交流電圧網に接続するための配電システム

申请号 JP2017548184 申请日 2016-03-31 公开(公告)号 JP2018518006A 公开(公告)日 2018-07-05
申请人 エレンベルガー ウント ペンスケン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング; 发明人 フイッシャー エーリッヒ; ハラー フーベルト; トーマス リーガル; ファム タン フィ; ジーベル ユルゲン;
摘要 本発明は、交流電圧網(4)に接続するための配電システム(1)であって、途切れることなく電源供給を行うUSV電源部(2)を備え、USV電源部(2)は、電圧網側の入 力 部(E AC )と少なくとも1つの出力部(A AC )とを有し、出力部(A AC )には、並列の負荷回路(L m )において多数の負荷(10)が接続されている、または、接続可能である、配電システム(1)に関する。前記負荷回路(L m )または各負荷回路(L m )において、電気機械式、特に熱磁気式の引外し装置(12)と、評価および引外しユニット(17)とを備える保護装置(GS m )が接続されており、前記評価および引外しユニット(17)は、電子的過負荷および/または短絡特性曲線(K E ,K UE ,K K )に基づき、および、USV電源部(2)の出力電圧(U AC ,U ist )に応じて、前記引外し装置(12)を作動させる。
权利要求

交流電圧網(4)に接続するための配電システム(1)であって、途切れることなく電源供給を行うUSV電源部(2)を備え、前記USV電源部(2)は、電圧網側の入部(EAC)と少なくとも1つの出力部(AAC)とを有し、前記出力部(AAC)には、並列の負荷回路(Lm)において多数の負荷(10)が接続されている、または、接続可能である、配電システム(1)において、 前記負荷回路(Lm)または各負荷回路(Lm)には、電気機械式、特に熱磁気式の引外し装置(12)と、評価および引外しユニット(17)とを備える保護装置(GSm)が接続されており、前記評価および引外しユニット(17)は、電子的過負荷および/または短絡特性曲線(KE,KUE,KK)に基づき、および、USV電源部(2)の出力電圧(UAC,Uist)に応じて、前記引外し装置(12)を作動させ、前記保護装置(GSm)を起動することを特徴とする、配電システム(1)。前記評価および引外しユニット(17)には、電源部側において、好ましくは保護装置(GSm)内で測定されたUSV電源部(2)の出力電圧(UAC,Uist)と、保護装置(GSm)の電源部側の出力部(EL,AAC)と負荷出力部(AL,Am)との間の引外し経路(11)において測定された電流(IL,Iist)とが供給されることを特徴とする、請求項1に記載の配電システム(1)。前記評価および引外しユニット(17)は、測定された前記電流(Iist)が所定の電流値(IB)を上回り、測定された前記USV電源部(2)の出力電圧(UAC,Uist)が所定の電圧値(UMIN)を下回ると、保護装置(GSm)を起動させることを特徴とする、請求項2に記載の配電システム(1)。前記保護装置(GSm)は、USV電源部(2)の最大負荷を表すパラメータ(Pmax,IB)を前記評価および引外しユニット(17)に入力する入力部(E2)を備え、前記パラメータ(Pmax,IB)は、測定された実電流(Iist)と前記パラメータ(Pmax,IB)に依存するUSV電源部(2)の過負荷特性曲線(Kusv)との比較に供されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の配電システム(1)。前記保護装置(GSm)は、接続された負荷(10)の定格負荷を表すパラメータ(PN,IA)を前記評価および引外しユニット(17)に入力する入力部(Ε1)を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の配電システム(1)。前記評価および引外しユニット(17)は、入力されたパラメータ(Pmax,IB)および/または入力されたパラメータ(PN,IA)を用いて、過負荷領域または短絡領域の電子特性曲線(KUE,KK)を形成し、その時間−電流値のセットは、USV電源部(2)の過負荷特性曲線(Kusv)の時間−電流値のセットよりも小さいが、通常または定格負荷運転における接続された負荷(Lm)または接続された装置の時間−電流値のセットよりも大きいことを特徴とする、請求項4または5に記載の配電システム(1)。USV電源部(2)の過負荷特性曲線(Kusv)が測定された実電流(Iist)を上回っている際に、測定された前記電源部(2)の出力電圧(UAC,Uist)が電圧閾値(UMIN)を下回っている場合にのみ、保護装置(GSm)の関連する負荷回路(Lm)における引外しが行われることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の配電システム(1)。保護装置(GSm)の前記評価および引外しユニット(17)の過負荷用の電子特性曲線(KUE)と、短絡時のUSV電源部(2)の最大負荷(Pmax,IB)を表す電子特性曲線(KK)とは、特性曲線領域(KKUE)において境を接していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の配電システム(1)。過負荷用の電子特性曲線および/または短絡時の電子特性曲線(KE,KUE,KK)が上回った場合に、前記評価および引外しユニット(17)によって始動される保護装置(GSm)の起動が行われることを特徴とする、請求項8に記載の配電システム(1)。前記評価および引外しユニット(17)の電子特性曲線(KE,KK)は、USV電源部(2)のコンバータ運転(SB)における最大限可能な負荷電流(IL)を表し、その出力電圧(UAC)は、所定の閾値(UMIN)を下回らないことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の配電システム(1)。

说明书全文

本発明は、交流電圧網に接続するための配電システムに関する。この配電システムは、途切れることなく電源供給を行うための電源部を備え、電源部は、電圧網側の入部と少なくとも1つの出力部とを有し、出力部には、並列の負荷回路において多数の負荷が接続されている、または、接続可能である。

以下ではUSV電源部とも呼ばれる、途切れることなく電源供給を行うための設備または装置(無停電電源装置、Uninterruptible Power Supply:UPS)は、電力網運転において、接続された(公共の)交流電圧網(AC網)により支援される。このUSV電源部に接続された負荷は、コンバータ運転において、持続的に交流電圧網からパワーエレクトロニクスコンバータを介して電源供給されるか、または、通常は短時間だけのバイパス運転において、直接、交流電圧網により電源供給される。コンバータ運転は、直流中間回路を介して行われる。直流中間回路は、電圧網側においてAC−DC変換器(整流器)の後段に接続され、出力または負荷側においてDC−AC変換器(インバータ)の前段に接続されている。直流中間回路には、バッファバッテリまたはバッファ蓄電池が接続されている。

公共の交流電圧網が遮断されるとUSV電源部は電池運転に移行し、その後、内蔵されたバッファバッテリ(バッファ蓄電池)により、所定時間、電源供給をうける。USV電源部に内蔵された部品の電気特性に応じてUSV電源部の電池運転において取り出すことが可能な電力、従って最大電流は制限される。数分までの間の段階的な時間にわたって、対応する段階に応じた過電流が、USV電源部から引き出されることが可能である。この過電流は、典型的には、接続された負荷または接続された機器の定格電流の100%よりも大きい。定格電流とは、電気機器(負荷)に定格電圧が供給され、その定格出力を出す場合に、該装置(負荷)において許容される電流強度であると理解される。

短時間の場合は、長時間の場合よりも高い過電流が許容される。このようなUSV電源部のデータシートには、規格に従い、制限時間内の最大電流(最大負荷)が記載されており、この電流が流れている間USV電源部の出力電圧はDIN EN 62040−3(5.3.4章)に規定される限度内で維持される。通常、最大電流は、数秒〜数分の時間について、定格電流の150%〜200%である。しかしながら、例えば負荷または装置をオンするためには、短時間だけこれよりも高い電流が、USV電源部から引き出され得る。

また、このようなUSV電源部には、特定の最大短絡電流が記載されている。これは通常、数ミリ秒間について、定格電流の200%〜300%である。USV電源部が電池運転をしている場合に、USV電源部に出力部側で接続された負荷分岐または負荷回路内に短絡が生じると、短絡電流はUSV電源部の出力電力によって制限される。この短絡電流は、従来の回路遮断器、特に磁気原理に基づく電気機械式の配線用回路遮断器、例えば熱磁気式回路遮断器を起動するためには十分でない場合が多い。従って、USV電源部の容量が超えられ、その結果、出力電圧が破壊することになる。これにより、USV電源部が自己保護のためにオフし、これによってその出力電圧が停止するので、故障していない別の負荷分岐または負荷回路への電源供給も停止される。故障した負荷分岐または負荷回路だけを選択的にオフすることはUSV電源部には不可能である。

多くの場合、負荷をオンすれば、USV電源部の容量を十分超える。従ってUSV電源部は、独立して電力網運転(バイパス運転)に切り替わる。スイッチオン電流は、その後、交流電圧網により支援され、コンバータ運転時よりも高い値になり得る。ここで、USV電源部の出力電圧は維持され、電流は、前段に接続されたヒューズによってのみ、または、各特性曲線を超えた際に対応して起動される負荷分岐側の安全装置によってのみ制限される。

このようなUSV電源部に接続された負荷(装置)の安全装置が、いわゆるB特性またはC特性(IEC 60898)を有する配線用回路遮断器によって実現されているならば、安全装置は、典型的には、家庭および工場運転における配線保護のための一般的取り付け仕様に適合したものになる。このような配線用回路遮断器を電池運転において磁気的に起動することはUSV電源部の短絡電流が配線用回路遮断器を起動するために十分である場合にのみ可能であるため、実際にはUSV電源部を大型にして、USV電源部が対応する電流値に到達する前に自己保護のためにオフしたりその出力電圧が停止したりすることなく、配線用回路遮断器の起動に必要な短絡電流を供給可能であるようにする必要がある。

本発明の課題は、冒頭部に記載の種類の配電システムであって、途切れることなく電源供給を行うための電源部(USV電源部)に対して出力部側において後段に接続された回路遮断器を、過負荷および/または短絡の場合に選択的に起動させることを確保し、この際に、電力に応じた大型のUSV電源部を用いる必要のない、配電システムを提供することにある。

この課題は、本発明によれば、請求項1の特徴を有する配電システムによって解決される。有利な構成および発展形態は、従属請求項の対象である。

これに関して、交流電圧網への接続用に設けられた配電システムは、途切れることなく電源供給を行うための電源部(USV電源部)を備え、前記電源部は、電圧網側の入力部と少なくとも1つの出力部とを有し、前記出力部には、並列の負荷回路において多数の負荷が接続されている、または、接続可能である。前記または各負荷回路には、電気機械式、好ましくは熱磁気式の引外し装置と、評価および引外しユニットとを備える保護装置が接続されている。好ましくは電子式の評価および引外しユニットは、前記保護装置と一体化されているか、または、これに電子機器モジュールの形で割り当てられており、電子的過負荷および/または短絡特性曲線の形をした、電流に応じた引外し特性に基づいて、および、USV電源部の出力電圧に応じて、保護装置を作動させる、または、その引外し装置を起動させる。保護装置またはその引外し装置は、B特性またはC特性を有する配線および/または装置用回路遮断器の熱磁気特性を有していることが好ましい。IEC 60898によれば、B特性とは、標準的な配線保護特性を意味し、C特性とは、より高いスイッチオン電流用、例えば機械または照明群用の配線保護特性を意味するものであると理解される。

好ましい一実施形態では、前記評価および引外しユニットには、電源部側において保護装置内で測定されたUSV電源部の出力電圧と、USV電源部の電源部側の出力部と保護装置の負荷出力部との間の引外し経路において測定された電流とが供給される。好ましくは、評価および引外しユニットは、測定された電流が所定の電流値を上回り、測定されたUSV電源部の出力電圧が所定の電圧値を下回る場合に、保護装置を起動する。

電力網が故障した場合、USV電源部は、規定に従い電池運転に切り替わり、バイパス運転は不可能になる。仮に、電池運転において、短時間のUSV電源部の過負荷により得ることが可能な電流よりも高い電流が必要ならば、制限された短絡電流を短時間再び供給することが可能である。しかし、この場合、USV電源部の出力電圧が安全な動作範囲内で維持されることは確保されない。場合によっては、結果的に、低電圧をさらに消費し、オフすることになる。例えば各負荷回路に接続された負荷の短絡により、高い電流がさらに流れるならば、USV電源部も、過負荷が持続することによりオフされることになる。

本発明は、電気機械式、好ましくは熱磁気式の保護装置、特に配線用回路遮断器と、電流および電圧の評価とを組み合わせることにより、USV電源部を、必要とされる短絡電流または対応する電流値を生成するために大型に形成することを回避できるという認識に基づいている。これは、保護装置を流れる実際の負荷電流(実電流)だけでなく、USV電源部の出力電圧も測定および評価されるからである。ここで、電源部側の出力電圧とは、接続された負荷に印加された電圧(実電圧)と同じ意味を有する。

USV電源部が、規格に応じた、特に付属のUSVデータシートに応じた、最大電流および短絡電流についての記載、並びに、電圧維持の質についての記載があるので、ユーザが直接利用可能な値を、保護装置の好ましくは電子式評価および引外しユニットに入力することが可能である。従って、USV電源部に特有の最大電流値は、測定された実電流と特定の値の入力に応じた特性曲線との比較に供される。この最大負荷または最大電流−特性曲線は、その時間−電流値のセットがUSV電源部の測定値以下であるように、構成されていることが好ましい。

保護装置、すなわちその引外し経路を流れる電流が、この設定された特性曲線を上回る場合、この保護装置を関連する負荷回路(負荷分岐)において引き外すことは、測定された配電システムのUSV電源部の出力電圧が、電圧限度または電圧閾値を下回った場合にのみ、行われる。このようなDIN EN 62040−3(5.3.4章)に規定される電圧限度が、備えられるUSV電源部毎に、好ましくは電気機械式の保護装置の評価および引外しユニットにも、最大負荷用の電圧閾値として供給されることが好ましい。

従って、プログラムされた特性曲線、特に電流特性曲線を超える度に、USV電源部が電力網運転であるか、または電池運転であるかが判定される。ここでは、電力網運転において、より高い電流(短絡電流)が許容されていることが可能であり、ここで、保護装置を起動させること、従って対応する負荷回路の分離を行うことは必要ない。故障した負荷分岐を分離することは、配電システムの別の故障した負荷分岐の電圧供給が常に確保されるように、規格に従って十分な時間をかけて行われる。

本発明は、従来または通常の配線用回路遮断器だけを用いた場合、実際には、各負荷回路に、負荷の安全のための確実な保護機能を持たせることができないという問題に基づいている。特に、高いスイッチオン電流を有する負荷にとって、典型的な配線用回路遮断器を使用することは、適していないであろう。なぜなら、C特性を有する配線用回路遮断器を用いた場合であっても、定格電流と配線用回路遮断器の磁気式引外し電流との間の勾配は、この負荷の電流プロファイルに適していないからである。

好ましい実施形態では、USV電源部の最大電流に加えて、接続された負荷または接続された装置の定格電流(定格負荷)も、入力可能である。この保護装置の評価および引外しユニットへの入力により、過負荷特性曲線が形成される。過負荷特性曲線の時間−電流値のセットは、USV電源部の時間−電流値のセットよりも小さいが、通常動作における接続された負荷または接続された装置の時間−電流値のセットよりも大きい。過負荷および最大負荷の特性曲線は、共通の点または特性曲線領域において境を接している。結果として生じる特性曲線を上回ると、続いて、評価および引外しユニットによって開始される保護装置の起動が遅延なく行われ、ここで、保護装置の配線保護特性は、電子式の引外しとは無関係に常に維持される。

USV電源部が、その内蔵されたコンバータに一体に接続されたバッファ蓄電池(バッファバッテリ)を介して動作されると、その容量は制限される。評価および引外しユニットが内蔵された保護装置は、配線用回路遮断器、すなわち、特に熱磁気式引外し装置を含み、さらに、評価および起動電子機器として、USV電源部の過負荷状況を検知し、配線用回路遮断器、すなわち熱磁気式引外し装置を対応して駆動、すなわち遠隔制御する電子部材を利用可能である。2つの電流パラメータ、すなわち、装置または配線用保護特性曲線の位置を特定する電流値(電流閾値)、および、USV過負荷特性曲線に対する装置または配線用保護特性曲線の位置を特定する電流値(電流閾値)を、保護装置の評価および引外しユニットに入力することにより、電子特性曲線を生成することが可能である。

USV電源部の過負荷検出は、好ましくは、ソフトウェア技術的に実現されるアルゴリズムに基づいている。このアルゴリズムは、実質的には過電流状況を監視するものである。短絡領域において電子特性曲線を超えることは、USV電源部の出力電圧も維持されている場合にのみ許容される。電池運転において、過電流がUSV電源部の最大電流を上回るだけでなく、USV電源部の出力電圧が正常運転の電圧から逸脱した場合にも、回路遮断器は起動する。

USV電源部が交流電圧網により電源供給を受けている場合、オンするためのより高い電流がバイパスを介して引き出されることが可能である。ここでは、保護装置は起動しない。なぜなら、アルゴリズムによれば引外しイベントが実施されないからである。短絡イベントでは、保護装置に内蔵された電気機械式引外し装置が、通常通り軌道可能である。

反対に、交流電圧網が故障すると、この場合、負荷がオンすることにより、または対応する負荷回路における短絡により、USV電源部の過負荷限度に到達する電流が流れる。これは、USV電源部の出力電圧に作用し、これによって、アルゴリズムに従って引外しイベントが実施され、回路遮断器により分離(引外し)が実現される。

負荷電流の実効値も、選択された時間間隔で算出されるため、電流の実効値が過負荷特性曲線を超えているかどうかを判定可能である。ある時間間隔において負荷電流が特性曲線を超えている場合、回路遮断器による引外しが行われる。 以下に、本発明の実施形態を、図面を参照しながらより詳細に説明する。

図1は、交流電圧網に接続された配電システムを概略的に示す図であり、この配電システムは、USV電源部により途切れることなく電源供給される多数の負荷回路を有し、各負荷回路は、過負荷および短絡から保護するための電気機械式回路遮断器を備えている。

図2は、回路遮断器を概略的に示す図であり、該回路遮断器は、熱磁気式引外し装置、評価および引外しユニット(電子機器)、並びに、電流および電圧測定器を備えている。

図3は、評価および引外しユニットにおいて実行される、引外しイベントを特定するためのアルゴリズムを概略的に示す図である。

図4は、USV電源部の電池運転時における、回路遮断器のB特性の電子特性曲線グラフを示す図である。

同一の部材には、全ての図面において同一の参照符号が付されている。

図1は、配電システム1を概略的に示す図である。配電システム1は、以下ではUSV電源部2とも呼ばれる無停電電源装置を備えている。この無停電電源装置は、交流電圧入力部EACと本実施形態ではこの交流電圧入力部EACの前段に配置されたヒューズ3とを介して、交流電圧網(L,N,PE)4に接続されている。USV電源部2は、コンバータ経路2aおよびバイパス経路2bを有している。例えば継電器または電子スイッチの形をしたスイッチ装置5が、コンバータ経路2aとバイパス経路2bとの間の切り替えを可能にし、これらをUSV電源部2の負荷側の交流電圧出力部AACに切り替えることを可能にしている。

USV電源部2のコンバータ経路2aは、実質的に、電圧網側のAC/DC変換器(整流器)6、その後段に配置された直流中間回路7、および、同じくその後段に配置されたDC/AC変換器(インバータ)8によって形成されている。直流中間回路7には、バッテリーまたは蓄電池9が接続されている。USV電源部2のコンバータ運転は、「SB」が付された矢印により表されており、独立運転であるUSV電源部2の電池運転は、「AB」が付された矢印により表されている。

USV電源部2の交流電圧出力部AACには、多数の負荷回路Lm(m=1,2,…,n)が互いに並列に接続されている。本実施形態では、各負荷回路Lmには、1つの電気機械式保護装置GSm(m=1,2,…,n)、特にB特性を有する熱磁気式配線用回路遮断器が接続されている。前記または各負荷回路Lmには1つの負荷10が備えられている。負荷10は、各保護装置GSmに、配電システム1の対応する出力部Amを介して繋がっている。負荷10は、例えば、配電システム1により電源を供給される装置のうちの1つを表している。

図2は、各電気機械式保護装置GSmの構成または機能成分を示す図である。交流電圧出力部AACに接続されたLINE入力部ELと、配電システム1の負荷出力部Anに導かれる、または、これを形成する保護装置GSmの出力部ALとの間の引外し経路11において、熱磁気式引外し装置12、および、スイッチ接点14,15が接続されている。これらのスイッチ接点14,15は、熱磁気式引外し装置12によりラッチ13を介して駆動される。このラッチ13は、例えば、ボタンまたはスイッチレバー16によって外部から手動で作動させること、すなわち、例えばスイッチオンまたは引外し(オン/オフ)されることが可能である。引外し装置12、ラッチ13、および、スイッチ接点14,15は、保護装置GSmの、いわゆる電気機械式の配線または装置用回路遮断器を形成する。

保護装置GSmは、以下ではスイッチ電子機器または単に電子機器と呼ばれる電子式評価および引外しユニット17を有している。評価および引外しユニット17は、保護装置GSmと一体化されているか、または、これに電子機器モジュールとして、例えば別個のモジュールハウジングに配された状態で関連付けされている。この電子機器17には、保護装置GSmの引外し経路11を介して流れて電流センサ18により測定される負荷電流ILが、実電流Iistとして供給される。電流測定は、非接触式、特に誘導式に行われることが好ましい。また電子機器17には、入力部ELと保護装置GSmの別の入力部ENとの間において、電圧測定装置19によって測定される、USV電源部2の出力電圧UACが、実電圧Uistとして供給される。

電子機器17への電圧供給は、AC/DC変換器(整流器)の形の電源部20によって行われる。電源部20は、交流電圧側において入力部ELおよびENに接続され、直流電圧側において電子機器17に接続されている。電子機器17にはまた、入力用入力部E1およびE2を介して、負荷または装置に特有、かつ、その定格負荷を規定するパラメータPNとUSV電源部2の最大負荷を特徴づけるパラメータPmaxとが、対応するパラメータ入力により提供される。電子機器17には、電流パラメータIAまたはIBが、直接入力されてもよい。

パラメータPNの入力に起因する、または、直接入力された電流値IAが、図4に示される電子過負荷特性曲線KUEの位置または対応する保護装置GSmの特性曲線領域の位置を特定し、電源部に特有のパラメータPmaxまたはIBの入力が、電子短絡特性曲線KKの位置または対応するUSV電源部2のUSV保護のための特性曲線領域の位置を特定する。特性曲線領域KUEおよびKKは、図4に示される電子特性曲線KEまたは対応する保護装置GSmの特性曲線領域を形成する。パラメータPmaxまたはIBを用いた事前の設定は、USV電源部2用の短絡電流に関するデータシートを用いて行われることが好ましい。

電子機器17は、本実施形態では、表示信号SAを回路遮断器の出力部ALEDに供給して、例えば表示装置(LED)等を駆動する。

図3は、図4に関連して、ソフトウェアにより、電子機器17において実施される保護装置GSmの引外しアルゴリズムを示す図である。図4は、右半分の時間−電流図において、負荷10のオン特性曲線にとって典型的な実電流Iistの流れを示している。定格および過負荷領域KKSU(N)またはKKSU(UE)を有する、USV電源部2に典型的な電源部特有の定格および過負荷特性曲線KUSVと、実電流Iistの曲線との間において、電子機器17の電子特性曲線KKが短絡領域として、および、電子機器17の電子特性曲線KUEが過負荷領域として、それぞれ、斜線を付して示されている。配線および/または装置保護器としての保護装置GSmの引外し装置12のB−引外し特性は、熱的過負荷引外し領域Atおよびその磁気的短絡引外し領域Amを有する特性曲線領域KBを示している。ISが付された特性曲線は、USV電源部2の前段に接続されたヒューズ3の溶断電流を表している。KKUEが付された点または曲線領域または移行領域において、保護装置GSmの評価および引外しユニット17の過負荷用の電子特性曲線KUEと、短絡時のUSV電源部2の最大負荷Pmax,IBを表す電子特性曲線KKとが境を接している。

図3の判定サイクルの開始(スタート)と共に示されるアルゴリズムは、電子機器17において、または電子機器17によって、実施されるアルゴリズムに基づき、一方では、測定された実電流Iistを、USV保護特性曲線KUSVの位置または短絡領域用の電子特性曲線KKを示す電流パラメータIBと比較することによって行われる。また、測定されたUSV電源部2の出力電圧UACの実電圧Uistの時間経過を、USV電源部2の最大負荷用のパラメータPmaxから導いた電圧値UMIN(UMIN=Pmax/IB)と比較してもよい。UMINは、無停電電源供給の基準DIN EN 62040−3および/またはUSV電源部2のデータシートから、引用してもよい。

図4に示される時間間隔Δt(最大時間Δt≧tmax、ここで例えばtmax=1ms)の間に、測定された実電流Iistが電流パラメータまたは電流値IBによって規定される特性曲線領域KK,Kusvを上回ると共に、測定された実電圧Uist、従ってUSV電源部2の出力電圧UACが、所定の電圧値または最小値UMINを下回ると、保護装置GSmによる引外しが行われる。これは、対応して、電子機器17による始動または電子機器17の始動により、引外し装置12が対応して引外しを行い(オフ)、これに対応してスイッチ接点14,15が直接またはラッチ13を介して間接的に開くことによって行われる。他方、Uで示される非クリティカルな運転が認識される。

図4は、左半分の電圧−時間グラフにおいて、出力電圧UACの測定された実電圧Uistを、電池運転ABの場合のUSV電源部2の特性曲線グラフとして示す図である。コンバータ運転SBの場合、または、USV電源部2のバイパス経路2bに任意により切り替える場合には、時間間隔Δtの間においてUSV電源部2の出力電圧UACの電圧降下、従って実電圧Uistが最小または閾値UMINを下回ることは、予測できない。時間間隔Δt中の電圧降下が無い場合のU/Usol=100%という記載は、コンバータ運転またはバイパス運転の場合の対応する特性曲線を表している。

本発明は、上述の実施形態に限定されない。むしろ当業者は、これらの実施形態から、本発明の対象から逸脱することなく、本発明の別の変形例にも想到することが可能である。特に、また、これらの実施形態に関連して記載された個々の特徴を、本発明の対象から逸脱することなく、別の方法で互いに組み合わせることも可能である。従って、例えば、配電システム1の接続された負荷回路の数は1つであってもよい。

1 配電システム 2 電源部/USV 2a バイパス 2b コンバータ 3 ヒューズ 4 交流電圧網 5 切替スイッチ/継電器 6 AC/DC変換器 7 直流中間回路 8 DC/AC変換器 9 バッテリー蓄電池 10 装置/負荷 11 引外し経路 12 熱磁気式引外し装置 13 ラッチ 14 スイッチ接点 15 スイッチ接点 16 ボタン/スイッチレバー 17 評価および引外しユニット/電子機器 18 電流センサ 19 測定装置 20 電源部 AB 電池運転 AAc 交流電圧出力部 ALED 出力部 An 負荷出力部 Am 短絡引外し領域 At 過負荷引外し領域 EL LINE入力部 EN N入力部 E1 定格負荷入力用入力部 E2 最大負荷入力用入力部 GSm 保護装置 IA 定格負荷電流値/定格負荷パラメータ IB 最大負荷電流値/最大負荷パラメータ IL 負荷電流 Iist 実電流 Is 溶断電流特性曲線 Kusv USV特性曲線 KB 特性曲線領域 KE 電子特性曲線/電子特性曲線領域 KK 短絡特性曲線/短絡特性曲線領域 KUE 過負荷特性曲線/過負荷特性曲線領域 KKUE 移行領域/点 Lm 負荷回路 UMIN 電圧値/最小値 Uist 実電圧 UAC 出力電圧 SB コンバータ運転 SA 表示信号 PN 定格負荷パラメータ Pmax 最大負荷パラメータ

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