力される。

    線620における乗算の結果は、積算器として機能する加算器606に対する第1の入力を構成する。 線618に対する加算器606の出力はフィードバックされ、加算器606に対する第2の入力を構成する。 線618における積算後の出力は、補間器602への入力とされ、基準波形の遅延を制御する。

    サブサンプル間隔遅延変換(sub−sample interval delay resolution)は、補間器602における基準波形の補間により実現される。

    要するに、図8は、図6の直流クランプ制御を含む図3の遅延素子304の好適な実施形態を示す。 遅延素子304の別の実施形態は、当業者にとって明らかであろう。

    上述した実施形態により、RF増幅ステージ100は、電力及び帯域の制限の中で、複数の搬送波を用いるケース(multi−carrier cases)の大部分で外部からの調整無しに動作することが可能となる。 しかし、図8のDSP500の動作モードを自動的に変化させることを要する特定のケースが2つある。 いくつかの改変として、一定の包絡線又はゆっくりと変化する信号に対する正確な包絡線トラッキングを要するものがある。 そのような信号の例としてはGPRS(general packet radio services)があり、このGPRSでは、1つの搬送波のみ又は2つの接近した搬送波が増幅されることを要する。 そのような事案では、クランプ処理の間隔は非常に長くなり得る。 このため、最も接近した供給電圧間でのセカンドオーダーデルタシグマパルス幅変調(second order delta sigma pulse width modulation)がスプライサ制御モジュール610により実行された時点で、DSPがタイムアウト処理を行うことを要する。 最小の高周波包絡線電力が存在するため、パルス幅変調の使用は、そのような事案において許容され得る。

    同じ振幅の2つの搬送波が存在するが、大きな周波数間隔により離れている場合は別の事案となるが、包絡線の深さは、最小の供給クランプに到達するのには十分ではない。 この場合、クランプレベルは、次に高い供給レベルに移動し、他の機能は全て上記複数の搬送波を用いるケースと同じである。

    最後に、図9には、本発明により実現される効率の改善が示される。 図9は、電力増幅器の供給電圧に対する電力増幅器の効率を示す。 図9に示すように、太線704は、本発明における供給電圧の切替えを示し、細線702は、先行技術における供給電圧の範囲を示す。

    図9の曲線706は、クラスGの増幅器である増幅器312を用いて、複数の供給電圧が使用される際に達成され得る重要な効果を示す。 供給電圧の種類が増えると、供給電圧レベル間の効率の低下は、供給電圧の種類が少ない場合の「鋸刃状」波形704というよりもむしろ波状となる。

    RF増幅器102は、アンテナ等のRF負荷を作動することが好ましい。

    本発明について、特定の好適な実施形態を参照して説明した。 しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。 本発明は、RF増幅器に関連する特定の用途を有するものであるが、そのような実施形態には限定されない。 本発明は、供給電圧が切り替えられ、選択可能なあらゆる場合において効果がある。

    RF増幅器を用いて上述した好適な実施形態は、RF増幅器により駆動される特定の負荷に限定されない。 しかし、一般的には、RF増幅器がアンテナを駆動する用途が想定される。 このため、本発明は、移動通信の分野を含む通信分野での使用において特に効果がある。

    本発明の思想を具体化した無線周波数(RF)増幅ステージのブロック図である。

    包絡線トラッキングにおける供給電圧を変化させる思想及びこれに伴う課題を示す図である。

    本発明によりもたらされる効率向上の原理を示す図である。

    図1に示した本発明に係るRF増幅ステージのより詳細な実施形態であって補正経路を含むものを示す図である。

    図1に示した補正経路を改良した実施形態を示す図である。

    図5(a)及び図5(b)は、本発明の実施形態における補正経路の別の実施形態を示す図である。

    図1のRF増幅ステージにおける直流制御ループの実施形態を示す図である。

    本発明の好適な実施形態における動作原理を示す図である。

    図1のRF増幅ステージにおける時間遅延素子の実施形態を示す図である。

    図1の実施形態のRF増幅ステージにおける効率の向上を示す図である。

    符号の説明

    100…無線周波数(RF)増幅ステージ102…RF増幅器104…包絡線検出器(基準信号生成手段)
    106…供給電圧選択部(選択手段) 108…供給電圧調整部(調整手段)
    302、304…遅延素子 310…アイドラー(補間手段)
    312…交流増幅器 314、318…加算器(加算手段)
    320…高周波(HF)増幅器342、344…フィードバック回路(補正回路)
    520…クランプ手段 V 1 〜V 4 …供給電圧

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