Flat circuit body with terminal fitting, manufacturing method therefor, manufacturing mold therefor, and manufacturing device therefor

申请号 JP2005110581 申请日 2005-04-07 公开(公告)号 JP2006294321A 公开(公告)日 2006-10-26
申请人 Yazaki Corp; 矢崎総業株式会社; 发明人 KUMAKURA HIDETO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for manufacturing a flat circuit body with terminal fittings through a small number of work steps. SOLUTION: A terminal crimping device 4 comprises a pair of molds 45a, 45b each having a recess 51 to allow entry of a pawl portion 24 of a piercing terminal 2 piercing through a conductor portion 31 of the flat circuit body 3. The molds 45a, 45b are allowed to slide in a direction intersecting the piercing direction of the pawl portion 24 by cylinders 60, 60 as sliding means. The pawl portion 24 held in the recess 51 is thereby gradually brought into contact with a second curved surface 53 and a first curved surface 52 formed in the recess 51, so that the pawl portion 24 is gently bent to be crimped. COPYRIGHT: (C)2007,JPO&INPIT
权利要求
  • フラット回路体と、該フラット回路体の平型の導体部を貫通して曲げられた爪部を有する導電性の端子金具と、を備えた端子金具付きフラット回路体の製造方法であって、
    前記爪部を前記フラット回路体の導体部に貫通させるとともに、前記導体部を貫通した前記爪部を、該爪部の前記導体部への貫通方向に交差する方向に沿って移動自在な金型の凹部に進入させ、
    前記金型を、前記爪部の前記導体部への貫通方向と交差する方向にスライドさせることにより、前記爪部を曲げる ことを特徴とする端子金具付きフラット回路体の製造方法。
  • フラット回路体と、該フラット回路体の平型の導体部を貫通して曲げられた爪部を有する導電性の端子金具と、を備えた端子金具付きフラット回路体を製造するための製造型であって、
    前記フラット回路体が重ねられる表面から凹に形成され、かつ、前記フラット回路体の導体部を貫通した前記爪部が進入する凹部をそれぞれ有した一対の金型を備え、
    該一対の金型が、前記爪部の前記導体部への貫通方向に交差する方向に沿って移動自在である ことを特徴とする端子金具付きフラット回路体の製造型。
  • 前記凹部の、前記爪部を曲げる際に該爪部と当接する側の内面に、前記表面に連なり、かつ、前記凹部の外側に向かって凸の第1の曲面が形成された ことを特徴とする請求項2に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型。
  • 前記凹部の前記内面に、前記第1の曲面に連なり、かつ、前記凹部の内側に向かって凸の第2の曲面が形成された ことを特徴とする請求項3に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型。
  • 前記一対の金型は、前記凹部内に前記フラット回路体の導体部を貫通した前記爪部が進入する際に、互いの凹部間に位置付けられる、前記表面を含んだ押さえ部を備えた ことを特徴とする請求項2ないし請求項4のうちいずれか1項に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型。
  • フラット回路体と、該フラット回路体の平型の導体部を貫通して曲げられた爪部を有する導電性の端子金具と、を備えた端子金具付きフラット回路体の製造装置であって、
    請求項2ないし請求項5のうちいずれか1項に記載の製造型と、
    前記製造型に接離自在に設けられ、かつ、前記製造型と近づくことにより前記爪部を押圧して、前記爪部を前記導体部に貫通させるとともに、前記導体部を貫通した前記爪部を前記凹部に進入させる押圧部材と、
    前記金型を前記爪部の前記導体部への貫通方向と交差する方向にスライドさせることにより、前記凹部に進入した前記爪部を曲げるスライド手段と、
    を備えたことを特徴とする端子金具付きフラット回路体の製造装置。
  • フラット回路体と、該フラット回路体の平型の導体部を貫通して曲げられた爪部を有する導電性の端子金具と、を備えた端子金具付きフラット回路体であって、
    前記フラット回路体の導体部を貫通した前記爪部が、該爪部の前記導体部への貫通方向に交差する方向に沿って移動自在な金型の凹部に進入した状態で、前記金型を、前記爪部の前記導体部への貫通方向と交差する方向にスライドさせることにより、前記爪部が曲げられて製造される、
    ことを特徴とする端子金具付きフラット回路体。
  • 说明书全文

    本発明は、FPC(Flexible Printed Circuit)や、FFC(Flexible Flat Cable)等の可撓性を有するフラット回路体の導体部に、ピアシング端子などの端子金具が接続されて成る端子金具付きフラット回路体に関するものである。

    移動体としての自動車には、多種多様な電子機器が搭載される。 前記自動車は、前記電子機器に電や制御信号などを伝えるためにワイヤハーネスを配索している。 ワイヤハーネスは、複数の電線と、複数のコネクタとを備えている。 電線は、導電性の芯線と、該芯線を被覆する絶縁性の被覆部と、を備えた所謂被覆電線である。

    コネクタは、互いに嵌合する一対の絶縁性のコネクタハウジングと、これらのハウジングに収容される導電性の端子金具と、を備えている。 端子金具は、その一端に電線の端部などに取りつけられて前記芯線と電気的に接続する電線接続部と、他端に相手方の端子金具と接触する電気接触部とを備えている。 前記ワイヤハーネスは、前記コネクタハウジング同士がコネクタ結合するなどして、前記電子機器に制御信号などを伝える。

    近年、前述したワイヤハーネスは、前記自動車に搭載される電子機器の増加に伴い、その配線量が増大する傾向にある。 このため、前述した電線として、従来から用いられている丸型電線に比べて軽量・薄型であり、高密度かつ省スペースな配線が可能なFFC、FPCなどのフラット回路体が多用されている。

    前述したフラット回路体に端子金具を取り付ける際には、従来から、図9に示す端子圧着装置204が用いられている。 この端子圧着装置204は、複数の爪部124を千鳥状に突設した端子金具102を、クリンパ245上に置かれたフラット回路体103に重ね、該端子金具102をアンビル247で押圧して各爪部124をフラット回路体103の導体部131に貫通させるとともに、フラット回路体103の導体部131と被覆部132とを突き破った各爪部124を、互いに内向きに曲げて、フラット回路体103に端子金具102を取り付ける。 このようにして、端子金具102が取り付けられたフラット回路体(以下、端子金具付きフラット回路体という。)103は、端子部分がコネクタハウジング内に収容されて前述したワイヤハーネスとなる。

    しかしながら、図9に示した従来の端子圧着装置204は、各爪部124をフラット回路体103に貫通させる際に、フラット回路体103がクリンパ245側に撓んで変形するので、爪部124をフラット回路体103の導体部131に確実に貫通させることが困難であった。 そこで、図10に示すように、爪部124のフラット回路体103への貫通工程と、曲げ工程とを別にすることで、爪部124をフラット回路体103の導体部131に確実に貫通させることを試みた端子圧着装置104(特許文献1参照)が考案されている。

    図10に示す端子圧着装置104は、図9に示した端子金具102及びフラット回路体103を用いており、フラット回路体103を貫通した端子金具102の爪部124が進入する一対の溝152を有した打ち抜き刃型145Aと、フラット回路体103を貫通した爪部124を曲げるための凹部153を有したクリンパ145Bとを並設した受け型145を備えている。

    上記した端子圧着装置104は、爪部124をフラット回路体103に貫通させる工程では、打ち抜き刃型145Aをアンビル147の対向位置にセットして、打ち抜き刃型145Aの上にフラット回路体103と端子金具102とを重ね、該端子金具102をアンビル147で押圧して爪部124をフラット回路体103の導体部131に貫通させるとともに、貫通した爪部124を打ち抜き刃型145Aの溝152に進入させる。 この際、打ち抜き刃型145Aの一対の溝152,152間のフラット回路体103が重ねられる表面155が、フラット回路体103を保持して、フラット回路体103が溝152側に撓んで変形することを防止するので、爪部124をフラット回路体103の導体部131に確実に貫通させることができる。

    そして、端子圧着装置104は、フラット回路体103を貫通した爪部124を曲げる工程では、受け型145を矢印Y方向に下降させるとともに、矢印X方向に平移動させてクリンパ145Bを爪部124の先端に対向させ、クリンパ145B、即ち受け型145を矢印Yと逆方向に上昇させて、クリンパ145Bを爪部124の対向位置にセットする。 そして、端子金具102をアンビル147でさらに押圧することにより、爪部124をクリンパ145Bの凹部153の曲面に沿って曲げて、フラット回路体103に端子金具102を取り付ける。

    特開2002−246091号公報

    しかしながら、図10に示した端子圧着装置104は、フラット回路体103の変形を防止することは可能であるが、そのために、打ち抜き刃型145Aとクリンパ145Bとを交換しなければならないので、その分作業工数が増えるという問題があった。

    さらに、図9に示した端子圧着装置204や、図10に示した端子圧着装置104は、アンビル247とクリンパ245、またはアンビル147とクリンパ145Bとを相対的に近づけることによって、各爪部124に該爪部124をつぶす方向の荷重負荷をかけて該爪部124を曲げるので、爪部124の先端に荷重負荷が集中して、爪部124の先端が削れるなどして、爪部124の耐久性を低下させてしまうという問題があった。

    したがって、本発明は、少ない作業工数によって製造される端子金具付きフラット回路体、及び該端子金具付きフラット回路体の製造方法、及び該端子金具付きフラット回路体の製造型、並びに該端子金具付きフラット回路体の製造装置を提供することをその目的とする。

    上述した目的を達成するために、請求項1に記載の端子金具付きフラット回路体の製造方法は、フラット回路体と、該フラット回路体の平型の導体部を貫通して曲げられた爪部を有する導電性の端子金具と、を備えた端子金具付きフラット回路体の製造方法であって、前記爪部を前記フラット回路体の導体部に貫通させるとともに、前記導体部を貫通した前記爪部を、該爪部の前記導体部への貫通方向に交差する方向に沿って移動自在な金型の凹部に進入させ、前記金型を、前記爪部の前記導体部への貫通方向と交差する方向にスライドさせることにより、前記爪部を曲げることを特徴としている。

    請求項2に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型は、フラット回路体と、該フラット回路体の平型の導体部を貫通して曲げられた爪部を有する導電性の端子金具と、を備えた端子金具付きフラット回路体を製造するための製造型であって、前記フラット回路体が重ねられる表面から凹に形成され、かつ、前記フラット回路体の導体部を貫通した前記爪部が進入する凹部をそれぞれ有した一対の金型を備え、該一対の金型が、前記爪部の前記導体部への貫通方向に交差する方向に沿って移動自在であることを特徴としている。

    請求項3に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型は、請求項2に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型において、前記凹部の、前記爪部を曲げる際に該爪部と当接する側の内面に、前記表面に連なり、かつ、前記凹部の外側に向かって凸の第1の曲面が形成されたことを特徴としている。

    請求項4に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型は、請求項3に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型において、前記凹部の前記内面に、前記第1の曲面に連なり、かつ、前記凹部の内側に向かって凸の第2の曲面が形成されたことを特徴としている。

    請求項5に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型は、請求項2ないし請求項4のうちいずれか1項に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型において、前記一対の金型は、前記凹部内に前記フラット回路体の導体部を貫通した前記爪部が進入する際に、互いの凹部間に位置付けられる、前記表面を含んだ押さえ部を備えたことを特徴としている。

    請求項6に記載の端子金具付きフラット回路体の製造装置は、フラット回路体と、該フラット回路体の平型の導体部を貫通して曲げられた爪部を有する導電性の端子金具と、を備えた端子金具付きフラット回路体の製造装置であって、請求項2ないし請求項5のうちいずれか1項に記載の製造型と、前記製造型に接離自在に設けられ、かつ、前記製造型と近づくことにより前記爪部を押圧して、前記爪部を前記導体部に貫通させるとともに、前記導体部を貫通した前記爪部を前記凹部に進入させる押圧部材と、前記金型を前記爪部の前記導体部への貫通方向と交差する方向にスライドさせることにより、前記凹部に進入した前記爪部を曲げるスライド手段と、を備えたことを特徴としている。

    請求項7に記載の端子金具付きフラット回路体は、フラット回路体と、該フラット回路体の平型の導体部を貫通して曲げられた爪部を有する導電性の端子金具と、を備えた端子金具付きフラット回路体であって、前記フラット回路体の導体部を貫通した前記爪部が、該爪部の前記導体部への貫通方向に交差する方向に沿って移動自在な金型の凹部に進入した状態で、前記金型を、前記爪部の前記導体部への貫通方向と交差する方向にスライドさせることにより、前記爪部が曲げられて製造される、ことを特徴としている。

    請求項1に記載の端子金具付きフラット回路体の製造方法は、フラット回路体の導体部を貫通させた爪部を金型の凹部に進入させ、さらに、前記金型を前記爪部の前記導体部への貫通方向と交差する方向にスライドさせることにより、前記凹部内に進入した前記爪部をそのまま曲げることができ、そのために、1種類の金型で前記爪部の貫通工程と曲げ工程とを連続して行うことができる。 よって少ない作業工数で端子金具付きフラット回路体を製造することができる。

    請求項2に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型は、フラット回路体が重ねられる表面にフラット回路体の導体部を貫通した爪部が進入する凹部をそれぞれ有した一対の金型を備えており、このような一対の金型が前記爪部の前記導体部への貫通方向と交差する方向に移動自在であるので、前記凹部内に進入した前記爪部をそのまま曲げることができ、そのために、1種類の製造型で前記爪部の貫通工程と曲げ工程とを連続して行うことができる。 よって少ない作業工数で端子金具付きフラット回路体を製造することができる。

    請求項3に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型は、前記爪部を曲げる際、第1の曲面が、前記凹部内に進入した爪部に当接して前記爪部をゆるやかに曲げるので、少ない作業工数で端子金具付きフラット回路体を製造することができるとともに、前記爪部の一部に荷重負荷が集中することなく前記爪部を曲げることができる。 そして、これと同時に、前記製造型自体の摩耗を軽減できるので、前記製造型の耐用寿命を延ばすことができる。

    請求項4に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型は、前記爪部を曲げる際、第1の曲面と、該第1の曲面に連なった第2の曲面が、前記凹部内に進入した爪部に当接して前記爪部をさらにゆるやかに曲げるので、少ない作業工数で端子金具付きフラット回路体を製造することができるとともに、前記爪部の一部に荷重負荷が集中することなく前記爪部を曲げることができる。 そして、これと同時に、前記製造型自体の摩耗を軽減できるので、前記製造型の耐用寿命を延ばすことができる。

    請求項5に記載の端子金具付きフラット回路体の製造型は、前記フラット回路体の導体部を貫通した前記爪部が前記凹部内に進入する際に、互いの凹部間に、前記一対の金型の前記フラット回路体が重ねられる表面を含んだ押さえ部が位置付けられるので、前記フラット回路体が、前記表面を含んだ押さえ部に保持される。 そのために、前記フラット回路体が凹部側に撓んで変形することが防止される。 よって、少ない作業工数で端子金具付きフラット回路体を製造することができるとともに、前記爪部を前記フラット回路体に確実に貫通させることができ、前記爪部と前記フラット回路体の導体部との接続信頼性の向上が図れる。

    請求項6に記載の端子金具付きフラット回路体の製造装置は、請求項2ないし請求項5のうちいずれか1項に記載の製造型を備えているので、少ない作業工数で端子金具付きフラット回路体を製造することができる。

    請求項7に記載の端子金具付きフラット回路体は、フラット回路体の導体部を貫通した爪部が金型の凹部に進入するとともに、前記金型を前記爪部の前記導体部への貫通方向と交差する方向にスライドさせることにより、前記凹部に進入した前記爪部がそのまま曲げられる。 よって、少ない作業工数で端子金具付きフラット回路体が得られる。

    以下、本発明の一実施の形態にかかる端子金具付きフラット回路体、及び該端子金具付きフラット回路体の製造方法、及び該端子金具付きフラット回路体の製造型、並びに該端子金具付きフラット回路体の製造装置を図1ないし図8を参照して説明する。

    なお、本明細書中でいうフラット回路体とは、FPC(Flexible Printed Circuit)や、FFC(Flexible Flat Cable)などの、平型の導体部を絶縁体で覆って全体として扁平な帯状に形成されたものをいい、端子金具付きフラット回路体とは、該フラット回路体の導体部に、該導体部を貫通してこれをかしめる複数の爪部を有するピアシング端子などの端子金具が導通接続されたものをいう。

    端子金具付きフラット回路体1は、フラット回路体としてのFFC3と、端子金具としてのピアシング端子2とを備えており、図1に示すように、ピアシング端子2がFFC3の端部に導通接続している。 FFC3は、平型の導体部31を並列に配置し、該導体部31の両面をポリエステルテープなどの絶縁体32で被覆したテープ電線である。

    ピアシング端子2は、導電性を有する板金などから形成されており、相手側の端子金具が接続される電気接触部21と、前記FFC3が接続される電線接続部22と、を備えている。 電線接続部22は、底壁23と、この底壁23の両縁それぞれから立設した複数の爪部24とを備えている。 複数の爪部24はピアシング端子2の長手方向に沿って並べられており、互いに相対する爪部24は千鳥状に配されている。 該爪部24は、FFC3の導体部31を貫通して(突き破って)該導体部31と接触することで該導体部31と電気的に接続しており、貫通した複数の爪部24の先端が互いに内向きに折り曲げられてFFC3をかしめている。

    前述した構成の端子金具付きフラット回路体1は、以下に示す端子圧着装置4によって製造される。 端子付きフラット回路体1の製造装置としての端子圧着装置4は、図2に示すように、工場のフロア上などに設置されたベース41と、ベース41上に設置された圧着機42と、図示しない電線送り装置と、端子供給装置と、を備えている。 電線送り装置は、所望の長さに切断されたFFC3を圧着機42に搬送する。 端子送り装置は、前述したピアシング端子2を前記圧着機42に供給する。

    圧着機42は、搬送されてきたFFC3とピアシング端子2とをプレスして両者を接続するものであり、図2に示すように、ベース41から立設したアーム43に連結された本体部44と、ベース41上に本体部44と相対して設けられた製造型45と、該製造型45の後述する金型45a,45bを水平方向に移動自在に支持する後述のスライド手段としてのシリンダ60,60と、を備えている。

    本体部44は、アーム43と連結する固定板部440と、該固定板部440に取り付けられたシリンダ444と、該シリンダ444に昇降自在に支持されるアプリケータ441とを備えている。 シリンダ444は、シリンダ本体442と、該シリンダ本体442とアプリケータ441の後述の変位部445とを連結するロッド443とを含んで構成されるとともに、ロッド443がシリンダ本体442から伸縮することによってアプリケータ441の変位部445を昇降自在に支持する。

    アプリケータ441は、前述したロッド443と連結する変位部445を備えており、該変位部445がシリンダ444に昇降自在に支持されることによって、変位部445が製造型45に対し接離する。 なお、接離とは、近づいたり離れたりすることである。 この変位部445は、シリンダ444が伸長することにより製造型45に近づく方向(図2中矢印K1に示す)に下降するとともに、変位部445の製造型45と相対する表面が、製造型45上に載置されるFFC3とピアシング端子2とを押さえて、FFC3とピアシング端子2とを固定する。

    また、変位部445には、変位部445の製造型45と相対する表面から凹の逃げ部446が形成されている。 この逃げ部446は、FFC3の幅方向に沿って一極ずつ順番にピアシング端子2が取り付けられる際に、先にFFC3に取り付けられたピアシング端子2を収容する。

    アプリケータ441は、さらに、前述した変位部445に取り付けられたシリンダ46と、該シリンダ46に昇降自在に支持される押圧部材47とを備えている。 シリンダ46は、シリンダ本体48と、該シリンダ本体48と押圧部材47とを連結するロッド49とを含んで構成されるとともに、ロッド49がシリンダ本体48から伸縮することによって押圧部材47を昇降自在に支持する。

    前述したロッド49と連結された押圧部材47は、シリンダ48に昇降自在に支持されることによって、製造型45に対し接離する。 このような押圧部材47は、シリンダ48が伸長することにより製造型45に近づく方向(図2中矢印K2に示す)に下降するとともに、FFC3に重ねられたピアシング端子2の底壁23を押圧して、該ピアシング端子2の爪部24をFFC3の導体部31に貫通させる。

    製造型45は、図2ないし図8に示すように、変位部445に相対して設けられた一対の金型45a,45bを備えている。 一対の金型45a,45bは、変位部445の幅方向に沿って並べられている。 また、一対の金型45a,45bは、ベース41上に、押圧部材47の昇降方向(爪部24の導体部31への貫通方向)に対して直交(交差)する方向に沿って摺動可能に取り付けられている。

    一対の金型45a,45bは、変位部445に相対し、かつ、FFC3と当接する表面55(以下、当接面55という)が、平らに形成されているとともに、金型45a,45bの互いの当接面55が面一に形成されている。 そして、FFC3は、その幅方向が一対の金型45a,45bの並んだ方向に合わせられてこれらの当接面55に重ねられる。

    さらに、一対の金型45a,45bは、当接面55から凹に形成された凹部51と、一対の金型45a,45b同士が互いに相対する表面56(以下、表面56という)と当接面55との双方から凹に形成されたスリット50A,50B,50Cと、当接面55から凹に形成された逃げ部54とを備えている。

    なお、一対の金型45a,45bの表面のうち当接面55と反対側のベース41に重なる表面を、以下、底面58といい、表面56と反対側、即ち相手方の金型45a,45bと離れた側の表面を、以下、外表面57という。

    凹部51は、図4などに示すように、一対の金型45a,45bにそれぞれ一つずつ設けられており、該凹部51には、FFC3の導体部31を貫通した爪部24が進入する。 また、凹部51の、外表面57側の内面、即ち爪部24が曲げられる際に該爪部24と当接する側の内面には、当接面55に連なりかつ凹部51の外側(外表面57側)に向かって凸の第1の曲面52と、該第1の曲面52に連なりかつ凹部51の内側(表面56側)に向かって凸の第2の曲面53とが形成されている。

    これらの曲面53,52は、一対の金型45a,45b同士が、後述のスライド手段としてのシリンダ60,60によって互いに近づく方向にスライドする際に、凹部51内に進入した爪部24と当接するとともに、該爪部24をその曲がり形状に沿ってゆるやかに曲げる。 なお、金型45aに設けられた凹部51と、金型45bに設けられた凹部51とは、互いに線対称に形成されている。

    スリット50A及びスリット50Bは、図3に示すように、金型45aの表面56から、外表面57側に向かって延びているとともに、表面56から凹部51よりも奥側(外表面57側)に亘って形成されている。 また、スリット50A及びスリット50Bは、当接面55から底面58に連通しているとともに、当接面55と表面56と底面58との3面に開口している。 このスリット50Aとスリット50Bとは、当接面55に重ねられるFFC3の長手方向に沿って互いに間隔をあけて設けられている。 なお、このスリット50A,50Bと当接面55に重ねられるFFC3の長手方向に沿って並ぶ板状の部分を、以下、薄肉部分451,452,453という。

    スリット50Cは、図3に示すように、金型45bの表面56から、外表面57側に向かって延びているとともに、表面56から凹部51よりも奥側(外表面57側)に亘って形成されている。 また、スリット50Cは、当接面55から底面58に連通しているとともに、当接面55と表面56と底面58との3面に開口している。 なお、このスリット50Cに面し、かつ、スリット50Cと当接面55に重ねられるFFC3の長手方向に沿って並ぶ板状の部分を、以下、薄肉部分454,455という。

    前述したスリット50A,50B,50Cは、さらに、一対の金型45a,45bの当接面55に重ねられるFFC3の長手方向に沿って千鳥状に形成されており、金型45aの薄肉部分451,452,453のうち中央に形成された薄肉部分452と金型45bのスリット50Cとが相対して形成されているとともに、金型45bの薄肉部分454,455と金型45aのスリット50A,50Bとが相対して形成されている。

    このようなスリット50A,50B,50Cを備えた一対の金型45a,45bは、金型45aのスリット50A,50B内に相手方の金型45bの薄肉部分454,455が進入するとともに、金型45bのスリット50C内に相手方の金型45aの薄肉部分451,452,453のうち中央に形成された薄肉部分452が進入した状態で、ベース41上に摺動可能に取り付けられている。 そして、薄肉部分454,455,452がスリット50A,50B,50C内を移動することで、一対の金型45a,45bが、爪部24のFFC3の導体部31への貫通方向と交差する方向にスライドする。

    逃げ部54は、当接面55から凹に形成され、かつ外表面57に開口している。 また、逃げ部54は、前述した変位部445に形成された逃げ部446と相対して設けられている。 この逃げ部54は、前述した逃げ部446と同様に、FFC3の幅方向に沿って一極ずつ順番に端子金具が取り付けられる際に、先にFFC3に取り付けられたピアシング端子2を収容する。

    さらに、一対の金型45a,45bは、外表面57が、スライド手段としてのシリンダ60,60とそれぞれ連結している。 シリンダ60は、シリンダ本体61と、該シリンダ本体61と各金型45a,45bの外表面57とを連結するロッド62とを含んで構成されているとともに、ロッド62がシリンダ本体61から伸縮することによって各金型45a,45bを、水平方向、即ち爪部24のFFC3への貫通方向と交差する方向(図2中矢印L1及び矢印L2に示す)に沿って移動自在に支持する。

    前述したシリンダ60,60に移動自在に支持された一対の金型45a,45bは、シリンダ60,60の縮小時には、前述した薄肉部分451,452,453,454,455の凹部51よりも表面56側の部分451A,452A,453A,454A,455A(以下、押さえ部451A,452A,453A,454A,455Aという)同士が、相手方の金型45a,45bの凹部51よりも手前側(表面56側)に位置付けられるとともに、当接面55上に重ねられるFFC3の長手方向に沿って順に一列に並ぶ。 即ち、各金型45a,45bの凹部51と、相手方の金型45a,45bの凹部51との間に、当接面55を含んだ押さえ部451A,452A,453A,454A,455Aが位置付けられる。 一方、シリンダ60,60の伸長時には、押さえ部451A,452A,453A,454A,455Aが、相手方の金型45a,45bの凹部51よりも奥側(外表面57側)に位置付けられる。

    こうしてシリンダ60,60が伸縮することにより、一対の金型45a,45bが、爪部24のFFC3の導体部31への貫通方向と交差する方向にスライドする。 なお、前述したシリンダ60,60の縮小時、即ち、各金型45a,45bの凹部51と、相手方の金型45a,45bの凹部51との間に、押さえ部451A,452A,453A,454A,455Aが位置付けられた状態の時に、爪部24をFFC3に貫通させるので、押さえ部451A,452A,453A,454A,455Aの当接面55が、FFC3の変形を防止する。

    前述した構成の端子圧着装置4を用いて、端子金具付きフラット回路体1を製造する際には、まず、全てのシリンダ444,46,60を縮小させておく。 そして、図5に示すように、図示しない電線送り装置によって一対の金型45a,45bの当接面55上に搬送されたFFC3に、図示しない端子供給装置から供給されたピアシング端子2を、爪部24の先端がFFC3に向くようにして重ねる。

    次に、シリンダ444を伸長させることにより変位部445を一対の金型45a,45bに向かって下降させ、変位部445と一対の金型45a,45bとの間にピアシング端子2とFFC3とを挟んでこれらを固定する。

    次に、図6に示すように、シリンダ46を伸長させることにより押圧部材47を凹部51に向かって下降させるとともにピアシング端子2を押圧する。 押圧されたピアシング端子2は、複数の爪部24がFFC3の絶縁体32及び導体部31を貫通し(突き破り)、凹部51にそれぞれ進入する。 この際、爪部24が突き刺さることにより凹部51側に向かって押されるFFC3が、各金型45a,45bの凹部51と相手方の金型45a,45bの凹部51との間に位置付けられる押さえ部451A,452A,453A,454A,455Aの当接面55に保持されて、FFC3が凹部51側に撓むことが防止される。

    次に、図7及び図8に示すように、シリンダ60,60を伸長させることにより一対の金型45a,45bを、爪部24のFFC3への貫通方向と交差する方向で、かつ、一対の金型45a,45b同士が互いに近づく方向(図6中矢印L1及び矢印L2に示す)にそれぞれスライドさせる。 この際、凹部51内に進入した状態の爪部24には、その先端部から基端部に沿って、凹部51の内壁に形成された第2の曲面53と、該第2の曲面53に連なる第1の曲面52とが順に当接するとともに、爪部24が第2の曲面53と第1の曲面52の曲がり形状に沿ってゆるやかに曲げられる。

    こうしてFFC3の端部にピアシング端子2の爪部24が貫通するとともに貫通した爪部がFFC3を把持するように互いに内向きに曲げられて、FFC3とピアシング端子2とが電気的及び機械的に接続される。 さらに、ピアシング端子2が取り付けられたFFC3は、金型45bから金型45aに向かう方向、即ちFFC3の幅方向に沿ってずらされるとともに、先にFFC3に取り付けられたピアシング端子2が逃げ部446及び54に収容される。 そして、FFC3のピアシング端子2が取り付けられていない導体部31に、新たなピアシング端子2が取り付けられる。 こうして図1に示した端子金具付きフラット回路体1が製造される。 また、このようにして曲げられた爪部24の、第1の曲面52及び第2の曲面53と当接した箇所には、該曲面52,53による打痕が残る。

    なお、図7及び図8に示した一対の金型45a,45bは、図示例では片方ずつスライドしているが、両方が同時にスライドしても良い。

    このように、本実施形態の端子金具付きフラット回路体1の製造方法、及び端子圧着装置4によれば、爪部24をFFC3の導体部31に貫通させる際に、各金型45a,45bの凹部51と相手方の金型45a,45bの凹部51との間に位置付けられる押さえ部451A,452A,453A,454A,455Aの当接面55がFFC3を保持するので、該FFC3が撓んで変形することを防止できる。 よって、爪部24をFFC3の導体部31に確実に貫通させることができ、爪部24と導体部31との接続信頼性の向上が図れる。 また、このような製造方法によれば、爪部24をFFC3の導体部31に確実に貫通させることができるので、不良品を製造することがなくなり、歩留りの向上が図れる。

    また、一対の金型45a,45bを、爪部24のFFC3への貫通方向と交差する方向で、かつ、互いに近づく方向(図6中矢印L1及び矢印L2に示す)にそれぞれスライドさせることにより、凹部51内に進入した爪部24をそのままかしめることができるので、爪部24の貫通工程と曲げ工程とを連続して行うことができる。 よって、少ない作業工数によって、端子金具付きフラット回路体1を製造することができる。

    さらに、一対の金型45a,45bの凹部51の内面には、第1の曲面52及び第2の曲面53が形成されているので、爪部24を先端部から基端部に沿ってゆるやかに曲げることができ、そのために、爪部24の一部に荷重負荷が集中することなく曲げることができる。 よって、爪部24の先端が削れるなどの損傷が生じることを防止できる。 また、このような製造型45は、各金型45a,45b自体の摩耗を軽減でき、金型45a,45bの耐用寿命を延ばすことができる。 よって、金型45a,45bの交換に要するコストを低減することができる。

    そして、上述の製造方法及び端子圧着装置4によって製造された本実施形態の端子金具付きフラット回路体1は、爪部24がFFC3の導体部31を確実に貫通できるので接続信頼性が高く、しかも、爪部24が一部に荷重負荷が集中することなく曲げられるために耐久性が優れている。 そして、作業工数が少なく効率的な製造方法と、1種類のみの製造型45を備えた簡素な構成の端子圧着装置4によって製造されるために、低コストでこの端子金具付きフラット回路体1を提供することができる。

    なお、上述した実施形態では、端子金具付きフラット回路体1がフラット回路体としてFFC3を備えていたが、本発明の端子金具付きフラット回路体は、必ずしもFFCを備えていなくても良く、FFCの代わりにFPCなどを備えていても良い。

    なお、上述した端子圧着装置4は、FFC3の一箇所のみにピアシング端子2が取り付けられる端子金具付きフラット回路体1を製造する場合は、変位部445と製造型45に、逃げ部446及び逃げ部54を設けていなくても良い。

    なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。 即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

    本発明の一実施の形態にかかる端子金具付きフラット回路体を示す斜視図である。

    図1に示された端子金具付きフラット回路体を製造する端子圧着装置を示す側面図である。

    図2に示された端子圧着装置に備えられる製造型を示す斜視図である。

    図3に示された製造型の分解図である。

    図2に示された端子圧着装置に、フラット回路体と端子金具とが位置決めされた様子を示す断面図である。

    図5に示された状態のフラット回路体に端子金具が貫通する様子を示す断面図である。

    図5に示されたフラット回路体を貫通した端子金具が曲げられる様子を示す断面図である。

    図5に示されたフラット回路体を貫通した端子金具が曲げられる様子を示す断面図である。

    従来の端子金具付きフラット回路体の製造方法を説明するための断面図である。

    従来の端子金具付きフラット回路体の製造方法を説明するための断面図である。

    符号の説明

    1 端子金具付きフラット回路体 2 ピアシング端子(端子金具)
    3 FFC(フラット回路体)
    24 爪部 31 導体部 45 製造型 45a,45b 金型 451A,452A,453A,454A,455A 押さえ部 47 押圧部材 51 凹部 52 第1の曲面 53 第2の曲面 55 当接面(表面)
    60 シリンダ(スライド手段)

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