Conductive sliding device

申请号 JP14686287 申请日 1987-06-15 公开(公告)号 JPH06101194B2 公开(公告)日 1994-12-12
申请人 日本精工株式会社; 发明人 茂樹 松永; 雄一 石川; 真幸 細谷;
摘要
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】相対移動する導電性の第1部材と第2部材とを導電性のボールによって電気的に接続する導電摺動装置において、前記第1部材および/または第2部材とボールの摺接部に、磁力によって第1部材と第2部材の間に保持した磁性流体を介在させ、かつ、前記第1部材および/または第2部材とボールとを、ボールと第1部材と第2部材との間に働く磁力によって、磁性流体を介在させた前記摺接部において、接触させたことを特徴とする導電摺動装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、相対移動する2つの導電性部材を電気的に接続する導電摺動装置、特に、例えば、磁気ディスク装置のディスク表面に発生する静電気をアースするために使用する同装置に関するものである。

    〔従来の技術〕

    従来、この種の装置としては、例えば、次の3つを挙げることができる。 第1の例としては、第22図に示す摺動部材を使用したもの(実開昭61−126495号参照)がある。

    この装置は、導電性のシャフト(第1部材)1と導電性のばね板(第2部材)2との間に、ばね板2でシャフト1側に付勢した導電性の摺動部材3を介装した構成になっており、シャフト1とばね板2は上記摺動部材3によって電気的に接続されている。 ここにいう摺動部材3
    は、ニッケルで表面を被覆した固体潤滑剤と炭素繊維と合成樹脂とを一定の割合で混合したばね板2に一体成形してある。

    第2の例としては、図示しないが、相対移動する2つの導電性部材の間に銀スリップリングを使用した装置がある。

    第3の例としては、米国特許第4604229号に開示されている磁気ディスク装置に使用されている導電摺動装置である。 この装置は、第23図に示すように、磁性シャフト(第1部材)4と非磁性で導電性のハウジング5の内周面に磁石6を挟んで固着した磁性ボールピース(第2部材)との間に、導電性の磁性流体8を介在させた構成になっており、これによって両者4,7間をシールするとともに、シャフト4とポールピース7とを電気的に接続することを意図したものである。

    〔発明が解決しようとする問題点〕

    しかし、上記各従来例には、それぞれ次のような問題点があった。

    すなわち、第1の例の場合は、導電性の摺動部材3がシャフト1と直接弾性接触するので、シャフト1とばね板2は電気的に接続されるが、摺動部材3は、固体潤滑剤を含有するものであっても潤滑性に欠けるところがあった。 このため、シャフト1の回転によって摺動部材が摩耗し、時間とともにトルクの増大やトルクむらを生じ、
    これが振動や騒音の原因となった。 また、同じ理由で、
    シャフト1が高速回転すると発熱し、装置に悪影響を与えるおそれがあった。

    第2の例の場合は、水銀を使用したスリップリングであるため、2つの導電性部材は上記水銀によって電気的に接続できるし、両部材間の潤滑も可能である。 しかし、
    水銀は流れ易く、蒸発し易いため、シール機構が複雑になるので、装置が高価になるという欠点があった。 また、水銀は有毒であるため、取扱いが難しかった。

    第3の例の場合、シャフト4とポールピース7の間の潤滑は効果的になされるが、シャフト4とポールピース7
    の間隔は、通常200μm前後であり、両者4,7間に介在させた導電性の磁性流体8の層が可成り厚いものとなるので、その電気抵抗が可成り高いものとなった。 実験的には10 7 〜10 8 Ωとなり、シャフト4に装着したディスクの静電気が逃がすには殆んど効果がなかった。 米国特許46
    04229号には、数KΩ位の磁性流体が製造可能であると記載されているが、この磁性流体は、抵抗が下がるにつれて粘度が上がる傾向にあるため、接触トルクが増大する。 実用レベルのトルクを実現しようとすると、磁性流体の抵抗値は数MΩとなってしまう。 いずれにしても、
    静電気をアースするには、シャフトとポールピース7の間の電気抵抗を数KΩ以下に下げなければならないことを考えれば、上記シャフト4とポールピース7の間は電気的に接続された構造になっているとは言えなかった。

    この発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたもので、摺動部における潤滑性と導電性を同時に確保することができるとともに、安価な導電摺動装置を提供することを目的とする。

    〔問題点を解決するための手段〕 この発明に係る導電摺動装置は、相対移動する導電性の第1部材と第2部材とを導電性のボールによって電気的に接続する導電摺動装置において、前記第1部材および/または第2部材とボールの摺接部に、磁によって第1部材と第2部材の間に保持した磁性流体を介在させ、
    かつ、前記第1部材および/または第2部材とボールとを、ボールと第1部材と第2部材との間に働く磁力によって、磁性流体を介在させた前記摺接部において、接触させたことを特徴とするものである。

    〔作用〕

    (1)第1部材および/または第2部材とボールとを接触させた部位は、同部材に介在させた磁性流体によって潤滑される。

    (2)第1部材および/または第2部材とボールは、接触した部位で導電可能となる。 したがって、相対移動する第1部材と第2部材はボールによって電気的に接続できる。

    (3)第1部材および/または第2部材とボールとの摺接が、主として両者のころがり接触を中心とするものとなるので、トルクを小さくすることができる。

    (4)トルクを小さくできるので、装置の駆動源であるモータを小型化することができ、したがって、装置が安価になる。

    (5)第1部材および/または第2部材とボールの間の潤滑に、第1部材と第2部材の間のシールに使用する磁性流体を利用することができる。

    (6)磁性流体そのものは同じ潤滑剤として使用する水銀のように蒸発しないので、これを防止するためのシール機構を必要としない。 したがって、その分装置が安価になる。

    (実施例) 以下、この発明の実施例を第1〜第21図によって説明する。

    なお、各図において、同一または相当部分には同符号を付した。

    (実施例1) 第1図および第2図はこの発明の第1実施例で、磁気ディスク装置に実施した例である。

    図において、11は筒状のハウジング、12はハウジング11
    に軸受13を介して取り付けたシャフト(第1部材)、1
    4,15は環状の磁石16を挟んでハウジング11の内壁面に導電性の接着剤で固着してシャフト12廻りに配設した環状のポールピース(第2部材)である。 上記ハウジング11
    は非磁性体で導電性を有し、シャフト12とポールピース
    14,15は磁性体で導電性を有する。 17はシャフト12とポールピース14,15の間に磁力によって保持された磁性流体、すなわち、磁石16によってシャフト12とポールピース14,15の間に形成された磁界によって保持された磁性流体である、この磁性流体17は、シャフト12とポールピース14,15の間をシールして、軸受13側を塵埃等から保護するためのものである。

    18は、磁性体からなる導電性のボール(接触子)で、シャフト12とポールピース14の間に形成された上記磁界による吸引力によって両部材12,14に吸着されている。 一方、この吸着されたボール18とポールピース14およびシャフト12との間、つまり、それらの摺接部には、同じく磁石16で形成された磁界によって上記磁性流体17の一部が保持されている。

    すなわち、ボール18は、磁性流体17を介して磁石16の吸引力(磁力)でシャフト12とポールピース14に吸着されている。 そして、ボール18は、これに働く上記磁力によってシャフト12とポールピース14に金属接触または導電可能な距離まで近接している。 19はシャフト12に嵌着したディスク、20は磁気ヘッドである。

    次に作用を説明する。

    シャフト12およびポールピース14とボール18とを金属接触させた部位または導電可能な距離まで近接させた部位(摺接部)は、同部位に保持された磁性流体17によよって潤滑される。

    また、シャフト12およびポールピース14とボール18は、
    これらの摺接部において、金属接触または導電可能距離まで近接しているので、この部位で導電可能となる。 導電状態になれば、ポールピース14はハウジング11に導電性の接着剤で固着されているから、シャフト12はハウジング11と電気的に接続されることになり、ディスク19等に発生した静電気はシャフト12、ポールピース14、ハウジング11を経てアースされる。 そのときの抵抗値は、実測したところでは約10Ω程度であった。

    さらに、シャフト12およびポールピース14とボール18との間の潤滑は、シャフト12とポールピース14の間をシールするための磁性流体17を利用できるし、上記磁性流体の保持は、磁石16の磁力で可能である。 このため、磁性流体の保持構造が、従来の水銀を保持する場合に比べて簡単になる。 また、磁性流体そのものが水銀のように蒸発しないので、これを防止するためのシール機構を必要としない。 したがって、導電摺動装置を安価に構成することができる。

    なお、上記磁性流体17に代えて導電性磁性流体を使用する構成も可能である。

    (実施例2〜4) 第3図は第2実施例を示す。 これは磁石21の内面側に軸方向の溝21aを1個設け、この溝21aでボール18を拘束するように構成したもので、その他の構成は第1実施例のそれと同じである。 第4図は第3実施例を示す。 これは、3個の磁性ボール18をプラスチックケージ(保持器)22で保持し、これをシャフト(第1部材)12に嵌め、各ボール18とシャフト12およびポールピース(第2
    部材)14とを、第1実施例と同様、磁石16の磁力を利用して金属接触または導電可能な距離まで近接させた構造のものである。 その他の構成は第1実施例のそれと同じである。 第5図は第4実施例を示す。 これは、磁石16とポールピース(第2部材)23と軸受13とシャフト(第1
    部材)12とで磁路を形成し、そのときの磁束でポールピース23とシャフト12の間に磁性流体17を保持するとともに、ポールピース23の内周面の溝23aにボール(接触子)18を拘束するようにしたものである。 ボール18とポールピース23およびシャフト12とが磁性流体17の一部を介して接触する部分の構成は第1実施例と同じである。
    なお、第3〜5図において、第1,2図と同一また相当部分には同符号が付してある。

    上記第2〜4実施例の作用効果は、第1実施例のそれと本質的に異なるところはない。 ただし、第2,第3および第4の各実施例では、それぞれ溝21a、プラスチックケージ22および溝23aでボール18を拘束するので、ボール1
    8とポールピース14,23との安定的な導電接触を確保できる利点がある。

    (実施例5) 第6図は第5実施例である。 これは、上記各実施例と同様、磁気ディスク装置に適用した例であるが、上記各実施例と異なる点は、接触子として導電性を有する棒状の磁性ばね部材24を使用し、その一端部を磁性流体17部分でシャフト(第1部材)12に弾性接触させ、他端部を磁石16に固定してポールピース(第2部材)15に金属接続させたところにある。 すなわち、接触子である磁性ばね部材24と、シャフト12(第1部材)の摺接部における金属接触または導電可能な距離までの近接は、磁性ばね部材24の可撓変形による復元力(ばね力)を利用し、一方、磁性ばね部材(接触子)24とポールピース(第2部材)15の非摺接部における電気的接続は、磁性流体を介さないで金属接触によって行ったところが、上記第1〜
    4実施例と異なる。 作用効果は第1実施例のそれと同じである。 ただ、この実施例においては、摺接部における金属接触等にばね力を利用するので、磁性ばね部材24とシャフト12の導電性を安定的に確保できる利点がある。

    (実施例6) 第7図は第6実施例で、スライドベアリングに適用した例である。 この実施例は、磁石25に被せ、かつ、この磁石25とともに固定板26に導電可能に固着した磁性導電膜(第2部材)27と、この磁性導電膜27との間に磁石25の磁力によって保持した磁性流体28を介在させて配置した磁性スライド板(第1部材)29とを、磁性ボール(接触子)30で電気的に接続した例である。 ボール30と磁性導電膜27およびスライド板29の摺接部の構造は、第1実施例と同様であり、作用効果も異なるところはない。 なお、固定板26は非磁性体、スライド板29とボール30は磁性体である。

    (実施例7) 第8図は第7実施例を示す。 これは、磁気ディスク装置に適用したものである。 31はシャフト(第1部材)、32
    はハウジング11の内面に固定した環状の磁石、33は磁石
    32の穴32aに挿入して基端をハウジング11に固定し、先端をシャフト31に弾性接触させたばね部材(接触子)である。 上記ハウジング11と磁石32は、この発明の第2部材を構成し、シャフト31、ハウジング11およびばね部材
    33は、いずれも導電性を有する非磁性体である。 磁性流体17は磁石32とシャフト31の間に、磁石32の磁力によって保持されている。

    この実施例では、ばね部材33の先端が磁性流体17の中に入り、シャフト31と自己のばね力により弾性接触するので、両者33,31間には常に磁性流体17が介在することになる。 作用効果は、第1実施例の場合と同じである。 ただ、この実施例は、ばね部材33とシャフト31との金属接触が得易い点で優れている。

    (実施例8) 第9図は第8実施例を示す。 35,35はポールピース、36
    は磁石、37はばね付ボール(接触子)である。 ポールピース35,35とハウジング11とでこの発明の第2部材が構成されており、ばね付ボール37、シャフト31、ハウジング11は非磁性体、ポールピース35は磁性体で、いずれも導電性を有する。 ボール37のばね部37aは磁石36の穴36a
    に挿入してハウジング11に固定してあり、ボール部37b
    はばね部37aのはね力によりシャフト31(第1部材)に弾性接触させてある。 シャフト31とポールピース35,35
    の間は、両ピース35,35の間に磁石36の磁力によって保持された磁性流体17によってシールされている。 上記ボール部37bは、このシール用の磁性流体17の中に挿入されてシャフト31と弾性接触するので、両者37b,31間には常に磁性流体17が介在することになる。

    作用効果は第1実施例と異なるところはない。 金属接触を得易い点は第7実施例と同じである。

    (実施例9) 第10図は第9実施例を示す。 38,39はポールピースで、
    ばね付ボール37のはね部37aは、一方のポールピース39
    の穴39aに挿入してハウジング11に固定してあり、ボール部37bはばね部37aのばね力によりシャフト(第1部材)12に弾性接触させてある。 ポールピース38,39とハウジング11とでこの発明の第2部材が構成されており、
    ばね付ボール37とハウジング11は非磁性体、ポールピース38,39とシャフト12は磁性体で、いずれも導電性を有する。 シャフト12とポールピース38,39の間は、この位置に磁石36の磁力によって保持された磁性流体17によってシールされている。

    上記ボール部37bは、この磁性流体17の中に挿入され、
    シャフト12と弾性接触するので、両者37b、12間には常に磁性流体17が介在する。 作用効果は第8実施例の場合と同じである。

    (実施例10) 第11図は第10実施例である。 これは、内周面に凹溝40a
    を形成した環状の磁石40に被着し、かつ、この磁石40とともにハウジング11に導電可能に固着した非磁性導電膜(第2部材)41と、この非磁性導電膜41との間に磁石40
    の磁力によって保持した磁性流体17を介在させて配置したシャフト(第1部材)11とを、磁性ボールに非磁性導電膜を被せたボール(接触子)42で電気的に接続した例である。 上記構成においては、ボール42は、その芯材が磁性ボールであるため、第1実施例の場合と同様に、磁性流体17を介して磁石40の磁力で非磁性導電膜41とシャフト12に吸着され、これらの部材に金属接触または導電可能な距離まで近接している。 したがって、作用効果は第1実施例におけると異なるところはない。 ただし、この実施例では、ボール42を上記凹溝40a部分に拘束できるので、ボール42と非磁性導電膜41との安定的な導電接触を確保できる利点がある。

    (実施例11) 第11実施例は図示しないが、第7図の第6実施例における磁性導電膜(第2部材)27に代えて非磁性導電膜を、
    磁性ボール30に代えて非磁性ボールをそれぞれ使用した例である。 この実施例においては、上記非磁性ボールは、これと非磁性導電膜(第2部材)と磁性スライド板(第1部材)29との間に働く磁性流体28の表面張力によって上記第1,第2の両部材に金属接触または導電可能な距離まで近接する。 作用効果は第6実施例の場合と同様である。

    (実施例12) 第12図は第12実施例で、第5図に示す第4実施例の変形図である。 すなわち、これは、第5図におけるポールピース(第2部材)23に代えて非磁性導電膜(第2部材)
    43を被せたポールピース44を使用し、このポールピース
    44と軸受13の間にボール(接触子)18を拘束するようにした例である。 作用効果は第4実施例の場合と異ならない。

    (実施例13) 第13図は第13実施例で、磁石ボールを非磁性導電膜で被覆したボール45を使用した例である。 磁性流体17は、ボール45の磁力でシャフト12とボール45およびボール45とポールピース38の間に保持され、ボール45はその磁力によって自らシャフト12とポールピース38に吸着し、これらに金属接触または導電可能な距離まで近接する。 作用効果は第1実施例と異なるところはない。

    (実施例14) 第14図は第14実施例で、第2図に示す第1実施例の変形例である。 すなわち、これは第2図におけるボール(接触子)18に代えて非磁性ボール46を使用し、磁石16に代えて保持器兼用の磁石47、すなわち、上記ボール46の保持部47aを内面側に3ヶ所等間隔に有する環状の磁石47
    を使用した例である。 ここにいう保持部47aは、その内面が円錐面状の溝mになっていて、各溝mにボール46を入れた磁石47をポールピース14,15で挟んでハウジング1
    1に嵌着してある。 上記各ボール46はシャフト12とポールピース14に、磁性流体の表面張力により金属接触または導電可能な距離まで近接するようになっている。 作用効果は第11実施例と本質的に異なるところはない。

    (実施例15) 第15図は第15実施例で、これも第2図に示す第1実施例の変形例である。 すなわち、この実施例は、第2図におけるボール(接触子)18に代えて非磁性ボール46を使用し、このボール46をプラスチック製のC型(切断部48a
    を有する)環状保持器48の保持部48aの円錐状の面を有する溝mで保持し、その状態で、同保持器48をやや開き気味にしてシャフト12に嵌めたもので、そのときの保持器48の復元力(ばね力)を利用して、ボール46をシャフト(第1部材)12とポールピース(第2部材)14に金属接触または導電可能な距離まで近接させるようにした例である。 作用効果は第8実施例と同じである。

    (実施例16) 第16図は第16実施例で、第5図に示す第4実施例の変形例である。 すなわち、この実施例は、第5図における磁石16に代えてプラスチック磁石49を使用し、この磁石49
    の内周面側を斜めに切載してポールピース23との間に断面V字形の溝mを設け、この溝mでボール18を拘束するようにしたものである。 その他の構成は第4実施例と実質的に同じである。

    上記プラスチック磁石は、その性質上、硬度が高くなく、溝m部分がボール18との接触により削られるので、
    紫外線硬化型のハードコート剤を使用したハードコートで改質することによって、その溝m部分の表面硬度を高くしてある。

    なお、上記のような表面改質に適するハードコート剤としては、熱硬化型樹脂,熱可塑性合成樹脂,天然高分子等があり、例えば、フェノール樹脂,アルキッド樹脂,
    エポキシ樹脂,フッ素樹脂,シリコン樹脂,ポリアセタール,ポリエスチル樹脂,ポリアクリロニトリル樹脂,
    ポリスルホン樹脂,芳香族ポリアミド,ポリブタジエンゴム,クロロプレンゴム等がある。 また、その他の表面改質の方法としては、セラミックコーティング,イオンプレーティング等の無機化合物による被膜形成処理法が考えられ、特に一般的方法としてスパッタ,イオンプレーティング蒸着,プラズマ溶射がある。 コーティング被膜としては、TiN、TiC、TiO 2 、TiB 2 、ZiN、SiC、ZrO 2
    NbB 2 、Wc等がある。

    さらに、プラスチック磁石でなく、普通の磁石でもこのような表面処理を施すことは可能である。

    作用効果は、第4実施例と本質的に異なるところはない。

    (実施例17〜19) 第17〜19図はそれぞれ第17〜19実施例を示し、いずれも第6図に示す第5実施例の変形例である。

    これらの実施例は、第6図における磁石16に代えてプラスチック磁石50を使用し、接触子である磁性ばね部材24
    に代えて、第17,18実施例では、導電性を有する環状磁性ばね部材51,52を使用し、第19実施例では、同じく導電性を有するボール付磁性ばね部材53を使用したものである。

    上記環状磁性ばね部材51は、その環内側に磁性流体17部分でシャフト(第1部材)12に弾性接触する複数枚の接触片51aを有するもので、その環外側の環部51bは磁石50
    に固定してポールピース(第2部材)14に金属接触させてある。

    環状磁性ばね部材52は、一本の磁性ばね部材を星形に曲げ加工したもので、開端部52aは磁石50に固定してポールピース(第2部材)14に金属接触させ、部材52の環内側に突出する凸部52bをシャフト(第1部材)12に弾性接触させてある。

    ボール付磁性ばね部材53は、湾曲させた磁性ばね部材53
    aの先端部にボール53bを固定したもので、ボール53bが磁性ばね部材53aのばね力によってシャフト(第1部材)12に弾性接触し、磁性ばね部材53aの基端部は磁石5
    0に固定したポールピース(第2部材)15に金属接触させてある。

    作用効果は、いずれも第5実施例のそれと異なるところはない。

    しかしながら、第17,18実施例の場合は、シャフト(第1部材)と環状磁性ばね部材51,52(接触子)の接触点が多くなるので、導電性確保の上で有利である。

    また、第19実施例の場合は、ボール53bがシャフト(第1部材)12とポールピース(第2部材)14に同時に弾性接触する構造とすることもできるので、このような構造としたときは、磁性ばね部材53aを使用しなくても、つまり、これが非導電性のばね部材であっても、ボール53
    bによってシャフト(第1部材)とポールピース(第2
    部材)14を電気的に接続することができる。

    (実施例20,21) 第20図と第21図は、それぞれ第20実施例と第21実施例を示し、いずれも第3図に示す第2実施例の変形例である。

    すなわち、第20実施例は、第3図における保持器兼用の磁石21に代えて同じく保持器兼用のプラスチック磁石54
    を使用したものである。 そして、この磁石54の内面側に軸方向に対し斜めに溝54aを等間隔に3ケ所設け、これらの溝54aでボール18を拘束するように構成したものである。 各溝54aの内面は円柱面になっていて、その表面は、ボール18との接触で削られるので、第16実施例の場合と同様に、これに表面処理を施して改質してある。 つまり、表面硬度を高くしてある。

    第21実施例は、同じく第3図の磁石21に代えて保持器兼用のプラスチック磁石55を使用し、その軸方向に等間隔に3ヶ所設けた幅広い溝55aでボール18を拘束するように構成したものである。 溝55aの表面の改質処理は第16
    実施例の場合と同様になされている。

    両実施例の作用効果は、第2実施例と本質的に異なるところはない。

    しかし、両実施例とも、3個のボール(接触子)18を使用するので、導電性確保の点で第2実施例より優れている。

    また、両実施例とも、磁石54,55とシャフト12の間の間隔を、第2実施例の場合に比較して、狭くしているので、ポールピース14,15に対する磁石54,55の量を多くすることができる。 このため、漏れ磁束が大きくなり、磁性流体17に対する磁気的拘束力が大きくなるという利点がある。

    〔発明の効果〕

    以上説明したように、この発明によれば、摺接部における潤滑性と導電性を同時に確保できるとともに、安価な導電摺動装置を得ることができる。

    【図面の簡単な説明】

    第1図はこの発明の第1実施例を示す断面図、第2図は第1図の要部拡大図、第3図(a)は第2実施例の断面図、同図(b)は同図(a)の断面図、第4図(a)は第3実施例の断面図、同図(b)は同図(a)の要部断面図、第5図は第4実施例の断面図、第6図(a)は第5実施例の断面図、同図(b)は同図(a)の断面図、
    第7図は第6実施例の断面図、第8図は第7実施例の断面図、第9図は第8実施例の断面図、第10図は第9実施例の断面図、第11図は第10実施例の断面図、第12図は第
    12実施例の断面図、第13図は第13実施例の断面図、第14
    図(a)は第14実施例の断面図、同図(b)は同図(a)の断面図、第15図(a)は第15実施例の断面図、
    同図(b)は同図(a)における保持器の斜視図、第16
    図は第16実施例の断面図、第17図(a)は第17実施例の断面図、同図(b)は同図(a)の要部斜視図、第18図(a)は第18実施例の断面図、同図(b)は同図(a)
    の断面図、第19図(a)は第19実施例の断面図、同図(b)は同図(a)の断面図、第20図(a)は第20実施例の断面図、同図(b)は同図(a)の断面図、第21図(a)は第21実施例の断面図、同図(b)は同図(a)
    の断面図、第22図は従来例の側面図、第23図は他の従来例の断面図である。 12……シャフト(第1部材) 14,15……ポールピース(第2部材) 17……磁性流体 18……ボール(接触子)

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