電源装置およびテレビジョン装置

申请号 JP2016165830 申请日 2016-08-26 公开(公告)号 JP2018033279A 公开(公告)日 2018-03-01
申请人 シャープ株式会社; 发明人 篠原 数幸; 大木 謙太郎;
摘要 【課題】AC交流電源の異常高電圧と検出時間の多様な過電圧状態の条件に応じて、個々に適切かつ安全で 自由度 の高い保護動作が可能な電源装置およびテレビジョン装置を提供する。 【解決手段】電源装置1は、AC電源2からの電 力 を整流するダイオードブリッジ12とLLC回路30からなるDC-DCコンバータとを備えている、サブコントローラは、ダイオードブリッジ12の出力電圧を電圧検出回路16で検出し、出力電圧の電圧値と出力時間の関係から、AC電源2の異常状態を判定する回路を備えている。そして、AV電源2の異常状態に応じて、表示パネル70に警告メッセージを表示したり、ヒューズ14の溶断あるいはリレー15の制御によって、AV電源2から電源装置1を切り離したりする。 【選択図】図1
权利要求

交流電源からの電を整流する整流回路とDC-DCコンバータとを備えた電源装置であって、前記整流回路の出力電圧を検出する検出回路と、該検出回路からの前記出力電圧の電圧値と出力時間の関係から、前記交流電源の異常状態を判定する判定回路を備えたことを特徴とする電源装置。前記交流電源と前記整流回路との間にヒューズを備え、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記ヒューズを溶断することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。前記交流電源と前記整流回路との間にリレーを備え、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記リレーによって前記交流電源と前記整流回路とを遮断することを特徴とする請求項1または2に記載の電源装置。記憶装置をさらに有し、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記検出回路からの前記出力電圧の電圧値と時間を記録することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の電源装置。前記DC-DCコンバータは、LLC共振コンバータであって、前段に力率改善回路を備えたものであることを特徴とする請求項1から4に記載の電源装置。表示画面をさらに備え、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記電源装置が異常である旨の警告メッセージを、前記表示画面に表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の電源装置。請求項1から6のいずれか1に記載の電源装置を備えたことを特徴とするテレビジョン装置。前記判定回路は、前記テレビジョン装置のサブコントローラによって構成されることを特徴とする請求項7に記載のテレビジョン装置。

交流電源からの電力を整流する整流回路とDC-DCコンバータとを備えた電源装置であって、前記整流回路の出力電圧を検出する検出回路と、該検出回路からの前記出力電圧の電圧値を複数の電圧範囲に分け、前記出力電圧の電圧値が各前記電圧範囲内にある出力時間から、前記交流電源の複数の異常状態を判定する判定回路を備えたことを特徴とする電源装置。前記交流電源と前記整流回路との間にヒューズを備え、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記ヒューズを溶断することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。前記交流電源と前記整流回路との間にリレーを備え、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記リレーによって前記交流電源と前記整流回路とを遮断することを特徴とする請求項1または2に記載の電源装置。記憶装置をさらに有し、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記検出回路からの前記出力電圧の電圧値と時間を記録することを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の電源装置。前記DC-DCコンバータは、LLC共振コンバータであって、前段に力率改善回路を備えたものであることを特徴とする請求項1から4に記載の電源装置。表示画面をさらに備え、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記電源装置が異常である旨の警告メッセージを、前記表示画面に表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の電源装置。請求項1から6のいずれか1に記載の電源装置を備えたことを特徴とするテレビジョン装置。前記判定回路は、前記テレビジョン装置のサブコントローラによって構成されることを特徴とする請求項7に記載のテレビジョン装置。

说明书全文

本発明は、電源装置およびテレビジョン装置に関し、詳しくは、電源電圧が異常高電圧になった場合も、電源回路を安全に電源から切り離すことができる電源装置およびテレビジョン装置に関する。

電源事情の悪い国では、定格電圧がAC240Vであっても、300V程度の高い電圧が家庭に入ってくることがよくある。このため、家電製品には、高電圧が印加された際の対策が必要となる。例えば、雷などの継続的ではないが瞬間的な高電圧から家電製品を保護するために、バリスタ(非直線性抵抗素子)をAC(交流)電源の入段に入れることが行われる。しかしながら、バリスタ電圧を小さくすると、雷以外の電源が不安定な場合に、長時間にわたってバリスタ電圧よりも小さい最大許容回路電圧以上の電圧がバリスタに印加される恐れがあるため、バリスタが劣化あるいは破壊される。このため、バリスタ電圧を小さくすることができず、定格電圧以上の高電圧が印加される状況の下では、バリスタによる電化製品の保護には限界がある

また、電源事情の悪い国では、スタビライザ(電源安定化装置)を設置している家庭も多い。しかしながら、雷等によりスタビライザ自体が壊れている場合もあり、通常定格以上で使用されてしまっている場合もある。そして、電圧が高いだけでは、機器の多くは、ヒューズが切れる事もなく動き続けてしまうため、危険な状態であるにもかかわらず、使用者が気づくことができない。また、テレビジョン装置のような家電製品の場合、電源オフ時にACラインをリレー等で完全に切断することがないため、平滑電解コンデンサにはブリッジ回路による整流後の高電圧が常時印加されており、平滑電解コンデンサの耐圧で持たせている場合が多い。

しかしながら、電源事情により定格電圧以上の高電圧が継続にかかり続けると、電源回路内の平滑電解コンデンサにも常に高電圧がかかり続け、最悪の場合、防爆弁が開き、ガス化された電解液が噴出する。その間も電圧はかかり続けているため、ガス化された電解液と開弁によるスパークが重なり合うと、噴出するガスに引火し火柱が立つこととなり非常に危険な状態になる。そして、平滑電解コンデンサは、テレビジョン装置の場合、電源オンオフに関係なく、常時電源電圧が印加される部分であり、コンセントがささっている限り事故に至る恐れがある。

このため、例えば、特許文献1には、電源事情の悪い国であっても、AC過電圧保護回路を従来の電源回路に付け加えて使用することによって、AC入力電圧範囲を超えたAC過電圧を投入した際にも、1次平滑電解コンデンサが開弁して電解液が噴出するといった問題を解決する手段が開示されている。このAC過電圧保護回路は、1次平滑電解コンデンサの電圧がバリスタのバリスタ電圧を超えた際に、時定数回路を充電し、充電された電圧がスイッチング素子のゲートオン電圧を超えると、スイッチングFETをオンすることで過電流状態を作り、この過電流によってAC電源入力部に設けたヒューズを溶断するようにしている。

特許4612855号公報

特許文献1に開示されたAC過電圧保護回路は、既存の家電製品に対して回路追加によりハード的に保護をかけるものであり、AC過電圧保護回路が動作してヒューズが溶断するまでの時間が1次平滑電解コンデンサの開弁時間よりも短くなるように設定されている。このため、一定時間以上の過電圧を検知した場合には保護がかかるが、過電圧の大きさとその検出時間に対するAC過電圧保護回路の動作時間は時定数回路やバリスタ電圧によって決まってしまうため、自由度が少ないという問題がある。

本発明は、これらの実情に鑑みてなされたものであり、AC交流電源の異常高電圧と検出時間の多様な過電圧状態の条件に応じて、個々に適切かつ安全で自由度の高い保護動作が可能な電源装置およびテレビジョン装置を提供することをその目的とする。

上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、交流電源からの電力を整流する整流回路とDC-DCコンバータとを備えた電源装置であって、前記整流回路の出力電圧を検出する検出回路と、該検出回路からの前記出力電圧の電圧値と出力時間の関係から、前記交流電源の異常状態を判定する判定回路を備えたことを特徴とするものである。

第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記交流電源と前記整流回路との間にヒューズを備え、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記ヒューズを溶断することを特徴とするものである。

第3の技術手段は、第1または第2の技術手段において、前記交流電源と前記整流回路との間にリレーを備え、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記リレーによって前記交流電源回路と前記整流回路とを遮断することを特徴とするものである。

第4の技術手段は、第1から第3のいずれか1の技術手段において、記憶装置をさらに有し、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記検出回路からの前記出力電圧の電圧値と時間を記録することを特徴とするものである。

第5の技術手段は、第1から第4のいずれか1の技術手段において、前記DC-DCコンバータは、LLC共振コンバータであって、前段に力率改善回路を備えたものであることを特徴とするものである。

第6の技術手段は、第1から第5のいずれか1の技術手段において、表示装置をさらに備え、前記判定回路が前記交流電源の異常状態を判定した際に、前記電源装置が異常である旨の警告メッセージを、前記表示画面に表示することを特徴とするものである。

第7の技術手段は、テレビジョン装置であって、第1から第6のいずれか1の技術手段の電源装置を備えたことを特徴とするものである。

第8の技術手段は、第7の技術手段において、前記判定回路は、前記テレビジョン装置のサブコントローラによって構成されることを特徴とするものである。

本発明によれば、整流回路の電圧と検出時間の関係から電源電圧の異常状態を判定しているため、AC交流電源の異常高電圧と検出時間の多様な過電圧状態に応じて、個々に適切かつ安全で自由度の高い保護動作が可能となる。

本発明の一実施形態に係る電源装置を備えたテレビジョン装置の一例を示す図である。

図1のサブコントローラと、メインコントローラの機能ブロックを示す図である。

AC電源の異常状態を判定する判定テーブルの一例を示す図である。

本発明の一実施形態に係る電源装置を備えたテレビジョン装置の動作フローを示す図である。

AC電源の多様な過電圧状態を示す図である。

テレビジョン装置の表示パネルに表示する警告メッセージの一例を示す図である。

テレビジョン装置の表示パネルに表示する警告メッセージの他の一例を示す図である。

異常電圧の記録内容の一例を示す図である。

以下、図面を参照しながら、本発明の電源装置およびテレビジョン装置に係る好適な実施形態について説明する。以下の説明においては、一実施形態の電源装置をテレビジョン装置に適用した場合の例について説明するが、異なる図面においても同じ符号を付した構成は同様のものであるとして、その説明を省略する場合がある。

(第1の実施形態) 図1は、本発明の一実施形態に係る電源装置を備えたテレビジョン装置の一例を示す図である。また、図2は、図1のサブコントローラと、メインコントローラの機能ブロックを示す図である。

電源装置1は、交流電源(以下、「AC電源」という。)2から供給されるAC電力(AC電圧およびAC電流)を入力し、負荷3に直流電力(DC)直流(DC電圧およびDC電流)を供給すものであり、本実施形態においては、負荷3はテレビジョン装置の各構成回路となる。本実施形態の電源装置1は、入力回路10、PFC(Power factor correction:力率改善)回路20、LLC回路30、および、サブコントローラ50を備えている。サブコントローラ50は、電源装置1の電圧異常診断と電源装置1を制御するマイコンであり、本実施形態の場合は、テレビジョン装置のサブコントローラ50が用いられる。図1に示すテレビジョン装置は、サブコントローラ50のほか、メインコントローラ60と表示パネル70を備えている。

AC電源2からの交流電圧が入力される入力回路10は、EMI(Electro Magnetic Interference:電磁妨害)用フィルタ11、ダイオードブリッジ12、および、平滑用コンデンサ13を備えている。AC電源から入力されるAC電圧およびAC電流は、EMI用フィルタ11によってノイズが除去された後、ダイオードブリッジ12で全波整流され、DC電圧およびDC電流としてPFC回路20に供給される。また、入力回路10には、少なくともヒューズ14、リレー15のいずれか1つが設けられており、後述するように、これらのヒューズ14、リレー15は、AC電源2が高電圧異常となった際に、AC電源2から電源装置1を切り離す。ダイオードブリッジ12は、本発明の整流回路に相当し、本実施形態では全波整流回路を用いているが、半波整流回路を用いてもよい。なお、リレー15はEMI用フィルタ11の前段に設けられていてもよい。

PFC回路20は、AC電力を入力し、AC電力におけるAC電流とAC電圧の位相が一致するように、AC電力におけるAC電流およびAC電圧をスイッチング制御して力率を改善し、所定のDC電圧とDC電流を、次段のLLC回路30へ出力する回路である。PFC回路20は、インダクタ21、整流用ダイオード22、スイッチング素子23、および、平滑用コンデンサ24と、スイッチング素子23をオンオフ制御するPFCIC25とから構成されている。PFC回路20の入力端子(平滑用コンデンサ13の出力端子)には、電圧検出回路16を設けているが、その動作については後述する。

PFC回路20において、AC電力が入力される一方の入力端子は、インダクタ21を介して整流用ダイオード22のアノードに接続されている。インダクタ21と整流用ダイオード22のアノードとの接続点と、他方の入力端子との間には、パワーMOSトランジスタからなるスイッチング素子23のドレイン・ソースが接続されている。整流用ダイオード22のカソード側には、例えば、電解コンデンサからなる平滑用コンデンサ24の正極側が接続される。平滑用コンデンサ24の負極側は、他方の入力端子側に接続される。スイッチング素子23のパワーMOSトランジスタのゲートには、PFCIC25からの出力信号が入力される。平滑用コンデンサ24の正極側からDC電圧およびDC電流が、LLC回路30のへ供給される。

LLC回路30は、PFC回路20から入力されたDC電圧およびDC電流をスイッチングし、スイッチングされたDC電圧およびDC電流を直列LLC共振により昇圧させた後、整流して昇圧後のDC電圧およびDC電流を出力する回路である。このLLC回路30は、本発明のDC−DCコンバータに相当するものである。本実施形態では、LLC回路30はハーフブリッジ型の回路として構成しており、第1スイッチング素子31,第2スイッチング素子32の2つのスイッチング素子、直列共振用のコンデンサ35、一次コイル34と二次コイル36,37とを有するトランス、2つの整流用ダイオード38,39と、第1、第2スイッチング素子31,32をそれぞれオンオフ制御するLLCIC33等から構成している。

LLC回路30の入力端子間には、パワーMOSトランジスタからなる第1スイッチング素子31のドレイン・ソースと、同じくパワーMOSトランジスタからなる第2スイッチング素子32からなるドレイン・ソースが直列接続されている。第1、第2のスイッチング素子の31,32の接続点には、トランスの一次コイル34とコンデンサ35の直列回路の一方の端子が接続され、トランスの一次コイル34とコンデンサ35の直列回路の他方の端子は第2スイッチング素子32のソース側に接続される。本実施形態では、トランスの結合係数を小さくすることにより漏れインダクタンスを大きくし、この漏れインダクタンスを共振用インダクタとして利用しているが、トランスの一次コイル34とコンデンサ35の直列回路に別途共振用インダクタを設けるようにしてもよい。

トランスの二次コイル36、37の両端子には、2つの整流用ダイオード38,39のアノードが接続される。2つの整流用ダイオード38,39の両カソードは、接続されて、整流用コンデンサ40の一方の端子に接続される。整流用コンデンサ40の他方の端子は、トランスの二次コイル36、37の中間タップに接続される。整流用コンデンサ40の両端子間には負荷3が接続され、DC電圧およびDC電流からなるDC電力が、負荷3に供給される。第1スイッチング素子31、第2スイッチング素子32のゲートには、LLCIC33の出力信号が入力される。なお、LLC回路30はフルブリッジ型の回路として構成してもよい。

電圧検出回路16からの検出信号は、サブコントローラ50に入力される。また、サブコントローラ50は、電圧検出回路16から検出信号に基づいて、検出電圧値と検出時間との関係からAC電源2の異常状態を判定し、後述するように、電源装置1およびテレビジョン装置が不安全な状態になるのを防止している。

図2に示すように、サブコントローラ50は、タイマ51、異常電圧判定部52、メモリ53、電源回路制御部56を備えている。メモリ53には、電源の異常電圧を判定するために検出電圧値と検出時間を記録した判定テーブル54、および、AC電源2の異常状態を記録した履歴情報55を保有している。異常電圧判定部52は、電圧検出回路16からの検出信号を監視し、メモリ53に保存した電圧の値と検出時間の判定テーブル54に基づいて、AC電源2の異常状態を判定する。電源回路制御部56は、異常電圧判定部52の判定結果に基づいて、電源回路保護のための各種の制御信号をサブコントローラ50外に送信する。サブコントローラ50の異常電圧判定部52および判定テーブル54を記録したメモリ53が、本発明のAC電源2の異常状態を判定する判定回路を構成している。

サブコントローラ50は、CPU、ROM、RAM等からなるマイコンとして構成されるが、主として、図示しないリモートコントローラからリモコン信号を常時受け付けることによって、ユーザからの種々の操作信号に対応できるようになっている。このため、サブコントローラ50を使用することで、テレビジョン装置の電源のオン時、オフ時にかかわらず常時AC電源2の監視が可能である。このため、メインコントローラ60に電源が印加されていないスタンバイ(待機)状態においても、常時、電圧検出回路16からの検出信号を監視することができ、回路上、AC電源オフ時にも継続した高電圧印加による電解コンデンサの劣化に対応することができる。なお、本実発明の電源装置をテレビジョン装置以外に用いる場合は、サブコントローラ50は、独立したマイコンとして構成すればよく、さらに、別途表示パネルを設ければよい。

メインコントローラ60は、OSD(On Screen Display)出力部61を有している。メインコントローラ60は、サブコントローラ50と同様に、CPU、ROM、RAM等からなるマイコンとして構成される。メインコントローラ60は、テレビジョン装置において画像音声信号を処理するためのマイコンである。メインコントローラ60は、例えば、図示しないチューナで受信した放送信号から映像データ、音声データ、文字情報用データを分離し、映像データ、音声データをデコードした後、デコードした映像データに対して、ノイズリダクション処理、シャープネス調整処理、コントラスト調整処理等の映像処理を適宜行った後、表示パネル70に表示する。また、受信した文字情報用データやテレビジョン装置内に予め格納された画像を生成したOSD画像を表示パネルの主映像データに重畳して表示する。

本発明では、AC電源2の異常状態の判定結果に応じて、以下に示す種々の形態での対応を行っている。第1の実施形態では、サブコントローラ50は、判定結果に応じて、後述するように、メインコントローラ60を働かせて表示パネル70に警告メッセージを表示させている。これにより、ユーザが表示画面を見ることができる状況では、ユーザはAC電源2の異常状態を的確に知ることができる。このため、テレビジョン装置のプラグを電源コンセントから抜いたり、さらに、電圧の異常を確かめたりすることができる。このように、AC電源2の異常状態のレベルによっては、電源装置1自体のフェールセーフ機能が働く前に、テレビジョン装置の電源装置1をAC電源2から切り離すことができるため、AC電源2が正常な電圧に回復すれば、再度、テレビジョン装置のプラグを電源コンセントに接続することで、通常通りテレビジョン装置の視聴が可能になる。電源事情の悪い国では、時間帯によってAC電源2の異常が発生することがあり、このような場合には、警告メッセージの表示は特に有効である。

(第2の実施形態) AC電源2の異常状態の判定結果によっては、電源装置1自体のフェールセーフ機能を働かせなければ危険な状態を招くことがある。例えば、所定値以上の高電圧が所定時間以上続いた場合は、電源装置1を含むテレビジョン装置全体を保護する必要がある。このため、第2の実施形態では、AC電源2の異常状態の判定結果に応じて、電源装置1をAC電源2から切り離している。具体的には、後述するように、PFCIC25またはLLCIC33を制御してヒューズ14を溶断したり、リレー15動作させることで、電源装置1をAC電源2から切り離す。このように、AC電源2の異常状態が危険と判断される状態になった場合は、サブコントローラ50は、自動的に電源装置1をAC電源2から切り離すため、電源装置1やテレビジョン装置が不安全な状態になるのを確実に防止することができる。なお、電源装置1をAC電源2から切り離した後、テレビジョン装置を再起動する場合は、ヒューズ14を用いた場合は、ヒューズ14の交換が必要となる。また、リレーを用いた場合は、別途設けた復帰ボタンを操作することによって、電源装置1をAC電源2に接続できるようにしておけばよい。

(第3の実施形態) 本実施形態では、AC電源2の異常状態の判定によって、電源装置1をAC電源2から切り離す処理を行うことを想定し、AC電源2の出力電圧の検出値が所定の値以上になった際に、その出力電圧の電圧値と出力時間をメモリ53に記憶する。例えば電源装置1を備えた機器がテレビジョン装置であった場合、テレビジョン装置1のスタンバイ時に、ヒューズ14が溶断されたとしても、修理時にヒューズ14の溶断の原因が分からないと適切な対応ができない。例えば、ヒューズ14の溶断は、電源装置1や負荷3の故障が原因で、ヒューズ14に過電流が流れることによっても発生する。このため、AC電源2の出力電圧の検出値が所定の値以上になった際に、その出力電圧の電圧値と出力時間をメモリ53に記憶することによって、少なくとも、AC電源2の異常な高電圧状態を原因として、ヒューズ14の溶断に至ったことが事後に分かるようにしている。このため、修理時に、AC電源1の異常状態によるヒューズ14の溶断であることが把握できるため、電源装置1や負荷7の故障を調べることなく、ヒューズ14の交換のみで対応することが可能となる。

以下、各実施形態が含まれたテレビジョン装置の例を説明する。図3は、AC電源の異常状態を判定する判定テーブルの一例を示す図であり、サブコントローラ50の異常電圧判定部52は、電圧検出回路16からの検出信号が、判定テーブル54に記録した検出電圧値の値と検出時間に一致するかどうかによって、AC電源2の異常状態を判定する。AC電源2の異常判定の基準としては、判定テーブル54に示すように、例えば、検出電圧値が490V以上で検出時間が2秒を超えた場合、あるいは、検出電圧値が450V以上490V未満であって検出時間が60秒を超えた場合は、危険状態と判定し、ヒューズ溶断や警告表示を行う。また、検出電圧値が410V以上450V未満であって検出時間が60秒を超えた場合は、注意状態と判定し、警告表示を行う。なお、検出電圧値が410V未満の場合は安全状態と判定する。さらに、雷等による瞬間的なAC電圧の変動による検出電圧の変動に対しては保護動作をさせないため、判定テーブル54には瞬間的な検出電圧の変化に対する保護動作等を記録していないが、後述するように、雷の発生事象をメモリに記録するようにしてもよい。

次に、本発明の一実施形態に係る電源装置を備えたテレビジョン装置の動作フローを示す図4とAC電源の多様な過電圧状態を示す図5を参照しつつ、本実施形態の電源装置を備えたテレビジョン装置の動作フローについて説明する。

以下、テレビジョン装置の電源装置1をAC電源2のコンセントに接続した時点をスタートとして説明する(ステップS1)。まず、サブコントローラ50のタイマ51のカウントの値をリセット(値ゼロ)する(ステップS2)。次に、異常電圧判定部52は、電圧検出回路16からの検出信号から、平滑用コンデンサ13の両端の電圧の値を検出し、検出した検出電圧V1の値が、410V未満か450V以上であるかどうかを判別する(ステップS3)。ステップS3において、検出電圧V1が410V未満の場合は、図3に示す判定テーブル54では安全と判定される電圧条件であり、異常電圧判定部52は、処理をステップS2に戻し、タイマ51のカウントの値をリセットする。また、ステップS3において、検出電圧V1が450V以上の場合、異常電圧判定部52は、処理をステップS8に移す。ステップS8以降の動作については後述する。

ステップS3において、検出電圧V1の値が、410V未満ではなく、かつ、450V以上でない場合、すなわち、検出電圧V1が410V以上で450V未満の場合は、異常電圧判定部52は、処理をステップS4に進める。ステップS4において、異常電圧判定部52は、今回の検出電圧V1の電圧区分(410V以上で450V未満)が前回と同じかどうかを判定する。そして、ステップS4において、今回の検出電圧V1の電圧区分が前回と異なる場合(NOの場合)、異常電圧判定部52は、処理をステップS2に戻し、タイマ51のカウントの値をリセットする。

ステップS4で、今回の検出電圧V1の電圧区分が前回と同じ場合(YESの場合)、すなわち、検出電圧V1が410V以上で450V未満の場合、異常電圧判定部52は、処理をステップS5に移し、タイマ51のカウント値に1を加算する。その後、ステップS6に移り、異常電圧判定部52は、タイマ51の累積カウント値が1000を超えたかどうか判定する。ここで、タイマのカウント値1000は時間として60秒に相当するように設定されている。そして、ステップS5でタイマ51の累積カウント値が1000を超えていない場合(NOの場合)、すなわち、図5におけるケース3に該当する場合、異常電圧判定部52は、処理をステップS3に戻し、その後の処理を続ける。

ステップS6において、タイマ51の累積カウント値が1000を超えている場合(YESの場合)は、図3に示す判定テーブル54では注意と判定される電圧条件であり、図5に示すケース2に相当する。この場合、異常電圧判定部52は、電源回路制御部56に対して、メインコントローラ60を介してユーザへ警告メッセージを表示させる信号を送信させる。メインコントローラ60は、電源回路制御部56からの指令を受けて、OSD出力部61から予め記録しておいた警告メッセージを生成し、表示パネル70に表示する(ステップS7)。

図6は、テレビジョン装置の表示パネル70に表示する警告メッセージの一例を示す図であり、ステップS6では、例えば、「WARNING 電源電圧に異常が見られます。コンセントプラグを抜いて電圧に異常が無いか点検してください。」とのメッセージを表示し、ユーザに注意を促す。この場合、自動音声によって、表示内容の音声をテレビジョン装置のスピーカから出力するようにしてもよい。異常電圧判定部52は、ステップS7の処理後、ステップS3の処理に戻り以降の処理を繰り返す。

ステップS3において、検出電圧V1が450V以上の場合、異常電圧判定部52は、処理をステップS8に移す。ステップS8では、再度、異常電圧判定部52は、検出電圧V1の値が、490V以上であるかどうかを判別する。ステップS8において、検出電圧が490V未満の場合、異常電圧判定部52は、処理をステップS9に移す。

ステップS9において、異常電圧判定部52は、今回の検出電圧V1の電圧区分が前回と同じかどうか、すなわち、検出電圧V1が450V以上で490V未満かどうかを判定する。そして、ステップS9において、今回の検出電圧V1の電圧区分が前回と異なる場合(NOの場合)、異常電圧判定部52は、処理をステップS3に戻し、以降の処理を繰り返す。

ステップS9において、今回の検出電圧V1の電圧区分が前回と同じ場合(YESの場合)、異常電圧判定部52は、処理をステップS10に移し、タイマ51のカウント値に1を加算する。その後、ステップS11に移り、異常電圧判定部52は、タイマ51の累積カウント値が1000を超えたかどうか判定する。先述の通り、タイマのカウント値1000は時間として60秒に相当するように設定されている。そして、ステップS11でタイマ51の累積カウント値が1000を超えていない場合(NOの場合)、すなわち、図5におけるケース1に該当する場合、異常電圧判定部52は、処理をステップS3に戻し、その後の処理を続ける。

ステップS11において、タイマ51の累積カウント値が1000を超えている場合(YESの場合)は、図3に示す判定テーブル54では危険と判定される電圧条件であり、図5に示すケース4に相当する。この場合、異常電圧判定部52は、処理をステップS12に移し、検出電圧V1が450V以上で490V未満の状態が60秒以上継続した旨の情報を、サブコントローラ50のメモリ53の履歴情報55に書き込む。ステップS12において、異常電圧の情報をメモリ53に書き込むのは、以降の処理において、AC電源2から電源装置1を強制制御によって切り離した際に、その原因を修理時に確認できるようにするためである。このため、メモリ53としては不揮発性メモリが用いられる。図8は、異常電圧の記録内容の一例を示す図であり。メモリ53の履歴情報55として異常電圧の検出日時、検出電圧、検出時間などが記録される。

異常電圧判定部52は、ステップS12の処理後、ステップS13に移り、電源回路制御部56に対して、メインコントローラ60を介してユーザへ警告メッセージを表示させる信号を送信させる。メインコントローラ60は、サブコントローラ50の電源回路制御部56からの指令を受けて、OSD出力部61から予め記録しておいた警告メッセージを生成し、表示パネル70に表示する。

図7は、テレビジョン装置の表示パネル70に表示する警告メッセージの一例を示す図であり、ステップS13では、例えば、「WARNING 電源電圧に異常を検出しました。これ以上の使用は危険な為、TVは強制的に保護されます(ヒューズを溶断します)。」とのメッセージを表示し、ユーザに注意を促す。この場合、自動音声によって、表示内容の音声をテレビジョン装置のスピーカから出力するようにしてもよい。なお、ステップS12とステップS13とは同時並行的に処理してもよい。

異常電圧判定部52は、ステップS13の後は、処理をステップS14に移し、電源回路制御部56を介して、PFC回路20またはLLC回路30に対し、PFC回路20のスイッチング素子23のゲートまたはLLC回路30の第1、第2スイッチング素子31,32の両ゲートが常にオンとなるような信号を送出させる。PFC回路20のスイッチング素子23のゲートまたはLLC回路30の第1、第2スイッチング素子31,32の両ゲートが常にオンとなることによって、電源装置1の入力回路10のダイオードブリッジ12の出力は短絡状態になる。このため、電源装置1に強制的に過電流を流すことによって、ヒューズ14を溶断し、電源装置1をAC電源2から切り離す。

なお、ステップS14においては、ヒューズ14を溶断する代わりに、リレー15を制御することによって、電源装置1をAC電源2から切り離すように構成してもよい。その際には、ステップS13で表示パネルに表示する警告メッセージとして、例えば、「WARNING 電源電圧に異常を検出しました。これ以上の使用は危険な為、TVは強制的に保護されます(リレーで電源を遮断します)。」とのメッセージに置き換える。

ステップS8において、検出電圧が490V以上の場合、異常電圧判定部52は、処理をステップS15に移す。ステップS15において、異常電圧判定部52は、今回の検出電圧V1の電圧区分が前回と同じかどうか、すなわち、検出電圧V1が490V以上かどうかを判定する。そして、ステップS15において、今回の検出電圧V1の電圧区分が前回と異なる場合(NOの場合)、異常電圧判定部52は、処理をステップS3に戻し、以降の処理を繰り返す。

ステップS15において、今回の検出電圧V1の電圧区分が前回と同じ場合(YESの場合)、異常電圧判定部52は、処理をステップS16に移し、タイマ51のカウント値に1を加算する。その後、ステップS17に移り、異常電圧判定部52は、タイマ51の累積カウント値が33を超えたかどうか判定する。タイマのカウント値33は時間として約2秒に相当するように設定されている。そして、ステップS17でタイマ51の累積カウント値が33を超えていない場合(NOの場合)、異常電圧判定部52は、処理をステップS3に戻し、その後の処理を続ける。

ステップS15において、タイマ51の累積カウント値が33を超えている場合(YESの場合)は、図3に示す判定テーブル54では危険と判定される電圧条件であり、図5に示すケース5に相当する。この場合、異常電圧判定部52は、処理をステップS12に移し、強制制御の履歴をメモリ53に書き込む。この場合、サブコントローラ50のメモリ53の履歴情報55に書き込まれる情報は、検出電圧V1が490V以上の状態が2秒以上継続した旨の情報となる。ステップS12以降の処理については、すでに説明したとおりであるので、その説明を省略する。

なお、以上の説明では、テレビジョン装置が映像データを表示している状態を前提に説明したが、テレビジョン装置がスタンバイ(待機)状態の際においては、警告メッセージを表示する処理を省略してもよい。

1…電源装置、2…AC電源、3…負荷、10…入力回路、11…EMI用フィルタ、12…ダイオードブリッジ、13…平滑用コンデンサ、14…ヒューズ、15…リレー、16…電圧検出回路、20…PFC回路、21…インダクタ、22…整流用ダイオード、23…スイッチング素子、24…平滑用コンデンサ、30…LLC回路、31…第1スイッチング素子、32…第2スイッチング素子、33…カウント値、34…一次コイル、35…コンデンサ、36…2次側コイル、37…2次側コイル、38…整流用ダイオード、39…整流用ダイオード、40…整流用コンデンサ、50…サブコントローラ、51…タイマ、52…異常電圧判定部、53…メモリ、54…判定テーブル、55…履歴情報、56…電源回路制御部、60…メインコントローラ、61…OSD出力部、70…表示パネル。

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