無線機

申请号 JP2011501576 申请日 2010-02-16 公开(公告)号 JP5681866B2 公开(公告)日 2015-03-11
申请人 レノボ・イノベーションズ・リミテッド(香港); 发明人 櫻井 正則; 正則 櫻井;
摘要
权利要求
  • アンテナエレメントが設けられる第1基板と、
    少なくとも一部が前記第1基板と重なり合う形態を採り得る第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板の重なり合う部分の一方側から他方側に向かって伸張し前記第1基板と前記第2基板に電気的に接続し前記アンテナエレメントの通電に起因した前記第1基板および前記第2基板の電流分布を制御する接続体と、
    前記第1基板に固定され当該第1基板と前記第2基板を相対的にスライド移動させるスライド部材と、
    前記スライド部材と前記第2基板を接続する導体の弾性体と
    を備え、
    前記接続体は、金属製かつ直線状のピン形状であり、さらに、前記第1基板における前記第2基板と重なり合う部分の電流集中を緩和する位置に配置され
    前記スライド部材は、前記弾性体を通して、前記第1基板と前記第2基板を電気的に接続している無線機。
  • 前記接続体の一端側は前記第1基板に接続され、前記接続体の他端側は前記第2基板と非接触である請求項1に記載の無線機。
  • 前記接続体が複数設けられている請求項1又は請求項2に記載の無線機。
  • 前記アンテナエレメントとの電気的な接続部分と前記接続体が、前記第1基板上、所定の中心線について対称に配置されている請求項1又は請求項2又は請求項3に記載の無線機。
  • 前記アンテナエレメントとの電気的な接続部分と前記接続体が、前記第1基板上、前記スライド移動方向に所定の間隔を離して配置されている請求項1 乃至請求項4の何れか一つに記載の無線機。
  • 前記接続体は、前記スライド部材と電気的に接続されている請求項 1乃至請求項 に記載の無線機。
  • 前記アンテナエレメントが前記第2基板に対向して配置される形態を採り得る場合に、前記アンテナエレメントが対向する前記第2基板の部分には溝部がさらに設けられている請求項1乃至請求項 の何れか一つに記載の無線機。
  • 说明书全文

    本発明は、アンテナの放射効率の改善および広帯域化を図ることができる無線機に関する。

    近年の無線機は、折畳形やスライド型や2軸回転型などの形状を持つものがある。 そのような無線機は2つの筐体を含んで構成されている。 それら2つの筐体にはそれぞれ基板が収納されている。
    また、近年、無線機の外観デザインが重要視され、無線機の筐体の小型化・薄型化が進んでいる。 これにより、外観デザインを損なわないように通信用アンテナの筐体への内蔵化が進んでいる。
    ここで、図10a、図10bを参照して、2つの筐体から成る無線機の一例を説明する。 この無線機はスライド型のもの(所謂、スライド端末)である。 当該無線機は、液晶(以下、LCD(liquid−crystal−display)という)側筐体100と、キー側筐体200とを備えている。 LCD側筐体100はLCD表示部101を備える。 キー側筐体200は操作部201を備える。 LCD側筐体100とキー側筐体200は、図10bに示すような閉じた状態から図10aに示すような開いた状態に、またその逆に変化できるように組み合わされている。
    図11には、図10aのスライド端末の筐体を外した内部の構成が簡略的に示されている。 図11を参照すると、LCD側筐体100はLCD側基板102を格納している。 キー側筐体200はキー側基板202を格納している。 このキー側基板202にはアンテナエレメント204が突設されている。 また、キー側基板202には、アンテナエレメント204と給電線とを接続する点であるアンテナ給電点203がある。
    なお、無線機用のアンテナは、アンテナエレメント204だけでなくLCD側基板102およびキー側基板202も送信(放射)や受信をするように設計されている。 また、基板102,202には図示しない無線回路部などが配置されている。
    図12aには、図11の構成をキー側基板202側から観た図が示されている。 図12bには、図12aの構成を側面から観た概略図が示されている。 すなわち、図12bは、理解の容易化のために、例えば図13に示すような具体的な構成を概略化して示したものである。
    図10a〜図13のスライド端末のようにアンテナ近傍に大きな金属(つまり、グラウンドとみなされるLCD側基板102)が配置される場合、そのアンテナ近傍の金属がアンテナ特性へ影響を及ぼすことが多い。 周波数2G帯域におけるアンテナエレメント204のインピーダンス特性を示すスミスチャートが図14に示されている。 また、アンテナエレメント204のリターンロスの周波数特性が図15に示されている。 図14および図15の詳細については後述する。
    特に、スライド端末などでは、LCD側基板102と、キー側基板202とが重なり合うことで、LCD側基板102とキー側基板202に互いに逆位相の電流が流れる。 この互いに逆位相の電流が、アンテナ特性の劣化の要因となる。 また、LCD側基板102と、キー側基板202とが重なり合うことで、アンテナエレメント204側と無線回路部側とが整合している周波数帯域が狭くなる。 このことも、アンテナ特性を劣化させることが知られている。 なお、スライド端末以外の無線機でも、2つの基板を有するものにおいて、2つの基板が重なり合うと、上記同様にアンテナ特性が劣化することは知られている。
    無線機の筐体の厚みがある程度取れる場合は、LCD側基板とキー側基板とを筐体の厚み方向に離すことで、LCD側基板とキー側基板に流れる互いに逆位相の電流は減少する。 これにより、お互いの基板の影響を低減できる。 しかしながら、上記したように、筐体の薄型化の傾向により、基板間の間隙は狭くなり、アンテナ特性が劣化する。
    関連技術として、特許文献1には、スリーブ状グランド部により、フレキシブルケーブル上の電流分布を適切に制御し、これにより、アンテナ特性の広帯域化を実現できる技術が提案されている。 つまり、特許文献1の構成では、LCD基板グランドとKEY基板グランドを接続するフレキシブルケーブルの構成によりアンテナ特性の広帯域化を実現する。 具体的には、フレキシブルケーブルは、中央グランド部と、この中央グランド部の両側に配置されるスリーブ状グランド部とで構成される。 中央グランド部は、LCD基板グランドとKEY基板グランドを接続する。 スリーブ状グランド部は、LCD基板グランドのみと接続する。

    特開2007−166046号公報

    特開2006−115048号公報

    しかしながら、特許文献1の構成は、フレキシブルケーブルのスリーブ状グランド部を利用することが必須である。 このため、スリーブ状グランド部を必須の構成としないものにおいては、上記構成を採用できずにアンテナ特性を改善することが困難であった。
    本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。 つまり、本発明の目的は、重なり合う2枚の基板を有するものにおいて、フレキシブルケーブルのスリーブ状グランド部を利用せずに、アンテナ特性の改善を図ることができる無線機を提供することにある。

    本発明の無線機は、
    アンテナエレメントが設けられる第1基板と、
    少なくとも一部が前記第1基板と重なり合う形態を採り得る第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板の重なり合う部分の一方側から他方側に向かって伸張し前記第1基板と前記第2基板に電気的に接続し前記アンテナエレメントの通電に起因した前記第1基板および前記第2基板の電流分布を制御する接続体と、
    を備える。

    本発明によれば、重なり合う2枚の基板を有するものにおいて、フレキシブルケーブルのスリーブ状グランド部を利用せずに、アンテナ特性の改善を図ることができる。

    図1aは、第1実施形態のスライド端末を説明するための図である。
    図1bは、図1aに示す構成の側面図である。
    図2は、第1実施形態の効果を説明するための図である。
    図3は、第1実施形態の構成を備えた無線機のアンテナ給電点におけるインピーダンス特性の一例を示すスミスチャートである。
    図4は、第1実施形態のアンテナエレメントのリターンロスの周波数特性の一例を示すグラフである。
    図5aは、第2実施形態を説明するための図である。
    図5bは、図5aに示す構成の側面図である。
    図6aは、第3実施形態を説明するための図である。
    図6bは、図6aに示す構成の側面図である。
    図7aは、第4実施形態を説明するための図である。
    図7bは、図7aに示す構成の側面図である。
    図8は、その他の実施形態を説明するための図である。
    図9は、さらに別のその他の実施形態を説明するための図である。
    図10aは、図10bと共に、スライド端末を説明するための図である。
    図10bは、図10aと共に、スライド端末を説明するための図である。
    図11は、さらに、スライド端末を説明するための図である。
    図12aは、図11の構成の平面図である。
    図12bは、図12aの構成の側面図である。
    図13は、スライド端末の筐体内の詳細構成の一例を示す図である。
    図14は、スライド端末のアンテナ給電点におけるインピーダンス特性の一例を示すスミスチャートである。
    図15は、スライド端末のアンテナエレメントのリターンロスの周波数特性の一例を示すグラフである。

    本発明に係る実施形態を図面に基づいて以下に説明する。
    (第1実施形態)
    第1実施形態の無線機はスライド端末である。 この第1実施形態のスライド端末は、前述した図10a〜図13に示されるスライド端末とほぼ同様であるが、後述するピン(接続体)を設けた点が異なる。
    すなわち、第1実施形態のスライド端末は、LCD表示部を備えるLCD側筐体と、操作部を有するキー側筐体とを備えている。 それらLCD側筐体とキー側筐体は、前記スライド端末と同様に、開いた状態から閉じた状態へ、またその逆に変化することができるように組み合わされている。
    前記LCD側筐体にはLCD側基板(第2基板)が格納されている。 キー側筐体にはキー側基板(第1基板)が格納されている。 このキー側基板にはアンテナ給電点およびアンテナエレメントが設けられている。 上記基板には無線回路部などが配置されている。
    なお、無線機用のアンテナは、アンテナエレメントだけでなくLCD側基板およびキー側基板も送信(放射)や受信をするように設計されている。 また、アンテナエレメントは、逆L、モノポール、ヘリカル、ミアンダなどの様々な形状が考えられる。
    図1a、図1bは、第1実施形態のスライド端末の前記図12a、図12bにそれぞれ対応する図である。 スライド端末は、閉じた状態からスライドして開いた状態となっても、LCD側基板1と、キー側基板2およびアンテナエレメント4とは、互いに重なり合う構造を有している。 なお、折畳端末(折畳型の無線機)の場合には、開いた状態では、LCD側基板1とキー側基板2は重なり合う構造とはならない。
    図1aに示すような第1実施形態のスライド端末の構成では、LCD側基板1と、キー側基板2とが互いに重なりあう構造を有している。 このため、キー側基板2に流れた電流により、LCD側基板1に逆位相の電流が誘起される。
    すなわち、アンテナの給電点3に入された電力は、アンテナエレメント4およびキー側基板2に流れる。 キー側基板2に流れた電流は、対向するLCD側基板1に誘導電流を発生させる。 この誘導電流はキー側基板2に流れる電流とは逆位相の電流となり、放射特性へ影響を与え、アンテナ特性の劣化となる。
    そこで、第1実施形態では、図1aに示すように、アンテナの給電点3とは基板短手方向に対称の位置にピン5をキー側基板2側に設ける。 つまり、キー側基板2の図1aに示されるような中心線Tを対称中心線とした給電点3の対称位置にピン5が設けられている。 なお、ピン5の位置は、キー側基板2の端部ではなく端縁から所定の距離が空けられた内側であってもよい。
    ピン5は、LCD側基板1と、キー側基板2とを電気的に接続するための金属部材である。 さらに述べれば、ピン5は、LCD側基板1に含まれるグランドと、キー側基板2に含まれるグランドとを電気的に接続するための金属部材である。 例えば、ピン5は、キー側基板2に形成された穴部に差し込まれること等により、キー側基板2に設けられる。 なお、ピン5は、キー側基板2のグランドに直接的に接続される。 また、ピン5を用いることで発生する追加のコスト負担は軽微とすることができる。
    図1bに示すように、キー側基板2側に設けられたピン5は、LCD側基板1に非接触の所定の長さとなっている。 なお、ピン5を、コンデンサやコイル等の回路部品を通してキー側基板2のグランドに電気的に接続させる構成としてもよい。 つまり、そのような回路部品によってグラウンドがあるように長くみせかける構成とすることにより、より最適なアンテナ特性の改善が容易となる。
    図2に、ピン5の有無以外は同様な構成を持つ2つのスライド端末の1,940MHzでの電流の発生状態の一例を表した比較図を示す。
    すなわち、(1)は、図1aの構成を90度左回転させて観た状態に相当する。 (2)は、図1aの構成におけるキー側基板2を90度左回転させ、それを裏側から観た状態に相当する。 (3)は、図1aの構成におけるLCD側基板1を90度左回転させて観た状態に相当する。 なお、(1)〜(3)のそれぞれにおいて、上側αは、電流の流れる方向を矢印でもって表したものである。 下側βは、電流分布を色の濃淡でもって表したものであり、電流分布が高くなるにつれて色が濃くなるように表している。 なお、図2の(1)と(2)は、キー側基板2を見ている方向が異なる。 つまり、キー側基板2を表面側から見ているか裏面側から見ているかという見方の差異がある。 このために、図2の(1)と(2)に表されているキー側基板2の電流発生状態に若干の差異が見られる。 さらに、ここでは、キー側基板2には、カメラ機構のための切り欠け部10が設けられているが、当該切り欠け部10が設けられてなくても、電流の基本的な状態(通電方向や分布)は同様である。
    図2に示されるように、ピン5を設けていないスライド端末では、アンテナエレメント4の通電に起因したキー側基板2の電流は、主に、給電点3に向かう方向の電流であり、給電点3に電流が集中する。 当該電流は放射に寄与しない。
    これに対して、第1実施形態のように、ピン5を設けたスライド端末では、ピン5を設けることでキー側基板2の基板端に等価的な磁気壁を形成する。 これにより、キー側基板2の基板端には、給電点3から離れる方向の電流(例えば図2の(2)の電流Aを参照)が形成される。 アンテナ特性には、アンテナ素子(アンテナエレメント)に流れる電流だけでなく、基板に流れる電流も関与する。 この第1実施形態では、ピン5を設けたことにより、アンテナ特性を改善する電流を形成できるためアンテナ特性を向上させることができる。
    すなわち、第1実施形態のスライド端末では、LCD側基板1と、キー側基板2とをピン5を介して電気的に接続させている。 これにより、基板1,2の電流分布は、ピン5を設けていないスライド端末の電流分布とは異なるものとなり、アンテナ特性が改善される。 さらに述べると、ピン5を設けることによって、キー側基板2の給電点配置領域への電流集中が緩和する。 これにより、LCD側基板1と重なり合うキー側基板2の部分の電流が減少するために、キー側基板2と重なり合うLCD側基板1の部分に誘起される電流が減少する(例えば図2の(3)参照)。 そのLCD側基板1の誘起電流は、キー側基板2の電流とは逆位相である。 このため、その誘起電流が多いと、当該誘起電流に起因した電波と、キー側基板2の電流に起因した電波とが打ち消し合ってアンテナ特性を劣化させてしまう。 これに対して、第1実施形態では、上記誘起電流を減少できるので、アンテナ特性を改善することができる。
    第1実施形態のスライド端末のアンテナ構成の、周波数2G帯域におけるインピーダンス特性を示すスミスチャートは、例えば図3に示すようなものとなる。 また、リターンロスの周波数特性は図4に示すようなものとなる。
    図14のスミスチャートには、ピン5が無いスライド端末のアンテナ構成におけるインピーダンス特性が実線sにより示されている。 その実線sに示されるように、ピン5が無いスライド端末では、スミスチャートの中心点Oから離れたインピーダンスを示している。 これと比較して、図3を参照すると、第1実施形態のスライド端末では、インピーダンス(図3の実線S参照)がスミスチャートの中心点Oに近づいていることが分かる。 これは、基板1,2に流れる電流分布が変化し、LCD側基板1と、キー側基板2とから電磁界が放射しやすくなったからであると考えられる。 なお、アンテナのインピーダンスがスミスチャートの中心点Oに近いほど、インピーダンス整合がとれて、反射による電力損失が低減される。
    なお、図3中における点a〜fは、それぞれ次のような周波数のときのインピーダンスに関するものである。 つまり、点aは1427MHzに関し、点bは1495MHzに関し、点cは1,710MHzに関し、点dは1,880MHzに関し、点eは1,990MHzに関し、点fは2,300MHzに関するものである。 さらに、図14中における点v〜zは、それぞれ、次のような周波数のときのインピーダンスに関するものである。 つまり、点vは1,427MHzに関し、点wは1,710MHzに関し、点xは1,990MHzに関し、点yは2,170MHzに関し、点zは2,300MHzに関するものである。
    上記のようなインピーダンス特性が得られる結果として、図4の実線Rに示すようなリターンロスが得られる。 つまり、周波数1,700〜2,200MHz帯域を見ると、リターンロスは1,700MHzで約−7dB、2,200MHzで約−9dBである。 すなわち、周波数1,700〜2,200MHz帯域の全域(帯域幅500MHz)で通信を行うのに最低限必要な値として用いる−6dB以下のリターンロスを達成している。
    これとは反対に、図15の実線rを参照すると、ピン5が無いスライド端末では、周波数1,700〜2,200MHz帯域の全域(帯域幅500MHz)で、リターンロスは−6dBよりも大きくなっている。 つまり、ピン5が無いスライド端末では、周波数1,700〜2,200MHz帯域において、良好な通信は難しい。
    上記のように、第1実施形態では、ピン5を設けることで、アンテナエレメント4側と無線回路部側とが整合している周波数帯域を広げることができる。 かつ、アンテナ周波数特性の広帯域化を実現している。
    (第2実施形態)
    第2実施形態のスライド端末の基本的な構成は、図5aに示されるように、第1実施形態のスライド端末と同様であるが、次のような相違がある。 すなわち、LCD側基板1とキー側基板2との間にスライド部材6が設けられている。 このスライド部材6は、LCD側基板1側のガイドレール等に係合して、キー側基板2とLCD側基板1を相対的にスライドさせるものである。
    また、この第2実施形態では、第1実施形態に示したピン5に加えて、さらに、追加のピン5'が、スライド部材6の給電点3側の位置に設けられている。 これは金属部材であるスライド部材6を介した電流が形成されることに対応するためである。
    なお、LCD側基板1とキー側基板2を接続するためのフレキシブルケーブルや同軸ケーブル等の電流に対応するために、上記同様に追加のピン5'を設けてもよい。
    また、図5bに示されるように、スライド部材6とキー側基板2を接続するバネ等の弾性体7が設けられている場合がある。 この場合には、その弾性体7の電流に対応するために、例えば、ピン5は、弾性体7に向かってスライド部材6に接して構成される。
    なお、ピン5は、スライド部材6に向かってスライド部材6に接して構成されてもよい。 また、スライド部材6とキー側基板2と弾性体7とが実質的に一体の金属ユニットとみなされて電流が形成されている場合等には、追加のピン5'は必須でなくてもよい場合がある。
    第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、基板1,2の電流分布を制御してアンテナ周波数特性の広帯域化や、インピーダンス整合している周波数帯の拡大を図れるという効果が得られる。
    (第3実施形態)
    第3実施形態のスライド端末の基本的な構成は第1実施形態と同様であるが、第3実施形態では、図6a、図6bに示されるように、ピン5の位置およびピン5の数が異なる。 このように、最適な電流分布を形成するために、ピン5は任意の位置に設けられてよく、また、ピン5の数は複数であってもよい。 なお、第2実施形態に示したように、LCD側基板1とキー側基板2の間に、電流分布に関与するスライド部材6等の部材が設けられる場合にも、同様である。 つまり、最適な電流分布を形成するために、ピン5の位置および数は任意であってよい。
    (第4実施形態)
    第4実施形態のスライド端末の基本的な構成は第1実施形態と同様であるが、第1実施形態とは、次のような相違がある。 つまり、この第4実施形態では、図7aに示されるように、キー側基板2にカメラ機構のための切り欠け部10が設けられている。 また、ピン5を設ける位置が、第1実施形態よりも切り欠け部10に近づいた位置になっている。 これは切り欠け部10に沿った電流が形成されることに対応するためである。 なお、第2実施形態の構成に加えて、上記のような切り欠け部10が設けられている場合にも、上記同様にピン5の位置をずらしてもよい。
    この第4実施形態では、キー側基板2に切り欠け部10が設けられている場合においても、前記各実施形態と同様に、電流分布を制御してアンテナ特性の改善を図ることができる。
    (その他の実施形態)
    なお、本発明は、上記第1〜第4の各実施形態に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得るものである。 例えば、無線機のその他の実施形態では、上部基板と下部基板とが互いに重なり合い、前記下部基板の前記上部基板と重なり合う端にアンテナエレメントが配置され、前記上部基板と前記下部基板とを電気的に接続する接続点が設けられている。 これにより、重なり合う2枚の基板を持つものであっても、アンテナ特性を改善できる。
    さらに別のその他の実施形態では、図8に示されるように、無線機20は、第1基板21と、第2基板22と、接続体23とを備えている。 第1基板21には、アンテナエレメント25が設けられている。 第2基板22は、少なくとも一部が前記第1基板と重なり合う形態を採り得る。 接続体23は、第1基板21と第2基板22の重なり合う部分の一方側から他方側に向かって伸張し第1基板21と第2基板22に電気的に接続しアンテナエレメント25の通電による第1基板21および第2基板22の電流分布を制御する。 第1基板21と第2基板22の電流分布はアンテナ特性に関与するものであるから、その電流分布を制御することでアンテナ特性の改善を図ることができる。
    さらに、筐体構造がスライド筐体でなく、LCD部が回転する筐体等のLCD側基板とキー側基板とが重なり合っている場合、スリットを設けることでアンテナ特性への改善が図られてもよい。 もちろん、スライド端末においても上記のようなスリットを設けてもよい。 例えば、具体的には、図9に示されるように、アンテナエレメント4に対向するLCD側基板1の部分に、スリット(溝部)11を形成する。 これにより、より一層アンテナ特性を改善することができる。
    さらに、スライド部材6は、ピン5に接する又は接続される等により、キー側基板2のグランドに電気的に接続されてもよい。 さらに、例えば弾性体7を介して、LCD側基板1のグランドに電気的に接続されてもよい。 つまり、ピン5だけでなくスライド部材6によっても、LCD側基板1とキー側基板2を電気的に接続させてもよい。
    さらに、第1〜第4の各実施形態では、無線機としてスライド端末を例にして説明したが、もちろん、本発明は、スライド端末に限定されるものではなく、互いに少なくとも一部を重ね合わせた形態を採り得る2つの基板を持つ他の無線機に適用することができるものである。
    以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。 本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
    なお、この出願は、2009年2月25日に出願された日本出願特願2009−042293を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

    本発明は、アンテナの電波送受信に関与する複数の基板を備えている無線機に有効である。

    1 LCD側基板 2 キー側基板 3 給電点 4 アンテナエレメント 5 ピン

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