端子の製造方法及び端子

申请号 JP2013256662 申请日 2013-12-12 公开(公告)号 JP6215681B2 公开(公告)日 2017-10-18
申请人 矢崎総業株式会社; 发明人 宮川 大亮;
摘要
权利要求

導電性金属製の母材プレートをプレスして所定の形状に打ち抜く第1プレス工程と、 前記第1プレス工程の後、所定の形状とされたプレートを折り曲げ、相手端子が挿入される端子挿入口が前面に開口された箱部と、前記箱部の内部に配置されたバネ接触部とを有する端子を成形する第2プレス工程と、 前記第2プレス工程の後に、少なくとも前記バネ接触部に導電性金属のメッキを施すメッキ工程とを行い、 前記メッキ工程は、前記端子挿入口とは別に前記箱部に設けられたメッキ用開口部を用いてノズルよりメッキ液を噴射して少なくとも前記バネ接触部にメッキを施したことを特徴とする端子の製造方法。請求項1記載の端子の製造方法であって、 前記メッキ用開口部は、前記バネ接触部に対向する前記箱部の端子接触部の箇所に設けられ、前記ノズルを前記メッキ用開口部より前記バネ接触部に正対させて少なくとも前記バネ接触部にメッキ液を噴射させたことを特徴とする端子の製造方法。請求項1記載の端子の製造方法であって、 前記メッキ用開口部は、前記箱部の前記端子接触部とは異なる箇所に設けられ、前記ノズルを前記メッキ用開口部より進入させて少なくとも前記バネ接触部にメッキ液を噴射させたことを特徴とする端子の製造方法。相手端子が挿入される端子挿入口が前面に開口された箱部と、前記箱部の内部に配置されたバネ接触部とを有する端子であって、 前記箱部には、前記端子挿入口とは別に、前記箱部内にメッキを噴射するためのメッキ用開口部が設けられたことを特徴とする端子。請求項4記載の端子であって、 前記メッキ用開口部は、前記バネ接触部に対向する箱部の端子接触部の箇所に設けられていることを特徴とする端子。請求項4記載の端子であって、 前記メッキ用開口部は、前記箱部の端子接触部とは異なる箇所に設けられていることを特徴とする端子。

说明书全文

本発明は、箱部内のバネ接触部に部分的にメッキ処理する端子の製造方法、及び、この製造方法により作製された端子に関する。

箱部内にバネ接触部を有する端子は、バネ接触部が強固な箱部で囲まれるため、相手端子との間で確実で、且つ、安定したバネ接触圧を確保できる。その上、バネ接触部に導電性金属のメッキを施すと、相手端子との接触箇所の電気抵抗を低減できる等の利点がある。

従来、かかる端子の作製は、導電性の母材プレートをプレス加工で所定の形状に打ち抜き(打ち抜きプレス工程)、所定形状に打ち抜いたプレートに対し、バネ接触部となる箇所にメッキ処理し(メッキ処理工程)、その後、所定形状のプレートをプレス加工で所定の形状に折り曲げる(折り曲げプレス工程)手順で行っていた。上記のメッキ処理については、特許文献1に開示されている。

特開2004−241728号公報

しかしながら、前記従来の製造方法では、プレス工程である打ち抜き工程と、同じくプレス工程である折り曲げ工程の間にメッキ処理工程が介在されるため、全て異種の工程間へのセッティングや搬送となって、製造の長時間化、高コスト化になるという問題があった。

そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、箱部内のバネ接触部にメッキ処理を施すものにあって、製造時間の短縮化、低コスト化等になる端子の製造方法、及び、この方法により作製された端子を提供することを目的とする。

本発明は、導電性金属製の母材プレートをプレスして所定の形状に打ち抜く第1プレス工程と、前記第1プレス工程の後、所定の形状とされたプレートを折り曲げ、相手端子が挿入される端子挿入口が前面に開口された箱部と、前記箱部の内部に配置されたバネ接触部とを有する端子を成形する第2プレス工程と、前記第2プレス工程の後に、少なくとも前記バネ接触部に導電性金属のメッキを施すメッキ工程とを行い、前記メッキ工程は、前記端子挿入口とは別に前記箱部に設けられたメッキ用開口部を用いてノズルよりメッキ液を噴射して少なくとも前記バネ接触部にメッキを施したことを特徴とする端子の製造方法である。

記メッキ用開口部は、前記バネ接触部に対向する前記箱部の端子接触部の箇所に設けられ、前記ノズルを前記メッキ用開口部より前記バネ接触部に正対させて少なくとも前記バネ接触部にメッキ液を噴射させるものを含む。前記メッキ用開口部は、前記箱部の端子接触部とは異なる箇所に設けられ、前記ノズルを前記メッキ用開口部より進入させて少なくとも前記バネ接触部にメッキ液を噴射させるものを含む。

他の本発明は、相手端子が挿入される端子挿入口が前面に開口された箱部と、前記箱部の内部に配置されたバネ接触部とを有する端子であって、前記箱部には、前記端子挿入口とは別に、前記箱部内にメッキを噴射するためのメッキ用開口部が設けられたことを特徴とする端子である。

前記メッキ用開口部は、前記バネ接触部に対向する箱部の端子接触部の箇所に設けられているものを含む前記メッキ用開口部は、前記箱部の端子接触部とは異なる箇所に設けられているものを含む。

本発明によれば、打ち抜き工程と折り曲げ工程というプレス工程を連続して行い、その後に異種の工程であるメッキ工程を行うため、各工程のセッティングや搬送がトータルとして容易となり、製造時間の短縮化、低コスト化等になる。

本発明の第1実施形態を示し、(a)は端子の平面図、(b)は端子の断面図である。

本発明の第1実施形態を示し、端子のバネ接触部に金メッキ液を噴射している状態を示す断面図である。

本発明の第1実施形態を示し、(a)はキャリー部で連接された複数の端子に選択的に金メッキを行う場合を示す平面図、(b)はキャリー部で連接された複数の端子に選択的に金メッキしたものに焼成を行う場合を示す平面図である。

本発明の第2実施形態を示し、(a)は端子の平面図、(b)は端子の断面図である。

本発明の第2実施形態を示し、端子のバネ接触部に金メッキ液を噴射している状態を示す要部断面図である。

本発明の第3実施形態を示し、(a)は端子の平面図、(b)は端子の断面図である。

本発明の第3実施形態を示し、端子のバネ接触部及び端子接触部に金メッキ液を噴射している状態を示す要部断面図である。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

(第1実施形態) 図1〜図3は本発明の第1実施形態を示す。図1に示すように、端子1は、相手端子接続部2と電線接続部10とを備えている。相手端子接続部2は、方形筒状の箱部3と、この箱部3内に配置されたバネ接触部4とを有する。箱部3は、底壁3aと底壁3aの両側より折り曲げによって形成された一対の側壁3bと、両側の側壁3bの上側端より折り曲げによって形成された天壁3cとを有する。箱部3の前面には、相手端子(図示せず)が挿入される端子挿入口5が形成されている。天壁3cは、2枚の壁板が重ね合わされ、上側の壁板には、大きな切欠部6とこの切欠部6の後面を係止面として利用したランス係止突部7が設けられている。下側の壁板には、箱部3の内側に突出する端子接触部8が設けられている。この端子接触部8は、凹凸の波形状であり、その下方凸箇所が天壁3aの下面で最も下方に位置する。端子接触部8は、下記するインデント部4aに対向配置する位置に設けられている。

バネ接触部4は、箱部3の底壁3aの前端より箱部3内に大きく湾曲状に折り返されて形成されている。バネ接触部4は、湾曲状の箇所の撓み変形等によって上下方向に変移する。バネ接触部4には、上面に突出する半球状のインデント部4aが設けられている。このインデント部4aは、バネ接触部4の中で最も上方に位置する。箱部3に挿入された相手端子(図示せず)は、バネ接触部4の撓み復帰によってバネ接触部4と端子接触部8に接触する。より具体的には、相手端子のバネ接触部4側は、インデント部4aに接触する。バネ接触部4は、インデント部4aの位置よりも延設されたバネ補強部4bを有し、このバネ補強部4bの先端が底壁3aに近接配置されている。箱部3内に挿入された相手端子(図示せず)によってバネ接触部4が撓み変形すると、バネ補強部4bの先端が底壁3aに当接し、その以上のバネ接触部4の撓み変形ではバネ補強部4bの撓み変形力が加わり、バネ力がアップする。これにより、相手端子との間で大きなバネ接触力を確保できるようになっている。

バネ接触部4の上方の対向位置、より詳細にはインデント部4aの対向位置に当たる端子接触部8の箇所には、メッキ用開口部9が設けられている。メッキ用開口部9は、下記するノズル20の外径寸法より小さい開口寸法である。

インデント部4aを含むバネ接触部4の上面と、メッキ用開口部9の周辺(メッキ用開口部9の内周面や端子接触部8の一部下面)には、導電性金属である金メッキ(図示せず)が施されている。

電線接続部10は、電線(図示せず)の芯線を加締める一対の芯線加締め部11と、電線を絶縁外皮の上から加締める一対の外皮加締め部12とを有する。電線を一対の芯線加締め部11と一対の外皮加締め部12によって加締めることで、電線に端子1を電気的接続状態で固定する。

次に、端子1の製造方法を説明する。先ず、導電性金属製の母材プレート(図示せず)をプレスで所定の形状(端子1の展開図形)に打ち抜き、所定形状のプレート(図示せず)を作製する(第1プレス工程)。

次に、所定の形状に打ち抜いたプレートをプレス工程で所定の手順で、且つ、所定の方向に折り曲げて端子1を作製する(第2プレス工程)。具体的には、端子挿入口5が前面に開口され、内部にバネ接触部4が配置された箱部3を有する相手端子接続部2と、電線接続部10とを備えた端子1を成形する。

第2プレス工程より以降の工程で、メッキ工程を行う。メッキ工程は、金メッキ噴射工程と焼成工程から成る。金メッキ噴射工程では、金メッキ液を噴射するインクジェット式のノズル20を使用する。金メッキ噴射工程では、図2に示すように、メッキ用開口部9の外側にノズル20を当接するように配置し、ノズル20の先端面より下方に向かって金メッキ液を噴射する。これにより、インデント部4aを中心としてバネ接触部4の上面に金メッキが付着する。又、メッキ用開口部9の周辺(メッキ用開口部9の内周面や端子接触部8の一部下面)にも金メッキが付着する。次に、焼成工程を行い、下地との密着性を確保する。焼成手段の例としては、熱による焼成、プラズマ焼成、レーザ焼成がある。又、焼成工程に替えて洗浄液による洗浄工程を行っても良い。

以上説明したように、導電性金属製の母材プレートをプレス加工で所定の形状に打ち抜く第1プレス工程と、第1プレス工程の後、所定形状に打ち抜かれたプレートをプレス加工で折り曲げ、相手端子の端子挿入口5が前面に開口された箱部3と、箱部3の内部に配置されたバネ接触部4とを有する端子1を成形する第2プレス工程と、第2プレス工程の後に、少なくともバネ接触部4に導電性金属である金メッキを施すメッキ工程とを行う。従って、打ち抜き工程と折り曲げ工程というプレス工程を連続して行い、その後に異種の工程であるメッキ工程を行うため、各工程のセッティングや搬送がトータルとして容易となり、製造時間の短縮化、低コスト化等になる。

また、メッキ工程は、折り曲げ工程の後であればいつでも行うことができるため、端子単品の製造工程中でも、ワイヤーハーネス製造工程中でも可能である。ワイヤーハーネス製造工程中に行う場合にあって、メッキ処理を行う端子1とメッキ処理を行わない端子1が存在するような場合でも、端子単品の製造工程中までは1種の品番管理で良く、管理が容易になる。

箱部3には、メッキ用開口部9が設けられ、メッキ用開口部9を用いてノズル20より金メッキ液を噴射して少なくともバネ接触部4に金メッキが施した。従って、折り曲げ工程の後に、容易に金メッキ噴射を行うことができる。

特に、メッキ用開口部9は、バネ接触部4に対向する箱部3の端子接触部8の箇所に設けられている。従って、箱部3の外側に配置したノズル20によって金メッキ液噴射を行うことができるため、金メッキ噴射工程の作業性が良い。尚、ノズル20の外径寸法よりメッキ用開口部9を大きくした場合には、メッキ用開口部9よりノズル20の先端部を箱部3内に挿入して金メッキ液噴射しても良いことはもちろんである。

メッキ用開口部9は、バネ接触部4に対向する箱部3の端子接触部8の箇所に設けられている。従って、メッキ用開口部9の開口寸法は、ノズル20の外径寸法より小さくて良く、メッキ用開口部9を設けないものに較べて箱部3の強度低下を極力小さくできる。

図3は、第1実施形態の応用例を示す。図3(a)に示すように、打ち抜き工程と折り曲げ工程が完了した端子1A,1B1,Cがキャリー部15によって連接されている。メッキ処理を行う端子1A,1Cと、メッキ処理を行わない端子1Bが存在する場合に、金メッキ噴射工程を選択的に行う。そして、焼成工程も金メッキ噴射工程を行ったものだけに行い、その後に電線圧着工程に移行する。

ノズル20で金メッキ処理を行うので、この応用例のように金メッキを行う端子1A,1Cと金メッキを行わない端子1Bを自由に選択できる。従って、メッキ処理された端子1A,1Cとメッキ処理が必要ない端子1Bを混在させる要求にも対応できる。

(第2実施形態) 図4及び図5は、第2実施形態を示す。図4に示すように、第2実施形態の端子1は、前記第1実施形態のものと比較するに、メッキ用開口部9の位置及び開口寸法が相違するのみである。つまり、メッキ用開口部9は、バネ接触部4に対向する箱部3の端子接触部8ではなく、端子1としての機能低下(この場合には、相手端子との接触面積の低下による接触抵抗の増加)とならない箇所に設けられている。具体的には、バネ接触部4のインデント部4aの斜め上方の天壁3cの箇所に設けられている。又、メッキ用開口部9は、ノズル20の外径寸法より大きな開口寸法に設けられている。

他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、同一構成箇所には同一符号を付して説明を省略する。

金メッキ噴射は、図5に示すように、メッキ用開口部9よりノズル20を箱部3内に斜め挿入し、金メッキ液をインデント部4aを含むバネ接触部4及び端子接触部8に噴射する。ノズル20の噴射口は、ほぼ一方向に限られる場合には、ノズル20を回転させて所望の向きで噴射する。これにより、インデント部4aを含むバネ接触部4と、これに対向配置する端子接触部8に金メッキ処理を施すことが可能である。

端子1の製造手順は、前記第1実施形態と同様である。

この第2実施形態でも、前記第1実施形態と同様に、打ち抜き工程と折り曲げ工程というプレス工程を連続して行い、その後に異種の工程であるメッキ工程を行うため、各工程のセッティングや搬送がトータルとして容易となり、製造時間の短縮化、低コスト化等になる。

メッキ用開口部9は、端子接触部8とは異なる箇所に設けられているので、相手端子との接触面積が少なくならず、端子1としての機能低下を生じない。

(第3実施形態) 図6及び図7は、第3実施形態を示す。図6に示すように、第3実施形態の端子1は、前記第1及び第2実施形態のものと比較するに、メッキ用開口部9が設けられていない。

前記第1実施形態と同様の構成箇所には、同一構成箇所には同一符号を付して説明を省略する。

この第3実施形態でも、端子1の製造手順は、前記第1及び第2実施形態と同じであるが、金メッキ噴射の仕方のみが相違する。つまり、図7に示すように、金メッキ噴射は、相手端子の端子挿入口5よりノズル20を箱部3内に進入させ、進入させたノズル20より金メッキ液を噴射してインデント部4aを含むバネ接触部4とこれに対向配置する端子接触部8に金メッキ処理を施す。

この第3実施形態でも、前記第1実施形態と同様に、打ち抜き工程と折り曲げ工程というプレス工程を連続して行い、その後に異種の工程であるメッキ工程を行うため、各工程のセッティングや搬送がトータルとして容易となり、製造時間の短縮化、低コスト化等になる。

箱部3にメッキ用開口部9を設けないため、端子1としての機能低下を生じず、しかも、箱部3の強度低下も生じない。

(変形例) 前記実施形態では、メッキ処理工程は、端子1に金メッキを施したが、導電性金属製であれば金以外のメッキ処理(例えば錫メッキ、銀メッキ、ニッケルメッキ)を行う場合にも本発明を適用できる。

1 端子 3 箱部 4 バネ接触部 5 端子挿入口 8 端子接触部 9 メッキ用開口部 20 ノズル

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