送信機用の合成部及びデジタル振幅変調装置

申请号 JP2013092732 申请日 2013-04-25 公开(公告)号 JP5710684B2 公开(公告)日 2015-04-30
申请人 株式会社東芝; 发明人 高橋 慶彦; 舟橋 祐紀;
摘要
权利要求

複数の増幅器それぞれに接続されるトランスの1次側巻線と、前記トランスの1次側巻線に対向する前記トランスの2次側巻線とからなる送信機用の合成部であって、 前記1次側巻線が巻かれたトロイダル型コアを支持する支持板と、前記トロイダル型コアを前記支持板に固定する固定手段と、前記トロイダル型コアの内部、または、前記トロイダル型コアの周囲のいずれか一方に、前記2次側巻線を挿通する挿通部とを有する複数のコア支持ユニットと、 前記複数のコア支持ユニットがそれぞれ着脱可能に取り付けられ、前記複数のコア支持ユニットを積み重ねる方向に沿って形成される複数の受部を有する固定体と を具備することを特徴とする送信機用の合成部。前記受部は、前記コア支持ユニットの端縁部が係合される係合溝であることを特徴とする請求項1記載の送信機用の合成部。前記コア支持ユニットは、前記固定体に取り付けるピンを有し、 前記受部は、前記ピンが係合される穴であることを特徴とする請求項1記載の送信機用の合成部。前記固定手段は、前記トロイダル型コアを前記支持板に結束する結束線、または前記トロイダル型コアを前記支持板に接着する接着部であることを特徴とする請求項1記載の送信機用の合成部。前記トロイダル型コアの内部に形成される挿通部を挿通する2次側巻線は、他のトロイダル型コアの内部に形成される挿通部を挿通する2次側巻線と並列接続されることを特徴とする請求項1記載の送信機用の合成部。被変調信号の電圧振幅レベルに応じてオン/オフ制御可能で並列に配置された複数の電増幅器で所定の信号を電力増幅し、各電力増幅器に接続されるトランスの1次側巻線と、前記トランスの1次側巻線に対向する前記トランスの2次側巻線とから成る合成部で各電力増幅器の出力を合成することで振幅変調波を生成するデジタル振幅変調装置において、 前記合成部は、 前記1次側巻線が巻かれたトロイダル型コアを支持する支持板と、前記トロイダル型コアを前記支持板に固定する固定手段と、前記トロイダル型コアの内部、または、前記トロイダル型コアの周囲のいずれか一方に、前記2次側巻線を挿通する挿通部とを有する複数のコア支持ユニットと、 前記複数のコア支持ユニットがそれぞれ着脱可能に取り付けられ、前記複数のコア支持ユニットを積み重ねる方向に沿って形成される複数の受部を有する固定体と を備えるようにしたことを特徴とするデジタル振幅変調装置。前記受部は、前記コア支持ユニットの端縁部が係合される係合溝であることを特徴とする請求項6記載のデジタル振幅変調装置。前記コア支持ユニットは、前記固定体に取り付けるピンを有し、 前記受部は、前記ピンが係合される穴であることを特徴とする請求項6記載のデジタル振幅変調装置。前記固定手段は、前記トロイダル型コアを前記支持板に結束する結束線、または前記トロイダル型コアを前記支持板に接着する接着部であることを特徴とする請求項6記載のデジタル振幅変調装置。前記トロイダル型コアの内部に形成される挿通部を挿通する2次側巻線は、他のトロイダル型コアの内部に形成される挿通部を挿通する2次側巻線と並列接続されることを特徴とする請求項6記載のデジタル振幅変調装置。

说明书全文

本発明の実施形態は、例えば、中波放送の送信機に用いられるトロイダル型コアを利用した合成部、及び、当該合成部を具備するデジタル振幅変調装置に関する。

例えば中波放送においては、送信機にデジタル振幅変調装置が利用されている。デジタル振幅変調装置は、並列に配置された複数の電増幅器を有し、被変調信号の電圧振幅レベルに合わせて複数の電力増幅器をオン/オフ制御することで増幅されたキャリア信号が出力される電力増幅器の台数を変更し、オン状態の電力増幅器の各出力信号を合成することでAM波(振幅変調波:Amplitude Modulation Wave)を生成し所定の放送サービスエリアへ送出する。

特開平8−237063号公報

ところで、上記デジタル振幅変調装置では、複数の電力増幅器の出力を合成する合成部において、複数のトロイダル型コアを使用したトランスを使用する。合成部は、トランスの巻数比を変えることで、電力増幅器の出力電力を変化させている。直列加算トランスは、コアを挟み込む構造となっており、製作する時には、予め位置決めを行い、複数のコアを固定する必要がある。

本発明の目的は、トランスの巻線数を容易に変更可能で、自由度が高く作業性を向上し得る送信機用の合成部及びデジタル振幅変調装置を提供することにある。

実施形態によれば、送信機用の合成部は、複数の増幅器それぞれに接続されるトランスの1次側巻線と、トランスの1次側巻線に対向するトランスの2次側巻線とからなる送信機用の合成部を対象とし、複数のコア支持ユニットと、固定体とを備えるようにしたものである。複数のコア支持ユニットは、1次側巻線が巻かれたトロイダル型コアを支持する支持板と、トロイダル型コアを支持板に固定する固定手段と、トロイダル型コアの内部、または、トロイダル型コアの周囲のいずれか一方に、2次側巻線を挿通する挿通部とを有する。固定体は、複数のコア支持ユニットがそれぞれ着脱可能に取り付けられ、複数のコア支持ユニットを積み重ねる方向に沿って形成される複数の受部を有する。

本実施形態に係るデジタル振幅変調装置の構成を示すブロック図。

本実施形態に係る合成部の具体的構成を示す回路図。

第1の実施形態に係る合成部を前面から見て示す平面図。

第1の実施形態に係る合成部内におけるコア支持ユニットの側面から見た図。

比較例として、合成部を前面から見て示す平面図。

同じく比較例としてトロイダル型のMn-Zn系フェライトコアの構成を側面から見て示す図。

第1の実施形態において、コア支持ユニットごとに2次側巻線の巻数を変更する場合を説明するために示す図。

第1の実施形態において、コア支持ユニット内のMn−Zn系フェライトコアごとに2次側巻線の巻数を変更する場合を説明するために示す図。

1の実施形態において、コア支持ユニット内のMn−Zn系フェライトコアごとに2次側巻線の巻数を変更した際のコア支持ユニットの側面から見た図。

第2の実施形態に係る合成部を前面から見て示す平面図。

第2の実施形態に係る合成部内におけるコア支持ユニットの側面から見た図。

第3の実施形態に係る合成部を前面から見て示す平面図。

第4の実施形態に係る合成部を前面から見て示す平面図。

以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。

図1は、本実施形態に係るデジタル振幅変調装置の構成を示すブロック図である。

図1に示すデジタル振幅変調装置100のキャリア信号入力端101には、伝送信号としてのキャリア信号が入力される。キャリア信号入力端101に入力されたキャリア信号は、制御部110を介して、電力増幅部(PA:Power Amplifier)120のn(nは任意の自然数)台の電力増幅器1201〜120nに分配されて供給される。各電力増幅器1201〜120nは、制御部110の制御に応じて、オン=駆動状態、オフ=停止状態となり、オン状態で増幅されたキャリア信号を出力する。

増幅されたキャリア信号は合成部130で合成され、フィルタ部140で濾波された後、振幅変調されたRF帯の放送波(AM波)として出力信号端103から出力される。出力信号端103の先には図示しない送信アンテナが接続されるが、一般的にはその間に整合回路やフィルタ、リジェクタ、トラック回路などが挿入される。

一方、デジタル振幅変調装置100の音声信号入力端102に入力される音声信号(被変調信号)は、制御部110に入力される。制御部110は、入力された音声信号の電圧振幅に応じて、オン/オフ制御信号やキャリア信号の位相差により各々の電力増幅器1201〜120nのオン/オフ状態を制御する。

図2は、図1に示したデジタル振幅変調装置100における合成部130の具体的構成を示す回路構成図である。

合成部130は、n個のトランス1301〜130nを備え、1次側巻線が電力増幅器1201〜120nのそれぞれの出力端に接続され、2次側巻線を直列に接続し、その一方端を、直接接地し、もしくは、コイル、コンデンサ、抵抗、またはそれらの組み合わせを介して接地し、他方端を合成出力端としたものである。すなわち、合成部130では、電力増幅器1201〜120nのいずれかで電力増幅されたキャリア信号が1次側巻線に加えられると、2次側巻線に出力され、合成される。この合成出力は、上記フィルタ部140へ導出される。

(第1の実施形態) 第1の実施形態では、トランス1301〜130nの1次側巻線21−1〜21−nを巻いた2つのトロイダル型のMn−Zn系フェライトコアを支持するコア支持ユニットを、固定部の溝により固定するようにしたものである。

図3は、上記合成部130の第1の実施形態を示す平面図である。

図3は、トランス1301〜130nの1次側巻線21−1〜21−n(図3中では、21−1のみ図示)を巻いた2つのトロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bを支持するm個のコア支持ユニット20−1〜20−m(図3中では、20−1〜20−11のみ図示)を上下の固定部23a,23bに固定している状態である。

固定部23a,23bには、コア支持ユニット20−1〜20−mを積み重ねる方向(図3中の左右方向)に沿って複数の溝231,232が形成されている。

m個のコア支持ユニット20−1〜20−mは、固定部23a,23bに対しそれぞれ前後方向に着脱自在となるように固定されている。m個のコア支持ユニット20−1〜20−mについて、コア支持ユニット20−1を代表して説明する。

図4は、コア支持ユニット20−1を図3中矢印A1−A2方向から見た図である。

コア支持ユニット20−1は、1枚の支持板201に2つのトロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bを支持している。トロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bは、結束線202により支持板201に固定される。なお、Mn−Zn系フェライトコア22a,22bは、例えばリング状に形成される。また、トロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bは、図示しない接着部により支持板201に固定されてもよい。

また、コア支持ユニット20−1には、トロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bの内部にトランス1301〜130nの2次側巻線24を挿通する挿通部203a,203bを形成するとともに、Mn−Zn系フェライトコア22a,22b間に、挿通部203cを形成している。また、Mn−Zn系フェライトコア22a,22b間に限らず、Mn−Zn系フェライトコア22aの周囲、または、Mn−Zn系フェライトコア22bの周囲に、2次側巻線24を挿通する挿通部を形成してもよい。

図4(a)に示す状態では、コア支持ユニット20−1が固定部23a,23bに取り付けられる前の状態にある。コア支持ユニット20−1は、固定部23a,23bに取り付けられる際に、まず支持板201の背面が固定部23a,23bの溝231,232に係合する。そして、図4中矢印B方向に、支持板201が深く挿入されていくと、図4(b)に示すように、コア支持ユニット20−1が固定部23a,23bに固定されることになる。残りのコア支持ユニット20−2〜20−mについても、コア支持ユニット20−1と同様に、固定部23a,23bに固定されることになる。

以後、n個のコア支持ユニット20−1〜20−mが固定部23a,23bに固定された状態で、挿通部203a,203bに2次側巻線24を挿通させる。

次に、上記構成において、2次側巻線24の巻数を変更する場合を例にしてその動作を説明する。

図5は、本実施形態との比較例である、従来の上記合成部130を示す平面図である。図6は、トロイダル型のMn-Zn系フェライトコア30a,30bを図5中矢印A3−A4方向から見た図である。

図5に示すように、合成部130には、トロイダル型のMn-Zn系フェライトコア30aが複数設けられ、図5及び図6に示すように、複数のMn-Zn系フェライトコア30aは、3つの支持体31a,31b,31cにより挟み込まれる形で固定されている。また、合成部130には、トロイダル型のMn-Zn系フェライトコア30bが複数設けられ、図5及び図6に示すように、複数のMn-Zn系フェライトコア30bは、3つの支持体31d,31e,31fにより挟み込まれる形で固定されている。複数のMn-Zn系フェライトコア30a,30bの固定箇所を定めるために、支持体31a,31b,31c,31d,31e,31fには複数の溝が設けられ、例えば、Mn-Zn系フェライトコア30a,30bは、1次側巻線32が巻かれた状態で支持体31a,31b,31c,31d,31e,31fに設けられた当該溝により固定され、2次側巻線33を中心に通すことで、直列加算型合成部は形成されている。

このような合成部130において、2次側巻線33の巻数を変更する場合、複数のMn-Zn系フェライトコア30a,30bを支持体31a,31b,31c,31d,31e,31fから全て取り外す必要があり、作業効率が悪いものであった。また、支持体31a,31b,31c,31d,31e,31fに設けられる溝は、1次側巻線32の巻数に合わせて幅を決定しているため、特定のフェライトコア30a,30bに巻かれている1次側巻線32の巻数を増やす必要が生じた場合、支持体31a,31b,31c,31d,31e,31fに設けられた溝の幅を、増やした1次側巻線32の巻数に応じて設計変更をしなければいけないという手間が生じていた。つまり、このような構成であると、1次側巻線32の巻数の変更を行うことは容易ではなかった。また、1次側巻線32のフェライトコア30a,30bへの巻き方による誤差、または、フェライトコア30a,30bの寸法誤差により、フェライトコア30a,30bが支持体31a,31b,31c,31d,31e,31fに設けられた溝に嵌らないこともあった。

本第1の実施形態では、図7に示すように、コア支持ユニット20−1〜20−4に対する2次側巻線24の巻数を「1」に変更したい場合に、まず2次側巻線24を合成部130から取り外し、しかる後にコア支持ユニット20−1〜20−4を固定部23a,23bから取り外す。そして、図7中左方向へ2つの溝231,232だけずらしてコア支持ユニット20−1〜20−4を固定部23a,23bに取り付ける。

以後、コア支持ユニット20−1〜20−4の挿通部203a,203bには、2次側巻線24が1本通され、コア支持ユニット20−5〜20−11の挿通部203a,203bには、2次側巻線24が4本通される。従って、2次側巻線24の巻数を変更したいコア支持ユニット20−1〜20−4だけ、固定部23a,23bから取り外して、固定部23a,23bに対する固定位置を変更するだけでよく、2次側巻線24の巻数を変更しないコア支持ユニット20−5〜20−11に何ら手を加える必要がない。

また、本第1の実施形態では、図8に示すように、コア支持ユニット20−1〜20−4のMn−Zn系フェライトコア22aに対する2次側巻線24の巻数を「1」とし、コア支持ユニット20−1〜20−4のMn−Zn系フェライトコア22bに対する2次側巻線24の巻数を「4」に変更したい場合に、まず2次側巻線24を合成部130から取り外し、しかる後にコア支持ユニット20−1〜20−4を固定部23a,23bから取り外す。そして、図7中左方向へ2つの溝231,232だけずらしてコア支持ユニット20−1〜20−4を固定部23a,23bに取り付ける。

以後、コア支持ユニット20−1〜20−4の挿通部203aには、2次側巻線24が1本通され、コア支持ユニット20−5〜20−11の挿通部203a,203bには、2次側巻線24が4本通される。

そして、コア支持ユニット20−1〜20−4の挿通部203cには、図8中矢印A1−A2方向から見た図である図9に示すように、2次側巻線24が3本通され、コア支持ユニット20−1〜20−4の挿通部203bには、2次側巻線24が4本通される。従って、2次側巻線24の巻数を変更したいコア支持ユニット20−1〜20−4だけ、固定部23a,23bから取り外して、固定部23a,23bに対する固定位置を変更するだけでよく、2次側巻線24の巻数を変更しないコア支持ユニット20−5〜20−11に何ら手を加える必要がない。

以上のように上記第1の実施形態では、複数のコア支持ユニット20−1〜20−11を、1枚の支持板201に2つのトロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bを支持する構成とし、さらに、1次側巻線をトロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bに巻くようにし、Mn−Zn系フェライトコア22a,22bの内部、Mn−Zn系フェライトコア22a,22b間に2次側巻線24を挿通する挿通部203a,203b,203cを形成するようにしている。そして、複数のコア支持ユニット20−1〜20−11を、固定部23a,23bの溝231,232に対し着脱自在となるように取り付けるようにしている。

従って、例えばコア支持ユニット20−1〜20−4の固定部23a,23bに対する固定位置を容易に変化できるため、トランス1301〜130nの巻数比を変えるために、あるMn−Zn系フェライトコア22a,22bに対向する2次側巻線24の巻数比を増減させることが容易となる。

また、トランス1301〜130nの巻数比を各々のMn−Zn系フェライトコア22a,22bで変化させることで、巻き方に偏りが生じ1次側巻線21−1の厚みが変化する場合、固定部23a,23bに対するコア支持ユニット20−1〜20−4の固定位置を変えることで、厚み方向へ容易に対応することが可能となる。例えば、本第1の実施形態においては、例えば、図3に示すコア支持ユニット20−6のように、隣接するコア支持ユニット20−5、及び、コア支持ユニット20−7との距離を他のコア支持ユニット間の距離よりも広く配置することにより、1次側巻線21−1の厚みが変化した場合の対応は容易に可能となる。なお、この第1の実施形態においては、コア支持ユニット20−6の隣接するコア支持ユニット20−5、及び、コア支持ユニット20−7との距離を他のコア支持ユニット間の距離よりも広く配置する例を挙げて説明したが、他のコア支持ユニットにおいても同様なことが言える。

さらに、本第1の実施形態では、個別のMn−Zn系フェライトコア22a,22bと、Mn−Zn系フェライトコア22a,22bを支持する支持板201とを製作し、最終的にコア支持ユニット20−1〜20−11を固定部23a,23bに固定することができるため、例えば、解体時や移設時などの作業性が向上する。また、例えばコア支持ユニット20−3とコア支持ユニット20−4との間の距離を自由に変更することが可能であることにより、発熱が大きいコア支持ユニット20−3のMn−Zn系フェライトコア22aと他のMn−Zn系フェライトコア22aとの距離を自由に変えることが可能となる。さらに、あるコア支持ユニット20−4を固定部23a,23bから外して、そのコア支持ユニット20−4上の各々のMn−Zn系フェライトコア22a,22bの1次側巻線21−4の巻き数を容易に変更することができるため、全てのコアを外す必要がなく、効率的に作業を行うことができる。

さらに、本第1の実施形態では、発熱によりMn−Zn系フェライトコア22aが割れた場合には割れた破片が支持板201の上に落ちることになり、例えば、導電性を有する破片などが他のコアとの間に挟まり、通電して合成部130全体に損傷を与えることが少なくなる。もしくは、破片により1次側巻線21−1〜21−11または2次側巻線24が傷つくといったことが少なくなる。

また、本第1の実施形態では、Mn−Zn系フェライトコア22a,22bが1枚の支持板201に支持されているため、Mn−Zn系フェライトコア22a,22bに対する耐振動性が向上し、例えば、運搬時などにMn−Zn系フェライトコア22a,22bに応力が与えられ、破損すること等が少なくなる。

さらに、本第1の実施形態では、冷却するための風がコア支持ユニット20−1〜20−11間の隙間、もしくは2次側巻線24の挿通部203cに導かれて、Mn−Zn系フェライトコア22a,22bから発生される熱を奪うことになるため、Mn−Zn系フェライトコア22a,22bを冷却することが容易となる。

(第2の実施形態) 第2の実施形態では、トランス1301〜130nの1次側巻線21−1〜21−nを巻いた2つのトロイダル型のMn−Zn系フェライトコアを支持するコア支持ユニットを、固定部の穴により固定するようにしたものである。

図10は、上記合成部130の第2の実施形態を示す平面図である。図10において、上記図3と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。

図10は、トランス1301〜130nの1次側巻線21−1〜21−n(図10中では、21−1のみ図示)を巻いた2つのトロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bを支持するm個のコア支持ユニット20−1〜20−m(図10中では、20−1〜20−11のみ図示)を上下の固定部41a,41bに固定している状態である。

固定部41a,41bには、コア支持ユニット20−1〜20−mを積み重ねる方向(図10中の左右方向)に沿って複数の穴411,412が形成されている。

m個のコア支持ユニット20−1〜20−mは、固定部41a,41bに対しそれぞれ前後方向に着脱自在となるように固定されている。m個のコア支持ユニット20−1〜20−mについて、コア支持ユニット20−1を代表して説明する。

図11は、コア支持ユニット20−1を図10中矢印A1−A2方向から見た図である。

コア支持ユニット20−1は、1枚の支持板201に2つのトロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bを支持している。トロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bは、結束線202により支持板201に固定される。

また、コア支持ユニット20−1には、トロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bの内部にトランス1301〜130nの2次側巻線24を挿通する挿通部203a,203bを形成するとともに、Mn−Zn系フェライトコア22a,22b間に、挿通部203cを形成している。

さらに、コア支持ユニット20−1の左右両側端には、固定部41a,41bに固定するための、ピン421,422が設けられている。

図11(a)に示す状態では、コア支持ユニット20−1が固定部41a,41bに取り付けられる前の状態にある。コア支持ユニット20−1は、固定部41a,41bに取り付けられる際に、まず支持板201の背面が固定部41a,41b間に挿入され、ピン421,422の頭部が穴411,412に近接する。そして、図11中矢印B方向に、支持板201が深く挿入されていくと、図11(b)に示すように、ピン421,422が穴411,412に係合し、コア支持ユニット20−1が固定部41a,41bに固定されることになる。残りのコア支持ユニット20−2〜20−mについても、コア支持ユニット20−1と同様に、固定部41a,41bに固定されることになる。

以後、n個のコア支持ユニット20−1〜20−mが固定部41a,41bに固定された状態で、挿通部203a,203bに2次側巻線24を挿通させる。

以上のように第2の実施形態であっても、先の第1の実施形態と同様の作用効果が得られる。

また、この第2の実施形態においては、図10に示すように、コア支持ユニット20−6と隣接するコア支持ユニット20−5及びコア支持ユニット20−7との距離は、他のコア支持ユニット間よりも広く確保されている。このように構成することにより、コア支持ユニット20−6に固定されているMn-Zn系フェライトコアに巻かれている1次側巻線の巻数を変更する場合、コア支持ユニット20−6を取り外し、例えば、1次側巻線の巻数を増やしたとしても、前述したように、コア支持ユニット20−6が隣接する他のコア支持ユニットとの距離は広く確保されているため、他のコア支持ユニットを固定部41a,41bに固定する位置変更は不要となるため、図5に示す従来の合成部130に比べて、効率的に作業を行うことができるという作用効果が得られる。尚、この第2の実施形態においては、コア支持ユニット20−6を例に挙げて説明したが、他のコア支持ユニットにおいても同様なことが言える。

(第3の実施形態) 第3の実施形態では、2次側巻線を、トランス1301〜130nの1次側巻線21−1〜21−nにそれぞれ対向するように並列接続したものである。

図12は、上記合成部130の第3の実施形態を示す平面図である。図12において、上記図3と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。

図12は、トランス1301〜130nの1次側巻線21−1〜21−nを巻いた2つのトロイダル型のMn−Zn系フェライトコア22a,22bを支持するm個のコア支持ユニット20−1〜20−mを上下の固定部23a,23bに固定している状態である。

固定部23a,23bには、コア支持ユニット20−1〜20−nを積み重ねる方向(図12中の左右方向)に沿って複数の溝231,232が形成されている。

m個のコア支持ユニット20−1〜20−mは、固定部23a,23bに対しそれぞれ前後方向に着脱自在となるように固定されている。

例えば、コア支持ユニット20−1が固定部23a,23bに固定された状態で、挿通部203aに2次側巻線51−1を挿通される。この2次側巻線51−1は、コア支持ユニット20−1の挿通部203aを通った後、コア支持ユニット20−1の挿通部203cを挿通して接地されることになる。また、コア支持ユニット20−2が固定部23a,23bに固定された状態で、挿通部203aに2次側巻線51−2を挿通される。この2次側巻線51−2は、コア支持ユニット20−2の挿通部203aを通った後、コア支持ユニット20−1及びコア支持ユニット20−2の挿通部203cを挿通して接地されることになる。

さらに、コア支持ユニット20−1が固定部23a,23bに固定された状態で、挿通部203bに2次側巻線51−nを挿通される。この2次側巻線51−nは、コア支持ユニット20−1の挿通部203bを通った後、直接接地されることになる。

第3の実施形態において、コア支持ユニット20−1の挿通部203aに2次側巻線51−1の巻数を「1」から「2」に変更したい場合に、コア支持ユニット20−1を固定部23a,23bから取り外して、挿通部203aに、さらに1本の2次側巻線を挿通させる。従って、2次側巻線の巻数を変更したいコア支持ユニット20−1だけ、固定部23a,23bから取り外すだけでよく、2次側巻線の巻数を変更しない他のコア支持ユニットに何ら手を加える必要がない。

また、第3の実施形態によれば、n本の2次側巻線51−1〜51−nが並列接続であるので、例えば2次側巻線51−3が断線しても、他のコア支持ユニットに影響を与えずに済む。

(第4の実施形態) 図13は、上記合成部130の第4の実施形態を示す平面図である。図13において、上記図12と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。

本第4の実施形態では、n本の2次側巻線61−1〜61−nを、トランス1301〜130nの1次側巻線21−1〜21−nにそれぞれ対向するように並列接続するとともに、コア支持ユニット20−1〜21−mのMn−Zn系フェライトコア22aを挿通し、フィルタ部140に接続される2次側巻線と、Mn−Zn系フェライトコア22bを挿通し、フィルタ部140に接続される2次側巻線とを異なる位置に配置したものである。

この第4の実施形態であっても、第3の実施形態と同様の効果が得られる。

(その他の実施形態) なお、上記各実施形態では、Mn-Zn系フェライトコアを想定しているが、Ni-Zn系のフェライトコアでも同様の合成部を構成することは可能であり、また、純鉄や電磁鋼板、アモルファス金属(Fe)やナノ材料などの軟磁性材料で構成されたトロイダル型コアでも同様の合成部を構成することは可能である。

さらに、上記各実施形態では、中波放送を想定し、合成部は単一の正弦波信号や矩形波信号を合成し、AM波を生成しているが、振幅や周波数・位相を変化させ、FM波やOFDM波などを生成することも可能である。

また、上記各実施形態では、コア支持ユニットの支持板201において、2つのトロダイル型コアを支持しているもので説明したが、トロダイル型コアの数は2つに限定されない。

その他、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

20−1〜20−m…コア支持ユニット、22a,22b…Mn−Zn系フェライトコア、23a,23b,41a,41b…固定部、201…支持板、202…結束線、203a,203b,203c…挿通部、21−1〜21−n…1次側巻線、24…2次側巻線、100…デジタル振幅変調装置、110…制御部、1201〜120n…電力増幅器、130…合成部、140…フィルタ部、231,232…溝、411,412…穴。

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