導電性微粒子、微粒子のめっき方法及び基板構成体

申请号 JP2002518473 申请日 2001-04-27 公开(公告)号 JPWO2002013205A1 公开(公告)日 2004-01-15
申请人 積水化学工業株式会社; 发明人 黒田 広志; 沖永 信幸;
摘要 本発明の目的は、 基板 等の回路にかかる 力 を緩和する能力を有する導電性微粒子、及び、基板間の距離を一定に維持する方法を提供することである。本発明は、樹脂からなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子であって、前記樹脂の線膨張率が3×10−5〜7×10−5(1/K)である導電性微粒子である。
权利要求
  • 樹脂からなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子であって、
    前記樹脂の線膨張率が3×10 −5 〜7×10 −5 (1/K)であることを特徴とする導電性微粒子。
  • 樹脂からなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子であって、
    前記樹脂の熱分解温度が300℃以上であり、かつ、
    前記金属層を構成する金属のうち少なくとも1つが融点150〜300℃の合金及び/又は金属であることを特徴とする導電性微粒子。
  • 樹脂からなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子であって、
    前記金属層の全ての層の熱膨張率がそれぞれ1×10 −5 〜3×10 −5 (1/K)であり、かつ、
    各金属層と前記基材微粒子との熱膨張率の比(基材微粒子の熱膨張率/金属層の熱膨張率)がそれぞれ0.1〜10であることを特徴とする導電性微粒子。
  • 金属層は、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム、及び、珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属からなることを特徴とする請求の範囲第1、2又は3項記載の導電性微粒子。
  • 外径が200〜1000μmであり、かつ、金属層の厚みが基材微粒子の半径の0.5〜30%であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3又は4項記載の導電性微粒子。
  • 外径が200〜1000μmであり、かつ、金属層の厚みが基材微粒子の半径に対して、下記式(1)で表される関係を有することを特徴とする請求の範囲第1、2、3又は4項記載の導電性微粒子。
    Y=(−25/10万・X+c)×100 (1)
    式中、Yは金属層の厚みの基材微粒子の半径に対する比率(%)を表し、Xは導電性微粒子の外径(μm)を表し、cは0.10〜0.35の定数を表す。 但し、Y>0である。
  • 外径が50〜200μmであり、かつ、金属層の厚みが基材微粒子の半径の1〜100%であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3又は4項記載の導電性微粒子。
  • 外径が50〜200μmであり、かつ、金属層の厚みが基材微粒子の半径の4〜40%であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3又は4項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子の中に気泡がある粒子が全体数の1%以下であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7又は8項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子の外径が50〜1000μmであり、かつ、基材微粒子の半径の1%以上の径をもつ気泡がある粒子が全体数の1%以下であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3又は4項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子の中に含有される沸点が300℃以下の物質の総計が粒子全体重量の1重量%以下であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子の中に含有される水分の総計が粒子全体重量の1重量%以下であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11項記載の導電性微粒子。
  • 真球度が1.5%以下であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12項記載の導電性微粒子。
  • 抵抗値が100mΩ以下である請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子の−60〜200℃の温度範囲におけるE'の最大値と最小値との比が1〜2であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子のK値が1000〜1万(MPa)であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子の外径が700〜800μmであり、金属層が2層〜4層からなり、かつ、その最外層がハンダ合金及び/又は錫であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、9、10、11、12、13、14、15又は16項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子の外径が700〜800μmであり、金属層が4層からなり、最内層が0.1〜0.5μmのニッケル層、その外層が2〜12μmの銅層、その外層が2〜30μmの鉛が82〜98%、錫が2〜18%のハンダ合金層、最外層が2〜30μmの鉛が25〜50%、錫が50〜75%のハンダ合金層であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、9、10、11、12、13、14、15、16又は17項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子の外径が250〜400μmであり、かつ、金属層が2層〜4層からなり、かつ、その最外層がハンダ合金及び/又は錫であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、9、10、11、12、13、14、15又は16項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子の外径が50〜150μmであり、かつ、金属層が2層〜4層からなり、かつ、その最外層がハンダ合金及び/又は錫であることを特徴とする請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15又は16項記載の導電性微粒子。
  • 2つ以上の基板間が請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20項記載の導電性微粒子により接続されてなる基板構成体であって、
    基材微粒子の直径のCV値が1.5%以下であることを特徴とする基板構成体。
  • 2つ以上の基板間が請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20項記載の導電性微粒子により接続されてなる基板構成体であって、
    基材微粒子の粒径が中心値の±5%であることを特徴とする基板構成体。
  • 2つ以上の基板間が請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20項記載の導電性微粒子により接続されてなる基板構成体であって、
    前記基板間の距離が基材微粒子の粒径の95〜120%であることを特徴とする基板構成体。
  • 2つ以上の基板間が請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20項記載の導電性微粒子により接続されてなる基板構成体であって、
    2つ以上の基板を構成する材料及び/又は組成が異なることを特徴とする基板構成体。
  • 基板同士の線膨張係数の差が10ppm以上であることを特徴とする請求の範囲第24項記載の基板構成体。
  • 基材微粒子の表面を少なくとも2種以上の金属合金層で覆う微粒子のめっき方法であって、
    前記金属合金層は、少なくとも一種の金属が電気めっきにより析出されたものであり、少なくとも他の一種の金属がめっき浴中に分散状態にある金属を取り込ませることにより形成されたものであることを特徴とする微粒子のめっき方法。
  • 金属合金層の電気めっきにより析出させた金属の少なくとも一種が錫であり、めっき浴中に分散状態にして取り込ませた金属の少なくとも一種が銀であることを特徴とする請求の範囲第26項記載の微粒子のめっき方法。
  • 金属合金層は、少なくとも2価の錫化合物、1価の銀化合物及び共析安定助剤を基本組成として含有することを特徴とする合金電気めっき浴にてめっきしたものであることを特徴とする請求の範囲第27項記載の微粒子のめっき方法。
  • 外周部に陰極を有し、本体内部にめっき液とめっき基材微粒子を保持し、回転しながら通電、撹拌を繰り返す回転型めっき装置を用いてめっきすることを特徴とする請求の範囲第28項記載の微粒子のめっき方法。
  • 請求の範囲第26、27、28又は29項記載の微粒子のめっき方法にてめっきしたことを特徴とする導電性微粒子。
  • 請求の範囲第30項記載の導電性微粒子により接続されてなることを特徴とする導電接続構造体。
  • 基材微粒子の表面が、1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子であって、
    前記金属層のうち、少なくとも1つの層が、2つ以上の金属層を熱拡散させることにより得られる合金層であることを特徴とする導電性微粒子。
  • 合金層は、錫、銀、銅、亜鉛、ビスマス、インジウム、アルミニウム、コバルト、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ゲルマニウム、カドミウム、及び、珪素からなる群より選ばれる金属からなる少なくとも2種の金属層を、熱拡散させることにより得られるものであることを特徴とする請求の範囲第32項記載の導電性微粒子。
  • 基材微粒子が樹脂からなることを特徴とする請求の範囲第33項記載の導電性微粒子。
  • 請求の範囲第34記載の導電性微粒子により接続されてなることを特徴とする導電接統構造体。
  • 微粒子のめっき方法であって、
    外周部に陰極を有し、めっき液を通過させて排出するフィルター部を有する回転可能なドームと、該ドームの中に該陰極と接触しないように設置された陽極とを有し、ドームの回転による遠心力によって微粒子を陰極に接触させながら通電と撹拌とを繰り返す回転型めっき装置を用いるものであり、
    めっきする基材微粒子と同等の硬さを有しており、かつその粒径がめっきする基材微粒子の1.5〜30倍であるダミー粒子を同時に加えてめっきを行うことを特徴とする微粒子のめっき方法。
  • めっきする基材微粒子が樹脂であり、その粒径が1〜500μmであることを特徴とする請求の範囲第36項記載の微粒子のめっき方法。
  • ダミー粒子が樹脂からなることを特徴とする請求の範囲第37項記載の微粒子のめっき方法。
  • 請求の範囲第36、37又は38項記載の微粒子のめっき方法によりめっきしたことを特徴とする導電性微粒子。
  • 請求の範囲第39項記載の導電性微粒子により接続されてなることを特徴とする導電接続構造体。
  • 说明书全文

    技術分野本発明は、電気回路の2つ以上の電極を接続するのに使用され、回路中にかかるを緩和することにより、接続信頼性が向上した導電性微粒子、及び、基板構成体に関する。
    背景技術従来、電子回路基板において、ICやLSIを接続するためには、それぞれのピンをプリント基板上にハンダ付けする方法が用いられていたが、この方法は生産効率が悪く、また、高密度化には適さないものであった。
    接続信頼性を向上させるためには、ハンダを球状にしたいわゆるハンダボールで基板間を接続するBGA(ボールグリッドアレイ)等の技術が開発された。 この技術によれば、基板とチップ、及び、基板上に実装されたハンダボールを高温で溶融しながら接続することにより、高生産性、高接続信頼性を両立させて、電子回路を製造することができた。
    しかしながら、最近基板の多層化が進み、基板自体の外環境変化による歪みや伸縮が発生し、結果としてこれらの力が基板間の接続部に掛かることにより、断線が発生することが問題となっている。 また、多層化によって、基板間の距離を維持することが困難になり、これを維持するために別途スペーサ等を置かなければならず手間や費用がかかることが問題となっている。
    これらを解決する手段として、基板等の回路に掛かる力の緩和に対しては、基板接続部に樹脂等を塗布することにより補強することが行われており、これは接続信頼性の向上には一定の効果を示したが、手間がかかり、また塗布工程が増えることによる費用が増大するという問題がある。 また、基板間の距離の維持に対しては、銅の周りにハンダをコーティングしたボールを用いることにより、ハンダのように溶融しない銅が支えとなり、基板間の距離を維持することが可能となる。 しかし、銅は高価であり、また、重量もあることから、安価で、かつ、軽量な材料が求められている。
    発明の要約本発明は、上記現状に鑑み、基板等の回路にかかる力を緩和する能力を有する導電性微粒子、及び、基板間の距離を一定に維持する方法を提供することを目的とする。
    第1の本発明は、樹脂からなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子であって、上記樹脂の線膨張率が3×10 −5 〜7×10 −5 (1/K)である導電性微粒子である。
    第2の本発明は、樹脂からなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子であって、上記樹脂の熱分解温度が300℃以上であり、かつ、上記金属層を構成する金属のうち少なくとも1つが融点150〜300℃の合金及び/又は金属である導電性微粒子である。
    第3の本発明は、樹脂からなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子であって、上記金属層の全ての層の熱膨張率がそれぞれ1×10 −5 〜3×10 −5 (1/K)であり、かつ、各金属層と上記基材微粒子との熱膨張率の比(基材微粒子の熱膨張率/金属層の熱膨張率)がそれぞれ0.1〜10である導電性微粒子である。
    第4の本発明は、基材微粒子の表面を少なくとも2種以上の金属合金層で覆う微粒子のめっき方法であって、上記金属合金層は、少なくとも一種の金属が電気めっきにより析出されたものであり、少なくとも他の一種の金属がめっき浴中に分散状態にある金属を取り込ませることにより形成されたものである微粒子のめっき方法である。
    第5の本発明は、基材微粒子の表面が、1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子であって、上記金属層のうち、少なくとも1つの層が、2つ以上の金属層を熱拡散させることにより得られる合金層である導電性微粒子である。
    第6の本発明は、微粒子のめっき方法であって、外周部に陰極を有し、めっき液を通過させて排出するフィルター部を有する回転可能なドームと、該ドームの中に該陰極と接触しないように設置された陽極とを有し、ドームの回転による遠心力によって微粒子を陰極に接触させながら通電と撹拌とを繰り返す回転型めっき装置を用いるものであり、めっきする基材微粒子と同等の硬さを有しており、かつその粒径がめっきする基材微粒子の1.5〜30倍であるダミー粒子を同時に加えてめっきを行う微粒子のめっき方法である。
    発明の詳細な開示以下に本発明を詳述する。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明は、樹脂からなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子である。
    第1の本発明で用いられる樹脂は線膨張係数が3×10 −5 〜7×10 −5 (1/K)であるものである。 なお、上記線膨張率とは、圧縮荷重法により60〜280℃について測定するものである。 線膨張係数が7×10 −5未満であると、一般に樹脂が固くなるために、応力緩和効果が小さくなり、3×10 −5を超えると、樹脂の変形が大きいため、回路の歪みが無視できない。 第1の本発明の導電性微粒子は、基材微粒子に用いる樹脂の線膨張率が上記の範囲内であるので、温度変化の影響を受けずに、基板間の距離を一定に維持することができる。
    第2の本発明で用いられる樹脂は熱分解温度が300℃以上であるものである。 なお、上記熱分解温度とは、TGA(熱重量分析)を用いて測定されるものであり、対象物の減量の始まる温度である。 熱分解温度が300℃未満であると、導通により基板等の温度が上昇した場合に、導電性微粒子が破損し、導通を確保することができなくなる。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明で用いられる樹脂としては、上記の各条件を満たすものであれば特に限定されず、例えば、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の架橋型又は非架橋型合成樹脂;有機−無機ハイブリッド重合体等が挙げられる。 これらは単独で用いられても良く、2種以上が共重合体等として併用されても良い。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明における金属層としては特に限定されず、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム、及び、珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の金属からなるものが挙げられる。 上記金属層は一層からなるものであっても、多層からなるものであってもよく、これらの金属が単独で用いられても良く、2種以上が併用されても良い。 上記の金属が2種以上併用される場合は、複数の層状構造を形成するように用いられても良く、合金として用いられても良い。
    第2の本発明は、金属層を構成する金属のうち少なくとも1つが融点150〜300℃の合金及び/又は金属であるものである。 金属層を構成する金属のうち少なくとも1つが融点150〜300℃の合金及び/又は金属であると、合金及び/又は金属が溶融することにより、温度の上昇により生じた基板の歪みや収縮を吸収し、基板間にかかる力を緩和することができる。 融点150〜300℃の合金及び/又は金属としては特に限定されないが、上記で列挙した金属及び合金のうちでは、ハンダ合金や錫等が該当する。
    第3の本発明は、金属層の全ての層の熱膨張率がそれぞれ1×10 −5 〜3×10 −5 (1/K)であり、かつ、各金属層と基材微粒子との熱膨張率の比(基材微粒子の熱膨張率/金属層の熱膨張率)がそれぞれ0.1〜10であるものである。 第3の本発明の導電性微粒子は、上記の条件を満たすものであるので、温度変化によっても、基材微粒子の膨張・収縮により、金属層が破壊されず、基材微粒子と金属層とが剥離することがなく、接続安定性を担保することができる。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子は、外径が200〜1000μmである場合は、金属層の厚みが基材微粒子の半径の0.5〜30%であることが好ましい。 0.5%未満であると、導電性微粒子の運搬時の耐久性や初期の接続信頼性が低下することがあり、30%を超えると、応力緩和効果が低下することがある。 金属層の厚みが基材微粒子の半径に対して上記の範囲内にあることで、導電性微粒子の応力緩和効果、及び、粒子自体の耐久性が最も強くなる。
    更に、金属層の厚みが基材微粒子の半径に対して、下記式(1)で表される関係を有することが好ましい。
    Y=(−25/10万・X+c)×100 (1)
    式中、Yは金属層の厚みの基材微粒子の半径に対する比率(%)を表し、Xは導電性微粒子の外径(μm)を表し、cは0.10〜0.35の定数を表す。 但し、Y>0である。
    上記式(1)を満たすと、導電性微粒子の応力緩和効果、及び、粒子自体の耐久性がより強くなる。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子は、外径が50〜200μmである場合は、金属層の厚みが基材微粒子の半径の1〜100%であることが好ましい。 1%未満であると、粒子の運搬時の耐久性や初期の接続信頼性が低下することがあり、100%を超えると、応力緩和効果が低下することがある。 金属層の厚みが基材微粒子の半径に対して上記の範囲内にあることで、導電性微粒子の応力緩和効果、及び、粒子自体の耐久性が最も強くなる。 より好ましくは、4〜40%である。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子は、基材微粒子の中に気泡がある粒子が全体数の1%以下であることが好ましい。 基材微粒子の中に気泡がある粒子は、表面が凹凸を持っているため、その部分での金属被膜の剥がれが生じやすく、基板実装時に断線等の原因となる。 また、気泡がリフロー等の加熱時に膨張し、ハンダ等にマイクロクラックが発生する原因となる。 気泡は断線やマイクロクラックの原因となるので、気泡がある粒子の数は少ないほど好ましいが、1%を超えると、無視し得ないほどの不良率となり、好ましくない。 より好ましくは、0.5%以下である。
    更に、第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子の基材微粒子の外径が50〜1000μmである場合、基材微粒子の半径の1%以上の径をもつ気泡がある粒子が全体数の1%以下であることが好ましい。
    気泡と同様に、基材微粒子の中に等の沸点が300℃以下である物質が含まれている場合も、リフロー等の加熱時に膨張し、ハンダ等にマイクロクラックが発生する原因となる。 このため、第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子は、基材微粒子の中に含有される水等の沸点が300℃以下の物質の総計が粒子全体重量の1重量%以下であることが好ましい。 1重量%を超えると、無視し得ないほどの不良率となり、好ましくない。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子は、真球度が1.5%以下であることが好ましい。 なお、上記真球度とは、下記式(2)で表されるパラメータである。
    真球度(%)=(球の最大径−球の最小径)/(球の最大径+球の最小径)×2×100 (2)
    真球度が1.5%以下であれば、導電性微粒子のハンドリングがよく、輸送中の破損や実装工程中の粒子の破損も少ない。 一方、真球度が1.5%を超えると、輸送中の破損が多く、破片が工程中に散乱する危険がある。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子は、抵抗値が100mΩ以下であることが好ましい。 100mΩ以下であれば、回路中に熱を発生することもなく、低消費電力のモジュールを製することができる。 100mΩを超えると、導電惟微粒子を用いたモジュールの消費電力が飛躍的に上昇し、また、それによる発熱も無視できず、好ましくない。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子は、基材微粒子の−60〜200℃の温度範囲におけるE'の最大値と最小値との比が1〜2であることが好ましい。 上記の温度範囲で最大値と最小値の比が1〜2であれば、粘弾性の変化が少なく、実装に用いても、製品の熱による劣化等は少ない。 しかし、所定の比を超えるようであれば、粘弾性が低下したところで、製品の破損や劣化等が起こることがある。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子は、基材微粒子のK値が1000〜1万(MPa)であることが好ましい。 なお、上記K値(MPa)は10%変形時における圧縮硬さを意味するものであり、(3/√2)・F・S −3/2・R −1/2で表され、Fは20℃、10%圧縮変形における荷重値(MPa×mm )、Sは圧縮変位(mm)、Rは半径(mm)で表される値であり、導電性微粒子を、特表平6−503180号公報に準拠して微小圧縮試験器(島津製作所社製、PCT−200)を用いてダイヤモンド製の直径50μmの円柱の平滑端面で、圧縮硬度0.27g/秒、最大試験荷重10gで圧縮して算出される値である。 K値が小さい程、変形が容易である。 K値が1000MPa未満であると、柔軟すぎるため製造時の合着等の問題を引き起こすことがあり、また、基板間のギャップが維持されず、基板間の接合部分以外での衝突が発生するに実用的でなく、1万MPaを超えると、硬過ぎるために基板間の接合に用いると、接合部分に応力が掛かりやすい。 より好ましくは、1500〜6500(MPa)である。
    第1の本発明、第2の本発明及び第3の本発明の導電性微粒子は、金属層が2層〜4層からなり、かつ、その最外層がハンダ合金及び/又はスズであることが好ましい。 基材微粒子の外径としては、用途に従い適宜選択することができ、例えば、700〜800μm、250〜400μm、50〜150μmの外径を有する基材微粒子を用いることができる。
    基材微粒子の外径が700〜800μmであり、金属層が4層からなり、最内層が0.1〜0.5μmのニッケル層、その外層が2〜12μmの銅層、その外層が2〜30μmの鉛が82〜98%、錫が2〜18%のハンダ合金層、最外層が2〜30μmの鉛が25〜50%、錫が50〜75%のハンダ合金層である導電性微粒子を用いると、よりいっそう温度の上昇により生じた基板の歪みや収縮を吸収し、基板間にかかる力を緩和することができる。
    2つ以上の基板間が第1の本発明、第2の本発明又は第3の本発明の導電性微粒子により接続されてなる基板構成体もまた、本発明の1つである。
    上記基板構成体で用いられる導電性微粒子は、基材微粒子の粒径のCV値が1.5%以下であることが好ましい。 なお、上記CV値とは下記式(3)で表されるものである。
    CV値=(σ/Dn)×100 (3)
    式中、σは粒径の標準偏差を表し、Dnは数平均粒径を表す。 上記標準偏差及び数平均粒径は、任意の導電性微粒子100個を電子顕微鏡で観察・測定することにより得られる値である。 CV値が1.5%を超えると、粒径のばらつきが大きくなるので、導電性微粒子を介して電極間を接合する際に、接合に関与しない導電性微粒子が多くなり、電極間でリーク現象が起こることがある。
    上記基板構成体で用いられる導電性微粒子は、基材微粒子の粒径が中心値の±5%であることが好ましい。 ±5%の範囲外であると、同様に、粒径のばらつきが大きくなるので、導電性微粒子を介して電極間を接合する際に、接合に関与しない導電性微粒子が多くなり、電極間でリーク現象が起こることがある。
    上記基板構成体において、基板間の距離は本発明の導電性微粒子の基材微粒子の粒径の95〜120%であることが好ましい。 95%未満であると、基板に傷が付くことがあり、120%を超えると、接続安定性が低下することがある。
    上記基板構成体において、2つ以上の基板を構成する材料及び/又は組成は同じであってもよいが、異なっていてもよい。 基板構成体を構成する複数の基板がそれぞれ異なるものであっても、本発明の導電性微粒子を用いて接続することにより、基板自体の外環境変化による歪みや伸縮により発生した基板等の回路に掛かる力を緩和することができる。
    上記基板構成体において、基板同士の線膨張係数の差が10ppm以上であってもよい。 10ppm以上であっても、本発明の導電性微粒子により接続することで、基板自体の外環境変化による歪みや伸縮により発生した基板等の回路に掛かる力を緩和することができる。
    第4の本発明は、基材微粒子の表面を少なくとも2種以上の金属合金層で覆う微粒子のめっき方法である。
    第4の本発明における金属合金層は、少なくとも一種の金属が電気めっきにより析出されたものであり、少なくとも他の一種の金属がめっき浴中に分散状態にある金属を取り込ませることにより形成されたものであることを特徴とする。
    第4の本発明により得られる導電性微粒子は、樹脂及び金属ボールからなる基材微粒子の表面が2種以上の金属合金層に覆われてなるものである。 上記樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリスチレン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル重合体、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。 これらは単独で用いられても良く、2種以上が併用されても良い。 上記基材微粒子の形状は球状であれば特に限定されず、例えば中空状のものであっても良い。 また金属ボールとしては、例えば、銀、銅、ニッケル、珪素、金、チタン等の高融点の金属が挙げられる。
    これら基材微粒子の平均粒径は特に限定されないが、BGAやCSPといった実装材料の使用用途を考えると、1〜1000μmのものが有用であり好ましい。
    本発明の導電性微粒子は、上記基材微粒子を2種以上の金属合金層で被覆したものである。 被覆する金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム、珪素等が挙げられる。
    これら金属は1種でも良く、2種以上からなる合金組成としてめっき層を形成しても良い。 例えば、ポリスチレン樹脂からなる基材微粒子に、ニッケル層をめっきし、更にその上に錫−銀の合金層を設けるといった構成等が挙げられる。
    これら金属層のうち、少なくとも1層は、複合めっき法にてめっきされた合金層とすることが好ましい。 複合めっき層においては、近年の鉛フリーの要求に応えるべく、錫を中心とした錫−銀、錫−銅、錫−銀−銅と言っためっき組成が挙げられる。 特に実用上の実績や、めっき浴の状況から錫−銀とするのが好ましい。
    上記金属層の厚みは特に限定されないが、導電接合や基盤接合という用途を考えた場合には、0.01〜500μmであることが好ましい。 0.01μm未満では好ましい導電性が得られにくく、500μmを超えると、粒子同士の合着が起こったり、基板間の距離維持や基板等の回路にかかる力を緩和する機能が低下することがある。
    第4の本発明においては、例えば2価の錫化合物、1価の銀化合物及び共析安定助剤を基本組成として含有するめっき浴を用いることで、合金組成の錫をイオンとして電気めっきし、銀をめっき浴中に分散した金属銀として、めっき被膜中に析出することが可能である。
    めっき浴中では分解反応である次式の反応により、自然に金属銀粒子が生成する。
    Sn 2+ + 2Ag → Sn 4+ + 2Ag↓
    この際の銀粒子はめっき浴中において、粒径約5nm程度の大きさで生成され、凝集、沈降することなく、安定に存在することが確認されている。
    即ち、本発明のめっき法では、錫イオンと銀イオンをカソード上で同時に還元して合金化するという従来の錫−銀合金皮膜めっき法とは本質的に異なるため、錫と銀との析出電位は大きく離れていることに起因する従来の問題をすべて解決することができる。 従って、低電流密度で貴な成分である銀が優先的に析出してめっき皮膜の合金組成が不均一になるという欠点は発生しない。
    また同様の原理において、析出電位の離れている錫−銅といった合金組成でも、複合めっき法によれば、低電流密度において被膜組成の調整が可能である。
    第4の本発明に用いられる2価の錫化合物としては、公知の非シアン化物以外のいずれも使用でき、例えば、硫酸錫、塩化錫、臭化錫、酸化錫、フッ化錫、珪フッ化錫、スルファミン酸錫、蓚酸錫、酒石酸錫、グルコン酸錫、ピロリン酸錫、メタンスルホン酸錫、アルカノールスルホン酸錫等の有機酸塩、無機酸塩を使用できる。
    錫化合物の使用量は、錫分として、5〜100g/Lが適当であり、好適には、10〜20g/Lである。 そして、上記の錫化合物は、2種以上を併用してもよい。
    第4の本発明で用いられる共析安定助剤としては、以下のようなものが挙げられる。
    (a)アルキル基の炭素数が0〜4の脂肪族ジカルボン酸蓚酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸。
    (b)脂肪族オキシカルボン酸グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、グルコヘプトン酸。
    (c)縮合リン酸:ピロリン酸及びトリポリリン酸。
    (d)アミンカルボン酸:エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、イミノジ酢酸、ニトリロトリ酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸。
    これらの共析安定助剤の使用量は、使用する添加化合物の種類によって適宜選択できるが、2価の錫化合物を水溶液中に安定に保持するために、めっき浴中の錫分1モルに対して1モル以上を用いることが好ましい。 より好適には、2〜5モルである。 また、以上の化合物は、2種以上を併用してもよい。
    第4の本発明のめっき浴中に使用する1価の銀化合物としては、公知の非シアン化物がいずれも使用でき、例えば、酸化銀、硝酸銀、硫酸銀、塩化銀、スルファミン酸銀、クエン酸銀、乳酸銀、ピロリン酸銀、メタンスルホン酸銀、アルカノールスルホン酸銀等を使用できる。
    それらの銀化合物の使用量は、2〜50g/Lが好適であり、より好適には、2〜10g/Lであり、錫化合物の使用量に対してモル数で錫分の1/2以下が好適である。 そして、銀化合物としては、以上の化合物を2種以上併用してもよい。
    第4の本発明のめっき浴には、めっき被膜の銀含有量を制御するために、酸性のめっき浴で、銀の共析量を増大させる作用を有するアミン系化合物又はその塩を添加しても良い。 アミン系化合物としては、公知のいずれも使用できる。 例えば、(モノ、ジ、トリ)メチルアミン、(モノ、ジ、トリ)エチルアミン、(モノ、ジ、トリ)ブチルアミン、エチレンジアミン、トリエチルテトラアミン、(モノ、ジ、トリ)エタノールアミン、イミダゾール、オキシン、ビピリジル、フェナンスロリン、コハク酸イミド等が挙げられる。 その添加量は、使用した化合物の種類により異なるが、1〜100g/Lが好適であり、また、2〜50g/Lが、より好適である。 これらの化合物は、2種以上を併用してもよい。
    更に、第4の本発明のめっき浴から電解で得た錫−銀合金の皮膜の表面に、光沢を与えるための表面調整剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルを用いても良い。
    ポリエチレングリコールとしては、いずれの分子量のものも使用できる。 例えば、平均分子量200のものから、平均分子量400万のものまで使用できる。 そして、その使用量は、0.1〜50g/Lが適当であり、より好適には、0.2〜5g/Lである。 またポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種を用いることができる。 これらの表面調整剤も、めっき浴に、0.2〜10g/Lの範囲で用いる。
    第4の本発明のめっき方法としては、特に限定されないが、500μm以下の粒子に関しては、外周部に陰極を有し、本体内部にめっき液とめっき基材微粒子とを保持し、回転しながら通電、撹拌を繰り返す回転型めっき装置(以後、回転型めっき装置と述べる)により、めっきすることが均一性、凝集の観点から好ましい。
    この回転型めっき装置の一例の概略図を図1に示す。 該めっき装置Aは垂直な駆動軸3の上端部に固定された円盤状のプラスチックの底板11と、この底板11の外周上面に、処理液のみを通すフィルター部として多孔質リング13を配し、この多孔質リング13上面に陰極として通電用の接触リング12を配し、上部中央に開口8を有する円錐台形状のプラスチックの中空カバー1の外周部で多孔質リング13と接触リング12とを底板11との間で狭持してなる処理室4を形成し、上記開口8より処理液等を上記処理室4に供給する供給管6と、多孔体窓から飛散した処理液を受けるプラスチックの容器5と、上記容器5にたまった処理液を排出する排出管7と、上記開口8から挿入されてめっき液に接触する陽極2aとを有する。
    駆動軸3を回転させながら処理室4内に、めっき液と導電性下地層が形成された微粒子をめっき液に浸した状態で存在させ、接触リング12(陰極)と陽極2aの両電極間に通電する。 該微粒子は遠心力の作用で接触リング12に押しつけられ、陽極2aに面した該微粒子にめっき層ができる。 駆動軸3が停止すると、該微粒子は重力の作用とめっき液の慣性による流れに引きずられて、底板中央部の平坦面に流れ落ち、混ざり合いながら、別の姿勢で遠心力の作用により、接触リング12に押しつけられるので、陽極2aに面した別の該微粒子にめっき層ができる。 このように駆動軸3の回転と停止とを繰り返すことにより、処理室4に存在する全ての該微粒子に対して均一にめっきが行われる。
    第4の本発明の微粒子のめっき方法によりめっきしてなる導電性微粒子もまた本発明の1つである。 上記導電性微粒子を電極間を接続するときに用いると回路中にかかる力を緩和することができ導電接続構造体として良好なものとなる。 このような導電接続構造体もまた、本発明の1つである。
    第5の本発明は、基材微粒子の表面が、1層以上の金属層に覆われてなる導電性微粒子である。 第5の本発明は、金属層のうち、少なくとも1つの層が、2つ以上の金属層を熱拡散させることにより得られる合金層であることを特徴とする。
    上記基材微粒子としては特に限定されず、例えば、樹脂、金属等からなるものが挙げられる。
    上記樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリスチレン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル重合体、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。 これらは単独で用いられても良く、2種類以上が併用されても良い。 上記金属としては、例えば、銀、銅、ニッケル、珪素、金、チタン等の高融点の金属が挙げられる。
    上記基材微粒子としては、樹脂からなるものが好適に用いられる。
    上記基材微粒子の形状としては球状であれば特に限定されず、例えば、中空状のものであっても良い。
    上記基材微粒子は、平均粒径が1〜1000μmであることが好ましい。 1μm未満であると、得られる導電性微粒子の粒径が小さすぎて、電極間を接続する際に、良好な接続が得られにくく、1000μmを超えると、近年の狭ピッチ接続の要求に適しにくい。
    上記金属層としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム、珪素等からなるものが挙げられる。
    上記金属層の厚みとしては特に限定されないが、導電接合や基盤接合という用途を考えた場合には、0.01〜500μmであることが好ましい。 0.01μm未満であると、好ましい導電性が得られにくく、500μmを超えると、導電性微粒子同士の合着が起こったり、基板間の距離維持や基板等の回路にかかる力を緩和する機能が低下することがある。
    上記基材微粒子の表面に金属層を形成する方法としては特に限定されず、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、金属微粉を単独又はバインダーに混ぜ合わせて得られるペーストを微粒子にコーティングする方法、真空蒸着、イオンプレーティング、イオンスパッタリング等の物理的蒸着方法が挙げられる。
    第5の本発明の導電性微粒子は、上記金属層のうち、少なくとも1つの層が、2つ以上の金属層を熱拡散させることにより得られる合金層であることを特徴とする。
    上記合金層は、錫、銀、銅、亜鉛、ビスマス、インジウム、アルミニウム、コバルト、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ゲルマニウム、カドミウム、及び、珪素からなる群より選ばれる少なくとも2種の金属層を、熱拡散させることにより得られるものである。 なかでも、錫をベースとして、銀、銅、亜鉛、ビスマス、インジウムから選ばれる金属を熱拡散して得られる合金層が好ましい。
    少なくとも2種の金属層を熱拡散する方法としては特に限定されず、例えば、恒温槽内にて、多層構造を有する微粒子を、一定時間保持することによって行うことにより所望の金属組成からなる合金層を有する導電性微粒子を得ることができる。 熱処理時の恒温槽内は、熱による酸化劣化を抑制するために、窒素やアルゴン等の不活性雰囲気とするか、又は、真空状態として、熱拡散を行うのが好ましい。
    熱処理温度は特に限定されず、拡散させる金属により適宜選択すればよいが、融点が低い方の金属の融点より20〜100℃程度低い温度で行うのが好ましい。 例えば、錫と銀との多層構造を拡散する際には、錫の融点である232℃よりも20〜100℃低い132〜212℃程度で熱拡散を行うのが好ましい。
    上記合金層は、2つ以上の金属層を熱拡散させることにより得られるので、合金層の金属組成の制御が容易に行え、所望の金属組成を有する合金層を形成することができる。
    上記合金層の位置としては特に限定されないが、最外層であることが好ましい。 最外層とすることによりハンダ層として利用することができる。
    第5の本発明の導電性微粒子は、ICやLSI等を基板上に接続するBGAのハンダボールや異方性導電シート、異方性導電接着剤として用いられ、基板又は部品の接合に用いられる。
    上記基板又は部品の接合方法としては、導電性微粒子を用いて接合する方法であれば特に限定されず、例えば、以下のような方法等が挙げられる。
    (1)表面に電極が形成された基板又は部品の上に、異方性導電シートを載せた後、もう一方の電極面を有する基板又は部品を置き、加熱、加圧して接合する方法。
    (2)異方性導電シートを用いる代わりに、スクリーン印刷やディスペンサー等の手段で異方性導電接着剤を供給し接合する方法。
    (3)導電性微粒子を介して張り合わせた二つの電極部の間隙に液状のバインダーを供給した後で硬化させて接合する方法。
    上記のようにして基板又は部品の接合体、即ち、導電接続構造体を得ることができる。 このような導電接続構造体もまた、本発明の1つである。
    第6の本発明は、微粒子のめっき方法であって、外周部に陰極を有し、めっき液を通過させて排出するフィルター部を有する回転可能なドームと、該ドームの中に該陰極と接触しないように設置された陽極とを有し、ドームの回転による遠心力によって微粒子を陰極に接触させながら通電と撹拌とを繰り返す回転型めっき装置を用いるものであり、めっきする基材微粒子と同等の硬さを有しており、かつその粒径がめっきする基材微粒子の1.5〜30倍であるダミー粒子を同時に加えてめっきを行うことを特徴とするものである。
    第6の本発明で得られる導電性微粒子は樹脂及び金属ボールからなる基材微粒子の表面が1層以上の金属層に覆われてなるものである。 これら基材微粒子の組成は特に限定されないが、実装時の応力緩和機能を持たせる機能を考えると樹脂であることが好ましい。 該樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリスチレン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル重合体、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。 これらは単独で用いられても良く、2種以上が併用されても良い。 上記基材微粒子の形状は球状であれば特に限定されず、例えば中空状のものであっても良い。 また金属ボールとしては、銀、銅、ニッケル、珪素、金、チタン等の高融点の金属が挙げられる。
    またこれら基材微粒子の粒径は特に限定されないが、BGAやCSPといった実装材料の使用用途を考えると、1〜1000μmのものが有用であり、更に回転型めっき装置での凝集のしやすさから、1〜500μmの粒子に対して有効である。
    第6の本発明で得られる導電性微粒子は、上記基材微粒子を1層以上の金属で被覆したものである。 被覆する金属としては金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム、珪素等が挙げられる。 これら金属は1種でも良く、2種以上からなる合金組成としてめっき層を形成しても良い。 例えば、ポリスチレン樹脂の基材微粒子に、ニッケル層をめっきし、更にその上に銅や錫をめっきするといった構成が挙げられる。
    上記金属層の厚みは特に限定されないが、導電接合や基盤接合という用途を考えた場合には、0.01〜500μmであることが好ましい。 0.01μm未満では好ましい導電性が得られにくく、500μmを超えると粒子同士の合着が起こったり、基板間の距離維持や基板等の回路にかかる力を緩和する機能が低下することがある。
    第6の本発明の微粒子のめっき方法においては、めっき液を通過させて排出するフィルター部を有する回転可能なドームと、該ドームの中に該陰極と接触しないように設置された陽極とを有しており、ドームの回転による遠心力の効果で微粒子を陰極に接触させて通電、撹拌を繰り返す回転型めっき装置を用いる。 これは第4の本発明で用いられるものと同様である。
    第6の本発明においては、この際、めっきする基材微粒子と同等の硬さをもち、かつその粒径がめっきする基材微粒子の1.5〜30倍であるダミー粒子を同時に加えてめっきを行う。
    上記ダミー粒子の硬さは、圧縮弾性率で規定し、200〜500±100kgf/mm 程度が好ましい。
    すなわち、ステンレスや鉄等の金属、ジルコニアやアルミナ等の無機物を使わず、樹脂組成のダミー粒子を使うのが好ましい。 樹脂組成としては特に限定されないが、例えばポリスチレン、ポリスチレン共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル共重合体、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、ナイロン等が挙げられる。 これらは単独で用いられても良く、2種以上が併用されても良い。
    ダミー粒子の粒径はめっきする基材微粒子の1.5〜30倍程度が好ましい。 ダミー粒子の粒径が1.5倍より小さいと、めっきした粒子とダミー粒子とを分離しにくくなるため好ましくない。 また30倍より大きいと、ダミー粒子間のすきまにめっきする基材微粒子が入り込み、実質的な解砕効果が出にくいため好ましくない。
    第6の本発明の微粒子のめっき方法によってめっきされた微粒子は、電極間を接続するために用いられる導電性微粒子として用いることができる。 このような導電性微粒子もまた、本発明の1つである。 上記導電性微粒子は、回路中にかかる力を緩和することにより、接続の信頼性を向上させることができる。 上記導電性微粒子を用いた導電接続構造体もまた、本発明の1つである。
    発明を実施するための最良の形態以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
    (実施例1)
    スチレンとジビニルベンゼンとを共重合させて得られた基材微粒子に導電下地層としてニッケルめっき層を形成し、平均粒径698.5μm、標準偏差17.5μmのニッケルめっき微粒子を得た。 得られたニッケルめっき微粒子30gをとり、バレルめっき装置を用いてその表面に銅めっきを施し、更にその上に共晶ハンダめっきを行った。
    めっきバレルは、径50mmの正五形、高さ50mmの角柱状で、側面の1面のみに孔径20μmのメッシュであるフィルタが施されている。
    この装置を銅めっき液中で1時間通電し、容器を正五角形の中心同士を通る軸を中心に50rpmで回転し、銅めっきを行い、洗浄を行った。 その後に共晶ハンダめっき液中で8時間通電しながら、同様にめっきバレルを回転し、共晶ハンダめっきを行った。
    このようにして得られた最外殻が共晶ハンダめっき層である共晶ハンダめっき樹脂微粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 また、この共晶ハンダめっきされた樹脂微粒子100個を拡大鏡で観察・測定した結果、平均粒径は749.2μm、標準偏差は18.1μmであった。 また、顕微鏡下にて粒子の切断断面を測定したところ、Niめっきの厚みは約0.3μm、Cuめっきの厚みは5μm、共晶ハンダめっきの厚みは20μmと計算された。 粒径の変動係数は2.4%であった。
    一方、めっき前の基材微粒子を板状に成形した後に圧縮加重法により、線膨張率を60〜280℃について測定したところ、60〜200℃では6.0×10 −5 (1/K)、200〜280℃では4.1×10 −5 (1/K)であった。
    また、上記のめっき粒子の内、傷やバイポーラはいずれの粒子にも見られなかった。
    (比較例1)
    ポリウレタン樹脂からなる基材微粒子に導電下地層としてニッケルめっき層を形成し、平均粒径704.5μm、標準偏差19.8μmのニッケルめっき微粒子を得た。 得られたニッケルめっき微粒子30gをとり、実施例1と同様にしてその表面に銅めっきを施し、更にその上に共晶ハンダめっきを行った。
    このようにして得られた最外殻が共晶ハンダめっき層である共晶ハンダめっき樹脂微粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 また、この共晶ハンダめっきされた樹脂微粒子100個を拡大鏡で観察・測定した結果、平均粒径は755.5μm、標準偏差は25.1μmであった。 また、顕微鏡下にて粒子の切断断面を測定したところ、Niめっきの厚みは約0.3μm、Cuめっきの厚みは5μm、共晶ハンダめっきの厚みは20μmと計算された。 粒径の変動係数は3.3%であった。
    一方、実施例1と同様にして、線膨張率を60〜280℃について測定したところ、60〜200℃では13.5×10 −5 (1/K)、200〜280℃では11.7×10 −5 (1/K)であった。
    また、上記のめっき粒子の内、傷やバイポーラはいずれの粒子にも見られなかった。
    (実施例2)
    テトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとを共重合させて得られた基材微粒子に導電下地層としてニッケルめっき層を形成し、平均粒径748.2μm、標準偏差24.5μmのニッケルめっき微粒子を得た。 得られたニッケルめっき微粒子30gをとり、実施例1と同様にしてその表面に銅めっきを施し、更にその上に共晶ハンダめっきを行った。
    このようにして得られた最外殻が共晶ハンダめっき層である共晶ハンダめっき樹脂微粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 また、この共晶ハンダめっきされた樹脂微粒子100個を拡大鏡で観察・測定した結果、平均粒径は800.5μm、標準偏差は24.1μmであった。 また、顕微鏡下にて粒子の切断断面を測定したところ、Niめっきの厚みは約0.3μm、Cuめっきの厚みは6μm、共晶ハンダめっきの厚みは20μmと計算された。 粒径の変動係数は3.0%であった。
    一方、実施例1と同様にして、線膨張率を60〜280℃について測定したところ、60〜200℃では5.4×10 −5 (1/K)、200〜280℃では3.7×10 −5 (1/K)であった。
    また、上記のめっき粒子の内、傷やバイポーラはいずれの粒子にも見られなかった。
    (比較例2)
    エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる基材微粒子に導電下地層としてニッケルめっき層を形成し、平均粒径748.5μm、標準偏差23.8μmのニッケルめっき微粒子を得た。 得られたニッケルめっき微粒子30gをとり、実施例1と同様にしてその表面に銅めっきを施し、更にその上に共晶ハンダめっきを行った。
    このようにして得られた最外殻が共晶ハンダめっき層である共晶ハンダめっき樹脂微粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 また、この共晶ハンダめっきされた樹脂微粒子100個を拡大鏡で観察・測定した結果、平均粒径は800.7μm、標準偏差は26.1μmであった。 また、顕微鏡下にて粒子の切断断面を測定したところ、Niめっきの厚みは約0.3μm、Cuめっきの厚みは6μm、共晶ハンダめっきの厚みは20μmと計算された。 粒径の変動係数は3.3%であった。
    一方、実施例1と同様にして、線膨張率を60〜280℃について測定したところ、60〜200℃では18.9×10 −5 (1/K)、200〜280℃では15.4×10 −5 (1/K)であった。
    また、上記のめっき粒子の内、傷やバイポーラはいずれの粒子にも見られなかった。
    (実施例3〜5)
    実施例2の基材微粒子の平均粒径398.2μm、標準偏差5.8μmである以外は実施例2と同様のものを作製した。 これを実施例3とした。
    同様に基材微粒子の平均粒径122.8μm、標準偏差1.6μmである以外は実施例2と同様のものを作製した。 これを実施例4とした。
    実施例2の金属層を最内層がNiめっきで、その外層をCuめっき、その外層が鉛9:錫1であるハンダ合金(高温ハンダ)のめっき、最外層が共晶ハンダめっきであり、かつ、それぞれの層の顕微鏡下粒子切断面での測定値がNiめっきの厚み約0.3μm、Cuめっきの厚み5μm、高温ハンダめっきの厚み10μm、共晶ハンダめっきの厚み10μmであるものを作製した。 これを実施例5とした。
    (比較例3〜5)
    比較例2の基材微粒子の平均粒径が401.2μm、標準偏差が16.2μmである以外は比較例2と同様のものを作製した。 これを比較例3とした。
    同様に基材微粒子の平均粒径が135.3μm、標準偏差4.7μmである以外は比較例2と同様のものを作製した。 これを比較例4とした。
    比較例2の金属層を最内層がNiめっきで、その外層をCuめっき、その外層が鉛9:錫1であるハンダ合金(高温ハンダ)のめっき、最外層が共晶ハンダめっきであり、かつ、それぞれの層の顕微鏡下粒子切断面での測定値が、Niめっきの厚み約0.3μm、Cuめっきの厚み5μm、高温ハンダめっきの厚み10μm、共晶ハンダめっきの厚み10μmであるものを作製した。 これを比較例5とした。
    (実施例6)
    テトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとを共重合させて得られた基材微粒子に導電下地層としてニッケルめっき層を形成し、平均粒径148.2μm、標準偏差4.5μmのニッケルめっき微粒子を得た。 得られたニッケルめっき微粒子30gをとり、実施例1と同様にしてその表面に銅めっきを施し、更にその上に共晶ハンダめっきを行った。
    このようにして得られた最外殻が共晶ハンダめっき層である共晶ハンダめっき樹脂微粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 また、この共晶ハンダめっきされた樹脂微粒子100個を拡大鏡で観察・測定した結果、平均粒径は175.5μm、標準偏差は6.1μmであった。 また、顕微鏡下にて粒子の切断断面を測定したところ、Niめっきの厚み約0.3μm、Cuめっきの厚み3μm、共晶ハンダめっきの厚み10μmと計算された。 粒径の変動係数は3.0%であった。
    また、上記合成樹脂基材微粒子中の気泡を予め調べたが、1万個中15個に1μm以上の気泡が見られた。
    また、めっき前の基材微粒子をTGA/TDAにより、熱分解温度を測定したところ、空気中では330℃であった。
    上記のめっき粒子の内、傷やバイポーラはいずれの粒子にも見られなかった。 (比較例6)
    エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる基材微粒子に導電下地層としてニッケルめっき層を形成し、平均粒径148.5μm、標準偏差3.8μmのニッケルめっき微粒子を得た。 得られたニッケルめっき微粒子30gをとり、実施例1と同様にしてその表面に銅めっきを施し、更にその上に共晶ハンダめっきを行った。
    このようにして得られた最外殻が共晶ハンダめっき層である共晶ハンダめっき樹脂微粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 また、この共晶ハンダめっきされた樹脂微粒子100個を拡大鏡で観察・測定した結果、平均粒径は800.7μm、標準偏差は26.1μmであった。 また、顕微鏡下にて粒子の切断断面を測定したところ、Niめっきの厚み約0.3μm、Cuめっきの厚み1μm、共晶ハンダめっきの厚み2μmと計算された。 粒径の変動係数は3.3%であった。
    また、上記合成樹脂基材微粒子中の気泡を予め調べたが、1万個中63個に1μm以上の気泡が見られた。
    また、上記のめっき粒子の内、傷やバイポーラはいずれの粒子にも見られなかった。
    (実施例7)
    テトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとを共重合させて得られた基材微粒子に導電下地層としてニッケルめっき層を形成し、平均粒径748.2μm、標準偏差24.5μmのニッケルめっき微粒子を得た。 得られたニッケルめっき微粒子30gをとり、実施例1と同様にしてその表面に銅めっきを施し、更にその上に共晶ハンダめっきを行った。
    このようにして得られた最外殻が共晶ハンダめっき層である共晶ハンダめっき樹脂微粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 また、この共晶ハンダめっきされた樹脂微粒子100個を拡大鏡で観察・測定した結果、平均粒径800.5μm、標準偏差24.1μmであった。 また、顕微鏡下にて粒子の切断断面を測定したところ、Niめっきの厚み約0.3μm、Cuめっきの厚み6μm、共晶ハンダめっきの厚み20μmと計算された。 粒径の変動係数は3.0%であった。
    本発明のE'(−60〜200℃)を測定したところ、最大値と最小値との比は1.78であり、また、本粒子の抵抗値は87mΩであった。
    本粒子において、基材微粒子の熱膨張率は9.8×10 −5 (1/K)、金属層の熱膨張率は1.68×10 −5 (1/K)、両者の熱膨張率の比は5.83であった。 ただし、金属層としては銅について測定したものである。
    また、上記のめっき粒子の内、傷やバイポーラはいずれの粒子にも見られなかった。
    (比較例7)
    エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる基材微粒子に導電下地層としてニッケルめっき層を形成し、平均粒径748.5μm、標準偏差23.8μmのニッケルめっき微粒子を得た。 得られたニッケルめっき微粒子30gをとり、実施例1と同様にしてその表面に銅めっきを施し、更にその上に共晶ハンダめっきを行った。
    このようにして得られた最外殻が共晶ハンダめっき層である共晶ハンダめっき樹脂微粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 また、この共晶ハンダめっきされた樹脂微粒子100個を拡大鏡で観察・測定した結果、平均粒径は800.7μm、標準偏差は26.1μmであった。 また、顕微鏡下にて粒子の切断断面を測定したところ、Niめっきの厚み約0.3μm、Cuめっきの厚み6μm、共晶ハンダめっきの厚み20μmと計算された。 粒径の変動係数は3.3%であった。
    本発明のE'(−60〜200℃)を測定したところ、最大値と最小値との比は2.37であり、また、本粒子の抵抗値は137mΩであった。
    また、上記のめっき粒子の内、傷やバイポーラはいずれの粒子にも見られなかった。
    (測定例)
    実施例1〜7及び比較例1〜10の計4種のめっき粒子をダミーチップ上に計24個置き、これをプリント基板に赤外線リフロー装置を用いて接合した。 接合条件は、185℃−1分間、245℃−3分間とした。 このようにして各種10枚ずつダミーチップを接合した基板を用意した。 これを−40〜125℃(各30分サイクル)でプログラム運転をする恒温槽中に入れて行った。 各100サイクル毎に全ての球の導通を調べた。 表1に各実施例のサイクル数と導通しなくなった基板の数の関係を示した。

    このように、実施例に対し、比較例は比較的早いサイクル数で導通がとれなくなっているものが増えている。 特に比較例2は200サイクルで全ての基板が導通がとれなくなっている。 これはめっき粒子中の球の膨張が大きいため、これが銅層、ハンダ層の破壊を招いていると考えられる。 また、比較例1も300サイクル程度で全て壊れている。


    (実施例8)


    セパラブルフラスコにて、ジビニルベンゼン20重量部に重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部を均一に混合し、これをポリビニルアルコールの3%水溶液20重量部、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部を投入しよく攪拌した後、イオン交換水140重量部を添加した。 この溶液を攪拌しながら窒素気流下80℃で15時間反応を行った。 得られた微粒子を熱水及びアセトンにて洗浄後、篩いにて粒子選別を行い、中心粒径710μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっき層を形成させた。


    ついで、めっき液として以下の物を用意した。 水25L中に、硫酸錫(SnSO

    )537g、ピロ燐酸カリウム(K

    )1652g、ポリエチレングリコール(分子最:6000)25gを均一に溶解した。 この液に硝酸銀(AgNO

    )42.5gを添加し、液を2時間撹拌した。


    上記のめっき液を、回転式めっき装置の浴槽に入れ、ニッケルめっき処理した710μmの粒子40gを、めっき処理した。 めっき時の条件は、浴温度50℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、10秒毎に回転方向を逆転させた。


    このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。


    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は6μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.0:4.0 と、錫/銀共晶組成に近いものであった。 またこの粒子を、DSCにて熱分析を行ったところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例9)


    基材微粒子として、ジビニルベンゼンと4官能のアクリルモノマーとを使って実施例8と同様に重合し、710μmの粒子を得た。 その後実施例8と同様にめっき処理を行った。


    このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。


    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は6μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.0:4.0であった。 またこの粒子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例10)


    樹脂粒子の代わりに、粒径500μmの銅ボールを基材微粒子として、回転式めっき装置にて、実施例8と同様に錫−銀のめっき処理を行った。


    このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。


    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は4μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.2:3.8であった。 またこの粒子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Ag/Cuの合金融点である218℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例11)


    実施例8と同様に基材微粒子を重合した。 ついで篩いにて粒子選別を行い、310μmの粒子を得た。 この粒子に実施例8と同様にめっき処理を行った。


    このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。


    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は4μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.3:3.7であった。 またこの粒子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例12)


    実施例8と同様に基材微粒子を重合した。 ついで篩いにて粒子選別を行い、105μmの粒子を得た。 この粒子に実施例8と同様にめっき処理を行った。


    このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。


    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は4μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.3:3.7であった。 またこの粒子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例13)


    実施例8と同様に基材微粒子を重合し、710μmの粒子を得た。 この粒子に導電層として、ニッケルと銅を無電解めっきした。 その後、実施例8と同様に錫−銀のめっき処理を行った。


    このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。


    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は4μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.2:3.8であった。 またこの粒子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Ag/Cuの合金融点である218℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例14)


    実施例8と同様に基材微粒子を重合し、710μmの粒子を得た。 この粒子に導電層として、ニッケルを無電解めっきした。 めっき液として以下の物を用意した。 水25L中に、硫酸錫(SnSO

    )537g、ピロ燐酸カリウム(K

    )1652g、ポリエチレングリコール(分子量:6000)25g、トリエタノールアミン500gを均一に溶解した。 この液に硝酸銀(AgNO

    )42.5gを添加し、液を2時間撹拌した。 上記のめっき液にて、実施例8と同様の条件にて、錫−銀めっき処理をした。


    000000 このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。


    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は4μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=90.2:9.8であった。 またこの粒子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (比較例8)


    粒径が800μmの市販のハンダボールに導電下地層としてニッケルめっき層を形成させた。


    ついで、めっき液として以下の物を用意した。


    めっき浴20Lの水中に、メタンスルホン酸錫((CH

    SO

    )2Sn)0.2mol/L、メタンスルホン酸銀(CH

    SO

    Ag)0.008mol/L、メタンスルホン酸(CH

    SO

    H)2mol/L、L−cysteine


    0.04mol/L、2,2'−Dithiodianiline 0.002mol/L、ポリオキシエチレン−αナフトロール3g/Lを添加した。


    上記のめっき液を、回転式めっき装置の浴槽に入れ、ニッケルめっき処理した710μmの粒子40gを、めっき処理した。 めっき時の条件は、浴温度25℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、10秒毎に回転方向を逆転させた。


    このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 外観は黒色を示し、粒子毎の色むらが観察された。


    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は6μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=64.0:36.0となり、著しくAg含量の多い組成となった。


    (比較例9)


    粒径が400μmの市販のハンダボールに導電下地層としてニッケルめっき層を形成させた。


    実施例8と同様のめっき浴を用いて、従来のバレルにて錫−銀めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度50℃、電流密度0.5A/dm

    、バレルの回転数3rpmとした。


    めっき時のバレル回転時には粒子の舞い上がりが観察された。 得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、外観は白色を示していたが、粒子の10%程度にめっきの無い裸の粒子が観察された。


    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は4μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中内部にはAgが分散していたが、外周部には存在しなかった。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=99.0:1.0となり、著しくAg含量の低い組成となった。


    (実施例15)


    スチレンとジビニルベンゼンとを共重合させて得られた基材微粒子に、導電下地層としてニッケルめっき層を形成し、平均粒径710.5μm、標準偏差32.5μmの粒子を得た。 得られた微粒子に実施例1と同様にして、錫めっきを行った。


    このようにして得られためっき樹脂微粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 また、この粒子100個を拡大鏡で観察・測定した結果、平均粒径は720μm、標準偏差は18.1μmであった。


    得られた粒子を銀めっき液中に分散し、50℃にて30分間撹拌して銀を置換めっきさせた。 粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni、Sn、Agの3層構造が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.0:4.0であった。


    この粒子を恒温槽に入れ、窒素を充填した後に200℃まで昇温して、12時間熱処理を行った。 熱処理した粒子の断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ag層とSn層が拡散していることが確認された。 またこの粒子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例16)


    実施例15と同様にニッケルめっきを行い、その後銅めっき液中で1時間通電し、バレルによる銅めっきを行った。 その後に実施例1と同様に、バレルめっきにて錫めっきを実施した。


    粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni、Cu、Snの3層構造が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、組成比率を求めたところ、Sn:Cu=99.0:1.0であった。


    この粒子を恒温槽に入れ、窒素を充填した後に200℃まで昇温して、12時間熱処理を行った。 熱処理した粒子の断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Cu層とSn層が拡散していることが確認された。 またこの粒子を、DSCにて熱分析をしたところ、227℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例17)


    実施例16で得られたニッケル、銅、錫の多層めっきした粒子に更に銀置換めっきを行った。 粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni、Cu、Sn、Agの4層構造が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、組成比率を求めたところ、Sn:Ag:Cu=95.0:4.0:1.0であった。


    この粒子を恒温槽に入れ、窒素を充填した後に200℃まで昇温して、12時間熱処理を行った。 熱処理した粒子の断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Cu層、Ag層、Sn層が拡散していることが確認された。 またこの粒子を、DSCにて熱分析をしたところ、217℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例18)


    実施例15と同様にニッケルめっき、錫めっきを実施した。 ついでビスマスをバレルによりめっきした。


    粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni、Sn、Biの3層構造が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、組成比率を求めたところ、Sn:Bi=40:60であった。


    この粒子を恒温槽に入れ、窒素を充填した後に180℃まで昇温して、12時間熱処理を行った。 熱処理した粒子の断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Bi層とSn層が拡散していることが確認された。 またこの粒子を、DSCにて熱分析をしたところ、139℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例19)


    ジビニルベンゼンとテトラメチロールメタンテトラメタクリレートとを共重合して得られた基材微粒子を用いた以外は実施例15と同様にニッケルめっき、錫めっき、銀めっきを実施した。


    粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni、Sn、Agの3層構造が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.0:4.0であった。


    この粒子を恒温槽に入れ、窒素を充填した後に200℃まで昇温して、12時間熱処理を行った。 熱処理した粒子の断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ag層とSn層が拡散していることが確認された。 またこの粒子を、DSCにて熱分析をしたところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例20)


    ジビニルベンゼンとポリテトラメチレングリコールジアクリレートとを共重合して得られた基材微粒子を用いた以外は実施例15と同様にニッケルめっき、錫めっき、銀めっきを実施した。


    粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni、Sn、Agの3層構造が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.0:4.0であった。


    この粒子を恒温槽に入れ、窒素を充填した後に200℃まで昇温して、12時間熱処理を行った。 熱処理した粒子の断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ag層とSn層が拡散していることが確認された。 またこの粒子を、DSCにて熱分析をしたところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例21)


    粒径500μmの銅ボールを基材として、実施例15と同様にニッケルめっき、錫めっき、銀めっきを実施した。 粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni、Sn、Agの3層構造が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.0:4.0であった。


    この粒子を恒温槽に入れ、窒素を充填した後に200℃まで昇温して、12時間熱処理を行った。 熱処理した粒子の断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ag層とSn層が拡散していることが確認された。 またこの粒子を、DSCにて熱分析を行ったところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (実施例22)


    粒径400μmのフェノール樹脂基材微粒子を用いた以外は実施例15と同様にニッケルめっき、錫めっき、銀めっきを実施した。


    粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni、Sn、Agの3層構造が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.0:4.0であった。


    この粒子を恒温槽に入れ、窒素を充填した後に200℃まで昇温して、12時間熱処理を行った。 熱処理した粒子の断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ag層とSn層が拡散していることが確認された。 またこの粒子を、DSCにて熱分析をしたところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。


    (比較例10)


    粒径が150μmの市販のハンダボールに無電解ニッケルめっきを行った。 この粒子を錫、銀の浴にて合金めっきを行った。 得られた粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Sn/Agの合金層が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、組成比率を求めたところ、Sn:Ag=75:25となり、著しくAg含量の多い組成となった。


    (比較例11)


    実施例15と同様の基材微粒子に無電解ニッケルめっきを行った。 この粒子を錫、銅の浴にて合金めっきを行った。 得られた粒子の切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Sn/Cuの合金層が確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、組成比率を求めたところ、Sn:Cu=80:20となり、著しくCu含量の多い組成となった。


    (比較例12)


    実施例15で作製したニッケル、錫、銀の粒子を熱処理しない状態でDSCにて熱分析を行ったところ、錫単独の融点である232℃の溶融ピークが観察された。


    (実施例23)


    セパラブルフラスコにて、ジビニルベンゼン20重量部に重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.3重量部を均一に混合し、これをポリビニルアルコールの3%水溶液20重量部、ドデシル硫酸ナトリウム0.5重量部を投入しよく攪拌した後、イオン交換水140重量部を添加した。 この溶液を攪拌しながら窒素気流下80℃で15時間反応を行った。 得られた微粒子を熱水及びアセトンにて洗浄後、篩いにて粒子選別を行い、中心粒径300μmの基材微粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 同様な処方にて、中心粒径800μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。


    ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gと800μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、700μmの目開きの篩いにてふるい、800μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。 また得られた粒子を、更に350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%以下であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。


    (実施例24)


    基材微粒子に、ジビニルベンゼンと4官能のアクリルモノマーを使って実施例23と同様に重合し、300μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 同様な処方にて、ジビニルベンゼンと4官能のアクリルモノマーで合成された中心粒径800μmのニッケルめっきしたダミー粒子を得た。


    ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gと800μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、700μmの目開きの篩いにてふるい、800μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。 また得られた粒子を、更に350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%以下であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。


    (実施例25)


    実施例23と同様にして300μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 同様な処方にて、中心粒径2000μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。


    ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gと2000μmのダミー粒子30mLとを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、1500μmの目開きの篩いにてふるい、2000μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。 また得られた粒子を、更に350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の約1%であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。


    (実施例26)


    実施例23と同様にして300μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 同様な処方にて、中心粒径500μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。


    ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gと500μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、450μmの目開きの篩いにてふるい、500μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。 また得られた粒子を、更に350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%以下であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。


    (実施例27)


    実施例23と同様にして、500μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 同様な処方にて、中心粒径800μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。


    ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した500μmの粒子40gと800μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、700μmの目開きの篩いにてふるい、800μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。 また得られた粒子を、更に450μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%程度であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。


    (実施例28)


    実施例23と同様にして、100μmの粒子を得た。 これに導電層下地としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 同様な処方にて、中心粒径500μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。


    ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した100μmの粒子40gと500μmのダミー粒子20mLとを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、450μmの目開きの篩いにてふるい、500μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。 また得られた粒子を、更に150μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%程度であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。


    (実施例29)


    実施例28と同様にして、100μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 同様な処方にて、中心粒径2000μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。


    ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した100μmの粒子40gと2000μmのダミー粒子30mLとを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、1500μmの目開きの篩いにてふるい、2000μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。 また得られた粒子を、更に150μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の2%程度であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。


    (実施例30)


    実施例23と同様にして、50μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 同様な処方にて、中心粒径500μmのニッケルめっきしたダミー粒子を合成した。


    ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した50μmの粒子40gと500μmのダミー粒子30mLとを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、450μmの目開きの篩いにてふるい、500μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。 また得られた粒子を、更に100μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の4%程度であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。


    (実施例31)


    実施例23で得られた304μmの銅めっきした粒子40gと、同じく実施例23で得られた800μmのニッケルめっきしたダミー粒子20mLを投入し、共晶ハンダめっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、20秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、700μmの目開きの篩いにてふるい、800μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したととろ、共晶ハンダ層の膜厚は6μmであった。 また得られた粒子を、更に350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の2%程度であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の2%程度であった。


    (比較例13)


    実施例23と同様にして300μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmのダミー粒子40gだけを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。 また得られた粒子を、更に350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重最の約10%であり、2mm角程度の大きな凝集が認められた。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。


    (比較例14)


    実施例28と同様にして100μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した100μmの粒子40gだけを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は2μmであった。 また得られた粒子を、更に350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の約20%であり、5mm角程度の大きな凝集が認められた。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は光沢のある銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の1%程度であった。


    (比較例15)


    実施例23と同様にして300μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した100μmの粒子40gと粒径1000μmのジルコニアボールダミー粒子20mLを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、900μmの目開きの篩いにてふるい、1000μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。 また得られた粒子を、更に350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%程度であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は艶消しの銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の40%程度であった。


    (比較例16)


    実施例23と同様にして300μmの粒子を得た。 これに導電下地層としてニッケルめっきを無電解めっきにより形成させた。 ついで回転式めっき装置にニッケルめっき処理した300μmの粒子40gと粒径1000μmのステンレスボールダミー粒子20mLを投入し、銅めっきを行った。 めっき時の条件は、浴温度30℃、電流密度0.5A/dm

    、周速18Hzとして、40秒毎に回転方向を逆転させた。


    得られた粒子を、900μmの目開きの篩いにてふるい、1000μmのダミー粒子とめっき粒子とを分離した。 このようにして得られためっき粒子を断面観察したところ、銅層の膜厚は3μmであった。 また得られた粒子を、更に350μmの目開きの篩いにてふるったところ、篩いの上に残ったのは全体重量の1%程度であり、大きな凝集は認められなかった。 これらの粒子の内2000個を顕微鏡で観察したところ、外観は艶消しの銅色を示し、割れや剥がれのある粒子は、全体の40%程度であった。


    産業上の利用可能性本発明は、上述の構成を有するので、苛酷な熱サイクル条件下においても長期間基板の導通を保持することができる基板間又は基板とチップとの接合手段を提供することができる。


    【図面の簡単な説明】


    図1は、本発明に用いられるめっき装置の一例を示す概略図である。


    図中の符号は、それぞれ、1はカバーを表し、2は電極を表し、2aは陽極を表し、3は回転軸を表し、5は容器を表し、6はめっき液供給管を表し、7はめっき液排出管を表し、8は開口部を表し、11は底板を表し、12は接触リングを表し、13は多孔質リングを表す。

    【0029】
    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は4μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=96.2:3.8であった。 またこの粒子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Ag/Cuの合金融点である218℃に溶融ピークが観察された。
    (実施例14)
    実施例8と同様に基材微粒子を重合し、710μmの粒子を得た。 この粒子に導電層として、ニッケルを無電解めっきした。 めっき液として以下の物を用意した。 水25L中に、硫酸錫(SnSO )537g、ピロ燐酸カリウム(K )1652g、ポリエチレングリコール(分子量:6000)25g、トリエタノールアミン500gを均一に溶解した。 この液に硝酸銀(AgNO )42.5gを添加し、液を2時間撹拌した。 上記のめっき液にて、実施例8と同様の条件にて、錫−銀めっき処理をした。
    このようにして得られためっき粒子を顕微鏡で観察したところ、全く凝集がなく、全ての粒子が単粒子として存在していたことが確認された。 外観は銀白色を示し、ヤケや色むらは観察されなかった。
    またこの粒子を断面観察したところ、最外層の膜厚は4μmであった。 この切断断面をX線マイクロ波分析により組成分析したところ、Ni下地層の上に、Sn層が存在し、そのSn層の中にAgが分散していることが確認された。 このめっき被膜を強酸にて溶解し、原子吸光分析にて組成比率を求めたところ、Sn:Ag=90.2:9.8であった。 またこの粒子を、DSCにて熱分析したところ、Sn/Agの合金融点である221℃に溶融ピークが観察された。
    (比較例8)
    粒径が800μmの市販のハンダボールに導電下地層としてニッケルめっき層を形成させた。

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