Magnetically connecting assembly for endoscope

申请号 JP36425297 申请日 1997-11-27 公开(公告)号 JPH10179505A 公开(公告)日 1998-07-07
申请人 Linvatec Corp; リンバテック・コーポレイション; 发明人 SPEIER CRAIG J; DEVINE ARTHUR JAMES;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To prevent sticking of disinfecting gas to a lens, infiltration of fluid or the like into a coupler main body or the like by arranging a sealed chamber by surrounding the lens, moving a lens holder along the major axis in the chamber, and moving the lens.
SOLUTION: A coupler to constitute an endoscope camera/coupler assembly is constituted of a cylindrical body 2 to slidably enclose a lens holder 1 to hold a lens 1a. A window part 4 to pass a beam of light of a pickup image is arranged in a near position and a distant position of the cylindrical body 2. This cylindrical body 2 is formed in an airtightly sealed internal chamber 2a, and a drying agent is arranged. A cylindrical driving housing 6 which rotates to the cylindrical body 2 but does not advance side by side, is provided, and a driven housing 13 to interlock with this rotation is provided. The lens holder 1 is also slidingly moved by this driven housing 13. Therefore, a coupler part is kept airtight, and condensation of infiltrated water or the like to the lens 1a can be prevented.
COPYRIGHT: (C)1998,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 内視鏡を観察装置に光学的に結合するための調節自在の内視鏡カプラであって:レンズと;前記レンズを取り巻くとともに長軸を有する細長い密閉チャンバであって、第1の周縁壁部を包含するとともに、前記チャンバと前記レンズとに光を通過させるための各端部における軸方向に位置合わせされた開口部を備えたチャンバと;前記レンズを支持するとともに、前記チャンバ内の前記長軸に沿って移動可能なレンズホルダであって、前記第1の周縁壁部と平行な第2の周縁壁部を包含するレンズホルダと;前記第1および第2の周縁壁部の間に介挿された第3の周縁壁部を包含する中空のハウジングであって、開口した近位端部と開口した遠位端部とを有し、前記レンズホルダをその中に摺動自在に受容するように構成されたハウジングと;前記駆動手段の運動に応じて前記ハウジングを移動させるための従動手段と;前記レンズホルダと前記ハウジングとを相互接続してそれらの間で運動を伝達するための運動伝達手段と;
    前記密閉チャンバ外側に移動自在に支持され、前記第1
    の周縁壁部を介して前記従動手段を移動させるように作用する駆動手段と;を包含するカプラ。
  • 【請求項2】 前記従動手段が少なくとも1個の第1磁石を有する従動磁石手段を包含し、前記駆動手段が、前記少なくとも1個の第1磁石に磁気的に結合された少なくとも1個の第2磁石を有する駆動磁石手段を包含することを特徴とする請求項1に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項3】 前記駆動磁石手段がさらに:前記駆動磁石手段に取り付けられた可動的な調節制御部材であって、前記駆動磁石手段を選択的に移動させ、それにより前記調節制御部材の前記密閉チャンバに対する移動に応じて前記密閉チャンバ内の前記従動磁石手段を移動させるための調節制御部材を包含することを特徴とする請求項2に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項4】 前記駆動磁石手段がさらに:前記密閉チャンバに対する前記駆動磁石手段の並進を制限する一方で前記密閉チャンバに対する前記駆動磁石手段の回転を可能とするための手段を包含することを特徴とする請求項2に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項5】 前記駆動磁石手段と前記従動磁石手段とがそれぞれ複数の第1磁石と第2磁石との環状配列を包含することを特徴とする請求項2に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項6】 前記駆動磁石手段と前記従動磁石手段とがそれぞれ、強磁性体で形成され、かつそれぞれ前記第1磁石と前記第2磁石とを保持する円筒形の環状ハウジングを包含することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡カプラ。
  • 【請求項7】 前記駆動磁石手段がさらに、複数の磁石を受容するための同様に複数の半径方向内向きの陥凹部を備えた環状リングを包含しており、前記陥凹部が、半径方向内向きに延び、かつ磁束を集中させる突出部により隔てられており、前記従動磁石手段がさらに、複数の磁石を受容するための同様に複数の外向きの陥凹部を備えた環状リングを包含しており、前記陥凹部が、半径方向外向きに延び、かつ磁束を集中させる突出部により隔てられていることを特徴とする請求項6に記載の内視鏡カプラ。
  • 【請求項8】 前記突出部が前記密閉チャンバのそれぞれの表面と摺動接触することを特徴とする請求項7に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項9】 前記突出部が長手方向に所定距離延びていることを特徴とする請求項7に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項10】 前記従動手段が前記中空のハウジングの前記近位端部近傍に支持されていることを特徴とする請求項1に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項11】 前記駆動手段と前記従動手段とがそれぞれ複数の環状に配列された磁石を包含しており、各磁石が直線で囲まれた固体であって、前記細長い密閉チャンバの軸と半径方向に位置合わせされて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項12】 前記レンズホルダと前記従動手段とを相互接続する前記運動伝達手段が、前記レンズホルダおよび前記従動手段の一方におけるピンと、他方における協働するスロットとを包含する摺動自在の機械的連結手段を包含することを特徴とする請求項1に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項13】 前記レンズホルダと前記従動手段とを相互接続する前記運動伝達手段が、前記レンズホルダ上のらせん状スロットに係合する前記ハウジング上のピンと前記レンズホルダ上の直線状スロットに係合する前記密閉チャンバ上のピンとを包含する摺動自在の機械的連結手段を包含することを特徴とする請求項1に記載の調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項14】 円筒状周縁壁部と軸と光透過性の端部とを有する密閉チャンバと;前記密閉チャンバ内で軸方向に位置合わせされたレンズと円筒状レンズホルダとを包含するレンズアセンブリと;前記レンズアセンブリと前記円筒状周縁壁部との間に介挿された回転自在の円筒体と;前記レンズアセンブリと前記回転自在の円筒体との間に介挿され、一方の構成要素の回転運動を他方の構成要素の直線運動に変換するための機械的運動変換手段と;前記回転自在の円筒体に取り付けられ、前記密閉チャンバ外側からの刺激に応答して前記円筒体を回転させるための従動手段と;前記密閉チャンバ外側に配置され、前記従動手段を回転させるための駆動手段と;を包含する調節自在の内視鏡カプラ。
  • 【請求項15】 前記運動変換手段がさらに:前記回転自在の円筒体の回転を伴わない前記レンズアセンブリの直線運動を阻止するための第1の運動制限手段と;前記軸に対する前記レンズアセンブリの回転運動を阻止するための第2の運動制限手段と;を包含することを特徴とする請求項14に記載の内視鏡カプラ。
  • 【請求項16】 内視鏡をビデオカメラに光学的に結合するように構成されたカプラを光学的に調節する方法であって: (a)細長い密閉チャンバ内に円筒状レンズホルダにより支持されたレンズを配設するステップであって、前記密閉チャンバが軸と、円筒状周縁壁部と、前記チャンバと前記レンズとに光を通過させるための各端部における軸方向に位置合わせされた開口部とを備えることを特徴とするステップと; (b)前記レンズホルダと前記密閉チャンバの前記周縁壁部との間に中空の円筒状ハウジングを介挿するステップと; (c)前記密閉チャンバ内の前記円筒状ハウジングと前記レンズホルダとの間に、前記円筒状ハウジングの回転運動を前記レンズホルダの長手方向の運動に変換するための運動変換手段を配設するステップと; (d)前記円筒状ハウジングにおいて前記チャンバの軸を中心として角度を設け離間したそれぞれの位置に複数の環状に配列された従動磁石を固定するステップと; (e)前記チャンバ外側に環状に配列された複数の駆動磁石を支持するステップであって、各駆動磁石が前記チャンバの周縁壁部を介してそれぞれの従動磁石と磁気的に結合されていることを特徴とするステップと; (f)前記駆動磁石の前記軸に沿った軸方向運動を阻止しながら前記駆動磁石を前記軸回りに回転させ、それにより前記磁気結合の結果として前記従動磁石と前記円筒状ハウジングとを回転させるとともに前記運動変換手段によって前記レンズホルダを移動させるステップと;を包含する方法。
  • 【請求項17】 前記駆動磁石を回転させる前記ステップがさらに:前記密閉チャンバに対して軸方向に位置合わせされ、前記駆動磁石のすべてに接合された円筒状制御部材を配設するステップと;前記円筒状制御部材をその軸を中心として回転させるステップと;を包含することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  • 【請求項18】 請求項16に記載の方法であってさらに、前記複数の駆動磁石と前記複数の従動磁石と前記円筒状ハウジングとの前記密閉チャンバに対する長手方向の運動を阻止するステップを包含する方法。
  • 【請求項19】 請求項17に記載の方法であってさらに、前記駆動磁石を保持するための磁気伝導性の外側ハウジングであって隣接する駆動磁石の間に半径方向内向きに延びる突出部を備えた外側ハウジングを配設するとともに、前記従動磁石を保持するための磁気伝導性の内側ハウジングであって隣接する従動磁石の間に半径方向外向きに延びる突出部を備えた内側ハウジングを配設するステップを包含し、前記突出部のそれぞれが半径方向の平面内に延びていることを特徴とする方法。
  • 【請求項20】 請求項19に記載の方法であってさらに、前記突出部をそれぞれ長手方向に所定距離延ばすステップを包含する方法。
  • 【請求項21】 請求項16に記載の方法であってさらに、前記駆動磁石と前記従動磁石とをそれぞれの円筒状ハウジング内に、単にそれらの間の磁気吸引のみによって保持するステップを包含する方法。
  • 【請求項22】 内視鏡をビデオカメラに光学的に結合するように構成されたカプラを光学的に調節する方法であって:円筒状の密閉チャンバを配設するステップと;
    前記密閉チャンバ内に摺動自在のレンズアセンブリを配設するステップと;前記密閉チャンバ内に前記レンズアセンブリを移動させるための機械的運動変換手段を配設するステップと;前記密閉チャンバ内で前記従動手段の運動を非連続的に生じさせるため前記密閉チャンバの外側近傍に駆動手段を配設するステップと;前記駆動手段により非連続的に移動させられるように前記運動変換手段に取り付けられた従動手段を配設するステップと;前記駆動手段を前記密閉チャンバに対して動かし、それにより前記レンズアセンブリを移動させるステップと;を包含する方法。
  • 【請求項23】 前記駆動手段と前記従動手段とが磁気的に結合されていることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  • 【請求項24】 請求項22に記載の方法であってさらに、前記従動手段を並進させずに回転させるため前記駆動手段を並進させずに回転させるステップを包含する方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する分野】本発明は内視鏡をビデオカメラに光学的かつ機械的に結合するための内視鏡カプラに関する。 より詳細には、本発明は永久密閉されたチャンバ内においてその密閉されたチャンバ外側の制御機構との協働作用により移動可能なレンズアセンブリを備えた内視鏡カプラに関する。

    【0002】

    【従来の技術】内視鏡は、外科的医療において、侵襲的な外科処置の必要なしに内部的に診断処置および外科的処置を行なえるよう体腔および臓器を観察するために広く利用されるようになっている。 内視鏡は通常、体腔への入口となる小切開または侵入門戸を通して挿入される。 内視鏡遠端部のレンズは、観察部位から反射された光を受光するように配置されており、その部位の影像を遠隔的に観察して診断検査および閉鎖式手術、すなわち内視鏡手術を行なうことができる。 本明細書では、「内視鏡」という用語は、最小限の外傷および侵入により他の方法では到達不可能な体腔を遠隔的に観察するための観察装置を総称するものであり、関節鏡、結腸鏡、気管支鏡、子宮鏡、膀胱鏡、S字結腸鏡、腹腔鏡、尿管鏡等を含むがそれらに限定されない。

    【0003】内視鏡はその近位端部に接眼鏡を備える場合もあり、通常は内視鏡内のリレーレンズにより、この接眼鏡を通して直接観察するための像が形成される。 一方、ビデオカメラ技術の内視鏡撮像への応用により、内視鏡の出影像をビデオモニタ上で観察することが可能になっている。 具体的には、ビデオカメラをビデオモニタに電気的に接続するとともに、内視鏡の近位端部に光学的かつ機械的に連結する。 内視鏡影像の間接的ないしビデオモニタによる観察には、接眼鏡を通した直接的観察に比べて以下のものを含む多くの利点がある:すなわち、内視鏡を通過して体組織により反射される高輝度照明からの直接観察者の視覚の保護;操作者の快適性および移動の自由の増大;内視鏡の効用および効率の増大;
    多くの内視鏡的処置に要する時間の短縮;複数の人物による内視鏡影像の同時観察;および外科的処置の影像の記録および実時間伝送である。

    【0004】内視鏡カプラは内視鏡の近位端部をビデオカメラに連結するために必要なものであり、独立した装置としてもよく、内視鏡またはビデオカメラと組み合わせたものでもよい。 内視鏡カプラの例は、米国特許第4,
    569,333号(ベル(Bel)ら)、第4,611,888号(プレノビッツ(Prenovitz)ら)、第4,740,058号(ホリ(Hor
    i)ら)、第4,781,448号(チャトネバー(Chatenever)
    ら)、第4,807,594号(チャトネバー(Chateneve
    r))、第4,844,071号(チェン(Chen)ら)、第4,969,
    450号(チノック(Chinnock)ら)、第5,056,902号(チノック(Chinnock)ら)、第5,359,992号(ホリ(Hor
    i)ら)に示されている。 内視鏡カプラは一般に、端部窓部により両端を閉塞されるとともにレンズホルダを収容する円筒状本体を包含しており、このレンズホルダは、内視鏡からの像を光学的に調節してカメラの焦点面上に形成するように前記本体内で長手方向に移動可能な1枚以上のレンズを保持している。 最も広く用いられる光学的調節法は焦点調節であり、本明細書で開示される発明では他の光学的調節法を用いることも可能であると了解されるが、本発明の記述は焦点調節装置に関して行なうものとする。 このため、フォーカシングリングがカプラ本体に取り付けられ、内部のレンズホルダと結合されて、フォーカシングリングの動きに応じてレンズホルダおよびレンズを選択的に移動させるようになっている。 フォーカシングリングとレンズホルダとの機械的相互接続(例えばレンズホルダのスロットに係合したフォーカシングリングのカムピンによるもの)により、フォーカシングリングの回転に応じてレンズホルダの回転を阻止しつつレンズホルダを長手方向に移動させることが可能である。

    【0005】手術のための無菌状態を維持するため、内視鏡カプラは各使用の前後に滅菌しなければならない。
    蒸気滅菌が最も広く受け入れられている滅菌方法であり、この方法で必要となる高温高圧に耐え得るすべての器具に用いられている。 オートクレーブ内での器具の滅菌は簡単に実施でき、非常に特殊な器具や専門的な労力を必要とせず、また比較的費用もかからない。 ビデオカメラおよび従来技術による内視鏡カプラなど、蒸気滅菌法に耐えられない器具は、消毒液への浸漬やガス滅菌など有効性または効率が低い手段で処理されている。 一方、蒸気滅菌に繰り返し耐え得る通常の内視鏡カプラは知られておらず、既知の内視鏡カプラはすべて消毒液への浸漬またはガス滅菌による消毒によって悪影響を受ける。 例えば、従来の内視鏡カプラのフォーカシングリングとレンズホルダとを相互接続する機械的駆動機構では、消毒媒体が駆動機構周囲のカプラ本体内に浸入することになる。 具体的には、カムピンおよびスロットによる駆動機構はフォーカシングリングとレンズホルダとの他の機械的連動機構と同様、カプラ本体の内部と外部との間に流体通路を形成する。 カプラ本体内に浸入する液体または気体は端部窓部および内部のレンズ上に残留物や汚れを形成することがあり、ビデオカメラに入射する影像の状態はそれによって非常に悪化する。 カプラ本体内の消毒液または消毒ガスは、少量であっても端部窓部および/またはレンズ上に付着すると重大な結果をもたらすことがある。 さらに、内視鏡を通過する照明からの熱が相対的に温度の低い窓部およびレンズを曇らせ、使用中のカプラ本体内における微量の残留分が窓部およびレンズ上で凝縮することがある。 窓部およびレンズ上での凝縮はビデオカメラ影像の鮮明度を損ない、診断処置および外科的処置の重大な妨げとなることがある。 凝縮が起こるのは、照明からの熱により内視鏡の近位端部と内視鏡カプラとの間に比較的大きな温度勾配が生じてからであることが多く、その時点では普通、外科的処置が進行中である。 多くの場合、内視鏡カプラの交換を行なうには処置を一時的に中断しなければならなくなる。
    さらに、残留水分により問題が生じることが知られている内視鏡カプラは分解、清掃、乾燥および再組立てにより調整を行なわなければならず、時間がかかる上に希少な人的資源を消費する処理となる。 従来の内視鏡カプラの大部分はカムおよびスロット部において消毒流体のカプラ本体内への浸入を防止するためのシール部を包含しているが、これらのシール部は通常、流体およびガスによる滅菌を行なっている状態では不十分にしか機能しないOリング型シールである。 このようなシールは一般に流体またはガスのカプラ本体内への浸入を防止することができず、また内視鏡カプラの構造および製造に関する複雑性および費用が増すというさらなる短所がある。

    【0006】従来技術においては、磁界によって焦点を合わせるレンズを収容した密閉チャンバを内視鏡カプラに設けることが知られている。 具体的には、前記米国特許第5,056,902号(チノックら)が、密閉チャンバの周囲に同心円状に設けられ、かつフォーカシングリングの回転に応じて軸方向に移動するように配置された環状磁石を開示している。 内部のフォーカシングレンズは、閉じた磁束通路を外部の磁石とともに形成する透磁性のアクチュエータハウジング内に支持され、アクチュエータハウジングおよびフォーカシングレンズが磁石の軸方向運動に応じて軸方向に移動するようになっている。 この特許の開示によれば、アクチュエータハウジングは環状磁石であってもよい。 この結果得られるカプラ構造では、チャンバ内に入り込む機械的要素が存在しないので、レンズを収容するチャンバを効果的に密閉することができる。 しかし、それぞれの環状磁石は特注で作製する必要があるので、この制御装置の製造費用は相対的に高くなる。 さらに、環状磁石は一旦形成されると、最終組立てにおけるその嵌合いおよび向きを調整するための加工ができない。 この制御磁石の嵌合いおよび向きは、
    チノックらの装置においてアクチュエータハウジングの位置の正確な制御を保証するため決定的に重要である。
    従って、大量生産技術を事実上使用できないような厳しい公差で磁石を製造しなければならない。 さらに、密閉チャンバは滅菌による不都合な効果のいくつかからレンズを保護するが、チノックらの装置は密閉チャンバの外側に機械式カムおよびらせん状スロットを用いているので、装置の機械部における重要な部分に除去の必要な組織片が付着することになり、その除去には困難が伴う。
    またこの設計では前記機械要素が苛酷な腐食性の滅菌環境に露出されることになる。

    【0007】前記米国特許第5,359,992号(ホリら)は磁気式焦点制御を行なう別の内視鏡カプラを開示している。 この装置は、回転自在のフォーカスリング表面の円周上に離間して配置された複数の駆動磁石を用いており、このフォーカスリングは、内部にレンズアセンブリが摺動自在に配置された密閉チャンバを取り囲んでいる。 各駆動磁石はレンズアセンブリに固定されたそれぞれの従動磁石と関係している。 フォーカスリングを回転させると、駆動磁石がらせん状スロットに従って移動するが、それらの磁石は長手方向スロットによっても移動が制約されているので、関係する従動磁石の結果的な運動は長手方向に沿ったものとなり、レンズアセンブリは密閉チャンバ内で長手方向に摺動することになる。 この装置に関する不都合は、チノックらの装置に関して上に述べたものと同様である。 また、ホリの装置は閉じた通路を用いていないので、駆動磁石と従動機構との結合効率が低下する。 さらに、チノックらの装置およびホリらの装置の双方とも駆動磁石と従動機構との間を磁気的に連結しているだけである。 これらの装置のいずれかが外れるかまたは大きな長手方向の力を受けた場合、内部構造と外部構造との磁気的連結が失われ、カプラが作動不能となるか、または少なくとも何らかの修理が必要となるであろう。

    【0008】従来の内視鏡カプラのさらなる短所は、フォーカシングリングが許容可能な触覚的応答を通常示さず、その結果、フォーカシングリングが緩すぎるか、またはきつすぎると感じられることである。 このため、操作者が焦点合わせの際に触覚による制御を行なうことは困難であり、適正な「感触」が欠けていることにより、
    大部分の内視鏡カプラにおける機能面での効用が低下することになる。 磁気カプラの密閉チャンバ外側にあるフォーカシング装置の機械部分を最小化することにより、
    摩擦も最小化され、滅菌サイクルの反復に対してもフォーカシングリングの操作性向上が可能となることがわかっている。

    【0009】したがって、本発明の目的は従来技術による内視鏡カプラの上記短所を克服することにある。

    【0010】本発明のもう1つの目的は、可動レンズアセンブリを収容する密閉チャンバを備えた光学的に調節自在の内視鏡カプラであって、そのレンズアセンブリの運動が密閉チャンバ外側の駆動機構により駆動されるところの内視鏡カプラを提供することにある。

    【0011】本発明のもう1つの目的は、長手方向に調節自在なレンズアセンブリを収容する密閉チャンバを備えた内視鏡カプラであって、そのレンズアセンブリが密閉チャンバ外側との機械的連結なしに移動可能であるところの内視鏡カプラを提供することにある。

    【0012】本発明のもう1つの目的は、フォーカシングリングの軸方向の移動を伴わない回転に応じてフォーカシングリングとレンズアセンブリとの機械的相互接続なしにレンズアセンブリをカプラ内で軸方向に確実に移動させるためのフォーカシングリングを備えた低コストの内視鏡カプラを提供することにある。

    【0013】本発明のもう1つの目的は、内視鏡カプラの密閉チャンバ内で長手方向にレンズアセンブリを積極的に移動させるための信頼性の高い低コストの磁気駆動装置を提供することにある。

    【0014】本発明のもう1つの目的は、内視鏡とビデオカメラとの間に迅速かつ容易に挿入可能か、または内視鏡またはビデオカメラのいずれかの一体的な一部として形成可能な内視鏡カプラを提供することにある。

    【0015】本発明のもう1つの目的は、性能の大きな低下なしに反復的な蒸気滅菌サイクルに耐えることのできる光学的に調節自在の内視鏡カプラを提供することにある。

    【0016】さらに、本発明の目的は、カプラ内に密封されたレンズアセンブリを並進させるように操作者が手動で動かすと改善された触覚的応答を示す回転自在のフォーカシング部材を備えた光学的に調節自在の内視鏡カプラを提供することにある。

    【0017】

    【発明の要旨】これらならびにその他の目的は、内視鏡を観察装置に機械的かつ光学的に結合するための内視鏡カプラとして本明細書に開示される好適な実施例により達成される。 このカプラはレンズと、このレンズを取り囲む密閉チャンバであって長軸の周囲に配置された周縁壁部を含むチャンバと、チャンバおよびレンズへの光の入射を可能にする窓部とを包含している。 レンズホルダがこのチャンバ内部に配置され、その長軸の周囲に配置された周縁壁部を有し、このチャンバ内で前記長軸に沿って移動可能になっている。 このレンズホルダは、このレンズホルダが移動すると前記チャンバ内でレンズの運動を生じさせるように構成されている。 密閉チャンバの周縁壁部とレンズホルダとの間には中空の円筒状ハウジングが介挿されており、この円筒状ハウジングは近位端部と遠位端部とを有し、レンズホルダを受容するように構成されている。 この円筒状ハウジングは、このハウジング上に支持された従動磁石手段と、レンズホルダと従動磁石手段とを相互接続してそれらの間で運動を変換するための手段と、を包含している。 このカプラはさらに、密閉チャンバ外側に支持され、かつ前記チャンバの壁部を介して従動磁石手段と磁気的に結合された駆動磁石手段を包含している。 駆動磁石手段には回転自在の焦点制御部材が取り付けられ、焦点制御部材のチャンバ長軸回りの回転に応じてこの駆動磁石手段を選択的に回転させ、それによって密閉チャンバ内の従動磁石手段を回転させるようになっている。

    【0018】本発明はまた、内視鏡をビデオカメラに光学的に結合するように構成されたカプラを光学的に調節する方法に関し、この方法は、(a)細長い密閉チャンバ内に円筒状レンズホルダにより支持されたレンズを配置するステップであって、この密閉チャンバが軸と、円筒状周縁壁部と、前記チャンバと前記レンズとに光を通過させるための各端部における軸方向に位置合わせされた開口部とを備えることを特徴とするステップと;
    (b)前記レンズホルダと前記密閉チャンバの前記周縁壁部との間に介挿される中空の円筒状ハウジングを配設するステップと;(c)前記密閉チャンバ内の前記円筒状ハウジングと前記レンズホルダとの間に、前記円筒状ハウジングの回転運動を前記レンズホルダの長手方向の運動に変換するための運動変換手段を配設するステップと;(d)前記円筒状ハウジングにおいて前記チャンバの軸を中心として度を設け離間したそれぞれの位置に複数の環状に配列された従動磁石を固定するステップと;(e)前記チャンバの外側に環状に配列された複数の駆動磁石を支持するステップであって、各駆動磁石が前記チャンバの周縁壁部を介してそれぞれの従動磁石と磁気的に結合されていることを特徴とするステップと;
    (f)前記駆動磁石の前記軸に沿った軸方向運動を阻止しながら前記駆動磁石を前記軸回りに回転させ、それにより単に前記磁気結合の結果として前記従動磁石と前記円筒状ハウジングとを回転させるとともに前記運動変換手段によって前記レンズホルダを長手方向に移動させるステップと;を包含している。

    【0019】

    【発明の実施の形態】前記図面に示すように、内視鏡カメラ/カプラアセンブリ100はビデオカメラ部102
    と内視鏡カプラ部104とを包含している。 カプラ10
    4はビデオカメラに一体的に連結されたものとして示されているが、了解されるように、このカプラは一端を内視鏡に取り付け他端をカメラに取り付けることが必要な独立した構成要素とするか、または内視鏡と一体的に形成してカメラに対し着脱自在とすることが可能である。
    加圧滅菌後の冷却に要する時間をできるだけ短縮するため、カメラ100およびカプラ104の外表面は好ましくは、熱伝導性が低く電気的に不導体のプラスチック材料または重合体材料製とする。 この装置のこのような特徴は、1996年2月23日に出願され、本明細書における譲受人に譲渡され、本明細書に引例として編入された同時係属中の米国特許出願S. N. 08/606,220に記述されている。

    【0020】図2において最もよく理解されるように、
    カプラ部104は、カメラ部102のビデオカメラに受容されるよう影像を投影するために円筒体2内で摺動する円筒状レンズホルダないしアセンブリ1を包含している。 レンズアセンブリ1は単一凸レンズとして概略的に示されているレンズ1aを包含している。 所望の光学特性に応じて異なるレンズ構成を用い得ることは了解されよう。 円筒体2は、影像の光線が通過可能なようにその近位および遠位の両端部に開口した窓部を有している。
    本明細書では「窓部」の代わりに「開口部」という用語を使用する場合があるが、了解されるように、円筒体2
    は密閉されたチャンバであり、「開口部」は円筒体内部を環境に露出することなく光の透過を可能とするものである。 本明細書で開示されている好適な実施例では、円筒体2の近位端部は、円筒体の一端における開口部を覆う一体型のビデオカメラ3(電荷結合素子チップなど)
    を収容しており、一方、遠端部の開口部は透明な窓部4
    により密閉されている。 この円筒体の気密封止された内部チャンバ2aを形成するため、遠端側窓部はろう付けまたははんだ付けなどの方法により取り付けられ、チャンバの近位端部はガラス絶縁されたフィードスルー導線32を備えた隔壁31により密閉される。 この隔壁は、
    気密封止を維持することのできる電子ビーム溶接または適切な代替的技法により円筒体に接合される。 内部密閉チャンバ2a内には、製造中にチャンバ内に閉じ込められるかまたは滅菌中に密閉チャンバ内に浸入する少量の水分を保持するように構成された乾燥剤5が配置されている。 乾燥剤5は、この水分がレンズ上で凝縮することおよび/またはチャンバ内の電子部品を損なうことを防止する。

    【0021】円筒体2の周縁円筒壁部を囲む円筒体2の外側には、円筒体2に対して回転するが並進しないように構成されている円筒状駆動ハウジング6が配されている。 この並進は近位では隆起ショルダ部7により阻止され、遠位では円筒体2の遠端外側を覆うように配置された外側接続キャップ8の円筒状延長部8aにより阻止される。 本好適な実施例では、円筒体2はチタンその他の非磁性体であって生物学的適合性を有する金属で作製され、駆動ハウジング6は強磁性体で作製される。 (本好適な実施例では、416ステンレス鋼が、滅菌用化学薬品および滅菌処理に対して耐腐食性を有することにより選択された。)腐食を抑制する別の方法は、より腐食性の高い強磁性体(鋼など)を化学的により不活性な材料(金、ニッケルなど)でめっきするものである。 駆動ハウジング6は、円周上に離間して配置された駆動磁石の環状の配列を支持している。 本好適な実施例では、駆動ハウジング6は、図8において最もよく分かるように、
    円周上に離間して配置された複数の陥凹部9を有する環状のリングであり、各陥凹部9は、駆動ハウジングに対する磁力によりそれぞれの陥凹部内に固定された、直線で囲まれる永久磁石10を収容している。 本好適な実施例では、駆動ハウジング6は、隣接する陥凹部9の間にはさまれて(かつ隣接する陥凹部9を形成して)いる半径方向内向きに延びる複数の狭い壁部ないし突出部11
    を有しており、それら壁部ないし突出部11は以下において了解されるように、ハウジング6が円筒体2に対して回転する際に磁束コンセントレータおよび軸受面として作用する。 突出部11の半径方向最も内側は、円筒体2の外径と実質的に等しい直径上に位置している。

    【0022】強磁性ステンレス鋼で作製され密閉チャンバ2a内に配置された回転自在の円筒状従動ハウジング13の陥凹部12内には、それぞれ半径方向の極性を有する同様の永久磁石10が磁力により固定されている。
    これら磁石をそれぞれの環状ハウジングに対し磁気的に取り付けることにより、滅菌サイクルの反復後に効果が低下することのある接着剤を用いる必要がなくなり、磁石の固定に接着剤を必要とする従来技術による機構の短所の1つを克服することができる。 従動ハウジング13
    は、半径方向外向きに延びる複数の狭い突出部14を有しており、従動ハウジング13内の磁石は駆動ハウジング6内の磁石と位置合わせされるとともに磁気的に結合されている。 同様に、従動ハウジング13の突出部14
    は駆動ハウジング6内の内向きに延びる突出部11と位置合わせされるとともに磁気的に結合されている。 突出部14の半径方向最も外側は、円筒体2の内径と実質的に等しい直径上に位置している。 半径方向の磁気結合の結果として、従動ハウジング13は駆動ハウジング6の回転に応じて回転することになる。 対向する永久磁石と対向する突出部との組合せにより、各永久磁石毎に閉じた磁束通路が形成され、磁気エネルギーの最も効率的な使用が可能となる。 さらに、駆動ハウジング6および従動ハウジング13の突出部は軸受面形成のため容易に特別加工することができるので、それら突出部の間の半径方向の距離は磁石間の半径方向の距離に比べて最小化することが可能である。 それらさまざまな構成要素の内径および外径は、突出部11および14がそれぞれ円筒体2の内側表面および外側表面回りに摺動する構成となるようなものである。 前記突出部はこれらの表面と接触していてもよいが、前記磁石は非接触とする必要がある。
    本好適な実施例では、この半径方向距離の最小化により磁気結合の強度が飛躍的に向上する。 さらに、前記突出部は相対的に幅が狭いので、前記磁石の相対的に幅広の横方向に延びる表面(対向表面)から磁束が集中する。
    この磁束の集中により、駆動ハウジング6と従動ハウジング13との結合がより緊密になり、またヒステリシス(すなわち従動ハウジング13の対応する回転を伴わない駆動ハウジング6の回転)が大きく減少することにより、従来技術による磁気結合機構のもう1つの短所が克服される。

    【0023】従動ハウジング13内側に半径方向に延びるピン16を受容するように構成された孔を有する中空の円筒状ハウジング延長部15が、従動ハウジング13
    から遠位に延びている。 本好適な実施例では、延長部1
    5は従動ハウジング13と一体に形成されている。 ハウジング延長部15はレンズアセンブリ1を受容するような寸法を有しており、ピン16はレンズホルダ1の外表面上のらせん溝17と係合するように構成されている。
    レンズホルダ1の外径は従動ハウジング13の円筒状ハウジング延長部15の内径と嵌合するようになっている。 ハウジング15およびレンズホルダ1の長さは、レンズホルダ1がその移動範囲の最も近位側にあるときにレンズホルダ1の遠位側がハウジング15を越えて遠位に延びるように選択される。 ハウジング15の遠位側縁部15aより遠位における円筒体2の壁部には両側ピン18が(気密封止を維持するためろう付け、はんだ付けまたは溶接により)固定されており、この両側ピン18
    は、レンズホルダ1の外表面上の長手方向に延びる線状スロット19と係合するように構成された半径方向内向きに延びるピン要素18aを備えている。 これにより実現される機構は、駆動ハウジング6の回転に応じて従動ハウジング13の対応する回転を生じさせる運動変換手段であり、従動ハウジング13の回転により、らせん溝17と係合するピン16を介してレンズホルダ1に回転力と線形力との両方が加わるようになっている。 一方、
    線状スロット19と係合するピン要素18aによりレンズホルダ1の回転が防止され、レンズホルダの単純な直線的並進がもたらされる。

    【0024】ピン18はまた、延長部8a内に形成された長手方向のキー溝スロット18c内に受容される半径方向外向きに延びるピン要素18bを備えている。 これにより、組立中における前記構成要素の適正な位置合わせが可能になり、円筒体2と接続キャップ8との間の相対的な回転が防止される。

    【0025】カプラ100の光学的調節は、駆動磁石手段を動かして従動磁石手段およびレンズホルダにおいて対応する運動を生じさせることにより行なわれる。 本好適な実施例では、駆動磁石手段を動かすためフォーカスリング20のような外側リングが用いられる。 したがって、レンズホルダを並進させることにより像の焦点を合わせるため、操作者は円筒状のフォーカスリング20を回転させるものであり、フォーカスリング20は、駆動ハウジング6の外側円筒表面の溝22と係合する半径方向内向きに延びる内側タブ21を備えている。 フォーカスリング20は、その並進を防止するためその近位端部がカメラハウジング23により制限されている。 また、
    このフォーカスリングは、その近位端部および遠位端部においてカメラハウジング23および接続キャップ8と摩擦係合するOリング24を備えており、それにより操作者に適正な触覚的応答を与えるとともに、滅菌中または使用中における流体の重大な浸入に対し内部の(フォーカスリング20と円筒体2との間の)構成要素をシールするようになっている。 接続キャップ8も流体の浸入を防ぐため前部窓部に対してOリング25により同様にシールされている。 本好適な実施例では、前記フォーカスリング、接続キャップ、カメラハウジングおよび前部窓部はすべて電気的に不導体であり、また前記シールを用いることにより、患者および/または操作者に接触する内視鏡装置は接地または電源から電気的に絶縁されていなければならないという国際安全基準(国際電気標準会議の「内視鏡装置の安全に関する医療機器専用基準(Medical Equipment ParticularStandards for Safety
    of Endoscopic Equipment)」、IEC 601.2.18)をこの装置が満たすことが可能となっている。

    【0026】フォーカスリング20の回転は、接続キャップ8の外表面の周縁溝27に受容される半径方向内向きに延びる補助タブ26により制限される。 図4は溝2
    7の一端におけるショルダ部と接触しているタブ26を示しており、一方図2は環状リブ26aを示しており、
    リブ26aからはタブ26が内向きに延びている。 フォーカスリングの移動をこのように制御することにより、
    操作者の過度の力による密閉チャンバ2a内の内部機構の損傷が防止される。 前記接続キャップは内視鏡の接眼鏡(図示せず)を受容するためその遠端に機構28を収容している。 機構28は接眼鏡(図示せず)のないカートリッジ式の内視鏡を受容するように構成することもできる。

    【0027】従来技術と比較した場合のこのカメラ/カプラ100のもう1つの利点は、円筒体2の外側における焦点合わせ機構の簡潔性である。 この外側領域は、滅菌媒体の侵入を受けやすく、そのような媒体は腐食性を有することがあり、また外側の機構を損傷する可能性のある残留物を残すことがある。 従来技術の機構には外側に摺動部品および回転部品の双方を有し、かつ円筒体上に公差の厳格な独立した4本ものキー溝を有するものがある。 これらの部品はすべて滅菌サイクルが繰り返されると劣化しやすいものである。 本明細書に開示されている好適な実施例は、スロット、溝、キー溝のない円筒体2の外側における駆動ハウジング6の単純な回転のみに依存している。 この機構の直線的およびらせん状に移動する部品は、円筒体2の気密封止された内部チャンバ2
    a内に収容されており、制御され、かつこの製品の通常の耐用期間中は劣化しにくい環境に置かれている。 この密閉チャンバの外側において直線的およびらせん状に移動する部品の間には機械的連結は行なわれておらず、駆動要素と従動要素との間の唯一の「連結」は、密閉チャンバの壁部を介した非接触性の回転連結(本好適な実施例では、磁気的なもの)である。

    【0028】このカメラ/カプラ100のもう1つの重要な利点は、レンズホルダ1が従来技術の磁気カプラのように駆動ハウジング6から脱離した状態にならないということである。 このような脱離が起きると、操作者がレンズホルダの制御、したがって影像の制御を行なっていないことになるので、このアセンブリが用をなさなくなる。 それにより診断および手術の手順が著しく妨げられることになる。 既知の従来技術による磁気カプラ機構においては、レンズホルダの脱離を防止するものは磁気力のみである。 この磁気力は限定的なものであり、発生することが珍しくないカプラ落下の際に生じる力により容易に打ち消されるものである。 本好適な実施例では、
    レンズホルダ1は、従動ハウジング13のピン16とレンズホルダのスロット17との係合により機械的に長手方向に保持されている。 ハウジング13は遠位では円筒体2のショルダ部29により保持され、近位では円筒状スペーサ30により保持される。 したがって、レンズホルダ1は機械的かつ磁気的に保持されることになる。

    【0029】図7に示すように、円筒体2は別の実施例として遠位部2cに溶接またはその他の方法で気密封止して取り付けられた近位部2bを備えることができる。
    このような構造は本発明の動作に影響を与えるものではない。

    【0030】前記カプラをカメラと一体化するのではなく、内視鏡と一体化することが可能であることは了解されよう。 また、前記カプラは従来の接続手段(ねじ等)
    を備えた脱着自在のユニットとしてもよく、それによりこのカプラを独立したカメラアセンブリおよび独立した内視鏡と接続することができる。 また、本明細書に開示された原理を焦点合わせ機構以外に適用することもできる。 例えば、焦点合わせのために本好適な実施例で使用される光結合構造はズーミング(ビデオカメラ上における像の倍率の変更)のために用いることもでき、または非対称の内部光学部品(ドーヴプリズムなど)を回転させてビデオカメラ上での像の向きを変化させるために使用することもできる。

    【0031】カメラ100には、ホール効果センサを組み込んだ、使用者により作動可能なボタン(図示せず)
    を設けて、テープレコーダなどの周辺装置を遠隔操作することもできる。 このセンサはカメラ3近傍のプリント回路板(図示せず)とすることができ、また円筒体2の外部にありセンサに対して移動可能な磁石を保持するボタンにより円筒体2の壁部を介して作動させることができる。

    【0032】本明細書に開示された好適な実施例は回転自在の調節制御リングを使用しているが、適切な変型によれば、この装置を長手方向に摺動自在の調節制御部材を用いて作製可能であることは了解されよう。 このような装置は、適切な運動変換機構によりレンズアセンブリを回転または摺動させることのできる摺動自在の内部従動磁石手段を作動させる。

    【0033】本明細書に開示された本発明の好適な実施例に対して、その精神および範囲から逸脱することなく、多くの改良および変型をなしうることは当業者により了解されよう。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 本発明の原理に従って構成された内視鏡カプラを組み込んだ内視鏡カメラ/カプラアセンブリの側面図である。

    【図2】 図1の内視鏡カメラ/カプラアセンブリの部分断面側面図である。

    【図3】 図1の線3−3に沿った断面図である。

    【図4】 図1の線4−4に沿った断面図である。

    【図5】 図1の内視鏡カメラ/カプラアセンブリの組立分解側面図である。

    【図6】 図5の一部を取り出して示した図である。

    【図7】 図6の断面図である。

    【図8】 図6の線8−8に沿った断面図である。

    【図9】 図6の線9−9に沿った断面図である。

    【符号の説明】

    1 アセンブリ 1a レンズ 2 円筒体 2a 内部チャンバ 2b 近位部 2c 遠位部 3 ビデオカメラ 4 窓部 5 乾燥剤 6 駆動ハウジング 7 隆起ショルダ部 8 外側接続キャップ 8a 延長部 9 陥凹部 10 永久磁石 11 突出部 12 陥凹部 13 従動ハウジング 14 突出部 15 ハウジング延長部 15a 遠位側縁部 16 ピン 17 らせん溝 18 両側ピン 18a ピン要素 18b ピン要素 18c キー溝スロット 19 線状スロット 20 フォーカスリング 21 内側タブ 22 溝 23 カメラハウジング 24 Oリング 25 Oリング 26 補助タブ 26a 環状リブ 27 溝 28 機構 29 ショルダ部 30 円筒状スペーサ 31 隔壁 32 フィールドスルー導線 100 内視鏡カメラ/カプラアセンブリ 102 ビデオカメラ部 104 カプラ部

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アーサー・ジェイムズ・ディバイン アメリカ合衆国92026カリフォルニア州エ スコンディド、ノブ・ヒル・ドライブ1543 番

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